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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022168088
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】樹脂製容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/02 20060101AFI20221027BHJP
【FI】
B65D1/02 220
B65D1/02 241
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022142175
(22)【出願日】2022-09-07
(62)【分割の表示】P 2017203345の分割
【原出願日】2017-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】000227032
【氏名又は名称】日精エー・エス・ビー機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学史
(72)【発明者】
【氏名】高橋 純治
(57)【要約】
【課題】容器内で液体が残留する排水不良が生じることを抑制することが可能なウォーターサーバー用の樹脂製容器を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明の容器は、所定量の液体が収容可能であると共に可撓性を有し、液体の廃液に伴って容器が潰れるウォーターサーバー用樹脂製容器11であって、液体の出入口部24が形成された上面部21と、上面部21に接続された側面部22と、上面部21と反対側に配置されて側面部22に接続された底面部23と、を備え、側面部22には、容器11を上面部21側から見た時に容器11が角丸の多角形状になるように角丸面部25が形成され、上面部21において側面部22の角丸面部25と出入口部24との間で区画される肩部28の肉厚は、上面部21において肩部28と隣接する部位29の肉厚よりも、大きい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定量の液体が収容可能であると共に可撓性を有し、前記液体の廃液に伴って容器が潰れるウォーターサーバー用樹脂製容器であって、
液体の出入口部が形成された上面部と、
前記上面部に接続された側面部と、
前記上面部と反対側に配置されて前記側面部に接続された底面部と、
を備え、
前記側面部には、前記容器を前記上面部側から見た時に前記容器が角丸の多角形状になるように角丸面部が形成され、
前記上面部において前記側面部の前記角丸面部と前記出入口部との間で区画される肩部の肉厚は、前記上面部において前記肩部と隣接する部位の肉厚よりも大きい、
樹脂製容器。
【請求項2】
前記肩部と前記側面部とを接続する肩下部の肉厚は、前記側面部において前記肩下部と隣接する部位の肉厚よりも小さい、
請求項1に記載の樹脂製容器。
【請求項3】
前記上面部には、前記容器を前記上面部側から見た時に前記出入口部から放射状に伸びる複数の凹部が形成されている、
請求項1または請求項2に記載の樹脂製容器。
【請求項4】
前記側面部の前記角丸面部には、折り畳み変形誘導部が形成されており、
前記上面部に形成されている凹部の深さは、前記折り畳み変形誘導部の溝の深さよりも深い、
請求項3に記載の樹脂製容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウォーターサーバー用の樹脂製容器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康志向や自然災害に対する備えの必要性といった意識が高まり、バッグ・イン・ボックス(BIB)と称される容器の需要が高まっている。このBIBは、飲料水(ミネラルウォーター)等の液体が充填された樹脂製容器を段ボール箱やカートンといった外装体に収容した複合構造式の容器である。保管・運搬は外装体に樹脂製容器を収容した状態で行い、使用時は外装体より取出した樹脂製容器をディスペンサ(ウォーターサーバー)にセットして給水等に供される。
【0003】
この樹脂製容器は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の可撓性を備えた材料をブロー成形機により成形した薄肉容器であり、容量が5~15リットル程度である。この樹脂製容器は可撓性を有し、上下を逆向きにしてウォーターサーバー上で使用する際に、液体の廃液に伴って大気圧により潰れていく。このような樹脂製容器は可撓性を有する薄肉容器であるので、特に、使用後に潰れて廃棄する使い捨て(ワンウェイ式)容器として用いられる。
【0004】
特許文献1には、底面付近に可撓性を有する帯状の吊り具を備えた、ウォーターサーバー用容器が開示されている。
特許文献2には、ウォーターディスペンサー用の容器であって、液体の廃液と共に、容器内の圧力と外気圧との違いにより生じる力により、容器の軸方向に潰れていく容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-46216号公報
