(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022166704
(43)【公開日】2022-11-02
(54)【発明の名称】タイヤ
(51)【国際特許分類】
B60C 11/13 20060101AFI20221026BHJP
B60C 5/00 20060101ALI20221026BHJP
B60C 11/03 20060101ALI20221026BHJP
B60C 11/12 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
B60C11/13 C
B60C5/00 H
B60C11/03 B
B60C11/03 300D
B60C11/12 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021072102
(22)【出願日】2021-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【弁理士】
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】田原 功太郎
(72)【発明者】
【氏名】河越 義史
【テーマコード(参考)】
3D131
【Fターム(参考)】
3D131BB01
3D131BB11
3D131BC12
3D131BC13
3D131BC18
3D131BC20
3D131CB06
3D131EB05U
3D131EB11V
3D131EB11X
3D131EB31V
3D131EB32W
3D131EB32X
3D131EB36W
3D131EB47V
3D131EB47W
3D131EB47X
3D131EB87V
3D131EC01W
3D131EC12V
3D131EC12W
3D131EC12X
(57)【要約】
【課題】良好な排水性能を有しつつ、スノートラクション性能を向上させたタイヤを提供する。
【解決手段】クラウン陸部10には、タイヤ周方向に対して傾斜し、かつ、クラウン陸部10を横断する複数の傾斜溝20が設けられている。第1ミドル陸部11には、タイヤ周方向に対して傾斜溝20と同じ方向に傾斜する複数の第1ミドル傾斜溝31が設けられている。第1ミドル傾斜溝31のタイヤ軸方向の内端31iは、傾斜溝20を第1ミドル陸部11に延長した位置20aでクラウン周方向溝3に連通する。第1ミドル傾斜溝31のタイヤ軸方向の外端は、第1ミドル陸部11内で終端する。傾斜溝20のタイヤ周方向に対する角度θ1は、第1ミドル傾斜溝31のタイヤ周方向に対する角度θ2よりも大きい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレッド部を有するタイヤであって、
前記トレッド部に、タイヤ赤道の両側をタイヤ周方向にのびる一対のクラウン周方向溝と、前記一対のクラウン周方向溝のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向にのびる一対のショルダー周方向溝とが設けられることにより、
前記トレッド部が、前記一対のクラウン周方向溝の間のクラウン陸部と、前記クラウン周方向溝と前記ショルダー周方向溝との間の一対のミドル陸部と、前記ショルダー周方向溝よりタイヤ軸方向外側の一対のショルダー陸部とに区分されており、
前記クラウン陸部には、タイヤ周方向に対して傾斜し、かつ、前記クラウン陸部を横断する複数の傾斜溝が設けられており、
前記一対のミドル陸部の一方である第1ミドル陸部には、タイヤ周方向に対して前記傾斜溝と同じ方向に傾斜する複数の第1ミドル傾斜溝が設けられており、
前記第1ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向の内端は、前記傾斜溝を前記第1ミドル陸部に延長した位置で前記クラウン周方向溝に連通し、
前記第1ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向の外端は、前記第1ミドル陸部内で終端しており、
前記傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度θ1は、前記第1ミドル傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度θ2よりも大きい、
タイヤ。
【請求項2】
前記傾斜溝は、前記一対のミドル陸部の他方側である第2ミドル陸部及び前記一対のショルダー陸部の他方側である第2ショルダー陸部を横断している、請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
前記第2ミドル陸部及び前記第2ショルダー陸部において、前記傾斜溝の幅は、タイヤ軸方向内方に向かって小さくなる、請求項2に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記角度θ1と前記角度θ2との差θ1-θ2は、15゜~70゜である、請求項1ないし3のいずれかに記載のタイヤ。
【請求項5】
