(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167597
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20221027BHJP
【FI】
A63F7/02 328
A63F7/02 352F
A63F7/02 352L
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021073496
(22)【出願日】2021-04-23
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129654
【弁理士】
【氏名又は名称】大池 達也
(72)【発明者】
【氏名】栢森 啓
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA04
2C088CA11
(57)【要約】
【課題】体内チップを会員証として利用することを望む遊技者について、各種の遊技サービスを利用する際の利便性を向上させることが可能な遊技場用システムを提供すること。
【解決手段】会員証の使用を条件として各種の遊技サービスを実施する遊技場向けの遊技場用システム1は、遊技者の体内に埋設された体内チップ12に対して体内チップIDを書き込む体内識別情報書込手段を備えており、遊技用装置の一つである計数貸出ユニット3は、カードIDの認証および体内チップIDの認証のうちの少なくとも何れか一方を条件として会員サービスを実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技機が設置され、所定の会員登録手続を行った遊技者に対して会員識別情報を記憶した会員記憶媒体を発行し、当該会員記憶媒体の使用を条件として前記遊技機に関する各種の遊技サービスを実施する遊技場向けの遊技場用システムにおいて、
会員登録を希望する遊技者の体内に埋設された体内記憶媒体に対して所定の体内識別情報を書き込む体内識別情報書込手段と、
前記会員識別情報及び前記体内識別情報のうち少なくとも何れか一方を対応付けて、会員登録された各遊技者の属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、
遊技者に対して所定の遊技サービスを実行可能な遊技用装置と、を備え、
該遊技用装置は、
前記会員記憶媒体に記憶された会員識別情報を読み取る会員識別情報読取手段と、
前記体内記憶媒体に記憶された体内識別情報を読み取る体内識別情報読取手段と、
前記会員識別情報読取手段により読み取られた会員識別情報の認証、及び前記体内識別情報読取手段により読み取られた体内識別情報の認証、のうち少なくとも何れか一方を条件として所定の遊技サービスを実行する遊技サービス実行手段と、を有していることを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
前記遊技用装置は、前記遊技機において使用する遊技媒体を遊技者に付与する処理を前記遊技サービスとして実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技場用システム。
【請求項3】
前記体内識別情報読取手段は、前記体内記憶媒体と近距離無線通信を行うことにより前記体内識別情報を読み取ることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技場においては、例えば下記の特許文献1に記載されているように、遊技者に対して発行した会員カードや遊技者が所持する携帯端末からID情報(識別情報)を読み取って遊技者一人一人を特定し、各遊技者に対して各種のサービスを提供するとともに、遊技者の遊技状況に関する情報を収集・分析する運用が一般的となっている。
【0003】
ところで近年、人体に埋め込まれたICチップである体内チップに記録された個人情報を利用して認証を行う技術が実用化されている。今後、遊技場においても会員カードや携帯端末に代わって体内チップを会員証として利用する運用が考えられる。体内チップを会員証として利用できれば、会員カードや携帯端末などの媒体を持ち歩く必要がなくなるため、遊技者にとっても非常に便利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、体内チップを会員証として利用する運用では、体内チップを埋め込んだ遊技者、体内チップを埋め込んでいない遊技者、埋め込んではいるが遊技場での利用を希望しない遊技者、など様々な遊技者が混在する状況が生じる可能性があり、遊技場側では、このような状況に対する適切な処理や対応が必要になってくる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、体内チップを会員証として利用することを望む遊技者について、各種の遊技サービスを利用する際の利便性を向上させることが可能な遊技場用システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の遊技場用システムは、会員識別情報を記憶する会員記憶媒体の使用を条件として各種の遊技サービスを実施する遊技場向けのシステムである。この遊技場用システムが備える遊技用装置は、会員識別情報の認証および体内識別情報の認証のうち少なくとも何れか一方を条件として所定の遊技サービスを実行する。