【特許文献2】国際公開第2016/050977号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
軟質なウォーターサーバー用の容器は、使用と共に大気圧によって押し潰される。容器が完全な円筒型ではなく、角丸の側壁部分が形成されている容器の場合、液体の廃液と共に、下方に位置する上面部の四隅に形成される角丸の肩部分が、容器のネック部分を基点として下方に反転してしまう場合がある。この場合、ウォーターサーバーのノズルと容器のネック部分との接続不良(ネック抜け)が生じ、排水不良になってしまう。また、反転した肩部分に液体が残留して、排水不良となってしまう場合がある。
【0007】
本発明は、容器内で液体が残留する排水不良が生じることを抑制することが可能なウォーターサーバー用の樹脂製容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決することのできる本発明の樹脂製容器は、
所定量の液体が収容可能であると共に可撓性を有し、前記液体の廃液に伴って容器が潰れるウォーターサーバー用樹脂製容器であって、
液体の出入口部が形成された上面部と、
前記上面部に接続された側面部と、
前記上面部と反対側に配置されて前記側面部に接続された底面部と、
を備え、
前記側面部には、前記容器を前記上面部側から見た時に前記容器が角丸の多角形状になるように角丸面部が形成され、
前記上面部において前記側面部の前記角丸面部と前記出入口部との間で区画される肩部の肉厚は、前記上面部において前記肩部と隣接する部位の肉厚よりも大きい。
【0009】
この構成の樹脂製容器によれば、上面部において側面部の角丸面部と出入口部との間で区画される肩部の肉厚が、上面部において肩部と隣接する部位の肉厚よりも大きく形成されており、肩部の強度が補強されている。このため、樹脂製容器の上下を逆向きにしてウォーターサーバー上で使用して、液体の廃液に伴って大気圧により容器が潰れていく過程において、上面部の四隅に形成される角丸の肩部が、容器のネック部分を基点として反転しにくくなり、その形状が維持される。このため、ウォーターサーバーのノズルと容器のネック部分との接続不良(ネック抜け)が生じにくくなるとともに、反転した肩部に液体が残留することが生じにくくなる。
このように、上記構成によれば、容器内で液体が残留する排水不良が生じることを抑制することが可能なウォーターサーバー用の樹脂製容器を提供することができる。
【0010】
また、本発明の樹脂製容器において、
前記肩部と前記側面部とを接続する肩下部の肉厚は、前記側面部において前記肩下部と隣接する部位の肉厚よりも小さいことが好ましい。
【0011】
この構成によれば、液体の廃液に伴って大気圧により容器が潰れていく過程において、容器は側面部の肩下部位までスムーズに潰れやすくなり、さらに、容器内に液体が残留しにくくなる。
【0012】
また、本発明の樹脂製容器において、
前記上面部には、前記容器を前記上面部側から見た時に前記出入口部から放射状に伸びる複数の凹部が形成されていることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、さらに、肩部を含む上面部全体の強度が補強される。このため、樹脂製容器の上下を逆向きにしてウォーターサーバー上で使用して、液体の廃液に伴って大気圧により容器が潰れていく過程において、上面部の四隅に形成される角丸の肩部が、容器のネック部分を基点として反転しにくくなり、その形状が維持されやすくなる。
【0014】
また、本発明の樹脂製容器において、
前記側面部の前記角丸面部には、折り畳み変形誘導部が形成されており、前記上面部に形成されている凹部の深さは、前記折り畳み変形誘導部の溝の深さよりも深いことが好ましい。
【0015】
この構成によれば、液体の廃液に伴って大気圧により容器が潰れていく過程において、折り畳み変形誘導部により側面部の肩下部位まではスムーズに潰れやすくしつつ、上面部で放射状に伸びる凹部により、肩部の強度を補強することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、容器内で液体が残留する排水不良が生じることを抑制することが可能なウォーターサーバー用の樹脂製容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第一の実施形態に係るウォーターサーバー用の樹脂製容器を表す側面図である。
図2】本発明の第一の実施形態に係るウォーターサーバー用の樹脂製容器を表す側面図である。
図3】本発明の第一の実施形態に係るウォーターサーバー用の樹脂製容器を表す平面図である。
図4】本発明の第一の実施形態に係るウォーターサーバー用の樹脂製容器を表す斜視図である。
図5】(a)本発明の第一の実施形態に係るウォーターサーバー用の樹脂製容器を製造するのに用いるプリフォームの側面図であり、(b)は(a)中のX-X矢印方向から見たプリフォームの断面を示す斜視図である。
図6】本発明の第一の実施形態に係るウォーターサーバー用の樹脂製容器の肉厚分布を示すグラフである。
