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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022166816
(43)【公開日】2022-11-02
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20221026BHJP
   H04N 5/374 20110101ALI20221026BHJP
   H04N 5/369 20110101ALI20221026BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H01L27/146 D
H04N5/374
H04N5/369
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022038283
(22)【出願日】2022-03-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0051595
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】表 正 炯
(72)【発明者】
【氏名】尹 ジョン 斌
(72)【発明者】
【氏名】李 景 鎬
(72)【発明者】
【氏名】李 承 俊
(72)【発明者】
【氏名】崔 祐 碩
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA02
4M118AB01
4M118AB03
4M118BA14
4M118CA03
4M118CA24
4M118DD04
4M118DD12
4M118FA06
4M118FA19
4M118FA24
4M118FA27
4M118FA28
4M118FA33
4M118GA02
4M118GC08
4M118GC14
4M118GD02
4M118GD04
5C024CX06
5C024CY17
5C024CY47
5C024EX12
5C024EX43
5C024EX52
5C024GX03
5C024GX07
5C024GX16
5C024GX18
5C024GY31
(57)【要約】      (修正有)
【課題】4方向に対するオートフォーカス機能を確保しつつ、フォトダイオードから生成されて蓄積される電荷の飽和を防止するイメージセンサを提供する。
【解決手段】イメージセンサ100は、基板の上面に平行な方向で4×4形態で配列された複数の単位ピクセルPXを含んで上記方向で交互に配置された複数の第1ピクセル群PG1及び複数の第2ピクセル群PG2を含むピクセルアレイを備える。複数の第1ピクセル群及び第2ピクセル群は、複数の単位ピクセル間に配置された素子分離膜DT1、複数の単位ピクセルのそれぞれにおいて基板の内部に配置されたフォトダイオード及びカラーフィルタを含み、複数の第1ピクセル群に含まれる複数の単位ピクセルの各々はカラーフィルタの上部に配置された第1マイクロレンズML1を含み、複数の第2ピクセル群に含まれる複数の単位ピクセルは2×2配列毎に共有する第2マイクロレンズML2を含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向で互いに向かい合う第1面及び第2面を含む基板の上面に平行な第2方向及び前記第2方向に直交する第3方向で4×4形態で配列された複数の単位ピクセルを含み、前記第2方向及び前記第3方向で交互に配置された複数の第1ピクセル群及び複数の第2ピクセル群を含むピクセルアレイと、
前記複数の単位ピクセルからピクセル信号を獲得するロジック回路と、を備え、
前記複数の第1ピクセル群及び前記複数の第2ピクセル群は、前記複数の単位ピクセル間に配置された素子分離膜、前記複数の単位ピクセルのそれぞれにおいて前記基板の内部に配置されたフォトダイオード、及び前記第1面上に配置されたカラーフィルタを含み、
前記複数の第1ピクセル群に含まれる前記複数の単位ピクセルの各々は、前記カラーフィルタの上部に配置された第1マイクロレンズを含み、
前記複数の第2ピクセル群に含まれる前記複数の単位ピクセルは、2×2配列毎に共有する第2マイクロレンズを含み、
前記複数の第2ピクセル群の各々は、前記フォトダイオードから生成された電荷を隣接するフォトダイオードに移動させるためのオーバーフロー領域を含むことを特徴とするイメージセンサ。
【請求項2】
前記第2マイクロレンズの中心は、前記第1方向でフローティング拡散領域に重なることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記複数の第1ピクセル群及び前記複数の第2ピクセル群のそれぞれにおいて、前記複数の単位ピクセルに対応する前記カラーフィルタは、同一色を有することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記複数の第1ピクセル群に含まれる前記カラーフィルタは、緑色であり、
前記複数の第2ピクセル群に含まれる前記カラーフィルタは、赤色又は青色であることを特徴とする請求項3に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記複数の第1ピクセル群に含まれる前記カラーフィルタは、赤色又は青色であり、
前記複数の第2ピクセル群に含まれる前記カラーフィルタは、緑色であることを特徴とする請求項3に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
第1方向で互いに向かい合う第1面及び第2面を含む基板の上面に平行な第2方向及び前記第2方向に直交する第3方向で2×2形態で配列され、前記2×2形態の配列毎に1つのフローティング拡散領域を共有する複数の単位ピクセルをそれぞれ含む複数の第1サブピクセル群及び複数の第2サブピクセル群で構成された複数のサブピクセル群を含むピクセルアレイと、
前記複数の単位ピクセルからピクセル信号を獲得するロジック回路と、を備え、
前記複数のサブピクセル群の各々は、前記第2方向及び前記第3方向のそれぞれで1つの第1サブピクセル群及び1つの第2サブピクセル群に隣接し、前記複数の単位ピクセル間に配置されて前記フローティング拡散領域に隣接する領域で前記第2方向及び前記第3方向に互いに分離される素子分離膜、前記複数の単位ピクセルのそれぞれにおいて前記基板の内部に配置されたフォトダイオード、及び前記第1面上に配置されたカラーフィルタを含み、
前記複数の第1サブピクセル群に含まれる前記複数の単位ピクセルの各々は、前記カラーフィルタの上部に配置された第1マイクロレンズを含み、
前記複数の第2サブピクセル群の各々は、前記複数の第2サブピクセル群に含まれる前記複数の単位ピクセルが共有する第2マイクロレンズを含み、
前記第2方向及び前記第3方向で前記複数の第1サブピクセル群に含まれる前記素子分離膜が分離された長さは、前記複数の第2サブピクセル群に含まれる前記素子分離膜が分離された長さよりも短いことを特徴とするイメージセンサ。
【請求項7】
前記複数の第2サブピクセル群の各々は、前記フォトダイオードから生成された電荷を隣接するフォトダイオードに移動させるためのオーバーフロー領域を含むことを特徴とする請求項6に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記第1サブピクセル群の上面には、緑色の前記カラーフィルタが配置されることを特徴とする請求項6に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記第2サブピクセル群の上面には、赤色又は青色の前記カラーフィルタが配置され、
前記第1サブピクセル群の少なくとも一つの上面には、緑色の前記カラーフィルタが配置されることを特徴とする請求項6に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
基板の上面に垂直な第1方向に延長された素子分離膜によって定義されて前記基板の上面に平行な第2方向及び前記第2方向に直交する第3方向に沿って4×4形態で配列され、前記基板の内部に配置されたフォトダイオードを各々含む複数の単位ピクセルを含み、前記第2方向及び前記第3方向で交互に配置された複数の第1ピクセル群及び複数の第2ピクセル群を含むピクセルアレイと、
前記複数の単位ピクセルからピクセル信号を獲得するロジック回路と、を備え、
前記複数の第1ピクセル群の上面には、第1直径を有して前記複数の単位ピクセルの各々に対応する複数の第1マイクロレンズが配置され、
前記複数の第2ピクセル群の上面には、前記第1直径よりも大きい第2直径を有する複数の第2マイクロレンズが配置され、
前記複数の第2マイクロレンズの各々を共有する単位ピクセルから獲得される前記ピクセル信号は、前記第2方向及び前記第3方向に対するオートフォーカスピクセル信号を含むことを特徴とするイメージセンサ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、光を受け入れ、電気信号を生成する半導体基盤のセンサであって、複数の単位ピクセルを有するピクセルアレイ、ピクセルアレイを駆動してイメージを生成するための回路などを含む。複数の単位ピクセルは、外部の光に反応して電荷を生成するフォトダイオード、フォトダイオードが生成した電荷を電気信号に変換するピクセル回路などを含む。イメージセンサは、写真や動画を撮影するためのカメラ以外に、スマートフォン、タブレットPC、ラップトップコンピュータ、TV、自動車などに幅広く適用される。最近では、オートフォーカス性能を向上させるための研究と共に、高い画質を有するイメージを生成するための研究が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-22728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、4方向に対するオートフォーカス機能を確保しつつ、フォトダイオードから生成されて蓄積される電荷の飽和を防止し、更には高い画質を有するイメージを生成する改善されたイメージセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるイメージセンサは、第1方向で互いに向かい合う第1面及び第2面を含む基板の上面に平行な第2方向及び前記第2方向に直交する第3方向で4×4形態で配列された複数の単位ピクセルを含み、前記第2方向及び前記第3方向で交互に配置された複数の第1ピクセル群及び複数の第2ピクセル群を含むピクセルアレイと、前記複数の単位ピクセルからピクセル信号を獲得するロジック回路と、を備え、前記複数の第1ピクセル群及び前記複数の第2ピクセル群は、前記複数の単位ピクセル間に配置された素子分離膜、前記複数の単位ピクセルのそれぞれにおいて前記基板の内部に配置されたフォトダイオード、及び前記第1面上に配置されたカラーフィルタを含み、前記複数の第1ピクセル群に含まれる前記複数の単位ピクセルの各々は、前記カラーフィルタの上部に配置された第1マイクロレンズを含み、前記複数の第2ピクセル群に含まれる前記複数の単位ピクセルは、2×2配列毎に共有する第2マイクロレンズを含み、前記複数の第2ピクセル群の各々は、前記フォトダイオードから生成された電荷を隣接するフォトダイオードに移動させるためのオーバーフロー領域を含む。