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  • 特開-皮膚化粧料 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022166655
(43)【公開日】2022-11-02
(54)【発明の名称】皮膚化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/67 20060101AFI20221026BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20221026BHJP
   A61K 8/9789 20170101ALI20221026BHJP
   A61K 8/39 20060101ALI20221026BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20221026BHJP
   A61K 8/92 20060101ALI20221026BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
A61K8/67
A61Q19/08
A61K8/9789
A61K8/39
A61K8/34
A61K8/92
A61K8/86
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021072009
(22)【出願日】2021-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】306018365
【氏名又は名称】クラシエホームプロダクツ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中野 克哉
(72)【発明者】
【氏名】山内 沙織
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA032
4C083AA081
4C083AA082
4C083AA111
4C083AA112
4C083AA122
4C083AB032
4C083AB282
4C083AC011
4C083AC012
4C083AC021
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC102
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC132
4C083AC152
4C083AC172
4C083AC302
4C083AC352
4C083AC401
4C083AC402
4C083AC422
4C083AC431
4C083AC432
4C083AC442
4C083AC482
4C083AC532
4C083AC622
4C083AC642
4C083AC662
4C083AC712
4C083AC782
4C083AD041
4C083AD042
4C083AD072
4C083AD092
4C083AD112
4C083AD152
4C083AD202
4C083AD332
4C083AD342
4C083AD352
4C083AD432
4C083AD492
4C083AD532
4C083AD622
4C083AD631
4C083AD632
4C083AD642
4C083AD662
4C083BB04
4C083BB11
4C083CC02
4C083CC05
4C083CC07
4C083DD12
4C083DD23
4C083EE01
4C083EE06
4C083EE12
(57)【要約】
【課題】
本発明は、特に肌にうるおいを与え、深いしわを改善する効果を有し、べたつきがなく、化粧料の経時安定性に優れた皮膚化粧料を提供することを目的とする。
【解決手段】
下記成分(A)~(C)を含有することを特徴とする皮膚化粧料。
(A)ニコチン酸アミド 0.1~10質量%
(B)1,3-ブチレングリコール 0.5~25質量%
(C)ミツロウ、ワセリン、パラフィンワックスから選択される、常温で固体またはペースト状の油剤
0.1~5質量%
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)~(C)を含有することを特徴とする皮膚化粧料。
(A)ニコチン酸アミド
(B)1,3-ブチレングリコール 0.5~25質量%
(C)ミツロウ、ワセリン、パラフィンワックスから選択される、常温で固体またはペースト状の油剤
0.1~5質量%
【請求項2】
成分(D)ビルベリー葉エキスを含有する請求項1に記載の皮膚化粧料。
【請求項3】
成分(E)モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ひまし油から選択される、ポリエチレングリコール基を有するノニオン活性剤を含有する請求項1または2に記載の皮膚化粧料。
【請求項4】