図7】本発明の第二の実施形態に係るウォーターサーバー用の樹脂製容器を表す側面図である。
図8】本発明の第二の実施形態に係るウォーターサーバー用の樹脂製容器を表す側面図である。
図9】本発明の第二の実施形態に係るウォーターサーバー用の樹脂製容器を表す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る樹脂製容器の実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
【0019】
(第一の実施形態)
図1図4は本発明の第一の実施形態に係る樹脂製容器11を示す図である。本実施形態において樹脂製容器11(以下、容器11とも称する)は、上面部21と、上面部21に接続された側面部22と、上面部21と反対側に配置されて側面部22に接続された底面部23とを備え、略立方体形状に形成されている。その内部には、所定量の液体(飲料水等)が収容可能とされている。
【0020】
上面部21は、容器11の天面を形成するもので、その中心には、上方へ突出する筒状の出入口部24が形成されている。容器11内には、出入口部24から液体が流入される。また、容器11内の液体は、出入口部24から流出される。出入口部24には、キャップが取り付けられる。このキャップは出入口部24に対して着脱可能とされており、出入口部24にキャップを装着することで、容器11が密閉される。
【0021】
上面部21上には、容器11を上面部21側から見た時に出入口部24から外方に向けて放射状に伸びる複数の凹部30が形成されている。凹部30の溝の深さは、後述する第一の折り畳み変形誘導部31~第六の折り畳み変形誘導部36の溝の深さよりも大きく形成されている。
【0022】
容器11を上面部21側から見た時に、容器11の上面部21は、四隅が角丸の四角形状に見える。上面部21は、四隅にそれぞれ形成される肩部28と、各肩部28の間に周方向に隣接する位置に配置される隣接部29と、を有している。肩部28は、第1の肩部28Aと、第2の肩部28Bと、第3の肩部28Cと、第4の肩部28Dと、を含んでいる(図3参照)。第1の肩部28Aと第3の肩部28Cは、出入口部24を中心として対向する位置に配置されている。第2の肩部28Bと第4の肩部28Dは、出入口部24を中心として対向する位置に配置されている。
【0023】
側面部22は、容器11の周面を形成するもので、上面部21に接続されて下方側へ延在されている。底面部23は、容器11の底面を形成するもので、上面部21と反対側に配置されて底面部23に接続されている。
【0024】
側面部22には、容器11を上面部21側から見た時に容器11が角丸の正方形状に見えるように角丸面部25が形成されている。図3の破線は、本実施形態における角丸面部25に該当する箇所を示す線である。図3に示すように、角丸面部25は、角丸が形成されている部分のみを指すわけではなく、角丸が形成されている部分から平坦な部分に延在している。また、図1図4の二点鎖線は、立体的形状を示す線ではないが、角丸面部25の認識を容易にするための想像線である。
【0025】
上面部21において側面部22の角丸面部25と出入口部24との間で区画される肩部28の肉厚は、上面部21において肩部28と周方向に隣接する隣接部29の肉厚よりも大きく形成されている。また、肩部28と側面部22とを接続する境界部位である肩下部39の肉厚は、側面部22において肩下部39と周方向に隣接する隣接部49の肉厚よりも小さい。なお、容器11の各部の肉厚分布については、図1図6を参照して後述する。
【0026】
角丸面部25上には、長尺状の第一の折り畳み変形誘導部31が形成されている。この第一の折り畳み変形誘導部31は、容器11の出入口部24を通る中心軸Aと角丸面部25とが重なるように容器11を側面部22側から見た時(すなわち図2のように見た時。以下単に、容器11を角丸面部25側から見た時、とする。)に、当該中心軸Aに対して斜めになるように形成されている。なお、本明細書において斜めにとは、中心軸Aに対して0°を超えて90°未満であること又は中心軸Aに対して90°を超えて180°未満であることを意味する。
【0027】
角丸面部25上には、長尺状の第二の折り畳み変形誘導部32が形成されている。第二の折り畳み変形誘導部32は、容器11を角丸面部25側から見た時に、第一の折り畳み変形誘導部31の中心軸Aに対する傾きと異なる傾きで、中心軸Aに対して斜めになるように形成されている。また、第二の折り畳み変形誘導部32は、中心軸Aが角丸面部25の中心線と重なるように容器11を側面部22側から見た時に、中心軸Aを対象軸として、第一の折り畳み変形誘導部31と線対称の関係にある。
【0028】
角丸面部25上には、長尺状の第三の折り畳み変形誘導部33が形成されている。この第三の折り畳み変形誘導部33は、容器11を角丸面部25側から見た時に、中心軸Aに対して直交するように形成され、第三の折り畳み変形誘導部33の中心点を中心軸Aが通る位置に形成されている。
【0029】
角丸面部25上には、容器11を角丸面部25側から見た時に、第三の折り畳み変形誘導部33を対称軸として第一の折り畳み変形誘導部31及び第二の折り畳み変形誘導部32とそれぞれ線対称の関係となる、長尺状の第四の折り畳み変形誘導部34及び第五の折り畳み変形誘導部35が形成されている。
