(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022168628
(43)【公開日】2022-11-08
(54)【発明の名称】農業情報管理方法、農業情報管理システム、及び農業情報管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20120101AFI20221031BHJP
G16Y 10/05 20200101ALI20221031BHJP
【FI】
G06Q50/02
G16Y10/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021074228
(22)【出願日】2021-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】岡本 将希
(72)【発明者】
【氏名】三谷 英樹
(72)【発明者】
【氏名】吉峰 拓海
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】作業機械ごとの作業量を表示することで、ユーザによる正確な状況把握を支援する。
【解決手段】農業情報管理方法は、少なくとも1つ以上の農作業機械30が圃場で行った作業の作業量を表す作業量情報306を農作業機械30と関連付けて記憶することを含む。また、農業情報管理方法は、集計期間における作業量情報306を農作業機械30ごとに表す表示情報を出力することを含む。表示情報は、所定の値に対する作業量情報306の割合を視覚的に表してもよい。所定の値は、表示される農作業機械30の作業量情報306のうちの最大値であってもよい。また、表示情報は、集計期間における農作業機械30の状態を分類した複数の作業状態を表す稼働時間情報304を含んでもよい。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つ以上の農作業機械が圃場で行った作業の作業量を表す作業量情報を前記農作業機械と関連付けて記憶することと、
集計期間における前記作業量情報を前記農作業機械ごとに表す表示情報を出力することと、
を含む農業情報管理方法。
【請求項2】
前記表示情報は、所定の値に対する前記作業量情報の割合を視覚的に表す
請求項1に記載の農業情報管理方法。
【請求項3】
前記所定の値は、表示される前記農作業機械の前記作業量情報のうちの最大値である
請求項2に記載の農業情報管理方法。
【請求項4】
前記表示情報は、前記集計期間における前記農作業機械の状態を分類した複数の作業状態を表す稼働時間情報を含む
請求項1から3のいずれか1項に記載の農業情報管理方法。
【請求項5】
前記稼働時間情報は、前記集計期間における前記作業状態の割合を表す
請求項4に記載の農業情報管理方法。
【請求項6】
前記集計期間は、1日のうちの設定時間のみを対象とする
請求項1から5のいずれか1項に記載の農業情報管理方法。
【請求項7】
前記設定時間は、1日のうちの作業を行うべき時間を表す
請求項6に記載の農業情報管理方法。
【請求項8】
前記作業量情報を表示する表示形態は、前記作業量情報の統計量との比較に基づき決定される
請求項1から7のいずれか1項に記載の農業情報管理方法。
【請求項9】
前記作業量情報は、前記農作業機械が作業を行った単位時間当たりの作業面積を含む
請求項1から8のいずれか1項に記載の農業情報管理方法。
【請求項10】
前記作業量情報は、前記農作業機械が作物を収穫した単位時間当たりの収穫量を含む
請求項1から9のいずれか1項に記載の農業情報管理方法。
【請求項11】
作業が行われた作業領域を、作業を行った前記農作業機械に関連付けて表す領域情報を出力する
請求項1から10のいずれか1項に記載の農業情報管理方法。
【請求項12】
少なくとも1つ以上の農作業機械が圃場で行った作業の作業量を表す作業量情報を前記農作業機械と関連付けて記憶するデータ記憶部と、
集計期間における前記作業量情報を前記農作業機械ごとに表す表示情報を出力する出力部と、
を備える農業情報管理システム。
【請求項13】
少なくとも1つ以上の農作業機械が圃場で行った作業の作業量を表す作業量情報を前記農作業機械と関連付けて記憶することと、
集計期間における前記作業量情報を前記農作業機械ごとに表す表示情報を出力することと、
を演算装置に実行させる農業情報管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業情報管理方法、農業情報管理システム、及び農業情報管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、複数の作業機械の稼働時間を集計して、集計した稼働時間に応じて、メンテナンス予定を決定する技術が研究されている。例えば、特許文献1には、複数の建設機械から稼働情報を収集して、各建設機械のメンテナンス予定を表示するシステムが開示されている。また、このシステムは、実際の稼働時間と、平均の稼働時間との差に基づき、工事の遅延の原因であるボトルネックとなる施工を抽出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、稼働時間に基づき、ボトルネックの抽出を行っているが、実際に作業機械が行った作業量を用いていない。このため、発明者は、表示される状況は正確性に欠けることを見出した。
