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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022168519
(43)【公開日】2022-11-08
(54)【発明の名称】建築物の壁、および、建築物
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20221031BHJP
   E04F 19/02 20060101ALI20221031BHJP
【FI】
E04F13/08 101Q
E04F19/02 Q
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021074040
(22)【出願日】2021-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】植村 敏正
(72)【発明者】
【氏名】名塚 彰
(72)【発明者】
【氏名】堤 栄子
(72)【発明者】
【氏名】淺尾 力哉
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 大
【テーマコード(参考)】
2E110
【Fターム(参考)】
2E110AA57
2E110AB04
2E110AB23
2E110AB26
2E110AB27
2E110AB36
2E110BC14
2E110DC21
2E110GB01W
2E110GB06W
2E110GB42W
2E110GB62W
(57)【要約】
【課題】入巾木を有する出隅において、外観が損なわれることを抑制できる、建築物の壁および建築物を提供する。
【解決手段】建築物の壁2は、柱材15と、第1壁材30Aと、第2壁材30Bと、出隅保護材50と、第1入巾木40Aと、第2入巾木40Bと、を備える。出隅保護材50は、柱材15の第1側面に固定される第1固定部51と、柱材15の第2側面に固定される第2固定部52と、第1壁材30Aの端面に対向するように配置される第1突出部53と、第2壁材30Bの端面に対向するように配置される第2突出部54と、を備える。第1入巾木40Aは、第1入巾木40Aの端部が空間を介して第1固定部51に対向するように、配置される。第2入巾木40Bは、第2入巾木40Bの端部が空間を介して第2固定部52に対向するように、配置される。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱材と、前記柱材に支持される第1壁材と、前記第1壁材に交差するように配置される第2壁材と、前記第1壁材と前記第2壁材とによって構成される出隅に配置される出隅保護材と、前記第1壁材の下に配置される第1入巾木と、前記第2壁材の下に配置される第2入巾木と、を備え、
前記出隅保護材は、
前記柱材の第1側面に固定される第1固定部と、
前記柱材の第2側面に固定される第2固定部と、
前記第1壁材の端面に対向するように配置される第1突出部と、
前記第2壁材の端面に対向するように配置される第2突出部と、を備え、
前記第1入巾木は、前記第1入巾木の端部が空間を介して前記第1固定部に対向するように、配置され、
前記第2入巾木は、前記第2入巾木の端部が空間を介して前記第2固定部に対向するように、配置される
建築物の壁。
【請求項2】
前記第1壁材の下に配置されて前記第1壁材を支持する第1支持部材と、前記第2壁材の下に配置される前記第2壁材を支持する第2支持部材とをさらに備え、
前記第1入巾木は、前記第1支持部材に取り付けられ、
前記第2入巾木は、前記第2支持部材に取り付けられる
請求項1に記載の建築物の壁。
【請求項3】
前記第1支持部材は、前記第1支持部材の端部が前記出隅保護材の前記第1固定部に重ならないように、構成され、
前記第2支持部材は、前記第2支持部材の端部が前記出隅保護材の前記第2固定部に重ならないように、構成される
請求項2に記載の建築物の壁。
【請求項4】
前記第1壁材に貼られる第1壁紙と、前記第2壁材に貼られる第2壁紙とをさらに備え、
前記出隅保護材の前記第1突出部は、第1基部と、前記第1基部から外方DBに延びる第1肉厚部とを有し、前記第1肉厚部は、第1内端と、前記第1内端よりも前記第1基部から遠い位置にある第1外端とを有し、
前記出隅保護材の前記第2突出部は、第2基部と、前記第2基部から外方DBに延びる第2肉厚部とを有し、前記第2肉厚部は、第2内端と、前記第2内端よりも前記第2基部から遠い位置にある第2外端とを有し、
前記第1壁材の外面は、前記第1肉厚部の前記第1内端と前記第1外端との間に配置され、前記第1壁材の外面に、前記第1壁紙が貼り付けられ、
前記第2壁材の外面は、前記第2肉厚部の前記第2内端と前記第2外端との間に配置され、前記第2壁材の外面に、前記第1壁紙が貼り付けられる
請求項1~3のいずれか一項に記載の建築物の壁。
【請求項5】