前記第1ミドル陸部には、前記ショルダー周方向溝から前記第1ミドル傾斜溝とは逆方向に傾斜してのび、かつ、前記第1ミドル陸部内で終端する複数の第2ミドル傾斜溝が設けられている、請求項1ないし4のいずれかに記載のタイヤ。
【請求項6】
前記第2ミドル傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度θ3は、前記角度θ2よりも大きい、請求項5に記載のタイヤ。
【請求項7】
前記角度θ1と前記角度θ2との差θ3-θ2は、50゜~65゜である、請求項6に記載のタイヤ。
【請求項8】
前記第2ミドル傾斜溝の本数は、前記第1ミドル傾斜溝の本数よりも多い、請求項5ないし7のいずれかに記載のタイヤ。
【請求項9】
前記第2ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向長さは、前記第1ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向長さよりも大きい、請求項5ないし8のいずれかに記載のタイヤ。
【請求項10】
前記第2ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向長さは、前記第1ミドル陸部のタイヤ軸方向の幅の15~20%である、請求項5ないし9のいずれかに記載のタイヤ。
【請求項11】
前記クラウン陸部には、隣り合う前記傾斜溝の間に1対のサイプが設けられている、請求項1ないし10のいずれかに記載のタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレッド部を有するタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、雪路及びドライ路面での走行性能を両立するタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されたタイヤでは、第1センター主溝及び第2センター主溝がセンター陸部内で終端しているので、センター陸部で良好な排水性能を得ることが困難であった。また、雪柱剪断による良好なスノートラクション性能を得ることが困難であった。
【0005】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、良好な排水性能を有しつつ、スノートラクション性能を向上させたタイヤを提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、トレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部に、タイヤ赤道の両側をタイヤ周方向にのびる一対のクラウン周方向溝と、前記一対のクラウン周方向溝のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向にのびる一対のショルダー周方向溝とが設けられることにより、前記トレッド部が、一対の前記クラウン周方向溝の間のクラウン陸部と、前記クラウン周方向溝と前記ショルダー周方向溝との間の一対のミドル陸部と、前記ショルダー周方向溝よりタイヤ軸方向外側の一対のショルダー陸部とに区分されており、前記クラウン陸部には、タイヤ周方向に対して傾斜し、かつ、前記クラウン陸部を横断する複数の傾斜溝が設けられており、前記一対のミドル陸部の一方である第1ミドル陸部には、タイヤ周方向に対して前記傾斜溝と同じ方向に傾斜する複数の第1ミドル傾斜溝が設けられており、前記複数の第1ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向の内端は、前記傾斜溝を前記第1ミドル陸部に延長した位置で前記クラウン周方向溝に連通し、前記複数の第1ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向の外端は、前記第1ミドル陸部内で終端しており、前記傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度θ1は、前記第1ミドル傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度θ2よりも大きい。
【0007】
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記傾斜溝は、前記一対のミドル陸部の他方側である第2ミドル陸部及び前記一対のショルダー陸部の他方側である第2ショルダー陸部を横断している、のが望ましい。
【0008】
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記第2ミドル陸部及び前記第2ショルダー陸部において、前記傾斜溝の幅は、タイヤ軸方向内方に向かって小さくなる、のが望ましい。
【0009】
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記角度θ1と前記角度θ2との差θ1-θ2は、15゜~70゜である、のが望ましい。
【0010】
