IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヤンマーホールディングス株式会社の特許一覧

特開2022-168500作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラム
<>
  • 特開-作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラム 図1
  • 特開-作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラム 図2
  • 特開-作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラム 図3
  • 特開-作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラム 図4
  • 特開-作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラム 図5
  • 特開-作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022168500
(43)【公開日】2022-11-08
(54)【発明の名称】作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20120101AFI20221031BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021074012
(22)【出願日】2021-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】岡本 将希
(72)【発明者】
【氏名】三谷 英樹
(72)【発明者】
【氏名】吉峰 拓海
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】圃場で行われる作業の作業効率に基づき、ユーザによる進捗状況の把握を支援する作業管理方法、作業管理システム及び作業管理プログラムを提供する。
【解決手段】作業管理システムにおいて、作業管理装置は、少なくとも1つ以上の作業装置が圃場で行った作業を表す稼働情報に基づき、少なくとも1つ以上の作業装置が単位時間に行った作業量を表す作業効率を算出する作業効率算出部と、作業効率と、少なくとも1つ以上の作業装置が行うべき総作業量とに基づき、作業が完了する推定完了時期を推定する推定部と、推定された推定完了時期を表す推定完了信号を出力する出力部と、を有する。端末装置は、推定完了時期を表する表示部を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つ以上の作業装置が圃場で行った作業を表す稼働情報に基づき、前記少なくとも1つ以上の作業装置が単位時間に行った作業量を表す作業効率を算出することと、
前記作業効率と、前記少なくとも1つ以上の作業装置が行うべき総作業量とに基づき、前記作業が完了する推定完了時期を推定することと、
推定された前記推定完了時期を表す推定完了信号を出力することと、
を含む作業管理方法。
【請求項2】
前記作業効率を算出することは、
前記圃場を含む地域における降水量と、前記稼働情報とに基づき、前記降水量に応じた前記作業効率を算出すること
を含み、
前記推定完了時期を推定することは、
前記圃場を含む地域において雨が降る割合を表す第1状態頻度と、前記降水量に応じた前記作業効率とに基づき、前記推定完了時期を推定すること
を含む請求項1に記載の作業管理方法。
【請求項3】
前記降水量に応じた前記作業効率を算出することは、
前記降水量に基づき、前記少なくとも1つ以上の作業装置が前記作業を行った日を複数の降水状態に分類することと、
前記複数の降水状態の各々に対して、前記作業効率を算出することと、
を含み、
前記第1状態頻度は、現時点から前記作業が完了するまでの前記複数の降水状態の各々の割合を表す
請求項2に記載の作業管理方法。
【請求項4】
前記第1状態頻度は、ユーザにより入力される
請求項2または3に記載の作業管理方法。
【請求項5】
前記第1状態頻度は、前記稼働情報と、前記降水量とに基づき、現時点までに行われた前記作業における前記複数の降水状態の各々の割合を表す
請求項2または3に記載の作業管理方法。
【請求項6】
前記作業効率を算出することは、
前記少なくとも1つ以上の作業装置の各々について前記作業効率を算出すること
を含み、
前記推定完了時期を推定することは、
前記少なくとも1つ以上の作業装置の各々について前記推定完了時期を推定すること
を含む請求項1から5のいずれか1項に記載の作業管理方法。
【請求項7】
少なくとも1つ以上の作業装置が圃場で作業を行うべき総作業量と、前記作業を完了すべき目標完了時期とに基づき、前記少なくとも1つ以上の作業装置が単位時間に行うべき作業量を表す目標効率を推定することと、
推定された前記目標効率を表す目標信号を出力することと、
を含む作業管理方法。
【請求項8】
前記目標効率を推定することは、
前記圃場を含む地域における降水量と、前記少なくとも1つ以上の作業装置が圃場で行った作業を表す稼働情報とに基づき、前記降水量に応じて前記少なくとも1つ以上の作業装置が行った作業量の比率を算出することと、
算出された前記比率に基づき、前記降水量に応じた前記目標効率を推定することと、
を含み、
前記目標効率を推定することは、