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様によるイメージセンサは、第1方向で互いに向かい合う第1面及び第2面を含む基板の上面に平行な第2方向及び前記第2方向に直交する第3方向で2×2形態で配列され、前記2×2形態の配列毎に1つのフローティング拡散領域を共有する複数の単位ピクセルをそれぞれ含む複数の第1サブピクセル群及び複数の第2サブピクセル群で構成された複数のサブピクセル群を含むピクセルアレイと、前記複数の単位ピクセルからピクセル信号を獲得するロジック回路と、を備え、前記複数のサブピクセル群の各々は、前記第2方向及び前記第3方向のそれぞれで1つの第1サブピクセル群及び1つの第2サブピクセル群に隣接し、前記複数の単位ピクセル間に配置されて前記フローティング拡散領域に隣接する領域で前記第2方向及び前記第3方向に互いに分離される素子分離膜、前記複数の単位ピクセルのそれぞれにおいて前記基板の内部に配置されたフォトダイオード、及び前記第1面上に配置されたカラーフィルタを含み、前記複数の第1サブピクセル群に含まれる前記複数の単位ピクセルの各々は、前記カラーフィルタの上部に配置された第1マイクロレンズを含み、前記複数の第2サブピクセル群の各々は、前記複数の第2サブピクセル群に含まれる前記複数の単位ピクセルが共有する第2マイクロレンズを含み、前記第2方向及び前記第3方向で前記複数の第1サブピクセル群に含まれる前記素子分離膜が分離された長さは、前記複数の第2サブピクセル群に含まれる前記素子分離膜が分離された長さよりも短い。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の更に他の態様によるイメージセンサは、基板の上面に垂直な第1方向に延長された素子分離膜によって定義されて前記基板の上面に平行な第2方向及び前記第2方向に直交する第3方向に沿って4×4形態で配列され、前記基板の内部に配置されたフォトダイオードを各々含む複数の単位ピクセルを含み、前記第2方向及び前記第3方向で交互に配置された複数の第1ピクセル群及び複数の第2ピクセル群を含むピクセルアレイと、前記複数の単位ピクセルからピクセル信号を獲得するロジック回路と、を備え、前記複数の第1ピクセル群の上面には、第1直径を有して前記複数の単位ピクセルの各々に対応する複数の第1マイクロレンズが配置され、前記複数の第2ピクセル群の上面には、前記第1直径よりも大きい第2直径を有する複数の第2マイクロレンズが配置され、前記複数の第2マイクロレンズの各々を共有する単位ピクセルから獲得される前記ピクセル信号は、前記第2方向及び前記第3方向に対するオートフォーカスピクセル信号を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明のイメージセンサによれば、複数のフォトダイオードの各々に対応する第1マイクロレンズと複数のフォトダイオードが共有する第2マイクロレンズとを用いて4方向におけるオートフォーカス機能を確保し、従来のイメージセンサよりも高い画質を有するイメージを生成することができる。また、過度に生成された電荷を移動させるためのオーバーフロー領域を含み、フォトダイオードから生成された電荷によるフォトダイオードの飽和を防止することができる。
【0009】
本発明の多様でありながらも有意義な利点及び効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程で、より容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態によるイメージセンサを簡略に示したブロック図である。
図2】本発明の一実施形態によるイメージセンサのピクセル回路を示した回路図である。
図3】一般的なイメージセンサに含まれるピクセルアレイを簡略に示した平面図である。
図4】一般的なイメージセンサに含まれるピクセルアレイを簡略に示した平面図である。
図5】本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセル群を説明するための平面図である。
図6】本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第1ピクセル群を説明するための平面図である。
図7】本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第1ピクセル群を説明するための断面図である。
図8】本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第1ピクセル群を説明するための断面図である。
図9】本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第1ピクセル群を説明するための断面図である。
図10】本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第2ピクセル群を説明するための平面図である。
図11】本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第2ピクセル群を説明するための断面図である。
図12】本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第2ピクセル群を説明するための断面図である。
図13】本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第2ピクセル群を説明するための断面図である。
図14a】本発明の一実施形態によるイメージセンサの製造過程を説明するための図である。
図14b】本発明の一実施形態によるイメージセンサの製造過程を説明するための図である。
図15a】本発明の一実施形態によるイメージセンサの製造過程を説明するための図である。
図15b】本発明の一実施形態によるイメージセンサの製造過程を説明するための図である。
図16a】本発明の一実施形態によるイメージセンサの製造過程を説明するための図である。
図16b】本発明の一実施形態によるイメージセンサの製造過程を説明するための図面である。
図17】本発明の一実施形態によるイメージセンサの製造過程を説明するための図である。
図18】本発明の他の実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセル群を説明するための平面図である。
図19】本発明の他の実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセル群を説明するための平面図である。
図20】本発明の他の実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセル群を説明するための平面図である。
図21】本発明の多様な実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイを簡略に示した平面図である。
図22】本発明の多様な実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイを簡略に示した平面図である。
図23】本発明の多様な実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイを簡略に示した平面図である。
図24】本発明の多様な実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイを簡略に示した平面図である。
図25】本発明の一実施形態によるイメージセンサを含む電子装置を簡略に示した図である。
図26】本発明の一実施形態によるイメージセンサを含む電子装置を簡略に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態によるイメージセンサを簡略に示したブロック図である。
【0013】
図1を参照すると、本実施形態によるイメージセンサ1は、ピクセルアレイ10及びロジック回路20を含む。
【0014】
ピクセルアレイ10は、複数の行及び複数の列に沿ってアレイ状で配置される複数個の単位ピクセルPXを含む。各単位ピクセルPXは、光に応答して電荷を生成する少なくとも一つの光電変換素子、光電変換素子が生成した電荷に対応するピクセル信号を生成するピクセル回路などを含む。
【0015】
光電変換素子は、半導体物質で形成されるフォトダイオード、有機物質で形成される有機フォトダイオードなどを含む。一実施形態において、各単位ピクセルPXは2以上の光電変換素子を含み、一つの単位ピクセルPXに含まれる2以上の光電変換素子は、それぞれ異なる色の光を受け入れて電荷を生成する。本実施形態において、複数の単位ピクセルPXの各々は、光を受け入れて電荷を生成するフォトダイオードを含む。但し、これは一実施形態に過ぎないため、限定されない。
【0016】
実施形態によって、ピクセル回路は、転送トランジスタ、駆動トランジスタ、選択トランジスタ、リセットトランジスタなどを含む。各単位ピクセルPXが一つの光電変換素子を有する場合、各単位ピクセルPXは、光電変換素子から生成された電荷を処理するためのピクセル回路を含む。一例として、本実施形態によるイメージセンサ1に含まれる複数の単位ピクセルPXの各々は、フォトダイオードを含む。これにより、各単位ピクセルPXに対応するピクセル回路は、転送トランジスタ、駆動トランジスタ、選択トランジスタ、及びリセットトランジスタを含む。
【0017】
但し、これは一実施形態に過ぎないため、限定されない。一例として、本実施形態によるイメージセンサ1に含まれる複数の単位ピクセルPXは、サブピクセル群単位でフローティング拡散領域を共有し、これにより、光電変換素子のうちの少なくとも一部が駆動トランジスタ、選択トランジスタ、及びリセットトランジスタの一部を共有する。
【0018】
ロジック回路20は、ピクセルアレイ10を制御するための回路を含む。一例として、ロジック回路20は、ロウドライバ21、リードアウト回路22、カラムドライバ23、及びコントロールロジック24を含む。
【0019】
ロウドライバ21は、ピクセルアレイ10を行(row)単位で駆動する。一例として、ロウドライバ21は、ピクセル回路の転送トランジスタを制御する転送制御信号、リセットトランジスタを制御するリセット制御信号、選択トランジスタを制御する選択制御信号などを生成して、ピクセルアレイ10に行単位で入力する。
【0020】
リードアウト回路22は、相関二重サンプラ(Correlated Double Sampler:CDS)、アナログ-デジタルコンバータ(Analog-to-Digital Converter:ADC)などを含む。相関二重サンプラは、単位ピクセルPX及びカラムラインを介して連結される。相関二重サンプラは、ロウドライバ21のロウラインの選択信号によって選択されるロウラインに連結される単位ピクセルPXからピクセル信号を受信することにより、相関二重サンプリングを行う。ピクセル信号は、カラムラインを介して受信される。アナログ-デジタルコンバータは、相関二重サンプラが検出したピクセル信号をデジタルピクセル信号に変換してカラムドライバ23に伝達する。