【0005】
上記の状況に鑑み、本開示は、作業機械ごとの作業量を表示することで、ユーザによる正確な状況把握を支援することを目的の1つとする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0007】
上記目的を達成するための一実施の形態による農業情報管理方法は、少なくとも1つ以上の農作業機械(30)が圃場で行った作業の作業量を表す作業量情報(306)を農作業機械(30)と関連付けて記憶することを含む。また、農業情報管理方法は、集計期間における作業量情報(306)を農作業機械(30)ごとに表す表示情報を出力することを含む。
【0008】
上記目的を達成するための一実施の形態による農業情報管理システム(1000)は、データ記憶部(150)と、出力部(170)とを備える。データ記憶部(150)は、少なくとも1つ以上の農作業機械(30)が圃場で行った作業の作業量を表す作業量情報(306)を農作業機械(30)と関連付けて記憶する。出力部(170)は、集計期間における作業量情報(306)を農作業機械(30)ごとに表す表示情報を出力する。
【0009】
上記目的を達成するための一実施の形態による農業情報管理プログラム(320)は、少なくとも1つ以上の農作業機械(30)が圃場で行った作業の作業量を表す作業量情報(306)を農作業機械(30)と関連付けて記憶することを演算装置(120)に実行させる。また、農業情報管理プログラム(320)は、集計期間における作業量情報(306)を農作業機械(30)ごとに表す表示情報を出力することを演算装置(120)に実行させる。
【発明の効果】
【0010】
上記の形態によれば、ユーザは、各農作業機械の作業量を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施の形態における農業情報管理システムの構成図である。
【
図2】一実施の形態における端末により表示される一覧画像を表す図である。
【
図3】一実施の形態における農業データの構成を表す図である。
【
図4】一実施の形態における農業情報管理システムが実行する機能ブロックを表す図である。
【
図5】一実施の形態における農業情報管理システムによる処理を表すフローチャートである。
【
図6】一実施の形態における端末により表示される集計期間における作業状態を表す図である。
【
図7】一実施の形態における端末により表示される集計期間における作業状態の割合を表す図である。
【
図8】一実施の形態における端末により表示される評価指標に関する地図情報を表す図である。
【
図9】一実施の形態における端末により表示される評価指標に関する地図情報を表す図である。
【
図10】一実施の形態における端末により表示される一覧画像を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態1)
本発明の本実施の形態による農業情報管理システム1000を、図面を参照して説明する。本実施の形態において、
図1に示すように、農業情報管理システム1000は、農業情報管理装置100と、端末200とを備える。農業情報管理装置100は、ネットワーク20、例えばインターネットを介して、端末200と、少なくとも1つ以上の農作業機械30と通信可能に接続されている。
【0013】
農作業機械30は、圃場内を移動することで、農作業を行う。農業情報管理装置100は、農作業機械30から圃場での稼働情報を取得して、取得した稼働情報に基づき、作業領域、植付量、散布した農薬量、収穫量などを表す農業データ300を格納する。農作業機械30は、例えば、トラクター、田植え機、コンバインなどの収穫機、ドローンなどの農薬を散布する散布機などを含む。また、農作業機械30は、収穫物や資材などを運ぶ運搬車を含んでもよい。
【0014】
稼働情報は、圃場で作業を行っているときの農作業機械30の状態を表す情報を含み、例えば農作業機械30の速度、操舵角、エンジン回転数、各種クラッチのON/OFF状況、農作業機械30の各時刻の位置情報などを表す情報を含む。農作業機械30が作業装置を牽引する車両、例えばトラクターであるとき、稼働情報には、作業装置に動力を伝達するときのPTO(power take-off)回転数、作業装置の姿勢を示すヒッチ高さやリフトアーム角度などの情報が含まれてもよい。
【0015】
農業情報管理装置100は、端末200から要求に応じて、格納した農業データ300に関する情報を出力する。端末200は、出力された情報を表示する。例えば、端末200は、
図2に示すように、作業量、例えば収穫量、作業面積、苗付け量、肥料散布量などを農作業機械30ごとに表す一覧画像500を表示する。
【0016】
このように、農業情報管理システム1000は、ユーザに、農作業機械30ごとの作業量を提供することができる。これにより、ユーザは、農作業機械30ごとの作業状況をより正確に把握することができる。
【0017】
(農業情報管理システムの構成)
農業情報管理システム1000に含まれる農業情報管理装置100の構成を説明する。農業情報管理装置100は、
図1に示すように、入出力装置110と、演算装置120と、通信装置130と、記憶装置140とを備える。農業情報管理装置100は、例えば、コンピュータである。入出力装置110には、演算装置120が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置110は、演算装置120が処理を実行した結果を出力する。入出力装置110は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。入出力装置110は省略されてもよい。