【0008】
このように本発明の遊技場用システムは、体内記憶媒体が埋設された遊技者について、各種の遊技サービスを利用する際の利便性を向上できる優れた特性のシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】会員登録端末の電気的構成を示すブロック図。
【
図3】遊技機と計数貸出ユニットとの組合せを示す正面図。
【
図4】計数貸出ユニットの電気的構成を示すブロック図。
【
図6】場内管理装置が管理する会員別遊技価値データ。
【
図7】場内管理装置が管理する会員別遊技履歴データ。
【
図9】携帯端末による二次元コード表示画面の正面図。
【
図10】計数貸出ユニットによる初期画面の正面図。
【
図11】計数貸出ユニットによる会員用画面の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、遊技者の体に埋設された体内記憶媒体の一例である体内チップ12を利用して、会員サービスを利用可能な遊技場用システム1に関する例である。この内容について、
図1~
図11を用いて説明する。
【0011】
図1は、本例の遊技場用システム1のシステム構成を示す図である。遊技場用システム1は、インターネットを介して各遊技場と通信可能に接続された管理サーバ100を含めて構成されている。各遊技場に会員登録された各遊技者の会員情報は、管理サーバ100にて記憶、管理されている。各遊技場の場内管理装置20は、管理サーバ100が記憶、管理する会員情報のうち、自店に登録された遊技者の会員情報を記憶、管理している。
【0012】
例えば、いずれかの遊技場で会員登録済の遊技者であれば、管理サーバ100と接続された他の遊技場において会員登録をする際、管理サーバ100が管理する会員情報を利用して効率良く会員登録を行うことが可能である。会員登録手続の際、住所や氏名などの個人情報を新たに入力等する必要がないので、遊技者側の利便性が高く、会員登録を促すことができる。
【0013】
遊技場用システム1を導入した各遊技場では、会員登録済の遊技者に対して会員サービスが提供される。会員である遊技者は、会員識別情報が記録された会員記憶媒体の一例である会員カード101を会員証として使用して会員サービス(所定の遊技サービスの一例)を利用できるほか、体内識別情報が記録された体内記憶媒体の一例である体内チップ12を会員証として使用して会員サービスを利用できる。遊技場内には、会員である遊技者に会員サービスを提供するための各種の遊技用装置が設置されている。
【0014】
各遊技場では、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機21に対して、玉やメダルなどの遊技媒体の計数や貸出を実行する計数貸出ユニット3、台ランプの機能を備える遊技情報表示装置23、等が個別に設置されている。また、2台の遊技機21毎に、遊技信号や遊技データの送受信を中継する中継装置291が設けられ、遊技機21が配列された遊技機島毎に、遊技信号や遊技データの送受信を中継する島端装置292が設けられている。
【0015】
遊技場内の景品交換カウンタ(図示略)には、持玉を景品に交換する景品交換端末27のほか、会員登録手続を受け付ける会員登録端末5等が設置され、管理スペースには、遊技場内の各種の機器の稼動状況を集中的に管理するための場内管理装置20が設置されている。遊技機島の島端等の遊技場内のフロアには、遊技カード10の入金残高を現金に精算する精算機25が設置されている。
【0016】
遊技場では、場内管理装置20が通信可能に接続された有線LAN等の場内ネットワーク200が構築されている。遊技機21は、対応する遊技情報表示装置23、及び計数貸出ユニット3と共に、中継装置291を介して場内ネットワーク200に接続されている。中継装置291は、計数貸出ユニット3等と遊技機21との間のデータ通信を実現するほか、計数貸出ユニット3等を含めた遊技機21側と場内管理装置20との間の各種のデータ通信を実現する。場内ネットワーク200には、さらに、景品交換端末27、精算機25、会員登録端末5等の機器が通信可能に接続されている。
【0017】
遊技場内には、Wi-Fi等の無線LANのアクセスポイント(図示略)が設置されている。遊技者は、所有する携帯端末14を場内のWi-Fiに接続することで、インターネットを利用できる。遊技場用システム1では、遊技者が所持する携帯端末14を会員登録手続に利用可能である。携帯端末14を利用すれば、会員登録手続に必要な会員情報を直接、管理サーバ100に送信(アップロード)可能である。
【0018】
遊技場用システム1で取り扱う遊技カード10としては、会員に配布される3年間有効の会員カード101のほか、当日限りの一般カード102がある。一般カード102には、識別情報であるカードIDのほか、入金残高、遊技者が獲得した持玉数が記録される。一方、会員カード101には、会員識別情報の一例であるカードID(会員ID)のほかに入金残高が記録される一方、持玉数等の情報は記録されない。会員の持玉数等の情報は、場内管理装置20にて記憶、管理される。
【0019】