【0021】
カラムドライバ23は、デジタルピクセル信号を一時的に保存するラッチ又はバッファ回路、及び増幅回路を含み、リードアウト回路22から受信したデジタルピクセル信号を処理する。ロウドライバ21、リードアウト回路22、及びカラムドライバ23は、コントロールロジック24によって制御される。コントロールロジック24は、ロウドライバ21、リードアウト回路22、カラムドライバ23の動作タイミングを制御するためのタイミングコントローラなどを含む。
【0022】
単位ピクセルPXのうちの横方向と同じ位置に配置される単位ピクセルPXは、同一のカラムラインを共有する。一例として、縦方向と同じ位置に配置される単位ピクセルPXは、ロウドライバ21によって同時に選択され、カラムラインを介してピクセル信号を出力する。一実施形態において、リードアウト回路22は、カラムラインを介してロウドライバ21が選択した単位ピクセルPXからピクセル信号を同時に獲得する。ピクセル信号はリセット電圧及びピクセル電圧を含み、ピクセル電圧は、各単位ピクセルPXから光に反応して生成された電荷がリセット電圧に反映された電圧である。但し、図1を参照して上述した内容は、これに限定されず、イメージセンサは、それ以外の構成を更に含み、様々な方法で駆動され得る。
【0023】
図2は、本発明の一実施形態によるイメージセンサのピクセル回路を示した回路図である。
【0024】
本実施形態によるイメージセンサ1に含まれる複数の単位ピクセルPXは、サブピクセル群にグルーピングされる。一例として、1つのサブピクセル群は、4つの単位ピクセルPXを含む。
【0025】
図2を参照すると、本実施形態によるイメージセンサ1において、複数のサブピクセル群の各々に対応するピクセル回路PXCは、複数の単位ピクセルPXに対応するフォトダイオード(PD1、PD2、PD3、PD4)と共に、フォトダイオード(PD1、PD2、PD3、PD4)から生成された電荷を処理するための複数の半導体素子を含む。
【0026】
一例として、ピクセル回路PXCは、第1~第4フォトダイオード(PD1~PD4)、第1~第4転送トランジスタ(TX1~TX4)、リセットトランジスタRX、選択トランジスタSX、及び駆動トランジスタDXを含む。一方、ピクセル回路PXCに含まれる第1~第4フォトダイオード(PD1~PD4)は、フローティング拡散領域FD、リセットトランジスタRX、選択トランジスタSX、及び駆動トランジスタDXを共有する。一方、第1~第4転送トランジスタ(TX1~TX4)、リセットトランジスタRX、及び選択トランジスタSXのゲート電極は、駆動信号ライン(TG1~TG4、RG、SG)にそれぞれ連結される。但し、これは一実施形態に過ぎず、図2に示したようには限定されず、ピクセル回路PXCは、様々な方法で設計される。
【0027】
本実施形態において、いずれかのピクセル回路PXCは、該当ピクセル回路PXCに含まれるフォトダイオード(PD1~PD4)から生成された電荷から第1電気信号を生成して、第1カラムラインに出力し、他のピクセル回路は、該当ピクセル回路に含まれるフォトダイオード(PD1~PD4)から生成された電荷から第2電気信号を生成し、第2カラムラインに出力する。一実施形態によると、互いに隣接して配置される2以上のピクセル回路は、一つの第1カラムラインを共有する。同様に、互いに隣接して配置される2以上の他のピクセル回路は、一つの第2カラムラインを共有する。互いに隣接して配置されるピクセル回路は、一部の半導体素子を共有する。
【0028】
第1~第4転送トランジスタ(TX1~TX4)は、それぞれ第1~第4転送ゲート(TG1~TG4)及び第1~第4フォトダイオード(PD1~PD4)に連結される。一方、第1~第4転送トランジスタ(TX1~TX4)は、フローティング拡散領域FDを共有する。第1~第4フォトダイオード(PD1~PD4)は、外部から入射した光量に比例して電荷を生成し、各フォトダイオードに蓄積する。
【0029】
第1~第4転送トランジスタ(TX1~TX4)は、第1~第4フォトダイオード(PD1~PD4)に蓄積された電荷をフローティング拡散領域FDに順に転送する。第1~第4フォトダイオード(PD1~PD4)のいずれかから生成された電荷をフローティング拡散領域FDに転送するために、第1~第4転送ゲート(TG1~TG4)には、それぞれ異なる信号が印加される。これにより、フローティング拡散領域FDは、第1~第4フォトダイオード(PD1~PD4)のいずれかから生成された電荷を蓄積する。
【0030】
リセットトランジスタRXは、フローティング拡散領域FDに蓄積された電荷を周期的にリセットする。一例として、リセットトランジスタRXの電極は、フローティング拡散領域FD及び電源電圧VDDに連結される。リセットトランジスタRXがターンオンされると、電源電圧VDDとの電位差によりフローティング拡散領域FDに蓄積されていた電荷が排出されてフローティング拡散領域FDがリセットされ、フローティング拡散領域FDの電圧は、電源電圧VDDと同一になる。
【0031】
駆動トランジスタDXの動作は、フローティング拡散領域FDに蓄積された電荷量に応じて制御される。駆動トランジスタDXは、単位ピクセルPXの外部に配置される電流源と組み合わせてソース-フォロワーバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)の役割を果たす。一例として、フローティング拡散領域FDに電荷が蓄積されることによる電位変化を増幅し、これを出力ライン(Vout)に出力する。
【0032】
選択トランジスタSXは、行単位で読み取る単位ピクセルPXを選択する。選択トランジスタSXがターンオンされると、駆動トランジスタDXから出力される電気的信号は、選択トランジスタSXに伝達される。
【0033】
本実施形態によるイメージセンサ1は、図2に示したピクセル回路PXCに基づいて、フローティング拡散領域FDを共有する複数の単位ピクセルを含む複数のサブピクセル群の少なくとも一つでオートフォーカス機能を提供することができる。一例として、イメージセンサ1は、第1フォトダイオードPD1~第4フォトダイオードPD4を用いて、4方向(例えば、上下方向及び左右方向)に対してオートフォーカス機能を提供する。
【0034】
一例として、ロジック回路は、第1転送トランジスタTX1がターンオンされた後に獲得された第1ピクセル信号と、第2転送トランジスタTX2がターンオンされた後に獲得された第2ピクセル信号を用いて左右方向に対してオートフォーカス機能を提供する。一方、ロジック回路は、第1転送トランジスタTX1がターンオンされた後に獲得された第1ピクセル信号と、第3転送トランジスタTX3がターンオンされた後に獲得された第3ピクセル信号を用いて上下方向に対してオートフォーカス機能を提供する。但し、オートフォーカス機能を提供する単位ピクセルのピクセル回路は、必ずしも図2に示したようには限定されず、必要に応じて一部素子が追加又は省略され得る。
【0035】
図3及び図4は、一般的なイメージセンサに含まれるピクセルアレイを簡略に示した平面図である。
【0036】
図3及び図4を参照すると、一般的なイメージセンサに含まれるピクセルアレイは、複数の単位ピクセルPXを含む。一例として、複数の単位ピクセルPXは、2×2配列毎にサブピクセル群SPGを構成する。一方、複数のサブピクセル群SPGは2×2配列毎にピクセル群PGを構成する。一例として、ピクセル群PG毎に同一色のカラーフィルタが配置される。即ち、ピクセルアレイは、カラーフィルタに対応する複数のピクセル群PGを含み、複数のピクセル群PGの各々は、4×4形態で配列された複数の単位ピクセルPXを含む。
【0037】
複数のピクセル群PG上に配置されるカラーフィルタは、赤色R、緑色G、青色Bのいずれかの色を有する。一例として、イメージセンサのピクセルアレイは、2×2形態で配列された複数のピクセル群PGに対応するように緑色、赤色、青色、緑色の順に繰り返して配置されたカラーフィルタアレイCFAを有するカラーフィルタを含む。但し、これは一実施形態に過ぎず、繰り返して構成されるカラーフィルタアレイCFAは異なり得る。一例として、カラーフィルタアレイCFAには、白色のカラーフィルタが一緒に含まれる。
【0038】
一般的なイメージセンサにおいて、ピクセルアレイに含まれる複数の単位ピクセルPXの各々は、フォトダイオードを含む。複数の単位ピクセルPXは、その最上部にフォトダイオードから電気的信号を生成するために、光が入射するマイクロレンズを含む。
【0039】
図3を参照すると、イメージセンサのピクセルアレイにおいて、マイクロレンズは、複数のサブピクセル群SPGの各々に対応するように配置される。一例として、2×2形態で配列された複数の単位ピクセルPXは、一つのマイクロレンズを共有する。
【0040】
一つのマイクロレンズを共有する複数の単位ピクセルPXは、オートフォーカスピクセルとして機能することができる。一例として、複数の単位ピクセルPXの各々に含まれる複数のフォトダイオードは、マイクロレンズが配置される第1方向(例えば、Z方向)に垂直な第2方向(例えば、X方向)、及び第1方向及び第2方向に垂直な第3方向(例えば、Y方向)に沿って配列される。イメージセンサは、第2方向に並んで配置された2つの単位ピクセルPXから獲得されたピクセル信号を用いて第2方向でのオートフォーカス機能を行い、第3方向に並んで配置された2つの単位ピクセルPXから獲得されたピクセル信号を用いて第3方向におけるオートフォーカス機能を行う。これにより、図3に示したピクセルアレイを含むイメージセンサは、4方向に対してオートフォーカス機能を行うことができる。
【0041】
但し、一つのサブピクセル群SPGに含まれる複数の単位ピクセルPXは、一つのマイクロレンズを共有するため、一つのマイクロレンズに入射した光は4つの単位ピクセルPXに分けられて入射する。一例として、1つのマイクロレンズを介して入射する光は、反射及び屈折によって影響を受ける。従って、図3に示したピクセルアレイを有するイメージセンサは、複数の単位ピクセルPXの各々がマイクロレンズを含むイメージセンサと比較して、複雑な補正及び多くの電力消耗を伴うリモザイク(remosaic)が行われることがあり、比較的低い解像度を有するイメージを生成することがある。
【0042】
図4を参照すると、イメージセンサのピクセルアレイにおいて、マイクロレンズは、複数の単位ピクセルPXの各々に対応するように配置される。一例として、1つのサブピクセル群SPGは2×2形態で配列されたマイクロレンズを含む。
【0043】
図4に示したピクセルアレイを含むイメージセンサは、イメージ生成の過程でリモザイクを必要としないため、比較的高い解像度を有するイメージを生成することができる。但し、マイクロレンズ間に入射する光は反射されてイメージセンサのイメージ生成に関連して光学的損失が発生することがある。また、イメージセンサは、フォトダイオードとマイクロレンズとがそれぞれ対応するように構成されており、オートフォーカス機能を行うことができないという問題がある。
