(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022165951
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】判定システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20221025BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20221025BHJP
【FI】
G06Q10/08
B65G1/137 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069779
(22)【出願日】2022-04-20
(31)【優先権主張番号】P 2021070746
(32)【優先日】2021-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】390000583
【氏名又は名称】小西医療器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100191189
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100199761
【弁理士】
【氏名又は名称】福屋 好泰
(72)【発明者】
【氏名】吉田 記大
【テーマコード(参考)】
3F522
5L049
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522BB15
3F522BB22
3F522BB27
3F522BB32
3F522BB33
3F522CC01
3F522DD03
3F522DD22
3F522DD32
3F522DD34
3F522EE02
3F522EE17
3F522GG13
3F522GG18
3F522GG22
3F522GG24
3F522GG25
3F522HH02
3F522HH13
3F522HH22
3F522HH30
3F522HH31
3F522JJ01
3F522JJ02
3F522LL58
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】医療品の物流拠点において、医療品の誤出荷を防止する。
【解決手段】管理番号を記憶している管理タグが付された医療品Sの判定システムであって、前記管理タグから前記管理番号を読み取るRFID読取装置51と、前記医療品Sに付されるSPDタグを発行するSPDタグ発行装置52と、前記RFID読取装置51および前記SPDタグ発行装置52と通信可能な仕分コンピュータ53と、を備え、前記SPDタグ発行装置52は、前記RFID読取装置51に読み取られた管理番号に対応するSPD情報を記憶する前記SPDタグを発行し、前記RFID読取装置51は、再度、前記管理タグから前記管理番号を読み取ると共に、前記SPDタグからSPD情報を読み取り、前記コンピュータ53は、前記読み取った管理番号とSPD情報が対応するか否かを判定する判定部と、を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理番号を記憶している管理タグが付された医療品の判定システムであって、
前記管理タグから前記管理番号を読み取るRFID読取装置と、
前記医療品に付されるSPDタグを発行する発行装置と、
前記RFID読取装置および前記発行装置と通信可能なコンピュータと、
を備え、
前記発行装置は、前記RFID読取装置で読み取られた管理番号に対応するSPD情報を記憶する前記SPDタグを発行し、
前記RFID読取装置は、再度、前記管理タグから前記管理番号を読み取ると共に、前記SPDタグからSPD情報を読み取り、
前記コンピュータは、前記読み取った管理番号とSPD情報が対応するか否かを判定する判定部と、
を備える、判定システム。
【請求項2】
前記医療品を搬送する搬送装置と、
前記搬送装置の搬送経路に設けられ、前記SPDタグから前記SPD情報を読み取るRFID読取装置と、
前記読み取られたSPD情報の適否を判定する判定部と、
