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特開2022-165789情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022165789
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20221025BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20221025BHJP
【FI】
G06Q10/08
B65G61/00 540
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021071292
(22)【出願日】2021-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】518085162
【氏名又は名称】株式会社atta
(74)【代理人】
【識別番号】100187322
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 直輝
(72)【発明者】
【氏名】春山 佳久
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】配達を希望する利用者の負担する配達にかかる費用を抑えることのできる情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムは、配達される物を配達先に配達するための情報を処理する。情報処理システムは、配達される物の前記配達先の情報が入力される配達先入力部132と、配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定部140と、配達範囲に含まれている配達先に配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯の情報が入力される配達時間帯入力部150と、配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて配達料を算出する配達料算出部160とを備える。配達料算出部160は、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の数が多くなることに応じて前記配達料を低くするように又は最低限に維持するように算出する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配達される物を配達先に配達するための情報を処理する情報処理システムであって、
前記配達される物の前記配達先の情報が入力される配達先入力部と、
前記配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定部と、
前記配達範囲に含まれている前記配達先に前記配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯の情報が入力される配達時間帯入力部と、
前記配達時間帯ごとの配達料を算出する配達料算出部と、を備え、
前記配達料算出部は、前記配達時間帯ごとの配達料を、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて算出する
情報処理システム。
【請求項2】
前記配達料算出部は、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数が多くなることに応じて前記配達料を低くするように又は最低限に維持するように算出する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記配達時間帯入力部は、前記配達可能である時間帯を選択肢として出力するとともに、前記選択肢として出力された時間帯に対応する前記配達料として、前記配達料算出部により算出された前記配達料を併せて出力する
請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記配達時間帯入力部は、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数が所定の配達数を越える時間帯を入力対象外にする
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記配達範囲設定部は、前記配達範囲を前記配達先から所定の範囲内として設定し、
前記配達時間帯入力部は、入力される前記配達時間帯が、そのとき選択可能である時間帯のうちから選択された前記配達時間帯である
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記所定の範囲は、前記配達先から推定される配達の移動距離の範囲であるか、又は、前記配達先からの移動に要する推定時間の範囲である
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記所定の範囲は、前記所定の範囲の境界に敷地の境界が反映される
請求項5又は6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記配達範囲は、前記配達される物が事前に保管されている地点に対して予め定められた区域である配達区域内に設定される
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる前記配達先に対する配達作業の希望が入力される配達作業入力部と、
前記配達作業を希望した前記配達先に対する配達料を修正する配達料修正部と、をさらに備える
請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記配達先に配達完了が確認された後、前記配達料算出部にて算出された費用を決済する決済部を備える
請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記配達料算出部で算出された配達料に変更があることに応じて、その変更された配達料を前記配達先に通知する通知部を、さらに備える
請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項12】
配達される物を配達先に配達するための情報を処理する情報処理サーバであって、
前記配達される物の前記配達先の情報が入力される配達先入力部と、
前記配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定部と、
前記配達範囲に含まれている前記配達先に前記配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯の情報が入力される配達時間帯入力部と、
前記配達時間帯ごとの配達料を算出する配達料算出部と、を備え、
前記配達料算出部は、前記配達時間帯ごとの配達料を、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて算出する
情報処理サーバ。
【請求項13】
配達される物を配達先に配達するための情報を処理する情報処理方法であって、
配達先入力部が、前記配達される物の前記配達先の情報を入力される配達先入力ステップと、
配達範囲設定部が、前記配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定ステップと、
配達時間帯入力部が、前記配達範囲に含まれている前記配達先に前記配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯の情報が入力される配達時間帯入力ステップと、
配達料算出部が、前記配達時間帯ごとの配達料を算出する配達料算出ステップと、を備え、
前記配達料算出ステップでは、前記配達時間帯ごとの配達料を、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて算出する
情報処理方法。
【請求項14】
配達される物を配達先に配達するための情報を処理させるための情報処理プログラムであって、
配達先入力部が、前記配達される物の前記配達先の情報を入力される配達先入力ステップと、
配達範囲設定部が、前記配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定ステップと、
配達時間帯入力部が、前記配達範囲に含まれている前記配達先に前記配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯の情報が入力される配達時間帯入力ステップと、
配達料算出部が、前記配達時間帯ごとの配達料を算出する配達料算出ステップと、を備え、
前記配達料算出ステップでは、前記配達時間帯ごとの配達料を、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて算出すること、をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、受け付けた注文にかかる複数の商品をまとめて発送する情報処理システムとして、特許文献1に記載のようなシステムが知られている。
【0003】
特許文献1に記載の情報処理システムは、複数のユーザ(ユーザ端末)からコンビニエンスストア等といった特定地点を配送先とする商品の注文を受け付ける。また、情報処理システムは、受け付けた注文に係る複数の商品をまとめて発注する。そして、情報処理システムは、この発注にかかる送料(まとめ送料)と各注文の内容(注文個数や注文人数等)とに基づいて、各注文者に請求する送料を決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-201527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
