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特開2022-166204OFDM変調器、OFDM復調器、OFDM変調器を動作させる方法、およびOFDM復調器を動作させる方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022166204
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】OFDM変調器、OFDM復調器、OFDM変調器を動作させる方法、およびOFDM復調器を動作させる方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20221025BHJP
【FI】
H04L27/26 311
H04L27/26 411
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129904
(22)【出願日】2022-08-17
(62)【分割の表示】P 2019531894の分割
【原出願日】2017-12-06
(31)【優先権主張番号】16306692.1
(32)【優先日】2016-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル・ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルーペルト・ラインシュミット
(72)【発明者】
【氏名】ロルフ・フックス
(57)【要約】      (修正有)
【課題】1つのキャリア内でのマルチサービスサポートのためのOFDM変調器、OFDM復調器を提供する。
【解決手段】OFDM変調器1000は、セルラー無線通信ネットワーク(RCN)の無線デバイス(BS及びUE)において動作するためのOFDM変調器であって、第1および第2の出口サンプルストリーム(e、...、eB-1、f、...、fB-1)に応じて、結合されたサンプルストリーム(g、...、gB-1)を決定して、結合されたサンプルストリーム(g、...、gB-1)を、それぞれのサブキャリア周波数よりも高いキャリア周波数にアップコンバートする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラー無線通信ネットワーク(RCN)の無線デバイス(BS;UE)において動作するためのOFDM変調器(1000)であって、OFDM変調器(1000)が、プロセッサ(P1;P2)およびメモリ(M1;M2)を備え、プロセッサ(P1;P2)およびメモリ(M1;M2)が、
- 第1および第2の入口変調シンボルストリーム(b、...、bM-1、c、...、cP-1)を受信し、
- それぞれ、第1および第2の入口変調シンボルストリーム(b、...、bM-1、c、...、cP-1)に応じて、同じブロック長(B)の第1および第2の逆高速フーリエ変換(IFFTB1、IFFTB2)を決定し、
- それぞれ、第1および第2の逆高速フーリエ変換(IFFTB1、IFFTB2)に応じて、サブキャリア周波数(DC)に対する異なる周波数オフセット(Δf2、Δf3)の第1および第2の周波数シフトされたサンプル(Sb2;Sb3)を決定し、
- それぞれ、第1および第2の周波数シフトされたサンプル(Sb2;Sb3)に応じて、第1および第2の出口サンプルストリーム(e、...、eB-1、f、...、fB-1)を決定し、
- 第1および第2の出口サンプルストリーム(e、...、eB-1、f、...、fB-1)に応じて、結合されたサンプルストリーム(g、...、gB-1)を決定して、結合されたサンプルストリーム(g、...、gB-1)を、それぞれのサブキャリア周波数よりも高いキャリア周波数にアップコンバートする
ように構成された、OFDM変調器(1000)。
【請求項2】
- 1よりも大きい整数係数(K)を乗算された、第1および第2の逆高速フーリエ変換(IFFT)の同じブロック長(B)が、メインブロック長(A)に等しい、
請求項1に記載のOFDM変調器(1000)。
【請求項3】
- メインブロック長(A)が2048に等しい、
請求項2に記載のOFDM変調器(1000)。
【請求項4】
プロセッサ(P1;P2)およびメモリ(M1;M2)が、
- 第1の逆高速フーリエ変換(IFFTB1)のための第1の周波数オフセット(Δf2)を決定し、第1の逆高速フーリエ変換(IFFTB1)が、サブキャリア範囲(SR)における第1のサブキャリアサブセットを占有し、
- 第2の逆高速フーリエ変換(IFFTB2)のための第2の周波数オフセット(Δf3)を決定し、第2の逆高速フーリエ変換(IFFTB2)が、サブキャリア範囲(SR)における第2のサブキャリアサブセットを占有する
ように構成された、請求項1から3のいずれか一項に記載のOFDM変調器(1000)。
【請求項5】
プロセッサ()およびメモリ()が、
- 第3の入口変調シンボルストリーム(a、...、aN-1)を受信し、
- 第3の入口変調シンボルストリーム(a、...、aN-1)に応じて、さらなるブロック長(A)の第3の逆高速フーリエ変換(IFFT)を決定し、
- 第3の逆高速フーリエ変換(IDFT)に応じて、サブキャリア周波数(DC)に対する第3の周波数オフセット(Δf1)の第3の周波数シフトされたサンプル(Sa)を決定し、
- 第3の周波数シフトされたサンプル(Sa)に応じて、第3の出口サンプルストリーム(c、...、cA-1)を決定し、
- 第1、第2および第3の出口サンプルストリーム(c、...、cA-1、d、...、dA-1、...、eB-1、f、...、fB-1)に応じて、結合されたサンプルストリーム(g、...、gA-1)を決定して、結合されたサンプルストリーム(g、...、gA-1)を、それぞれのサブキャリア周波数よりも高いキャリア周波数にアップコンバートする
ように構成された、請求項1から4のいずれか一項に記載のOFDM変調器()。
