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特開2022-167055配線モジュール及びバスバーユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167055
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】配線モジュール及びバスバーユニット
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/569 20210101AFI20221027BHJP
   H01M 50/507 20210101ALI20221027BHJP
   H01M 50/519 20210101ALI20221027BHJP
   H01M 50/583 20210101ALI20221027BHJP
   H01M 50/298 20210101ALI20221027BHJP
   H01G 11/12 20130101ALI20221027BHJP
   H01G 4/228 20060101ALI20221027BHJP
   H01G 11/16 20130101ALI20221027BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20221027BHJP
【FI】
H01M50/569
H01M50/507
H01M50/519
H01M50/583
H01M50/298
H01G11/12
H01G4/228 J
H01G11/16
H01M50/204 401D
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021072569
(22)【出願日】2021-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松村 暢之
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 慎一
【テーマコード(参考)】
5E078
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5E078AA11
5E078AA14
5E078AB01
5H040AA03
5H040AS07
5H040AT02
5H040AT06
5H040DD03
5H040DD08
5H040DD10
5H040DD26
5H040JJ03
5H040LL01
5H040LL06
5H040NN03
5H043AA19
5H043CA04
5H043CA05
5H043FA04
5H043FA32
5H043FA33
5H043GA03
5H043HA06F
5H043HA11F
5H043HA35F
5H043JA02F
5H043KA22F
5H043KA37F
5H043KA41F
5H043KA45F
5H043LA02F
5H043LA03F
(57)【要約】
【課題】構成の簡素化及び製造コストの削減が可能な配線モジュールを提供する。
【解決手段】配線モジュール20は、電極端子12A,12Bを有する複数の蓄電素子11に取り付けられる配線モジュール20であって、複数のバスバーユニット22と、バスバーユニット22に接続される電線21と、を備え、バスバーユニット22は、電極端子12A,12Bに接続されるバスバー30と、回路基板40と、回路基板40をバスバー30に固定する固定手段53と、を備え、回路基板40には、導電路43が配索され、導電路43は、バスバー30に電気的に接続される接続ランド45と、電線21に接続される電線ランド46と、接続ランド45と電線ランド46の間に設けられるチップヒューズ47と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極端子を有する複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、
複数のバスバーユニットと、
前記バスバーユニットに接続される電線と、を備え、
前記バスバーユニットは、前記電極端子に接続されるバスバーと、回路基板と、前記回路基板を前記バスバーに固定する固定手段と、を備え、
前記回路基板には、導電路が配索され、
前記導電路は、前記バスバーに電気的に接続される接続ランドと、前記電線に接続される電線ランドと、前記接続ランドと前記電線ランドの間に設けられるチップヒューズと、を備える、配線モジュール。
【請求項2】
前記バスバーは、第1固定孔を有し、
前記回路基板は、第2固定孔を有し、
前記固定手段は、金属製のリベットとされ、
前記リベットは、前記第1固定孔及び前記第2固定孔に挿入される軸部と、前記軸部の端部に形成され、前記第1固定孔及び前記第2固定孔の孔径よりも大きな外径を有する頭部と、を備え、
前記回路基板は、前記リベットと前記導電路との間の沿面距離を大きくするための絶縁孔を有する、請求項1に記載の配線モジュール。
【請求項3】
前記回路基板は、前記回路基板に付着する水分を排水することができる水抜き孔を有する、請求項1または請求項2に記載の配線モジュール。
【請求項4】