昨今、新型コロナウイルスの世界的な流行により、感染拡大を防止するために行動変容が求められている。とりわけ、「3つの密(換気の悪い密閉空間、人が密集している、近距離での会話や発声が行われる)」という3つの条件を回避することが求められ、例えばスーパーやストアなどの小売店での買い物についても、店舗への滞在時間や訪問回数を減らすような行動が求められている。また、今後、高齢化社会となることで、外出へのハードルが高まる人々の増加による来店客数の減少なども見込まれている。そこで、各小売店の商取引形態においても、スーパーやストアでこまめに購入されるような商品の小口配達への対応を迫られている。しかしながら、配達には配達者が必要であるとともに、利用者の満足度を高めるために迅速な配達を行おうとすると待機させる配達者数の増加が見込まれることなど、配達にかかる費用の増加、ひいては利用者(ユーザ)負担の増加が懸念される。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、配達利用者の負担する配達にかかる費用を抑えることのできる情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するために、本開示の情報処理システムは、配達される物を配達先に配達するための情報を処理する情報処理システムであって、前記配達される物の前記配達先の情報が入力される配達先入力部と、前記配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定部と、前記配達範囲に含まれている前記配達先に前記配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯の情報が入力される配達時間帯入力部と、前記配達時間帯ごとの配達料を算出する配達料算出部と、を備え、前記配達料算出部は、前記配達時間帯ごとの配達料を、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて算出する。
【0008】
また、上記した目的を達成するために、本開示の情報処理サーバは、配達される物を配達先に配達するための情報を処理する情報処理サーバであって、前記配達される物の前記配達先の情報が入力される配達先入力部と、前記配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定部と、前記配達範囲に含まれている前記配達先に前記配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯の情報が入力される配達時間帯入力部と、前記配達時間帯ごとの配達料を算出する配達料算出部と、を備え、前記配達料算出部は、前記配達時間帯ごとの配達料を、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて算出する。
【0009】
また、上記した目的を達成するために、本開示の情報処理方法は、配達される物を配達先に配達するための情報を処理する情報処理方法であって、配達先入力部が、前記配達される物の前記配達先の情報を入力される配達先入力ステップと、配達範囲設定部が、前記配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定ステップと、配達時間帯入力部が、前記配達範囲に含まれている前記配達先に前記配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯の情報が入力される配達時間帯入力ステップと、配達料算出部が、前記配達時間帯ごとの配達料を算出する配達料算出ステップと、を備え、前記配達料算出ステップでは、前記配達時間帯ごとの配達料を、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて算出する。
【0010】
また、上記した目的を達成するために、本開示の情報処理プログラムは、配達される物を配達先に配達するための情報を処理させるための情報処理プログラムであって、配達先入力部が、前記配達される物の前記配達先の情報を入力される配達先入力ステップと、配達範囲設定部が、前記配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定ステップと、配達時間帯入力部が、前記配達範囲に含まれている前記配達先に前記配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯の情報が入力される配達時間帯入力ステップと、配達料算出部が、前記配達時間帯ごとの配達料を算出する配達料算出ステップと、を備え、前記配達料算出ステップでは、前記配達時間帯ごとの配達料を、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて算出すること、をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、配達利用者の負担する配達にかかる費用を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムを示す全体構成図である。
図2】同実施形態に係るシステム構成図である。
図3】同実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
図4】同実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
図5】同実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図である。
図6】同実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
図7】同実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図である。
図8】同実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
図9】同実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図である。
図10】同実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図である。
図11】同実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図である。
図12】本発明の第2実施形態に係る情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムを示すシステム構成図である。
図13】同実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
図14】コンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
<第1実施形態>
まず第1実施形態について図1図11を参照して説明する。
【0014】
はじめに、図1に示した全体構成図を用いて本発明の情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムにおいて実施される商取引の概要について説明する。本実施形態では、情報処理システムの少なくとも一部がプラットフォーム100により構成されている。
【0015】
プラットフォーム100を利用するひとつの立場は、食品や雑貨、日用品などの商品を配達により受け取るサービスを利用するユーザ10,10a,10bである。また、別の立場は、店舗50を運営し、食品や雑貨、日用品などの在庫を注文に応じて取り出してユーザ10,10a,10bに配達する事業者(以下、店舗50ともいう)である。また、別の立場は、店舗50から配達のために受け取った商品を、その商品を注文したユーザ10,10a,10bに配達する配達者70である。また、プラットフォーム100を管理する立場は、例えばこのようなプラットフォーム100を運営する運営業者である。プラットフォーム100は、情報処理サーバとしての管理サーバ101を備えている。
【0016】
例えば、ユーザ10は自身の注文端末部としてのユーザ端末11を用いて管理サーバ101に管理されているユーザアカウントにログインし、店舗50も自身の店舗端末51を用いて管理サーバ101に管理されている店舗アカウントにログインし、各々がプラットフォーム100を介して配達による商取引を行う。また、配達者70は自身の配達者端末71を用いて管理サーバ101に管理されている配達者アカウントにログインし、プラットフォーム100を介してユーザ10と店舗50との間の商取引に対応する配達を行ってもよい。なお、配達者70は、管理サーバ101の配達者アカウントにログインしなくとも、店舗50からの直接の依頼に基づいて、店舗50の商品をユーザ10に配達してもよいし、配達が完了した旨を店舗50に連絡してもよい。
【0017】
店舗50は、商圏の範囲内に立地しており、商品等の品物を在庫している店舗である。例えば、実際に品物を在庫している店舗、倉庫、事務所、現物を手に取ることができる商店などをいう。店舗50は、俗語として、実店舗、リアル店舗ともいう。
【0018】
また、店舗50において提供される「商品」は、サービス等の役務も含むものであってもよい。例えば、宅配便受取りやクリーニングの配達サービス等、実店舗において役務の提供を受けるサービスを含んでいてもよい。以下では、「商品」にはサービスも含むものとして説明する。
【0019】
ユーザ10は、商品の受け取り場所としての自宅や職場などに滞在するものであり、滞在する場所を配達先として指定する。ユーザ10は、配達先に応じて特定される店舗50に対して、当該店舗50の提供する商品について注文を行う。注文は、ユーザ10のユーザ端末11の操作によりプラットフォーム100を介して行われるものである。ユーザ10による注文作業は、店舗50の在庫に応じて提示される商品からの商品選択と、配達先の指定と、配達時間帯の選択と、電子決済の登録とを含んでいる。
【0020】
店舗50はユーザ10からの注文を受けて、ユーザ10の選択した配達時間帯に間に合うように商品の配達準備を完了させる。店舗50は、注文された商品を、ユーザ10の指定した配達時間帯に配達できる配達者70に配達を依頼するとともに、配達時間帯に配達できるタイミングで配達者70に引き渡す。配達者70は、店舗50から商品が引き渡されるとき、注文された商品について照合してもよい。
【0021】
配達者70は、店舗50から引き渡された商品を、ユーザ10の指定した配達時間帯にユーザ10に届けられるように配達する。配達者70は、商品をユーザ10に配達できたことに基づいて、配達完了の旨を店舗50に通知する。
【0022】
店舗50は、配達者70からの配達完了の通知に基づいて商品代金及び配達料の決済を行う。決済は、所定の期間の経過後に行われる。所定の期間として、「1時間後」を採用する場合、決済の停止が登録されないことを条件に、1時間経過後にユーザ10の登録した電子決済が実行される。店舗50は、所定の時間が経過する前に、ユーザ10から商品が未着である旨や、不良品である旨の連絡があった場合は、決済の実行を停止してもよい。
【0023】
<システム構成>
