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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022166785
(43)【公開日】2022-11-02
(54)【発明の名称】LED電飾装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/155 20200101AFI20221026BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20221026BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20221026BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20221026BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20221026BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20221026BHJP
   H05B 47/18 20200101ALI20221026BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20221026BHJP
【FI】
H05B47/155
H05B47/16
H05B47/105
H05B45/10
H05B45/20
H05B47/165
H05B47/18
F21S2/00 100
F21S2/00 670
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021072213
(22)【出願日】2021-04-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】599040713
【氏名又は名称】株式会社コマデン
(74)【代理人】
【識別番号】100109243
【弁理士】
【氏名又は名称】元井 成幸
(72)【発明者】
【氏名】中島 千明
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273QA07
3K273QA15
3K273RA02
3K273RA05
3K273RA08
3K273RA12
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA11
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA52
3K273TA62
3K273UA22
3K273VA06
(57)【要約】
【課題】眩い煌めきを有する発光状態を生起させ、高度な演出性を実現することができるLED電飾装置を提供する。
【解決手段】可視光吸収基材2の表面に設けられるフルカラーLED3及び白色LED4と、フルカラーLED3及び白色LED4の点灯を制御する駆動制御部5とを備え、第1のフルカラーLED3と、第2のフルカラーLED3とが間隔を開けて配置され、第1のフルカラーLED3の付近で且つ第2のフルカラーLED3の付近に、双方から離間して白色LED部4が配置され、白色LED4の光度が、フルカラーLED4の白色光点灯時の光度よりも大きく設定されているLED電飾装置1。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視光吸収基材の表面に設けられるフルカラーLED部及び白色LED部の点灯が制御され、
第1の前記フルカラーLED部と、第2の前記フルカラーLED部とが間隔を開けて配置され、
前記第1のフルカラーLED部の付近で且つ前記第2のフルカラーLED部の付近に、双方から離間して前記白色LED部が配置され、
前記白色LED部の光度が、前記フルカラーLED部の白色光点灯時の光度よりも大きく設定されていることを特徴とするLED電飾装置。
【請求項2】
前記白色LED部から前記第1のフルカラーLED部までの距離と、前記白色LED部から前記第2のフルカラーLED部までの距離が、略等距離に設定されていることを特徴とする請求項1記載のLED電飾装置。
【請求項3】
前記可視光吸収基材の表面における前記白色LED部の占有面積が、前記第1のフルカラーLED部の占有面積と前記第2のフルカラーLED部の占有面積のいずれよりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載のLED電飾装置。
【請求項4】
前記白色LED部の光度が、前記フルカラーLED部の白色光点灯時の光度よりも2倍以上に設定されていることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載のLED電飾装置。
【請求項5】
前記フルカラーLED部が任意個数のフルカラーLEDで構成され、前記白色LED部が任意個数の白色LEDで構成されていることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のLED電飾装置。
【請求項6】
前記第1のフルカラーLED部と前記白色LED部と前記第2のフルカラーLED部の配置関係の組が、略線状に若しくは略周状に複数組で、前記可視光吸収基材の表面に並置され、
