(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167135
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】街区設計装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 30/13 20200101AFI20221027BHJP
G06F 30/20 20200101ALI20221027BHJP
E01C 1/00 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
G06F30/13
G06F30/20
E01C1/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021072714
(22)【出願日】2021-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003609
【氏名又は名称】株式会社豊田中央研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大脇 崇史
(72)【発明者】
【氏名】中西 悟
【テーマコード(参考)】
2D051
5B146
【Fターム(参考)】
2D051BB07
5B146AA04
5B146DC05
5B146DJ14
5B146DL01
5B146EC04
(57)【要約】
【課題】街区の構成要素のうち、街区既定要素として入力した要素以外について、所望の評価値を得られるような街区の設計パラメータを短時間で得ることができる街区設計装置、及びプログラムを提供する。
【解決手段】設計する街区を構成する要素であって、当該街区を構成する予め定められた街区既定要素を受け付ける受付部と、前記街区既定要素から当該街区既定要素以外の前記街区を構成する要素である街区既定外要素を生成し、前記街区既定要素と、前記街区既定外要素とから設計街区を生成する生成部と、前記設計街区を予め定められた項目で評価値を算出する評価部と、前記設計街区のうち、前記評価値が予め定められた基準を満たす設計街区を出力する出力部と、を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設計する街区を構成する要素であって、当該街区を構成する予め定められた街区既定要素を受け付ける受付部と、
前記街区既定要素から当該街区既定要素以外の前記街区を構成する要素である街区既定外要素を生成し、前記街区既定要素と、前記街区既定外要素とから設計街区を生成する生成部と、
前記設計街区を予め定められた項目で評価値を算出する評価部と、
前記設計街区のうち、前記評価値が予め定められた基準を満たす設計街区を出力する出力部と、を備える街区設計装置。
【請求項2】
前記受付部は、前記街区に付与する特徴を持つ参照街区を受け付け、
前記生成部は、前記参照街区に近い特徴を持つように前記街区既定外要素を生成する請求項1に記載の街区設計装置。
【請求項3】
前記参照街区は、交差点又は道路の情報を含む地図データである請求項2に記載の街区設計装置。
【請求項4】
前記項目には、前記参照街区との類似度が含まれる請求項2又は3に記載の街区設計装置。
【請求項5】
前記街区既定要素には、前記街区を予め定められた疑似的な視点から見た時に視認しうる物体が含まれる請求項1~4のいずれか1項に記載の街区設計装置。
【請求項6】
前記街区既定外要素には、前記街区を予め定められた疑似的な視点から見た時に視認できない物体が含まれる請求項1~5のいずれか1項に記載の街区設計装置。
【請求項7】
前記生成部は、前記評価部により前記評価値が予め定められた基準を満たす前記設計街区がない場合は、当該基準を満たす前記設計街区が生成されるまで生成を繰り返す請求項1~6のいずれか1項に記載の街区設計装置。
【請求項8】
前記出力部は、予め定められた基準を満たす前記設計街区を3次元化して出力する請求項1~7のいずれか1項に記載の街区設計装置。
【請求項9】
コンピュータを
設計する街区を構成する要素であって、当該街区を構成する予め定められた街区既定要素を受け付ける受付部と、
前記街区既定要素から当該街区既定要素以外の街区既定外要素を生成し、前記街区既定要素と、前記街区既定外要素とから設計街区を生成する生成部と、
前記設計街区を予め定められた項目で評価値を算出する評価部と、
前記設計街区のうち、前記評価値が予め定められた基準を満たす設計街区を出力する出力部と、して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は街区設計装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、空間に事物を配置する設計において、機能目標を設定し、その機能目標を満たすための設計パターンを得ることができる技術が開示されている。
【0003】
