(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167418
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20120101AFI20221027BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021073192
(22)【出願日】2021-04-23
(71)【出願人】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】上口 賢男
(72)【発明者】
【氏名】江口 恒太
(72)【発明者】
【氏名】大西 樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA09
(57)【要約】 (修正有)
【課題】デジタルトランスフォーメーション(DX)のコンセプトに基づいて、作成された様々なファイルのファイル管理及びファイル検索を容易に行う情報処理装置を提供する。
【解決手段】サーバ10等の情報処理装置において、デザイン登録部131は、予め任意の企業の任意の業務フローに沿ってデザインされた複数の階層を備える任意のディレクトリ構造を形成する。記憶部15は、形成した複数の階層におけるフォルダ又はファイルを一元的に管理するためのディレクトリ154に、セールス業務1541、製造現場1542、システム設計1543などのフォルダ情報を登録する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と、記憶部と、を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、予め任意の企業の任意の業務フローに沿ってデザインされた複数の階層を備える任意のディレクトリ構造を前記記憶部に形成するデザイン登録部を備え、
前記デザイン登録部は、さらに、
前記ディレクトリ構造により定義された前記複数の階層におけるフォルダ又はファイルを一元的に管理するためのディレクトリ、フォルダ情報を前記記憶部に登録する、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、さらに、
予め作成された任意のファイルを前記記憶部に保存するファイル登録部と、
前記デザイン登録部により予め前記記憶部に登録された前記ディレクトリ構造に係るディレクトリ、フォルダ情報を検索するデザイン参照部と、を備え、
前記デザイン参照部は、前記ファイル登録部により前記ファイルを前記記憶部に保存するとき、前記ファイルの保存先の候補となるディレクトリ及びフォルダを階層毎に案内する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、さらに
前記ファイル登録部により前記記憶部に保存されたファイルを、前記記憶部に再保存するとき、前記ファイルの保存された前記ディレクトリ及び/又は前記フォルダとは、異なるディレクトリ及び/又はフォルダに再保存しているか否かを判定するデザイン判定部を備え、
前記デザイン判定部は、前記ファイルの保存された前記ディレクトリ及び/又は前記フォルダとは、異なるディレクトリ及び/又はフォルダに再保存する場合、アラームを出力する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶部は、
前記デザイン登録部により前記記憶部に予め形成された前記ディレクトリ構造のうち、少なくともSNS又はメールを含む任意のコミュニケーションデータに対して、前記コミュニケーションデータを保存するディレクトリ構造を対応づけた、コミュニケーションデータ保存先テーブルを記憶し、
前記制御部は、さらに
前記コミュニケーションデータ保存先テーブルに基づいて、前記コミュニケーションデータを所定のタイミングで、前記コミュニケーションデータを保存するディレクトリのフォルダに転送するコミュニケーションデータ転送部を備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、さらに、データ分析部を備え、
前記データ分析部は、
デザイン登録部によって前記記憶部に予め形成された、任意の企業の任意の業務フローに沿って前記記憶部に形成された前記ディレクトリ構造のうち、
前記コミュニケーションデータ転送部により製造現場の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送された前記コミュニケーションデータに基づいて、前記製造現場における課題、
前記コミュニケーションデータ転送部によりセールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送された前記コミュニケーションデータに基づいて、前記セールス業務における課題、又は
前記コミュニケーションデータ転送部によりシステム設計業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送された前記コミュニケーションデータに基づいて、前記システム設計業務における課題、
の少なくともいずれかの課題を分析し照会する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、さらに、データ分析部を備え、
前記データ分析部は、前記デザイン登録部により前記記憶部に予め形成された、任意の企業の任意の業務フローに沿って前記記憶部に形成された前記ディレクトリ構造のうち、
製造現場の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、前記製造現場における製造進捗状況、若しくは前記製造現場における過去事例、
セールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、前記セールス業務におけるセールス業務の進捗状況、若しくは前記セールス業務における過去事例、又は
システム設計業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、前記システム設計業務における進捗状況、若しくは前記システム設計業務における過去事例、
の少なくともいずれかの進捗状況若しくは過去事例を分析し照会する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
少なくとも電子商取引(EC)サイトを含む任意のストアにおける少なくとも顧客情報及び/又は商品情報を含むストアデータを、前記デザイン登録部により前記記憶部に予め形成された前記ディレクトリ構造のうち、セールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送するストアデータ転送部を備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、さらに、データ分析部を備え、
前記データ分析部は、
前記デザイン登録部によって前記記憶部に予め形成された、任意の企業の任意の業務フローに沿って前記記憶部に形成された前記ディレクトリ構造のうち、
前記ストアデータ転送部によりセールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送された前記ストアデータに基づいて、前記商品情報に含まれる商品毎にマーケティングを行い照会する、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記記憶部は、
テキストデータを入力し前記テキストデータにおいて予め設定された用語が出現する割合を推定する学習済みモデルを記憶し、
前記データ分析部は、
少なくともセールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに格納されたテキストデータ毎に前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルの推定結果に基づいて少なくとも前記セールス業務の進捗状況、若しくは景気動向を分析し照会する、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記記憶部は、
