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特開2022-167831温度検知アッセンブリおよびチャージ用ソケット・デバイス
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  • 特開-温度検知アッセンブリおよびチャージ用ソケット・デバイス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167831
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】温度検知アッセンブリおよびチャージ用ソケット・デバイス
(51)【国際特許分類】
   G01K 1/16 20060101AFI20221027BHJP
   G01K 1/14 20210101ALI20221027BHJP
   H01R 13/66 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
G01K1/16 ZAB
G01K1/14 L ZHV
H01R13/66
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022068959
(22)【出願日】2022-04-19
(31)【優先権主張番号】202120839630.3
(32)【優先日】2021-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516193944
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・テクノロジー・(エスアイピー)・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Technology (SIP) Co.Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】チィ,ジャンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ジュウ,ファンユエ
(72)【発明者】
【氏名】イン,ハオマイ
【テーマコード(参考)】
2F056
5E021
【Fターム(参考)】
2F056CL11
2F056DA02
5E021FA03
5E021FA08
5E021FB20
5E021FB21
5E021FC16
5E021MA04
5E021MA31
5E021MB20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】チャージャーの内側にて温度センサーとの接続端子の離隔に起因する技術的課題を解決るチャージ用ソケット・デバイスを提供する。
【解決手段】温度検知アッセンブリ2は、回路板21に設けられて電気的に接続される温度センサー、および、温度センサーを包むように設けるための熱伝導構造23を有して成る。熱伝導構造23は、接続端子と緊密に熱接触する接触面を有し、接続端子の表面と緊密に適合しており、熱伝導構造23によって包むように設けられた温度センサーへと、接続端子の熱が熱伝導構造23を介して伝えられる。温度センサーは、熱伝導構造23を介して、タイムリーかつ正確に接続端子の実際の温度データを得ることができ、ユーザーは、時間内に潜在的な安全上の危険を除くべく、接続端子の実際の得られた温度データに従って対応する措置を時間内に取ることができ、安全性が向上する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続端子(12)の温度を検知するための温度検知アッセンブリであって、
温度検知アッセンブリ(2)が、
回路板(21);
回路板(21)に設けられ、回路板(21)と電気的に接続される温度センサー(22);および
温度センサー(22)を包むように設けるための熱伝導構造(23)
を有して成り、
熱伝導構造(23)は、接続端子(12)と緊密に熱接触する接触面(231)を有する、温度検知アッセンブリ。
【請求項2】
接触面(231)の形状は、接続端子(12)の形状と相補的になっている、請求項1に記載の温度検知アッセンブリ。
【請求項3】
回路板(21)は、固定部(211)、および固定部(211)に電気的に接続される温度センサー(22)を有して成る、請求項1に記載の温度検知アッセンブリ。
【請求項4】
固定部(211)の少なくとも一部が、熱伝導構造(23)によって包まれるようになっている、請求項3に記載の温度検知アッセンブリ。
