IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 国立大学法人 名古屋工業大学の特許一覧 ▶ 東ソー・ファインケム株式会社の特許一覧

特開2022-166441ペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法
<>
  • 特開-ペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法 図1
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022166441
(43)【公開日】2022-11-02
(54)【発明の名称】ペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 29/38 20060101AFI20221026BHJP
   C07C 43/23 20060101ALI20221026BHJP
   C07C 33/46 20060101ALI20221026BHJP
   C07C 41/30 20060101ALI20221026BHJP
   C07C 205/26 20060101ALI20221026BHJP
   C07C 201/14 20060101ALI20221026BHJP
   C07C 33/50 20060101ALI20221026BHJP
   C07C 33/05 20060101ALI20221026BHJP
   C07C 33/48 20060101ALI20221026BHJP
   C07D 307/42 20060101ALI20221026BHJP
   C07D 333/16 20060101ALI20221026BHJP
   C07D 213/36 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
C07C29/38
C07C43/23 E
C07C33/46
C07C41/30
C07C205/26
C07C201/14
C07C33/50
C07C33/05 E
C07C33/48
C07D307/42
C07D333/16
C07D213/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021071646
(22)【出願日】2021-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】304021277
【氏名又は名称】国立大学法人 名古屋工業大学
(71)【出願人】
【識別番号】301005614
【氏名又は名称】東ソー・ファインケム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100182073
【弁理士】
【氏名又は名称】萩 規男
(72)【発明者】
【氏名】柴田 哲男
(72)【発明者】
【氏名】香川 巧
【テーマコード(参考)】
4C037
4C055
4H006
【Fターム(参考)】
4C037HA06
4C055AA01
4C055BA02
4C055BA25
4C055CA01
4C055DA01
4C055EA01
4C055FA03
4H006AA02
4H006AB84
4H006AC41
4H006BB11
4H006BB20
4H006BC10
4H006BC19
4H006FC36
4H006FC52
4H006FC54
4H006FC74
4H006FE11
4H006FE71
4H006FE73
4H006FE74
4H006FE75
4H006FE76
4H006FE77
4H006GP03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ペンタフルオロエタンを原料とし、汎用溶剤中でペンタフルオロエチルアニオンを発生させ、カルボニル化合物と反応させてトリフルオロエチル基含有化合物を得る、実用的な製造方法、すなわち経済的で安全かつ工業的な製造方法を提供する。
【解決手段】カルボニル化合物類、有機溶剤存在下、マイクロミキサー及びマイクロリアクターを用い、塩基及びペンタフルオロエタンを供給かつ混合し、反応させる、ペンタフルオロエチル基含有化合物を得る方法を用いる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)
【化12】
[式(1)中、Rはナフタレン-1-イル基、ナフタレン-2-イル基、フラン-2-イル基、フラン-3-イル基、チオフェン-2-イル基、チオフェン-3-イル基、ピリジン-2-イル基、ピリジン-3-イル基、ピリジン-4-イル基、又は下記一般式(2)
【化13】
(式(2)中、Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、又はトリフルオロメトキシ基を示す)を示し、Rは水素原子、ピリジン-2-イル基、又は下記一般式(3)
【化14】
(式(3)中、Rは、水素原子、又はメトキシ基を示す)、又は下記一般式(4)
【化15】
(式(4)中、Rは、水素原子、又はメトキシ基を示す)を示し、RとRは結合して環を形成しても良い]
で表されるカルボニル化合物類を、有機溶剤存在下、マイクロミキサー及びマイクロリアクターを用い、塩基及びペンタフルオロエタンを供給かつ混合し、反応させることを特徴とする、下記一般式(5)
【化16】
[式(5)中、Rはナフタレン-1-イル基、ナフタレン-2-イル基、フラン-2-イル基、チオフェン-2-イル基、ピリジン-2-イル基、又は下記一般式(6)
【化17】
(式(6)中、Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、又はトリフルオロメトキシ基を示す)を示し、Rは水素原子、ナフタレン-1-イル基、ナフタレン-2-イル基、フラン-2-イル基、チオフェン-2-イル基、ピリジン-2-イル基、又は下記一般式(7)
【化18】
(式(7)中、Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、又はトリフルオロメトキシ基を示す)、又は下記一般式(8)
【化19】
(式(8)中、Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、又はトリフルオロメトキシ基を示す)を示し、RとRは結合して環を形成しても良い]
で表される、ペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
【請求項2】
塩基が、カリウム tert-ブトキシド、及び/又はカリウムヘキサメチルジシラジドであることを特徴とする、請求項1に記載のペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
【請求項3】
有機溶剤が、トルエン、テトラヒドロフラン、及び/又はN,N-ジメチルホルムアミドであることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
【請求項4】
反応温度が、-50℃~40℃の温度範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
【請求項5】
マイクロミキサー内でのカルボニル化合物類、塩基、及びペンタフルオロエタン混合時間が0.001秒~1秒の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
【請求項6】
3剤同時混合が可能な構造を有しているマイクロミキサーを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルボニル化合物類にペンタフルオロエタンより発生させたペンタフルオロエチルアニオンを反応させ、ペンタフルオロエチル基含有化合物を製造方法に関する。
本発明の製造方法で得られるペンタフルオロエチル基含有化合物は、医農薬の製造中間体又は電子材料の製造中間体として有用な化合物である。
【背景技術】
【0002】
従来より、ペンタフルオロエチルアニオンは、不安定なことが知られており、-50℃以上の温度で分解することが周知である。
このため、(ペンタフルオロエチル)トリメチルシランとして反応に用いる方法が知られている(例えば、非特許文献1等を参照)。
また、マイクロフローリアクターを用い、ペンタフルオロエチルヨージドとカルボニル化合物類の混合物に、0℃でメチルリチウムを反応させる方法や、-50℃以下で、ペンタフルオロエチルヨージドとメチルリチウムを反応させたトリフルオロエチルアニオンを発生させた後に、直ちにカルボニル化合物類と反応させる方法が知られている(例えば、非特許文献2等参照)。
【0003】
非特許文献1に記載の方法は、温和な条件下、反応は可能であるが、(ペンタフルオロエチル)トリメチルシランが高価という課題がある。
非特許文献2に記載の方法は、不安定なメチルリチウムを用い必要があるという課題や、またペンタフルオロエチルヨージド及びメチルリチウムの反応の副生物として生成するヨウ化リチウムがマイクロフローリアクター内で析出し、閉塞を引き起こすという課題がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】ウネヤマ,K(Uneyama,K)ら,J.Fluor.Chem.2008,129,550。
【非特許文献2】ジュンイチ ヨシダ(Jun-ich Yoshida)ら,Org.& Biomol.Chem.2011,9,7559。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ペンタフルオロエタンを原料とし、汎用溶剤中でペンタフルオロエチルアニオンを発生させ、カルボニル化合物と反応させトリフルオロエチル基含有化合物を得る、実用的な製造方法、すなわち経済的で安全かつ工業的な製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、ペンタフルオロエタンを原料とし、カルボニル化合物類を得る方法について、鋭意検討した結果、-50℃~40℃の温度範囲で、マイクロミキサー及びマイクロリアクターを用い、ペンタフルオロエタン、塩基及びカルボニル化合物を1.0秒以下の短時間で瞬時に混合することにより、目的物のトリフルオロエチル基含有化合物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち本発明は、以下に記載の発明に係る。
[1]下記一般式(1)
【化1】
[式(1)中、Rはナフタレン-1-イル基、ナフタレン-2-イル基、フラン-2-イル基、フラン-3-イル基、チオフェン-2-イル基、チオフェン-3-イル基、ピリジン-2-イル基、ピリジン-3-イル基、ピリジン-4-イル基、又は下記一般式(2)
【化2】
(式(2)中、Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、又はトリフルオロメトキシ基を示す)を示し、Rは水素原子、ピリジン-2-イル基、又は下記一般式(3)
【化3】
(式(3)中、Rは、水素原子、又はメトキシ基を示す)、又は下記一般式(4)
【化4】
(式(4)中、Rは、水素原子、又はメトキシ基を示す)を示し、RとRは結合して環を形成しても良い]
で表されるカルボニル化合物類を、有機溶剤存在下、マイクロミキサー及びマイクロリアクターを用い、塩基及びペンタフルオロエタンを供給かつ混合し、反応させることを特徴とする、下記一般式(5)
【化5】
[式(5)中、Rはナフタレン-1-イル基、ナフタレン-2-イル基、フラン-2-イル基、チオフェン-2-イル基、ピリジン-2-イル基、又は下記一般式(6)
【化6】
(式(6)中、Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、又はトリフルオロメトキシ基を示す)を示し、Rは水素原子、ナフタレン-1-イル基、ナフタレン-2-イル基、フラン-2-イル基、チオフェン-2-イル基、ピリジン-2-イル基、又は下記一般式(7)
【化7】
(式(7)中、Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、又はトリフルオロメトキシ基を示す)、又は下記一般式(8)
【化8】
(式(8)中、Rは、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、又はトリフルオロメトキシ基を示す)を示し、RとRは結合して環を形成しても良い]
で表される、ペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
なお、カルボニル化合物類を、有機溶剤存在下、塩基及びペンタフルオロエタンをマイクロミキサー及びマイクロリアクターに供給かつ混合する際、連絡的に行なってもよいし、一時停止するなど不連続に行なうこともできる。
[2]塩基が、カリウム tert-ブトキシド、及び/又はカリウムヘキサメチルジシラジドであることを特徴とする、項[1]に記載のペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
[3]有機溶剤が、トルエン、テトラヒドロフラン、及び/又はN,N-ジメチルホルムアミドであることを特徴とする、項[1]又は項[2]に記載のペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
[4]反応温度が、-50℃~40℃の温度範囲であることを特徴とする項[1]乃至項[3]のいずれかに記載のペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
[5]マイクロミキサー内でのカルボニル化合物類、塩基、及びペンタフルオロエタン混合時間が0.001秒~1秒の範囲であることを特徴とする項[1]乃至項[4]のいずれかに記載のペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法。