並置された前記フルカラーLED部、若しくは並置された前記白色LED部、若しくはこれらの双方が、並置方向の順番に点灯及び消灯されることを特徴とする請求項1~5の何れかに記載のLED電飾装置。
【請求項7】
前記フルカラーLED部と前記白色LED部のそれぞれが外部からの調光信号で個別に調光制御されることを特徴とする請求項1~6の何れかに記載のLED電飾装置。
【請求項8】
前記白色LED部の点灯時点及びその点灯の消灯時点と、前記第1のフルカラーLED部若しくは前記第2のフルカラーLED部の点灯時点及びその点灯の消灯時点をそれぞれ0.1秒以上ずらすと共に、
前記白色LED部の前記点灯の持続時間を10秒以内、前記第1のフルカラーLED部若しくは前記第2のフルカラーLED部の前記点灯の持続時間を10秒以内とし、
前記白色LED部の前記点灯を前記フルカラーLED部の白色光点灯時の光度の2倍以上の光度で行うように調光制御されることを特徴とする請求項7記載のLED電飾装置。
【請求項9】
前記第1のフルカラーLED部若しくは前記第2のフルカラーLED部を光度の変化率が1秒当たり50%以内の状態で0.5秒以上持続して発光させた後に、前記第1のフルカラーLED部若しくは前記第2のフルカラーLED部の付近の白色LED部を光度の変化率が1秒当たり100%以上の状態で発光させるように調光制御されることを特徴とする請求項7又は8記載のLED電飾装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演出用途に適するLED(発光ダイオード)を光源とするLED電飾装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、演出に用いることが可能なLEDを光源とする装置として特許文献1の照明装置がある。特許文献1の照明装置は、鉄道車両の室内灯に適する照明装置であり、白色LEDの主照明光源と、任意の発光色に調整可能なフルカラーLEDの副照明光源とが同一直線上で交互に並べて配置されている。そして、主照明光源及び副照明光源の点灯を制御する制御部が、主照明光源の通常使用時の点灯に加えて、副照明光源を主照明光源と同じ発光色で点灯させる高照度モードや、主照明光源の点灯に加えて、副照明光源を各種情報に応じて任意の発光色に点灯させる演出モードで制御するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-5510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の照明装置は、通常時は白色LEDの主照明光源によって室内を照らす照明灯として用いられ、適時に補足的な演出モードの制御を行うことにより、白色LEDの主照明光源に加えてフルカラーLEDの副照明光源を暖色系や寒色系で発光させ、鉄道車両内の雰囲気を変える演出的な照明を行うものである。しかしながら、この照明装置では、眩い煌めきを有する発光状態を生起させ、高度な演出性を実現することは困難である。
【0005】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、眩い煌めきを有する発光状態を生起させ、高度な演出性を実現することができるLED電飾装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のLED電飾装置は、可視光吸収基材の表面に設けられるフルカラーLED部及び白色LED部の点灯が制御され、第1の前記フルカラーLED部と、第2の前記フルカラーLED部とが間隔を開けて配置され、前記第1のフルカラーLED部の付近で且つ前記第2のフルカラーLED部の付近に、双方から離間して前記白色LED部が配置され、前記白色LED部の光度が、前記フルカラーLED部の白色光点灯時の光度よりも大きく設定されていることを特徴とする。
これによれば、第1、第2のフルカラーLED部の付近に配置され、フルカラーLED部の白色光点灯時よりも光度が大きい白色LED部が発光する白色光と、フルカラーLED部の発光により、眩い煌めきを有する発光状態を生起させ、この発光状態により高度な演出性を実現することができる。即ち、LED光の電飾分野においては、暗環境でのイルミネーションでイメージされる、キラキラと鮮やかに強く輝く、煌めく光が非常に効果的であり、上記構成により、このような眩い煌めきの発光状態を得ることができる。また、LED電飾装置は、照明装置と異なり、スタジオ、舞台、屋外等で消灯時の全体の外観や点灯時の発光部以外の領域をなるべく目立たなくし、点灯時の発光部とその周囲のコントラストを高めることが重要となるが、フルカラーLED部と白色LED部を可視光吸収基材の表面に設けることにより、点灯時のフルカラーLED部とその周囲や、点灯時の白色LED部とその周囲のコントラストを高め、高コントラストの美しい発光状態や景観を得ることができる。また、白色LED部は、より省電力で高い光度を得られる白色LEDで構成できるので、LED電飾装置における電力消費量を抑制し、発熱量の低減、放熱構造の複雑化や高コスト化の抑制を図ることができる。
【0007】
本発明のLED電飾装置は、前記白色LED部から前記第1のフルカラーLED部までの距離と、前記白色LED部から前記第2のフルカラーLED部までの距離が、略等距離に設定されていることを特徴とする。
これによれば、第1のフルカラーLED部の発光と白色LED部の発光とのコントラスト効果と、第2のフルカラーLED部の発光と白色LED部の発光とのコントラスト効果をほぼ同様に揃えることができ、よりバランスの良い煌めきを有する発光状態を得ることができる。