前記チップヒューズと前記導電路との接続部分は、硬化性の絶縁性樹脂により構成される封止部によって封止されるようになっており、
前記回路基板は、硬化する前の液状の前記絶縁性樹脂が前記回路基板上に広がることを抑制する樹脂流れ止め孔を有する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項5】
前記バスバーは、前記電線を固定するかしめ部を有する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項6】
前記回路基板は、前記かしめ部との干渉を回避するための切り欠き部を備える、請求項5に記載の配線モジュール。
【請求項7】
少なくとも1つの前記バスバーユニットの前記回路基板は、硬質基板とされている、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項8】
少なくとも1つの前記バスバーユニットの前記回路基板は、可撓性基板とされている、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項9】
前記可撓性基板は、サーミスタ回路を備える、請求項8に記載の配線モジュール。
【請求項10】
車両に搭載される前記複数の蓄電素子に電気的に取り付けられる車両用の配線モジュールであって、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項11】
電極端子を有する蓄電素子と、電線と、に電気的に接続されるバスバーユニットであって、
前記電極端子に接続されるバスバーと、回路基板と、前記回路基板を前記バスバーに固定する固定手段と、を備え、
前記回路基板には、導電路が配索され、
前記導電路は、前記バスバーに電気的に接続される接続ランドと、前記電線に接続される電線ランドと、前記接続ランドと前記電線ランドの間に設けられるチップヒューズと、を備える、バスバーユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配線モジュール及びバスバーユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気自動車やハイブリッド自動車等に用いられる電池パックにおいて、複数の単電池には各単電池の電圧等を検知するための配線モジュールが電気的に接続されている。このような配線モジュール内には、単電池同士が短絡した場合等に備えて、ヒューズが設けられる場合がある。例えば、特開2016-115616号公報(下記特許文献1)に記載の検知モジュールは、複数の単電池の電極端子間を接続するバスバーに接続されるバスバー接続端子と、電線の端末部に接続される電線接続端子と、バスバー接続端子及び電線接続端子を接続するヒューズと、が一体となったヒューズユニットを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-115616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の構成では、ヒューズユニットは、バスバー接続端子、電線接続端子、及びヒューズを収容する合成樹脂製のハウジングを有する。さらに、ヒューズユニットのハウジングは、合成樹脂製の樹脂プロテクタに保持されている。このように、検知モジュールにヒューズユニットを形成し、強度を持たせようとすると、検知モジュールの部品点数が増加し、製造コストが増大する場合がありうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の配線モジュールは、電極端子を有する複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、複数のバスバーユニットと、前記バスバーユニットに接続される電線と、を備え、前記バスバーユニットは、前記電極端子に接続されるバスバーと、回路基板と、前記回路基板を前記バスバーに固定する固定手段と、を備え、前記回路基板には、導電路が配索され、前記導電路は、前記バスバーに電気的に接続される接続ランドと、前記電線に接続される電線ランドと、前記接続ランドと前記電線ランドの間に設けられるチップヒューズと、を備える、配線モジュールである。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、構成の簡素化及び製造コストの削減が可能な配線モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態にかかる蓄電モジュールが搭載された車両を示す模式図である。
図2図2は、蓄電モジュールの一部拡大平面図である。
図3図3は、硬質基板を示す蓄電モジュールの拡大平面図である。
図4図4は、硬質基板を示す蓄電モジュールの拡大斜視図である。
図5図5は、図3のA-A断面図である。
図6図6は、可撓性基板を示す蓄電モジュールの拡大平面図である。
図7図7は、可撓性基板を示す蓄電モジュールの拡大斜視図である。
図8図8は、図6のB-B断面図である。
図9図9は、封止部について示す硬質基板の平面図である。
図10図10は、図9のC-C断面図である。
図11図11は、硬質基板の斜視図である。
図12図12は、可撓性基板の斜視図である。
