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  • 特開-点字学習具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167293
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】点字学習具
(51)【国際特許分類】
   G09B 21/00 20060101AFI20221027BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
G09B21/00 B
G09B19/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021073016
(22)【出願日】2021-04-23
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年1月10日、「第31回ホビー大賞」への応募のため、一般社団法人日本ホビー協会に対し、点字学習具の応募用資料を送付。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年3月31日、「第31回ホビー大賞」のウェブサイト(https://hobby.or.jp/hobbyaward/)にて公開。
(71)【出願人】
【識別番号】511115398
【氏名又は名称】株式会社ラングスジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】木村 俊吾
(72)【発明者】
【氏名】木村 飛雄吾
(57)【要約】
【課題】簡易な構成で使い勝手が良く、誰でも簡単に点字を学習することができる、点字学習具を提供する。
【解決手段】表面に点字を表示可能な土台部Aと、点字を構成する複数の点字構成体Bと、を備え、土台部Aは、略薄板状に構成され、点字構成体Bは、土台部A及び点字構成体Bの少なくとも何れか一方に設けられた点字着脱手段S1、S2により、土台部Aの表面に対して着脱可能に構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に点字を表示可能な土台部と、前記点字を構成する複数の点字構成体と、を備え、
前記土台部は、略薄板状に構成され、
前記点字構成体は、前記土台部及び前記点字構成体の少なくとも何れか一方に設けられた点字着脱手段により、前記土台部の表面に対して着脱可能に構成されている、点字学習具。
【請求項2】
基台部を備え、
前記基台部は、その表面に、前記土台部を隣接して複数配置可能に構成されている、請求項1に記載の点字学習具。
【請求項3】
前記土台部は、前記土台部及び前記基台部の少なくとも何れか一方に設けられた土台部着脱手段により、前記基台部の表面に対して着脱可能に構成されている、請求項2に記載の点字学習具。
【請求項4】
前記基台部には、所定の壁面から突出する外部突起に係止する、係止手段が設けられている、請求項2又は3に記載の点字学習具。
【請求項5】
前記点字着脱手段は、前記土台部及び前記点字構成体にそれぞれ設けられた面ファスナーである、請求項1~4の何れかに記載の点字学習具。
【請求項6】
前記複数の点字構成体の表面には、それぞれ単一の色が表示され、
前記色は、前記複数の点字構成体全体で、二色以上用いられている、請求項1~5の何れかに記載の点字学習具。
【請求項7】
前記複数の点字構成体の表面は、それぞれ単一の素材により形成され、
前記素材は、前記複数の点字構成体全体で、二種類以上用いられている、請求項1~6の何れかに記載の点字学習具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、知育等の目的で点字を学ぶための点字学習具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、目に障害を持つ点字の学習者は、50音順に配置された点字を自身の指でなぞることで、点字の学習を行うことが通常であった。
【0003】
しかし、このような学習方法の場合、指でなぞる動作のみで点字を記憶する作業となるため、学習者への記憶の定着が遅くなり、また、予め作成された点字を用いることから、能動的な学習とならず、学習意欲を喚起させることができない、という問題があった。
【0004】
このような問題点を解決するために、特許文献1には、筺体の上面の6個の嵌合凹部のいずれかに、透明のブロックを挿入し、それが点字配列をなしたとき、検出手段より発せられる信号に基づいて、点字文字をスピーカより発声するとともに、ブロックを発光させる構成となされた、点字学習具に関する発明が記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、上面の左側に凹部を有する基板と、複数の点字用球と、を備え、基板に、上面の凹部の右側に3行4列で配置された12個の保持穴が設けられている、点字学習具に関する発明が記載されている。
【0006】
また、特許文献3には、片面に1文字記載され、その反対面に、片面に記載の字に対応する実物大の点字を打った点字表示体が貼られ、先端球面のビスの脚部が挿出入自在な、2列で6個又は4列で12個のビスセット穴が配置された、点字学習具に関する発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005-321517号公報
【特許文献2】実登第3032396号公報