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記第1ミドル陸部には、前記ショルダー周方向溝から前記第1ミドル傾斜溝とは逆方向に傾斜してのび、かつ、前記第1ミドル陸部内で終端する複数の第2ミドル傾斜溝が設けられている、のが望ましい。
【0011】
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記第2ミドル傾斜溝のタイヤ周方向に対する角度θ3は、前記角度θ2よりも大きい、のが望ましい。
【0012】
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記角度θ1と前記角度θ2との差θ3-θ2は、50゜~65゜である、のが望ましい。
【0013】
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記第2ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向長さは、前記第1ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向長さよりも大きい、のが望ましい。
【0014】
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記第2ミドル傾斜溝のタイヤ軸方向長さは、前記第1ミドル陸部のタイヤ軸方向の幅の15~20%である、のが望ましい。
【0015】
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記クラウン陸部には、隣り合う前記傾斜溝の間に1対のサイプが設けられている、のが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の前記タイヤは、前記傾斜溝が前記クラウン陸部を横断しているので、良好な排水性能が得られる。そして、前記第1ミドル傾斜溝の前記内端が、前記傾斜溝を前記第1ミドル陸部に延長した位置で前記クラウン周方向溝に連通しているので、前記クラウン周方向溝を介して前記傾斜溝と前記第1ミドル傾斜溝とが連続する。これにより、前記傾斜溝と前記第1ミドル傾斜溝との間で良好な排水が得られる。また、前記第1ミドル傾斜溝によって実質的に延長された前記傾斜溝と前記クラウン周方向溝とが交差し、前記タイヤが雪上を走行時に、十字状の大きな雪柱が形成される。これにより、前記クラウン周方向溝の両側で雪柱剪断による良好なスノートラクション性能が得られる。さらに、前記傾斜溝の前記角度θ1が、前記第1ミドル傾斜溝の前記角度θ2よりも大きいので、前記傾斜溝のエッジ効果により、良好なスノートラクション性能が得られ、前記第1ミドル傾斜溝での良好な排水が得られる。そして、このような前記傾斜溝及び前記第1ミドル傾斜溝の構成が一体となって相乗的に奏する作用効果によって、より一層良好な排水性能とスノートラクション性能とが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明のタイヤの一実施形態を示すトレッド部の展開図である。
【
図3】
図1のトレッド部の変形例を示す展開図である。
【
図4】
図3のトレッド部のクラウン陸部、第2ミドル陸部及び第2ショルダー陸部を示す展開図である。
【
図5】
図3のトレッド部のクラウン陸部及び第1ミドル陸部を示す展開図である。
【
図6】
図3のトレッド部の第1ミドル陸部及び第1ショルダー陸部を示す展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のタイヤのトレッド部2の展開図である。以下、特に言及されない場合、タイヤの各部の寸法等は正規状態で測定された値である。
【0019】
「正規状態」とは、タイヤを正規リム(図示省略)にリム組みし、かつ、正規内圧を充填した無負荷の状態である。タイヤがエアレスタイヤの場合、正規リムに組み込まれた状態である。
【0020】
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
【0021】
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。タイヤが乗用車用である場合、正規内圧は、例えば、180kPaである。
【0022】
図1に示されるように、本実施形態のタイヤは、タイヤ赤道Cに対して非対称のトレッドパターンが形成されたトレッド部2を有する。トレッド部2には、一対のクラウン周方向溝3、4と、一対のショルダー周方向溝5、6とが設けられる。本実施形態のクラウン周方向溝3、4及びショルダー周方向溝5、6は、直線状に形成されているが、ジグザグ状に形成されていてもよい。
【0023】
クラウン周方向溝3、4は、タイヤ赤道Cの一方側をタイヤ周方向にのびる。クラウン周方向溝4は、タイヤ赤道Cの他方側をタイヤ周方向にのびる。クラウン周方向溝3の幅W3及びクラウン周方向溝4の幅W4(
図2参照)は、慣例に従って種々定めることができる。例えば、本実施形態のタイヤでは、幅W3及びW4は、トレッド接地幅TWの3.0%~8.0%が望ましい。