【請求項5】
熱伝導構造(23)は、干渉式で温度センサー(22)および固定部(211)の少なくとも一部と合わせられる、請求項4に記載の温度検知アッセンブリ。
【請求項6】
熱伝導構造(23)には、固定部(211)が挿入される固定スロット(232)が設けられており、
温度センサー(22)が、固定スロット(232)に設けられ、熱伝導構造(23)と干渉する、請求項3に記載の温度検知アッセンブリ。
【請求項7】
熱伝導構造(23)には、固定スロット(232)の底壁に形成された取付けスロット(233)が設けられており、温度センサー(22)が取付けスロット(233)に配置される、請求項6に記載の温度検知アッセンブリ。
【請求項8】
回路板(21)は、固定部(211)にアライメント・スロット(212)が形成されており、固定スロット(232)の側壁がアライメント・スロット(212)に挿入され、熱伝導構造(23)の移動方向を制限する、請求項6に記載の温度検知アッセンブリ。
【請求項9】
アライメント・スロット(212)の内壁に制限用突出部(213)が形成されており、制限用突出部(213)が熱伝導構造(23)に当接してアライメント・スロット(212)にて熱伝導構造(23)の移動範囲が制限される、請求項8に記載の温度検知アッセンブリ。
【請求項10】
熱伝導構造(23)が、熱伝導性の接着材硬化部である、請求項1~9のいずれかに記載の温度検知アッセンブリ。
【請求項11】
熱伝導構造(23)が、セラミック材から構成される、請求項1~9のいずれかに記載の温度検知アッセンブリ(2)。
【請求項12】
チャージ用ソケット・デバイスであって、
ハウジング(11);
ハウジング(11)に設けられる少なくとも1つの接続端子(12);および
請求項1~11のいずれかに記載の温度検知アッセンブリ(2)
を有して成り、
ハウジング(11)には、接続端子(12)を設置するための取付け穴が設けられており、温度検知アッセンブリ(2)が、ハウジング(11)に固定されるように接続され、熱伝導構造(23)の接触面(231)が接続端子(12)と緊密な熱接触する、チャージ用ソケット・デバイス。
【請求項13】
温度検知アッセンブリ(2)がハウジング(11)と取外し可能に接続されており、
ハウジング(11)には、温度検知アッセンブリ(2)を接続するための第1接続穴が設けられ、回路板(21)には、第1接続穴に対応する第2接続穴が設けられており、
チャージ用ソケット・デバイス(1)が固締具(13)を更に有して成り、固締具(13)は、第2接続穴を通って第1接続穴へと固定されるように接続される、請求項12に記載のチャージ用ソケット・デバイス。
【請求項14】
熱伝導構造(23)には、ハウジング(11)と固定されるように接続されるための第1ラッチ部(234)が設けられ、ハウジング(11)には、第1ラッチ部(234)と合わせられる第2ラッチ部(111)が設けられており、
第1ラッチ部(234)および第2ラッチ部(111)が互いに合わされ、ハウジング(11)に対する熱伝導構造(23)の移動が制限される、請求項12に記載のチャージ用ソケット・デバイス。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2021年4月22日に中国国家知的財産局に出願した中国特許出願第202120839630.3号の優先権を主張し、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
発明の分野
本発明は、動力車(または自動車、motor vehicle)の技術分野に属する。より具体的には、本発明は、温度検知アッセンブリおよびチャージ用ソケット・デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
