(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022166278
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】ウェアラブル電子装置
(51)【国際特許分類】
G06K 7/10 20060101AFI20221025BHJP
【FI】
G06K7/10 440
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132868
(22)【出願日】2022-08-24
(62)【分割の表示】P 2018205194の分割
【原出願日】2018-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】望月 義晃
(72)【発明者】
【氏名】坂本 和也
(72)【発明者】
【氏名】大江 亮
(57)【要約】
【課題】操作時の使用者の負担を軽減する。
【解決手段】ウェアラブル電子装置10は、各々が電気的に接続された所定の複数のデバイス(ディスプレイ12、制御基板13、電池14等)と、所定の複数のデバイスを支持するとともに、使用者の前腕に巻き付けることで装着可能な装着体15と、を備えている。所定の複数のデバイスは、装着体が装着された際に使用者の前腕の周囲に沿って各々が異なる箇所に位置するように装着体に分散して配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が電気的に接続された所定の複数のデバイスと、
前記所定の複数のデバイスを支持するとともに、使用者の前腕に巻き付けることで装着可能な装着体と、
を備え、
前記所定の複数のデバイスは、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕の周囲に沿って各々が異なる箇所に位置するように当該装着体に分散して配置されている、
ことを特徴とするウェアラブル電子装置。
【請求項2】
前記所定の複数のデバイスのうち少なくとも1つは、所定の情報を表示する表示部であり、
前記表示部は、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕における橈骨付近に位置するように当該装着体に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブル電子装置。
【請求項3】
前記所定の複数のデバイスのうち他の少なくとも1つは、前記表示部に電力を供給する電源部であり、
前記電源部は、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕における尺骨付近に位置するように当該装着体に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載のウェアラブル電子装置。
【請求項4】
前記所定の複数のデバイスのうち更に他の少なくとも1つは、前記表示部を制御する制御基板であり、
前記制御基板は、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕における手の甲側に位置するように前記表示部と前記電源部との間に介在して当該装着体に配置されている、
ことを特徴とする請求項3に記載のウェアラブル電子装置。
【請求項5】
前記制御基板は、前記表示部および前記電源部よりも重量が軽い、
ことを特徴とする請求項4に記載のウェアラブル電子装置。
【請求項6】
前記装着体は、使用者の指に係合するための指係合部と、使用者の前記前腕に装着するための前腕装着部と、を有し、
前記表示部は、前記指係合部を使用者の前記指に係合した状態で前記前腕装着部を使用者の前記前腕に装着した際に、当該前腕における橈骨付近に位置するよう前記前腕装着部に配置されている、
ことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか一項に記載のウェアラブル電子装置。
【請求項7】
前記指係合部は、前記表示部の長手方向に延長した先に配置されている、
ことを特徴とする請求項6に記載のウェアラブル電子装置。
【請求項8】
前記所定の複数のデバイスのうち少なくとも1つは、使用者からの操作入力を受け付けるための操作部であり、
前記操作部は、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕における橈骨付近に位置するように当該装着体に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブル電子装置。
【請求項9】
各々が電気的に接続された所定の複数のデバイスと、
前記所定の複数のデバイスを支持する環状の装着体と、
を備え、
前記所定の複数のデバイスは、前記装着体の周囲に沿って分散して配置されている、
ことを特徴とするウェアラブル電子装置。
【請求項10】
前記所定の複数のデバイスは、表示部、電源部、および制御基板であり、
前記制御基板は、前記表示部と前記電源部との間に介在するように配置されている、