【0024】
トレッド接地幅TWは、トレッド接地端TE、TE間のタイヤ軸方向距離として定義される。トレッド接地端TEとは、正規状態のタイヤに、正規荷重を負荷しかつキャンバー角0゜で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側のトレッド接地端を意味している。
【0025】
クラウン周方向溝3の深さD3及びクラウン周方向溝4の深さD4は、慣例に従って種々定めることができる。例えば、本実施形態のタイヤでは、深さD3、D4は、例えば、8~15mmが望ましい。但し、クラウン周方向溝3及びクラウン周方向溝4の寸法は、このような範囲に限定されるものではない。
【0026】
ショルダー周方向溝5は、クラウン周方向溝3のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向にのびる。ショルダー周方向溝6は、クラウン周方向溝4のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向にのびる。
【0027】
ショルダー周方向溝5及びショルダー周方向溝6の幅は、クラウン周方向溝3及びクラウン周方向溝4の幅W3、W4と同様である。また、ショルダー周方向溝5及びショルダー周方向溝6の深さは、クラウン周方向溝3及びクラウン周方向溝4の深さD3、D4と同様である。
【0028】
トレッド部2は、一対のクラウン周方向溝3、4及び一対のショルダー周方向溝5、6によって、クラウン陸部10と、一対のミドル陸部11、12と、一対のショルダー陸部13,14とに区分される。
【0029】
クラウン陸部10は、一対のクラウン周方向溝3、4間に形成される。ミドル陸部11は、クラウン周方向溝3とショルダー周方向溝5との間に形成される。ミドル陸部12は、クラウン周方向溝4とショルダー周方向溝6との間に形成される。ショルダー陸部13は、ショルダー周方向溝5のタイヤ軸方向外側に形成される。ショルダー陸部14は、ショルダー周方向溝6のタイヤ軸方向外側に形成される。
【0030】
車両への装着の向きが指定されたタイヤに本実施形態を適用する場合、一方側のクラウン周方向溝3及びショルダー周方向溝5が車両外側に位置するように、他方側のクラウン周方向溝4及びショルダー周方向溝6が車両内側に位置するように装着されるのが望ましい。なお、車両への装着の向きは、例えば、サイドウォール部(図示省略)に、文字又は記号で表示される。
【0031】
クラウン陸部10には、タイヤ周方向に対して傾斜する複数の傾斜溝20が設けられている。本実施形態の傾斜溝20は、タイヤ軸方向外方に向かって、タイヤ周方向に対する角度θ1が増加するように、湾曲しながらタイヤ軸方向にのびている。傾斜溝20は、直線状に形成されていてもよい。
【0032】
傾斜溝20は、クラウン周方向溝3とクラウン周方向溝4とをつなぎ、クラウン陸部10を横断するクラウン傾斜溝20Cを含む。このようなクラウン陸部10を横断するクラウン傾斜溝20Cによって、良好な排水性能と、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が得られる。
【0033】
一対のミドル陸部11、12の一方である第1ミドル陸部11には、タイヤ周方向に対して傾斜する複数の第1ミドル傾斜溝31が設けられている。各第1ミドル傾斜溝31は、タイヤ周方向に対して各クラウン傾斜溝20Cと同じ方向に傾斜している。
【0034】
各第1ミドル傾斜溝31のタイヤ軸方向の内端31iは、傾斜溝20を第1ミドル陸部11に延長した位置20aでクラウン周方向溝3に連通している。 第1ミドル傾斜溝31の内端31iが位置20aでクラウン周方向溝3に連通しているとは、少なくとも、内端31iの一部が位置20aとタイヤ周方向で重複している形態を意図している。
【0035】
第1ミドル傾斜溝31の内端31iが位置20aでクラウン周方向溝3に連通していることにより、傾斜溝20と第1ミドル傾斜溝31とが、クラウン周方向溝3を介して連続する。これにより、傾斜溝20と第1ミドル傾斜溝31との間で良好な排水が得られる。また、第1ミドル傾斜溝31によって実質的に延長された傾斜溝20とクラウン周方向溝3とが交差し、タイヤが雪上を走行時に、十字状の大きな雪柱が形成される。これにより、クラウン周方向溝3の両側で雪柱剪断による良好なスノートラクション性能が得られる。
【0036】
複数の第1ミドル傾斜溝31のタイヤ軸方向の外端31oは、第1ミドル陸部11内で終端している。これにより、第1ミドル陸部11のタイヤ周方向の剛性が向上し、加減速時における良好な操縦安定性能が得られる。
【0037】
傾斜溝20のタイヤ周方向に対する角度θ1は、第1ミドル傾斜溝31のタイヤ周方向に対する角度θ2よりも大きい。クラウン陸部10を横断し、かつ角度θ1が角度θ2よりも大きい傾斜溝20によって、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。一方、角度θ2が角度θ1よりも小さい第1ミドル傾斜溝31によって、良好な排水と、雪上路における旋回性能が容易に高められる。