[6]3剤同時混合が可能な構造を有しているマイクロミキサーを用いることを特徴とする項[1]乃至項[5]のいずれかに記載のペンタフルオロエチル基含有化合物の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、ペンタフルオロエタンを原料とし、化学的に不安定なペンタフルオロエチルアニオンを発生させ、様々なカルボニル化合物類へのペンタフルオロエチル化が温和な条件下で実施可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明を実施したマイクロフロー反応装置の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に適用可能な装置は、カルボニル化合物類の溶液、塩基の溶液を所定量供給する定量ポンプ、及びトリフルオロエタンを気体として所定量供給するマスフロー流量制御器、カルボニル化合物類の溶液、塩基の溶液及びトリフルオロエタンを混合するマイクロミキサー、並びに混合物を反応させるマイクロリアクターから構成され、各試剤を各々所定量、連続供給し反応を行う連続反応装置である。反応の実施に当たっては、3剤混合型のマイクロミキサーを用いても良いし、予め、塩基とカルボニル化合物類を混合し、トリフルオロエタンと反応させる2剤混合型のマイクロミキサーを用いても良い。
【0011】
本発明に適用可能な一般式(1)で表され、Rが水素原子である化合物としては、具体的には例えば、1-ナフトアルデヒド、2-ナフトアルデヒド、フラン-2-カルボキシアルデヒド、フラン-3-カルボキシアルデヒド、2-チオフェンカルボキシアルデヒド、3-チオフェンカルボキシアルデヒド、2-ピリジンカルボキシアルデヒド、3-ピリジンカルボキシアルデヒド、4-ピリジンカルボキシアルデヒド、ベンズアルデヒド、2-メチルベンズアルデヒド、3-メチルベンズアルデヒド、4-メチルベンズアルデヒド、2-フルオロベンズアルデヒド、3-フルオロベンズアルデヒド、4-フルオロベンズアルデヒド、2-クロロベンズアルデヒド、3-クロロベンズアルデヒド、4-クロロベンズアルデヒド、2-ブロモベンズアルデヒド、3-ブロモベンズアルデヒド、4-ブロモベンズアルデヒド、2-ヨードベンズアルデヒド、3-ヨードベンズアルデヒド、4-ヨードベンズアルデヒド、2-ニトロベンズアルデヒド、3-ニトロベンズアルデヒド、4-ニトロベンズアルデヒド、2-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド、3-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド、4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド、2-メトキシベンズアルデヒド、3-メトキシベンズアルデヒド、4-メトキシベンズアルデヒド、2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド、3-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド、4-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド、ビフェニル-2-カルボキシアルデヒド、、ビフェニル-3-カルボキシアルデヒド、、ビフェニル-4-カルボキシアルデヒド等が挙げられる。
【0012】
本発明に適用可能な一般式(1)で表され、Rがフェニル基である化合物としては、具体的には例えば、1-ベンゾイルナフタレン、2-ベンゾイルナフタレン、2-ベンゾイルフラン、3-ベンゾイルフラン、2-ベンゾイルチオフェン、3-ベンゾイルチオフェン、2-ベンゾイルピリジン、3-ベンゾイルピリジン、4-ベンゾイルピリジン、ベンゾフェノン、2-メチルベンゾフェノン、3-メチルベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン、2-フルオロベンゾフェノン、3-フルオロベンゾフェノン、4-フルオロベンゾフェノン、2-クロロベンゾフェノン、3-クロロベンゾフェノン、4-クロロベンゾフェノン、2-ブロモベンゾフェノン、3-ブロモベンゾフェノン、4-ブロモベンゾフェノン、2-ヨードベンゾフェノン、3-ヨードベンゾフェノン、4-ヨードベンゾフェノン、2-ニトロベンゾフェノン、3-ニトロベンゾフェノン、4-ニトロベンゾフェノン、2-(トリフルオロメチル)ベンゾフェノン、3-(トリフルオロメチル)ベンゾフェノン、4-(トリフルオロメチル)ベンゾフェノン、2-メトキシベンゾフェノン、3-メトキシベンゾフェノン、4-メトキシベンゾフェノン、2-(トリフルオロメトキシ)ベンゾフェノン、2-(トリフルオロメトキシ)ベンゾフェノン、3-(トリフルオロメトキシ)ベンゾフェノン、4-(トリフルオロメトキシ)ベンゾフェノン、2-ビフェニルフェニルケトン、3-ビフェニルフェニルケトン、4-ビフェニルフェニルケトン等が挙げられる。
【0013】
本発明に適用可能な一般式(1)で表され、Rが2-メトキシフェニル基である化合物としては、具体的には例えば、1-(2-メトキシベンゾイル)ナフタレン、2-(2-メトキシベンゾイル)ナフタレン、2-(2-メトキシベンゾイル)フラン、3-(2-メトキシベンゾイル)フラン、2-(2-メトキシベンゾイル)チオフェン、3-(2-メトキシベンゾイル)チオフェン、2-(2-メトキシベンゾイル)ピリジン、3-(2-メトキシベンゾイル)ピリジン、4-(2-メトキシベンゾイル)ピリジン、2-メチル-2´-メトキシベンゾフェノン、3-メチル-2´-メトキシベンゾフェノン、4-メチル-2´-メトキシベンゾフェノン、2-フルオロ-2´-メトキシベンゾフェノン、3-フルオロ-2´-メトキシベンゾフェノン、4-フルオロ-2´-メトキシベンゾフェノン、2-クロロ-2´-メトキシベンゾフェノン、3-クロロ-2´-メトキシベンゾフェノン、4-クロロ-2´-メトキシベンゾフェノン、2-ブロモ-2´-メトキシベンゾフェノン、3-ブロモ-2´-メトキシベンゾフェノン、4-ブロモ-2´-メトキシベンゾフェノン、2-ヨード-2´-メトキシベンゾフェノン、3-ヨード-2´-メトキシベンゾフェノン、4-ヨード-2´-メトキシベンゾフェノン、2-ニトロ-2´-メトキシベンゾフェノン、3-ニトロ-2´-メトキシベンゾフェノン、4-ニトロ-2´-メトキシベンゾフェノン、2-(トリフルオロメチル)-2´-メトキシベンゾフェノン、3-(トリフルオロメチル)-2´-メトキシベンゾフェノン、4-(トリフルオロメチル)-2´-メトキシベンゾフェノン、2,2´-ジメトキシベンゾフェノン、2,3´-ジメトキシベンゾフェノン、2,4´-ジメトキシベンゾフェノン、2-(トリフルオロメトキシ)-2´-メトキシベンゾフェノン、2-(トリフルオロメトキシ)-2´-メトキシベンゾフェノン、3-(トリフルオロメトキシ)-2´-メトキシベンゾフェノン、4-(トリフルオロメトキシ)-2´-メトキシベンゾフェノン、2-ビフェニル(2-メトキシフェニル)ケトン、3-ビフェニル(2-メトキシフェニル)ケトン、4-ビフェニル(2-メトキシフェニル)ケトン等が挙げられる。
【0014】
本発明に適用可能な一般式(1)で表され、Rが3-メトキシフェニル基である化合物としては、具体的には例えば、1-(3-メトキシベンゾイル)ナフタレン、2-(3-メトキシベンゾイル)ナフタレン、2-(3-メトキシベンゾイル)フラン、3-(3-メトキシベンゾイル)フラン、2-(3-メトキシベンゾイル)チオフェン、3-(3-メトキシベンゾイル)チオフェン、2-(3-メトキシベンゾイル)ピリジン、3-(3-メトキシベンゾイル)ピリジン、4-(3-メトキシベンゾイル)ピリジン、2-メチル-3´-メトキシベンゾフェノン、3-メチル-3´-メトキシベンゾフェノン、4-メチル-3´-メトキシベンゾフェノン、2-フルオロ-3´-メトキシベンゾフェノン、3-フルオロ-3´-メトキシベンゾフェノン、4-フルオロ-3´-メトキシベンゾフェノン、2-クロロ-3´-メトキシベンゾフェノン、3-クロロ-3´-メトキシベンゾフェノン、4-クロロ-3´-メトキシベンゾフェノン、2-ブロモ-3´-メトキシベンゾフェノン、3-ブロモ-3´-メトキシベンゾフェノン、4-ブロモ-3´-メトキシベンゾフェノン、2-ヨード-3´-メトキシベンゾフェノン、3-ヨード-3´-メトキシベンゾフェノン、4-ヨード-3´-メトキシベンゾフェノン、2-ニトロ-3´-メトキシベンゾフェノン、3-ニトロ-3´-メトキシベンゾフェノン、4-ニトロ-3´-メトキシベンゾフェノン、2-(トリフルオロメチル)-3´-メトキシベンゾフェノン、3-(トリフルオロメチル)-3´-メトキシベンゾフェノン、4-(トリフルオロメチル)-3´-メトキシベンゾフェノン、3,3´-ジメトキシベンゾフェノン、3,4´-ジメトキシベンゾフェノン、2-(トリフルオロメトキシ)-3´-メトキシベンゾフェノン、2-(トリフルオロメトキシ)-3´-メトキシベンゾフェノン、3-(トリフルオロメトキシ)-3´-メトキシベンゾフェノン、4-(トリフルオロメトキシ)-3´-メトキシベンゾフェノン、2-ビフェニル(3-メトキシフェニル)ケトン、3-ビフェニル(3-メトキシフェニル)ケトン、4-ビフェニル(3-メトキシフェニル)ケトン等が挙げられる。
【0015】
本発明に適用可能な一般式(1)で表され、Rが4-メトキシフェニル基である化合物としては、具体的には例えば、1-(4-メトキシベンゾイル)ナフタレン、2-(4-メトキシベンゾイル)ナフタレン、2-(4-メトキシベンゾイル)フラン、3-(4-メトキシベンゾイル)フラン、2-(4-メトキシベンゾイル)チオフェン、3-(4-メトキシベンゾイル)チオフェン、2-(4-メトキシベンゾイル)ピリジン、3-(4-メトキシベンゾイル)ピリジン、4-(4-メトキシベンゾイル)ピリジン、2-メチル-4´-メトキシベンゾフェノン、3-メチル-4´-メトキシベンゾフェノン、4-メチル-4´-メトキシベンゾフェノン、2-フルオロ-4´-メトキシベンゾフェノン、3-フルオロ-4´-メトキシベンゾフェノン、4-フルオロ-4´-メトキシベンゾフェノン、2-クロロ-4´-メトキシベンゾフェノン、3-クロロ-4´-メトキシベンゾフェノン、4-クロロ-4´-メトキシベンゾフェノン、2-ブロモ-4´-メトキシベンゾフェノン、3-ブロモ-4´-メトキシベンゾフェノン、4-ブロモ-4´-メトキシベンゾフェノン、2-ヨード-4´-メトキシベンゾフェノン、3-ヨード-4´-メトキシベンゾフェノン、4-ヨード-4´-メトキシベンゾフェノン、2-ニトロ-4´-メトキシベンゾフェノン、3-ニトロ-4´-メトキシベンゾフェノン、4-ニトロ-4´-メトキシベンゾフェノン、2-(トリフルオロメチル)-4´-メトキシベンゾフェノン、3-(トリフルオロメチル)-4´-メトキシベンゾフェノン、4-(トリフルオロメチル)-4´-メトキシベンゾフェノン、4,4´-ジメトキシベンゾフェノン、2-(トリフルオロメトキシ)-4´-メトキシベンゾフェノン、2-(トリフルオロメトキシ)-4´-メトキシベンゾフェノン、3-(トリフルオロメトキシ)-4´-メトキシベンゾフェノン、4-(トリフルオロメトキシ)-4´-メトキシベンゾフェノン、2-ビフェニル(4-メトキシフェニル)ケトン、3-ビフェニル(4-メトキシフェニル)ケトン、4-ビフェニル(4-メトキシフェニル)ケトン等が挙げられる。
【0016】
本発明に適用可能な一般式(1)で表され、Rがピリジン-2-イル基である化合物としては、具体的には例えば、1-ナフチル-2-ピリジルケトン、2-ナフチル-2-ピリジルケトン、ジ-2-ピリジルケトン、4-メチルフェニル-2-ピリジルケトン、4-フルオロフェニル-2-ピリジルケトン、4-クロロフェニル-2-ピリジルケトン、4-ブロモフェニル-2-ピリジルケトン、4-ヨードフェニル-2-ピリジルケトン、4-ニトロフェニル-2-ピリジルケトン、4-(トリフルオロメチル)フェニル-2-ピリジルケトン、4-(トリフルオロメトキシ)フェニル-2-ピリジルケトン、4-ビフェニル-2-ピリジルケトン等が挙げらえる。
【0017】
本発明に適用可能な一般式(1)で表され、Rが(E)-2-フェニルエテニル基である化合物としては、具体的には例えば、3-フェニル-1-(ナフタレン-1-イル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(ナフタレン-2-イル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(フラン-2-イル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(フラン-3-イル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(チオフェン-2-イル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(チオフェン-3-イル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(ピリジン-2-イル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(ピリジン-3-イル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(ピリジン-4-イル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(2-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(3-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(4-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(2-フルオロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(3-フルオロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(4-フルオロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(2-クロロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(3-クロロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(4-クロロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(2-ブロモフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(3-ブロモフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(4-ブロモフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(2-ヨードフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(3-ヨードフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(4-ヨードフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(2-ニトロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(3-ニトロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(4-ニトロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(2-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(3-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(4-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(2-ビフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(3-ビフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-フェニル-1-(4-ビフェニル)-2-プロペン-1-オン等が挙げられる。
