(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022165938
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】高屈折率で低密度のガラス
(51)【国際特許分類】
C03C 3/068 20060101AFI20221025BHJP
G02B 1/00 20060101ALI20221025BHJP
【FI】
C03C3/068
G02B1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022068846
(22)【出願日】2022-04-19
(31)【優先権主張番号】10 2021 109 897.1
(32)【優先日】2021-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】504299782
【氏名又は名称】ショット アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】SCHOTT AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr. 10, 55122 Mainz, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ フォザリンガム
(72)【発明者】
【氏名】ズィモーネ モニカ リッター
(72)【発明者】
【氏名】ベアント リューディンガー
(72)【発明者】
【氏名】ペーター ナース
【テーマコード(参考)】
4G062
【Fターム(参考)】
4G062AA04
4G062BB01
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4G062JJ01
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4G062KK10
4G062MM02
4G062NN02
4G062NN40
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高屈折率と同時に、比較的低い密度と低い結晶化傾向とを有するガラスを提供する。
【解決手段】ガラス構成相が、チタン酸ランタン20~80モル%、ニオブ酸ランタン10~50モル%、ホウ酸ランタンモリブデン0~60モル%、ホウ酸ランタン2~40モル%、ホウ酸イットリウム2~40モル%、ホウ酸ガドリニウム0~40モル%、ケイ酸ジルコン2~40モル%、三酸化二ホウ素2~40モル%、二酸化ケイ素0~20モル%の組成を有し、屈折率nDが少なくとも2.00である、ガラスとする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のガラス構成相:
【表1】
を特徴とする組成を有するガラスであって、式(4)により算出された屈折率n
Dが、少なくとも2.00である、ガラス。
【請求項2】
ニオブ酸ランタンの割合が、少なくとも15モル%である、請求項1記載のガラス。
【請求項3】
以下のガラス構成相:
【表2】
を特徴とする組成を有する、請求項1または2記載のガラス。
【請求項4】
チタン酸ランタンの割合とニオブ酸ランタンの割合との比が、少なくとも0.7:1である、請求項1から3までのいずれか1項記載のガラス。
【請求項5】
三酸化二ホウ素の割合と二酸化ケイ素の割合との合計が、4~20モル%の範囲にある、請求項1から4までのいずれか1項記載のガラス。
【請求項6】
式(1)により算出された前記ガラスの密度が、5.30g/cm3未満である、請求項1から5までのいずれか1項記載のガラス。
【請求項7】
チタン酸ランタンの割合とニオブ酸ランタンの割合との合計が、少なくとも50モル%である、請求項1から6までのいずれか1項記載のガラス。
【請求項8】
式(1)により算出された密度と式(4)により算出された屈折率nDとの比が、最大で2.50g/cm3である、請求項1から7までのいずれか1項記載のガラス。
【請求項9】
三酸化二ホウ素の割合に対する二酸化ケイ素の割合の比が、0~<1の範囲にある、請求項1から8までのいずれか1項記載のガラス。
【請求項10】
前記ガラスが、残部と呼ばれるさらなる成分を含むことができ、前記残部の割合が、最大で3モル%である、請求項1から9までのいずれか1項記載のガラス。
【請求項11】
前記式(4)により算出された屈折率nDが、少なくとも2.05である、請求項1から10までのいずれか1項記載のガラス。
【請求項12】
前記式(4)により算出された屈折率nDが、少なくとも2.10である、請求項1から11までのいずれか1項記載のガラス。
【請求項13】
