(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022168045
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】撮像素子、撮像装置、並びに電子機器
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20221027BHJP
【FI】
H01L27/146 A
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141507
(22)【出願日】2022-09-06
(62)【分割の表示】P 2018548620の分割
【原出願日】2017-10-19
(31)【優先権主張番号】P 2016215045
(32)【優先日】2016-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082131
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100168686
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 勇介
(72)【発明者】
【氏名】閨 宏司
(57)【要約】
【課題】フォトダイオードから電荷蓄積部への電荷転送路を保持しつつ、低コストで電荷蓄積部を遮光することができるようにする。
【解決手段】フォトマスクパターンの形状をのうち、フォトダイオードのそれぞれの混色を防止する遮光性を備えた溝埋め込み膜を形成する溝を形成する部位の反応性ガスが流通する溝の幅や交差数を調整することで反応性ガスとの接触量に応じた溝の深さを調整する。これにより1枚のマスクパターンにより1回のドライエッチングにより複数の深さの溝埋め込み膜を形成することが可能となるので、製造コストを低減させることが可能となる。撮像素子に適用することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ状に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生する複数のフォトダイオードと、
前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ個別に遮光する遮光壁とを含み、
前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、一部の部位が第1の深さで構成され、その他の部位については、第2の深さで構成され、前記遮光壁の前記第1の深さ、および前記第2の深さは、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した、フォトマスクパターンを用いたドライエッチングにより形成される
撮像素子。
【請求項2】
前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、このうち、前記フォトダイオードから前記電荷蓄積部へと前記電荷を転送する電荷転送路として機能する部位については、前記フォトダイオードがアレイ状に配置された面上から基板層に到達しない第1の深さで構成され、その他の部位については、前記フォトダイオードがアレイ状に配置された面上から基板層に到達する第2の深さで構成され、前記第1の深さ、および前記第2の深さを有する前記遮光壁は、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した制御により、1枚のフォトマスクパターンによる1回のドライエッチングにより形成される
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項3】
前記電荷蓄積部は、複数のフォトダイオードにより共有され、前記複数のフォトダイオードのそれぞれとの間に前記電荷転送路が形成される
請求項2に記載の撮像素子。
【請求項4】
前記フォトマスクパターンは、前記ドライエッチングにより使用される反応性ガスのシリコン基板への接触量を制御することで、前記ドライエッチングによる前記遮光壁を形成する溝の深さを制御する
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項5】
前記フォトマスクパターンは、前記ドライエッチングにより使用される反応性ガスのシリコン基板への接触面積、または、前記反応性ガスの流通経路数により接触量を制御することで、前記ドライエッチングによる前記遮光壁を形成する溝の深さを制御する
請求項4に記載の撮像素子。
【請求項6】
前記フォトマスクパターンは、前記電荷蓄積部を取り囲むような環状構造で形成することにより、前記流通経路数による、前記反応性ガスの接触量を制御する
請求項5に記載の撮像素子。
【請求項7】
前記環状構造は、円形、ひし形、方形、または、多角形である
請求項6に記載の撮像素子。
【請求項8】
前記電荷蓄積部は、浮遊拡散領域、およびメモリを含む
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項9】
前記遮光壁は、透過性のある、シリコンよりも屈折率が低い絶縁膜、または、内部に遮光性の金属が設けられた前記絶縁膜より構成される
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項10】
アレイ状に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生する複数のフォトダイオードと、
前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ個別に遮光する遮光壁とを含み、
前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、一部の部位が第1の深さで構成され、その他の部位については、第2の深さで構成され、前記遮光壁の前記第1の深さ、および前記第2の深さは、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した、フォトマスクパターンを用いたドライエッチングにより形成される
撮像装置。
【請求項11】
アレイ状に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生する複数のフォトダイオードと、
前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ個別に遮光する遮光壁とを含み、
前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、一部の部位が第1の深さで構成され、その他の部位については、第2の深さで構成され、前記遮光壁の前記第1の深さ、および前記第2の深さは、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した、フォトマスクパターンを用いたドライエッチングにより形成される
電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、撮像素子、撮像装置、並びに電子機器に関し、特に、フォトダイオードから電荷蓄積部への電荷転送路を保持しつつ、低コストで電荷蓄積部を遮光できるようにした撮像素子、撮像装置、並びに電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置に採用される撮像素子は、一般に、フォトダイオードから電荷蓄積部への電荷転送路を保持しつつ、遮光構造を形成することで、画素間の混色を防止する構成とされている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、フォトダイオードから電荷蓄積部への電荷転送路を保持しつつ、電荷蓄積部の遮光構造を形成するためには、裏面側からの複数回加工、または両面からの複数回加工が必要である。そのため、エッチングに必要とされるフォトマスクパターンが複数必要となり、工程数も加工回数分増加してしまう。結果として、製造コストを増大させてしまう恐れがあった。
【0005】