特許文献2には、土地造成、道路、上下水道などの都市インフラの計画を支援する技術が開示されている。
【0004】
特許文献3には、地図データとテクスチャデータを読み込んでコンピュータービジョンシステム用の教師データを合成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10-1807号公報
【特許文献2】特開平04-92002号公報
【特許文献3】米国特許出願公開第2019/0377981号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、機能目標は設定できるものの、既存の街区の特徴を学習する機能を持たないため、街区として不自然な設計がなされる可能性がある。
【0007】
また、特許文献2に記載の技術では、都市インフラの計画を支援するシステムで、設計そのものを行うことはできない。
【0008】
また、特許文献3に記載の技術では、読み込んだ地図データとテクスチャデータを組み合わせることで街区を表現することはできるが、読み込んだデータに含まれない街区を新たに設計することはできない。
【0009】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、街区の設計において多数の各構成要素について設計者が形状やテクスチャといった設計パラメータを決めることなく、街区の構成要素のうち、街区既定要素として入力した要素以外の街区既定外要素について、所望の評価値を得られるような街区の設計パラメータを短時間で得ることができる街区設計装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様に係る街区設計装置は、設計する街区を構成する要素であって、当該街区を構成する予め定められた街区既定要素を受け付ける受付部と、前記街区既定要素から当該街区既定要素以外の前記街区を構成する要素である街区既定外要素を生成し、前記街区既定要素と、前記街区既定外要素とから設計街区を生成する生成部と、前記設計街区を予め定められた項目で評価値を算出する評価部と、前記設計街区のうち、前記評価値が予め定められた基準を満たす設計街区を出力する出力部と、を備える。
【0011】
第1の態様の街区設計装置によれば、街区の構成要素のうち、街区既定要素として入力した要素以外の街区既定外要素について、所望の評価値を得られるような街区の設計パラメータを短時間で得ることができる街区設計装置を提供することが可能となる。
【0012】
第2の態様に係る街区設計装置は、前記受付部は、前記街区に付与する特徴を持つ参照街区を受け付け、前記生成部は、前記参照街区に近い特徴を持つように前記街区既定外要素を生成する。
【0013】
第2の態様の街区設計装置によれば、参照にする街区に近い特徴を持つように街区を設計することができる街区設計装置を提供することが可能となる。
【0014】
第3の態様に係る街区設計装置は、前記参照街区は、交差点又は道路の情報を含む地図データである。
【0015】
第3の態様の街区設計装置によれば、参照にする街区と交差点又は道路の特徴が近い街区を設計することができる街区設計装置を提供することが可能となる。
【0016】
第4の態様に係る街区設計装置は、前記項目には、前記参照街区との類似度が含まれる。
【0017】
第4の態様の街区設計装置によれば、参照する街区と類似する街区を設計することができる街区設計装置を提供することが可能となる。
【0018】
第5の態様に係る街区設計装置は、前記街区既定要素には、前記街区を予め定められた疑似的な視点から見た時に視認しうる物体が含まれる。
【0019】
第5の態様の街区設計装置によれば、設計する街区の概要を元に、街区を生成することができる街区設計装置を提供することが可能となる。
【0020】
第6の態様に係る街区設計装置は、前記街区既定外要素には、前記街区を予め定められた疑似的な視点から見た時に視認できない物体が含まれる。
【0021】
第6の態様の街区設計装置によれば、街区を構成する要素を全て決めることなく街区を設計することができる街区設計装置を提供することが可能となる。
【0022】
第7の態様に係る街区設計装置は、前記生成部は、前記評価部により前記評価値が予め定められた基準を満たす前記設計街区がない場合は、当該基準を満たす前記設計街区が生成されるまで生成を繰り返す。
【0023】
第7の態様の街区設計装置によれば、基準を満たす街区が生成されないことを防止することができる街区設計装置を提供することが可能となる。
【0024】
第8の態様に係る街区設計装置は、前記出力部は、予め定められた基準を満たす前記設計街区を3次元化して出力する。
【0025】
第8の態様の街区設計装置によれば、設計街区を2次元で出力する場合に比べ、設計街区を認識しやすくすることができる街区設計装置を提供することが可能となる。
【0026】