図2は、プラットフォーム100の少なくとも一部として機能する管理サーバ101を含むシステム構成図である。図2に示すように、プラットフォーム100は、管理サーバ101と、ユーザ10が使用するユーザ端末11と、店舗50が使用する店舗端末51とをネットワークNWを介して通信可能に接続させている。ネットワークNWは、例えばインターネット、VPN(Virtual Private Network)等のネットワークである。説明の簡略化のため図2では1名のユーザ10とそのユーザ端末11、及び、1つの店舗50とその店舗端末51のみを想定して示しているが、管理サーバ101はネットワークNWを介して複数のユーザ端末や複数の店舗端末、すなわち、2名以上のユーザ10,10a,10b(図1参照)の各ユーザ端末11,11a,11b(図1参照)、2以上の店舗50の各店舗端末51と接続可能である。また、配達者70の配達者端末71と接続可能である。
【0024】
プラットフォーム100は、ユーザ10の注文した商品が、店舗50において準備され、配達によって指定の時間帯にユーザ10に届けられるという一連の商取引を支援するための情報処理システムである。プラットフォーム100の管理業者は、当該情報処理システムを用いて店舗50の営業を行う事業者に、ユーザ10からの受注と決済とを支援するサービスを提供する。管理業者は、複数の店舗50に対してサービスを提供することができる。管理サーバ101は、プラットフォーム100の管理業者が管理を行い、ユーザ10はユーザ端末11を、店舗50は店舗端末51を使用するものである。なお、管理サーバ101は、店舗50を経営する事業者自体が管理を行ってもよい。
【0025】
ユーザ端末11や店舗端末51は、例えばPCや、スマートフォン、タブレットPC、及び携帯電話のような装置である。ユーザ端末11や店舗端末51は、各端末にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアによって管理サーバ101にアクセスしてもよい。また、管理サーバ101が提供する動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して管理サーバ101にアクセスしてもよい。
【0026】
ユーザ端末11は、GPS受信装置等を備え、現在位置を測位する機能を備えており、現在位置情報を取得して管理サーバ101へ送信することが可能である。
【0027】
ユーザ端末11の入力部12や店舗端末51の入力部52は、例えば、キーボードや、マウス、タッチパッド等の利用者が操作することにより情報の入力や選択が可能な装置である。情報の入力と選択とは、例えば数値や文字や記号の記入による入力、項目の選択、処理を決定する入力などである。また、スマートフォンやタブレット、PCにおける液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等は、ユーザ端末11の出力部13や店舗端末51の出力部53と一体であるタッチパネルでもよい。また、各入力部12,52は、音声入力装置であってもよい。
【0028】
各出力部13,53は、主に情報等を出力しユーザ10や店舗50が確認できるように表示するディスプレイ装置等である。ユーザ端末11や店舗端末51と独立したディスプレイ装置であってもよいし、スマートフォンやタブレットにおける液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置であってもよい。
【0029】
なおユーザ端末11や店舗端末51は、管理サーバ101とネットワークNWを介さず、サーバと一体として構成されていてもよい。
【0030】
管理サーバ101は、ログイン部110と、店舗提示部120と、商品提示部130と、受注部としての注文部131と、配達先入力部132と、配達範囲設定部140と、配達時間帯入力部150と、配達料算出部160と、決済部170と、配達者決定部180と、通知部190と、情報記憶部200とを備えている。
【0031】
情報記憶部200は、店舗情報210と、商品情報220と、配達区域情報230と、ユーザ情報240と、施設地域情報250と、配達範囲設定情報260と、時間帯設定情報270と、配達料算出情報280と、配達者情報290とを記憶している。
【0032】
店舗情報210は、店舗の基礎的な情報である。店舗の基礎的な情報には、店舗の位置情報、店舗の連絡先情報、注文を受け付け可能な日や時間の情報、配達が可能な日や時間の情報、店舗発信情報とを含んでいる。
【0033】
また、店舗の基礎的な情報は、例えば、店舗の名称、営業時間、カテゴリ、店舗に対する評価情報等とを含んでいる。なお、本実施形態では、店舗は、商品を出荷する地点である。カテゴリは、例えば、インターネット上にのみ注文窓口を構えるバーチャルコンビニ、ネットスーパーでもよく、実店舗を構えるコンビニやスーパー、その他、レストラン、居酒屋、喫茶店、薬局などでもよい。
【0034】
店舗の位置情報は、例えば、商品配達の始点としてのデリバリー拠点の位置を示す情報であり、住所、地図上における座標、等を含んでいる。デリバリー拠点としては、商品を在庫している場所として、コンビニやスーパー等の実店舗でもよいし、倉庫や建物内の事務所などでもよい。具体的には、ビル内の事務所スペースなど、実店舗として利用されないスペースを含むことができるため、ビル内の事務所スペースの利用促進や有効利用が図られたりするとともに、家賃等の拠点費用の負担軽減が図られたりする。また、顧客の来店しない拠点であれば、内装や装飾に要する費用や、陳列作業、荷出し作業、POSレジ作業、接客作業や清掃作業などの各種作業に要する人件費、顧客スペースに係る家賃等を不要にしたり、抑えたりすることができる。
【0035】
店舗発信情報は、店舗50からユーザ10に対して発信する情報を含んでいる。店舗発信情報は、例えば、店舗の存在を知らせる通知、店舗からユーザに付与するクーポン情報、店舗からユーザに対する商品の特別な告知(例として、パンなどの商品が焼き立てであることを示す通知、タイムセールスを実施中であることを知らせる通知等)等を含んでいる。
【0036】
商品情報220は、店舗50の販売する配達される物としての商品に関する情報である。商品情報220は、例えば、商品の名称、型番、入荷予定日時、価格、在庫状況、賞味期限、消費期限、商品を表す画像、商品を注文する際のオプション情報(量、トッピング等)等を含んでいてもよい。商品情報220は、販売する商品の他に、サンプル品の情報を含んでいてもよい。
【0037】
配達区域情報230は、店舗50が商品を配達する区域、いわゆる配達区域を規定している情報である。配達区域は、店舗から所定時間内に配達可能な地点を含んでいる。例えば、配達区域は、市区町村などの行政区の情報、地番の情報、店舗を中心とした半径距離、店舗から所要時間等に基づいて規定される。例えば、半径距離としては2km以内などの距離情報であり、所要時間としては30分など時間の長さである。
【0038】
ユーザ情報240は、店舗50のサービスにユーザ登録しているユーザ10に関する情報である。ユーザ情報240は、例えば、ユーザ10の氏名、住所、年齢、生年月日、連絡先(電話番号、メールアドレス、SMS番号)、連携SNS及びSNSアカウント、電子決済手段(クレジットカード等)、ログインパスワード、保有ポイント、通知設定、その他の各種設定などを記憶している。また、ユーザ情報240は、サンプル品の受取可否設定も記憶している。
【0039】
また、ユーザ情報240は、履歴情報も含んでいる。履歴情報は、ユーザ10の過去の注文情報、取引実績等を含む情報である。注文情報は、例えば、注文した商品、注文した商品の商品情報、商品に付与したオプション、注文時刻、配達時間帯、受取り時刻、商品の不受理等の実績などを含んでいる。また、履歴情報は、サンプル品の配達情報、サンプル品のアンケートへの協力状況なども含んでいる。
【0040】
施設地域情報250は、配達区域内にある建物や施設の情報である。施設地域情報250は、大規模な建物であるマンションやビル、公共施設、中小規模の建物であるアパートや雑居ビル、住宅街の路地などの情報を含んでいる。施設地域情報250としては、店舗50からの最短経路や所要時間、駐車場や駐輪場の有無やその位置、建物施設への出入口の位置や、入出管理、建物施設内の移動経路や移動時間などの情報を含んでいてもよい。
【0041】
配達範囲設定情報260は、配達先を含む所定の範囲を配達範囲として指定するために必要な情報である。配達範囲設定情報260は、配達先からの距離情報や、配達先から推定される移動距離(推定移動距離)や、配達先から推定される移動時間(推定移動時間)などである。推定移動距離は、配達先からの配達で実際に移動する距離として推定される距離であり、建物内の移動経路や、上下移動なども考慮された距離である。推定移動時間は、配達先からの配達で実際の移動に要すると推定される時間であり、建物内の移動経路や、上下移動、入出管理に要する時間、エレベータや信号等の待ち時間なども考慮された時間である。また、推定移動時間は、配達先が建物施設の入口や広い公園などの場合に、商品の受け渡しに要する時間などを考慮してもよい。
【0042】
また、配達範囲設定情報260は、配達範囲の設定に、建物や施設の敷地の境界を反映することのできる情報を含んでいてもよい。例えば、マンションや大規模施設は、そのマンションや大規模施設の全体を一体として取り扱うことが配達を効率的に行える可能性があることから、配達範囲にマンションや大規模施設の形状を反映させてもよい。例えば、配達範囲にマンションや大規模施設の一部が含まれる場合、配達範囲にマンションや大規模施設の全体が含められてもよいし、逆に、除外されてもよい。
【0043】
時間帯設定情報270は、配達先に商品を配達可能な時間帯(スロット)を設定するための情報である。時間帯設定情報270は、例えば、時間帯に対して、日時、長さ、配達者の有無、混雑度の情報を保持している。例えば、1つの時間帯の長さは30分であり、日時は店舗の営業時間内である。配達者の有無は、配達者のいない時間帯を配達不可能として設定可能とする情報である。なお、配達者の有無は、配達可能数を超える注文数があった時間帯では、配達可能数を超えない注文数に対しては配達者が有り、配達可能数を超える注文数に対して配達者が無いとする情報であってもよい。混雑度は、注文量の多さを示す情報であり、住宅街等では夕方、オフィス街では昼休みが高いなどと設定される。例えば、混雑度が高い時間帯においては注文可能数を減少させたりすることを可能とする情報である。なお、時間帯設定情報270は、確定した注文に指定されている配達時間帯の情報を含んでもよい。
【0044】