以下、管理サーバ100、場内管理装置20、景品交換端末27、精算機25、携帯端末14、体内チップ12について簡単に説明した後、会員登録端末5、及び計数貸出ユニット3について詳しく説明する。
【0020】
(管理サーバ)
管理サーバ100は、遊技場外に設置されるサーバ装置であり、インターネットを介して各遊技場と通信可能に接続されている。管理サーバ100は、上記のごとく、管理する複数の遊技場のうちのいずれかに会員登録済の遊技者の会員情報を記憶し管理する機能を有している。また、管理サーバ100は、遊技者が所持する携帯端末14に、会員登録アプリを配信する機能を有している。管理サーバ100は、会員カード101のカードID及び体内チップ12の体内チップIDのうちの少なくとも何れか一方を対応付けて、会員登録された各遊技者の属性情報を会員情報として記憶する属性情報記憶手段としての機能を有している。
【0021】
(場内管理装置)
場内管理装置20は、上記のごとく、各遊技場に設置されるコンピュータ端末である。場内管理装置20は、遊技場内に設置される遊技機21、計数貸出ユニット3など、各種設備機器の稼動状況を管理する機能のほか、会員登録された遊技者の会員情報や、入金残高、持玉数、貯玉数など会員別の遊技価値データや、会員別の遊技履歴データ等、を記憶し管理する機能を有している。
【0022】
(景品交換端末)
景品交換端末は、遊技者が獲得した遊技価値(貯玉数、持玉数)に基づいて景品交換処理を行う装置である。景品交換端末には、遊技カード10の記録情報を読み書きするカードリーダ27A、遊技者の体内に埋め込まれた体内チップ12の記録情報を読み取るNFCリーダユニット27C、がケーブルを介して外部接続されている。
【0023】
NFCリーダユニット27Cは、NFC(Near Field Communication、近距離無線通信)により体内チップ12の記録情報の読み取りが可能である。NFCリーダユニット27Cは、体内チップ12が埋設された手のひらを置くことができる読取面を有している。NFCリーダユニット27Cは、この読取面に手のひらが置かれた時、体内チップ12に記録された体内チップID(体内識別情報の一例)を含む会員情報の読み取りを実行する。
【0024】
(精算機)
精算機25は、入金残高分の現金を遊技者に払い戻すための装置である。精算機25は、現金をストックするためのストッカーや、現金を払い出すための機構などを備えているほか、会員カード101を含む遊技カード10の記録情報を読み取るカードユニット、遊技者の体内に埋設された体内チップ12の記録情報を読み取るリーダユニット、等を備えている。
【0025】
精算機25は、会員カード101のカードIDあるいは体内チップ12の体内チップIDを読み取ると、管理サーバ100に対し、そのカードIDあるいは体内チップIDを対応付けて(ひも付けて)記録された入金残高等の照会を求める。精算機25は、管理サーバ100から取得した入金残高に相当する現金を遊技者に払い出すように構成されている。
【0026】
(携帯端末)
携帯端末14は、遊技者が所持する多機能型携帯電話(いわゆるスマートフォン)などの通信端末である。管理サーバ100からダウンロードした会員登録アプリがインストールされた携帯端末14であれば、会員登録に必要な会員情報の入力や送信(アップロード)を実行できる。さらに、NFC機能を備える携帯端末14であれば、会員登録アプリを利用して体内チップ12への会員情報の書込が可能である。
【0027】
(体内チップ)
体内チップ12は、例えば、IC(Integrated Circuit)、コンデンサ、電極コイルなどの電子部品が生体適合ガラスで被覆されたICチップである。体内チップ12は、例えば、親指と人差し指の間のみずかきに当たる部分に埋設される。体内チップ12は、リーダ側から発信される電波を元にした電力によって動作するため、電源等を必要とすることなく動作可能である。体内チップ12では、体内識別情報の一例をなす体内チップIDを含む会員情報等が、読み書き可能な状態でICのメモリ領域に記録される。体内チップ12は、体内記憶媒体の一例をなし、体内チップIDは会員IDとして利用される。
【0028】
次に、会員登録処理を実行する会員登録端末5、及び会員サービスを提供可能な遊技用装置の一例である計数貸出ユニット3について説明する。計数貸出ユニット3は、遊技機21に対応して個別に設けられ、遊技媒体であり遊技価値でもある玉の貸出や計数を行う遊技用装置である。そこで、計数貸出ユニット3の説明に先立って遊技機21の概要を説明する。
【0029】
(会員登録端末)
会員登録端末5は、会員登録を希望する遊技者について、所定の会員情報を入力することにより会員登録処理を実行するコンピュータ端末である。特に、本例の会員登録端末5は、会員カード101を発行する会員登録処理に加えて、体内チップ12へ会員情報を書き込む等の会員登録処理を実行可能である。
【0030】
会員登録端末5は、
図2のごとく、CPU501、ROM502、RAM503、I/O504等を備える制御部50を中心として電気的に構成されている。制御部50に対しては、上記の構成のほか、I/F部58、キーボード部521、タッチパネルディスプレイ53を構成する液晶表示部531・タッチパネル532等が、電気的に接続されている。会員登録端末5は、場内ネットワーク200を介して場内管理装置20と通信可能な状態で接続されている。