【0008】
本発明のLED電飾装置は、前記可視光吸収基材の表面における前記白色LED部の占有面積が、前記第1のフルカラーLED部の占有面積と前記第2のフルカラーLED部の占有面積のいずれよりも小さく設定されていることを特徴とする。
これによれば、同一の光量でも発光面積が小さい方が明るく感じられる心理的効果を利用し、白色LED部の占有面積を小さくすることにより、白色LED部の白色光の見かけ上の光度を高め、より眩い煌めき効果を得ることができる。
また、LED電飾装置は、照明装置と異なり、通常は発光部が直接視認できる構造であり、スタジオ、舞台、屋外等で消灯時に発光部をなるべく目立たなくすることが求められるが、白色LED部の占有面積を小さくすることにより、消灯時における白色LED部の存在をより目立たなくすることができる。
【0009】
本発明のLED電飾装置は、前記白色LED部の光度が、前記フルカラーLED部の白色光点灯時の光度よりも2倍以上に設定されていることを特徴とする。
これによれば、白色LED部が発光する白色光と、フルカラーLED部の発光により、より眩い煌めきを有する発光状態を生起させ、この発光状態により非常に高度な演出性を実現することができる。
【0010】
本発明のLED電飾装置は、前記フルカラーLED部が任意個数のフルカラーLEDで構成され、前記白色LED部が任意個数の白色LEDで構成されていることを特徴とする。
これによれば、必要に応じて、フルカラーLED部の光度や占有面積、白色LED部の光度や占有面積を容易に調整して設定することができる。
【0011】
本発明のLED電飾装置は、前記第1のフルカラーLED部と前記白色LED部と前記第2のフルカラーLED部の配置関係の組が、略線状に若しくは略周状に複数組で、前記可視光吸収基材の表面に並置され、並置された前記フルカラーLED部、若しくは並置された前記白色LED部、若しくはこれらの双方が、並置方向の順番に点灯及び消灯されることを特徴とする。
これによれば、フルカラーLED部の点灯及び消灯や、白色LED部の点灯及び消灯について、並置方向の順番に時間差をつけて動的に動作させることができ、よりダイナミックな煌めきを有する発光状態を生起させ、非常に高度な演出性を実現することができる。
【0012】
本発明のLED電飾装置は、前記フルカラーLED部と前記白色LED部のそれぞれが外部からの調光信号で個別に調光制御されることを特徴とする。
これによれば、フルカラーLED部と白色LED部を個別に調光制御することにより、より複雑な煌めきを有する発光状態を生起させ、非常に高度な演出性を実現することができる。
【0013】
本発明のLED電飾装置は、前記白色LED部の点灯時点及びその点灯の消灯時点と、前記第1のフルカラーLED部若しくは前記第2のフルカラーLED部の点灯時点及びその点灯の消灯時点をそれぞれ0.1秒以上ずらすと共に、前記白色LED部の前記点灯の持続時間を10秒以内、前記第1のフルカラーLED部若しくは前記第2のフルカラーLED部の前記点灯の持続時間を10秒以内とし、前記白色LED部の前記点灯を前記フルカラーLED部の白色光点灯時の光度の2倍以上の光度で行うように調光制御されることを特徴とする。また、本発明のLED電飾装置は、前記第1のフルカラーLED部若しくは前記第2のフルカラーLED部を光度の変化率が1秒当たり50%以内の状態で0.5秒以上持続して発光させた後に、前記第1のフルカラーLED部若しくは前記第2のフルカラーLED部の付近の白色LED部を光度の変化率が1秒当たり100%以上の状態で発光させるように調光制御されることを特徴とする。
これによれば、非常に眩い煌めき効果を得ることができ、非常に高度な演出性を実現することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のLED電飾装置によれば、眩い煌めきを有する発光状態を生起させ、高度な演出性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明による第1実施形態のLED電飾装置の模式図。
図2】第1実施形態のLED電飾装置による発光状態の光度分布を説明する説明図。
図3】本発明による第2実施形態のLED電飾装置の模式図。
図4】本発明による第3実施形態のLED電飾装置の模式図。
図5】第1実施形態の変形例のLED電飾装置の模式図。
図6】第2実施形態の変形例のLED電飾装置における基材表面の模式図。変形例のLED電飾装置の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔第1実施形態のLED電飾装置〕
本発明による第1実施形態のLED電飾装置1は、図1に示すように、可視光吸収基材2と、可視光吸収基材2の表面に設けられるフルカラーLED部を構成するフルカラーLED3と、可視光吸収基材2の表面に設けられる白色LED部を構成する白色LED4とを備えると共に、フルカラーLED3及び白色LED4の点灯を制御する駆動制御部5が筐体6に内装されている。各々のフルカラーLED3と、各々の白色LED4は、筐体6内の駆動制御部5と駆動線7でそれぞれ電気的に接続されている。
【0017】