前記圃場を含む地域において雨が降る割合を表す第2状態頻度と、前記比率とに基づき、前記目標効率を推定すること
を含む請求項7に記載の作業管理方法。
【請求項9】
前記作業量の前記比率を算出することは、
前記降水量に基づき、前記少なくとも1つ以上の作業装置が前記作業を行った日を複数の降水状態に分類することと、
前記複数の降水状態のうち、2つの降水状態における前記作業量の前記比率を算出することと、
を含み、
前記第2状態頻度は、現時点から前記作業が完了するまでの前記複数の降水状態の各々の割合を表す
請求項8に記載の作業管理方法。
【請求項10】
少なくとも1つ以上の作業装置が圃場で行った作業を表す稼働情報に基づき、前記少なくとも1つ以上の作業装置が単位時間に行った作業量を表す作業効率を算出する作業効率算出部と、
前記作業効率と、前記少なくとも1つ以上の作業装置が行うべき総作業量とに基づき、前記作業が完了する推定完了時期を推定する推定部と、
推定された前記推定完了時期を表す推定完了信号を出力する出力部と、
を備える作業管理システム。
【請求項11】
少なくとも1つ以上の作業装置が圃場で作業を行うべき総作業量と、前記作業を完了すべき目標完了時期とに基づき、前記少なくとも1つ以上の作業装置が単位時間に行うべき作業量を表す目標効率を推定する推定部と、
推定された前記目標効率を表す目標信号を出力する出力部と、
を備える作業管理システム。
【請求項12】
少なくとも1つ以上の作業装置が圃場で行った作業を表す稼働情報に基づき、前記少なくとも1つ以上の作業装置が単位時間に行った作業量を表す作業効率を算出することと、
前記作業効率と、前記少なくとも1つ以上の作業装置が行うべき総作業量とに基づき、前記作業が完了する推定完了時期を推定することと、
推定された前記推定完了時期を表す推定完了信号を出力することと、
を演算装置に実行させる作業管理プログラム。
【請求項13】
少なくとも1つ以上の作業装置が圃場で作業を行うべき総作業量と、前記作業を完了すべき目標完了時期とに基づき、前記少なくとも1つ以上の作業装置が単位時間に行うべき作業量を表す目標効率を推定することと、
推定された前記目標効率を表す目標信号を出力することと、
を演算装置に実行させる作業管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
農作物は、天候の影響により、作業量が異なる。例えば、収穫された農作物の集荷場では、理想的な集荷量が持ち込まれるように、農作物を収穫する作業者が、持ち込まれる集荷量を調整する場合がある。特許文献1には、集荷期間のある時点、例えば一日のうちのある時点において、集荷場に持ち込まれた集荷量と、理想的な集荷量の変化とを比較して、集荷量の過不足を推定する技術が開示されている。例えば、この技術は、集荷量が不足すると推定されたとき、生産者にその旨を通知して、生産者が農作物を収穫して集荷場に持ち込むことを促す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6267337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、集荷場に持ち込まれる農作物の量に基づき、過不足を推定しているが、生産者の作業効率は全く考慮されていない。
【0005】
上記の状況に鑑み、本開示は、圃場で行われる作業の作業効率に基づき、進捗状況を推定することで、ユーザ、例えば圃場の所有者や作業者による進捗状況の把握を支援することを目的の1つとする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0007】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理方法は、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が圃場で行った作業を表す稼働情報に基づき、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が単位時間に行った作業量を表す作業効率を算出することを含む。また、作業管理方法は、作業効率と、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が行うべき総作業量(550)とに基づき、作業が完了する推定完了時期を推定することを含む。さらに、作業管理方法は、推定された推定完了時期を表す推定完了信号を出力することを含む。
【0008】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理方法は、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が圃場で作業を行うべき総作業量(550)と、作業を完了すべき目標完了時期とに基づき、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が単位時間に行うべき作業量を表す目標効率を推定することを含む。また、作業管理方法は、推定された目標効率を表す目標信号を出力することを含む。