【0030】
角丸面部25上には、容器11を角丸面部25側から見た時に、第一の折り畳み変形誘導部31~第五の折り畳み変形誘導部35を挟み込むように形成され、中心軸Aに対して直交するように形成されている、第三の折り畳み変形誘導部33よりも長い長尺状の第六の折り畳み変形誘導部36が形成されている。
【0031】
第一の折り畳み変形誘導部31~第六の折り畳み変形誘導部36は、それぞれ角丸面部25上に設けられた凹部である。角丸面部25上には、第一の折り畳み変形誘導部31~第六の折り畳み変形誘導部36により形成される1つのユニットが、中心軸Aの方向に3つ並んで形成されている。
【0032】
図5は、容器11を製造するためのプリフォーム100を示す図であり、(a)はプリフォーム100の側面図であり、(b)は(a)中のX-X矢印方向から見たプリフォーム100の断面を示す図である。
【0033】
図5に示すように、プリフォーム100は、有底で中空の円筒形状である。中空部103を規定する内壁面は、4つの平面部101と、各平面部101をつなぐ円弧部102とで構成されている。中空部103の内壁面を構成する4つの平面部101は、射出成形の際に、上面視で円形状のものに対して四か所を面取りしたコア(以下、4面取りインジェクションコアとも称する)を使用することで形成されている。4ステーション式(プリフォームの射出成形、温調処理、ブロー成形、容器取出)の製造装置を用いて、プリフォーム100を4面取りインジェクションコアを用いて射出成形し、温調後に所定条件でブロー成形することで、意図した肉厚分布の容器11を製造しやすくなる。
【0034】
次に、図1図6を参照しつつ、容器11の肉厚分布について説明する。図6のグラフの横軸は、容器11の肉厚を測定した位置を示しており、図1中に示される符号A~Kと対応している。図6のグラフの縦軸は、所定の測定位置における肩部28と隣接部29との肉厚の差分値を示している。
【0035】
折れ線グラフXの例と折れ線グラフYの例では、上述したプリフォーム100が使用されている。グラフXの例とグラフYの例との違いは、ブロー成形の成形条件であり、所望の肉厚分布を得るために、ブロー圧や時間等のパラメータが調整されている。グラフXの例とグラフYの例ともに、測定位置Bにおいて、グラフが正領域において正方向にピークを示している。これらのピークは、測定位置Bの高さにおいて、肩部28の肉厚が隣接部29の肉厚よりも大きいことを示している。また、これらのピークは、測定位置Bで最大値を示しており、他の測定位置よりも、測定位置Bにおける肩部28の肉厚と隣接部29の肉厚との差分が大きいことも示している。なお、グラフZの例は、面取りをしていない通常のインジェクションコアを用いて射出成形したプリフォーム(肉厚が周方向にほぼ一定のプリフォーム)が用いられており、肩部28に対応する測定位置A~Dのいずれでも、正領域において正方向のピークは示されていない。
【0036】
測定位置Eにおいては、折れ線グラフXの例と折れ線グラフYの例の両方とも、グラフが負領域において負方向にピークを示している。これは、肩部28と側面部22とを接続する境界部位である肩下部39の肉厚が、肩下部39と周方向に隣接する部位49の肉厚よりも小さいことを示している。また、肩部28と側面部22とを接続する境界部位である肩下部39の肉厚が、上下に隣接する測定位置(D,F)の部位よりも小さいことを示している。
【0037】
測定位置F~Kにおいては、折れ線グラフXの例と折れ線グラフYの例の両方とも、値がゼロ付近で推移している。これは、測定位置F~Kの各高さにおいて、肩部28の肉厚と、周方向に隣接する部位との肉厚とが周方向にほぼ均一であることを示している。すなわち、容器11の側面部22の胴部は、全体的にほぼ均一な肉厚であることを示している。
【0038】
以上説明したように、本実施形態の樹脂製容器11によれば、上面部21において側面部22の角丸面部25と出入口部24との間で区画される肩部28の肉厚が、上面部21において肩部28と周方向に隣接する隣接部29の肉厚よりも大きく形成されており、肩部28の強度が補強されている。このため、樹脂製容器11の上下を逆向きにしてウォーターサーバー上で使用して、液体の廃液に伴って大気圧により容器が潰れていく過程において、上面部21の四隅に形成される角丸の肩部28が、容器11の出入口部24基点として反転しにくくなり、元の形状が維持される。このため、ウォーターサーバーのノズルと容器11の出入口部24との接続不良(ネック抜け)が生じにくくなるとともに、反転した肩部28に液体が残留することが生じにくくなる。
このように、上記構成によれば、容器11内で液体が残留する排水不良が生じることを抑制することが可能なウォーターサーバー用の樹脂製容器11を提供することができる。
【0039】
また、本実施形態の樹脂製容器11では、肩部28と側面部22とを接続する肩下部39の肉厚が、側面部22において肩下部39と周方向に隣接する部位49の肉厚よりも小さい。
【0040】