可視光吸収基材2は、少なくともフルカラーLED3及び白色LED4が設置される表面が可視光を吸収する機能を有する基材であり、好適には表面或いは全体が黒色の基材とするが、表面或いは全体が灰色、又は黒色や灰色に近い色等の基材とすることも可能である。可視光吸収基材2におけるフルカラーLED3及び白色LED4が設置される表面は、マンセル明度:7以下、より好ましくはマンセル明度:5以下とするとよい。また、可視光吸収基材2は、例えば一般的なプリント基板のような硬質樹脂等の剛性を有する基材、屈曲性若しくは湾曲性を有する基材、或いは布等の柔らかい基材とすることが可能である。図示例の可視光吸収基材2は、細長矩形の形状で形成され、細長板状になっており、フルカラーLED3の光軸と、白色LED4の光軸は、可視光吸収基材2の表面に対する法線方向に向けられている。
【0018】
可視光吸収基材2の表面に設けられる複数のフルカラーLED3は、相互に間隔を開けて配置され、図示例では直線状に略等間隔を開けてフルカラーLED3が並置されている。即ち、並置された複数のフルカラーLED3のうちの任意のフルカラーLED3を第1のフルカラーLED部とした場合、このフルカラーLED3の隣に位置するフルカラーLED3が第2のフルカラーLED部に相当し、第1のフルカラーLED部と第2のフルカラーLED部とが間隔を開けて配置された構成になっている。
【0019】
可視光吸収基材2の表面に設けられる複数の白色LED4のうち、フルカラーLED3の並置方向におけるフルカラーLED3・3の相互間に設けられる白色LED4は、この相互関係を構成する一方のフルカラーLED3の付近で且つ他方のフルカラーLED3の付近に、一方と他方のフルカラーLED3の双方から離間して配置されており、更に、この白色LED4から一方のフルカラーLED3までの距離と、この白色LED4から他方のフルカラーLED3までの距離が、略等距離に設定されている。即ち、この相互間に設けられる白色LED部を構成する白色LED4は、第1のフルカラーLED部の付近で且つ第2のフルカラーLED部の付近に、双方から離間して配置されており、更に、第1のフルカラーLED部までの距離と、第2のフルカラーLED部までの距離が、略等距離に設定されている。
【0020】
そして、図示例では、複数のフルカラーLED3と、複数の白色LED4とが、細長板状の可視光吸収基材2の長手方向に沿って、交互に間隔を開けて直線状に配置されており、フルカラーLED3と白色LED4との間の距離は、それぞれ略等距離に設定されている。換言すれば、フルカラーLED3で構成される第1のフルカラーLED部と、白色LED4で構成される白色LED部と、フルカラーLED3で構成される第2のフルカラーLED部の配置関係の組が、略線状である直線状に複数組で、可視光吸収基材2の表面に並置されている。
【0021】
また、白色LED4で構成される白色LED部の光度は、フルカラーLED3で構成されるフルカラーLED部の白色光点灯時の光度よりも大きく設定されており、好適には、白色LED4で構成される白色LED部の光度は、フルカラーLED3で構成されるフルカラーLED部の白色光点灯時の光度よりも2倍以上に設定される。尚、ここで設定されている光度は、LEDの定格使用時における中心光度である。
【0022】
更に、可視光吸収基材2の表面における白色LED部の占有面積は、第1のフルカラーLED部の占有面積と第2のフルカラーLED部の占有面積のいずれよりも小さく設定されており、本実施形態では、白色LED部4を構成する単数の白色LED4の占有面積が、付近に配置された第1のフルカラーLED部を構成する単数のフルカラーLED3の占有面積と、付近に配置された第2のフルカラーLED部を構成する単数のフルカラーLED3の占有面積のいずれよりも小さく設定されている。
【0023】
駆動制御部5は、例えばDMX信号のアドレスを認識する演算処理部や、各々のフルカラーLED3に対応するアドレスや各々の白色LED4に対応するアドレスや制御プログラムを記憶保持する記憶部を有するマイクロコンピュータ等で構成され、LED電飾装置1の外部にある調光コントローラ8から信号線81を介してDMX信号等の調光信号が入力されると共に、外部電源9から電源供給線91を介して電力が供給される。駆動制御部22は、外部の調光コントローラ8から送信される調光信号に応じて、対応するフルカラーLED部を構成する対応するフルカラーLED3の点灯及び消灯を個別に調光制御すると共に、対応する白色LED部を構成する対応する白色LED4の点灯及び消灯を個別に調光制御するようになっており、調光信号に応じた時系列的な順番と点灯時間でフルカラーLED3や白色LED4を駆動線7を介して駆動制御、調光制御する。
【0024】
この各フルカラーLED部を構成するフルカラーLED3の個別の調光制御と、各白色LED部を構成する白色LED4の個別の調光制御により、例えば白色LED4を所定の発光パターンで発光させた状態で、並置されたフルカラーLED3を並置方向の順番に点灯及び消灯する調光制御、或いは、フルカラーLED3を所定の発光パターンで発光させた状態で、並置された白色LED4を並置方向の順番に点灯及び消灯する調光制御、或いは並置されたフルカラーLED3と並置された白色LED4の双方を並置方向の順番に点灯及び消灯する調光制御等のような、演出性、装飾性に優れる動的な煌めきが得られる調光を行うことができる。
【0025】