成分(F)常温で液体の油剤を含有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の皮膚化粧料。
【請求項5】
成分(A)、(B)及び(G)を含有することを特徴とする皮膚化粧料。
(A)ニコチン酸アミド
(B)1,3-ブチレングリコール 0.5~25質量%
(G)常温で固体又はペースト状の、ポリエチレングリコール 0.5~5質量%
【請求項6】
成分(D)ビルベリー葉エキスを含有することを特徴とする請求項5に記載の皮膚化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は皮膚化粧料に関し、詳細には、肌にうるおいを与え、深いしわを改善する効果を有し、べたつきがなく、化粧料の経時安定性に優れた皮膚化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
健康で美しい肌を保つことは人間にとって強い望みの1つであり、日本には数多くのスキンケア皮膚化粧料が上市されている。特に近年はスキンケア皮膚化粧料に対し、様々な肌への美容作用・美容効果が求められており、美白、肌荒れ改善、エイジングケアといった様々な効果を有する皮膚化粧料の開発が行われている。
【0003】
様々な肌悩みの内、加齢とともに肌に生じる「深いしわ」は、女性にとっての大きな悩みの一つである。しわには、乾燥や軽度な外部環境変化によって生じる「浅いしわ」と、光老化または自然老化といった要因で真皮成分が変質することなどによって生じる「深いしわ」が存在し、前者は保湿といったスキンケアによって改善しやすい一方、後者は適切な美容成分やスキンケアを行わないと改善が難しいことが知られている。
【0004】
このような深いしわに関する肌悩みに対して、これまでに数々の検討がなされている。ビタミンA誘導体を用いる方法(例えば特許文献1を参照)や、コラーゲンやヒアルロン酸を用いる方法(例えば特許文献2を参照)などが報告されている。そのようななかでも特に、ニコチン酸アミドを用いる方法(例えば特許文献3,4を参照)が、皮膚への安全性が高いことなどから近年報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2-288822号公報
【特許文献2】特公平4-065047号公報
【特許文献3】特開平10-130135号公報
【特許文献4】特平10-001414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術は、深いしわを改善する皮膚化粧料として一定の効果は有していると思われるが、ニコチン酸アミドを高配合する場合、べたつきなどを生じ、肌への使用した際の感触に優れていなかった。また、化粧料の内部成分によっては、ニコチン酸アミドの結晶が析出するなど、化粧料の経時安定性に優れていなかった。このような背景から、肌にうるおいを与えることで浅いしわを改善するだけでなく、深いしわの改善効果も有しており、かつ肌のべたつきがなく、経時安定性に優れる皮膚化粧料が強く望まれていた。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、肌にうるおいを与え、深いしわを改善する効果を有し、べたつきがなく、化粧料の経時安定性に優れた皮膚化粧料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意研究を行った結果、ニコチン酸アミド、1,3-ブチレングリコール、およびミツロウ、ワセリン、パラフィンワックスから選択される、常温で固体またはペースト状の油剤を組み合わせることによって、本発明の効果を発揮することができることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
さらには、ビルベリー葉エキスを組み合わせることによって、意図せず相乗的に深いしわの改善効果を有する効果が生じることを見出し、本発明を完成した。さらには、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ひまし油から選択される、ポリエチレングリコール基を有するノニオン活性剤を含有することで、意図せずニコチン酸アミドの結晶性を抑制し、経時安定性に優れた皮膚化粧料となることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
また、ニコチン酸アミド、1,3-ブチレングリコールに、常温で固体またはペースト状のポリエチレングリコールを組み合わせることによって、同様に本発明の効果を発揮することができることを見出し、本発明を完成した。
【0011】
本願第一の発明は、下記成分(A)~(C)を含有することを特徴とする皮膚化粧料である。
(A)ニコチン酸アミド
(B)1,3-ブチレングリコール 0.5~25質量%
(C)ミツロウ、ワセリン、パラフィンワックスから選択される、常温で固体またはペースト状の油剤
0.1~5質量%
【0012】