【0018】
本発明に適用可能な一般式(1)で表され、Rが(E)-2-(4-フルオロフェニル)エテニル基である化合物としては、具体的には例えば、3-(4-フルオロフェニル)-1-(ナフタレン-1-イル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(ナフタレン-2-イル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(フラン-2-イル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(フラン-3-イル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(チオフェン-2-イル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(チオフェン-3-イル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(ピリジン-2-イル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(ピリジン-3-イル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(ピリジン-4-イル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(2-フルオロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(3-フルオロフェニル)-2-プロペン-1-オン、1,3-ビス(4-フルオロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(2-クロロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(3-クロロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-クロロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(2-ブロモフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(3-ブロモフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ブロモフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(2-ヨードフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(3-ヨードフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(2-ニトロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(3-ニトロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ニトロフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(2-ビフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(3-ビフェニル)-2-プロペン-1-オン、3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ビフェニル)-2-プロペン-1-オン等が挙げられる。
【0019】
本発明に適用可能な一般式(1)で表され、RとRが結合して環を形成した化合物としては、具体的には例えば、9-フルオレノン、2-アダマンタノン等が挙げられる。
【0020】
本発明に適用可能な一般式(5)で表され、Rが水素原子である化合物としては、具体的には例えば、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-1-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-3-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-3-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-3-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-4-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-フルオロフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-フルオロフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-フルオロフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-クロロフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-クロロフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-クロロフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ブロモフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ブロモフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ヨードフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ヨードフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ヨードフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ニトロフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ニトロフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[(1,1´-ビフェニル)-2-イル]プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[(1,1´-ビフェニル)-3-イル]プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[(1,1´-ビフェニル)-4-イル]プロパン-1-オール等が挙げられる。
【0021】
本発明に適用可能な一般式(5)で表され、Rがフェニル基である化合物としては、具体的には例えば、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-1-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-2-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-2-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-3-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-2-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-3-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-2-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-3-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-4-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-メチルフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-メチルフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-メチルフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ブロモフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ブロモフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ヨードフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ヨードフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ヨードフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ニトロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ニトロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-メトキシフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-メトキシフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-2-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-3-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-4-イル)-1-フェニルプロパン-1-オール等が挙げられる。
【0022】
本発明に適用可能な一般式(5)で表され、Rが2-メトキシフェニル基である化合物としては、具体的には例えば、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-1-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-2-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-2-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-3-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-2-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-3-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ビス(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-2-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-3-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-4-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-メチルフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-メチルフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-メチルフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-フルオロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-フルオロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-フルオロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-クロロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-クロロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-クロロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ブロモフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ブロモフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ヨードフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ヨードフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ヨードフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ニトロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ニトロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ビス(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-2-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-3-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-4-イル)-1-(2-メトキシフェニル)プロパン-1-オール等が挙げられる。