【0038】
そして、このような傾斜溝20及び第1ミドル傾斜溝31の構成が一体となって相乗的に奏する作用効果によって、より一層良好な排水性能とスノートラクション性能とが得られる。
【0039】
このような観点から、傾斜溝20の上記角度θ1と第1ミドル傾斜溝31の上記角度θ2との差θ1-θ2は、15゜以上が望ましい。また、差θ1-θ2が過大になると、傾斜溝20と第1ミドル傾斜溝31との連続性が阻害されるため、差θ1-θ2は、70゜以下が望ましい。
【0040】
傾斜溝20の上記角度θ1は、55゜~90゜が望ましい。上記角度θ1が55゜~90゜であることにより、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0041】
第1ミドル傾斜溝31の上記角度θ2は、20゜~30゜が望ましい。上記角度θ2が20゜以上であることにより、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向の剛性が高められ、操縦安定性能が向上する。一方、上記角度θ2が30゜以下であることにより、雪上路における旋回性能が容易に高められる。
【0042】
第1ミドル傾斜溝31の本数は、傾斜溝20の本数よりも少ない。本実施形態では、第1ミドル傾斜溝31の本数は、傾斜溝20の本数の1/2倍である。第1ミドル傾斜溝31は、タイヤ周方向に1本おきに存在する傾斜溝20に対向するように配されている。これにより、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向内側領域での剛性が高められ、操縦安定性能が向上する。雪上路における旋回性能が容易に高められる。
【0043】
傾斜溝20の幅W20は、0.5~1.0mmが望ましい。上記幅W20が0.5mm以上であることにより、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。一方、上記幅W20が1.0mm以下であることにより、クラウン陸部10の剛性が高められ、操縦安定性能が向上する。
【0044】
第1ミドル傾斜溝31の幅W31は、0.5~1.0mmが望ましい。上記幅W31が0.5mm以上であることにより、雪上路における旋回性能が容易に高められる。一方、上記幅W31が1.0mm以下であることにより、第1ミドル陸部11の剛性が高められ、操縦安定性能が向上する。
【0045】
図2は、
図1のA-A線断面を示している。傾斜溝20の深さD20は、4.4~6.4mmが望ましい。上記深さD20が4.4mm以上であることにより、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。一方、上記深さD20が6.4mm以下であることにより、クラウン陸部10の剛性が高められ、操縦安定性能が向上する。
【0046】
第1ミドル傾斜溝31の深さD31は、3.5~6.0mmが望ましい。上記深さD31が3.5mm以上であることにより、雪上路における旋回性能が容易に高められる。一方、上記深さD31が6.0mm以下であることにより、第1ミドル陸部11の剛性が高められ、操縦安定性能が向上する。
【0047】
図3は、トレッド部2の変形例であるトレッド部2Aを示している。
図4は、トレッド部2Aのうち、クラウン陸部10、第2ミドル陸部12及び第2ショルダー陸部14を示している。
【0048】
傾斜溝20は、一方側のクラウン周方向溝3から他方側のトレッド接地端TEまでのびている。このような傾斜溝20によって、一方側のクラウン周方向溝3から他方側のトレッド接地端TEまでの領域で良好な雪柱剪断が得られ、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0049】
トレッド部2Aにおいて、傾斜溝20は、クラウン周方向溝4及びショルダー周方向溝6によって、クラウン傾斜溝20Cと、ミドル傾斜溝20Mと、ショルダー傾斜溝20Sとに分割される。すなわち、傾斜溝20は、クラウン陸部10を横断するクラウン傾斜溝20Cと、第2ミドル陸部12を横断するミドル傾斜溝20Mと、第2ショルダー陸部14を横断するショルダー傾斜溝20Sとを含んでいる。
【0050】
第2ミドル陸部12及び第2ショルダー陸部14において、傾斜溝20の幅は、タイヤ軸方向内方に向かって小さくなる、すなわち、ミドル傾斜溝20M及びショルダー傾斜溝20Sの幅は、タイヤ軸方向内方に向かって小さくなる、のが望ましい。これにより、タイヤ赤道C近傍でのトレッド部2の剛性が高められ、操縦安定性能が向上する。また、トレッド接地端TE近傍での良好な雪柱剪断が得られ、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0051】
図5は、トレッド部2Aのうち、クラウン陸部10及び第1ミドル陸部11を示している。
図6は、トレッド部2Aのうち、第1ミドル陸部11及び第1ショルダー陸部13を示している。
【0052】
