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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022168072
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】ランプ
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20221027BHJP
   F21S 8/08 20060101ALI20221027BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20221027BHJP
   F21V 29/90 20150101ALI20221027BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20221027BHJP
   F21V 3/02 20060101ALI20221027BHJP
   F21V 3/10 20180101ALI20221027BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20221027BHJP
   F21V 7/04 20060101ALI20221027BHJP
   F21W 111/06 20060101ALN20221027BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221027BHJP
【FI】
F21S2/00 664
F21S8/08
F21V23/00 140
F21V29/90
F21V3/00 340
F21V3/00 320
F21V3/02 500
F21V3/10
F21V5/04 100
F21V7/04 300
F21W111:06
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141936
(22)【出願日】2022-09-07
(62)【分割の表示】P 2021096695の分割
【原出願日】2017-11-24
(31)【優先権主張番号】P 2017015990
(32)【優先日】2017-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】519147348
【氏名又は名称】株式会社ホタルクス
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】溝邊 憲政
(57)【要約】
【課題】 雪の付着や溶解した雪の凍結を防止可能なLEDを用いたランプを提供する。
【解決手段】 光源であるLEDモジュール11と配光手段12と導電膜ヒーター13と筐体14と光透過性カバー16とを含み、LEDモジュール11は、複数のLEDとそれらが実装されたLED基板とを含み、筐体14の内部に、LEDモジュール11、配光手段12および導電膜ヒーター13が配置され、配光手段12は、LEDモジュール11の光照射側に配置され、筐体14の開口に光透過性カバー16が配置され、導電膜ヒーター13は、透過性カバー16の筐体14内部側の表面に配置されていることを特徴とするランプ10である。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源であるLEDモジュールと、
配光手段と、
導電膜ヒーターと、
開口を有する筐体と、
光透過性カバーとを含み、
前記LEDモジュールは、複数のLEDと、前記複数のLEDが実装されたLED基板とを含み、
前記筐体の内部に、前記LEDモジュール、前記配光手段、および前記導電膜ヒーターが配置され、
前記開口に、前記光透過性カバーが配置され、
前記導電膜ヒーターは、光の通過領域内において、前記光透過性カバーの前記筐体内部側の表面に配置されており、
前記通過領域は、前記LEDモジュール及び前記光透過性カバー間の空間において光が通過する領域であることを特徴とするランプ。
【請求項2】
前記光透過性カバーは、一方の表面または両方の表面に、さらに反射防止膜を有する、請求項1に記載のランプ。
【請求項3】
前記光源は、少なくとも高、中、低の3段階の明るさに切り替えできる、請求項1または2に記載のランプ。
【請求項4】
前記導電膜ヒーターは、透明導電膜であり、前記導電膜ヒーターの外周付近に電極が配置されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項5】
さらに、アームおよび脚部を含み、前記脚部により、地面に設置される、請求項1から4のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項6】
前記配光手段は、リフレクタまたはレンズの少なくとも一方を含み、前記LEDモジュールの光照射側に配置されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項7】
前記リフレクタは、筒状であり、
前記LEDモジュールは、
前記リフレクタの光源側開口に配置されており、
前記LED基板のLED実装面が、前記筐体の開口側に向いている、請求項6に記載のランプ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、空港等において、着陸する航空機の滑走路への誘導に、キセノンランプを用いた閃光装置が用いられている(特許文献1~4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-156287号公報
