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  • 特開-ケーブルタイ矯正デバイス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022166842
(43)【公開日】2022-11-02
(54)【発明の名称】ケーブルタイ矯正デバイス
(51)【国際特許分類】
   B65B 13/18 20060101AFI20221026BHJP
   B65B 13/02 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
B65B13/18 F
B65B13/18 A
B65B13/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022069444
(22)【出願日】2022-04-20
(31)【優先権主張番号】10 2021 203 997.9
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】522160103
【氏名又は名称】ヘラマンタイトン・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】オリヴァー・ドールマン
【テーマコード(参考)】
3E052
【Fターム(参考)】
3E052BA07
3E052CA17
3E052CB05
3E052KA20
3E052LA05
3E052LA06
3E052LA20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ルーズケーブルタイを処理することができ、それにも関わらず信頼性が高い結束システムを提供する。
【解決手段】ケーブルタイ7を受容するための受容ユニット3aと、ケーブルタイを、少なくともケーブルタイのヘッドを、受容ユニットから矯正ユニット3c内へ移動させるための給送ユニット3bであって、ケーブルタイのヘッドは移動の方向に向いている、給送ユニットと、ケーブルタイのストラップを矯正するための矯正ユニットであって、ケーブルタイを受容し、案内要素3c′を通してケーブルタイのストラップを案内し、矯正し、かつケーブルタイのストラップ先端部が移動の方向に向いている状態で、ケーブルタイを排出ユニット3d内へ移動させるように構成されている、矯正ユニットと、ケーブルタイを処理することができ、ケーブルタイを排出するための排出ユニットとを備えた、ケーブルタイ矯正デバイス3。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルタイ矯正デバイス(3)において、
ケーブルタイ(7)を受容するための受容ユニット(3a)と、
前記ケーブルタイ(7)を、少なくとも前記ケーブルタイ(7)のヘッドを、前記受容ユニット(3a)から矯正ユニット(3c)に移動させるための給送ユニット(3b)であって、前記ケーブルタイ(7)の前記ヘッドが移動方向に向いている、前記給送ユニット(3b)と、
前記ケーブルタイ(7)のストラップを矯正するための前記矯正ユニット(3c)であって、前記ケーブルタイ(7)を受容し、案内要素(3c′)を通じて前記ケーブルタイ(7)の前記ストラップを案内することによって、前記ケーブルタイ(7)の前記ストラップを矯正するように、且つ、前記ケーブルタイ(7)のストラップ先端部が前記移動方向を向いている状態で、前記ケーブルタイ(7)を排出ユニット(3d)内へ移動させるように構成されている、前記矯正ユニット(3c)と、
前記ケーブルタイ(7)を排出するように構成されている前記排出ユニット(3d)と、
を備えていることを特徴とするケーブルタイ矯正デバイス(3)。
【請求項2】
前記矯正ユニット(3c)が、前記ケーブルタイ矯正デバイス(3)の前記排出ユニット(3d)及び/又は前記給送ユニット(3b)及び/又は前記受容ユニット(3a)及び/又はハウジングに対して少なくとも部分的に移動可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブルタイ矯正デバイス(3)。
【請求項3】
前記矯正ユニット(3c)が、受容位置において前記ケーブルタイ(7)を受容するように、且つ、前記受容位置と異なる分配器位置において、特に前記ケーブルタイ(7)それぞれについての所定の複数の異なる分配器位置のうち一の分配器位置において、前記ケーブルタイ(7)を前記排出ユニット(3d)に移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブルタイ矯正デバイス(3)。