第1ミドル陸部11には、複数の第2ミドル傾斜溝32が設けられている。第2ミドル傾斜溝32は、ショルダー周方向溝5から第1ミドル傾斜溝31とは逆方向に傾斜してのびている。第2ミドル傾斜溝32によって、第1ミドル陸部11の排水性能及びスノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0053】
第2ミドル傾斜溝32は、第1ミドル陸部11内で終端する。これにより、これにより、第1ミドル陸部11のタイヤ周方向の剛性が向上し、加減速時における良好な操縦安定性能が得られる。
【0054】
第2ミドル傾斜溝32の本数は、第1ミドル傾斜溝31の本数より多いのが望ましい。これにより、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向外側の領域での排水性能及びスノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。なお、本実施形態の第2ミドル傾斜溝32の本数は、第1ミドル傾斜溝31の本数の2倍である。
【0055】
第2ミドル傾斜溝32のタイヤ周方向に対する角度θ3は、第1ミドル傾斜溝31の角度θ2よりも大きい、のが望ましい。上記角度θ3が上記角度θ2よりも大きいことにより、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向外側の領域で、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0056】
第2ミドル傾斜溝32の上記角度θ3と第1ミドル傾斜溝31の上記角度θ2との差θ3-θ2は、50゜~65゜が望ましい。上記差θ3-θ2が50゜以上になる第1ミドル傾斜溝31及び第2ミドル傾斜溝32により、スノートラクション性能が容易に高められる。上記差θ3-θ2が65゜以下になる第1ミドル傾斜溝31及び第2ミドル傾斜溝32により、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0057】
第2ミドル傾斜溝32のタイヤ軸方向長さL2は、第1ミドル傾斜溝31のタイヤ軸方向長さL1よりも大きい、のが望ましい。上記長さL2が上記長さL1よりも大きいことにより、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向外側の領域で、良好な雪柱剪断が得られ、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0058】
第2ミドル傾斜溝32のタイヤ軸方向長さL2は、第1ミドル陸部11のタイヤ軸方向の幅W11の15~20%が望ましい。上記長さL2が上記幅W11の15%以上であることにより、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。上記長さL2が上記幅W11の20%以下であることにより、クラウン陸部10の剛性が高められ、操縦安定性能が向上する。
【0059】
第1ミドル陸部11に隣接する第1ショルダー陸部13には、複数の第1ショルダー傾斜溝41が設けられている。各第1ショルダー傾斜溝41のタイヤ軸方向の内端41iは、第2ミドル傾斜溝32を第1ショルダー陸部13に延長した位置32aでショルダー周方向溝5に連通している。 第1ショルダー傾斜溝41は、タイヤ周方向に対して傾斜溝20と同じ方向に傾斜してのびる。第1ショルダー傾斜溝41は、第1ショルダー陸部13を横断する。第1ショルダー陸部13に第1ショルダー傾斜溝41が設けられることにより、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0060】
図5に示されるように、クラウン陸部10において、タイヤ周方向に隣り合う傾斜溝20(クラウン傾斜溝20C)の間には、複数のクラウン傾斜サイプ21、22が設けられている。クラウン傾斜サイプ21、22は、タイヤ周方向に対して傾斜溝20と同じ方向に傾斜する。
【0061】
クラウン傾斜サイプ21は、クラウン周方向溝3からタイヤ軸方向内方にのびタイヤ赤道Cを越えてクラウン陸部10内に終端21eを有する。クラウン傾斜サイプ22は、クラウン周方向溝4からタイヤ軸方向内方にのびタイヤ赤道Cを越えてクラウン陸部10内に終端22eを有する。
【0062】
クラウン傾斜サイプ21、22は、タイヤ周方向で交互に設けられている。クラウン陸部10にクラウン傾斜サイプ21、22が設けられることにより、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が、より一層高められる。
【0063】
第1ミドル陸部11には、複数のミドル傾斜細溝33が形成されている。ミドル傾斜細溝33は、タイヤ軸方向に隣り合う第1ミドル傾斜溝31と第2ミドル傾斜溝32との間に配されている。ミドル傾斜細溝33の両端は、第1ミドル陸部11内で終端する。ミドル傾斜細溝33は、タイヤ周方向に対して第1ミドル傾斜溝31と同じ方向に傾斜する。ミドル傾斜細溝33によって第1ミドル陸部11の剛性が容易に調整される。