現在、科学および技術の発展、ならびに、環境保護の人の意識の向上に伴って、ハイブリッド車および純粋な電気自動車が、多くの消費者により一般に認識されている。それらは、伝統的な電気自動車と同様にプラグイン・ソケットにより再チャージされる必要があり、車の外部燃料供給に接続され得る。チャージ用ソケットは接続端子を有して成る。接続端子の一方の端部が外部のチャージ用ガンと合わせられ、接続端子の他方の端部がワイヤーとのクリンプ(または圧着もしくは押し付け、crimp)に用いられ、電気接続が実現される。ユーザーのニーズを満たすため、チャージ用ソケットは、急速チャージ・インターフェース(fast charging interface)を備えており、ユーザーのチャージ時間を減じる。急速チャージ・インターフェースは、短時間での高電圧および大電流に耐える必要がある。ワイヤーと接続端子との間のクリンプ部(または圧着部)において抵抗が増したり、あるいは、短時間で過電流が生じたりすると、その温度が急に増加し、潜在的な安全上の危険が大きくなる。従来技術では、チャージャーの内側にて回路板上に接続端子の温度を検知するための温度センサーをセットすることによって、チャージ用ソケットの内側の温度、特にワイヤー(wire)と接続端子との間のクリンプ部における温度を時間内(in time)に検知し、検知された実際の温度に対応する措置が取られていた。かかる措置によって、時間内に潜在的な安全上の危険が除かれ、車の安全性が向上する。しかしながら、温度センサーは接続端子から離隔しており、接続端子の熱が空気を介して温度センサーへと伝えられる。かかる温度測定法により検知される値は、時間内に対応して時間内に潜在的な安全上の危険を除く点において十分に正確であるといえない。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、上記の不利益な事項の少なくとも1つを克服または軽減するために、為されたものである。
【0005】
チャージャーの内側にて温度センサーと接続端子とが互いに離隔し、接続端子の熱が空気を介して温度センサーに伝えられることに起因して不正確な検知結果を生じて時間内に対応できない、といった技術的課題を解決すべく、温度検知アッセンブリおよびチャージ用ソケット・デバイスを提供することが本発明の1つの目的である。
【0006】
本発明のある要旨によれば、接続端子の温度を検知するための温度検知アッセンブリ(temperature detection assembly)が提供される。かかる温度検知アッセンブリは、回路板(または回路基板、circuit board)、回路板に設けられて回路板と電気的に接続される温度センサー(temperature sensor)、および、温度センサーを包むように設ける(または包むようにする、ラップする、被包する、被覆する、またはラップ、被包もしくは被覆するように設ける、wrap)ための熱伝導構造(または伝熱構造、heat conduction structure)を有して成る。熱伝導構造は、接続端子と緊密に熱接触(または密な熱接触、close thermal contact)する接触面(または接触表面)を有する。
【0007】
本発明の例示的な態様では、接触面の形状は、接続端子の形状と相補的(または互いに補うような形状、complementary)になっている。
【0008】
本発明の別の例示的な態様では、回路板は、固定部(または固定用部分、fixing part)、およびその固定部に電気的に接続される温度センサーを有して成る。
【0009】
本発明の別の例示的な態様では、固定部の少なくとも一部が、熱伝導構造によって包まれるように設けられる(またはラップされる、被包される、被覆される、またはラップ、被包もしくは被覆されるように設けられる、wrapped)。
【0010】
本発明の別の例示的な態様では、熱伝導構造が干渉式で(または係り合うように若しくは抵触・接触するように、interference manner)温度センサーおよび固定部の少なくとも一部と合わせられる(又はつがいを成すもしくは嵌り合うようになっている、mate)。
【0011】
本発明の別の例示的な態様では、熱伝導構造には、固定部が挿入される固定スロット(または固定用スロット、fixing slot)が設けられており、温度センサーが、固定スロットに設けられて熱伝導構造と干渉する(または係り合う若しくは抵触・接触する、interfere)。
【0012】
本発明の別の例示的な態様において、熱伝導構造には、固定スロットの底壁に形成された(又は設けられた)取付けスロット(または取付け用スロット、mounting slot)が設けられており、温度センサーが取付けスロットに配置されている(又は位置付けられている)。
【0013】
本発明の別の例示的な態様において、回路板が、固定部にてアライメント・スロット(または整合用もしくは整列用のスロット、alignment slot)と共に形成されており、固定スロットの側壁がアライメント・スロットに挿入され、熱伝導構造の移動方向を制限(limit)する。
【0014】