前記出隅保護材の前記第1固定部の横幅は、前記柱材の前記第1側面の横幅よりも小さく、
前記出隅保護材の前記第2固定部の横幅は、前記柱材の前記第2側面の横幅よりも小さく、
前記第1壁材は、前記柱材の前記第1側面において前記第1固定部が配置される部分以外の部分にビスで固定され、
前記第2壁材は、前記柱材の前記第2側面において前記第2固定部が配置される部分以外の部分にビスで固定される
請求項1~4のいずれか一項に記載の建築物の壁。
【請求項6】
前記出隅保護材の前記第1突出部の第1外端は、前記第1入巾木の外縁よりも前記壁の外方に配置され、
前記出隅保護材の前記第2突出部の第2外端は、前記第2入巾木の外縁よりも前記壁の外方に配置される
請求項1~5のいずれか一項に記載の建築物の壁。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の前記建築物の壁を備える、建築物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物の壁、および、建築物に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、出隅を有する壁の構造が開示されている。壁は、スタッドと、2つの壁材と、スタッドに取り付けられる鋼板と、鋼板に取り付けられる出隅保護材とを備える。スタッドにおいて隣り合う2つの側面それぞれに壁材が取り付けられる。出隅保護材は、2つの壁材が互いに交差する部分に設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-76755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、出隅に出隅保護材が設けられる壁において、入巾木を設ける場合、出隅保護材と入巾木とが干渉し、干渉した部分において入巾木が歪み、出隅の外観が損なわれる虞がある。この点で、建築物の壁、および、建築物に改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)上記課題を解決する建築物の壁は、柱材と、前記柱材に支持される第1壁材と、前記第1壁材に交差するように配置される第2壁材と、前記第1壁材と前記第2壁材とによって構成される出隅に配置される出隅保護材と、前記第1壁材の下に配置される第1入巾木と、前記第2壁材の下に配置される第2入巾木と、を備え、前記出隅保護材は、前記柱材の第1側面に固定される第1固定部と、前記柱材の第2側面に固定される第2固定部と、前記第1壁材の端面に対向するように配置される第1突出部と、前記第2壁材の端面に対向するように配置される第2突出部と、を備え、前記第1入巾木は、前記第1入巾木の端部が空間を介して前記第1固定部に対向するように、配置され、前記第2入巾木は、前記第2入巾木の端部が空間を介して前記第2固定部に対向するように、配置される。
【0006】
第1入巾木の端部が出隅保護材の第1固定部に接触すると、第1入巾木の端部が端部以外の部分よりも外方にずれる虞がある。第2入巾木の端部が出隅保護材の第2固定部に接触すると、第2入巾木の端部が端部以外の部分よりも外方にずれる虞がある。この点、上記構成によれば、第1入巾木の端部は、出隅保護材の第1固定部に接触しない。第2入巾木の端部は、出隅保護材の第2固定部に接触しない。これによって、壁において、出隅を含む部分の外観が損なわれることを抑制できる。
【0007】
(2)(1)に記載の建築物の壁において、前記第1壁材の下に配置されて前記第1壁材を支持する第1支持部材と、前記第2壁材の下に配置される前記第2壁材を支持する第2支持部材とをさらに備え、前記第1入巾木は、前記第1支持部材に取り付けられ、前記第2入巾木は、前記第2支持部材に取り付けられる。
【0008】
第1入巾木が第1壁材を支持する部材として構成される場合、強度の必要性から第1入巾木が重くなる。この点、第1入巾木を軽量にできる。同じ理由によって、第2入巾木を軽量にできる。これによって、第1入巾木および第2入巾木の取り付け作業の効率化を図ることができる。
【0009】
(3)(2)に記載の建築物の壁において、前記第1支持部材は、前記第1支持部材の端部が前記出隅保護材の前記第1固定部に重ならないように、構成され、前記第2支持部材は、前記第2支持部材の端部が前記出隅保護材の前記第2固定部に重ならないように、構成される。
【0010】
この構成によれば、第1支持部材は、出隅保護材の第1固定部に干渉しない。このため、第1支持部材は、変形しない状態で基礎または建築部材に取り付けられる。第1支持部材に取り付けられる第1入巾木は、真っ直ぐな状態に維持される。同様に、第2支持部材は、出隅保護材の第2固定部に干渉しない。このため、第2支持部材は、変形しない状態で基礎または建築部材に取り付けられる。第2支持部材に取り付けられる第2入巾木は、真っ直ぐな状態に維持される。このようにして、壁において、出隅を含む部分の外観が損なわれることを抑制できる。