【0044】
図5は、本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセル群を説明するための平面図である。
【0045】
図5は、本実施形態によるイメージセンサ100に含まれる1つのカラーフィルタ配列に対応するピクセル群(PG1、PG2)とその構成を示した図である。一例として、1つのカラーフィルタ配列は、4つのピクセル群(PG1、PG2)に対応し、第1方向(例えば、Z方向)で各ピクセル群(PG1、PG2)は、所定の色を有するカラーフィルタを含む。
【0046】
図5を参照すると、本実施形態によるイメージセンサ100において、各ピクセル群(PG1、PG2)は4×4形態で配列される複数の単位ピクセルPXを含む。一方、ピクセル群(PG1、PG2)は、第1ピクセル群PG1、及び第2ピクセル群PG2を含む。第1ピクセル群PG1及び第2ピクセル群PG2は、第1方向に垂直な第2方向(例えば、X方向)、及び第1方向及び第2方向に垂直な第3方向(例えば、Y方向)で互いに交互に配置される。
【0047】
一方、図5に示した実施形態によると、複数の第1ピクセル群PG1は緑色カラーフィルタを含み、複数の第2ピクセル群PG2は赤色又は青色のカラーフィルタを含む。
【0048】
各ピクセル群(PG1、PG2)に含まれる複数の単位ピクセルPXは、その間に配置される素子分離膜DTIによって定義され、素子分離膜DTIによって分離された複数の単位ピクセルPXの各々は、フォトダイオードPDを含む。各ピクセル群(PG1、PG2)は、カラーフィルタの上部に配置されるマイクロレンズMLを含む。マイクロレンズMLは、第1マイクロレンズML1及び第2マイクロレンズML2を含む。第1マイクロレンズML1及び第2マイクロレンズML2は、第1方向で複数の単位ピクセルPXの最上部に配置されて、外部の光を入射させる。
【0049】
一例として、第1ピクセル群PG1は、複数の単位ピクセルPXの各々に対応する第1マイクロレンズML1を含み、第2ピクセル群PG2は2×2形態で配列される複数の単位ピクセルPXが共有する第2マイクロレンズML2を含む。一例として、第1マイクロレンズML1は第1直径を有し、第2マイクロレンズML2は、第1直径よりも大きい第2直径を有する。一例として、第2直径は、第1直径の2倍である。但し、これは一実施形態に過ぎないため、限定されない。一例として、第1マイクロレンズML1が複数の単位ピクセルPXに対応し、第2マイクロレンズML2がサブピクセル群に対応する限り、第1マイクロレンズML1及び第2マイクロレンズML2の直径及び形状は、実施形態によって異なり得る。
【0050】
第1マイクロレンズML1は、一つの単位ピクセルPXに対応するため、第1ピクセル群PG1に含まれる複数の単位ピクセルPXは、オートフォーカスピクセルとして動作することができない。但し、第1ピクセル群PG1に含まれる複数の単位ピクセルPXから獲得されたピクセル信号を用いて生成されたイメージは別のリモザイク過程を必要としないため、比較的高い解像度を有する。
【0051】
一方、第2マイクロレンズML2は、2×2形態で配列される単位ピクセルPXに対応するため、第2ピクセル群PG2に含まれる複数の単位ピクセルPXは、オートフォーカスピクセルとして動作することができる。一例として、第2マイクロレンズML2を共有する複数の単位ピクセルPXから獲得されるピクセル信号は、オートフォーカスピクセル信号を含む。第2ピクセル群PG2に含まれる複数の単位ピクセルPXは、上下方向及び左右方向の4方向に対してオートフォーカス機能を行うことができる。また、イメージセンサ100は、第2ピクセル群PG2に含まれる第2マイクロレンズML2の構造的特徴を用いて光学的損失を減らすことができる。
【0052】
本実施形態によるイメージセンサ100は、直径が互いに異なる第1マイクロレンズML1及び第2マイクロレンズML2の両方を用いることで、イメージ生成時に必要な補正及び電力消耗を減少させながら、比較的高い解像度を有してオートフォーカス機能が適用されたイメージを生成することができる。
【0053】
図6は、本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第1ピクセル群を説明するための平面図である。
【0054】
図6を参照すると、本実施形態によるイメージセンサ100において、第1ピクセル群PG1は、フローティング拡散領域FDを共有する複数の単位ピクセルPXを含み、2×2形態で配列される複数の第1サブピクセル群SPG1を含む。一例として、複数の第1サブピクセル群SPG1の各々は、2×2形態で配列される複数の単位ピクセルPXを含む。
【0055】
第1ピクセル群PG1は、所定の色を有するカラーフィルタを含む。一例として、第1ピクセル群PG1に含まれるカラーフィルタは、緑色である。但し、これは一実施形態に過ぎないため、限定されず、実施形態によってカラーフィルタの色は異なる場合がある。
【0056】
複数の単位ピクセルPXの各々は、外部の光が入射して電気的信号を生成するフォトダイオードPDを含む。複数の単位ピクセルPXは、複数の単位ピクセルPXの各々に対応する第1マイクロレンズML1を含む。一例として、第1マイクロレンズML1の中心は、第1方向(例えば、Z方向)でフォトダイオードPDに重なる。
【0057】
複数の単位ピクセルPXは、第1方向に延長される素子分離膜DTIによって定義される。一方、素子分離膜DTIは、フローティング拡散領域FDに隣接する領域で第1方向に垂直な第2方向(例えば、X方向)、及び第1方向及び第2方向に垂直な第3方向(例えば、Y方向)に互いに分離される。一例として、素子分離膜DTIが互いに分離された領域は、第1サブピクセル群SPG1毎に1つずつ形成される。
【0058】
素子分離膜DTIは、複数の単位ピクセルPXの各々に含まれるフォトダイオードPDから生成された電荷を該当フォトダイオードPDに蓄積するようにする。本実施形態によるイメージセンサ100において、第1ピクセル群PG1に含まれる複数の単位ピクセルPXを定義する素子分離膜DTIは、複数の単位ピクセルPXの各々に含まれるフォトダイオードPDから生成された電荷が他のピクセルに含まれるフォトダイオードPDにオーバーフロー(overflow)しないように形成される。
【0059】
即ち、本実施形態によるイメージセンサ100の第1ピクセル群PG1において、第1サブピクセル群SPG1に含まれるフローティング拡散領域FDは、第1サブピクセル群SPG1に含まれる複数の単位ピクセルPXの間で共有される。一方、素子分離膜DTIは、フローティング拡散領域FDを共有する複数の単位ピクセルPXの間でオーバーフローが発生しない程度に分離される。
【0060】
図7図9は、本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第1ピクセル群を説明するための断面図である。
【0061】
図7図9は、それぞれ図6に示したイメージセンサ100をII-II’線~IV-IV’線のいずれかの方向で切断した断面図である。一例として、図7は、図6のII-II’線に沿った方向の断面を示した断面図であり、図8は、図6のIII-III’線に沿った方向の断面を示した断面図であり、図9は、図6のIV-IV’線に沿った方向の断面を示した断面図である。
【0062】
図7図9を参照すると、本実施形態によるイメージセンサ100は、互いに向かい合う第1面111及び第2面112を含む基板110、及び基板110の内部で複数の単位ピクセルPXの間に配置される素子分離膜DTIを含む。一例として、複数の単位ピクセルPXは、第1面111に平行な方向に沿って配列される。一方、複数の単位ピクセルPXの各々は、基板110の内部に配置されるフォトダイオードPDを含む。
【0063】
本実施形態によるイメージセンサ100に含まれる第1ピクセル群PG1において、基板110の第1面111上にはカラーフィルタ120、光透過層130、及び第1マイクロレンズML1が順に配置される。一例として、第1ピクセル群PG1において、カラーフィルタ120は緑色であり、第1マイクロレンズML1は、複数の単位ピクセルPXの各々に対応する。但し、これは一実施形態に過ぎないため、限定されない。
【0064】
第1マイクロレンズML1を介して入射した光は、複数の単位ピクセルPXの各々に含まれるフォトダイオードに入射する。上述したように、本実施形態によるイメージセンサ100の第1ピクセル群PG1は、フローティング拡散領域FDを共有する複数の単位ピクセルPX、及び複数の単位ピクセルPXの各々に対応する第1マイクロレンズML1を用いて、生成されるイメージの解像度を向上させることができる。
【0065】
本実施形態によるイメージセンサ100において、フォトダイオードPDの下部には、ピクセル回路が配置される。一例として、ピクセル回路は、複数の素子160、複数の素子160に連結される配線パターン170、及び複数の素子160と配線パターン170とをカバーする絶縁層180を含み、基板110の第2面112上に配置される。ピクセル回路は、複数の単位ピクセルPXからピクセル信号を獲得するように動作する。
【0066】
ピクセル回路は、フローティング拡散領域FDを含む。一例として、第1サブピクセル群に含まれる複数の単位ピクセルPXは、複数の単位ピクセルPXの間に配置されたフローティング拡散領域FDを共有する。但し、フローティング拡散領域FDは、図8及び図9に示したようには限定されない。一例として、フローティング拡散領域FDの位置及び面積は、実施形態によって多様に変形される。
【0067】
フローティング拡散領域FDに隣接する複数の素子160は、第1~第4転送トランジスタである。第1~第4転送トランジスタのそれぞれのゲートは、少なくとも一部の領域が基板110に埋め込まれる垂直構造を有する。
【0068】
本実施形態によるイメージセンサ100の第1ピクセル群PG1に含まれる複数の単位ピクセルPXは、図7に示したように素子分離膜DTIによって互いに分離される。一方、素子分離膜DTIは、図8及び図9に示したように、第2方向及び第3方向に互いに分離され、素子分離膜DTIが分離された領域には、フローティング拡散領域FDが配置される。一方、素子分離膜DTIは、隣接するフォトダイオード間で電荷のオーバーフローが発生しない程度に分離される。
【0069】
図10は、本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第2ピクセル群を説明するための平面図である。
【0070】
図10を参照すると、本実施形態によるイメージセンサ100において、第2ピクセル群PG2は、フローティング拡散領域FDを共有する複数の単位ピクセルPXを含み、2×2形態で配列される複数の第2サブピクセル群SPG2を含む。一例として、複数の第2サブピクセル群SPG2の各々は、2×2形態で配列される複数の単位ピクセルPXを含む。