第9の態様に係るプログラムは、コンピュータを設計する街区を構成する要素であって、当該街区を構成する予め定められた街区既定要素を受け付ける受付部と、前記街区既定要素から当該街区既定要素以外の街区既定外要素を生成し、前記街区既定要素と、前記街区既定外要素とから設計街区を生成する生成部と、前記設計街区を予め定められた項目で評価値を算出する評価部と、前記設計街区のうち、前記評価値が予め定められた基準を満たす設計街区を出力する出力部と、して機能させる。
【0027】
第9の態様のプログラムによれば、街区の構成要素のうち、街区既定要素として入力した要素以外の街区既定外要素について、所望の評価値を得られるような街区の設計パラメータを短時間で得ることができるプログラムを提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、街区の設計において多数の各構成要素について設計者が形状やテクスチャといった設計パラメータを決めることなく、街区の構成要素のうち、街区既定要素として入力した要素以外の街区既定外要素について、所望の評価値を得られるような街区の設計パラメータを短時間で得ることができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】第1の実施形態に係る街区設計装置の構成の一例を示したブロック図である。
【
図2】第1の実施形態に係る街区設計装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態に係る街区既定要素の一例を説明するための説明図である。
【
図4】第1の実施形態に係る3次元モデルを生成した一例を説明するための説明図である。
【
図5】第1の実施形態に係る評価値を算出する項目の一例を説明するための説明図である。
【
図6】第1の実施形態に係る街区設計装置の動作の流れの一例を説明するための説明図である。
【
図7】第2の実施形態に係る参照街区の一例を説明するための説明図である。
【
図8】第2の実施形態に係る評価値を算出する項目の一例を説明するための説明図である。
【
図9】第2の実施形態に係る街区設計装置の動作の流れの一例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態の一例を詳細に説明する。
【0031】
図1は、本実施形態に係る街区設計装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0032】
図1に示すように、画像処理装置100は、プロセッサの一例であるCPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、ストレージ104、入力部105、表示部106、通信部107を有する。各構成は、バス108を介して相互に通信可能に接続されている。
【0033】
CPU101は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU101は、ROM102又はストレージ104からプログラムを読み出し、RAM103を作業領域としてプログラムを実行する。CPU101は、ROM102又はストレージ104に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM102又はストレージ104には、プログラムが格納されている。
【0034】
ROM102は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM103は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ104は、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
【0035】
入力部105は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0036】
表示部106は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部106は、CPU101の制御に基づき各種の情報を表示する。また、表示部106は、タッチパネル方式を採用して、入力部105として機能してもよい。本明細書にあっては、液晶ディスプレイを入力デバイスとして説明する。
【0037】
通信部107は、画像形成装置200や、図示しないサーバ装置等の他の機器と通信するためのものであり、例えば、公衆回線、インターネット、イントラネット、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0038】
街区設計装置100は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。街区設計装置100が実現する機能構成について説明する。
【0039】
図2は、街区設計装置100の機能構成の例を示すブロック図である。
【0040】
(受付部110)