図2に第1実施形態のLED電飾装置1による発光状態の光度分布のイメージを示す。LED電飾装置1のフルカラーLED3と白色LED4を全点灯した場合の光度分布は実線で示され、白色LED4を無くしてフルカラーLED3だけで全点灯した場合の光度分布は点線で示されている。LED電飾装置1では、フルカラーLED3・3相互間の白色LED4で非常に高い光度の白色光を発光させることで、眩い煌めきを生起し、演出性や電飾性に優れる発光状態を得ることができる。尚、LED電飾装置1は、特定の部分空間の全体を明るくする通常の照明装置とは異なる非照明装置であり、通常の照明装置では抑制される高い光度の局所的な発光、詳細には高い光度の白色LED4による局所的な発光を積極的に視認可能に活用し、煌めき効果を得るものである。
【0026】
第1実施形態のLED電飾装置1によれば、第1、第2のフルカラーLED部の付近に配置され、フルカラーLED3で構成されるフルカラーLED部の白色光点灯時よりも光度が大きい白色LED4で構成される白色LED部が発光する白色光と、フルカラーLED部の発光により、眩い煌めきを有する発光状態を生起させ、この発光状態により高度な演出性を実現することができる。即ち、LED光の電飾分野においては、暗環境でのイルミネーションでイメージされる、キラキラと鮮やかに強く輝く、煌めく光が非常に効果的であり、上記構成により、このような眩い煌めきの発光状態を得ることができる。より好ましくは、白色LED部の光度を、フルカラーLED部の白色光点灯時の光度よりも2倍以上に設定することにより、より眩い煌めきを有する発光状態を生起させ、この発光状態により非常に高度な演出性を実現することができる。
【0027】
また、LED電飾装置1は、照明装置と異なり、スタジオ、舞台、屋外等で消灯時の全体の外観や点灯時の発光部以外の領域をなるべく目立たなくし、点灯時の発光部とその周囲のコントラストを高めることが重要となるが、フルカラーLED3で構成されるフルカラーLED部と白色LED4で構成される白色LED部を可視光吸収基材2の表面に設けることにより、点灯時のフルカラーLED部とその周囲や、点灯時の白色LED部とその周囲のコントラストを高め、高コントラストの美しい発光状態や景観を得ることができる。また、白色LED部は、より省電力で高い光度を得られる白色LED4で構成できるので、LED電飾装置1における電力消費量を抑制し、発熱量の低減、放熱構造の複雑化や高コスト化の抑制を図ることができる。
【0028】
また、白色LED部から第1のフルカラーLED部までの距離と、白色LED部から第2のフルカラーLED部までの距離を略等距離に設定することにより、第1のフルカラーLED部の発光と白色LED部の発光とのコントラスト効果と、第2のフルカラーLED部の発光と白色LED部の発光とのコントラスト効果をほぼ同様に揃えることができ、よりバランスの良い煌めきを有する発光状態を得ることができる。
【0029】
また、可視光吸収基材2の表面における白色LED部の占有面積を、第1のフルカラーLED部の占有面積と第2のフルカラーLED部の占有面積のいずれよりも小さく設定することにより、同一の光量でも発光面積が小さい方が明るく感じられる心理的効果を利用し、白色LED部の白色光の見かけ上の光度を高め、より眩い煌めき効果を得ることができる。また、LED電飾装置1は、照明装置と異なり、通常は発光部が直接視認できる構造であり、スタジオ、舞台、屋外等で消灯時に発光部をなるべく目立たなくすることが求められるが、白色LED4で構成される白色LED部の占有面積を小さくすることにより、消灯時における白色LED部の存在をより目立たなくすることができる。尚、白色LED4は一般的に発光面が鮮やかな黄色であり、占有面積が大きい場合には存在が目立ちやすい。
【0030】
また、第1のフルカラーLED部と白色LED部と第2のフルカラーLED部の配置関係の組を、直線状等の略線状に複数組で、可視光吸収基材2の表面に並置し、並置したフルカラーLED部、若しくは並置した白色LED部、若しくはこれらの双方を、並置方向の順番に点灯及び消灯する場合には、フルカラーLED部の点灯及び消灯や、白色LED部の点灯及び消灯について、並置方向の順番に時間差をつけて動的に動作させることができ、よりダイナミックな煌めきを有する発光状態を生起させ、非常に高度な演出性を実現することができる。また、フルカラーLED部と白色LED部を個別に調光制御することにより、より複雑な煌めきを有する発光状態を生起させ、非常に高度な演出性を実現することができる。
【0031】
〔第2実施形態のLED電飾装置〕
本発明による第2実施形態のLED電飾装置1aは、図3に示すように、可視光吸収基材2aと、可視光吸収基材2aの表面に設けられるフルカラーLED部を構成するフルカラーLED3aと、可視光吸収基材2aの表面に設けられる白色LED部を構成する白色LED4aとを備えると共に、フルカラーLED3a及び白色LED4aの点灯を制御する駆動制御部5が筐体6に内装されている。各々のフルカラーLED3aと、各々の白色LED4aは、筐体6内の駆動制御部5と駆動線7でそれぞれ電気的に接続されている。駆動制御部5、筐体6、駆動線7、調光コントローラ8、外部電源9の構成は第1実施形態と同様である。
【0032】
可視光吸収基材2aは、円盤状の形状で形成され、フルカラーLED3aの光軸と、白色LED4aの光軸は、可視光吸収基材2aの表面に対する法線方向に向けられている。その他の可視光吸収基材2aの構成は第1実施形態の可視光吸収基材2と同様である。
【0033】