を備える、請求項1に記載の判定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療品の物流拠点において、出荷すべき医療品の適否を判定する判定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場における医療品の在庫や発注を管理するためのSPDシステムが知られている。SPDは、供給(Supply)、加工(Processing)、分配(Distribution)の略であり、医療現場での要望に応じて医療品の物流管理を的確に行うことで、医療品の死蔵、過剰在庫の解消、請求・発注業務の軽減、保険請求の漏れを防止することを目的としたシステムである。例えば、特許文献1には、病院において医療品の消費管理を的確に行うための管理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、SPD業者の物流拠点では、製造業者から医療品を入荷して在庫として保管しており、病院からの発注に基づいて、当該在庫から必要数量の医療品をピッキングして出荷している。従来の物流拠点では、単品単位で在庫管理されている医療品を目視で確認することによりピッキングの作業が実施されているため、ピッキングすべき医療品の取り間違え、ピッキング数量の間違え、又は期限切迫品の誤出荷が生じるおそれがあった。
【0005】
そこで、本発明は、医療品の物流拠点において、医療品の誤出荷を防止することのできる判定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、管理番号を記憶している管理タグが付された医療品の判定システムであって、前記管理タグから前記管理番号を読み取るRFID読取装置と、前記医療品に付されるSPDタグを発行する発行装置と、前記RFID読取装置および前記発行装置と通信可能なコンピュータと、を備え、前記発行装置は、前記RFID読取装置に読み取られた管理番号に対応するSPD情報を記憶する前記SPDタグを発行し、前記RFID読取装置は、再度、前記管理タグから前記管理番号を読み取ると共に、前記SPDタグからSPD情報を読み取り、前記コンピュータは、前記読み取った管理番号とSPD情報が対応するか否かを判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、前記医療品を搬送する搬送装置と、前記搬送装置の搬送経路に設けられ、前記SPDタグから前記SPD情報を読み取るゲート式のRFID読取装置と、前記読み取られたSPD情報の適否を判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の判定システムによれば、医療品の物流拠点において、医療品の誤出荷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態の物流拠点において荷受から出荷までの医療品の取り扱いを説明する図
【
図2】上記物流拠点の荷受エリアおよび小分エリアが有するハードウェアのブロック図
【
図4】(a)収容ボックスの斜視図、(b)電子棚札の一の表示態様、(c)電子棚札の他の表示態様
【
図5】本発明の実施形態に係る判定システムが有するハードウェアのブロック図
【
図7】(a)上記判定システムが有するゲート装置の概略側面図、(b)ゲート装置のブロック図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態に係る判定システムを説明する。
【0011】
本実施形態に係る判定システムは、医療品の在庫を管理し、病院からの発注に基づいて医療品を出荷する医療品の物流センターや倉庫などの物流施設において用いられる。当該施設には、荷受エリア、保管エリア、小分エリア、ピッキングエリア、及び仕分出荷エリアが設けられている。
【0012】
[荷受エリア]
図1および
図2に示すように、荷受エリアは外装箱Pに梱包されている医療品Wを荷受けするエリアであり、当該エリアには作業者によって操作されるリーダ11(以下、「荷受リーダ11」という。)およびコンピュータ12(以下、「荷受コンピュータ12」という。)が設けられている。
【0013】
荷受リーダ11は、外装箱Pに表示されているGS1コードから情報(以下、「GS1情報」という。)を読み取る装置であり、有線または無線によって通信可能に接続された荷受コンピュータ12に対してGS1情報を入力する。荷受コンピュータ12は、荷受リーダ11から入力されたGS1情報に含まれる商品コード(医療品ID)、ロット番号、及び有効期限をディスプレイ(不図示)に表示させる。また、荷受コンピュータ12は、荷受スタッフによるキーボードやマウスの操作によって、外装箱P内の医療品Wの入数などの情報を取得して、ディスプレイに表示させる。当該荷受コンピュータ12は、ネットワークNを介してメインサーバ100と通信可能であり、商品コード、ロット番号、有効期限、及び入数を含む荷受情報をメインサーバ100へと送信する。
【0014】
メインサーバ100は、荷受コンピュータ12から荷受情報を受信する度に、受信した荷受情報を管理テーブルに追加する。管理テーブルは、施設内にある医療品Wを管理するテーブルであり、