ことを特徴とする請求項9に記載のウェアラブル電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェアラブル電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、使用者の体に装着されるウェアラブル電子装置が普及しつつある。そのようなウェアラブル電子装置の中でも、情報を読み取る読取部と、情報を表示する表示部と、を備え、使用者の前腕に装着する構造の装置がある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0003】
このようなウェアラブル電子装置は、例えば、製造業や流通業等において、物品の管理を支援するために使用される。例えば、ウェアラブル電子装置は、物品に付されたバーコードやQRコード(登録商標)等の読取対象を読取部で読み取り、その情報をコンピュータ等に送信することで、物品の管理を支援する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-238224号公報
【特許文献2】国際公開第WO2015/125317号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のウェアラブル電子装置は、以下に説明するように、操作時の使用者の負担を軽減することが要望されていた。
【0006】
例えば、従来のウェアラブル電子装置は、使用者の前腕に装着するための装着体に読取部と表示部とが取り付けられており、装着体に設けられたバンドの締め付け力で使用者の前腕に装着する構造になっていた。また、従来のウェアラブル電子装置は、スキャナを制御する制御部(その制御部を搭載する基板)やスキャナに電力を供給する電源部(電池)等の部材が特定箇所(例えば表示部付近)に集中して配置された構造になっていた。
【0007】
このような従来のウェアラブル電子装置は、使用者の腕に装着したときに、部材の重量が使用者の腕の特定箇所に集中的に加わる構造になっていた。そのため、従来のウェアラブル電子装置は、操作時に、重量感を使用者に感じさせていた。つまり、従来のウェアラブル電子装置は、使用者が腕に装着した状態で腕を動かしたときに、使用者に重く感じさせていた。このような従来のウェアラブル電子装置は、操作時に、腕を動かし難く、使用者に負担を強いていた。
【0008】
また、従来のウェアラブル電子装置は、バンドの締め付け力だけで前腕に装着する構造になっていた。そのため、従来のウェアラブル電子装置は、使用者の前腕に装着したときに、確実に固定されず、使用者の前腕の周囲で回動してしまうことがあった。このような従来のウェアラブル電子装置は、操作性が悪く、使用者に負担を強いていた。
【0009】
本発明の課題は、操作時の使用者の負担を軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明の第1の観点に係るウェアラブル電子装置は、各々が電気的に接続された所定の複数のデバイスと、前記所定の複数のデバイスを支持するとともに、使用者の前腕に巻き付けることで装着可能な装着体と、を備え、前記所定の複数のデバイスは、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕の周囲に沿って各々が異なる箇所に位置するように当該装着体に分散して配置されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、操作時の使用者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態に係るウェアラブル電子装置全体の構成図である。
【
図2】実施形態に係るウェアラブル電子装置のデバイスと配線の構成図である。
【
図3A】実施形態に係るウェアラブル電子装置の前腕装着部の部分断面図である。
【
図3B】実施形態に係るウェアラブル電子装置の人差し指係合部の部分断面図である。
【
図4】実施形態に係るウェアラブル電子装置の装着時の外観図である。
【
図5】実施形態に係るウェアラブル電子装置の装着時における各構成要素の配置関係の説明図である。
【
図6】実施形態に係るウェアラブル電子装置の使用例の説明図である。
【
図7A】使用者から見た使用時のディスプレイの外観図(1)である。
【
図7B】使用者から見た使用時のディスプレイの外観図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)について詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0014】
[実施形態]
本実施形態に係るウェアラブル電子装置は、使用者の体に装着される装置である。ここでは、ウェアラブル電子装置10が使用者の左腕に装着される場合を想定して説明する。なお、以下の説明において、「前腕(ぜんわん)」は、腕の肘から手首までの部分を意味している。また、「橈骨(とうこつ)」は、前腕の親指側にある長骨を意味している。また、「尺骨(しゃっこつ)」は、前腕の小指側にある長骨を意味している。
【0015】
<ウェアラブル電子装置の構成>
以下、
図1と
図2を参照して、本実施形態に係るウェアラブル電子装置の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るウェアラブル電子装置10全体の構成図である。