【0031】
会員登録端末5は、ケーブルで接続される外部ユニットとして、会員カード101を発行するカードユニット5A、二次元コードの記録情報を読み取る二次元コードリーダ5B、遊技者の体内に埋め込まれた体内チップ12の記録情報を読み書きするNFCリーダライタ5Cを備えている。
【0032】
カードユニット5Aは、未登録の会員カード101のカードストック部563と、会員カード101の記録情報を読み書きするカードリーダライタ(カードRW)562と、を備えている。カードユニット5Aは、会員登録端末5の本体側からの信号により、会員カード101に会員情報を記録して発行するように構成されている。
【0033】
二次元コードリーダ5Bは、携帯端末14が表示する二次元コードに記録されたコード情報を読み取るためのユニットである。二次元コードリーダ5Bは、二次元コードの読取面を有している。二次元コードリーダ5Bは、この読取面に近接された二次元コードからコード情報を読み取り、会員登録端末5の本体側に出力する。
【0034】
NFCリーダライタ5Cは、体内チップ12の記録情報を読み書きするためのユニットである。NFCリーダライタ5Cは、会員登録を希望する遊技者の体内に埋設された体内チップ12(体内記憶媒体)に対して所定の体内識別情報の一例をなす体内チップIDを書き込む体内識別情報書込手段の一例である。
【0035】
NFCリーダライタ5Cは、遊技者が手のひらを置くことができる読取面を有している。NFCリーダライタ5Cは、この読取面に手のひらが置かれた状態で、親指と人差し指の間に埋設された体内チップ12に対する情報の書き込みを実行する。体内チップ12への書込み情報には、少なくとも体内識別情報の一例である体内チップIDが含まれる。NFCリーダライタ5Cは、会員登録端末5の本体側からの制御により、会員IDとして利用される体内チップIDを体内チップ12に書き込む。なお、NFCリーダライタ5Cは、体内チップ12の記録情報の読み取りも可能である。
【0036】
(計数貸出ユニット)
計数貸出ユニット3(
図3)は、遊技機毎に個別に設置され、遊技媒体であると共に遊技価値としての玉の貸出処理を行う装置である。計数貸出ユニット3は、遊技用の玉の払出機能、獲得された玉の計数機能、一般カード102を発行する機能などを備えている。計数貸出ユニット3は、会員証としての会員カード101や体内チップ12の使用を条件として、所定の遊技サービスの一例である会員サービスを提供する遊技用装置の一例である。
【0037】
計数貸出ユニット3の説明に先立って、遊技機21の概要を説明する。本例の遊技機21(
図3)は、入賞口などが設けられた遊技領域218に玉を打ち込んで遊技されるパチンコ遊技機である。遊技機21は、遊技領域218の下方に発射装置に供給される玉を貯留する上皿210を有し、さらにその下方に、上皿210から溢れた玉や計数する玉を貯留する下皿212を有している。
【0038】
遊技機21は、計数貸出ユニット3から払出を受けた玉を利用して遊技可能である。遊技機21の遊技では、遊技領域218に打ち込まれた玉が入賞口に入賞すれば、入賞特典として賞球の払出を受けることができる。賞球は、通常、上皿210に払出されるが、上皿210が満杯のときには下皿212に払出される。下皿212には、玉抜きレバー213が設けられている。玉抜きレバー213が操作されると、下皿212の底が抜けて玉を下方に流下させることが可能である。
【0039】
上皿210の縁、遊技者側から見て右側に当たる部分には、計数貸出ユニット3の動作に関わる操作ボタンである貸出ボタン214及び返却ボタン215が配設されている。貸出ボタン214は、遊技機21の払出機構から貸玉を払い出させる操作ボタンである。計数貸出ユニット3は、貸出ボタン214の操作信号を受信すると、入金残高から貸玉の対価を差し引く処理を実行する一方、貸玉の払出信号を遊技機21に送信する。返却ボタン215は、計数貸出ユニット3が受付け中の遊技カード10を返却させるか、あるいは遊技カード10を新規に発行させるための操作ボタンである。
【0040】
計数貸出ユニット3の前面には、
図3のごとく、状態表示部31、貸玉代金となる紙幣を投入する紙幣投入口32、監視カメラ38、タッチパネルディスプレイ33、持玉あるいは貯玉から玉を払い出させる払出ボタン34、パチンコ遊技機21の上皿210に払出玉を供給する払出ノズル35、NFCリーダライタ39(
図4参照。)の読取面390、遊技カード10を挿抜するためのカードスロット36が設けられている。
【0041】
計数貸出ユニット3の最下部には、玉を計数する計数部37が設けられている。計数部37からは中空ダクト371が延設され、この中空ダクト371の先端側には、パチンコ遊技機21の下皿212から流下した玉を受け止める計数受け皿372が設けられている。下皿212の玉抜きレバー213を操作すると、下皿212から計数受け皿372に玉を流下させることができる。計数受け皿372に流下した玉は、中空ダクト371を経由して計数部37に供給される。
【0042】
カードスロット36には、会員カード101や一般カード102等の遊技カード10(
図4参照。)を挿入可能である。上記の通り、会員カード101は、会員登録(仮登録を含む)した遊技者に発行される遊技カードであり、会員IDとしてのカードIDが記録されている。一般カード102は、遊技終了時に入金残高あるいは持玉が残っているときに発行される当日限りの遊技カードである。
