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  • 特開-面光源装置および表示装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022168629
(43)【公開日】2022-11-08
(54)【発明の名称】面光源装置および表示装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20221031BHJP
   F21V 11/00 20150101ALI20221031BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20221031BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221031BHJP
【FI】
F21S2/00 480
F21V11/00
G02F1/13357
F21Y115:10 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021074229
(22)【出願日】2021-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000208765
【氏名又は名称】株式会社エンプラス
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼鳥 洋
【テーマコード(参考)】
2H391
3K244
【Fターム(参考)】
2H391AA03
2H391AB04
2H391AB05
2H391AC04
2H391AC09
2H391AC13
2H391CB13
3K244AA01
3K244AA05
3K244BA18
3K244BA20
3K244BA23
3K244BA50
3K244CA02
3K244DA01
3K244DA13
3K244DA17
3K244DA19
3K244DA22
3K244FA03
3K244FA07
3K244FA08
3K244GA02
3K244GA05
(57)【要約】
【課題】ハロー現象を抑制できる面光源装置を提供すること。
【解決手段】本発明に係る面光源装置は、発光面が略三角形状である発光ユニットを有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光面が略三角形状である発光ユニットを複数有する面光源装置。
【請求項2】
前記略三角形状は、略直角二等辺三角形または略正三角形である、請求項1に記載の面光源装置。
【請求項3】
前記複数の発光ユニットは、それぞれ、
発光素子と、
前記発光素子を取り囲む様に配置された間仕切壁と、
前記発光素子から出射された光を拡散させつつ透過させる光拡散板と、
を含む、
請求項1または請求項2に記載の面光源装置。
【請求項4】
前記複数の発光ユニットは、それぞれ、
発光素子と、
前記発光素子から出射された光を制御するための光束制御部材と、
前記光束制御部材から出射された光を拡散させつつ透過させる光拡散板と、
を含む、
請求項1または請求項2に記載の面光源装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の面光源装置と、
前記面光源装置から出射された光を照射される表示部材と、
を有する、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面光源装置および表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、一般に、液晶表示部材と、面光源装置とを有する。液晶表示部材は自ら発光することできないので、面光源装置を必要とし、面光源装置から液晶表示部材に光が供給される。特許文献1は、液晶表示部材に光を供給するための直下型の面光源装置(バックライトユニット)を開示している。
【0003】
特許文献1に記載の面光源装置は、複数の発光素子と、複数の発光素子の上に配置された導光板とを有している。導光板の上面には、拡散シートとして機能する逆プリズムパターンが形成されている。また、導光板の下面には、第1の方向に沿う複数の第1溝と、第1の方向に直交する複数の第2溝が形成されている。これらの溝により、導光板は、複数の矩形のブロックに区画化される。複数の発光素子は、第1溝内に位置するように配置されている。また、第1溝内には、発光素子から出射された光を導光板の所定のブロックに入射させるための反射層が形成されている。
【0004】
特許文献1に記載の面光源装置では、複数の発光素子のうちの特定の発光素子から光を出射させると、導光板の対応する矩形のブロックの上面から光が出射される。このように、特許文献1に記載の面光源装置は、導光板のブロックごとに光の出射量を制御できるため、ローカルディミングを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-69188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の面光源装置では、導光板の各ブロックの平面視形状は矩形である。すなわち、導光板の1つのブロックと、それに対応する1または複数の発光素子とを合わせて1つの発光ユニットと考えると、各発光ユニットの発光面の形状は、矩形である。