光学ガラスとしての、対物レンズのレンズとしての、ARグラスにおける、ウェハとしての、ウェーハレベル・オプティクス分野における、レンズ、例えばボールレンズとしての、光学ウェハ用途における、光導波路としての、および/または古典的な光学系における、請求項1から12までのいずれか1項記載のガラスの使用。
【請求項14】
最大で0.5mmの厚さを有する、請求項1から12までのいずれか1項記載のガラスを含むガラス物品。
【請求項15】
請求項1から12までのいずれか1項記載のガラスの製造方法であって、
- ガラス原料を溶融する工程と、
- 前記ガラスを冷却する工程と
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高屈折率で低密度のガラス、ならびに該ガラスの使用およびその製造に関する。
【0002】
従来技術
高屈折率で低密度のガラスは、特に、いわゆる「拡張現実」の分野で必要とされている。「拡張現実」は、例えば、医療、教育、建設、交通、およびエンターテインメントなど様々な用途に対応する非常に活発な技術開発の一つである。関連技術である「バーチャルリアリティ」とは対照的に、「拡張現実」は、マルチメディア情報と「リアル」なセンサ技術の測定データとを密に統合することに焦点を当て、典型的にはデジタル画像を眼鏡に重ね合わせることによって実現されるものである。
【0003】
この分野の技術的な課題は、現実世界の良好な光学的結像と、デジタル情報の良好な重ね合わせと、良好な装着感とが同時に要求されることにある。
【0004】
課題
先行技術では、典型的には2.1を上回る高屈折率と同時に、典型的には5.25g/cm3未満の比較的低い密度と、低い結晶化傾向とを有するガラスは存在しない。屈折率および密度について望ましい値を有する先行技術のガラスは、構成相の数が少なく、規則的な構造を有し、そのため結晶化し易いという特徴を一貫して有する。
【0005】
この課題は、特許請求の範囲に記載の主題によって解決される。
【0006】
発明の詳細な説明
この課題は、化学量論的ガラスを、すなわち、同じ化学量論的量で結晶としても存在し、その特性は、文献においてNMR測定などにより多くの例で検証されているように、集合体のトポロジーが同一であることから、ガラスおよび結晶でそれぞれ非常に類似していると仮定できるガラスを、狙いどおりに組み合わせることによって解決される。この目的のために、そうした化学量論的ガラスは、その混合物が、本発明による課題の解決という意味での挙動を達成できるように選択される。本願では、これらの化学量論的ガラスは「ベースガラス」または「構成相」とも呼ばれる。
【0007】
ガラスを、それに属するべき構成相をもとに説明することは、新しい概念ではない。ベースガラスを規定することで、ガラスの化学構造について結論を導き出すことができる(Conradt R: “Chemical structure, medium range order, and crystalline reference state of multicomponent oxide liquids and glasses”, in Journal of Non-Crystalline Solids, Volumes 345-346, 15 October 2004, Pages 16-23参照)。
【0008】
この場合、構成相による記述は非常に有利である。なぜなら、以下に示すように、2つの重要な目標パラメータ、すなわち密度および屈折率は、構成相で与えられる組成から制約なしに良好な近似値で算出できるのに対し、単純酸化物で与えられる組成から算出するのは非常に煩雑であるためである。
【0009】
適切な構成相は、屈折率が原子分極率に依存し、原子分極率が個々の原子またはイオンの体積に依存することを考慮して選択される。それに関して、酸化物ガラスでは通常、酸素イオンが最も大きく寄与している。そのため、高屈折率を得るためには、酸素イオンをできるだけ密に充填することが必要である。これは主に、ポーリングの充填法則に従って八面体配位が可能なほど半径が大きい高価数のイオンを使用することで達成される。また、低密度が要求されるため、これらのイオンはあまり重くないことが必要である。構成相がそれ自体でガラスとして存在すべきであるとする観点から、これらのイオンが、Reinhardt Conradt教授による専門用語(Vorlesung Glas-Chemie. RWTH Aachen 2010)の意味で、少なくともいわゆる「不完全なガラス形成物質」であることが同時に求められる場合、これにはチタン、バナジウム、ニオブおよびモリブデンが該当するが、バナジウムはそれに伴う酸化還元の問題から好ましくない。各構成相は、「不完全なガラス形成物質」と「網目修飾物質」、この場合はランタン、イットリウムまたはガドリニウムなどの(酸素原子の密充填により)高価数の網目修飾物質とを組み合わせることで形成される。
【0010】
したがって、本発明者らは構成相として、チタン酸ランタン、ニオブ酸ランタン、および任意にホウ酸ランタンモリブデンを選択した。
【0011】