【0009】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理システム(1000)は、作業効率算出部(160)と、推定部(170)と、出力部(180)とを備える。作業効率算出部(160)は、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が圃場で行った作業を表す稼働情報に基づき、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が単位時間に行った作業量を表す作業効率を算出する。推定部(170)は、作業効率と、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が行うべき総作業量(550)とに基づき、作業が完了する推定完了時期を推定する。出力部(180)は、推定された推定完了時期を表す推定完了信号を出力する。
【0010】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理システム(1000)は、推定部(170)と、出力部(180)とを備える。推定部(170)は、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が圃場で作業を行うべき総作業量(550)と、作業を完了すべき目標完了時期とに基づき、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が単位時間に行うべき作業量を表す目標効率を推定する。出力部(180)は、推定された目標効率を表す目標信号を出力する。
【0011】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理プログラム(310)は、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が圃場で行った作業を表す稼働情報に基づき、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が単位時間に行った作業量を表す作業効率を算出することを演算装置(120)に実行させる。また、作業管理プログラム(310)は、作業効率と、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が行うべき総作業量(550)とに基づき、作業が完了する推定完了時期を推定することを演算装置(120)に実行させる。さらに、作業管理プログラム(310)は、推定された推定完了時期を表す推定完了信号を出力することを演算装置(120)に実行させる。
【0012】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理プログラム(310)は、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が圃場で作業を行うべき総作業量(550)と、作業を完了すべき目標完了時期とに基づき、少なくとも1つ以上の作業装置(30)が単位時間に行うべき作業量を表す目標効率を推定することを演算装置(120)に実行させる。また、作業管理プログラム(310)は、推定された目標効率を表す目標信号を出力することを演算装置(120)に実行させる。
【発明の効果】
【0013】
上記の形態によれば、ユーザは進捗状況を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施の形態における作業管理システムの構成図である。
図2】一実施の形態における端末により表示される作業管理画像を表す図である。
図3】一実施の形態における作業管理システムが実行する機能ブロックを表す図である。
図4】一実施の形態における作業管理システムによる処理を表すフローチャートである。
図5】一実施の形態における端末により表示される作業管理画像を表す図である。
図6】一実施の形態における作業管理システムによる処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施の形態1)
本発明の本実施の形態による作業管理システム1000を、図面を参照して説明する。本実施の形態において、図1に示すように、作業管理システム1000は、作業管理装置100と、端末200とを備える。作業管理装置100は、ネットワーク20、例えばインターネットを介して、端末200と、少なくとも1つ以上の作業装置30と通信可能に接続されている。
【0016】
作業装置30は、圃場内を移動することで、農作業を行う。作業管理装置100は、少なくとも1つ以上の作業装置30から圃場での稼働情報を取得して、取得した稼働情報に基づき、作業領域、植付量、散布した農薬量、収穫量などを表す農業データ300を格納する。作業装置30は、例えば、トラクター、田植え機、コンバインなどの収穫機、ドローンなどの農薬を散布する散布機などを含む。また、作業装置30は、収穫物や資材などを運ぶ運搬車を含んでもよい。
【0017】
稼働情報は、圃場で作業を行っているときの作業装置30の状態を表す情報を含み、例えば作業装置30の速度、操舵角、エンジン回転数、各種クラッチのON/OFF状況、作業装置30の各時刻の位置情報などを表す情報を含む。作業装置30が作業機械を牽引する車両、例えばトラクターであるとき、稼働情報には、作業機械に動力を伝達するときのPTO(power take-off)回転数、作業機械の姿勢を示すヒッチ高さやリフトアーム角度などの情報が含まれてもよい。
【0018】
作業管理装置100は、端末200から要求に応じて、作業が完了する推定完了時期を算出し、算出された推定完了時期を表す推定完了信号を出力する。端末200は、出力された推定完了信号に基づき、推定完了時期を表す情報を表示する。例えば、端末200は、図2に示すように、推定日表示領域580を有する作業管理画像500を表示する。端末200は、推定日表示領域580に推定完了日として推定完了時期を表示する。
