(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167915
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】電池監視装置、電池ECU、及びサテライト
(51)【国際特許分類】
H01M 10/42 20060101AFI20221027BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20221027BHJP
G01R 31/396 20190101ALI20221027BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20221027BHJP
B60R 16/04 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
H01M10/42 P
H02J7/00 Y
G01R31/396
H01M10/48 P
B60R16/04 W
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126955
(22)【出願日】2022-08-09
(62)【分割の表示】P 2018208341の分割
【原出願日】2018-11-05
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(74)【代理人】
【識別番号】100139480
【弁理士】
【氏名又は名称】日野 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100125575
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100175134
【弁理士】
【氏名又は名称】北 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100207859
【弁理士】
【氏名又は名称】塩谷 尚人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 暁彦
(72)【発明者】
【氏名】沼田 達宏
(57)【要約】
【課題】速やかに電池セルの監視を開始できるようにする。
【解決手段】電池監視装置95eは、複数の親機34、及び複数の親機34それぞれに対して単位電池92の電圧を検出する旨の指令を送信するマイコン43を有する電池ECU40と、子機32を有し、子機32を介してマイコン43の指令を受信することにより、単位電池92の電圧を検出するサテライト20と、を備える。複数の親機34は、それぞれ自身に対応する子機32が定められており、対応する子機32との間で無線接続が完了した後に、マイコン43の指令の無線通信を行う。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されている電池セルを監視する電池監視装置(95a~95e)であって、
複数の親機(34)、及び複数の前記親機それぞれに対して前記電池セルの電圧を検出する旨の指令を送信するマイコン(43)を有する電池ECU(40)と、
子機(32)を有し、前記子機を介して前記マイコンの指令を受信することにより、前記電池セルの電圧を検出するサテライト(20)と、を備え、
複数の前記親機は、それぞれ自身に対応する前記子機が定められており、対応する前記子機との間で無線接続が完了した後に、前記マイコンの指令の無線通信を行う、電池監視装置。
【請求項2】
前記サテライトが複数備えられており、
複数の前記親機のうち少なくとも2つは、複数の前記子機のうち異なる子機が自身に対応して定められている、請求項1に記載の電池監視装置。
【請求項3】
複数の前記親機は、第1親機と、第2親機とであり、
前記第1親機は、複数の前記子機のうち一部の第1子機が自身に対応して定められており、
前記第2親機は、複数の前記子機のうち前記第1子機とは別の第2子機が自身に対応して定められている、請求項2に記載の電池監視装置。
【請求項4】
前記電池ECUは、前記マイコン及び複数の前記親機に電力を供給する電源(47)を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の電池監視装置。
【請求項5】
前記親機は、前記車両の走行用の動力装置の始動スイッチをONにするよりも前に送信可能な起動信号の受信により起動して、前記無線接続を開始するように構成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の電池監視装置。
【請求項6】