ここで、最後に挙げた構成相において、ホウ素はなおも「正当な」(「完全な」)「ガラス形成物質」である。工業に扱いにくい結晶化傾向を有しないガラスを得るためには、ある程度の割合の「正当な」「ガラス形成物質」が必要である。
【0012】
したがって、本発明者らはさらなる構成相としてさらに、ホウ酸ランタン、ホウ酸イットリウム、および任意にホウ酸ガドリニウム、ならびに純粋な「ガラス形成物質」である三酸化二ホウ素、および任意に二酸化ケイ素を選択した。
【0013】
また本発明者らは構成相としてさらに、ケイ酸ジルコンを選択した。ジルコニウムは、上記のような高い価数と適切な半径という望ましい特性を有するが、「ガラス形成物質」ではないため、「ガラス形成物質」と組み合わせないと、構成相として使用することができない。
【0014】
上記のイオンのうち大きなイオン、つまりホウ素およびケイ素以外のイオンはすべて、八面体配位が可能な寸法を有するが、それでも半径は十分に異なっており、これについてはRobert Shannon, Revised Effective Ionic Radii and Systematic Studies of Interatomic Distances in Halides and Chalcogenides, Acta Cryst. (1976) A32. 751が参照される。したがって、低配位および高配位も起こり得る。この効果は、規則的な原子構造および結晶化傾向を打ち消すため、望ましいものである。
【0015】
したがって、本発明は、以下のガラス構成相を有することを特徴とする組成を有するガラスに関する:
【表1】
【0016】
さらに、本発明によるガラスは、下記に示される構成相の組成に式的に関連するさらなる条件を満たすべきである。
【0017】
まず、単純酸化物の組成データと構成相の組成データとを相互に変換するための変換行列を示す。
【0018】
構成相の組成から単純酸化物の組成への変換、およびその逆の変換:
構成相の組成は、変換のために以下の正規化された式で与えられる:
【表2】
【0019】
これらの組成を、ここに記載された行列を用いて、以下の単純酸化物
【表3】
に関するモル%単位の組成データに変換する。ここで、ベースガラスに関するモル%単位の組成データを、右から行列に列ベクトルとして乗算する:
【表4】
【0020】
列ベクトルを行列に乗算した結果、モル%単位のガラスの組成が得られる。
【0021】
逆に、モル%単位の組成は、それぞれの逆行列によりベースガラス組成に容易に変換することができる。ここで、当然のことながら、変換されたときにベースガラスに負の値を与えないベースガラス組成物のみが本発明によるものと見なされる。
【0022】
本発明の課題に鑑みた構成相の重要性とその選択
組成は、本明細書に記載の範囲内でガラス構成相を考慮して選択される。ガラス構成相は、ガラス製品中で結晶質ではなく、非晶質であることは自明である。しかしながら、これは、非晶質状態の構成相が結晶質状態の構成相とは全く異なる集合体を有することを意味するものではない。上述したように、集合体のトポロジー、つまり、例えば、関与するカチオンと周囲の酸素原子との配位、またはこれらのカチオンと周囲の酸素原子との間の配位および結合の強さから生じる原子間距離は同等である。したがって、本発明のガラスの多くの特性を、特に、本発明の成果と本発明により克服された問題点を示すために、構成相に基づいて十分に説明することができる(上記で引用したConradt R.を参照されたい)。ここで、当然のことながら、化学量論比のみでベースガラスの適切な集合体を形成することが可能である限り、適切な結晶を使用するだけでなく、通常のガラス原料を使用してガラスを製造することもできる。
【0023】
以下では、所定の構成相の組成から、上述の基準パラメータである密度および屈折率をどのように算出するかについての算出方法を示す。これらの算出方法は、これらの構成相から本発明によるガラスの組成を選択するのに重要である。
【0024】
密度
驚くべきことに、構成相のモル質量M
iおよび密度ρ
iならびにそのモル分率c
iから、梃子の原理によって非常に簡単にガラスの密度ρを算出することができる:
【数1】
【0025】
式中、(1)の分子はモル質量であり、分母はガラスのモル体積Vmolである。
【0026】
モル質量、密度値およびモル体積を、以下に表に示す。
【0027】
【0028】