図2は、ウェアラブル電子装置10のデバイスと配線の構成図である。
【0016】
図1に示すように、本実施形態に係るウェアラブル電子装置10は、スキャナ11と、ディスプレイ12と、制御基板13と、電池14と、装着体15と、配線70(70a,70b,70c,70d,70e)と、を備えている。
【0017】
スキャナ11は、任意の読取対象から情報を読み取る読取部である。
ディスプレイ12は、各種の情報を表示する表示部である。
制御基板13は、スキャナ11やディスプレイ12等のデバイスを制御する制御部(図示せず)が実装された基板である。
電池14は、スキャナ11やディスプレイ12等のデバイスに電力を供給する電源部である。
装着体15は、スキャナ11とディスプレイ12と制御基板13と配線70とを支持するとともに、使用者の体に装着される部材である。
配線70(70a,70b,70c,70d,70e)は、スキャナ11とディスプレイ12と制御基板13と電池14とを接続している。
【0018】
なお、ディスプレイ12と制御基板13と電池14との中では、制御基板13が一番軽くなっている。つまり、ディスプレイ12と電池14とは、制御基板13よりも重くなっている。
【0019】
図1及び
図2に示すように、配線70aは、制御基板13と電池14とを接続している。配線70bは、制御基板13とディスプレイ12とを接続している。配線70cは、制御基板13とスキャナ11とを接続している。配線70dは、制御基板13とトリガーボタンBt2とを接続している。トリガーボタンBt2は、スキャナ11に読取動作を実行させるためのボタンである。配線70eは、制御基板13と電源ボタンBt1とを接続している。電源ボタンBt1は、スキャナ11やディスプレイ12等のデバイスへの電力の供給動作を実行させるためのボタンである。
【0020】
なお、ディスプレイ12には、表示画面を初期画面に戻すためのホームボタンBt3が配置されている。ディスプレイ12は、好ましくは、使用者が複数種類の画面にアクセスすることができるように、表面にタッチパネルを有する構造であるとよい。また、ディスプレイ12は、好ましくは、遠隔地に設置されたコンピュータと無線で通信ができるように、無線通信機能を有する構造であるとよい。また、ディスプレイ12は、好ましくは、使用者の音声を入力したり、使用者に音声情報を提供したりすることができるように、マイクやスピーカ等を有する構造であるとよい。そこで、本実施形態では、ウェアラブル電子装置10がディスプレイ12としてスマートフォン等の携帯型無線通信装置を用いているものとして説明する。
【0021】
図1に示すように、本実施形態では、装着体15は、使用者の左手の指から左腕の前腕に亘って装着可能な形状を呈している。装着体15は、使用者の左手の指に係合するための指係合部50と、使用者の左腕の前腕に装着するためのベルト状の前腕装着部53と、を有している。ただし、本実施形態では、ウェアラブル電子装置10が使用者の左腕に装着される構成になっている。しかしながら、ウェアラブル電子装置10は使用者の右腕に装着される構成にしてもよい。この場合に、ウェアラブル電子装置10は、
図1に示す構成に対して左右が逆の構成になる。
【0022】
指係合部50は、使用者の指に係合可能な形状を呈している。本実施形態では、装着体15は、指係合部50として、使用者の親指に係合するための親指係合部51と、使用者の人差し指に係合するための人差し指係合部52と、を有している。
【0023】
指係合部50(特に、人差し指係合部52)は、前腕装着部53の装着方向(矢印A1参照)に対して交差する方向(矢印A2参照)上に設けられている。ここで、「前腕装着部53の装着方向(矢印A1参照)」とは、使用者の前腕の周囲に沿って前腕装着部53(ベルト)を巻き付ける方向を意味している。親指係合部51は、人差し指係合部52に対して右斜め下側の位置に設けられている。
【0024】
親指係合部51には、前記した電源ボタンBt1が配置されている。電源ボタンBt1は、親指係合部51の先端部上面側の略中央付近に配置されている。
【0025】
また、人差し指係合部52には、前記したトリガーボタンBt2が配置されている。トリガーボタンBt2は、人差し指係合部52の先端部側面側(親指係合部51に近い側)に配置されている。なお、ウェアラブル電子装置10は、スキャナ11で自動的に読取対象を検出して読取動作を実行する構成にすることで、トリガーボタンBt2が削除された構成にしてもよい。
【0026】
前腕装着部53は、使用者の前腕に巻き付けることで使用者の前腕に装着可能な形状を呈している。本実施形態では、装着体15は、前腕装着部53に、基準端部61と、自由端部62(62a,62b)と、面ファスナー63と、を有している。
【0027】
基準端部61は、前腕に装着されたときに使用者の橈骨付近に配置される部位である。基準端部61は、前後方向(
図1の上下方向)に向けて略直線状に形成されている。
【0028】
自由端部62は、自在に移動可能な部位である。本実施形態では、装着体15は、自由端部62として、自由端部62aと、自由端部62bと、を有している。自由端部62aと自由端部62bとは、それぞれ、基準端部61に対向する側に突出するように、前腕装着部53の後端部(