第二の発明は、成分(D)ビルベリー葉エキスを含有することを特徴とする、第一の発明に記載の皮膚化粧料である。
【0013】
第三の発明は、成分(E)モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ひまし油から選択される、ポリエチレングリコール基を有するノニオン活性剤を含有することを特徴とする、第一または第二の発明に記載の皮膚化粧料である。
【0014】
第四の発明は、成分(F)常温で液体の油剤を含有することを特徴とする、第一、第二、第三の発明に記載の皮膚化粧料である。
【0015】
第五の発明は、成分(A)、(B)及び成分(G)常温で固体又はペースト状の、ポリエチレングリコール 0.5~5質量%を含有することを特徴とする、皮膚化粧料である。
【0016】
第六の発明は、成分(D)ビルベリー葉エキスを含有することを特徴とする、第五の発明に記載の皮膚化粧料である。
【発明の効果】
【0017】
本発明の皮膚化粧料は、特に肌にうるおいを与え、深いしわを改善する効果を有し、べたつきがなく、化粧料の経時安定性に優れた皮膚化粧料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】ヒト真皮繊維芽細胞の賦活化作用の評価結果を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の構成について詳述する。本発明の皮膚化粧料は、以下に詳述する成分(A)ニコチン酸アミド、(B)1,3-ブチレングリコール 0.5~25質量%に対して、成分(C)ミツロウ、ワセリン、パラフィンワックスから選択される、常温で固体またはペースト状の油剤0.1~5質量%、あるいは成分(G)常温で固体又はペースト状の、ポリエチレングリコール 0.5~5質量%を含有することにより、本発明の効果を
発揮することができる。
【0020】
<成分(A) ニコチン酸アミド>
本発明の皮膚化粧料で用いられる成分(A)はニコチン酸アミドである。本発明の成分(A)はナイアシンアミドとも呼ばれる、ビタミンB3誘導体の水溶性ビタミンである。本発明の成分(A)は米ぬかなどの天然物から抽出することもでき、合成によっても製造することができるため、市販のものを使用することができる。本発明の成分(A)を使用することにより、肌にうるおいを与え、深いしわを改善することができる。
【0021】
本発明の皮膚化粧料に用いる成分(A)の含有量は、皮膚化粧料全体に対し、0.1~10質量%(以後、特別な記載のない限り質量%を表す)であることが望ましい。0.1%以上であれば、十分なうるおい効果、深いしわの改善効果が得られ、10%以下であれば、塗布中に成分(A)由来のヨレを生じず、また使用時のべたつきを生じない。
【0022】
<成分(B) 1,3-ブチレングリコール>
本発明の皮膚化粧料で用いられる成分(B)は1,3-ブチレングリコールである。成分(B)は一般的には保湿剤および溶剤として用いられる汎用の成分である。本発明において成分(B)を用いることで、皮膚化粧料を使用した際に肌のうるおい効果を高める効果だけでなく、成分(A)の肌への浸透を促進する効果、および成分(A)由来の結晶析出を抑制する効果という、まったく違った効果も有していると推測される。本発明の成分(B)は植物由来バイオマス又は石油由来成分からの合成によって製造することができる。本発明で用いる成分(B)は市販のものを使用することができる。
【0023】
本発明の皮膚化粧料に用いる成分(B)の含有量は、皮膚化粧料全体に対して0.5~25%であることが、本発明の効果を発揮する限りにおいて望ましい。0.5%以上であれば、十分な肌のうるおい効果、しわ改善効果および皮膚化粧料の経時安定性の向上効果が得られる。一方、25%以下であれば、使用時のべたつきや肌への刺激が起こりづらくなる。
【0024】
<成分(C) ミツロウ、ワセリン、パラフィンワックスから選択される、常温で固体またはペースト状の油剤>
本発明の皮膚化粧料で用いられる成分(C)はミツロウ、ワセリン、パラフィンワックスから選択される、常温で固体またはペースト状の油剤である。本発明の成分(C)はエモリエント効果に優れ、角質を柔軟にする作用がある。また、塗布後の肌表面に成分(C)由来の塗膜を作ることで、本発明の成分(A)の浸透性を高め、その後の生活による摩擦刺激による肌上からの化粧料残渣の剥がれを抑制する作用がある。そのため、より本発明の皮膚化粧料の効果を高めていると推察される。本発明の成分(C)は化粧料に一般的に用いられる成分であり、市販されている化粧品原料として入手可能である。本発明の成分(C)は、1種単独でも2種以上を組み合わせてもよい。
【0025】
本発明で使用する成分(C)の含有量は、皮膚化粧料全体に対して0.1~5.0%であることが、本発明の効果を発揮する限りにおいて望ましい。0.1%以上であれば、十分な肌のうるおい効果や深いしわ改善効果が得られる。一方、5.0%以下であれば、べたつきや皮膚化粧料の経時での析出物の発生など生じない。ここで、成分(C)を2種以上含む場合には、上記含有量はそれらの成分の合計量を示す。