図13図13は、硬質基板が固定されるバスバーの一部拡大斜視図である。
図14図14は、可撓性基板が固定されるバスバーの一部拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。
【0009】
(1)本開示の配線モジュールは、電極端子を有する複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、複数のバスバーユニットと、前記バスバーユニットに接続される電線と、を備え、前記バスバーユニットは、前記電極端子に接続されるバスバーと、回路基板と、前記回路基板を前記バスバーに固定する固定手段と、を備え、前記回路基板には、導電路が配索され、前記導電路は、前記バスバーに電気的に接続される接続ランドと、前記電線に接続される電線ランドと、前記接続ランドと前記電線ランドの間に設けられるチップヒューズと、を備える。
【0010】
このような構成によると、回路基板がバスバーに固定されるから、バスバーにより回路基板上のチップヒューズに強度を持たせることができ、チップヒューズを保護するための部材を設けなくてもよい。したがって、配線モジュールの構成を簡素化し、配線モジュールの製造コストを削減することができる。
【0011】
(2)前記バスバーは、第1固定孔を有し、前記回路基板は、第2固定孔を有し、前記固定手段は、金属製のリベットとされ、前記リベットは、前記第1固定孔及び前記第2固定孔に挿入される軸部と、前記軸部の端部に形成され、前記第1固定孔及び前記第2固定孔の孔径よりも大きな外径を有する頭部と、を備え、前記回路基板は、前記リベットと前記導電路との間の沿面距離を大きくするための絶縁孔を有することが好ましい。
【0012】
このような構成によると、リベットにより回路基板をバスバーに固定することができる。また、回路基板には絶縁孔が設けられているから、チップヒューズが溶断後、リベットを介して導電路とバスバーが短絡することが抑制される。
【0013】
(3)前記回路基板は、前記回路基板に付着する水分を排水することができる水抜き孔を有することが好ましい。
【0014】
このような構成によると、回路基板上の水分を介して導電路が短絡することが抑制される。
【0015】
(4)前記チップヒューズと前記導電路との接続部分は、硬化性の絶縁性樹脂により構成される封止部によって封止されるようになっており、前記回路基板は、硬化する前の液状の前記絶縁性樹脂が前記回路基板上に広がることを抑制する樹脂流れ止め孔を有することが好ましい。
【0016】
このような構成によると、封止部によって、回路基板上の水分を介して導電路が短絡することが抑制される。また、回路基板には樹脂流れ止め孔が設けられているから、硬化する前の液状の絶縁性樹脂が樹脂流れ止め孔に浸入することで、絶縁性樹脂が回路基板上に広がりにくい。
【0017】
(5)前記バスバーは、前記電線を固定するかしめ部を有することが好ましい。
【0018】
このような構成によると、かしめ部により電線をバスバーに固定することができる。
【0019】
(6)前記回路基板は、前記かしめ部との干渉を回避するための切り欠き部を備えることが好ましい。
【0020】
このような構成によると、導電路とバスバーとの短絡を抑制することができる。
【0021】
(7)少なくとも1つの前記バスバーユニットの前記回路基板は、硬質基板とされていることが好ましい。
【0022】
このような構成によると、回路基板の強度を向上させることができる。また、配線モジュールの製造コストを低減できる。
【0023】
(8)少なくとも1つの前記バスバーユニットの前記回路基板は、可撓性基板とされていることが好ましい。
【0024】
このような構成によると、回路基板に可撓性を持たせることができる。また、回路基板を薄くすることができる。
【0025】
(9)前記可撓性基板は、サーミスタ回路を備えることが好ましい。
【0026】
このような構成によると、サーミスタ回路により蓄電素子の温度を測定することができる。
【0027】
(10)上記の配線モジュールは、車両に搭載される前記複数の蓄電素子に電気的に取り付けられる車両用の配線モジュールである。
【0028】
(11)本開示のバスバーユニットは、電極端子を有する蓄電素子と、電線と、に電気的に接続されるバスバーユニットであって、前記電極端子に接続されるバスバーと、回路基板と、前記回路基板を前記バスバーに固定する固定手段と、を備え、前記回路基板には、導電路が配索され、前記導電路は、前記バスバーに電気的に接続される接続ランドと、前記電線に接続される電線ランドと、前記接続ランドと前記電線ランドの間に設けられるチップヒューズと、を備える。
【0029】
[本開示の実施形態の詳細]
以下に、本開示の実施形態について説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0030】
<実施形態>
本開示の実施形態について、図1から図14を参照しつつ説明する。本実施形態の配線モジュール20を備えた蓄電モジュール10は、例えば、図1に示すように、車両1に搭載される蓄電パック2に適用される。蓄電パック2は、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両1に搭載されて、車両1の駆動源として用いられる。以下の説明においては、複数の部材については一部の部材にのみ符号を付し、他の部材の符号を省略する場合がある。
