(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167173
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、情報処理システム、サーバ装置、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/426 20140101AFI20221027BHJP
A63F 13/2145 20140101ALI20221027BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20221027BHJP
A63F 13/5372 20140101ALI20221027BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20221027BHJP
A63F 13/422 20140101ALI20221027BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20221027BHJP
【FI】
A63F13/426
A63F13/2145
A63F13/55
A63F13/5372
A63F13/35
A63F13/422
G06F3/0488
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021072782
(22)【出願日】2021-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】特許業務法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡村 憲明
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA76
5E555BA02
5E555BA04
5E555BA20
5E555BB02
5E555BB04
5E555BC07
5E555CA12
5E555CB16
5E555CB19
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】タッチパネルを用いた指示入力時における誤操作を抑制可能とする。
【解決手段】タッチ位置取得部162は、タッチパネル12におけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する。ゲーム制御部164は、タッチ位置情報が示すタッチ位置Pが、タッチパネル12上に設定された移動指示領域RDにある場合、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの等速移動を指定し、タッチ位置情報が示すタッチ位置Pが、タッチパネル12上に設定されたニュートラル領域RNにある場合、キャラクタCの移動の停止を指定する。表示制御部166は、タッチ位置Pが移動指示領域RDに位置する場合、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の距離に基づく態様のタッチ位置画像TIを、キャラクタCに基づく位置に表示する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを、
タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、
前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、
前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの移動の停止を指定する指定部と、
前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置画像を、前記タッチ位置と前記停止指示領域とにより規定される方向に基づく態様で表示する、
ことを特徴とする請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記タッチ位置が前記停止指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記移動指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する、
ことを特徴とする請求項1または2記載のプログラム。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記タッチ位置画像の表示中に、前記移動指示領域および前記停止指示領域からなる指示領域に前記タッチ位置があることを示す前記タッチ位置情報が取得されなくなった場合、前記タッチ位置画像の表示を制限する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記タッチ位置画像の表示中に、前記タッチ位置の変化量が所定量以下の状態が所定時間以上継続した場合、前記タッチ位置画像の表示を制限する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のプログラム。
【請求項6】
タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、
前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、
前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定する指定部と、
前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
タッチパネルを備え、前記タッチパネルにゲームに係る画像を表示するゲーム装置と、
前記ゲーム装置と通信可能なサーバ装置と、
を備える情報処理システムであって、
前記タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、
前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、
前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定する指定部と、
前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項8】
ゲーム装置と通信可能なサーバ装置であって、
前記ゲーム装置が備えるタッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、
前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、前記端末装置で実行されるゲーム上のゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、
前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定する指定部と、
前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記タッチパネル上の前記オブジェクトに基づく位置に表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項9】
プロセッサが、
タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得し、
前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、
前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定し、
前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理装置、情報処理システム、サーバ装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネル等を用いて、ユーザから指示の入力を受け取る機器が普及している(特許文献1参照)。特許文献1においては、タッチパネルにおけるタッチ位置に応じた指示をユーザから受け取る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タッチパネルを用いたゲームにおいて、タッチパネル上にユーザからの指示を受け付ける操作領域が設定される場合がある。一方、ユーザは、ゲーム中、主に操作対象のオブジェクトに注意を向けており、自身のタッチ位置を目視で確認しないことがある。この場合、ユーザは、現在のタッチ位置からどのようにタッチ位置をずらせば所望の操作領域に到達するかを、感覚的に判断するため、誤操作が生じる可能性がある。
【0005】
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、タッチパネルを用いた指示入力時における誤操作を抑制可能とする技術の提供を、解決課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、本発明の一態様に係るプログラムは、プロセッサを、タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの移動の停止を指定する指定部と、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部と、して機能させることを特徴とする。
【0007】
本発明の他の態様に係る情報処理装置は、タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定する指定部と、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の他の態様に係る情報処理システムは、タッチパネルを備え、前記タッチパネルにゲームに係る画像を表示するゲーム装置と、前記ゲーム装置と通信可能なサーバ装置と、を備える情報処理システムであって、前記タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定する指定部と、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の他の態様に係るサーバ装置は、ゲーム装置と通信可能なサーバ装置であって、前記ゲーム装置が備えるタッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、前記端末装置で実行されるゲーム上のゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定する指定部と、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記タッチパネル上の前記オブジェクトに基づく位置に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の他の態様に係る情報処理方法は、プロセッサが、タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定し、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態に係る情報処理装置10の外観の一例を示す図である。
【
図2】情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すハードウェア構成図である。
【
図3】情報処理装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】ゲーム制御部164によるキャラクタCの移動態様の指定を模式的に示す図である。
【
図5】ゲーム制御部164によるキャラクタCの移動態様の指定を模式的に示す図である。
【
図6A】第1実施形態におけるタッチ位置画像TIの第1表示例を示す図である。
【
図6B】第1実施形態におけるタッチ位置画像TIの第1表示例を示す図である。
【
図7A】第1実施形態におけるタッチ位置画像TIの第2表示例を示す図である。
【
図7B】第1実施形態におけるタッチ位置画像TIの第2表示例を示す図である。
【
図8A】第1実施形態におけるタッチ位置画像TIの第3表示例を示す図である。
【
図8B】第1実施形態におけるタッチ位置画像TIの第3表示例を示す図である。
【
図9】第1実施形態における制御部160の処理を示すフローチャートである。
【
図10A】第2実施形態におけるタッチ位置画像TIの第1表示例を示す図である。
【
図10B】第2実施形態におけるタッチ位置画像TIの第1表示例を示す図である。
【
図11A】第2実施形態におけるタッチ位置画像TIの第2表示例を示す図である。
【
図11B】第2実施形態におけるタッチ位置画像TIの第2表示例を示す図である。
【
図12A】第2実施形態におけるタッチ位置画像TIの第3表示例を示す図である。
【
図12B】第2実施形態におけるタッチ位置画像TIの第3表示例を示す図である。
【
図13A】第3実施形態におけるタッチ位置画像TIの第1表示例を示す図である。
【
図13B】第3実施形態におけるタッチ位置画像TIの第1表示例を示す図である。
【
図14A】第3実施形態におけるタッチ位置画像TIの第2表示例を示す図である。
【
図14B】第3実施形態におけるタッチ位置画像TIの第2表示例を示す図である。
【
図15】第3実施形態における制御部160の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、各部の寸法および縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0013】
[A:第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る情報処理装置10の外観の一例を示す図である。情報処理装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末または携帯用ゲーム装置等の可搬型の情報処理装置である。
ただし、情報処理装置10は、例えば、店舗や遊戯施設等に設置された業務用のゲーム装置、または、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ等の据置型の情報処理端末であってもよい。
【0014】
情報処理装置10は、タッチパネル12を備える。
タッチパネル12は、情報処理装置10に対するユーザからの指示の入力を受け付ける入力機能(例えば、
図3に示す入力部122)と、各種画像を表示する表示機能(例えば、
図3に示す表示部120)とを有する。
【0015】
タッチパネル12は、入力機能によって、例えば
図4等に示すように、ユーザの指F等の物体がタッチパネル12に接触している場合に、当該物体のタッチパネル12における接触位置であるタッチ位置P(
図4以降においては、Pa,Pb等と表記する場合がある)を検出し、検出したタッチ位置Pを示すタッチ位置情報を周期的に出力する。以下では、タッチパネル12に対して接触する物体が、ユーザの指F(
図4等参照)であるものとする。
【0016】
タッチ位置Pとは、例えば、タッチ位置情報がタッチパネル12上の1点を特定する情報である場合には、当該タッチ位置情報が示すタッチ位置Pであり、タッチ位置情報がタッチパネル12上で広がりを持つ領域を特定する情報である場合には、当該領域に含まれる点であってもよい。領域に含まれる点とは、例えば、領域の重心点、または、領域の外縁のうちの1点、などであってもよく、このうち、領域の外縁のうちの1点とは、例えば、後述するニュートラル領域RNの基準点と最も近い点であってもよい。
本実施形態では、タッチパネル12は、タッチ位置情報として、タッチパネル上の1点を特定する情報、具体的には後述するX軸およびY軸によって規定されるXY平面上の座標情報を出力する。この場合、タッチ位置Pは、タッチ位置情報により一意に特定される。
【0017】