【0026】
<成分(D) ビルベリー葉エキス>
本発明の皮膚化粧料には、さらには成分(D)ビルベリー葉エキスを含有することが好ましい。本発明の皮膚化粧料に成分(D)を加えることによって、本発明の有する深いしわ改善効果を相乗的に、より一層高いものとすることができる。その作用機構としては、
成分(A)が有する線維芽細胞の賦活作用を相乗的に高める作用があるため、真皮皮膚にてコラーゲンの産生促進および代謝促進によって、深いしわの形成を抑制及び改善しているからだと推察される。
【0027】
本発明の成分(D)は、ツツジ科スノキ族のセイヨウスノキ(学名Vaccinium
myrtillus L.)およびその類縁種の総称であるビルベリーの葉から、水やエタノール、1,3-ブチレングリコールあるいはそれらの混合物より選択される溶剤によって抽出されたのち、殺菌や熟成、オリの除去などの精製過程を経て得られるものであり、市販されているものを使用することができる。
【0028】
本発明の成分(D)には、アントシアニンやアントシアニジンなどのポリフェノールが多く含まれると期待されるが、本発明における成分(D)を配合することにより一層好ましい効果が得られる要因となる成分はこれらに限定されない。
【0029】
本発明の皮膚化粧料に用いる成分(D)の含有量は、皮膚化粧料全体に対し、0.0001~0.1%であることが望ましい。0.0001%以上であれば十分な肌への効果が認められ、0.1%以下であれば、皮膚化粧料に成分(D)由来の着色が生じず、皮膚化粧料の経時での黄変といった経時安定性の低下が起こらない。
【0030】
<成分(E)モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ひまし
油から選択される、ポリエチレングリコール基を有するノニオン活性剤>
本発明には、さらには成分(E)ポリエチレングリコール基を有するノニオン活性剤を含有することが望ましい。本発明における成分(E)は一般的に用いられる乳化剤であるが、成分(A)由来の結晶析出を抑制する作用があることを見出している。
【0031】
成分(A)は、それ単独及び皮膚化粧料に含まれるアニオン活性剤などと複合体を形成することで、特に低温あるいは乾燥条件下で長期間保管された際に結晶が析出することが知られている。そのため、水中油型乳化化粧料などの油分を含む皮膚化粧料に成分(A)を含有させる際に、成分(A)を安定に配合することには課題があった。そこで、成分(E)を添加することによって、このような環境下でも成分(A)単独あるいはその他成分との複合体由来の結晶の析出を抑制する効果がある。
【0032】
本発明における成分(E)は、市販されているものを使用することができ、例えばEMALEX 805(ステアリン酸PEG-5、日本エマルション株式会社製)、NIKKOL MYS-10V(ステアリン酸PEG-10、日光ケミカルズ株式会社製)、N-MYS-25V(ステアリン酸PEG-25、日光ケミカルズ株式会社製)、N-HCO-10(PEG-10水添ヒマシ油、日光ケミカルズ株式会社製)、N-HCO-20(PEG-20水添ヒマシ油、日光ケミカルズ株式会社製)、N-HCO-40(PEG-40水添ヒマシ油、日光ケミカルズ株式会社製)、N-HCO-60(PEG-60水添ヒマシ油、日光ケミカルズ株式会社製)などが挙げられる。
【0033】
本発明の皮膚化粧料に用いる成分(E)の含有量は、皮膚化粧料全体に対して、0.1~2.0%であることが望ましい。0.1%以上であれば、十分な皮膚化粧料の経時安定性を有し、1.0%以下であれば、皮膚化粧料にべたつきなどを生じない。
【0034】
<成分(F)常温で液体の油剤>
本発明には、さらには成分(F)常温で液体の油剤を含有することが望ましい。本発明における成分(F)は一般的に用いられるエモリエント剤である。成分(C)を皮膚化粧料に配合する際に、成分(C)単独だと経時で成分(C)由来の固体脂の析出を生じる場合があるが、成分(F)を組み合わせることによって、成分(C)と成分(F)とが相溶
することによって、皮膚化粧料の経時安定性を高めることができる。また、皮膚化粧料を肌に塗布した後に形成される成分(C)由来の塗膜を、より均一にすることができる。
【0035】
本発明における成分(F)の例として、ミネラルオイル、スクワラン、トリグリセライド、エステル油、シリコーン油などが挙げられる。本発明の成分(F)は1種単独あるいは2種を組み合わせて使用することができ、いずれも天然由来や石油由来の市販されている油剤を使用することができる。
【0036】
本発明における成分(F)の含有量は、皮膚化粧料全体に対して、0.1~10%であることが望ましい。0.1%以上であれば、十分な皮膚化粧料の経時安定性を有し、10%以下であれば、皮膚化粧料にべたつきなどを生じない。
【0037】
<成分(G)常温で固体またはペースト状の、ポリエチレングリコール>