【0018】
通信装置130は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。通信装置130は、農作業機械30から取得する稼働情報を演算装置120に転送する。また、演算装置120が生成した信号を端末200に転送する。通信装置130は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0019】
記憶装置140は、農作業機械30ごとの作業量を表す情報を算出するための様々なデータ、例えば農業データ300と、農業情報管理プログラム320とを格納する。記憶装置140は、農業情報管理プログラム320を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。農業情報管理プログラム320は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体1に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0020】
農業データ300は、
図3に示すように、各農作業機械30に関連付けられた評価指標301を含む。評価指標301は、稼働情報302と、軌道情報303と、稼働時間情報304と、環境情報305と、作業量情報306とを含む。稼働情報302は、農作業機械30から取得された各情報を表す。例えば、稼働情報302は、農作業機械30の速度、操舵角、エンジン負荷率などを含む。
【0021】
軌道情報303は、稼働情報302に基づき算出される農作業機械30が移動した軌道を表す。農作業機械30は、測位装置、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機を備え、移動した各時刻の位置を表す位置情報を取得する。軌道情報303は、位置情報に基づき、算出される。
【0022】
稼働時間情報304は、農作業機械30が稼働した時間を表し、例えばエンジンが起動してから停止するまでの時間を表す。また、稼働時間情報304は、稼働情報302に基づき各時刻における農作業機械30の状態が分類された複数の作業状態、例えば作業中、停止中、移動中、非稼働などの時間を表す。例えば、稼働時間情報304は、各時刻における農作業機械30の作業状態を表す。
【0023】
環境情報305は、農作業機械30が作業を行った圃場の状態を表す。例えば、環境情報305は、農作業機械30が作業を行った圃場の大きさ、土壌の硬度、土壌の粒径組成によって表される砂質や粘土質などの土性を表す。また、環境情報305は、圃場の降水量、作物の倒伏状態などを表してもよい。
【0024】
作業量情報306は、農作業機械30が行った作業量を表す。例えば、作業量情報306は、作業を行った領域に関する領域情報307と、作業に用いた資材量や収穫量を表す資材情報308とを含む。領域情報307は、例えば、作業を行った領域の作業面積、単位時間あたりに作業を行った作業面積、運搬車が資材などを運搬した走行距離などを含む。資材情報308は、収穫した作物の収穫量、散布した肥料や農薬の量や、植え付けた作物の量、播種量などを含む。また、資材情報308は、作業において消費した燃料の量を含んでもよい。資材情報308は、単位面積当たりの資材使用量、単位面積当たりの収穫量、燃費消費量当たりの作業面積を含んでもよい。
【0025】
図1に示す圃場データ310は、農作業機械30が作業を行う圃場に関する情報を表す。例えば、圃場データ310は、圃場の大きさ、圃場領域、圃場における土壌の硬度、圃場における土性、圃場における作物の倒伏状態、圃場における降水量などを含む。また、圃場データ310は、水はけの程度、例えば湿田か乾田かを表してもよい。
【0026】
演算装置120は、農業情報管理プログラム320を記憶装置140から読み出し実行して、農作業機械30ごとの作業量を表す情報を算出するための様々なデータ処理を行う。例えば、演算装置120は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0027】
演算装置120は、農業情報管理プログラム320を読み出し実行することで、
図4に示すように、データ記憶部150と、評価指標算出部160と、出力部170とを実現する。データ記憶部150は、農業データ300を記憶する。評価指標算出部160は、農業データ300に基づき、評価指標301に含まれる各種情報を算出する。出力部170は、算出された評価指標301を表す表示情報を出力する。
【0028】
次に、端末200の構成を説明する。端末200は、
図1に示すように、入出力装置210と、演算装置220と、通信装置230と、記憶装置240とを備える。端末200は、例えば、コンピュータ、タブレット、携帯電話などを含む。入出力装置210には、演算装置220が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置210は、演算装置220が処理を実行した結果を出力する。入出力装置210は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0029】