図1に例示される通り、タッチパネル12におけるタッチ位置は、タッチパネル12に設定された原点Oにおいて互いに直交するX軸およびY軸によって規定される。X軸およびY軸は、長方形に形成されたタッチパネル12の辺に沿って設定される。より詳細には、X軸は、長方形に形成されたタッチパネル12の長辺に沿って設定され、Y軸は、タッチパネル12の短辺に沿って設定される。よって、タッチパネル12の長辺が左右方向となるように情報処理装置10を保持した状態において、X軸はタッチパネル12の左右方向に相当し、Y軸はタッチパネル12の上下方向に相当する。
以下の実施形態では、特に断りがない限り、上下左右(上方向、下方向、左方向、右方向)とは、原点Oがタッチパネル12の左下に位置するように情報処理装置10を保持した状態で目視したタッチパネル12に表示されるゲーム空間Gの方向を指す。
なお、X軸およびY軸は、タッチパネル12に対して設定されるに限らず、例えば、ゲーム空間Gに対して設定されてもよい。
【0018】
また、タッチパネル12は、表示機能によって、例えば
図1に示すように、ゲームにおいて提供される仮想的な空間であるゲーム空間G、ゲームに関するキャラクタC、キャラクタCに対する指示入力を受け付ける操作領域R等を表示する。
これら各種画像は、情報処理装置10のプロセッサ16(
図2参照)がゲームのアプリケーションプログラム(「プログラム」の一例)を実行することで、タッチパネル12に表示される。
【0019】
タッチパネル12に表示されるゲーム空間Gは、ゲーム空間Gの一部であってもよいし、ゲーム空間Gの全体であってもよい。本実施形態では、タッチパネル12に表示されるゲーム空間Gは、ゲーム空間Gの一部であるものとする。ゲーム空間Gの一部とは、例えば、ゲーム空間Gのうち、キャラクタCの位置を基準とした所定範囲を抽出した画像である。よって、本実施形態では、タッチパネル12に表示されるゲーム空間Gの範囲は、キャラクタCの移動に伴って変化する。
本実施形態では、ゲーム空間Gは、X軸およびY軸により規定される2次元空間であるものとするが、ゲーム空間Gは3次元空間であってもよい。
【0020】
本実施形態において、「ゲーム空間G」は、キャラクタCが移動可能な「移動可能空間」と、キャラクタCの移動が制限される「移動制限空間」とに区分されている。このうち、「移動制限空間」とは、例えば、ゲーム空間Gに配置された環境構成要素によって、キャラクタCの移動が制限される空間である。「環境構成要素」とは、例えば、ゲーム空間におけるキャラクタCの移動を妨げる環境を構成するものである。環境構成要素は、例えば、岩、山、壁、および、ブロックB等、内部にキャラクタCが侵入することのできない障害物であってもよいし、または、海、川、および、谷等、上部をキャラクタCが通過することのできない特定の地形であってもよい。
【0021】
本実施形態では、環境構成要素がブロックBであるものとする。キャラクタCは、ゲーム空間GのうちブロックBが配置された箇所、すなわち移動制限空間に侵入することができない。
一方、ゲーム空間GのうちブロックBが配置されていない箇所は、移動可能空間であり、キャラクタCが任意の方向に移動可能な陸地Lとなる。
本実施形態では、ブロックBは、例えば、アイテムの使用やキャラクタCの動作等により消滅する場合がある。この場合、消滅したブロックBが占めていた空間は陸地Lの一部になる。すなわち、陸地Lの形状は、ゲームの進行により変化する可能性がある。
【0022】
キャラクタCは、タッチパネル12(特に後述する操作領域R)を用いた操作の対象となるオブジェクトの一例である。本実施形態では、操作領域Rを用いて、キャラクタCの移動操作を行うものとする。オブジェクトは、本実施形態のようにゲームに関するキャラクタCであってもよいし、例えば、ゲームに関する物体であってもよい。ゲームに関するキャラクタCとは、例えば、ゲームを進行させることが可能な仮想的な生物であってもよい。また、ゲームに関する物体とは、例えば、ゲームを進行させることが可能な仮想的な無生物であってもよい。
【0023】
本実施形態では、キャラクタCはゲーム空間Gのうち移動可能空間(陸地L)を任意の方向に移動可能であるものとする。任意の方向に移動可能、とは、例えばキャラクタCの移動方向を無段階で指定可能であることに限らず、例えばゲームのアプリケーションプログラムにおける方向分解能に応じた有限数の段階での方向指定が可能であることであってもよい。
便宜上、
図1ではキャラクタCの移動方向を示す矢印を8つ図示しているが、キャラクタCの移動可能方向は、実際にはゲームのアプリケーションプログラムにおける方向分解能に応じた数だけ存在する。また、以下の実施形態において、キャラクタCの移動方向を点線矢印で示すが、実際の表示画面上にはこのような矢印は表示されなくてよい。
なお、上述のように、本実施形態では、キャラクタCは移動制限空間には進入することができない。例えば、キャラクタCの上方向にブロックBが配置されている位置で上方向への移動を指示された場合、キャラクタCは上方向に移動することができず、その位置で停止する。
【0024】
操作領域Rは、バーチャルパッドとも称され、ユーザからのタッチ操作を受け付けることにより、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの移動状態の指定を受け付ける。
本実施形態では、操作領域Rが、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの移動および移動方向を指示するための領域である移動指示領域RDと、キャラクタCの移動の停止を指示するための領域であるニュートラル領域RN(停止指示領域)とを含むものとする。
本実施形態では、操作領域Rは、基準点Qを中心とする半径r1の円Sa1の内側の領域である。操作領域Rのうち、ニュートラル領域RNは、基準点Qを中心とする半径r2(<半径r1)の円Sa2の内側の領域であり、移動指示領域RDは、操作領域Rのうちニュートラル領域RN以外の領域、すなわち、円Sa1の内側のうち円Sa2の内側を除外した、円環形状の領域である。
円Sa1は、移動指示領域RDの外縁を規定し、円Sa2は、ニュートラル領域RNの外縁および移動指示領域RDの内縁を規定している。
なお、本実施形態では、視認性の観点から基準点Qを所定の面積を有する円形で図示しているが、実際には基準点QはXY平面の座標情報によって一意に特定される点である。
【0025】
本実施形態では、操作領域Rは、タッチパネル12においてユーザに視認可能な態様で表示されるものとするが、これに限らず、操作領域Rは、タッチパネル12においてユーザに視認されないように設けられた仮想的な領域であってもよい。
また、本実施形態では、ニュートラル領域RNは、タッチパネル12において視認可能な態様で移動指示領域RDの内部に配置されるが、タッチパネル12において視認されない態様で移動指示領域RD内に配置されてもよい。
また、操作領域Rは、円形に限定されない。例えば、タッチパネル12の画面左半分が操作領域Rに設定されてもよい。
また、移動指示領域RDとニュートラル領域RNとの位置関係は、上述したものに限られない。例えば、移動指示領域RDの外縁の一部とニュートラル領域RNの外縁の一部とが接している形態などであってもよい。
また、操作領域Rの位置は、タッチパネル12上において固定されていてもよいし、可変であってもよい。操作領域Rの位置が可変である場合の一例として、例えば、ユーザの指がタッチパネル12から離れている時は操作領域Rの表示を中止し、ユーザの指がタッチパネル12に触れると操作領域Rの表示を再開する。操作領域Rの表示を再開する際、タッチパネル12上でユーザの指が最初に触れた位置を基準点Qとし、その周囲に操作領域Rを設定するようにしてもよい。
【0026】
すなわち、移動指示領域RDおよびニュートラル領域RNを含む操作領域Rは、例えば、タッチパネル12の一部に設定された、ユーザからのタッチ操作を受け付ける領域である。移動指示領域RDおよびニュートラル領域RNの位置は、タッチパネル12上において固定されていてもよいし、可変であってもよい。
【0027】
図2は、情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すハードウェア構成図である。
図2に示すように、情報処理装置10は、タッチパネル12と、各種情報を記憶するメモリ14と、情報処理装置10の各部を制御するプロセッサ16とを有する。
【0028】
タッチパネル12は、上述のとおり、
図3に示す表示部120および入力部122として機能する。
メモリ14は、例えば、プロセッサ16の作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと、プロセッサ16が実行するゲームのアプリケーションプログラム等の各種情報を記憶するEEPROM(Electrically EraSable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリとを含み、
図3に示す記憶部140として機能する。
プロセッサ16は、例えば、1または複数のCPU(Central Processing Unit)であり、メモリ14に記憶されたゲームのアプリケーションプログラムを実行し、当該アプリケーションプログラムに従って動作することで、
図3に示す制御部160として機能する。
【0029】
なお、プロセッサ16は、CPUに加え、または、CPUに代えて、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、または、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されるものであってもよい。この場合、プロセッサ16により実現される制御部160の一部または全部は、DSP等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0030】
図3は、情報処理装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、情報処理装置10は、画像を表示するための表示部120と、情報処理装置10のユーザによる指示の入力を受け付ける入力部122と、各種情報を記憶する記憶部140と、情報処理装置10の各部を制御する制御部160とを有する。
【0031】
表示部120の機能および入力部122の機能は、
図1等に示したタッチパネル12により実現される。すなわち、タッチパネル12は、各種画像を表示可能な表示部120として機能し、更に、情報処理装置10のユーザからの指示の入力を受け付ける入力部122として機能する。例えば、入力部122として機能するタッチパネル12は、
図1で説明したように、タッチパネル12に対して物体が接触している場合に、当該物体のタッチパネル12における接触位置であるタッチ位置P(
図3等参照)を検出し、検出したタッチ位置Pを示すタッチ位置情報を周期的に出力する。
なお、タッチパネル12は、所定の単位時間(タッチ位置情報を出力する周期より短い時間)内に検出した複数の接触位置の平均をタッチ位置Pとして算出し、算出したタッチ位置Pを示すタッチ位置情報を周期的に出力してもよい。
【0032】
記憶部140は、上述したゲームのアプリケーションプログラムと、アプリケーションプログラムの実行に必要な各種のデータとを記憶する。
【0033】
制御部160は、タッチ位置取得部(取得部)162と、ゲーム制御部164と、表示制御部166とを有する。
【0034】
タッチ位置取得部162は、タッチパネル12におけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する。
上述のように、タッチパネル12は、タッチ位置情報としてXY平面上の座標情報を出力する。よって、タッチ位置取得部162は、タッチパネル12が出力するタッチ位置の座標情報を取得する。
【0035】
ゲーム制御部164は、ゲームの進行を制御する。
本実施形態では、ゲーム制御部164は、例えば、操作領域Rへのタッチ操作に基づいて、キャラクタCの移動の有無を指定する。
具体的には、ゲーム制御部164は、タッチ位置情報が示すタッチ位置Pが、タッチパネル12上に設定された移動指示領域RDにある場合、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの等速移動を指定し、タッチ位置情報が示すタッチ位置Pが、タッチパネル12上に設定されたニュートラル領域RNにある場合、キャラクタCの移動の停止を指定する指定部の一例である。
なお、本実施形態では、タッチパネル12に対するタッチ操作がない場合、および、タッチ位置Pが操作領域R以外にある場合、キャラクタCは現在位置に留まる(移動を停止する)ものとする。
【0036】
図4および
図5は、ゲーム制御部164によるキャラクタCの移動態様の指定を模式的に示す図である。
図4に示すように、操作領域Rのうち、移動指示領域RDがタッチされると、ゲーム制御部164は、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの移動を指定する。
より詳細には、ゲーム制御部164は、ユーザの指Fによるタッチ位置P(以下、Pa,Pb等と表記する場合がある)が移動指示領域RD内にある場合、基準点Qからタッチ位置Pに向かうベクトルV(以下、Va,Vb等と表記する場合がある)と同じ向きを、キャラクタCの移動方向として指定する。
図4の例では、符号Pa1で示す位置にタッチ位置Pがあるので、ゲーム制御部164は、基準点Qからタッチ位置Pa1に向かうベクトルVa1と同じ向き(矢印М1で示す方向)にキャラクタCの移動方向を指定する。
言い換えると、ユーザがゲーム空間GにおけるキャラクタCの任意の方向への移動を指示するには、移動指示領域RDのうち、(基準点Qから見て)任意の方向に対応する位置をタッチすればよい。
【0037】
上述のように、本実施形態では、ゲーム制御部164は、タッチ位置Pが移動指示領域RDにある場合、キャラクタCの等速移動を指定する。すなわち、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの移動速度は一定である。
例えば、
図4でベクトルVa1の延長線上にある符号Pa2で示す位置にタッチ位置がある場合、基準点Qからタッチ位置Pa2に向かうベクトルVa2は、ベクトルVa1と同じ向きである。よって、タッチ位置Pが符号Pa1の位置にあっても、符号Pa2の位置にあっても、キャラクタCの移動方向は同じであり、また、移動速度も同じとなる。
【0038】
また、
図5に示すように、操作領域Rのうち、ニュートラル領域RNがタッチされると、ゲーム制御部164は、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの移動の停止を指定する。
より詳細には、ゲーム制御部164は、ユーザの指Fによるタッチ位置Pが移動指示領域RDからニュートラル領域RNに移動した場合、キャラクタCを現在位置で停止させる。また、ゲーム制御部164は、タッチ位置Pが操作領域R以外の領域にある状態や、タッチパネル12へのタッチ操作がない状態など、キャラクタCが元々移動を停止している状態において、ニュートラル領域RNへのタッチ操作が行われた場合、キャラクタCの移動の停止を継続させる。
図5の例では、符号Pa3で示す位置にタッチ位置があるので、ゲーム制御部164は、キャラクタCの移動を停止させる。その結果、キャラクタCは、現在位置に留まる。なお、この時のキャラクタCの向きは、例えば、停止直前の移動方向を向いている。
【0039】
このように、ニュートラル領域RNにタッチ位置Pがある場合には、キャラクタCが移動を停止するので、タッチパネル12に対するタッチがなされていない場合、および、タッチパネル12に対するタッチがなされているものの、操作領域R以外の箇所がタッチされている場合と、キャラクタCの状態は同じになる。
すなわち、本実施形態では、ゲーム制御部164は、ニュートラル領域RNに指Fがタッチしている場合と、タッチパネル12から指Fが離れている場合と、操作領域R以外に指がタッチしている場合とで、同様の処理を行う。
【0040】
表示制御部166は、表示部120が、ゲーム空間G、キャラクタC、操作領域R等を含む、ゲームに関する画像を表示するように、表示部120を制御する。