密度値は、Optical Materials 33 (2011) 1853-1857(2La2O3・9TiO2)、Optical Materials Express 4(4) April 2014(La2O3・Nb2O5;そこに挙げられた様々なLa2O3/Nb2O5混合物の密度値から、適切に急冷することにより製造可能であるはずであるガラス状のLa2O3・Nb2O5の密度が、結晶性のLa2O3・Nb2O5の密度と等しいことがわかる)、Journal of Non-Crystalline Solids 429 (2015) 171-177 (La2O3・2MoO3・B2O3)、Dalton Trans., 2019, 48, 10804(La2O3・B2O3)、Applied Physics A (2019) 125:852(Y2O3・B2O3、Gd2O3・B2O3;そこに挙げられたY2O3・Gd2O3・B2O3系の密度データから、ガラス状の30モル%Y2O3・70モル%B2O3およびガラス状の30モル%Gd2O3・70モル%B2O3の密度値が線形外挿により決定され、ガラス状の50モル%Y2O3・50モル%B2O3およびガラス状の50モル%Gd2O3・50モル%B2O3の密度値が、ガラス状のB2O3、ガラス状の30モル%Y2O3・70モル%B2O3あるいはガラス状の30モル%Gd2O3・70モル%B2O3ならびに結晶性のY2O3あるいは結晶性のGd2O3の値から二次補間で推定される)、Journal of Non-Crystalline Solids 69 (1985) 415-423(ZrO2・SiO2)、Journal of Non-Crystalline Solids 453 (2016) 118-124(B2O3)、Solid State Communications, Vol. 88, Nos, 11/12, pp, 1023-1027, 1993(SiO2)に記載されている。
【0029】
式(1)により算出された本発明のガラスの密度は、好ましくは、5.30g/cm3未満、最大で5.25g/cm3、最大で5.20g/cm3、最大で5.15g/cm3、最大で5.10g/cm3、最大で5.05g/cm3、最大で5.00g/cm3、最大で4.95g/cm3、最大で4.90g/cm3、最大で4.85g/cm3、最大で4.80g/cm3、最大で4.75g/cm3、最大で4.70g/cm3、または最大で4.65g/cm3である。式(1)により算出されたガラスの密度は特に、4.00g/cm3以上、例えば少なくとも4.05、少なくとも4.10g/cm3、少なくとも4.15g/cm3、少なくとも4.20g/cm3、少なくとも4.25g/cm3、少なくとも4.30g/cm3、少なくとも4.35g/cm3、少なくとも4.40g/cm3、少なくとも4.45g/cm3、または少なくとも4.50g/cm3であることができる。式(1)により算出された本発明のガラスの密度は、例えば4.00g/cm3~5.30g/cm3の範囲、特に4.05g/cm3~5.25g/cm3、4.10g/cm3~5.20g/cm3、4.10g/cm3~5.15g/cm3、4.15g/cm3~5.10g/cm3、4.20g/cm3~5.05g/cm3、4.20g/cm3~5.00g/cm3、4.25g/cm3~4.95g/cm3、4.30g/cm3~4.90g/cm3、4.30g/cm3~4.85g/cm3、4.35g/cm3~4.80g/cm3、4.40g/cm3~4.75g/cm3、4.45g/cm3~4.70g/cm3、または4.50g/cm3~4.65g/cm3の範囲にあることができる。式(1)により算出された本発明のガラスの密度は、例えば4.60g/cm3~5.25g/cm3、4.75g/cm3~5.24g/cm3、4.78g/cm3~5.23g/cm3、4.85g/cm3~5.21g/cm3、4.90g/cm3~5.20g/cm3、4.91g/cm3~5.19g/cm3、4.92g/cm3~5.18g/cm3、4.93g/cm3~5.17g/cm3、4.94g/cm3~5.16g/cm3、4.95g/cm3~5.15g/cm3、4.96g/cm3~5.14g/cm3、4.97g/cm3~5.13g/cm3、4.98g/cm3~5.12g/cm3、4.99g/cm3~5.11g/cm3、または5.00g/cm3~5.10g/cm3の範囲にあることもできる。
【0030】
本発明の実施形態では、式(1)により算出されたガラスの密度は、5.00g/cm3以上、例えば少なくとも5.01、少なくとも5.02g/cm3、少なくとも5.03g/cm3、少なくとも5.04g/cm3、少なくとも5.05g/cm3、少なくとも5.06g/cm3、少なくとも5.07g/cm3、少なくとも5.08g/cm3、少なくとも5.09g/cm3、または少なくとも5.10g/cm3であることができる。式(1)により算出された本発明のガラスの密度は特に、5.00g/cm3~5.30g/cm3、5.01g/cm3~5.25g/cm3、5.02g/cm3~5.20g/cm3、5.03g/cm3~5.15g/cm3、または5.04g/cm3~5.10g/cm3の範囲にあることができる。
【0031】
屈折率
屈折率(BZ)は、波長589.3nmに関するものであり、通常は「nD」と表記される値である。この屈折率の算出は、Shannon und Fischer, American Mineralogist, Volume 101, pages 2288-2300, 2016に従って行われる。
