(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022166088
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】撹拌処理内蔵式食品加工装置
(51)【国際特許分類】
B67D 1/07 20060101AFI20221025BHJP
【FI】
B67D1/07
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124578
(22)【出願日】2022-08-04
(62)【分割の表示】P 2022112971の分割
【原出願日】2018-02-09
(31)【優先権主張番号】62/456,995
(32)【優先日】2017-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519291009
【氏名又は名称】アール ティー エー アソシエイツ,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】RTA ASSOCIATES,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ロバート トゥーシェロ
(72)【発明者】
【氏名】ネイサン イー スミス
(72)【発明者】
【氏名】リチャード ティー アーブ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】少ないオペレータ入力及び時間で食品加工装置内の食品流路を選択的にすすぐ、洗浄する、及び/又は殺菌すると同時に、処理の効果を向上させるためのシステムを提供する。
【解決手段】自給式食品加工装置10であって、上記食品加工装置10の食品流路を溶液で処理するための、食品加工装置10を提供する。上記食品流路は、上記食品加工装置10の分解及び再組み立てを必要とすることなく、また直接的なオペレータによる入力を必要とすることなく、処理できる。上記食品加工装置10は、オペレータが継続的に監視する必要なしに、溶液の移送を、上記食品流路の少なくとも一部分を通るように配向するための、コントローラを含む。上記食品加工装置10は、公共水道の圧力といった、入手可能な正圧の水供給源を使用して、すすぎ液を含む溶液を、上記食品加工装置10内の上記食品流路を通して後方又は前方に、選択的かつ自動的に押圧できる。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品加工装置であって、
(a)上流部分から下流部分へ食品を移送するように構成された食品流路であって、前記食品を保持するためのリザーバを含む食品流路と、
(b)前記食品流路内の冷凍チャンバであって、該冷凍チャンバは前記食品流路の一部分によって前記リザーバに流体接続されており、該冷凍チャンバは、該冷凍チャンバ内に前記食品を受け入れるための入口ポートと、該冷凍チャンバから前記食品を通すための出口ポートとを有する冷凍チャンバ;および
(c)前記食品流路内にあって、弁ハウジングと弁本体とを有してなり、溶液入口と溶液出口を備えた、流れ制御弁であって、
前記弁ハウジングは、内部環境と、前記食品流路に接続された入口と、前記食品流路に接続された出口とを備え、
前記弁本体は、前記内部環境に露出し、食品が前記入口から前記内部環境を通って前記出口へ選択的に通過できるよう構成され、
前記溶液入口と前記溶液出口は、前記内部環境と前記弁本体の前記内部環境に露出した部分に流体接続している、流れ制御弁と
を含む、食品加工装置。
【請求項2】
前記溶液入口に接続された溶液投入ラインをさらに備える、請求項10に記載の食品加工装置。
【請求項3】
前記食品流路内の前記流れ制御弁は、前記リザーバと前記冷凍チャンバとの間にあり、前記リザーバと前記冷凍チャンバとの間の流体連通を選択的に阻止するように構成されている、請求項10に記載の食品加工装置。
【請求項4】
前記溶液入口に流体接続された溶液リザーバをさらに備える、請求項10に記載の食品加工装置。
【請求項5】
前記溶液入口を溶液成分源に選択的に曝露するコントローラをさらに含む、請求項10に記載の食品加工装置。
【請求項6】
前記弁ハウジングの前記内部環境に溶液の流れを選択的に付与するコントローラをさらに備える、請求項10に記載の食品加工装置。
【請求項7】
前記溶液入口に接続された加圧溶液供給源をさらに含む、請求項10に記載の食品加工装置。
【請求項8】
前記冷凍チャンバが、アクセスポートを含む、請求項10に記載の食品加工装置。
【請求項9】
前記冷凍庫チャンバ内に、ドレンポートおよびアクセスポートをさらに備える、請求項10に記載の食品加工装置。
【請求項10】
前記溶液入口を通って前記弁ハウジングの前記内部環境に溶液の連続流を選択的に与えるコントローラをさらに備える、請求項10に記載の食品加工装置。
【請求項11】
前記弁本体に接続されたアクチュエータと、前記アクチュエータに接続されたコントローラとをさらに備え、前記コントローラは前記アクチュエータを移動させるように構成される、請求項10に記載の食品加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、溶液によって食品加工装置の少なくとも一部分を処理するための装置及び方法に関し、また好適な構成では、溶液によって食品加工装置内の食品流路の少なくとも一部分を処理するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
使用場所まで流体を搬送する流体ラインを有する流体分配システムは、沈殿物及び微生物が流体ライン内に蓄積されないことを保証するために、随時洗浄が必要であることが、一般に理解されている。例えば、飲料分配システムは、飲料容器又はタンクから、飲料を飲用容器に分配する分配ユニットまで、飲料を搬送するための、飲料ラインの使用を採用している。何らかの原因で、これらの飲料ラインが定期的に洗浄されない場合、細菌及び沈殿物の蓄積が飲料を汚染して、上記飲料を飲用には安全でないものとしてしまう場合がある。更に、商業用レストランの環境では、食品衛生規則によって、実際に飲料分配システムの定期的洗浄が義務付けられている。
【0003】
同様に、食品流路を有する食品加工装置は、定期的なすすぎ、洗浄及び/又は殺菌が必要である。
【0004】
飲料分配システムの飲料ライン及び他の部品をきれいに洗浄するために、携帯用化学物質分配器システムを使用することも周知である。ユーザは、これらの携帯用システムを使用することで、食品衛生規則によって課せられた様々な要件を満たすのにかなり効果を得た。しかしながら、これらの先行技術の方法は、非常に時間がかかり、ある特定の飲料分配システム内の、洗浄が必要な様々な飲料ラインそれぞれの間で、化学物質分配システムを手動で移動させるために、少なくとも1人が注意を払う必要がある。このようなフラストレーションに追い打ちをかけるように、過去数年間に提供されていたよりも多くの種類の飲料を提供するレストランがますます多くなり、その結果、かなりの時間を要するプロセスが、更に厳しさを増すことになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、少ないオペレータ入力及び時間で食品加工装置内の食品流路を選択的にすすぐ、洗浄する、及び/又は殺菌すると同時に、処理の効果を向上させるためのシステムが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ある構成では、本開示は:食品製品を保持するためのリザーバ;上記リザーバに流体接続された冷凍チャンバであって、上記食品製品を上記冷凍チャンバ内へ移送するための入口ポートと、上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポートとを有する、冷凍チャンバ;及び上記冷凍チャンバを空にするためのドレンポートを有する、食品加工装置を提供する。
【0007】
更なる構成が開示され、ここでは、上記食品加工装置は:食品流路;食品製品を保持するための、上記食品流路内のリザーバ;上記リザーバに流体接続された、上記食品流路内の冷凍チャンバであって、上記食品製品を上記冷凍チャンバ内へ移送するための入口ポートと、上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポートと、アクセスポートとを有する、冷凍チャンバ;及び上記食品流路から独立した溶液投入ラインであって、上記冷凍チャンバ内へ溶液を導入するための上記アクセスポートに接続された溶液投入ラインを含む。
【0008】
本開示は更に:食品製品を保持するためのリザーバ;上記リザーバに流体接続された冷凍チャンバであって、上記食品製品を上記冷凍チャンバ内へ移送するための入口ポートと、上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポートと、アクセスポートとを有する、冷凍チャンバ;溶液成分源;及び上記溶液成分源と、上記冷凍チャンバに上記溶液成分を有する溶液を移送するためのアクセスポートとに接続された、溶液投入ラインを有する、食品加工装置を提供する。
【0009】
下流の冷凍チャンバであって、食品製品を上記冷凍チャンバ内へ受承するための入口ポートと、上記食品製品を上記冷凍チャンバから順方向に移送するための出口ポートとを有する、冷凍チャンバから、食品製品供給部を隔離するステップ;並びにアクセスポートを介して上記冷凍チャンバ内へ溶液を移送するステップ、及び上記アクセスポートを介して上記冷凍チャンバから溶液を移送するステップのうちのいずれか一方を含む、方法が開示される。
【0010】
更なる方法が開示され、上記方法は:ある体積の食品製品を保持するためのリザーバと、下流の冷凍チャンバであって、上記食品製品を上記冷凍チャンバ内へ受承するための入口ポート及び上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポートを有する、冷凍チャンバとの間の、流れ制御弁を、食品加工装置に設けるステップ;並びに上記冷凍チャンバを空にするためのドレンポートを上記食品加工装置に設けるステップを含む。
【0011】
別の方法が開示され、上記方法は:下流の冷凍チャンバであって、食品製品を上記冷凍チャンバ内へ受承するための入口ポート及び上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポートを有する、冷凍チャンバから、食品製品供給部を隔離するステップ;ドレンポートを介して上記冷凍チャンバを空にするステップ;並びに上記入口ポート及び上記出口ポートから独立して、上記冷凍チャンバに溶液を導入するステップを含む。
【0012】