【特許文献2】特開2008-112628号公報
【特許文献3】特開2010-182495号公報
【特許文献4】特開2010-247576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のキセノンランプを、発光ダイオード(LED)ランプに置き換えられれば、寿命を大幅に伸ばし、消費電力を削減することも可能である。しかしながら、LEDランプは、キセノンランプと比較して、発光時の発熱量が少ないため、例えば、北海道、アラスカ等の寒冷地等では、ランプの前面を覆う光透過性カバーに雪が付着したり、その付着した雪が溶解した後、凍結したりして、閃光装置としての機能を損なう場合がある。
【0005】
そこで、本発明は、雪の付着や溶解した雪の凍結を防止可能なLEDを用いたランプの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明のランプは、
光源であるLEDモジュールと、
配光手段と、
導電膜ヒーターと、
開口を有する筐体と、
光透過性カバーとを含み、
前記LEDモジュールは、複数のLEDと、前記複数のLEDが実装されたLED基板とを含み、
前記筐体の内部に、前記LEDモジュール、前記配光手段、および前記導電膜ヒーターが配置され、
前記開口に、前記光透過性カバーが配置され、
前記導電膜ヒーターは、光の通過領域内において、前記光透過性カバーの前記筐体内部側の表面に配置されており、
前記通過領域は、前記LEDモジュール及び前記光透過性カバー間の空間において光が通過する領域であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、雪の付着や溶解した雪の凍結を防止可能なLEDを用いたランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1のランプの構成の一例を示す断面図である。
図2図2は、実施形態1のランプの構成のその他の例を示す断面図である。
図3図3は、実施形態1のランプの設置の一例を示す斜視図である。
図4図4は、実施形態1のランプの設置の別の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のランプは、例えば、前記導電膜ヒーターが、透明導電膜である。
【0010】
本発明のランプは、例えば、前記導電膜ヒーターが、ITO導電膜である。
【0011】
本発明のランプは、例えば、前記配光手段が、リフレクタ及びレンズの少なくとも一方を含む。
【0012】
本発明のランプは、例えば、前記リフレクタは、筒状であり、
前記LEDモジュールは、前記リフレクタの光源側開口に配置されており、前記LED基板のLED実装面が、前記筐体の開口側に向いている。
【0013】
本発明のランプは、例えば、航空機の着陸誘導用の閃光装置に用いられるランプである。
【0014】
以下、本発明のランプについて、図面を参照して詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の説明に限定されない。なお、以下の図1から図4において、同一部分には、同一符号を付している。
【0015】
[実施形態1]
本実施形態に、本発明のランプの一例を示す。本実施形態のランプは、航空機の着陸誘導用の閃光装置に用いられるランプであるが、これには制限されない。本実施形態のランプの構成の一例を、図1の断面図に示す。
【0016】
図1に示すように、ランプ10は、LEDモジュール11、配光手段12、導電膜ヒーター13、筐体14、および光透過性カバー16を含む。LEDモジュール11、配光手段12、および導電膜ヒーター13は、筐体14の内部に収容され、光透過性カバー16は、筐体14の開口を覆うように配置されている。そして、筐体14内の導電膜ヒーター13は、光透過性カバー16の筐体14内部側の表面に配置されている。
【0017】
LEDモジュール11は、ランプ10の光源である。LEDモジュール11は、複数のLEDと、前記複数のLEDが実装されたLED基板とを有する。前記LED基板において、前記LEDが実装された表面(図1において左側の表面)を、以下、実装面とも言う。LEDモジュール11において、前記LED基板の大きさおよび材質、前記LED基板に実装されるLEDの数、LEDによる発光色等は、特に制限されない。ランプ10を前記閃光装置用に使用する場合、ランプ10の輝度は、例えば、従来の前記閃光装置用のキセノンランプと同程度またはそれ以上の輝度であることが好ましく、LEDモジュール11における前記LED基板および前記LEDの条件は、例えば、所望の輝度に応じて適宜設定できる。
【0018】
配光手段12は、LEDモジュール11の光照射側に配置されている。すなわち、図1において、配光手段12は、LEDモジュール11が光を照射する方向(LEDモジュール11よりも左側)に配置されている。配光手段12は、LEDモジュール11が発した光を、例えば、反射、集光、拡散等により、光透過性カバー16側へと送る手段である。配光手段12の種類は、特に制限されず、例えば、リフレクタ(反射板)、レンズ等があげられる。配光手段12は、例えば、前記リフレクタと前記レンズのいずれか一方でもよいし、両者を組合せて使用してもよい。