【請求項6】
セルラー無線通信ネットワーク(RCN)のデバイス(BS;UE)において動作するためのOFDM復調器(2000)であって、OFDM復調器(2000)が、プロセッサ(P1;P2)およびメモリ(M1;M2)を備え、プロセッサ(P1;P2)およびメモリ(M1;M2)が、
- ダウンコンバートされたサンプルストリーム(h、...、hB-1、...)を受信し、
- それぞれ、同じブロック長(B)の、およびサブキャリア周波数(DC)に対する異なる周波数オフセット(-Δf2、-Δf3)の、ダウンコンバートされたサンプルストリーム(h、...、hB-1、...)の第1および第2の入口サンプルストリーム(k、...、kB-1、l、...、lB-1)を決定し、
- それぞれ、第1および第2の入口サンプルストリーム(k、...、kB-1、l、...、lB-1)に応じて、同じブロック長(B)の第1および第2の順方向高速フーリエ変換(FFTB1、FFTB2)を決定し、
- それぞれ、第1および第2の順方向高速フーリエ変換(FFTB1、FFTB2)に応じて、第1および第2の出口復調シンボルストリーム(n、...、nM-1、o、...、oP-1)を決定する
ように構成された、OFDM復調器(2000)。
【請求項7】
- 1よりも大きい整数係数(K)を乗算された、第1および第2の順方向高速フーリエ変換(DFTB)の同じブロック長(B)が、メインブロック長(A)に等しい、
請求項6に記載のOFDM復調器(2000)。
【請求項8】
- メインブロック長(A)が2048に等しい、
請求項7に記載のOFDM復調器()。
【請求項9】
- 第1の入口サンプルストリーム(k、...、kB-1)が、サブキャリア範囲(SR)における第1のサブキャリアサブセットを占有する第1の逆高速フーリエ変換(IFFTB1)を備え、
- 第2の入口サンプルストリーム(l、...、lB-1)が、サブキャリア範囲(SR)における第2のサブキャリアサブセットを占有する第2の逆高速フーリエ変換(IFFTB2)を備える、
請求項6から8のいずれか一項に記載のOFDM復調器(2000)。
【請求項10】
プロセッサ(P1;P2)およびメモリ(M1;M2)が、
- さらなるブロック長(A)の、および第3の周波数オフセット(Δf1)の、ダウンコンバートされたサンプルストリーム(h、...、hA-1)の第3の入口サンプルストリーム(i、...、iA-1)を決定し、
- 第3の入口サンプルストリーム(i、...、iA-1)に応じて、さらなるブロック長(A)の第3の順方向高速フーリエ変換(DFT)を決定し、
- 第3の順方向高速フーリエ変換(DFT)に応じて、第3の出口復調シンボルストリーム(m、...、nM-1)を決定する
ようにさらに構成された、請求項6から9のいずれか一項に記載のOFDM復調器(2000)。
【請求項11】
セルラー無線通信ネットワーク(RCN)において動作するための無線デバイス(BS;UE)であって、無線デバイス(BS;UE)が、
- 請求項1から5のいずれか一項に記載のOFDM変調器(1000)
を備え、無線デバイス(BS;UE)が、
- 結合されたサンプルストリーム(g、...、gA-1)を、それぞれのサブキャリア周波数よりも高いキャリア周波数にアップコンバートし、
- 第1の無線チャネル(ch1;ch2)上で、結合されたサンプルストリーム(g、...、gA-1)を送信する
ように構成された、無線モジュール(R1;R2)およびアンテナ(A1;A2)を備え、ならびに/または、無線デバイス(BS;UE)が、請求項6から10のいずれか一項に記載のOFDM復調器(2000)を備え、無線デバイス(BS;UE)が、
- 第2のチャネル(ch2;ch1)から無線信号を受信し、
- 無線信号を入口サンプルストリーム(h、...、hA-1、...)にダウンコンバートする
ように構成された、無線モジュール(R1;R2)およびアンテナ(A1;A2)を備える、
無線デバイス(BS;UE)。
【請求項12】
セルラー無線通信ネットワーク(RCN)の無線デバイス(BS;UE)において動作するためのOFDM変調器(1000)を動作させる方法であって、方法が、
- 第1および第2の入口変調シンボルストリーム(b、...、bM-1、c、...、cP-1)を受信するステップと、
- それぞれ、第1および第2の入口変調シンボルストリーム(b、...、bM-1、c、...、cP-1)に応じて、同じブロック長(B)の第1および第2の逆高速フーリエ変換(IFFTB1、IFFTB2)を決定するステップと、
- それぞれ、第1および第2の逆高速フーリエ変換(IFFTB1、IFFTB2)に応じて、サブキャリア周波数(DC)に対する異なる周波数オフセットの第1および第2の周波数シフトされたサンプル(Sb2;Sb3)を決定するステップと、
- それぞれ、第1および第2の周波数シフトされたサンプル(Sb2;Sb3)に応じて、第1および第2の出口サンプルストリーム(e、...、eB-1、f、...、fB-1)を決定するステップと、
- 第1および第2の出口サンプルストリーム(e、...、eB-1、f、...、fB-1)に応じて、結合されたサンプルストリーム(g、...、gB-1)を決定して、結合されたサンプルストリーム(g、...、gB-1)を、それぞれのサブキャリア周波数よりも高いキャリア周波数にアップコンバートするステップと
を含む、方法。
【請求項13】
セルラー無線通信ネットワーク(RCN)のデバイス(BS;UE)において動作するためのOFDM復調器(2000)を動作させる方法であって、方法が、
- ダウンコンバートされたサンプルストリーム(h、...、hB-1、...)を受信するステップと、
- それぞれ、同じブロック長(B)の、およびサブキャリア周波数(DC)に対する異なる周波数オフセット(-Δf2、-Δf3)の、ダウンコンバートされた復調シンボルストリーム(h、...、hB-1、...)の第1および第2の入口サンプルストリーム(k、...、kB-1、l、...、lB-1)を決定するステップと、