【0011】
(4)(1)~(3)いずれか1つの建築物の壁において、前記第1壁材に貼られる第1壁紙と、前記第2壁材に貼られる第2壁紙とをさらに備え、前記出隅保護材の前記第1突出部は、第1基部と、前記第1基部から外方に延びる第1肉厚部とを有し、前記第1肉厚部は、第1内端と、前記第1内端よりも前記第1基部から遠い位置にある第1外端とを有し、前記出隅保護材の前記第2突出部は、第2基部と、前記第2基部から外方に延びる第2肉厚部とを有し、前記第2肉厚部は、第2内端と、前記第2内端よりも前記第2基部から遠い位置にある第2外端とを有し、前記第1壁材の外面は、前記第1肉厚部の前記第1内端と前記第1外端との間に配置され、前記第1壁材の外面に、前記第1壁紙が貼り付けられ、前記第2壁材の外面は、前記第2肉厚部の前記第2内端と前記第2外端との間に配置され、前記第2壁材の外面に、前記第1壁紙が貼り付けられる。
【0012】
第1壁材の端縁と第1突出部との間の間隔が大きいほど、第1壁紙の切断面の波立ちが大きくなり、第1壁紙の端縁の美観が低下する。上記構成によれば、第1壁材の外面は、第1肉厚部の第1内端と第1外端との間に配置される。このことによって、第1壁材の外面が第1突出部の第1肉厚部の第1内端よりも内方に位置する場合における第1壁材の端縁と第1突出部との間の間隔よりも、第1壁材の端縁と第1突出部との間の間隔を小さくできる。このため、第1壁紙の切断面の波立ちが小さく、第1壁紙の端縁の美観が向上する。同様の理由によって、第2壁紙の切断面の波立ちが小さく、第2壁紙の端縁の美観が向上する。
【0013】
(5)(1)~(4)いずれか1つの建築物の壁において、前記出隅保護材の前記第1固定部の横幅は、前記柱材の前記第1側面の横幅よりも小さく、前記出隅保護材の前記第2固定部の横幅は、前記柱材の前記第2側面の横幅よりも小さく、前記第1壁材は、前記柱材の前記第1側面において前記第1固定部が配置される部分以外の部分にビスで固定され、前記第2壁材は、前記柱材の前記第2側面において前記第2固定部が配置される部分以外の部分にビスで固定される。
【0014】
出隅保護材の第1固定部の横幅が、柱材の第1側面の横幅と略等しい場合、柱材にビスを打つことができない。この場合、柱材に隣接して追加の柱材を立てて、追加の柱材に第1壁材をビスで固定する。この点で、上記構成によれば、出隅保護材が取り付けられる柱材に、第1壁材を固定できる。このため、柱材の本数を抑制できる。
【0015】
(6)(1)~(5)いずれか1つの建築物の壁において、前記出隅保護材の前記第1突出部の第1外端は、前記第1入巾木の外縁よりも前記壁の外方に配置され、前記出隅保護材の前記第2突出部の第2外端は、前記第2入巾木の外縁よりも前記壁の外方に配置される。この構成によれば、出隅保護材によって、第1入巾木の端部および第2入巾木の端部を保護できる。
【0016】
(7)上記課題を解決する建築物は、(1)~(5)のいずれか1つの前記建築物の壁を備える。この構成によれば、第1入巾木の端部は、出隅保護材の第1固定部に接触しない。第2入巾木の端部は、出隅保護材の第2固定部に接触しない。これによって、壁において、出隅を含む部分の外観が損なわれることを抑制できる。このようにして、デザイン性が高い建築物を提供できる。
【発明の効果】
【0017】
本開示の建築物の壁および建築物によれば、入巾木を有する出隅において、外観が損なわれることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】建築物のロビーの図。
図2】建築物の客室の図。
図3】出隅の斜視図。
図4】建築物において、図1のIV-IV線に沿う壁の断面図。
図5】建築物において、図3のV-V線に沿う壁の断面図。
図6】入巾木の斜視図。
図7】建築物において、図3のVII-VII線に沿う壁の断面図。
図8】建築物の壁の変形例の断面図。
図9】建築物の壁の変形例の断面図。
図10】建築物の壁の変形例の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1図7を参照して、建築物1、および、建築物1の壁2について説明する。
建築物1は、基礎3と、壁2とを備える。壁2は、室内と室外とを仕切る外壁と、室内に設けられる内壁とを含む。外壁は、室外に向く面と、室内に向く面とを有する。内壁を構成する壁面は、いずれも室内に向く。本実施形態の壁2は、室内に向く面を有する。本実施形態の壁2の説明は、室内に向く面を含む部分の構造に関する。
【0020】
本実施形態において、内方DAおよび外方DBは、次のように定義される。内方DAは、壁材30の外面31に垂直な方向であって、壁2の外側から壁材30に向かう方向と定義される。外方DBは、内方DAと反対方向である。
【0021】