【0032】
ShannonおよびFischerによる算出方法は、結晶に関するものであるが、以下の手順でガラスに適用することも可能である:(1)構成相で与えられる組成から出発する。(2)各相について、ShannonおよびFischerに従って分子単位の分極率を算出し、その際、Conradtの方法に従って、カチオンの分極率には結晶中に与えられた配位数に対してそれぞれの場合に生じる値を用いるが、酸素イオンの分極率の算出にはこれに必要な分子体積に対してガラス状態での密度を用いた場合に生じる値を用い、構成相の分極率の値は以下に表に示す。(3)構成相の分極率αiにそれぞれのモル分率ciを乗算し、その和をとることによってガラスの分子単位の分極率αを算出する。
【0033】
【0034】
(4)モル体積VMol(通常の単位はcm3)をアボガドロ数6.023×1023で除算して、分子体積Vm(通常の単位はÅ3)を算出する。
【0035】
【0036】
(5)ShannonおよびFischer(前掲個所)に従って、屈折率nDを算出する。
【0037】
【0038】
構成相の分極率を、以下に表に示す。
【0039】
【0040】
構成相の分極率の算出に必要なカチオンの配位数に関するデータは、J. Phys. Chem. Solids, Vol. 56 No. 10. pp. 1297-1303. 1995(2La2O3・9TiO2)、RSC Adv.. 2017. 7. 16777(La2O3・Nb2O5)、Dalton Trans., 2008, 3709-3714 (La2O3・2MoO3・B2O3)、Acta Cryst. (2006). E62, i103-i105(La2O3・B2O3)、Solid State Sciences 10 (2008) 1173-1178(Y2O3・B2O3)、J. Am. Ceram. Soc., 95 [2] 696-704 (2012)(Gd2O3・B2O3)、The American Mineralogist Vol. 56, 782-790, May - June (1971)(ZrO2・SiO2)、Acta Cryst. (1970), B26, 906-915(B2O3)、J. Appl. Cryst. (1988). 21, 182-191(SiO2)に記載されている。
【0041】
式(4)により算出された本発明のガラスの屈折率nDは、好ましくは、少なくとも2.00、例えば少なくとも2.01、少なくとも2.02、少なくとも2.03、少なくとも2.04、少なくとも2.05、少なくとも2.06、少なくとも2.07、少なくとも2.08、少なくとも2.09、少なくとも2.10、例えば少なくとも2.11、少なくとも2.12、少なくとも2.13、少なくとも2.14、少なくとも2.15、少なくとも2.16、少なくとも2.17、少なくとも2.18、少なくとも2.19、少なくとも2.20、少なくとも2.21、少なくとも2.22、少なくとも2.23、または少なくとも2.24である。式(4)により算出された屈折率nDは特に、2.30未満、例えば、最大で2.29、最大で2.28、最大で2.27、最大で2.26、または最大で2.25であることができる。式(4)により算出された本発明のガラスの屈折率nDは、例えば、2.00~2.30、2.01~2.30、2.02~2.30、2.03~2.30、2.04~2.30、2.05~2.30、2.06~2.30、2.07~2.30、2.08~2.30、2.09~2.30、または2.10~2.30の範囲、特に2.11~2.30、2.12~2.30、2.13~2.29、2.14~2.29、2.15~2.28、2.16~2.28、2.17~2.28、2.18~2.27、2.19~2.27、2.20~2.26、2.21~2.26、2.22~2.25、2.23~2.25、または2.24~2.25の範囲にあることができる。
【0042】
適切な構成相の選択
本発明による相の割合は、高屈折率で比較的低密度のガラスが得られるように選択される。特に、式(1)により算出された密度と式(4)により算出された屈折率nDとの比は、好ましくは、最大で2.50g/cm3、さらに好ましくは最大で2.45g/cm3、さらに好ましくは最大で2.40g/cm3、例えば、最大で2.35g/cm3、最大で2.30g/cm3、最大で2.25g/cm3、最大で2.20g/cm3、または最大で2.15g/cm3である。式(1)により算出された密度と式(4)により算出された屈折率nDとの比は特に、少なくとも2.00g/cm3、例えば、少なくとも2.05g/cm3、または少なくとも2.10g/cm3であることができる。式(1)により算出された密度と式(4)により算出された屈折率nDとの比は、例えば、2.00g/cm3~2.50g/cm3、特に2.00g/cm3~2.45g/cm3、2.00g/cm3~2.40g/cm3、2.05g/cm3~2.35g/cm3、2.05g/cm3~2.30g/cm3、2.10g/cm3~2.25g/cm3、2.15g/cm3~2.20g/cm3、または2.10g/cm3~2.15g/cm3の範囲にあることができる。