本発明の別の例示的な態様において、アライメント・スロットの内壁に制限用突出部(または制限のための隆起部、limit protrusion)が形成されており、制限用突出部が熱伝導構造に当接して(又は互いに突き合わせられるように接して、abut against)アライメント・スロットにて熱伝導構造の移動範囲(movement range)が制限される。
【0015】
本発明の別の例示的な態様において、熱伝導構造は、熱伝導性の接着材硬化部(または熱伝導接着硬化部、熱伝導性の接着剤が硬化した部分、もしくは、接着硬化した熱伝導部、heat conduction adhesive cured part)である。
【0016】
本発明の別の例示的な態様では、熱伝導構造がセラミック材から構成(または形成)されている。
【0017】
本発明のもう1つの要旨によれば、チャージ用ソケット・デバイス(充電ソケット・デバイス、charging socket device)であって、ハウジング、当該ハウジングに設けられる少なくとも1つの接続端子、および、上記の温度検知アッセンブリを有して成るチャージ用ソケット・デバイスが提供される。ハウジングには、接続端子を設置するための取付け穴が設けられており、温度検知アッセンブリが、ハウジングに固定されるように接続(fixedly connected)されており、熱伝導構造の接触面が接続端子と緊密な熱接触(または密な熱接触)する。
【0018】
本発明の例示的な態様では、温度検知アッセンブリがハウジングと取外し可能に接続されており、ハウジングには、温度検知アッセンブリを接続するための第1接続穴が設けられており、回路板には、第1接続穴に対応する第2接続穴が設けられており、チャージ用ソケット・デバイスが、固締具を更に有して成り、当該固締具が第2接続穴を通って第1接続穴へと固定されるように接続される。
【0019】
本発明の別の例示的な態様において、熱伝導構造には、ハウジングと固定されるように接続されるための第1ラッチ部(first latching part)が設けられ、ハウジングには、第1ラッチ部と合わせられる(又はつがいを成す、mate with)第2ラッチ部(second latching part)が設けられており、第1ラッチ部および第2ラッチ部が互いに合わせされ(mate with)、ハウジングに対する熱伝導構造の移動を制限する。
【0020】
従来技術と比べて、本発明に従った温度検知アッセンブリは次の有利な効果を有する。本発明の温度検知アッセンブリは、接続端子の温度を検知するのに用いられる。かかる温度検知アッセンブリは、回路板、回路板に設けられて回路板と電気的に接続される温度センサー、および、温度センサーを包むため(またはラップするため)の熱伝導構造を有して成る。熱伝導構造は、接続端子と緊密に熱接触する接触面(contact surface)を有している。熱伝導構造の接触面は、接続端子の面(または表面)と緊密に適合(又は密にフィット)し、熱伝導構造によって包まれる(又はラップされる)温度センサーへと、接続端子の熱が熱伝導構造を介して伝えられる。温度センサーは、熱伝導構造を介して、タイムリーかつ正確に接続端子の実際の温度データを得ることができ、検知データの精度が効果的に向上する。それゆえ、時間内に(または遅れずに、in time)潜在的な安全上の危険が除かれることになるように、ユーザーは、接続端子の現実・実際の得られた温度データに従って対応する措置を時間内に(または遅れずに、in time)取ることができ、安全性が向上する。
【0021】
従来技術と比べて、本発明に従ったチャージ用ソケット・デバイスは次の有利な効果を有する。本発明のチャージ用ソケット・デバイスは、ハウジング、当該ハウジングに設けられる少なくとも1つの接続端子、および、上記の温度検知アッセンブリを有して成る。ハウジングには、接続端子を設置するための取付け穴が設けられており、温度検知アッセンブリが、接続端子の温度の検知のためハウジングに固定されるように接続される。温度検知アッセンブリは、回路板、回路板に設けられて回路板と電気的に接続される温度センサー、および、温度センサーを包むため(またはラップするため)の熱伝導構造を有して成る。熱伝導構造は、接続端子と緊密に適合(または密にフィット)する接触面を有しており、熱伝導構造の接触面が、接続端子と緊密に熱接触する。熱伝導構造の接触面と接続端子の面(または表面)との間の適合(又はフィット)を通じ、熱伝導構造によって包まれる(又はラップされる)温度センサーへと、接続端子の熱が熱伝導構造を介して伝えられる。温度センサーは、熱伝導構造を介して、タイムリーかつ正確に接続端子の実際の温度データを得ることができ、検知データの精度が効果的に向上する。