- それぞれ、第1および第2の入口サンプルストリーム(k、...、kB-1、l、...、lB-1)に応じて、同じブロック長(B)の第1および第2の順方向高速フーリエ変換(FFTB1、FFTB2)を決定するステップと、
- それぞれ、第1および第2の順方向高速フーリエ変換(FFTB1、FFTB2)に応じて、第1および第2の出口復調シンボルストリーム(n、...、nM-1、o、...、oP-1)を決定するステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、OFDM変調器、OFDM復調器、OFDM変調器を動作させる方法、およびOFDM復調器を動作させる方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
5Gのような進化的無線通信規格は、混合ヌメロロジー(mixed numerologies)、すなわち、混合キャリア(mixed carrier)構成の、効率的なマルチセル/マルチTP(送信ポイント)サポートを可能にする。5G全般、特に3GPP New Radioは、1つのキャリア内でのマルチサービスサポートを目標としている。異なるサービスユースケースは、互いにまったく異なるので、それらは、各々異なるマルチキャリア波形パラメータの動機づけとなる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】3GPP TS36.211 V14.00、2016年9月
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の目的は、セルラー無線通信ネットワークの無線デバイスにおいて動作するためのOFDM変調器であって、OFDM変調器が、プロセッサおよびメモリを備え、プロセッサおよびメモリが、第1および第2の入口(ingress)変調シンボルストリームを受信し、それぞれ、第1および第2の入口変調シンボルストリームに応じて、同じブロック長の第1および第2の逆高速フーリエ変換(inverse Fast Fourier Transform)を決定し、それぞれ、第1および第2の逆高速フーリエ変換に応じて、サブキャリア周波数に対する異なる周波数オフセットの第1および第2の周波数シフトされたサンプルを決定し、それぞれ、第1および第2の周波数シフトされたサンプルに応じて、第1および第2の出口(egress)サンプルストリームを決定し、第1および第2の出口サンプルストリームに応じて、結合されたサンプルストリームを決定して、結合されたサンプルストリームを、それぞれのサブキャリア周波数よりも高いキャリア周波数にアップコンバートするように構成された、OFDM変調器を提案することである。
【0005】
異なる周波数オフセットにより、同じブロック長、ただし異なる周波数オフセットを使用することによって、送信キャパシティの増大が達成され得る。その上、異なるブロック長という意味での異なるヌメロロジーの共存が、依然として可能である。
【0006】
有利な実施形態によれば、1よりも大きい整数係数を乗算された、第1および第2の逆高速フーリエ変換の同じブロック長は、メインブロック長に等しい。これは、固定されたサブキャリアグリッド上で、異なるブロック長を用いた複数の変調/復調システムを組み合わせることを可能にする。その上、サブキャリアの直交性が維持されるので、(異なるヌメロロジーの)異なるシンボルストリームが干渉しないことが可能にされる。
【0007】
有利な実施形態によれば、メインブロック長は2048に等しい。したがって、この方式は、4G/LTEから5Gへの移行をサポートする。
【0008】
有利な実施形態によれば、プロセッサおよびメモリは、第1の逆高速フーリエ変換のための第1の周波数オフセットを決定し、第1の逆高速フーリエ変換が、サブキャリア範囲における第1のサブキャリアサブセットを占有し、第2の逆高速フーリエ変換のための第2の周波数オフセットを決定し、第2の逆高速フーリエ変換が、サブキャリア範囲における第2のサブキャリアサブセットを占有するように構成される。したがって、複数の逆高速フーリエ変換は、それぞれの周波数部分/サブキャリアのインターリービングによって、同じ周波数範囲を占有することができる。
【0009】
有利な実施形態によれば、プロセッサおよびメモリは、第3の入口変調シンボルストリームを受信し、第3の入口変調シンボルストリームに応じて、さらなるブロック長の第3の逆高速フーリエ変換を決定し、第3の逆高速フーリエ変換に応じて、サブキャリア周波数に対する第3の周波数オフセットの第3の周波数シフトされたサンプルを決定し、第3の周波数シフトされたサンプルに応じて、第3の出口サンプルストリームを決定し、第1、第2および第3の出口サンプルストリームに応じて、結合されたサンプルストリームを決定して、結合されたサンプルストリームを、それぞれのサブキャリア周波数よりも高いキャリア周波数にアップコンバートするように構成される。有利には、混合ブロック(mixed block)長を用いた逆高速フーリエ変換のシステムが提供される。
【0010】
本明細書のさらなる目的は、セルラー無線通信ネットワークのデバイスにおいて動作するためのOFDM復調器であって、OFDM復調器がプロセッサおよびメモリを備え、プロセッサおよびメモリが、ダウンコンバートされたサンプルストリームを受信し、それぞれ、同じブロック長の、およびサブキャリア周波数に対する異なる周波数オフセットの、ダウンコンバートされたサンプルストリームの第1および第2の入口サンプルストリームを決定し、それぞれ、第1および第2の入口サンプルストリームに応じて、同じブロック長の第1および第2の順方向高速フーリエ変換(forward Fast Fourier Transform)を決定し、それぞれ、第1および第2の順方向高速フーリエ変換に応じて、第1および第2の出口復調シンボルストリームを決定するように構成された、OFDM復調器を提案することである。