【請求項4】
前記矯正ユニット(3c)が、受容位置から分配器位置に至る直進運動によって、前記ケーブルタイ(7)を移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のケーブルタイ矯正デバイス(3)。
【請求項5】
前記矯正ユニット(3c)の前記案内要素(3c′)が、前記ケーブルタイが特に完全に受容されるトンネルの壁であるか、又は前記トンネルの壁を有していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のケーブルタイ矯正デバイス(3)。
【請求項6】
前記矯正ユニット(3c)が、特に前記矯正ユニット(3c)の前記ケーブルタイ(7)のための受容空間と前記排出ユニット(3d)の前記ケーブルタイ(7)のための対応する受容空間とが共に環境から隔離された状態で、空気圧で前記ケーブルタイ(7)を受容するように、及び/又は前記ケーブルタイ(7)を前記排出ユニット(3d)に移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のケーブルタイ矯正デバイス(3)。
【請求項7】
前記給送ユニット(3b)が、機械的要素(3b′)によって、特にピン要素又はマンドレル要素によって、特に15mm±10mmの距離で、好ましくは15mm±5mmの距離で、特に好ましくは15mm±2mmの距離で前記ケーブルタイ(7)を前記矯正ユニット(3c)に押し込むように構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のケーブルタイ矯正デバイス(3)。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のケーブルタイ矯正デバイス(3)を備えているキットであって、
前記ルーズケーブルタイを分類するための先行分類デバイスであって、特にルーズケーブルタイ(7)を分類するための円振動分類ユニット(1)及び/又は前記ルーズケーブルタイ(7)を並べるための線形振動分類デバイス(2)を備えた前記先行分類デバイスと、
前記ケーブルタイ(7)を搬送するための搬送ホース(5)によって、前記ケーブルタイ矯正デバイス(3)と結合されている少なくとも1つのケーブルタイツール(6)であって、特に一体化したケーブルタイリザーバを有している前記ケーブルタイツール(6)と、
のうち少なくとも1つを含んでいることを特徴とするキット。
【請求項9】
請求項1から7のいずれか一項に記載のケーブルタイ矯正デバイス(3)と、
ルーズケーブルタイ(7)を分類するための先行分類デバイスと、
特に一体化したケーブルタイリザーバを具備する前記ケーブルタイ(7)を搬送するための搬送ホース(5)によって、前記ケーブルタイ矯正デバイス(3)と結合されている少なくとも1つのケーブルタイツール(6)と、
を備えていることを特徴とする結束システム(0)。
【請求項10】
ケーブルタイ(7)を矯正するための方法において、
前記ケーブルタイ(7)を受容するステップと、
第1の方向において受容された前記ケーブルタイ(7)を矯正ユニット(3c)に移動させるステップと、
前記矯正ユニット(3c)において前記ケーブルタイ(7)を矯正するステップと、
前記第1の方向の逆方向である第2の方向において矯正された前記ケーブルタイ(7)を前記矯正ユニット(3c)から出して、排出ユニット(3d)に移動させるステップと、
前記ケーブルタイ(7)を排出するステップと、
を有していることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルタイによって結束するための結束材用の結束システムにおいて使用されるのに適したケーブルタイ矯正デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ケーブルタイによる、例えばケーブルハーネスなどの、結束するための結束材用のポータブルツール、略してケーブルタイツールは、高頻度でケーブルタイを用いて結束するための材料の自動又は部分自動結束に適しており、先行技術、例えば特許文献1から知られている。この場合、最も信頼できる動作システムは、互いに平行に配置されているケーブルタイのチェーン又はドラムマガジン全体で動作するシステムである。この場合、そのようなチェーン又はドラムマガジンは、通常、50~3500個のケーブルタイを有する。ここで不利なことはケーブルタイマガジン又はケーブルタイチェーンの生産コストの上昇であり、それは既知のルーズケーブルタイ(loose cable tie)の使用に関連する動作コストの上昇に反映される。