それゆえ、ユーザーは、時間内に(又は遅れずに)潜在的な安全上の危険が除かれることになるように、接続端子の現実・実際の得られた温度データに従って対応する措置を時間内に(又は遅れずに)取ることができ、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の態様における技術概要をより明確に説明するために、態様(または従来技術の説明)で用いられる添付の図面について以下で簡潔に紹介する。以下の説明における添付の図面は、本発明のある態様に関するものに過ぎないことは理解できるであろう。当業者にとってみれば、特に想像力を働かせずとも、かかる図面から他の図を得ることができる。
【0023】
本発明の上記および他の特徴は、添付の図面を参照して、例示的な態様の詳細な説明によってより明確なものとなる。
図1図1は、本発明の態様の温度検知アッセンブリの三次元構造図である。
図2図2は、本発明の態様の温度検知アッセンブリの別の三次元構造図である。
図3図3は、本発明の態様の温度検知アッセンブリの断面構造図である。
図4図4は、本発明の態様の温度検知アッセンブリの熱伝導構造の三次元構造図である。
図5図5は、本発明の態様の温度検知アッセンブリの熱伝導構造の別の三次元構造図である。
図6図6は、本発明の態様のチャージ用ソケット・デバイスの三次元構造図である。
図7図7は、本発明の態様のチャージ用ソケット・デバイスの断面構造図である。
【0024】
図面における参照番号は次の通りである。1:チャージ用ソケット・デバイス、11:ハウジング、111:第2ラッチ部、12:接続端子、13:固締具、2:温度検知アッセンブリ、21:回路板、211:固定部、212:アライメント・スロット、213:制限用突出部、214:第2接続穴、22:温度センサー、23:熱伝導構造、231:接触面、232:固定スロット、233:取付けスロット、234:第1ラッチ部
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下にて、図面を参照しつつ本開示の例示的な態様を詳述する。図面において、同じ又は同様の参照番号は同じ又は同様の要素を指している。しかしながら、本開示は多くの異なる形態で具現化され得るものであり、本願明細書で説明する態様に限定して解すべきではない。むしろ、このような本願明細書で説明する態様は、本開示が十分かつ完全なものとなることで、本開示の概念を当業者に十分に伝えられるべく供されている。
【0026】
以下の詳細な説明においては、説明のために数値的に具体的な詳述がなされる場合があり得るが、そのような具体的な詳述は本開示の態様の十分な理解のためである。かかる具体的な詳細な事項無しに1又はそれよりも多い態様は実現され得ることは明らかであろう。他の例では、良く知られた構造およびデバイスは、図面をシンプルにするために模式的に示される。
【0027】
以下においては、技術的課題、技術的解決策、および本発明で奏される有利な効果がより明確となるように、添付図および態様と併せて本発明を更に詳述する。本明細書で説明する具体的な態様は単に本発明の説明のために用いられるものであり、本発明を特に制限するものではない。
【0028】
ある要素が「固定される(fixed to)」または「設定される(set on)」などと説明する場合にあっては、それは別の要素に直接的または間接的に設けることができることを意味する。また、ある要素を別の要素に「接続する(connected)」と説明する場合は、そのある要素が別の要素に直接的または間接的に接続できることを意味する。
【0029】
「長さ(length)」、「幅(width)」、「上/上側(up)」、「下/下側(down)」、「正面/前面(front)」、「後面/背面(back)」、「左/左側(left)」、「右/右側(right)」、「垂直(vertical)」、「水平(horizontal)」、「頂部(top)」、「底/底側(bottom)」、「内/内側(inside)」および「外/外側(outside)」等といった用語により示される方位・方位角または位置関係は、本発明の説明のための単なる便宜上のものであり、その説明を分り易くするためであって、添付の図面に基づくものであることが理解されるべきである。デバイスまたは要素が具体的な向きを有していなければならない、あるいは、具体的な方向で構成されたり操作されたりしなければならない、といったことを明示しておらず又は暗に示してもいない、それゆえ、本発明を制限するものとして理解されるべきでない。