本実施形態では、表示制御部166は、タッチ位置Pが移動指示領域RDに位置する場合、タッチ位置とニュートラル領域RNとの間の距離に基づく態様のタッチ位置画像TIを、キャラクタCに基づく位置に表示する。
【0041】
「タッチ位置画像TI」とは、例えば、タッチパネル12におけるタッチ位置Pの変化に基づいて表示態様が変更されることにより、タッチ位置Pの相対的な変化をユーザが視認可能に提示する画像である。
【0042】
「タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の距離」とは、例えば、タッチ位置とニュートラル領域RNとの間の最短距離であってもよいし、ニュートラル領域RNに基づく所定の位置とタッチ位置Pとの間の距離であってもよい。
ニュートラル領域RNに基づく所定の位置とは、例えば、ニュートラル領域RNの基準点であってもよいし、当該基準点に対して所定の位置関係を有する点であってもよいし、ニュートラル領域RN内の任意の点であってもよい。ニュートラル領域RNの基準点とは、例えば、ニュートラル領域RNの重心点であってもよいし、ニュートラル領域RNの外縁のうちの1点であってもよい。ニュートラル領域RNの外縁のうちの1点とは、例えば、タッチ位置Pと最も近い点であってもよい。
【0043】
また、「タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の距離(以下、「第1距離」という)に基づく態様」とは、例えば、タッチ位置画像TIが第1距離に比例する長さまたは面積を有することであってもよいし、タッチ位置画像TIの視覚効果が第1距離に基づいて変化することであってもよい。タッチ位置画像TIの視覚効果とは、例えば、タッチ位置画像TIの透過度や表示色などであってもよい。
【0044】
また、「キャラクタCに基づく位置」とは、例えば、キャラクタCと所定の位置関係を有する位置であってもよいし、キャラクタCから所定の距離以下の範囲にある位置であってもよいし、または、キャラクタCを基準として所定の方向にある位置であってもよい。具体的には、「キャラクタCに基づく位置」は、例えば、ゲーム空間GのキャラクタCの現在位置であってもよいし、キャラクタCの進行方向前方側または後方側の位置であってもよい。また、「キャラクタCに基づく位置」は、キャラクタCの表示位置に基づいて、タッチパネル12上で動的に変化してもよい。例えば、キャラクタCがタッチパネル12の右端に表示されているときには、それに応じてタッチ位置画像TIもタッチパネル12の右端に表示されてもよい。
【0045】
以下、
図6A、
図6B、
図7A、
図7B、
図8Aおよび
図8Bを用いて、第1実施形態におけるタッチ位置画像TIを具体的に説明する。
図6A、
図6B、
図7A、
図7B、
図8Aおよび
図8Bにおいて、タッチパネル12には、ブロックBならびに陸地Lを含むゲーム空間G、キャラクタC、操作領域R、およびタッチ位置画像TI(TI1~TI3)が表示されている。
以下の例では、上記第1距離(「タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の距離」)を、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の最短距離Da(Da1,Da2)とする。本実施形態では、ニュートラル領域RNは真円であるため、タッチ位置Pから最も近いニュートラル領域RNの箇所(以下「最近点」という)Nは、基準点Qからタッチ位置に向かうベクトルVと、ニュートラル領域RNの外縁である円Sa2との交点となる。
【0046】
<表示例1-1>
図6Aおよび
図6Bは、第1実施形態におけるタッチ位置画像TIの第1表示例(表示例1-1)を示す図である。
図6Aおよび
図6Bにおいて、操作領域Rに対するタッチ位置P(Pb)は、いずれも移動指示領域RDにある。
図6Aにおけるタッチ位置Pb1は、移動指示領域RDのうち、移動指示領域RDの外縁である円Sa1に近い位置にある。また、
図6Aにおけるタッチ位置Pb1は、基準点Qに対して右側に位置する。よって、
図6AにおけるキャラクタCの移動方向は右となる。
図6Aにおけるタッチ位置Pb1とニュートラル領域RNとの最短距離をDa1とする。基準点Qからタッチ位置Pb1に向かうベクトルVb1とニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)との交点が最近点Nであり、最短距離Da1は、最近点Nと、タッチ位置Pb1との間の距離である。
一方、
図6Bにおけるタッチ位置Pb2は、移動指示領域RDのうち、タッチ位置Pb1よりもニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)に近い位置にある。また、
図6Bにおけるタッチ位置Pb2も、タッチ位置Pb1同様、基準点Qに対して右側に位置する。すなわち、タッチ位置Pb2は、基準点Qからタッチ位置Pb1に向かうベクトルVb1上にある。よって、
図6Bにおいても、キャラクタCの移動方向は右となる。タッチ位置Pb2とのニュートラル領域RNとの最短距離をDa2(<Da1)とする。最短距離Da2は、最近点Nとタッチ位置Pb2との間の距離である。なお、
図6Bでは、視認性の観点から最短距離Da2および後述する距離Db2を両矢印ではなく直線で図示している。
【0047】
図6Aおよび
図6Bに示すタッチ位置画像TI1は、キャラクタCの位置(例えば重心位置)を中心とする2つの円Sb1,Sb2で囲まれた円環形状を呈している。2つの円のうち内側に位置する円Sb2は、キャラクタCの全体を囲む程度の半径を有している。円Sb2の半径の値は固定されている。一方、2つの円のうち外側に位置する円Sb1は、円Sb2よりも大きい半径を有し、その半径の値は、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの最短距離Daに応じて変化する。より詳細には、円Sb1の半径と円Sb2の半径との差分、すなわち、Sb1とSb2との間の距離Db(円環形状の幅)は、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの最短距離Daに比例する。
【0048】
具体的には、
図6Aのようにタッチ位置Pb1が移動指示領域RDの外縁(円Sa1)に近い位置にあり、最短距離Da1が相対的に長い場合、これに比例するように、表示制御部166は、円Sb1と円Sb2との間の距離Db1を相対的に長くする。この結果、タッチ位置画像TI1の表示面積が相対的に大きくなる。
一方、
図6Bのようにタッチ位置Pb2がニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)に近い位置にあり、最短距離Da2が相対的に短い場合、これに比例するように、表示制御部166は、円Sb1と円Sb2との間の距離Db2を相対的に短くする。この結果、タッチ位置画像TI1の表示面積が相対的に小さくなる。
例えば、タッチ位置Pbが、
図6Bよりも更にニュートラル領域RNに近づき、ニュートラル領域RNの外縁である円Sa2と重なった場合、すなわち、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの最短距離をDaがゼロとなった場合、表示制御部166は、円Sb1と円Sb2との間の距離Dbをゼロとして、タッチ位置画像TI1の表示を終了してもよい。
【0049】
すなわち、
図6Aおよび
図6Bの例では、「第1距離に基づく態様」とは、タッチ位置画像TIが第1距離に比例する長さ(円環形状の幅)および第1距離の二乗に応じた面積を有していることに対応する。
また、
図6Aおよび
図6Bの例では、「キャラクタCに基づく位置」とは、キャラクタCの位置を中心とした円環形状の範囲(キャラクタCの位置から円Sb2の最大半径の範囲)に対応する。
【0050】
このように、タッチ位置画像TIの表示態様が、タッチパネル12におけるタッチ位置Pの変化に基づいて変更されることにより、より詳細には、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの距離の変化に基づいて変更されることにより、タッチ位置Pの相対的な変化をユーザが視認可能に提示することができる。ユーザは、タッチ位置画像TIを見ることによって、タッチ位置Pからニュートラル領域RNまでの距離を、タッチ位置Pを見なくても把握することができる。よって、ゲームにおける誤操作が抑制されるとともに、操作性を向上させることができる。
【0051】
特に、本実施形態では、タッチ位置Pが移動指示領域RDにある場合、キャラクタCはゲーム空間Gを等速移動する。このような操作形態を、以下、「速度一定型操作形態」という。
これに対して、例えば、タッチ位置Pがニュートラル領域RNから遠い位置にあるほどキャラクタCの移動速度が早くなり、タッチ位置Pがニュートラル領域RNに近い位置にあるほどキャラクタCが移動速度が遅くなる操作形態(以下、「速度傾斜型操作形態」という)を採用するゲームがある。
速度傾斜型操作形態のゲームでは、ユーザは、現在のタッチ位置Pとニュートラル領域RNとの距離、すなわち、どの程度タッチ位置を移動させればキャラクタCを停止させることができるかを、キャラクタCの移動速度から推認することができる。
具体的には、速度傾斜型操作形態では、例えば、
図6Aのようにタッチ位置Pb1が移動指示領域RDの外縁(円Sa1)に近い位置にある場合は、キャラクタCは最高速度に近い速度で移動する。また、
図6Bのようにタッチ位置Pb2がニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)に近い位置にある場合は、キャラクタCは最低速度に近い速度で移動し、タッチ位置Pがニュートラル領域RNに入るとキャラクタCが停止する。
一方で、本実施形態のような速度一定型操作形態のゲームでは、ユーザは、速度傾斜型操作形態のゲームのようなキャラクタCの移動速度に基づく距離の推認を行うことができない。このため、本実施形態では、タッチ位置画像TIを表示することによって、キャラクタCの移動速度が一定であっても現在のタッチ位置Pとニュートラル領域RNとの距離をユーザが把握できるようにしている。
【0052】
<表示例1-2>
図7Aおよび
図7Bは、第1実施形態におけるタッチ位置画像TIの第2表示例(表示例1-2)を示す図である。
図7Aおよび
図7Bにおけるタッチ位置Pは、それぞれ
図6Aおよび
図6Bにおけるタッチ位置P(Pb1,Pb2)と同じ位置にある。
図7Aおよび
図7Bにおいて、タッチ位置画像TI2は、キャラクタCの後方に表示された3本の直線である。このような直線は、キャラクタCが移動していることを示す効果線(以下、「移動線」という)の一種である。
図7Aおよび
図7Bで移動線を構成する3本の直線はそれぞれ平行であり、キャラクタCの移動方向に沿って延在している。
また、移動線を構成する3本の直線の長さは等しいが、その長さの値Dc(Dc1,Dc2)は、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの最短距離Daに比例する。
【0053】
具体的には、
図7Aのようにタッチ位置Pb1が移動指示領域RDの外縁(円Sa1)に近い位置にあり、最短距離Da1が相対的に長い場合、表示制御部166は、移動線の長さDc1を相対的に長くする。
一方、
図7Bのようにタッチ位置Pb2がニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)に近い位置にあり、最短距離Da2が相対的に短い場合、表示制御部166は、移動線の長さDc2を相対的に短くする。
例えば、タッチ位置Pが、
図7Bよりも更にニュートラル領域RNに近づき、ニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)と重なった場合、すなわち、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの最短距離Daがゼロとなった場合、表示制御部166は、移動線の長さDcをゼロとして、タッチ位置画像TI2の表示を終了してもよい。
【0054】
移動線の長さDcは、単位時間当たりの移動距離を想起させる効果がある。すなわち、
図7Aのように移動線の長さDc1が長い時は、
図7Bのように移動線の長さDc2が短い時と比べて、キャラクタCが速く移動しているような印象をユーザに与え得る。
移動線の長さDcは、タッチ位置Pb2とニュートラル領域RNとの最短距離Daを直接的に示すことに加えて、実際には等速移動しているキャラクタCが、あたかもタッチ位置Pに応じて速度が変化しているような印象を与えることができる。すなわち、速度一定型操作形態のゲームにおいて、速度傾斜型操作形態のゲームのような操作フィーリングが実現される。
【0055】
図7Aおよび
図7Bの例では、「第1距離に基づく態様」とは、タッチ位置画像TI2が第1距離に比例する長さと面積を有していることに対応する。
また、
図7Aおよび
図7Bの例では、「キャラクタCに基づく位置」とは、キャラクタCの後方かつ所定距離(例えばキャラクタ長より短い距離)離れた位置に対応する。
【0056】
<表示例1-3>
図8Aおよび
図8Bは、第1実施形態におけるタッチ位置画像TIの第3表示例(表示例1-3)を示す図である。
図8Aおよび
図8Bにおけるタッチ位置Pも、それぞれ
図6Aおよび
図6Bにおけるタッチ位置P(Pb1,Pb2)と同じ位置にある。
図8Aおよび
図8Bにおいて、タッチ位置画像TI3は、キャラクタCの後方に表示された雲形アイコンIaである。このような雲形アイコンIaは、キャラクタCが移動している(例えば土ぼこりをあげながら移動している)ことを示す効果画像の一種である。
図8Aおよび
図8Bでは雲形アイコンIaは全て同形であり、複数表示される場合はキャラクタCの移動方向に沿って並んで延在している。
タッチ位置画像TI3として表示される雲形アイコンIaの数は、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの最短距離Daに比例する。
【0057】
具体的には、
図8Aのようにタッチ位置Pb1が移動指示領域RDの外縁(円Sa1)に近い位置にあり、最短距離Da1が相対的に長い場合、表示制御部166は、雲形アイコンIaの表示数を相対的に多くする。
図8Aでは3つの雲形アイコンIaがキャラクタCの後方に表示されている。
一方、
図8Bのようにタッチ位置Pb2がニュートラル領域RNの外縁(円Sb2)に近い位置にあり、最短距離Da2が相対的に短い場合、表示制御部166は、雲形アイコンIaの表示数を相対的に少なくする。
図8Bでは1つの雲形アイコンIaがキャラクタCの後方に表示されている。
例えば、タッチ位置Pが、
図8Bよりも更にニュートラル領域RNに近づき、ニュートラル領域RNの外縁(円Sb2)と重なった場合、すなわち、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの最短距離Daがゼロとなった場合、表示制御部166は、雲形アイコンIaの表示数をゼロとして、タッチ位置画像TI3の表示を終了してもよい。
【0058】
雲形アイコンIaの表示数も、移動線の長さDcと同様に、単位時間当たりの移動距離を想起させる効果がある。すなわち、
図8Aのように雲形アイコンIaの表示数が多い時は、
図8Bのように雲形アイコンIaの表示数が少ない時と比べて、キャラクタCが速く移動しているような印象をユーザに与え得る。
雲形アイコンIaの表示数は、タッチ位置Pb2とニュートラル領域RNとの最短距離Daを間接的に示すことに加えて、実際には等速移動しているキャラクタCが、あたかもタッチ位置Pに応じて速度が変化しているような印象を与えることができる。すなわち、速度一定型操作形態のゲームにおいて、速度傾斜型操作形態のゲームのような操作フィーリングが実現される。
【0059】
図8Aおよび
図8Bの例では、「第1距離に基づく態様」とは、タッチ位置画像TI3が第1距離に比例する数を有していることに対応する。
また、
図8Aおよび
図8Bの例では、「キャラクタCに基づく位置」とは、キャラクタCの後方かつ所定距離(例えばキャラクタCの前後長より短い距離)離れた位置に対応する。