図3に示すように、商品コードフィールド(医療品IDフィールド)、有効期限フィールド、ロット番号フィールド、及び数量フィールドを含んでいる。これらのフィールドの各々には、荷受コンピュータ12から受信した荷受情報が登録される。また、管理テーブルは管理番号フィールドを含む。管理番号フィールドは、管理テーブルのレコード毎に一意的に付与される管理番号が登録されるフィールドであり、荷受けした状態の医療品W(外装箱Pに梱包されている一まとまりの医療品W)を管理するために付与される。また、メインサーバ100は、医療品マスタテーブルを備えている。医療品マスタテーブルは、医療品Wに関する基礎的な情報に関するフィールドを有している。当該フィールドには、商品コード、商品名、メーカー、小分数量、1つあたりの重さ、及び後述する小分品Sの形状情報などが含まれる。ここで、小分数量は、病院に対して納品する医療品の最少個数(最少納品数量)である。
【0015】
図1および
図2に示すように、上記の通り荷受コンピュータ12は、荷受情報をメインサーバ100に送信した後に、メインサーバ100から管理番号を取得する。荷受コンピュータ12には、RFタグ発行装置13が通信可能に接続されており、荷受コンピュータ12は管理番号をRFタグ発行装置13へと入力する。当該RFタグ発行装置13は、当該入力された管理番号を記憶したRFタグを発行する。このように発行されたRFタグは医療品Wの外装箱Pに貼付される。当該外装箱P(医療品W)は、不図示の搬送装置によって保管エリアへと搬送される。
【0016】
[保管エリア]
保管エリアは荷受した医療品Wを外装箱Pに梱包した状態のままで保管しておくエリアである。このように保管エリアに保管された医療品Wは、医療品Wの出荷状況を加味したメインサーバ100からの指示に基づいて、外装箱Pに入れられた状態で搬送装置によって小分エリアへと搬送される。
【0017】
[小分エリア]
小分エリアは、医療品Wを外装箱Pから取り出して機械的または手作業により小分袋Bに小分作業するエリアであり、当該エリアには作業者によって操作されるコンピュータ22(以下、「小分コンピュータ22」という。)が設けられている。小分コンピュータ22は、ネットワークNを介してメインサーバ100から小分品管理情報を受信し、そのディスプレイ(不図示)に小分品管理情報を表示させる。この小分品管理情報は、小分単位の医療品Wを管理するための情報であって、医療品Wが保管エリアから小分エリアに搬送される時点においてメインサーバ100によって生成されて、管理データベースに追加される。当該小分品管理情報には、
図3に示すように、小分単位に発行される管理番号、小分けすべき医療品Wの商品コード、ロット番号、小分数量、及び小分けの元となる梱包状態の医療品W(荷受時の医療品W)の管理番号(以下、「親管理番号」という。)が含まれる。当該小分品管理情報に基づいて医療品Wが小分けされると、小分袋BにRFタグが貼付される。当該RFタグは、小分エリアに設けられたRFタグ発行装置23により生成される。当該RFタグ発行装置23は、小分コンピュータ22に接続されており、小分コンピュータ22から取得した管理番号をRFタグに記録する。以下、RFタグが貼付された小分袋Bに小分けされた医療品Wを「小分品S」という。
【0018】
上記の小分品Sは収容ボックス30に収容される。収容ボックス30は、
図1および
図4に示すように、上向きに開口したプラスチック製の収容体であり、一または複数の小分品Sが収容される。当該収容ボックス30は、その側面の下部にRFタグ32が貼付されている。当該RFタグ32には当該収容ボックス30を他の収容ボックス30と識別するための識別情報(以下、「ボックスID」という。)が記憶されている。小分エリアには、
図2に示すように、当該RFタグ32からボックスIDを読み取るリーダ21(以下、「小分リーダ21」という。)が備えられており、当該小分リーダ21は、読み取ったボックスIDを小分コンピュータ22に入力する。小分コンピュータ22は、小分リーダ21から取得したボックスIDをメインサーバ100へと送信する。メインサーバ100は、小分コンピュータ22からボックスIDを受信すると、受信したボックスIDを小分品管理情報(
図3)に含めて管理テーブルに追加する。これにより、メインサーバ100は、収容ボックス30と小分品Sを対応付けて管理することが可能となる。
【0019】
[ピッキングエリア]