画像データを入力し前記画像データに撮像された加工物をキーにして過去の加工物及び類似した加工物を推定する学習済みモデルを記憶し、
前記制御部は、さらに、データ分析部を備え、
前記データ分析部は、
製造現場の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、前記製造現場において取得された画像データを前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルの推定結果に基づいて前記製造現場における製造進捗状況、若しくは前記製造現場における過去事例、
セールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、前記セールス業務において取得された画像データを前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルの推定結果に基づいてセールス業務の進捗状況、若しくは前記セールス業務における過去事例、又は
システム設計業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、前記システム設計業務において取得された画像データを前記学習済みモデルに入力し、前記学習済みモデルの推定結果に基づいて前記システム設計業務の進捗状況、若しくは前記システム設計業務における過去事例、
の少なくともいずれかの進捗状況若しくは過去事例を分析し照会する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記デザイン判定部は、前記ファイル登録部により前記記憶部に保存されたファイルを前記記憶部に再保存するとき、前記ファイルが前記記憶部に新たに保存されるときに設定された当該ファイルのメタデータを参照する、請求項3に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
SNS(Social Networking Service)、電子メール、クラウド上の共有フォルダ技術の発達により、大量のデータファイル、文書ファイル、画像ファイル、図面ファイル等が複数の利用者で共有されるようになってきている。これらのデータを利用しやすく整理し、誤共有を防止し、有用なデータの分析、再利用、知識化をする際、次のような課題がある。
(1)色々な種類のデータがあり、データの作成者によってファイル名称やファイルを格納するフォルダ名等が異なる場合があり、整理することが難しい。
(2)電子メールやクラウド上で特定の利用者にデータ共有する場合、共有したデータが正しい共有場所に置かれ、正しい利用者に配布されたかの判別が難しい。
(3)複数種のデータを予め整理しておかないと、参加している利用者のデータ作成頻度を勘案して、作成されたデータのデータ種類の傾向を分析する場合、正しい分析をすることが難しい。
(4)複数種のデータを予め種類別に整理しておかないと、AI技術を利用することで、複数のデータから特徴を抽出し、抽出精度を上げることが難しい。
この点、審査・承認ルートをビジュアルに表現することでフローを直感的に分かりやすいものとしてミスを防ぎ、かつ文書やテンプレート単位ではなくできる限り共通化された審査・承認ルートを実現する電子文書管理システムの技術が提案されている。例えば、特許文献1参照。
また、業務の完了条件が定義された業務計画ファイルの登録を受け付け、業務計画ファイルの登録が受け付けられたことを条件として、業務の遂行中に製作された業務ファイルを登録するための業務フォルダを生成する業務管理装置の技術が提案されている。例えば、特許文献2参照。
また、製造メーカの製品や製法に関する設計情報の保管場所としての機能を果たす電子式設計記録本であって、論理的階層でファイルを格納し、メタデータ情報と各ファイルを対応付けることによって製品や製法に関する情報を容易に管理することができる技術が提案されている。例えば、特許文献3参照。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-258918号公報
【特許文献2】特開2019-164395号公報
【特許文献3】特開2002-366443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1~3では、依然として上記課題1~4を全て解決することは困難である。
一方、近年、既存システムの老朽化や、保守・運用コスト等の問題の観点から、デジタルトランスフォーメーション(DX)が注目されている。
【0005】
そこで、デジタルトランスフォーメーション(DX)のコンセプトに基づいて、作成された様々なファイルのファイル管理、及びファイル検索を容易に行うことが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の情報処理装置の一態様は、制御部と、記憶部と、を備える情報処理装置であって、前記制御部は、予め任意の企業の任意の業務フローに沿ってデザインされた複数の階層を備える任意のディレクトリ構造を前記記憶部に形成するデザイン登録部を備え、前記デザイン登録部は、さらに、前記ディレクトリ構造により定義された前記複数の階層におけるフォルダ又はファイルを一元的に管理するためのディレクトリ、フォルダ情報を前記記憶部に登録する。
【発明の効果】
【0007】
一態様によれば、デジタルトランスフォーメーション(DX)のコンセプトに基づいて、作成された様々なファイルのファイル管理、及びファイル検索を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係るファイル管理システムの機能的構成例を示す機能ブロック図である。
【
図2】ファイル管理システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】ファイル管理システムの構成の一例を示す図である。
【
図5A】ディレクトリデザインの一例を示す図である。
【
図5B】
図5Aのディレクトリデザインに基づいて形成されたディレクトリ構造の一例を示す図である。
【
図6】セールス業務のディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)の一例を示す図である。
【
図7】製造現場のディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)の一例を示す図である。
【
図8】システム設計のディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)の一例を示す図である。
【
図10】サーバのコミュニケーションデータ転送処理について説明するフローチャートである。
【
図11】サーバのストアデータ転送処理について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一実施形態について、図面を用いて説明する。
<一実施形態>
まず、本実施形態の概略を説明する。本実施形態では、サーバ等の情報処理装置は、制御部と、記憶部と、を有し、制御部は、予め任意の企業の任意の業務フローに沿ってデザインされた複数の階層を備える任意のディレクトリ構造を記憶部に形成するデザイン登録部を備える。デザイン登録部は、さらに、ディレクトリ構造により定義された複数の階層におけるフォルダ又はファイルを一元的に管理するためのディレクトリ、フォルダ情報を記憶部に登録する。
【0010】
これにより、本実施形態によれば、「デジタルトランスフォーメーション(DX)のコンセプトに基づいて、作成された様々なファイルのファイル管理、及びファイル検索を容易に行う」という課題を解決することができる。
以上が本実施形態の概略である。
【0011】
次に、本実施形態の構成について図面を用いて詳細に説明する。
<ファイル管理システム>
図1は、一実施形態に係るファイル管理システムの機能的構成例を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、ファイル管理システム1は、情報処理装置としてのサーバ10、及びクライアントとしての端末装置20(1)~20(n)を有する(nは1以上の整数)。
【0012】