【特許文献3】実登第3143306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、上記した特許文献1~3は、学習者自身で、点字を構成する点字構成体の配置を、土台部に対して自由に組み替えることができるため、学習者は、この組み替える動作により能動的に、且つ玩具で遊ぶ感覚で楽しんで学習することができる。
【0009】
しかしながら、上記した特許文献1~3に記載の点字学習具は、点字構成体を土台部の窪みに嵌め込む構成であり、また、特許文献1は、スピーカや照明が設けられている構成のため、点字構成体及び土台部を、共に一定以上の厚みにせざるを得ない。
【0010】
このことから、上記した特許文献1~3に記載の点字学習具は、製造性が悪いばかりか、例えば、点字学習具により文章を構成しようとした場合、多数の点字構成体及び土台部が必要となるため、運搬時等において使い勝手が悪い、という問題があった。
【0011】
本発明は上記のような実状に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で使い勝手が良く、誰でも簡単に点字を学習することができる、点字学習具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は、表面に点字を表示可能な土台部と、前記点字を構成する複数の点字構成体と、を備え、
前記土台部は、略薄板状に構成され、
前記点字構成体は、前記土台部及び前記点字構成体の少なくとも何れか一方に設けられた点字着脱手段により、前記土台部の表面に対して着脱可能に構成されている。
【0013】
本発明によれば、土台部が略薄板状という簡易な構成となされていることで、製造性が向上する上、複数の土台部を積層して持ち運ぶことができる等、使い勝手も向上する。
また、土台部の表面に対する点字構成体の着脱作業のみで、所望の点字を作成できるため、誰でも簡単に、点字作成作業を通じて、点字を学習することができる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、基台部を備え、前記基台部は、その表面に、前記土台部を隣接して複数配置可能に構成されている。
【0015】
このような構成とすることで、学習者は、異なる点字を表示させた複数の土台部を、基台部に配置することで、容易に点字による文章を作成することができる。
【0016】
本発明の好ましい形態では、前記土台部は、前記土台部及び前記基台部の少なくとも何れか一方に設けられた土台部着脱手段により、前記基台部の表面に対して着脱可能に構成されている。
【0017】
このような構成とすることで、学習者は、土台部の、基台部に対する配置態様を容易に組み替えることができ、異なる文章を迅速に構成することができる。
【0018】
本発明の好ましい形態では、前記基台部には、所定の壁面から突出する外部突起に係止する、係止手段が設けられている。
【0019】
このような構成とすることで、学習者は、家族等周りの人が目につく場所に、自身で構成した点字による文章を表示しておくことができる。
【0020】
本発明の好ましい形態では、前記点字着脱手段は、前記土台部及び前記点字構成体にそれぞれ設けられた面ファスナーである。
【0021】
このような構成とすることで、土台部や点字構成体を安価に製造できるため、本点字学習具の製造性がより向上し、また、土台部や点字構成体が軽量となるため、使い勝手もより向上する。
【0022】
本発明の好ましい形態では、前記複数の点字構成体の表面には、それぞれ単一の色が表示され、前記色は、前記複数の点字構成体全体で、二色以上用いられている。
【0023】
このような構成とすることで、色による所望の外観で、文字や文章を作成できるため、特に知育玩具として、幼児が楽しんで点字を学習することができる。
また、文章の意味合いのみならず、色によるイメージを、学習者の気持ちとして家族等周りの人に伝えることができる。
【0024】
本発明の好ましい形態では、前記複数の点字構成体の表面は、それぞれ単一の素材により形成され、前記素材は、前記複数の点字構成体全体で、二種類以上用いられている。
【0025】
このような構成とすることで、素材が有する質感による所望の外観で、文字や文章を作成できるため、特に知育玩具として、幼児が楽しんで点字を学習することができる。
また、文章の意味合いのみならず、質感によるイメージを、学習者の気持ちとして家族等周りの人に伝えることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、簡易な構成で使い勝手が良く、誰でも簡単に点字を学習することができる、点字学習具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態に係る点字学習具の土台部を示す概略斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る点字学習具の点字構成体を示す概略斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る点字学習具の基台部を示す概略斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係る点字学習具の使用方法を説明する図である。
図5】本発明の実施形態に係る点字学習具の使用方法を説明する図である。
図6】本発明の実施形態に係る点字学習具の使用方法を説明する図である。
図7】本発明の実施形態に係る点字学習具の使用方法を説明する図である。