可視光吸収基材2aの表面に設けられる複数のフルカラーLED3aは、相互に間隔を開けて配置され、図示例では円盤状の可視光吸収基材2aの円周方向に略倣うようにして、略周状に並置されている。図示例では、半径方向に間隔が開いている内周と外周の2周にフルカラーLED3aがそれぞれ略周状に配置されており、外周で並置されているフルカラーLED3aは円周状に略等間隔を開けて並置されている。即ち、並置された複数のフルカラーLED3aのうちの任意のフルカラーLED3aを第1のフルカラーLED部とした場合、このフルカラーLED3aの隣に位置するフルカラーLED3aが第2のフルカラーLED部に相当し、第1のフルカラーLED部と第2のフルカラーLED部とが間隔を開けて配置された構成になっている。
【0034】
可視光吸収基材2aの表面に設けられる複数の白色LED4aは、相互に間隔を開けて配置され、図示例では円盤状の可視光吸収基材2aの円周方向に略倣うようにして、略周状に並置されている。図示例では、半径方向に間隔が開いている内周と外周の2周に白色LED4aがそれぞれ略周状に配置されており、内周と外周で並置されている白色LED4aは円周状に略等間隔を開けてそれぞれ並置されている。白色LED4aが並置されている内周は、フルカラーLED3aが並置されている内周よりも若干半径方向の外側に位置しており、白色LED4aが並置されている外周は、フルカラーLED3aが並置されている外周よりも若干半径方向の内側に位置している。
【0035】
可視光吸収基材2aの表面に設けられる複数の白色LED4aのうち、内周のフルカラーLED3aの並置方向におけるフルカラーLED3a・3aの相互間に対応する位置に設けられ且つ内周に並置されている白色LED4a(図示の内周の上側の白色LED4aと下側の白色LED4a)は、この相互関係を構成する一方のフルカラーLED3aの付近で且つ他方のフルカラーLED3aの付近に、一方と他方のフルカラーLED3aの双方から離間して配置されており、更に、この白色LED4aから一方のフルカラーLED3aまでの距離と、この白色LED4aから他方のフルカラーLED3aまでの距離が、略等距離に設定されている。即ち、この相互間に設けられる白色LED部を構成する白色LED4aは、第1のフルカラーLED部の付近で且つ第2のフルカラーLED部の付近に、双方から離間して配置されており、更に、第1のフルカラーLED部までの距離と、第2のフルカラーLED部までの距離が、略等距離に設定されている。
【0036】
また、外周のフルカラーLED3aの並置方向におけるフルカラーLED3a・3aの相互間に対応する位置に設けられ且つ外周に並置されている白色LED4aは、この相互関係を構成する一方のフルカラーLED3aの付近で且つ他方のフルカラーLED3aの付近に、一方と他方のフルカラーLED3aの双方から離間して配置されており、更に、この白色LED4aから一方のフルカラーLED3aまでの距離と、この白色LED4aから他方のフルカラーLED3aまでの距離が、略等距離に設定されている。即ち、この相互間に設けられる白色LED部を構成する白色LED4aも、第1のフルカラーLED部の付近で且つ第2のフルカラーLED部の付近に、双方から離間して配置されており、更に、第1のフルカラーLED部までの距離と、第2のフルカラーLED部までの距離が、略等距離に設定されている。
【0037】
そして、内周と外周のそれぞれにおいて、フルカラーLED3aで構成される第1のフルカラーLED部と、白色LED4aで構成される白色LED部と、フルカラーLED3aで構成される第2のフルカラーLED部の配置関係の組が、略周状に複数組で、可視光吸収基材2aの表面に並置されている。ここでの略周状は、フルカラーLED3aと白色LED4aが蛇行するように配置された略周状である。
【0038】
白色LED4aで構成される白色LED部の光度とフルカラーLED3aで構成されるフルカラーLED部の光度の設定は、第1実施形態における白色LED4で構成される白色LED部の光度とフルカラーLED3で構成されるフルカラーLED部の光度の設定と同様である。また、第1実施形態と同様に、可視光吸収基材2aの表面における白色LED部の占有面積は、第1のフルカラーLED部の占有面積と第2のフルカラーLED部の占有面積のいずれよりも小さく設定されており、白色LED部4aを構成する単数の白色LED4の占有面積が、付近に配置された第1のフルカラーLED部を構成する単数のフルカラーLED3aの占有面積と、付近に配置された第2のフルカラーLED部を構成する単数のフルカラーLED3aの占有面積のいずれよりも小さく設定されている。
【0039】
第2実施形態のLED電飾装置1aによれば、第1実施形態と対応する構成から対応する効果を得ることができる。また、円盤状の可視光吸収基材2aに平面的な広がりをもってフルカラーLED3aと白色LED4aを配置することにより、平面的な煌めきを有する発光状態を生起し、演出性を高めることができる。
【0040】
〔第3実施形態のLED電飾装置〕
本発明による第3実施形態のLED電飾装置1bは、図4に示すように、可視光吸収基材2bと、可視光吸収基材2bの表面に設けられるフルカラーLED部を構成するフルカラーLED3bと、可視光吸収基材2bの表面に設けられる白色LED部を構成する白色LED4bとを備えると共に、フルカラーLED3b及び白色LED4bの点灯を制御する駆動制御部5が筐体6に内装されている。各々のフルカラーLED3bと、各々の白色LED4bは、筐体6内の駆動制御部5と駆動線7でそれぞれ電気的に接続されている。駆動制御部5、筐体6、駆動線7、調光コントローラ8、外部電源9の構成は第1実施形態と同様である。
【0041】