【0064】
図4に示されるように、第2ミドル陸部12において、タイヤ周方向に隣り合う傾斜溝20(ミドル傾斜溝20M)の間には、複数のミドル傾斜サイプ51と複数のミドル傾斜サイプ52とが形成されている。ミドル傾斜サイプ51及びミドル傾斜サイプ52は、タイヤ周方向に対して傾斜溝20と同じ方向に傾斜する。
【0065】
ミドル傾斜サイプ51は、クラウン周方向溝4からタイヤ軸方向外方にのび、タイヤ軸方向の外端51oが第2ミドル陸部12内で終端している。ミドル傾斜サイプ52は、ショルダー周方向溝6からタイヤ軸方向内方にのび、タイヤ軸方向の内端52iが第2ミドル陸部12内で終端している。
【0066】
ミドル傾斜サイプ51は、第2ミドル陸部12内でタイヤ周方向に隣り合う傾斜溝20の間に、1対ずつ形成されている。ミドル傾斜サイプ52は、1対のミドル傾斜サイプ51の間に配されている。第2ミドル陸部12にミドル傾斜サイプ51及びミドル傾斜サイプ52が設けられることにより、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0067】
第2ショルダー陸部14において、タイヤ周方向に隣り合う傾斜溝20(ショルダー傾斜溝20S)の間には、複数のショルダー傾斜サイプ61が形成されている。ミドル傾斜サイプ51及びミドル傾斜サイプ52は、タイヤ周方向に対して傾斜溝20と同じ方向に傾斜する。
【0068】
ショルダー傾斜サイプ61は、第2ショルダー陸部14内でタイヤ周方向に隣り合う傾斜溝20の間に設けられている。第2ショルダー陸部14にショルダー傾斜サイプ61が設けられることにより、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0069】
図6に示されるように、第1ショルダー陸部13において、タイヤ周方向に隣り合う第1ショルダー傾斜溝41の間には、複数のショルダー傾斜サイプ42が形成されている。ショルダー傾斜サイプ42は、タイヤ周方向に対して第1ショルダー傾斜溝41と同じ方向に傾斜する。
【0070】
ショルダー傾斜サイプ42は、第1ショルダー陸部13内でタイヤ周方向に隣り合う第1ショルダー傾斜溝41の間に設けられている。第1ショルダー陸部13にショルダー傾斜サイプ42が設けられることにより、スノートラクション性能及びスノーブレーキ性能が容易に高められる。
【0071】
以上、本発明のタイヤ1が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
【実施例0072】
図1の基本パターンを有するサイズ:275/40R20のタイヤが表1の仕様に基づいて試作され、FR車両の4輪に装着され、ウェット性能及びスノー性能が評価された。角度θ1は、タイヤ赤道上での傾斜溝の中心線の角度であり、角度θ2は、第1ミドル傾斜溝の中心線の両端を結ぶ直線の角度である(以下同様とする)。なお、表1に明記されていない仕様は共通である(以下、同様とする)。テスト方法は、以下の通りである。
【0073】
<ウェット性能>
上記テスト車両でウェット舗装路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例を100とする評点であり、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
【0074】
<スノー性能>
上記テスト車両で雪上路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例を100とする評点であり、数値が大きい程、スノー性能が優れていることを示す。
【0075】
<総合性能>
各例ごとに各性能の評点を足し合わせることにより、総合性能が評価された(以下同様とする)。
【0076】
【0077】
表1から明らかなように、実施例のタイヤは、比較例に比べて、良好な排水性能を有しつつ、スノートラクション性能が有意に向上していることが確認できた。
【0078】
図3の基本パターンを有するサイズ:275/40R20のタイヤが表2の仕様に基づいて試作され、FR車両の4輪車両に装着され、ウェット性能及びスノー性能が評価された。テスト方法は、以下の通りである。
【0079】
<ウェット性能>
上記テスト車両でウェット舗装路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例3を100とする評点であり、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
【0080】
<スノー性能>
上記テスト車両で雪上路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例3を100とする評点であり、数値が大きい程、スノー性能が優れていることを示す。
【0081】
【0082】
図3の基本パターンを有するサイズ:275/40R20のタイヤが表3の仕様に基づいて試作され、FR車両の4輪車両に装着され、ウェット性能及びスノー性能が評価された。テスト方法は、以下の通りである。