本発明には、成分(C)に代えて、成分(G)常温で固体またはペースト状のポリエチレングリコールを使用することもできる。本発明の成分(G)は一般的には保湿剤、増粘剤、製剤の結着剤などの目的で化粧料に一般的に用いられる成分であり、本発明で使用する際も市販されている化粧品原料として入手可能である。
【0038】
本発明の皮膚化粧料に常温で固体またはペースト状のポリエチレングリコールを添加することによって、成分(C)の作用と同様に、塗布後の肌表面に成分(G)由来の塗膜を作ることで、本発明の成分(A)の浸透性を高め、その後の生活による摩擦刺激による肌上からの化粧料残渣の剥がれを抑制する作用がある。そのため、より本発明の皮膚化粧料の肌へのうるおい効果および深いしわ改善効果を相乗的に高めていると推察される。
【0039】
本発明で使用する成分(G)は、常温で固体またはペースト状である。このような条件を満たすため、成分(G)の平均分子量は1000~300000であることが望ましい。本発明で使用する「平均分子量」とは、数平均分子量のことである。平均分子量が1000以上であれば、十分な塗布膜形成作用およびそれに起因する肌への作用が得られる。また、平均分子量が300000以下であれば、塗膜のヨレによる剥がれを生じない。また、本発明で使用する成分(G)は、その全体の平均分子量が1000~300000の範囲におさまるようにすれば、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0040】
ここで、本発明においては、常温で固体またはペースト状のポリエチレングリコールを用いることに特異的に作用が認められることを意味するため、ここでいう平均分子量1000~300000とは、配合されている(G)成分全体から平均して計算したものではなく、化粧料中に分子量1000~300000のものが多く含まれていることを意味する。
【0041】
本発明における成分(G)の含有量は、皮膚化粧料全体に対して0.5~5.0%であることが、本発明の効果を発揮する限りにおいて望ましい。0.5%以上であれば、十分な肌のうるおい効果や深いしわ改善効果が得られる。一方、5.0%以下であれば、べたつきや皮膚化粧料の経時での析出物の発生など生じない。ここで、成分(G)を2種以上含む場合には、上記含有量はそれらの成分の合計量を示す。
【0042】
本発明における成分(C)ミツロウ、ワセリン、パラフィンワックスから選択される、常温で固体またはペースト状の油剤と、成分(G)常温で固体またはペースト状の、ポリエチレングリコールについては、皮膚化粧料に単独で使用しても、成分(C)と成分(G)を併用してもよい。ここで、成分(C)と成分(G)とは肌上に塗膜を形成するという同様の作用機序を推察しているが、成分(C)は油溶性であり成分(G)は水溶性である
ことから、それぞれの作用は別個として存在し、成分(C)と成分(G)を併用した際にはそれらの効果をお互いに阻害はせず、効果がさらに高まると想定される。
【0043】
<その他の成分>
本発明の皮膚化粧料は、上述した成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、他の成分、例えば、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、油剤、高分子化合物、増粘剤、粉体(色素、樹脂、顔料)、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、ミネラル塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、パール化剤、中和剤、pH調整剤、植物エキス、酵素、ビタミン類、アミノ酸等の成分を適宜配合することができる。
【0044】
また、本発明の皮膚化粧料には、本発明の目的を損なわない範囲で、生理活性成分を適宜配合することができる。生理活性物質とは、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質であり、例えば、美白剤、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、収斂剤、抗酸化剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、冷感剤、温感剤、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤等が挙げられる。
【0045】
<皮膚化粧料>
本発明の皮膚化粧料は、常法に従って製造することができる。また、本発明の皮膚化粧料の一例としては、ローション、乳液、クリーム、ジェル、セラム、シートマスク、ボデイローション、ボディジェル、ボディクリーム等が挙げられる。剤形も目的に応じて任意に選択することができる。すなわち、液状、クリーム状、ジェル状、乳液状、シート状、スティック状、エアゾール状等のものが挙げられる。本発明の皮膚化粧料は、一般の化粧料に限定されるものではなく、医薬部外品、指定医薬部外品、外用医薬品等を包含するものである。