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、特に、フォトダイオードから電荷蓄積部への電荷転送路を保持しつつ、低コストで電荷蓄積部を遮光できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面の撮像素子は、アレイ状に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生する複数のフォトダイオードと、前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ個別に遮光する遮光壁とを含み、前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、一部の部位が第1の深さで構成され、その他の部位については、第2の深さで構成され、前記遮光壁の前記第1の深さ、および前記第2の深さは、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した、フォトマスクパターンを用いたドライエッチングにより形成される撮像素子である。
【0007】
前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、このうち、前記フォトダイオードから前記電荷蓄積部へと前記電荷を転送する電荷転送路として機能する部位については、前記フォトダイオードがアレイ状に配置された面上から基板層に到達しない第1の深さで構成され、その他の部位については、前記フォトダイオードがアレイ状に配置された面上から基板層に到達する第2の深さで構成され、前記第1の深さ、および前記第2の深さを有する前記遮光壁は、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した制御により、1枚のフォトマスクパターンによる1回のドライエッチングにより形成されるようにすることができる。
【0008】
前記電荷蓄積部は、複数のフォトダイオードにより共有されるようにすることができ、前記複数のフォトダイオードのそれぞれとの間に前記電荷転送路が形成されるようにすることができる。
【0009】
前記フォトマスクパターンには、前記ドライエッチングにより使用される反応性ガスのシリコン基板への接触量を制御させようにすることで、前記ドライエッチングによる前記遮光壁を形成する溝の深さを制御させるようにすることができる。
【0010】
前記フォトマスクパターンは、前記ドライエッチングにより使用される反応性ガスのシリコン基板への接触面積、または、前記反応性ガスの流通経路数により接触量を制御させるようにすることで、前記ドライエッチングによる前記遮光壁を形成する溝の深さを制御させるようにすることができる。
【0011】
前記フォトマスクパターンには、前記電荷蓄積部を取り囲むような環状構造で形成することにより、前記流通経路数による、前記反応性ガスの接触量を制御させるようにすることができる。
【0012】
前記環状構造は、円形、ひし形、方形、または、多角形とすることができる。
【0013】
前記電荷蓄積部には、浮遊拡散領域、およびメモリを含ませるようにすることができる。
【0014】
前記遮光壁は、透過性のある、シリコンよりも屈折率が低い絶縁膜、または、内部に遮光性の金属が設けられた前記絶縁膜より構成されるようにすることができる。
【0015】
本開示の一側面の撮像装置は、アレイ状に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生する複数のフォトダイオードと、前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ個別に遮光する遮光壁とを含み、前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、一部の部位が第1の深さで構成され、その他の部位については、第2の深さで構成され、前記遮光壁の前記第1の深さ、および前記第2の深さは、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した、フォトマスクパターンを用いたドライエッチングにより形成される撮像装置である。
【0016】
本開示の一側面の電子機器は、アレイ状に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生する複数のフォトダイオードと、前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ個別に遮光する遮光壁とを含み、前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、一部の部位が第1の深さで構成され、その他の部位については、第2の深さで構成され、前記遮光壁の前記第1の深さ、および前記第2の深さは、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した、フォトマスクパターンを用いたドライエッチングにより形成される電子機器である。
【0017】
本開示の一側面においては、アレイ状に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生する複数のフォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部および前記フォトダイオードが遮光壁によりそれぞれ個別に遮光され、前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、一部の部位が第1の深さで構成され、その他の部位については、第2の深さで構成され、前記遮光壁の前記第1の深さ、および前記第2の深さは、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した、フォトマスクパターンを用いたドライエッチングにより形成される。
【発明の効果】
【0018】
本開示の一側面によれば、フォトダイオードから電荷蓄積部への電荷転送路を保持しつつ、低コストで電荷蓄積部を遮光することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】従来の撮像素子の第1の構成例を説明する図である。
【
図2】従来の撮像素子の第2の構成例を説明する図である。
【
図3】本開示の撮像素子の構成例を説明する図である。
【
図4】
図3の撮像素子の画素回路を説明する図である。
【
図5】
図3の撮像素子の製造処理を説明するフローチャートである。
【
図10】本開示の撮像素子を適用した電子機器としての撮像装置の構成例を示すブロック図である。
【
図11】本開示の技術を適用した撮像素子の使用例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
また、以下の順序で説明を行う。
1.従来の撮像素子の概要
2.第1の実施の形態
3.
図3の撮像素子の製造処理
4.第1の変形例
5.第2の変形例
6.第3の変形例
7.第4の変形例
8.電子機器への適用例
9.撮像素子の使用例
【0022】
<<1.従来の撮像素子の概要>>
本開示の撮像素子を説明するにあたって、従来の撮像素子の概要について説明する。
【0023】
<従来の撮像素子の第1の構成例>
図1は、従来の撮像素子における単位画素を上面(受光面の反対側の面)から見たときの構成を示す図である。
図1に示した構成は、2画素共有の構成であり、ここでは、フォトダイオード11-1と、フォトダイオード11-1の右側に位置するフォトダイオード11-2とでリセットゲートなどが共有されている。
【0024】
単位画素1は、中央部分にフォトダイオード11-1を備えるが、上面から見たときにはP領域があるため、直接的には見えないが、
図1には、他の部分との位置関係を示すために符号を付している。
【0025】
メモリ部16-1の下側に並ぶように、フローティングゲート(FG)15、浮遊拡散領域(FD:Floating Diffusion)14、リセットゲート(RST:Reset Gate)13が配置されている。リセットゲート13は、フォトダイオード11-1とフォトダイオード11-2で共有される。
【0026】