【0030】
さらに、「第1(first)」および「第2(second)」といった用語は、説明のためにのみ用いられるものであり、相対的な重要さを明示または暗示しておらず、関連する技術的特徴の数も暗に示していない。したがって、「第1」および「第2」とともに規定される特徴は、当該特徴の1以上となる態様も含むことを明示または暗に示している。本発明の説明においては、「多数/マルチプル(multiple)」は、特段の具体的な説明が付されないかぎり、2以上を意味している。
【0031】
図1図3を参照して説明すると、本発明は、接続端子12の温度を検知するための温度検知アッセンブリ2を供する。温度検知アッセンブリ2は、回路板21、かかる回路板21に設けられて回路板21と電気的に接続される温度センサー22、ならびに、温度センサー22を包むようにする(又はラップする)熱伝導構造23を含んでいる。熱伝導構造23は、接続端子12と緊密に熱接触する接触面231を有する。熱伝導構造23の接触面231は、接続端子12の面(または表面)と緊密に適合(または緊密にフィット若しくは密に適合、closely fit)し、熱伝導構造23により包むように設けられる(またはラップされる)温度センサー22へと、接続端子12の熱が熱伝導構造23を介して伝えられる。温度センサー22は、熱伝導構造23を介して、タイムリーかつ正確に接続端子12の実際の温度データを得ることができ、検知データの精度を効果的に向上させる。それゆえ、ユーザーは、時間内に(又は遅れずに)潜在的な安全上の危険(potential safety hazards)を除くべく、接続端子の現実(または実際)の得られた温度データに従って対応する措置を時間内に(又は遅れずに)取ることができ、安全性が向上する。
【0032】
かかる態様に関してさらに図1図3を参照して説明すると、熱伝導構造23の接触面231は、接続端子12の形状と相補的となっており、接触面231が接続端子12の面(または表面)とより緊密に適合(またはフィット)し、それらの間で接触面231の面積が増すようになっている。このようにして、熱伝導構造23は、接続端子12の熱をより効果的に温度センサー22に伝える。これは、温度センサー22が接続端子12の現実(または実際)の温度データをより正確に得るのに寄与し、検知データ精度の効率的な向上に寄与する。なお、熱伝導構造23の具体的な構造および材料については特に制限はない。
【0033】
別法にて、熱伝導構造23は、熱伝導性の接着材硬化部(または「接着剤が硬化して又は接着するように硬化して設けられた熱伝導パーツ」、「熱伝導性の接着剤が硬化することで設けられた部分」もしくは「接着剤が硬化することで設けられた熱伝導部分」、heat conduction adhesive cured part)であってよい。熱伝導性の接着材硬化部は弾性的に変形可能であって、接続端子12と弾性的に接することができる。これにより、熱伝導構造23の接触面231が接続端子12の面(または表面)とより緊密に適合(またはフィット)する。別法にて、熱伝導構造23は、セラミック材から構成される。セラミック材は良好な熱伝導性を有しており、接続端子12によって生じた熱を素早く温度センサー22に伝えることができる。セラミック材は、容易に変形せず、接触面231と接続端子12との間で信頼性のある接触を確実ならしめ、ひいては、接触面231と接続端子12の面(または表面)との間に隙間がないことを確実ならしめ得る。それゆえ、熱伝導効率および温度検知データの精度が悪影響を受けない。
【0034】
図2および図3を参照して説明すると、かかる態様において、回路板21は固定部211を含んでいる。固定部211は、回路板21の側壁に設けられており、その側壁にて突出している。温度センサー22は固定部211に電気的に接続されており、温度センサー22が固定部211を介して回路板21にしっかりと(または堅固に)取り付けられる。別法にて、熱伝導構造23は固定部211の少なくとも一部を包むようになっており(またはラップしており)、回路板21の所定位置にて熱伝導構造23が固定される。これは、熱伝導構造23が接続端子12の熱をより効果的に温度センサー22へと移動させる(又は伝える)のに寄与する。好ましくは、熱伝導構造23は、温度センサー22および固定部211の少なくとも一部に干渉し(または係り合い若しくは抵触・接触し)、それにより、熱伝導構造23が接続端子12の熱をより効果的に温度センサー22へと移動させる(または伝える)ことができる。これは、温度センサー22が接続端子12の現実(または実際)の温度データをより正確に取得するのに寄与し、検知データの精度を効果的に向上させる。