【0071】
第2ピクセル群PG2は、所定の色を有するカラーフィルタを含む。一例として、第2ピクセル群PG2に含まれるカラーフィルタは、赤色又は青色である。但し、これは一実施形態に過ぎないため、限定されず、実施形態によってカラーフィルタの色は異なり得る。
【0072】
複数の単位ピクセルPXの各々は、外部の光が入射して電気的信号を生成するフォトダイオードPDを含む。第2サブピクセル群SPG2は、第2サブピクセル群SPG2に含まれる複数の単位ピクセルPXが共有する第2マイクロレンズML2を含む。一例として、第2マイクロレンズML2の中心は、第1方向(例えば、Z方向)でフローティング拡散領域FDに重なる。
【0073】
第2マイクロレンズML2は、一つの第2サブピクセル群SPG2に含まれる2×2形態で配列される複数の単位ピクセルPXによって共有されるため、第2ピクセル群PG2に含まれる複数の単位ピクセルPXは、オートフォーカスピクセルを含むことができる。複数の単位ピクセルPXは、第1方向に垂直な第2方向(例えば、X方向)、及び第1方向及び第2方向に垂直な第3方向(例えば、Y方向)に対してオートフォーカス機能を行うことができる。一例として、第2方向に並んで配置された単位ピクセルPXは入射する光の左右方向での位相差を用いてオートフォーカス機能を行い、第3方向に並んで配置された単位ピクセルPXは、入射する光の上下方向での位相差を用いてオートフォーカス機能を行う。
【0074】
図6に示した第1ピクセル群PG1と同様に、複数の単位ピクセルPXは、第1方向に延長される素子分離膜DTIによって定義される。一方、素子分離膜DTIは、フローティング拡散領域FDに隣接する領域で互いに分離される。一例として、素子分離膜DTIが互いに分離された領域は、第2サブピクセル群SPG2毎に1つずつ形成される。但し、第2ピクセル群PG2で素子分離膜DTIが分離された領域の第2方向及び/又は第3方向の長さは、第1ピクセル群PG1で素子分離膜DTIが分離された領域の第2方向及び/又は第3方向の長さよりも大きい。
【0075】
素子分離膜DTIは、複数の単位ピクセルPXの各々に含まれるフォトダイオードPDから生成された電荷を該当フォトダイオードPDに蓄積するようにする。本実施形態によるイメージセンサ100において、第2ピクセル群PG2に含まれる複数の単位ピクセルPXを定義する素子分離膜DTIは、複数の単位ピクセルPXの各々に含まれるフォトダイオードPDが飽和した場合、生成された電荷が隣接する他のピクセルに含まれるフォトダイオードPDにオーバーフロー(overflow)するようにするオーバーフロー領域OFを含む。
【0076】
即ち、本実施形態によるイメージセンサ100の第2ピクセル群PG2において、第2サブピクセル群SPG2に含まれるフローティング拡散領域FDは、第2サブピクセル群SPG2に含まれる複数の単位ピクセルPXの間で共有される。一方、素子分離膜DTIは、フローティング拡散領域FDを共有する複数の単位ピクセルPXの間で分離されてオーバーフロー領域OFを形成する。
【0077】
本実施形態によるイメージセンサ100において、第2ピクセル群PG2に含まれるオーバーフロー領域OFは、複数の単位ピクセルPXの各々の静電容量を超えて生成された電荷によるフォトダイオードPDの飽和を防止することができる。従って、第2ピクセル群PG2に含まれる複数の単位ピクセルPXの各々から生成されて蓄積される最大電荷量は、第1ピクセル群PG1に含まれる複数の単位ピクセルPXの各々から生成されて蓄積される最大電荷量よりも大きい。
【0078】
図11図13は、本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれる第2ピクセル群を説明するための断面図である。
【0079】
図11図13は、それぞれ図10に示したイメージセンサ100をV-V’線~VII-VII’線のいずれかの方向で切断した断面図である。一例として、図11は、図10のV-V’線に沿った方向の断面を示した断面図であり、図12は、図10のVI-VI’線に沿った方向の断面を示した断面図であり、図13は、図10のVII-VII’線に沿った方向の断面を示した断面図である。
【0080】
図11図13は、それぞれ図7図9に対応する。一例として、図11図13に示したイメージセンサ100の構成は、図7図9に示したイメージセンサ100の構成に対応する。但し、図11図13に示した第2ピクセル群PG2は、第2マイクロレンズML2、カラーフィルタ120の色、素子分離膜DTIの形状、オーバーフロー領域OFに関連して図7図9に示した第1ピクセル群PG1とは異なる。
【0081】
本実施形態によるイメージセンサ100に含まれる第2ピクセル群PG2において、基板110の第1面111上にはカラーフィルタ120、光透過層130、及び第2マイクロレンズML2が順に配置される。一例として、第2ピクセル群PG2において、カラーフィルタ120は赤色又は青色であり、第2マイクロレンズML2は、第2サブピクセル群SPG2に含まれる複数の単位ピクセルPXによって共有される。但し、これは一実施形態に過ぎないため、限定されない。
【0082】
第2マイクロレンズML2を介して入射した光は、第2マイクロレンズML2に対応する第2サブピクセル群SPG2に含まれる複数の単位ピクセルPXのフォトダイオードに入射する。上述したように、本実施形態によるイメージセンサ100の第2ピクセル群PG2は、フローティング拡散領域FDを共有する複数の単位ピクセルPX及び複数の単位ピクセルPXが共有する第2マイクロレンズML2を用いてイメージ生成時の光学的損失を減少させ、4方向に対するオートフォーカス機能を行うことができる。
【0083】
本実施形態によるイメージセンサ100の第2ピクセル群PG2に含まれる複数の単位ピクセルPXは、図10に示したように素子分離膜DTIによって互いに分離される。一方、素子分離膜DTIは、図12及び図13に示したように、第2方向及び第3方向に互いに分離され、素子分離膜DTIが分離された領域には、フローティング拡散領域FDが配置される。素子分離膜DTIが分離された領域において、即ちフローティング拡散領域FDと素子分離膜DTIとの間には、オーバーフロー領域OFが形成される。オーバーフロー領域OFを介していずれかのフォトダイオードPDが飽和する前に、該当フォトダイオードPDから生成された電荷は隣接するフォトダイオードに移動する。
【0084】
本発明の一実施形態によるイメージセンサの製造過程を説明する。
【0085】
図14a~図17は、図5図13に示した本発明の一実施形態によるイメージセンサ100を製造するための工程過程を示した図である。一方、図14a、図15a、図16a、及び図17は、図6のI-I’線に沿った方向の断面を示した断面図であり、図14b、図15b、及び図16bは、工程過程におけるイメージセンサ100の上面図である。
【0086】
図14a及び図14bを参照すると、本実施形態によるイメージセンサ100を製造するための工程過程は、素子分離膜を形成する前に、基板110に第1方向に延長されて複数の単位ピクセルPXが形成されるピクセル領域を分離するトレンチHを形成する段階を含む。
【0087】
本実施形態によるイメージセンサ100は、トレンチHを形成する前に、基板110の一側の上面にマスク層115を形成する。一例として、マスク層115は、トレンチHを形成するエッチング工程でトレンチHを形成しようとする領域以外には、基板110がエッチングされないように基板110を保護するための層である。
【0088】
マスク層115を形成した後に続くエッチング工程によりトレンチHが形成される。但し、図14a及び図14bに示したトレンチHの形状に限定されるものではなく、実施形態によってトレンチHの形状は、多様に変形され得る。
【0089】
本実施形態によるイメージセンサ100に含まれる素子分離膜は、FDTI(Front Deep Trench Isolation)工程で形成される。これにより、素子分離膜を形成するためのトレンチHは、ピクセル回路が配置される基板110の第2面からマイクロレンズが配置される基板110の第1面の方向に形成される。但し、これは一実施形態に過ぎないため、限定されない。
【0090】
本実施形態によるイメージセンサ100において、第1ピクセル群及び第2ピクセル群に形成される素子分離膜は、互いに異なる。一例として、フローティング拡散領域が形成される領域で、素子分離膜は、互いに分離される。これにより、素子分離膜を形成するためにエッチング工程によって形成されるトレンチHは、基板110を完全に貫通せず、第1ピクセル群が形成される領域と第2ピクセル群が形成される領域とに形成される第2方向(例えば、X方向)及び第3方向(例えば、Y方向)におけるトレンチHの深さは異なる。
【0091】
図14bを参照すると、第1ピクセル群が形成される領域に含まれる素子分離膜を形成するためのトレンチHは、第2方向及び第3方向でD1の長さの分だけ分離される。一方、第2ピクセル群が形成される領域に含まれる素子分離膜を形成するためのトレンチHは、第2方向及び第3方向でD2の長さの分だけ分離される。一例として、D1はD2よりも小さい。図示したI-I’線に沿った方向の断面は、第1ピクセル群が形成される領域に含まれるトレンチHを通り、第2ピクセル群が形成される領域に含まれるトレンチHを通らない。
【0092】
図15a及び図15bを参照すると、本実施形態によるイメージセンサ100を製造するための工程過程は、トレンチHを介して基板110の内部に不純物を注入し、素子分離膜DTIを形成する段階を含む。一例として、トレンチHを介して基板110の内部に注入された不純物は拡散され、フォトダイオードPDが形成される。
【0093】
一方、第1ピクセル群が形成される領域と第2ピクセル群が形成される領域とで形成されたトレンチHの第2方向及び第3方向の深さが異なるため、トレンチHの内部に形成される素子分離膜DTIの形状も変わる。一例として、第2ピクセル群が形成される領域において、フォトダイオードPD間には、電荷が移動するオーバーフロー領域OFが形成される。
【0094】
図16a及び図16bを参照すると、本実施形態によるイメージセンサ100を製造するための工程過程は、基板110の第2面112を形成し、第2面112上にピクセル回路を配置する段階を含む。上述したように、ピクセル回路は、複数の素子、複数の素子に連結される配線パターン、複数の素子、配線パターンをカバーする絶縁層などを含む。一例として、複数の素子は、フローティング拡散領域FDを含む。
【0095】
素子分離膜DTIを形成した後、前の工程を行うために形成されていたマスク層115、基板110の一部、及び素子分離膜DTIの一部は、研磨工程などによって除去される。研磨工程などによって除去された基板110の上面は、第2面112である。一例として、基板110の第2面112上にピクセル回路が配置される。
【0096】
図17を参照すると、本実施形態によるイメージセンサ100を製造するための工程過程は、ピクセル回路の反対側から基板110の一部領域を研磨工程によって除去する過程を含む。一例として、研磨工程によって除去される領域は、素子分離膜DTIの一部を含み、削除されて残った基板110の一面は、第1面111である。