【0019】
このように、作業管理システム1000は、作業が完了する推定日を表示する。ユーザは、端末200の作業管理画像500を確認することで、作業が完了する推定日を把握し、作業の進捗を管理する。
【0020】
また、作業管理画像500は、作業の進捗として、作業量501と、日付502との関係を表示する。例えば、作物を収穫する作業の進捗を表示するとき、作業量501は作物を収穫した面積を表す。端末200は、現在までに作業を行った作業実績量510と、現在の日付を表す現時点515とを表示し、現在の進捗状況を表示する。また、作業管理画像500には、収穫すべき全体の作業量を表す総作業量550、例えば収穫すべき領域の面積が表される。作業管理画像500は、現在の進捗率で作業を進めた場合の推定進捗量520と、作業が完了すると推定される推定完了日525とを表す。さらに、端末200は、作業管理画像500に設けられた雨天頻度表示領域570に、作業を開始してから晴れた日と、雨が降った日との割合を表す。これにより、ユーザは、作業の進捗状況を把握することができる。
【0021】
(作業管理システムの構成)
作業管理システム1000に含まれる作業管理装置100の構成を説明する。作業管理装置100は、図1に示すように、入出力装置110と、演算装置120と、通信装置130と、記憶装置140とを備える。作業管理装置100は、例えば、コンピュータである。入出力装置110には、演算装置120が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置110は、演算装置120が処理を実行した結果を出力する。入出力装置110は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。入出力装置110は省略されてもよい。
【0022】
通信装置130は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。通信装置130は、作業装置30から取得する稼働情報を演算装置120に転送する。また、演算装置120が生成した信号を端末200に転送する。通信装置130は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0023】
記憶装置140は、進捗状況、例えば作業が完了する推定完了時期を算出するための様々なデータ、例えば農業データ300と、作業管理プログラム310とを格納する。記憶装置140は、作業管理プログラム310を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。作業管理プログラム310は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体1に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0024】
農業データ300は、作業装置30から取得する稼働情報と、稼働情報に基づき算出される評価情報とを含む。稼働情報は、例えば、作業装置30の各時刻における位置情報を含む。作業装置30の位置情報は、作業装置30に設けられた測位装置、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機により取得される。また、稼働情報は、位置情報に関連付けられた植え付け量、散布した農薬量、収穫量などを含む。
【0025】
評価情報は、作業面積、単位面積当たりの収穫量、単位面積当たりに散布した農薬や肥料の量、植え付けた作物の量、播種量などを含む。例えば、作業装置30が作業を行った作業面積は、作業装置30の位置情報から算出される。
【0026】
農業データ300は、さらに、作業装置30が作業を行う圃場に関する情報を含む。例えば、農業データ300は、作業を行うべき圃場の面積を含む。
【0027】
演算装置120は、作業管理プログラム310を記憶装置140から読み出し実行して、進捗状況、例えば作業が完了する推定完了時期を算出するための様々なデータ処理を行う。例えば、演算装置120は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0028】
演算装置120は、作業管理プログラム310を読み出し実行することで、図3に示すように、データ記憶部150と、作業効率算出部160と、推定部170と、出力部180とを実現する。データ記憶部150は、農業データ300を記憶する。作業効率算出部160は、農業データ300に基づき、単位時間当たりの作業量を表す作業効率を算出する。推定部170は、算出された作業効率と、作業すべき領域の作業面積とに基づき、進捗状況、例えば推定完了時期を算出する。出力部180は、算出された進捗状況を表す進捗信号、例えば推定完了信号を出力する。
【0029】
次に、端末200の構成を説明する。端末200は、図1に示すように、入出力装置210と、演算装置220と、通信装置230と、記憶装置240とを備える。端末200は、例えば、コンピュータ、タブレット、携帯電話などを含む。入出力装置210には、演算装置220が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置210は、演算装置220が処理を実行した結果を出力する。入出力装置210は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0030】
