(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022168428
(43)【公開日】2022-11-08
(54)【発明の名称】陳列具
(51)【国際特許分類】
A47F 1/14 20060101AFI20221031BHJP
A47F 1/12 20060101ALI20221031BHJP
【FI】
A47F1/14
A47F1/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021073878
(22)【出願日】2021-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】394016874
【氏名又は名称】河淳株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】弁理士法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂井 直人
(57)【要約】 (修正有)
【課題】上下方向に高集積化できる陳列具を提供する。
【解決手段】陳列具は、上方に向けて開口するように窪み且つ長手方向に延びた第1レール部と、下方に向けて開口するように窪み且つ前記長手方向に延びた第2レール部と、を有するとともに、物品を載置可能な第1基礎部材13と、前記長手方向に関してスライド移動可能に前記第1基礎部材13に取り付けられるとともに前記第1基礎部材13よりも上側に突出した第1本体と、前記第1本体から下側に延びて前記第1レール部に嵌った下側凸部と、を有する1以上の第1仕切部材14と、前記長手方向に関してスライド移動可能に前記第1基礎部材13に下側から当接した第2本体と、前記第2本体から上側に延びて前記第2レール部に嵌るとともに上下方向に関して前記下側凸部とオーバーラップした上側凸部と、を有する1以上の第2仕切部材15と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に向けて開口するように窪み且つ長手方向に延びた第1レール部と、下方に向けて開口するように窪み且つ前記長手方向に延びた第2レール部と、を有するとともに、物品を載置可能な第1基礎部材と、
前記長手方向に関してスライド移動可能に前記第1基礎部材に取り付けられるとともに前記第1基礎部材よりも上側に突出した第1本体と、前記第1本体から下側に延びて前記第1レール部に嵌った下側凸部と、を有する1以上の第1仕切部材と、
前記長手方向に関してスライド移動可能に前記第1基礎部材に下側から当接した第2本体と、前記第2本体から上側に延びて前記第2レール部に嵌るとともに上下方向に関して前記下側凸部とオーバーラップした上側凸部と、を有する1以上の第2仕切部材と、
を備える陳列具。
【請求項2】
前記第1基礎部材は、第1部分と、前記第1部分と分離して設けられる第2部分と、を有し、
前記第1仕切部材は、前記第1部分と前記第2部分とを連結する請求項1に記載の陳列具。
【請求項3】
前記第1部分は、前記第2部分と同形態である請求項2に記載の陳列具。
【請求項4】
前記第1基礎部材と分離して設けられる1以上の第2基礎部材を備え、
前記長手方向に関する前記第1基礎部材の端部は、前記1以上の第2基礎部材の長手方向に関する端部に接続可能である請求項1~3のいずれか1項に記載の陳列具。
【請求項5】
前記1以上の第1仕切部材は、前記第1基礎部材からこれに接続された前記1以上の第2基礎部材に移設可能である請求項4に記載の陳列具。
【請求項6】
前記1以上の第1仕切部材は、複数であり、
前記複数の第1仕切部材同士の間に設けられた付勢部材であって、前記物品を前方に向けて付勢する付勢部材を備える請求項1~5のいずれか1項に記載の陳列具。
【請求項7】
前記第1本体は、前後方向における端部から中央部に向けて凸になるように窪んだくびれ部を有する請求項1~6のいずれか1項に記載の陳列具。
【請求項8】
前記1以上の第2仕切部材のそれぞれは、前記1以上の第1仕切部材のそれぞれと同形態である1~7のいずれか1項に記載の陳列具。
【請求項9】
平板状をなして物品を載置可能な第1部分と、
平板状をなして物品を載置可能な第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分との間に設けられ、前記第1部分と前記第2部分とを連結するとともに、前記第1部分および前記第2部分に対してそれらの長手方向に関してスライド移動可能な1以上の第1仕切部材と、
を備える陳列具。
【請求項10】
前記第1部分は、前記第2部分と同形態である請求項9に記載の陳列具。
【請求項11】
前記1以上の第1仕切部材のそれぞれは、前記第1部分を把持するように前記長手方向に沿って延びた第1把持部と、前記第2部分を把持するように前記長手方向に沿って延びた第2把持部と、を有する請求項9又は請求項10に記載の陳列具。
【請求項12】
前記1以上の第1仕切部材のそれぞれは、前記長手方向に沿って延びる保持部であって、陳列棚に対して固定可能な固定部材を保持する保持部を有する請求項11に記載の陳列具。
【請求項13】
前記保持部は、前記第1把持部と前記第2把持部とを繋ぐように設けられる請求項12に記載の陳列具。
【請求項14】
上方に向けて開口するように窪み且つ長手方向に延びた第1レール部を有するとともに、物品を載置可能な第1基礎部材と、
前記長手方向に関してスライド移動可能に前記第1基礎部材に取り付けられるとともに前記第1基礎部材よりも上側に突出した第1本体と、前記第1本体から下側に延びて前記第1レール部に嵌った下側凸部と、前記第1本体から上側に延びた上側凸部と、を有する1以上の第1仕切部材と、
下方に向けて開口するように窪み、長手方向に延びるとともに前記上側凸部を嵌め入れることが可能な第3レール部を有し、且つ前記第1本体の上側に載置された第3基礎部材と、
を備える陳列具。
【請求項15】