本実施形態において、建築物1の壁2は、室内に設けられる壁である。例えば、本実施形態の壁2の構造は、建築物1のロビーの壁2、ロビーに設けられる仕切壁、客室または会議室が並ぶフロアの廊下の壁、に適用される。本実施形態の壁2の構造が適用される建築物の例として、ホテル、旅館、オフィスビル、会館、学校、美術館、映画館、病院等が挙げられる。本実施形態において、建築物1の壁2は、出隅10を含む。出隅10は、1つの壁2における角部、および、2つの壁2が互いに交差する部分の角部を含む。
【0022】
図1は、ホテルのロビーを示す透視図である。本実施形態の壁2の構造は、受付の後ろの壁2の角部、廊下の壁2の角部、ロビーを囲む壁2の角部に適用されている。図2は、ホテルの客室の廊下を示す透視図である。この例では、本実施形態の壁2の構造は、客室が並ぶフロアの廊下の壁2の角部に適用されている。
【0023】
図3および図7に示されるように、建築物1の壁2は、柱材15と、第1壁材30Aと、第2壁材30Bと、出隅保護材50と、第1入巾木40Aと、第2入巾木40Bと、を備える。建築物1の壁2は、さらに、第1支持部材20Aと、第2支持部材20Bとを備える。
【0024】
柱材15は、壁2の出隅10に設けられる。柱材15は、基礎3に固定されてもよい。柱材15は、梁または床7に固定されてもよい。柱材15の例として、木製柱、および、スタッド6が挙げられる。柱材15は、断面において矩形である。柱材15は、4つの側面を有する。柱材15の4つの側面のうち互いに隣接する第1側面16と第2側面17とは、出隅10に沿うように配置される。出隅10は、第1壁材30Aと第2壁材30Bとによって構成される。出隅10には、出隅保護材50が配置される。
【0025】
第1壁材30Aは、第1支持部材20Aに載せられた状態で、柱材15および壁構成部材5(後述参照)に固定される。第1壁材30Aにおいて出隅10に近くの端部は、柱材15にビス12で固定される。第1壁材30Aにおいて出隅10から遠い端部は、壁構成部材5にビス12で固定される。
【0026】
第2壁材30Bは、出隅10において、第1壁材30Aに交差するように配置される。第2壁材30Bは、第2支持部材20Bに載せられた状態で、柱材15および壁構成部材5に固定される。第2壁材30Bにおいて出隅10に近くの端部は、柱材15にビス12で固定される。第2壁材30Bにおいて出隅10から遠い端部は、壁構成部材5にビス12で固定される。
【0027】
第1壁材30Aおよび第2壁材30Bは、石膏ボード、木材、合板、または、樹脂によって構成される。第1壁材30Aの外面31に、第1壁紙32Aが貼られてもよい。第2壁材30Bの外面31に、第2壁紙32Bが貼られてもよい。
【0028】
第1支持部材20Aは、第1壁材30Aの下に配置される。第1支持部材20Aは、第1壁材30Aを支持する。第1支持部材20Aは、長手方向における第1支持部材20Aの端部が出隅保護材50の第1固定部51に重ならないように、配置される。
【0029】
第2支持部材20Bは、第2壁材30Bの下に配置される。第2支持部材20Bは、第2壁材30Bを支持する。第2支持部材20Bは、長手方向における第2支持部材20Bの端部が出隅保護材50の第2固定部52に重ならないように、配置される。
【0030】
第1支持部材20Aと第2支持部材20Bとについて、共通する事項を以下に説明する。以下において、第1支持部材20Aと第2支持部材20Bとを区別せずに説明する場合に、両部材をともに「支持部材20」と言う。
【0031】
図4および図5に示されるように、支持部材20は、壁2において、壁2と床7との境界線に沿うように構成される。一例では、支持部材20は、合板によって構成される。
支持部材20は、基礎3または壁構成部材5に取り付けられる。壁構成部材5は、建築物1の骨組みとしての壁構造を構成する部材である。支持部材20が取り付けられる壁構成部材5として、木製柱、スタッド6、および、壁板35が挙げられる。
【0032】
図1に示される壁2は、1階の壁2である。1階の壁2では、支持部材20は、基礎3の立ち上がり部4の側面に接着剤11で取り付けられる。
支持部材20は、壁2を構成するスタッド6の側面または木製柱の側面に取り付けられてもよい。壁構成部材5が、壁材30を支持する壁板35を有する場合には、支持部材20は、壁板35に取り付けられてもよい。
【0033】
支持部材20は、壁材30を載せることができる上面21と、上面21と反対側にある下面22とを有する。支持部材20が基礎3または壁構成部材5に取り付けられた状態において、支持部材20は、下面22が床7の床面に対向するように配置される。支持部材20は、室内に向く第1側面23と、第1側面23の反対側にある第2側面24とを有する。
【0034】
第1入巾木40Aは、第1壁材30Aの下に配置される。第1入巾木40Aは、第1支持部材20Aに取り付けられる。第1入巾木40Aは、第1入巾木40Aの端部が空間を介して第1固定部51に対向するように、配置される。