【0003】
特許文献2もまた、ルーズケーブルタイを用いて動作することもできる結束システムを開示している。この場合、該ルーズケーブルタイは円振動分類ユニットの振動容器内へ投入され、そこから分類障害物、いわゆるシケインを横断して、ルーズケーブルタイを互いに平行に並べる線形振動分類ユニット内へ又は線形振動分類ユニット上へ移動する。それから、平行に並べられたケーブルタイは各々個々に、供給又は搬送ホース内へ押し込まれ、それによってケーブルタイツールへ空気圧で案内され、そこでそれらは使用される。しかし、ケーブルタイを搬送ホース内へ導入する時に障害が起こるか、又は線形振動分類ユニットがケーブルタイを正しく配置しないので、ここで停止が繰り返し起こる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第102013222924号明細書
【特許文献2】中国特許出願公開第104150006号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、先行技術に存在する欠点を克服すること、及びルーズケーブルタイを処理することができかつそれにも関わらず信頼性が高い結束システムを可能にすることとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本目的は独立請求項の主題によって達成される。有利な実施形態が、従属請求項、明細書、及び図面から明らかになるであろう。
【0007】
一態様が、結束用の材料が部分的に又は完全に自動化された方法でケーブルタイを用いて結束され得る結束システムに適しているケーブルタイ矯正デバイス(CTS:cable-tie straightening device)に関する。この場合、該CTSは、例えば結束システムの先行分類デバイスによって決定される所定の位置にあるルーズケーブルタイを受容するための受容ユニットを有する。さらに、CTSは、受容ユニットによって受容されたケーブルタイを受容ユニットから矯正ユニット内へ移動させるための給送ユニットを有し、ケーブルタイは、少なくともそのヘッドを(ヘッドから)矯正ユニット内へ、給送ユニットによって移動させられる。ケーブルタイのストラップ上に、ケーブルタイのストラップ先端部の反対側のケーブルタイストラップの端部に配置されている、ケーブルタイのヘッドは、この場合、移動の方向に向いている。したがって、給送ユニットはケーブルタイを、少なくとも部分的に、すなわち部分的に又はその全体を、矯正ユニット内へ搬送する、特に、押し込むことができる。この場合の所定の位置が、対応する材料、ここではケーブルタイ、の所定の状態及び/又は所定の配向を特定する。受容ユニット及び給送ユニットは、このように、矯正ユニット内でのケーブルタイの定められた受容及び配置の役に立つ。
【0008】
CTSは、さらに、ケーブルタイのストラップを矯正するための前記矯正ユニットを有する。この場合、該矯正ユニットは、ケーブルタイを受容するように、特にそれを完全に受容するように、かつ横方向案内要素による受容時に及び/又は受容と共に及び/又は受容後にケーブルタイのストラップを案内するように、したがってそれを矯正するように構成されている。ケーブルタイを受容するために、矯正ユニットはケーブルタイ用の対応する受容空間を有し得る。また、該受容することは、ケーブルタイが適切な技術、例えばさらに後述される空気圧システム、を用いて矯正ユニット内へ能動的に搬送される能動的受容であってもよいか、又はそれを含んでいてもよい。
【0009】
本明細書の文脈では、「矯正」は、ケーブルタイのストラップを真っ直ぐな形態にすることを意味すると理解されることが好ましい。しかし、所定の形態は、(完全に)直線という意味では必ず真っ直ぐでなければならないわけではなく、また、より一般的に、特に、可能な限り真っ直ぐである一様な形態にすることと理解されてもよい。背景として、先行技術における不具合の非常に大きな割合の原因が、例えば移送中の影響に因りルーズケーブルタイが同一形状を有さない、例えば移送中に曲げられるということにあることが明らかになっていることが考えられる。したがって、殆どのケーブルタイは同一の殆どが真っ直ぐなケーブルタイストラップを有するが、ケーブルタイの少数は変形し、結果として、別様に形成された、殆どは湾曲したケーブルタイを有する。形態の変動性、一般にケーブルタイのストラップの真っ直ぐな形態からの逸脱は、次いで、既知のシステムにおける障害を引き起こす。ケーブルタイのさらなる使用のために真っ直ぐな形態が最も適切な形態である場合にも、一様ではあるが真っ直ぐでないケーブルタイを用いて、やはりいくつかの利点が得られることができ、したがって、こうしたケーブルタイは、同様に、本明細書の文脈において、矯正されたケーブルタイとして理解されるべきである。したがって、本明細書の文脈において、「矯正」は「揃えること」の意味にも理解されてよい。