可視光吸収基材2bは、略三角形の形状で形成され、フルカラーLED3bの光軸と、白色LED4bの光軸は、可視光吸収基材2bの表面に対する法線方向に向けられている。その他の可視光吸収基材2bの構成は第1実施形態の可視光吸収基材2と同様である。
【0042】
可視光吸収基材2bの表面に設けられる複数のフルカラーLED3bは、相互に間隔を開けて配置され、図示例では各々のフルカラーLED3bが鼎状に相互に略等間隔を開けて配置されている。即ち、任意のフルカラーLED3bを第1のフルカラーLED部とした場合、このフルカラーLED3bの隣に位置するフルカラーLED3bが第2のフルカラーLED部に相当し、第1のフルカラーLED部と第2のフルカラーLED部とが略等間隔を開けて配置された構成になっている。
【0043】
可視光吸収基材2aの表面に設けられる複数の白色LED4aは、それぞれ鼎状に配置された3個のフルカラーLED3bの略中心に位置するように配置されており、3個のフルカラーLED3bのそれぞれと略等距離の位置に配置されている。即ち、フルカラーLED3bで構成される第1のフルカラーLED部の付近で且つフルカラーLED3bで構成される第2のフルカラーLED部の付近で且つフルカラーLED3bで構成される第3のフルカラーLED部の付近で、第1~第3のフルカラーLED部のいずれから略等距離で離間して白色LED4bで構成される白色LED部が配置されている。
【0044】
白色LED4bで構成される白色LED部の光度とフルカラーLED3bで構成されるフルカラーLED部の光度の設定は、第1実施形態における白色LED4で構成される白色LED部の光度とフルカラーLED3で構成されるフルカラーLED部の光度の設定と同様である。また、第1実施形態と同様に、可視光吸収基材2bの表面における白色LED部の占有面積は、第1のフルカラーLED部の占有面積と第2のフルカラーLED部の占有面積のいずれよりも小さく設定されており、白色LED部4bを構成する単数の白色LED4の占有面積が、付近に配置された第1のフルカラーLED部を構成する単数のフルカラーLED3bの占有面積と、付近に配置された第2のフルカラーLED部を構成する単数のフルカラーLED3bの占有面積のいずれよりも小さく設定されている。
【0045】
第3実施形態のLED電飾装置1bによれば、第1実施形態と対応する構成から対応する効果を得ることができる。また、略三角形の可視光吸収基材2bに平面的な広がりをもってフルカラーLED3bと白色LED4bを配置することにより、平面的な煌めきを有する発光状態を生起し、演出性を高めることができる。
【0046】
〔本明細書開示発明の包含範囲〕
本明細書開示の発明は、発明として列記した各発明、各実施形態、各例の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な内容を本明細書開示の他の内容に変更して特定したもの、或いはこれらの内容に本明細書開示の他の内容を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な内容を部分的な作用効果が得られる限度で削除して上位概念化して特定したものを包含する。そして、本明細書開示の発明には下記内容や下記の更なる変形例も含まれる。
【0047】
本発明のLED電飾装置において、フルカラーLED部を構成するフルカラーLEDの個数と、白色LED部を構成する白色LEDの個数は、単数個に限定されず、複数個としてもよく、それぞれに任意の個数とすることが可能である。更に、フルカラーLED部を構成するフルカラーLEDの個数と、白色LED部を構成する白色LEDの個数を、異なる個数に設定しても良い。
【0048】
例えば図5の第1実施形態の変形例のように、2個のフルカラーLED3でフルカラーLED部と構成し、2個の白色LED4で白色LED部を構成しても良好である。この変形例のLED電飾装置1の可視光吸収基材2の表面では、2個のフルカラーLED3で構成されるフルカラーLED部と、2個の白色LED4で構成される白色LED部が間隔を開けて配置され、第1のフルカラーLED部の付近で且つ第2のフルカラーLED部の付近に、双方から離間して白色LED部が配置されている領域を備える。
【0049】
そして、この変形例のLED電飾装置1では、2個のフルカラーLED3で構成される第1のフルカラーLED部と、2個の白色LED4で構成される白色LED部と、2個のフルカラーLED3で構成される第2のフルカラーLED部の配置関係の組が、略線状に複数組で、可視光吸収基材2の表面に並置されている。ここでの略線状は、フルカラーLED部と白色LED部が蛇行するように配置された略線状である。更に、変形例のLED電飾装置1では、白色LED部から第1のフルカラーLED部までの最短の距離と、白色LED部から第2のフルカラーLED部までの最短の距離は、略等距離に設定されている。
【0050】
また、例えば図6の第2実施形態の変形例における内周(第1周)と外周(第3周)の間の中間周(第2周)のように、3個のフルカラーLED3aでフルカラーLED部と構成し、3個の白色LED4aで白色LED部を構成しても良好である。この変形例のLED電飾装置1aの可視光吸収基材2aの表面では、3個のフルカラーLED3aで構成されるフルカラーLED部と、3個の白色LED4aで構成される白色LED部が間隔を開けて配置され、第1のフルカラーLED部の付近で且つ第2のフルカラーLED部の付近に、双方から離間して白色LED部が配置されている領域を備える。