更なる方法が開示され、上記方法は:(i)食品加工装置の冷凍チャンバを、ドレンポートを介して空にするステップであって、上記冷凍チャンバは、食品製品を上記冷凍チャンバ内へ受承するための入口ポートと、上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポートとを有する、ステップ;及び(ii)上記冷凍チャンバに溶液を導入するステップを、同時に含む。
【0013】
また、食品加工装置を:(i)食品製品を受承するための入口ポート及び上記食品製品を移送するための出口ポートを有する冷凍チャンバをドレンポートを介して空にするように;並びに(ii)上記冷凍チャンバに溶液を導入するように、構成するステップを含む、方法が提供される。
【0014】
開示されている方法は:下流の冷凍チャンバから食品製品供給部を分離するように構成された食品加工装置を提供するステップであって、上記冷凍チャンバは、上記食品製品供給部から上記冷凍チャンバ内へ食品製品を受承するための入口ポートと、上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポートとを有する、ステップ;並びに上記食品加工装置を、(i)ドレンポートを介して上記冷凍チャンバを空にするように、及び(ii)上記冷凍チャンバに溶液を導入するように、提供するステップを含む。
【0015】
更なる食品加工装置が開示され、上記食品加工装置は:食品製品を保持するためのリザーバ;上記リザーバに流体接続された加工ステーションであって、所与の体積の上記食品製品を保持するように構成され、上記リザーバから上記食品製品を受承するための入口ポートと、上記加工ステーションから上記食品製品を移送するための出口ポートとを有する、加工ステーション;上記所与の体積の少なくとも一部分を排出するために上記加工ステーションに流体接続された、ドレンポート;ドレンポートを通過する流れを選択的に許容及び阻止するために上記ドレンポートに接続された、ドレン弁;並びに上記加工ステーションの上記出口ポートから上記食品製品を受承する分配インタフェースを有する。
【0016】
追加の方法が開示され、上記方法は:ある体積の食品製品を保持するためのリザーバと、下流の加工ステーションであって、上記食品製品を上記加工ステーション内へ受承するための入口ポート及び上記加工ステーションから上記食品製品を移送するための出口ポートを有する、加工ステーションとの間の、流れ制御弁を、食品加工装置に設けるステップ;上記加工ステーションを空にするためのドレンポートを上記食品加工装置に設けるステップ;並びに洗浄液、殺菌液、滅菌液、及びすすぎ液のうちの1つを上記加工ステーションに移送するためのアクセスポートを上記食品加工装置に設けるステップを含む。
【0017】
更なる構成では:ある体積の溶液を、食品加工装置内の食品流路の一部分に配置するステップ;上記溶液の温度を低下させて、上記溶液の固体凍結粒子を含む流動性媒体を生成するステップ;及び上記流動性媒体を上記食品流路の一部分に通過させて、上記食品流路の一部分を擦り洗いするステップを含む、方法が提供される。
【0018】
更なる食品加工装置が提供され、上記食品加工装置は:食品流路;上記食品製品を保持するための、上記食品流路内のリザーバ;上記リザーバに流体接続された、上記食品流路内の冷凍チャンバであって、上記食品製品を上記冷凍チャンバ内へ移送するための入口ポートと、上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポートとを有する、冷凍チャンバ;及び上記冷凍チャンバ内の溶液とを有し、上記冷凍チャンバは、上記溶液の温度を低下させて、上記溶液の固体凍結粒子で形成された流動性媒体を形成するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図3】食品加工装置を通る逆流を示す、食品加工装置の側断面図
【
図4】外側ハウジングの一部分が取り外された食品加工装置の正面斜視図
【
図6】予備すすぎ液流路を示す、食品加工装置のある構成の断面図
【
図7】非流動構成の溶液流路を示す、食品加工装置の更なる構成の断面図
【
図8】すすぎ後の溶液流路を示す、食品加工装置の代替構成の断面図
【
図9】循環ポンプを示す、食品加工装置のある構成の斜視図
【
図10】熱交換器に流体接続された循環ポンプを示す、食品加工装置のある構成の斜視図
【
図11】ビータアセンブリ内のヒータを示す、食品加工装置のある構成の斜視図
【
図12】複数の流れ制御弁を示す、食品加工装置のある構成の斜視図
【
図13】食品加工装置内の流量制御用の自己洗浄式弁アセンブリの概略図
【
図14】熱交換器と、冷凍チャンバ等の食品流路の一部分との間の循環ループを示す、食品加工装置のある構成の斜視図
【
図15】冷凍チャンバ内へ溶液を導入するためのノズルヘッドを示す、食品加工装置のある構成の斜視図
【
図16】冷凍チャンバ内のドレンポートとしてのアクセスポートを示す、食品加工装置のある構成の斜視図
【
図17】更なる溶液流路を示す食品加工装置の更なる構成の断面図
【
図18】溶液流路を示す食品加工装置のある構成の断面図
【
図19】溶液流路を示す食品加工装置のある構成の断面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、典型的な食品加工装置10を示す。食品加工装置10は冷蔵又は冷凍食品製品を含むがこれらに限定されない、様々な食品製品のいずれかを加工するための様々な構成のいずれかを有するものとすることができ、上記冷蔵又は冷凍食品製品は:炭酸飲料、ビール又はワイン等の飲料;氷又は氷結食品製品;デザート;乳製品;並びに調理済み及び/又は押出食品製品を含むがこれらに限定されない。
【0021】
図1及び2を参照すると、ある構成では、食品加工装置10は第1の食品流路20及び第2の食品流路20’を含み、これらは、リザーバ、供給管、バッグ、ボックス、ライン入口又はホッパー32といった、投入部分又は投入端部又は上流部分又は上流端部22から、食品製品が食品加工装置を出る分配インタフェース26といった、排出部分又は排出端部又は下流部分又は下流端部24まで、延在する。食品製品(又は本明細書内では食品製品と総称される食品製品前駆体若しくは食品製品成分)のリザーバとして、ホッパー32が示されているが、食品製品は、食品加工装置10又は食品加工装置の一部分の高さに対して上方、同一の高さ、又は下方に位置する、供給管、バッグ、ライン入口、ホッパー、バッグ又はボックスから導入できることが理解される。
【0022】
食品加工装置10は第1の流路20及び第2の流路20’に関して説明されているが、3つ、4つ、5つ又はそれ以上の追加の複数の流路を使用できることが理解される。後述するように、本開示は、追加の流路に適応するように、容易に大規模化が可能である。
【0023】
食品加工装置10は、ソフトクリーム製造機、バッチ式フリーザ、スラッシュフリーザ、シェイクフリーザ、ブレンドアイスクリーム製造機、又は流動物、穀類若しくは肉類を含む食品製品を押し出す食品加工装置、並びにソフトドリンク、乳飲料又は発酵酒若しくは蒸留酒といったアルコール飲料を含む飲料用の液体分配器を含むがこれらに限定されない、任意の様々な装置を含むことができる。従って上記食品製品は、任意の対応する消費用製品とすることができ、この食品製品は、食品加工装置10によって、温度の上昇若しくは低下を含むがこれに限定されない温度制御、食品製品の混合、ブレンド、改質、加工、又は押し出しを含む加工を受けてよい。食品製品は、食品流路20に沿って加工されることによって組成又は粘度が変化する前駆体食品製品を含むことができ、これらの前駆体食品製品は、加工済み食品製品に変換できる。
【0024】
食品加工装置10は、移動部品を駆動するためのモータと、先行技術で周知の圧縮器及び放熱器を含む冷凍システムとを含む。
【0025】
食品加工装置10はまた、後述のチラー又はクーラー、撹拌部品、モータ、及び流量制御用弁といった、食品加工装置の部品の動作を選択的に制御するための、コントローラ60を含む。コントローラ60は、概して当技術分野で周知であり、命令を実行するためのプロセッサと、命令及び取得したデータを記憶するためのメモリとを含む。本明細書に記載の機能を実行するためのコントローラ60のプログラミングは、当技術分野で周知あり、ソフトクリーム製造機を含む食品加工装置内で、市販のコントローラによって提供できる。
【0026】
食品製品は、投入端部22から排出端部24へと、各食品流路20に沿って正方向又は順方向に移動する。従って、各食品流路20に沿った正方向又は順方向に対して、各流路は上流側部分及び下流側部分を含む。
【0027】
図1及び2の特定の構成では、各食品流路20は、上流端部又は投入端部22(例えばホッパー32)と下流端部又は排出端部24(例えば分配弁28)との間に、多数の加工ステーション40を組み込むことができる。例えば加工ステーション40は、食品流路20に沿って、混合チャンバ、及び冷凍チャンバ又は冷凍バレル等の温度制御チャンバを含むことができる。混合チャンバは、流れの中に供給された成分及び異なる投入物からの成分を混合するためのチャンバを含むため、混合チャンバは、異なる成分の初期混合のための容積を形成する。温度制御チャンバは、食品製品を加熱するために使用でき、ここで加熱は、単に食品製品内の温度を変化させる、又は化学的変化を付与する。同様に、冷凍チャンバとしての温度制御チャンバは、食品製品の温度を低下させる、又は化学的変化を付与することができる。あるいは冷凍チャンバは、冷凍バレルと呼ぶこともできる。食品加工装置10の冷凍システムは典型的には、温度制御チャンバとして、及び特定の構成ではホッパー32として、加工ステーション40に熱的に結合される。
【0028】
更なる構成では、
図2の混合チャンバ及び/又は温度制御チャンバといった加工ステーション40は、チャンバ内のアセンブリの回転等によってチャンバ内の食品製品を撹拌するための、ブレード又はビータアセンブリ42を含むことができる。従って、所与の加工ステーション40は、食品製品の混合、撹拌及び/又は温度制御を提供できる。混合又は撹拌(混合と総称される)に関して、混合はチャンバが回転する固定アセンブリによって実現できることが理解される。即ち、ブレード又はビータアセンブリ42とチャンバとの間に相対運動が存在する。
【0029】
加工ステーション40は、食品流路20の上流側部分から食品製品を受承する入口44と、加工ステーションから食品流路の下流側部分へ食品を移送するための出口46とを含む。加工ステーションは、食品製品の複数の成分を受承するため、又は複数の異なる供給源から食品製品を受承するための複数の入口44を含むことができることが理解される。同様に、加工ステーション40は、複数の異なる下流側加工ステーション又は分配インタフェースへ食品製品を移送するための複数の出口46を含むことができる。
【0030】
特定の構成では、食品流路20は分配インタフェース26で終端し、これは、食品加工装置10からの加工済み食品製品を選択的に通過させる又は通過を可能にするための、少なくとも1つの分配弁28を含む。特定の構成では、分配インタフェース26は、限定するものではないが1つ、2つ、3つ又はそれ以上の個数といった、複数の分配弁28を含む。各食品流路20が分配弁28を含むことができる、又は複数の食品流路が1つの所与の分配弁で終端できることが考えられる。