【0010】
さらに、矯正ユニットは、ケーブルタイを排出ユニット内へ移動させるように構成されており、ケーブルタイのストラップ先端部は排出ユニット内へ移動の方向に向いている。したがって、ケーブルタイはヘッドから矯正ユニット内へ導入され、そのストラップ先端部を前方にして該矯正ユニットを反対方向に離れ、それによって、例えば結束システム内でケーブルタイ用の搬送ホースに連結され得る該排出ユニットによって、さらなる使用のために排出され、供給される。ケーブルタイのストラップ先端部を前方にした、ケーブルタイの所定の位置における、排出ユニットを用いたケーブルタイの排出によって、この場合、先端部を前方にしたケーブルタイの処理の殆どが確立される既知の結束システムに連結することが可能になる。
【0011】
記載されている手法は、すなわち、(改良される可能性がある)矯正ユニットによって、ケーブルタイ全てが、搬送ホースなどの後続ユニット内へ排出される前に、同一の理想的には真っ直ぐな形状を有し、したがってそれらのストラップ先端部を前方に、高い信頼性を有して排出され、かつ例えば対応する搬送ホース内へ給送され得ることが確実であるという点において、ルーズケーブルタイ用の既知のかつまた既に提供されている結束システムの信頼性が(さらに後に)改善されるという利点を有する。受容ユニットに因り、また、CTSは既知の分類デバイス、特に、振動分類デバイスに容易に接続され得る。CTS、給送ユニット、及び矯正ユニット内でケーブルタイを移動させる2つの異なる能動ユニットの使用は、また、それぞれの特定の利点を有する異なる移送技術が使用され得るので、非常に有利であることが証明されている。各場合にケーブルタイを移動させるための様々な技術は、給送ユニット及び矯正ユニット内で用いられることが好ましい。例えば、後述されるように、給送ユニットの機械的な押しが空気圧式吸引吸入及び矯正ユニットの押し離しと組み合わせられることが可能である。記載されているCTSは、また、非常な高速で動作することが可能であり、1秒及びそれより速い、例えば実に0.6秒、の結束サイクルが達成され得る。
【0012】
1つの有利な実施形態では、ケーブルタイ矯正デバイスの排出ユニット及び/又は給送ユニット及び/又は受容ユニット及び/又はハウジングに対して少なくとも部分的に移動可能に配置される矯正ユニットが提供される。この場合、受容ユニット、給送ユニット、及び排出ユニットが該ハウジングに対して固定配置されていること、及び該矯正ユニットは、このように形成されている複合ユニットに対して全体として又は少なくとも部分的に移動可能であることが特に好ましい。したがって、可能な限り小さい移動質量で、ケーブルタイの移動方向の提案されている逆転が、特に簡単な設計関連の方法で実現され得る。
【0013】
さらに有利な実施形態では、受容位置内にケーブルタイを受容するように、かつケーブルタイを、該受容位置と異なる分配器位置内へ、排出ユニット内へ移動させるように構成される矯正ユニットが提供される。特に、矯正ユニットは、ケーブルタイを受容位置から複数の異なる分配器位置のうちの1つの中へ移動させるように構成されてもよく、それぞれのケーブルタイの分配器位置は、例えば対応する制御命令によって、個々に定められることが可能である。したがって、受容位置で受容される特定のケーブルタイが異なる分配器位置に関連付けられてもよく、それらへ移動させられてもよい。したがって、矯正ユニットは、ケーブルタイのある種のポイントの集まりとしての機能を果たす。このことは、複数の異なる連続ユニット、例えばケーブルタイ用の異なる搬送ホース、及びそれにしたがって複数のケーブルタイツールが排出ユニットに接続された場合、有利であり、それらのツールは需要に合わせてそれぞれのケーブルタイを供給され得る。記載されているCTSを備えた単一の分類デバイスが、ケーブルタイと共に複数のタイツールを供給することができるので、これは特に有利である。この場合、確立された技術を用いることが可能であり、これには、記載されているケーブルタイ矯正デバイスが補足されなければならないだけである。受容位置と分配器位置とが異なるということによって、移動方向の逆転が特に効率的に容易にケーブルタイのさらなる使用と組み合わせられ得る。