【0035】
図2図3および図5を共に参照して説明すると、かかる態様では、熱伝導構造23には、固定部211が配置されるための固定スロット(または固定用スロットもしくは固定用穴)232が設けられている。固定部211は、熱伝導構造23の固定スロット232に部分的に配置され、それによって、回路板21の所定位置に熱伝導構造23が固定されて設けられる。温度センサー22は固定スロット232に設けられており、熱伝導構造23と干渉し(または係り合い若しくは抵触・接触し)、熱伝導構造23が接続端子12の熱を温度センサー22へと移動させる(または伝える)ことを確実ならしめる。したがって、温度センサー22は、接続端子12の現実(または実際)の温度データを正確に得ることができる。別法にて、熱伝導構造23には、固定スロット232の底壁に形成された取付けスロット(または取付け用スロットもしくは設置用スロット)233が設けられている。温度センサー22は、取付けスロット233内に挿入されて熱伝導構造23の取付けスロット233にて全体的に包まれるようになっており(またはラップされ)、それにより、熱伝導構造23が接続端子12の熱をより効果的に温度センサー22へと移動させる(または伝える)ことができる。これは、温度センサー22が接続端子12の現実(または実際)の温度データをより正確に得るのに寄与することに相当する。それゆえ、ユーザーは、時間内に(又は遅れずに)潜在的な安全上の危険を除くべく、接続端子の現実(または実際)の得られた温度データに従って対応する措置を時間内に(又は遅れずに)取ることができ、安全性が向上する。
【0036】
更に図2および図5を参照して説明すると、かかる態様において、回路板21は固定部211にアライメント・スロット212が設けられている。固定スロット232の側壁はアライメント・スロット212内に挿入され、熱伝導構造23の移動方向が制限される。アライメント・スロット212は、ガイド役(またはガイド)として作用し、熱伝導構造23を回路板21の所定位置へと正確に設けることができる。別法にて、制限用突出部213がアライメント・スロット212の内壁に形成されている(又は設けられている)。制限用突出部213が熱伝導構造23に当接する(または熱伝導構造23に抗するように当該熱伝導構造23に接する)ことで、アライメント・スロット212において熱伝導構造23の移動範囲が制限される。アライメント・スロット21の内壁に設けられている制限用突出部213によって、熱伝導構造23の移動範囲が制限され、熱伝導構造23が回路板21から抜けること(または抜け落ちること、滑り落ちること若しくは滑るように離れること、slid away)が防止され、アッセンブリが助力される。また、それは、取付けスロット233における温度センサー22の全体の包み(またはラップ)に寄与するので、熱伝導構造23が接続端子12の熱をより効果的に温度センサー22へと移動させることができる。これは、温度センサー22が接続端子12の現実(または実際)の温度データをより正確に得るのに寄与し、検知データ精度の効果的な向上に寄与する。
【0037】
図6および図7を参照して説明すると、本発明は、チャージ用ソケット・デバイス1を提供する。チャージ用ソケット・デバイス1は、ハウジング11、ハウジング11に設けられる少なくとも1つの接続端子12、および、上述の温度検知アッセンブリ2を含んでいる。ハウジング11には、接続端子12を取り付けるための取付け穴が設けられている。温度検知アッセンブリ2は、接続端子12の温度の検知のためハウジング11に固定されるように接続される。温度検知アッセンブリ2は、回路板21、かかる回路板21に設けられて回路板21と電気的に接続される温度センサー22、ならびに、温度センサー22を包むようになっている(又はラップする若しくはラッピングする)熱伝導構造23を含む。熱伝導構造23は、接続端子12に緊密に取り付けられる接触面231を有し、熱伝導構造23の接触面231が接続端子12と緊密に熱接触する。熱伝導構造23の接触面231は、接続端子12の面(または表面)と緊密に適合(またはフィット、fit)し、熱伝導構造23によって包まれるようになっている(又はラップ若しくはラッピングされている)温度センサー22へと、接続端子12の熱が熱伝導構造23を介して伝えられる。温度センサー22は、熱伝導構造23を介して、タイムリーかつ正確に接続端子12の実際の温度データを得ることになり、検知データの精度が効果的に向上する。これにより、接続端子12の現実(または実際)の温度データに従って対応する措置をタイムリーに取ることができ、時間内に(又は遅れずに)潜在的な安全上の危険が除かれ、チャージ用ソケット・デバイス1の安全性が向上する。