【実施例0046】
次に本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、これに限定されるものではない。実施例に先立ち、各実施例で採用した試験法、評価法を説明する。
【0047】
(ヒト真皮線維芽細胞の賦活化作用の評価試験)
(1)被験試料の調製
被験試料として下記のものを準備した。なお、各被験試料は、96wellマイクロプレートの1well中の成分濃度(複数成分を含む場合は各々の濃度)が記載の濃度となるように調製した。
被験試料1:ビルベリー葉エキス 0.10%(ビルベリー葉から1,3-BGで抽出したもの)
被験試料2:ビルベリー葉エキス 0.25%(ビルベリー葉から1,3-BGで抽出したもの)
被験試料3:ニコチン酸アミド水溶液 0.25%(被験試料1の1,3-BGと同量に調整)
被験試料4:ニコチン酸アミド0.25%+ビルベリー葉エキス0.1%(被験試料1の1,3-BGと同量に調整)
被験試料5:ニコチン酸アミド0.25%+ビルベリー葉エキス0.25%(被験試料1の1,3-BGと同量に調整)
コントロール:1,3-BG水溶液(被験試料1乃至3の1,3-BGと同量に調整)
(2)試験方法
EMEM(Sigma-Aldrich製)で予め培養しておいたヒト真皮線維芽細胞を96wellマイクロプレートに播種(10^3個/well)した。これを37℃で1日間培養した後、被験試料またはコントロールを1μL添加した。次いで37℃で3日間培養した後に、細胞増殖率を計
算した。細胞増殖率の計算は、 細胞を含む測定対象のwellに、500μg/mLMTT溶液(Dojindo製)を200μLずつ添加し、室温で2時間インキュベートした。次いで、イソプロパノールを100μLずつ添加して30分振盪させ、570nmの波長で吸光度を測定することによって行った。なお、被験試料、コントロールそれぞれの試験数は3であった(n:3)。細胞賦活化作用は、以下の計算式より算出した。
賦活化作用(%)=(各被験試料を添加して培養後の吸光度)/(コントロール試料を添加して培養した後の吸光度)
(3)試験結果
試験結果を図1に記載する。なお、値はコントロールの結果(平均値)を100とした相対値(平均値)である。
【0048】
この結果から、成分(A)ニコチン酸アミドおよび成分(D)ビルベリー葉エキスはヒト真皮線維芽細胞の賦活化作用があることが示され、また成分(A)ニコチン酸アミドおよび成分(D)ビルベリー葉エキス組み合わせることで、相乗的に賦活化作用を高める効果を有することがわかる。
【0049】
(角質水分量測定による肌のうるおい改善効果試験)
評価パネル3名について、洗顔せっけんによって前腕部を洗浄後、温度25℃、相対湿度50%の環境下にて20分馴化をし、本発明の実施例および比較例の皮膚化粧料を適量塗布した。塗布前の肌と、塗布後同環境下で20分馴化した肌とで、肌の水分量をCorneometer(MPA580、Courage+Khazaka社製)を用いて測定した。肌のうるおい改善効果の評価は、以下の計算式よりうるおい改善効果(%)を算出して3名の平均値を求め、下記判断基準に基づいて行った。その結果を表に示す。
柔軟性改善効果(%)=(連用後の皮膚の水分量値/連用前の皮膚の水分量値)×100<評価基準>
◎:うるおい改善効果(%)が150%以上であった。
○:うるおい改善効果(%)が130%以上150%未満であった。
△:うるおい改善効果(%)が105%以上130%未満であった。
×:うるおい改善効果(%)が105%未満であった。
【0050】
(深いしわ改善効果試験)
評価パネル9名について、1日1回洗顔後の左右いずれかの目じり部に本発明の実施例および比較例の皮膚化粧料を適量塗布する連用試験を30日間実施した。連用前後の目じり部を中心とした直径3cmの範囲において、レプリカ剤SILFLO(アミックグループ社製)を塗布し、一定時間経過後、固化したレプリカ剤を剥離して皮膚レプリカを採取した。皮膚レプリカのうち目の際から約5mm離れた部位から1cm×1cmの範囲において、表面形状(しわ面積mm2、しわ平均深さmm)をPRIMOS-CR(Canfield社製)を用いて測定した。しわ改善効果(%)は、9名の測定値の平均値を用いて、下記の計算式より求めた。その結果を表に示す。
しわ面積改善効果(%)={1-(連用後のしわ面積/連用前のしわ面積)}×100
しわ平均深さ改善効果(%)={1-(連用後のしわ平均深さ/連用前のしわ平均深さ)}×100
<しわ改善効果(%)の評価基準>
◎:しわ面積改善効果、しわ平均深さ改善効果がいずれも30%以上であった。
○:しわ面積改善効果、しわ平均深さ改善効果の片方は30%以上、もう片方は5%以上30%未満であった。
△:しわ面積改善効果、しわ平均深さ改善効果のいずれもが5%以上、30%未満であった。
×:しわ面積改善効果、しわ平均深さ改善効果のいずれかあるいはいずれもが5%未満であった。