【0031】
図1に示すように、車両1の中央付近には蓄電パック2が配設されている。車両1の前部にはPCU3(Power Control Unit)が配設されている。蓄電パック2とPCU3とは、ワイヤーハーネス4によって接続されている。蓄電パック2とワイヤーハーネス4とは図示しないコネクタによって接続されている。蓄電パック2は複数の蓄電素子11を備えた蓄電モジュール10を有する。蓄電モジュール10(及び配線モジュール20)は、任意の向きで搭載可能であるが、以下では、図1を除き、矢線Zの示す方向を上方、矢線Xの示す方向を前方、矢線Yの示す方向を左方として説明する。
【0032】
[蓄電素子、電極端子]
蓄電モジュール10は、図2に示すように、左右方向に一列に並べられた複数の蓄電素子11と、複数の蓄電素子11の上面に装着される配線モジュール20とを備える(蓄電モジュール10の左側部分は図示省略)。蓄電素子11は、扁平な直方体状をなす。蓄電素子11の内部には、図示しない蓄電要素が収容されている。蓄電素子11は、上面に正極及び負極の電極端子12A,12Bを有する。蓄電素子11は特に限定されず、二次電池でもよく、またキャパシタでもよい。本実施形態にかかる蓄電素子11は二次電池とされる。
【0033】
[配線モジュール]
図2に示すように、配線モジュール20は、複数のバスバーユニット22と、バスバーユニット22に接続される電線21と、を備える。配線モジュール20は、複数の蓄電素子11の前側及び後側に取り付けられるようになっている。以下では、前側に配される配線モジュール20の構成について詳細に説明する。なお、後側に配される配線モジュール20では、前後方向、左右方向の双方が反転するが、その他の点においては、後側に配される配線モジュール20の構成と前側に配される配線モジュール20の構成に差異はない。
【0034】
[バスバーユニット]
図2に示すように、バスバーユニット22は、電極端子12A,12Bに接続されるバスバー30と、バスバー30と電線21とを接続する回路基板40と、回路基板40をバスバー30に固定する固定手段53と、を備える。より詳細には、本実施形態の配線モジュール20は、2種類の異なるバスバーユニット22A,22Bを備える。バスバーユニット22Aは、バスバー30Aと、回路基板40Aと、を備え、バスバーユニット22Bは、バスバー30Bと、回路基板40Bと、を備える。以下の説明において、バスバーユニット22、バスバー30、回路基板40に関して、それぞれ種類を区別する必要がない場合には区別しないこととする。
【0035】
[バスバー]
バスバー30は、導電性を有する金属板材からなる。バスバー30を構成する金属としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼(SUS)等が挙げられる。図2に示すように、バスバー30は、平面視で長方形状をなすバスバー本体部31と、バスバー本体部31に上下方向に貫通する電極挿通孔32と、を有する。電極挿通孔32には、電極端子12A,12Bが挿通されるようになっている。バスバー30と電極端子12A,12Bとは溶接により電気的に接続される。バスバー30には、隣り合う蓄電素子11の電極端子12A,12Bを接続するものと、複数の蓄電素子11の総正極または総負極に接続されるものと、があるが、以下、特に区別しない。
【0036】
図2に示すように、複数の蓄電素子11の前側に配されるバスバー30において、長方形状のバスバー30の四角のうち右後方の角には、回路基板40が配設されるようになっている。本実施形態のバスバー30には、回路基板40Aが配設されるバスバー30Aと、回路基板40Bが配設されるバスバー30Bと、が設けられている。以下、回路基板40が配設されるバスバー30の右後方の角の部分を、回路基板配設部33とする(図13及び図14参照)。
【0037】
[第1固定孔、かしめ部]
図13に示すように、バスバー30Aの回路基板配設部33は、上下方向に貫通する第1固定孔34と、バスバー本体部31の外縁部から内方に凹状をなす凹部35と、右方に折り曲げられたかしめ部36と、上方に突出する位置決め凸部37と、を有する。第1固定孔34は回路基板配設部33の略中央部に位置する。凹部35は、回路基板配設部33の左側に配され、L字状をなして設けられている。かしめ部36は、凹部35の後方に設けられ、バスバー本体部31に対して後方に突出している。位置決め凸部37は、回路基板配設部33の右端部に配されている。
【0038】
図14に示すように、バスバー30Bの回路基板配設部33は、バスバー30Aの回路基板配設部33と同等の構成を有し、回路基板配設部33の右側にさらにかしめ部38を有する。図5及び図8に示すように、第1固定孔34には固定手段53(リベット54)が挿通されるようになっている。図4及び図7に示すように、かしめ部36,38は、電線21を挟持し、固定するようになっている。位置決め凸部37は、回路基板40の位置決め凹部61に受け入れられることで、バスバー30と回路基板40との位置決めを行う。図3及び図6に示すように、凹部35は、導電路43の電線ランド46の周囲に配されるようになっている。よって、バスバー30と電線ランド46との空間距離が確保され、バスバー30と導電路43との短絡が抑制されるようになっている。