配達料算出情報280は、配達料の情報として、基本の配達料である基本配達料の情報が保持されているとともに、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて配達料を算出するための情報が保持されている。配達料算出情報280は、例えば、1つの配達範囲の1つの配達時間帯における配達先が1つであるとき基本配達料とする情報である一方、1つの配達範囲の1つの配達時間帯における配達先の数が多くなることに応じて基本配達料よりも配達料を減額することを可能にする情報である。なお、配達料算出情報280は、配達先の数が所定の数よりも多いとき、配達料を最低限に維持するように設定することが可能な情報を含んでもよい。
【0045】
配達者情報290は、各配達時間帯に配達者70を配置させるための情報であって、具体的には、配達することが確定している1つの配達範囲の1つの配達時間帯に必要数の配達者70を確保するための情報である。また、配達者情報290は、配達することが決まっていない各時間帯に、配達者70の確保が可能であるか、困難であるかを設定可能にしたり、推定可能にしたりする情報が保持されていてもよい。
【0046】
ログイン部110は、ユーザ端末11からの配達先入力要求に応じて、ユーザ端末11に対して配達先の入力画面を表示させる。例えば、配達先の入力画面は、ログイン又は新規登録の画面である。また、ログイン部110は、ユーザ端末11からの郵便番号入力要求に応じて、ユーザ端末11に郵便番号を入力させる画面を表示させる機能と、入力された郵便番号に対応する配達範囲をユーザ端末11に表示させる機能とを有している。
【0047】
具体的には、ログイン部110は、ユーザ10がログインをしていなかったり、配達先を設定していない状態での注文作業に応じて、ユーザ端末11にログイン画面を表示させる。なお、ログイン部110は、ユーザ端末11から郵便番号による対象エリア確認要求が入力されることに応じて、入力された郵便番号に対応するサービス対象エリアや近隣のサービス対象エリアをユーザ端末11に表示させることができる。ログイン部110は、表示されたサービス対象エリアが選択された場合、商品選択画面を表示させる一方、サービス対象エリアがない場合、商品を選択できない旨を表示させるようにしてもよい。
【0048】
店舗提示部120は、ユーザ端末11からの店舗表示要求に応じて、ユーザ10の指定する配達先に対応する店舗50に関する店舗情報をユーザ端末11に送信し、表示させる機能を有している。店舗提示部120は、配達先の未指定などで店舗50が特定されていないとき、配達先の入力を要求したり、登録済みの配達先の選択を要求したりしてもよい。
【0049】
商品提示部130は、ユーザ端末11からの商品表示要求に応じて、配達先に対応する店舗50の提供する商品情報をユーザ端末11に送信し、表示させる機能を有している。ユーザ10は、ユーザ端末11を操作して、店舗50の提供する商品を選択して、注文を行う。
【0050】
また、商品提示部130は、ユーザ端末11からの商品表示要求に応じて、店舗50が未定の状態であっても商品情報をユーザ端末11に送信し、表示させる機能を有している。商品提示部130は、店舗50が未定の条件で、ユーザ端末11から商品情報に対する注文操作が行われたとき、ログイン部110によってユーザ端末11に対して配達先の入力画面を表示させてもよい。
【0051】
注文部131は、ユーザ端末11から入力された商品情報を含む注文に関する注文情報を受信し、受信した注文情報を店舗端末51へ送信する機能を有する。注文部131は、注文情報を、決済の登録がなされるまで一時的に蓄積する機能を有している。詳述すると、注文部131は、オンラインショップで「買い物かご」や「カート」と言われる機能、つまり、選択した商品を含む注文情報を決済前に一時的に保管する機能を有してる。注文部131は、注文情報に含まれる商品について商品情報220の在庫数との照合を行ってもよい。注文部131は、一時的に蓄積している注文情報を店舗50に通知しなくてもよい。注文部131は、注文情報に対する決済が行われることに応じて、配達先の情報と関連付けたかたちで、注文情報を店舗端末51に送信する。
【0052】
配達先入力部132は、ユーザ端末11にユーザ情報240に登録されている配達先の候補を表示させるとともに、表示のうちから選択された配達先の情報を入力させる機能を有する。つまり、配達先入力部132は、配達される物である商品の配達先の情報が入力される。
【0053】
配達範囲設定部140は、ユーザ10の指定した配達先を含んで設定される範囲としての配達範囲を設定する。配達範囲設定部140は、配達範囲設定情報260に基づいて、配達先を含む所定の範囲を配達範囲として設定する。なお、配達範囲設定部140は、ユーザ情報240の配達先に配達範囲が設定されているとき、その設定されている配達範囲を取得して配達先の配達範囲として設定してもよい。
【0054】
配達範囲設定部140は、例えば、所定の範囲を、配達先から所定の距離以内とした範囲や、配達先からの推定移動距離以内とした範囲や、配達先からの推定移動時間以内とした範囲とする。配達範囲設定部140は、各ユーザ10,10a,10b(図1参照)の各注文情報により指定され配達先に対してそれぞれ配達範囲を設定するとともに、各ユーザ10,10a,10bに対応付けて配達範囲設定情報260に記憶させてもよい。なお、確定した注文情報には、配達範囲と配達時間帯とが対応付けられている。
【0055】
また、配達範囲設定部140は、配達範囲設定情報260に基づいて、配達範囲の境界に建物や施設の敷地の境界を反映してもよい。配達範囲設定部140は、例えば、マンションや大規模施設の全体を一体として配達範囲に含めてもよいし、配達先以外のマンションや大規模施設であればその一部や全体を除外するようにしてもよい。
【0056】
配達時間帯入力部150は、ユーザ端末11からの時間帯設定要求に応じて、配達可能な時間帯をユーザ端末11に送信し、表示させる機能を有している。配達時間帯入力部150は、ユーザ端末11に表示させる時間帯を、時間帯設定情報270に基づいて、営業時間であること、配達者70の確保が可能かどうかなどを条件に選択する。時間帯は、開始時間と所定の期間とを有する。例えば、時間帯は、開始時間を毎時00分と30分として設定され、所定の期間を30分として設定されている。同一の時間帯とは、同じ開始時間と同じ期間とを有する時間帯である。
【0057】
また、配達時間帯入力部150は、表示させた配達時間帯のうちからユーザ10により選択された配達時間帯の情報をユーザ端末11から受信して、入力する。なお、本実施形態では、配達時間帯入力部150は、ユーザ端末11に出力し表示させる時間帯とともに、配達料を併せて出力し表示させる。このとき表示される配達料は、各時間帯に対して配達料算出部160により算出された仮配達料である。
【0058】
配達料算出部160は、配達時間帯ごとの配達料を算出する機能を有しており、本実施形態では配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて配達料を算出する。換言すると、配達先の集約(ギャザリング)によって配達料のダイナミックプライシングが行われる。配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先とは、配達範囲が同一(同一の配達範囲)、かつ、配達時間帯が同一(同一の配達時間帯)である配達先である。同一の配達範囲とは、配達範囲の全体が一致するものでもよいが、配達先を含んでいる部分が重なり合う配達範囲であれば、一部が重なり合う配達範囲であってもよい。つまり、同一の配達範囲は、配達範囲の一部に重複しない部分があったとしても、選択された配達先を含んでいる配達範囲であってもよい。配達範囲は、配達範囲設定部140がユーザ10の注文情報に含まれる配達先に対して設定して、配達範囲設定情報260に記憶されている。上述のように、確定した注文情報には、配達範囲と配達時間帯とが対応付けられている。
【0059】
配達料算出部160は、確定した注文情報に基づいて、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先を抽出するとともに、抽出された配達先の数に応じて配達料を算出する。配達料算出部160は、例えば、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の数が多くなることに応じて1つの配達先当たりの金額が低くなるように配達料を算出する。なお、予め定められた最低限の額にある配達料は、配達先が増えたとしても、最低限に維持されてもよい。
【0060】
また、配達料算出部160は、仮配達数に基づいて、仮配達料を算出する機能を有している。仮配達数は、同一の配達範囲かつ同一時間帯となる確定した注文情報に対応する配達数に、この注文で増加する配達数「1」を加えた数として算出される。例えば、確定した注文に対応する配達数が「0」であれば仮配達数として「1」が算出され、確定した注文に対応する配達数が「1」であれば仮配達数として「2」が算出される。仮配達料は、仮配達数に基づく配達料であって、例えば、基本配達料を仮配達数で除した値となる。なお、仮配達数が多くなるに応じて仮配達料が低減される、もしくは、最低限に維持されるのであれば、仮配達数に基づく配達料の算出方法は限定されるものではない。算出方法の一例としては、仮配達料の全部を仮配達数で除してもよいし、仮配達料から固定値を除いた一部を仮配達数で除したものに固定値を加えてもよい。
【0061】
決済部170は、電子マネー、暗号資産等による電子決済を行う機能を有する。電子決済は、予めユーザ10により登録された手段で行われる。例えば、クレジットカード、交通系IC、店舗ごとに独自に発行しているポイント、プラットフォームで発行しているポイントなど種々の電子決済方法を選択することができる。
【0062】
配達者決定部180は、配達時間帯の各配達範囲に担当となる配達者70を決定する機能を有する。具体的には、配達者決定部180は、1つの配達時間帯において、1又は複数の配達先を含む1つの配達範囲に1名の配達者70を割り当てる。
【0063】
通知部190は、ユーザ端末11へ、店舗50に関する情報を送信し、表示させる機能を有する。また、通知部190は、ユーザ端末11に対して、アラートや商品の準備の状況などを通知する機能を有する。また、通知部190は、配達料が変化したとき、変化した配達料を通知する機能を有する。例えば、通知部190は、ユーザ10の注文後であっても、配達料が変化したとき、変化した配達料をユーザ10に通知する機能を有する。
【0064】
<処理の流れ>
図3に本実施形態に係る情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法の処理の流れを説明するフローチャートを示す。図3のフローチャートは、管理サーバ101において取り扱われる商取引の一例について示している。このフローチャートは、ユーザが注文作業を開始してから終了するまでの手続きの概要を説明するものである。