通信装置230は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。通信装置230は、農業情報管理装置100から取得する情報を演算装置220に転送する。また、演算装置220が生成した信号を農業情報管理装置100に転送する。通信装置230は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0030】
記憶装置240は、評価指標301を端末200の入出力装置210に表示するための様々なデータ、例えば表示プログラム330を格納する。記憶装置240は、表示プログラム330を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。表示プログラム330は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。表示プログラム330は、記憶媒体1に記録されて提供されてもよい。
【0031】
演算装置220は、表示プログラム330を読み出し実行することで、農業情報管理装置100から取得する評価指標301を表示するための様々なデータ処理を行う。演算装置220は、例えば、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0032】
演算装置220は、表示プログラム330を読み出し実行すると、入出力装置210と協働して、
図4に示すように、表示部250を実現する。表示部250は、農業情報管理装置100から評価指標301を取得して、評価指標301を含む表示画像を表示する。
【0033】
(農業情報管理システムの動作)
図1に示す農作業機械30は、停止すると、例えばエンジンを停止すると、稼働情報302を農業情報管理装置100に送信する。農作業機械30は、稼働しているとき、逐次、稼働情報302を農業情報管理装置100に送信してもよい。
【0034】
農業情報管理装置100の演算装置120は、農作業機械30から稼働情報302を受信すると、農業情報管理プログラム320を読み出し実行して、農業情報管理方法である
図5に示す処理を開始する。ステップS110において、演算装置120により実現されるデータ記憶部150は、稼働情報302の送信元に関する情報に基づき、稼働情報302を送信した農作業機械30を特定する。送信元の農作業機械30を表す情報は、稼働情報302に含まれてもよい。
【0035】
データ記憶部150は、農作業機械30により行われた作業を表す情報、例えば収穫量、農薬散布量、肥料散布量などを表す情報を農業情報管理システム1000に含まれない計測機から取得してもよい。例えば、計測器は、ハーベスト作業施設(例えば製糖工場)に設けられている。計測器は、ハーベスト作業施設に持ち込まれた収穫物の収穫量を計測し、計測された収穫量と、収穫物を収穫した農作業機械30とを関連付けた情報をデータ記憶部150に送信する。また、農作業機械30により行われた作業を表す情報は、ユーザにより端末200に入力され、端末200からデータ記憶部150に送信されてもよい。データ記憶部150は、取得された情報を、農作業機械30と関連付けて稼働情報302に記憶する。
【0036】
ステップS120において、評価指標算出部160は、稼働情報302に基づき、評価指標301の各情報を算出する。算出された評価指標301は、データ記憶部150により農業データ300に記憶される。例えば、評価指標算出部160は、稼働情報302に含まれる位置情報に基づき、農作業機械30が移動した軌道を表す軌道情報303を算出する。
【0037】
また、評価指標算出部160は、稼働情報302に基づき、各時刻における農作業機械30の状態を複数の作業状態に分類する。例えば、エンジンが停止されているとき、農作業機械30の状態は、「非稼働」(off-duty)に分類される。また、エンジンが起動し、かつ、農作業機械30の位置が圃場に含まれないとき、農作業機械30の状態は、「移動中」(moving)に分類される。また、エンジンが起動し、かつ、農作業機械30が圃場に含まれない位置で移動しているとき、農作業機械30の状態は、「移動中」に分類されてもよい。エンジンが起動し、かつ、農作業機械30が移動していないとき、農作業機械30の状態は、「アイドル中」(idling)に分類される。エンジンが起動し、農作業機械30が圃場に含まれる位置で移動し、かつ、農作業機械30が作業していないとき、例えば農作業機械30が旋回しているとき、農作業機械30の状態は、「アイドル中」に分類されてもよい。また、農作業機械30が圃場で作業を行っているとき、例えば作業を行う機構が駆動しているとき、農作業機械30の状態は、「作業中」(working)に分類される。
【0038】
評価指標算出部160は、農作業機械30の位置情報と、圃場データ310とに基づき、農作業機械30が行った圃場の環境情報305を算出する。例えば、評価指標算出部160は、各時刻において農作業機械30が作業を行った土性を特定する。具体的には、評価指標算出部160は、農作業機械30の位置情報に基づき、農作業機械30が作業を行った圃場を特定する。圃場データ310に基づき、特定された圃場の土性を取得し、評価指標算出部160は、農作業機械30が作業を行った土性を特定する。同様に、評価指標算出部160は、農作業機械30の位置情報と、圃場データ310とに基づき、農作業機械30が行った圃場の土壌の硬度、作物の倒伏状態、水はけの程度などを算出する。また、評価指標算出部160は、農業情報管理システム1000の外部に設けられたサーバから圃場を含む地域の降水量を取得する。評価指標算出部160は、取得した降水量に基づき、農作業機械30が作業を行うより前の所定期間に降った降水量を取得してもよい。
