(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022166887
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】サキソフォン演奏補助具
(51)【国際特許分類】
G10G 7/00 20060101AFI20221027BHJP
G10D 7/08 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
G10G7/00
G10D7/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021072279
(22)【出願日】2021-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】721003780
【氏名又は名称】堀家 賢二
(72)【発明者】
【氏名】堀家 賢二
【テーマコード(参考)】
5D182
【Fターム(参考)】
5D182BB07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】サキソフォン演奏者の体に懸かる楽器の重量負担を無くし演奏に集中でき、長時間の演奏を可能にするサキソフォン演奏補助具を提供する。
【解決手段】サキソフォン演奏補助具は、演奏者が乗る平板100と、主支持部200と、受皿支持部300と、座板400と、ストラップ支持部500を有し、演奏者は平板上に立つか、座板に着座して演奏する、楽器サキソフォンの背面のストラップリングに楽器連結フック601を掛けたストラップ600を一般には演奏者の首に懸けるところを演奏補助具のストラップ支持棒フック503に懸けるとともに、楽器本体底部を演奏補助具の受皿305に乗せることにより、楽器の重量の全てを演奏補助具で保持することになり、演奏者は楽器保持から解放され演奏に集中することが可能になるととともに長時間の演奏による疲労が軽減される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板(100)と、
前記平板(100)に垂直に固定された主支持部(200)と、
前記主支持部(200)に連結された受皿支持部(300)と、
前記主支持部(200)上端に水平に連結された座板(400)と、
前記座板(400)の後部に垂直に連結されたストラップ支持部(500)を有するサキソフォン演奏補助具。
【請求項2】
前記主支持部(200)は基礎棒(201)と伸縮棒(202)を有し、
前記基礎棒(201)は円筒状であり、前期伸縮棒(202)は前記基礎棒(201)の円筒の中に伸縮回転可能に挿入され、
前記伸縮棒(202)の上部先端に座板支持棒連結金具(203)と伸縮レバー(204)を有し、
前記座板(400)は前記伸縮棒(202)に座板支持棒連結金具(203)を介して回転可能に連結され、
前記伸縮レバーを操作することにより上下移動が可能であることを特徴とする請求項1に記載のサキソフォン演奏補助具
【請求項3】
前記受皿支持部(300)は前記.基礎棒(201)を軸として水平に回転可能に連結された角筒状の受皿支持基礎板(301)と
前記受皿支持基礎板(301)に伸縮可能に挿入された受皿伸縮板(302)を有し、
前記受皿伸縮板(302)の先端に垂直に連結された円筒状の受皿基礎棒(303)と前記受皿基礎棒(303)に伸縮可能に挿入された受皿伸縮棒(304)を有し、
前記受皿伸縮棒(304)の上部先端には受皿(305)が連結されることを特徴とする請求項1又は2に記載のサキソフォン演奏補助具。
【請求項4】
前記平板(100)に垂直に固定された円筒状の受皿基礎棒(303)と前記受皿基礎棒(303)に伸縮可能に挿入された受皿伸縮棒(304)を有し、
前記受皿伸縮棒(304)の上部先端には受皿(305)が連結されることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のサキソフォン演奏補助具。
【請求項5】
前記ストラップ支持部(500)は円筒状のストラップ支持基礎棒(501)とストラップ支持伸縮棒(502)を有し、
前記ストラップ支持伸縮棒(502)は前記ストラップ支持基礎棒(501)に伸縮可能に挿入され、
前記ストラップ支持伸縮棒(502)の上部先端にストラップ支持棒フック(503)を有することを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載のサキソフォン演奏補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サキソフォン奏者が演奏するとき、楽器の重量を保持する演奏補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、サキソフォン演奏者は、首にストラップを掛けそのストラップ先端部に取り付けたフックを楽器の背面に設けられたストラップリングに掛けるとともに、楽器の背面に設けられたサムフックに右手親指を掛けて楽器を保持して演奏する。
【0003】
しかし、サキソフォンはかなりの重量(テナーサックスで約3.5kg)があり