【0011】
有利な実施形態によれば、1よりも大きい整数係数を乗算された、第1および第2の順方向高速フーリエ変換の同じブロック長は、メインブロック長に等しい。暗に、この整数係数(K係数)は、2のべき乗に等しく、したがって、また、1よりも大きい。これは、固定されたサブキャリアグリッド上で、異なるブロック長を用いた複数の変調/復調システムを組み合わせることを可能にする。その上、サブキャリアの直交性が維持されるので、(異なるヌメロロジーの)異なるシンボルストリームが干渉しないことが可能にされる。
【0012】
有利な実施形態によれば、メインブロック長は2048に等しい。したがって、この方式は、4G/LTEから5Gへの移行をサポートする。
【0013】
有利な実施形態によれば、第1の入口サンプルストリームは、サブキャリア範囲における第1のサブキャリアサブセットを占有する第1の逆高速フーリエ変換を備え、第2の入口サンプルストリームは、サブキャリア範囲における第2のサブキャリアサブセットを占有する第2の逆高速フーリエ変換を備える。複数の逆高速フーリエ変換が、それぞれの周波数部分/サブキャリアのインターリービングによって、同じ周波数範囲を占有することが活用される。
【0014】
有利な実施形態によれば、プロセッサおよびメモリは、さらなるブロック長の、および第3の周波数オフセットの、ダウンコンバートされた復調シンボルストリームの第3の入口サンプルストリームを決定し、第3の入口サンプルストリームに応じて、さらなるブロック長の第3の順方向高速フーリエ変換を決定し、第3の順方向高速フーリエ変換に応じて、第3の出口復調シンボルストリームを決定するようにさらに構成される。有利には、混合ブロック長を用いた高速フーリエ変換のシステムが提供される。
【0015】
本明細書のさらなる目的は、OFDM変調器を動作させる方法を提案することである。
【0016】
本明細書のさらなる目的は、OFDM復調器を動作させる方法を提案することである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1a】ODFM変調器の概略ブロック図である。
図1b】OFDM復調器の概略ブロック図である。
図1c】概略シーケンス図である。
図1d】概略シーケンス図である。
図2】概略的なセルラー無線通信ネットワークを示す図である。
図3】ODFM変調器の概略ブロック図である。
図4】OFDM復調器の概略ブロック図である。
図5】OFDM復調器の概略ブロック図である。
図6】周波数オフセット方式を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1aは、第1の処理チェーン1200と第2の処理チェーン1300とをもつOFDM変調器1000の概略ブロック図を示す。第1の処理チェーン1200の第1のブロック1202が、第1の入口変調シンボルストリームb、...、bM-1を受信し、第1のブロック長Bの第1の逆高速フーリエ変換を決定する。第1の逆高速フーリエ変換は、第1の周波数オフセットΔf2だけ周波数シフトされ、第1の周波数シフトされたサンプルSb2を生じる。第1の処理チェーン1200の第2のブロック1204が、第1の周波数シフトされたサンプルSb2を受信し、第1の出口サンプルストリームe、...、eB-1を決定する。
【0019】
第2の処理チェーン1300の第1のブロック1302が、第2の入口変調シンボルストリームc、...、cP-1を受信し、第1のブロック長Bの第2の逆高速フーリエ変換を決定する。第2の逆高速フーリエ変換は、第2の周波数オフセットΔf3だけ周波数シフトされ、第2の周波数シフトされたサンプルSb3を生じる。第2の処理チェーン1300の第2のブロック1304が、第2の周波数シフトされたサンプルSb3を受信し、第2の出口サンプルストリームf、...、fB-1を決定する。ブロック1900が、第1および第2の出口サンプルストリームe、...、eB-1、f、...、fB-1に応じて、結合されたサンプルストリームg、...、gB-1を決定して、結合されたサンプルストリームg、...、gB-1を、それぞれのサブキャリア周波数よりも高いキャリア周波数にアップコンバートする。
【0020】
図1bは、OFDM復調器2000の概略ブロック図を示す。ダウンコンバートされたサンプルストリームh、...、hB-1、...が、それぞれの無線モジュールR1、R2のA/D変換器から受信される。第1の処理チェーン2200のブロック2202が、ダウンコンバートされたサンプルストリームh、...、hB-1、...に応じて、およびサブキャリア周波数に対する第1の周波数オフセットΔf2に応じて、第1のブロック長Bの第1の入口サンプルストリームk、...、kB-1を決定し、第1の入口サンプルストリームk、...、kB-1は、第1の周波数オフセットΔf2だけ周波数においてバックシフトされる。ブロック2204が、第1の入口サンプルストリームk、...、kB-1に応じて、第1のブロック長Bの第1の順方向高速フーリエ変換FFTB1を決定する。ブロック2206が、第1の順方向高速フーリエ変換FFTB1に応じて、第1の出口復調シンボルストリームn、...、nM-1を決定する。
【0021】
第2の処理チェーン2300のブロック2302が、第1のブロック長Bのダウンコンバートされたサンプルストリームh、...、hB-1、...に応じて、およびサブキャリア周波数に対する第2の周波数オフセットΔf3に応じて、第2の入口サンプルストリームl、...、lB-1を決定し、第2の入口サンプルストリームl、...、lB-1は、第2の周波数オフセットΔf3だけ周波数がバックシフトされる。ブロック2304が、第2の入口サンプルストリームl、...、lB-1に応じて、第1のブロック長Bの第2の順方向高速フーリエ変換FFTB2を決定する。ブロック2306が、第2の順方向高速フーリエ変換FFTB2に応じて、第2の出口復調シンボルストリームo、...、oP-1を決定する。