前記第1本体と交差する方向に延び且つ前記第1基礎部材と前記第3基礎部材とを連結する補強部材を備える請求項14に記載の陳列具。
【請求項16】
前記第1基礎部材は、第1部分と、前記第1部分と分離して設けられる第2部分と、を有し、
前記第1仕切部材は、前記第1部分と前記第2部分とを連結する請求項14又は請求項15に記載の陳列具。
【請求項17】
前記第1部分は、前記第2部分と同形態である請求項14~16のいずれか1項に記載の陳列具。
【請求項18】
前記第1部分および前記第2部分は、前記第1本体の中心を通り、上下方向に延び且つ前記長手方向に沿う面に対して、鏡像になるように配置され、
前記第2部分は、前記第1仕切部材から外れた位置に前記補強部材を差込可能な第1溝部を有し、
前記第1部分は、前記第1仕切部材から外れた位置に設けられ、前記面に対して前記第1溝部の鏡像の位置にあり、表示具の一部を差し込み可能な第1溝部を有する請求項17に記載の陳列具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を商店内で陳列するための陳列具に関する。
【背景技術】
【0002】
商店内において商品を陳列するための商品陳列棚装置が知られている(特許文献1参照)。この商品陳列棚装置は、ラックと、ラックに対して前後方向にスライド可能でその上側に物品を陳列可能な陳列台と、陳列台の内部で左右方向にスライド可能な左右仕切部材と、陳列台内を前後方向に区画する前後仕切部材と、左右仕切部材と異なり固定的且つ任意に設けられた区画壁と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上下に隣接する陳列台同士の間隔は、ラックへの陳列台の取付位置によって決まる。また、前後方向にスライド可能な構成のために、上下に隣接する陳列台同士の間で、クリアランスを設ける必要がある。したがって、上記従来の商品陳列棚装置では、それ以上の高集積化は望めない問題がある。
本発明の目的は、上下方向に高集積化できる陳列具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、以下の本発明により解決される。すなわち、本発明(1)の陳列具は、
上方に向けて開口するように窪み且つ長手方向に延びた第1レール部と、下方に向けて開口するように窪み且つ前記長手方向に延びた第2レール部と、を有するとともに、物品を載置可能な第1基礎部材と、
前記長手方向に関してスライド移動可能に前記第1基礎部材に取り付けられるとともに前記第1基礎部材よりも上側に突出した第1本体と、前記第1本体から下側に延びて前記第1レール部に嵌った下側凸部と、を有する1以上の第1仕切部材と、
前記長手方向に関してスライド移動可能に前記第1基礎部材に下側から当接した第2本体と、前記第2本体から上側に延びて前記第2レール部に嵌るとともに上下方向に関して前記下側凸部とオーバーラップした上側凸部と、を有する1以上の第2仕切部材と、
を備える。
【0006】
また、本発明(2)の陳列具は、(1)記載の陳列具であって、
前記第1基礎部材は、第1部分と、前記第1部分と分離して設けられる第2部分と、を有し、
前記第1仕切部材は、前記第1部分と前記第2部分とを連結する。
【0007】
また、本発明(3)の陳列具は、(2)記載の陳列具であって、
前記第1部分は、前記第2部分と同形態である。
【0008】
また、本発明(4)の陳列具は、(1)~(3)のいずれか1項に記載の陳列具であって、
前記第1基礎部材と分離して設けられる1以上の第2基礎部材を備え、
前記長手方向に関する前記第1基礎部材の端部は、前記1以上の第2基礎部材の長手方向に関する端部に接続可能である。
【0009】
また、本発明(5)の陳列具は、(4)に記載の陳列具であって、
前記1以上の第1仕切部材は、前記第1基礎部材からこれに接続された前記1以上の第2基礎部材に移設可能である。
【0010】
また、本発明(6)の陳列具は、(5)に記載の陳列具であって、
前記1以上の第1仕切部材は、複数であり、
前記複数の第1仕切部材同士の間に設けられた付勢部材であって、前記物品を前方に向けて付勢する付勢部材を備える。
【0011】
また、本発明(7)の陳列具は、(1)~(6)のいずれか1項に記載の陳列具であって、
前記第1本体は、前後方向における端部から中央部に向けて凸になるように窪んだくびれ部を有する。
【0012】
また、本発明(8)の陳列具は、(1)~(7)に記載の陳列具であって、
前記1以上の第2仕切部材のそれぞれは、前記1以上の第1仕切部材のそれぞれと同形態である。
【0013】
また、本発明(9)の陳列具は、
平板状をなして物品を載置可能な第1部分と、
平板状をなして物品を載置可能な第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分との間に設けられ、前記第1部分と前記第2部分とを連結するとともに、前記第1部分および前記第2部分に対してそれらの長手方向に関してスライド移動可能な1以上の第1仕切部材と、
を備える。
【0014】
また、本発明(10)の陳列具は、(9)記載の陳列具であって、
前記第1部分は、前記第2部分と同形態である。
【0015】
また、本発明(11)の陳列具は、(9)、(10)のいずれか1項に記載の陳列具であって、
前記1以上の第1仕切部材のそれぞれは、前記第1部分を把持するように前記長手方向に沿って延びた第1把持部と、前記第2部分を把持するように前記長手方向に沿って延びた第2把持部と、を有する。
【0016】
また、本発明(12)の陳列具は、(11)に記載の陳列具であって、
前記1以上の第1仕切部材のそれぞれは、前記長手方向に沿って延びる保持部であって、陳列棚に対して固定可能な固定部材を保持する保持部を有する。
【0017】
また、本発明(13)の陳列具は、(12)に記載の陳列具であって、
前記保持部は、前記第1把持部と前記第2把持部とを繋ぐように設けられる。
【0018】
また、本発明(14)の陳列具は、