【0051】
(べたつきのなさ評価試験)
専門パネル5名により、本発明の実施例および比較例の皮膚化粧料を使用直後での肌のべたつきについて下記の評点のつけ方にて官能評価を実施した。評価基準は5名の評点の平均値を用いて、以下の通りに分類した。
<べたつきのなさに関する評点と内容>
5点…べたつきを感じない。
4点…べたつきをわずかに感じる。
3点…べたつきをやや感じる。
2点…べたつきを感じる。
1点…べたつきを強く感じ、不快である。
(使用感触の良さの評価基準)
◎:極めて良好 (5名の平均点が4点以上であった)
○:良好 (5名の平均点が3点以上4点未満であった)
△:やや悪い (5名の平均点が2点以上3点未満であった)
×:悪い (5名の平均点が2点未満であった)
【0052】
(皮膚化粧料の経時安定性評価試験)
本発明の実施例および比較例の皮膚化粧料を50gガラス瓶に充填し、45℃条件、30℃条件及び0℃条件の恒温器に入れて3か月保管した。3か月後に本発明の実施例および比較例の皮膚化粧料を取り出し、その状態を確認した。皮膚化粧料の安定性評価は、下記の項目を用いて、以下の通りに分類した。
(皮膚化粧料の経時安定性の評価基準)
◎:極めて良好 (45℃、30℃、0℃のいずれの条件においても、ほとんど変化が見られない)
○:良好 (45℃、30℃、0℃のいずれの条件において、ごくわずかに変色、変臭のいずれかあるいはいずれもが見られたが、皮膚化粧料の使用品質には問題がない)
△:やや悪い (45℃、30℃、0℃のいずれの条件において、やや変色、変臭、不均一化のいずれかあるいはいずれもの傾向が見られたが、皮膚化粧料の使用品質には問題がない)
×:悪い (45℃、30℃、0℃のいずれの条件において、結晶状のツブの析出や、油分あるいは水分の分離、非常に大きな変色、変臭、不均一化のいずれかあるいはいずれもの傾向が見られた)
【0053】
<実施例1~21及び比較例1~11>
表1~3に示す実施例1~21および比較例1~11の各処方における皮膚化粧料を常法により調製し、各試験法により評価した。その結果を表1~3に併せて示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
表1~3から明らかなように、本発明の成分を用いた実施例の皮膚化粧料はいずれも優れた性能を有していた。一方、必須成分のいずれかを欠いた比較例では、うるおい効果、深いしわ改善効果、べたつきのなさ、化粧料の経時安定性のいずれかの項目で劣っており、本発明の目的を達成できなかった。
【0058】
以下、本発明の皮膚化粧料のその他の処方例を実施例として挙げる。なお、これらの実施例の皮膚化粧料についても、上記のうるおい効果、深いしわ改善効果、べたつきのなさ、化粧料の経時安定性について各項目を検討したところ、いずれにおいても優れた特性を有しており良好であった。
【0059】
実施例21(ジェルクリーム)
(1)ニコチン酸アミド 6.0%
(2)1,3-ブチレングリコール 10.0%
(3)ミツロウ 0.1%
(4)ビルベリー葉エキス 0.01%
(5)ステアリン酸PEG-25 0.3%
(6)PEG-60水添ヒマシ油 0.5%
(7)スクワラン 0.2%
(8)ポリエチレングリコール(平均分子量6000) 1.0%
(9)アスコルビン酸2-グルコシド 2.5%
(10)トラネキサム酸 2.5%
(11)グリチルリチン酸2カリウム 0.2%
(12)イソプロピルメチルフェノール 0.2%
(13)酢酸dl-αトコフェロール 0.1%
(14)ジプロピレングリコール 5.0%
(15)グリセリン 5.0%
(16)POEメチルグルコシド 0.2%
(17)ソルビトール 0.5%
(18)エタノール 5.0%
(19)キサンタンガム 0.1%
(20)ポリアクリル酸Na 0.1%
(21)アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.2%
(22)ジメチコン 0.1%
(23)ハス種子乳酸菌発酵液 0.05%
(24)ヒアルロン酸Na 0.1%
(25)加水分解コラーゲン 0.1%
(26)コンドロイチン硫酸ナトリウム 0.05%
(27)EDTA-2NA 0.01%
(28)クエン酸 0.01%
(29)リン酸二ナトリウム 0.02%
(30)セラミドII 0.001%
(31)グルコシルセラミド 0.01%
(32)オレイン酸ポリグリセリル-10 0.02%
(33)水酸化カリウム 0.25%
(34)フェノキシエタノール 0.1%
(35)メチルパラベン 0.05%
(36)精製水 残部
【0060】
(製法)(3)、(7)、(13)、(22)、(30)を85℃まで加熱し、均一に溶解させた(A液)。(1)、(2)、(4)~(6)、(8)~(11)、(14)~(17)、(19)~(21)、(27)~(29)、(31)、(33)~(36)を80℃まで加熱し、均一に溶解させた(B液)。(18)に(12)と(32)を加え、均一に溶解させた(C液)。A液にB液を加え、均一になるまでホモミキサーで分散させた。その後、35℃まで冷却し、さらにC液、および(23)~(26)を加え、均一になるまでホモミキサーで分散させた。その後、容器に充填してジェルクリームを調製した。