【0051】
そして、この変形例のLED電飾装置1aでは、3個のフルカラーLED3aで構成される第1のフルカラーLED部と、3個の白色LED4aで構成される白色LED部と、3個のフルカラーLED3aで構成される第2のフルカラーLED部の配置関係の組が、略周状に複数組で、可視光吸収基材2aの表面に並置されている。ここでの略周状は、フルカラーLED部と白色LED部が交互に配置された円周状である。更に、変形例のLED電飾装置1aの中間周(第2周)において、白色LED部から第1のフルカラーLED部までの最短の距離と、白色LED部から第2のフルカラーLED部までの最短の距離は、略等距離に設定されている。
【0052】
また、本発明のLED電飾装置には、第1の前記フルカラーLED部と、第2の前記フルカラーLED部とが間隔を開けて配置され、第1のフルカラーLED部の付近で且つ第2のフルカラーLED部の付近に、双方から離間して白色LED部が配置されている領域を有し、この白色LED部の光度が、第1のフルカラーLED部と第2のフルカラーLED部の白色光点灯時の光度よりも大きく設定されている適宜の電飾装置が含まれ、これ以外の領域において、フルカラーLED部だけが間隔を開けて設けられているLED電飾装置も含まれる。また、本発明のLED電飾装置における視認方向から可視光吸収基材の正面視の形状は適宜であり、例えば六角形、八角形等の多角形、楕円形等としてもよく、又、立体的な曲面形状としてもよく、或いは視認方向から煌めきのある発光状態を認識できれば正面視で複数面が視認される形状とすることも可能である。
【0053】
また、本発明のLED電飾装置におけるフルカラーLED部の構成するフルカラーLED、白色LED部を構成する白色LEDの駆動を制御する構成は、第1~第3実施形態の例に限定されず適宜であり、例えば外部の調光装置から駆動線を介して直接にフルカラーLEDと白色LEDの駆動を制御するようにしてもよく、又、特定の発光パターンを駆動制御部の記憶部に格納し、記憶された発光パターンでフルカラーLEDと白色LEDを発光させてもよい。
【0054】
また、本発明のLED電飾装置における白色LED部の点灯時点と、白色LED部の付近の第1のフルカラーLED部の点灯時点との時間差、及び白色LED部の点灯時点と、白色LED部の付近の第2のフルカラーLED部の点灯時点との時間差は、良好な煌めきの発光状態を得る観点から、0秒~10秒の範囲とすることが好ましい。尚、ここでいう0秒は同時発光である。
【0055】
更に、本発明のLED電飾装置における白色LED部の点灯時点と、白色LED部の付近の第1のフルカラーLED部の点灯時点との時間差、及び白色LED部の点灯時点と、白色LED部の付近の第2のフルカラーLED部の点灯時点との時間差は、0.1秒以上とするとより好適であり、又、白色LED部の消灯時点と、白色LED部の付近の第1のフルカラーLED部の消灯時点との時間差、及び白色LED部の消灯時点と、白色LED部の付近の第2のフルカラーLED部の消灯時点との時間差は、0.1秒以上とするとより好適である。この0.1秒以上の時間差により、フルカラーLED部の光度変化と白色LED部の光度変化を異なるものとして視認者は明確に認識することができる。この際、白色LED部の点灯の持続時間、フルカラーLED部の点灯の持続時間は、それぞれ10秒以内とすると好適であり、より好適には2秒以内とするとよい。また、この場合、白色LED部の点灯をフルカラーLED部の白色光点灯時の光度の2倍以上の光度で行うように調光制御すると好適である。
【0056】
また、本発明のLED電飾装置における白色LED部の発光による光度変化に際に、この発光時の前後(好ましくは0.5秒以上10秒以内、より好ましくは0.5秒以上2秒以内の時間差である時間的前後)において、白色LED部の付近のフルカラーLED部を白色LED部の光度変化率よりも小さい光度変化率で発光させると、煌めき効果を強調できて好適である。例えばフルカラーLED部の光度に大きな変化がない状態(光度の変化率が1秒当たり50%以内の状態)を0.5秒以上持続した後に、フルカラーLED部の付近の白色LED部の光度を急激に変化させる(光度の変化率が1秒当たり100%以上の変化、より好ましくは200%以上の変化)と好適である。これにより、例えば白色LED部の点灯時点の前後において、付近のフルカラーLED部の点灯状態の変化を少なくし、白色LED部の発光時の急激な変化を強調し、より眩い煌めき効果を得ることができる。
【0057】
また、本発明のLED電飾装置における白色LED部の光度変化率、又は、白色LED部の光度変化の時間的間隔、又は、白色LED部で変化させる光度、又はこれらの組み合わせは、不規則となるように制御、動作させると、良好な煌めき効果を得られて好適である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、特定の部分空間の全体を明るくする通常の照明装置とは異なる非照明用で、演出用途に適するLED電飾装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0059】
1、1a、1b…LED電飾装置 2、2a、2b…可視光吸収基材 3、3a、3b…フルカラーLED 4、4a、4b…白色LED 5…駆動制御部 6…筐体 7…駆動線 8…調光コントローラ 81…信号線 9…外部電源 91…電源供給線
図1
図2
図3
図4
図5
図6