通信装置230は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。通信装置230は、作業管理装置100から取得する情報を演算装置220に転送する。また、演算装置220が生成した信号を作業管理装置100に転送する。通信装置230は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0031】
記憶装置240は、進捗状況、例えば作業が完了する推定完了時期を端末200の入出力装置210に表示するための様々なデータ、例えば表示プログラム320を格納する。記憶装置240は、表示プログラム320を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。表示プログラム320は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。表示プログラム320は、記憶媒体1に記録されて提供されてもよい。
【0032】
演算装置220は、表示プログラム320を読み出し実行することで、作業管理装置100から取得する進捗状況、例えば作業が完了する推定完了時期を表示するための様々なデータ処理を行う。演算装置220は、例えば、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0033】
演算装置220は、表示プログラム320を読み出し実行すると、入出力装置210と協働して、図3に示すように、表示部250を実現する。表示部250は、作業管理装置100から進捗状況を取得して、進捗状況を表す作業管理画像500を表示する。
【0034】
(作業管理システムの動作)
図1に示す作業装置30は、停止すると、例えばエンジンを停止すると、稼働情報を作業管理装置100に送信する。作業装置30は、稼働しているとき、逐次、稼働情報を作業管理装置100に送信してもよい。
【0035】
作業管理装置100の演算装置120は、作業装置30から稼働情報を受信すると、作業管理プログラム310を読み出し実行して、作業管理方法である図4に示す処理を開始する。受信された稼働情報は、演算装置120により実現されるデータ記憶部150により、農業データ300に記憶される。
【0036】
ステップS110において、演算装置120により実現される作業効率算出部160は、稼働情報に基づき、単位時間当たりの作業量を表す作業効率を算出する。例えば、作業効率算出部160は、作業を行った圃場を含む地域における降水量と、稼働情報とに基づき、降水量に応じた作業効率を算出する。
【0037】
最初に、作業効率算出部160は、作業を行った日を含む、作業を行った圃場を含む地域における降水量を取得する。降水量は、作業管理システム1000に含まれない気象情報サーバから取得してもよく、ユーザにより端末200の入出力装置210に入力されてもよい。
【0038】
次に、作業効率算出部160は、取得された降水量に応じて、作業装置30が作業を行った作業日を複数の降水状態に分類する。例えば、作業効率算出部160は、降水量が閾値未満である日を晴天日として分類し、降水量が閾値以上である日を雨天日として分類する。作業効率算出部160は、2つ以上の閾値を設けて、作業日を3つ以上の降水状態に分類してもよい。また、降水状態は、作業日から所定の期間だけ遡った期間の降水量に基づき、分類されてもよい。
【0039】
次に、作業効率算出部160は、分類された降水状態ごとに、作業効率を算出する。例えば、作業効率算出部160は、降水状態ごとに、少なくとも1つ以上の作業装置30が収穫した作業量、例えば収穫した面積を表す作業面積の合計を算出する。また、作業効率算出部160は、降水状態ごとに、収穫するのに要した時間を表す作業時間の合計を算出する。作業効率算出部160は、降水状態ごとに、算出された作業量の合計を作業時間の合計で除算することで、単位時間当たりの作業量を表す作業効率を算出する。
【0040】
ステップS120において、推定部170は、算出された作業効率と、少なくとも1つ以上の作業装置30が行うべき総作業量550とに基づき、作業が完了する推定完了時期を推定する。例えば、推定部170は、作業が行われる圃場を含む地域において雨が降る割合を表す状態頻度と、作業効率と、総作業量550とに基づき、推定完了時期を推定する。総作業量550は、複数の作業装置30が作業を行う場合、各作業装置30が行うべき作業量の合計を表す。
【0041】
最初に、推定部170は、作業が行われる圃場を含む地域における状態頻度を算出する。例えば、推定部170は、稼働情報に基づき、作業装置30が作業を行った日数に対する各降水状態の日数の割合を状態頻度として算出する。例えば、推定部170は、作業装置30が作業を行った20日のうち雨天日が5日のとき、雨天日を表す状態頻度を25%として算出する。また、推定部170は、作業装置30が作業を行った20日のうち晴天日が15日のとき、晴天日を表す状態頻度を75%として算出する。
【0042】
次に、推定部170は、作業装置30が作業を行うべき総作業量550を取得する。総作業量550は、例えば農業データ300に記憶されている。
【0043】
次に、推定部170は、算出された状態頻度の表す確率で各降水状態となる地域で、算出された各降水状態における作業効率で作業を行うとき、総作業量550の作業を完了する日付を算出する。例えば推定部170は、式(1)を満たす作業日数xを算出する。