【0039】
評価指標算出部160は、農作業機械30の位置情報と、農作業機械30が作業を行った期間とに基づき、領域情報307を算出する。例えば、評価指標算出部160は、作業を行った期間における農作業機械30の位置情報を囲む領域を作業面積として算出する。また、評価指標算出部160は、作業を行った期間で作業面積を除算して、単位時間当たりの作業面積を算出してもよい。
【0040】
さらに、評価指標算出部160は、稼働情報302に基づき、資材情報308を算出する。例えば、評価指標算出部160は、位置情報に関連付けられた収穫量を集計することで、総収穫量を算出する。また、総収穫量を作業面積で除算することで、単位面積当たりの収穫量が算出されてもよい。また、評価指標算出部160は、位置情報に関連付けられた農薬の散布量を集計することで、農薬の総散布量を算出する。評価指標算出部160は、同様に、肥料の総散布量、単位面積当たりの肥料の散布量、単位面積当たりの農薬の散布量を算出してもよい。また、評価指標算出部160は、稼働情報302から消費した燃料を取得して、燃料消費量を算出してもよい。なお、農業情報管理装置100は、消費した燃料を、ネットワーク20に接続された給油機から取得してもよく、ユーザによる端末200への入力から取得してもよい。
【0041】
ステップS130において、出力部170は、端末200に表示する評価指標301を表す表示情報を出力する。例えば、出力部170は、評価指標301を表示するために端末200の入出力装置210に入力される表示操作に応じて、表示情報を出力する。具体的には、入出力装置210に表示操作が入力されると、端末200の演算装置220は、表示プログラム330を実行する。演算装置220により実現される表示部250は、表示操作に基づき、農業情報管理装置100の出力部170に表示情報を要求するための要求信号を生成する。例えば、要求信号は、評価指標301のうち入出力装置210に表示する表示情報を表す。
【0042】
出力部170は、端末200の表示部250からの要求信号に応じて、評価指標301のうち、入出力装置210に表示する評価指標301を算出する。例えば、入出力装置210に集計期間、例えば1日における評価指標301が表示されるとき、要求信号には、集計期間を表す信号を含む。出力部170は、要求信号に表される集計期間における評価指標301を算出する。例えば、
図2に示すように、評価指標301のうち資材情報308に含まれる収穫量が表示されるとき、出力部170は、対応する農作業機械30の資材情報308から集計期間における収穫量を取得する。出力部170は、取得された収穫量を集計することで、農作業機械30が集計期間に収穫した収穫量を算出する。
【0043】
また、評価指標301のうち領域情報307に含まれる作業面積が表示されるとき、出力部170は、対応する農作業機械30の領域情報307から集計期間における作業面積を取得する。出力部170は、取得した作業面積を集計することで、農作業機械30が集計期間に作業を行った作業面積を算出する。
【0044】
評価指標301のうち稼働時間情報304に含まれる作業時間が表示されるとき、出力部170は、対応する農作業機械30の稼働時間情報304から集計期間における作業を行った作業時間、例えば「作業中」に該当する作業時間を算出する。
【0045】
出力部170は、算出された評価指標301に基づき、端末200の入出力装置210に表示する形式に応じて、評価指標301を表す表示情報を算出する。例えば、算出された評価指標301は、
図2に示すように、評価指標表示領域503に評価指標301の値に応じて、内側を塗りつぶした目盛りを表示する。この場合、表示情報は、所定の値に対する評価指標301の割合で表す。ここで、所定の値は、予め決められた値でもよい。また、複数の農作業機械30の評価指標301を表示するとき、所定の値は、表示される評価指標301の最大値でもよい。所定の値に対する評価指標301の割合は、塗りつぶす目盛りの数を表してもよい。
【0046】
出力部170は、算出された表示情報を端末200の表示部250に送信する。
【0047】
図5に示すステップS140において、端末200の表示部250は、農業情報管理装置100の出力部170から出力された表示情報を表示する。例えば、表示部250は、
図2に示すように、複数の農作業機械30の評価指標301を表す一覧画像500を表示する。一覧画像500は、各農作業機械30に対応した装置表示領域501を有する。第1装置表示領域501-1と、第2装置表示領域501-2と、第3装置表示領域501-3とには、異なる農作業機械30の評価指標301が表示される。
【0048】