【0023】
本発明に適用可能な一般式(5)で表され、Rが3-メトキシフェニル基である化合物としては、具体的には例えば、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-1-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-2-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-2-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-3-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-2-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-3-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ビス(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-2-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-3-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-4-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-メチルフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-メチルフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-メチルフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-フルオロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-フルオロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-フルオロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-クロロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-クロロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-クロロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ブロモフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ブロモフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ヨードフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ヨードフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ヨードフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ニトロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ニトロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ビス(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-メトキシフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-2-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-3-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-4-イル)-1-(3-メトキシフェニル)プロパン-1-オール等が挙げられる。
【0024】
本発明に適用可能な一般式(5)で表され、Rが4-メトキシフェニル基である化合物としては、具体的には例えば、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-1-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-2-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-2-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-3-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-2-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-3-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ビス(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-2-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-3-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ピリジン-4-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-メチルフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-メチルフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-メチルフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-フルオロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-フルオロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-クロロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-クロロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-クロロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ブロモフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ブロモフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ヨードフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ヨードフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ヨードフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-ニトロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ニトロフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ビス(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-2-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-3-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-4-イル)-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール等が挙げられる。
【0025】
本発明に適用可能な一般式(5)で表され、Rがピリジン-2-イル基である化合物としては、具体的には例えば、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-1-イル)-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-2-イル)-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ビス(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-メチルフェニル)-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-フルオロフェニル)-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-クロロフェニル)-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ヨードフェニル)-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ニトロフェニル)-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(1,1´-ビフェニル-4-イル)-1-(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール等が挙げられる。
【0026】
本発明に適用可能な一般式(5)で表され、Rが(E)-2-フェニルエテニル基である化合物としては、具体的には例えば、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(ナフタレン-1-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(ナフタレン-2-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(フラン-2-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(フラン-3-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(チオフェン-2-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(チオフェン-3-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(ピリジン-2-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(ピリジン-3-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(ピリジン-4-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-メトキシフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-メトキシフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-フルオロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-フルオロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-フルオロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-クロロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-クロロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-クロロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-ブロモフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-ブロモフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-ブロモフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-ヨードフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-ヨードフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-ヨードフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-ニトロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-ニトロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-ニトロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-メトキシフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-メトキシフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(1,1´-ビフェニル-2-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(1,1´-ビフェニル-3-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(1,1´-ビフェニル-4-イル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール等が挙げられる。