この構成によれば、液体の廃液に伴って大気圧により容器11が潰れていく過程において、容器11は側面部22の肩下部位39までスムーズに潰れやすくなり、さらに、容器11内に液体が残留しにくくなる。
【0041】
また、本実施形態の樹脂製容器11において、上面部21には、容器11を上面部21側から見た時に出入口部24から外方に向けて放射状に伸びる複数の凹部30が形成されている。
【0042】
この構成によれば、さらに、肩部28を含む上面部21全体の強度が補強される。このため、樹脂製容器11の上下を逆向きにしてウォーターサーバー上で使用して、液体の廃液に伴って大気圧により容器11が潰れていく過程において、上面部21の四隅に形成される角丸の肩部28が、容器11を基点として反転しにくくなり、元の形状が維持されやすくなる。
【0043】
また、本発明の樹脂製容器11において、側面部22の角丸面部25には、第一の折り畳み変形誘導部31~第六の折り畳み変形誘導部36が形成されており、上面部21に形成されている凹部30の深さは、第一の折り畳み変形誘導部31~第六の折り畳み変形誘導部36の溝の深さよりも深い。
【0044】
この構成によれば、液体の廃液に伴って大気圧により容器11が潰れていく過程において、第一の折り畳み変形誘導部31~第六の折り畳み変形誘導部36により側面部22の肩下部39までは容器11をスムーズに潰れやすくしつつ、かつ、上面部21で放射状に伸びる凹部30により、肩部28の強度を補強することができる。
【0045】
また、容器11は、上下を反転させた状態でウォーターサーバー上部に設けられる箱状の収容部へ入れられる。そして、この状態で、容器11の出入口部24から内部の液体である水がウォーターサーバーへ供給される。
【0046】
ウォーターサーバーで水が消費されて容器11内の水が減少すると、それに伴って可撓性を有する軟質の樹脂製容器11は、変形して容積が減少する。したがって、水の減少に伴って容器11の内部に空気が入り込むことがなく、衛生が確保される。このとき、周面である側面部22の角丸面部25上の折り畳み変形誘導部31~36が水の減少に伴って容易に変形する。
【0047】
本実施形態では、角丸面部25上に容器11の内側に凹む構成の第一の折り畳み変形誘導部31が設けられている。この第一の折り畳み変形誘導部31は、折り畳み変形の起点になりやすく、容器11の側面部22の角丸面部25が支えになることを防ぐことができ、容器11内に液体が残留しないように容器11を潰れさせることができる。より具体的には、第一の折り畳み変形誘導部31により、液体の廃液と共に容器11に不規則な向きにかかる力を誘導して、容器11の側面部22の角丸面部25が支えになることを防止することができる。その結果、容器11内で液体が残留しないように、容器11を潰れさせることができる。また、上記の不規則な力は、水の流れ、成型時に生じた容器11の厚みの微小なばらつき、運搬時等で容器11についた微小な傷、歪み等により、生じると考えられる。本実施形態に係る容器11では、このような容器11の状態にかかわらず、容器11内に液体が残留しないように、容器11を潰れさせることができる。
【0048】
また、本実施形態では、さらに角丸面部25上に容器11の内側に凹む構成の第二の折り畳み変形誘導部32が設けられ、折り畳み変形の起点が第一の折り畳み変形誘導部31と併せて設けられている。互いに異なる向きに第一の折り畳み変形誘導部31及び第二の折り畳み変形誘導部32が設けられていることにより、さらに容器11の側面部22の角丸面部25が支えにならないように、容器11に不規則な向きにかかる力を誘導することができる。
【0049】
また、本実施形態では、さらに角丸面部25上に容器11の内側に凹む構成の第三の折り畳み変形誘導部33が設けられ、折り畳み変形の起点が第一の折り畳み変形誘導部31及び第二の折り畳み変形誘導部32と併せて設けられている。互いに異なる向きに設けられている第一の折り畳み変形誘導部31及び第二の折り畳み変形誘導部32と併せて、中心軸Aに対して直行するように第三の折り畳み変形誘導部33が設けられていることにより、さらに容器11の側面部22の角丸面部25が支えにならないように、かつ角丸面部25を内側に折り畳み変形させるように、容器11に不規則な向きにかかる力を誘導することができる。
【0050】
また、本実施形態では、さらに角丸面部25上に容器11の内側に凹む構成の第四折り畳み変形誘導部34~第六の折り畳み変形誘導部36が設けられ、折り畳み変形を誘導する領域が設けられている。当該領域によって折り畳み変形を誘導することができるので、広範囲で容器11に不規則な向きにかかる力を誘導することができる。
【0051】
また、本実施形態では、角丸面部25上に前述の折り畳み変形を誘導する領域が中心軸Aの方向に3つ設けられている。これにより、中心軸Aの方向について広範囲で容器11に不規則な向きにかかる力を誘導することができる。
【0052】
(第二の実施形態)
図7図9は、本発明の第二の実施形態に係る樹脂製容器111を表す図である。本実施形態に係る樹脂製容器111は、角丸面部25に形成された折り畳み変形誘導部が異なる以外は、第一の実施形態に係る樹脂製容器11と同様である。また、図7図9の二点鎖線は、立体的形状を示す線ではないが、角丸面部25の認識を容易にするための想像線である。