【0035】
第2入巾木40Bは、第2壁材30Bの下に配置される。第2入巾木40Bは、第2支持部材20Bに取り付けられる。第2入巾木40Bは、第2入巾木40Bの端部が空間を介して第2固定部52に対向するように、配置される。
【0036】
第1入巾木40Aと第2入巾木40Bとについて、共通する事項を以下に説明する。以下において、第1入巾木40Aと第2入巾木40Bとを区別せずに説明する場合に、両部材をともに「入巾木40」と言う。
【0037】
入巾木40は、接着剤11によって支持部材20に取り付けられる。入巾木40は、支持部材20の第1側面23に取り付けられる。入巾木40は、入巾木40の下面46と建築物1の床材9との間の少なくとも一部分に隙間SAが設けられるように配置される。
【0038】
入巾木40は、金属、木材、石材、窯業系部材、または、樹脂によって構成される。一例では、入巾木40は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって構成される。一例では、入巾木40は、壁材30の保護のため、壁材30よりも高剛性の部材で構成される。
【0039】
図6に示されるように、入巾木40は、支持部材20に沿う本体部41と、本体部41の上端から延びる突出部42と、を備える。
本体部41は、室内に向く表面43と、表面43の反対側の裏面44と、裏面44から突出する複数の脚部45と、を有する。本体部41の厚さは、入巾木40が支持部材20に取り付けられたときに、本体部41の表面43が壁材30の外面31よりも内方DAに位置するように、設定される。
【0040】
突出部42は、本体部41の表面43から突出する。突出部42は、本体部41に交差するように構成される。一例では、突出部42は、本体部41に直交する。突出部42の長さは、入巾木40が支持部材20に取り付けられたときに、突出部42の外側端面42Aが壁材30の外面31よりも外方DBに位置するように、設定される。突出部42において、壁材30の外面31よりも外方DBに突出する部分は、壁2の意匠を構成する。
【0041】
一例では、本体部41の厚さは、突出部42の厚さよりも小さい。本体部41の厚さは、脚部45における内側端面45Aと、本体部41の表面43との間の距離として定義される。
【0042】
脚部45は、入巾木40が支持部材20に取り付けられたときに、支持部材20の第1側面23に接触する。一例では、本体部41には、3個の脚部45が設けられる。本体部41において、3個の脚部45は互いに平行である。3個の脚部45の長さは、ともに等しい。3個の脚部45のうちの1つは、本体部41の上端に沿うように設けられる。3個の脚部45のうちの他の1つは、本体部41の下端に沿うように設けられる。3個の脚部45のうちの残りの1つは、本体部41において、他の2個の脚部45の間に位置するように、設けられる。支持部材20の第1側面23に入巾木40の脚部45が接触することによって、支持部材20と入巾木40との間に空間が設けられる。この空間に接着剤11が塗布される。
【0043】
図7を参照して、出隅保護材50について説明する。
出隅保護材50は、第1固定部51と、第2固定部52と、第1突出部53と、第2突出部54とを備える。
【0044】
第1固定部51は、柱材15の第1側面16に固定される。第1突出部53は、第2固定部52の延長方向と反対方向に延長するように構成される。第2固定部52は、柱材15の第2側面17に固定される。第2固定部52は、第1固定部51に直交するように構成される。第2突出部54は、第1固定部51の延長方向と反対方向に延長し、かつ、第1突出部53に直交するように構成される。
【0045】
第1突出部53は、第1基部55と、第1基部55から外方DBに延びる第1肉厚部56とを有する。第1肉厚部56は、第1内端56Aと、第1内端56Aよりも第1基部55から遠い位置にある第1外端56Bとを有する。
【0046】
第2突出部54は、第2基部57と、第2基部57から外方DBに延びる第2肉厚部58とを有する。第2肉厚部58は、第2内端58Aと、第2内端58Aよりも第2基部57から遠い位置にある第2外端58Bとを有する。
【0047】
第1突出部53は、第1壁材30Aの端面に対向するように配置される。第1壁材30Aの外面31は、第1肉厚部56の第1内端56Aと第1外端56Bとの間に配置される。第2突出部54は、第2壁材30Bの端面に対向するように配置される。第2壁材30Bの外面31は、第2肉厚部58の第2内端58Aと第2外端58Bとの間に配置される。
【0048】
出隅保護材50の第1固定部51の横幅WAは、柱材15の第1側面16の横幅WCよりも小さい。第1壁材30Aは、柱材15の第1側面16において第1固定部51が配置される部分以外の部分にビス12で固定される。
【0049】