【0027】
本発明に適用可能な一般式(5)で表され、Rが(E)-2-(4-フルオロフェニル)エテニル基である化合物としては、具体的には例えば、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(ナフタレン-1-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(ナフタレン-2-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(フラン-2-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(フラン-3-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(チオフェン-2-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(チオフェン-3-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(ピリジン-2-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(ピリジン-3-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(ピリジン-4-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-メトキシフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-メトキシフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-フルオロフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-フルオロフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-クロロフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-クロロフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-クロロフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-ブロモフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-ブロモフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-ブロモフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-ヨードフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-ヨードフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-ヨードフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-ニトロフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-ニトロフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-ニトロフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(2-メトキシフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(3-メトキシフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(1,1´-ビフェニル-2-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(1,1´-ビフェニル-3-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール、(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(1,1´-ビフェニル-4-イル)-1-(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール等が挙げられる。
【0028】
本発明に適用可能な一般式(5)で表され、RとRが結合して環を形成した化合物としては、具体的には例えば、9-(パーフルオロエチル)-9H-フルオレン-9-オール、2-(ペンタフルオロエチル)-2-アダマンタノール等が挙げられる。
【0029】
本発明に適用可能な塩基としては、具体的には例えば、カリウムヘキサメチルジシラジド(以下、KHMDSと略す)、カリウムtert-ブトキシド(以下、図中、tBuOKと略す)、カリウムジイソプロピルアミド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムtert-ブトキシド、ナトリウムジイソプロピルアミド等が挙げられるが、反応性の面でカリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムtert-ブトキシドが好ましく、その使用量は、反応に具するカルボニル化合物類1モルに対して、1.1モル~3.0モル使用すると良い。
【0030】
本発明に使用するトリフルオロエタンの使用量は、反応に具するカルボニル化合物1.0モルに対して、理論上1.0モル以上であるが、反応を完結させるため、2.0モル量~10.0モル量使用すると良い。
【0031】
本発明に適用可能な溶剤としては、反応に不活性なものであれば特に規定はないが、具体的には例えば、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、メチルシクロペンチルエーテル、テトラヒドロフラン(以下THFと略す)等のエーテル系溶剤、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水系溶剤、N,N-ジメチルホルムアミド(以下DMFと略す)、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジン等の非プロトン性極性溶剤が挙げられるが、好ましくは、THF、DMF、トルエンで、各々単独で用いても良いし、混合して使用しても良く、その使用量は、反応に具するカルボニル化合物類及び塩基のそれぞれの重量に対して、5重量倍量~50重量倍量使用すると良い。
【0032】
本発明に適用可能な反応温度は、反応に具するカルボニル化合物類の種類、用いる塩基の種類、用いる溶剤の種類により異なるが、通常-50℃~40℃の温度範囲である。
本発明に用いられるカルボニル化合物類、塩基及びペンタフルオロエタンの混合時間は、用いるマイクロミキサー(微小な混合器)の種類、構造、例えばV字型、T字型、その他などにより異なるが、通常0.001秒~1.0秒の範囲である。マイクロミキサーの混合部の容積と供給物の単位時間当たりの総容積より、混合時間が1.0秒以下となる供給速度で反応を行うと良い。
本発明のカルボニル化合物類、塩基及びトリフルオロエタンの混合後の反応時間は、マイクロリアクター(微小空間で化学反応を行う装置)の内径及び長さで規定することができ、通常10秒以内である。
なお本発明において、反応に用いられるマイクロミキサー及びマイクロリアクターは、入手可能な一般的かつ市販されているものであってもよいが、本発明に好適に設計されたものを用いてもよい。またマイクロミキサー及びマイクロリアクターは必要に応じて、加熱もしくは冷却装置を付帯してもよく、その他、反応を促進等するための付帯設備を適宜付加してもよい。
本発明の反応後の後処理としては、周知の方法で実施可能で、例えば、飽和塩化アンモニウム水溶液で中和の後、ジエチルエーテル等の有機溶剤で抽出、硫酸ナトリウム等の乾燥剤で乾燥、ろ過、濃縮することにより目的物を粗製物として得、さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー等により精製し、精製された目的物を得ても良い。
【実施例0033】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0034】
分析には下記機器を使用した。
H-NMR(300MHz),19F-NMR(282MHz),13C-NMR(125.8MHz):ブルカー社製アバンス500US(Burker Avance500US),バリアン社製マーキュリー300(Varian Mercury 300)。
HRMS:島津社製GCMS-QP5050A(SHIMADZU GCMS-QP5050A)。
ESI-MS:島津社製LCMS-2010EV(SHIMADZU LCMS-2010EV)。
IR:ジャスコ製FT/IR-4100(JASCO FT/IR-4100)。
融点:ヴュッヒ製ラボルテニクAG-565(BUCHI Labortehnik AG-565)。
【0035】
また、反応に当たっては、図1に示すマイクロフロー反応装置を用いた。
図1において、Aはマスフローコントローラー(東京理化器械製フロ-リアクターFFX-1000G(ガス流量制御機能のみ使用))である。
B-1、B-2はシリンジポンプ(ワイエムシー製シリンジポンプYSP-101)であり、5mLガスタイトシリンジを装着している。
Cはマイクロミキサー(杉山商事製4方マイクロ・スワール・ミキサー)であり、SUS316製,内径0.8mm×長さ12mm,容積60μLのものを使用した。
Dはマイクロリアクターであり、D-1はSUS316製、内径0.8mm、長さ640mm。容積0.32mLのものを使用し、D-2はSUS316製、内径0.8mm、長さ1612mm。容積0.81mLのものを使用した。
【0036】
各部品の接続は、1/16インチの接手で接続した。
図1中に示すCFCFH供給ラインは、SUS316製の内径0.8mmのパイプを用いた。
図1中に「(KHMDS or tBuOK) in solvent」として示すKHMDS、tBuOKの溶液の供給ラインや図1中に「1,3,5 in solvent」として示す置換基R,Rを有するカルボニル化合物の溶液の供給ラインはPTFE製内径0.8mmのパイプを使用した。なお、KHMDS、またはtBuOKの溶液の供給ラインとカルボニル化合物の溶液の供給ラインは、両者を別々に供給しても良いし、両者を一緒に供給してもよい。KHMDSとtBuOKを混合して用いる場合は、予め、KHMDSとtBuOKを混合して用いても良いし、新たにマイクロミキサーの手前に、2液が混合できるミキサー及び別のシリンジポンプを1台追加し、各々別々に供給しても良い。
【0037】
実施例1 2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)プロパン-1-オール(2a)の調製
【化9】
4-ブロモベンズアルデヒド(1a)(222mg,1.20mmol)を無水DMF(2.0mL)に溶解させた4-ブロモベンズアルデヒド溶液(0.60M)を5mLのガスタイトシリンジに入れ、シリンジポンプ(B-1)に装着した。同様にカリウムtert-ブトキシド(269mg,2.40mmol)をDMF(4ml)に溶解させたカリウムtert-ブトキシド溶液(0.60M)を別のガスタイトシリンジに入れ、シリンジポンプ(B-2)に装着した。
4-ブロモベンズアルデヒド溶液を0.33mL/min及びカリウムtert-ブトキシド溶液を0.50mLを、予め恒温槽を用い-10℃に冷却したミキサーC及びマイクロリアクターD(D-1を使用)に供給しながら、これにペンタフルオロエタン(0.1MPa)を15mL/minで供給(ペンタフルオロエタン/4-ブロモベンズアルデヒド=3.10/1 mol/mol)、ペンタフルオロエタンの供給が安定した時点で、1分間、マイクロリアクター(D)の出口からの留出物を、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。次いで、エチルエーテルで抽出、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧下濃縮し、目的物の粗製物を得た。
なお、安定反応時における、マイクロミキサーでの混合時間は0.22秒、マイクロリアクターでの反応時間は3.1秒であった。
【0038】
得られた粗製物を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた19F-NMR測定において、目的物の2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)プロパン-1-オール(2a)の収率は、92%であった。
得られた粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物の2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)プロパン-1-オール(2a)(54.4mg,0.178mmol,収率90%)を白色固体として得た。