【0014】
この場合、矯正ユニット又は矯正ユニットの一部の直進運動によって、矯正されたケーブルタイの長手方向に対して垂直に、受容位置からその都度所望される分配器位置まで、それぞれのケーブルタイを移動させるように構成されている矯正ユニットが提供され得る。該矯正ユニットはリフトと同様に受容位置から1つ又は複数の分配器位置まで移動し得る。この動作モードはロッドマガジンのモードに対応する。相応に、矯正ユニットは、あるいは、受容位置からそれぞれの分配器位置まで、それぞれの回転並進運動によってケーブルタイを移動させるように構成され得る。この場合、矯正ユニットは、回転装置による、しかも本明細書の冒頭で述べられている特許文献1による原理において知られているように、ケーブルタイ用のドラムマガジンを有し得る。この場合、回転並進運動の軸はケーブルタイの長手方向に沿って伸びている。しかし、回転並進運動の軸はまた、ケーブルタイの長手方向に対して垂直に伸びていてもよい。これは、例えば、ケーブルタイが星形形状で配置されるロッドマガジンを用いて実現されてもよい。そこで、また、ロッドマガジンは1つだけのケーブルタイのために構成されてもよい。したがって、次の段落に記載されているトンネル又はトンネル要素が、例えば、ケーブルタイの長手方向に対して垂直な回転並進運動の軸を画定するヒンジと組み合わされてもよい。そのようなトンネル又はトンネル要素はそれぞれ、1つだけのケーブルタイためのロッドマガジンと見なされてもよい。ケーブルタイのそれぞれの受容位置及び分配器位置に対応する矯正ユニットの状態は、それぞれの受容状態及び分配器状態と呼ばれることがある。全ての手法が、小さい移動質量でしたがって迅速に確実に、前記方向の逆転が結束システムにおいてケーブルタイの確立された搬送方向と組み合わせられ得るという利点を有する。
【0015】
さらに有利な実施形態では、トンネルもしくはトンネル要素の壁であるか又はそのような壁を有する、矯正ユニットの案内要素が提供される。対応するケーブルタイは、次いで、このトンネル又はトンネル要素内に受容される、特に、完全に受容される、ことができる。したがって、矯正ユニットの前述されている受容空間はトンネルの内部内に形成され得る。ここでは例えば、単純な四角形の外形がトンネル又はトンネル要素として適切であり、その中で、ケーブルタイは、横方向案内要素としての対向するトンネル壁によって、横方向にすなわち長手方向に沿ってそのストラップ上で案内される。あるいは又はさらに、さらなる案内要素、例えばケーブルタイをその間に受容する対向する同期ベルト搬送要素などの能動案内要素、も考えられる。これらの実施形態も矯正機能の簡単で確実な実施を含むか、又はこれを促進する。
【0016】
別の有利な実施形態では、空気圧ですなわち対応する負圧もしくは過圧で、ケーブルタイを受容するようにかつ/又はそれを排出ユニット内へ移動させるように構成されている矯正ユニットが提供される。特に、矯正ユニット内の負圧でケーブルタイは受容され、吸引によって取り上げられ、過圧によって移動させられ、押され又は発射されて、排出ユニット内へ入れられることができる。特に、この場合、矯正ユニット内のケーブルタイ用の受容空間と、意図された通りに使用される場合に、既に述べられている搬送ホースと流体的に結合され得る排出ユニット内のケーブルタイ用の対応する受容空間とは、共通の環境から切り離されることが可能であるように構成され得る。結果として、ケーブルタイは特に迅速に、効率的に、かつ定められた方法で、すなわち高い処理信頼性で、移動することが可能である。さらに、同一駆動部、すなわち空気圧システム又は対応するポンプ設備は、ケーブルタイを矯正ユニット内へかつ矯正ユニットから外へ移動させるために使用されることが可能であり、それによってデバイスの信頼性がさらに高まる。
【0017】
さらに有利な実施形態では、機械的要素によって、特に、ピン要素又はマンドレル要素によって、ケーブルタイを矯正ユニット内へ押し込むように構成されている給送ユニットが提供される。特に、ここで、押しは、15mm±10mmの距離によって、好ましくは15mm±5mmの距離によって、特に好ましくは15mm±2mmの距離によって起こり得る。正確には、ケーブルタイは空気圧システムに適した位置に簡単に持って来ることができるので、矯正ユニット内での前述の空気圧移動との組み合わせで、ここでは機械的給送が有利である。ケーブルタイが機械的要素で移動する距離を可能な限り短く保つことが有利であるので、前述されている距離はケーブルタイと併せてここで特に有利であると示したが、しかしそれは矯正ユニット内での移動との確実な結び付きを可能にするのに十分に大きくなければならない。