前記車両は、コントローラ(13)と、前記コントローラからの解錠信号により前記車両のドアを解錠する解錠装置(18)と、を有するキーレスエントリ装置(10)を備え、
前記起動信号は前記解錠信号である、請求項5に記載の電池監視装置。
【請求項7】
前記親機は、前記起動信号を受信して起動してから、自身に対応する前記子機に無線信号を送信し、前記子機は、前記無線信号の受信により起動するように構成されている、請求項5又は6に記載の電池監視装置。
【請求項8】
車両に搭載されている電池セルの電圧を検出するサテライト(20)と、
前記サテライトに設けられ、前記電池セルの電圧を検出する旨の指令を受信する子機(32)と、を有する電池監視装置(95a~95e)に適用される電池ECU(40)において、
複数の親機(34)と、
複数の前記親機それぞれに対して前記電池セルの電圧を検出する旨の指令を送信するマイコン(43)と、備え、
複数の前記親機は、それぞれ自身に対応する前記子機が定められており、対応する前記子機との間で無線接続が完了した後に、前記マイコンの指令の無線通信を行う、電池ECU。
【請求項9】
電池ECU(40)と、
前記電池ECUに設けられている複数の親機(34)と、
前記電池ECUに設けられ、複数の前記親機それぞれに対して、車両に搭載されている電池セルの電圧を検出する旨の指令を送信するマイコン(43)と、を有する電池監視装置(95a~95e)に適用され、前記マイコンの指令を受信することにより、前記電池セルの電圧を検出するサテライト(20)において、
子機(32)を備え、
前記子機は、複数の前記親機のうち対応する親機が定められており、対応する該親機との間で無線接続が完了した後に、前記マイコンの指令を受信可能とされる、サテライト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されている電池セルの状態を監視する電池監視装置、電池ECU、及びサテライトに関する。
【背景技術】
【0002】
電池監視装置は、一般的に、電池ECUと、電池ECUの指令により電池セルの電圧を検出するサテライトと、電池ECUとサテライトとの間で通信を行う通信装置とを備える。このような電池監視装置の中には、特許文献1等のように、通信装置を無線モジュールにして、通信を無線化したものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電池監視装置の通信を無線化した場合であっても、有線の場合と同様に、通信装置で消費される暗電流を抑制するため、エンジンやモータ等の車両の動力装置の始動スイッチをONにすると同時に、無線モジュールを起動させて無線接続を開始させるシステムになると考えられる。
【0005】
しかしながら、無線接続は、開始してから完了するまでに数秒程度かかる。その数秒間は、電池セルの電圧を検出できず、その結果、電池セルの充電状態(S0C:State Of Charge)等を算出できない。そのため、動力装置の始動スイッチをONにした際に、速やかに電池セルの監視を開始できず、その結果、速やかに車両を発進させることができない等の弊害が生じる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、速やかに電池セルの監視を開始できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
車両に搭載されている電池セルを監視する電池監視装置(95a~95e)であって、
複数の親機(34)、及び複数の前記親機それぞれに対して前記電池セルの電圧を検出する旨の指令を送信するマイコン(43)を有する電池ECU(40)と、
子機(32)を有し、該子機を介して前記マイコンの指令を受信することにより、前記電池セルの電圧を検出するサテライト(20)と、を備え、
複数の前記親機は、それぞれ自身に対応する前記子機が定められており、対応する前記子機との間で無線接続が完了した後に、前記マイコンの指令の無線通信を行うように構成されている。
【0008】
本発明によれば、複数の親機が、自身に対応する子機との間で無線接続をするため、各親機の無線接続に要する負担が軽減される。これにより、各親機と、対応する子機との間における無線接続を速やかに完了させることができる。そのため、マイコンの指令の無線通信を速やかに開始することができる。その結果、マイコンの指令の無線通信を速やかに開始でき、ひいては速やかに電池セルの監視を開始できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】無線モジュールの無線接続等を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。但し、本発明は実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施できる。
