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▶ 水上 敏行の特許一覧

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  • 特開-止水袋 図1
  • 特開-止水袋 図2
  • 特開-止水袋 図3
  • 特開-止水袋 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167730
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】止水袋
(51)【国際特許分類】
   E02B 3/04 20060101AFI20221027BHJP
【FI】
E02B3/04 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021096945
(22)【出願日】2021-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】513264337
【氏名又は名称】水上 敏行
(72)【発明者】
【氏名】水上 敏行
【テーマコード(参考)】
2D118
【Fターム(参考)】
2D118AA20
2D118BA07
2D118GA12
2D118GA48
(57)【要約】
【課題】道路冠水や側溝からの噴出し等の流水に、止水袋や止水板が提案されているが、より簡単な構造で、コンパクトで安価なものを提供する。
【解決手段】本発明の止水袋は不透水材で伸びの少ない材質を使用して円筒状袋に溶着等する事で流水に負けない止水袋の円筒状堰を形成し、合わせて溶着面に水圧受けシートを重ね合せ接着して静水圧を受け流水の浸水を防ぐ。
適宜な高さと、長さの止水袋を店舗のドア前や家庭の門扉の前に設置し、給水バルブ口から給水し流水を堰き止め、排水バルブ口を開き、止水袋内部の水を排出して、止水袋は消防用ホースの様に巻き取る事で形状を小さく出来るので、搬送・保管も簡単に出来る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不透水材の柔らかく折り曲げ自在シートを使って円筒状袋を形成し、柔らかく・しなやかな材質の水圧受けシートと重ね合わせて圧溶着・接着する事で水漏れの無い止水袋が出来る。
【請求項2】
止水袋の適宜の長さに製作される円筒状袋と水圧受けシートの両端も圧溶着・接着され水漏れの無い状態に形成し、一端に給水バルブ口(排水バルブ口)を設置し、他の一端に自動車等が止水袋に乗り上げた時の破裂防止策として膨張性ゴム(水風船)を設置した止水袋である。
【請求項3】
収納時、円筒状袋は、ほとんど隙間無く、水圧受けシートと一枚板状態に出来、難無く使用後は消防用ホースの様に巻き取る事が出来る止水袋である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、止水袋に関し、特に、大雨での道路冠水や側溝からの噴出し等の流水から店先のドアや個人宅の庭先への流入を防ぐ止水袋に関する。
【背景技術】
【0002】
止水袋としては、河川敷・堤防等の越水を堰き止める越水防止水袋があり堤防決壊を防ぐ大掛かりなものが、特許文献1,2に示す止水袋として提案されている。
【0003】
これ等の止水袋は、河川の激流に耐えるよう構成され、底辺が安定的な△形状を基本に其々の特長を発揮出来るようになっている。
【先行技術文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-99315号広報
【特許文献2】実用新案登録第3225885号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これ等の止水袋は、身近で起きる道路の冠水に依る流水や側溝からの噴出し等の流水には大掛かりで適さず、市街地で多くある対策は商店や工場、地下入口への流水対策として止水板に依る対応が多い、しかし、尚且つ、止水板をも手軽るに備えられない商店や民家では、数センチの冠水や流水にも土嚢を並べるか浸水後モップや箒で流入水を拭き取り・掃き出して毎回対応している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記、越水防止水袋や止水板等に比べ安価で、数十センチ位の冠水や流水を防ぎ、土嚢の様に毎回の手間も要らず、本発明の止水袋は、降雨時、給水バルブ口を開け給水し止水袋に水を満杯に充填し、バルブを閉じて使う。
【0007】
本発明の止水袋は不透水材で伸びの少ない材質を使用して円筒状袋に溶着等する事で流水に負けない止水袋の円筒状堰が出来る、尚且つ、合わせて溶着面に水圧受けシートが静水圧を受け流水の浸水を防ぐ。
【0008】
適宜な高さと、長さの本発明の止水袋を収納するのには、再度、給水バルブ口(排水バルブ口)を開き、止水袋内部の水を排出する、止水袋は消防用ホースの様に巻き取る事で形状を小さく出来るので、搬送・保管も簡単に出来る。
【発明の効果】
【0009】
これまで、止水袋や止水板が提案されているが、冠水や流水に簡単な構成で、コンパクトで安価なものが無く、本発明の止水袋は、家庭用プールやビニールボートと遜色の無い扱いと価格で、これまでの欠点を克服できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の止水袋の使用断面図である。
図2】本発明の止水袋の製作断面図である。
図3】本発明の止水袋の製作正面図である。
図4】本発明の止水袋の収納断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
本発明の止水袋は、図2に示すように本体1が不透水材で柔らかくて伸びの少ない材質を使って2の円筒状を形成し、柔らかく・しなやかな材質を使った3と合わせて圧溶着・接着する事を基本形成とする。
【実施例0012】
図1は、本発明の一実施例の使用断面図で、店舗の自動ドア前や家庭の門扉の前に設置し、2の円筒状袋に水道水や雨水を満杯に充填する事で冠水や流水を堰き止め、3の水圧受けシートが静水圧を受け浸水を防ぐ状態を示す。
【0013】
図2は、先に述べた通り、不透水材の柔らかく折り曲げ自在シート、例えばポリ塩化ビニール等を使って2の円筒状袋を形成し、柔らかく・しなやかな材質の水圧受けシート3と重ね合わせて圧溶着・接着する事で水漏れの無い接合を示す製作断面図である。
【0014】
図3は本発明の止水袋の製作正面図で本体1が適宜の長さに製作される為中間部を省略して図示し、2の円筒状袋と3の水圧受けシートの両端の形成状態を示し、解り易く2の円筒状袋を膨らませた状態にして3の水圧受けシートとの結合状態を示し、又、一端に給水バルブ口(排水バルブ口)4の設置を示し、他の一端に自動車等が止水袋に乗り上げた時の破裂防止策として膨張性ゴム(水風船)5の設置を示す。
【0015】
図4は、本発明の止水袋の収納断面図で、2の円筒状袋がほとんど隙間無く、3の水圧受けシートと一枚板状態を示し、難無く使用後は消防用ホースの様に巻き取る事が出来る事を示す。
【産業上の利用可能性】
【0016】
発明の効果の冒頭で述べた通り、家庭用ビニールプールやビニールボートも、本発明の止水袋の様に安価で簡単な構成から発展させ、家庭用ビニールプールや浮き輪、ビーチマットに水圧受けシートを付加する事で止水袋の代用品として併用出来る。
【符号の説明】
1 止水袋本体
2 円筒状袋
3 水圧受けシート
4 給水バルブ口(排水バルブ口)
5 膨張性ゴム(水風船)
図1
図2
図3
図4