【0097】
一方、本実施形態によるイメージセンサ100は、第1面111上に順に配置されたカラーフィルタ120、光透過層130、及び第1、第2マイクロレンズ(ML1、ML2)を含む。これにより、図5及び図17に示したイメージセンサ100を製造することができる。但し、これは一実施形態に過ぎないため、製造されたイメージセンサ100の構造は、図17に示したようには限定されない。
【0098】
図18図20は、本発明の他の実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセル群を説明するための平面図である。
【0099】
図18は、本実施形態によるイメージセンサ200に含まれる1つのカラーフィルタ配列に対応するピクセル群(PG1、PG2)及びその構成を示した図である。一例として、図5に示したイメージセンサ100と同様に、一つのカラーフィルタ配列は、4つのピクセル群(PG1、PG2)に対応し、第1方向(例えば、Z方向)で各ピクセル群(PG1、PG2)は、所定の色を有するカラーフィルタを含む。
【0100】
図18を参照すると、一つのカラーフィルタ配列は、図5に示したように緑色、赤色、青色、緑色の順に配置されたカラーフィルタを含む。また、複数のピクセル群(PG1、PG2)は、複数の単位ピクセルPXの各々に対応する第1マイクロレンズML1を含む複数の第1ピクセル群PG1、及び2×2形態で配列された複数の単位ピクセルPXが共有する第2マイクロレンズML2を含む複数の第2ピクセル群PG2を含む。
【0101】
但し、図5に示したイメージセンサ100とは異なり、図18に示したイメージセンサ200は、複数の第1ピクセル群PG1は赤色又は青色のカラーフィルタを含み、複数の第2ピクセル群PG2は緑色カラーフィルタを含む。一例として、その他のイメージセンサ200に含まれる構成の配置は、図5に示したイメージセンサ100と同一である。
【0102】
図19及び図20は、それぞれ、本実施形態によるイメージセンサ200の第2ピクセル群PG2及び第1ピクセル群PG1を説明するための図である。一例として、図19及び図20は、それぞれ図10及び図6に対応する。但し、図19及び図20に示したイメージセンサ200は、図10及び図6に示したイメージセンサ100及びカラーフィルタの色がそれぞれ異なる。
【0103】
人は目に入る光の明るさ、強度、色を認識することができる。一般的に、人は緑色の光が目に入射したときに、最も敏感に明るさ、強度、色を認識することができる。これにより、緑色カラーフィルタに対応する単位ピクセルPXにおいて高い解像度を有するイメージを生成するようにし、赤色や青色のカラーフィルタに対応する単位ピクセルPXにおいてオートフォーカス機能を行う図5に示したイメージセンサ100が人の目により近い実施形態に該当する。但し、これは一実施形態に過ぎないため、限定されず、必要に応じて図18に示したイメージセンサ200を用いてイメージを生成することができる。
【0104】
図21図24は、本発明の多様な実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイを簡略に示した平面図である。
【0105】
図21図24は、図5及び図18に示したイメージセンサ(100、200)と共に、他の実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイを示した図である。
【0106】
本実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイ(100A、200A、300A、400A)において、複数の単位ピクセルPXは、2×2配列毎にサブピクセル群(SPG1、SPG2)を構成する。一方、2×2形態で配列された複数のサブピクセル群(SPG1、SPG2)は、ピクセル群(PG1、PG2)を構成する。
【0107】
複数のピクセル群(PG1、PG2)に含まれるカラーフィルタは、赤色R、緑色G、青色Bのいずれかの色を有する。一例として、イメージセンサのピクセルアレイ(100A、200A、300A、400A)は、2×2形態で配列された複数のピクセル群(PG1、PG2)に対応するように緑色、赤色、青色、緑色の順に繰り返して配置されたカラーフィルタアレイCFAを有するカラーフィルタを含む。
【0108】
即ち、ピクセルアレイ(100A、200A、300A、400A)において、ピクセル群(PG1、PG2)毎に同一色のカラーフィルタが配置され、複数のピクセル群(PG1、PG2)の各々は、4×4形態で配列された複数の単位ピクセルPXを含む。
【0109】
複数のピクセル群(PG1、PG2)は、第1ピクセル群PG1又は第2ピクセル群PG2に区別される。第1ピクセル群PG1は、第1サブピクセル群SPG1を含み、基板の上部に配置される第1マイクロレンズML1を含む。一方、第2ピクセル群PG2は、第2サブピクセル群SPG2を含み、基板の上部に配置される第2マイクロレンズML2を含む。一例として、複数のピクセル群(PG1、PG2)の各々は、第1サブピクセル群SPG1又は第2サブピクセル群SPG2のいずれか一つのみを含む。
【0110】
一例として、図21に示したピクセルアレイ100Aは、図5に示したイメージセンサ100に含まれるピクセルアレイ100Aであり、図22に示したピクセルアレイ200Aは、図18に示したピクセルアレイ200Aである。
【0111】
図23に示した一実施形態によるピクセルアレイ300Aを参照すると、第1ピクセル群(PG1a、PG1b)は緑色、赤色、及び青色のいずれかの色を有するカラーフィルタを含む。
【0112】
一例として、第2ピクセル群PG2は赤色又は青色のカラーフィルタを含む。一方、少なくとも一つの第1ピクセル群PG1aは緑色カラーフィルタを含む。但し、少なくとももう一つの第1ピクセル群PG1bは赤色又は青色のカラーフィルタを含む。
【0113】
上述したように、第1ピクセル群(PG1a、PG1b)は、第1サブピクセル群(SPG1a、SPG1b)を含み、基板の上部に配置される第1マイクロレンズML1を含む。一方、第2ピクセル群PG2は、第2サブピクセル群SPG2を含み、基板の上部に配置される第2マイクロレンズML2を含む。従って、本実施形態によるピクセルアレイ300Aを含むイメージセンサは、図5に示したイメージセンサ100と比較した場合、高い解像度を有するイメージを生成することができるが、オートフォーカス性能は減少する。
【0114】
図24に示した一実施形態によるピクセルアレイ400Aを参照すると、第2ピクセル群(PG2a、PG2b)は緑色、赤色、及び青色のいずれかの色を有するカラーフィルタを含む。
【0115】
一例として、第1ピクセル群PG1は緑色カラーフィルタを含む。一方、少なくとも一つの第2ピクセル群PG2aは赤色又は青色のカラーフィルタを含む。但し、少なくとももう一つの第2ピクセル群PG2bは緑色カラーフィルタを含む。
【0116】
上述したように、第1ピクセル群(PG1a、PG1b)は、第1サブピクセル群(SPG1a、SPG1b)を含み、基板の上部に配置される第1マイクロレンズML1を含む。一方、第2ピクセル群PG2は、第2サブピクセル群SPG2を含み、基板の上部に配置される第2マイクロレンズML2を含む。従って、本実施形態によるピクセルアレイ400Aを含むイメージセンサは、図5に示したイメージセンサ100と比較した場合、オートフォーカス性能が向上するが、生成されたイメージの解像度が低下する。
【0117】
但し、本実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセルアレイの形状は、図21図24に示したようには限定されない。一例として、イメージセンサは、必要に応じて適切なオートフォーカス性能に適切な解像度を有するイメージを生成する。
【0118】
図25及び図26は、本発明の一実施形態によるイメージセンサを含む電子装置を簡略に示した図である。
【0119】
図25を参照すると、電子装置1000は、カメラモジュール群1100、アプリケーションプロセッサ1200、PMIC1300、及び外部メモリ1400を含む。
【0120】
カメラモジュール群1100は、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)を含む。図面には、3つのカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)が配置された実施形態を示しているが、実施形態がこれに制限されるものではない。いくつかの実施形態において、カメラモジュール群1100は、2つのカメラモジュールのみを含むように変形されて実施される。また、いくつかの実施形態において、カメラモジュール群1100は、n個(nは4以上の自然数)のカメラモジュールを含むように変形して実施される。また、一実施形態において、カメラモジュール群1100に含まれる複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の少なくとも一つは、先に図1図24を参照して説明した実施形態のいずれかによるイメージセンサを含む。
【0121】
以下、図26を参照して、カメラモジュール1100bの詳細構成についてより具体的に説明するが、以下の説明は実施形態によって異なるカメラモジュール(1100a、1100b)についても同様に適用することができる。
【0122】
図26を参照すると、カメラモジュール1100bは、プリズム1105、光学経路折りたたみ要素(Optical Path Folding Element、以下、「OPFE」)1110、アクチュエータ1130、イメージセンシング装置1140、及び保存部1150を含む。
【0123】
プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を含み、外部から入射する光Lの経路を変形させる。
【0124】
いくつかの実施形態において、プリズム1105は、第2方向Xに入射する光Lの経路を第2方向Xに垂直な第3方向Yに変更させる。また、プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を、中心軸1106を中心にA方向に回転させるか、又は中心軸1106をB方向に回転させて第2方向Xに入射する光Lの経路を垂直な第3方向Yに変更させる。このとき、OPFE1110も第2方向X及び第3方向Yに垂直な第1方向Zに移動する。
【0125】
いくつかの実施形態において、図示したように、プリズム1105のA方向の最大回転角度は、プラス(+)A方向には15度(degree)以下であり、マイナス(-)A方向には15度よりも大きいが、実施形態がこれに制限されるものではない。
【0126】
いくつかの実施形態において、プリズム1105は、プラス(+)又はマイナス(-)B方向に20度前後、又は10度~20度、又は15度~20度の間で動き、ここで、動く角度は、プラス(+)又はマイナス(-)B方向に同じ角度で動くか、又は1度前後の範囲で略類似した角度まで動く。