【0039】
[回路基板]
本実施形態では、図2に示すように、回路基板40A及び回路基板40Bの2種類の回路基板40が設けられている。以下では、回路基板40Aの構成について説明した後に、回路基板40Aと異なる回路基板40B特有の構成を説明する。
【0040】
[硬質基板、導電路]
図11に示すように、回路基板40Aは、硬質基板41とされており、絶縁性を有する絶縁板42と、絶縁板42に配索された導電路43と、を備える。絶縁板42は、例えばガラス繊維布にエポキシ樹脂を含浸させて硬化させることにより形成される。導電路43は、例えば銅または銅合金等の金属からなり、導電性を有している。なお、図10においてのみ示すが、チップヒューズ47等と半田付けされる部分を除いて導電路43は絶縁層44で被覆されている。絶縁層44は、ポリイミド等の合成樹脂から構成されている。図11に示すように、導電路43は、導電路43の一端に配される接続ランド45と、導電路43の他端に配される電線ランド46と、接続ランド45と電線ランド46の間に設けられるチップヒューズ47と、を備える。
【0041】
[接続ランド、電線ランド]
図3及び図4に示すように、接続ランド45は、硬質基板41の右側に形成されている。接続ランド45には、銅等からなる金属小片45Aを介してバスバー30に電気的に接続されるようになっている。接続ランド45と金属小片45Aとは半田付けにより接続され、バスバー30と金属小片45Aとは溶接により接続されるようになっている。電線ランド46は、硬質基板41の左側に形成されている。電線ランド46は、電線21の芯線21Aと半田付けにより接続されるようになっている。
【0042】
[チップヒューズ]
図11に示すように、導電路43において、接続ランド45から電線ランド46に至る途中の部分には、チップヒューズ47が設けられている。図10に示すように、チップヒューズ47と導電路43とは半田Sにより接続されている。詳細には、チップヒューズ47の一対の電極48のうち一方が接続ランド45側(図示左側)の導電路43に接続され、他方が電線ランド46側(図示右側)の導電路43に接続されている。
【0043】
[封止部]
図9及び図10においてのみ示すが、チップヒューズ47と導電路43との接続部分は、封止部49に封止されている。ここで、チップヒューズ47と導電路43との接続部分とは、図10に示すように、少なくともチップヒューズ47全体と、半田Sと、チップヒューズ47の電極48に接続される導電路43の端部であって、絶縁層44に覆われていない部分と、を含むものとする。封止部49は、硬化性の絶縁性樹脂から構成されている。封止部49の形成は、チップヒューズ47と導電路43との接続部分を覆うように、硬化する前の液状の絶縁性樹脂を硬質基板41上に塗布した後、硬化させることにより、行われる。
【0044】
チップヒューズ47が設けられることにより、蓄電モジュール10が接続される外部回路に不具合が生じて、導電路43同士が短絡し過電流が発生した場合であっても、蓄電素子11から導電路43に過電流が流れることを制限することができる。また、封止部49がチップヒューズ47と導電路43との接続部分を覆っているため、結露により水滴等が硬質基板41上に生じた場合であっても、導電路43の短絡を抑制することができる。
【0045】
[第2固定孔]
図9及び図11に示すように、硬質基板41の左右中央部の前側には、上下方向に貫通する第2固定孔50が設けられている。第2固定孔50の後方には、上下方向に貫通し、左右方向にのびる長孔状とされる第1貫通孔51が設けられている。第1貫通孔51は、第2固定孔50とチップヒューズ47との間に配されている。第2固定孔50の左方には、上下方向に貫通し、前後方向にのびる長孔状とされる第2貫通孔52が設けられている。第2貫通孔52は、第2固定孔50と電線ランド46との間に配されている。
【0046】
[固定手段、リベット、軸部、頭部]
図5に示すように、第1固定孔34及び第2固定孔50には本実施形態の固定手段53であるリベット54が挿通されており、リベット54によってバスバー30と硬質基板41とが固定されるようになっている。リベット54は、第1固定孔34及び第2固定孔50に挿入される軸部55と、軸部55の端部に形成され、第1固定孔34及び第2固定孔50の孔径よりも大きな外径を有する頭部56と、を備える。軸部55の上端部に形成される頭部56は上側頭部56Aとされ、軸部55の下端部に形成される頭部56は下側頭部56Bとされている。リベット54は、強度が必要とされるため、金属製とされている。
【0047】
図示しないが、バスバー30及び硬質基板41に固着される前のリベット54は、軸部55と上側頭部56Aとを有し、下側頭部56Bは形成されていない。下側頭部56Bが形成されていない軸部55が第1固定孔34及び第2固定孔50に挿通されてかしめられることによって下側頭部56Bが形成されている。
【0048】
[絶縁孔、水抜き孔]