【0007】
このような各発光ユニットの発光面が矩形の面光源装置をローカルディミング機能を有する液晶表示装置に適用した場合、図1に示されるように、斜めの直線に対応する領域のみを光らせようとすると、矩形の発光面の形状と斜めの直線との形状が一致しないため、線以外の領域も光ってしまう。その結果、線の周囲にハロー現象が生じ、コントラスト比が低下してしまう。
【0008】
本発明の目的は、ハロー現象を抑制できる面光源装置を提供することである。また、本発明の目的は、この面光源装置を有する表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の面光源装置は、発光面が略三角形状である発光ユニットを有する。
【0010】
本発明の表示装置は、上記の面光源装置と、前記面光源装置から出射された光を照射される表示部材と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ハロー現象を抑制できる面光源装置を提供することができる。また、本発明によれば、この面光源装置を有する表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、発光ユニットの発光面が矩形である場合に、斜めの直線の周囲にハロー現象が生じることを説明するための図である。
図2図2A、Bは、実施の形態に係る面光源装置を示す部分拡大図である。
図3図3A、Bは、実施の形態に係る面光源装置の断面拡大図である。
図4図4A、B、Cは、変形例に係る面光源装置の部分拡大断面図である。
図5図5A、Bは、実施の形態に係る面光源装置の光拡散板の一部における照度分布を示す図である。
図6図6は、実施の形態に係る面光源装置の光拡散板の一部における照度分布を示す図である。
図7図7は、変形例に係る面光源装置の断面拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、本発明に係る面光源装置の代表例として、液晶表示装置のバックライトなどに適する面光源装置について説明する。これらの面光源装置は、面光源装置からの光を照射される表示部材102(例えば液晶パネル)と組み合わせることで、表示装置100’として使用されうる(図2B参照)。なお、図面は本発明を説明するためのものであり、実際の縮尺等を必ずしも表したものではない。
【0014】
[実施の形態1]
(面光源装置の構成)
図2A、2Bは、本発明の実施の形態に係る面光源装置100の構成を示す図である。図2Aは、平面図であり、図2Bは、正面図である。図3Aは、図2Bに示されるA-A線の断面図であり、図3Bは、図2Aに示されるB-B線の断面図(図3AのB-B線に示されるように発光素子110を通る断面図)である。図4は、変形例に係る面光源装置の部分断面図である。
【0015】
図3A、3Bに示されるように、本実施の形態に係る面光源装置100は、複数の発光素子110と、発光素子110を取り囲む様に配置された間仕切壁120と、この発光素子110から出射された光を拡散させつつ透過させる光拡散板130とを有する。
【0016】
本実施の形態においては、3つの間仕切壁120が、三角柱状の空間を形成するように配置されている。各三角柱状の空間の底部には、1つまたは2つ以上の発光素子110が配置される。また、各三角柱状の空間の上部には、光拡散板130が配置される。これにより、略三角形状の発光面150を有する発光ユニット140が構成される。面光源装置100は、このような発光ユニット140を複数有する。図3Aに示されるように、本実施の形態に係る面光源装置100では、36の発光ユニット140が隙間なく配置されている。
【0017】
図3Bに示されるように、本実施の形態では、複数の発光素子110は、基板200上に固定されている。発光素子110は、面光源装置100の光源であり、基板200上に実装されている。本実施の形態では、面光源装置100を平面視したときに、各発光素子110は、略三角形状の発光面の重心に重なる位置に配置されている。発光素子110は、例えば発光ダイオード(LED)である。また、発光素子110の種類は、特に制限されないが、天面および側面から光を出射する発光素子110(例えば、COB型発光ダイオード)などが、本実施の形態に係る面光源装置100において好適に用いられる。発光素子110の色は、特に制限されないが、例えば白色、青色、RGB等が挙げられる。発光素子110のサイズは、特に制限されないが、0.1mm~0.8mmであることが好ましく、0.1mm~0.4mmであることがより好ましい。本実施の形態では、発光素子110のサイズは、縦(幅)が0.2mmであり、横(長さ)が0.45mmである。
【0018】