【0043】
計数貸出ユニット3は、入金残高を対価として貸玉を払い出し可能であるほか、持玉あるいは貯玉から玉を払い出し可能である。入金残高は、紙幣投入口32に投入された紙幣のうち貸玉の代金として消費されていない残りの金額である。持玉は、遊技を通じて獲得され計数済みの玉である。貯玉は、前日までの遊技で遊技者が獲得しており、遊技場側に預け入れた玉である。なお、貯玉の払出は、会員向けの会員サービスのひとつである。
【0044】
計数貸出ユニット3は、
図4のごとく、CPU301、ROM302、RAM303、I/O304等を備える制御部30を中心として電気的に構成されている。制御部30に対しては、上記の構成のほか、I/F部300、投入紙幣の種別等を検知する紙幣処理部321、監視カメラ38、タッチパネルディスプレイ33を構成する液晶表示部331とタッチスクリーンシート332、体内チップ12の記録情報を読み書きNFCリーダライタ39、遊技カード10を読み書きするカードリーダライタ(カードRW)362、新規発行用の一般カード102を最大10枚ストックするカードストック部363、貸玉等を払い出す払出部341、計数玉を計数する計数部37等が電気的に接続されている。計数貸出ユニット3は、I/F部300を介して場内管理装置20、パチンコ遊技機21と通信可能な状態で接続されている。
【0045】
カードリーダライタ362は、会員記憶媒体の一例である会員カード101に記憶されたカードID(会員識別情報の一例)を読み取る会員識別情報読取手段の一例である。
NFCリーダライタ39は、体内記憶媒体の一例である体内チップ12に記憶された体内チップID(体内識別情報の一例)を読み取る体内識別情報読取手段の一例をなしている。NFCリーダライタ39は、体内チップ12と近距離無線通信を行うことにより、体内チップIDの読取を含めて記録情報の読み書きを実行する。
【0046】
本例の計数貸出ユニット3は、持玉を遊技場側に預け入れて翌日以降の遊技に利用可能とする貯玉サービスを提供可能な遊技用装置である。貯玉サービスにより遊技媒体である玉を遊技者に払い出す(付与する)払出部341は、会員カード101に記録されたカードIDの認証、及び体内チップ12に記録された体内チップIDの認証、のうち少なくとも何れか一方を条件として会員サービスとしての貯玉サービスを実行する遊技サービス実行手段の一例をなしている。
【0047】
次に、以上のように構成された遊技場用システム1において、場内管理装置20が管理する会員情報や会員別データの構成を説明し、続いて、遊技場用システム1の動作の内容を説明する。
【0048】
遊技場用システム1を構成する場内管理装置20は、会員登録リスト(
図5)、会員別遊技価値データ(
図6)、会員別遊技履歴データ(
図7)を記憶、管理している。
図5の会員登録リストは、各会員の会員登録情報のリストである。この会員登録リストでは、会員カード101のカードID、体内チップ12の体内チップID、暗証番号、氏名や年齢や携帯メールアドレスなどの属性情報(個人属性情報)が、会員別で管理されている。この会員登録リストでは、会員カード101に記録されたカードIDと、体内チップ12に記録された体内チップIDと、が対応付けられた状態で管理されている。
【0049】
なお、
図5の会員登録リスト中の2段目の遊技者(氏名BBBB)については、会員証として会員カード101を使用するのみの遊技者であるので、カードIDのみが記憶され、体内チップIDが空欄になっている。また、同3段目の遊技者(氏名CCCC)については、会員カード101が未発行で、会員証として体内チップ12を使用するのみの遊技者であるので、体内チップIDのみが記憶され、会員カード101のカードIDが空欄になっている。
【0050】
図6の会員別遊技価値データは、各会員の入金残高、持玉数、貯玉数のデータである。この会員別遊技価値データでは、各会員のカードID及び体内チップIDのうちの少なくともいずれか一方を対応付けて、入金残高、持玉数、貯玉数が記憶され管理されている。
【0051】
図7の会員別遊技履歴データは、営業日毎の遊技履歴を表す会員別データである。この会員別遊技履歴データは、会員のカードID及び体内チップIDのうちの少なくともいずれか一方を対応付けて管理されている。会員別遊技履歴データでは、営業日毎の遊技履歴が、遊技を行った遊技台別の遊技レコードとして区分して記憶・管理されている。各遊技レコードに対応する遊技期間は、遊技開始時刻及び遊技終了時刻により特定されている。各遊技レコードには、使用金額や打込玉数や払出玉数や大当りの回数や持玉数などの遊技成績を表すデータが含まれている。
【0052】
続いて、以上のような構成の遊技場用システム1の動作の内容について説明する。
遊技場用システム1において会員登録を希望する遊技者は、会員情報となる属性情報を申込用紙に記入して提出するか、あるいは管理サーバ100からダウンロードした会員登録アプリを利用し、予め会員情報を管理サーバ100に登録しておく必要がある。
【0053】