【0065】
図3に示すように、管理サーバ101は、ユーザ10のユーザ端末11からのアクセスに基づいて商取引が開始(スタート)される。商取引が開始されることに応じて管理サーバ101は、ログイン処理又は登録処理(ステップS10)と、商品選択処理(ステップS20)と、配達先選択処理(ステップS30)と、配達料算出処理(ステップS40)と、配達時間帯選択処理(ステップS50)と、注文確定処理(ステップS60)とを順次実行する。
【0066】
図3のステップS10において、管理サーバ101は、ログイン部110によるログイン処理又は登録処理を行う。ログイン処理は、アクセスしたユーザ10を特定させるための処理であり、ログイン操作処理ではユーザ端末11から入力されたログイン情報をユーザ情報240と照合してユーザ10によるログインの可否を判定する。また、登録処理は、登録操作によりユーザ端末11から入力された登録情報を、ユーザ10の情報としてユーザ情報240に記憶させる。
【0067】
図3のステップS10に示すログイン処理又は登録処理の一例を図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0068】
図4のステップS11において、管理サーバ101は、ユーザ端末11に表示させた初期画面においてログイン操作か登録操作のいずれかがなされたか否かを判断する。初期画面は、ログイン操作又は登録操作へ誘導する画面である。初期画面には、例えば、ログイン又は会員登録に直接移行するボタン、商品選択を介してログイン又は会員登録に移行するボタン、郵便番号に基づいてサービス対象エリアを確認するボタンなどが配置されている。なお、初期画面は、ログイン用又は会員登録用の画面でもよいし、ログイン又は会員登録を選択させる画面でもよいし、お勧め商品等を提示した画面でもよい。
【0069】
なお、図3のステップS10において、ログイン済みである情報がユーザ端末11から管理サーバ101に入力された場合、初期画面の表示を省略するとともに、ログイン操作処理又は登録操作処理(図4のステップS15)が済んでいるとして商品選択処理(図3のステップS20)に進んでもよい。
【0070】
図4のステップS11において、ユーザ端末11の初期画面に対する操作がなされると、管理サーバ101は、ログイン操作又は登録操作がなされたか否かを判断する。ログイン操作又は登録操作がなされたと判断された場合(図4のステップS11でYES)、管理サーバ101はログイン操作処理又は登録操作処理を行う(図4のステップS15)。
【0071】
例えば、ログイン操作処理では、ログイン画面を表示させて、ユーザ端末11から入力されたログイン情報がユーザ情報240と一致することに対応して、ユーザ端末11から管理サーバ101への注文操作など所定の操作を可能とさせる。登録操作処理では、ユーザ登録画面を表示させて、ユーザ端末11に配達先を含む登録情報を入力させて、ユーザ情報240に登録させるとともに、正式登録されたことに対応して、ログインが済んでいる状態として、ユーザ端末11から管理サーバ101への注文操作などの所定の操作を可能とさせる。
【0072】
一方、ログイン操作又は登録操作がなされていないと判断された場合(図4のステップS11でNO)、管理サーバ101は、住所確認操作がなされたか否か判断する(図4のステップS12)。
【0073】
住所確認操作がなされたと判断された場合(図4のステップS12でYES)、管理サーバ101は、ユーザ端末11にサービス対象エリア画像600(図5参照)を表示させる。図5においてサービス対象エリア画像600は、住所確認操作の一例であって、例えば、入力された郵便番号に応じて、配達が可能であるサービス対象エリア(配達対象区域)が表示される画像である。
【0074】
図4のステップS13において、管理サーバ101は、ユーザ端末11に表示させたサービス対象エリア画像500で1つのサービス対処エリアが選択されたとき、当該サービス対象エリアに対応する店舗50を仮店舗として設定する仮店舗設定処理(図4のステップS13)を行うとともに、商品仮選択処理(図4のステップS14)へ進む。
【0075】
他方、住所確認操作がなされていないと判断された場合(図4のステップS12でNO)、管理サーバ101は、仮店舗設定処理を行わず、仮店舗を未設定の状態で商品仮選択処理(図4のステップS14)へ進む。
【0076】
図4のステップS14において、商品仮選択処理は、設定された仮店舗、又は、仮店舗が未設定であることに基づいて商品の仮選択を可能にする。そして、管理サーバ101は、商品仮選択操作が行われたことに応じて、ログイン操作処理又は登録操作処理を行わせる(図4のステップS15)。ログイン処理又は登録処理が完了することにより、ユーザ10により登録された配達先に対応する店舗50が商品を提供する店舗(拠点)として設定される。
【0077】
住所確認操作の他の例として、管理サーバ101は、サービス提供エリアの表示として住所リストによる表示や地図による表示を、ユーザ端末11に表示させるとともに、ユーザ端末11で選択されたリストの項目や地図の位置を入力して仮店舗として設定してもよい。
【0078】
図3のステップS20において、ログイン処理又は登録処理(ステップS10)が終了すると、管理サーバ101は、商品選択処理(図3のステップS20)を実行する。
【0079】
図3のステップS20に示す商品選択処理の一例を図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0080】
図6に示すように、商品選択処理では、管理サーバ101は、商品選択(図6のステップS21)を商品選択が終了するまで受け付ける。詳述すると、図6のステップS21に示す商品選択において、管理サーバ101は、店舗50の在庫状況に応じた商品選択が可能な画面をユーザ端末11に表示させるとともに、ユーザ端末11で選択された商品が注文部131に注文情報として入力される。例えば、管理サーバ101の「買い物かご」や「カート」に、決済前の商品情報として蓄積される。
【0081】
図6のステップS22として、管理サーバ101は、商品選択終了か否かの判断を行う。商品選択が終了していないと判断された場合(図6のステップS22でNO)、管理サーバ101は、処理を商品選択(図6のステップS22)に戻す。一方、商品選択が終了したと判断された場合(図6のステップS22でYES)、管理サーバ101は、商品選択処理(図3のステップS20)を終了して次のステップに進む。
【0082】
なお、図3のステップS20に示す商品選択処理において、品切れ設定を行ってもよい。例えば、管理サーバ101は、ユーザ端末11に品切れ設定画面を表示させて、操作による品切れ設定が入力される。品切れ設定は、注文した商品に品切れがあるとき、注文の一部または全部をキャンセルするか否かの設定である。設定の一例としては、全注文をキャンセルする設定や、品切れの商品だけをキャンセルする設定や、商品ごとにキャンセルする設定などがある。
【0083】
図3のステップS30に示す配達先選択処理において、管理サーバ101は、配達先入力部132によって、ユーザ情報240に登録済みの1又は複数の配達先をユーザ端末11に表示させるとともに、ユーザ端末11で選択された配達先を入力する(配達先入力ステップ)。また、管理サーバ101は、配達範囲設定部140において、入力された配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する(配達範囲設定ステップ)。
【0084】
図7には、ユーザ端末11に表示される複数の配達先の一例としてのお届け先の画像510を示す。複数の配達先は、ユーザ情報240として保存されている住所であり、お届け先の画像510において表示されている住所に対応する。お届け先の画像510がユーザ端末11に表示されることにより、ユーザ10にユーザ端末11で配達先を選択させることができる。
【0085】
図3の配達先選択処理(ステップS30)に続いて、配達料算出処理(図3のステップS40)が実行される。図3のステップS40に示す配達料算出処理では、管理サーバ101は、配達料算出部160において、選択された配達先に対する配達料を、同一の配達範囲かつ同一時間帯の配達数に基づいて算出する。配達料算出部160は、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の数が多くなることに応じて配達料を低くするように又は最低限に維持するように算出する(配達料算出ステップ)。
【0086】
図3のステップS40に示す配達料算出処理の一例を図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0087】
図8に示す配達料算出処理では、管理サーバ101は、配達料を算出させる時間帯の設定(図8のステップS41)を行う。時間帯の設定では、1つの時間帯の配達料が算出されると順次他の時間帯を設定する。
【0088】
次に、管理サーバ101は、同一の配達範囲かつ同一配達時間帯の配達数を取得する(図8のステップS42)。ここで、同一の配達範囲は、配達範囲の一部が重複していないとしても、選択された配達先を含んでいる配達範囲であってもよい。同一の時間帯は、同じ開始時間、かつ、同じ期間を有する時間帯である。確定した注文情報に関連付けられた配達範囲と時間帯とは、配達範囲設定情報260に記憶されている。なおここで、確定した注文情報とは、配達時間を開始する時間に達していない有効な注文情報である。
【0089】
続いて、管理サーバ101は、仮配達数を算出する(図8のステップS43)。仮配達数は、確定した注文情報から取得された同一の配達範囲かつ同一時間帯の配達数に、今回の注文の確定で発生すると考えらえる配達の件数「1」を加えた数をとして算出される。
【0090】
そして、管理サーバ101は、算出された仮配達数に基づいて配達料算出部160により仮配達料を算出する(図8のステップS44)。
【0091】
その次に、管理サーバ101は、時間帯が終了したか否かを判断する(図8のステップS45)。なお、時間帯の終了は、配達料の算出対象となる時間帯の終了であり、店舗50の営業時間の終了であってもよいし、注文時間から所定の時間を越えたことであってもよい。
【0092】
図8のステップS45において、時間帯が終了していないと判断された場合(図8のステップS45でNO)、管理サーバ101は、処理を図8のステップS41に戻して図8のステップS41~ステップS45を実行することで次の時間帯の仮配達料を算出する。
【0093】