上方に向けて開口するように窪み且つ長手方向に延びた第1レール部を有するとともに、物品を載置可能な第1基礎部材と、
前記長手方向に関してスライド移動可能に前記第1基礎部材に取り付けられるとともに前記第1基礎部材よりも上側に突出した第1本体と、前記第1本体から下側に延びて前記第1レール部に嵌った下側凸部と、前記第1本体から上側に延びた上側凸部と、を有する1以上の第1仕切部材と、
下方に向けて開口するように窪み、長手方向に延びるとともに前記上側凸部を嵌め入れることが可能な第3レール部を有し、且つ前記第1本体の上側に載置された第3基礎部材と、
を備える。
【0019】
また、本発明(15)の陳列具は、(14)に記載の陳列具であって、
前記第1本体と交差する方向に延び且つ前記第1基礎部材と前記第3基礎部材とを連結する補強部材を備える。
【0020】
また、本発明(16)の陳列具は、(14)又は(15)に記載の陳列具であって、
前記第1基礎部材は、第1部分と、前記第1部分と分離して設けられる第2部分と、を有し、
前記第1仕切部材は、前記第1部分と前記第2部分とを連結する。
【0021】
また、本発明(17)の陳列具は、(14)~(16)に記載の陳列具であって、
前記第1部分は、前記第2部分と同形態である。
【0022】
また、本発明(18)の陳列具は、(17)に記載の陳列具であって、
前記第1部分および前記第2部分は、前記第1本体の中心を通り、上下方向に延び且つ前記長手方向に沿う面に対して、鏡像になるように配置され、
前記第2部分は、前記第1仕切部材から外れた位置に前記補強部材を差込可能な第1溝部を有し、
前記第1部分は、前記第1仕切部材から外れた位置に設けられ、前記面に対して前記第1溝部の鏡像の位置にあり、表示具の一部を差し込み可能な第1溝部を有する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、上下方向に高集積化できる陳列具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】実施形態の陳列具を前方から示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す陳列具を後方から示す斜視図である。
【
図3】
図1に示す陳列具を構成している1ユニットを前方から示す斜視図である。
【
図4】
図1に示す1ユニットを後方から示す斜視図である。
【
図5】
図3に示す1ユニットを分解した状態を示した斜視図である。
【
図6】
図5に示す1ユニットのA部を拡大して示した斜視図である。
【
図7】
図3に示す1ユニットを分解して後方から示した状態を示す斜視図である。
【
図8】
図3に示す1ユニット中の第3基礎部材および第1仕切部材を下方から示す斜視図である。
【
図9】
図1に示す陳列具の第1基礎部材および第2基礎部材が接続した状態を下方から示す斜視図である。
【
図10】
図9に示す第1基礎部材および第2基礎部材のB部を拡大して示す斜視図である。
【
図11】
図3に示す1ユニットの第1基礎部材の第1部分を上方から示す斜視図である。
【
図13】
図3に示す1ユニットの第1仕切部材を第1把持部および第2把持部が設けられる方向から示した斜視図である。
【
図14】
図13に示す1ユニットの第1仕切部材を
図13で示す方向とは逆方向から示した斜視図である。
【
図15】
図3に示す1ユニットのF15-F15線の位置に沿った断面図である。
【
図16】
図15に示す1ユニットのC部を拡大して示す断面図である。
【
図17】第1仕切部材同士の間隔を広くした状態の
図3に示す1ユニットを前方から示す斜視図である。
【
図18】
図17に示す1ユニットの後方から示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下図面を参照して、陳列具の実施形態について説明する。陳列具は、例えば、商店内に既に設置されている陳列棚上に載置され、物品(商品)を見やすくするように個別的且つ高集積的に陳列できる小規模な棚を構成する。
[実施形態]
【0026】
図1~
図18を参照して、実施形態の陳列具11について説明する。陳列具11は、複数のユニット12(個室)を縦方向及び横方向に組み合わせて形成された集合体、例えば集合住宅のような全体形状を有する。以下、陳列具11のうち、1ユニット12およびその周辺のユニット12のみを抽出して、陳列具11の一部として説明する。また、異なるユニット12同士は、同一の構成部品で構成されるため、1のユニット12における部材の名称は、他のユニット12における部材の名称と重複しうるし、説明の便宜上、他の名称で説明する場合もありうる。
【0027】
図1~
図4に示すように、陳列具11の一部は、平板状をなした第1基礎部材13と、第1基礎部材13の長手方向Lに関してスライド移動可能又は固定的に第1基礎部材13に取り付けられる1以上の第1仕切部材14と、第1基礎部材13に下側から当接する1以上の第2仕切部材15と、第1基礎部材13と隣接して設けられる1以上の第2基礎部材16と、1以上の第1仕切部材14の上側に載置される1以上の第3基礎部材17と、第1基礎部材13と第3基礎部材17とを連結する補強部材18と、第1基礎部材13に固定され価格等を表示した表示具21と、第1仕切部材14同士の間に設けられた1以上の付勢部材22と、を備える。なお、第1基礎部材13、第2基礎部材16、および第3基礎部材17の名称は、互いの位置関係に依存した相対的な名称である。見方を変えれば、第1基礎部材13は、他の第1基礎部材13に対する第2基礎部材16又は第3基礎部材17になり得、第2基礎部材16および第3基礎部材17についても同様に他の名称になりうる。
【0028】
第1基礎部材13に対して、各種の物品44を載置することができる。
図3~
図6に示すように、第1基礎部材13は、平板状をなした第1部分23と、第1部分23と分離して設けられ平板状をなした第2部分24と、を有する。第1部分23および第2部分24のそれぞれは、例えば、合成樹脂材料、例えば、ABS樹脂等で一体に成形されている。第1部分23および第2部分24に対して、物品44を載置可能である。