【0022】
図1cは、ステップ1802、1804、1805、1806および1808を含む、ODFM変調器1000を動作させるための概略シーケンス図1800を示す。
【0023】
図1dは、ステップ2802、2804、2806および2808を含む、OFDM復調器2000を動作させるための概略シーケンス図2800を示す。
【0024】
図2は、概略的なセルラー無線通信ネットワークRCNを示す。セルラー無線通信ネットワークRCNは、セルラーネットワークであり、第1の無線デバイスBSが、無線セルCを確立する。第1の無線デバイスBSは、基地局、LTE eノードB、5G送信ポイント、WiFiアクセスポイント、リモートラジオヘッド、RRHなどである。第1の無線デバイスBSは、特に、無線セルCをサーブすることと、無線セルC内の無線デバイスUE、UE_legという意味でのユーザ機器をセルラー無線通信ネットワークRCNに接続することとに好適である。第1の無線デバイスBSは、たとえば、スタンドアロン機器として実装される。第2の無線デバイスUEおよび第3の無線デバイスUE_legは、無線セルC内に存在し、ユーザ機器またはマシン機器と呼ばれることがある。
【0025】
第3の無線デバイスUE_legは、LTEレガシーデバイスであり、引用により本明細書に組み込まれている、3GPP TS36.211 V14.00、2016年9月を満たす。第1の無線デバイスBSおよび第2の無線デバイスUEは、それぞれ、OFDM変調器1000および/またはOFDM復調器2000を備える。本明細書の実施形態の多くは、第1の無線デバイスBSおよび第2の無線デバイスUEとともに、セルC内で第3の無線デバイスUE_legを動作させることを可能にする。
【0026】
第1の無線デバイスBSは、メモリM1と、プロセッサP1と、無線モジュールR1と、アンテナA1とを備える。第2の無線デバイスUEは、メモリM2と、プロセッサP2と、無線モジュールR2と、アンテナA2とを備える。第3の無線デバイスUE_legは、メモリかつ3と、プロセッサP3と、無線モジュールである3と、アンテナA1とを備える。プロセッサP1、P2、P3は、たとえば、DSP、FPGAなど、またはそれらの組合せを使用して実装される。メモリM1、M2、M3は、たとえば、RAM、ROM、DDR、フラッシュメモリなど、またはそれらの組合せを使用して実装される。メモリM1、M2、M3は、たとえば、コンピュータ可読命令、したがって、プロセッサP1、P2、P3によって実行可能な命令を記憶する。プロセッサP1は、第1の無線デバイスUEおよび第2の無線デバイスUE_legに送信されるべきデータを処理する。その処理は、無線通信ネットワークRCNによって設定された要件を満たすのに必要なステップを含む。
【0027】
第1の無線デバイスBSの送信機および/または受信機を含む、上記で説明されたセルラー無線通信ネットワークRCNの少なくとも一部が、ネットワーク機能仮想化(NFV:network functions virtualization)を使用して実装され得る。NFVは、コンピュータ仮想化の技術を利用するネットワークアーキテクチャである。送信機または受信機のようなネットワーク機器全体、あるいはそれらの一部またはそれらの機能の一部が、通信サービスを作成するために接続または相互作用し得るソフトウェアビルディングブロックを使用して、仮想化され得る。たとえば、送信機または受信機の仮想化されたネットワーク機能は、各ネットワーク機能のためのカスタマイズされたハードウェア機器を有する代わりに、標準的な大容量サーバ、スイッチおよびストレージ、またはクラウドコンピューティングインフラストラクチャの上に、異なるソフトウェアおよびプロセスを実行する少なくとも1つの仮想マシンを含み得る。したがって、送信機または受信機の機能は、動作を実施するための、非一時的コンピュータ可読媒体上で実施されるコンピュータプログラム製品を使用して、コンピュータプログラムで具体化され得、コンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されたとき、特定の基地局、eノードB、ネットワークノード、MME(モビリティ管理エンティティ)、および/またはUEの機能の動作を実施する命令を含む。
【0028】
本明細書で説明される方法は、デジタル信号処理に関し、したがって、デジタル信号プロセッサのようなプロセッサなどを使用して実装され得る。機能のうちの少なくともいくつかが、ベースバンド処理に関し、したがって、トランシーバ、たとえば、ベースバンドトランシーバを使用して実装され得る。無線モジュールは、たとえば、無線モジュール、または遠隔に位置するいわゆるRRH(リモートラジオヘッド)である。RRHを用いたコンスタレーションが、しばしば、いわゆるNFV(ネットワーク機能仮想化)実装形態に関して使用され、処理の実質的な部分が、複数のプロセッサおよび複数のメモリをもつサーバファームに集中され、無線固有のアップコンバージョン、アンテナ、ならびにユーザ機器へのダウンリンクにおけるデータ送信のためのデジタルアナログ変換器、およびアップリンクにおいてユーザ機器からデータを受信するためのアナログデジタル変換器が、遠隔に位置する。無線モジュールは、無線フロントエンドとも呼ばれ、たとえば、デジタルアナログ変換器、ローパスフィルタ、混合器、局部発振器、電力増幅器、およびアンテナを含む。局部発振器は、処理されたデータ上に混合される無線周波数を生成する。上述のモジュール/機能は、連続して配置され得る。いくつかのモジュールは、使用される技術に応じて、使用されないか、または他のものと交換されることがある。MIMOまたは大規模MIMOの場合、いくつかのモジュールが複製される必要があり、たとえば、1つのアンテナおよび対応する増幅器などの代わりに、複数のアンテナが使用される。追加のモジュールが、たとえば、ビームフォーミング、CoMP(多地点協調)、eICIC(拡張セル間干渉制御)などのような、特定の機能を実施および/またはサポートするために追加され得る。