リベット54は金属製であるため、バスバー30と同電位となり、高電圧を有する場合がある。本実施形態では、図3及び図4に示すように、第1貫通孔51及び第2貫通孔52は、リベット54を取り囲むように配されている。したがって、第1貫通孔51及び第2貫通孔52は、リベット54と導電路43との間の沿面距離を大きくして、バスバー30と導電路43との短絡を抑制しており、絶縁孔57とされている。また、第1貫通孔51及び第2貫通孔52は、結露により硬質基板41上に付着した水分を排水する水抜き孔58としても機能する。
【0049】
[樹脂流れ止め孔]
図示しないが、封止部49の形成にあたり、チップヒューズ47と導電路43との接続部分に硬化する前の液状の絶縁性樹脂がディスペンサ等によって塗布されると、絶縁性樹脂は硬質基板41上に広がることがある。本実施形態では、図9に示すように、第1貫通孔51が形成されているから、絶縁性樹脂がチップヒューズ47の前方に広がったとしても、絶縁性樹脂は第1貫通孔51に浸入し、第1貫通孔51より前方の硬質基板41には広がらないようになっている。したがって、第1貫通孔51は、硬化する前の液状の絶縁性樹脂が硬質基板41上に広がることを抑制する樹脂流れ止め孔59として機能する。特に、樹脂流れ止め孔59は、第2固定孔50とチップヒューズ47との間に形成されているから、第2固定孔50の孔縁部まで絶縁性樹脂が到達することを抑制することができる。
【0050】
[切り欠き部]
図3及び図4に示すように、硬質基板41の外縁部には、外縁部から内方に凹状をなす切り欠き部60及び位置決め凹部61が設けられている。切り欠き部60は、接続ランド45の後方かつチップヒューズ47の左方に配されている。位置決め凹部61は、接続ランド45の右方に設けられている。切り欠き部60が設けられることで、かしめ部36と硬質基板41との干渉を回避することができ、バスバー30と導電路43との短絡を抑制することができる。位置決め凹部61は、バスバー30の位置決め凸部37を受け入れ、バスバー30と硬質基板41とを位置決めする。
【0051】
[電線]
図3及び図4に示すように、電線21は、芯線21Aと、芯線21Aを覆う絶縁被覆21Bと、を有している。電線21の一端に露出された芯線21Aは、電線ランド46に半田付けにより接続される。電線21の一端の絶縁被覆21Bは、かしめ部36によりバスバー30に固定される。図6及び図7に示すように、後述するサーミスタ回路64に接続される電線21も同様にかしめ部38に固定される。図示しないが、電線21の他端は、コネクタを介して外部のECU(Electronic Control Unit)等に接続されている。ECUは、マイクロコンピュータ、素子等が搭載されたものであって、各蓄電素子11の電圧、電流、温度等の検知や、各蓄電素子11の充放電制御コントロール等を行うための機能を備えた周知の構成のものである。
【0052】
[可撓性基板]
回路基板40Bは可撓性基板62とされており、本実施形態ではフレキシブルプリント基板とされている。図6に示すように、本実施形態の可撓性基板62は、ベースフィルム63と、ベースフィルム63の表面に配索された導電路43及びサーミスタ導電路66と、を備える。なお、導電路43及びサーミスタ導電路66の全体は、図6においてのみ示している。図示しないが、チップヒューズ47等と半田付けされる部分を除いて導電路43及びサーミスタ導電路66はカバーレイフィルムで被覆されている。ベースフィルム63及びカバーレイフィルムは、絶縁性と柔軟性を有するポリイミド等の合成樹脂からなる。導電路43及びサーミスタ導電路66は、銅や銅合金等の金属箔により構成されている。
【0053】
図12に示すように、可撓性基板62は、補強板68Aに貼り付けられて補強された補強部68と、受熱板69Aに貼り付けられた受熱部69と、前後方向にのびて補強部68と受熱部69とを連結する延出部70と、を備える。補強板68Aは硬質基板41の絶縁板42と同様に形成される。補強部68(及び補強板68A)は、硬質基板41と略同様に構成されている。補強部68と硬質基板41とに共通する部材については、同一の符号を付して説明する。なお、補強板68Aには、補強部68の第2固定孔50、第1貫通孔51、及び第2貫通孔52に連通する孔がそれぞれ形成されている(同一符号で示す)。図8に示すように、補強部68(及び補強板68A)は、回路基板40Bにおいてバスバー30Bに固定される部分となっている。
【0054】
図12に示すように、延出部70は、細長い形状を有し、補強部68から後方にのびている。延出部70の後端部は受熱部69に連なっている。可撓性基板62の一部とされる延出部70は柔軟性を有するため、図8に示すように、補強部68と受熱部69とが上下方向においてずれて配されていても、延出部70は補強部68と受熱部69とをスムーズに接続することができる。
【0055】
[サーミスタ回路]
可撓性基板62は、サーミスタ回路64を備える点で、硬質基板41と異なっている。図6に示すように、サーミスタ回路64は、サーミスタ65と、サーミスタ導電路66と、を備える。サーミスタ65の一対の電極(図示せず)は、サーミスタ導電路66に接続されている。サーミスタ65と反対側のサーミスタ導電路66の端部には電線ランド67が形成されている。図8に示すように、サーミスタ65は、蓄電素子11の温度を測定するための電子部品であって、受熱部69に配されている。受熱部69は、受熱板69Aを介して蓄電素子11の上面に設置されている。受熱板69Aは、アルミニウム等の金属から構成されている。図7に示すように、電線ランド67は、補強部68における接続ランド45の後方に配され、電線21の芯線21Aに接続されるようになっている。