また、フォトダイオード11-1の一部には、転送ゲート(TG:Transfer Gate)17が配置されている。この転送ゲート17とメモリ部16-1とを接続するように配線18が配置されている。フォトダイオード11-1の右側には、フォトダイオード11-1の右側に配置されているフォトダイオード11-2用のメモリ部16-2、フローティングゲート21、浮遊拡散領域20が設けられている。そして、その浮遊拡散領域20の下側に、増幅トランジスタ(AMP:amplifier)19が設けられている。この増幅トランジスタ19は、複数のフォトダイオードと共有され、この場合、フォトダイオード11-1とフォトダイオード11-2で共有される。
【0027】
このような構成を有する単位画素1の転送ゲート17は、フォトダイオード11-1で光電変換され、フォトダイオード11-1の内部に蓄積された電荷を、ゲート電極に駆動信号が印加されることによってメモリ部16-1に、配線18を介して転送する。同様に、転送ゲート22は、フォトダイオード11-2で光電変換され、フォトダイオード11-2の内部に蓄積された電荷を、ゲート電極に駆動信号が印加されることによってメモリ部16-2に、配線23を介して転送する。
【0028】
メモリ部16-1は、遮光膜12-1と遮光膜12-2により遮光されている。
図1に示したように、メモリ部16-1を囲うように、遮光膜12-1と遮光膜12-2が設けられている。このため、この遮光膜12-1,12-2により、メモリ部16-1は、遮光されている。また、
図1に示すように、遮光膜12は、絶縁膜に挟まれた状態で設けられている。
【0029】
このように、遮光膜12-2が、フォトダイオード11-1とメモリ部16-1との間に設けられているため、フォトダイオード11-1からの電荷は、配線18を介して転送される。なお、詳細は後述するが、絶縁膜と遮光膜12の一部を欠き、その部分に転送ゲートを設ける事で、配線18を設けない構成とすることも可能である。
【0030】
単位画素1のフローティングゲート15は、メモリ部16-1に蓄積された電荷を、フローティングゲート15のゲート電極に駆動信号が印加されることによって、浮遊拡散領域14に転送する。浮遊拡散領域14は、N型層からなる電荷電圧変換部であり、フローティングゲート15の制御によりメモリ部16-1から転送されてきた電荷を電圧に変換する。
【0031】
単位画素1はさらに、フォトダイオード11-2と共有されるリセットゲート13と増幅トランジスタ19を有している。リセットゲート13は、電源と浮遊拡散領域14との間に接続されており、ゲート電極に駆動信号が印加されることによって浮遊拡散領域14と浮遊拡散領域20をリセットする。
【0032】
増幅トランジスタ19は、ドレイン電極が電源に接続され、ゲート電極が浮遊拡散領域14に接続されており、浮遊拡散領域14の電圧を読み出す。図示はしていないが、単位画素1は選択トランジスタも備え、選択トランジスタは、例えば、ドレイン電極が増幅トランジスタ19のソース電極に、ソース電極が図示せぬ垂直信号線にそれぞれ接続されており、ゲート電極に駆動信号が印加されることで、画素信号を読み出すべき単位画素1を選択する。選択トランジスタについては、電源と増幅トランジスタ19のドレイン電極との間に接続した構成を採用することも可能である。
【0033】
このようにして構成される撮像素子(CMOSイメージセンサ)は、全画素同時に露光を開始し、全画素同時に露光を終了し、フォトダイオード11-1に蓄積された電荷を、遮光されたメモリ部16へ転送することで、グローバルシャッタ動作(グローバル露光)を実現する。このグローバルシャッタ動作により、全画素一致した露光期間による歪みのない撮像が可能となる。
【0034】
<従来の撮像素子の第2の構成例>
図1の従来の撮像素子においては、転送ゲート17とメモリ部16-1は、配線18を介して接続された例を示したが、配線18は省略するようにしてもよい。
図2の左部は、配線18は省略するようにした単位画素を上面(受光面と反対側の面)から見たときの構成を示す図である。また、
図2の右上部は、
図2の左部の単位画素の側面図である。
【0035】
図2に示した単位画素31-1の構成は、基本的に、
図1に示した単位画素1の構成と同様である。すなわち、単位画素31は、フォトダイオード41-1、転送ゲート47-1、メモリ部46-1、フローティングゲート45-1、浮遊拡散領域44-1、リセットゲート43、増幅トランジスタ48から構成されている。
【0036】
図2に示した単位画素31-1も2画素共有型であり、リセットゲート43と増幅トランジスタ48は、フォトダイオード41-1とフォトダイオード41-2で共有される。
図2に示した単位画素31と
図1に示した単位画素1とを比較する。
【0037】
図2に示した単位画素31-1も、
図1に示した単位画素1と同じく、メモリ部46-1、フローティングゲート45-1、浮遊拡散領域44-1、リセットゲート43は、遮光膜42-1と遮光膜42-2の間に配置されている。同じく、メモリ部46-2、フローティングゲート45-2、浮遊拡散領域44-2、増幅トランジスタ48は、遮光膜42-3と遮光膜42-4の間に配置されている。
【0038】
遮光膜42-2の一部は、フォトダイオード41-1側に開口されており、その開口されている部分に転送ゲート47-1が設けられている。転送ゲート47-1が、遮光膜42-2の一部分が開口されて設けられることで、フォトダイオード41-1からの電荷がメモリ部46-1に、配線を介さずに転送される。
【0039】
他の単位画素、例えば、単位画素31-2も同様に、遮光膜42-4の一部は、フォトダイオード41-2側に開口されており、その開口されている部分に転送ゲート47-2が設けられている。このように、遮光膜の一部分を開口し、その開口された部分に転送ゲートを設けることも可能である。
【0040】
このように、配線を用いずにフォトダイオード41-1からメモリ部46-1に電荷を転送できるように構成することで、シリコン基板上で電荷の転送ができるようになり、ノイズがのりづらくなり、ノイズにより影響を低減することが可能となる。
【0041】
図2の右部は、
図2の左部に示した単位画素31-1の側面図である。
図2の右上段は、
図2の左部に示した単位画素31-1をa-a’断面で切断したときの側面から見たときの図であり、
図2の右下段は、
図2の左部に示した単位画素31-1をb-b’断面で切断したときの側面から見たときの図である。
【0042】
図2の右上端に示した側面図は、転送ゲート47-1が位置している部分であるため、遮光膜42-2は、単位画素31-1の下面から上方向に設けられているが、上面までは設けられず、途中まで設けられている構成とされる。遮光膜42-2に対して、遮光膜42-1は、単位画素31-1の下面から上面まで貫通した状態で設けられている。このように、転送ゲート47が設けられる部分の遮光膜42は、基板の途中まで設けられている状態にされ、他の遮光膜42は、基板を貫通する状態で設けられる。
【0043】
図2の右下段に示した側面図は、転送ゲート47が位置していない部分であるため、遮光膜42は、基板の下面から上面に貫通する状態で設けられている。
【0044】
また、
図2の右上段および右下段に示したように、2つの遮光膜42の間、例えば、遮光膜42-1と遮光膜42-2の間であり、基板の下面には、遮光膜51-1が設けられている。この遮光膜51は、裏面側からの不要な光による影響を低減させるために設けられている。
【0045】
ところが、
図1,
図2の従来の撮像素子において、フォトダイオードから電荷蓄積部となるメモリ、または浮遊拡散領域(メモリとFGを省略した構成の場合)への電荷転送路を保持したまま、遮光構造を形成するためには、裏面側からの複数回加工、または、表面側および裏面側の両側からの複数回加工が必要となる。このため、フォトマスクパターンが複数必要となり、工程数もフォトマスクパターン数に応じた加工回数分だけ増加してしまう。結果として、製造コストが増大してしまう恐れがあった。
【0046】
<<2.第1の実施の形態>>
<本開示の撮像素子の構成例>
そこで、本開示の撮像素子は、少ないフォトマスクパターンで、フォトダイオードから電荷蓄積部への電荷転送路を確保しつつ、電荷蓄積部を遮光できるような埋め込み膜を形成できるようにし、加工回数を低減して、製造コストの増大を抑制させるものである。
【0047】
図3は、本開示の撮像素子の構成例を示している。