【0060】
上述した表示例1-1~1―3において、表示例1-1および1-2は、タッチ位置画像TIが「第1距離に応じた面積と長さ」を有するという点で一致する。一方で、表示例1-1は、「第1距離の二乗に応じた面積と、第1距離に比例した長さ」を有し、表示例1-2は、「第1距離に比例した面積と長さ」を有する点で相違する。また、表示例1-2は、「キャラクタCの移動方向に基づく位置に表示される」という点において、表示例1-1と相違する。
また、表示例1-3は、「第1距離に応じたアイコンの個数」を有する点で表示例1-1および1-2と相違する。一方で、表示例1-3は、「キャラクタCの移動方向に基づく位置に表示される」という点において、表示例1-2と一致する。
【0061】
<その他の表示例>
表示例1-1~1-3では、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の最短距離Daに応じて、タッチ位置画像TIの長さや数、表示面積が変化した。これに限らず、最短距離Daに応じて、例えば、タッチ位置画像TIの視覚効果が変化してもよい。
【0062】
例えば、表示制御部166は、
図6に示すタッチ位置画像TI1の円Sb1および円Sb2の半径の値を固定した、円環形状のタッチ位置画像TIを表示し、最短距離Daに応じて、タッチ位置画像TIの透過度を変化させてもよい。具体的には、表示制御部166は、例えば、最短距離Daが長いほどタッチ位置画像TIの透過度を低くし、最短距離Daが短くなるにつれてタッチ位置画像TIの透過度を高くしていく。タッチ位置Pがニュートラル領域RNに到達し、最短距離Daがゼロとなった場合、表示制御部166は、タッチ位置画像TIの透過度を100%とし、タッチ位置画像TIの表示を終了してもよい。
【0063】
また、この他、最短距離Daに応じて、タッチ位置画像TIの色や模様が変化してもよい。
例えば、表示制御部166は、最短距離Daが長いほどタッチ位置画像TIの表示色の明度または彩度の少なくともいずれかを高くし、最短距離Daが短いほどタッチ位置画像TIの表示色の明度または彩度の少なくともいずれかを低くしてもよい。
また、例えば、表示制御部166は、最短距離Daが長いほどタッチ位置画像TIの模様の単位面積当たりの密度を大きくし、最短距離Daが短いほどタッチ位置画像TIの模様の単位面積当たりの密度を小さくしてもよい。
【0064】
また、この他、最短距離Daに応じて、タッチ位置画像TIが点滅してもよい。
例えば、表示制御部166は、最短距離Daが長いほどタッチ位置画像TIの点滅周期を長くし、最短距離Daが短いほどタッチ位置画像TIの点滅周期を短くしてもよい。
【0065】
また、表示制御部166は、表示例1-1~1-3のような態様でタッチ位置画像TIを表示する(最短距離Daに応じて、タッチ位置画像TIの長さや数、表示面積等を変化させる)とともに、更に、最短距離Daに応じてタッチ位置画像TIの視覚効果を変化させてもよい。
【0066】
<フローチャート>
次に、
図9を参照しながら、第1実施形態における情報処理装置10の制御部160の動作の一例について説明する。
図9に示した動作は、所定の開始操作がなされた場合に開始される。
【0067】
タッチ位置取得部162は、タッチパネル12におけるタッチ位置Pを示すタッチ位置情報を取得する(ステップS100)。
タッチ位置情報が示すタッチ位置Pが、移動指示領域RDにない場合(ステップS102:NO)、すなわち、タッチ位置Pがニュートラル領域RNにある場合、または、タッチ位置Pが操作領域R以外のタッチパネル12の箇所にある場合、または、タッチパネル12へのタッチがなされていない場合、ゲーム制御部164は、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの移動を停止させて(ステップS104)、ステップS100に戻る。
【0068】
一方、タッチ位置情報が示すタッチ位置Pが、移動指示領域RDにある場合(ステップS102:YES)、ゲーム制御部164は、タッチ位置Pに基づいてキャラクタCの移動方向を指定し、ゲーム空間GでキャラクタCを移動させる(ステップS106)。
また、表示制御部166は、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の距離(第1距離)に基づいてタッチ位置画像TIの表示態様を決定する(ステップS108)。例えば、
図6Aおよび
図6Bに示す態様のタッチ位置画像TIを表示する場合には、第1距離に基づいて円Sb1と円Sb2との間の距離Dbを決定する。
表示制御部166は、ステップS108で決定した表示態様のタッチ位置画像TIを、キャラクタCに基づく位置に表示して(ステップS110)、ステップS100に戻る。
【0069】
以上説明したように、第1実施形態にかかる情報処理装置10は、タッチ位置Pが移動指示領域RDに位置する場合に、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を表示するので、ユーザは、現在のタッチ位置がニュートラル領域RNに対してどの程度離間しているかを、タッチ位置Pを直接視認することなく把握することができる。よって、例えば、ユーザは、移動しているキャラクタCを停止させたい場合に、タッチ位置Pをどの程度動かせばよいかをタッチ位置Pを直接視認することなく把握することができ、ゲームプレイ中における誤操作を抑制することができる。
また、一般に、ゲームプレイ中のユーザは、操作対象であるキャラクタCを注視することが多い。上記構成によれば、タッチ位置画像TIがキャラクタCに基づく位置に表示されるので、ユーザは、キャラクタCから視線を大きく移動させることなくタッチ位置画像TIを確認することができ、これにより、ゲームへの集中力を低下させることなく操作を継続することができる。
また、タッチパネル12におけるタッチ位置Pは、ユーザの指Fで隠れて目視できない場合も多く、また、一般にユーザの指Fは点ではなく面でタッチパネル12に触れているため、ユーザは、どの位置がタッチ位置Pとして認識されているかを正確に把握できない場合がある。タッチ位置画像TIを表示することによって、ユーザは、タッチ位置Pを正確に把握することができ、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0070】
[B:第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。以下の各例示において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
第1実施形態では、タッチ位置画像TIは、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の距離(第1距離)に基づく態様で表示された。第2実施形態では、タッチ位置画像TIが、第1距離に加えて、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとにより規定される方向に基づく態様で表示される。
すなわち、第2実施形態では、表示制御部166は、タッチ位置Pが移動指示領域RDに位置する場合、タッチ位置画像TIを、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとにより規定される方向に基づく態様で表示する。
【0071】
「タッチ位置Pとニュートラル領域RNとにより規定される方向」とは、例えば、タッチ位置Pを基準として仮想線を設定したときに当該仮想線がニュートラル領域RNと交差する場合における当該仮想線の延在方向であってもよいし、タッチ位置Pとニュートラル領域RN内の任意の点との間の方向であってもよい。タッチ位置Pとニュートラル領域RN内の任意の点との間の方向とは、例えば、タッチ位置Pからニュートラル領域RN内の任意の点に向かう向きであってもよいし、ニュートラル領域RN内の任意の点からタッチ位置Pに向かう向きであってもよし、タッチ位置Pおよびニュートラル領域RN内の任意の点の両方に向かう向きであってもよい。
ニュートラル領域RN内の任意の点とは、例えば、ニュートラル領域RNの重心点であってもよいし、ニュートラル領域RNの外縁のうちの1点であってもよい。ニュートラル領域RNの外縁のうちの1点とは、例えば、タッチ位置Pと最も近い点であってもよい。
【0072】
また、「タッチ位置Pとニュートラル領域RNとにより規定される方向(以下、「第1方向」という)に基づく態様」とは、例えば、タッチ位置画像TIが第1方向に沿って延在することであってもよいし、タッチ位置画像TIが第1方向に基づく形状を有することであってもよいし、タッチ位置画像TIの視覚効果が第1方向に基づいて変化することであってもよい。タッチ位置画像TIの視覚効果とは、例えば、タッチ位置画像TIの透過度や表示色などであってもよい。また、第1方向は、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の方向と完全に一致していなくてもよい。
【0073】
【0074】
<表示例2-1>
図10Aおよび
図10Bは、第2実施形態におけるタッチ位置画像TIの第1表示例(表示例2-1)を示す図である。
表示例2-1では、上記第1方向(「タッチ位置Pとニュートラル領域RNとにより規定される方向」)を、タッチ位置Pと最近点Nとを結ぶ仮想線IL(IL1,IL2)の延在方向とする。本実施形態では、ニュートラル領域RNは真円であるため、タッチ位置Pと最近点Nとを結ぶ仮想線ILは、基準点Qからタッチ位置Pに向かうベクトルVの延在方向と一致する。
【0075】
図10Aにおけるタッチ位置Pc1は、移動指示領域RDのうち、移動指示領域RDの外縁である円Sa1に近い位置にある。また、
図10Aにおけるタッチ位置Pc1は、基準点Qに対して右上に位置する。よって、
図10AではキャラクタCはゲーム空間Gを右上(基準点Qからタッチ位置Pc1に向かうベクトルVc1の向き)に移動する。タッチ位置Pc1とニュートラル領域RNとの最短距離をDd1とする。最短距離Dd1は、最近点Nとタッチ位置Pc1との間の距離である。また、
図10Aにおける第1方向は、タッチ位置Pc1と最近点Nとを結ぶ仮想線IL1の延在方向である。仮想線IL1の延在方向は、ベクトルVc1の延在方向に沿っている。
一方、
図10Bにおけるタッチ位置Pb2は、移動指示領域RDのうち、ニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)に近い位置にある。また、
図10Bにおけるタッチ位置Pc2は、基準点Qに対して右側に位置する。よって、
図10BではキャラクタCはゲーム空間Gを右(基準点Qからタッチ位置Pc2に向かうベクトルVc2の向き)に移動する。タッチ位置Pb2とのニュートラル領域RNとの最短距離をDd2(<Dd1)とする。最短距離Dd2は、最近点Nとタッチ位置Pc2との間の距離である。また、
図10Bにおける第1方向は、タッチ位置Pc2と最近点Nとを結ぶ仮想線IL2の延在方向である。仮想線IL2の延在方向は、ベクトルVc2の延在方向に沿っている。
なお、
図10Bでは、視認性の観点から最短距離Dd2を両矢印ではなく直線で図示している。また、
図10Aおよび
図10Bでは、視認性の観点からベクトルVc1およびベクトルVc2の終点の矢尻の図示を省略している。
【0076】
図10Aおよび
図10Bに示すタッチ位置画像TI4は、キャラクタCの位置(例えば重心位置)を中心とする2つの円Sc1,Sc2で囲まれた円環部TI4aと、円Sc1から外側に突出する突出部TI4bとを有する。
円環部TI4aは、ニュートラル領域RNを表しており、突出部TI4bの頂点は、タッチ位置Pを表現している。
【0077】
円環部TI4aを構成する2つの円のうち内側に位置する円Sc2は、キャラクタCの全体を囲む程度の半径を有している。また、2つの円のうち外側に位置する円Sc1は、円Sc2よりも大きい半径を有する。
図10Aおよび
図10Bでは、円Sc1の半径および円Sc2の半径は、それぞれ固定されている。
【0078】
突出部TI4bは、円Sc1の外縁付近に底辺が配置され、円Sc1の外側に頂角(頂点)を有する二等辺三角形を模した形状を有する。突出部TI4bの高さをDeとする。
突出部TI4bの高さDeの延在方向は、第1方向と平行である。よって、
図10Aにおける突出部TI4bの延在方向は仮想線IL1の延在方向と平行であり、
図10Bにおける突出部TI4bの延在方向は仮想線IL2の延在方向と平行である。
【0079】
また、突出部TI4bの高さは、タッチ位置Pcとニュートラル領域RNとの最短距離Dd、すなわち第1距離に比例する。よって、
図10Aのようにタッチ位置Pc1が移動指示領域RDの外縁(円Sa1)に近い位置にある場合には、突出部TI4bの高さが相対的に高くなる。一方、
図10Bのようにタッチ位置Pc2がニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)に近い位置にある場合には、突出部TI4bの高さが相対的に低くなる。
例えば、タッチ位置Pcが、
図10Bよりも更にニュートラル領域RNに近づき、ニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)と重なった場合、すなわち、タッチ位置Pcとニュートラル領域RNとの最短距離をDdがゼロとなった場合、突出部TI4bの高さをゼロとしてもよい。この時、表示制御部166は、円環部TI4aのみの表示を継続させてもよいし、円環部TI4aの表示も停止してタッチ位置画像TI4の表示を終了してもよい。
【0080】
すなわち、
図10Aおよび
図10Bの例において、「第1方向」とは、タッチ位置Pcと最近点Nとを結ぶ仮想線ILの延在方向に対応する。
また、
図10Aおよび
図10Bの例において、「第1方向に基づく態様」とは、タッチ位置画像TIの突出部TI4bが、第1方向と同方向に延在していることに対応する。
また、
図10Aおよび
図10Bの例において、「第1距離に基づく態様」とは、タッチ位置画像TIの突出部TI4bが第1距離に比例する長さ(高さDe)を有していることに対応する。
また、
図10Aおよび
図10Bの例では、「キャラクタCに基づく位置」とは、キャラクタCの位置を中心とした所定範囲(円環部TI4aおよび突出部TI4bの範囲)に対応する。
【0081】
このように、第2実施形態では、タッチ位置画像TIは、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の距離に加え、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとにより規定される方向に基づく態様で表示されるので、ユーザは、現在のタッチ位置Pがニュートラル領域RNに対してどの方向にあるのかを、タッチ位置Pを直接視認することなく把握することができる。よって、例えば、ユーザは、移動しているキャラクタCを停止させたい場合に、タッチ位置Pをどの程度(距離)動かせばよいかに加えて、どの方向に動かせばよいかを、タッチ位置Pを直接視認することなく把握することができ、誤操作を抑制するとともに、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0082】
<表示例2-2>
図11は、第2実施形態におけるタッチ位置画像TIの第2表示例(表示例2-2)を示す図である。
表示例2-2では、上記第1方向を、タッチ位置Pに対する最近点Nの方向とする。タッチ位置Pに対する最近点Nの方向を示すことによって、ユーザーは、キャラクタCの移動を停止させたい場合に、どの方向に指Fを動かせばよいかを具体的に把握することができる。
【0083】
図11Aおよび
図11Bにおけるタッチ位置Pは、それぞれ
図10Aおよび
図10Bにおけるタッチ位置P(Pc1,Pc2)と同じ位置にある。
図11Aおよび
図11Bにおいて、タッチ位置画像TI5は、キャラクタCの周囲に表示された矢印型アイコンである。この矢印型アイコンは、その向きが、タッチ位置Pに対する最近点Nの方向(第1方向)と一致するように表示される。本実施形態では、タッチ位置Pに対する最近点Nの方向は、基準点Qからタッチ位置Pに向かうベクトルVcの向きと反対方向(矢印Vxで示す方向)となる。なお、図中の矢印Vxは、視認性の観点からタッチ位置Pおよび最近点Nから離して図示している。