小分品Sを収容した収容ボックス30は、搬送装置によってピッキングエリアへと搬送され、保管される。ピッキングエリアは、病院からの発注に基づいて、保管されている医療品Wをピッキングするエリアである。ここで、本実施形態では、病院からの発注は小分単位で行われるものであり、メインサーバ100が発注を取得した場合に、当該小分品Sの出荷頻度に応じたピッキングが開始される。具体的には、本実施形態のピッキングエリアは、小分品Sの出荷頻度に応じて、高頻度品ピッキングエリア、中頻度品ピッキングエリア、及び低頻度品ピッキングエリアの3つのピッキングエリアに分けられている。高頻度品ピッキングエリアは、出荷頻度の高い小分品S(以下、「高頻度品」という。)の保管およびピッキングが実施されるピッキングエリアである。中頻度品ピッキングエリアは、出荷頻度が中程度の小分品S(以下、「中頻度品」という。)が保管およびピッキングされるエリアである。低頻度品ピッキングエリアは、出荷頻度が低い小分品S(以下、「低頻度品」という。)が保管およびピッキングされるエリアである。
【0020】
上記各ピッキングエリアにおいてピックアップされた小分品Sは、各ピッキングエリアに配置された病院別ボックスに入れられる。当該病院別ボックスは、病院毎に割り当てられたボックスであり、小分品Sが入れられた後に搬送装置によって仕分出荷エリアへと搬送される。
【0021】
[仕分出荷エリア]
仕分出荷エリアは、病院別ボックスに入れられた小分品Sを部署(診療科)別に仕分けて医療品Wを出荷するエリアであり、本実施形態の判定システムが設けられている。判定システムが設けられた仕分出荷エリアには、
図5および
図6に示すように、作業台60が設けられている。作業台60には、RFID読取装置51、SPDタグ発行装置52、及びコンピュータ53(以下、「仕分コンピュータ53」という。)が配置されている。RFID読取装置51は、作業台60の天板62上に配置されたシートアンテナ51aを備えており、病院別ボックスから取り出されてシートアンテナ51a上に置かれた小分品SのRFタグ(以下、「小分管理タグ」という。)から管理番号を読み取る。そして、RFID読取装置51は、読み取った管理番号を仕分コンピュータ53に入力する。
【0022】
仕分コンピュータ53は、RFID読取装置51から入力された管理番号を、ネットワークNを介してメインサーバ100へと送信する。メインサーバ100は、仕分コンピュータ53から管理番号を受信すると、受信した管理番号を含むレコードを管理テーブルから抽出し、抽出したレコードに基づいてSPD情報を生成し、生成したSPD情報を仕分コンピュータ53へ送信する。仕分コンピュータ53は、メインサーバ100からSPD情報を受信し、受信したSPD情報をSPDタグ発行装置52に入力する。
【0023】
SPDタグ発行装置52は、作業台60上に配置されており、入力されたSPD情報を記録したRFタグ(以下、「SPDタグ」という。)を発行する。SPDタグ発行装置52によって発行されたSPDタグは小分品Sの小分袋Bに貼付される。本実施形態では、仕分コンピュータ53は、そのディスプレイにSPDタグの貼付位置を表示させる。SPDタグの貼付位置は、仕分品Sの形状やサイズに応じて、病院の部署別に定められており、作業員はディスプレイに表示されている貼付位置を確認してSPDタグを貼付する。これにより、小分品Sには小分管理タグとSPDタグが貼付されることとなる。
【0024】
ここで、上記RFID読取装置51は、再度、小分品Sに貼付されている小分管理タグから管理番号を読み取るとともに、SPDタグからSPD情報を読み取る。そして、RFID読取装置51は、読み取った管理番号およびSPD情報を仕分コンピュータ53に入力する。仕分コンピュータ53は、入力された管理番号およびSPD情報をメインサーバ100に送信する。
【0025】
メインサーバ100は、仕分コンピュータ53から管理番号とSPD情報を受信すると、管理テーブルにおいて当該管理番号を含むレコードを抽出し、SPD情報と抽出したレコードを照合する。照合した結果、SPD情報と抽出したレコードの内容が正しい場合には、SPDタグが適切な小分品Sに貼付されたものと判定される。一方、照合した結果、SPD情報と抽出したレコードの内容が相違する場合には、SPDタグが誤って他の小分品Sに貼付されたものと判定し、エラー情報を仕分コンピュータ53に送信する。仕分コンピュータ53は受信したエラー情報をディスプレイに表示させ、SPDタグの貼り間違えを作業者に報知する。
【0026】