【0056】
[本実施形態のバスバーユニット及び配線モジュールの製造方法]
続いて、本実施形態にかかるバスバーユニット22及び配線モジュール20の製造方法の一例を説明する。
まず、回路基板40をプリント配線技術により製造する。回路基板40Bには、補強板68A及び受熱板69Aが接着剤等により貼り付けられる。回路基板40にチップヒューズ47及び金属小片45Aをリフローで半田付けする。回路基板40Bにはさらにサーミスタ65も半田付けされる。
【0057】
次に、チップヒューズ47を封止する封止部49を形成する。硬化する前の液状の絶縁性樹脂が、ディスペンサ等によって、回路基板40上のチップヒューズ47と導電路43との接続部分に滴下され、ドーム状に塗布される。このとき、樹脂流れ止め孔59により絶縁性樹脂は第2固定孔50の孔縁部には到達しないため(図9参照)、後のリベット54の挿通作業が妨げられることはない。塗布された絶縁性樹脂を公知の手法により硬化させる。絶縁性樹脂を硬化させる手法としては、冷却、硬化剤の混合、光照射等、任意の手法を適宜に選択できる。
【0058】
チップヒューズ47等が実装され、封止部49が形成された回路基板40(図9参照)をリベット54によりバスバー30に固定する。バスバー30の第1固定孔34、及び回路基板40の第2固定孔50に軸部55を挿通し、軸部55をかしめることで下側頭部56Bが形成される。下側頭部56B形成後のリベット54において軸部55の上下方向の寸法は、バスバー30及び回路基板40の上下方向の寸法の和と同一となるように設定されている(図5及び図8参照)。回路基板40をバスバー30に固定する際、回路基板40の位置決め凹部61内にバスバー30の位置決め凸部37を収容することにより、回路基板40とバスバー30との位置決めがなされる。次いで、金属小片45Aとバスバー30とを溶接により接続する。以上により、バスバーユニット22の製造が完了する。
【0059】
最後に、バスバーユニット22に電線21を接続する。電線21の絶縁被覆21Bをかしめ部36,38により固定した後で、電線21の芯線21Aを電線ランド46,67に半田付けする。以上により、配線モジュール20の製造が完了する。
【0060】
上記の配線モジュール20の製造方法においては、バスバーユニット22に電線21を半田付けする工程を最終工程としている。これにより、長尺で取り回しがよくない電線21を取り扱う機会を減らすことができる。電線21を含まず取り回しの良いバスバーユニット22は、例えば、搬送等に便利である。また、バスバーユニット22と電線21との半田付けは、搬送先の工場で行ってもよく、バスバーユニット22と蓄電素子11の電極端子12A,12Bとを溶接により接続した後で行ってもよい。
【0061】
なお、上記の配線モジュール20の製造方法において、回路基板40にチップヒューズ47等を半田付けする工程において電線21も半田付けし、その後、電線21が接続された回路基板40をバスバー30に固定してもよい。
【0062】
[実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、以下の作用、効果を奏する。
本実施形態にかかる配線モジュール20は、電極端子12A,12Bを有する複数の蓄電素子11に取り付けられる配線モジュール20であって、複数のバスバーユニット22と、バスバーユニット22に接続される電線21と、を備え、バスバーユニット22は、電極端子12A,12Bに接続されるバスバー30と、回路基板40と、回路基板40をバスバー30に固定する固定手段53と、を備え、回路基板40には、導電路43が配索され、導電路43は、バスバー30に電気的に接続される接続ランド45と、電線21に接続される電線ランド46と、接続ランド45と電線ランド46の間に設けられるチップヒューズ47と、を備える。
【0063】
上記の構成によれば、回路基板40がバスバー30に固定されるから、バスバー30により回路基板40上のチップヒューズ47に強度を持たせることができ、チップヒューズ47を保護するための部材を設けなくてもよい。したがって、配線モジュール20の構成を簡素化し、配線モジュール20の製造コストを削減することができる。
【0064】
本実施形態では、バスバー30は、第1固定孔34を有し、回路基板40は、第2固定孔50を有し、固定手段53は、金属製のリベット54とされ、リベット54は、第1固定孔34及び第2固定孔50に挿入される軸部55と、軸部55の端部に形成され、第1固定孔34及び第2固定孔50の孔径よりも大きな外径を有する頭部56と、を備え、回路基板40は、リベット54と導電路43との間の沿面距離を大きくするための絶縁孔57を有する。
【0065】
上記の構成によれば、リベット54により回路基板40をバスバー30に固定することができる。また、回路基板40には絶縁孔57が設けられているから、チップヒューズ47が溶断後、リベット54を介して導電路43とバスバー30が短絡することが抑制される。