図3の中央上段は、撮像素子101における光が入射する方向からみた上面図であり、
図3の右上段は、
図3の中央上段における範囲Z1の拡大図である。また、
図3の左下段は、
図3の中央上段におけるA-B断面であり、
図3の中央下段は、
図3の中央上段におけるC-B断面であり、
図3の右下段は、
図3の中央上段におけるD-E断面である。
【0048】
図3の中央上段で示されるように、撮像素子101は、P-Well144に対して、アレイ状にN型層141からなるフォトダイオード(PD)121が配置されており、さらに、それぞれを方形状に囲むように表層部であって、フォトダイオード121の上面を除いた範囲に、遮光膜145が配置されている。また、光の入射方向(
図3の中央上段においては、紙面手前から奥手方向、
図3の下段においては、上方から下方向を見る方向)からみて、遮光膜145の下には、アレイ状に配置されたフォトダイオード121のそれぞれを取り囲むように、溝埋め込み膜142が設けられている。
【0049】
溝埋め込み膜142は、透過性のある、シリコンよりも屈折率が低い絶縁膜からなり、フォトダイオード121へと光を透過すると共に、深い掘り込みであるDTI(Deep Trench Isolation)に形成される部位については臨界角までは光を遮光することで、隣接するフォトダイオード121に入射される光を遮光し、混色を抑制するものである。すなわち、DTIに構成された溝埋め込み膜142は、実質的にフォトダイオード121を個別に遮光すると共に、電荷蓄積部123を個別に遮光する遮光壁として機能する。
【0050】
また、この溝埋め込み膜142は、
図3の上段で示されるように、フォトダイオード121がアレイ状に配置された面の、水平方向および垂直方向に対して直線的に形成され、さらに、それぞれの交点となる部位が、円形の環状構造となるように接続されている。さらに、溝埋め込み膜142は、P-Well144との境界に固定電荷層143が成膜されて、全体が取り囲まれている。尚、以降においては、特に断りがない限り、固定電荷層143を含めて、溝埋め込み膜142と称するものとする。
【0051】
また、光の入射方向からみて円形の環状構造に形成された溝埋め込み膜142の中央底部となる基板層102上には、電荷蓄積部123が形成されている。ここでいう電荷蓄積部123は、例えば、
図4で示される浮遊拡散領域(FD:フローティングディフュージョン)(以下、単にFDとも称する)である。
【0052】
尚、
図4は、一般的な画素回路の配線図を示している。
図4の画素回路は、フォトダイオード121、転送トランジスタ122、電荷蓄積部123、リセットトランジスタ124、増幅トランジスタ125、および選択トランジスタ(SEL)126より構成される。
【0053】
フォトダイオード121は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する。転送トランジスタ(転送Tr.)122は、フォトダイオード121に蓄積された電荷をFD(浮遊拡散領域)からなる電荷蓄積部123に転送する。リセットトランジスタ124は、電荷蓄積部123、または、フォトダイオード121をリセットするとき動作する。
【0054】
増幅トランジスタ125は、ゲートに電荷蓄積部123に蓄積された電荷に応じた電圧が印加される構成とされており、ゲートに印加された電圧に応じた電圧を画素信号として出力する。選択トランジスタ126は、選択信号に応じて開閉し、画素信号を転送する際に選択信号が供給されるときオンにされて、増幅トランジスタ125より出力される画素信号を、垂直転送線127を介して出力する。
【0055】
水平方向および垂直方向に対して直線状の溝埋め込み膜142と交差する部位における、円形の環状構造からなる溝埋め込み膜142については、遮光性を備えた空間が形成される。電荷蓄積部123は、この遮光性を備えた溝埋め込み膜142によりなる円形の環状構造で取り囲まれた空間内に形成されることで遮光性が保たれる。また、この円形の環状構造の溝埋め込み膜142の一部は、基板層102に到達しないように浅く形成されており、この部位に、
図3の中央下段で示されるように、転送トランジスタ122が形成されることにより、電荷の転送経路を確保することが可能となる。
【0056】
ここで、円形の環状構造の溝埋め込み膜142のうち、画素アレイが形成される面上であって、直線状に形成される溝埋め込み膜142と交差する部位についてのみ、溝埋め込み膜142が深く形成されるのは、マイクロローディング効果によるものである。
【0057】
すなわち、フォトリソグラフィにより円形の環状構造にエッチングパターンが形成された後、エッチングパターンが形成された表面に対して、反応性ガス(反応性の気体(エッチングガス)やイオン、ラジカル等を含む)が吹き付けられてドライエッチングがなされることにより、溝埋め込み膜142が形成される領域のみが反応することにより、溝が掘り込まれる。その後、掘り込まれた溝の表層に対して、固定電荷層143が形成され、そして、溝を埋めるように溝埋め込み膜142が形成される。
【0058】
この際、円形の環状構造の溝埋め込み膜142のうち、画素アレイが形成される面上であって、水平方向、および垂直方向に対して直線状に形成される溝埋め込み膜142と交差する部位については、反応性ガスとの反応による掘り込みが進むと、環状構造における部位に応じて、反応性ガスの接触量にばらつきが生じ、掘り込みの深さが変化する。
【0059】
例えば、
図3の右上段の範囲Z1で示されるように、円形の環状構造の溝埋め込み膜142のうち、位置Pは、
図3の中央下段で示される位置Pに対応する位置であり、
図3の右上段の矢印で示されるように2方向から反応性ガスが流れ込む構造となっている。これに対して、環状構造の溝埋め込み膜142のうち、位置Qは、
図3の右下段で示される位置Qに対応する位置であり、
図3の右上段の矢印で示されるように3方向から反応性ガスが流れ込む構造となっている。
【0060】
この結果、位置Qは、位置Pよりも多くの反応性ガスが接触することにより、反応性ガスの接触量が多い分だけ、位置Pより深く掘り込まれることで、溝が深く形成される。逆に、位置Pは、位置Qよりも反応性ガスの接触量が少ない分だけ、位置Qよりも浅く掘り込まれることで、溝が浅く形成される。結果として、
図3の中央下段の位置Pの溝の深さd1は、
図3の右下段の位置Qにおける溝深さd2(>d1)よりも浅い溝となる。
【0061】
換言すれば、位置Qは、位置Pよりも多くの方向から反応性ガスが接触することで、反応性ガスとの接触量が増えることにより溝がより深く掘り込まれる(加工変換差が生じる)。したがって、加工変換差を調整することで、位置Qの溝深さd2は基板層102に到達するように構成し、位置Pの溝深さd1を基板層102に到達しないように構成することが可能となる。これにより、1種類のフォトマスクパターンを用いたドライエッチングで、深さの異なる溝埋め込み膜142を形成することが可能となる。
【0062】
すなわち、これまでは、深さの異なる溝を形成するには、それぞれの深さに対して、それぞれのフォトマスクパターンが必要であったが、マイクロローディング効果に基づいた加工変換差を利用したフォトマスクパターンを用いることで、1枚のフォトマスクパターンでも複数の異なる深さの溝を1回のドライエッチングで加工することが可能となる。
【0063】
結果として、この深さの異なる溝を1枚のフォトマスクパターンを用いて、1回のドライエッチングにより実現することができるので、
図3の右下段で示されるように、電荷蓄積部123の周囲を溝埋め込み膜142により囲い込むことが可能になると共に、
図3の中央下段で示されるように、溝埋め込み膜142の浅い部位に転送トランジスタ122を形成することで、電荷転送路を構成することが可能となる。
【0064】
尚、マイクロローディング効果とは、ドライエッチングの際、反応性ガスによりエッチングされる部位、すなわち、反応性ガスとの接触により掘り込まれる部位に対して、単位面積当たりの反応性ガスの接触量が多いほど、より深く掘り込まれることを表す効果を表すものである。また、以降において、マイクロローディング効果を用いた加工により、反応性ガスとの単位面積当たりの接触量の違いに応じて掘り込まれる溝の深さに対して生じる差を加工変換差とも称する。
【0065】
<<3.