SPDタグが貼付された小分品Sは作業台の側方に置かれたボックス61へ入れられ、その後、SPDタグの表示に従って、棚に配置されている部署別ボックスに仕分けされる。当該棚にはモニター装置54が併設されており、仕分け作業を行う作業者は、ハンディ型の読取装置を用いてSPD情報を読み取り、読み取ったSPD情報をメインサーバ100へと送信する。メインサーバ100は、当該読取装置からSPD情報を受信すると、当該小分品Sを入れるべき部署別ボックスを指定するボックス指定情報をモニター装置54へと送信する。モニター装置54は、メインサーバ100からボックス指定情報を受信すると、受信したボックス指定情報をモニター装置54に表示させる。作業者は当該モニター装置54の表示に従って部署別ボックスを特定し、当該部署別ボックスに小分品Sを入れる。
【0027】
発注された全ての医療品Wが部署別ボックスに入れられると、作業者は当該部署別ボックスを棚から取り出して台車に載せて出荷エリアへと搬送する。ここで、仕分エリアから出荷エリアの間には、
図7に示すように、ゲート装置70が設けられている。ゲート装置70は、部署別ボックス71を搬送するコンベア72と、コンベア72の搬送経路上に設けられたゲート本体73と、ゲート本体73に設けられたRFID読取装置74と、当該コンベア72およびRFID読取装置74を制御するコントロールパネル75と、を備えている。
【0028】
作業者は、部署別ボックス71をコンベア72に載せたあとに、コントロールパネル75を操作して当該部署別ボックス71の出荷先である病院を入力し、また、部署別ボックス内のSPDタグからSPD情報を読み取って部署を取得する。コントロールパネル75は入力された病院と部署をメインサーバ100に送信する。メインサーバ100は、コントロールパネル75から病院と部署を受信すると、当該部署からの発注情報を検品情報としてゲート装置70へと送信する。
【0029】
ゲート装置70のコントロールパネル75は、検品情報をメインサーバ100から受信すると、コンベア72を駆動して部署別ボックス71をゲート本体73内へと搬送する。コントロールパネル75は、部署別ボックス71がゲート本体73内まで搬送されると、コンベア72を一旦停止させて、RFID読取装置74を用いて部署別ボックス71内の小分品Sに貼付されたSPDタグからSPD情報を読み取る。コントロールパネル75はRFID読取装置74から取得したSPD情報とメインサーバ100から受信した検品情報を照合して、出荷物の過不足や、期限切迫品の有無、部署・病院の混在を確認する。過不足なく出荷物が取り揃えられている場合には、出荷工程へと部署別ボックス71が搬送される。
【0030】
出荷工程では、搬送されてきた部署別ボックス71を、同じ病院の別の部署への部署別ボックスと併せて病院単位で出荷される。
【0031】
本実施形態の判定システムによれば、小分品Sに付された管理タグの管理番号に基づいて発行されたSPDタグを小分品Sに貼付した後に、当該小分品Sから、再度、管理番号を読み取るとともに、SPDタグからもSPD情報を読み取り、当該管理番号とSPD情報の対応関係を確認している。このため、人手によって行われるSPDタグの貼付作業にミスが生じたとしても、当該貼付ミスを検出することができるので、医療品とSPDタグの不一致という問題が生じない。
【0032】
また、医療品を部署別ボックスに仕分けた後に、ゲート装置によってSPD情報が読み取られ、部署の発注内容と照合されるので、医療品の欠品などを防止することができる。
【0033】
以上、本発明の実施形態に係る判定システムを説明したが、当該判定システムは下記のように変形を加えたものであっても構わない。
【0034】
[変形例1]
例えば、メインサーバは、病院の部署毎に定められたマスタテーブルを備えても構わない。当該マスタテーブルには、例えば、商品コードフィールド、貼付態様フィールド、期限フィールドが設けられている。貼付態様フィールドは、小分品Sに対するSPDタグの貼付位置を示す画像が登録されるフィールドであり、SPDタグを貼り付ける際に、当該貼付フィールドに登録された画像が仕分コンピュータのディスプレイに表示される。これにより、病院の部署における収納態様に適した位置にSPDタグを貼付することができる。また、期限フィールドは、医療品の消費期限までの日数制限が登録されるフィールドである。当該フィールドの値は、ゲート装置による確認時に抽出され、当該日数制限から外れた医療品がエラーとして表示されることとなる。
【0035】
[変形例2]
上記実施形態のゲート装置70は、ゲート本体73を有さない態様であっても構わない。すなわち、ゲート装置70は、部署別ボックス71の搬送経路に設けられ、SPDタグからSPD情報を読み取るRFID読取装置であっても構わない。
【符号の説明】
【0036】
51 RFID読取装置
52 SPDタグ発行装置
53 仕分コンピュータ53
72 コンベヤ
74 RFID読取装置
75 コントロールパネル