【0127】
いくつかの実施形態において、プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を中心軸1106の延長方向に平行な第1方向(例えば、Z方向)に移動する。
【0128】
OPFE1110は、例えばm(ここで、mは自然数)個の群からなる光学レンズを含む。m個のレンズは、第3方向Yに移動してカメラモジュール1100bの光学ズーム倍率(optical zoom ratio)を変更する。例えば、カメラモジュール1100bの基本光学ズーム倍率をZとすると、OPFE1110に含まれるm個の光学レンズを移動させた場合、カメラモジュール1100bの光学ズーム倍率は3Z又は5Z又は5Z以上の光学ズーム倍率に変更される。
【0129】
アクチュエータ1130は、OPFE1110又は光学レンズ(以下、光学レンズと称する)を特定位置に移動させる。例えば、アクチュエータ1130は、正確なセンシングのためにイメージセンサ1142が光学レンズの焦点距離(focal length)に位置するように光学レンズの位置を調整する。
【0130】
イメージセンシング装置1140は、イメージセンサ1142、制御ロジック1144、及びメモリ1146を含む。イメージセンサ1142は、光学レンズを介して提供される光Lを用いてセンシング対象のイメージをセンシングする。制御ロジック1144は、カメラモジュール1100bの全体的な動作を制御する。例えば、制御ロジック1144は、制御信号ラインCSLbを介して提供された制御信号に応じて、カメラモジュール1100bの動作を制御する。
【0131】
メモリ1146は、キャリブレーションデータ1147などのカメラモジュール1100bの動作に必要な情報を保存する。キャリブレーションデータ1147は、カメラモジュール1100bが外部から提供された光Lを利用してイメージデータを生成するのに必要な情報を含む。キャリブレーションデータ1147は、例えば、上述した回転度(degree of rotation)に関する情報、焦点距離(focal length)に関する情報、光学軸(optical axis)に関する情報などを含む。カメラモジュール1100bが光学レンズの位置によって焦点距離が変わるマルチステート(multi state)カメラの形で実現される場合、キャリブレーションデータ1147は、光学レンズの各位置別(又はステート別)の焦点距離値及びオートフォーカス(auto focusing)に関する情報を含む。
【0132】
保存部1150は、イメージセンサ1142を介してセンシングされたイメージデータを保存する。保存部1150は、イメージセンシング装置1140の外部に配置され、イメージセンシング装置1140を構成するセンサチップ及びスタックされた(stacked)形で実現される。いくつかの実施形態において、保存部1150は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)に実現されるが、実施形態がこれに制限されるものではない。
【0133】
図25及び図26を一緒に参照すると、いくつかの実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の各々は、アクチュエータ1130を含む。これにより、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の各々は、その内部に含まれるアクチュエータ1130の動作に応じてそれぞれ同一又は異なるキャリブレーションデータ1147を含む。
【0134】
いくつかの実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のいずれかのカメラモジュール(例えば、1100b)は、先に説明したプリズム1105及びOPFE1110を含むフォールデッドレンズ(folded lens)形のカメラモジュールであり、残りのカメラモジュール(例えば、1100a、1100b)は、プリズム1105及びOPFE1110が含まれないバーティカル(vertical)形のカメラモジュールであるが、実施形態がこれに制限されるものではない。
【0135】
いくつかの実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のいずれかのカメラモジュール(例えば、1100c)は、例えばIR(Infrared Ray)を用いて深さ(depth)情報を抽出するバーティカル形の深度カメラ(depth camera)である。この場合、アプリケーションプロセッサ1200は、このような深度カメラから提供されたイメージデータと、他のカメラモジュール(例えば、1100a又は1100b)から提供されたイメージデータとを併合(merge)して3次元の深度イメージ(3D depth image)を生成することができる。
【0136】
いくつかの実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の少なくとも2つのカメラモジュール(例えば、1100a、1100b)は、それぞれ異なる観測視野(Field of View、視野角)を有する。この場合、例えば複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の少なくとも2つのカメラモジュール(例えば、1100a、1100b)の光学レンズがそれぞれ異なるが、これに制限されるものではない。
【0137】
また、いくつかの実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の各々の視野角はそれぞれ異なる。この場合、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の各々に含まれる光学レンズもそれぞれ異なるが、これに制限されるものではない。
【0138】
いくつかの実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の各々は、それぞれ物理的に分離されて配置される。即ち、1つのイメージセンサ1142のセンシング領域を複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)が分割して用いるものではなく、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の各々の内部に独立したイメージセンサ1142が配置される。
【0139】
再び、図25を参照すると、アプリケーションプロセッサ1200は、イメージ処理装置1210、メモリコントローラ1220、及び内部メモリ1230を含む。アプリケーションプロセッサ1200は、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から分離されて実現される。例えば、アプリケーションプロセッサ1200と、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)とは、別の半導体チップにそれぞれ分離されて実現される。
【0140】
イメージ処理装置1210は、複数のサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)、イメージ生成器1214、及びカメラモジュールコントローラ1216を含む。
【0141】
イメージ処理装置1210は、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の個数に対応する個数の複数のサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)を含む。
【0142】
各カメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から生成されたイメージデータは、それぞれ分離されたイメージ信号ライン(ISLa、ISLb、ISLc)を介して対応するサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)に提供される。例えば、カメラモジュール1100aから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLaを介してサブイメージプロセッサ1212aに提供され、カメラモジュール1100bから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLbを介してサブイメージプロセッサ1212bに提供され、カメラモジュール1100cから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLcを介してサブイメージプロセッサ1212cに提供される。このようなイメージデータの転送は、例えばMIPI(Mobile Industry Processor Interface)に基づいたカメラ直列インタフェース(CSI:Camera Serial Interface)を用いて行われるが、実施形態がこれに制限されるものではない。
【0143】
一方、いくつかの実施形態において、一つのサブイメージプロセッサが複数のカメラモジュールに対応するように配置される。例えば、サブイメージプロセッサ1212a及びサブイメージプロセッサ1212cが図示したように互いに分離されて実現されるのではなく、1つのサブイメージプロセッサに統合されて実現され、カメラモジュール1100a及びカメラモジュール1100cから提供されたイメージデータは、選択素子(例えば、マルチプレクサ)などを介して選択された後、統合されたサブイメージプロセッサに提供される。
【0144】
各サブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)に提供されたイメージデータは、イメージ生成器1214に提供される。イメージ生成器1214は、イメージ生成情報(Generating Information)又はモード信号(Mode Signal)により各サブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)から提供されたイメージデータを用いて出力イメージを生成する。
【0145】
具体的に、イメージ生成器1214は、イメージ生成情報又はモード信号に応じて、それぞれ異なる視野角を有するカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から生成されたイメージデータの少なくとも一部を併合(merge)して出力イメージを生成する。また、イメージ生成器1214は、イメージ生成情報又はモード信号に応じて、それぞれ異なる視野角を有するカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から生成されたイメージデータのいずれかを選択して出力イメージを生成する。
【0146】