図1の下端部)と前端部(
図1の上端部)とに形成されている。
【0029】
面ファスナー63は、所謂「マジックテープ(登録商標)」と称される部材であり、自由端部62を固定する固定部として機能する。面ファスナー63は、鉤状の表面を持つ鉤部63aとパイル状の表面(輪奈や毛羽等が形成された表面)を持つパイル部63bとで構成されている。面ファスナー63は、鉤部63aとパイル部63bとを重ね合わせることで双方を固定することができる。本実施形態では、鉤部63aは、自由端部62a,62bの先端付近(
図1の左端付近)の下面に設けられている。パイル部63bは、前腕装着部53の上面の、前腕装着部53を使用者の前腕に装着したときに鉤部63aに対向する位置に設けられている。
【0030】
なお、ウェアラブル電子装置10は、固定部として、面ファスナー63の代わりに、例えば、スナップボタン等を用いてもよい。
【0031】
ディスプレイ12は、基準端部61の近傍に配置されている。指係合部50(特に、人差し指係合部52)は、ディスプレイ12の長手方向に延長した先に配置されている。スキャナ11は、指係合部50の人差し指係合部52とディスプレイ12との間に配置されている。
【0032】
装着体15の前腕装着部53には、基準端部61から装着方向(矢印A1参照)に沿ってディスプレイ12と制御基板13と電池14とが分散して配置されている。これは、ディスプレイ12や制御基板13、電池14等のデバイスの重量が使用者の前腕の特定箇所に集中して加わらないようにするためである。
【0033】
本実施形態では、ディスプレイ12と制御基板13と電池14は、ディスプレイ12と制御基板13と電池14の順に、前腕装着部53の装着方向(矢印A1参照)に沿って直列に配置されているものとして説明する。ただし、ディスプレイ12と制御基板13と電池14は、ディスプレイ12と電池14と制御基板13の順に、前腕装着部53の装着方向(矢印A1参照)に沿って直列に配置されるようにしてもよい。
【0034】
なお、制御基板13は、好ましくは、前記したデバイスの重量を使用者の前腕の周囲に好適に分散させることができるように、ディスプレイ12よりも、また、電池14よりも軽くなっているとよい。このようなウェアラブル電子装置10は、ディスプレイ12や制御基板13、電池14等のデバイスの重量を使用者の前腕の周囲に好適に分散させることができる。そのため、ウェアラブル電子装置10は、操作時の重量感を軽減することができ、操作時の使用者の負担を軽減することができる。また、ウェアラブル電子装置10は、使用者の腕への装着性を向上させることができる。
【0035】
<ウェアラブル電子装置の各部の断面構造>
以下、
図3Aと
図3Bを参照して、ウェアラブル電子装置10の各部の断面構造について説明する。
図3Aは、ウェアラブル電子装置10の前腕装着部53の部分断面図である。
図3Aは、
図1に示す前腕装着部53をX1-X1線に沿って切断して得られる切り口(断面)を、側面方向(矢印方向)から見たレイアウトを示している。
図3Bは、ウェアラブル電子装置10の人差し指係合部52の部分断面図である。
図3Bは、
図1に示す人差し指係合部52をY1-Y1線に沿って切断して得られる切り口(断面)を、側面方向(矢印方向)から見たレイアウトを示している。
【0036】
図3Aに示すように、装着体15は、可撓性及び伸縮性を有する複数枚の布材16で構成されている。本実施形態では、装着体15は、上下方向に積層された2枚の布材16a,16bで構成されている。ここでは、布材16aが上側に配置され、布材16bが下側に配置されているものとして説明する。
【0037】
図3Aに示すように、前腕装着部53は、制御基板13(基板)と電池14(電源部)と少なくとも配線70の一部とが布材16aと布材16bとの間に挟み込まれた構造になっている。また、前腕装着部53は、ディスプレイ12が布材16aの上に配置された構造になっている。そして、前腕装着部53は、布材16aと布材16bとの所望部分が接合された構造になっている。接合箇所は、好ましくは、例えば、装着体15の縁部分(外形周囲部分)や、前腕に取り付けるため面ファスナー63(固定部)の周囲部分、制御基板13や電池14等の位置がズレないようにこれらの周囲部分等であるとよい。なお、ここでは、接合は、縫合(糸で縫い込むこと)によって行われているものとする(以下、同様)。
【0038】
図3Bに示すように、人差し指係合部52は、配線70の一部が布材16aと布材16bとの間に挟み込まれた構造になっている。また、人差し指係合部52は、スキャナ11(読取部)の受発光部とトリガーボタンBt2が布材16aの上に配置された構造になっている。そして、人差し指係合部52は、先端部の内部に、指を通すための空洞が形成された構造になっている。
【0039】
なお、図示しないが、親指係合部51は、人差し指係合部52と同様に、配線70の一部が布材16aと布材16bとの間に挟み込まれた構造になっている。また、親指係合部51は、電源ボタンBt1が布材16aの上に配置された構造になっている。そして、親指係合部51は、人差し指係合部52と同様に、先端部の内部に、指を通すための空洞が形成された構造になっている。
【0040】