一覧画像500は、所定の値に対する評価指標301の割合に応じて評価指標301を視覚的に表す評価指標表示領域503を有する。例えば、評価指標表示領域503が複数の目盛りを表す領域に分割され、評価指標301は、その割合に応じて、目盛りを塗りつぶして表される。目盛りの数が5個で、評価指標301の割合が20%以下のとき、評価指標301は、最も左の目盛りを塗りつぶして表される。評価指標301の割合が40%以下のとき、評価指標301は、左から2つの目盛りを塗りつぶして表される。評価指標301の割合が60%以下のとき、評価指標301は、左から3つの目盛りを塗りつぶして表される。評価指標301の割合が80%以下のとき、評価指標301は、左から4つの目盛りを塗りつぶして表される。評価指標301の割合が80%より大きいのとき、評価指標301は、すべての目盛りを塗りつぶして表される。表示部250は、表示される評価指標301の最大値を基準として評価指標301が表示されたとき、外的要因、例えば天候などの影響が少ない農作業機械30の相対的な評価指標301を表す。これにより、ユーザは、農作業機械30を相対的に評価することができる。
【0049】
評価指標表示領域503は、評価指標301の値に応じて、目盛りを塗りつぶす表示形態、例えば色、ハッチングなどを決定する。例えば、表示形態は、評価指標301と、表示している農作業機械30における評価指標301の統計量、例えば平均値との比較に基づき、決定されてもよい。例えば評価指標301が平均値以上のときの表示形態は、評価指標301が平均値未満のときの表示形態と異なってもよい。表示形態は、評価指標301とその中央値との比較に基づき、決定されてもよい。なお、表示形態は、評価指標301と、すべての農作業機械30における評価指標301の統計量との比較に基づき、決定されてもよい。これにより、ユーザは、評価指標301が相対的に小さい農作業機械30を容易に把握することができる。
【0050】
また、一覧画像500は、評価指標301の値に応じて、装置表示領域501の順番を変更するソート選択領域504を有する。ソート選択領域504が選択されると、表示部250は、装置表示領域501を表示する順番を、評価指標301の値に応じて変更する。例えば、表示部250は、各装置表示領域501の位置が選択されたソート選択領域504に対応する評価指標301が大きいほど上に表示されるように、一覧画像500を変更する。また、表示部250は、各装置表示領域501の位置が選択されたソート選択領域504に対応する評価指標301が小さいほど上に表示されるように、一覧画像500を変更してもよい。例えば、単位時間当たり収穫量に対応するソート選択領域504が1回選択されると、表示部250は、単位時間当たり収穫量が大きい農作業機械30に対応する装置表示領域501の位置が上に表示されるように、一覧画像500を変更する。再度、単位時間当たり収穫量に対応するソート選択領域504が選択されると、表示部250は、単位時間当たり収穫量が小さい農作業機械30に対応する装置表示領域501の位置が上に表示されるように、一覧画像500を変更する。
【0051】
表示部250は、表示情報を表す一覧画像500を表示すると、ステップS150において、表示を変更する表示変更操作が入力されたかを判定する。表示変更操作は、表示される評価指標301を変更する指標変更操作、表示される農作業機械30を変更する装置変更操作、評価指標301を地図上に表す地図表示操作などを含む。表示変更操作が入力されると、処理はステップS130に戻り、繰り返される。
【0052】
例えば、ユーザが指標変更操作を入出力装置210に入力すると、表示部250は、変更された評価指標301を表す要求信号を生成し、生成された要求信号を農業情報管理装置100の出力部170に送信する。例えば、出力部170は、単位面積当たりの収穫量、農作業機械30が作業を行っている割合を表す稼働率、燃料消費量、燃料消費量当たりの収穫量などの評価指標301を追加する要求信号を生成する。出力部170は、要求信号を受信すると、ステップS130の処理を実行して、処理を繰り返す。
【0053】
また、表示部250は、農作業機械30を変更する装置変更操作が入力されると、表示する農作業機械30を表す要求信号を生成する。例えば、
図2に示す一覧画像500において、ユーザは表示選択領域510を選択すると、表示部250は、選択された表示選択領域510に対応した農作業機械30を表す要求信号を生成する。例えば、表示選択領域510は、農作業機械30の種類、例えば、移植機や播種機、施肥機、薬剤散布機等の作業機を装着したトラクター、運搬車、収穫機などを表す。具体的には、第2表示選択領域510-2がトラクターの評価指標301を表示することを表してもよい。この場合、ユーザが第2表示選択領域510-2を選択すると、表示部250は、トラクターに対応した農作業機械30を表す要求信号を生成する。生成された要求信号は、出力部170に送信される。出力部170は、要求信号を受信すると、ステップS130の処理を実行して、処理を繰り返す。この場合、出力部170により算出される表示情報は、苗を植え付けた距離を表す植え付け距離、植え付けた苗の量を表す苗植え付け量、圃場に播いた種の量を表す播種量、散布した肥料の量を表す肥料散布量、散布した農薬の量を表す農薬散布量などを含んでもよい。なお、
図2に示す一覧画像500において、第1表示選択領域510-1は、一覧画像500に表示されている農作業機械30を表す。
【0054】