より詳細には、表示制御部166は、キャラクタCの重心位置を操作領域Rの基準点Qとみなし、その周囲にニュートラル領域RNと移動指示領域RDを仮想的に配置して、仮想的に配置された移動指示領域RD内における現在のタッチ位置Pに対応する位置から最近点Nに向かう矢印型アイコン(タッチ位置画像TI5)を表示する。矢印型アイコンの先端部TI5aはキャラクタC側に向いており、矢印型アイコンのシャフト部TI5bはキャラクタCから離れる方向に延在する。矢印型アイコンの長さDf(Df1,Df2)は、上記第1距離に比例する。
【0084】
具体的には、
図11Aのようにタッチ位置Pc1が基準点Qの右上に位置する場合、タッチ位置画像TI5は、キャラクタCの右上側からキャラクタCの重心位置を向くように表示される。すなわち、タッチ位置画像TI5は、
図11Aにおける第1方向である矢印Vx1の向きと平行になるように表示される。また、
図11Aのようにタッチ位置Pc1が移動指示領域RDの外縁(円Sa1)に近い位置にある場合、タッチ位置画像TI5の長さDf1は、相対的に長くなるように表示される。
一方、
図11Bのようにタッチ位置Pc2が基準点Qの右に位置する場合、タッチ位置画像TI5は、キャラクタCの右側からキャラクタCの重心位置を向くように表示される。すなわち、タッチ位置画像TI5は、
図11Bにおける第1方向である矢印Vx2の向きと平行になるように表示される。また、
図11Bのようにタッチ位置Pc2がニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)に近い位置にある場合、タッチ位置画像TI5の長さDf2は、相対的に短く表示される。
例えば、タッチ位置Pcが、
図11Bよりも更にニュートラル領域RNに近づき、ニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)と重なった場合、すなわち、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの最短距離Ddがゼロとなった場合、表示制御部166は、タッチ位置画像TI5の長さDfをゼロとして、タッチ位置画像TI5の表示を終了してもよい。
【0085】
図11の例では、「第1方向」とは、タッチ位置Pに対する最近点Nの方向に対応する。
また、「第1方向に基づく態様」とは、タッチ位置画像TI5を構成する矢印型アイコンが、第1方向を指示することに対応する。
また、
図11の例において、「第1距離に基づく態様」とは、タッチ位置画像TI5を構成する矢印型アイコンの長さDfが第1距離に比例する長さを有していることに対応する。
また、
図11において、「キャラクタCに基づく位置」とは、キャラクタCの近傍に対応する。
【0086】
図11のように、タッチ位置画像TI5を矢印型アイコンとすれば、
図10に示すタッチ位置画像TI4のように円環部TI4aを設ける場合と比較して、キャラクタC周辺のゲーム空間Gの視認性を向上させることができ、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0087】
<表示例2-3>
図12は、第2実施形態におけるタッチ位置画像TIの第3表示例(表示例2-3)を示す図である。
表示例2-3では、タッチ位置画像TIを、第1方向にのみ基づく態様で表示する場合について説明する。
【0088】
図12Aおよび
図12Bにおけるタッチ位置Pは、それぞれ
図10Aおよび
図10Bにおけるタッチ位置P(Pc1,Pc2)と同じ位置にある。
表示例2-3では、表示例2-1同様、上記第1方向を、タッチ位置Pと最近点Nとを結ぶ仮想線IL(IL1,IL2)の延在方向とする。
図12において、タッチ位置画像TI6は、キャラクタCの位置(例えば重心位置)を中心とする2つの円Sf1,Sf2で囲まれた円環形状を呈している。内側に位置する円Sf2は、キャラクタCの全体を囲む程度の半径で固定されており、外側に位置する円Sf1の半径の値も、円Sf2よりも大きい値に固定されている。よって、Sf1とSf2との間の距離(円環形状の幅)は一定である。
【0089】
タッチ位置画像TI6の円環形状のうち、キャラクタCを基準として第1方向には、他の領域と異なる色で表示される領域Ma(Ma1,Mb2)が設けられる。
具体的には、例えば、
図12Aのようにタッチ位置Pc1が基準点Qの右上に位置する場合、タッチ位置画像TI6の右上側に、他の領域と異なる色の領域Ma1が設けられる。
また、例えば、
図12Bのようにタッチ位置Pc2が基準点Qの右に位置する場合、タッチ位置画像TI6の右側に、他の領域と異なる色の領域Ma2が設けられる。
これにより、ユーザは、タッチ位置Pcとニュートラル領域RNとの間の方向(第1方向)を、タッチ位置Pcを目視することなく把握することができる。
【0090】
なお、
図12では、第1方向に位置する領域Maの色と他の領域の色とを異ならせることによりユーザが第1方向を把握できるようにしたが、これに限らず、例えば、領域Maに対応する位置にマークを表示するなどして、ユーザが第1方向を把握できるようにしてもよい。
【0091】
図12の例では、「第1方向に基づく態様」とは、タッチ位置画像TI6を構成する円環形状のうち第1方向に位置する領域Maが、他の領域と異なる色で表示されることに対応する。
また、
図12の例では、「キャラクタCに基づく位置」とは、キャラクタCの位置を中心とした円環形状の範囲(キャラクタCの位置から円Sb2の最大半径の範囲)に対応する。
【0092】
表示例2-3のように、第1方向に基づく態様でタッチ位置画像TIを表示することにより、ユーザは、移動しているキャラクタCを停止させたい場合に、タッチ位置Pをどの方向に動かせばよいかを、タッチ位置Pを直接視認することなく把握することができ、誤操作を抑制するとともに、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0093】
[C:第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を説明する。以下の各例示において機能が第1実施形態または第2実施形態と同様である要素については、第1実施形態または第2実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
第1実施形態および第2実施形態では、タッチ位置Pが移動指示領域RDに位置する際にタッチ位置画像TIを表示する場合について説明した。第3実施形態では、タッチ位置Pがニュートラル領域RNに位置する際にもタッチ位置画像TIを表示する場合について説明する。
すなわち、第3実施形態では、表示制御部166は、タッチ位置Pがニュートラル領域RNに位置する場合、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離に基づく態様のタッチ位置画像TIを、キャラクタCに基づく位置に表示する。
【0094】
「タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離」とは、例えば、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の最短距離であってもよいし、移動指示領域RDに基づく所定の位置とタッチ位置Pとの間の距離であってもよい。移動指示領域RDに基づく所定の位置とは、例えば、移動指示領域RDの基準点であってもよいし、当該基準点に対して所定の位置関係を有する点であってもよいし、移動指示領域RD内の任意の点であってもよい。移動指示領域RDの基準点とは、例えば、移動指示領域RDの重心点であってもよいし、移動指示領域RDの外縁のうちの1点であってもよい。移動指示領域RDの外縁のうちの1点とは、例えば、タッチ位置と最も近い点であってもよい。
【0095】
「タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離(以下、「第2距離」という)に基づく態様」とは、例えば、タッチ位置画像TIが第2距離に比例する長さまたは面積を有することであってもよいし、タッチ位置画像TIの視覚効果が第2距離に基づいて変化することであってもよい。タッチ位置画像TIの視覚効果とは、例えば、タッチ位置画像TIの透過度や表示色などであってもよい。
【0096】
以下、
図13A、
図13B、
図14Aおよび
図14Bを用いて、第3実施形態におけるタッチ位置画像TIを具体的に説明する。
以下の例では、上記第2距離(「タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離」)を、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の最短距離Di(Di1,Di2)とする。本実施形態では、ニュートラル領域RNは真円であるため、タッチ位置Pから最も近い移動指示領域RDの箇所(最近点N)は、基準点Qからタッチ位置に向かうベクトルVと、移動指示領域RDの内縁である円Sa2との交点となる。
【0097】
<表示例3-1>
図13は、第3実施形態におけるタッチ位置画像TIの第1表示例(表示例3-1)を示す図である。
図13Aおよび
図13Bにおいて、操作領域Rに対するタッチ位置P(Pd)は、いずれもニュートラル領域RNにある。
図13Aにおけるタッチ位置Pd1は、ニュートラル領域RNのうち、移動指示領域RDの内縁(円Sa2)に近い位置にある。
図13Aにおけるタッチ位置Pd1と移動指示領域RDとの最短距離をDi1とする。基準点Qからタッチ位置Pd1に向かうベクトルVd1の延在方向と移動指示領域RDの内縁(円Sa2)との交点が最近点Nであり、最短距離Di1は、最近点Nと、タッチ位置Pb1との間の距離である。なお、
図13Bでは、視認性の観点から距離Di1および後述する距離Dj1を両矢印ではなく直線で図示している。
一方、
図13Bにおけるタッチ位置Pd2は、ニュートラル領域RNのうち、基準点Qに近く移動指示領域RDの内縁(円Sa2)から遠い位置にある。タッチ位置Pd2との移動指示領域RDとの最短距離をDi2(>Di1)とする。最短距離Di2は、最近点Nとタッチ位置Pd2との間の距離である。
【0098】
図13に示すタッチ位置画像TI7は、キャラクタCの位置(例えば重心位置)を中心とする2つの円Sd1,Sd2で囲まれた円環形状を呈している。2つの円Sd1,Sd2はいずれもキャラクタCの全体を囲む程度の半径を有しているが、円Sd1の方が円Sd2よりも大きい半径を有している。2つの円のうち外側に位置する円Sd1の半径の値は固定されている。一方、2つの円のうち内側に位置する円Sd2の半径の値は、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの最短距離Diに応じて変化する。より詳細には、円Sd1と円Sd2との間の距離Dj(円環形状の幅)は、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの最短距離Diに比例する。
【0099】
具体的には、
図13Bのようにタッチ位置Pd2が移動指示領域RDの内縁(円Sa2)から離れた位置(基準点Q付近)にある場合、表示制御部166は、円Sd1と円Sd2との間の距離Dj2を相対的に長くする。この結果、タッチ位置画像TI7の表示面積が相対的に大きくなる。
一方、
図13Aのようにタッチ位置Pd1が移動指示領域RDの内縁(円Sa2)に近い位置にある場合、表示制御部166は、円Sd1と円Sd2との間の距離Dj1を相対的に短くする。この結果、タッチ位置画像TI7の表示面積が相対的に小さくなる。
例えば、タッチ位置Pdが、
図13Aよりも更に移動指示領域RDに近づき、移動指示領域RDの内縁である円Sa2と重なった場合、すなわち、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの最短距離Diがゼロとなった場合、表示制御部166は、円Sd1と円Sd2との間の距離Djをゼロとして、タッチ位置画像TI7の表示を終了してもよい。
【0100】
すなわち、
図13の例では、「第2距離に基づく態様」とは、タッチ位置画像TI7が第2距離に比例する長さ(円環形状の幅)および第2距離の二乗に応じた面積を有していることに対応する。
また、
図13の例では、「キャラクタCに基づく位置」とは、キャラクタCの位置を中心とした円環形状の範囲(キャラクタCの位置から円Sd1の半径の範囲)に対応する。
【0101】
このように、第3実施形態では、タッチ位置Pがニュートラル領域RNに位置する場合に、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離に基づく態様のタッチ位置画像TIを表示する。これにより、ユーザは、現在のタッチ位置Pが移動指示領域RDに対してどの程度離間しているかを、タッチ位置Pを直接視認することなく把握することができる。よって、例えば、ユーザは、停止しているキャラクタCを移動させたい場合に、タッチ位置Pをどの程度動かせばよいかをタッチ位置Pを直接視認することなく把握することができ、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0102】
なお、
図13に示す第1表示例を採用する場合、タッチ位置Pが移動指示領域RDにある時には、
図6に示すタッチ位置画像TI1が表示されるようにしてもよい。この場合、タッチ位置画像TI1における円Sb2が、タッチ位置画像TI7における円Sd1に対応するようにすれば、一連の表示に連続性が確保され、ユーザに違和感を与えることなく表示を行うことができる。
また、この場合に、タッチ位置Pが移動指示領域にある時に表示されるタッチ位置画像TI1と、タッチ位置Pがニュートラル領域RNにある時に表示されるタッチ位置画像TI7とで、表示色を異ならせてもよい。例えば、操作領域Rの表示において、移動指示領域RDとニュートラル領域RNの表示色が異なる場合、タッチ位置画像TI1は移動指示領域RDの表示色で、タッチ位置画像TI7はニュートラル領域RNの表示色で、それぞれ表示してもよい。これにより、ユーザは、タッチ位置画像TI1およびタッチ位置画像TI7の意味を、より明確に把握することができる。
【0103】
<表示例3-2>
図14は、第3実施形態におけるタッチ位置画像TIの第2表示例(表示例3-2)を示す図である。
図13に示した第1表示例では、タッチ位置画像TI7は、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離を示す画像であった。
図14に示す第2表示例では、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離に加えて、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の方向にも基づく態様のタッチ位置画像TIを表示する。
すなわち、第3実施形態において、表示制御部166は、タッチ位置Pがニュートラル領域RNに位置する場合、タッチ位置画像TIを、タッチ位置Pと移動指示領域RDとにより規定される方向(以下、「第2方向」という)に基づく態様で表示してもよい。
表示例3-2では、上記第2方向をタッチ位置Pと移動指示領域RDの最近点Nとを結ぶ仮想線IL(IL3,IL4)の延在方向とする。本実施形態では、ニュートラル領域RNは真円であるため、タッチ位置Pと最近点Nとを結ぶ仮想線ILは、基準点Qからタッチ位置Pに向かうベクトルVの延在方向と一致する。
【0104】
図14Aにおけるタッチ位置Pe1は、ニュートラル領域RNのうち、移動指示領域RDの内縁(円Sa2)に近い位置にある。また、
図14Aにおけるタッチ位置Pe1は、基準点Qに対して右上に位置する。タッチ位置Pe1と移動指示領域RDとの最短距離をDg1とする。基準点Qからタッチ位置Pe1に向かうベクトルVe1の延在方向とニュートラル領域RNの外縁(円Sa2)との交点が最近点Nである。最短距離Dg1は、最近点Nとタッチ位置Pc1との間の距離である。また、