【0029】
図11、
図12に示すように、第1部分23は、上方に向けて開口するように窪み且つ第1基礎部材13の長手方向Lに延びる第1レール部25と、下方に向けて開口するように窪み且つ第1基礎部材13の長手方向Lに延びる第2レール部26と、第1レール部25が設けられる側とは反対側で上方に向けて開口するように窪んで設けられた第1溝部27と、長手方向Lに関する第1レール部25の両端部に隣接して設けられ上方に向けて開口するように設けられた一対の第1支持溝部28と、第2レール部26が設けられる側とは反対側で下方に向けて開口するように窪んで設けられた第2溝部31と、長手方向Lに関する第2レール部26の両端部に隣接して設けられ下方に向けて開口するように設けられた一対の第2支持溝部32と、第1基礎部材13に隣接する第2基礎部材16と接続するための接続部33と、を有する。第1溝部27は、第1仕切部材14から外れた位置に設けられる。
【0030】
図5、
図6、
図11、
図12に示すように、第1レール部25は、第1部分23の上面から下方に向けて略台形に窪むように設けられている。第1レール部25の周囲を規定する縦壁部25Aの一部は、その外周面に断面三角形の爪部34を有する。第1レール部25に対して、第1仕切部材14の後述する下側凸部35を差し入れることができる。
【0031】
第2レール部26は、第1部分23の下面から上方に向けて略台形に窪むように設けられている。第2レール部26に対して、第2仕切部材15の後述する上側凸部36を差し入れることができる。
【0032】
一対の第1支持溝部28のそれぞれは、第1仕切部材14の後述する下側凸部35と相補的な形状を有する。このため、第1支持溝部28に対して第1仕切部材14の下側凸部35を差し入れることで、第1部分23に対して第1仕切部材14を固定することができる。
【0033】
一対の第2支持溝部32のそれぞれは、第2仕切部材15の後述する上側凸部36と相補的な形状を有する。このため、第2支持溝部32に対して第2仕切部材15の上側凸部36を差し入れることで、第1部分23に対して第2仕切部材15を固定することができる。
【0034】
接続部33は、第1部分23の長手方向Lの両端部に一対に設けられている。接続部33の一方は、長手方向Lに関する第1部分23の一方の端部から逆台形状に突出した凸部で構成されている。接続部33の他方は、長手方向Lに関する第1部分23の他方の端部から逆台形状に窪んだ凹部で構成されている。
【0035】
第2部分24は、第1部分23と同形態に構成されている。このため、第2部分24は、第1部分23と同一の金型を用いて成形できる。
図5に示すように、第2部分24は、第1仕切部材14の後述する第1本体41の中心41Aを通り、上下方向UDに延び且つ長手方向Lに沿う面42に対して、第1部分23と鏡像になるように配置される。第2部分24の第1溝部27は、第1仕切部材14から外れた位置に設けられる。その他、第2部分24は、第1部分23と同形態であるために、その詳細な説明を省略する。
【0036】
第2基礎部材16は、第1基礎部材13と分離して設けられる。第2基礎部材16を設けることは任意である。したがって、商店の陳列棚の長さや陳列スペースに応じて、第2基礎部材16を省略することも当然にできる。1以上の第2基礎部材16のそれぞれは、第1基礎部材13と同形態で構成されており、第1部分23および第2部分24を有する。第2基礎部材16は、1つであっても、複数であってもよい。第2基礎部材16が複数で構成される場合には、第1基礎部材13の長手方向Lに関する端部の接続部33に対して直列的に複数の第2基礎部材16が接続される。すなわち、
図9、
図10に示すように第1基礎部材13の接続部33に対して第2基礎部材16の長手方向に関する端部に位置する接続部33が接続され、第2基礎部材16の接続部33に対して別の第2基礎部材16の接続部33が接続され、以下同様に直列的(直線的)に接続される。
【0037】
図5、
図8に示すように、1以上の第3基礎部材17のそれぞれは、第1基礎部材13と同形態で構成されており、第1部分23および第2部分24を有する。本発明にいう第3基礎部材17の第3レール部は、第1基礎部材13の第2レール部26と同形態に形成されるために、第2レール部26と同一の符号を付している。第3基礎部材17の1つは、第1基礎部材13の上側に配置される。第2基礎部材16が第1基礎部材13に対して接続されている場合には、第2基礎部材16の上側にも第3基礎部材17が配置される。第3基礎部材17が複数で構成される場合には、第3基礎部材17の端部に対して直列的に複数の第3基礎部材17が接続される。すなわち、第3基礎部材17の接続部33に対して別の第3基礎部材17の接続部33が接続され、この第3基礎部材17の接続部33に対してさらに別の第3基礎部材17の接続部33が接続され、以下同様に直列的(直線的)に接続される。
【0038】
図4、
図7、
図15に示すように、補強部材18は、例えば樹脂材料等によって平板状に形成されている。補強部材18は、第1仕切部材14の後述する第1本体と交差する方向に延びている。補強部材18の上部は、第3基礎部材17(第2部分24)の第2溝部31に差し込まれて保持され、補強部材18の下部は、第1基礎部材13(第2部分24)の第1溝部27に差し込まれて保持される。
図1、
図3、
図16に示すように、表示具21は、一般的なPOSレールで構成され、内側に価格や物品名等を記載したシートを差し込んで、価格や物品名等を表示することができる。表示具21は、第1基礎部材13(第1部分23)および第3基礎部材17(第1部分23)の第1溝部27に差し込まれて保持される。
【0039】
図3に示すように、1以上の付勢部材22のそれぞれは、前後方向に沿って平板状に延びるレール43と、レール43上を進退移動するとともに物品44の背面に当接する当接部を含むスライダ45と、スライダ45を前方に向けて付勢するようにレール43とスライダ45との間に介在された図示しないばね(ゼンマイバネ)と、を有する。