図3の撮像素子の製造処理>>
次に、
図5のフローチャートを参照して、
図3の撮像素子の製造処理について説明する。尚、事前にフォトダイオード121、転送トランジスタ122、および電荷蓄積部123が形成されていることを前提とする。
【0066】
ステップS11において、マイクロローディング効果に基づいた加工変換差により溝の深さが位置に応じて変化するようにフォトリソグラフィによりフォトマスクパターンが形成される。ここで、形成されるフォトマスクパターンは、事前に形成されたフォトダイオード121、転送トランジスタ122、および電荷蓄積部123に対応したものとされる。
【0067】
ステップS12において、反応性ガスを用いたドライエッチングによりフォトマスクパターンに沿って位置に応じて深さが変化する溝が形成される。
【0068】
すなわち、水平方向および垂直方向に対して直線状の溝埋め込み膜142が形成される領域が交差する部位を、円形の環状構造とすることで、上述した
図3の右上段で示される位置P,Qのそれぞれで示されるように深さが異なる溝が形成される。
【0069】
ステップS13において、掘り込まれた溝を含めた全面に対して固定電荷層143が成膜される。
【0070】
ステップS14において、掘り込まれた溝に対して溝埋め込み膜142が埋め込まれる。
【0071】
ステップS15において、遮光膜145が形成される。
【0072】
以上のような処理により、1枚のフォトマスクパターンによる1回のドライエッチングにより複数の深さの溝埋め込み膜142を形成することが可能となる。
【0073】
尚、マイクロローディング効果を利用した加工変換差により深さの異なる溝埋め込み膜142を1枚の1枚のフォトマスクパターンによる1回のドライエッチングで実現する例について説明してきたが、それ以上の枚数のフォトマスクパターンを用いて複数回数のドライエッチングにより、深さの異なる溝埋め込み膜142を形成するようにしてもよい。
【0074】
<<4.第1の変形例>>
以上においては、溝埋め込み膜142は、透過性のある絶縁膜のみから構成される例について説明してきたが、さらに、DTIに遮光膜145の金属膜を埋め込むようにしてもよい。
【0075】
すなわち、
図6の下段で示されるように、溝埋め込み膜142におけるDTI部には、遮光膜145から続く遮光性を備えた金属膜が埋め込まれている。絶縁膜からなる溝埋め込み膜142とシリコンの臨界角までは全反射で光がフォトダイオード121内に反射されるが、臨界角を超えると遮光膜145を形成する金属膜によって反射、あるいは吸収されることにより、混色が抑制される。
【0076】
<<5.第2の変形例>>
以上においては、アレイ状にフォトダイオード121が配列される面の水平方向および垂直方向に対して直線状に形成される溝埋め込み膜142の交点部分を円形の環状構造にして接続する撮像素子101の例について説明してきたが、溝埋め込み膜142の交点部分における接続の形状については、環状構造であれば、円形以外の形状であってもよい。例えば、
図7の左部で示されるように、アレイ状にフォトダイオード121が配列される面の水平方向および垂直方向に対して直線状に形成される溝埋め込み膜142の交点部分をひし形の環状構造とするようにしてもよいし、
図7の右部で示されるように、方形状の構造としてもよい。
【0077】
図7の左部、および
図7の右部のいずれにおいても、A-B断面、C-B断面、およびD-E断面の基本構成は
図3の下段におけるそれぞれと同様である。ただし、
図3の下段における3種類の断面図における水平方向の幅、および位置については、形状の違いに応じて異なるものとなる。
【0078】
また、環状構造であれば、
図7で示されるような形状を含めて円形以外の形状であってもよいが、マイクロローディング効果により生じる加工変換差により、電荷転送路が形成される範囲以外の範囲については、電荷蓄積部123を遮光するように基板層102に到達するように深く溝埋め込み膜142が形成され、転送トランジスタ122が構成される範囲については、電荷転送路として機能できるように、基板層102に到達しない程度に浅い溝埋め込み膜142が形成されるようにする。
【0079】
いずれの環状構造であっても、電荷蓄積部123を遮光しつつ、フォトダイオード121との電荷転送路となる転送トランジスタを形成するための、深さの異なる溝埋め込み膜142を形成する溝を1枚のフォトマスクパターンを用いて、1回のドライエッチングにより形成することができるので、マスクパターン数、および工程数を低減し、結果として、製造コストを低減することが可能となる。
【0080】
<<6.第3の変形例>>
以上においては、アレイ状にフォトダイオード121が配列される面の水平方向および垂直方向に対して直線状に形成される溝埋め込み膜142の交点部分を環状構造とすることで、マイクロローディング効果による加工変換差により溝埋め込み膜142の深さを調整する撮像素子101の例について説明してきたが、溝埋め込み膜142を形成するための溝を形成するフォトリソグラフィにおける幅を変化させることで、反応性ガスとの接触量(接触面積)を調整して、掘り込まれる溝の深さを調整するようにしてもよい。
【0081】
すなわち、
図8の左部で示されるように、溝埋め込み膜142は、アレイ状にフォトダイオード121が配列される面に対して、フォトダイオード121をそれぞれ取り囲むように形成されている。また、
図8の左部におけるA-B線上の位置Pと位置Qとは、フォトマスクパターンにより設定される溝埋め込み膜142の幅が異なり、位置Qを中心とする溝埋め込み膜142の幅は、位置Pを中心とする溝埋め込み膜142の幅よりも広く設定されている。このような構成により、位置Qにおける反応性ガスの接触量は、位置Pにおける反応性ガスの接触量よりも多くなる。
【0082】
このため、
図8の右部で示されるように、位置Qにおける溝埋め込み膜142の深さは、位置Pにおける溝埋め込み膜142の深さよりも深い構成とされ基板層102に到達して、電荷蓄積部123の完全な遮光空間を形成する。一方、位置Pにおける溝埋め込み部142は、位置Qにおける溝埋め込み膜142の深さよりも浅くなり、基板層102には到達しない。結果として、位置Pにおいては、基板層102に到達しないので、転送トランジスタ122が設けられることにより電荷転送路として機能する。
【0083】
また、
図8の中央部で示されるように、アレイ状にフォトダイオード121が配列される面の水平方向および垂直方向に対して直線状に形成される溝埋め込み膜142の交点部分を環状構造としたうえで、溝埋め込み膜142の幅に変化を付けて、深さを調整するようにしてもよい。
【0084】
すなわち、
図8の中央部においては、アレイ状にフォトダイオード121が配列される面の水平方向および垂直方向に対して直線状に形成される溝埋め込み膜142の交点部分が環状構造とされているが、図中のA-B上の位置Pと位置Qとでは、フォトマスクパターンにより設定される溝埋め込み膜142の幅が異なり、位置Qを中心とする溝埋め込み膜142の幅は、位置Pの溝埋め込み膜142の幅よりも広く設定されている。このような構成により、位置Qにおける反応性ガスの接触量は、位置Pにおける反応性ガスの接触量よりも多くなる。
【0085】
このため、
図8の右部で示されるように、位置Qにおける溝埋め込み膜142の深さは、位置Pにおける溝埋め込み膜142の深さよりも深く構成とされ、基板層102に到達して、電荷蓄積部123の完全な遮光空間を形成する。一方、位置Pにおける溝埋め込み部142は、位置Qにおける溝埋め込み膜142の深さよりも浅く、基板層102に到達していないため、転送トランジスタ122が設けられることにより電荷転送路として機能する。
【0086】
すなわち、
図8の左部、および
図8の中央部は、アレイ状にフォトダイオード121が配列される面の水平方向および垂直方向に対して直線状に形成される溝埋め込み膜142の本数、および、交点部分が異なる構成例であるが、それぞれのA-B断面は、
図8の右部で示されるものとなる。尚、
図8の左部、および