サーバ10、及び端末装置20(1)~20(n)は、LAN(Local Area Network)や、4G、5G等の規格に準拠した携帯電話網等のネットワーク30を介して相互に接続されていてもよい。この場合、サーバ10、及び端末装置20(1)~20(n)は、かかる接続によって相互に通信を行うための図示しない通信部を備える。なお、サーバ10、及び端末装置20(1)~20(n)は、図示しない接続インタフェースを介して互いに直接接続されてもよい。
なお、本実施形態では、1つのサーバ10を例示しているが、これに限られない。例えば、
図2に示すように、1つのクライアントに複数のサーバを連携するようにしてもよい。例えば、当該ファイル管理システム1を大規模な事業体において利用する場合、国別又は、地域別に設置された第1のサーバ10から第nのサーバ10間は同じディレクトリ構造をコピーして利用する等の形態を適用してもよい。また、後述する当該システムの提供するコミュニケーションサービス及びストアサービスについて、別サーバにより提供するようにしてもよい。また、当該ファイル管理システム1を個人が利用する場合、
図3に示すように、単体のPC上にクライアント及びサーバ10を構築するようにしてもよい。なお、
図2及び
図3に示すデザインシート、ファイル、デザイン登録部、デザイン参照部、デザイン判定部、データ分析部、ディレクトリについては後述する。
以下、端末装置20(1)~20(n)のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「端末装置20」ともいう。
【0013】
<端末装置20>
クライアントとしての端末装置20は、例えば、コンピュータ(PC)、スマートフォンや携帯電話、又は数値制御装置やロボット制御装置等のエッジ機器等である。本システムのユーザは、予めユーザ固有(又は当該ユーザに対応づけられた端末装置固有)の識別情報(以下「ユーザID」ともいう)を所有し、ユーザは、端末装置20に含まれるキーボードやタッチパネル等の入力装置(図示しない)を介した入力操作に基づいて、本システムの提供するSNSや電子メール等のコミュニケーションサービス、ストレージサービス、ストアサービス等が利用することができる。なお、電子メールやSNSのように、人系データを設定されたルームに入力することを可能にするサービスを、「コミュニケーションサービス」という。
また、本システムのユーザが端末装置20を介して、本システムの提供するストアサービスとしての電子商取引(EC:Electronic Commerce)サイト等のストアで商品を購入した場合、後述するように、例えばストア利用者であるユーザのID情報(顧客情報)や、購入された商品の製品番号や利用状況等に関する商品情報等のストアサービスにおいて記憶されたストアデータを、本システムで定義された所定のディレクトリの所定のフォルダに転送させるように設定することができる。
また、本システムのユーザが端末装置20を介して、本システムの提供するSNSのようなコミュニケーションサービスを利用し、予め設定されたルーム(例えば、製品別の製造現場コミュニケーションのチャットや写真、図面などの登録場所であるとか、製品別のセールス業務のコミュニケーションの登録であるとか、製品別のシステム設計に関するコミュニケーション)にコミュニケーションデータを入力した場合、後述するように、このようなコミュニケーションデータを本システムで定義された所定のディレクトリの所定のフォルダに転送させるように設定することができる。
なお、ストアサービス及びコミュニケーションサービスは、本システムの提供するサービスに限られない。他システムにおいて提供されるストアサービス及びコミュニケーションサービスであっても、例えば、それぞれのサービスにおいて、所定の条件を満たすデータを転送するように連携させるようにしてもよい。
そうすることで、後述するようにユーザは、端末装置20を介して、コミュニケーションデータやストアデータの分析や検索等の指示をすることで、本システムの提供するデータ分析部により、当該ディレクトリ構造に基づいて分析された、分析結果や検索結果等を、端末装置20に含まれる液晶ディスプレイ等の表示装置(図示しない)に表示させることができる。
【0014】
<サーバ10>
図4は、サーバ10の構成を示すブロック図である。
情報処理装置としてのサーバ10は、当業者にとって公知のクラウドサーバ等であり、
図4に示すように、通信部11、制御部13、及び記憶部15を有する。また、制御部13は、IDマネージャー130、デザイン登録部131、ファイル登録部132、デザイン参照部133、デザイン判定部134、コミュニケーションデータ転送部135、ストアデータ転送部136、及びデータ分析部137を有する。また、記憶部15は、ルームデータ151、ストアデータ152、コミュニケーションデータ保存先テーブル153、及びディレクトリ154を記憶する。さらに、ディレクトリ154は、セールス業務1541、製造現場1542、及びシステム設計1543を有する。
また、本システムにおいて提供するコミュニケーションサービスに係るコミュニケーションサービス提供部138及び本システムにおいて提供するストアサービスに係るストアサービス提供部139を備える。
【0015】
通信部11は、端末装置20から送信されたユーザの認証情報や、コミュニケーションデータやストアデータ等を受信し、受信した認証情報、コミュニケーションデータ、ストアデータ等を後述する制御部13に出力する。また、通信部11は、コミュニケーションデータやストアデータの分析や検索等の指示を端末装置20から受信した場合、制御部13からの分析結果や検索結果等を端末装置20に送信する。
【0016】
記憶部15は、例えば、ROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等であり、後述する制御部13が実行するシステムプログラムや、データの転送処理、抽象化処理、及び分析処理等のアプリケーションプログラムを格納する。また、記憶部15は、分析処理のアプリケーションプログラムが用いる、テキストデータにおいて予め設定された用語が出現する割合を推定する学習済みモデルや、画像データに撮像された加工物をキーにして過去の加工物及び類似した加工物を推定する学習済みモデル等を記憶する。また、記憶部15は、ルームデータ151、ストアデータ152、コミュニケーションデータ保存先テーブル153、及びディレクトリ154を記憶する。さらに、ディレクトリ154は、例えばセールス業務1541、製造現場1542、及びシステム設計1543に係るディレクトリ、フォルダ情報を記憶する。
【0017】
<ルームデータ151>
ルームデータ151は、前述したように、本システムにおいて提供されるコミュニケーションサービスである、例えば、SNSを利用した場合、製品Aや製品番号AA等の製品別の製造現場のコミュニケーションのチャットや写真、図面等のコミュニケーションデータの登録場所(ルーム)であるとか、製品別のセールス業務のコミュニケーションデータの登録場所(ルーム)であるとか、製品別のシステム設計に関するコミュニケーションデータの登録場所(ルーム)として利用する。
ルームデータ151の各ルームに登録されたコミュニケーションデータは、後述するコミュニケーションデータ転送部135により、後述するディレクトリ154のセールス業務1541、製造現場1542、システム設計1543のフォルダに転送され、蓄積される。
【0018】
<ストアデータ152>
ストアデータ152は、前述したように、本システムにおいてストア毎に提供される、各ストアサービスにおいて、ストア利用者であるユーザが当該ストアを介して購入できる商品情報、及びユーザが商品を購入した場合の当該商品購入に係る情報(例えば、発注情報、配達管理情報、納品情報等)を格納する。例えば、ストア毎に、ストア利用者であるユーザのID情報(顧客情報)や、商品毎の製品番号や利用状況等に関する商品情報等のデータを格納する。
ストアデータ152に格納されるストア利用者であるユーザのID情報(顧客情報)には、端末装置20のユーザの氏名、性別、年齢、住所、メールアドレス、電話番号、携帯電話番号等の個人情報を含むようにしてもよい。