【0039】
以下、分析結果を示す。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.56(d,J=8.2Hz,2H),7.34(D,J=8.2Hz,2H),5.15-5.06(m,1H),2.53-2.49(m,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-81.7(s,3F),-122.2(dd,F-FF-F=275.9,6.9Hz,1F),-130.0(dd,F-FF-F=275.9,17.2Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)306[M+H]
【0040】
実施例2~8 2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)プロパン-1-オール(2a)の調製
実施例1と同じマイクロフロー反応装置、4-ブロモベンズアルデヒド溶液(0.60M)及びカリウムtert-ブトキシド溶液(0.60M)を用い、各試剤の供給速度、温度を替え、反応を行った。結果を表1中に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
実施例9 2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)プロパン-1-オール(2a)の調製
実施例1と同じ反応装置を用い、4-ブロモベンズアルデヒド溶液(0.60M)を4-ブロモベンズアルデヒド溶液(0.90M)に替え、0.30mL/minで供給、カリウムtert-ブトキシド溶液(0.60M)を0.30mL/minで供給、及びペンタフルオロエタン(0.1MPa)を20.0mL/minで供給し、-10で反応を実施した。得られた粗製物を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた19F-NMR測定において、目的物の2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)プロパン-1-オール(2a)の収率は、89%であった。
【0043】
実施例10~21 各種アルデヒド類の反応
実施例1と同じ反応装置を用い、マイクロリアクターをD-1よりD-2に変更し、4-ブロモベンズアルデヒド溶液(0.60M)に替えて表2中に示した各種アルデヒド類の溶液(0.60M)を用いた以外、実施例1と同じ反応操作を行った。結果を表2に示した。
【0044】
【表2】
【0045】
1)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-フェニルプロパン-1-オール(2b)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を無色透明液体として得た(40.3mg,0.178mmol,収率90%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.45(brs,5H),5.18-5.09(m,1H),2.44(d,J=4.4Hz,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-81.7(s,3F),-122.3(dd,F-FF-F=275.9,6.9Hz,1F),-129.9(dd,F-FF-F=275.9,17.2Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)227[M+H]
2)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール(2c)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテル=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を白色固体として得た(46.2mg,0.180mmol,収率91%)。
H NMR(300MHz,CDCl)δ:7.36(d,J=8.8Hz,2H),6.92(d-lile,J=8.8Hz,2H),5.08-4.99(m,1H),3.81(s,3H),2.75(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-81.7(s,3F),-122.7(dd,F-FF-F=274.1,8.6Hz,1F),-129.9(dd,F-FF-F=275.0,16.4Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)257[M+H]
3)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[(1,1´-ビフェニル)-4-イル]プロパン-1-オール(2d)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテル=4/1 vol/vol)で精製し、目的物を白色固体として得た(52.7mg,0.174mmol,収率88%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.67-7.37(m,9H),5.23-5.14(m,1H),2.56(d,J=4.1Hz,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-81.7(s,3F),-122.2(dd,F-FF-F=275.9,6.9Hz,1F),-130.0(dd,F-FF-F=275.9,17.2Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)303[M+H]
4)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-クロロフェニル)プロパン-1-オール(2e)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を白色固体として得た(46.5mg,0.178mmol,収率90%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.41(brs,4H),5.18-5.08(m,1H),2.47(d,J=4.1Hz,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-81.7(s,3F),-122.3(dd,F-FF-F=275.9,6.9Hz,1F),-129.8(dd,F-FF-F=275.9,15.5Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)261[M+H]
5)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ヨードフェニル)プロパン-1-オール(2f)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を白色固体として得た(64.0mg,0.182mmol,収率92%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.76(d,J=8.2Hz,2H),7.21(d,J=8.2Hz,2H),5.14-5.05(m,1H),2.52-2.49(m,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-81.7(s,3F),-122.2(dd,F-FF-F=275.9,6.9Hz,1F),-129.9(dd,F-FF-F=275.9,15.5Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)352[M+H]
6)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-フルオロフェニル)プロパン-1-オール(2g)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を無色透明液体として得た(42.1mg,0.172mmol,収率87%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.46(t-lile,J=6.5Hz,2H),7.12(t-like,J=8.5Hz,2H),5.18-5.09(m,1H),2.45(d,J=4.4Hz,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-81.6(s,3F),-111.9(s,1F),-122.5(dd,F-FF-F=275.9,6.9Hz,1F),-129.7(dd,F-FF-F=275.9,15.5Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)245[M+H]
7)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]プロパン-1-オール(2h)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を無色透明液体として得た(52.8mg,0.170mmol,収率86%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.52(d,J=8.5Hz,2H),7.27(d,J=7.9Hz,2H),5.21-5.12(m,1H),2.60(d,J=4.4Hz,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-58.3(s,3F),-81.6(s,3F),-122.2(dd,F-FF-F=275.9,6.9Hz,1F),-129.9(dd,F-FF-F=276.7,16.4Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)311[M+H]
8)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-2-イル)プロパン-1-オール(2i)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を白色固体として得た(49.8mg,0.180mmol,収率91%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.95-7.87(m,4H),7.59-7.53(m,3H),5.36-5.26(m,1H),2.58(d,J=4.7Hz,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-81.7(s,3F),-122.1(dd,F-FF-F=275.9,6.9Hz,1F),-129.6(dd,F-FF-F=275.9,15.5Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)277[M+H]
9)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(ナフタレン-1-イル)プロパン-1-オール(2j)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン=7/1 vol/vol)で精製し、目的物を黄色固体として得た(44.8mg,0.162mmol,収率82%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:8.02(d,J=7.6Hz,1H),7.94-7.91(m,2H),7.82(d,J=7.4Hz,1H),7.61-7.51(m,3H),6.06-5.97(m,1H),2.74(brs,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-81.8(s,3F),-122.1(dd,F-FF-F=274.1,6.9Hz,1F),-130.5(dd,F-FF-F=274.1,17.2Hz,1F)ppm。
13C-NMR(126MHz,CDCl)δ:133.8,131.4,130.4,130.2,129.1,127.0,126.5,126.1,125.3,122.8,119.4(qt,C-FC-F=285.5,34.4Hz),116.0-111.0(m),67.7(dd,C-FaC-Fb=29.1,21.8Hz)ppm。
ATR-FTIR(KBr):n=3465,3059,1514,1351,1185,1134,1080,1026,790,720cm-1
HRMS(ESI)m/z:[M-H]calcd.for C13O;275.0495,found:275.0497。
融点:45.5-46.3℃。
10)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(フラン-2-イル)プロパン-1-オール(2k)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテル=4/1 vol/vol)で精製し、目的物を黄色液体として得た(27.8mg,0.129mmol,収率65%)。
H-NMR(300MHZ,CDCl)δ:7.49(s,1H),6.54(s,1H),6.44(s,1H),5.20-5.10(m,1H),2.59(d,J=7.9Hz,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-82.4(s,3F),-123.2(dd,F-FF-F=274.1,6.9Hz,1F),-129.3(dd,F-FF-F=275.0,16.4Hz,1F)ppm。
13C-NMR(126MHz,CDCl)δ:146.8,144.0,118.94(qt,C-FC-F=286.6,35.2Hz),115.1-110.1(m),111.0,110.8,66.5(q,C-F=17.3Hz)ppm。
ATR-FTIR(KBr):n=3407,2927,1507,1363,1192,1138,1015,929,809,744cm-1
HRMS(ESI)m/z:[M+H]calcd.for C;217.0288,found:217.0278。