【0011】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の電池監視装置95aを示す概略図である。電池監視装置95aは、直列に接続されている複数の電池モジュール91からなる組電池90を監視する。各電池モジュール91は、直列に接続された複数の単位電池92からなる。各単位電池92は、単体の電池セルであってもよいし、複数の電池セルの直列接続体であってもよい。組電池90及び電池監視装置95aは、いずれも車両に搭載されている。車両は、エンジン若しくはモータ又はその両方からなる走行用の動力装置を備えている。
【0012】
電池監視装置95aは、電池ECU40と、電池モジュール91毎に設けられたサテライト20と、電池ECU40と各サテライト20との間で無線通信を行う無線モジュール30とを有する。車両は、キーレスエントリ装置10を備える。キーレスエントリ装置10は、コントローラ13と施錠/解錠装置18とを有する。コントローラ13は、施錠ボタン14と解錠ボタン15とを有し、施錠ボタン14が押されると無線で施錠信号を送信し、解錠ボタン15が押されると無線で解錠信号を送信する。施錠/解錠装置18は、施錠信号を受信すると車両のドアを施錠し、解錠信号を受信すると車両のドアを解錠する。
【0013】
無線モジュール30は、サテライト20に設けられている子機32と、電池ECU40に設けられている親機34とを有する。子機32は、サテライト20の本体部分の内側に設けられていてもよいし、サテライト20の本体部分の外側に設けられていてもよい。親機34は、電池ECU40の本体部分の内側に設けられていてもよいし、電池ECU40の本体部分の外側に設けられていてもよい。
【0014】
各サテライト20は、電源21と監視IC23とを有する。電源21は、電池モジュール91、監視IC23に接続されると共に、絶縁素子27を介して子機32に接続されている。電源21は、電池モジュール91から取得した電力を、監視IC23及び子機32に供給する。その電力により、監視IC23及び子機32が動作する。
【0015】
監視IC23は、複数の単位電池92の各端子に接続されると共に、絶縁素子27を介して子機32に接続されている。絶縁素子27は、電源21及び監視IC23が高電圧帯の回路に形成され、子機32が低電圧帯の回路に形成されていることから、それら両者間の絶縁処理を行いつつ、電力や電気信号を伝達するために設けられている。
【0016】
電池ECU40は、電源47とマイコン43とを有する。電源47は、電池モジュール91とは別の電池98、マイコン43及び親機34に接続されており、電池98から取得した電力を、マイコン43及び親機34に供給する。その電力により、マイコン43及び親機34が動作する。
【0017】
マイコン43は、各サテライト20に対する指令を親機34に送信する。親機34は、その指令を各子機32に無線送信する。各子機32は、その指令を受信すると、その指令を監視IC23に送信する。監視IC23は、その指令に基づいて各単位電池92の端子間電圧や電池電流、セル温度等を検出したり、自己診断を実施したりし、その電圧データや電流データ、セル温度データ、自己診断結果等を子機32に送信する。子機32は、それらのデータを親機34に無線送信する。
【0018】
親機34は、それらのデータを受信すると、それらのデータをマイコン43に送信する。マイコン43は、それらのデータに基づいて、各単位電池92の内部抵抗及び充電状況(SOC)等を演算する。それにより、組電池90を監視する。
【0019】
本実施形態では、キーレスエントリ装置10のコントローラ13からの解錠信号が、子機32及び親機34を起動させるための起動信号として作用する。詳しくは、車両の動力装置をOFFにした状態では、子機32及び親機34は、いずれも起動はしていないが、解錠信号は受信できるスタンバイの状態になっている。そして、子機32及び親機34は、それぞれ解錠信号を受信すると起動して、相手方との無線接続を開始する。
【0020】
図2は、解錠信号を発信してから無線接続が完了するまでの流れを示すフローチャートである。また、
図3は、同流れを示すタイムチャートである。まず、ドライバー等がコントローラ13の解錠ボタン15を押すことにより、解錠信号が発信される(S101)。その解錠信号を親機34が受信すること(S102)により親機34が起動を開始する(S103)。また、その解錠信号を子機32が受信すること(S104)により、子機32が起動を開始する(S105)。その後、起動した親機34と子機32とが無線接続を開始して(S106)、その後、無線接続を完了させる(S107)。その後、親機34及び子機32は待機する。