【0019】
配光手段12がリフレクタの場合、前記リフレクタの形成材料は、特に制限されず、例えば、アルミニウム、マグネシウム、およびそれらの合金等の金属;PC(ポリカーボネート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂等があげられる。前記リフレクタは、例えば、その反射面に高反射加工を施すことで、反射効率をより向上させたものを用いてもよい。前記高反射加工は、例えば、メッキ、高反射塗料の塗布等である。
【0020】
配光手段12がリフレクタの場合、前記リフレクタの形状は、特に制限されない。前記リフレクタは、例えば、図1に例示するように、筒状である。LEDモジュール11の前記実装面におけるLED実装領域は、前記筒状リフレクタの一方の開口(図1において右側)に位置し、LEDモジュール11からの光が、前記筒状リフレクタの内部に照射されることが好ましい。前記筒状リフレクタは、例えば、図1に示すように、その内壁が、LEDモジュール11から筐体14の開口に向かって広がるテーパー状が例示でき、この形状は、例えば、傘状ともいう。また、前記筒状リフレクタの内壁は、例えば、LEDモジュール11から筐体14の開口に向かう断面が、例えば、図1に示すような円弧状でもよいし、フラットな直線状でもよい。
【0021】
配光手段12は、例えば、前述のように、レンズでもよい。図2の断面図に、配光手段がレンズであるランプ10の構成を示す。図2に示すように、前記配光手段であるレンズ22は、例えば、LEDモジュール11から照射される光を受け、拡散、散乱等で光が配光するように、LDEモジュール11の前記実装面側に配置される。レンズ22は、例えば、筐体14の開口側の表面が球面となった凸型レンズがあげられる。
【0022】
光透過性カバー16は、筐体14の開口を覆うように配置されており、筐体14内部からの光を透過する。光透過性カバー16の形成材料は、特に制限されず、例えば、LEDモジュール11から照射された光の大部分を透過可能であればよい。光透光性カバー16の形成材料は、具体例として、例えば、ガラス等があげられる。本発明のランプが飛行場における閃光灯の場合、光透過性カバー16の大きさは、例えば、直径15~25cmである。
【0023】
導電膜ヒーター13は、光透過性カバー16の筐体14内部側の表面の一部または全部に配置される。前者の場合、導電膜ヒーター13は、光透過性カバー16に対する数が、1つでもよいし、2つ以上でもよい。光透過性カバー16の前記表面において、導電膜ヒーター13の配置箇所は、特に制限されない。例えば、導電膜ヒーター13の駆動による光透過性カバー16の表面温度の分布が、光透過性カバー16の面方向の中心を中心とする分布となるように、導電膜ヒーター13が配置されていることが好ましい。具体例として、導電膜ヒーター13の配置箇所は、例えば、光透過性カバー16の前記中心を含む領域(中央部ともいう)であり、前記中央部は、例えば、屋外において雪が接触しやすいことからも好ましい。
【0024】
導電膜ヒーター13の大きさは、特に制限されず、例えば、本発明のランプの大きさ、光透過性カバー16の大きさ等に応じて適宜設定できる。導電膜ヒーター13の面積は、例えば、光透過性カバー16の表面を1とした場合の相対値が、0.1~1である。
【0025】
導電膜ヒーター13は、光透過性カバー16の表面に、直接配置されてもよいし、間接的に配置されてもよい。前者の場合、例えば、光透過性カバー16の表面に、直接、導電膜ヒーター13が形成され、一体化された形態があげられる。後者の場合、導電膜ヒーター13と光透過性カバー16との間に、例えば、導電膜ヒーター13の熱を光透過性カバー16に伝導する介在層等が介在してもよい。また、導電膜ヒーター13と光透過性カバー16とは、例えば、それぞれの表面間に、例えば、空隙(間隙)を有してもよいし、有さずに密着してもよい。
【0026】
導電膜ヒーター13は、例えば、透明導電膜であり、具体例としては、ITO(酸化インジウムスズ)導電膜、ZnO(酸化亜鉛)導電膜、Sn0(酸化スズ)導電膜等があげられる。導電膜ヒーター13の光の透過率は、特に制限されず、例えば、88%以上である。
【0027】
光透過性カバー16は、例えば、一方の表面または両方の表面に、さらに反射防止膜を有してもよい。光透過性カバー16の表面に前記反射防止膜を配置した場合、例えば、光透過性カバー16単独よりも、透過率を向上することができ、具体例として、いずれか一方の表面に配置した場合、例えば、透過率を約4%程度向上することができ、両面に配置した場合、例えば、透過率を約8%程度向上することができる。光透過性カバー16が、導電膜ヒーター13が配置される面に、前記反射防止膜を有する場合、例えば、導電膜ヒーター13が配置された光透過性カバー16の上に、前記反射防止膜が配置される。
【0028】
導電膜ヒーター13は、例えば、光透過性カバー16の表面(筐体14の内部側表面)上に、印刷等により電極を形成した後、形成できる。導電膜ヒーター13の形成方法は、特に制限されず、例えば、真空蒸着、クラスタービーム蒸着等の蒸着法;スパッタリング法;ゾル・ゲル法、PLD(Pulsed Laser Deposition)法等があげられる。
【0029】
導電膜ヒーター13の前記電極は、特に制限されない。電極対を配置する場合、電極間の距離は、特に制限されず、例えば、80~180mmである。また、各電極の長さは、特に制限されず、例えば、30~150mmである。導電膜ヒーター13の前記電極の配置部位は、特に制限されず、例えば、導電膜ヒーター13の外周付近である。