ユーザ機器(UE)は、無線モジュールをもつデバイス、たとえば、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、センサー、アクチュエータ、車両内の機器、マシンツーマシン機器などとして実装され得る。無線通信ネットワークRCNは、OFDM(直交周波数分割多重)タイプネットワーク、たとえば、UF-OFDM、F-OFDM、ZT-s-OFDM、P-OFDM、FC-OFDM、または別のマルチキャリアネットワーク、たとえば、FS-FBMC、QAM-FBMCなどである。たとえば、QAM、すなわち直交振幅変調、および/またはQPSK、すなわち4位相シフトキーイングが、変調技法として使用される。無線ネットワークRCNは、スケジューラと、時間-周波数-リソースグリッド、t-f-リソースとを使用して、リソースを割り振る。t-f-リソースは、タイムスロットおよび関連するサブキャリアを含む。サブキャリアは、たとえば、周波数サブバンドにおいてグループ化される。サブバンドは、少なくとも1つのサブバンドパラメータを割り当てられる。サブバンドパラメータは、たとえば、サブキャリア間隔であり、他のパラメータは、たとえば、シンボル持続時間、時間オーバーヘッド、ゼロポストフィックスまたはサイクリックプレフィックスのような時間オーバーヘッドタイプ、ウィンドウ処理またはフィルタ処理パラメータである。割り当てられたまたは選択されたパラメータに応じて、サブバンドは、特定の送信タイプのために特徴づけられ、特に、特定のサービスの送信に好適である。サービスは、たとえば、eMBB(拡張モバイルブロードバンド:enhanced mobile broadband)、mMTC(大規模マシンタイプ通信:massive machine-type-communication)、URLLC(超高信頼低遅延通信:ultra reliable low latency communication)、車両間通信、ボイス、ビデオなどである。したがって、割り振られた物理リソースブロックは、1つまたは複数のサブキャリアまたはサブバンドに関連する専用タイムスロットを、データパケットに割り当てる。物理リソースブロックは、1つのタイムスロットをサブキャリアに割り当てる。タイムスロットは、たとえば、TTI(送信時間間隔)と呼ばれる。時間期間は、たとえば、1つまたは複数のタイムスロットであり得る。データおよび制御信号は、物理チャネル、たとえば、物理ダウンリンク共有チャネル、物理ダウンリンク制御チャネル、共通制御物理チャネルを使用して送信される。さらなるデータおよび制御信号は、ブロードキャストチャネル、ページングチャネル、マルチキャストチャネルを使用して送信され得る。
【0029】
図3は、複数の処理チェーン1100、1200、1300をもつODFM変調器1000の概略ブロック図を示す。もちろん、さらなる処理チェーンが可能である。第3の処理チェーン1100は、以下で詳細に説明され、さらなる処理チェーンは、処理チェーン1100と同様であるが、少なくとも、使用されるそれぞれのブロック長および周波数オフセットが異なり得る。ブロック1106が、第3の入口データストリーム1108に応じて、第3の入口変調シンボルストリームa、...、aN-1を決定する。ブロック1106は、QAM変調器(直交振幅変調)および/またはQPSK変調器(4位相シフトキーイング)、チャネルプリコーダ、ならびに/あるいはさらなる処理エンティティのためのものを備え得る。直並列変換器1110が、第3の入口変調シンボルストリームa、...、aN-1を、並列シンボルストリームから直列シンボルストリームに変換する。並列化された第3の入口変調シンボルストリームa、...、aN-1は、サブキャリアマッパ1112に適用される。マッパ1114が、基準シンボルおよび/または同期シンボルを、変調シンボルストリームにマッピングする。マッパ1114によって決定された変調シンボルストリームは、第3の逆高速フーリエ変換IFFTを決定するために、逆高速フーリエ変換ブロック1118に適用される。周波数シフタ1116が、第3の周波数シフトされたサンプルSaを決定するために、適用された第3の逆高速フーリエ変換IFFTを、適用された第3の周波数オフセットΔf1だけシフトする。第3の周波数シフトされたサンプルSaは、並直列変換器1120によって直列化され、第3の出口サンプルストリームd、...、dA-1を決定するために、サイクリックプレフィックス(CP)挿入器1122に適用される。サイクリックプレフィックス挿入器1122は省略されることもある。
【0030】
処理チェーン1200、1300は、以下において、上記で説明された処理チェーン1100とは異なる:入口データストリーム1208と1308と1108とは、それらのコンテンツに関して互いに異なる。K係数とも呼ばれる、それぞれの整数係数Kを乗算された、第1および第2の逆高速フーリエ変換IFFTB1、IFFTB2の第1のブロック長Bは、第3の順方向高速フーリエ変換IFFTのメインブロック長Aに等しい。直並列変換器1110、1210、および1310のブロック長N、M、およびPは、対応する逆高速フーリエ変換ブロック1118、1218、1318のそれぞれのブロック長A、Bに等しいかまたはそれよりも小さい。
【0031】
メインブロック長Aという意味でのフーリエ変換の最も大きいブロック長を所与とすれば、各処理チェーンは、ブロック長blおよび対応するK係数Kを用いた以下の式(1)を満たさなければならない。
bl*K=A (1)
【0032】
2048のメインブロック長Aを用いたセルラー無線通信ネットワークRCNの場合、レガシーLTEデバイスも参加できる。この場合、他の処理チェーンのすべてについて固定されたサブキャリア間隔グリッドを提供するサブキャリア間隔f0は、15kHzである。もちろん、メインブロック長Aは、別様に選定されるが、レガシーLTEデバイスとの互換性を失い得る。各K係数システムのためのサンプル時間Tsが、式(2)に従って決定され得る。