【0021】
その後、所定の判定装置が、動力装置の始動スイッチがONになったか否かを判定する(S108)。ONになっていない場合(S108:NO)、同判定を繰り返す。ONになった場合(S108:YES)、判定装置は、各監視IC23に所定の信号を有線又は無線で送信することにより、各監視IC23を起動させる。起動した監視IC23は、単位電池92の端子間電圧や電池電流、セル温度等を検出したり、自己診断を実施したりし、それらのデータを子機32に送信する。子機32はそれらのデータを親機34に無線送信する。これにより、子機32と親機34との無線通信を開始され(S109)、監視IC23とマイコン43との通信が開始される。マイコン43から監視IC23へは、指令等が送信される。他方、監視IC23からマイコン43へは、電圧データ等が送信される。
【0022】
なお、上記では、S108で動力装置の始動スイッチがONになったか否かを判定し、ONになった場合には、無線通信を開始する態様を示したが、これに代えて、
図4に示すように、S108でドライバーが運転席に着座したか否かを判定し、着座したと判定した場合には、無線通信を開始するようにしてもよい。
【0023】
本実施形態によれば、次の効果を得ることができる。通信の無線化によりハーネスの配置スペースを削減できる。また、動力装置の始動スイッチをONにするよりも前に、キーレスエントリ装置10の解錠信号により無線モジュール30を起動させて、無線接続を開始させることができる。そのため、動力装置の始動スイッチをONにすると同時に無線モジュール30を起動させる場合よりも早く、無線接続を開始して、その場合よりも早く無線接続を完了させることができる。そのため、速やかに組電池90の監視を開始できる。その結果、速やかに車両を発進させることができる。
【0024】
また、無線モジュール30を起動させる起動信号は、キーレスエントリ装置10の解錠信号であるため、ドライバーが車両から離れている比較的早い時期に、解錠信号により無線モジュール30を起動させて、無線接続を開始できる。そのため、無線接続を開始してから動力装置の始動スイッチをONにするまでの間の時間を、長く確保することができる。そのため、無線接続に長い時間がかかる場合等にも、動力装置の始動スイッチをONにするまでに、無線接続を完了させ易くなる。そのため、動力装置の始動スイッチをONにした後、速やかに電池セルの監視を開始し易くなる。
【0025】
また、親機34及び子機32の両方が解錠信号を受信して起動するので、この点でも、速やかに無線接続を開始できる。
【0026】
次に第1実施形態以外の実施形態について説明する。以下の実施形態では、それ以前の実施形態のものと同一の又は対応する部材等は、同一の符号を付して、第1実施形態と異なる点のみを説明する。ただし、電池監視装置については、実施形態毎に異なる符号を付する。
【0027】
[第2実施形態]
図5を参照しつつ、第2実施形態の電池監視装置95bについて説明する。親機34及び子機32は、いずれも解錠信号を受信する構成及び機能を有していない。親機34は、車両の動力装置をOFFにした状態では、起動しておらず、また、無線信号を受信可能なスタンバイの状態にもなっていない。他方、子機32は、車両の動力装置をOFFにした状態では、起動はしていないが、親機34からの無線信号は受信できるスタンバイの状態になっている。
【0028】
電池監視装置95bの電池ECU40には、電源47と親機34とを接続する配線上にスイッチ41が設けられている。施錠/解錠装置18は、コントローラ13からの解錠信号を受信すると、車両のドアを解錠すると共にCAN42を通じてマイコン43に所定の信号を送信する。マイコン43は、その信号を受信するとスイッチ41をONにすることにより、親機34を起動させる。起動した親機34は、子機32に無線信号を送信することにより、子機32を起動させる。
【0029】
本実施形態によれば、次の効果が得られる。マイコン43がスイッチ41をONにすることにより親機34を起動させるため、親機34は、解錠信号を受信可能な状態でスタンバイしていなくても、起動することができる。そのため、親機34のスタンバイに要する暗電流さえも削減できる。
【0030】
また、親機34が子機32に無線信号を送信することにより子機32を起動させるため、子機32については、親機34からの無線信号のみ受信可能であればよく、解錠信号を受信可能である必要がない。そのため、子機32の機能及び構成をシンプルにできる。