【0053】
本実施形態において、角丸面部25上には、長尺状の第一の折り畳み変形誘導部131(131a、131b、131c及び131dを総称して131と呼ぶ。)が形成されている。この第一の折り畳み変形誘導部131は、容器111の出入口部24を通る中心軸Aと角丸面部25とが重なるように容器111を側面部22側から見た時(すなわち図6のように見た時。以下単に、容器111を角丸面部25側から見た時、とする。)に、当該中心軸Aに対して斜めに形成されている。
【0054】
角丸面部25上には、長尺状の第二の折り畳み変形誘導部132(132a、132b、132c及び132dを総称して132と呼ぶ。)が形成されている。第二の折り畳み変形誘導部132は、容器111を角丸面部25側から見た時に、第一の折り畳み変形誘導部131の中心軸Aに対する傾きと異なる傾きで、中心軸Aに対して斜めに形成されている。また、第二の折り畳み変形誘導部132は、中心軸Aが角丸面部25の中心線と重なるように容器111を側面部22側から見た時に、中心軸Aを対象軸として、第一の折り畳み変形誘導部131と線対称の関係にある。
【0055】
角丸面部25上には、長尺状の第三の折り畳み変形誘導部133(133a、133b、133c及び133dを総称して133と呼ぶ。)が形成されている。この第三の折り畳み変形誘導部133は、容器111を角丸面部25側から見た時に、中心軸Aに対して直交するように形成され、第三の折り畳み変形誘導部133の中心点を中心軸Aが通る位置に形成されている。第一の折り畳み変形誘導部131と第二の折り畳み変形誘導部132と第三の折り畳み変形誘導部133とは連なって形成されている。
【0056】
角丸面部25上には、容器111を角丸面部25側から見た時に、第三の折り畳み変形誘導部133を対称軸として第一の折り畳み変形誘導部131及び第二の折り畳み変形誘導部132とそれぞれ線対称の関係となる、長尺状の第四の折り畳み変形誘導部134(134a、134b、134c及び134dを総称して134と呼ぶ。)及び第五の折り畳み変形誘導部135(135a、135b、135c及び135dを総称して135と呼ぶ。)が形成されている。第三の折り畳み変形誘導部133と第四の折り畳み変形誘導部134と第五の折り畳み変形誘導部135とは連なって形成されている。
【0057】
角丸面部25上には、容器111を角丸面部25側から見た時に、第一の折り畳み変形誘導部131~第五の折り畳み変形誘導部135を挟み込むように形成され、中心軸Aに対して直交するように形成されている、第三の折り畳み変形誘導部133よりも長い長尺状の第六の折り畳み変形誘導部136(136a、136b、136c及び136dを総称して136と呼ぶ。)及び第七の折り畳み変形誘導部137(137a、137b、137c及び137dを総称して137と呼ぶ。)が形成されている。第一の折り畳み変形誘導部131と第二の折り畳み変形誘導部132と第六の折り畳み変形誘導部136とは連なって形成されている。第四の折り畳み変形誘導部134と第五の折り畳み変形誘導部135と第七の折り畳み変形誘導部137とは連なって形成されている。
【0058】
第一折り畳み変形誘導部131及び第二の折り畳み変形誘導部132は、第六の折り畳み変形誘導部側136の端部から、第三の折り畳み変形誘導部133の端部に向かうにつれて、容器111内部に向かうように形成されている。また、第四の折り畳み変形誘導部134及び第五の折り畳み変形誘導部135は、第七の折り畳み変形誘導部137の端部から、第三の折り畳み変形誘導部133の端部に向かうにつれて、容器111内部に向かうように形成されている。角丸面部25上には、第一の折り畳み変形誘導部131~第七の折り畳み変形誘導部137により形成される1つのユニットが、中心軸Aの方向に4つ並んで形成されている。
【0059】
角丸面部25上には、容器111を角丸面部25側から見た時に、第一の折り畳み変形誘導部131及び第二の折り畳み変形誘導部132を脚とし、第三の折り畳み変形誘導部133を上底とし、第六の折り畳み変形誘導部136を下底とする台形が見られる。また、角丸面部25上には、容器111を角丸面部25側から見た時に、第四の折り畳み変形誘導部134及び第五の折り畳み変形誘導部135を脚とし、第七の折り畳み変形誘導部137を上底とし、第三の折り畳み変形誘導部133を下底とする台形が見られる。
【0060】
容器111の底面部23に最も近い第一の折り畳み変形誘導部131a~第七の折り畳み変形誘導部137aにより形成される第一のユニットには、容器111を角丸面部25側から見た時に、第三の折り畳み変形誘導部133aを対象軸として対称となる二つの台形が形成されている。容器111の底面部23に二番目に近い第一の折り畳み変形誘導部131b~第七の折り畳み変形誘導部137bにより形成される第二のユニットにおいても、同様の二つの台形が形成され、容器111の底面部23に三番目に近い第一の折り畳み変形誘導部131c~第七の折り畳み変形誘導部137cにより形成される第三のユニットにおいても、同様の二つの台形が形成されて、容器11の底面部23に四番目に近い第一の折り畳み変形誘導部131d~第七の折り畳み変形誘導部137dにより形成される第四のユニットにおいても、同様の二つの台形が形成されている。底面部23側から上面部21側に向かうにつれて、各ユニットに見られる台形の高さが大きくなっている。