【0061】
実施例22(シートマスク)
(1)ニコチン酸アミド 6.0%
(2)1,3-ブチレングリコール 15.0%
(3)パラフィンワックス 0.1%
(4)ビルベリー葉エキス 0.03%
(5)コメ発酵液 0.07%
(6)PEG-60水添ヒマシ油 0.8%
(7)シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.2%
(8)ポリエチレングリコール(平均分子量4000) 1.0%
(9)アスコルビン酸2-グルコシド 1.0%
(10)トラネキサム酸 1.0%
(11)グリチルリチン酸2カリウム 0.2%
(12)トリメチルグリシン 0.5%
(13)ポリグリセリン(平均分子量500) 0.2%
(14)ジプロピレングリコール 7.0%
(15)グリセリン 3.0%
(16)POEメチルグルコシド 0.2%
(17)ソルビトール 1.0%
(18)マルチトール 1.0%
(19)ジグリセリン 0.1%
(20)ポリアクリル酸Na 0.01%
(21)カルボキシビニルポリマー 0.05%
(22)キサンタンガム 0.1%
(23)ハス種子乳酸菌発酵液 0.05%
(24)ヒアルロン酸Na 0.1%
(25)水溶性コラーゲン 0.1%
(26)コンドロイチン硫酸ナトリウム 0.05%
(27)EDTA-2NA 0.01%
(28)クエン酸 0.01%
(29)クエン酸ナトリウム 0.02%
(30)セラミドII 0.001%(31)グルコシルセラミド 0.01%
(32)ポリソルベート20 0.1%
(33)水酸化カリウム 0.01%
(34)フェノキシエタノール 0.1%
(35)メチルパラベン 0.05%
(36)精製水 残部
【0062】
(製法)(3)、(6)、(7)、(30)、(31)を(2)に加え、加熱撹拌をして均一溶解させる(A液)。(1)、(4)、(5)、(8)~(29)および(33)~(35)を(36)に加え、撹拌して均一溶解させる(B液)。B液にA液を加え、均一になるまでホモミキサーにて分散して、シートマスクの美容液を作成する。その後、作成
された美容液を不織布シートに含浸させて、シートマスクを調製した。
【0063】
実施例23(乳液)
(1)ニコチン酸アミド 4.0%
(2)1,3-ブチレングリコール 9.0%
(3)ミツロウ 0.1%
(4)ワセリン 0.1% (5)ビルベリー葉エキス 0.01%
(6)ステアリン酸PEG-10 0.8%
(7)PEG-60水添ヒマシ油 0.8%
(8)ミネラルオイル 1.0%
(9)スクワラン 1.0% (10)ジメチコン 1.0%
(11)ホホバ油 0.2%
(12)トリイソステアリン酸グリセリル 0.1%
(13)トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル
0.5%
(14)オリーブ油 1.0%
(15)ミリスチン酸オクチルドデシル 3.0%
(16)パルミチン酸エチルヘキシル 0.2%
(17)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)0.5%
(18)エチルヘキサン酸セチル 1.0%
(19)パルミチン酸レチノール 0.001%(20)コレステロール 0.01%
(21)ステアリン酸グリセリル 0.2%
(22)ベヘニルアルコール 0.2%
(23)ステアリルアルコール 0.05%
(24)(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー 0.05%
(25)(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー 0.05%
(26)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30)) クロスポリマー
0.05%
(27)カルボキシビニルポリマー 0.05%
(28)ステアロイルグルタミン酸Na 1.0%
(29)セチル硫酸Na 0.1%
(30)BHT 0.001%(31)クエン酸 0.01%
(32)ハス種子乳酸菌発酵液 0.1%
(33)水酸化カリウム 0.01%
(34)フェノキシエタノール 0.1%
(35)メチルパラベン 0.05%
(36)精製水 残部
【0064】
(製法)(3)、(4)、(6)、(8)~(23)を70℃に加熱して均一溶解させる(A液)。(1)、(2)、(7)、(24)~(36)を70℃に加熱して均一溶解させる(B液)。A液にB液を加え、ホモミキサーにて分散する。次に、40℃まで冷却した後に(5)を加え、さらにホモミキサーにて攪拌する。その後、32℃まで冷却し、スクイーズボトル容器に充填し、乳液を調製した。



図1