ウェアラブル電子装置10は、積層された複数枚の布材16(本実施形態では、2枚の布材16a,16b)の間に、制御基板13(基板)や電池14(電源部)等のデバイスと少なくとも配線70の一部とを挟み込む構造になっている。このようなウェアラブル電子装置10は、外部へのデバイスや配線70の露出が無くなる。そのため、ウェアラブル電子装置10は、デバイスや配線70の破損を抑制することができる。
【0041】
<ウェアラブル電子装置の装着方法と使用方法>
以下、
図4乃至
図7Bを参照して、ウェアラブル電子装置10の装着方法と使用方法について説明する。
図4は、ウェアラブル電子装置10の装着時の外観図である。
図5は、ウェアラブル電子装置10の装着時における各構成要素の配置関係の説明図である。
図6は、ウェアラブル電子装置10の使用例の説明図である。
図7A及び
図7Bは、それぞれ、使用者から見た使用時のディスプレイ12の外観図である。
図7Aは、使用者が左腕を曲げてウェアラブル電子装置10を胸元に近づけた状態でウェアラブル電子装置10を見たときの外観構成を示している。
図7Bは、使用者が左腕を伸ばしてウェアラブル電子装置10を胸元から遠ざけた状態でウェアラブル電子装置10を見たときの外観構成を示している。
【0042】
図4及び
図5に示すように、ウェアラブル電子装置10は、使用者の腕に装着される際に、まず、人差し指係合部52が使用者の人差し指に係合され、親指係合部51が使用者の親指に係合される。次に、ウェアラブル電子装置10は、前腕装着部53が使用者の前腕Faに装着される。なお、
図4においては、主要なデバイスの配置を簡単に説明するために、電源ボタンBt1およびトリガーボタンBt2等は、図示を省略している。
【0043】
このとき、
図5に示すように、前腕装着部53の基準端部61が使用者の橈骨Ra付近に配置される。また、前腕装着部53の自由端部62が手の甲側及び手の平側の順に使用者の前腕Faの周囲を移動されて使用者の橈骨Ra付近に配置される。その後に、前腕装着部53の自由端部62が面ファスナー63(固定部)で前腕装着部53の表面に固定される。その際に、使用者の前腕Faの中程と使用者の前腕Faの手首Wr付近で、2つの面ファスナー63の鉤部63aとパイル部63bとが係合して、装着体15を使用者の前腕に固定する。
【0044】
ウェアラブル電子装置10が使用者の腕に装着された状態において、比較的重量が重いディスプレイ12と電池14とが使用者の橈骨Ra付近(前腕の親指側の側面)と尺骨Ul付近(前腕の小指側の側面)とに配置される。そして、比較的重量が軽い制御基板13がディスプレイ12と電池14との間に介在するように配置される。これにより、ウェアラブル電子装置10は、使用者の腕に装着された状態において、重量バランスがとられている。つまり、ウェアラブル電子装置10は、各デバイスの重量を使用者の前腕の周囲に分散して配置している。
【0045】
このような構成により、例えば、ディスプレイ12と制御基板13と電池14を一体として使用者の前腕における所定の箇所に配置した場合と比較すると、各デバイスの重量が特定箇所に集中的に掛かってしまうことを防げる。よって、使用者に与える重量感を軽減することができる。
【0046】
なお、ディスプレイ12を使用者の橈骨Ra付近に配置する理由は、例えば、ディスプレイ12を使用者の前腕における手の甲側に配置した場合と比較すると、使用者が何かを手で持ったり手で触ったりしながらディスプレイ12を視認することを容易に行うことができるからである。そのため、ディスプレイ12を使用者の橈骨Ra付近に配置した場合は、ウェアラブル電子装置10の利便性を向上することができる。
【0047】
使用者は、ウェアラブル電子装置10を腕に装着して、例えば人差し指で電源ボタンBt1を押下することにより、ウェアラブル電子装置10の電源を投入することができる。このとき、ウェアラブル電子装置10は、例えば、
図7Aに示す画面をディスプレイ12に表示する。
図7Aに示す画面では、電池残量や、無線LANの通信状態、日付及び現在時刻、使用者へのアナウンス(図示例では、「コードをスキャンして下さい」という文字)等の情報が表示されている。
【0048】
図6に示すように、使用者は、読取対象(例えば、梱包箱等に付されたバーコード)から所望の情報を取得する場合に、スキャナ11の受発光部を読取対象に向ける。そして、使用者は、例えば親指でトリガーボタンBt2を押下する。これにより、ウェアラブル電子装置10は、スキャナ11の受発光部から読取対象(バーコード)に光を照射して所望の情報(バーコード情報)を取得する。ウェアラブル電子装置10は、読取対象から取得された情報(厳密には、取得された情報を解析し、それによって得られた情報)をディスプレイ12に表示する。このとき、ウェアラブル電子装置10は、例えば、
図7Bに示す画面をディスプレイ12に表示する。
図7Bに示す画面では、「読取完了」という文字情報とともに、読取対象から取得された情報として、「読取コード」や、「受入番号」、「品名」、「数量」等の情報が表示されている。
【0049】
ウェアラブル電子装置10は、使用者がスキャナ11の受発光部を読取対象に向けて親指でトリガーボタンBt2を押下する度に、読取対象から取得された情報をディスプレイ12に更新表示する。