属性情報が記入された申込用紙が遊技者から提出された場合、遊技場の従業員は、会員登録端末5のキーボード部521やタッチパネルディスプレイ53等を利用し、属性情報の入力操作を行う必要がある。会員登録端末5は、新規発行予定の会員カード101のカードIDと共に、入力された属性情報を管理サーバ100に送信する。管理サーバ100は、会員登録端末5から属性情報とカードIDを受信すると、会員登録処理を実行する。管理サーバ100による会員登録処理では、受信した属性情報を会員情報として登録すると共に、その会員情報にカードIDを対応付ける処理が実行される。
【0054】
会員登録端末5は、管理サーバ100にて会員情報が登録されると、その会員情報に対応付けられたカードID等の会員情報等が記録された会員カード101を新規発行する会員登録処理を実行する。会員登録処理は、管理サーバ100による会員情報の登録の後、会員登録端末5による会員カード101の新規発行が行われて完了する。
【0055】
なお、申込用紙を提出した遊技者に体内チップ12が埋設されており、その遊技者が体内チップ登録を希望する場合、会員登録端末5は、入力された属性情報等と共に、体内チップ登録のリクエスト情報を管理サーバ100に送信(アップロード)する。管理サーバ100は、体内チップ登録のリクエスト情報に応じて体内チップIDを割り当て、属性情報に基づいて登録された会員情報にその体内チップIDを対応付ける。そして、管理サーバ100は、割り当てた体内チップID及び登録した会員情報を、会員登録端末5に送信する。会員登録端末5は、管理サーバ100から受信した体内チップIDを含め、体内チップ12に対する会員情報の書込を実行する。
【0056】
会員登録アプリがインストールされた携帯端末14であれば、
図8の会員情報入力画面を表示可能である。会員登録を希望する遊技者は、この会員情報入力画面上で、氏名、年齢、性別、住所、電話番号などの属性情報(個人属性情報)を入力可能である。会員情報入力画面上で属性情報が入力された状態で、最下部に設けられた完了ボタン141を操作すれば、入力した属性情報を管理サーバ100に送信(アップロード)できる。この属性情報は、その後の会員登録処理に応じて管理サーバ100にて会員情報として登録される。
【0057】
会員情報として登録される属性情報を管理サーバ100に送信済の遊技者は、所持する携帯端末14を利用して会員登録端末5に会員登録処理を実行させることが可能である。管理サーバ100は、属性情報のアップロードを受け付けると、その属性情報を特定可能な二次元コードデータ(コード情報)を携帯端末14に送信する。携帯端末14では、会員登録アプリ上で所定の操作を行うことで、管理サーバ100から取得した二次元コードデータに基づく
図9の二次元コード表示画面を携帯端末14に表示できる。
【0058】
図9の二次元コード表示画面は、属性情報のアップロードと引き換えに管理サーバ100から受信した二次元コードデータに基づく二次元コード143の表示画面である。なお、画面中の最下部に設けられた戻るボタン145をタッチすれば、携帯端末14の表示を元の画面に戻すことが可能である。
【0059】
会員登録端末5では、携帯端末14による
図9の二次元コード表示画面が読取面に近接されたとき、二次元コード143の記録情報である二次元コードデータを読み取り可能である。会員登録端末5は、読み取った二次元コードデータ及び新規発行する会員カード101のカードIDを管理サーバ100に送信する。
【0060】
管理サーバ100は、受信した二次元コードデータによって特定される属性情報を会員情報として登録すると共に、その会員情報に対してカードIDを対応付ける。その後、会員登録端末5が、そのカードID等の会員情報が記録された会員カード101を発行して、会員登録処理が完了する。
【0061】
なお、二次元コード表示画面(
図9)を提示した遊技者に体内チップ12が埋設されており、その遊技者が体内チップ登録を希望する場合、会員登録端末5は、読み取った二次元コードデータ等と共に、体内チップ登録のリクエスト情報を管理サーバ100に送信する。管理サーバ100は、体内チップ登録のリクエスト情報に応じて体内チップIDを割り当て、登録された会員情報にその体内チップIDを対応付ける。そして、管理サーバ100は、割り当てた体内チップID及び登録した会員情報を、会員登録端末5に送信する。会員登録端末5は、管理サーバ100から受信した体内チップIDを含め、体内チップ12に対する会員情報の書込を実行する。
【0062】
本例の遊技場用システム1では、会員カード発行及び体内チップ登録のいずれか、あるいは両方が、遊技者側の希望により選択的に実行される。遊技場用システム1では、新規の会員登録の際、会員カード発行のみ、あるいは体内チップ登録のみ、が選択された場合であっても、事後的に、会員カード101と体内チップ12とを対応付けることが可能であり、遊技者側の利便性が高くなっている。
【0063】
続いて、遊技用装置の一例である計数貸出ユニット3での会員カード101あるいは体内チップ12の利用について説明する。
計数貸出ユニット3は、会員カード101や体内チップ12を未認証であって、紙幣の入金もない場合、
図10の初期画面をタッチパネルディスプレイ33に表示する状態にある。この初期画面は、各種の案内メッセージを表示するメッセージ表示欄33Aと、入金残高の残高表示欄33Bと、持玉数・貯玉数を表示する獲得玉表示欄33Cと、が上下3段に亘って配置された画面である。
【0064】