【0040】
図13、
図14に示すように、1以上の第1仕切部材14のそれぞれは、例えば透光性のある合成樹脂材料、例えばポリカーボネート等で構成されている。第1仕切部材14は、第1基礎部材13よりも上側に突出している。第1仕切部材14は、第1基礎部材13に対して装着されたときに、第1部分23と第2部分24との間の位置で、第1部分23と第2部分24とを連結することができる。また、第1仕切部材14は、第1部分23および第2部分24に対してそれらの長手方向Lに関してスライド移動可能である。第1仕切部材14は、第1基礎部材13と交差する方向(上下方向)に延びるように平板状をなした第1本体41と、第1本体41の下部から下方に突出した一対の下側凸部35と、第1本体41の上部から上方に突出した一対の上側凸部36と、第1本体41の下部から突出して第1基礎部材13の長手方向Lに延びた第1把持部51と、第1把持部51と対向する位置に設けられ第1本体41の下部から突出して第1基礎部材13の長手方向Lに延びた第2把持部52と、第1把持部51と第2把持部52とを連結する保持部53と、を有する。
【0041】
第1本体41は、その上部に第3基礎部材17を載置するための平坦な載置辺54を有する。第1本体41は、前後方向FRの端部(辺部)に相当する位置に、前後一対のくびれ部55を有する。くびれ部55は、第1本体41の前後方向FRにおける端部から中央部56に向けて凸になるようにアーチ状に窪んで設けられている。くびれ部55は、第1基礎部材13に載置された物品44の露出面積を大きくすることができ、斜め前方および斜め後方から第1基礎部材13に載置された物品44の視認性を大きく向上できる。くびれ部55は、第1本体41の他の部分よりも肉厚が大きく形成され、当該位置で強度が向上されている。第1本体41は、くびれ部55以外にも、線状をなして他の部分よりも肉厚が大きくなった複数の肉盛部57を有する。
【0042】
下側凸部35は、第1本体41の下端で保持部53の近傍から下方に平板状に突出している。下側凸部35は、正面から見て略台形状をなしている。
図6に示すように、下側凸部35は、第1基礎部材13(第1部分23、第2部分24)の第1レール部25又は第1支持溝部28に対して上方から差し入れることができる。
【0043】
図13、
図14に示すように、上側凸部36は、第1本体41の上端で前後方向の両端部から上方に平板状に突出している。上側凸部36は、正面から見て略台形状をなしている。上側凸部36は、第1基礎部材13(第1部分23、第2部分24)の第2レール部26又は第2支持溝部32に対して差し入れることができる。
【0044】
図15、
図16に示すように、第1把持部51は、袋状をなしており、内側に第1部分23の第1レール部25の一部を把持することができる。第1把持部51は、第1レール部25の縦壁部25Aを差し入れ可能な溝状の収納部51Aと、収納部51Aに隣接した位置で下側凸部35の内側に設けられた辺部51Bと、収納部51Aに隣接した位置で辺部51Bに対して縦壁部25Aを間に挟んだ反対側に設けられた可撓爪部51Cと、を有する。可撓爪部51Cは、断面略U字状に折れ曲がっており、その先端部が前後方向に進退することができる。可撓爪部51Cの先端部は、第1レール部25の縦壁部25Aの爪部34と係合しており、収納部51Aから縦壁部25Aが脱落することを阻止する。
【0045】
第2把持部52は、袋状をなしており、内側に第2部分24の第1レール部25の一部を把持することができる。第2把持部52は、第1仕切部材14の第1本体41の中心41Aを通り、上下方向UDに延び且つ長手方向Lに沿う面42に対して、第1把持部51と鏡像になるように配置される。すなわち、第2把持部52は、第1把持部51と鏡像の配置で、第1把持部51と同一の構成を有する。第2把持部52は、第1レール部25の縦壁部25Aを差し入れ可能な溝状の収納部52Aと、収納部52Aに隣接した位置で下側凸部35の内側に設けられた辺部52Bと、収納部52Aに隣接した位置で辺部52Bに対して縦壁部25Aを間に挟んだ反対側に設けられた可撓爪部52Cと、を有する。
【0046】
保持部53は、第1基礎部材13の長手方向Lに平板状に延びている。保持部53は、第1把持部51と第2把持部52とを繋ぐように連結することで、これらの強度を向上できる。
図15に示すように、保持部53は、例えば、その下部に、商店の陳列棚と固定するための固定部材61を保持していてもよい。固定部材61は、例えば、磁石等で構成され、金属製の陳列棚に対して陳列具11を固定することができる。なお、固定部材61を設けることは任意であり、保持部53に固定部材61が設けられなくてもよい。
【0047】
第2仕切部材15は、上記第1仕切部材14と同形態であるために、その詳細な説明を省略する。
図1、
図2に、第2仕切部材15を示す。本発明にいう第2仕切部材15の第2本体は、第1仕切部材14の第1本体41と同形態であるために、符号41を付している。第2本体は、長手方向Lに関してスライド移動可能又は固定的に第1基礎部材13に下側から当接する。すなわち、第2本体の上側凸部35が第1基礎部材13(第1部分23、第2部分24)の第2支持溝部32に差し込まれたときに、第2本体は、第1基礎部材13に固定的に下側から当接する。第2本体の上側凸部35が第1基礎部材13(第1部分23、第2部分24)の第2レール部26に差し込まれたときに、第2本体は、第1基礎部材13に対してスライド移動可能に下側から当接する。
【0048】
図15に示すように、上下方向UDに関し、第2仕切部材15の上側凸部35は、第1仕切部材14の下側凸部36とオーバーラップしている。
【0049】
続いて、本実施形態の陳列具11の組み立て方法について説明する。
図5、