【0043】
チタン酸ランタン
本発明のガラスにおいて構成相として表されるベースガラスの1つは、チタン酸ランタンガラスである。
【0044】
チタン酸ランタンの割合は、20~80モル%の範囲にあり、例えば、20~70モル%、20~60モル%、25~55モル%、30~50モル%、または35~45モル%の範囲にある。
【0045】
チタン酸ランタンの割合は、例えば、少なくとも20モル%、少なくとも25モル%、少なくとも30モル%、少なくとも35モル%、または少なくとも40モル%であることができる。チタン酸ランタンの割合は、例えば、最大で80モル%、最大で70モル%、最大で60モル%、最大で55モル%、最大で50モル%、または最大で45モル%であることができる。
【0046】
チタン酸ランタンのモル数は、本発明によれば(2La2O3・9TiO2)/11のモル数と理解される。
【0047】
ニオブ酸ランタン
ニオブ酸ランタンの割合は、10~50モル%の範囲にあり、例えば、15~45モル%、20~40モル%、または25~35モル%の範囲にある。
【0048】
ニオブ酸ランタンの割合は、例えば、少なくとも10モル%、少なくとも15モル%、少なくとも20モル%、または少なくとも25モル%であることができる。ニオブ酸ランタンの割合は、例えば、最大で50モル%、最大で45モル%、最大で40モル%、または最大で35モル%であることができる。
【0049】
ニオブ酸ランタンのモル数は、本発明によれば(La2O3・Nb2O5)/2のモル数と理解される。
【0050】
好ましくは、チタン酸ランタンの割合とニオブ酸ランタンの割合との比は、0.5:1~8:1、例えば、0.7:1~7.5:1、0.8:1~7:1、0.9:1~6.5:1、1:1~6:1、>1:1~5.5:1、1.1:1~5:1、1.2:1~4.5:1、1.5:1~4:1、1.75:1~3.5:1、または2:1~3:1の範囲にある。チタン酸ランタンの割合とニオブ酸ランタンの割合との比は、例えば、少なくとも0.5:1、少なくとも0.7:1、少なくとも0.8:1、少なくとも0.9:1、少なくとも1:1、1超:1、少なくとも1.1:1、少なくとも1.2:1、少なくとも1.5:1、少なくとも1.75:1、または少なくとも2:1であることができる。チタン酸ランタンの割合とニオブ酸ランタンの割合との比は、例えば、最大で8:1、最大で7.5:1、最大で7:1、最大で6.5:1、最大で6:1、最大で5.5:1、最大で5:1、最大で4.5:1、最大で4:1、最大で3.5:1、または最大で3:1である。
【0051】
チタン酸ランタンの割合とニオブ酸ランタンの割合との合計は、好ましくは、少なくとも50モル%、少なくとも55モル%、または少なくとも60モル%である。好ましくは、チタン酸ランタンの割合とニオブ酸ランタンの割合との合計は、50~90モル%、例えば、55~85モル%、または60~80モル%の範囲にある。チタン酸ランタンの割合とニオブ酸ランタンの割合との合計は、例えば、最大で90モル%、最大で85モル%、または最大で80モル%であることができる。
【0052】
ホウ酸ランタンモリブデン
ホウ酸ランタンモリブデンの割合は、0~60モル%の範囲にある。本発明のガラスは、ホウ酸ランタンモリブデンを含まなくてもよい。ホウ酸ランタンモリブデンの割合は特に、0~20モル%、例えば、0~15モル%、0~10モル%、0~5モル%、0~2モル%、または0~1モル%の範囲にあることができる。
【0053】
ホウ酸ランタンモリブデンの割合は、例えば、最大で60モル%、最大で20モル%、最大で15モル%、最大で10モル%、最大で5モル%、最大で2モル%、または最大で1モル%である。ホウ酸ランタンモリブデンの割合は、本発明の実施形態では、例えば、少なくとも1モル%、少なくとも2モル%、少なくとも4モル%、または少なくとも10モル%であってもよい。
【0054】
ホウ酸ランタンモリブデンのモル数は、本発明によれば(La2O3・2MoO3・B2O3)/4のモル数と理解される。
【0055】
ホウ酸ランタン
ホウ酸ランタンの割合は、2~40モル%、例えば、3~30モル%、4~20モル%、または5~15モル%の範囲にある。
【0056】
ホウ酸ランタンの割合は、例えば、少なくとも2モル%、少なくとも3モル%、少なくとも4モル%、または少なくとも5モル%であることができる。ホウ酸ランタンの割合は、例えば、最大で40モル%、最大で30モル%、最大で20モル%、または最大で15モル%である。
【0057】