【0083】
<ウェット性能>
上記テスト車両でウェット舗装路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例7を100とする評点であり、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
【0084】
<スノー性能>
上記テスト車両で雪上路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例7を100とする評点であり、数値が大きい程、スノー性能が優れていることを示す。
【0085】
【0086】
図3の基本パターンを有するサイズ:275/40R20のタイヤが表4の仕様に基づいて試作され、FR車両の4輪車両に装着され、操縦安定性能及びスノー性能が評価された。テスト方法は、以下の通りである。
【0087】
<操縦安定性能>
上記テスト車両でドライ舗装路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例11を100とする評点であり、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
【0088】
<スノー性能>
上記テスト車両で雪上路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例11を100とする評点であり、数値が大きい程、スノー性能が優れていることを示す。
【0089】
【0090】
図3の基本パターンを有するサイズ:275/40R20のタイヤが表5の仕様に基づいて試作され、FR車両の4輪車両に装着され、ウェット性能及びスノー性能が評価された。角度θ3は、第1ミドル傾斜溝の中心線の両端を結ぶ直線の角度である。テスト方法は、以下の通りである。
【0091】
<ウェット性能>
上記テスト車両でウェット舗装路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例15を100とする評点であり、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
【0092】
<スノー性能>
上記テスト車両で雪上路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例15を100とする評点であり、数値が大きい程、スノー性能が優れていることを示す。
【0093】
【0094】
図3の基本パターンを有するサイズ:275/40R20のタイヤが表6の仕様に基づいて試作され、FR車両の4輪車両に装着され、操縦安定性能及びスノー性能が評価された。テスト方法は、以下の通りである。
【0095】
<操縦安定性能>
上記テスト車両でドライ舗装路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例20を100とする評点であり、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
【0096】
<スノー性能>
上記テスト車両で雪上路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例20を100とする評点であり、数値が大きい程、スノー性能が優れていることを示す。
【0097】
【0098】
図3の基本パターンを有するサイズ:275/40R20のタイヤが表7の仕様に基づいて試作され、FR車両の4輪車両に装着され、操縦安定性能及びスノー性能が評価された。テスト方法は、以下の通りである。
【0099】
<操縦安定性能>
上記テスト車両でドライ舗装路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例25を100とする評点であり、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
【0100】
<スノー性能>
上記テスト車両で雪上路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例25を100とする評点であり、数値が大きい程、スノー性能が優れていることを示す。
【0101】
【0102】
図3の基本パターンを有するサイズ:275/40R20のタイヤが表8の仕様に基づいて試作され、FR車両の4輪車両に装着され、操縦安定性能及びスノー性能が評価された。テスト方法は、以下の通りである。
【0103】
<操縦安定性能>
上記テスト車両でドライ舗装路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例30を100とする評点であり、数値が大きい程、ウェット性能が優れていることを示す。
【0104】
<スノー性能>
上記テスト車両で雪上路面のテストコースを走行したときの走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例30を100とする評点であり、数値が大きい程、スノー性能が優れていることを示す。
【0105】