【0050】
係る構成において、ウェアラブル電子装置10は、装着体15を使用者の指(実施形態では、人差指と親指)から前腕まで覆う形状とし、指に掛ける部分にボタン類を、手の甲にスキャナを、前腕の周囲に本体部分(表示部、基板、電池)を配置した構造になっている。
【0051】
このようなウェアラブル電子装置10は、使用者の前腕に装着したときに、各デバイスの重量を好適な位置に分散させることができる。このようなウェアラブル電子装置10は、装着性を向上させることができるとともに、操作時に重さを感じさせないようにすることができる。そのため、ウェアラブル電子装置10は、操作時の使用者の負担を軽減することができる。
【0052】
<ウェアラブル電子装置の主な特徴>
(1)本実施形態に係るウェアラブル電子装置10の装着体15は、指に係合するための指係合部50と、前腕に装着するための前腕装着部53と、を有している。そして、前腕装着部53には、前腕装着部53の装着方向(
図1の矢印A1参照)に沿って、ディスプレイ12(表示部)と制御基板13(基板)と電池14(電源部)とが分散して配置されている。
【0053】
換言すると、本実施形態に係るウェアラブル電子装置10の装着体15は、装着対象(使用者)が有する任意の箇所(指)に係合するための係合部(指係合部50)と、装着対象の主要部(前腕)に装着するためのメイン装着部(前腕装着部53)と、を有している。そして、メイン装着部(前腕装着部53)には、主要部(前腕)に装着するための装着方向に沿って、ディスプレイ12(表示部)と制御基板13(基板)と電池14(電源部)とが分散して配置されている。
【0054】
このような本実施形態に係るウェアラブル電子装置10は、前記したディスプレイ12や制御基板13、電池14等のデバイスの重量を使用者の前腕の周囲に分散して配置することができる。そのため、ウェアラブル電子装置10は、操作時の重量感を軽減することができる。その結果、ウェアラブル電子装置10は、操作時の使用者の負担を軽減することができる。また、ウェアラブル電子装置10は、装着対象(本実施形態では、使用者の腕)への装着性を向上させることができる。
【0055】
(2)本実施形態に係るウェアラブル電子装置10の装着体15は、指に係合するための指係合部50を有している。
【0056】
このような本実施形態に係るウェアラブル電子装置10は、指係合部50が使用者の指に係合されることで、前腕装着部53が使用者の前腕の周囲を回動しないように、装着体15を固定することができる。そのため、ウェアラブル電子装置10は、操作性を向上させることができる。
【0057】
(3)本実施形態に係るウェアラブル電子装置10は、好ましくは、ディスプレイ12と制御基板13と電池14との中で制御基板13が一番軽くなっているとよい。つまり、ディスプレイ12と電池14とは、制御基板13よりも重くなっているとよい。
【0058】
このような本実施形態に係るウェアラブル電子装置10は、使用者の腕に装着された状態において、比較的重量が重いディスプレイ12と電池14とが使用者の橈骨Ra付近と尺骨Ul付近とに配置される。そして、比較的重量が軽い制御基板13がディスプレイ12と電池14との間に介在するように配置される。このようなウェアラブル電子装置10は、使用者の腕に装着された状態において、前記した各デバイスの重量を使用者の前腕の周囲に好適に分散させることができる。そのため、ウェアラブル電子装置10は、操作時の重量感をさらに軽減することができ、操作時の使用者の負担を軽減することができる。また、ウェアラブル電子装置10は、使用者の腕への装着性をさらに向上させることができる。
【0059】
以上の通り、本実施形態に係るウェアラブル電子装置10によれば、操作時の使用者の負担を軽減することができる。
【0060】
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
【0061】
例えば、前記した実施形態は、本発明の要旨を分かり易く説明するために詳細に説明したものである。そのため、本発明は、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されるものではない。また、本発明は、ある構成要素に他の構成要素を追加したり、一部の構成要素を他の構成要素に変更したりすることができる。また、本発明は、一部の構成要素を削除することもできる。
【0062】
また、前記した実施形態では、ウェアラブル電子装置10が使用者の左腕に装着される構成になっている。しかしながら、ウェアラブル電子装置10は使用者の右腕に装着される構成にしてもよい。この場合に、ウェアラブル電子装置10は、
図1に示す構成に対して左右が逆の構成になる。
【0063】
また、前記した実施形態では、ウェアラブル電子装置10の指係合部50が使用者の親指と人差し指に係合する構成になっている。しかしながら、指係合部50が係合する指の種類や本数は、特に限定されない。例えば、指係合部50は使用者の親指と中指に係合する構成にしてもよい。
【0064】