さらに、表示部250は、集計期間、例えば1日における農作業機械30の作業状態、例えば作業中と、アイドル中と、移動中と、非稼働とに分類された状態を表す状態表示操作が入力されると、各時刻における農作業機械30の作業状態を表す要求信号を生成する。出力部170は、ステップS130において、要求信号に基づき、集計期間における農作業機械30の作業状態を表す表示情報を出力する。表示部250は、ステップS140において、表示情報に基づき、集計期間における農作業機械30の作業状態を表示する。例えば、表示部250は、
図6に示すように、各時刻における農作業機械30の作業状態を表す作業時刻表示領域520を表示する。作業時刻表示領域520は、集計期間、例えば1日の各時刻における作業状態を表し、例えば棒状のグラフを表示する。作業時刻表示領域520は、棒の延びる方向に各時刻を表す目盛りが付され、各目盛りの位置に、対応する時刻の作業状態を区別可能に表す。作業時刻表示領域520は、予め設定された設定時間、例えば7時から18時の作業を行うべき時間のみを表してもよい。これにより、ユーザは、農作業機械30が作業を行う傾向を容易に把握することができる。
【0055】
また、表示部250は、集計期間、例えば1週間における農作業機械30の作業状態の割合を表示してもよい。この場合、表示部250は、ユーザによる入力に応じて、集計期間における作業状態の割合を表す要求信号を生成する。出力部170は、ステップS130において、要求信号に基づき、作業状態の割合を表す表示情報を出力する。表示部250は、ステップS140において、表示情報に基づき、農作業機械30ごとに作業状態の割合を表示する。例えば、表示部250は、
図7に示すように、集計期間における農作業機械30の作業状態の割合を表す作業割合表示領域525を表示する。作業割合表示領域525は、集計期間における作業状態の割合を表し、例えば帯グラフを表示する。集計期間は、予め設定された設定時間、例えば7時から18時の作業を行うべき時間のみを対象としてもよい。例えば、作業割合表示領域525は、1週間における作業状態の割合を表すとき、1週間のうちの7時から18時に含まれる77時間における作業状態の割合を表してもよい。これにより、ユーザは、農作業機械30ごとに作業状態の割合を容易に把握することができる。例えば、ユーザは、農作業機械30の燃料消費量が大きい原因、例えばアイドル中の割合が相対的に大きいこと、または、移動中の割合が相対的に大きいことなどを分析することができる。
【0056】
表示部250は、ユーザが評価指標301を地図上に表す地図表示操作を入力すると、地図上に表す評価指標301を表す要求信号を生成する。出力部170は、ステップS130において、要求信号に基づき、評価指標301と、評価指標301に対応する地図情報とを表す表示情報を出力する。表示部250は、ステップS140において、表示情報に基づき、評価指標301を地図上に表した画像を表示する。例えば、表示部250は、
図8に示すように、農作業機械30が作業を行った作業領域400と、農作業機械30の位置を表す農作業機械位置410とを地図上に表す。また、表示部250は、詳細情報表示領域411に農作業機械30の評価指標301を表示する。表示部250は、地図上に、農作業機械30が移動した軌道や、標高線を表示してもよい。例えば、ユーザは、農作業機械30の軌道が傾斜の大きい位置を含むかを把握して、評価指標301の分析を行うことができる。
【0057】
また、表示部250は、
図9に示すように、複数の農作業機械30が作業を行った複数の作業領域400を表示してもよい。作業領域400は、対応する農作業機械30を区別可能な表示形態で表示される。例えば、
図2に示すように、一覧画像500は、装置表示領域501に表示された農作業機械30を区別するための装置識別表示領域502を有する。装置識別表示領域502に表示された表示形態、例えば色は、
図9に示すように、対応する農作業機械30が作業を行った作業領域400を他の作業領域400と区別する。例えば、第1装置表示領域501-1に対応する農作業機械30が作業を行った第1作業領域400-1は、第1装置識別表示領域502-1に表示された表示形態で表示される。第2装置表示領域501-2に対応する農作業機械30が作業を行った第2作業領域400-2は、第2装置識別表示領域502-2に表示された表示形態で表示される。第3装置表示領域501-3に対応する農作業機械30が作業を行った第3作業領域400-3は、第3装置識別表示領域502-3に表示された表示形態で表示される。これにより、ユーザは、各農作業機械30が作業を行った領域を容易に把握することができる。
【0058】
表示部250が複数の農作業機械30が作業を行った複数の作業領域400を表示するとき、出力部170は、複数の作業領域400を、作業を行った農作業機械30に関連付けて表す領域情報307を出力する。表示部250は、作業領域400を、作業を行った農作業機械30に応じて区別可能に表示する。
【0059】
ステップS150において、ユーザが表示変更操作を入力せずに、表示終了操作を入力すると、処理は終了される。
【0060】
このように、農業情報管理システム1000は、農作業機械30ごとの作業量を表示することで、ユーザによる正確な状況把握を支援する。これにより、ユーザは、農作業機械管理、栽培管理の分析を容易に行うことができる。
【0061】