【0031】
あるいは、各食品流路20は、主に投入端部22から分配インタフェース26への導管としての機能を果たすことができる。これらの構成では、食品加工装置10は、単に選択的に食品製品を分配する機能を果たすことができる、又は温度変化、炭酸化及び混合(調合)等の食品製品の改質若しくは調整を実現できる。これらの食品流路20を有する食品加工装置10の例としては、自動炭酸飲料用分配器、ビール及びワイン用分配器といった分配装置が挙げられる。
【0032】
更に、各食品流路20は、食品加工装置10の意図する動作機能に応じて、複数の投入部分22と、これに対応する、より少数又は多数の排出部分24とを含むことができることが理解される。複数の投入部分22及び複数の排出部分24は、食品加工装置10の構成に応じて、加工ステーション40の入口44及び出口46の個数に対応できる、又はこれより多く若しくは少なくすることもできる。
【0033】
例示のために、典型的な食品流路20の逆方向又は逆流は、
図3に矢印で示されている。
【0034】
食品流路20の投入端部又は上流端部22は、
図2では、排出端部又は下流端部より上方に示されているが、投入部分は排出部分より下法に配置することもできることが理解され、この場合、食品製品は、供給部、ホッパー又はリザーバ32から、食品流路に沿ってポンプ輸送されて、分配インタフェース26からでる。説明のために、一体型、使い捨て、又は複数回使用式とすることができるリザーバは、ホッパー32と呼ぶ。
【0035】
食品加工装置10のある構成では、食品加工装置は、閉鎖動作位置と開放保守位置又は洗浄位置との間で可動な前部ドア12を含む。当技術分野で周知であるように、ドア12と冷凍チャンバ40との間の境界面は、周囲チャンバシール又はチャンバガスケット16を含むことができる。
【0036】
食品加工装置10の洗浄、すすぎ、消毒、殺菌、滅菌又は保守を含むがこれらに限定されない食品流路の処理の特定の例では、溶液が食品流路20の少なくとも一部分に通される。
【0037】
用語「溶液(solution)」は、洗浄液、すすぎ液、殺菌液、消毒液又は滅菌液、及びこれらの組み合わせ又は混合物を包含するものとする。洗浄、すすぎ、殺菌、消毒又は滅菌は、本明細書では「処理(treating)」と呼ばれる。説明のために、本発明のシステムは、溶液の使用に関して記載されているが、用語「溶液」は、洗浄剤、及び水(又は他の液体)を含むがこれに限定されない単一成分溶液(使用可能なすすぎ液等)を含むことが理解される。用語「溶液」は更に、スチーム及び他の消毒ガスといった、ガス又は蒸気を含む。本発明のシステムは、液体、ガス、及びこれらの組み合わせを含む、様々な洗浄液材料、すすぎ液材料、殺菌液材料、消毒液材料、又は滅菌液材料のいずれかを使用できることが理解される。溶液の少なくとも一部は、酸性又は塩基性の濃縮洗浄剤を公共水道水に添加することによって、形成できる。酸性洗浄剤の例としては、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酢酸、アジピン酸、フマル酸、グルタル酸、酒石酸、コハク酸、プロピオン酸、アコニット酸、ソルビン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、及び/又はフミン酸、並びにドデシル硫酸ナトリウム及びラウリル硫酸ナトリウムの少なくとも一方を含む。
【0038】
食品流路20の一部分を通過する溶液の流れは、順方向である正方向、又は逆方向のものとすることができる。正方向の流れ又は順流は、投入部分22又は少なくとも分配インタフェース26から離間した上流側位置で始まり、排出部分24又は少なくとも分配インタフェースにより近い下流側位置で終端する。即ち、正方向は、分配される食品製品が食品流路を流れる方向と同じ方向を含む。逆流又は逆方向は、排出部分24又は(順流に対して)少なくとも下流側位置で始まり、投入部分22又は(順流に対して)少なくとも上流側位置で終端する。即ち、逆流は、加工中に食品製品が食品加工装置10からの分配のために食品流路を通過する方向とは反対方向に流れる。逆流は、食品流路の一部分に沿った、又は食品流路の少なくとも略全長に沿った、逆方向の流れを包含する。
【0039】
溶液の流れは、食品流路20の少なくとも一部分の洗浄、殺菌、滅菌、消毒又はすすぎを含むがこれらに限定されない処理のために、食品流路の少なくとも一部分を通過する連続流を含む。即ち、連続流では、流れは、食品流路20に作用する閉鎖弁又は遮断部によって妨げられることなく移動できる。従って、連続流は、食品流路20内に導入されるものの、まだ十分な体積が導入されていないために、出口部分又はドレンにまだ到達していない流れを含むことができる。処理のための流れは、食品流路20全体又は食品流路の少なくとも一部分をとおるものとすることができることが理解される。連続流は、様々なものとすることができるが、合計として、食品流路の個々の部分を処理するために十分な流れである。連続流は、食品流路の表面から粒子状物質を除去して、流れの中に粒子状物質を取り込むために、十分なものである。
【0040】
図2及び6~8に示されているように、本発明の食品加工装置10は、投入端部22と排出端部24との間、特定の構成ではホッパー32と分配弁28との間、他の構成では加工ステーション40と分配弁28との間の食品流路20内に、一次ドレンポート70を含み、選ばれた構成では、一次ドレンポートは、加工ステーションの少なくとも1つの中に配置される。従って、ドレンポート70は、加工ステーション40の上流側とすることができ、下流側とすることができ、又は加工ステーション40内に配置できる。食品加工装置10のある構成では、一次ドレンポート70は、食品流路20、及び冷凍チャンバ等の加工ステーション40のうちの少なくとも一方の中にある。一次ドレンポート70は、各加工ステーション40の入口44及び出口46とは別個のものであり、分配インタフェース26を介通した通常の生産方法での食品加工装置10からの食品製品の分配とは異なる。
【0041】
図6~8、12、及び17~19に示されているように、食品加工装置10の選ばれた構成は、リザーバ、供給管、ライン入口22又はホッパー32と、加工ステーション40との間に、流れ制御弁54を含む。流れ制御弁54は、ホッパー32から加工ステーション40への流れを阻止する閉鎖位置と、ホッパーから加工ステーションへの流れを可能にする開放位置との間で可動である。従って、流れ制御弁54は、食品流路20の第1の部分を食品流路の第2の部分から選択的に隔離するための隔離弁としての機能を果たすことができる。食品流路20の第1の部分を隔離することによって、食品流路の第1の部分と第2の部分との間の流れが中断される。
【0042】
更なる構成では、分配弁28は、食品流路20内のスペーサ等の配管の断片によって、上流側加工ステーション40から離間させることができる。これらの構成では、一次ドレンポート70は、上記スペーサ内に配置できる。
【0043】
食品加工装置10の更に別の構成では、一次ドレンポート70は、分配弁28の下流に位置できる、又は分配弁によって画定できる。
【0044】
一次ドレンポート70は、一次ドレンライン72に流体接続される。一次ドレンライン72は、内部部分を含み、外部ドレンに接続するための継手で終端できるか、又は外部ドレンに到達するのに十分な長さを含むことができる。ドレンポート70は、リザーバ又はサンプといった内部ドレンに流体接続でき、上記内部ドレンは、当技術分野で周知のように、食品加工装置10から取り外し可能とすることができ、又はポンプ排出されるように構成できる。
【0045】
一次ドレンライン72は、一次ドレンラインを食品流路20から隔離するための弁を含む。具体的には、一次ドレンライン72は、食品製品を含む流体を食品流路20から一次ドレンラインを介して選択的に通過させるための、一次ドレン弁74を含む。一次ドレン弁74は、一次ドレンポート70から離間させることができるが、ある構成では、一次ドレン弁は、一次ドレンポートにあり、一次ドレンポートを機能的に画定できる。
【0046】
食品加工装置10は更に、溶液を供給するための溶液投入ライン80を含み、上記溶液は、食品流路20内に導入される輸送流体を含むことができる、又は輸送流体としての機能を果たすことができる。ある構成では、溶液投入ライン80は、溶液投入弁82において一次ドレンライン72に接続される。溶液投入ライン80は、公共水道水又は一体リザーバ等といった加圧水源に流体接続するためのインタフェース84を含む。後述するように、溶液投入ライン80は、食品流路20に溶液を送出するために使用できる。
【0047】
図7を参照すると、溶液投入ライン80は、ドアシール(ドアガスケット16)にポート83を含むことができ、食品加工装置10の通常の動作中、ガスケットは、溶液投入ラインを食品流路20から封止する。しかしながら、溶液投入ライン80内の流体圧力が十分なものとなると、ガスケット16は部分的に離座状態となり、溶液を冷凍チャンバ40等において食品流路20に流入させる。
【0048】
溶液供給源は、食品加工装置10の内部要素、食品加工装置の外部要素、又は内部要素と外部要素の組み合わせとすることができる。例えば、内部構成では、食品加工装置10は、食品加工装置内に溶液リザーバを含むことができ、溶液リザーバは、食品流路20において意図された動作を実行するために十分な体積の溶液を保持するようにサイズ設定される。外部構成では、溶液投入ライン80は、食品流路20に選択的に接続可能な溶液供給源としての機能を果たすことができる。組み合わせ構成では、食品加工装置10は、濃縮液又は成分の1つ以上のリザーバ92を含むことができ、そこから濃縮物、成分又は添加物が選択的に溶液投入ライン80の流れの中に取り込まれ、その後、食品流路20内に導入される。更なる構成では、流れ制御弁112を圧力作動させることができ、これにより、流れ制御弁に作用する所定の圧力に応答して、流れ制御弁が開放位置に移動し、流れを通過させることができる。
【0049】
溶液リザーバ及び濃縮液リザーバ92は、単一のリザーバ、又は食品流路20内に導入される対象の複数の溶液に対応する複数のリザーバとすることができることが理解される。即ち、対応する濃縮洗浄液リザーバ、濃縮殺菌液リザーバ、及び濃縮すすぎ液リザーバ92と共に、別個の洗浄液及び別個の殺菌液並びにすすぎ液が存在してよい。
【0050】
溶液リザーバ又は濃縮液リザーバ92を加圧することにより、溶液を食品流路20内に導入する、又は成分の組み合わせを溶液内に導入するための輸送力を提供できる。加圧は、食品加工装置10とは独立した又は食品加工装置と一体になったシリンダ入り圧縮ガス及び圧縮ポンプを含む、様々な周知の機構のいずれかによって達成できる。濃縮液と輸送流体との組み合わせは、1ストローク又は1サイクルにつき所与の容積を有する計量ポンプ、並びに流れに反応して又はベンチュリ及びユーザの直接の導入によって分配を行うためのインライン分配器を含むがこれらに限定されない、様々な機構によって達成できる。