、長時間演奏すると、首、肩、腕が.疲れる。
【0004】
体力の弱い子供、女性、高齢者にとっては大きな障害である、長時間の練習や演奏では、疲労のため中断せざるを得なくなるばかりか、演奏後に肩こりや、筋肉痛さらには腰痛の原因になる。
【0005】
奏者の体への負担軽減のためにストラップの改良やサキソフォンの重量を支える器具が考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4296228号
【特許文献2】実用新案登録第3053273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1は、重量負担を分散するだけで、奏者に懸かる重量が減少するものではなく、
特許文献2は、奏者が座って演奏する場合に限定される。
そこで、本発明は奏者が立っても、座って演奏する場合であっても、奏者にサキソフォンの重量を支える負担を無くすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のサキソフォン演奏補助具(
図1)は、演奏者が乗る平板(100)と前記平板に垂直に固定された主支持部(200)と、前記主支持部に.連結された受皿支持部(300)と、前記
主支持部上端に水平に連結された座板(400)と、前記座板の後部に垂直に取付けられたストラップ支持部(500)を有する。
【0009】
前記主支持部は基礎棒(201)と伸縮棒(202)を有し、前記基礎棒は円筒状であり、前記伸縮棒は前記基礎棒の円筒の中に伸縮回転可能に挿入されたガススプリング式の伸縮可能棒であり、前記伸縮棒の上部先端に座板支持棒連結金具(203)と伸縮レバー(204)を有し、前記座板は前記伸縮棒に前記座板支持棒連結金具を介して連結されており水平回転が可能であり前記伸縮レバーを操作することにより上下移動が可能である
【0010】
前記受皿支持部は前記基礎棒に直角に回転可能に連結された角筒状の受皿支持基礎板(301)と前記受皿支持基礎板に伸縮可能に挿入された受皿伸縮板(302)を有し、前記受皿伸縮板の先端に垂直に連結された高さ調節ネジ(306)のついた円筒状の受皿基礎棒(303)と前記受皿基礎棒に伸縮可能に差し込まれた受皿伸縮棒(304)を有し、前記受皿伸縮棒の上部先端には受皿(305)が連結される、他方受皿基礎棒を平板に固定して構造を簡単にすることも可能であるが、その場合は楽器を正面構えか、横構えのいずれかに限定される。
【0011】
前記ストラップ支持部は円筒状のストラップ支持基礎棒(501)とストラップ支持伸縮棒(502)を有し、前記ストラップ支持基礎棒は高さ調節ネジ(504)を有し、前記座板に垂直に固定され、前記ストラップ支持伸縮棒は前記ストラップ支持基礎棒に伸縮可能に挿入され、前記ストラップ支持伸縮棒の上部先端にストラップ支持棒フック(503)を有する。
【0012】
本発明は、サキソフォン本体を受皿に置くことと、サキソフォン背面のストラップリングに掛けたストラップを奏者の背面のストラップ支持部先端のストラップ支持棒フックに懸けることにより奏者の体にサキソフォンの重量が懸からなくすることである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の演奏補助具により、サキソフォンの重量は受皿と支持棒で保持されるため、奏者には重量を支える負担がなくなり、演奏に集中することが可能になる。
補助具の使い方によって、座っても(
図2、
図3、
図4)、立って(
図5)演奏しても同様の効果がえられる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1はサキソフォン演奏補助具の全体図である。
【
図2】
図2はサキソフォン演奏補助具に演奏者が座って演奏する使用方法を示した説明図である。
【
図3】
図3はサキソフォン演奏補助具に演奏者が座って演奏する使用方法を示した説明図であり、楽器を横構えで使用する場合を示す。
【
図4】
図4はサキソフォン演奏補助具に演奏者が座って演奏する使用方法を示した説明図であり、受皿支持部を平板に固定した場合を示す。
【
図5】
図5はサキソフォン演奏補助具に演奏者が立って演奏する使用方法を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
サキソフォン背面のストラップリング(701)に掛けたストラップ(600)を一般には演奏者の首に掛けるところを演奏者背部のストラップ伸縮棒の上部先端のストラップ支持棒フック(503)に懸けるとともに、サキソフォン底部を受皿(305)に乗せて演奏する。
【実施例0016】
図2、
図3、
図4は、本発明装置に奏者が着座して演奏する実施例であり、ストラップ支持伸縮棒先端のストラップ支持棒フック(503)にストラップ(600)の上端を.懸けストラップの帯A(602)及び帯B(603)は奏者の首の左右を経由し、その下端の楽器連結フック(601)は楽器背面のストラップリング(701)に掛け、楽器底部は受皿(305)に乗せられている。 なお、奏者の身長、サキソフォンの種類に応じてストラップ支持棒の高さ、受皿の位置は調節する。