【0018】
さらなる態様が、特に、振動容器を有する、ルーズケーブルタイを分類するための円振動分類ユニット及び/又はルーズケーブルタイを並べるための線形振動分類ユニットを備えた、ルーズケーブルタイを分類するための先行分類デバイスと組み合わせた、記載されている実施形態のうちの1つ又は複数による対応するケーブルタイ矯正デバイスに関する。
【0019】
別のさらなる態様が、ケーブルタイを搬送するか又は供給する搬送又は供給ホースによってケーブルタイ矯正デバイスと結合されている1つ又は複数のポータブルケーブルタイツールと組み合わせて記載されているケーブルタイ矯正デバイスのうちの1つに関し、該ツールは特に、一体化したケーブルタイリザーバを有する。例えばケーブルタイを予熱する加熱デバイスなどのさらなるデバイスを、また、CTSと組み合わせ得る。一体化したケーブルタイリザーバを備えたケーブルタイツールの使用は、それぞれのケーブルタイツールの結合率の変動が均一にされ得るので、複数のケーブルタイツールと共にケーブルタイ矯正デバイスを使用する場合、特に有利である。
【0020】
また、別の態様が、記載されているケーブルタイ矯正デバイスのうちの1つと、ルーズケーブルタイを分類するための先行分類デバイスと、ケーブルタイを搬送するための搬送ホースによってケーブルタイ矯正デバイスと結合されている少なくとも1つのすなわち1つ又は複数のポータブルケーブルタイツールとを備えた結束システムに関し、該ツールは一体化したケーブルタイリザーバを有することが好ましい。該先行分類デバイスは、記載されている円振動分類ユニット及び/又は記載されている線形振動分類ユニットを有し得る。
【0021】
さらなる態様が、1つのケーブルタイを矯正するか又は複数のケーブルタイを矯正するための方法に関する。この場合、本方法は、一連の方法ステップ、すなわちケーブルタイの所定の位置でケーブルタイを受容するステップと、該受容されたケーブルタイを第1の方向に沿って矯正ユニット内へ移動させるステップと、該矯正ユニット内でケーブルタイを矯正するステップと、該矯正されたケーブルタイを、該第1の方向と反対の第2の方向に沿って、矯正ユニットから外へ、排出ユニット内へ移動させるステップとを含み、その後ケーブルタイの所定の位置でケーブルタイを排出するステップが続く。ここで受容された又は排出されたケーブルタイが各場合に所定の位置すなわち所定の状態及び/又は所定の配向を有することによって、本方法は、既知の結束システムにおいて既に用いられているさらなる自動又は半自動方法と互換性がある。
【0022】
本方法の利点及び有利な実施形態が、この場合、記載されているケーブルタイ矯正デバイス又は記載されている結束システムの利点及び有利な実施形態に対応する。
【0023】
本明細書の上記に、また導入部分に述べられている特徴及び特徴の組み合わせ、ならびにまた図面の説明において後述されるかつ/又は図面だけに示されている特徴及び特徴の組み合わせは、各場合において示されている組み合わせにおけるだけでなく、本発明の技術的範囲から逸脱することなく、他の組み合わせにおいても使用され得る。したがって、図面に明示的に示されておらず説明されていないが、説明された実施形態からの特徴の別々の組み合わせによって生じ、生み出され得る本発明における実施例も、包含されており、開示されていると見なされるべきである。当初策定された独立請求項の特徴の全てを有しているわけではない実施形態及び特徴の組み合わせも開示されていると見なされるべきである。さらに、特許請求の範囲の後方参照に記載されている特徴の組み合わせを越えるか又はそれから逸脱する、特に、前述されている実施形態に起因する、実施形態及び特徴の組み合わせが、開示されていると見なされるべきである。
【0024】
本発明の目的について、本明細書に示されている特定の実施形態に限定しようとすることなく、次の図に示されている概略図を参照して、より詳細に検討する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明における実施例のケーブルタイ矯正デバイスを備えた結束システムの図である。
図2】本発明における実施例のケーブルタイ矯正デバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
上記の異なる図では、この場合、同一の又は機能的に同一の要素は同一の参照番号を与えられている。
【0027】