【0038】
図1図2および図6を参照して説明すると、かかる態様では、温度検知アッセンブリ2とハウジング11との間の接続様式(または接続モード)は特に制限されない。例えば、取外し可能な接続、または、取外し可能でない接続などの接続様式などを採用することができる。好ましくは、温度検知アッセンブリ2は、組立て(アッセンブル)および分解(非アッセンブルまたはアッセンブリ解除)が助力されることになるように、ハウジング11に取外し可能に接続される。チャージ用ソケット・デバイス1のハウジング11には、温度検知アッセンブリ2を接続するための第1接続穴(first connection hole)が設けられており、回路板21には、第1接続穴に対応する第2接続穴(second connection hole)214が設けられている。また、チャージ用ソケット・デバイス1は、固締具(または締結具、fastener)13を含んでいる。固締具13は、第2接続穴214を通って(または通るように介して)第1接続穴へと固定されるように接続(fixedly connected)される。別法にて、固締具13は、ネジであり、温度検知アッセンブリ2が、ネジ接続(threaded connection)を介してハウジング11に取外し可能に接続され得る。これは、組立て(アッセンブル)および分解(非アッセンブルまたはアッセンブリ解除)にとって好都合である。温度検知アッセンブリ2で損傷したパーツがある場合、分解して取り換えることができ、メンテナンス費が減じられる。
【0039】
図4および図7を共に参照して説明すると、かかる態様では、温度検知アッセンブリ2の熱伝導構造23には、ハウジング11と固定されるように接続される第1ラッチ部234が設けられている。ハウジング11には、第1ラッチ部234と合わせられる第2ラッチ部111が設けられている。第1ラッチ部234と第2ラッチ部111とは互いに協働し、ハウジング11に対する熱伝導構造23の移動を制限する。熱伝導構造23の接触面231は、接続端子12の面(または表面)と緊密に安定的に取り付けられることになり、熱伝導構造23が接続端子12の熱を、熱伝導構造23により包まれるようになっている(またはラップ若しくはラッピングされる)温度センサー22へと移動させるのに寄与する。温度センサー22は、熱伝導構造23を介して、タイムリーかつ正確に接続端子12の実際の温度データを得ることができ、検知データの精度を効果的に向上させる。それゆえ、ユーザーは、時間内に(又は遅れずに)潜在的な安全上の危険を除くべく、接続端子12の現実(または実際)の得られた温度データに従って対応する措置を時間内に(又は遅れずに)取ることができ、安全性が向上する。
【0040】
当業者にとっては、上記の態様は模式的・例示的であり、そのような態様にのみ本発明が限定されないことを理解する。例えば、当業者により上記態様に対して種々の変更を加えてもよく、異なる態様に関して説明した種々の特徴は、構成または原理に反しない限り互いに自由に組み合わせてもよい。
【0041】
上記では幾つかの例示態様を挙げ、それらについて説明してきたが、本開示の原理および思想から逸脱しない範囲(そのような範囲は、特許請求の範囲で規定されており、また、そのような請求の範囲で規定されるものと均等な事項の範囲内)で、かかる態様に種々の変更または改変が為されてもよいことを当業者は理解されよう。
【0042】
本明細書において、“単数”として規定されている要素で「a」または「an」と共に記載されている要素は、特段に排除する旨が明示されない限り、当該要素または工程の“複数”に関する事項を排除して解すべきでない。さらに、本発明の「態様」(one embodiment)は、特許請求の範囲で規定された特徴を組み込む付加的な態様の存在を排除して解されるべきでない。さらに、特定の性質・特性を有する要素もしくは複数の要素を「有して成る(comprise)」または「有する(have)」などといった態様は、そうでない旨が明示されていない限り、かかる特定の特性を有していない付加的な要素を含んでいてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】