【0051】
各濃縮液リザーバ92と溶液投入ライン80(溶液投入ライン)との連通は、意図する動作に応じて流れを阻止する又は可能にするために、弁で調節できる。弁は、コントローラ60によって動作可能に制御できる。制御は、個々の弁制御によって、又は複数の弁制御及び関連するタイミング設定を伴う手順若しくはプロトコルの実施によって、実施できる。
【0052】
更に、特定の構成では、本発明の食品加工装置10は、食品流路20内にアクセスポート100を含む。アクセスポート100は:(i)加工ステーション40と投入端部22、リザーバ若しくはホッパー32との間に配置する;(ii)加工ステーション40の内部に配置する;又は(iii)一次ドレンポート70等のポートと効果的に一体化して配置する等、食品流路20に沿った様々な位置のいずれかに配置できる。アクセスポート100は、加工ステーション40等の食品流路20の一部分への、又は食品流路20の一部分との流体連通を選択的に可能にするように構成される。選ばれた構成では、アクセスポート100は、中間ライン又は流れ制御弁を介して、直接的又は間接的に溶液投入ライン80と流体連通する。
【0053】
アクセスポート100は、溶液を食品流路20、特に加工ステーション40内に導入するための様々な構成を含むことができる。
図7を参照すると、加工ステーション40内に配置されたアクセスポート100は、溶液を加工ステーション内に導入するためのノズルヘッド110を含む。ノズルヘッド110は、流れ又は噴流を生じさせるための噴霧マニホールドを含む様々な構成のいずれかを有することができ、コントローラ60は、間欠的な又はシーケンス構成の連続的な導入のために弁を制御できる。ノズルヘッド110は、溶液を食品流路20へ移送するための1つ以上のオリフィスを含むことができる。ノズルヘッド110は、溶液投入ライン80に接続される。この接続部は、アクセスポート100を通過する溶液の流れを選択的に可能にする又は阻止するための、流れ制御弁112を含むことができる。流れ制御弁112は、コントローラ60に動作可能に接続できる。
【0054】
アクセスポート100及び一次ドレンポート70は、別個のポートとすることができるが、これらのポートを、食品流路20からの食品製品の選択的排出、及び食品流路内への溶液の選択的導入を可能とするように弁制御される、単一の開口部又はポートによって実現することも考えることができる。従って、アクセスポート100及び一次ドレンポート70は、同一のポート又は異なる別個のポートとすることができる。
【0055】
食品加工装置10の特定の構成は、食品流路20内に二次ドレンポート120も含む。二次ドレンポート120は、二次ドレンライン122に流体接続される。二次ドレンライン122は、後続の廃棄若しくは再生利用のための外部ドレン若しくは内部貯蔵部につなげることも、又は一次ドレンライン72に接続することもできる。
【0056】
二次ドレンポート120は、食品流路20に沿った様々な位置に配置できる、ある構成では、二次ドレンポートを、ホッパーと加工ステーション40との間の流れ制御弁54に組み込むことができる。例えば、流れ制御弁54を三方弁セットとすることができ、ポートのうちの2つは食品流路20に接続され、第3のポートは二次ドレンポートである。従って、流量制御三方弁セットは:(i)食品流路20に沿った流れを提供すると同時に二次ドレンポートを遮断するように;(ii)弁を介して食品流路に沿った流れを阻止し、二次ドレンポート120を閉鎖状態で維持するように;又は(iii)弁を介して食品流路に沿った流れを阻止すると同時に二次ドレンポートを通る食品流路の一部分からの流れを可能にするように、位置決めできる。
【0057】
あるいは、リザーバ、ホッパー32、及び加工ステーション40の間の上述のような流れ制御を提供するために、流れ制御弁54及び別個の二次弁124を使用でき、食品加工装置の具体的な構成に応じて、各弁は、食品流路20から材料を通過させるためのドレン弁、又は食品流路内に材料を導入するための導入弁として機能できる。
【0058】
食品加工装置10は、溶液投入ライン80が上水道に接続された形で示されているが、食品加工装置が、溶液投入ライン80に輸送流を供給するために溶液投入ライン80と連通している、輸送流リザーバ及びポンプ104、又はポンプのみを含むことも考えることができる。食品加工装置10の弁と同様に、上記ポンプは、コントローラ60に動作可能に接続できる。
【0059】
一次ドレンライン72、二次ドレンライン122、ドレンポート70、アクセスポート100、ノズルヘッド110、及び溶液投入ライン80の部分は冷凍チャンバ40の近位にあるため、溶液を保持するこれらの部分は、凍結温度未満の温度に曝露されて凍結し、各流れを妨げる又は遮断する場合がある。食品加工装置10は、流体を閉ループ内で又は溶液流れの一部分として循環させるために食品加工装置10のこれらの部分と熱的接触した、循環ループ130を含むことができる。循環ループ130内の循環は、食品加工装置10のこれらの部分による凍結を低減する、又は防止するように構成される。
【0060】
ポンプ104は、
図9~12、14、及び15に示されているように、循環ループ130を通した循環を提供するために使用できる循環ポンプとしての機能を果たすことができることが考えられる。しかしながら、別個のポンプを循環ポンプとして採用することもできることが理解される。
【0061】
図10に示されているように、更に、循環ループ130をヒータ132に熱的に結合することによって、溶液又は循環ループ内の循環液の温度を選択的に制御することが考えられる。即ち、循環ループ130は、溶液投入ライン80の一部分を画定できる、又は溶液投入ラインに流体接続できると考えられる。流れ制御弁136は、循環ループ130と溶液投入ライン80とを選択的に流体接続することにより、循環ループ内における溶液の滞留時間を制御して、加熱された溶液の効力を保証できる。更に、循環ループ130は、溶液投入ライン80とは別個の閉鎖ループとすることができることが考えられる。
【0062】
ヒータ132は、コントローラ60に動作可能に接続された又は手動で制御可能な、抵抗ヒータ等の専用ヒータ、又はウォータージャケット等のサーマルジャケットとすることができる。別の構成では、ヒータ132は、食品加工装置10の標準的なモータ又はコンプレッサから廃熱を収集するために、食品加工装置10の既存の放熱器に熱的に結合された、熱交換器134である。
【0063】
従って、循環ループ130内の流体の温度は、意図される動作パラメータに応じて、凍結温度より高い温度に、又は高温にさえ、維持できる。循環ループ130は、選択的にヒータ132を迂回することによって循環ループの温度制御を行うための、弁を含むことができる。循環ループ130及び弁は、循環ループ130内又はドレンライン及び溶液経路の熱的に接続された部分内の所望の温度を維持するために、コントローラ60に動作可能に接続できる。
【0064】
食品加工装置10のある構成では、ポンプ104は、コントローラ60と、溶液投入ライン80内の溶液を移送するラインのうちの1つとに動作可能に接続された、補助ポンプとして機能でき、上記補助ポンプは、溶液を搬送する上記ライン内において、食品加工装置10の意図された動作パラメータ中の上記ライン内の溶液の凍結を排除できるよう、十分な流れを誘発できる。あるいは、ポンプ104は、典型的にはコントローラ60の指示の下で、溶液を搬送する上記ライン内の循環を誘発するために使用できる。更に、ポンプ104とは別に、別個の補助ポンプを採用することも考えられる。
【0065】
図11を参照すると、更なる構成では、加工ステーション40は、加工ステーション内の食品製品を加熱するためのヒータ138を含むことができる。ヒータは、コントローラの制御下での選択的作動のために、コントローラ60に動作可能に接続される。ある構成では、ヒータ138は、ビータアセンブリ42内に組み込まれる。ヒータ138は:抵抗ヒータとすることができ;熱交換器とすることができ;又はコントローラ60による選択的な熱制御のために、熱交換器134に熱的に結合できる、若しくは循環ループ130に流体接続できる。
【0066】
食品製品に曝露される流れ制御弁は、実質的に自己洗浄式とすることができる。
図12及び13を参照すると、流れ制御弁を溶液投入ライン80に流体接続することにより、上記弁の内部表面を溶液に曝露できる。具体的には、流れ制御弁は、入口142及び出口144を有する弁ハウジング140を含む。弁本体150は、弁ハウジングの内部環境に曝露され、入口142と出口144との間の流れを阻止する第1の位置と、入口と出口との間の流れを可能にする第2の位置との間で選択的に可動である。弁本体150は、コントローラ60に接続されたアクチュエータ152によって動作可能に配置できる。アクチュエータ152は、ソレノイド、ピストン、空気圧若しくは油圧シリンダ、リニアアクチュエータ又は電動サーボを含むがこれらに限定されない、当技術分野で周知の様々な運動制御装置のいずれかとすることができる。弁ハウジング140は更に、弁ハウジング140の内部環境を露出させるように構成された溶液入口146及び溶液出口148、並びに食品製品(及び選択的に溶液)に曝露される弁本体150部分を含む。従って、弁本体150を、食品加工装置10のメンテナンス又は動作パラメータの一部分として選択的に溶液に曝露させることができる。溶液入口146及び溶液出口148は、直接、又は弁を介して、溶液投入ライン80に流体接続できる。
【0067】
図12は、自己洗浄式流れ制御弁の配置を示している。具体的には、このような流れ制御弁は、食品流路20内において、ホッパー32と加工ステーション40との間に、一次ドレンポート70の下流側の一次ドレンライン72及び溶液投入ライン80に沿って、動作可能に配置できる。
【0068】
更なる構成では、ホッパー32は、食品加工装置10内に組み込まれた、実質的に閉鎖された容積である。ホッパーが組み込まれた食品加工装置10のこのような構成では、ホッパー32は、食品加工装置と一体とする、又は動作可能に接続されるものの選択的に分離可能とすることが考えられる。この構成では、このような組み込まれたホッパー32は、蓋付きの実質的に開放された上端を有さないが、食品製品を受承するためのポートを含む。ポートは更に、食品加工装置から溶液を移送する機能を果たすことができる。
【0069】
あるいは、ホッパー32は、当技術分野で周知の構成であり得、ホッパーはホッパー32のフットプリントに略等しい断面を有する、実質的に開放された上端を有する。蓋は、ホッパーを閉鎖するため、及びメンテナンス又は洗浄のためにホッパーの内部へのアクセスを可能にするために、ホッパー32に取り外し可能に接続される。