図1は、本発明における実施例のケーブルタイ矯正デバイスの結束システム0を示す。ここで本実施形態における該結束システム0は、まず、ルーズケーブルタイ7(図2)が中に投入され得る振動容器1aを有する円振動分類ユニット1を有する。一般に知られているように、該円振動ユニット1が動作している時、ケーブルタイがシケイン1bによって線形振動ユニット2内で又は線形振動ユニット2上で分類される。その上で又はその中で、ケーブルタイは、次いで、互いに平行に並べられ、ケーブルタイ矯正デバイス3へ供給される。それぞれのケーブルタイがそこで矯正されたか又はそれらが真っ直ぐに伸びていることが確実にされたら、それらは、搬送、案内又は供給ホース5によって、ポータブルケーブル結束ケーブルツール6へ、搬送される、つまり一般的には「発射される」、すなわち空気圧で搬送ホース5を通過させられる。
【0028】
結束システム0の動作中、ここではケーブルリンクとして具現化されている対応する通信チャネル4によるケーブルタイツール6の作動時又は作動後、ケーブルタイの対応する補充、すなわち供給ホース5によるケーブルタイの新たな供給又は搬送が、ケーブルタイ矯正デバイス3によってトリガされる。
【0029】
複数の異なるポータブルケーブルタイツール6がケーブルタイ矯正デバイス3に接続された場合、補充がそれぞれの制御信号によって調整され得る。すなわち必要に応じて該ケーブルタイツール6にもケーブルタイを相応に供給することが確実にされ得る。
【0030】
図2は、本発明における実施例のケーブルタイ矯正デバイス3を詳細に示す。本実施形態では、ここではケーブルタイ矯正デバイス3は先行線形振動ユニット2と後続の案内ホース5の両方に連結されている。該ケーブルタイ矯正デバイス3は、この場合、所定の位置にあるそれぞれのケーブルタイ7を受容するための受容ユニット3aを有し、この場合、該ケーブルタイの長手方向がX軸に平行に伸びており、ケーブルタイヘッドが負のX方向に向いており、また、ケーブルタイ先端部が正のX方向に向いている。
【0031】
給送ユニット3bは、ケーブルタイ7を、少なくともケーブルタイ7のヘッドを、受容ユニット3aから矯正ユニット3c内へ移動させるのに役立つ。矯正ユニット3c内への移動が、この場合負であるX方向に進むので、したがってケーブルタイ7はそのヘッドから矯正ユニット3c内に到着する。この場合、図示の例において、ケーブルタイ7は、この場合ピン要素である機械的要素3b′を用いて、そのヘッドにおいて例えば15mmの距離だけ変位させられる。
【0032】
ケーブルタイ7が、次いで、矯正ユニット3c内で、部分的に、特に、そのヘッド又はヘッドの一部が受容された場合、ケーブルタイ7は負圧によって矯正ユニット3c内へ吸引され、そこで横方向に案内され、したがって対応する案内要素3c′によって矯正される。ここで、図示の実施形態では、矯正ユニット3cは受容ユニット3a及び給送ユニット3bに対して移動可能に配置されており、したがって、本実施形態において意図された通りに使用された場合、異なる設定、すなわちケーブルタイの受容設定とケーブルタイの分配器設定との間で少なくとも部分的に前後に移動することに留意されるべきである。この場合、矯正ユニット3cは、図示の実施形態では上方に示されている該分配器設定において、すなわち受容設定に対して正のY方向に並進でずらされて、示されている。矯正ユニット3cは、図示のケーブルタイ矯正デバイス3が意図された通りに使用された場合、受容設定又は位置と分配器設定又は位置との間でY方向に変位している。矯正ユニット3cがケーブルタイ7を受容し、矯正した場合、この場合、矯正ユニット3cは正のY方向に変位し、その結果、矯正ユニットの受容空間の開口部が排出ユニット3dの対応する開口部と揃えて配置され、ケーブルタイはケーブルタイ矯正デバイス3の排出ユニット3dから案内ホース5内へ排出され得る。
【0033】
全体に、案内ホース内へのケーブルストラップ先端部を前方にした、ケーブルタイの確実な螺入が、記載されているケーブルタイ矯正デバイス3によって達成され得る。
【符号の説明】
【0034】
0 結束システム
1 円振動分類ユニット
1a 振動容器
1b シケイン
2 線形振動ユニット、線形振動分類ユニット
3 ケーブルタイ矯正デバイス
3a 受容ユニット
3b 給送ユニット
3b′ 機械的要素
3c 矯正ユニット
3c′ 案内要素
3d 排出ユニット
4 通信チャネル
5 搬送ホース、供給ホース、案内ホース
6 ポータブルケーブル結束ケーブルツール、ポータブルケーブルタイツール、ケーブルタイツール
7 ケーブルタイ
X 軸、正の方向、負の方向
Y 方向
図1
図2
【外国語明細書】