11)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(チオフェン-2-イル)プロパン-1-オール(2m)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテル=4/1 vol/vol)で精製し、目的物を黄色液体として得た(31.7mg,0.137mmol,収率69%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.43(d,J=4.4Hz,1H),7.21(brs,1H),7.08-7.05(m,1H),5.39(dd,J=16.5,5.9Hz,1H),2.69(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-81.8(s,3F),-122.1(dd,F-FF-F=274.1,6.9Hz,1F),-130.5(dd,F-FF-F=274.1,17.2Hz,1F)ppm。
13C-NMR(126MHz,CDCl)δ:136.0,128.2,127.7,127.1,119.1(qt,C-FC-F=287.0,35.4Hz),115.1-110.1(m),68.5(q,C-F=17.6Hz)ppm。
ATR-FTIR(neat):n=3426,2923,1432,1355,1208,1131,1023,809,708cm-1
HRMS(ESI)m/z:[M-H]calcd. for COS;230.9903,found:230.9911。
【0046】
実施例21 2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-1-オール(4a)の調製
【化10】
ベンゾフェノン(3a)(219mg,1.20mmol)を無水DMF(2.0mL)に溶解させたベンゾフェノン溶液(0.60M)を5mLのガスタイトシリンジに入れ、シリンジポンプ(B-1)に装着した。同様にカリウムtert-ブトキシド(269mg,2.40mmol)をDMF(4ml)に溶解させたカリウムtert-ブトキシド溶液(0.60M)を別のガスタイトシリンジに入れ、シリンジポンプ(B-2)に装着した。
【0047】
アセトフェノン溶液を0.30mL/min及びカリウムtert-ブトキシド溶液を0.60mL、室温下、ミキサーC及びマイクロリアクターD(D-1を使用)に供給しながら、これにペンタフルオロエタン(0.1MPa)を15mL/minで供給(ペンタフルオロエタン/ベンゾフェノン=3.41/1 mol/mol)、ペンタフルオロエタンの供給が安定した時点で、1分間、マイクロリアクターD-1の出口からの留出物を、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。次いで、エチルエーテルで抽出、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧下濃縮し、目的物の粗製物を得た。
なお、安定反応時における、マイクロミキサーでの混合時間は0.23秒、マイクロリアクターでの反応時間は1.2秒であった。
【0048】
得られた粗製物を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた19F-NMR測定において、目的物の2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-1-オール(4a)の収率は、94%であった。
得られた粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物の2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-1-オール(4a)(50.0mg,0.166mmol,収率92%)を白色固体として得た。
【0049】
以下、分析結果を示す。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.63-7.53(m,4H),7.41-7.32(m,6H),2.95-2.93(m,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-77.6(brs,3F),-116.9(brs,2F)ppm。
MS(ESI,m/z)301[M-H]
【0050】
実施例22~28 2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-1-オール(4a)の調製
実施例21と同じマイクロフロー反応装置、ベンゾフェノン溶液(0.60M)及びカリウムtert-ブトキシド溶液(0.60M)を用い、各試剤の供給速度、温度を替え、反応を行った。結果を表3中に示した。
【0051】
【表3】
【0052】
実施例29 2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-1-オール(4a)の調製
実施例21と同じ反応装置を用い、ベンゾフェノン溶液(0.60M)をベンゾフェノン溶液(0.90M)に替え、0.33mL/minで供給、カリウムtert-ブトキシド溶液(0.60M)を0.66mL/minで供給、及びペンタフルオロエタン(0.1MPa)を25.0mL/minで供給し、室温下で反応を実施した。得られた粗製物を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた19F-NMR測定において、目的物の2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-1-オール(4a)の収率は、91%であった。
【0053】
実施例30 2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-1-オール(4a)の調製
実施例21と同じ反応装置を用い、ベンゾフェノン溶液(0.60M)をベンゾフェノン溶液(1.20M)に替え、0.33mL/minで供給、カリウムtert-ブトキシド溶液(0.60M)を0.66mL/minで供給、及びペンタフルオロエタン(0.1MPa)を25.0mL/minで供給し、室温下で反応を実施した。得られた粗製物を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた19F-NMR測定において、目的物の2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-1-オール(4a)の収率は、73%であった。
【0054】
実施例31~41 各種ケトン類の反応
実施例21と同じ反応装置を用い、ベンゾフェノン溶液(0.60M)に替えて表4中に示した各種アルデヒド類の溶液(0.60M)を用いた以外、実施例21と同じ反応操作を行った。結果を表4に示した。
【0055】
【表4】
【0056】
1)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-フェニル-1-(p-トリル)プロパン-1-オール(4b)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を無色透明液体として得た(49.1mg,0.155mmol,収率86%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.55(d,J=6.8Hz,2H),7.43(d,J=7.6Hz,2H),7.35-7.33(m,3H),7.15(d,J=7.9Hz,2H),2.81(s,1H),2.34(s,3H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-77.5(s,3F),-116.9(s,2F)ppm。
MS(ESI,m/z)315[M-H]
2)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ビス(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール(4c)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1 vol/vol)で精製し、目的物を無色透明液体として得た(60.8mg,0.167mmol,収率93%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.45(d,J=8.8Hz,4H),6.85(d,J=8.8Hz,4H),3.79(s,6H),2.89(s,1H)ppm。
19F-NMR(282 MHz,CDCl)δ:-77.6(s,3F),-117.0(s,2F)ppm。
MS(ESI,m/z)361[M-H]
3)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール(4d)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=2/1 vol/vol)で精製し、目的物を無色透明液体として得た(51.7mg,0.153mmol,収率85%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.99(d,J=7.1Hz,1H),7.43-7.35(m,8H),4.03(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-76.7(s,3F),-114.0(d,F-F=275.9Hz,1F),-116.6(d,F-F=275.9Hz,1F)ppm。
13C-NMR(126MHz,CDCl)δ:138.1,137.2,133.3,132.6,130.1,129.1(t,C-F=5.9Hz),128.7,128.0,127.9,126.6,119.3(qt,C-F=288.4,35.0Hz),117.7-112.6(m),80.6(t,C-F=23.2Hz)ppm。
ATR-FTIR(neat):n=3555,3067,1452,1336,1223,1134,1050,910,863,755cm-1
HRMS(ESI)m/z:[M-H]calcd.for C15CLFO;335.0262,found:335.0258。
4)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(3-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール(4e)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=2/1 vol/vol)で精製し、目的物を無色透明液体として得た(52.7mg,0.157mmol,収率87%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.63(s,1H),7.59-7.56(m,2H),7.46(d,J=7.1Hz,1H),7.39-7.29(m,5H),2.97(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-77.6(s,3F),-116.4(d,F-F=279.3Hz,1F),-117.6(d,F-F=279.3Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)335[M-H]
5)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール(4f)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=2/1 vol/vol)で精製し、目的物を無色透明液体として得た(56.3mg,0.167mmol,収率93%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.56-7.52(m,4H),7.38-7.32(m,5H),2.92(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-77.6(s,3F),-116.5(d,F-F=279.3Hz,1F),-117.7(d,F-F=277.6Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/e)335[M-H]
6)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール(4g)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を無色透明液体として得た(62.4mg,0.164mmol,収率91%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.53-7.35(m,9H),2.90(d-like,J=6.5Hz,1H)ppm。
19F-NMR(282MHZ,CDCl)δ:-77.5(s,3F),-116.4(d,F-F=277.6Hz,1F),-117.6(d,F-F=277.6Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)404[M+Na]
7)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-(4-ニトロフェニル)-1-フェニルプロパン-1-オール(4h)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1 vol/vol)で精製し、目的物を黄色固体として得た(47.6mg,0.134mmol,収率76%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:8.18(d,J=8.8Hz,2H),7.76(d,J=8.2Hz,2H),7.54-7.52(m,2H),7.39-7.37(m,3H),3.16(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-77.5(s,3F),-115.9(d,F-F=279.3Hz,1F),-118.0(d,F-F=279.3Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)346[M-H]