【数1】
ここで、iは対象の作業装置30を表し、jは各降水状態を表す。αi,jは、降水状態jにおけるiに対応する作業装置30の作業効率を表す。また、βは降水状態jにおける状態頻度を表す。また、wallは作業装置30が作業を行うべき総作業量550を表し、wは現時点で作業が完了している作業量を表す。
【0044】
最後に、推定部170は、現時点の日付に、算出された作業日数xを加算して、推定完了時期を算出する。
【0045】
ステップS130において、出力部180は、算出された推定完了時期を表す推定完了信号を出力する。推定完了信号は、推定完了時期のほか、図2に示す作業管理画像500を表す信号を含む。出力部180は、作業管理画像500に含まれる各情報を表す推定完了信号を生成する。また、出力部180は、作業管理画像500を表す画像データを生成し、生成された画像データを表す推定完了信号を生成してもよい。
【0046】
図4に示すステップS140において、端末200の演算装置220で実現される表示部250は、推定完了信号に基づき、推定完了時期を含む作業管理画像500を表示する。ユーザは、作業管理画像500を確認することで、作業が完了する推定完了日を把握し、作業の進捗を管理する。
【0047】
(実施の形態2)
さらに、作業管理システム1000は、ユーザにより入力される目標完了日に作業を完了するための目標効率をユーザに報知してもよい。目標効率は、単位時間、例えば1日当たりに作業すべき作業量である目標作業量を表す。例えば、端末200は、図5に示すように、目標効率表示領域590を含む作業管理画像500を表示する。目標効率表示領域590には、各降水状態における目標効率が表示される。
【0048】
また、作業管理画像500は、目標効率で作業を行った場合の目標進捗量530と、目標完了日535とを表示する。さらに、作業管理画像500は、限界作業量560を表示してもよい。限界作業量560は、作業の前または後に行われる作業で対応できる作業量の最大値を表す。限界作業量560は、例えば、作物を収穫する作業を表すとき、収穫した後に乾燥などのハーベスト作業を行える収穫量に応じた進捗量を表す。また、収穫物がサトウキビの場合、ハーベスト作業は製糖工場における製糖処理などを表してもよい。例えば、ハーベスト作業において処理可能な最大収量が1日当たり900トンであり、かつ、収穫量が1a当たり0.4トンであるとき、推定部170は、限界作業量560が1日当たり2250aであると算出する。
【0049】
作業管理システム1000の構成は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0050】
(作業管理システムの動作)
作業管理装置100の演算装置120は、作業装置30から稼働情報を受信すると、作業管理プログラム310を読み出し実行して、作業管理方法である図6に示す処理を開始する。ステップS210において、演算装置120により実現される推定部170は、目標完了時期を取得する。例えば、推定部170は、予め登録された目標管理時期を記憶装置140から取得する。また、推定部170は、ユーザが端末200の入出力装置210に入力した目標完了時期を表示部250から受信してもよい。
【0051】
ステップS220において、作業効率算出部160は、作業日を降水量で分類した2つの降水状態における作業効率の比率を算出する。例えば、作業効率算出部160は、圃場を含む地域における降水量と、稼働情報とに基づき、降水量に応じた作業効率を算出する。算出された作業効率に基づき、作業効率算出部160は、作業日を降水量で分類した2つの降水状態における作業効率の比率を算出する。
【0052】
最初に、作業効率算出部160は、実施の形態1の図4に示すステップS110と同様に、作業効率を算出する。具体的には、作業効率算出部160は、作業を行った日を含む、作業を行った圃場を含む地域における降水量を取得する。取得された降水量に応じて、作業装置30が作業を行った作業日が複数の降水状態に分類される。作業効率算出部160は、分類された降水状態ごとに、作業量の合計と作業時間の合計とを算出し、算出された作業量の合計を作業時間の合計で除算することで、作業効率を算出する。
【0053】
次に、作業効率算出部160は、2つの降水状態の組み合わせにおいて、作業効率の比率を算出する。例えば、作業日を2つの降水状態(例えば晴天日と、雨天日と)に分類したとき、作業効率算出部160は、晴天日の作業効率に対する雨天日の作業効率の比率を算出する。作業日を3つ以上の降水状態に分類したとき、作業効率算出部160は、1つの降水状態の作業効率を基準作業効率として、基準作業効率に対する各降水状態の作業効率の比率を算出する。このため、各降水状態の作業効率は、基準作業効率と比率とで表される。
【0054】
図6に示すステップS230において、推定部170は、算出された作業効率の比率と、目標完了時期と、作業装置30が行うべき総作業量550とに基づき、各降水状態における単位時間当たりの目標作業量を表す目標効率を推定する。例えば、推定部170は、作業が行われる圃場を含む地域において雨が降る割合を表す状態頻度と、比率と、目標完了時期と、総作業量550とに基づき、目標効率を推定する。
【0055】
最初に、推定部170は、作業が行われる圃場を含む地域における状態頻度を算出する。状態頻度を算出する方法は、図4に示すステップS120と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0056】