【0061】
本実施形態では、角丸面部25上に、第六の折り畳み変形誘導部側136の端部から、第三の折り畳み変形誘導部133の端部に向かうにつれて、容器111内部に向かう第一の折り畳み変形誘導部131が、折り畳み変形の起点になりやすく、容器111の角丸面部25が支えになることを防ぐことができ、容器111内に液体が残留しないように容器111を潰れさせることができる。より具体的には、第一の折り畳み変形誘導部131により、液体の廃液と共に容器111に不規則な向きにかかる力を誘導して、容器111の角丸面部25が支えになることを防止することができる。その結果、容器111内で液体が残留しないように、容器111を潰れさせることができる。また、上記の不規則な力は、水の流れ、成型時に生じた容器111の厚みの微小なばらつき、運搬時等で容器111についた微小な傷、歪み等により、生じると考えられる。本実施形態に係る容器111では、このような容器111の状態にかかわらず、容器111内に液体が残留しないように、容器111を潰れさせることができる。
【0062】
また、本実施形態では、さらに角丸面部25上に、第六の折り畳み変形誘導部136の端部から、第三の折り畳み変形誘導部133の端部に向かうにつれて、容器111内部に向かう第二の折り畳み変形誘導部132が設けられ、折り畳み変形の起点が第一の折り畳み変形誘導部131と併せて設けられている。互いに異なる向きに第一の折り畳み変形誘導部131及び第二の折り畳み変形誘導部132が設けられていることにより、さらに容器111の角丸面部25が支えにならないように、容器111に不規則な向きにかかる力を誘導することができる。
【0063】
また、本実施形態では、さらに第六の折り畳み変形誘導部136よりも容器111の内側に第三の折り畳み変形誘導部133が設けられ、折り畳み変形の起点が第一の折り畳み変形誘導部131及び第二の折り畳み変形誘導部132と併せて設けられている。互いに異なる向きに設けられている第一の折り畳み変形誘導部131及び第二の折り畳み変形誘導部132と併せて、中心軸Aに対して直行するように第三の折り畳み変形誘導部133が設けられていることにより、さらに容器111の角丸面部25が支えにならないように、かつ角丸面部25を内側に折り畳み変形させるように、容器111に不規則な向きにかかる力を誘導することができる。
【0064】
また、本実施形態では、さらに角丸面部25上に、第七の折り畳み変形誘導部137の端部から、第三の折り畳み変形誘導部133の端部に向かうにつれて、容器111内部に向かう第四の折り畳み変形誘導部134及び第五の折り畳み変形誘導部135が設けられ、第一の折り畳み変形誘導部131~第七の折り畳み変形誘導部137により折り畳み変形を誘導する領域が設けられている。当該領域によって折り畳み変形を誘導することができるので、広範囲で容器111に不規則な向きにかかる力を誘導することができる。
【0065】
また、本実施形態では、角丸面部25上に前述の折り畳み変形を誘導する領域が中心軸Aの方向に4つ設けられている。これにより、中心軸Aの方向について広範囲で容器111に不規則な向きでかかる力を誘導することができる。
【0066】
また、ウォーターサーバー用の樹脂製容器111は、容器111内の液体の廃液時に、底面部23側の側面部22が、上面部21側の側面部22よりも先に潰れる。容器111の底面部23に最も近い第一のユニットに見られる台形の高さを小さくすることで、廃液の初期において容器111の変形を誘導しやすくなり、容器111の角丸面部25が支えになることを防止することができる。そして、廃液が進むと、内部の液体が減ることで液体による支えがなくなるため、変形する容器111の高さ幅が大きくなる場合が多い。容器111の上面部21側に向かうにつれて各ユニットに見られる台形の高さを大きくすることで、廃液の中期及び終期においても容器111の変形を誘導しやすくなり、容器111の角丸面部25が支えになることを防止することができる。
【0067】
なお、上述した第一の実施形態において、角丸面部25上には、容器11を角丸面部25側から見た時に、第一の折り畳み変形誘導部31及び第二の折り畳み変形誘導部32を脚とし、第三の折り畳み変形誘導部33側の第一の折り畳み変形誘導部31及び第二の折り畳み変形誘導部32の端部を結ぶ想像線を上底とし、第六の折り畳み変形誘導部36側の第一の折り畳み変形誘導部31及び第二の折り畳み変形誘導部32の端部を結ぶ想像線を下底とする台形が見られる。また、角丸面部25上には、容器11を角丸面部25側から見た時に、第四の折り畳み変形誘導部34及び第五の折り畳み変形誘導部35を脚とし、第六の折り畳み変形誘導部36側の第四の折り畳み変形誘導部34及び第五の折り畳み変形誘導部35の端部を結ぶ想像線を上底とし、第三の折り畳み変形誘導部33側の第四の折り畳み変形誘導部34及び第五の折り畳み変形誘導部35の端部を結ぶ想像線を下底とする台形が見られる。すなわち、第一の折り畳み変形誘導部31~第六の折り畳み変形誘導部36により形成される1つのユニットの中に上記台形が2つ見られる。