図8】本発明の実施形態に係る点字学習具の使用方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る点字学習具について説明する。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、これらの図において、符号1は、本実施形態に係る点字学習具を示す。
【0029】
図1に示すように、点字学習具1は、略長方形状且つ略薄板状に構成された土台部Aを備えている。
なお、土台部Aは、例えば厚紙等の市販の板状体で構成することができる。
【0030】
また、土台部Aには、点字着脱手段S1及び土台部着脱手段T1が設けられている。
なお、図1(a)は、土台部Aの表面側から見た斜視図を示し、図1(b)は、土台部Aの裏面側から見た斜視図を示している。
【0031】
点字着脱手段S1は、後述する点字構成体Bを土台部Aに着脱可能に取付けるためのものであり、図1(a)に示すように、土台部Aの表面側に設けられている。
【0032】
また、点字着脱手段S1は、本実施形態においては、円形状となされた面ファスナーであり、土台部Aの表面に、所定の間隔を置いて縦3×横2の配置で6つ設けられている。
なお、点字着脱手段S1は、市販されている、裏面がシールとして構成された面ファスナーを用いることができる。これにより、土台部Aは、略長方形状の略薄板状体の表面に、点字着脱手段S1を貼付けることで、容易に製造することができる。
【0033】
土台部着脱手段T1は、土台部Aを後述する基台部Cに対して着脱可能に取付けるためのものであり、図1(b)に示すように、土台部Aの裏面側に設けられている。
【0034】
なお、土台部着脱手段T1の構成は、上記した点字着脱手段S1と同様であるため、その説明を省略する。
【0035】
図2に示すように、点字学習具1は、複数の点字構成体Bを備えている。
なお、図2の左図は、点字構成体Bの半球部分から見た斜視図を示し、右図は、点字構成体Bの平面部分から見た斜視図を示している。
【0036】
点字構成体Bは、略半球状に構成されている。
また、点字構成体Bは、その平面部分に、着脱手段S1に対応する面ファスナーとして構成された点字着脱手段S2が設けられている。
【0037】
ここで、本実施形態における点字構成体Bの半球部分は、単一の素材により形成されており、その素材の種類により、3種類の異なる点字構成体Bが構成されている。
【0038】
即ち、図2(a)に示す点字構成体Bは、その半球部分がプラスチックで形成されることにより、ツルツルとした質感を感じさせるデザインとなされている(以下、点字構成体B1と称する)。
図2(b)に示す点字構成体Bは、その半球部分がコーデュロイ等の織物で形成されることにより、フカフカとした質感を感じさせるデザインとなされている(以下、点字構成体B2と称する)。
図2(c)に示す点字構成体Bは、その半球部分がスエード等の合成皮革で形成されることにより、サラサラとした質感を感じさせるデザインとなされている(以下、点字構成体B3と称する)。
【0039】
また、点字構成体B3は、その平面部分の外周に、金属製のリング体rが設けられることで、点字構成体B1や点字構成体B2と比較して、より異なる美観を感じさせるデザインとなされている。
なお、半球部分の素材は、上記に限られず、どのような素材であっても良く、一の点字構成体Bの半球部分は、複数の素材により形成されていても良い。
【0040】
また、上記した各点字構成体B1~B3は、図2においては、その半球部分が単一の色で構成されているが、図3以降に示すように、各点字構成体B1~B3は、複数の色のバリエーションを有している。
なお、一の点字構成体B1~B3の半球部分は、複数の色で構成されていても良い。
【0041】
図3に示すように、点字学習具1は、土台部Aを隣接して複数配置可能な基台部Cを備えている。
【0042】
基台部Cは、略長方形状且つ略薄板状に構成されており、土台部着脱手段T2を有している。
なお、基台部Cは、例えば粘土板等の市販の板状体で構成することができる。
【0043】
また、基台部Cには、所定の壁面W(図7参照)から突出する外部突起W1(図7参照)に係止する、係止手段hが設けられている。
係止手段hは、本実施形態においては、基台部Cの長辺側略中央から外方に突出する、略U字状の帯状体であるが、これに限られず、例えば長辺方向を軸に回動可能に構成された、金属製の輪状体等であっても良い。
【0044】
土台部着脱手段T2は、点字着脱手段S1及びS2、土台部着脱手段T1と同様に、円形状となされた面ファスナーである。
また、土台部着脱手段T2は、一の土台部Aの裏面に構成された土台部着脱手段T1に対応する、縦3×横2の配置を一つの組みPとして、この組みPが、縦2×横5で計10組配置されている。
即ち、土台部着脱手段T1及びT2により、基台部Cの表面には、最大10枚の土台部Aを着脱可能に貼付けることができる。
【0045】
なお、基台部Cの大きさは、上記に限られず、例えば、最大8枚や最大20枚貼付け可能な大きさとしても良く、適宜設計変更可能である。
また、土台部Aは、必ずしも、基台部Cの表面に対して着脱可能に構成する必要はなく、予め接着等により、基台部Cの表面に対して、複数の土台部Aが隣接して固定配置されていても良い。
【0046】
各組みPの内、中央の2つの土台部着脱手段T2は、他の土台部着脱手段T2と比較して、その表面積が小さくなるように構成されている。