次に、推定部170は、作業装置30が作業を行うべき総作業量550を取得する。総作業量550は、例えば農業データ300に記憶されている。
【0057】
次に、推定部170は、算出された状態頻度の表す確率で各降水状態となる地域で、各降水状態における作業効率が算出された比率となるように作業を行うとき、総作業量550の作業を目標完了時期までに完了するための目標効率を算出する。例えば、推定部170は、式(2)を満たす基準作業効率αを算出する。なお、αは、例えば、任意の降水状態における、1つ以上の作業装置30のうちの1つの作業効率を表す。
【数2】
ここで、iは対象の作業装置30を表し、jは各降水状態を表す。γi,jは基準作業効率に対する降水状態jにおけるiに対応する作業装置30の作業効率の比率を表す。また、βは降水状態jにおける状態頻度を表す。xは、現時点から目標完了時期までの作業日数を表す。また、wallは作業装置30が作業を行うべき総作業量550を表し、wは現時点で作業が完了している作業量を表す。
【0058】
最後に、推定部170は、算出された基準作業効率αに、対応する降水状態における作業装置30の作業効率の比率γi,jを積算して、各降水状態における単位時間当たりの目標作業量を表す目標効率を算出する。
【0059】
ステップS240において、出力部180は、算出された目標作業量を表す目標信号を出力する。目標信号は、単位時間当たりの目標作業量のほか、図5に示す作業管理画像500を表す信号を含む。出力部180は、作業管理画像500に含まれる各情報を表す推定完了信号を生成する。また、出力部180は、作業管理画像500を表す画像データを生成し、生成された画像データを表す推定完了信号を生成してもよい。
【0060】
図6に示すステップS250において、端末200の演算装置220で実現される表示部250は、目標信号に基づき、図5に示すように、目標効率表示領域590を含む作業管理画像500を表示する。ユーザは、作業管理画像500を確認することで、作業が目標完了時期までに完了するための目標作業量を把握し、作業の進捗を管理する。
【0061】
(変形例)
実施の形態において説明した構成は一例であり、機能を阻害しない範囲で構成を変更することができる。例えば、推定部170は、単位時間当たりの目標作業量を表す目標効率を、作業の前または後に行われる作業で対応できる作業量の最大値を表す限界作業量560以下となるように推定してもよい。推定部170は、複数の降水状態の目標効率に限界作業量560より大きい目標効率が含まれるとき、この目標効率を限界作業量560に固定して、基準作業効率αを算出する。例えば、推定部170は、式(3)を満たす基準作業効率αを算出する。
【数3】
ここで、iは対象の作業装置30を表し、jは目標効率が限界作業量560未満である各降水状態を表し、γi,jは基準作業効率に対する降水状態jにおけるiに対応する作業装置30の作業効率の比率を表す。また、βは降水状態jにおける状態頻度を表す。xは、現時点から目標完了時期までの作業日数を表す。kは目標効率が限界作業量560以上である各降水状態を表し、βは降水状態kにおける状態頻度を表す。αmaxは目標効率の最大値である限界作業量560を表す。また、wallは作業装置30が作業を行うべき総作業量550を表し、wは現時点で作業が完了している作業量を表す。
【0062】
推定部170は、限界作業量560未満である目標効率を算出された基準作業効率αmaxと比率γi,jに基づき算出し、限界作業量560以上である目標効率を限界作業量560として算出する。このように、推定部170は、限界作業量560以下となる目標効率を算出する。これにより、作業管理システム1000は、作業の前または後に行われる作業で処理できない目標作業量を算出する可能性を低減する。
【0063】
また、推定部170は、目標効率が限界作業量560より小さい閾値以下となるように推定してもよい。この場合、推定部170は、式(3)において、αmaxを閾値として、基準作業効率αを算出する。これにより、作業管理システム1000は、作業の前または後に行われる作業で処理できない目標作業量を算出する可能性を低減する。
【0064】
この限界作業量560は、任意の方法で算出してよい。例えば、限界作業量560は、ユーザが入出力装置210に入力する単位面積当たりの収穫量と、作業の前または後に行われる作業で対応できる収穫量とに基づき、算出されてもよい。例えば、推定部170は、入力された単位面積当たりの収穫量と、処理可能な収穫量とを、端末200の表示部250から取得する。また、単位面積当たりの収穫量は、稼働情報に基づき、算出されてもよい。データ記憶部150は、稼働情報から、作業装置30が作業を行った面積と、作業装置30が収穫した収穫量とを取得する。取得された面積と収穫量とに基づき、データ記憶部150は、単位面積当たりの収穫量を算出する。
【0065】
各降水状態に属する作業日の割合を表す状態頻度は、現時点までに作業が行われた作業日の割合で決定する方法に限らず、任意の方法で決定されてもよい。例えば、ユーザによる端末200の入出力装置210への入力に応じて、状態頻度は決定されてもよい。例えば、ユーザは、図2または図5に示す雨天頻度表示領域570のスライダ575を左右に移動する操作を入出力装置210に入力する。図3に示す端末200の表示部250は、ユーザによる入力操作に基づき状態頻度を特定し、特定された状態頻度を表す信号を作業管理装置100の推定部170に出力する。推定部170は、表示部250から取得した状態頻度を用いて、進捗状況、例えば推定完了時期または目標効率を推定する。出力部180は、推定された進捗状況を表す進捗信号、例えば推定完了信号または目標信号を出力する。