また、前記した実施形態では、ウェアラブル電子装置10は、スキャナ11を備えている。しかしながら、ウェアラブル電子装置10は、スキャナ11を備えていなくても、複数のデバイスと装着体15と、を備えた装置であればよい。このようなウェアラブル電子装置10は、使用者の腕に装着された状態において、重量バランスがとられる構成であるとよい。例えば、ウェアラブル電子装置10は、使用者の腕に装着された状態において、複数のデバイスの中で比較的重量が重い2つのデバイスが使用者の前腕の周囲に分散して配置される構成であるとよい。そして、ウェアラブル電子装置10は、比較的重量が軽いデバイスが比較的重量が重い2つのデバイスの間に介在するように配置される構成であるとよい。なお、前記した実施形態では、比較的重量が重いディスプレイ12と電池14とが使用者の橈骨Ra付近と尺骨Ul付近とに配置されている。このように比較的重量が重い2つのデバイスは、好ましくは、使用者の前腕の周囲において、反対側の位置に対向配置されるとよい。なお、デバイスは、表示部(ディスプレイ12)と基板(制御基板13)と電源部(電池14)に限定されず、任意のものであってよい。
【0065】
また、前記した実施形態では、ウェアラブル電子装置10は、ディスプレイ12(表示部)を備えている。しかしながら、ウェアラブル電子装置10は、ディスプレイ12に加えて、又は、ディスプレイ12の代わりに、任意の構成要素(例えば、スキャナ11等)を操作する操作部(図示せず)を有する構成であってもよい。例えば、ウェアラブル電子装置10は、電池14と、操作部(図示せず)と、操作部を制御する制御部が実装された制御基板13と、操作部を支持する装着体15と、を備えた構成であってもよい。操作部は、好ましくは、装着体15が装着された際に使用者の前腕における橈骨付近に位置するように装着体15に配置されているとよい。
【0066】
また、例えば、ウェアラブル電子装置10は、装着体15が所定の複数のデバイスを支持する環状の構造になっており、所定の複数のデバイスがその装着体15の周囲に沿って分散して配置された構成であってもよい。そして、所定の複数のデバイスは、ディスプレイ12(表示部)、電池14(電源部)、および制御基板13(基板)であり、制御基板13(基板)は、ディスプレイ12(表示部)と電池14(電源部)との間に介在するように配置されてもよい。
【0067】
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
《請求項1》
各々が電気的に接続された所定の複数のデバイスと、
前記所定の複数のデバイスを支持するとともに、使用者の前腕に巻き付けることで装着可能な装着体と、
を備え、
前記所定の複数のデバイスは、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕の周囲に沿って各々が異なる箇所に位置するように当該装着体に分散して配置されている、
ことを特徴とするウェアラブル電子装置。
《請求項2》
前記所定の複数のデバイスのうち少なくとも1つは、所定の情報を表示する表示部であり、
前記表示部は、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕における橈骨付近に位置するように当該装着体に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブル電子装置。
《請求項3》
前記所定の複数のデバイスのうち他の少なくとも1つは、前記表示部に電力を供給する電源部であり、
前記電源部は、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕における尺骨付近に位置するように当該装着体に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載のウェアラブル電子装置。
《請求項4》
前記所定の複数のデバイスのうち更に他の少なくとも1つは、前記表示部を制御する制御基板であり、
前記制御基板は、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕における手の甲側に位置するように前記表示部と前記電源部との間に介在して当該装着体に配置されている、
ことを特徴とする請求項3に記載のウェアラブル電子装置。
《請求項5》
前記制御基板は、前記表示部および前記電源部よりも重量が軽い、
ことを特徴とする請求項4に記載のウェアラブル電子装置。
《請求項6》
前記装着体は、使用者の指に係合するための指係合部と、使用者の前記前腕に装着するための前腕装着部と、を有し、
前記表示部は、前記指係合部を使用者の前記指に係合した状態で前記前腕装着部を使用者の前記前腕に装着した際に、当該前腕における橈骨付近に位置するよう前記前腕装着部に配置されている、
ことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか一項に記載のウェアラブル電子装置。
《請求項7》
前記指係合部は、前記表示部の長手方向に延長した先に配置されている、
ことを特徴とする請求項6に記載のウェアラブル電子装置。
《請求項8》
前記所定の複数のデバイスのうち少なくとも1つは、使用者からの操作入力を受け付けるための操作部であり、
前記操作部は、前記装着体が装着された際に使用者の前記前腕における橈骨付近に位置するように当該装着体に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブル電子装置。