【0066】
本実施形態では、回路基板40は、回路基板40に付着する水分を排水することができる水抜き孔58を有する。
【0067】
上記の構成によれば、回路基板40上の水分を介して導電路43が短絡することが抑制される。
【0068】
本実施形態では、チップヒューズ47と導電路43との接続部分は、硬化性の絶縁性樹脂により構成される封止部49によって封止されるようになっており、回路基板40は、硬化する前の液状の絶縁性樹脂が回路基板40上に広がることを抑制する樹脂流れ止め孔59を有する。
【0069】
上記の構成によれば、封止部49によって、回路基板40上の水分を介して導電路43が短絡することが抑制される。また、回路基板40には樹脂流れ止め孔59が設けられているから、硬化する前の液状の絶縁性樹脂が樹脂流れ止め孔59に浸入することで、絶縁性樹脂が回路基板40上に広がりにくい。
【0070】
本実施形態では、バスバー30は、電線21を固定するかしめ部36,38を有する。
【0071】
上記の構成によれば、かしめ部36,38により電線21をバスバー30に固定することができる。
【0072】
本実施形態では、回路基板40は、かしめ部36,38との干渉を回避するための切り欠き部60を備える。
【0073】
上記の構成によれば、導電路43とバスバー30との短絡を抑制することができる。
【0074】
本実施形態では、少なくとも1つのバスバーユニット22の回路基板40(回路基板40A)は、硬質基板41とされている。
【0075】
上記の構成によれば、回路基板40の強度を向上させることができる。また、配線モジュール20の製造コストを低減できる。
【0076】
本実施形態では、少なくとも1つのバスバーユニット22の回路基板40(回路基板40B)は、可撓性基板62とされている。
【0077】
上記の構成によれば、回路基板40に可撓性を持たせることができる。また、回路基板40を薄くすることができる。
【0078】
本実施形態では、可撓性基板62は、サーミスタ回路64を備えることが好ましい。
【0079】
上記の構成によれば、サーミスタ回路64により蓄電素子11の温度を測定することができる。
【0080】
本実施形態にかかる配線モジュール20は、車両1に搭載される複数の蓄電素子11に電気的に取り付けられる車両用の配線モジュール20である。
【0081】
本実施形態にかかるバスバーユニット22は、電極端子12A,12Bを有する蓄電素子11と、電線21と、に電気的に接続されるバスバーユニット22であって、電極端子12A,12Bに接続されるバスバー30と、回路基板40と、回路基板40をバスバー30に固定する固定手段53と、を備え、回路基板40には、導電路43が配索され、導電路43は、バスバー30に電気的に接続される接続ランド45と、電線21に接続される電線ランド46と、接続ランド45と電線ランド46の間に設けられるチップヒューズ47と、を備える。
【0082】
<他の実施形態>
(1)上記実施形態では、回路基板40をバスバー30に固定する固定手段53はリベット54であったが、これに限られることはない。例えば、固定手段として、ねじ止めや、接着剤等を採用してもよい。
(2)上記実施形態では、チップヒューズ47と導電路43との接続部分は、封止部49に封止されている構成としたが、これに限られることはなく、チップヒューズが封止部で封止されていない構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、サーミスタ回路64が設けられたが、これに限られることはなく、サーミスタ回路は設けられなくてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1: 車両
2: 蓄電パック
3: PCU
4: ワイヤーハーネス
10: 蓄電モジュール
11: 蓄電素子
12A,12B: 電極端子
20: 配線モジュール
21: 電線
21A: 芯線
21B: 絶縁被覆
22,22A,22B: バスバーユニット
30,30A,30B: バスバー
31: バスバー本体部
32: 電極挿通孔
33: 回路基板配設部
34: 第1固定孔
35: 凹部
36,38: かしめ部
37: 位置決め凸部
40,40A,40B: 回路基板
41: 硬質基板
42: 絶縁板
43: 導電路
44: 絶縁層
45: 接続ランド
45A: 金属小片
46,67: 電線ランド
47: チップヒューズ
48: 電極
49: 封止部
50: 第2固定孔
51: 第1貫通孔
52: 第2貫通孔
53: 固定手段
54: リベット
55: 軸部
56: 頭部
56A: 上側頭部
56B: 下側頭部
57: 絶縁孔
58: 水抜き孔
59: 樹脂流れ止め孔
60: 切り欠き部
61: 位置決め凹部
62: 可撓性基板
63: ベースフィルム
64: サーミスタ回路
65: サーミスタ
66: サーミスタ導電路
68: 補強部
68A: 補強板
69: 受熱部
69A: 受熱板
70: 延出部
S: 半田
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14