【0068】
第一の実施形態においても、底面部23側から上面部21側に向かうにつれて、各ユニットに見られる台形の高さが大きくなるように、第一の折り畳み変形誘導部31~第六の折り畳み変形誘導部36を形成してもよい。容器11の底面部23に最も近いユニットに見られる台形の高さを小さくすることで、廃液の初期において容器11の変形を誘導しやすくなり、容器11の角丸面部25が支えになることを防止することができる。そして、容器11の上面部21側に向かうにつれて各ユニットに見られる台形の高さを大きくすることで、廃液の中期及び終期においても容器11の変形を誘導しやすくなり、容器11の角丸面部25が支えになることを防止することができる。
【0069】
このように、上記実施形態によれば、容器内での液体の残留を防止することができるウォーターサーバー用樹脂製容器を提供できる。
【0070】
また、本実施形態の樹脂製容器111によれば、第一の実施形態の樹脂製容器11と同様に、上面部21において側面部22の角丸面部25と出入口部24との間で区画される肩部28の肉厚が、上面部21において肩部28と周方向に隣接する隣接部29の肉厚よりも大きく形成されており、肩部28の強度が補強されている。このため、樹脂製容器11の上下を逆向きにしてウォーターサーバー上で使用して、液体の廃液に伴って大気圧により容器が潰れていく過程において、上面部21の四隅に形成される角丸の肩部28が、容器11の出入口部24基点として反転しにくくなり、元の形状が維持される。このため、ウォーターサーバーのノズルと容器11の出入口部24との接続不良(ネック抜け)が生じにくくなるとともに、反転した肩部28に液体が残留することが生じにくくなる。
このように、上記構成によれば、容器11内で液体が残留する排水不良が生じることを抑制することが可能なウォーターサーバー用の樹脂製容器11を提供することができる。
【0071】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0072】
11,111:樹脂製容器、21:上面部、22:側面部、23:底面部、24:出入口部、25:角丸面部、28:肩部、30:凹部、31,131:第一の折り畳み変形誘導部、32,132:第二の折り畳み変形誘導部、33,133:第三の折り畳み変形誘導部、34,134:第四の折り畳み変形誘導部、35,135:第五の折り畳み変形誘導部、36,136:第六の折り畳み変形誘導部、137:第七の折り畳み変形誘導部、A:中心軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-10-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定量の液体が収容可能であると共に可撓性を有し、前記液体の廃液に伴って容器が潰れるポリエチレンテレフタレート製のウォーターサーバー用樹脂製容器であって、
前記容器の中心軸を通るように前記液体の出入口部が形成された上面部と、
前記上面部に接続された側面部と、
前記上面部と反対側に配置されて前記側面部に接続された底面部と、
を備え、
前記側面部には、前記容器を前記上面部側から見た時に前記容器が角丸の多角形状になるように角丸面部が形成され、
前記側面部の角丸面部と出入口部との間で区画される肩部が形成され、
前記肩部の肉厚は、前記肩部に接続されて前記底面部側に延びる前記側面部の肉厚よりも大きい、
樹脂製容器。
【請求項2】
前記上面部には、前記容器を前記上面部側から見た時に前記出入口部から放射状に伸びる複数の凹部が形成されている、
請求項1に記載の樹脂製容器。
【請求項3】
前記側面部の前記角丸面部には、折り畳み変形誘導部が形成されており、
前記上面部に形成されている前記凹部の深さは、前記折り畳み変形誘導部の溝の深さよりも深い、
請求項に記載の樹脂製容器。
【請求項4】
折り畳み変形誘導部ユニットは、前記容器の内側に凹む長尺状の複数の前記折り畳み変形誘導部から構成されており、
前記角丸面部上に、前記折り畳み変形誘導部ユニットが複数並んで形成されている、
請求項3に記載の樹脂製容器。
【請求項5】
前記折り畳み変形誘導部ユニットは、第一の折り畳み変形誘導部を有し、
前記第一の折り畳み変形誘導部は、前記容器の前記液体の前記出入口部を通る前記容器の中心軸と前記角丸面部とが重なるように前記容器を側面部側から見た時に、前記中心軸に対して斜めであるように前記角丸面部上に形成されている、
請求項4に記載の樹脂製容器。
【請求項6】
前記折り畳み変形誘導部ユニットは、第二の折り畳み変形誘導部を有し、
前記第二の折り畳み変形誘導部は、前記中心軸と前記角丸面部とが重なるように前記容器を側面部側から見た時に、前記第一の折り畳み変形誘導部の前記中心軸に対する傾きと異なる傾きで、前記中心軸に対して斜めである、
請求項5に記載の樹脂製容器。
【請求項7】
前記折り畳み変形誘導部ユニットは、第三の折り畳み変形誘導部を有し、
前記第三の折り畳み変形誘導部は、前記中心軸と前記角丸面部とが重なるように前記容器を側面部側から見た時に、前記中心軸に対して直交している、
請求項6に記載の樹脂製容器。