《請求項9》
各々が電気的に接続された所定の複数のデバイスと、
前記所定の複数のデバイスを支持する環状の装着体と、
を備え、
前記所定の複数のデバイスは、前記装着体の周囲に沿って分散して配置されている、
ことを特徴とするウェアラブル電子装置。
《請求項10》
前記所定の複数のデバイスは、表示部、電源部、および制御基板であり、
前記制御基板は、前記表示部と前記電源部との間に介在するように配置されている、
ことを特徴とする請求項9に記載のウェアラブル電子装置。
【符号の説明】
【0068】
10 ウェアラブル電子装置
11 スキャナ(読取部)
12 ディスプレイ(表示部)
13 制御基板(基板)
14 電池(電源部)
15 装着体
16(16a,16b) 布材
50 指係合部(係合部)
51 親指係合部
52 人差し指係合部
53 前腕装着部(メイン装着部)
61 基準端部
62(62a,62b) 自由端部
63 面ファスナー(固定部)
63a 鉤部
63b パイル部
70(70a,70b,70c,70d,70e) 配線
【手続補正書】
【提出日】2022-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
従来のウェアラブル電子装置は、以下に説明するように、装着時の使用者の負担を軽減することが要望されていた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
このような従来のウェアラブル電子装置は、使用者の腕に装着したときに、部材の重量が使用者の腕の特定箇所に集中的に加わる構造になっていた。そのため、従来のウェアラブル電子装置は、装着時に、重量感を使用者に感じさせていた。つまり、従来のウェアラブル電子装置は、使用者が腕に装着した状態で腕を動かしたときに、使用者に重く感じさせていた。このような従来のウェアラブル電子装置は、装着時に、腕を動かし難く、使用者に負担を強いていた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明の課題は、装着時の使用者の負担を軽減することである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明の第1の観点に係るウェアラブル電子装置は、扁平な形状を有した第1のデバイスと、扁平な形状を有し、前記第1のデバイスと電気的に接続された第2のデバイスと、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとを支持するとともに、使用者の腕に装着可能な装着体と、を備え、前記装着体が使用者の腕に装着されたときに前記使用者の腕が前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとで挟み込まれる位置となるように、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとが前記装着体に配置されている、ことを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明によれば、装着時の使用者の負担を軽減することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
扁平な形状を有した第1のデバイスと、
扁平な形状を有し、前記第1のデバイスと電気的に接続された第2のデバイスと、
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとを支持するとともに、使用者の腕に装着可能な装着体と、
を備え、
前記装着体が使用者の腕に装着されたときに前記使用者の腕が前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとで挟み込まれる位置となるように、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとが前記装着体に配置されている、
ことを特徴とするウェアラブル電子装置。
【請求項2】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとのそれぞれは、平面形状が長辺を有した形状に形成されており、前記装着体が前記使用者の腕に装着されたときに前記長辺が前記腕の延伸方向に沿う方向となるように前記装着体に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブル電子装置。
【請求項3】
前記第1のデバイスは表示デバイスであり、
前記第2のデバイスは、前記表示デバイスに電力を供給するための電池である、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のウェアラブル電子装置。
【請求項4】
前記装着体が使用者の腕に装着されたときに前記使用者の腕を前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとで前記腕の両脇から挟み込む、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のウェアラブル電子装置。