図8の中央部のそれぞれのA-B断面は、詳細には、水平方向の幅や位置が異なるものであるが、外形形状は、ほぼ同様である。
【0087】
いずれの構造であっても、電荷蓄積部123を遮光しつつ、フォトダイオード121との転送路となる転送トランジスタを形成するための、深さの異なる溝埋め込み膜142を1枚のマスクパターンを用いて、1回のドライエッチングにより形成することができるので、マスクパターン数、および工程数を低減し、結果として、製造コストを低減することが可能となる。
【0088】
<<7.第4の変形例>>
以上においては、電荷蓄積部123が、1個のフォトダイオード毎に設定される浮遊拡散領域(FD:フローティングディフュージョン)である撮像素子101の例について説明してきたが、電荷蓄積部123を、浮遊拡散領域(FD:フローティングディフュージョン)に代えて、複数のフォトダイオードで共有するメモリにするようにしてもよい。
【0089】
この場合、例えば、
図9の左部のA-B上で示されるように、フォトダイオード121のそれぞれを囲む溝埋め込み膜142のうち、位置P1,P2を中心とする一部の幅を、位置Q1,Q2を中心とする幅よりも狭く形成することで、ドライエッチングの際の反応性ガスとの接触量を低減させ、
図7の右部で示されるように、フォトダイオード121-1,121-2とが隣接する間の溝埋め込み膜142の深さを、浅くして、基板層102に到達しない構成とする。
【0090】
このような構成とすることで、位置P1,P2との間の空間の底部であって基板層102上に、電荷蓄積部123であるメモリとフォトダイオード121-1,121-2等を含む複数のフォトダイオード121とを接続する、転送トランジスタ122-1乃至122-3を設けるようにすることで、複数のフォトダイオード121からの電荷転送路として機能させることができる。
【0091】
一方、位置Q1,Q2の溝埋め込み膜142は、位置P1,P2における溝埋め込み膜142よりも幅が広く、ドライエッチングの際の反応性ガスとの接触量が多くなるため、より深く掘り込まれることにより、基板層102に到達する構成とする。このような構成とすることで、溝埋め込み膜142間に遮光空間を形成することができ、例えば、トランジスタ124乃至126のいずれかなどの画素トランジスタを形成することができる。
【0092】
以上の構造によれば、電荷蓄積部123を遮光する基板層102に到達する深さの溝埋め込み膜142と、フォトダイオード121との電荷転送路となる転送トランジスタを形成するための、基板層102に到達しない深さの溝埋め込み膜142とからなる、深さの異なる溝埋め込み膜142を1枚のフォトマスクパターンを用いて、1回のドライエッチングにより形成することが可能となる。これにより、フォトマスクパターン数、および工程数を低減することが可能となるので、結果として、製造コストを低減することが可能となる。
【0093】
以上をまとめると、それぞれ深さの異なる、浮遊拡散領域(FD:フローティングディフュージョン)、またはメモリを構成する電荷蓄積部123を遮光する溝埋め込み膜142と、フォトダイオード121からの電荷転送路として機能させる転送トランジスタを形成するための溝埋め込み膜142との幅を、反応性ガスの接触量を制御するように調整したフォトマスクパターンを用いて、ドライエッチング処理を施すことにより、1枚のフォトマスクパターンにより1回のドライエッチングで複数の深さの溝埋め込み膜142を形成することが可能となる。結果として、フォトマスクパターン数を低減して、ドライエッチングの工程数を低減させることで、撮像素子の製造コストを低減することが可能となる。
【0094】
より具体的には、浮遊拡散領域(FD:フローティングディフュージョン)、またはメモリを構成する電荷蓄積部123を遮光する溝埋め込み膜142を形成するためのマスクパターンは、溝埋め込み膜142の最深部を基板層102に到達するように、深さを増大させるため、反応性ガスの接触量が増大するように、接触面積を増大させる、または、反応性ガスの流通経路数を増大させる。
【0095】
一方、フォトダイオード121からの電荷転送路として機能させる転送トランジスタを形成するための溝埋め込み膜142を形成するためのマスクパターンは、溝埋め込み膜142の最深部が基板層102に到達しないように、深さを浅く形成するので、遮光するための溝埋め込み膜142を形成する部位よりも、反応性ガスの接触量を低減させるため、接触面積を縮小させる、または、反応性ガスの流通経路数を低減させる。
【0096】
以上のような特徴を備えたマスクパターンを形成することにより、1枚のマスクパターンを用いて、1回のドライエッチングで、電荷蓄積部123の遮光する空間を形成する部位と、電荷転送路として機能させる転送トランジスタを形成する部位とのそれぞれの用途に適切な深さの溝埋め込み膜142を形成することが可能となる。結果として、マスクパターンを低減させることができ、ドライエッチングの回数、すなわち、製造に係る工数を低減させることができるので、製造コストを低減させることが可能となる。
【0097】
<<8.電子機器への適用例>>
上述した撮像素子は、例えば、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどの撮像装置、撮像機能を備えた携帯電話機、または、撮像機能を備えた他の機器といった各種の電子機器に適用することができる。
【0098】
図10は、本技術を適用した電子機器としての撮像装置の構成例を示すブロック図である。
【0099】
図10に示される撮像装置201は、光学系202、シャッタ装置203、固体撮像素子204、駆動回路205、信号処理回路206、モニタ207、およびメモリ208を備えて構成され、静止画像および動画像を撮像可能である。
【0100】
光学系202は、1枚または複数枚のレンズを有して構成され、被写体からの光(入射光)を固体撮像素子204に導き、固体撮像素子204の受光面に結像させる。
【0101】
シャッタ装置203は、光学系202および固体撮像素子204の間に配置され、駆動回路1005の制御に従って、固体撮像素子204への光照射期間および遮光期間を制御する。
【0102】
固体撮像素子204は、上述した固体撮像素子を含むパッケージにより構成される。固体撮像素子204は、光学系202およびシャッタ装置203を介して受光面に結像される光に応じて、一定期間、信号電荷を蓄積する。固体撮像素子204に蓄積された信号電荷は、駆動回路205から供給される駆動信号(タイミング信号)に従って転送される。
【0103】
駆動回路205は、固体撮像素子204の転送動作、および、シャッタ装置203のシャッタ動作を制御する駆動信号を出力して、固体撮像素子204およびシャッタ装置203を駆動する。
【0104】
信号処理回路206は、固体撮像素子204から出力された信号電荷に対して各種の信号処理を施す。信号処理回路206が信号処理を施すことにより得られた画像(画像データ)は、モニタ207に供給されて表示されたり、メモリ208に供給されて記憶(記録)されたりする。
【0105】
このように構成されている撮像装置201においても、上述した光学系202、シャッタ装置203、および固体撮像素子204に代えて、本開示の
図3で示される撮像素子101を適用することにより、製造コストを低減させることが可能となる。
【0106】
<<9.撮像素子の使用例>>
図11は、上述の
図3の撮像素子101を使用する使用例を示す図である。
【0107】
上述した撮像素子は、例えば、以下のように、可視光や、赤外光、紫外光、X線等の光をセンシングする様々なケースに使用することができる。
【0108】
・ディジタルカメラや、カメラ機能付きの携帯機器等の、鑑賞の用に供される画像を撮影する装置
・自動停止等の安全運転や、運転者の状態の認識等のために、自動車の前方や後方、周囲、車内等を撮影する車載用センサ、走行車両や道路を監視する監視カメラ、車両間等の測距を行う測距センサ等の、交通の用に供される装置
・ユーザのジェスチャを撮影して、そのジェスチャに従った機器操作を行うために、TVや、冷蔵庫、エアーコンディショナ等の家電に供される装置