メッセージ表示欄33Aには、会員カード101や体内チップ12の受付を求める旨や、新規会員登録を募る旨のメッセージが表示される。会員カード101や体内チップ12の受付前であって、紙幣等の入金もされてない状態であれば、残高表示欄33Bや獲得玉表示欄33Cには、ゼロ円あるいはゼロ玉が表示される。
【0065】
計数貸出ユニット3は、会員カード101を受け付けたとき、会員カード101に記録されたカードIDの認証を、場内管理装置20に要求する。また、計数貸出ユニット3は、体内チップIDを読み取った場合、場内管理装置20に対して体内チップIDの認証を要求する。
【0066】
計数貸出ユニット3は、会員カード101のカードIDの認証、及び体内チップ12の体内チップIDの認証、のうちの少なくともいずれか一方に応じて、所定の遊技サービスの一例である会員サービスを開始する。計数貸出ユニット3は、この会員サービスの開始に応じて、会員サービスを提供するための
図11の会員用画面をタッチパネルディスプレイ33に表示する。
【0067】
なお、会員IDとしてのカードIDの認証が得られた場合、会員カード101の受付の際に入力された暗証番号の一致、及び会員カード101に記録された入金残高と場内管理装置20が管理する入金残高との一致、が会員サービスの開始条件となる。また、会員IDとしての体内チップIDの認証が得られた場合、体内チップ12に記録された入金残高と場内管理装置20が管理する入金残高との一致が会員サービスの開始条件となる。
【0068】
図11の会員用画面の画面構成は、
図10の初期画面と同様、メッセージ表示欄33A、残高表示欄33B、獲得玉表示欄33Cが、上下3段に亘って配置された画面である。会員用画面のメッセージ表示欄33Aでは、個人を特定した会員向けのメッセージが表示される。また、残高表示欄33B、獲得玉表示欄33Cには、カードIDあるいは体内チップIDを対応付けて場内管理装置20が記憶していた持玉数や入金残高等が初期値として表示される。持玉数や入金残高等の表示は、遊技の進行に応じて随時、更新される。
【0069】
計数貸出ユニット3は、貸出ボタン214の操作に応じて1度数に当たる500円分の125玉ずつ、遊技機21の払出機構を利用して上皿210に貸玉を払い出す。なお、体内チップIDの認証中では、貸出ボタン214の操作後に、認証中の体内チップIDと同じ体内チップIDを読み取りできたことを条件として、貸玉の払出が実行される。
【0070】
また、計数貸出ユニット3は、払出ボタン34の操作に応じて、持玉数あるいは貯玉数の減算と引き換えに、遊技用の玉を1度数ずつ払い出す。なお、体内チップIDによる認証中は、払出ボタン34の操作後に、認証中の体内チップIDと同じ体内チップIDを読み取りできたことを条件として、玉の払出が実行される。
【0071】
計数貸出ユニット3は、計数受け皿372に受け入れた玉を計数可能である。上記のごとく遊技機21の下皿212に設けられた玉抜きレバー213を操作することで、下皿212の玉を計数受け皿372に流下させることができる。このように計数貸出ユニット3が計数した玉数は、持玉数に加算される。
【0072】
なお、ここで、前日以前に遊技者が獲得した玉を遊技場側に預け入れて翌日以降の遊技のために払い出す処理(遊技機21にて使用する玉を遊技者に付与する処理の一例)は、遊技サービスの一例である貯玉サービス(会員サービスの一種)によって実行される処理である。カードIDや体内チップIDを未認証の遊技では、貯玉サービスの利用が制限される。一般カード102による遊技の場合、持玉を遊技場側に預け入れることはできず、翌日以降の遊技に利用することができない。
【0073】
計数貸出ユニット3は、返却ボタン215が操作されると、遊技者を特定可能な識別情報を対応付けた状態で、その時点の持玉数、貯玉数及び入金残高を、場内管理装置20に送信する。場内管理装置20側で貯玉数や入金残高等が正しく記憶されると、計数貸出ユニット3側で記憶される持玉数や入金残高等のデータは遊技終了に応じてリセットされる。
【0074】
会員カード101のカードIDを認証中の場合、返却ボタン215の操作に応じて、そのカードIDを対応付けて持玉数や入金残高等が場内管理装置20に送信されると共に、入金残高を記録した上で会員カード101の返却が実行される。体内チップIDの認証中では、返却ボタン215の操作後に、認証中の体内チップIDと同じ体内チップIDを読み取りできたことを条件として、体内チップIDを対応付けて持玉数や入金残高等が場内管理装置20に送信される。このとき、体内チップ12には、入金残高の書き込みが実行される。
【0075】
また、カードIDや体内チップIDの認証がない非会員による遊技の場合、返却ボタン215が操作されたとき、一般カード102のカードIDを対応付けて持玉数や入金残高が場内管理装置20に送信されると共に、持玉数や入金残高を記録した上で一般カード102の返却が実行される。なお、一般カード102は、カードストック部363に10枚を限度としてストックされている。返却ボタン215の操作に応じてカードストック部363の一般カード102がカードリーダライタ362に繰り出される。上記のごとく場内管理装置20に送信されるカードIDは、このようにカードストック部363から繰り出された一般カード102から読み取られたカードIDである。