【0070】
ホッパー32は更に、ホッパーの内部表面の洗浄、すすぎ、消毒、滅菌又は殺菌といった必要な処理を施すのに十分な被覆率及び速度でホッパー32内に溶液を導入するために、溶液投入ライン80に接続された噴霧ヘッド160を含むことができる。例えば、
図17に示されているように、ホッパー32は、ホッパー32内に溶液を導入するために、少なくとも1つの噴霧ヘッド160を含むが、複数の噴霧ヘッド160を含むこともできる。溶液投入ライン80は、流れ制御弁162を介して噴霧ヘッド160に選択的に接続される。
【0071】
更に、食品加工装置10が、温度センサ、流量センサ、pHセンサ、透明度センサ又は流れ含有量センサといった、当技術分野で周知の様々なセンサを含むことが考えられ、ここで上記センサは典型的には、食品流路20、溶液投入ライン80、又はドレンライン72、122に動作可能に接続され、また上記センサは、コントローラ(又は食品加工装置)によって実装可能なプロトコルを検証又は監視又は開始するためにコントローラ60に動作可能に接続できる。
【0072】
図6を参照すると、動作時に、加工ステーション40内部の食品流路20内の食品製品は除去される。食品製品は、流れ制御弁54を閉鎖位置に配置して流路20内の流れを遮断し、加工ステーション40の上流側で食品製品を隔離する(又は少なくとも加工ステーション内への食品製品のそれ以上の導入を阻止する)と同時に、加工ステーションを大気圧に曝露して加工ステーション内の真空を破壊することによって、加工ステーション40から除去される。食品流路20を大気圧に曝露する、又は食品流路20の一部分を選択的に大気圧に曝露するために、逆止弁を含むことができることが考えられる。弁は、選ばれた構成では、コントローラ60に動作可能に接続される一方向逆止弁とすることができる。一次ドレン弁74を開放すると、一次ドレンライン72を介して液体(例えば、食品製品又は溶液)を排出できる。循環ループ130内の流れを開始させることにより:(i)食品流路20内の食品製品の温度変化、例えば、一次ドレンポート70を通して流すための食品製品の融解を促進する;又は(ii)溶液投入ライン80からの輸送流体を増加させて支援する。
【0073】
食品製品は、自由流等の重力によって、一次ドレン弁74を通して排出でき、又は輸送流体を供給する溶液投入ライン80によるもの等の上流側の正圧若しくは下流側の負圧によって、圧力支援を受けることができる。
【0074】
その後、冷凍チャンバ等の加工ステーション40を予備洗浄できる。一次ドレン弁74を閉鎖し、一次ドレンライン72に沿った移送を阻止する。溶液投入ライン80は、所定の期間にわたって(又は所定の流量で)溶液投入弁82を開放することにより、加工ステーション40における食品流路20に流体接続される。従って、溶液は、
図6の構成の一次ドレンポート70等のアクセスポート100を介して溶液投入ライン80から移送されて、加工ステーション40の少なくとも一部を溶液で満たす。加工ステーション40に所定量の溶液が充填されると、溶液投入弁82が閉鎖され、加工ステーション40内でのある時間の溶液の滞留が開始される。滞留時間中、加工ステーション40内の溶液は、略静止状態であっても、又はビータアセンブリ42を作動させること等によって撹拌されてもよい。滞留時間及び撹拌量は、コントローラ60によって、ビータアセンブリ42及び流れ制御弁の制御を通して設定できる。
【0075】
その後、例えばコントローラ60の指示の下で、一次ドレン弁74を開放すると、溶液を加工ステーション40から移送できる。ここでもまた、一次ドレンポート70からの排出は、自由流とすることもでき、又は圧力支援することもできる。この充填、(撹拌を伴う又は伴わない)滞留時間、及び排出のサイクルは、溶液の組成、機械構成、及び食品加工装置10の任意の管理規則又は操作手順を考慮して所望の処理を行うために、必要に応じて繰り返され得る。
【0076】
更に、加工ステーション40等の食品流路20内への導入前に、溶液を温度調節又は制御のためにヒータ132曝露することも考えられる。
【0077】
従って、食品流路20の個々の部分を、連続流を必要とすることなく、ある滞留時間にわたって溶液に曝露でき、これによって食品加工装置10の使用水量を低減できる。
【0078】
上述のように、溶液は、非流動構成において食品流路の一部分を処理するために、非流動構成での撹拌を伴う又は伴わない、調節可能な、可変の、又は所定の滞留時間と共に、様々な組成及び温度のいずれかを有することができる。
【0079】
更に、溶液投入ライン80を濃縮液リザーバ92に選択的に流体接続して、所望の組成の溶液を供給する。従って、溶液プロファイルは、コントローラ60によって提供できる。
【0080】
図7に示されているように、ある代替的な構成では、食品加工装置10は更に、食品加工装置を分解する必要なしに、食品流路20又は食品流路20の少なくとも一部分の、溶液による更なる非流動処理を提供する。
【0081】
この「非流動(no‐flow)」プロセスでは、食品加工装置10は、食品流路20の少なくとも一部分に曝露されるノズルヘッド110からの流体の1つ以上の加圧噴射を使用する。
【0082】
図7に示されている冷凍チャンバ等の加工ステーション40は、流れ制御弁54を閉鎖してホッパー32内に食品製品を隔離することによって(又は流れ制御弁を開放状態に維持して、全ての食品製品をホッパー32から移送させることによって)準備される。繰り返すが、本開示は任意の加工ステーション40に適用されることが理解されるものの、本説明は、加工ステーションが冷凍チャンバである場合に関して記載される。一次ドレン弁74を開放して、加工ステーションと、上流側食品流路の任意の部分とを空にする。繰り返すが、循環ループ130をコントローラ60の指示下で選択的に使用することによって、食品流路20の複数の部分内の食品製品の温度を修正し、排出を促進できる。
【0083】
流れ制御弁54は、1つ以上の冷凍チャンバからホッパー32を隔離することにより、1つ以上のホッパー又は1つ以上の保持リザーバ内の新鮮な製品混合物を、食品流路20の複数の部分における内部処理、例えば洗浄、消毒、すすぎ、滅菌及び殺菌プロセスでの溶液処理に曝露することなく、冷凍チャンバを空にすることができる。ホッパー32と加工ステーション40との間のインライン流れ制御弁54は、食品製品を冷凍チャンバから排出できるように、ホッパー内の食品製品を十分に隔離する。
【0084】
冷凍チャンバが空になると、流れ制御弁112を開放して、溶液をノズルヘッド110から移送できる。従って冷凍チャンバは、ノズルヘッドからの溶液の噴射又は衝突に曝露される。更に、これと同時に又はこれに続いて、流れ制御弁83を開放し、これにより、溶液供給ライン80内の溶液圧力によってガスケット16を部分的に離座状態にすることができ、冷凍チャンバへの流入が可能となる。溶液供給ライン内の圧力及びガスケット16による通路の構成に応じて、溶液は、冷凍チャンバ内に噴入又は流入できる。冷凍チャンバに溶液が噴霧される際に、ビータアセンブリ42をコントローラ60で操作して、導入された溶液による冷凍チャンバの動的又は静的処理を提供できる。冷凍チャンバは、所定期間にわたって噴霧される。上記所定期間の経過後、一次ドレン弁74を開放して、冷凍チャンバから溶液を移送する。ある動作態様では、ノズルヘッド110を介して及び/又はガスケット16の周囲に導入された溶液で冷凍チャンバが満たされることがないよう、十分な流量の溶液が一次ドレンポート70を通して一次ドレンライン72から排出される。冷凍チャンバが完全に充填されないため、冷凍チャンバ内の溶液は少なくなり、導入された溶液と冷凍チャンバとの衝突を抑制できる。導入及び排出のサイクルは、必要に応じて繰り返され得る、又は継続され得る。
【0085】
繰り返すが、溶液投入ライン80をヒータ132に熱的に結合できるため、コントローラ60は、温度センサ及び流量センサにより、食品流路20への導入前に、所与の温度を溶液に付与できる。
【0086】
図7及び9に示されているように、補助ポンプとして機能するポンプ104を使用して、溶液投入ライン80内の溶液の圧力を上昇させる、及び/又は溶液を循環させることにより、ノズルヘッド110又は溶液を搬送するライン内の溶液の凍結を防止できる。
【0087】
図8を参照すると、ここでもまた、本開示は任意の加工ステーション40に適用されることが理解されるものの、本説明は、加工ステーションが冷凍チャンバである場合に関して記載される。
図8に示されている冷凍チャンバ等の加工ステーション40は、流れ制御弁54を閉鎖してホッパー32内の食品製品を隔離することによって(又は流れ制御弁を開放状態に維持して、全ての食品製品をホッパーから移送させることによって)準備される。一次ドレン弁74を開放して、加工ステーション及び上流側食品流路の任意の部分を空にする。循環ループ130を用いて、食品流路20の個々の部分の食品製品の温度を変更できる、又は食品流路若しくは食品流路の少なくとも一部分を空にするのを支援できる。
【0088】
その後、一次ドレン弁74を閉鎖し、溶液投入弁82を開放することにより、溶液を溶液投入ライン80から一次ドレンポート70を介して冷凍チャンバ内へ移送できる。
【0089】
ビータアセンブリ42は、静止状態とすることができる、又は冷凍チャンバに溶液の動的な動きを付与するように作動させることができる。溶液は、アクセスポート100として機能する一次ドレンポート70から冷凍チャンバに流入し、逆方向に移動して、流れ制御弁54において食品流路から流出し、二次ドレンラインへと移動する。食品流路内の溶液の流れは、例えば弁122又は一次ドレンポート70に流入する、順方向又は逆方向のいずれかとすることができることが理解される。
【0090】
所定の期間の経過後、又は所定の時点において、溶液は、必要に応じて、洗浄、消毒、滅菌及び/若しくは殺菌、又はすすぎを提供するように変更できる。所定の期間の経過後、溶液投入弁82を閉鎖して、冷凍チャンバを通る溶液の流れを停止させる。上記所定の時点は、食品流路20内における溶液の所望の滞留時間を可能にするように選択できる。このサイクルは、必要に応じて繰り返すことができることが理解される。このプロセスは、食品適合性のすすぎ液を使用して繰り返すことができる。
【0091】
所定の期間の経過後、一次ドレン弁74を開放して、一次ドレンライン72を介して溶液を排出する。典型的には、溶液は、圧力支援を必要とせずに、重力下で十分に流出する。その後、一次ドレン弁74を閉鎖し、流れ制御弁54、122を開放することにより、ホッパー32からの食品製品を冷凍チャンバ40内へ自動的に再導入できる。
【0092】