図6に示すように、第1基礎部材13(第1部分23、第2部分24)の一対の第1支持溝部28に対して第1仕切部材14の一対の下側凸部35を差し込むようにする。その際、
図15、
図16に示すように、第1部分23の縦壁部25Aにある爪部34が可撓爪部51Cを乗り越えて、第1把持部51で第1部分23の縦壁部25Aを把持する。これと同時に、第2部分24の縦壁部25Aにある爪部34が可撓爪部52Cを乗り越えて、第2把持部52で第2部分24の縦壁部25Aを把持する。これによって、第1部分23と第2部分24とを第1仕切部材14によって連結して1つの第1基礎部材13を形成するとともに、第1基礎部材13に対して第1仕切部材14を固定することができる。
【0050】
続いて、第1基礎部材13の長手方向Lの中間部付近に、1以上の第1仕切部材14を追加的に装着する。その際、第1仕切部材14の下側凸部35の一方を、第1部分23の第1レール部25内に差し込むようにし、第1仕切部材14の下側凸部35の他方を、第2部分24の第1レール部25内に差し込むようにする。その際、第1部分23の縦壁部25Aにある爪部34が可撓爪部51Cを乗り越えて、第1把持部51で第1部分23の縦壁部25Aを把持する。同時に、第2部分24の縦壁部25Aにある爪部34が可撓爪部52Cを乗り越えて、第2把持部52で第2部分24の縦壁部25Aを把持する。
【0051】
長手方向に関する陳列具11の長さは、商店の陳列棚の長さや陳列スペースに応じて適宜に延長・短縮することができる。第1基礎部材13の接続部33に対して第2基礎部材16の接続部33を係合させることで、第1基礎部材13に第2基礎部材16を接続することができる。第2基礎部材16の数は任意であり、1つの第1基礎部材13に対して複数の第2基礎部材16を直列的(直線的)に接続しても良い(
図1、
図2参照)。このように延長的に設けられた1以上の第2基礎部材16に対して、第1基礎部材13に対する手順と同様の手順で1以上の第1仕切部材14を装着することができる。
【0052】
末端に位置する第2基礎部材16の第1支持溝部28であって、第1基礎部材13から見て最も遠い位置にある第1支持溝部28に対して第1仕切部材14を装着する。すなわち、第1仕切部材14の下側凸部35の一方を第1部分23の第1支持溝部28に差し込み、第1仕切部材14の下側凸部35の他方を第2部分24の第1支持溝部28に差し込む。これによって、第2基礎部材16に対して第1仕切部材14を固定することができる。その際、第1部分23の縦壁部25Aにある爪部34が可撓爪部51Cを乗り越えて、第1把持部51で第1部分23の縦壁部25Aを把持する。これと同時に、第2部分24の縦壁部25Aにある爪部34が可撓爪部51Cを乗り越えて、第2把持部52で第2部分24の縦壁部25Aを把持する。
【0053】
続いて、第1基礎部材13および1以上の第2基礎部材16のそれぞれの上側に、1以上の第3基礎部材17を載置する。その際、1以上の第1仕切部材14の上側に第3基礎部材17を載置するようにする。このとき、
図8に示すように、長手方向Lに関して第1基礎部材13の端部に位置する第1仕切部材14の上側凸部36の一方は、第3基礎部材17の第1部分23の第2支持溝部32に差し込まれる。長手方向Lに関して第1基礎部材13の端部に位置する第1仕切部材14の上側凸部36の他方は、第3基礎部材17の第2部分24の第2支持溝部32に差し込まれる。これによって、第1基礎部材13および第1仕切部材14に対して第3基礎部材17が固定される。また、第3基礎部材17の第1部分23のうち、第2支持溝部32以外の構造は、第1仕切部材14の載置辺54に対して載置される。第3基礎部材17の第2部分24のうち、第2支持溝部32以外の構造は、第1仕切部材14の載置辺54に対して載置される。
【0054】
第1基礎部材13の端部に位置しない第1仕切部材14の上側凸部36の一方は、第3基礎部材17の第1部分23の第2レール部26に差し込まれる。第3基礎部材17の第1部分23の第2レール部26以外の部分は、第1仕切部材14の載置辺54に載置される。第1基礎部材13の端部に位置しない第1仕切部材14の上側凸部36の他方は、第3基礎部材17の第2部分24の第2レール部26に差し込まれる。第3基礎部材17の第2部分24の第2レール部26以外の部分は、第1仕切部材14の載置辺54に載置される。
【0055】
第1基礎部材13に対して1以上の第2基礎部材16が接続されている場合には、1以上の第2基礎部材16の上側にも1以上の第3基礎部材17を設置するようにする。すなわち、すでに第1基礎部材13の上側に設置されている第3基礎部材17の接続部33に対して、別の第3基礎部材17の接続部33を装着してこれに第3基礎部材17を接続し、以下同様に、この第3基礎部材17の接続部33に対してさらに別の第3基礎部材17の接続部33を接続する。これによって、第3基礎部材17を長手方向Lに直列的(直線的)に接続する。また、末端に位置する第3基礎部材17の第2支持溝部32であって、第1基礎部材13から見て最も遠い位置にある第2支持溝部32に対して第1仕切部材14を装着する。すなわち、第1仕切部材14の上側凸部36の一方を第1部分23の第2支持溝部32に差し込み、第1仕切部材14の上側凸部36の他方を第2部分24の第2支持溝部32に差し込む。これによって、第3基礎部材17を第1仕切部材14に固定することができる。
【0056】
第1基礎部材13の第1部分23の第1溝部27に対して、適宜に表示具21を装着することができる。さらに、
図3、
図16に示すように、この表示具21のレール29に対して、第1仕切部材14同士の間の位置で、付勢部材22を装着してもよい。
【0057】
なお、後方位置に設けられた補強部材18によって第1基礎部材13とその上側の第3基礎部材17とを連結して補強してもよい。その際、補強部材18は、下端を第1基礎部材13の第2部分24の第1溝部27に差し込み、上端を第3基礎部材17の第2部分24の第2溝部31に差し込むようにする。これによって、陳列具11がぐらついてしまうことを有効に防止できる。