Ts(K)=1/(bl(K)*f0) (2)
【0033】
低エネルギー消費および短いシンボルレートに対する要望がある適用例の場合、第2の無線デバイスUEは、単に、高いK係数、特に1よりも大きいK係数Kを用いた処理チェーンを備え得る。
【0034】
以下の式(3)から(6)は、本明細書で提案される変調および復調方式が、依然として、サブキャリアが直交することをもたらすことを示す。式(3)は、パラメータkを用いた、ブロック長Rの順方向高速フーリエ変換FFT_Rを与える。式(4)では、右辺の項は、各々高速フーリエ変換を表す、2つの成分X_IとX_IIとに分離される。式(5)は、式(4)のパラメータkからパラメータ2*uへのパラメータ変換を含む。式(6)は、書き直された形式での式(5)を表す。式(5)および(6)は、式(3)および(4)におけるブロック長Rの高速フーリエ変換と比較して、R/2のブロック長を用いた2つのフーリエ変換XI(u)およびXII(u)を与える。したがって、式(1)において説明されたK係数方式に準拠するFFTブロック長が使用される間、サブキャリア直交性は維持される。
【0035】
【数1】
【0036】
【数2】
【0037】
【数3】
【0038】
【数4】
【0039】
以下の表1は、OFDM変調器1000およびOFDM復調器2000の処理チェーンのための可能な構成を示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表2では、K係数に応じた、kHz単位での存続するサブキャリア距離が示されている。サブキャリア距離は、対応するK係数を用いたシステムについて、サブキャリア距離の倍数が周波数範囲において存続することを意味する。したがって、K係数が増加するとサブキャリア距離も増加し、対応する周波数空間が、本明細書で説明される方法に従って使用され得る。したがって、すべてのサブキャリアが使用される場合、より短いシンボル時間が、キャパシティの増大をもたらす。
【0042】
【表2】
【0043】
第1の周波数オフセットΔf2と第2の周波数オフセットΔf3との差の絶対値は、両端値を含む、1つのサブキャリアからK-1個のサブキャリアの間の範囲内にある。
【0044】
加算器1902が、第1、第2および第3の出口サンプルストリームe、...、eB-1、f、...、fB-1、d、...、dA-1を加算して、和、すなわち、結合されたサンプルストリームg、...、gA-1にする。結合されたサンプルストリームg、...、gA-1は、それぞれの無線モジュールR1、R2のデジタルアナログ変換器に適用され、その後、それぞれのサブキャリア周波数よりも高いキャリア周波数にアップコンバートされる。
【0045】
入口および出口という表現は、それぞれの入口ストリームが、処理チェーンの入力側に向かって位置し、出口ストリームが、処理チェーンの出力側に向かって位置するという意味を有する。したがって、入口ストリームは、処理チェーンの開始における実際の入力ストリームとは異なり得る。同じことが出口ストリームに当てはまる。
【0046】
図3および図4中の、直並列変換器および並直列変換器は、例示的な位置に配置されている。もちろん、これらの変換器は、それぞれの処理チェーンを最適化するために、他の位置に配置され得る。
【0047】
図4は、複数の処理チェーン2100、2200、2300をもつOFDM復調器2000の概略ブロック図を示す。もちろん、さらなる処理チェーンが可能である。処理チェーン2100は、以下で詳細に説明され、さらなる処理チェーンは、処理チェーン2100と同様である。サイクリックプレフィックス除去器2108が、サイクリックプレフィックスCPを除去する。サイクリックプレフィックス除去器2108は省略されることもある。周波数シフタ2110が、供給された第3の周波数オフセットΔf1に応じて、サイクリックプレフィックスを含まないダウンコンバートされたサンプルストリームh、...、hA-1、...をバックシフトする。周波数シフタ2110は、第3の入口サンプルストリームi、...、iA-1を決定し、第3の入口サンプルストリームi、...、iA-1は、直並列変換器2112によって並列化される。順方向高速フーリエ変換ブロック2114が、並列化された入口サンプルストリームi、...、iA-1に応じて、さらなるブロックサイズAの第3の順方向高速フーリエ変換FFTを決定する。デマッパ2116が、サブキャリアをデマッピングする。ブロック長Nの並直列変換器2118が、第3の順方向高速フーリエ変換FFTに応じて、第3の出口復調シンボルストリームm、...、mN-1を決定する。チャネル推定器2120が、第3の出口復調シンボルストリームm、...、mN-1中に含まれている基準シンボルに応じて、チャネル推定値2122を決定する。等化器2124が、第3の出口復調シンボルストリームm、...、mN-1に応じて、およびチャネル推定値2122に応じて、等化された出口変調シンボルストリーム2126を決定する。矢印で示されているように、チャネル推定値2122と2222とは交換され得、たとえば、推定器2120は、チャネル推定値2222を受信する。ブロック2128が、等化された出口復調シンボルストリーム2126に応じて、出口データストリーム2130を決定する。チャネル推定器2120および等化器2124は、例示的なものにすぎず、それぞれの入力および出力シンボルストリームに関して他のタップを備え得る。ブロック2128は、QAM復調器(直交振幅変調)および/またはQPSK復調器(4位相シフトキーイング)、チャネルデコーダ、ならびに/あるいはさらなる処理エンティティを備える。出口データストリーム2130は、図3中の入口データストリーム1108に等しい。相関器2132が、第3の出口復調シンボルストリームm、...、mN-1中の同期シンボルを検出し、同期状態2134を決定する。
【0048】