一方、図8のステップS45において、時間帯が終了したと判断した場合(図8のステップS45でYES)、管理サーバ101は、配達料算出処理を終了する。つまり、仮配達料の算出対象である全ての時間帯のそれぞれに対する仮配達料の算出が終了する。そして、図3のステップS50に示す配達時間帯選択処理に進む。
【0094】
図3のステップS50の配達時間帯選択処理において、管理サーバ101は、配達時間帯入力部150において、ユーザ端末11に複数の時間帯を含む画像を表示させるとともに、表示させた時間帯から選択された1つの配達時間帯が入力される。つまり、配達時間帯入力部150に配達先に配達される商品を配達可能な時間帯である配達時間帯が入力される(配達時間帯入力ステップ)。
【0095】
図9には、ユーザ端末11に表示される複数の時間帯を含む画像の一例としての時間帯選択画面520を示す。時間帯選択画面520は、複数の配達時間帯が表示されている。また、配達時間帯は、配達可能数の「残り」と、仮配達料とが併せて表示される。例えば、配達範囲に対しては、配達可能数が所定の配達数に定められており、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の数が所定の配達数を越える時間帯は「残り0」となり入力対象外になってもよい。
【0096】
すなわち、配達時間帯には、配達料算出処理(図3のステップS40)で算出された仮配達料が関連付けて表示される。例えば、表示される仮配達料は、確定している配達数が「0」の時間帯では基本配達料であり、確定している配達数が「1」の時間帯では基本配達料×1/2の金額であり、確定している配達数が「2」の時間帯では基本配達料×1/3の金額である。これにより、配達の申し込みが配達料の低い時間帯に誘導されて、配達ギャザリングがなされる可能性が高められるようにしている。確定している配達数は、例えば、確定してる注文情報に基づいて取得される。
【0097】
管理サーバS101は、ユーザ端末11での選択により入力された時間帯を、その注文情報における配達時間帯として記憶する。これにより、この配達範囲のこの配達時間帯の配達数がこの注文による配達数「1」だけ多くなる。通常、1回の注文で加算される配達数は「1」であるが、複数個所への注文であれば「2」以上が加算されてもよい。もし、ある配達範囲のある配達時間帯から1つの注文情報がキャンセルされる場合は、上述の加算とは逆に、ある配達時間帯の配達数はキャンセルされた配達数(例えば「1」や「2」)だけ少なくなる。図3に示す、配達時間帯選択処理(図3のステップS50)が終了すると、注文確定処理(図3のステップS60)に進む。
【0098】
図3に示すステップS60の注文確定処理では、管理サーバ101は、支払方法選択処理、及び、最終確認処理、及び、確定処理を実行させる。
【0099】
まず、管理サーバ101は、支払方法選択処理では、ユーザ端末11に表示させた支払方法から選択された支払方法をユーザ端末11から入力する。そして、管理サーバ101は、入力した支払方法に対応した情報を入力させる画面をユーザ端末11に表示させて、ユーザ端末11に入力された情報を決済部170に入力する。支払方法は、リアルタイムの銀行振込(オンラインバンキング)、クレジットカードやプリペイドカード、デビットカード、QR決済、電子的なポイントなど、オンラインでの支払いに利用できる各種決済を利用できる。支払方法に対応した情報とは、支払内容が確認できる情報であり、リアルタイムの銀行振込では、振込先情報、振込人、振込額などであり、クレジットカードでは、カード番号、名義人、有効期限、セキュリティーコードなどである。
【0100】
また、管理サーバ101は、最終確認処理では、ユーザ端末11に注文内容、配達先、配達時間帯、配達料を表示させることで、ユーザ10にユーザ端末11で注文の最終確認を促す。また、管理サーバ101は、最終確認処理では、注文に関する規約や注意事項などを注文最終確認に併せて表示させてもよい。
【0101】
さらに、管理サーバ101は、確定処理では、ユーザ端末11に「注文確定」ボタンを表示させることで、ユーザ10にユーザ端末11で「注文確定」による確定作業を行わせて、確定処理の結果を入力する。なお、ここで、キャンセルする場合、前の画面に戻ったり、カートに戻ったり、これまでの注文情報をすべて破棄にしたりする。
【0102】
以上により、管理サーバ101がユーザ端末11を介しての商取引が終了する。つまり、ユーザ10による注文が終了する。
【0103】
続いて、他のユーザ10aが店舗50に商品を注文する場合について説明する。このとき、他のユーザ10aの注文するタイミングが、先のユーザ10の注文後であり、かつ、その注文の配達時間帯よりも前であるものとする。また、他のユーザ10aの指定する配達先が、ユーザ10の指定する配達先と同一の配達範囲であり、かつ、他のユーザ10aの選択する配達時間帯がユーザ10の選択した配達時間帯と同一の配達時間帯であるものとする。
【0104】
説明の便宜のため、ここでも図3のフローチャートを参照して、他のユーザ10aの注文について説明する。なお、ここでは主に、上述したユーザ10による注文と相違する点について説明し、同様の箇所についてはその説明を割愛する。
【0105】
管理サーバ101は、他のユーザ10aが店舗50に商品を注文することにより、図3に示すフローチャートに従って商取引を実行する。つまり、管理サーバ101は、商取引に応じてログイン処理又は登録処理(図3のステップS10)と、商品選択処理(図3のステップS20)と、配達先選択処理(図3のステップS30)と、配達料算出処理(図3のステップS40)と、配達時間帯選択処理(図3のステップS50)と、注文確定処理(図3のステップS60)とを実行する。
【0106】
このとき、配達料算出処理(図3のステップS40)では、各時間帯に対する仮配達料を算出する。仮配達料は、確定した注文情報のない時間帯においては基本配達料として算出され、確定した注文による他の配達先のある配達時間帯(確定した注文情報のある時間帯)においては基本配達料を「配達数+1」で除した金額として算出される。
【0107】
例えば、配達料算出処理(図3のステップS40)では、管理サーバ101は、ユーザ10の配達時間帯と同一の時間帯の仮配達料を、基本配達料「450円」を「配達数+1」で除した額として算出し、その他の時間帯の仮配達料を、基本配達料「450円」を「1」で除した額として算出する。つまり、ユーザ10の配達時間帯と同一の時間帯の仮配達料は「225円」、その他の時間帯の仮配達料は「450円」として算出される。
【0108】
次に、配達時間帯選択処理(図3のステップS50)では、管理サーバ101は、他のユーザ10aのユーザ端末11aに、時間帯に併せて仮配達料を表示させる。
【0109】
図9を参照して、管理サーバ101は、配達時間帯入力部150によって、ユーザ端末11aに1又は複数の配達時間帯を含む時間帯選択画面520を表示させる。例えば、ユーザ端末11aには、ユーザ10の配達時間帯と同一の時間帯(20:30-21:00)については仮配達料が「225円」、その他の時間帯については仮配達料が「450円」と表示される。これにより、管理サーバ101は、他のユーザ10aに仮配達料「225円」の時間帯をお勧めする、いわゆるレコメンドすることができる。
【0110】
そして、配達時間帯選択処理(図3のステップS50)では、このユーザ端末11aの時間帯表示に基づいて、管理サーバ101は、他のユーザ10aがユーザ10と同一の配達時間帯を選択したことが入力されたとする。
【0111】
そうすると、管理サーバ101は、他のユーザ10aがユーザ10と同一の配達時間帯を選択したことにより、他のユーザ10aの配達料を「225円」として、注文情報に関連付ける。
【0112】
そして、注文確定処理(図3のステップS60)では、管理サーバ101は、他のユーザ10aの注文についての配達先と配達時間帯とを確定させる。つまり、他のユーザ10aの注文情報が確定する。このように、ユーザ10により確定された注文情報と同一の配達範囲の同一の配達時間帯に、他のユーザ10aの注文が確定されるようになることで、同一の配達範囲の同一の配達時間帯に配達を集中させることができる、いわゆる配達ギャザリングができるようになるので、配達の効率化が図られるようになる。また、このように、配達料が減額される可能性があることが、他のユーザ10aのオンラインでの店舗50への来店動機となり、ユーザ10aの継続的な利用を促進できる。これにより、ユーザ10aに対する、顧客がそのサービスを使い続ける上でサービスに投下する金額の総額の最大化、いわゆるLTV(Life Time Value)の最大化が図られるようになる。
【0113】
さらに、先に注文したユーザ10がいることで、配達料が減額されることが、他のユーザ10aの注文動機となり、ユーザ10aの継続的な利用を促進できる。これによっても、LTVの最大化が図られるようになる。
【0114】
また、同一の配達時間帯にユーザ10とその他のユーザ10aとの複数の注文が入ることで、店舗50における商品の在庫棚等からの荷出し、いわゆるピッキング作業が集約されて、1件の注文当たりのピッキング作業時間の短縮が図られるようになる。
【0115】
なお、管理サーバ101は、他のユーザ10aの注文が確定することに応じて、ユーザ10の配達料を再計算する。詳述すると、管理サーバ101は、配達料算出部160によってユーザ10の配達時間帯の配達料を再計算して、注文時に表示していた「450円」の半額に減額された「225円」を配達料として算出する。これにより、ユーザ10の注文情報に関連付けられている配達料が「450円」から「225円」に変更される。また、管理サーバ101は、配達料の変更に応じて、配達料が変更されたユーザ10に変更後の配達料を通知する。具体的には、通知部190は、配達料が「450円」から「225円」に減額された旨をユーザ10に通知する。このように、注文が確定しているユーザ10の配達料にあっても、それが減額される可能性があること、また、減額があればお得感が得られることで、ユーザ10の継続的な利用を促進させることができる。これにより、LTVの最大化が図られるようになる。
【0116】
図10の配達シェアの画面530に示すように、ユーザ10のユーザ端末11には配達料が安くなった旨の通知が表示される。この通知は、確定した注文に対する配達料が変化することに応じて、管理サーバ101が自動的に通知してもよい。また、管理サーバ101は、ユーザ10が注文情報を要求することに応じて、ユーザ端末11に表示させることができてもよい。
【0117】
また、管理サーバ101は、注文を確定させたユーザ10でもその他のユーザ10aでもない、さらに他のユーザ10bのユーザ端末11bに、配達料の安くなっている時間帯を表示させるように通知してもよい。