・内視鏡や、赤外光の受光による血管撮影を行う装置等の、医療やヘルスケアの用に供される装置
・防犯用途の監視カメラや、人物認証用途のカメラ等の、セキュリティの用に供される装置
・肌を撮影する肌測定器や、頭皮を撮影するマイクロスコープ等の、美容の用に供される装置
・スポーツ用途等向けのアクションカメラやウェアラブルカメラ等の、スポーツの用に供される装置
・畑や作物の状態を監視するためのカメラ等の、農業の用に供される装置
【0109】
尚、本開示は、以下のような構成も取ることができる。
<1> アレイ状に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生する複数のフォトダイオードと、
前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ個別に遮光する遮光壁とを含み、
前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、一部の部位が第1の深さで構成され、その他の部位については、第2の深さで構成され、前記遮光壁の前記第1の深さ、および前記第2の深さは、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した、フォトマスクパターンを用いたドライエッチングにより形成される
撮像素子。
<2> 前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、このうち、前記フォトダイオードから前記電荷蓄積部へと前記電荷を転送する電荷転送路として機能する部位については、前記フォトダイオードがアレイ状に配置された面上から基板層に到達しない第1の深さで構成され、その他の部位については、前記フォトダイオードがアレイ状に配置された面上から基板層に到達する第2の深さで構成され、前記第1の深さ、および前記第2の深さを有する前記遮光壁は、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した制御により、1枚のフォトマスクパターンによる1回のドライエッチングにより形成される
<1>に記載の撮像素子。
<3> 前記電荷蓄積部は、複数のフォトダイオードにより共有され、前記複数のフォトダイオードのそれぞれとの間に前記電荷転送路が形成される
<2>に記載の撮像素子。
<4> 前記フォトマスクパターンは、前記ドライエッチングにより使用される反応性ガスのシリコン基板への接触量を制御することで、前記ドライエッチングによる前記遮光壁を形成する溝の深さを制御する
<1>に記載の撮像素子。
<5> 前記フォトマスクパターンは、前記ドライエッチングにより使用される反応性ガスのシリコン基板への接触面積、または、前記反応性ガスの流通経路数により接触量を制御することで、前記ドライエッチングによる前記遮光壁を形成する溝の深さを制御する
<4>に記載の撮像素子。
<6> 前記フォトマスクパターンは、前記電荷蓄積部を取り囲むような環状構造で形成することにより、前記流通経路数による、前記反応性ガスの接触量を制御する
<5>に記載の撮像素子。
<7> 前記環状構造は、円形、ひし形、方形、または、多角形である
<6>に記載の撮像素子。
<8> 前記電荷蓄積部は、浮遊拡散領域、およびメモリを含む
<1>乃至<7>のいずれかに記載の撮像素子。
<9> 前記遮光壁は、透過性のある、シリコンよりも屈折率が低い絶縁膜、または、内部に遮光性の金属が設けられた前記絶縁膜より構成される
<1>乃至<8>のいずれかに記載の撮像素子。
<10> アレイ状に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生する複数のフォトダイオードと、
前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ個別に遮光する遮光壁とを含み、
前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、一部の部位が第1の深さで構成され、その他の部位については、第2の深さで構成され、前記遮光壁の前記第1の深さ、および前記第2の深さは、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した、フォトマスクパターンを用いたドライエッチングにより形成される
撮像装置。
<11> アレイ状に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生する複数のフォトダイオードと、
前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ個別に遮光する遮光壁とを含み、
前記遮光壁は、前記電荷蓄積部を取り囲むように構成され、一部の部位が第1の深さで構成され、その他の部位については、第2の深さで構成され、前記遮光壁の前記第1の深さ、および前記第2の深さは、マイクロローディング効果による加工変換差を利用した、フォトマスクパターンを用いたドライエッチングにより形成される
電子機器。
【符号の説明】
【0110】
101 撮像素子, 102 基板層, 121 フォトダイオード, 122 転送トランジスタ, 123 電荷蓄積部, 124 リセットトランジスタ, 125 増幅トランジスタ, 126 選択トランジスタ, 127 垂直転送線, 141 N型層, 142 溝埋め込み層, 143 固定電荷層, 144 P-Well, 145 遮光膜
【手続補正書】
【提出日】2022-10-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン基板上に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、
前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記入射光の入射方向に対して垂直方向となる断面方向から見て、第1の部分および第2の部分を含む遮光壁とを含み、
前記第1の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板上の前記フォトダイオードと前記電荷蓄積部との間に配置され、
前記第2の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板の前記入射光の受光面の上側に配置され、
各画素の角部となる前記第1の部分の形状は、前記入射光の入射方向から見て、円形、ひし形、方形、または、多角形である
撮像素子。
【請求項2】
前記各画素の角部における前記第1の部分は、前記入射光の入射方向から見て、環状構造の一部を構成し、前記環状構造が、前記円形、前記ひし形、前記方形、または、前記多角形である
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項3】
前記断面方向から見て、前記第1の部分は、前記第2の部分と接続されている
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項4】
前記電荷蓄積部は、浮遊拡散領域である
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項5】
前記遮光壁は、絶縁膜である
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項6】
前記遮光壁は、透過性のある、シリコンよりも屈折率が低い絶縁膜である
請求項5に記載の撮像素子。
【請求項7】
遮光性を有する金属膜からなる遮光膜が、前記断面方向から見て、前記第1の部分の内部に埋め込まれる
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項8】
前記断面方向から見て、前記遮光壁は、前記第1の部分と隣接して配置される第3の部分をさらに備える
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項9】