【0031】
[第3実施形態]
図6を参照しつつ、第3実施形態の電池監視装置95cについて説明する。子機32は、第2実施形態と同様、解錠信号を受信する構成及び機能を有していない。親機34は、解錠信号を受信して起動してから、子機32に無線信号を送信することにより、子機32を起動させる。
【0032】
本実施形態によれば、親機34が解錠信号を受信する態様において、第2実施形態と同様、子機32の機能及び構成をシンプルにできる。
【0033】
[第4実施形態]
図7を参照しつつ、第4実施形態の電池監視装置95dについて説明する。親機34は、解錠信号を受信する構成及び機能を有していない。子機32は、解錠信号を受信して起動してから、親機34に無線信号を送信することにより、親機34を起動させる。
【0034】
本実施形態によれば、子機32が親機34に無線信号を送信することにより親機34を起動させるため、親機34については、子機32からの無線信号のみ受信可能であればよく、解錠信号を受信可能である必要がない。そのため、親機34の機能及び構成をシンプルにできる。
【0035】
[第5実施形態]
次に、
図8を参照しつつ、第5実施形態の電池監視装置95eについて説明する。本実施形態では、電池監視装置95eは、親機34を複数有する。各親機34は、自身に対応する単数又は複数の子機32が定められており、その自身に対応する子機32に無線信号を送信する。子機32は、自身に対応する親機34からの無線信号の受信により起動して、その自身に対応する親機34と無線接続を開始する。
【0036】
本実施形態によれば、複数の各親機34が、自身に対応する子機32に無線信号を送信するため、各親機34の子機32を起動させる負担が軽減される。また、複数の各親機34が、自身に対応する子機32と無線接続をするため、各親機34の無線接続に要する負担が軽減される。以上により、子機32の数が多い場合にも、親機34と子機32との無線接続を速やかに完了させることができる。
【0037】
[その他の実施形態]
各実施形態は、次のように変更して実施することもできる。例えば、各実施形態において、解錠信号の代わりに、それとは別の無線信号又は有線信号により、無線モジュール30を起動させるようにしてもよい。
【0038】
具体的には、例えば、車両のドアを開くと、無線モジュール30を起動させるための起動信号が、親機34、子機32、マイコン43又は監視IC23等に、有線又は無線で送信されるようにしてもよい。また例えば、人感センサが人影を感知すると、無線モジュール30を起動させるための起動信号が、親機34、子機32、マイコン43又は監視IC23等に、有線又は無線で送信されるようにしてもよい。また例えば、ドライバーが運転席に座ると、無線モジュール30を起動させるための起動信号が、親機34、子機32、マイコン43又は監視IC23等に、有線又は無線で送信されるようにしてもよい。
【0039】
また例えば、
図5に示す第2実施形態等において、電池ECU40の電源47と親機34とを接続する配線上にスイッチ41を設ける代わりに、サテライト20の電源21と子機32とを接続する配線上にスイッチを設けてもよい。そして、解錠信号を施錠/解錠装置18が受信すると、施錠/解錠装置18は、CANを通じて監視IC23に信号を送信し、監視IC23は、その信号を受信するとスイッチをONにすることにより、子機32を起動させるようにしてもよい。そして、起動した子機32が親機34に無線信号を送信することにより、親機34を起動させるようにしてもよい。
【0040】
また例えば、
図7に示す第4実施形態において、いずれか1つの子機32のみが解錠信号を受信し、その子機32が親機34に無線信号を送信することにより親機34を起動させ、親機34が、その子機32以外の各子機32に無線信号を送信することにより、各子機32を起動させるようにしてもよい。
【0041】
また例えば、
図8に示す第5実施形態において、初期状態においては、各親機34は、自身に対応する子機32が定められておらず、各親機34は、自身に対応する子機32の台数のみが定められているようにしてもよい。そして、各親機34は、自身が送信した無線信号を受信した子機32又は自身が受信した無線信号を送信した子機32であって、未だ他の親機34を自身の親機34としていない子機32を、上記台数だけ自身に対応する子機32と定めて、その子機32と無線接続をするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0042】
20…サテライト、30…無線モジュール、40…電池ECU、95a~95e…電池監視装置。