間仕切壁120は、上述のように発光素子110を取り囲むように配置され、発光素子110の周囲に三角柱状の空間を形成して、発光面150が略三角形状の発光ユニット140を形成する。別の観点から説明すると、間仕切壁120は、面光源装置100を、複数の発光ユニット140に区画化する。本実施の形態では、発光面150の形状は、略直角二等辺三角形である。また、発光面150は、略直角二等辺三角形の斜辺が、面光源装置100の発光面(光拡散板130)の辺に平行になるように配置されている。
【0019】
また、本実施の形態において、各発光ユニット140の発光面150は、2つの直角三角形の斜辺同士が合わさって1つの小さな矩形(正方形)を形成するように配置されている。この小さな矩形の辺は、面光源装置100の発光面(光拡散板130)の辺に対して斜め(45°)になるように配置されている。また、本実施の形態において、各発光ユニット140の発光面150は、4つの略直角二等辺三角形の頂角が互いに隣接するように配置され、1つの大きな矩形(正方形)を形成するように配置されている。この大きな矩形の辺は、面光源装置100の発光面(光拡散板130)の辺に対して平行になるように配置されている。このように複数の発光ユニット140を配置することで、発光ユニット140の小さな三角形状の発光面150によって面光源装置100の大きな矩形の発光面を構成することができる。
【0020】
間仕切壁120は、その表面で発光素子110から出射された光を反射できるように構成されていることが好ましい。本実施の形態では、間仕切壁120は、反射シートである。間仕切壁120の材料は、発光素子110から出射される光を適切に反射させることができれば特に限定されない。間仕切壁120の材料の例には、エポキシ樹脂やアクリル樹脂、シリコーン樹脂などの白色樹脂;アルミニウムや銀、銅、これらの合金などの金属が含まれる。また、間仕切壁120による光の反射率は、特に限定されないが、例えば95~99%であることが好ましい。また、間仕切壁120の厚みは、必要な強度を確保できれば特に制限されないが、例えば0.2mm程度である。
【0021】
図3Bに示されるように、本実施の形態では、間仕切壁120は、基板200に対して垂直に配置されている。しかしながら、間仕切壁120の反射面(発光素子110が収容されている空間に向かう面)は、基板200に対して傾斜していてもよい。この場合、間仕切壁120の反射面は、基板200に近づくにつれて発光ユニット140の中心軸(発光素子110の光軸)に近づくように傾斜していることが好ましい。たとえば、図4Aに示されるように、板状の間仕切壁120が、基板200に対して傾斜するように配置されていてもよい。また、図4Bに示されるように、三角柱状の間仕切壁120が、発光素子110を取り囲むように配置されていてもよい。また、図4Cに示されるように、台形柱状の間仕切壁120が、発光素子110を取り囲むように配置されていてもよい。これらの図に示されるように間仕切壁120が配置されることで、間仕切壁120によって反射された光が光拡散板130の方に進みやすくなる。
【0022】
なお、上記では、1つの発光ユニット140が1つの発光素子110を有する例を説明したが、1つの発光ユニット140は複数の発光素子110を有していてもよい。すなわち、間仕切壁120は、複数の発光素子110を取り囲むように配置されていてもよい。
【0023】
光拡散板130は、光拡散性を有する板状の部材であり、発光素子110からの出射光を拡散させつつ透過させる。本実施の形態に係る面光源装置100は、複数の発光ユニット140はそれぞれ小さな光拡散板を有しているが、これら複数の発光ユニット140の光拡散板は、連続して1つの大きな光拡散板130を構成している。光拡散板130の大きさは、特に限定されないが、例えば液晶パネルなどの表示部材とほぼ同じ大きさである。たとえば、光拡散板130は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、スチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂(MS)などの光透過性樹脂により形成される。光拡散性を付与するため、光拡散板130の表面に微細な凹凸が形成されているか、または光拡散板130の内部にビーズなどの光拡散子が分散している。また、光拡散板130は、発光素子110と対向する面に到達した光の一部を反射できるように構成されていことが好ましい。具体的には、光拡散板130の表面にハーフミラーやバンドパスフィルタの様な反射を促進する部材が配置されていてもよい。このようにすることで、発光素子110から出射された光が、発光ユニット140内で繰り返し反射されて、略三角形状の発光面150から出射される光が均一になる。光拡散板130の発光素子110と対向する面の反射率は、発光面150から出射される光を均一にするという観点から、85%~95%であることが好ましく、90%程度がより好ましい。
【0024】
光拡散板130と間仕切壁120の頂部との間には隙間が形成されていても、形成されていなくてもよい。光拡散板130と間仕切壁120の頂部との間の距離は、画面品位の要求に応じて適宜設定される。また、光拡散板130と、基板200との間の距離は、特に限定されないが、本実施の形態では5mmである。