ホウ酸ランタンのモル数は、本発明によれば(La2O3・B2O3)/2のモル数と理解される。
【0058】
ホウ酸イットリウム
ホウ酸イットリウムの割合は、2~40モル%、例えば、3~30モル%、4~20モル%、または5~15モル%の範囲にある。
【0059】
ホウ酸イットリウムの割合は、例えば、少なくとも2モル%、少なくとも3モル%、少なくとも4モル%、または少なくとも5モル%であることができる。ホウ酸イットリウムの割合は、例えば、最大で40モル%、最大で30モル%、最大で20モル%、または最大で15モル%であることができる。
【0060】
ホウ酸イットリウムのモル数は、本発明によれば(Y2O3・B2O3)/2のモル数と理解される。
【0061】
ホウ酸ガドリニウム
ホウ酸ガドリニウムの割合は、0~40モル%の範囲にある。本発明のガラスは、ホウ酸ガドリニウムを含まなくてもよい。ホウ酸ガドリニウムの割合は特に、0~20モル%、例えば、0~15モル%、0~10モル%、0~5モル%、0~2モル%、または0~1モル%の範囲にあることができる。
【0062】
ホウ酸ガドリニウムの割合は、例えば、最大で40モル%、最大で20モル%、最大で15モル%、最大で10モル%、最大で5モル%、最大で2モル%、または最大で1モル%である。ホウ酸ガドリニウムの割合は、本発明の実施形態では、例えば、少なくとも1モル%、少なくとも2モル%、少なくとも4モル%、または少なくとも10モル%であってもよい。
【0063】
ホウ酸ガドリニウムのモル数は、本発明によれば(Gd2O3・B2O3)/2のモル数と理解される。
【0064】
ケイ酸ジルコン
ケイ酸ジルコンの割合は、2~40モル%、例えば、3~30モル%、4~20モル%、または5~15モル%の範囲にある。
【0065】
ケイ酸ジルコンの割合は、例えば、少なくとも2モル%、少なくとも3モル%、少なくとも4モル%、または少なくとも5モル%であることができる。ケイ酸ジルコンの割合は、例えば、最大で40モル%、最大で30モル%、最大で20モル%、または最大で15モル%であることができる。
【0066】
ケイ酸ジルコンのモル数は、本発明によれば(ZrO2・SiO2)/2のモル数と理解される。
【0067】
三酸化二ホウ素および二酸化ケイ素
三酸化二ホウ素から構成されるベースガラスおよび/または二酸化ケイ素から構成されるベースガラスの割合が予定されていてもよい。
【0068】
ベースガラスとしての三酸化二ホウ素の割合は、2~40モル%、例えば、3~30モル%、4~20モル%、または5~15モル%の範囲にある。
【0069】
ベースガラスとしての三酸化二ホウ素の割合は、例えば、少なくとも2モル%、少なくとも3モル%、少なくとも4モル%、または少なくとも5モル%であることができる。ベースガラスとしての三酸化二ホウ素の割合は、例えば、最大で40モル%、最大で30モル%、最大で20モル%、または最大で15モル%であることができる。
【0070】
ベースガラスとしての二酸化ケイ素の割合は、0~20モル%の範囲にある。本発明のガラスは、ベースガラスとしての二酸化ケイ素を含まなくてもよい。ベースガラスとしての二酸化ケイ素の割合は特に、0~15モル%、0~10モル%、0~5モル%、0~2モル%、または0~1モル%の範囲にあることができる。
【0071】
ベースガラスとしての二酸化ケイ素の割合は、例えば、最大で20モル%、最大で15モル%、最大で10モル%、最大で5モル%、最大で2モル%、または最大で1モル%である。ベースガラスとしての二酸化ケイ素の割合は、本発明の実施形態では、例えば、少なくとも1モル%、少なくとも2モル%、または少なくとも4モル%であってもよい。
【0072】
好ましくは、ベースガラスとしての二酸化ケイ素の割合は、ベースガラスとしての三酸化二ホウ素の割合よりも低い。したがって、三酸化二ホウ素の割合に対する二酸化ケイ素の割合の比は、好ましくは0~<1の範囲にある。
【0073】
ベースガラスとしての三酸化二ホウ素の割合と二酸化ケイ素の割合との合計は、好ましくは2~30モル%、特に3~25モル%、例えば、4~20モル%、または5~15モル%の範囲にある。ベースガラスとしての三酸化二ホウ素の割合と二酸化ケイ素の割合との合計は、例えば、少なくとも2モル%、少なくとも3モル%、少なくとも4モル%、または少なくとも5モル%であることができる。ベースガラスとしての三酸化二ホウ素の割合と二酸化ケイ素の割合との合計は、例えば、最大で30モル%、最大で25モル%、最大で20モル%、または最大で15モル%であることができる。
【0074】
さらなる成分
既に述べた成分に加えて、ガラスは、本明細書において「残部」と呼ばれるさらなる成分を含んでもよい。本発明によるガラス中の残部の割合は、有利には、適切なベースガラスの慎重な選択によって調整されたガラス特性を妨げないようにするために、最大で3モル%である。特に好ましい実施形態では、ガラス中の残部の量は、最大で2モル%、さらに好ましくは最大で1モル%、または最大で0.5モル%である。特に、残部は、本明細書に記載のベースガラスに含まれていない酸化物を含む。したがって、特に、残部は、La2O3、Y2O3、Gd2O3、ZrO2、TiO2、Nb2O5、MoO3、B2O3、またはSiO2を含まない。