図14Aにおける第2方向は、タッチ位置Pe1と最近点Nとを結ぶ仮想線IL3の延在方向である。仮想線IL3の延在方向は、ベクトルVe1の延在方向に沿っている。
一方、
図14Bにおけるタッチ位置Pe2は、ニュートラル領域RNのうち、基準点Qに近く、移動指示領域RDの内縁(円Sa2)から遠い位置にある。また、
図14Bにおけるタッチ位置Pe2は、基準点Qに対して右側に位置する。タッチ位置Pe2との移動指示領域RDとの最短距離をDg2(>Dg1)とする。基準点Qからタッチ位置Pe2に向かうベクトルVe2の延在方向と移動指示領域RDの内縁(円Sa2)との交点が最近点Nである。最短距離Dg2は、最近点Nとタッチ位置Pe2との間の距離である。また、
図14Bにおける第2方向は、タッチ位置Pe2と最近点Nとを結ぶ仮想線IL4の延在方向である。仮想線IL4の延在方向は、ベクトルVe2の延在方向に沿っている。
なお、
図14Bでは、視認性の観点から距離Dg1は両矢印ではなく直線で図示されている。また、
図14Aおよび
図14Bでは、視認性の観点からベクトルVe2の終点の矢尻の図示が省略されている。
【0105】
図14に示すタッチ位置画像TI8は、キャラクタCの位置(例えば重心位置)を中心とする2つの円Se1,Se2で囲まれた円環部TI8aと、円Se2から内側に突出する突出部TI8bとを有する。
円環部TI8aを構成する2つの円のうち内側に位置する円Se2は、キャラクタCの全体を囲む程度の半径を有している。また、2つの円のうち外側に位置する円Se1は、円Se2よりも大きい半径を有する。
図14では、円Se1の半径および円Se2の半径は、それぞれ固定されている。
【0106】
突出部TI8bは、円Se2付近に底辺が配置され、円Se2の内側に頂角を有する二等辺三角形を模した形状を有する。突出部TI8bの高さをDh(Dh1,Dh2)とする。
突出部TI8bの高さDhの延在方向は、第2方向と平行である。よって、
図14Aにおける突出部TI8bの延在方向は仮想線IL3の延在方向と平行であり、
図14Bにおける突出部TI8bの延在方向は仮想線IL4の延在方向と平行である。
【0107】
また、突出部TI8bの高さDhは、タッチ位置Peと移動指示領域RDとの最短距離Dg、すなわち第2距離に比例する。
よって、
図14Bのようにタッチ位置Pe2が移動指示領域RDの内縁(円Sa2)から遠い位置にある場合には、突出部TI8bの高さが相対的に高くなる。
また、例えば、
図14Aのようにタッチ位置Pe1が移動指示領域RDの内縁(円Sa2)に近い位置にある場合には、突出部TI8bの高さが相対的に低くなる。
例えば、タッチ位置Peが、
図14Aよりも更に移動指示領域RDに近づき、移動指示領域の内縁(円Sa2)と重なった場合、すなわち、タッチ位置Peと移動指示領域RDとの最短距離Dgがゼロとなった場合、突出部TI8bの高さをゼロとしてもよい。この時、表示制御部166は、円環部TI8aのみの表示を継続させてもよいし、円環部TI8aの表示も停止してタッチ位置画像TI8の表示を終了してもよい。
【0108】
すなわち、
図14の例において、「第2方向」とは、タッチ位置Peと最近点Nとを結ぶ仮想線ILの延在方向に対応する。
また、
図14の例において、「第2方向に基づく態様」とは、タッチ位置画像TI8の突出部TI8bが、第2方向と同方向に延在していることに対応する。
また、
図14の例において、「第2距離に基づく態様」とは、タッチ位置画像TI8の突出部TI8bが第2距離に比例する長さ(高さDh)を有していることに対応する。
また、
図14の例では、「キャラクタCに基づく位置」とは、キャラクタCの位置を中心とした所定範囲(円環部TI8aおよび突出部TI8bの範囲)に対応する。
【0109】
このように、
図14に示す表示例では、タッチ位置画像TIは、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離に加え、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の方向に基づく態様で表示されるので、ユーザは、現在のタッチ位置Pが移動指示領域RDに対してどの方向にあるのかを、タッチ位置Pを直接視認することなく把握することができる。よって、例えば、ユーザは、停止しているキャラクタCを移動させたい場合に、タッチ位置Pをどの程度(距離)動かせばよいかに加えて、どの方向に動かせばよいかを、タッチ位置Pを直接視認することなく把握することができ、誤操作を抑制するとともに、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0110】
なお、
図14に示す第2表示例を採用する場合、タッチ位置Pが移動指示領域RDにある時には、
図10に示すタッチ位置画像TI4が表示されるようにしてもよい。この場合、タッチ位置画像TI4における円環部TI4aが、タッチ位置画像TI8における円環部TI8aに対応するようにすれば、一連の表示に連続性が確保され、ユーザに違和感を与えることなく表示を行うことができる。
【0111】
<他の表示例>
上述した表示例3-2では、第2距離(タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離)を、タッチ位置Pに最も近い移動指示領域RDの箇所である最近点Nとタッチ位置Pとの間の距離(最短距離)とし、第2方向(タッチ位置Pと移動指示領域RDとにより規定される方向)をタッチ位置Pと最近点Nとを結ぶ仮想線ILの延在方向とした。
これに限らず、例えば、タッチ位置Pがニュートラル領域RNに入る直前における移動指示領域RD上のタッチ位置P(以下、「停止前タッチ位置」という)と、現在のタッチ位置Pとの距離を第2距離とし、停止前タッチ位置とタッチ位置Pとを結ぶ仮想線ILの方向を第2距離としてもよい。
停止前タッチ位置は、移動指示領域RDの内縁である円Sa2上の1点である。停止前タッチ位置は、キャラクタCが移動を停止する直前までの移動方向を示す。停止前タッチ位置に基づいて第2距離および第2方向を設定することによって、ユーザがキャラクタCの移動を再開するにあたって停止直前と同じ移動方向を指定する場合に、精度よく操作を行うことができる。
【0112】
<フローチャート>
次に、
図15を参照しながら、第3実施形態における情報処理装置10の制御部160の動作の一例について説明する。
図15のフローチャートでは、タッチ位置Pがニュートラル領域RNにある場合には
図14に示す表示例3-2のように第2距離および第2方向に基づくタッチ位置画像が表示され、タッチ位置Pが移動指示領域RDにある場合には
図10に示す表示例2-1のように第1距離および第1方向に基づくタッチ位置画像が表示される場合の処理について説明する。
図15に示した動作は、所定の開始操作がなされた場合に開始される。
【0113】
タッチ位置取得部162は、タッチパネル12におけるタッチ位置Pを示すタッチ位置情報を取得する(ステップS200)。
タッチ位置情報が示すタッチ位置Pが、移動指示領域RDにある場合(ステップS202:YES)、ゲーム制御部164は、タッチ位置に基づいてキャラクタCの移動方向を指定し、ゲーム空間GでキャラクタCを移動させる(ステップS204)。
また、表示制御部166は、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の距離(第1距離)およびタッチ位置Pとニュートラル領域RNとを結ぶ仮想線ILの延在方向(第1方向)に基づいてタッチ位置画像TIの表示態様を決定する(ステップS206)。例えば、
図10Aおよび
図10Bに示す態様のタッチ位置画像TI4を表示する場合、表示制御部166は、第1距離に基づいて突出部TI4bの高さDeを決定し、第1方向に基づいて突出部TI4bの高さDeの延在方向を決定する。
【0114】
また、ステップS202において、タッチ位置情報が示すタッチ位置Pが、移動指示領域RDにない場合(ステップS202:NO)、すなわち、タッチ位置Pがニュートラル領域RNにある場合、または、タッチ位置Pが操作領域R以外のタッチパネル12の箇所にある場合、または、タッチパネル12へのタッチがなされていない場合、ゲーム制御部164は、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの移動を停止させる(ステップS208)。
【0115】
タッチ位置Pがニュートラル領域RNにない場合(ステップS210:NO)、すなわち、タッチ位置Pが操作領域R以外のタッチパネル12の箇所にある場合、または、タッチパネル12へのタッチがなされていない場合、制御部160は、ステップS200に戻る。
一方、タッチ位置Pがニュートラル領域RNにある場合(ステップS210:YES)、表示制御部166は、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離(第2距離)およびタッチ位置Pと移動指示領域RDとを結ぶ仮想線ILの延在方向(第2方向)に基づいてタッチ位置画像TIの表示態様を決定する(ステップS212)。例えば、
図14Aおよび
図14Bに示す態様のタッチ位置画像TI8を表示する場合、表示制御部166は、第2距離に基づいて突出部TI4bの高さDhを決定し、第2方向に基づいて突出部TI8bの高さDhの延在方向を決定する。
表示制御部166は、ステップS206またはS212で決定した表示態様のタッチ位置画像TIを、キャラクタCに基づく位置に表示して(ステップS214)、ステップS200に戻る。
【0116】
[D:その他の変形例]
本発明の各実施形態においては、例えば以下に例示する構成が採用されてもよい。
【0117】
[変形例D1]
変形例D1は、タッチ位置Pが操作領域R内(移動指示領域RDまたはニュートラル領域RN)にない場合のタッチ位置画像TIの表示に関する。
タッチ位置Pが操作領域R内にない、とは、例えば、タッチ位置Pがタッチパネル12上の操作領域R以外の位置にある場合、または、タッチパネル12にタッチ操作がなされていない場合などが該当する。
いずれの場合にも、キャラクタCは移動を停止しており、特に後者の場合には、タッチ位置Pとニュートラル領域RN(または移動指示領域RD)との間の距離を決定することができない。
よって、タッチ位置Pが操作領域R内にない場合、表示制御部166は、例えば、タッチ位置画像TIの表示を中止してもよい。また、表示制御部166は、例えば、タッチ位置画像TIの透過度を上げたり、表示色を薄くして(明度や彩度を下げて)、タッチ位置画像TI以外の画像が視認し易くなるようにしてもよい。表示制御部166は、例えば、タッチ位置Pが操作領域R内になくなってから、徐々にタッチ位置画像TIの表示がフェードアウトするように、漸近的に表示を制限してもよい。
【0118】
すなわち、表示制御部166は、タッチ位置画像TIの表示中に、移動指示領域RDおよびニュートラル領域RNからなる操作領域R(指示領域)にタッチ位置Pがあることを示すタッチ位置情報が取得されなくなった場合、タッチ位置画像の表示を制限するようにしてもよい。
【0119】
「移動指示領域RDおよびニュートラル領域RNからなる操作領域Rにタッチ位置Pがあることを示すタッチ位置情報が取得されなくなった場合」とは、例えば、移動指示領域RDおよびニュートラル領域RN以外のタッチパネル12の領域にタッチ位置Pがある場合、またはタッチパネル12に対するタッチ操作が行われなくなった場合である。
「移動指示領域RDおよびニュートラル領域RN以外のタッチパネル12の領域にタッチ位置Pがある場合」とは、例えば、タッチ位置情報が示すタッチ位置が、タッチパネル12上の移動指示領域RDおよびニュートラル領域RN以外の位置となった場合である。
また、「タッチパネル12に対するタッチ操作が行われなくなった場合」とは、例えば、タッチパネル12に対するタッチ操作がないことを示す情報が取得された場合であってもよいし、タッチパネル12に対するタッチ操作があることを示す情報が取得されない場合であってもよい。
「タッチパネル12に対するタッチ操作がないことを示す情報が取得された場合」とは、例えば、タッチパネル12に対するタッチ操作がない場合に、タッチパネル12が「タッチ位置なし」を示す情報を出力する態様において、「タッチ位置なし」を示す情報が取得された場合である。
「タッチパネル12に対するタッチ操作があることを示す情報が取得されない場合」とは、例えば、タッチパネル12に対するタッチ操作がない場合に、タッチパネル12がタッチ位置情報を出力しない態様において、タッチ位置取得部162でタッチ位置情報が取得できない場合である。
【0120】
「タッチ位置画像TIの表示を制限する」とは、例えば、タッチ位置画像TIの表示を中止することであってもよいし、タッチ位置画像TI以外の画像が、制限前よりも視認し易くなるようにタッチ位置画像TIの表示態様を変化させること(以下、「表示態様の変化」という)であってもよい。
表示態様の変化とは、例えば、タッチ位置画像TIの透過度を増加させたり、タッチ位置画像TIの表示色の明度または彩度の少なくともいずれかを低下させることであってもよい。また、表示態様の変化とは、例えば、タッチ位置画像TIの一部のみを表示することであってもよい。
【0121】
変形例D1によれば、移動指示領域RDおよびニュートラル領域RNのいずれにもタッチ操作が行われていない場合には、移動指示領域RDまたはニュートラル領域RNに対するタッチ操作が行われている場合と比較して、タッチ位置画像TIの表示が制限される。
よって、ユーザは、移動指示領域RDおよびニュートラル領域RNからなる操作領域Rへのタッチ操作の有無をタッチ位置画像TIの表示の制限の有無により把握することができ、タッチ操作の有無を自身の感覚に頼るよりも明確に把握することができる。
例えば、ユーザは、ゲーム空間GでキャラクタCが停止している場合に、ニュートラル領域RNがタッチされているために停止しているのか、タッチパネル12からユーザの手が離れているために停止しているのかを、タッチ位置画像TIの表示の制限の有無により把握することができる。よって、ユーザは、例えば、意図しないタイミングでタッチパネル12から指が離れるなどの誤操作に気づきやすくなる。
また、例えば、ユーザは、タッチパネル12から指を離間させることにより、意図的にタッチ位置画像TIの表示が制限された状態とすることができる。これにより、ユーザは任意のタイミングでキャラクタC周辺のゲーム空間Gの視認性を向上させることができ、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0122】
[変形例D2]
変形例D2は、タッチ位置Pが停止している場合のタッチ位置画像TIの表示に関する。
タッチ位置Pが操作領域Rに位置するものの、タッチ位置Pに変化(動き)がない場合、ユーザは、キャラクタCの移動操作より、ゲーム状況の確認を優先したい状態であると推認される。
この場合、表示制御部166は、タッチ位置画像TIの透過度を上げるなど、タッチ位置画像TIの表示を制限して、ゲーム空間Gの視認性を向上させてもよい。
【0123】
すなわち、表示制御部166は、タッチ位置画像TIの表示中に、タッチ位置Pの変化量が所定量以下の状態が所定時間以上継続した場合、タッチ位置画像TIの表示を制限するようにしてもよい。
【0124】
「タッチ位置Pの変化量が所定量以下の状態が所定時間以上継続した場合」とは、例えば、タッチ位置Pが停止しているとみなせる状態であってもよい。「タッチ位置Pの変化量が所定量以下の状態が所定時間以上継続」とは、例えば、タッチ位置Pとして検出されるタッチパネル12上の座標(以下、「タッチ位置座標」という)が所定時間以上変化しない、またはタッチ位置座標が特定の座標を含めたその周囲に集中している状態が所定時間以上継続している、またはタッチ位置座標は移動するものの、タッチ位置座標の単位時間当たりの変化量が所定量以下である状態が所定時間以上継続している、などであってもよい。
【0125】
変形例D2によれば、タッチ位置Pの変化がない状態が継続し、ユーザがタッチ位置Pを変更する可能性が低い状態である時、すなわち、タッチ位置画像TIの必要性が低い時に、タッチ位置画像TIの表示が制限される。これにより、キャラクタC周辺のゲーム空間Gの視認性が向上し、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0126】