【0025】
なお、上記の例では、外側に位置する間仕切壁120および基板200が、面光源装置100の筐体も兼ねているが、面光源装置100は、間仕切壁120および基板200とは別に筐体を有していてもよい。この場合、筐体の底板上に基板200が配置され、間仕切壁120は筐体内に収容される。筐体の天板には開口が設けられ、光拡散板130はこの開口を塞ぐように配置される。
【0026】
(照度分布)
図5A、B、図6は、本実施の形態に係る面光源装置100の光拡散板130における照度分布を示す。なお、各図の右側のグラフは図中の縦線に沿う照度分布を示し、下側のグラフは図中の横線に沿う照度分布を示す。
【0027】
図5Aは、1つの発光ユニット140のみを点灯させた場合の照度分布を示し、図5Bは、右上から左下に向けて延びる斜めの直線に対応して複数の発光ユニット140を点灯させた場合の照度分布を示し、図6は、左から右に向けて横に延びる直線に対応して複数の発光ユニット140を点灯させた場合の照度分布を示す(図3A参照)。図5Bに示されるように、本実施の形態に係る面光源装置100によれば、発光ユニット140は三角形の発光面150を有するため、斜めの直線に対応して適切に発光面を光らせることができる。また、図6に示されるように、本実施の形態に係る面光源装置100によれば、三角形の発光面150を組み合わせることで、横または縦方向の直線にも対応して適切に発光面を光らせることもできる。したがって、本実施の形態に係る面光源装置100をローカルディミング機能を有する液晶表示装置に適用した場合、線の周囲にハロー現象が生じることを抑制できる。
【0028】
(効果)
本実施の形態に係る面光源装置によれば、発光ユニットが略三角形状の発光面を有するため、ローカルディミング機能を有する液晶表示装置に適用した場合にハロー現象が生じることを抑制できる。
【0029】
(変形例)
変形例に係る面光源装置および表示装置は、図7に示されるように、発光ユニット140が略正三角形である発光面150を有する点で、上記で図示しながら説明した実施の形態1に係る面光源装置100および表示装置100’の一例と異なる。変形例において、その他の構成等は上記の実施の形態1に係る面光源装置100および表示装置100’と同様でよい。
【0030】
図7に示される変形例においては、各発光ユニット140の発光面150は、6つの正三角形の角が互いに隣接するように配置され、1つの六角形を形成するように配置されている。また、図7に示される変形例においては、正三角形の3つの辺のうち、1つの辺が面光源装置100の発光面(光拡散板130)の辺に対して平行になるように配置されている。また、正三角形の3つの辺のうち2つの辺が面光源装置100の発光面(光拡散板130)の辺に対して60°の角度を形成するように配置されている。
【0031】
[実施の形態2]
実施の形態2に係る面光源装置および表示装置は、間仕切壁120の代わりに光束制御部材(レンズ)を有する点において、実施の形態1に係る面光源装置100と異なる。
【0032】
より具体的には、実施の形態2に係る面光源装置および表示装置において、発光ユニットは、それぞれ、複数の発光素子と、発光素子から出射された光を制御するための複数の光束制御部材(レンズ)と、光束制御部材から出射された光を拡散させつつ透過させる光拡散板とを含む。複数の光束制御部材は、それぞれ対応する発光素子の上に配置されている。光拡散板は、複数の発光素子および複数の光拡散板の上に配置されている。
【0033】
光束制御部材は、発光素子から出射された光の進行方向を制御して、光拡散板の直上の略三角形状の領域に到達させる。この光拡散板の略三角形状の領域が、発光ユニットの発光面となる。光束制御部材の構成は、上記機能を発揮できれば特に限定されない。たとえば、光束制御部材は、発光素子から出射された光を屈折させながら入射させる入射面と、入射面から入射した光を屈折させながら出射させる出射面とを有する。入射面および出射面の形状を適宜調整することで、光拡散板の直上の領域に略三角形状となるように光を照射することが可能となる。また、光束制御部材は、屈折面だけでなく反射面を有していてもよい。実施の形態2に係る面光源装置および表示装置において、発光ユニットの発光面の形状、配置などは、実施の形態1に係る発光ユニットと同様でよい。
【0034】
(効果)
本実施の形態に係る面光源装置は、実施の形態1に係る面光源装置と同様の効果を有する。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の面光源装置は、例えば、液晶表示装置のバックライトや一般照明などに適用することができる。
【符号の説明】
【0036】
100 面光源装置
100’ 表示装置
102 表示部材
110 発光素子
120 間仕切壁
130 光拡散板
140 発光ユニット
150 発光面
200 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7