受付部110は、ユーザにより入力部105を用いて入力された、街区を構成する予め定められた街区既定要素を受け付ける。
ここで、街区既定要素は、
図3に示すように、設計する街区を構成する要素であって、街区を予め定められた疑似的な視点から見た時に視認しうる物体、例えば、街路樹A、建物B、道路C、ベンチ(図示せず)などが含まれる。
また、本実施形態では、街区既定要素は、例えば、街区を予め定められた疑似的な視点から見た時に視認しうる物体を、ピクセル毎に当該物体の種類を指定した画像(セマンティックセグメンテーション画像)として作成される。なお、街区既定要素は、セマンティックセグメンテーション画像として作成される場合に限定されず、物体の種類が判別可能であればよい。また、建物Bなどの3次元モデルのデータを入力してもよい。また、セマンティックセグメンテーション画像が1つではなく、街区を異なる視点から見た複数の画像であってもよい。
【0041】
(生成部120)
生成部120は、街区既定要素から当該街区既定要素以外の前記街区を構成する要素である街区既定外要素を生成し、街区既定要素と、街区既定外要素とから設計街区を生成する。
図4は、
図3に示す画像から3次元モデルを生成した例を示す。
【0042】
ここで、街区既定外要素は、街区既定要素の物体のテクスチャ、街区既定要素以外の街区を予め定められた疑似的な視点から見た時に視認できない物体の形状やテクスチャが含まれる。街区既定外要素のうち、テクスチャの生成には、セマンティックセグメンテーション画像から自然画像への変換を、多数の変換対を教師データとして畳み込みニューラルネットワークを組み合わせて学習する方法を用いることができる(例えば、Park T. et al., Semantic Image Synthesis with Spatially-Adaptive Normalization, CVPR 2019)。また、画像からは見えない部分の街区構成要素の生成には、ある視点から見た建物の画像からカメラパラメータや建物形状の生成ルールへの変換を、多数の変換対を教師データとして畳み込みニューラルネットワークを組み合わせて学習する方法(例えば、Nishida G. et al., Procedural Modeling of a Building from a Single Image, Eurographics 2018)、交差点に接続する道路の特徴から新たな道路を生成し、道路形状が類似した別の街区の俯瞰画像を変形して当てはめるルールベースの方法(例えば、Aliaga D. G. et al., Interactive Example-Based Urban Layout Synthesis, ACM Transactions on Graphics, 2008)、街区の俯瞰画像から街区構成要素の生成ルールへの変換を多数の変換対を教師データとして畳み込みニューラルネットワークを用いて学習する方法(例えば、Niese T. et al., Procedural Urban Forestry, arXiv, 2020)などを用いることができる。
【0043】
(評価部130)
評価部130は、設計街区を予め定められた項目で評価値を算出する。
ここで、予め定められた項目は、
図5に示すように、例えば、日照、交通、安全、活気、美しさなどがあるが、これに限定されない。
街区を構成する要素の形状やテクスチャを用いると、日照量や交通量の予測値を計算したり、畳み込みニューラルネットワークを用いて街の景観画像から印象評価値への変換を多数の変換対を教師データとして学習し、安全・活気・美しさといった主観的印象を受ける度合いを予測したりする(例えば、Dubey A. et al., Deep Learning the City: Quantifying Urban Perception at a Global Scale, ECCV 2016)ことで、街区の評価値を算出することができる。
【0044】
(出力部140)
出力部140は、生成した設計街区に対して評価値を算出し、あらかじめ定めた基準を満たす設計街区を最終的な設計として出力する。
例えば、生成方法として確率的な手法を用いると、生成を繰り返すことで複数の異なる生成結果が得られる。これらの生成結果それぞれに対して評価値を算出し、最も良い評価が得られた生成結果を最終的な設計街区として出力する。ここで、出力される設計街区は、街区を構成する要素の形状などのデータや位置、組み合わせなどの情報により構成されている。
【0045】
なお、予め基準となる評価値を決めておき、当該基準を満たす設計街区が生成されるまで生成部120による生成と評価部130による評価とを繰り返すようにしてもよい。また、かかる基準を最初に得た設計街区を出力部140により出力するようにしてもよい。
【0046】
そして、出力部140は、予め定められた基準を満たす設計街区を3次元化して出力する。
なお、出力部140は、設計街区を3次元化して出力する場合に限定されず、2次元や設計街区を構成する要素のデータの一覧を出力するようなものであってもよい。