8)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-フェニルプロパン-1-オール(4i)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1 vol/vol)で精製し、目的物を無色透明液体として得た(58.1mg,0.157mmol,収率87%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.70(d,J=8.5Hz,2H),7.61(d,J=8.2Hz,2H),7.56-7.53(M,2H),7.41-7.33(m,3H),2.99(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-63.3(s,3F),-77.5(s,3F),-116.3(d,F-F=279.3Hz,1F),-117.8(d,F-F=277.6Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)369[M-H]
9)9-(パーフルオロエチル)-9H-フルオレン-9-オール(4j)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を白色固体として得た(48.7mg,0.162mmol,収率90%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.73-7.63(m,4H),7.48(t-like,J=7.4Hz,2H),7.35(t-lile,J=7.5Hz,2H),2.78(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-79.4(s,3F),-122.2(s,2F)ppm。
MS(ESI,m/z)299[M-H]
10)2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1,1-ビス(ピリジン-2-イル)プロパン-1-オール(4k)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/1 vol/vol)で精製し、目的物を白色固体として得た(46.4mg,0.153mmol,収率85%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:8.60-8.58(m,2H),8.24(d-like,J=7.9Hz,2H),7.79-7.73(m,2H),7.58(s,1H),7.31-7.26(m,2H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-78.5(s,3F),-118.3(s,2F)ppm。
MS(ESI,m/z)305[M+Na]
11)2-(ペンタフルオロエチル)-2-アダマンタノール(4l)
粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジエチルエーテル=4/1 vol/vol)で精製し、目的物を白色固体として得た(41.4mg,0.153mmol,収率85%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:2.27-2.12(m,6H),1.92-1.75(m,7H),1.61(d,J=12.4Hz,2H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-78.6(s,3F),-117.4(s,2F)ppm。
MS(ESI,m/z)269[M-H]
【0057】
実施例42 (E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1,3-ジフェニルペント-1-エン-3-オール(6a)の調製
【化11】
実施例21と同じマイクロフロー反応装置を用い、カルコン(5a)(125mg,0.60mmol)を無水トルエン(2.0mL)に溶解させたカルコン溶液(0.3M)を5mLのガスタイトシリンジに入れ、シリンジポンプ(B-1)に装着した。同様にKHMDS(239mg,1.20mmol)をトルエン(4.0mL)に溶解させたKHMDS溶液(0.3M)を別のガスタイトシリンジに入れ、シリンジポンプ(B-2)に装着した。
【0058】
カルコン溶液を0.33mL/min及びKHMDS溶液を0.50mL/minの速度で、室温下、ミキサーC及びマイクロリアクターD(D-1を使用)に供給しながら、これにペンタフルオロエタン(0.1MPa)を7.5mL/minで供給(ペンタフルオロエタン/カルコン=3.10/1 mol/mol)、ペンタフルオロエタンの供給が安定した時点で、1分間、マイクロリアクターD-1の出口からの留出物を、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。次いで、エチルエーテルで抽出、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧下濃縮し、目的物の粗製物を得た。
なお、安定反応時における、マイクロミキサーでの混合時間は0.43秒、マイクロリアクターでの反応時間は2.3秒であった。
【0059】
得られた粗製物を、ベンゾトリフルオリドを内部標準物質として用いた19F-NMR測定において、目的物の(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1,3-ジフェニルペント-1-エン-3-オール(6a)の収率は90%であった。
得られた粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=1/2 vol/vol)で精製後し、目的物を白色固体として得た(29.0mg,0.0883mmol,収率89%)。
【0060】
以下、分析結果を示す。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.65(d,J=7.1Hz,2H),7.44-7.29(m,8H),6.86(brs,2H),2.74(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-78.2(s,3F),-121.0(d,F-F=279.3Hz,1F),-122.0(d,F-F=277.6Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)327[M-H]
【0061】
実施例43~45 (E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1,3-ジフェニルペント-1-エン-3-オール(6a)の調製
実施例42と同じマイクロフロー反応装置で、カルコンのトルエン溶液(0.30M)及びKHMDSのトルエン溶液(0.3M)を用い、室温下、各試剤の供給速度、温度を替え、反応を行った。結果を表5中に示した。
【0062】
【表5】
【0063】
実施例46
実施例42と同じ反応装置を用い、実施例43の反応温度を室温より-10℃に替えた以外、実施例43と同じ操作を行い、目的物の(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1,3-ジフェニルペント-1-エン-3-オール(6a)を収率90%で得た。
実施例47~49 (E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1,3-ジフェニルペント-1-エン-3-オール(6a)の調製
実施例42と同じ反応装置を用い、KHMDS濃度を0.6M及び供給速度を0.30mL/minに変更、カルコン溶液(0.30M)の供給を0.30mL/min、ペンタフルオロエタン(0.1MPa)の供給速度を25mL/minとし、溶剤種を替えた以外は同様に反応を行った。結果を表6中に示した。
【0064】
【表6】
【0065】
実施例50 (E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1,3-ジフェニルペント-1-エン-3-オール(6a)の調製
実施例42と同じ反応装置を用い、KHMDS溶液(0.6M)に替えてtBuOK(0.6M)を用いた以外、実施例47と同じ操作を行い、目的物の(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1,3-ジフェニルペント-1-エン-3-オール(6a)を収率45%で得た。
実施例51~55 各種カルコン類の反応
実施例42のマイクロフロー反応装置を用い、表7に示したカルコン類に変更した以外、実施例42と同じ操作を行い、目的物を得た。なお、実施例55はTHF溶剤で反応を実施した。結果を表7に示した。
【0066】
【表7】
【0067】
1)(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール(6b)
得られた粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1 vol/vol)で精製後し、目的物を白色固体として得た(31.1mg,0.0871mmol,収率88%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.55(d,J=9.1Hz,2H),7.44-7.29(m,5H),6.93(d,J=9.1Hz,2H),6.84(brs,2H),3.82(s,3H),2.69(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-78.2(s,3F),-121.1(d,F-F=277.6Hz,1F),-122.1(d,F-F=277.6Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)357[M-H]
2)(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-クロロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール(6c)
得られた粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1 vol/vol)で精製後し、目的物を白色固体として得た(31.3mg,0.0861mmol,収率87%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.58(d,J=8.5Hz,2H),7.43-7.28(m,7H),6.82(brs,2H),2.84-2.81(m,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-78.1(s,3F),-121.6(s,2F)ppm。
MS(ESI,m/z)361[M-H]
3)(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-クロロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール(6d)
得られた粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1 vol/vol)で精製後し、目的物を無色透明液体として得た(35.1mg,0.0861mmol,収率87%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.56-7.49(m,4H),7.44-7.29(m,5H),6.81(brs,2H),2.66(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-78.1(s,3F),-121.6(s,2F)ppm。
MS(ESI,m/z)406[M-H]
4)(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-1,3-ビス(4-フルオロフェニル)ペント-1-エン-3-オール(6e)
得られた粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1 vol/vol)で精製後し、目的物を黄色液体として得た(25.2mg,0.0693mmol,収率70%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:7.61(dd,J=8.8,5.3Hz,2H),7.41-7.36(m,2H),7.12-7.01(m,4H),6.80(d,J=15.9Hz,1H),6.73(d,J=16.2Hz,1H),2.71(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-78.2(s,3F),-113.1--113.0(m,1F),-113.6--113.5(m,1F),-121.7(s,2F)ppm。
MS(ESI,m/z)363[N-H]
5)(E)-4,4,5,5,5-ペンタフルオロ-3-(4-ニトロフェニル)-1-フェニルペント-1-エン-3-オール(6f)
得られた粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1 vol/vol)で精製後し、目的物を黄色固体として得た(26.2mg,0.0713mmol,収率72%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ:8.26(d,J=9.1Hz,2H),7.84(d,J=8.8Hz,2H),7.43-7.30(m,5H),6.89-6.78(m,2H),2.89(s,1H)ppm。
19F-NMR(282MHz,CDCl)δ:-78.1(s,3F),-120.9(d,F-F=279.3Hz,1F),-122.1(d,F-F=279.3Hz,1F)ppm。
MS(ESI,m/z)372[M-H]
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明の方法で得られるペンタフルオロエチル基含有化合物は、医農薬や電子材料の分野の製造中間体として有用である。
【符号の説明】
【0069】
A:マスフローコントローラー
B-1、B-2:シリンジポンプ
C:マイクロミキサー
D:マイクロリアクター
図1