【0075】
本明細書において、ガラスが成分もしくは構成相を含まないか、または特定の成分もしくは構成相を含まないと記載されている場合、この成分または構成相は、場合によってはガラス中に不純物として存在する可能性があることを意味している。つまり、実質的な量では添加されていないということである。本発明によれば、実質的ではない量とは、1000ppm(モル)未満、または300ppm(モル)未満、好ましくは100ppm(モル)未満、特に好ましくは50ppm(モル)未満、最も好ましくは10ppm(モル)未満の量である。
【0076】
ガラスは、その毒性の点からCdOおよびThO2を含まないことが好ましい。密度の点から、より軽量であるLa2O3化合物やGd2O3化合物が好ましいため、ガラスはYb2O3を含まないことが好ましい。密度の点から、より軽量であるNb2O5化合物やMoO3化合物が好ましいため、ガラスはTa2O5やWO3を含まないことが好ましい。ガラスは、アルカリおよび/またはアルカリ土類金属酸化物を含まないことが好ましい。なぜならば、これらは、できるだけ多くの酸素原子をできるだけ密に充填するという本発明による課題に関して有効ではなく、より高い価数のカチオンを有する本発明による化合物が優先されるためである。例外は、Rb2OおよびCs2Oである。配位数の多さに関して、ポーリングの充填法則から導かれるように、これらは、主に八面体または四面体状に配置された酸素原子の規則的な構造を阻害し、ガラスの結晶化傾向に抗するものである。
【0077】
ガラスは特に、少なくとも0.5モル%、さらに好ましくは少なくとも0.6モル%、少なくとも0.7モル%、少なくとも0.8モル%、少なくとも0.9モル%、または少なくとも1モル%のRb2Oの割合を含むことができる。ここで、Rb2Oは、Cs2Oよりも透過率に有利な影響を与えるため、好ましい。しかし、関連するコストの観点から、少なくとも0.5モル%、例えば、少なくとも0.6モル%、少なくとも0.7モル%、少なくとも0.8モル%、少なくとも0.9モル%、または少なくとも1モル%のCs2Oの割合も可能である。挙げられたRb2Oの割合とCs2Oの割合との組み合わせも可能である。このため、ガラスは、Rb2Oおよび/またはCs2Oを含むことができる。Rb2Oの割合とCs2Oの割合との合計は、例えば、0.5~3.0モル%、特に1.0~2.0モル%の範囲にあることができる。Rb2Oの割合とCs2Oの割合との合計は、例えば、少なくとも0.5モル%、または少なくとも1.0モル%であることができる。Rb2Oの割合とCs2Oの割合との合計は、例えば、最大で3.0モル%、または最大で2.0モル%であることができる。
【0078】
好ましいガラス組成
好ましい実施形態は、上記の基本系の範囲内で、高屈折率で低密度の所望の組み合わせの規定から生じるものである。これは、特に個々の相の割合を適切に組み合わせることによって達成することができる。
【0079】
特に好ましい組成は、以下のガラス構成相を特徴とする:
【表7】
【0080】
製造
本発明によれば、以下の工程を有する本発明のガラスの製造方法も提供される:
- ガラス原料を溶融する工程、
- 任意に、ガラス溶融物からガラス物品、特にインゴットまたは板ガラスを成形する工程、
- ガラスを冷却する工程。
【0081】
ガラスの成形には、ドロー法が含まれ得る。冷却は、放熱装置を用いた能動的な冷却、または受動的な放冷により行うことができる。
【0082】
特に、望ましくない酸化還元反応を抑制するために、例えば、硫酸系原料を使用すること、硫酸塩で清澄化すること、および/または溶融物を酸素でバブリングすることができる。
【0083】
使用およびガラス物品
本発明によれば、ガラスに加えて、厚さ≦0.5mm、好ましくは≦0.3mmおよび/または幅少なくとも150mm、好ましくは少なくとも200mm、より好ましくは少なくとも300mmの薄板ガラスなどの、該ガラスから成形されたガラス物品も提供される。厚さは、例えば、少なくとも25μm、または少なくとも50μmであることができる。
【0084】
本発明はまた、特に光学ガラスとしての、対物レンズのレンズとしての、ARグラスにおける、ウェハとしての、ウェーハレベル・オプティクス分野における、レンズ、例えばボールレンズとしての、光学ウェハ用途における、光導波路としての、および/または古典的な光学系における、本発明によるガラスの使用にも関する。
【0085】
実施例
実施例を以下の表に示す。
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【外国語明細書】