処理チェーン2200、2300は、以下において、上記で説明された処理チェーン2100とは異なる:出口データストリーム2130と2230と2330とは、それらのコンテンツに関して互いに異なる。K係数を乗算された、第1および第2の順方向高速フーリエ変換FFTB1、FFTB2のブロック長Bは、メインブロック長Aに等しい。
【0049】
図5は、ODFM復調器2000の概略ブロック図を示す。ブロック2110によれば、周波数バックシフトは、ダウンコンバートされたサンプルストリームh、...、hA-1、...に適用されず、第3の順方向高速フーリエ変換FFTは、ブロック2114において決定される。さらなる処理チェーン2400、2500が、それぞれ、128および64のブロック長を用いて、ならびにそれぞれの周波数オフセットを用いて動作する。
【0050】
処理チェーングループ2600は、処理チェーン2200、2300、およびさらなる処理チェーンを含む。グループ2600の処理チェーンは、この例では128の値をもつ同じブロック長Bと、周波数オフセット方式とを使用することによって特徴づけられる。周波数オフセット方式に従って、処理チェーングループ2600の処理チェーンのための周波数オフセットは、処理チェーンのうちの単一の処理チェーンの未使用サブキャリアサブスペースを使用するために、サブキャリアベースで決定される。
【0051】
図6は、ブロック長128のためのサブキャリアベースの周波数オフセット方式を概略的に示す。ブロック長128が、16のK係数に対応するので、OFDM変調器1000において16のK係数を用いて単一の処理チェーンを動作させることは、周波数範囲FRにおいて、使用されるサブキャリアmod(j,16)=0を生じることになり、ここでjはサブキャリアインデックスである。同じ周波数範囲FRにおいて、残りのサブキャリアは、OFDM変調器1000およびODFM復調器2000における少なくとも1つのさらなる処理チェーンによって使用される。
【0052】
OFDM変調器1000は、第1の逆高速フーリエ変換IFFTB1のための第1の周波数オフセットΔf2を決定し、第1の逆高速フーリエ変換IFFTB1は、サブキャリア範囲SRにおける第1のサブキャリアサブセットsc0A、sc0B、sc0Cを占有する。第2の逆高速フーリエ変換IFFTB2のための第2の周波数オフセットΔf3は、第2の逆高速フーリエ変換IFFTB2が、サブキャリア範囲SRにおける第2のサブキャリアサブセットsc3A、sc3B、sc3Cを占有するように決定される。図6の示されている例における第1および第2の周波数オフセットΔf2、Δf3は、3つのサブキャリアごとに異なる。さらなるサブキャリアサブセットが、周波数範囲内に示され、サブセットのくし状インターリービングを例示する。その上、周波数オフセット方式のすべてのサブセットは、周波数範囲FRにおいて、互いに異なるサブキャリアを使用する。一実施形態では、1つまたは複数の未使用サブキャリアという意味でのガードバンドが、周波数範囲FRにおいてサブキャリアの間に配置される。
【0053】
説明および図面は本発明の原理を示しているにすぎない。したがって、当業者は、本明細書では明示的に説明または図示されていないが、本発明の原理を具現化し、本発明の趣旨および範囲内に含まれる、様々な構成を考案することができることが諒解されよう。さらに、本明細書で具陳されたすべての例は、主に、当技術分野を助成するために(1人または複数の)発明者によって貢献された本発明の原理および概念を読者が理解するのを助けるという教育上の目的のみを明確に意図しており、そのような特に具陳された例および条件に限定されないものと解釈されるべきである。その上、本発明の原理、態様、および実施形態、ならびにそれらの特定の例を具陳した本明細書のすべての記述は、それらの均等物を包含するものとする。
【0054】
「プロセッサ」として標示された機能ブロックを含む、図に示された様々な要素の機能は、専用ハードウェア、ならびに適切なソフトウェアに関連してソフトウェアを実行することが可能なハードウェアの使用によって提供され得る。プロセッサによって提供されるとき、機能は、単一の専用プロセッサによって、単一の共有プロセッサによって、またはそのうちの一部が共有され得る複数の個別プロセッサによって提供され得る。その上、「プロセッサ」または「コントローラ」という用語の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することが可能なハードウェアを排他的に指すと解釈されるべきではなく、限定はしないが、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワークプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ソフトウェアを記憶するための読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および不揮発性記憶装置を暗黙的に含み得る。従来の、および/またはカスタムの、他のハードウェアも含まれ得る。同様に、図に示されたいかなるスイッチも概念的なものにすぎない。それらの機能は、プログラム論理の動作によって、専用論理によって、プログラム制御と専用論理との相互作用によって、さらには手動で実行され得、特定の技法は、コンテキストからより明確に理解されるように、実装者によって選択可能である。
【0055】
本明細書のいかなるブロック図も、本発明の原理を具現化する例示的な回路の概念図を表すことを、当業者は諒解されたい。同様に、いかなるフローチャート、流れ図、状態遷移図、擬似コードなども、コンピュータ可読媒体において実質的に表され、したがって、コンピュータまたはプロセッサが明示的に示されているか否かにかかわらず、そのようなコンピュータまたはプロセッサによって実行され得る、様々なプロセスを表すことが諒解されよう。
図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3
図4
図5
図6