図17を参照すると、食品加工装置のこの構成は、溶液による食品流路20の選択的処理も提供する。この説明は任意の加工ステーション40に適用されることが理解されるものの、本開示の説明は、加工ステーションが冷凍チャンバである場合に関して記載される。流れ制御弁54を用いて、ホッパー32内の食品製品を冷凍チャンバから隔離しながら、(例えば一方向逆止弁を介して)冷凍チャンバを大気に曝露して真空を破壊する。このプロセスは、ホッパー32を冷凍チャンバから隔離するプロセスとして示されているが、ホッパーの隔離は、必ずしも食品流路20を処理するために必要であるわけではないことが理解される。しかしながら、本開示のホッパーを含む食品流路の処理のために、ホッパーは空にされる。一次ドレン弁74を開放することにより、冷凍チャンバから一次ドレンポート70を介して一次ドレンライン72へと排出できる。循環ループ130は、食品流路20の個々の部分の食品製品の温度を変更するのに、又は食品流路若しくは食品流路の少なくとも一部分を空にするのを支援するのに使用され得る。
【0093】
その後、ホッパーは予備洗浄され得る。その後、一次ドレン弁74が閉鎖され、溶液投入弁82が開放されることにより、溶液を溶液投入ライン80から一次ドレンライン72の一部分を通って食品流路20へと流すことができる。溶液投入ライン80を食品流路20に流体接触させる流れ制御弁は、所定時間、コントローラ60によって開放されることにより、溶液を冷凍チャンバ及びホッパー32に充填、並びに/又は噴射できる。各構成では、溶液は水、又は洗浄成分、消毒成分、滅菌成分、すすぎ成分及び/若しくは殺菌成分の組み合わせとすることができることが分かる。その後、溶液投入ラインから食品流路への流れを供給する流れ制御弁が閉鎖される。導入された溶液は、その後、所定時間、冷凍チャンバ内で撹拌され得る。その後、一次ドレン弁74が開放されることにより、溶液を一次ドレンライン72に排出できる。すすぎ、洗浄、消毒、滅菌又は殺菌等のこれらの処理のサイクルは、コントローラ60が必要であると判断した回数だけ繰り返され得る。
【0094】
上述の動作におけるように、溶液の入口温度をコントローラ60及びヒータ132によって制御することにより、溶液を、意図される機能を果たすために必要な温度とすることができる。洗浄、消毒、すすぎ、滅菌又は殺菌等の溶液の特定の化学的性質に応じて、溶液は適切な温度まで上昇させることができることが理解される。
【0095】
図18を参照すると、動作時に、
図18の冷凍チャンバ等の加工ステーション40は、流れ制御弁54を閉鎖してホッパー32内の食品製品を隔離することによって(又は流れ制御弁を開放状態に維持して、全ての食品製品をホッパーから移送させることによって)準備される。ここでもまた、本開示は任意の加工ステーション40に適用されることが理解されるものの、本開示の説明は、加工ステーションが冷凍チャンバである場合に関して記載される。分配弁28を開放することにより、循環ループ130による補助の有無に関わらず、加工ステーション及び上流側食品流路の任意の部分を空にすることができる。
【0096】
その後、分配弁28を開放したままとする。続いて、(溶液投入ライン80に流体接触させた)流れ制御弁54を所定の期間にわたって開放することにより、溶液を冷凍チャンバへと分配弁を介して流入させることができる。従って、流れは、食品流路20を通過し、食品流路の離間した複数の位置において同時に流入及び流出する連続流である。更に、又はあるいは、流れ制御弁54は、その後、食品流路20への溶液の流入を阻止するように構成される。次に分配弁28を閉鎖し、ある体積の溶液が食品流路20内に保持される。続いて溶液を、コントローラ60がビータアセンブリ42を作動させることによって、冷凍チャンバ内で所定の期間にわたって撹拌できる。所定の滞留時間の経過後、分配弁28を開放することにより、分配インタフェース及び分配弁を介して溶液を排出できる。ここでもまた、コントローラ60は、必要であると判断した回数だけ、サイクルを繰り返すことができることが理解される。
【0097】
更に、上述の動作におけるように、溶液の入口温度をコントローラ60及びヒータ132によって制御することにより、溶液を、意図される機能を果たすために必要な温度とすることができる。洗浄、消毒、洗浄、滅菌又は殺菌等の溶液の特定の化学的性質に応じて、溶液は適切な温度まで上昇させることができることが理解される。
【0098】
図19を参照すると、動作時に、
図19の冷凍チャンバ等の加工ステーション40は、流れ制御弁54を閉鎖してホッパー32内の食品製品を隔離することによって(又は流れ制御弁を開放状態に維持して、全ての食品製品をホッパーから移送させることによって)準備される。ここでもまた、本開示は任意の加工ステーション40に適用されることが理解されるものの、本開示の説明は、加工ステーションが冷凍チャンバである場合に関して記載される。分配弁28は、加工ステーション及び上流側食品流路の任意の部分を空にすることができるように開放される。
【0099】
流れ制御弁54は、1つ以上の冷凍チャンバからホッパー32を隔離することにより、1つ以上のホッパー又は1つ以上の保持リザーバ内の新鮮な製品混合物を、食品流路20の複数の部分における内部処理、例えば、洗浄、すすぎ、消毒、滅菌及び殺菌プロセスに曝露することなく、冷凍チャンバを空にすることができる。ホッパー32と加工ステーション40との間の流れ制御弁54は、ホッパー内の食品製品を十分に隔離することにより、冷凍チャンバから解凍した製品混合物を排出できる。
【0100】
その後、分配弁28を開放したままとする。(溶液投入ライン80に流体接触させた)流れ制御弁54は、その後、所定時間開放されることにより、溶液を冷凍チャンバ内へ分配弁を介して継続的に流入させることができる。流れは、食品流路20の処理を付与するための連続流である。
【0101】
続いて流れ制御弁54は、食品流路20内への溶液の流入を阻止するように構成される。その後、分配弁28を閉鎖し、食品流路20内にある体積の溶液を保持する。そして、コントローラ60がビータアセンブリ42を作動させることによって、溶液を所定の期間にわたって冷凍チャンバ内で撹拌できる。所定の滞留時間の経過後、分配弁28を開放することにより、分配インタフェース及び分配弁を介して溶液を排出できる。ここでもまた、コントローラは、必要であると判断した回数だけ、サイクルを繰り返すことができることが理解される。
【0102】
ここでもまた、上述の動作におけるように、溶液の入口温度をコントローラ60及びヒータ132によって制御することにより、溶液を、意図される機能を果たすために必要な温度とすることができる。洗浄、すすぎ、消毒、滅菌又は殺菌等の溶液の特定の化学的性質に応じて、溶液は適切な温度まで上昇させることができることが理解される。
【0103】
流れ制御弁及び食品加工装置10の動作はコントローラ60の指示下にあるため、食品加工装置は、作業時間外に、食品流路20の該当セクションからの食品製品の自動除去、食品流路の個々の部分を空にすること、食品流路への溶液の導入、及び食品流路の処理部分における溶液の所与の滞留時間の提供等の、食品流路20の所望の処理を、自動的に実行できる。処理プロセス中に、食品流路20の一部分内の食品製品を、滅菌液、すすぎ液、殺菌液、又は洗浄液とすることができるもののこれらに限定されない溶液と交換することによって、食品流路の複数のセクションを処理できる。溶液の導入及び制御は、食品流路20の複数の部分の効果的な処理を促進すると同時に、冷凍チャンバ内で食品製品を冷却状態で維持する必要性を排除できる。従って、食品製品は長い非分配時間にわたって冷凍チャンバ内で撹拌されていないため、分配される食品製品の品質は向上する。
【0104】
その結果、本発明の食品加工装置10は、食品流路20の複数の部分への溶液の導入を提供し、ここで食品流路内の内部部品は、運動状態又は静止状態とすることができ、溶液の噴射は、食品流路の表面と物理的に接触できるため、これらの表面から残留食品製品を低減できる。その後、このような残留食品製品は、溶液と共に、1つ以上の冷凍チャンバから直接ドレンライン72へと流出する。導入された溶液の噴射動作を支援するために、導入された溶液の一部分を、ビータアセンブリ42、冷凍チャンバ前部ドア、シール及びガスケット16といった、冷凍チャンバの特定の側面の方向に配向できる。所定の滞留時間が経過すると、噴射及び/又は水洗プロセスは一時的に中断され、ドレン弁は開放され、その後、1つ以上の冷凍チャンバ等の食品流路20の複数の部分は、流動溶液(水/洗浄剤/消毒剤/滅菌剤/殺菌剤)によって洗い流され、廃棄物が除去され、表面が処理される。
【0105】
従って、食品加工装置10は、食品加工装置の待機状態の間に、食品流路内の食品製品を溶液(殺菌液、洗浄液、滅菌液、消毒液又はすすぎ液)で置換できる、閉ループシステムを提供できる。これにより、食品流路20の選択部分に対して長時間の殺菌を提供できるだけでなく、エネルギの節約を高い製品品質と結び付けて実現できる。というのは、製品品質を目的として、食品製品を可動状態に維持するために必要な、複数回かつ長期間のビータ撹拌に、食品製品が曝露されることがなくなるためである。従って、本開示は、オペレータの介入を必要とせずに:食品流路の少なくとも一部分からの食品製品の除去;溶液による食品流路の複数の部分の処理;溶液の排出;及びすすぎを提供する。その後、コントローラ60は、完成品の食品製品の分配の準備の際に、食品製品を食品流路に自動的に再導入できる。従って、本発明のシステムは、食品流路の少なくとも一部分から食品製品を除去できる、これにより、食品流路のこれらの部分を溶液で処理でき、ここで食品製品は、食品流路の適切な処理の後、食品加工装置10を作動状態に戻すために必要なタイミングで、再導入すればよいだけである。
【0106】
更なる構成では、溶液は、食品流路20の一部分の内部に配置され、この溶液の少なくとも一部分は、溶液の固体凍結粒子で形成された流動性媒体を形成するため十分な温度まで冷却される。溶液の、凍結される上記一部分は、溶液の質量の1%~100%とすることができると考えられる。凍結される上記パーセンテージは、食品流路20の該当部分を通る上記媒体の流動性移動を妨げるものではない。食品流路20に沿った凍結粒子の移動は、食品流路の表面を処理し(例えば擦り洗いし)、これによって表面から食品製品粒子を除去する。食品流路に沿った流動性媒体の流量は、除去される食品製品粒子を取り込むのに十分なものである。
【0107】
特定の構成では、溶液を使用して流動性粒子を形成することによって、食品製品を加工する前に、食品流路の擦り洗いされた部分に対して、後続のすすぎ又は洗い流しを行う必要がなくなる。
【0108】
溶液の特定の組成、食品加工装置10、及び特に加工ステーション40の冷凍チャンバ構成に応じて、溶液は、溶液の固体凍結粒子で形成された流動性媒体を形成するために十分な温度まで冷却され、その温度は、およそ15°F(約263.70K)、又は20°F(約266.48K)、又は25°F(約269.26K)、又は溶液の固体凍結粒子で形成された流動性媒体を形成するための任意の適切な温度とすることができる。
【0109】