[変形例D3]
上述した第1実施形態において、表示制御部166は、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の距離に基づくタッチ位置画像TIを表示した。また、上述した第2実施形態において、表示制御部166は、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の方向に基づくタッチ位置画像TIを表示した。
これに限らず、表示制御部166は、タッチ位置Pとニュートラル領域RNの位置とに基づくタッチ位置画像TIを表示してもよい。
【0127】
すなわち、表示制御部166は、タッチ位置Pが移動指示領域RDに位置する場合、ニュートラル領域RNの位置とタッチ位置Pとに基づく態様のタッチ位置画像TIを、キャラクタCに基づく位置に表示するようにしてもよい。
【0128】
「ニュートラル領域RNの位置とタッチ位置Pとに基づく態様」とは、例えば、ニュートラル領域RNとタッチ位置Pとの間の距離に基づく態様であってもよいし、タッチ位置Pとニュートラル領域RNとの間の方向に基づく態様であってもよいし、または、これらの両方を含む態様であってもよい。また、「ニュートラル領域RNの位置とタッチ位置とに基づく態様」とは、例えば、ニュートラル領域RNの基準点の座標とタッチ位置Pの座標との関係に基づく態様であってもよいし、ニュートラル領域RNの基準点とタッチ位置Pとをつなぐベクトルに基づく態様であってもよい。
【0129】
また、上述した第3実施形態において、表示制御部166は、タッチ位置Pと移動指示領域RDとの間の距離(表示例によっては更に方向)に基づくタッチ位置画像TIを表示した。
これに限らず、表示制御部166は、タッチ位置Pと移動指示領域RDの位置とに基づくタッチ位置画像TIを表示してもよい。
【0130】
すなわち、表示制御部166は、タッチ位置Pがニュートラル領域RNに位置する場合、移動指示領域RDの位置とタッチ位置Pとに基づく態様のタッチ位置画像TIを、キャラクタCに基づく位置に表示するようにしてもよい。
【0131】
[変形例D4]
上述した実施形態では、操作領域Rは、キャラクタCの移動操作に用いられるものであった。すなわち、上述した実施形態では、操作領域Rは、キャラクタCの移動動作を指示する操作に用いられるものであった
これに限らず、操作領域Rは、キャラクタCの任意の動作を指示する操作に用られるものであってもよい。
他の動作とは、例えば、ゲームにかかる他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタとする)に対する攻撃や、敵キャラクタからの攻撃への防御、ゲームにかかるアイテムの移動などが挙げられる。特に、本実施形態のように方向の指定が可能な操作領域Rにおいては、方向を指定して行う動作であってもよい。
【0132】
攻撃とは、例えば、爆弾などの攻撃要素(アイテム)を指定された方向に投げることであったり、ビームなどの攻撃要素を指定された方向に向けることなどであってもよい。
なお、例えば、爆弾やビームなどの攻撃要素をブロックBに当てることによって、ブロックBを破壊し、陸地Lの形状を変化させることも、攻撃の一形態としてもよい。
防御とは、例えば、所定の方向からキャラクタCに向かって移動する爆弾やビームなどの攻撃要素を破壊したり、攻撃要素がキャラクタCの位置に到達しないようにシールドなどの防御要素を配置することなどであってもよい。
【0133】
例えば、他の動作が「攻撃」である場合、操作領域Rは、ニュートラル領域と攻撃指示領域とを有する。ニュートラル領域は、上述した実施形態におけるニュートラル領域RNに対応し、攻撃指示領域は、上述した実施形態における移動指示領域RDに対応する。
ユーザが攻撃指示領域をタッチすると、ゲーム制御部164は、操作領域Rの基準点Qからタッチ位置Pに向かうベクトルVと同じ向きへの攻撃を指定する。具体的には、ゲーム制御部164は、例えば、キャラクタCがベクトルVの向きに爆弾を投げたり、ビームを照射したりするように、ゲームを制御する。
また、表示制御部166は、キャラクタCに基づく位置、例えば、キャラクタCの周囲にタッチ位置画像TIを表示する。タッチ位置画像TIは、タッチ位置Pとニュートラル領域の位置とに基づく態様の表示であり、具体的には、上述した実施形態1または2に示す態様の表示である。
また、ユーザがニュートラル領域をタッチすると、ゲーム制御部164は、キャラクタCの攻撃を停止させる。
また、表示制御部166は、キャラクタCに基づく位置に、タッチ位置Pと攻撃指示領域の位置とに基づく態様のタッチ位置画像TIを表示させる。タッチ位置画像は、具体的には、上述した実施形態3のような態様の表示である。
【0134】
すなわち、変形例D4では、タッチ位置取得部162は、タッチパネル12におけるタッチ位置Pを示すタッチ位置情報を取得し、ゲーム制御部164は、タッチ位置情報が示すタッチ位置Pが、タッチパネル12上に設定された第1領域にある場合、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの第1動作態様を指定し、タッチ位置情報が示すタッチ位置Pが、タッチパネル12上に設定された第2領域にある場合、ゲーム空間GにおけるキャラクタCトの第2動作態様を指定し、表示制御部166は、タッチ位置Pが第1領域または第2領域のうち一方の領域に位置する場合、タッチ位置Pと第1領域または第2領域のうち他方の領域の位置とに基づく態様のタッチ位置画像TIを、キャラクタCに基づく位置に表示する。
【0135】
「(キャラクタCの)動作態様」とは、例えば、キャラクタCの動作の種類、動作の速度、動作の方向、動作の強度などを含んでいてもよい。
動作の種類とは、例えば、ゲーム空間GにおけるキャラクタCの移動、キャラクタCによる他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)に対する攻撃、キャラクタCにおける敵キャラクタからの攻撃の防御、などであってもよい。
動作の速度とは、例えば、動作の種類が「移動」である場合には、キャラクタCの移動速度であってもよく、動作の種類が「攻撃」の場合には、単位時間当たりの攻撃の回数であってもよい。
動作の方向とは、例えば、動作の種類が「移動」である場合には、キャラクタCの移動方向であってよく、動作の種類が「攻撃」または「防御」である場合には、キャラクタCが攻撃または防御を行う方向であってもよい。
動作の強度とは、例えば、動作の種類が「攻撃」または「防御」である場合には、キャラクタCによる攻撃または防御の強度であってもよい。
【0136】
変形例D4によれば、操作領域Rが移動以外のキャラクタCの動作を指示する操作に用いられる場合においても、上述した各実施形態または変形例と同様の効果を得ることができる。
【0137】
[変形例D5]
上述した実施形態では、キャラクタCがゲーム空間Gを等速移動するものとした。すなわち、上述した実施形態におけるゲームは、タッチ位置Pが移動指示領域RDのどの位置にあっても、キャラクタCの移動速度が変化しない速度一定型操作形態であった。
一方で、タッチ位置Pが移動指示領域RDのどの位置にあるかによってキャラクタCの移動速度が変化する速度傾斜型操作形態のゲームでも、タッチ位置画像TIが表示されてよい。
上述のように、速度傾斜型操作形態のゲームでは、ユーザは、移動速度に基づいてニュートラル領域RNまでの距離が把握可能であるため、タッチ位置画像TIの必要性は、速度一定型操作形態と比較して低い。
しかしながら、例えば、第3実施形態のように、タッチ位置Pがニュートラル領域RNにある場合にタッチ位置画像TIを表示する形態では、速度一定型操作形態におけるタッチ位置画像TIと同様の効果が得られる。
また、第1実施形態または第2実施形態のように、タッチ位置Pが移動指示領域RDにある場合にタッチ位置画像TIを表示する形態でも、タッチ位置画像TIによりニュートラル領域RNまでの距離や方向が明示的に表示されるため、例えば、ゲームの操作に慣れていない初心者などに対しては有効である。
【0138】
[変形例D6]
上述した実施形態においては、ゲームのアプリケーションプログラムを記憶するメモリ14(記憶部140)、およびゲームアプリケーションを実行するプロセッサ16(制御部160)が、情報処理装置10に設けられているものとした。
これに限らず、ゲームのアプリケーションプログラムを記憶するメモリ、およびゲームアプリケーションを実行するプロセッサが、情報処理装置10と通信可能な外部装置に設けられていてもよい。
より具体的には、例えば、ゲームのアプリケーションプログラムを記憶するメモリ、およびゲームアプリケーションを実行するプロセッサが、インターネット等の通信回線を介して情報処理装置10と通信可能なクラウドサーバ(サーバ装置)に設けられてもよい。
【0139】
[E:付記]
以上の記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の参照符号を便宜的に括弧書きで付記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0140】
[付記1―1]
本発明の一態様に係るプログラムは、プロセッサ(例えば、プロセッサ16)を、タッチパネル(例えば、タッチパネル12)におけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部(例えば、タッチ位置取得部162)と、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域(例えば、移動指示領域RD)にある場合、ゲーム空間(例えば、ゲーム空間G)におけるオブジェクト(例えば、キャラクタC)の等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域(例えば、ニュートラル領域RN)にある場合、前記オブジェクトの移動の停止を指定する指定部(例えば、ゲーム制御部164)と、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像(例えば、タッチ位置画像TI)を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部と、して機能させることを特徴とする。
【0141】
このような構成によれば、タッチ位置が移動指示領域に位置する場合に、タッチ位置と停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を表示するので、ユーザは、現在のタッチ位置が停止指示領域に対してどの程度離間しているかを、タッチ位置を直接視認することなく把握することができる。よって、例えば、ユーザは、移動しているオブジェクトを停止させたい場合に、タッチ位置をどの程度動かせばよいかをタッチ位置を直接視認することなく把握することができ、ゲームプレイ中における誤操作を抑制することができる。
また、一般に、ゲームプレイ中のユーザは、操作対象であるオブジェクトを注視することが多い。上記構成によれば、タッチ位置画像がオブジェクトに基づく位置に表示されるので、ユーザは、オブジェクトから視線を大きく移動させることなくタッチ位置画像を確認することができ、これにより、ゲームへの集中力を低下させることなく操作を継続することができる。
【0142】
上記態様において、「オブジェクト」とは、タッチパネルを用いた操作の対象物である。オブジェクトは、例えば、ゲームに関するキャラクタであってもよいし、ゲームに関する物体であってもよい。ここで、「ゲームに関するキャラクタ」とは、例えば、ゲームを進行させることが可能な仮想的な生物であってもよい。また、「ゲームに関する物体」とは、例えば、ゲームを進行させることが可能な仮想的な無生物であってもよい。
【0143】
上記態様において、「移動指示領域」および「停止指示領域」とは、例えば、タッチパネルの一部に設定された、ユーザからのタッチ操作を受け付ける領域である。移動指示領域および停止指示領域の位置は、タッチパネル上において固定されていてもよいし、可変であってもよい。
【0144】
上記形態において、「タッチ位置と停止指示領域との間の距離」とは、例えば、タッチ位置と停止指示領域との間の最短距離であってもよいし、停止指示領域に基づく所定の位置とタッチ位置との間の距離であってもよい。
タッチ位置とは、例えば、取得部が取得するタッチ位置情報がタッチパネル上の1点を特定する情報である場合には、当該タッチ位置情報が示すタッチ位置であり、タッチ位置情報がタッチパネル上で広がりを持つ領域を特定する情報である場合には、当該領域に含まれる点であってもよい。領域に含まれる点とは、例えば、領域の重心点、または、領域の外縁のうちの1点、などであってもよく、このうち、領域の外縁のうちの1点とは、例えば、停止指示領域の基準点と最も近い点であってもよい。
停止指示領域に基づく所定の位置とは、例えば、停止指示領域の基準点であってもよいし、当該基準点に対して所定の位置関係を有する点であってもよいし、停止指示領域内の任意の点であってもよい。停止指示領域の基準点とは、例えば、停止指示領域の重心点であってもよいし、停止指示領域の外縁のうちの1点であってもよい。停止指示領域の外縁のうちの1点とは、例えば、タッチ位置と最も近い点であってもよい。
【0145】
上記形態において、「タッチ位置と停止指示領域との間の距離(以下、「第1距離」という)に基づく態様」とは、例えば、タッチ位置画像が第1距離に比例する長さまたは面積を有することであってもよいし、タッチ位置画像の視覚効果が第1距離に基づいて変化することであってもよい。タッチ位置画像の視覚効果とは、例えば、タッチ位置画像の透過度や表示色などであってもよい。
【0146】
上記形態において、「タッチ位置画像」とは、例えば、タッチパネルにおけるタッチ位置の変化に基づいて表示態様が変更されることにより、タッチ位置の相対的な変化をユーザが視認可能に提示する画像であってもよい。
【0147】
上記態様において、「オブジェクトに基づく位置」とは、例えば、オブジェクトと所定の位置関係を有する位置であってもよいし、オブジェクトから所定の距離以下の範囲にある位置であってもよいし、または、オブジェクトを基準として所定の方向にある位置であってもよい。具体的には、「オブジェクトに基づく位置」は、例えば、ゲーム空間のオブジェクトの現在位置であってもよいし、オブジェクトの進行方向前方側または後方側の位置であってもよい。また、「オブジェクトに基づく位置」は、オブジェクトの表示位置に基づいて、タッチパネル上で動的に変化してもよい。例えば、オブジェクトがタッチパネルの右端に表示されているときには、それに応じてタッチ位置画像もタッチパネルの右端に表示されてもよい。
【0148】
[付記1-2]
本発明の他の態様に係るプログラムは、付記1―1に記載のプログラムにおいて、前記表示制御部は、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置画像を、前記タッチ位置と前記停止指示領域とにより規定される方向に基づく態様で表示する、ことを特徴とする。
【0149】
このような構成によれば、タッチ位置画像は、タッチ位置と停止指示領域との間の距離に加え、タッチ位置と停止指示領域とにより規定される方向に基づく態様で表示されるので、ユーザは、現在のタッチ位置が停止指示領域に対してどの方向にあるのかを、タッチ位置を直接視認することなく把握することができる。よって、例えば、ユーザは、移動しているオブジェクトを停止させたい場合に、タッチ位置をどの方向に動かせばよいかをタッチ位置を直接視認することなく把握することができ、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0150】