出隅保護材50の第2固定部52の横幅WBは、柱材15の第2側面17の横幅WDよりも小さい。第2壁材30Bは、柱材15の第2側面17において第2固定部52が配置される部分以外の部分にビス12で固定される。
【0050】
出隅保護材50の第1突出部53の第1外端56Bは、第1入巾木40Aの外縁49Aよりも壁2の外方DBに配置される。
出隅保護材50の第2突出部54の第2外端58Bは、第2入巾木40Bの外縁49Bよりも壁2の外方DBに配置される。
【0051】
床7は、基礎3の上に設けられる床下地8と、床下地8に敷かれる床材9とを備える。床材9の端部は、入巾木40の下に配置される。床材9の例として、タイル、石材、絨毯、木製の板材、樹脂シートなどが挙げられる。
【0052】
建築物1の壁2の施工方法について説明する。
以下では、建築物1の1階における壁2の施工について説明する。建築物1の壁2の施工方法は、次の第1工程~第4工程を含む。
【0053】
第1工程では、柱材15に、出隅保護材50を取り付ける。具体的には、柱材15の第1側面16に出隅保護材50の第1固定部51を配置し、かつ、柱材15の第2側面17に出隅保護材50の第2固定部52を配置して、第1固定部51および第2固定部52を柱材15に固定する。一例では、接着剤によって出隅保護材50を柱材15に固定する。
【0054】
第2工程では、ベース面3Aから第1支持部材20Aの下面22が離された状態で、第1支持部材20Aの上面21が水平となるように、第1支持部材20Aを基礎3または壁構成部材5に取り付ける。このとき、第1支持部材20Aにおいて出隅保護材50に近い端部が出隅保護材50の第1固定部51に重ならないように、第1支持部材20Aを基礎3または壁構成部材5に取り付ける。
【0055】
ベース面3Aは、床材9が直接または間接的に配置される面である。具体的には、ベース面3Aは、床下地8の上面、または、床下地8が配置される基礎3の上面を示す。本実施形態では、ベース面3Aは、基礎3の上面である。さらに、第1支持部材20Aと同様に、第2支持部材20Bを基礎3または壁構成部材5に取り付ける。
【0056】
本実施形態では、基礎3に床下地8が形成される前に、第1支持部材20Aおよび第2支持部材20Bが、基礎3の立ち上がり部4に接着剤11で取り付けられる。第1支持部材20Aおよび第2支持部材20Bが基礎3の立ち上がり部4に取り付けられた状態において、第1支持部材20Aの下面22および第2支持部材20Bの下面22は、基礎3のベース面3Aから離れている。
【0057】
第3工程では、第1壁材30Aの外面31が第1支持部材20Aの第1側面23よりも外方DBに位置するように、第1壁材30Aを第1支持部材20Aに載せる。このとき、第1壁材30Aにおいて出隅保護材50に近い端部が出隅保護材50の第1固定部51に重なるように、第1壁材30Aを第1支持部材20Aに載せる。次いで、第1壁材30Aを、ビス12で、建築物1の柱材15に固定する。ビス12は、柱材15の第1側面16において第1固定部51が配置される部分以外の部分に打たれる。第1壁材30Aにおいて柱材15から遠い端部は、ビス12で、建築物1の壁構成部材5に固定される。壁構成部材5の一例はスタッド6である。さらに、第1壁材30Aと同様に、第2壁材30Bを第2支持部材20Bに載せて、第2壁材30Bを、ビス12で、建築物1の柱材15に固定する。
【0058】
第4工程では、第1入巾木40Aを第1支持部材20Aに取り付ける。
具体的には、第4工程において、接着剤11によって第1入巾木40Aを第1支持部材20Aに取り付ける。このとき、第1入巾木40Aにおいて出隅保護材50に近い端部が出隅保護材50の第1固定部51に対向するように、第1入巾木40Aを第1支持部材20Aに取り付ける。
【0059】
第1入巾木40Aは、床下地8の形成後、第1支持部材20Aに取り付けられてもよい。また、第1入巾木40Aは、床下地8に床材9を配置した後、第1支持部材20Aに取り付けられてもよい。第1入巾木40Aと同様の手順によって、第2入巾木40Bを第2支持部材20Bに取り付ける。
【0060】
第2工程よりも後のいずれかの工程において、基礎3のベース面3Aに床下地8を形成する。床下地8は、モルタルで形成される。床下地8は、合板で形成されてもよい。モルタルによって床下地8を形成する場合、支持部材20の下部はモルタルで埋められる(図5参照)。支持部材20の下部がモルタルに埋まることによって、支持部材20が強固に固定される。この後、ベース面3Aに直接または間接的に床材9を敷く。この床材9に敷設において、入巾木40の下面46と床材9との間の少なくとも一部分に隙間SAが設けられるように、床材9を敷く。床材9の端面は、第1支持部材20Aまたは第2支持部材20Bに突き当てられる。床材9の一例は、タイルである。
【0061】
本実施形態の作用を説明する。