【0058】
このように形成されたユニット12を、予め組み立てられた別の1以上の基礎部材およびそれに装着された第2仕切部材15の上側に載置することもできる。その際、長手方向Lの端部に位置する第2仕切部材15の上側凸部36の一方は、第1基礎部材13の第1部分23の第2支持溝部32に差し込まれる。第1基礎部材13の第1部分23の第2支持溝部32以外の部分は、第2仕切部材15の載置辺54に載置される。長手方向Lの端部に位置する第2仕切部材15の上側凸部36の他方は、第1基礎部材13の第2部分24の第2支持溝部32に差し込まれる。第1基礎部材13の第2部分24の第2支持溝部32以外の部分は、第2仕切部材15の載置辺54に載置される。
【0059】
長手方向Lの端部に位置しない第2仕切部材15の上側凸部36の一方は、第1基礎部材13の第1部分23の第2レール部26に差し込まれる。第1基礎部材13の第1部分23の第2支持溝部32以外の部分は、第2仕切部材15の載置辺54に載置される。長手方向Lの端部に位置しない第2仕切部材15の上側凸部36の他方は、第1基礎部材13の第2部分24の第2レール部26に差し込まれる。第1基礎部材13の第2部分24の第2支持溝部32以外の部分は、第2仕切部材15の載置辺54に載置される。
【0060】
長手方向Lに関して1以上の基礎部材の他方の端部に位置する第2仕切部材15の一方の上側凸部36は、長手方向Lに関して1以上の第2基礎部材16の他方の端部に位置する第1部分23の第2支持溝部32に差し込まれる。長手方向Lに関して1以上の基礎部材の他方の端部に位置する第2仕切部材15の他方の上側凸部36は、長手方向Lに関して1以上の第2基礎部材16の他方の端部に位置する第2部分24の第2支持溝部32に差し込まれる。以上のような手順によって、陳列具11の組み立てが完了する。完成した陳列具11は、保持部53の下面に設けた固定部材61(磁石)を介して、商店内の金属製の陳列棚に対して固定してもよい。
【0061】
陳列具11を分解する場合には、上記と逆の手順で行いうる。また、第1仕切部材14から第1基礎部材13を取り外す場合には、可撓爪部51Cを指や治具等で押し込んで変形させて可撓爪部51Cと爪部34との係合を解除することで、第1仕切部材14から第1部分23および第2部分24を取り外すことができる。
【0062】
図1~
図4、
図17、
図18を参照して、本実施形態の陳列具11の作用について説明する。
図3、
図4に示すように、陳列対象の物品44が比較的に小さい物品である場合には、第1仕切部材14同士の間隔を小さくするように、第1仕切部材14を配置する。その際、各物品44は、付勢部材22の付勢力によって前側に向けて押し出されている。これによって、商店を訪れた顧客が物品44を取りやすくなっている。
【0063】
一方、陳列対象の物品44が比較的に大きい物品である場合には、
図1、
図2に示す第1仕切部材14を第1基礎部材13から適宜に間引くように除去する。除去された第1仕切部材14は、陳列具11内の第2基礎部材16や第3基礎部材17に移設して、当該位置に対して装着して使用することができる。さらに、残された第1仕切部材14を移動することで、
図17、
図18に示すように第1仕切部材14同士の間隔を広くすることができる。このように配置した陳列具11に対して、大きめの物品44を陳列することができる。
【0064】
第1実施形態によれば以下のことがいえる。陳列具11は、上方に向けて開口するように窪み且つ長手方向Lに延びた第1レール部25と、下方に向けて開口するように窪み且つ長手方向Lに延びた第2レール部26と、を有するとともに、物品44を載置可能な第1基礎部材13と、長手方向Lに関してスライド移動可能に第1基礎部材13に取り付けられるとともに第1基礎部材13よりも上側に突出した第1本体41と、第1本体41から下側に延びて第1レール部25に嵌った下側凸部35と、を有する1以上の第1仕切部材14と、長手方向Lに関してスライド移動可能に第1基礎部材13に下側から当接した第2本体41と、第2本体41から上側に延びて第2レール部26に嵌るとともに上下方向UDに関して下側凸部35とオーバーラップした上側凸部36と、を有する1以上の第2仕切部材15と、を備える。
【0065】
この構成によれば、下側凸部35と上側凸部36とが上下方向に関してオーバーラップするように設けられるため、上下方向UDに関する陳列具11の高さを小さくすることができる。これによって、限られた売り場において、多数の物品44を陳列することができる。
【0066】
陳列具11は、第1基礎部材13は、第1部分23と、第1部分23と分離して設けられる第2部分24と、を有し、第1仕切部材14は、第1部分23と第2部分24とを連結する。第1仕切部材14の大きさを変更することで、前後方向に関する第1基礎部材13の長さを調整することができる。
【0067】
この構成によれば、第1部分23と第2部分24とを連結する連結部を第1仕切部材14によって兼ねることができる。これによって、部品点数を削減して低コストで陳列具を製造できる。また、第1基礎部材13を大きな1つの金型で形成する場合に比して、製造コストを低減できる。
【0068】
第1部分23は、第2部分24と同形態である。この構成によれば、第1部分23および第2部分24を共通部品にすることができ、製造コストをさらに削減できる。
【0069】
陳列具11は、第1基礎部材13と分離して設けられる1以上の第2基礎部材16を備え、長手方向Lに関する第1基礎部材13の端部は、1以上の第2基礎部材16の長手方向Lに関する端部に接続可能である。この構成によれば、商店の陳列棚の大きさや設置スペースの大きさに応じて、陳列具11の長さを適宜に延長・短縮することができる。
【0070】