【0118】
図11はお得な配達シェアの画面540として、さらに他のユーザ10bのユーザ端末11bに表示される画面の一例である。具体的には、通知部190は、配達料が安くなる旨をさらに他のユーザ10bに通知する。なお、ここで、お得な配達シェアの画面540を通知するさらに他のユーザ10bは、登録された配達先が、確定した注文の配達範囲と同一の配達範囲である。また、通知する時間帯が、さらに他のユーザ10bによる利用の多い時間帯であったり、その時間帯に近い時間帯であったりしてもよい。その他、利用の多少などに応じて曜日を考慮してもよいし、販売促進など店舗50の都合によるタイミングであってもよい。
【0119】
さらに、さらに他のユーザ10bが、配達数が1件だけの配達時間帯に確定した注文を有しているとき、配達料が安くなる時間帯を通知してもよい。これにより、さらに他のユーザ10bの配達時間帯を安くなる時間帯に誘導することができる。このように、同一の配達範囲におけるさらに他のユーザ10bの配達を、確定した注文情報のある他の配達時間に誘導することで、配達を集中させること、いわゆる配達ギャザリングをすることができるようになる。
【0120】
<プログラム>
図14は、コンピュータ801の構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ801は、CPU802、主記憶装置803、補助記憶装置804、インタフェース805を備える。
【0121】
ここで、各実施形態に係る情報処理システムを構成する各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。
【0122】
管理サーバ101は、コンピュータ801に実装される。そして、管理サーバ101の各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置804に記憶される。CPU802は、プログラムを補助記憶装置804から読みだして主記憶装置803に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU802は、プログラムに従って、上記した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置803に確保する。
【0123】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ801において、配達される物を配達先に配達するための情報を処理する情報処理プログラムであって、配達先入力部が、前記配達される物の前記配達先の情報を入力される配達先入力ステップと、配達範囲設定部が、前記配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定ステップと、配達時間帯入力部が、前記配達範囲に含まれている前記配達先に前記配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯の情報が入力される配達時間帯入力ステップと、配達料算出部が、前記配達時間帯ごとの配達料を算出する配達料算出ステップと、を備え、前記配達料算出ステップでは、前記配達時間帯ごとの配達料を、前記配達範囲と前記配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて算出することを実現するプログラムである。
【0124】
なお、補助記憶装置804は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース805を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークNWを介してコンピュータ801に配信される場合、配信をけたコンピュータ801が当該プログラムを主記憶装置803に展開し、上記処理を実行してもよい。
【0125】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置804に既に記憶される他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0126】
このように、本実施形態における配達される物を配達先に配達するための情報を処理する情報処理システム(プラットフォーム100)によれば、配達される物の配達先が入力される配達先入力部132と、配達先を含んで設定される範囲である配達範囲を設定する配達範囲設定部140と、配達範囲に含まれている配達先に配達される物を配達可能な時間帯である配達時間帯が入力される配達時間帯入力部150と、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の数に応じて配達料を算出する配達料算出部160とを備える。また、配達料算出部160は、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の数が多くなることに応じて配達料を低くするように又は最低限に維持するように算出する。
【0127】
このような構成によれば、商品等の配達を依頼したユーザの配達にかかる費用負担を抑えることのできる情報処理システムを提供することができる。
【0128】
すなわち、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先が多くなると配達料の利用者(ユーザ)負担が抑えられるようになることから、配達先が集積するように誘導され、配達に必要とする配達員の数を抑制することができるようになる。また、配達先を集積させることができるため、抑制された配達員の数であっても、ユーザの満足度を高めるような迅速な配達を行うことができる。
【0129】
また、スーパーやストアなどの小売店での買い物についても、店舗への滞在時間や訪問回数を減らすような行動ができるようになる。また、高齢化や疾病、多忙などにより、買い物のための外出にハードルのある人々に対しても、各小売店の商取引形態を、スーパーやストアで買い求められるような商品の小口配達への対応させることができる。
【0130】
さらに、それほど広くない配達範囲で配達数の増加に応じて配達料が減少することがコミュニティーにおける配達の利用促進の動機となり得る。また、配達料を減らすために利用者同士のコミュニケーションが増加することなどにもつながる。
【0131】
このように、配達される物が選択肢からの選択により入力される受注部(注文部131)をさらに備え、配達範囲設定部140は、配達範囲を配達先から所定の範囲内として設定し、配達時間帯入力部150は、入力される配達時間帯が、そのとき選択可能である時間帯のうちから選択された配達時間帯である。
【0132】
このような構成によれば、ユーザが選択した商品にかかる配達料が抑えられるようになる。
【0133】
このように、注文端末部(ユーザ端末11)をさらに備え、注文端末部は、配達可能である時間帯を選択肢として提示するとともに、選択肢として提示された時間帯に対応する配達料として配達料算出部160により算出される配達料を併せて提示する。
【0134】
このような構成によれば、ユーザの選択する配達時間帯を配達のある時間帯に誘導することができるとともに、配達が効率的に行われて配達のためのリソースが有効活用できるようになる。
【0135】
所定の範囲は、配達先から所定の距離以内となる範囲であり、配達時間帯入力部150は、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の数が所定の配達数を越える時間帯を入力対象外にする。
【0136】
このような構成によれば、配達数の平準化が図られるようになる。
【0137】
所定の範囲は、配達先から推定される配達の移動距離の範囲であるか、又は、配達先からの移動に要する推定時間の範囲である。
【0138】
このような構成によれば、配達範囲を推定される移動距離の範囲、又は、移動に要する推定時間から、より適切に定めることができるようになる。
【0139】
所定の範囲は、その境界に敷地の境界が反映される。
【0140】
このような構成によれば、所定の範囲に、マンションや工場敷地、住宅などの敷地の境界が反映されるため、同一敷地内にある配達先が機械的に分断されてしまうおそれが抑制される。
【0141】
配達範囲は、配達される物が事前に保管されている地点(店舗50)に対して予め定められた区域である配達区域内に設定される。
【0142】
このような構成によれば、配達範囲と保管されている地点とが予め定められた配達区域内にあるので、配達される物を想定された時間内での配達することができる。
【0143】
配達先に配達完了が確認された後、配達料算出部にて算出された費用を決済する決済部170を備える。
【0144】
このような構成によれば、配達料算出部160にて算出された費用を決済に反映させることができるので、宅配等の予め配送料を受領する配送に比較して、配送料の算出の自由度が高められる。
【0145】
配達料算出部160で算出された配達料に変更があることに応じて、その変更された配達料を配達先(ユーザ10)に通知する通知部190を、さらに備える。
【0146】
このような構成によれば、利用者が配達料の変化を逐次知ることができるため、コミュニティーにおける利用者のさらなる集約に役立つようになる。
【0147】
<第2実施形態>
次に第2実施形態について図12及び図13を参照して説明する。
図12は本発明の第2実施形態に係る情報処理システムを示す全体構成図である。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し詳しい説明は省略する。
【0148】
図12に示すように、管理サーバ101は、第1実施形態の構成を備えるとともに、配達作業入力部151と、配達料修正部161とをさらに備える。
【0149】
配達作業入力部151は、プラットフォーム100で商品を注文したユーザ10に対して、店舗50において配達準備のできた当該ユーザ10の注文した商品を自ら配達するか否かが入力される(図13のステップS51の配達作業入力処理)。詳述すると、配達作業入力部151は、ユーザ10が配達時間帯を入力した後、店舗50において配達準備のできた当該ユーザ10の注文した商品を自らが配達するか否かを選択させる画面をユーザ端末11に表示させるとともに、ユーザ端末11による操作された結果が入力される機能を有する。
【0150】