出隅保護材50が出隅10に設けられる。出隅保護材50は、互いに交差する第1固定部51および第2固定部52を有する。第1壁材30Aの下に第1入巾木40Aが設けられ、第2壁材30Bの下に、第2入巾木40Bが設けられる。このような壁2において、出隅10において、第1入巾木40Aと出隅保護材50の第1固定部51とが干渉したり、第2入巾木40Bと出隅保護材50の第2固定部52とが干渉したりする場合がある。この場合、出隅10の外観が低下する。この点、本実施形態では、出隅保護材50の第1固定部51と第1入巾木40Aとが干渉しないように、第1入巾木40Aが、第1固定部51の位置から外方DBにシフトして配置される。また、出隅保護材50の第2固定部52と第2入巾木40Bとが干渉しないように、第2入巾木40Bが、第2固定部52の位置から外方DBにシフトして配置される。これによって、出隅10で、出隅保護材50の第1固定部51と第1入巾木40Aとの干渉、および、出隅保護材50の第2固定部52と第2入巾木40Bとの干渉が回避される。第1入巾木40Aおよび第2入巾木40Bは、出隅保護材50に接触しないため、真っ直ぐに取り付けることができる。
【0062】
本実施形態の効果を説明する。
(1)第1入巾木40Aは、第1入巾木40Aの端部が空間を介して第1固定部51に対向するように、配置される。第2入巾木40Bは、第2入巾木40Bの端部が空間を介して第2固定部52に対向するように、配置される。
【0063】
第1入巾木40Aの端部が出隅保護材50の第1固定部51に接触すると、第1入巾木40Aの端部が、その端部以外の部分よりも外方DBにずれる虞がある。第2入巾木40Bの端部が出隅保護材50の第2固定部52に接触すると、第2入巾木40Bの端部が、その端部以外の部分よりも外方DBにずれる虞がある。この点、上記構成によれば、第1入巾木40Aの端部は、出隅保護材50の第1固定部51に接触しない。第2入巾木40Bの端部は、出隅保護材50の第2固定部52に接触しない。これによって、壁2において、出隅10を含む部分の外観が損なわれることを抑制できる。
【0064】
(2)第1入巾木40Aは、第1支持部材20Aに取り付けられる。第2入巾木40Bは、第2支持部材20Bに取り付けられる。
第1入巾木40Aが第1壁材30Aを支持する部材として構成される場合、強度の必要性から第1入巾木40Aが重くなる。この点、第1入巾木40Aを軽量にできる。同じ理由によって、第2入巾木40Bを軽量にできる。これによって、第1入巾木40Aおよび第2入巾木40Bの取り付け作業の効率化を図ることができる。
【0065】
(3)第1支持部材20Aは、第1支持部材20Aの端部が出隅保護材50の第1固定部51に重ならないように、構成される。第2支持部材20Bは、第2支持部材20Bの端部が出隅保護材50の第2固定部52に重ならないように、構成される。
【0066】
この構成によれば、第1支持部材20Aは、出隅保護材50の第1固定部51に干渉しない。このため、第1支持部材20Aは、変形しない状態で基礎3または壁構成部材5に取り付けられる。第1支持部材20Aに取り付けられる第1入巾木40Aは、真っ直ぐな状態に維持される。同様に、第2支持部材20Bは、出隅保護材50の第2固定部52に干渉しない。このため、第2支持部材20Bは、変形しない状態で基礎3または壁構成部材5に取り付けられる。第2支持部材20Bに取り付けられる第2入巾木40Bは、真っ直ぐな状態に維持される。このようにして、壁2において、出隅10を含む部分の外観が損なわれることを抑制できる。
【0067】
(4)出隅保護材50の第1突出部53は、第1基部55と、第1基部55から外方DBに延びる第1肉厚部56とを有する。第1壁材30Aの外面31は、第1肉厚部56の第1内端56Aと第1外端56Bとの間に配置される。第1壁材30Aの外面31に、第1壁紙32Aが貼り付けられる。出隅保護材50の第2突出部54は、第2基部57と、第2基部57から外方DBに延びる第2肉厚部58とを有する。第2壁材30Bの外面31は、第2肉厚部58の第2内端58Aと第2外端58Bとの間に配置される。第2壁材30Bの外面31に、第1壁紙32Aが貼り付けられる。
【0068】
第1壁材30Aの端縁33と第1突出部53との間の間隔SBが大きいほど、第1壁紙32Aの切断面の波立ちが大きくなり、第1壁紙32Aの端縁32Xの美観が低下する。上記構成によれば、第1壁材30Aの外面31は、第1肉厚部56の第1内端56Aと第1外端56Bとの間に配置される。このことによって、第1壁材30Aの外面31が第1突出部53の第1肉厚部56の第1内端56Aよりも内方DAに位置する場合における第1壁材30Aの端縁33と第1突出部53との間の間隔よりも、第1壁材30Aの端縁33と第1突出部53との間の間隔SBを小さくできる。このため、第1壁紙32Aの切断面の波立ちが小さく、第1壁紙32Aの端縁32Xの美観が向上する。同様の理由によって、第2壁紙32Bの切断面の波立ちが小さく、第2壁紙32Bの端縁の美観が向上する。
【0069】