1以上の第1仕切部材14は、第1基礎部材13からこれに接続された1以上の第2基礎部材16に移設可能である。この構成によれば、接続された第1基礎部材13と第2基礎部材16との間で、1以上の第1仕切部材14を共通に用いることができる。これによって、例えば、陳列する物品44の大きさを変更をする場合に、第1仕切部材14を第1基礎部材13から第2基礎部材16に移設する等、臨機応変な対応をとることができ、商店における利便性を向上できる。
【0071】
1以上の第1仕切部材14は、複数であり、複数の第1仕切部材14同士の間に設けられた付勢部材22であって、物品44を前方に向けて付勢する付勢部材22を備える。この構成によれば、付勢部材22によって物品44を前方に押し出すことができる。
【0072】
第1本体41は、前後方向FRにおける端部から中央部56に向けて凸になるように窪んだくびれ部55を有する。この構成によれば、第1仕切部材14に隣接した位置に載置された物品44を斜め前方および側方から顧客が視認しやすくすることができる。
【0073】
1以上の第2仕切部材15のそれぞれは、1以上の第1仕切部材14のそれぞれと同形態である。この構成によれば、第1仕切部材14および第2仕切部材15を共通部品にすることができ、製造コストをさらに削減できる。
【0074】
陳列具11は、平板状をなして物品を載置可能な第1部分23と、平板状をなして物品44を載置可能な第2部分24と、第1部分23と第2部分24との間に設けられ、第1部分23と第2部分24とを連結するとともに、第1部分23および第2部分24に対してそれらの長手方向Lに関してスライド移動可能な1以上の第1仕切部材14と、を備える。
【0075】
この構成によれば、第1仕切部材14は、第1部分23および第2部分24上でスライドするとともに、第1部分23および第2部分24を連結することができる。これによって、第1部分23と第2部分24とを連結する連結具を別途に設ける必要がなく、部品点数を削減して低コストで陳列具11を製造できる。
【0076】
陳列具11は、1以上の第1仕切部材14のそれぞれは、第1部分23を把持するように長手方向Lに沿って延びた第1把持部51と、第2部分24を把持するように長手方向Lに沿って延びた第2把持部52と、を有する。この構成によれば、第1仕切部材14によって第1部分23と第2部分24とをしっかりと把持することができる。これによって、第1仕切部材14から第1部分23および第2部分24が脱落してしまう不具合を極力防止できる。
【0077】
1以上の第1仕切部材14のそれぞれは、長手方向Lに沿って延びる保持部53であって、陳列棚に対して固定可能な固定部材61を保持する保持部53を有する。この構成によれば、固定部材61を用いて陳列具11を商店の既存の陳列棚に対して固定することができる。
【0078】
保持部53は、第1把持部51と第2把持部52とを繋ぐように設けられる。この構成によれば、第1把持部51と第2把持部52の変形を防止して、第1把持部51から第1部分23が脱落すること防止できるとともに、第2把持部52から第2部分24が脱落することを防止できる。
【0079】
陳列具11は、上方に向けて開口するように窪み且つ長手方向Lに延びた第1レール部25を有するとともに、物品44を載置可能な第1基礎部材13と、長手方向Lに関してスライド移動可能に第1基礎部材13に取り付けられるとともに第1基礎部材13よりも上側に突出した第1本体41と、第1本体41から下側に延びて第1レール部25に嵌った下側凸部35と、第1本体41から上側に延びた上側凸部36と、を有する1以上の第1仕切部材14と、下方に向けて開口するように窪み、長手方向Lに延びるとともに上側凸部36を嵌め入れることが可能な第3レール部26を有し、且つ第1本体41の上側に載置された第3基礎部材17と、を備える。
【0080】
この構成によれば、第1仕切部材14は、第1基礎部材13上を仕切る仕切としてだけでなく、第3基礎部材17を支持する強度壁として機能することができる。これによって、別途に強度壁を設ける場合に比して、部品点数を削減して製造コストを低減できる。
【0081】
陳列具11は、第1本体41と交差する方向に延び且つ第1基礎部材13と第3基礎部材17とを連結する補強部材18を備える。この構成によれば、第1仕切部材14による支持と補強部材18による連結とが相まって、第1基礎部材13と第3基礎部材17とを強固に支持固定することができる。これによって、第3基礎部材17がぐらついてしまうことを防止できる。
【0082】
陳列具11は、第1部分23および第2部分24は、第1本体41の中心41Aを通り、上下方向UDに延び且つ長手方向Lに沿う面42に対して、鏡像になるように配置され、第2部分24は、第1仕切部材14から外れた位置に補強部材18を差込可能な第1溝部27を有し、第1部分23は、第1仕切部材14から外れた位置に設けられ、面42に対して第1溝部27の鏡像の位置にあり、表示具21の一部を差し込み可能な第1溝部27を有する。
【0083】
この構成によれば、第1部分23の第1溝部27に対して表示具21を差し込むことができ、第2部分24の第2溝部31に対して表示具21の一部を差し込むことができる。これによって第1部分23と第2部分24を共通部品として構成した場合でも、第1溝部27と第2溝部31を異なる用途で用いることができる。これによって、製造コストを低減しつつ、多用途な陳列具11を実現できる。
【0084】
上記した実施形態は、種々の置き換えや変形を加えて実施できる。また、異なる実施形態を適宜に組み合わせて一つの発明を構成することも当然にできる。
【符号の説明】
【0085】
11 陳列具
13 第1基礎部材
14 第1仕切部材
15 第2仕切部材
16 第2基礎部材
17 第3基礎部材
18 補強部材
22 付勢部材
23 第1部分
24 第2部分
25 第1レール部
25A 縦壁部
26 第2レール部
27 第1溝部
33 接続部
35 下側凸部
36 上側凸部
41 第1本体
41A 中心
42 面
44 物品
51 第1把持部
52 第2把持部
53 保持部
55 くびれ部
56 中央部
61 固定部材
L 長手方向
UD 上下方向
FR 前後方向