【0066】
作業効率算出部160は、降水量に応じた作業効率を任意の方法で表してもよい。例えば、作業効率算出部160は、稼働情報と、気象情報とに基づき、降水量に対する作業量を算出する関数を算出する。例えば、この関数は、降水量と作業量との関係を表す近似曲線である。この場合、推定部170は、作業を行う圃場を含む地域における降水量の分布と、降水量に対する作業量を算出する関数と、総作業量550とに基づき、推定完了時期を推定する。
【0067】
また、作業効率算出部160は、降水量に応じた目標効率の比率も任意の方法で表してもよい。例えば、作業効率算出部160は、稼働情報と、気象情報とに基づき、降水量に対する作業量を算出する関数を算出する。推定部170は、作業を行う圃場を含む地域における降水量の分布と、降水量に対する作業量を算出する関数と、総作業量550と、目標完了時期とに基づき、目標効率を推定する。例えば、推定部170は、作業を行う圃場を含む地域における降水量の分布と、降水量に対する作業量を算出する関数とに基づき、作業装置30が降水量に対する作業量で作業を行ったときに目標完了時期までに完了する作業量を算出する。推定部170は、目標完了時期までに完了する作業量に対する総作業量550の比率を、降水量に対する作業量に乗算することで、目標効率を算出する。
【0068】
表示部250は、図2または図5に示す作業管理画像500に、各作業装置30の情報を区別可能に表してもよい。例えば、表示部250は、作業装置30ごとに作業管理画像500を表示してもよく、1つの作業管理画像500に作業装置30ごとの作業実績量510、推定進捗量520、目標進捗量530などを表示してもよい。これにより、ユーザ、例えば圃場の所有者は、各作業装置30による進捗状況を把握して、作業装置30に割り当てる圃場を変更することができる。また、表示部250は、図2または図5に示す作業管理画像500に、各圃場の情報を区別可能に表してもよい。この場合、各作業装置30の目標作業量は、基準作業効率αに比率γi,jを積算することで算出される。
【0069】
また、作業効率算出部160と、推定部170とは、降水状態に分類せずに、作業効率、推定完了時期、目標効率などを算出してもよい。この場合、作業効率算出部160は、図4に示すステップS110において、稼働情報に基づき、単位時間当たりの作業量を表す作業効率を算出する。また、作業効率算出部160は、図6に示すステップS220の処理を省略する。推定部170は、図6に示すステップS230において、目標完了時期と、総作業量550とに基づき、単位時間当たりに作業すべき目標作業量を表す目標効率を推定する。
【0070】
推定完了時期は、作業が完了する日に限定されず、任意の時期、例えば作業が完了する週などを表してもよい。また、作業効率は、単位時間当たりの作業量を表し、単位時間は、任意の期間、例えば1日、1週間などを表してもよい。作業量は、作業面積に限定されず、作業の進捗を表す任意の値、例えば植付量などを表してもよい。
【0071】
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、各実施の形態および変形例で説明した構成は、機能を阻害しない範囲で、任意に変更してもよく、または/および、任意に組み合わせてもよい。さらに、必要となる機能を実現できれば、実施の形態および変形例で説明した一部の機能を省略してもよい。例えば、作業効率算出部160と、推定部170と、出力部180とは、端末200で実行されてもよい。この場合、端末200は、作業管理装置100のデータ記憶部150から農業データ300を取得する。端末200で実現される作業効率算出部160は、作業効率または作業効率の比率を算出する。端末200の推定部170は、作業効率または作業効率の比率に基づき、推定完了時期または目標効率を推定する。出力部180は、推定された推定完了時期または目標効率を表す信号を表示部250に出力する。表示部250は、推定完了時期または目標効率を表示する。また、作業管理装置100の一部、または、すべてを端末200が実行してもよい。
【符号の説明】
【0072】
1、2 :記憶媒体
20 :ネットワーク
30 :作業装置
100 :作業管理装置
110 :入出力装置
120 :演算装置
130 :通信装置
140 :記憶装置
150 :データ記憶部
160 :作業効率算出部
170 :推定部
180 :出力部
200 :端末
210 :入出力装置
220 :演算装置
230 :通信装置
240 :記憶装置
250 :表示部
300 :農業データ
310 :作業管理プログラム
320 :表示プログラム
500 :作業管理画像
501 :作業量
502 :日付
510 :作業実績量
515 :現時点
520 :推定進捗量
525 :推定完了日
530 :目標進捗量
535 :目標完了日
550 :総作業量
560 :限界作業量
570 :雨天頻度表示領域
575 :スライダ
580 :推定日表示領域
590 :目標効率表示領域
1000 :作業管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6