上記形態において、「タッチ位置と停止指示領域とにより規定される方向」とは、例えば、タッチ位置を基準として仮想線を設定したときに当該仮想線が停止指示領域と交差する場合における当該仮想線の延在方向であってもよいし、タッチ位置と停止指示領域内の任意の点との間の方向であってもよい。タッチ位置と停止指示領域内の任意の点との間の方向とは、例えば、タッチ位置から停止指示領域内の任意の点に向かう向きであってもよいし、停止指示領域内の任意の点からタッチ位置に向かう向きであってもよし、タッチ位置および停止指示領域内の任意の点の両方に向かう向きであってもよい。
停止指示領域内の任意の点とは、例えば、停止指示領域の重心点であってもよいし、停止指示領域の外縁のうちの1点であってもよい。停止指示領域の外縁のうちの1点とは、例えば、タッチ位置と最も近い点であってもよい。
【0151】
上記形態において、「停止指示領域の方向(以下、単に「方向」という)に基づく態様」とは、例えば、タッチ位置画像が方向に沿って延在することであってもよいし、タッチ位置画像が方向に基づく形状を有することであってもよいし、タッチ位置画像の視覚効果が方向に基づいて変化することであってもよい。タッチ位置画像の視覚効果とは、例えば、タッチ位置画像の透過度や表示色などであってもよい。また、「方向」は、タッチ位置と停止指示領域とにより規定される方向と完全に一致していなくてもよい。
【0152】
[付記1-3]
本発明の他の態様に係るプログラムは、付記1―1または1-2に記載のプログラムにおいて、前記表示制御部は、前記タッチ位置が前記停止指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記移動指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する、ことを特徴とする。
【0153】
このような構成によれば、タッチ位置が停止指示領域に位置する場合に、タッチ位置と移動指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を表示するので、ユーザは、現在のタッチ位置が移動指示領域に対してどの程度離間しているかを、タッチ位置を直接視認することなく把握することができる。よって、例えば、ユーザは、停止しているオブジェクトを移動させたい場合に、タッチ位置をどの程度動かせばよいかをタッチ位置を直接視認することなく把握することができ、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0154】
上記形態において、「タッチ位置と移動指示領域との間の距離」とは、例えば、タッチ位置と移動指示領域との間の最短距離であってもよいし、移動指示領域に基づく所定の位置とタッチ位置との間の距離であってもよい。移動指示領域に基づく所定の位置とは、例えば、移動指示領域の基準点であってもよいし、当該基準点に対して所定の位置関係を有する点であってもよいし、移動指示領域内の任意の点であってもよい。移動指示領域の基準点とは、例えば、移動指示領域の重心点であってもよいし、移動指示領域の外縁のうちの1点であってもよい。移動指示領域の外縁のうちの1点とは、例えば、タッチ位置と最も近い点であってもよい。
【0155】
上記形態において、「タッチ位置と移動指示領域との間の距離(以下、「第2距離」という)に基づく態様」とは、例えば、タッチ位置画像が第2距離に比例する長さまたは面積を有することであってもよいし、タッチ位置画像の視覚効果が第2距離に基づいて変化することであってもよい。タッチ位置画像の視覚効果とは、例えば、タッチ位置画像の透過度や表示色などであってもよい。
【0156】
[付記1-4]
本発明の他の態様に係るプログラムは、付記1―1から1-3のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、前記表示制御部は、前記タッチ位置画像の表示中に、前記移動指示領域および前記停止指示領域からなる指示領域に前記タッチ位置があることを示す前記タッチ位置情報が取得されなくなった場合、前記タッチ位置画像の表示を制限する、ことを特徴とする。
【0157】
このような構成によれば、移動指示領域および停止指示領域のいずれにもタッチ操作が行われていない場合には、移動指示領域または停止指示領域に対するタッチ操作が行われている場合と比較して、タッチ位置画像の表示が制限される。
よって、ユーザは、移動指示領域および停止指示領域からなる指示領域へのタッチ操作の有無をタッチ位置画像の表示の制限の有無により把握することができ、タッチ操作の有無を自身の感覚に頼るよりも明確に把握することができる。
例えば、ユーザは、ゲーム空間でオブジェクトが停止している場合に、停止指示領域がタッチされているために停止しているのか、タッチパネルからユーザの手が離れているために停止しているのかを、タッチ位置画像の表示の制限の有無により把握することができる。よって、ユーザは、例えば、意図しないタイミングでタッチパネルから指が離れるなどの誤操作に気づきやすくなる。
また、例えば、ユーザは、タッチパネルから指を離間させることにより、意図的にタッチ位置画像の表示が制限された状態とすることができる。これにより、ユーザは任意のタイミングでオブジェクト周辺のゲーム空間の視認性を向上させることができ、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0158】
上記形態において、「移動指示領域および停止指示領域からなる指示領域にタッチ位置があることを示すタッチ位置情報が取得されなくなった場合」とは、例えば、移動指示領域および停止指示領域以外のタッチパネルの領域にタッチ位置がある場合、またはタッチパネルに対するタッチ操作が行われなくなった場合であってもよい。
「移動指示領域および停止指示領域以外のタッチパネルの領域にタッチ位置がある場合」とは、例えば、タッチ位置情報が示すタッチ位置が、タッチパネル上の移動指示領域および停止指示領域以外の位置となった場合であってもよい。
また、「タッチパネルに対するタッチ操作が行われなくなった場合」とは、例えば、タッチパネルに対するタッチ操作がないことを示す情報が取得された場合であってもよいし、タッチパネルに対するタッチ操作があることを示す情報が取得されない場合であってもよい。
「タッチパネルに対するタッチ操作がないことを示す情報が取得された場合」とは、例えば、タッチパネルに対するタッチ操作がない場合に、タッチパネルが「タッチ位置なし」を示す情報を出力する態様において、「タッチ位置なし」を示す情報が取得された場合であってもよい。
「タッチパネルに対するタッチ操作があることを示す情報が取得されない場合」とは、例えば、タッチパネルに対するタッチ操作がない場合に、タッチパネルがタッチ位置情報を出力しない態様において、取得部でタッチ位置情報が取得できないことであってもよい。
【0159】
上記形態において、「タッチ位置画像の表示を制限する」とは、例えば、タッチ位置画像の表示を中止することであってもよいし、タッチ位置画像以外の画像が、制限前よりも視認し易くなるようにタッチ位置画像の表示態様を変化させること(以下、「表示態様の変化」という)であってもよい。
表示態様の変化とは、例えば、タッチ位置画像の透過度を増加させたり、タッチ位置画像の表示色の明度または彩度の少なくともいずれかを低下させることであってもよい。また、表示態様の変化とは、例えば、タッチ位置画像の一部のみを表示することであってもよい。
【0160】
[付記1-5]
本発明の他の態様に係るプログラムは、付記1―1から1-4のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、前記表示制御部は、前記タッチ位置画像の表示中に、前記タッチ位置の変化量が所定量以下の状態が所定時間以上継続した場合、前記タッチ位置画像の表示を制限する、ことを特徴とする。
【0161】
このような構成によれば、タッチ位置の変化がない状態が継続し、ユーザがタッチ位置を変更する可能性が低い状態である時、すなわち、タッチ位置画像の必要性が低い時に、タッチ位置画像の表示が制限される。これにより、オブジェクト周辺のゲーム空間の視認性が向上し、ゲームの操作性を向上させることができる。
【0162】
上述した形態において、「タッチ位置の変化量が所定量以下の状態が所定時間以上継続した場合」とは、例えば、タッチ位置が停止しているとみなせる状態であってもよい。「タッチ位置の変化量が所定量以下の状態が所定時間以上継続」とは、例えば、タッチ位置として検出されるタッチパネル上の座標(以下、「タッチ位置座標」という)が所定時間以上変化しない、またはタッチ位置座標が特定の座標を含めたその周囲に集中している状態が所定時間以上継続している、またはタッチ位置座標は移動するものの、タッチ位置座標の単位時間当たりの変化量が所定量以下である状態が所定時間以上継続している、などであってもよい。
【0163】
[付記1-6]
本発明の他の態様に係る情報処理装置は、タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定する指定部と、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【0164】
[付記1-7]
本発明の他の態様に係る情報処理システムは、タッチパネルを備え、前記タッチパネルにゲームに係る画像を表示するゲーム装置と、前記ゲーム装置と通信可能なサーバ装置と、を備える情報処理システムであって、前記タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定する指定部と、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【0165】
[付記1-8]
本発明の他の態様に係るサーバ装置は、ゲーム装置と通信可能なサーバ装置であって、前記ゲーム装置が備えるタッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、前記端末装置で実行されるゲーム上のゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定する指定部と、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記タッチパネル上の前記オブジェクトに基づく位置に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【0166】
[付記1-9]
本発明の他の態様に係る情報処理方法は、プロセッサが、タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定し、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記停止指示領域との間の距離に基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する、ことを特徴とする。
【0167】
[付記2]
本発明の他の態様に係るプログラムは、プロセッサを、タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された移動指示領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの等速移動を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された停止指示領域にある場合、前記オブジェクトの前記等速移動の停止を指定する指定部と、前記タッチ位置が前記移動指示領域に位置する場合、前記停止指示領域の位置と前記タッチ位置とに基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部と、して機能させることを特徴とする。
【0168】
上記形態において、「停止指示領域の位置とタッチ位置とに基づく態様」とは、例えば、停止指示領域とタッチ位置との間の距離に基づく態様であってもよいし、タッチ位置と停止指示領域とにより規定される方向に基づく態様であってもよいし、または、これらの両方を含む態様であってもよい。また、「停止指示領域の位置とタッチ位置とに基づく態様」とは、例えば、停止指示領域の基準点の座標とタッチ位置の座標との関係に基づく態様であってもよいし、停止指示領域の基準点とタッチ位置とをつなぐベクトルに基づく態様であってもよい。
【0169】
このような構成によれば、タッチ位置が移動指示領域に位置する場合に、タッチ位置と停止指示領域の位置とに基づく態様のタッチ位置画像を表示するので、ユーザは、現在のタッチ位置が停止指示領域に対してどのような位置にあるかを、タッチ位置を直接視認することなく把握することができる。よって、例えば、ユーザは、移動しているオブジェクトを停止させたい場合に、タッチ位置をどのように動かせばよいかをタッチ位置を直接視認することなく把握することができ、ゲームプレイ中における誤操作を抑制することができる。
また、一般に、ゲームプレイ中のユーザは、操作対象であるオブジェクトを注視することが多い。上記構成によれば、タッチ位置画像がオブジェクトに基づく位置に表示されるので、ユーザは、オブジェクトから視線を大きく移動させることなくタッチ位置画像を確認することができ、これにより、ゲームへの集中力を低下させることなく操作を継続することができる。
【0170】
[付記3]
本発明の他の態様に係るプログラムは、プロセッサを、タッチパネルにおけるタッチ位置を示すタッチ位置情報を取得する取得部と、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された第1領域にある場合、ゲーム空間におけるオブジェクトの第1動作態様を指定し、前記タッチ位置情報が示すタッチ位置が、前記タッチパネル上に設定された第2領域にある場合、前記ゲーム空間における前記オブジェクトの第2動作態様を指定する指定部と、前記タッチ位置が前記第1領域または前記第2領域のうち一方の領域に位置する場合、前記タッチ位置と前記第1領域または前記第2領域のうち他方の領域の位置とに基づく態様のタッチ位置画像を、前記オブジェクトに基づく位置に表示する表示制御部として機能させることを特徴とする。
【0171】
このような構成によれば、タッチ位置が2つの領域(第1領域または第2領域)のうち一方の領域に位置する場合に、タッチ位置と他方の領域の位置とに基づく態様のタッチ位置画像を表示する。これにより、ユーザは、現在のタッチ位置が他方の領域に対してどのような位置にあるのかを、タッチ位置を直接視認することなく把握することができる。よって、例えば、ユーザは、他方の領域で指定可能な動作態様を指定したい場合に、タッチ位置をどの程度動かせばよいかをタッチ位置を直接視認することなく把握することができ、ゲームプレイ中における誤操作を抑制することができる。
また、一般に、ゲームプレイ中のユーザは、操作対象であるオブジェクトを注視することが多い。上記構成によれば、タッチ位置画像がオブジェクトに基づく位置に表示されるので、ユーザは、オブジェクトから視線を大きく移動させることなくタッチ位置画像を確認することができ、これにより、ゲームへの集中力を低下させることなく操作を継続することができる。
【0172】
上記形態において、「(オブジェクトの)動作態様」とは、例えば、オブジェクトの動作の種類、動作の速度、動作の方向、動作の強度などを含んでいてもよい。
動作の種類とは、例えば、ゲーム空間におけるオブジェクトの移動、オブジェクトによる他のオブジェクトに対する攻撃、オブジェクトにおける他のオブジェクトからの攻撃の防御、などであってもよい。
動作の速度とは、例えば、動作の種類が「移動」である場合には、オブジェクトの移動速度であってもよく、動作の種類が「攻撃」の場合には、単位時間当たりの攻撃の回数であってもよい。
動作の方向とは、例えば、動作の種類が「移動」である場合には、オブジェクトの移動方向であってよく、動作の種類が「攻撃」または「防御」である場合には、オブジェクトが攻撃または防御を行う方向であってもよい。
動作の強度とは、例えば、動作の種類が「攻撃」または「防御」である場合には、オブジェクトによる攻撃または防御の強度であってもよい。
【符号の説明】
【0173】
10…情報処理装置、12…タッチパネル、14…メモリ、16…プロセッサ、120…表示部、122…入力部、140…記憶部、160…制御部、162…タッチ位置取得部、164…ゲーム制御部、166…表示制御部、B…ブロック、C…キャラクタ、L…陸地。