【0047】
次に、街区設計装置100の作用について説明する。
【0048】
図6は、街区設計装置100の動作の流れの一例を示す説明図である。
【0049】
まず、ステップS100において、受付部110により、ユーザにより入力部105を用いて入力された街区既定要素を受け付ける。そして、次のステップS110に進む。
【0050】
ステップS110において、生成部120により、街区既定外要素を生成し、設計街区を生成する。そして、次のステップS120に進む。
【0051】
ステップS120において、評価部130により、設計街区を評価し、予め定められた項目で評価値を算出する。そして、予め定められた回数、ステップS110に戻り、複数の異なる設計街区を生成すると共に、評価値を算出する。なお、ステップS110に戻る場合に限定されず、例えば、予め定められた回数の設計街区の生成・評価値の算出をしても、評価値が予め定められた基準を満たさない場合は、ステップS100に戻ってもよい。そして、次のステップS130に進む。
【0052】
ステップS130において、出力部140により最終的な設計街区を出力する。そして、処理を終了する。
【0053】
[第2の実施形態]
つぎに、第2の実態形態について、
図7~
図9を用いて説明する。上述した第1の実施形態では、街区既定要素から街区既定外要素を生成している。本第2の実施形態では、街区既定要素と参照街区とから、参照街区に近い特徴を持つように街区既定外要素を生成する。
【0054】
ここで、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の機能を有する構成要素には、第1の実施形態において用いた符号と同一の符号を用いている。
また、上述した第1の実施形態と異なる部分を中心に説明し、重複する部分については説明を簡略又は省略する。
【0055】
(受付部110)
受付部110は、街区に付与する特徴を持つ参照街区を受け付ける。
ここで、街区に付与する特徴は、交差点D、道路E又は建物Fなどの街区を構成する要素である。参照街区は、
図7に示すように、交差点D、道路E又は建物Fの情報を含む地図データとして受け付けられる。なお、参照街区は、地図データとして受け付けられる場合に限定されない。
【0056】
(生成部120)
生成部120は、参照街区に近い特徴を持つように街区既定外要素を生成する。すなわち、実在する街区や、作成した街区の地図を参考に、街区既定外要素を生成する。
ここで、街区既定外要素の生成は、上述した第1の実施形態と同様の、既知の手法を用いて行うことができる。
【0057】
(評価部130)
評価部130は、設計街区を予め定められた項目で評価値を算出する。
ここで、予め定められた項目には、
図8に示すように、参照街区との類似度が含まれる。参照街区との類似度は、地図データの画像と、生成部120により生成された設計街区を元に作成した地図の画像と、が類似するか否かなどにより判断可能である。
【0058】
次に、街区設計装置100の作用について説明する。
【0059】
図9は、街区設計装置100の動作の流れの一例を示す説明図である。
【0060】
まず、ステップS200において、受付部110により、ユーザにより入力部105を用いて入力された街区既定要素を受け付ける。また、ステップS210において、受付部110により、ユーザにより入力部105を用いて入力された参照街区を受け付ける。そして、次のステップS220に進む。
【0061】
ステップS220において、生成部120により、街区既定外要素を生成し、設計街区を生成する。そして、次のステップS230に進む。
【0062】
ステップS230において、評価部130により、設計街区を評価し、予め定められた項目で評価値を算出する。そして、予め定められた回数、ステップS220に戻り、複数の異なる設計街区を生成すると共に、評価値を算出する。なお、ステップS220に戻る場合に限定されず、例えば、予め定められた回数の設計街区の生成・評価値の算出をしても、評価値が予め定められた基準を満たさない場合は、ステップS200に戻ってもよい。そして、次のステップS240に進む。
【0063】
ステップS240において、出力部140により最終的な設計街区を出力する。そして、処理を終了する。
【0064】
以上説明したように、本実施形態によれば、参照にする街区に近い特徴を持つように街区を設計することができる街区設計装置100を提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0065】
100 画像形成装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 ストレージ
105 入力部
106 表示部
107 通信部
108 バス
110 受付部
120 生成部
130 評価部
140 出力部
A 街路樹
B 建物
C 道路
D 交差点
E 道路
F 建物