このような構成とすることで、土台部Aが、基台部Cの表面に適度な強度で貼付くため、土台部Aを基台部Cから脱離させる作業を、少ない力でスムーズに行うことができる。
【0047】
なお、点字着脱手段S1及びS2、土台部着脱手段T1及びT2は、本実施形態においては、上記したように面ファスナーで構成したが、これに限られない。
例えば、上記各着脱手段S1、S2、T1、T2は、磁力を有する部材や粘着テープ等により構成されていても良い。粘着テープで貼付ける構成とした場合には、点字着脱手段は、土台部A或いは点字構成体Bの何れか一方に設けられていれば良く、土台部着脱手段も、土台部A或いは基台部Cの何れか一方に設けられていれば良い。
【0048】
以下、図4図8を用いて、点字学習具1の使用方法について説明する。
【0049】
まず、図4を用いて、所望の一文字のブライユ式点字(以下、単に点字と称する)を作成する場合について説明する。
なお、図4では、一例として「ら」を示す点字を作成する場合について説明する。
【0050】
一文字の点字を作成する場合、学習者は、図4(a)に示すように、表面が所望の色及び素材により形成された点字構成体Bを摘まみ、点字着脱手段S1及びS2を用いて、土台部Aの表面に、点字構成体Bを貼付けていく。
詳述すれば、図4では「ら」を示す点字を作成する場合を示しているため、2つの点字構成体Bを、左列上方の点字着脱手段S1、右列中央の点字着脱手段S1に、それぞれ貼付ける。
【0051】
これにより、図4(b)に示すように、「ら」を示す点字が作成される。
なお、図4では、点字構成体Bとして、互いに異なる色で構成された点字構成体B1を用いた例を示しているが、点字構成体B2や点字構成体B3も、当然に用いることができる。
【0052】
次に、図5及び図6を用いて、複数の土台部Aにより、点字による所望の文章を作成する場合について説明する。
【0053】
点字による文章を作成する場合、学習者は、図4を用いて説明した方法により、文章を構成する各文字を、予め作成しておく。
次に、学習者は、図5に示すように、土台部着脱手段T1及びT2を用いて、基台部Cの表面に、各土台部Aを貼付けていく。
このとき、学習者は、横書きで所望の文章が構成されるように、各土台部Aが各組みPを覆うように、各土台部Aを順次貼付けていく。
【0054】
これにより、図6に示すように、基台部Cの表面に、点字による所望の文章が構成される。
なお、図6では、点字で「あしたもあそぼう」という文章が構成されている。
【0055】
また、図7に示すように、学習者は、基台部Cの係止手段hを、所定の壁面Wから突出する外部突起W1に係止させることができる。
壁面Wは、例えば冷蔵庫の壁面、外部突起W1が、壁面Wに磁着可能なマグネット式の吊り下げ部材等が考えられる。
なお、基台部Cの裏面は、磁力を有する部材により構成することができ、この場合、冷蔵庫の壁面やホワイトボード等の磁力を有する壁面に、係止手段hを用いず取付けることができる。
【0056】
ここで、図6及び図7では、点字構成体Bとして、種々の色で構成された点字構成体B1のみを用いた例を示したが、図8に示すように、学習者の好み等に合わせて、種々の色で構成された点字構成体B2や点字構成体B3を織り交ぜて文章を作成しても良い。
なお、図8では、点字で「このあとおしゃしよ」という文章が構成されている。
【0057】
本実施形態によれば、土台部Aが略薄板状という簡易な構成となされていることで、製造性、使い勝手が向上する上、土台部Aに対する点字構成体Bの着脱作業による点字作成作業を通じて、誰でも簡単に、点字を学習することができる。
【0058】
また、基台部Cにより、学習者は、異なる点字を表示させた複数の土台部Aを、基台部Cに配置することで、容易に点字による文章を作成することができる。
【0059】
また、土台部着脱手段T1及びT2により、学習者は、土台部Aの、基台部Cに対する配置態様を容易に組み替えることができ、迅速に異なる文章を構成することができる。
【0060】
また、基台部Cに係止手段hが設けられていることで、学習者は、家族等周りの人が目につく場所に、自身で構成した点字による文章を表示しておくことができる。
【0061】
また、点字着脱手段S1及びS2が面ファスナーであることで、土台部Aや点字構成体Bを安価に製造できるため、点字学習具1の製造性がより向上し、また、土台部Aや点字構成体Bが軽量となるため、使い勝手もより向上する。
【0062】
また、点字構成体Bに表示される色が複数のバリエーションを有することで、色による所望の外観で、文字や文章を作成できるため、特に知育玩具として、幼児が楽しんで点字を学習することができる上、文章の意味合いのみならず、色によるイメージを、学習者の気持ちとして家族等周りの人に伝えることができる。
【0063】
また、点字構成体Bを形成する素材が複数のバリエーションを有することで、素材が有する質感による所望の外観で、文字や文章を作成できるため、特に知育玩具として、幼児が楽しんで点字を学習することができる上、文章の意味合いのみならず、質感によるイメージを、学習者の気持ちとして家族等周りの人に伝えることができる。
【0064】
なお、上述の実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
【符号の説明】
【0065】
1 点字学習具
A 土台部
B(B1~B3) 点字構成体
C 基台部
S1、S2 点字着脱手段
T1、T2 土台部着脱手段
h 係止手段
W 壁面
W1 外部突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8