溶液の固体凍結粒子で形成された流動性媒体を、食品流路20の少なくとも一部分に沿って移送することによって、流動性媒体は、表面を擦る又は摩擦することによって食品流路を処理し、表面から食品粒子を除去する。上述のように、流動性媒体の流量は、除去された食品製品を取り込み、除去された食品製品を搬送して流動性媒体と共に食品流路から移送するのに十分なものである。
【0110】
溶液で流動性媒体を形成することにより、溶液の特定の組成に応じて、食品流路の擦り洗いと、食品流路の一部分のすすぎ、殺菌、洗浄、消毒又は滅菌とを同時に行うことができる。
【0111】
食品流路に沿った流動性媒体の移送は:(i)流量が食品製品を除去するために食品流路20に流動性媒体を付与するのに十分な連続流とすることができる;又は(ii)食品流路に沿った位置での撹拌若しくは滞留時間を組み込んだ間欠流とすることができる。従って、ビータアセンブリ42は、表面における流動性媒体による擦り洗いを促進するために、食品流路内の流動性媒体によって選択的に操作できる。
【0112】
従って、特定の構成は:ある体積の溶液を、食品加工装置10内の食品流路20の一部分の中に配置するステップ;上記溶液の温度を低下させて、上記溶液の固体凍結粒子で形成された流動性媒体を生成するステップ;及び上記流動性媒体を上記食品流路の上記一部分に通過させて、上記食品流路の上記一部分を擦り洗いするステップを含む方法を提供する。上述のように、溶液は、水、又はクエン酸、フマル酸、フミン酸、酢酸若しくはアスコルビン酸の少なくとも1つと水との組み合わせとすることが考えられる。更に、溶液の具体的な組成に応じて、流動性媒体を提供するための固体凍結粒子を形成するために必要な温度は、典型的には、およそ15°F(約263.70K)~28°F(約270.93K)とすることができ、特定の溶液は、およそ23°F(約268.15K)~27°F(約270.37K)で、単一の固体塊を形成することなく、必要な凍結粒子を形成する。
【0113】
流動性媒体を形成し、上記流動性媒体を食品流路の一部分に沿って移送するための、食品加工装置10は:食品製品を保持するための食品流路内のリザーバ;上記リザーバに流体接続された上記食品流路内の冷凍チャンバであって、上記食品製品を上記冷凍チャンバ内に移送するための入口ポート及び上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポートを有する、冷凍チャンバ;上記冷凍チャンバ内のある量の上記溶液を含み、上記冷凍チャンバは、上記溶液の温度を低下させて、上記溶液の固体凍結粒子で形成された流動性媒体を形成するように構成される。食品加工装置10は、流動性媒体を形成するために冷凍チャンバを制御するためのコントローラを含むことができる。更に、上記コントローラを用いてビータアセンブリを操作し、食品流路に流動性媒体を衝突させることができる。更に、コントローラ、又はオペレータの入力により、冷凍チャンバを、流動性媒体を提供するための固体凍結粒子を形成するために必要な温度(典型的には、およそ15°F(約263.70K)~28°F(約270.93K)とすることができる)になるように制御でき、ここで特定の溶液は、およそ23°F(約268.15K)~27°F(約270.37K)で、単一の固体塊を形成することなく、必要な凍結粒子を形成する。
【0114】
連続流、撹拌、流動性媒体又はこれらの任意の組み合わせによる、食品流路の少なくとも一部分の処理は、食品流路内の残留食品製品の量を低減し、食品流路内、例えば食品流路の表面における微生物活動を低減する。
【0115】
溶液は、ProNatural Antimicrobial MultiSurface Cleaner、LEXX Liquid Sanitizer and Cleaner Concentrate 及びProNatural All Purpose Cleaner/Degreaser等の市販製品とすることができる。ProNatural Antimicrobial MultiSurface Cleanerは、EPAによって規制されているように、人の健康又は環境へのリスクがほとんど無く、又は全く無く、それと同時に悪臭の原因となる細菌を死滅させることができるような成分を有する。ProNatural Antimicrobial MultiSurface Cleaner及びProNatural All Purpose Cleaner/Degreaserは共に、天然由来であり、非腐食性であり、実際にFDA承認済み直接食品添加物に該当する成分を原料とする製品である。
【0116】
ProNatural Antimicrobial MultiSurface Cleanerは、天然の酸及び天然由来の陰イオン界面活性剤を原料とする。これらの成分は、US EPAの最小リスク農薬の要件を満たす。EPAは、これらの成分は人の健康又は環境へのリスクがほとんど無く、又は全く無く、そのためEPAラベル付きの他の洗浄剤製品に求められる正式なEPA登録が免除されるものであると判断している。
【0117】
【0118】
従って、単なる水又は水を含む混合物である溶液を十分に冷却することにより、流動性媒体としての凍結固体粒子を形成できる。また、溶液が、重炭酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、貝殻粉末又は殻粉末等の添加物を含むことも考えられる。即ち、食品流路との、擦る又は摩擦するような接触等によって、食品流路20を処理するための溶液に、他の食品適合性固体粒子を添加できる。特定の構成では、固体添加物を含む溶液を十分に冷却することによって、流動性媒体としての凍結固体粒子を形成できる。しかしながら、不溶性添加物を溶液内に加えることにより、溶液の温度を低下させて凍結固体粒子を形成することなく、食品流路20を処理することも考えられる。即ち、不溶性添加物を溶液の凍結固体粒子中に採用でき、この不溶性固体添加物は、凍結温度より高い温度における、擦り洗い等による食品流路20の処理も可能にする。不溶性添加物の平均粒径は、処理される食品流路20の部分に応じて、0.0001mm~およそ0.05mmとすることができる。他の構成では、不溶性添加物の粒径は、典型的な粉の粒径分布に近く、この粒径分布では、粒子の約89~98%が10~41μm及び41~300μmの粒径範囲に分布し、また粒子の2~11%が10μm未満の粒径範囲に分布できる。
【0119】
従って、本開示は:食品流路20;食品製品を保持するための食品流路内のリザーバ32;リザーバに流体接続された食品流路内の冷凍チャンバ40であって、食品製品を冷凍チャンバ内へ移送するための入口ポート44と、食品製品を冷凍チャンバから移送するための出口ポート46と、アクセスポート100とを有する、冷凍チャンバ40;及び食品流路から独立した溶液投入ライン80であって、冷凍チャンバ内に溶液を導入するためにアクセスポートに接続された、溶液投入ライン80を有する、食品加工装置を提供する。アクセスポート100は、ドレンポート70若しくはノズルヘッドとすることができ、又は別個のドレンポートを冷凍チャンバ40内に配置でき、又は食品加工装置は、食品流路20の少なくとも一部分に溶液の連続流を選択的に付与するためのコントローラ60を更に含むことができ、ここで上記連続流は、食品流路の一部分を処理するのに十分な流れである。
【0120】
更に:食品製品を保持するためのリザーバ32;リザーバに流体接続された冷凍チャンバ40であって、食品製品を冷凍チャンバ内へ移送するための入口ポート44と、食品製品を冷凍チャンバから移送するための出口ポート46と、アクセスポート100とを有する、冷凍チャンバ40;溶液成分源92;及び溶液成分源と、溶液成分を有する溶液を冷凍チャンバ内へ移送するためのアクセスポート100とに接続された、溶液投入ライン80を有する、食品加工装置10が提供される。この構成では、アクセスポートはドレンポート70であり、又は食品加工装置は更に、食品流路20の少なくとも一部分に、溶液の連続流、若しくは食品流路の上記一部分を処理するために十分な連続流を選択的に付与するための、コントローラ60を含むことができる。
【0121】
下流の冷凍チャンバ40であって、食品製品を上記冷凍チャンバ内へ受承するための入口ポート44と、上記食品製品を上記冷凍チャンバから順方向に移送するための出口ポート46とを有する、冷凍チャンバ40から、食品製品供給部を隔離するステップ;並びにアクセスポート100を介して冷凍チャンバ内へ溶液を移送するステップ、及びアクセスポート100を介して冷凍チャンバから溶液を移送するステップのうちのいずれか一方を含む、方法が提供される。この方法は更に:ドレンポート70を介して冷凍チャンバを空にして、空になった冷凍チャンバに溶液を導入するステップであって、食品供給部はリザーバであり、溶液を導入するステップはノズルヘッドを介して溶液を移送するステップを含む、ステップ;又は冷凍チャンバ内でビータアセンブリ42を作動させるステップ;又はドレンポートを介して冷凍チャンバ内へ溶液を導入するステップ;又は冷凍チャンバ内への導入の前に溶液を加熱するステップ;又は食品製品供給部を隔離した後に冷凍チャンバの一部分を加熱するステップ;又は冷凍チャンバ内のある体積の溶液を撹拌するステップ;又は冷凍チャンバ内のある量の導入された溶液を溶液凍結温度より高い温度で維持するステップ;又はドレンポートを介して導入された溶液の少なくとも一部分を同時に排出するステップ;又はある量の導入された溶液を冷凍チャンバ内で保持するステップ;又は保持されている量の導入された溶液をドレンポートを介して冷凍チャンバから排出するステップ;又はリザーバを冷凍チャンバに流体接続するステップであって、食品製品の排出は食品製品の自由流及び圧力支援を受けた動きのうちのいずれかである、ステップ;又は冷凍チャンバから食品製品を排出する前に冷凍チャンバ内の食品製品の温度を上昇させるステップ;又は冷凍チャンバへの導入の前に溶液を大気温度未満の温度に曝露して、溶液を液体状態で維持するステップ;又は隔離された冷凍チャンバを、ドレンポートを介して空にして、溶液の連続流を食品流路の少なくとも一部分に付与するステップであって、上記連続流は食品流路の一部分を処理するのに十分な流れである、;ステップを含む。
【0122】
ある体積の食品製品を保持するためのリザーバ32と、下流の冷凍チャンバ40であって、上記食品製品を上記冷凍チャンバ内へ受承するための入口ポート44及び上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポート46を有する、冷凍チャンバ40との間の、流れ制御弁54を、食品加工装置10に設けるステップ;並びに上記冷凍チャンバを空にするためのドレンポート70を上記食品加工装置に設けるステップを含む方法も開示されている。この方法は更に:溶液を冷凍チャンバ40内に選択的に導入するための流れ制御弁82を提供するステップ;又はリザーバを冷凍チャンバから選択的に隔離するように流れ制御弁を制御するためのコントローラ60を提供するステップ;又は冷凍チャンバの少なくとも一部分を加熱するためのヒータ138を提供するステップ;又は冷凍チャンバ内への導入の前に溶液を加熱するためのヒータを提供するステップ;又は冷凍チャンバへの導入の前に、溶液を溶液凍結温度より高い温度に曝露するステップ;又は冷凍チャンバ内への導入の前に溶液を大気温度未満の温度に曝露して、溶液を液体状態で維持するステップ;又は冷凍チャンバ内にドレンポートを配置するステップ;又は冷凍チャンバを処理するために、溶液の連続流を冷凍チャンバに選択的に付与するステップを含む。