ストアデータ152に格納されたデータは、後述するストアデータ転送部136により、後述するディレクトリ154のセールス業務1541のストア情報のフォルダに転送され、蓄積される。なお、ストアデータ152のストア利用者のID情報(顧客情報)には個人情報が含まれることから、後述するストアデータ転送部136は、ストアデータの転送の際に個人情報を特定できないように抽象化処理を行うようにしてもよい。
【0019】
<コミュニケーションデータ保存先テーブル153>
コミュニケーションデータ保存先テーブル153は、少なくともSNS又は電子メールを含む任意のコミュニケーションデータに対して、コミュニケーションデータを保存するディレクトリ構造を対応づけたテーブルである。
【0020】
<ディレクトリ154>
ディレクトリ154には、例えば、予め任意の企業の任意の業務フローに沿ってデザインされた複数の階層を備える任意のディレクトリ構造のディレクトリデザインに基づいて。後述するデザイン登録部131により形成される。具体的には、ディレクトリ154には、例えば、会社Aのセールス業務、製造現場、システム設計の業務フローに沿ってデザインされたディレクトリデザインに基づいて、セールス業務1541、製造現場1542、システム設計1543の記憶領域毎に複数の階層を備える任意のディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)が管理される。なお、本実施形態では、セールス業務、製造現場、システム設計の業務フローに沿ってデザインされたディレクトリデザインを例示したが、これに限られない、任意の業務について当該業務フローに沿ってデザインされたディレクトリデザインを適用してもよい。
図5Aは、ディレクトリデザインの一例を示す図である。
図5Bは、
図5Aのディレクトリデザインに基づいて形成されたディレクトリ構造の一例を示す図である。
図5Aに示すディレクトリデザインは、例えば、コンピュータ等の図示しない外部装置により予め任意の会社の任意の業務フローに沿ってデザインされ作成されたものである。そして、後述するデザイン登録部131は、
図5Aのディレクトリデザインに基づいて
図5Bに示すディレクトリ構造をディレクトリ154に形成する。
【0021】
図6は、セールス業務1541のディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)の一例を示す図である。
図6に示すように、セールス業務のディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造は、例えば、4つの階層を有する。
ディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)内の階層0には、製造する製品の委託会社名(例えば、「会社A」)が格納される。
階層1には、「製品名」が格納される。
階層2には、「製品番号」が格納される。
階層3には、製品のセールスに応じて必要な「01-担当」、「02-打ち合せ」、「03-企画書、提案書」、「04-見積もり」、「05-請書」、「06-納品書」、「07-ストア情報」等が格納される。
また、
図6のセールス業務のディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)には、例えば、後述するメタデータを保存するために、階層0に「メタデータ情報」、階層1に「タイトル」及び「分類」、階層3に「セールス情報」及び「製品番号4444」が格納されている。
【0022】
図7は、製造現場1542のディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)の一例を示す図である。
図7に示すように、製造現場のディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造は、例えば、4つの階層を有する。
ディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)内の階層0には、製造する製品の委託会社名(例えば、「会社A」)が格納される。
階層1には、「製品名」が格納される。
階層2には、「製品番号」が格納される。
階層3には、製品に応じて必要な「01-検討図面」、「02-承認図面」、「03-素材検討」、「04-加工プログラム」、「05-加工形状」、「06-製品写真」、「07-検査成績書」、「08-作業手順書」、「09-打ち合わせ」等が格納される。
【0023】
図8は、システム設計1543のディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)の一例を示す図である。
図8に示すように、ディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造は、例えば、4つの階層を有する。
ディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)内の階層0には、製造する製品の委託会社名(例えば、「会社A」)が格納される。
階層1には、「製品名」が格納される。
階層2には、「製品番号」が格納される。
階層3には、システム設計に応じて必要な「01-打ち合わせ」、「02-要件定義」、「03-外部設計」、「04-内部設計」、「05-プログラミング」、「06-単体テスト」、「07-結合テスト」、「08-システムテスト」、「09-運用設計」、「10-保守設計」等が格納される。
【0024】
なお、
図6から
図8に示したディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)は、企業や、制作物の種類、利用している用語等でも変わるため、企業それぞれの特有のディレクトリ構造が可能となる。
図6から
図8に示したディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)は、ファイル管理システム1内で共通に利用できる辞書的なものである。このため、後述するコミュニケーションデータ転送部135は、例えば、SNS等のコミュニケーションデータをディレクトリ154に転送する場合、
図6から
図8に示したディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造に係る情報(ディレクトリ、フォルダ情報)、及びコミュニケーションデータ保存先テーブル153を参照することにより、正しい位置にコミュニケーションデータを転送することができる。
また、
図6から
図8に示したディレクトリデザインにより形成されるディレクトリ構造は、4つの階層を有したが、これに限定されず、4つ以外の複数の階層を有してもよい。
【0025】
<制御部13>
制御部13は、CPU(Central Processing Unit)、ROM、RAM、CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)メモリ等を有し、これらはバスを介して相互に通信可能に構成される、当業者にとって公知のものである。
CPUはサーバ10を全体的に制御するプロセッサである。CPUは、ROMに格納されたシステムプログラム、及びデータの転送処理、抽象化処理、及び分析処理等のアプリケーションプログラムを、バスを介して読み出し、システムプログラム、及びデータの転送処理、抽象化処理、及び分析処理等のアプリケーションプログラムに従ってサーバ10全体を制御する。これにより、
図4に示すように、制御部13が、IDマネージャー130、デザイン登録部131、ファイル登録部132、デザイン参照部133、デザイン判定部134、コミュニケーションデータ転送部135、ストアデータ転送部136、データ分析部137、コミュニケーションサービス提供部138、及びストアサービス提供部139の機能を実現するように構成される。RAMには一時的な計算データや表示データ等の各種データが格納される。また、CMOSメモリは図示しないバッテリでバックアップされ、サーバ10の電源がオフされても記憶状態が保持される不揮発性メモリとして構成される。
【0026】
<IDマネージャー130>