【0076】
以上のように、本例の遊技場用システム1は、会員カード101とは別に、遊技者の体内に埋め込まれた体内チップ12を会員証として利用可能なシステムである。この遊技場用システム1では、体内チップ12の利用を希望した遊技者に対して、体内識別情報書込手段としての機能を有する会員登録端末5にて体内チップ12に会員情報を書き込みできる。
【0077】
そして、本例の遊技場用システム1は、計数貸出ユニット3や遊技情報表示装置23などの各種の遊技用装置において、体内チップ12による会員認証を条件として各種の会員向けサービスを実施可能である。この遊技場用システム1では、体内チップ12を有する遊技者が、会員カード101を利用することなく会員向けのサービスを受けることが可能となっており、遊技者側の利便性が向上されている。
【0078】
遊技用装置の一例である計数貸出ユニット3は、遊技機21において使用する遊技媒体である玉を遊技者に付与する処理を、会員向けの遊技サービスとして実行する。例えば、遊技者が獲得した玉を遊技場側に預け入れて、翌日以降の遊技のために払い出す(付与する)貯玉サービスを、会員向けの遊技サービスとして提供すれば、会員登録の動機付けとなり新規の会員登録を増やすことができる。
【0079】
体内識別情報読取手段としての計数貸出ユニット3は、体内チップ12と近距離無線通信(NFC)を行うことにより体内識別情報である体内チップIDを読取可能である。NFCを利用すれば、遊技者側に特段の手間を負担させることなく、体内チップ12に記録された会員情報の読み書きを簡単に実行できる。NFCを利用して会員情報を読み書きすれば、会員カード101とは異なり紛失したり自宅に置き忘れたりするおそれがないという体内チップ12の利便性を最大限に近く活かすことができ、その利用を促進できる。
【0080】
本例の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
本例では、体内チップ12による認証を行う際は暗証番号の照合を不要としたが、体内チップ12認証時も暗証番号の照合を必要としても良い。
また、本例では、遊技用装置として計数貸出ユニット3を例示したが、様々な遊技用装置において体内チップ12による認証を実行できる。例えば、遊技情報表示装置23や精算機25において体内チップ12による認証を条件に各種のサービス処理を実行するようにしても良い。
【0081】
会員登録端末5において体内チップ12に書き込む会員情報は少なくとも体内チップIDを含んでいれば良いが、その他の氏名や年齢などの属性情報を必要に応じて書き込むことも良い。
【0082】
本例の構成では、会員カード101及び体内チップ12に持玉数や貯玉数を記録せず、入金残高のみを記録する一方、一般カード102には、入金残高に加えて持玉数を記録している。この構成に代えて、会員カード101や体内チップ12に持玉数や貯玉数を記録し、場内管理装置20が管理する持玉数等との一致を条件として、計数貸出ユニット3にて利用可能に構成しても良い。あるいは、会員カード101や体内チップ12に入金残高を記録することなく、カードIDあるいは体内チップIDに対応付けて場内管理装置20が記憶する持玉数や入金残高等を、計数貸出ユニット3が取得することも良い。
【0083】
一般カード102についても、持玉数や入金残高の書込みをせず、識別情報であるカードIDのみを書き込むことも良い。カードIDを利用すれば、場内管理装置20がその一般カード102に対応して管理している持玉数等を特定可能である。なお、一般カード102は、原則として当日限り有効であるが、当日中に入金残高の精算をしなかった場合には、例外的に翌日以降も精算可能としても良い。
【0084】
本例では、遊技機として、遊技に応じて遊技媒体である玉を払い出すパチンコ遊技機を例示している。遊技媒体である玉を払い出さず、ポイントを電子データとして加算記憶し、ポイントを消費して玉を発射する封入式遊技機であってもよい。また、遊技機は、パチンコ遊技機に限定されず、例えばパロット(登録商標)やスロットマシンであってもよい。スロットマシンとしては、メダルやコイン等を遊技媒体(遊技価値)として利用して遊技されるタイプであっても良いが、メダル等を使用せず遊技価値としてのポイントを使用して(賭けて)遊技でき、入賞したときにポイントが付与される、いわゆる完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
【0085】
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
【符号の説明】
【0086】
1 遊技場用システム
10 遊技カード
100 管理サーバ(属性情報記憶手段)
101 会員カード(会員記憶媒体)
102 一般カード
12 体内チップ(体内記憶媒体)
14 携帯端末
20 場内管理装置
21 パチンコ遊技機(遊技機)
23 遊技情報表示装置
25 精算機(遊技用装置)
27 景品交換端末(遊技用装置)
291 中継装置
3 計数貸出ユニット(遊技用装置)
341 払出部(遊技サービス実行手段)
362 カードリーダライタ(会員識別情報読取手段)
39 NFCリーダライタ(体内識別情報読取手段)
5 会員登録端末
5C NFCリーダライタ(体内識別情報書込手段)