【0123】
下流の冷凍チャンバ40であって、食品製品を上記冷凍チャンバ内へ受承するための入口ポート44及び上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポート46を有する、冷凍チャンバ40から、食品製品供給部を隔離するステップ;ドレンポートを介して上記冷凍チャンバを空にするステップ;並びに上記入口ポート及び上記出口ポートから独立して、上記冷凍チャンバに溶液を導入するステップを含む、更なる方法が提供される。この方法は更に:冷凍チャンバ40内への溶液の導入前に溶液を加熱するステップ;又は冷凍チャンバ内のある量の溶液を撹拌するステップ;又は溶液の導入と同時に、ドレンポートを介して導入された溶液の少なくとも一部分を排出するステップを含み、ここで、冷凍チャンバ内に溶液を導入する上記ステップは、冷凍チャンバ内に配置されたアクセスポート100を介して溶液を移送するステップを含み、また、冷凍チャンバ内に溶液を導入する上記ステップは、空になった冷凍チャンバに溶液を導入するステップを含む。この方法は、冷凍チャンバを処理するために溶液の連続流を冷凍チャンバに通すステップを更に含む。
【0124】
追加の方法は:(i)食品加工装置の冷凍チャンバを、ドレンポートを介して空にするステップであって、上記冷凍チャンバは、食品製品を上記冷凍チャンバ内へ受承するための入口ポートと、上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポートとを有する、ステップ;及び(ii)上記冷凍チャンバに溶液を導入するステップを、同時に含む。この方法は更に:冷凍チャンバから食品製品の上流側供給部を隔離するステップ;又はアクセスポート100を介して溶液を導入するステップ;又は冷凍チャンバ内のアクセスポートを介して溶液を導入するステップを含むことができ、冷凍チャンバを空にする上記ステップは、冷凍チャンバ内に配置されたドレンポートを介して空にするステップを含む。
【0125】
別の方法は、食品加工装置を:(i)食品製品を受承するための入口ポート及び上記食品製品を移送するための出口ポートを有する冷凍チャンバをドレンポートを介して空にするように;並びに(ii)上記冷凍チャンバに溶液を導入するように、構成するステップを含む。この方法は更に、冷凍チャンバを空にすると同時に溶液を冷凍チャンバ内に導入するように食品加工装置を構成するステップを含み、ここで、冷凍チャンバ内へ溶液を導入する上記ステップは、アクセスポートから溶液を導入するステップを含み、又は冷凍チャンバ内へ溶液を導入する上記ステップは、冷凍チャンバ内に配置されたアクセスポート100から溶液を導入するステップを含み、食品加工装置を構成する上記ステップは、冷凍チャンバ内にドレンポートを配置するステップを含む。
【0126】
更に別の方法は:下流の冷凍チャンバ40から食品製品供給部を分離するように構成された食品加工装置を提供するステップであって、上記冷凍チャンバ40は、上記食品製品供給部から上記冷凍チャンバ内へ食品製品を受承するための入口ポート44と、上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポート46とを有する、ステップ;並びに上記食品加工装置を、(i)ドレンポートを介して上記冷凍チャンバを空にするように、及び(ii)上記冷凍チャンバに溶液を導入するように、提供するステップを含む。この方法は更に:冷凍チャンバ内に溶液を導入するためのアクセスポート100を食品加工装置に備え付けるステップ;又は(i)冷凍チャンバを空にすると同時に、(ii)冷凍チャンバ内に溶液を導入するように食品加工装置を提供するステップを含むことができ、あるいは、冷凍チャンバ内へ溶液を導入する上記ステップは、冷凍チャンバ内のアクセスポートから溶液を導入するステップを含み、あるいは、冷凍チャンバ内へ溶液を導入する上記ステップは、入口ポート及び出口ポートとは独立して溶液を導入するステップ、又は冷凍チャンバ内のドレンポートを食品加工装置に設けるステップ、又は冷凍チャンバを処理する溶液の連続流を冷凍チャンバに通過させるように食品加工装置を提供するステップを含むことができる。
【0127】
食品製品を保持するためのリザーバ;上記リザーバに流体接続された加工ステーション40であって、所与の体積の上記食品製品を保持するように構成され、上記リザーバから上記食品製品を受承するための入口ポート44と、上記加工ステーションから上記食品製品を移送するための出口ポート46とを有する、加工ステーション;上記所与の体積の少なくとも一部分を排出するために上記加工ステーションに流体接続された、ドレンポート;ドレンポートを通過する流れを選択的に許容及び阻止するために上記ドレンポートに接続された、ドレン弁;並びに上記加工ステーションの上記出口ポートから上記食品製品を受承する分配インタフェースを有する、別の食品加工装置10が開示される。この食品加工装置10は更に、食品加工装置から食品製品を移送するように構成された分配インタフェース、又は分配弁を含む分配インタフェース、又は重力誘導の流れ及び圧力支援の流れのうちのいずれか1つによって上記所与の体積の少なくとも大部分を排出するように配置されたドレンポートを含むことができ、あるいはドレンポートは加工ステーション内に配置され、あるいはドレンポートは加工ステーションの底面に配置され、あるいは溶液の連続流が加工ステーションを通過できるようにするために制御弁を使用する。
【0128】
更なる方法は:ある体積の食品製品を保持するためのリザーバ32と、下流の加工ステーション40であって、上記食品製品を上記加工ステーション内へ受承するための入口ポート44及び上記加工ステーションから上記食品製品を移送するための出口ポート46を有する、加工ステーションと40の間の、流れ制御弁を、食品加工装置に設けるステップ;上記加工ステーションを空にするためのドレンポートを上記食品加工装置に設けるステップ;並びに洗浄液、殺菌液、消毒液、滅菌液、及びすすぎ液のうちの1つを上記加工ステーションに移送するためのアクセスポート100を上記食品加工装置に設けるステップを含む。この方法は更に:洗浄液、殺菌液、消毒液、滅菌液、及びすすぎ液のうちの1つを加工ステーション内に選択的に導入するための溶液投入弁を提供するステップ;又はリザーバを加工ステーションから選択的に隔離するための流れ制御弁を制御するためのコントローラ60を提供するステップ;又は加工ステーションの少なくとも一部分を加熱するためのヒータ138を提供するステップ;又は加工ステーション内への導入の前に溶液を加熱するステップ;又は加工ステーション内への導入の前に溶液を溶液凍結温度より高い温度で維持するステップ;又は加工ステーション内への導入の前に溶液を大気温度未満の温度に曝露して、溶液を液体状態で維持するステップ;又は加工ステーションを冷凍チャンバとして構成するステップ;又は加工ステーション内にドレンポートを配置するステップ;又は洗浄液、殺菌液、消毒液、滅菌液、及びすすぎ液のうちの1つの連続流を加工ステーションに通過させるための弁を提供するステップを含むことができる。
【0129】
本開示は:ある体積の溶液を、食品加工装置10内の食品流路20の一部分に配置するステップ;上記溶液の温度を低下させて、上記溶液の固体凍結粒子を含む流動性媒体を生成するステップ;及び上記流動性媒体を上記食品流路の一部分に通過させて、上記食品流路の一部分を擦り洗いするステップを含む方法を提供する。この方法は更に:溶液として水を使用するステップ;又はクエン酸、フマル酸、フミン酸、酢酸、アスコルビン酸の少なくとも1つを溶液に含めるステップ;又は15°F(約263.70K)より高い温度を有する、若しくは食品と接触する前に食品流路の次のすすぎの必要がなくなる流動性媒体を作製するステップ;又は流動性媒体を食品流路20と十分に衝突させて、食品流路の表面から食品製品を除去するステップ;又は食品流路の表面から除去された食品製品の粒子を取り込むために十分な流動性媒体の流量を発生させるステップを含むことができる。
【0130】
食品流路20;上記食品製品を保持するための、上記食品流路内のリザーバ;上記リザーバに流体接続された、上記食品流路内の冷凍チャンバ40であって、上記食品製品を上記冷凍チャンバ内へ移送するための入口ポート44と、上記食品製品を上記冷凍チャンバから移送するための出口ポート46とを有する、冷凍チャンバ40;及び上記冷凍チャンバ内の溶液とを有し、上記冷凍チャンバは、上記溶液の温度を低下させて、上記溶液の固体凍結粒子で形成された流動性媒体を形成するように構成される、食品加工装置が開示される。食品加工装置は、溶液の固体凍結粒子の温度が15°F(約263.70K)より高い温度である、又は固体凍結粒子の温度が20°F(約266.48K)より高い温度であるように構成できる。
【0131】
特に本開示の好ましい実施形態に関して、本発明を詳細に説明したが、本発明の精神及び範囲内の変更及び修正を実施できることは理解されるであろう。従って、本開示の実施形態は、あらゆる面において、限定ではなく例示と見なされる。本発明の範囲は添付の請求項によって示されており、請求項の均等物の意味及び範囲内にある全ての変更も本発明に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0132】
10 食品加工装置
12 前部ドア、ドア
16 チャンバガスケット、ガスケット、ドアガスケット
20 第1の食品流路
20’ 第2の食品流路
22 投入部分、投入端部、上流部分、上流端部、ライン入口
24 排出部分、排出端部、下流部分、下流端部
26 分配インタフェース
28 分配弁
32 ホッパー
40 加工ステーション、冷凍チャンバ
42 ビータアセンブリ
44 入口、入口ポート
46 出口、出口ポート
54 流れ制御弁
60 コントローラ
70 一次ドレンポート、ドレンポート
72 一次ドレンライン
74 一次ドレン弁
80 溶液投入ライン
82 溶液投入弁
83 ポート、流れ制御弁
84 インタフェース
92 リザーバ
100 アクセスポート
104 ポンプ
110 ノズルヘッド
112 流れ制御弁
120 二次ドレンポート
122 二次ドレンライン
130 循環ループ
132 ヒータ
134 熱交換器
136 流れ制御弁
138 ヒータ
140 弁ハウジング
142 入口
144 出口
146 溶液入口
148 溶液出口
150 弁本体
152 アクチュエータ
160 噴霧ヘッド
162 流れ制御弁