IDマネージャー130は、通信部11を介して、端末装置20から受信したユーザの認証情報と、記憶部15に予め登録されたユーザに関する情報(例えば、IDやパスワード等)と、に基づいて当該ユーザのアクセスを許可するか否かを判定する。当該ユーザのアクセスを許可し、ユーザがコミュニケ―ションサービス、ストアサービス、又はストレージサービスを要求する場合、IDマネージャー130は、当該ユーザに対して端末装置20を介してコミュニケーションサービス、ストアサービス、又はストレージサービスの利用を可能にする。ここで、ストレージサービスは、後述するデザイン登録部131、ファイル登録部132、デザイン参照部133、デザイン判定部134、及びデータ分析部137の機能を提供するサービスを意味する。
【0027】
<デザイン登録部131>
デザイン登録部131は、例えば、外部装置(図示しない)により予め任意の企業の任意の業務フローに沿ってデザインされた
図6、
図8、
図9に示すディレクトリデザインを自動的に取り込む。デザイン登録部131は、取り込んだディレクトリデザインに基づいて、複数の階層を備える任意のディレクトリ構造をディレクトリ154の例えばセールス業務1541、製造現場1542、システム設計1543毎に形成する。
また、デザイン登録部131は、ディレクトリ構造により定義された複数の階層におけるフォルダ又はファイルを一元的に管理するためのディレクトリ、フォルダ情報を記憶部15に登録する。
【0028】
<ファイル登録部132>
ファイル登録部132は、予め作成された任意のファイルを、ディレクトリ154によって管理される当該ファイルを格納するための(記憶部15に形成された)フォルダに保存する。
【0029】
<デザイン参照部133>
デザイン参照部133は、デザイン登録部131により予め記憶部15のディレクトリ154に登録されたディレクトリ構造を検索する。デザイン参照部133は、ファイル登録部132によりファイルを記憶部15に保存するとき、ファイルの保存先の候補となるディレクトリ及びフォルダを階層毎に案内する。
具体的には、デザイン参照部133は、例えば、セールス業務1541に関して予め作成された文書ファイル、図面ファイル、写真データファイル等のファイルをセールス業務1541等に対応して形成された
図5Bに記載のディレクトリ構造に基づいて記憶部15に新規登録する場合、新規登録するファイルに対応するディレクトリ、フォルダ情報を記憶部15のディレクトリ154から検索する。具体的には、デザイン参照部133は、検索したディレクトリ、フォルダ情報を参照することにより、新規登録するファイルを、
図5Bに例示したディレクトリ構造に基づいてフォルダ02のフォルダ02-2に保存先として案内する。そうすることで、ファイル登録部132は、新規登録するファイルのファイル名を「フォルダ02 フォルダ02-2 文書ファイル」として、フォルダ02のフォルダ02-2に保存することができる。
以上のように、サーバ10は、作成されたデータファイル、文書ファイル、画像ファイル、図面ファイル等を予め設定されたフォルダに登録されるので確実なフォルダ管理ができ、ファイルの検索が容易になる。また、複数人数で利用する場合は、複数人で利用する場合のフォルダ管理も容易になる。さらにファイルを異なるフォルダに登録することができないため、例えばフォルダが顧客別で作成されている場合は、誤って別の顧客用のファイルを登録することを防止することができる。
【0030】
なお、デザイン参照部133は、例えば、作成された文書ファイルを
図5Bに示すフォルダ02のフォルダ02-2に保存する場合、ファイル登録を選択すると、
図5Aに示すディレクトリデザインを参照し階層0のフォルダ構成を、当該文書ファイルを作成した端末装置20の表示装置(図示しない)に表示するようにしてもよい。例えば、端末装置20を介して、ユーザによりドロップダウン形式で階層0のフォルダ02が選択されると、階層1のフォルダ構成が選択できるように表示装置(図示しない)に表示され、さらにユーザによりフォルダ02-2が選択されると、階層2にフォルダは存在しないので、ファイル名を入力する項目を表示し、任意のファイル名を設定できるようになる。端末装置20は、ユーザにより「文書ファイル」のファイル名が入力されると、ファイル登録部132は、「フォルダ02 フォルダ02-2 文書ファイル」というファイル名称により、当該フォルダ内に新規登録することができる。
【0031】
<デザイン判定部134>
デザイン判定部134は、ファイル登録部132により記憶部15に保存されたファイルを、記憶部15に再保存するとき、ファイルの保存されたディレクトリ154及び/又はフォルダと同じディレクトリ154及び/又はフォルダに再保存しているか否かを判定する。
具体的には、デザイン判定部134は、例えば、端末装置20により文章ファイル等のファイルが編集され、編集されたファイルを再登録(再保存)する場合、ファイル再登録を選択すると、当該ファイルのファイル名称に付けられたフォルダ名称と、例えば
図5Aや
図6から
図8に示したディレクトリデザイン(デザインシート)とを比較する。デザイン判定部134は、ディレクトリデザイン(デザインシート)にないフォルダに登録しようした場合、「登録フォルダがありません。新規登録をしてください」のメッセージ等のアラームを、ファイルを編集した端末装置20に出力し、端末装置20の表示装置(図示しない)に表示する。
そうすることで、サーバ10は、ファイルを異なるフォルダに登録することができないため、例えばフォルダが顧客別で作成されている場合、誤って別の顧客用のファイルを登録することを防止することができる。
【0032】
また、デザイン判定部134は、
図9に示す、Windows(登録商標)等のOSにより、自動的に記録されるファイルのメタデータを利用するようにしてもよい。
図9は、メタデータの一例を示す図である。
具体的には、例えば、ディレクトリ毎に、ファイルを作成するときに自動的に生成される当該ファイルに係るメタデータにどのようなデータを自動的に書き込ませるかの運用を決めておき、事前に場所と、書き込む内容を、ディレクトリデザイン(デザインシート)に記入しておくことで、所定のファイルを当該システムに登録する際、Windows(登録商標)等のOSは、ファイル名をデザインシートに基づいて自動的に生成すると同時にメタデータを書き込むことができる。そうすることで、例えば、
図6に示すように予め、メタデータのタイトルに「セールス情報」や、分類に「製品番号4444」等を設定しておくことで、当該ファイルを再登録するときにこのメタデータを表示したり、このメタデータを確認用のテキストとして利用することができる。なお、ファイルを作成するときに自動的に生成される当該ファイルに係るメタデータにどのようなデータを自動的に書き込ませるかの運用を決めるとき、及び、当該ファイルを再登録するときには、当該ファイルに係るメタデータの候補を表示してユーザに選択させるようにしてもよい。
具体的には、例えば、
図6から
図8に示すように、ディレクトリ154の例えばセールス業務1541、製造現場1542、システム設計1543毎にメタデータにどのようなデータを書き込むかの運用を予め決定し、事前に場所と書き込む内容とをディレクトリデザイン(デザインシート)に記入する。こうすることで、デザイン判定部134は、ファイルを登録する際に、ファイル名を自動的に生成すると同時に当該ファイルに係るメタデータの所定の場所に所定のデータを書き込むことができる。例えば、
図9に示すように予めタイトルに「セールス情報」や、分類に「製品番号4444」等を設定することにより、デザイン判定部134は、再登録時に当該データを表示したり、確認用のテキストとして利用可能とすることができる。
【0033】
<コミュニケーションデータ転送部135>
コミュニケーションデータ転送部135は、コミュニケーションデータ保存先テーブル153に基づいて、SNSやメール等のコミュニケーションサービスにおいて記憶されたコミュニケーションデータを所定のタイミングで、コミュニケーションデータを保存するディレクトリ154のフォルダに転送する。
具体的には、コミュニケーションデータ転送部135は、当該コミュニケーションサービスにおけるルームデータ151に登録されたコミュニケーションデータを、当該ルームに記録されるコミュニケーションデータに基づいて、ディレクトリ154の例えば、セールス業務1541、製造現場1542、システム設計1543の打ち合わせ等のフォルダに転送し蓄積する。コミュニケーションデータ転送部135は、各ルームの転送をするか否か、転送する場合にディレクトリ154のどこのフォルダに転送するかを定義したコミュニケーションデータ保存先テーブル153に従って、1日に1回、あるいは指定された時刻等の所定のタイミングで転送するようにしてもよい。