(5)出隅保護材50の第1固定部51の横幅WAは、柱材15の第1側面16の横幅WCよりも小さい。出隅保護材50の第2固定部52の横幅WBは、柱材15の第2側面17の横幅WDよりも小さい。第1壁材30Aは、柱材15の第1側面16において第1固定部51が配置される部分以外の部分にビス12で固定される。第2壁材30Bは、柱材15の第2側面17において第2固定部52が配置される部分以外の部分にビス12で固定される。
【0070】
出隅保護材50の第1固定部51の横幅WAが、柱材15の第1側面16の横幅WCと略等しい場合、柱材15にビス12を打つことができない。この場合、柱材15に隣接して追加の柱材15を立てて、追加の柱材15に第1壁材30Aをビス12で固定する。また、出隅保護材50の第2固定部52の横幅WBが、柱材15の第2側面17の横幅WDと略等しい場合、柱材15にビス12を打つことができない。この場合、柱材15に隣接して追加の柱材15を立てて、追加の柱材15に第2壁材30Bをビス12で固定する。この点で、上記構成によれば、出隅保護材50が取り付けられる柱材15に、第1壁材30Aおよび第2壁材30Bを固定できる。このため、柱材15の本数を抑制できる。
【0071】
(6)出隅保護材50の第1突出部53の第1外端56Bは、第1入巾木40Aの外縁49Aよりも壁2の外方DBに配置される。出隅保護材50の第2突出部54の第2外端58Bは、第2入巾木40Bの外縁49Bよりも壁2の外方DBに配置される。この構成によれば、出隅保護材50によって、第1入巾木40Aの端部および第2入巾木40Bの端部を保護できる。
【0072】
(7)建築物1は、上記の壁2を備える。この構成によれば、第1入巾木40Aの端部は、出隅保護材50の第1固定部51に接触しない。第2入巾木40Bの端部は、出隅保護材50の第2固定部52に接触しない。これによって、壁2において、出隅10を含む部分の外観が損なわれることを抑制できる。このようにして、デザイン性が高い建築物1を提供できる。
【0073】
<変形例>
上記実施形態は、建築物1の壁2が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。壁2は、上記実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、または、実施形態に新たな構成を付加した形態である。以下に実施形態の変形例の一例を示す。
【0074】
図8に示さるように、出隅保護材50は、円弧部59を有してもよい。円弧部59は、第1突出部53の外方端部と第2突出部54の外方端部とを繋ぐように構成される。円弧部59は、出隅保護材50を上からみて、出隅保護材50の交差部を中心とする所定長さの半径の円に沿うように構成される。出隅保護材50の交差部は、第1固定部51と第2固定部52とが交差する部分である。
【0075】
図9に示されるように、建築物1の壁2において、支持部材20は、スタッド6に固定されてもよい。図9の壁2は、ホテルの客室フロアの廊下の壁2である。
壁2は、床7に立てられるスタッド6と、壁材30と、支持部材20と、入巾木40とを備える。支持部材20は、接着剤11でスタッド6の下部に固定される。支持部材20の下面22は、床下地8のベース面8Aから離れている。床下地8の上には、床材9として絨毯が敷かれる。壁材30は、支持部材20に載せられて、ビス12でスタッド6に固定される。入巾木40は、接着剤11によって支持部材20に取り付けられる。
【0076】
図10に示されるように、建築物1の壁2において、支持部材20は、壁板35に固定されてもよい。図10の壁2は、ホテルの客室フロアの廊下の壁2である。床7の構造は、図9に示される床7の構造と同じである。
【0077】
壁2は、床7に立てられるスタッド6と、壁板35と、壁材30と、支持部材20と、入巾木40と、を備える。壁板35は、スタッド6に固定される。支持部材20は、接着剤11で壁板35の下部に固定される。壁材30は、支持部材20に載せられて、ビス12で壁板35に固定される。入巾木40は、接着剤11によって支持部材20に取り付けられる。
【符号の説明】
【0078】
DB…外方、WA…横幅、WB…横幅、WC…横幅、WD…横幅、1…建築物、2…壁、10…出隅、12…ビス、15…柱材、16…第1側面、17…第2側面、20A…第1支持部材、20B…第2支持部材、23…第1側面、24…第2側面、30A…第1壁材、30B…第2壁材、31…外面、32A…第1壁紙、32B…第2壁紙、40…入巾木、40A…第1入巾木、40B…第2入巾木、50…出隅保護材、51…第1固定部、52…第2固定部、53…第1突出部、54…第2突出部、55…第1基部、56…第1肉厚部、56A…第1内端、56B…第1外端、57…第2基部、58…第2肉厚部、58A…第2内端、58B…第2外端。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10