本実施形態では、同一の配達範囲には同一の配達時間帯に配達者70などの配達担当者が1名だけ確保されていればよい。よって、配達作業入力部151は、ユーザ10が注文において配達時間帯を選択したとき、その配達時間帯に他のユーザ(例えば、ユーザ10aなど)が配達担当者として登録されていないことを条件に、自らが配達するか否かを質問する画面をユーザ10のユーザ端末11に表示させる。つまり、配達作業入力部151は、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先に対する配達作業の希望が入力される。より詳しくは、配達作業入力部151は、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の全てに対して配達作業の希望がないことを条件に、配達作業を行うか否かが入力される。本実施形態では、配達者情報290には、ユーザ10が含まれてもよいが、1つの配達範囲の1つの配達時間帯には1名のユーザ10のみが含まれる。
【0151】
なお、配達作業入力部151は、同一の配達範囲に対して同一の配達時間帯に注文を依頼する全てのユーザが自身の注文した商品について自ら配達することを選択しなかったとき、第1実施形態と同様に、配達者決定部180において商品の配達を配達者70に依頼させる。
【0152】
一方、配達作業入力部151は、同一の配達範囲に対して同一の配達時間帯に注文を依頼するユーザのうちの1名が自身の注文した商品について自ら配達することを選択したとき、第1実施形態と相違し、配達者決定部180において商品を自ら配達することを選択したユーザに商品の配達を依頼する。
【0153】
なお、商品の配達を希望したユーザ(例えばユーザ10)は、同一の配達範囲にある1又は複数の配達先に商品を配達する必要がある。そこで、ユーザ10は、ユーザ10の指定した配達時間帯に同一の配達範囲にある全ての配達先に商品を届けられるように、店舗50に商品を受け取りに行く必要がある。
【0154】
本実施形態では、配達者決定部180は、配達を希望したユーザ10の評価をユーザ情報240に記憶させてもよい。配達作業の遅延やキャンセルは店舗50の評判に悪影響を及ぼすおそれがあるため、配達作業入力部151は、ユーザ情報240に記憶された評価に応じて、配達するか否かの問い合わせを行うか否かを定めてもよい。例えば、本実施形態では、ユーザ情報240には、ユーザ10の配達者70としての実績や評価等が含まれてもよい。
【0155】
配達料修正部161は、配達作業を行うことを選択したユーザ10の注文に対する配達料の減額を算出する。また、配達料算出部160は、配達料に配達料修正部161で算出された減額を反映させる。そして、決済部170は、配達料修正部161で算出された減額を反映させた配達料算出部160からの配達料を決済部170における配達料の請求額とする(図13のステップS52の配達料修正処理)。
【0156】
なお、決済部170は、商品の配達完了が店舗50に通知されてから所定期間の後に決済を行う。これにより、万一、ユーザ10が配達作業を怠ったり、遅刻したりしたときには、通常通りの配達料を決済することができる。
【0157】
このように、配達範囲と配達時間帯とが重なる配達先の全てに対して配達作業の希望がないことを条件に、配達作業を行うか否かを入力する配達作業入力部151と、配達作業を行うことを入力した配達先に対する配達料の減額を算出する配達料修正部161と、をさらに備え、配達料算出部160は、配達料に算出された減額を反映させてもよい。
【0158】
このような構成によれば、配達先のユーザ10(利用者)のうち、配達を行うことを入力したユーザ10の配達先に対する配達料が減額されるようになることから、商品等の配達を依頼したユーザ10の配達にかかる費用負担をより抑えることのできる情報処理システムを提供することができる。
【0159】
さらに、比較的狭い配達範囲に対する配達作業を行うことにより配達料が減額されることから、配達作業を通じてそれほど広くない配達範囲におけるコミュニケーションが促進されるようになる。例えば、配達するユーザ10と他の商品配達の利用者との間のコミュニケーション増加などにもつながる。
【0160】
以上で本発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。
【0161】
・上記各実施形態における配達料算出部160は、配達数に応じて配達料を減額する場合について例示したが、配達料を需要と供給の状況に合わせて変動させる(ダイナミックプライシング)としてもよい。例えば、配達料を、天候や注文の混雑度によって変化させてもよい。具体的には、悪天候時や注文の混雑時には、配達料を高くするようにしてもよい。
【0162】
・また、配達料は、配達者70の確保できる人数に応じて変化させてもよい。具体的には、配達者70の確保が難しい時間帯の配達料を高くするようにしてもよい。これにより、店舗50としては、配達者70に対する仕事量を平準化させることができるようになる。また、配達者70の確保できる人数が少なくないとき、配達料を上げることで、配達者70に対する支払料を高くすることができ、配達者70を確保しやすくもなる。
【0163】
・上記各実施形態における配達時間帯入力部150は、図9に示す時間帯選択画面520がユーザ端末11に表示させる一例であったが、お勧めの時間帯、すなわち仮配達料「225円」の時間帯をお勧めする、いわゆるレコメンドするように、色や文字を目立つように変更したり、まず最初にお勧めの時間帯だけを表示するなどとしてもよい。
【0164】
・上記各実施形態における商品は、主に回収が不要なものであったが、調理家電レンタルであってもよい。調理家電レンタルとしては、圧力鍋、たこ焼き器、ホットプレートなどが挙げられるが、食品や雑貨等の商品に比べて、大きかったり、重たかったりするため、配達範囲を店舗50に近い区域に限ったり、配達需要の高いマンション居住者向けとしたりしてもよい。調理家電レンタルのための集配は、配達数に余裕のある時間帯に行うようにしたり、店舗50に戻る配達者70に依頼したりすることで、配達者70の戻り時間を有効活用できる。
【0165】
・特に、調理家電レンタルの配達拠点を、店舗50とは別に、配達需要の多いエリアに設けるようにして、調理家電レンタル配達範囲をその配達需要の多いエリアに限定することで、集配にかかる手間を抑えるようにしてもよい。なお、調理家電レンタルを例示したが、配達者70が商品と共に持ち運びできるレンタル品できるものであれば、レンタルする物はどのようなものでもよい。
【0166】
・上記各実施形態における商品の一例は、食事のメニューに対応する複数の食材をまとめた食材セットであってもよい。また、商品の一例は、食材セットの販売と調理家電のレンタルとがセットされたものであってもよい。
【0167】
・上記各実施形態における配達先としての施設は、期間限定で需要のある花見会場などの施設でもよい。混雑するおそれのある花見会場に、配達者70が必要な商品を届けることで、多数の花見客の移動距離の増加を抑えたり、小売店に多人数が来店することを抑制したりすることができる。つまり、不特定多数の人々が密集してしまうするおそれを抑制することができる。
【0168】
・上記各実施形態において決済部170は、決済を配達後に行う場合について例示したが、決済部170における商品決済のタイミングと配達料決済のタイミングとを分けてもよい。例えば、商品決済は注文の確定に応じて行い、配達料決済は配達の完了に応じて行うようにしてもよい。
【0169】
・上記第2実施形態において配達料算出部160は配達料から、配達料修正部161で算出された減額量を減額する場合について例示したが、配達作業を行ったユーザに減額の全部または一部を配達料の減額に対応するポイントとして付与してもよい。自分の配達料が減額されるだけであると、配達先が多いとき、配達料から減額できる額が少なくなることがあるが、ポイントなどを補填することで、配達作業を希望するユーザを確保することができるようになる。
【0170】
・上記各実施形態において店舗50は、ユーザ情報240や注文情報に応じて、商品の配達時に一緒に無料サンプル品を届けてもよい。例えば、ユーザ情報240で無料サンプル品の受け取りを許可してる方に商品サンプルを配達するようにしてもよい。
【0171】
・上記各実施形態において店舗50は、1つの配達拠点である場合について例示したが、配達拠点は複数の店舗や事務所などから構成されていてもよい。配達拠点が複数の店舗等から構成されていたとしても配達者70が時間をかけることなく集荷することができるのであれば、配達に費やせる時間が減少したり、配達範囲を狭めたりするおそれが小さく抑えられる。これにより、店舗50の取扱商品を増加させることで注文数の増加が図られたり、拠点の選択自由度を高められたりすることができる。拠点の選択自由度は、家賃を抑えたり、スペースをより有効利用できるようにしたりすることができる。
【0172】
・また、配達拠点を複数個所にすることができれば、例えば、雑貨拠点、医薬品拠点、食料品拠点などを近隣に配置させることなどで、取扱商品のカテゴリを広げることも容易になる。
【0173】
・上記各実施形態の管理サーバ101において、ユーザ情報240の購入履歴にある商品情報の活用により得られる購入食料品の栄養データに基づいて、不足する栄養素を補う商品などをお勧め(レコメンド)してもよい。これにより、顧客満足度が高められ、店舗50への再訪率が高められる。
【0174】
・上記各実施形態の管理サーバ101において、ユーザ情報240の購入履歴にある商品情報に基づいて、購入した食料品の賞味期限や消費期限を通知するようにしてもよい。こうした通知により、ユーザ10に商品補充をお勧め(レコメンド)してもよいし、顧客の買い忘れを防止することなどができるようになる。これにより、店舗50を再度利用してもらうための機会を創出することができる。
【符号の説明】
【0175】
10,10a,10b ユーザ
11,11a,11b ユーザ端末
12,52 入力部
13,53 出力部
50 店舗
51 店舗端末
52 入力部
53 出力部
70 配達者
71 配達者端末
100 プラットフォーム
101 管理サーバ
110 ログイン部
120 店舗提示部
130 商品提示部
131 注文部
132 配達先入力部
140 配達範囲設定部
150 配達時間帯入力部
151 配達作業入力部
160 配達料算出部
161 配達料修正部
170 決済部
180 配達者決定部
190 通知部
200 情報記憶部
210 店舗情報
220 商品情報
230 配達区域情報
240 ユーザ情報
250 施設地域情報
260 配達範囲設定情報
270 時間帯設定情報
280 配達料算出情報
290 配達者情報
510 お届け先の画像
520 時間帯選択画面
530 配達シェアの画面
540 お得な配達シェア画面
600 サービス対象エリア画像
NW ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14