なお、コミュニケーションデータ転送部135は、ルームデータ151に登録された、ルームメンバの名前等の個人情報を含むため、ルームで発信されたメッセージ内容とSNS等に登録されている「姓」、「名」等の文字列と全文を比較し、個人情報を特定できると思われる文字列は「****」と置き換える等の匿名化処理を行ったうえでコミュニケーションデータを転送するようにしてもよい。
【0034】
<ストアデータ転送部136>
ストアデータ転送部136は、前述したように例えばECサイトを含む任意のストアサービスにおけるストア利用者であるユーザのID情報(顧客情報)及び/又は商品情報を含むストアデータを、デザイン登録部131により記憶部15に予め形成されたディレクトリ構造のうち、例えばセールス業務1541の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送する。
具体的には、ストアデータ転送部136は、例えば、ストア利用者のID情報(顧客情報)及び/又は商品情報を含むストアデータを、端末装置20のユーザの氏名、性別、年齢、住所、メールアドレス、電話番号、携帯電話番号等の個人情報が特定できないように抽象化処理を行う。例えば、ストアデータ転送部136は、年齢について10代や20代等に抽象化し、住所について都道府県だけに抽象化する等して、1日に1回、あるいは指定された時刻に定期的にストアデータをセールス業務1541のストア情報のフォルダに転送する。このように一部のデータは、個人を特定しないように抽象化処理を行い、利用するが、その他の個人を特定するデータはストアデータ転送部136の機能(転送機能2)を利用してセールス業務のストア情報には送られないよう保護処理がされている。
そうすることで、後述のデータ分析部137は、抽象化されたストアデータを利用し、任意の商品の商品名や製品番号で検索した結果を年代で集計する等の処理を行うことにより商品の購買層の把握等、一般のEコマースが実施しているマーケティングができる。
【0035】
<データ分析部137>
データ分析部137は、例えば、デザイン登録部131によって記憶部15に予め形成された、任意の企業の任意の業務フローに沿って記憶部15に形成されたディレクトリ構造のうち、コミュニケーションデータ転送部135により製造現場の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送されたコミュニケーションデータに基づいて、製造現場における課題、コミュニケーションデータ転送部135によりセールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送されたコミュニケーションデータに基づいて、セールス業務における課題、又はコミュニケーションデータ転送部135によりシステム設計業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送されたコミュニケーションデータに基づいて、システム設計業務における課題、の少なくともいずれかの課題を分析しユーザに対して照会することができる。
あるいは、データ分析部137は、デザイン登録部131により記憶部15に予め形成された、任意の企業の任意の業務フローに沿って記憶部15に形成されたディレクトリ構造のうち、製造現場の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、製造現場における製造進捗状況、若しくは前記製造現場における過去事例、セールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、セールス業務におけるセールス業務の進捗状況、若しくはセールス業務における過去事例、又はシステム設計業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、システム設計業務における進捗状況、若しくはシステム設計業務における過去事例、の少なくともいずれかの進捗状況若しくは過去事例を分析し照会することができる。
【0036】
具体的には、データ分析部137は、例えば、セールス業務1541の営業報告書フォルダ内のレポートを学習済みモデルに入力し、レポート毎に特徴を抽出するようにしてもよい。こうすることで、データ分析部137は、例えばレポートの内容分析から内容が先月と比較し、ポジティブ用語が多いか、ネガティブ用語が多いか等の分析で、先月と比較した景気動向等を分析することができる。
また、データ分析部137は、以前に加工した加工製品を検索する場合、システム内の検索エンジンと連動し、製品名や製品番号、そして図面データや写真データをキーとして過去の加工製品のデータを検索するようにしてもよい。
例えば、データ分析部137は、携帯電話で撮影された画像をキーとして、画像データに撮像された加工物をキーにして過去の加工物及び類似した加工物を推定する学習済みモデルに入力し、過去の加工物、及び類似した加工製品の情報を検索するようにしてもよい。
また、データ分析部137は、製造現場1542のフォルダ内にある、検討図面、承認図面、素材検討、加工プログラム、加工形状、製品写真、検査成績書、作業手順書等を加工現場における作業の順に登録されていれば、フォルダ内の最新のファイルに付与された日付に基づいて、製造進捗を確認するようにしてもよい。
また、データ分析部137は、セールス業務1541のフォルダ内にあるデータを用いて、製造現場1542の場合と同様にセールス業務の進捗を確認することができる。また、データ分析部137は、コミュニケーションデータ転送部135により転送されたルーム内のチャット数等の情報量により、商談の複雑さや課題等を判断する情報を入手するようにしてもよい。
また、データ分析部137は、製造現場1542のフォルダ内にあるデータを用いて、過去に加工した製品に関する製品番号等の情報を基に、以前作成した企画書や提案書を検索するようにしてもよい。
また、データ分析部137は、システム設計1543においても同様に、画像認識における類似製品の製品番号を基に、要件定義等の過去データを検索するようにしてもよい。
【0037】
<コミュニケーションサービス提供部138>
コミュニケーションサービス提供部138は、社内又は取引先の端末装置20との間でやり取りされるSNSやメール等の人系データを設定されたルームデータ151のルームに入力することを可能にするサービスを提供する。
具体的には、本システムのユーザが端末装置20を介して、本システムが提供するSNS等のコミュニケーションを利用した場合、コミュニケーションサービス提供部138は、ルームデータ151のルームを製品A、製品番号AA等の製品別の製造現場コミュニケーションのチャットや写真、図面等の登録場所であるとか、製品別のセールス業務のコミュニケーションの登録であるとか、製品別のシステム設計に関するコミュニケーションの登録場所として利用することができる。
なお、コミュニケーションは、本システムが提供するSNS等に限定されず、本システム以外が提供するSNS等と連携するようにしてもよい。
【0038】
<ストアサービス提供部139>
ストアサービス提供部139は、例えば、本システムのECサイトによるネット販売等のサービスを提供する。ストアサービス提供部139は、例えば、本システムの提供するストアサービスとしてのECサイトで商品が購入された場合、当該商品を購入したストア利用者のID情報(顧客情報)及び/又は商品情報を含むデータを、セールス情報として利用できるようにストアデータ152に格納する。
なお、ストアサービス提供部139は、本システムが提供するECストアに限定されず、本システム以外が提供するECストアと連携するようにしてもよい。
【0039】
このように、サーバ10は、会社の業務フローに沿って、データを格納するディレクトリ154をデザインすることで、企業内でのいろいろなデータが一元管理され、紐付けられることにより、データの誤入力や誤共有の防止、及び紐付けたデータ再利用により、会社業務の進捗把握や有用な情報の検索時間の短縮、さらに有用な情報の再利用等によるDX(デジタルトランスフォーメーション)が可能になる。