【0030】
本発明のランプにおいて、導電膜ヒーター13の消費電力、温度上昇等は、特に制限されず、例えば、以下のような条件が例示できる。なお、本発明は、この例示には何ら制限されない。導電膜ヒーター13の条件が、大きさ60cm、電極間の距離12cm、各電極長5cm、面抵抗400Ω/cm、電極間距離12cm、電極長5cmであり、温度上昇設定値25℃の場合、必要な電力は、例えば、60V、0.16A、10Wであり、温度上昇設定値40℃の場合、必要な電力は、例えば、80V、0.2A、16Wである。導電膜ヒーター13の大きさが、例えば、光透過性カバー16の全面への配置である場合も、同様である。導電膜ヒーター13の面抵抗は、例えば、相対的に高くすることで、相対的に、膜厚を薄くし、透過率を上昇できる。
【0031】
筐体14の形成材料は、特に制限されず、例えば、アルミニウム、樹脂等があげられる。筐体14の形状は、特に制限されず、例えば、図1に示すように、傘状があげられる。
【0032】
本実施形態のランプ10によれば、光透過性カバー16の表面に導電膜ヒーター13が配置されていることから、導電膜ヒーター13の熱を光透過性カバーに伝達することができる。これによって、例えば、光透過性カバー16への雪の付着を防止し、また、溶解した雪が、光透過性カバー16の表面で再度凍結することを防止できる。
【0033】
導電膜ヒーター13は、例えば、相対的に少ない消費電力で、数十℃(例えば、約50℃)ぐらいまでの温度上昇が可能である。このため、ランプ10は、例えば、温度がマイナス数十℃(例えば、-40℃)の極寒地での使用であっても、少ない消費電力で、光透過性カバー16を融雪温度(例えば、0℃以上)とすることができる。具体例として、例えば、導電膜ヒーター13の大きさが60cmであり、40℃の温度上昇を16Wで行う場合、その温度上昇の効果に対する消費電力は、熱線ヒーターを使用する場合と比較して、少ないといえる。熱線ヒーターの場合、例えば、ランプの正面の中央部における温度を上げるには、中央部付近に熱線を施す必要があるが、これにより光透過率が著しく低下する。このため、明るさの向上のために、さらに消費電力を増加させる必要がある。これに対して、本発明は、例えば、透明導電膜ヒーター等の導電膜ヒーターを使用することにより、光透過率の低下を抑制し、且つ、消費電力も低く抑えることができる。
【0034】
また、LEDモジュール11と光透過性カバー16との間の光の通過領域において、何らかの物体が存在する場合、例えば、光透過性カバー16に達する光量の低下が考えられる。しかしながら、導電膜ヒーター13は、例えば、光透過性に優れることから、LEDモジュール11から発生した光の透過率の低下を抑制できる。このため、例えば、光透過率の低下を前提として、光源であるLEDモジュール11の輝度を大幅に向上させること等を回避できる。
【0035】
つぎに、図3および図4を用いて、本実施形態のランプ10の設置例について説明する。本実施形態のランプ10は、例えば、図1および図2の構成に加えて、さらに、アーム33および脚部34を含み、脚部34により、地面に設置されてもよい。また、本実施形態のランプ10は、例えば、さらに、LEDモジュール11および導電膜ヒーター13に電力を供給するためのケーブル32を含んでもよい。また、本実施形態のランプ10は、例えば、図4に示すように、地面に設置されたポール40上に、設置されてもよく、その数は、特に制限されない。
【0036】
本実施形態のランプ10は、例えば、1分間に120回の点滅が可能なように構成される。ランプ10は、例えば、複数の滑走路を有する大型空港に設置される場合、航空機の進入する方向から滑走路末端に向かって、約30mおきに、8~29灯程度設置される。また、ランプ10は、例えば、航空機の発着が少なく、短い滑走路が1つのみの小型の空港に設置される場合、滑走路末端の短手方向両側に1灯ずつ、合計2灯が同時に閃光(点滅)するように設置される。さらに、ランプ10は、例えば、航空機が真っ直ぐに滑走路に進入できない空港に設置される場合、滑走路への進入路上の要所に、例えば、数kmごとに設置される。ランプ10は、例えば、国土交通省の基準仕様に準じて、明るさが3段階に切り替えられるように構成される。この3段階の明るさのうち、最も明るい段階である「High」は、例えば、霧、雨等で視界不良の昼間に、最も暗い段階である「Low」は、例えば、夜間に、中間の段階である「Middle」は、例えば、夕方等に用いられる。
【0037】
本発明のランプは、航空機着陸誘導の閃光装置以外にも、例えば、寒冷地における信号機や、その他にも、雪の付着または溶解した雪の凍結の防止が求められる種々の用途に利用可能である。
【0038】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によれば、雪の付着や溶解した雪の凍結を防止可能なLEDを用いたランプを提供することができる。本発明のランプは、例えば、航空機の着陸誘用の導閃光装置、信号機をはじめとした、雪の付着や溶解した雪の凍結の防止が求められる種々の用途に利用可能である。
【符号の説明】
【0040】
10 ランプ
11 LEDモジュール
12 配光手段
13 導電膜ヒーター
14 筐体
16 光透過性カバー

図1
図2
図3
図4