前記断面方向から見て、前記電荷蓄積部は、前記第1の部分と、前記第3の部分との間に配置される
請求項8に記載の撮像素子。
【請求項10】
前記断面方向から見て、前記第3の部分は、前記第2の部分と接続されている
請求項8に記載の撮像素子。
【請求項11】
前記断面方向から見て、遮光性を有する金属膜からなる遮光膜が、前記電荷蓄積部の前記入射光の入射方向に対して直上における前記第2の部分の上部に配置される
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項12】
シリコン基板上に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、
前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記入射光の入射方向に対して垂直方向となる断面方向から見て、第1の部分および第2の部分を含む遮光壁とを含み、
前記第1の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板上の前記フォトダイオードと前記電荷蓄積部との間に配置され、
前記第2の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板の前記入射光の受光面の上側に配置され、
各画素の角部となる前記第1の部分の形状は、前記入射光の入射方向から見て、円形、ひし形、方形、または、多角形である
撮像装置。
【請求項13】
シリコン基板上に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、
前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
前記入射光の入射方向に対して垂直方向となる断面方向から見て、第1の部分および第2の部分を含む遮光壁とを含み、
前記第1の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板上の前記フォトダイオードと前記電荷蓄積部との間に配置され、
前記第2の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板の前記入射光の受光面の上側に配置され、
各画素の角部となる前記第1の部分の形状は、前記入射光の入射方向から見て、円形、ひし形、方形、または、多角形である
電子機器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示の一側面の撮像素子は、シリコン基板上に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記入射光の入射方向に対して垂直方向となる断面方向から見て、第1の部分および第2の部分を含む遮光壁とを含み、前記第1の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板上の前記フォトダイオードと前記電荷蓄積部との間に配置され、前記第2の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板の前記入射光の受光面の上側に配置され、各画素の角部となる前記第1の部分の形状は、前記入射光の入射方向から見て、円形、ひし形、方形、または、多角形である撮像素子である。
前記各画素の角部における前記第1の部分は、前記入射光の入射方向から見て、環状構造の一部を構成するようにしてもよく、前記環状構造は、前記円形、前記ひし形、前記方形、または、前記多角形としてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
前記断面方向から見て、前記第1の部分は、前記第2の部分と接続されるようにすることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
前記電荷蓄積部は、浮遊拡散領域にすることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
前記遮光壁は、絶縁膜にすることができる。
前記遮光壁は、透過性のある、シリコンよりも屈折率が低い絶縁膜にすることができる。
遮光性を有する金属膜からなる遮光膜が、前記断面方向から見て、前記第1の部分の内部に埋め込まれるよにすることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
前記断面方向から見て、前記遮光壁は、前記第1の部分と隣接して配置される第3の部分をさらに設けるようにすることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
前記断面方向から見て、前記電荷蓄積部は、前記第1の部分と、前記第3の部分との間に配置されるようにすることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
前記断面方向から見て、前記第3の部分は、前記第2の部分と接続されるようにすることができる。
前記断面方向から見て、遮光性を有する金属膜からなる遮光膜が、前記電荷蓄積部の前記入射光の入射方向に対して直上における前記第2の部分の上部に配置されるようにすることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本開示の一側面の撮像装置は、シリコン基板上に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記入射光の入射方向に対して垂直方向となる断面方向から見て、第1の部分および第2の部分を含む遮光壁とを含み、前記第1の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板上の前記フォトダイオードと前記電荷蓄積部との間に配置され、前記第2の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板の前記入射光の受光面の上側に配置され、各画素の角部となる前記第1の部分の形状は、前記入射光の入射方向から見て、円形、ひし形、方形、または、多角形である撮像装置である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
本開示の一側面の電子機器は、シリコン基板上に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、前記フォトダイオードより転送される電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記入射光の入射方向に対して垂直方向となる断面方向から見て、第1の部分および第2の部分を含む遮光壁とを含み、前記第1の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板上の前記フォトダイオードと前記電荷蓄積部との間に配置され、前記第2の部分は、前記断面方向から見て、前記シリコン基板の前記入射光の受光面の上側に配置され、各画素の角部となる前記第1の部分の形状は、前記入射光の入射方向から見て、円形、ひし形、方形、または、多角形である電子機器である。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
本開示の一側面においては、シリコン基板上に配置され、入射光の光量に応じた電荷を発生するフォトダイオードより転送される電荷が、電荷蓄積部により蓄積され、前記入射光の入射方向に対して垂直方向となる断面方向から見て、第1の部分および第2の部分を含む遮光壁が構成され、前記第1の部分が、前記断面方向から見て、前記シリコン基板上の前記フォトダイオードと前記電荷蓄積部との間に配置され、前記第2の部分が、前記断面方向から見て、前記シリコン基板の前記入射光の受光面の上側に配置され、各画素の角部となる前記第1の部分の形状が、前記入射光の入射方向から見て、円形、ひし形、方形、または、多角形とされる。