【0040】
<サーバ10のコミュニケーションデータ転送処理>
次に、本実施形態に係るサーバ10のコミュニケーションデータ転送処理に係る動作について説明する。
図10は、サーバ10のコミュニケーションデータ転送処理について説明するフローチャートである。ここで示すフローは、端末装置20によりコミュニケーションサービスが利用される度に実行される。
【0041】
ステップS11において、コミュニケーションサービス提供部138は、端末装置20との間でやり取りされるSNSやメール等のコミュニケーションデータを設定されたルームデータ151のルームに入力する。
【0042】
ステップS12において、コミュニケーションデータ転送部135は、コミュニケーションデータ保存先テーブル153に基づいて、ルームデータ151に格納されたコミュニケーションデータを所定のタイミングで、ディレクトリ154のフォルダに転送し蓄積する。
【0043】
<サーバ10のストアデータ転送処理>
次に、本実施形態に係るサーバ10のストアデータ転送処理に係る動作について説明する。
図11は、サーバ10のストアデータ転送処理について説明するフローチャートである。ここで示すフローは、端末装置20によりストアサービスが利用される度に実行される。
【0044】
ステップS21において、ストアサービス提供部139は、本システムの提供するストアサービスとしてのECサイトで商品が購入された場合、当該商品を購入したストア利用者のID情報(顧客情報)及び/又は商品情報を含むデータを、セールス情報としてストアデータ152に格納する。
【0045】
ステップS22において、ストアデータ転送部136は、ストアデータ152に格納されたストアデータを所定のタイミングで、セールス業務1541のストア情報のフォルダに転送し蓄積する。
【0046】
以上により、一実施形態のサーバ10は、デジタルトランスフォーメーション(DX)のコンセプトに基づいて、作成されたデータファイル、文書ファイル、画像ファイル、図面ファイル等の様々なファイルを予め設定されたフォルダに登録されるので確実なファイル管理、及びファイル検索を容易に行うことができる。
また、サーバ10は、複数の人数で利用する場合でもフォルダ管理が容易になる。
さらに、サーバ10は、ファイルを異なるフォルダに登録することができないため、例えばフォルダが顧客別で作成されている場合は、誤って別の顧客用のファイルを登録することを防止することができる。
また、サーバ10は、会社の業務フローに沿って、データを格納するディレクトリ154をデザインすることで、企業内でのいろいろなデータが一元管理され、紐付けられることにより、データの誤入力や誤共有の防止、及び紐付けたデータ再利用により、会社業務の進捗把握や有用な情報の検索時間の短縮、さらに有用な情報の再利用等によるDXが可能になる。
また、サーバ10は、セールス業務1541の営業報告書のフォルダ内のレポートを学習済みモデルに入力しテキスト分析することで、フォルダ内の登録されているレポート毎の特徴を抽出し、報告書の内容分析から内容が先月と比較することで、ポジティブ用語が多いか、ネガティブ用語が多いか等の分析で、先月と比較した景気動向等も分析することができる。
【0047】
以上、一実施形態について説明したが、サーバ10は、上述の実施形態に限定されるものではなく、目的を達成できる範囲での変形、改良等を含む。
【0048】
<変形例>
上述の実施形態では、ファイル管理システム1は、クラウド上のサーバ10で動作するとしたが、これに限定されない。例えば、サーバ10は、サーバ10の各機能を適宜複数のサーバに分散される、分散処理システムとしてもよい。この場合は、大規模な事業体で利用される場合で、国別、あるいは地域別に設置された複数のサーバ間は同じディレクトリ構造をコピーして利用する等してもよい。
あるいは、サーバ10のIDマネージャー130、デザイン登録部131、ファイル登録部132、デザイン参照部133、デザイン判定部134、コミュニケーションデータ転送部135、ストアデータ転送部136、データ分析部137、コミュニケーションサービス提供部138、及びストアサービス提供部139の機能を、例えば、単体のコンピュータ上で機能させるようにしてもよい。
【0049】
なお、一実施形態における、サーバ10に含まれる各機能は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせによりそれぞれ実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
例えば、ストレージサービスの提供するデザイン登録部131、ファイル登録部132、デザイン参照部133、デザイン判定部134、及びデータ分析部137の機能については、それぞれの機能を提供するプログラムをコンピュータに実行させることにより実現するようにしてもよい。また、複数の関連する機能(例えば、デザイン登録部131、デザイン参照部133、デザイン判定部134、及びデータ分析部137)を1つのプログラムをコンピュータに実行させることにより実現するようにしてもよい。
【0050】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(Non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(Tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(Transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は、無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0051】
なお、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0052】
以上を換言すると、本開示の情報処理装置は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
【0053】
(1)本開示の情報処理装置は、制御部13と、記憶部15と、を備える情報処理装置であって、制御部13は、予め任意の企業の任意の業務フローに沿ってデザインされた複数の階層を備える任意のディレクトリ構造を記憶部15に形成するデザイン登録部131を備え、デザイン登録部131は、さらに、ディレクトリ構造により定義された複数の階層におけるフォルダ又はファイルを一元的に管理するためのディレクトリ、フォルダ情報を記憶部15に登録する。
この情報処理装置によれば、デジタルトランスフォーメーション(DX)のコンセプトに基づいて、作成された様々なファイルのファイル管理、及びファイル検索を容易に行うことができる。
【0054】
(2) (1)に記載の情報処理装置において、制御部13は、さらに、予め作成された任意のファイルを記憶部15に保存するファイル登録部132と、デザイン登録部131により予め記憶部15に登録されたディレクトリ構造に係るディレクトリ、フォルダ情報を検索するデザイン参照部133と、を備え、デザイン参照部133は、ファイル登録部132によりファイルを記憶部に保存するとき、ファイルの保存先の候補となるディレクトリ及びフォルダを階層毎に案内してもよい。
そうすることで、情報処理装置は、作成された任意のファイルを予め設定されたフォルダに登録するので確実なフォルダ管理ができ、容易にファイルを検索できる。
【0055】
(3) (2)に記載の情報処理装置において、制御部13は、さらにファイル登録部132により記憶部15に保存されたファイルを、記憶部15に再保存するとき、ファイルの保存されたディレクトリ及び/又はフォルダとは、異なるディレクトリ及び/又はフォルダに再保存しているか否かを判定するデザイン判定部134を備え、デザイン判定部134は、ファイルの保存されたディレクトリ及び/又はフォルダとは、異なるディレクトリ及び/又はフォルダに再保存する場合、アラームを出力してもよい。
そうすることで、情報処理装置は、ファイルを異なるフォルダに登録することができないため、フォルダが顧客別で作成されている場合、誤って別の顧客用のファイルを登録することを防止することができる。