いくつかの実施形態において、イメージ生成情報は、ズーム信号(zoom signal or zoom factor)を含む。また、いくつかの実施形態において、モード信号は、例えばユーザ(user)から選択されたモードに基づいた信号である。
【0147】
イメージ生成情報がズーム信号(ズームファクター)であり、各カメラモジュール(1100a、1100b、1100c)がそれぞれ異なる観測視野(視野角)を有する場合、イメージ生成器1214は、ズーム信号の種類に応じてそれぞれ異なる動作を行う。例えば、ズーム信号が第1信号である場合、カメラモジュール1100aから出力されたイメージデータとカメラモジュール1100cから出力されたイメージデータとを併合した後、併合されたイメージ信号と併合に用いていないカメラモジュール1100bから出力されたイメージデータとを用いて、出力イメージを生成する。ズーム信号が第1信号とは異なる第2信号である場合、イメージ生成器1214は、このようなイメージデータの併合を行わず、各カメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から出力されたイメージデータのいずれかを選択して出力イメージを生成する。しかし、実施形態がこれに制限されるものではなく、必要に応じて、イメージデータを処理する方法はいくらでも変形して実施され得る。
【0148】
いくつかの実施形態において、イメージ生成器1214は、複数のサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)の少なくとも一つから露出時間が相違する複数のイメージデータを受信し、複数のイメージデータに対してHDR(high dynamic range)処理を行うことで、ダイナミックレンジが増加して併合されたイメージデータを生成することができる。
【0149】
カメラモジュールコントローラ1216は、各カメラモジュール(1100a、1100b、1100c)に制御信号を提供する。カメラモジュールコントローラ1216から生成された制御信号は、それぞれ分離された制御信号ライン(CSLa、CSLb、CSLc)を介して対応するカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)に提供される。
【0150】
複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のいずれかは、ズーム信号を含むイメージ生成情報又はモード信号に応じて、マスター(master)カメラ(例えば、1100b)に指定され、残りのカメラモジュール(例えば、1100a、1100c)は、スレーブ(slave)カメラに指定される。このような情報は、制御信号に含まれてそれぞれ分離された制御信号ライン(CSLa、CSLb、CSLc)を介して対応するカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)に提供される。
【0151】
ズームファクター又は動作モード信号に応じて、マスター及びスレーブとして動作するカメラモジュールが変更される。例えば、カメラモジュール1100aの視野角がカメラモジュール1100bの視野角よりも広く、ズームファクターが低いズーム倍率を示す場合、カメラモジュール1100bがマスターとして動作し、カメラモジュール1100aがスレーブとして動作する。逆に、ズームファクターが高いズーム倍率を示す場合、カメラモジュール1100aがマスターとして動作し、カメラモジュール1100bがスレーブとして動作する。
【0152】
いくつかの実施形態において、カメラモジュールコントローラ1216から各カメラモジュール(1100a、1100b、1100c)に提供される制御信号は、シンクイネーブル(sync enable)信号を含む。例えば、カメラモジュール1100bがマスターカメラであり、カメラモジュール(1100a、1100c)がスレーブカメラである場合、カメラモジュールコントローラ1216は、カメラモジュール1100bにシンクイネーブル信号を転送する。このようなシンクイネーブル信号を提供されたカメラモジュール1100bは、提供されたシンクイネーブル信号を基にシンク信号(sync signal)を生成し、生成されたシンク信号を、シンク信号ラインSSLを介してカメラモジュール(1100a、1100c)に提供する。カメラモジュール1100b及びカメラモジュール(1100a、1100c)は、このようなシンク信号に同期化してイメージデータをアプリケーションプロセッサ1200に転送する。
【0153】
いくつかの実施形態において、カメラモジュールコントローラ1216から複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)に提供される制御信号は、モード信号に応じたモード情報を含む。このようなモード情報に基づいて、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)は、センシング速度に関連して第1動作モード及び第2動作モードで動作する。
【0154】
複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)は、第1動作モードにおいて、第1速度でイメージ信号を生成(例えば、第1フレームレートのイメージ信号を生成)し、これを第1速度よりも高い第2速度でエンコード(例えば、第1フレームレートよりも高い第2フレームレートのイメージ信号をエンコード)し、エンコードされたイメージ信号をアプリケーションプロセッサ1200に転送する。このとき、第2速度は第1速度の30倍以下であり得る。
【0155】
アプリケーションプロセッサ1200は、受信されたイメージ信号、即ちエンコードされたイメージ信号を内部に備えられるメモリ1230又はアプリケーションプロセッサ1200の外部のストレージ1400に保存し、その後、メモリ1230又はストレージ1400からエンコードされたイメージ信号を読み出してデコードし、デコードされたイメージ信号に基づいて生成されるイメージデータをディスプレイする。例えば、イメージ処理装置1210の複数のサブプロセッサ(1212a、1212b、1212c)のうちの対応するサブプロセッサがデコードを行い、またデコードされたイメージ信号に対してイメージ処理を行う。
【0156】
複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)は、第2動作モードにおいて、第1速度よりも低い第3速度でイメージ信号を生成(例えば、第1フレームレートよりも低い第3フレームレートのイメージ信号を生成)し、イメージ信号をアプリケーションプロセッサ1200に転送する。アプリケーションプロセッサ1200に提供されるイメージ信号は、エンコードされない信号である。アプリケーションプロセッサ1200は、受信されるイメージ信号に対してイメージ処理を行うか、又はイメージ信号をメモリ1230やストレージ1400に保存する。
【0157】
PMIC1300は、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の各々に電力、例えば電源電圧を供給する。例えば、PMIC1300は、アプリケーションプロセッサ1200の制御下に、パワー信号ラインPSLaを介してカメラモジュール1100aに第1電力を供給し、パワー信号ラインPSLbを介してカメラモジュール1100bに第2電力を供給し、パワー信号ラインPSLcを介してカメラモジュール1100cに第3電力を供給する。
【0158】
PMIC1300は、アプリケーションプロセッサ1200からの電力制御信号PCONに応答して、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の各々に対応する電力を生成し、また電力レベルを調整する。電力制御信号PCONは、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の動作モード別の電力調整信号を含む。例えば、動作モードは低電力モード(low power mode)を含み、この場合、電力制御信号PCONは、低電力モードで動作するカメラモジュール及び設定される電力レベルに対する情報を含む。複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の各々に提供される電力レベルは、それぞれ同一又は異なる。また、電力レベルは、動的に変更される。
【0159】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0160】
1、100、200、1142 イメージセンサ
10、100A~400A ピクセルアレイ
20 ロジック回路
21 ロウドライバ
22 リードアウト回路
23 カラムドライバ
24 コントロールロジック
110 基板
111、112 第1面、第2面
115 マスク層
120 カラーフィルタ
130 光透過層
160 複数の素子
170 配線パターン
180 絶縁層
1000 電子装置
1100 カメラモジュール群
1100a、1100b、1100c カメラモジュール
1105 プリズム
1106 中心軸
1107 反射面
1110 OPFE(光学経路折りたたみ要素)
1130 アクチュエータ
1140 イメージセンシング装置
1142 イメージセンサ
1144 制御ロジック
1146 メモリ
1147 キャリブレーションデータ
1150 保存部
1200 アプリケーションプロセッサ
1210 イメージ処理装置
1212a、1212b、1212c サブイメージプロセッサ
1214 イメージ生成器
1216 カメラモジュールコントローラ
1220 メモリコントローラ
1230 内部メモリ
1300 PMIC
1400 外部メモリ
CFA カラーフィルタアレイ
CSLa、CSLb、CSLc 制御信号ライン
DTI 素子分離膜
DX 駆動トランジスタ
FD フローティング拡散領域
H トレンチ
ISLa、ISLb、ISLc イメージ信号ライン
ML1、ML2 第1、第2マイクロレンズ
OF オーバーフロー領域
PCON 電力制御信号
PD フォトダイオード
PD1~PD4 第1~第4フォトダイオード
PG ピクセル群
PG1、PG1a、PG1b 第1ピクセル群
PG2、PG2a、PG2b 第2ピクセル群
PSLa、PSLb、PSLc パワー信号ライン
PX 単位ピクセル
PXC ピクセル回路
RG リセットゲート(駆動ライン)
RX リセットトランジスタ
SG 選択ゲート(駆動ライン)
SPG サブピクセル群
SPG1、SPG1a、SPG1b 第1サブピクセル群
SPG2、SPG2a、SPG2b 第2サブピクセル群
SSL シンク信号ライン
SX 選択トランジスタ
TG1~TG4 第1~第4転送ゲート
TX1~TX4 第1~第4転送トランジスタ
DD 電源電圧
Vout 出力ライン

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14a
図14b
図15a
図15b
図16a
図16b
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26