例えば、農業情報管理システム1000は、資材情報308、例えば単位時間当たりの収穫量と、環境情報305、例えば土性に関する情報(砂質と粘土質との比率、圃場の作物の倒伏情報など)とを対応付けて表示する。これにより、ユーザは、環境が収穫作業に与える影響を把握することができる。また、農業情報管理システム1000は、環境情報305を表示することで、ユーザによる農作業機械30のメンテナンス予定の決定を支援する。
【0062】
(変形例)
実施の形態において説明した構成は一例であり、機能を阻害しない範囲で構成を変更することができる。評価指標301は、農作業機械30の間の相対的な大きさを表す任意の形式で表示されてよく、
図10に示すように、棒グラフを用いて表示されてもよい。
【0063】
また、表示選択領域510は、ユーザが表示を切り替えて分析するための任意のグループを表してよく、例えば、複数のチームを表してもよい。各チームは、複数の作業員を含み、チーム内の作業員が使用する農作業機械30を表す。例えば、第1表示選択領域510-1は、第1チームの作業員が使用する複数の農作業機械30の評価指標301を表示することを表す。第2表示選択領域510-2は、第1チームと異なる第2チームの作業員が使用する複数の農作業機械30の評価指標301を表示することを表す。また、表示選択領域510は、環境情報305に応じて分類された農作業機械30の評価指標301を表示することを表してもよい。
【0064】
また、表示選択領域510は、複数のグループをさらに分類された農作業機械30の評価指標301を表示することを表してもよい。例えば、表示選択領域510に表されるグループは、チームに分類された農作業機械30を、さらに農作業機械30の種類に応じて分類されてもよい。この場合、ユーザが表示するチームと、表示する農作業機械30の種類とを選択することで、該当する農作業機械30の評価指標301は表示される。
【0065】
評価指標表示領域503における評価指標301を表示する表示形態、例えば色、ハッチングは、任意の条件に応じて、区別可能に決定されてもよい。例えば、表示部250は、平均値との差が閾値未満である評価指標301と、平均値より閾値以上小さい評価指標301と、平均値より閾値以上大きい評価指標301とを区別可能な表示形態で表示してもよい。例えば、評価指標301が平均値より閾値以上大きいとき、評価指標301は青色で表示される。評価指標301が平均値との差が閾値未満のとき、評価指標301は黄色で表示される。評価指標301が平均値より閾値以上小さいとき、評価指標301は赤色で表示される。また、表示部250は、評価指標301と平均値との差に応じて、区別可能な表示形態で評価指標301を表示してもよい。
【0066】
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、各実施の形態および変形例で説明した構成は、機能を阻害しない範囲で、任意に変更してもよく、または/および、任意に組み合わせてもよい。さらに、必要となる機能を実現できれば、実施の形態および変形例で説明した一部の機能を省略してもよい。例えば、出力部170は、端末200で実行されてもよい。この場合、農業情報管理装置100のデータ記憶部150は、端末200の表示部250からの要求信号に基づき、対応する評価指標301を端末200の出力部170に出力する。端末200の出力部170は、農業情報管理装置100から取得した評価指標301に基づき、表示するための各評価指標301を算出し、算出された評価指標301を表示部250に送信する。また、農業情報管理装置100の一部、または、すべてを端末200が実行してもよい。
【0067】
また、農業情報管理装置100の出力部170は、表示部250により表示される各種画像、例えば
図2に示す一覧画像500、
図8に示す地図情報を表す地図画像などを生成してもよい。この場合、生成された画像は、表示情報として表示部250に送信される。表示部250は、表示情報に表された画像を表示する。
【0068】
また、農業情報管理システム1000は、端末200を含まず、農業情報管理システム1000に含まれない外部端末に評価指標301を表示させてもよい。また、端末200の表示部250は、農業情報管理システム1000に含まれない外部サーバから地図情報を取得して、地図上に評価指標301を表した地図情報を表示してもよい。
【符号の説明】
【0069】
1、2 :記憶媒体
20 :ネットワーク
30 :農作業機械
100 :農業情報管理装置
110 :入出力装置
120 :演算装置
130 :通信装置
140 :記憶装置
150 :データ記憶部
160 :評価指標算出部
170 :出力部
200 :端末
210 :入出力装置
220 :演算装置
230 :通信装置
240 :記憶装置
250 :表示部
300 :農業データ
301 :評価指標
302 :稼働情報
303 :軌道情報
304 :稼働時間情報
305 :環境情報
306 :作業量情報
307 :領域情報
308 :資材情報
310 :圃場データ
320 :農業情報管理プログラム
330 :表示プログラム
400 :作業領域
410 :農作業機械位置
411 :詳細情報表示領域
500 :一覧画像
501 :装置表示領域
502 :装置識別表示領域
503 :評価指標表示領域
504 :ソート選択領域
510 :表示選択領域
520 :作業時刻表示領域
525 :作業割合表示領域
1000 :農業情報管理システム