【0056】
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の情報処理装置において、記憶部15は、デザイン登録部131により記憶部15に予め形成されたディレクトリ構造のうち、少なくともSNS又はメールを含む任意のコミュニケーションデータに対して、コミュニケーションデータを保存するディレクトリ構造を対応づけた、コミュニケーションデータ保存先テーブル153を記憶し、制御部13は、さらにコミュニケーションデータ保存先テーブル153に基づいて、コミュニケーションデータを所定のタイミングで、コミュニケーションデータを保存するディレクトリのフォルダに転送するコミュニケーションデータ転送部135を備えてもよい。
そうすることで、情報処理装置は、任意のコミュニケーションデータを予め設定されたフォルダに登録するので確実なフォルダ管理ができ、容易にコミュニケーションデータを検索できる。
【0057】
(5) (4)に記載の情報処理装置において、制御部13は、さらに、データ分析部137を備え、データ分析部137は、デザイン登録部131によって記憶部15に予め形成された、任意の企業の任意の業務フローに沿って記憶部15に形成されたディレクトリ構造のうち、コミュニケーションデータ転送部135により製造現場の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送されたコミュニケーションデータに基づいて、製造現場における課題、コミュニケーションデータ転送部135によりセールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送されたコミュニケーションデータに基づいて、セールス業務における課題、又はコミュニケーションデータ転送部135によりシステム設計業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送されたコミュニケーションデータに基づいて、システム設計業務における課題、の少なくともいずれかの課題を分析し照会してもよい。
そうすることで、情報処理装置は、任意のコミュニケーションデータを予め設定されたフォルダに登録するので、セールス業務、製造現場、システム設計における課題を容易に分析することができる。
【0058】
(6) (4)に記載の情報処理装置において、制御部13は、さらに、データ分析部137を備え、データ分析部137は、デザイン登録部131により記憶部15に予め形成された、任意の企業の任意の業務フローに沿って記憶部15に形成されたディレクトリ構造のうち、製造現場の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、製造現場における製造進捗状況、若しくは製造現場における過去事例、セールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、セールス業務におけるセールス業務の進捗状況、若しくはセールス業務における過去事例、又はシステム設計業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、システム設計業務における進捗状況、若しくはシステム設計業務における過去事例、の少なくともいずれかの進捗状況若しくは過去事例を分析し照会してもよい。
そうすることで、情報処理装置は、任意のコミュニケーションデータを予め設定されたフォルダに登録するので、セールス業務、製造現場、システム設計における進捗状況若しくは過去事例を容易に分析することができる。
【0059】
(7) (1)から(4)いずれかに記載の情報処理装置において、制御部は、少なくとも電子商取引(EC)サイトを含む任意のストアにおける少なくとも顧客情報及び/又は商品情報を含むストアデータを、デザイン登録部131により記憶部15に予め形成されたディレクトリ構造のうち、セールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送するストアデータ転送部136を備えてもよい。
そうすることで、情報処理装置は、任意のストアデータを予め設定されたフォルダに登録するので確実なフォルダ管理ができ、容易にストアデータを検索できる。
【0060】
(8) (7)に記載の情報処理装置において、制御部13は、さらに、データ分析部137を備え、データ分析部137は、デザイン登録部131によって記憶部15に予め形成された、任意の企業の任意の業務フローに沿って記憶部15に形成されたディレクトリ構造のうち、ストアデータ転送部136によりセールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに転送されたストアデータに基づいて、商品情報に含まれる商品毎にマーケティングを行い照会してもよい。
そうすることで、情報処理装置は、任意のストアデータを予め設定されたフォルダに登録するので、商品毎にマーケティングを容易に行うことができる。
【0061】
(9) (8)に記載の情報処理装置において、記憶部15は、テキストデータを入力しテキストデータにおいて予め設定された用語が出現する割合を推定する学習済みモデルを記憶し、データ分析部137は、少なくともセールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに格納されたテキストデータ毎に学習済みモデルに入力し、学習済みモデルの推定結果に基づいて少なくともセールス業務の進捗状況、若しくは景気動向を分析し照会してもよい。
そうすることで、情報処理装置は、セールス業務の進捗状況、若しくは景気動向を容易に分析することができる。
【0062】
(10) (4)に記載の情報処理装置において、記憶部15は、画像データを入力し画像データに撮像された加工物をキーにして過去の加工物及び類似した加工物を推定する学習済みモデルを記憶し、制御部13は、さらに、データ分析部137を備え、データ分析部137は、製造現場の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、製造現場において取得された画像データを学習済みモデルに入力し、学習済みモデルの推定結果に基づいて製造現場における製造進捗状況、若しくは前記製造現場における過去事例、セールス業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、セールス業務において取得された画像データを学習済みモデルに入力し、学習済みモデルの推定結果に基づいてセールス業務の進捗状況、若しくはセールス業務における過去事例、又はシステム設計業務の業務フローに沿って形成されたフォルダに基づいて、システム設計業務において取得された画像データを学習済みモデルに入力し、学習済みモデルの推定結果に基づいてシステム設計業務の進捗状況、若しくは前記システム設計業務における過去事例、の少なくともいずれかの進捗状況若しくは過去事例を分析し照会してもよい。
そうすることで、情報処理装置は、取得された画像データを学習済みモデルに入力することで、セールス業務、製造現場、システム設計における進捗状況若しくは過去事例を容易に分析することができる。
【0063】
(11) (3)に記載の情報処理装置において、デザイン判定部134は、ファイル登録部132により記憶部15に保存されたファイルを記憶部15に再保存するとき、ファイルが記憶部15に新たに保存されるときに設定された当該ファイルのメタデータを参照してもよい。
そうすることで、情報処理装置は、いろいろなデータを一元管理し、紐付けられることにより、データの誤入力や誤共有の防止をすることができる。
【符号の説明】
【0064】
1 ファイル管理システム
10 サーバ
11 通信部
13 制御部
130 IDマネージャー
131 デザイン登録部
132 ファイル登録部
133 デザイン参照部
134 デザイン判定部
135 コミュニケーションデータ転送部
136 ストアデータ転送部
137 分析部
15 記憶部
151 ルームデータ
152 ストアデータ
153 コミュニケーションデータ保存先テーブル
154 ディレクトリ
1541 セールス業務
1542 製造現場
1543 システム設計
20(1)~20(n) 端末装置
30 ネットワーク