(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022169078
(43)【公開日】2022-11-09
(54)【発明の名称】インタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法および装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20221101BHJP
G06T 13/40 20110101ALI20221101BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20221101BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06T13/40
G06F3/0481
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021074898
(22)【出願日】2021-04-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-20
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】521183051
【氏名又は名称】ビジョン ブイアール インク
(71)【出願人】
【識別番号】521183062
【氏名又は名称】ドン キュ キム
(71)【出願人】
【識別番号】521183073
【氏名又は名称】スン チェ
(71)【出願人】
【識別番号】521183084
【氏名又は名称】ウォン-イル キム
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】ドン キュ キム
(72)【発明者】
【氏名】ウォン-イル キム
【テーマコード(参考)】
5B050
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5B050AA10
5B050BA08
5B050CA07
5B050CA08
5B050EA24
5B050FA02
5B050FA05
5E555AA76
5E555BA02
5E555BA20
5E555BA46
5E555BA89
5E555BB02
5E555BB20
5E555BC18
5E555BE17
5E555CC22
5E555DA01
5E555DB32
5E555DC19
5E555DC84
5E555DD06
5E555EA14
5E555FA00
5L049CC18
(57)【要約】 (修正有)
【課題】アイドル映像と分岐映像をスムーズに連結することによってユーザーの没入度を高めるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法及び装置を提供する。
【解決手段】コンピューティング装置によって行われるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法は、選択肢を含むアイドル映像を提供するが、アイドル映像内の演技者は待機動作を行う段階と、演技者が待機動作を行う途中に、ユーザーから選択肢に対応する選択の入力を受ける段階と、選択の入力を受けた後に、連結映像を提供する段階と、連結映像を提供した後に、ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像を提供する段階とを含む。演技者の少なくとも一部は、連結映像内でコンピュータグラフィック処理され、演技者が連結動作を行うことによって選択の入力を受ける時点の演技者の第1姿勢から分岐映像の開始時点の演技者の第2姿勢に滑らかに連結されるようにする。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティング装置によって行われるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法において、
選択肢を含むアイドル(idle)映像を提供するが、前記アイドル映像内の演技者は第1待機姿勢から第2待機姿勢に動く待機動作を行う段階と、
前記演技者が前記待機動作を行う途中に、ユーザーから前記選択肢に対応する選択の入力を受ける段階と、
前記選択の入力を受けた後に、連結映像を提供する段階と、
前記連結映像を提供した後に、前記ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像を提供する段階を含み、
前記連結映像内で、前記演技者の少なくとも一部はコンピュータグラフィック処理され、前記演技者が連結動作を行うことによって前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢から前記分岐映像の開始時点の前記演技者の第2姿勢に滑らかに連結されるようにし、
多数の前記連結映像を保存する段階をさらに含み、
多数の前記連結映像は、
前記演技者が前記第1待機姿勢から前記第2姿勢に動くことを含む第1連結映像と、
前記演技者が前記第2待機姿勢から前記第2姿勢に動くことを含む第2連結映像を含む、インタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法。
【請求項2】
前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢をチェックする段階をさらに含み、
前記連結映像を提供する段階は、チェックされた前記第1姿勢に応じて、前記第1連結映像または前記第2連結映像を選択的に提供することを含む、請求項1に記載のインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法。
【請求項3】
前記演技者の第1姿勢をチェックする段階は、前記アイドル映像内の演技者が前記第1待機姿勢である時対応する第1タイムスタンプと、前記第1待機姿勢と前記第2待機姿勢の間の時間間隔と、前記選択の入力を受ける時点の第2タイムスタンプを用いることを含む、請求項2に記載のインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法。
【請求項4】
コンピューティング装置によって行われるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法において、
選択肢を含むアイドル(idle)映像を提供するが、前記アイドル映像内の演技者は待機動作を行う段階と、
前記演技者が前記待機動作を行う途中に、ユーザーから前記選択肢に対応する選択の入力を受ける段階と、
前記選択の入力を受けた後に、連結映像を提供する段階と、
前記連結映像を提供した後に、前記ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像を提供する段階を含み、
前記連結映像内で、前記演技者の少なくとも一部はコンピュータグラフィック処理され、前記演技者が連結動作を行うことによって前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢から前記分岐映像の開始時点の前記演技者の第2姿勢に滑らかに連結されるようにし、
前記アイドル映像内の演技者は、第1待機姿勢から第2待機姿勢に動き、その後前記第2待機姿勢から前記第1待機姿勢に復帰し、
前記選択の入力を受ける時点に、前記アイドル映像内の演技者が、前記第1待機姿勢より前記第2待機姿勢に近くても、前記アイドル映像内の演技者は前記第1待機姿勢に復帰し、
前記第1待機姿勢に復帰した後に、前記連結映像を提供する、インタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法。
【請求項5】
前記連結映像は前記演技者の前記第1待機姿勢での衣服を、前記演技者の前記第2姿勢での衣服にディゾルブ(dissolve)させることを含む、請求項4に記載のインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法。
【請求項6】
前記分岐映像の開始区間での、前記演技者の動作特性をチェックする段階をさらに含み、
前記動作特性に応じて、前記演技者の前記第1待機姿勢での衣服のうちディゾルブが先に適用される領域が変更される、請求項5に記載のインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法。
【請求項7】
メモリと、プロセッサとを含み、
前記メモリは、前記プロセッサが選択肢を含むアイドル(idle)映像を提供するが、前記アイドル映像内の演技者は第1待機姿勢から第2待機姿勢に動く待機動作を行い、
前記演技者が前記待機動作を行う途中に、ユーザーから前記選択肢に対応する選択の入力を受け、
前記選択の入力を受けた後に、連結映像を提供し、
前記連結映像を提供した後に、前記ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像を提供し、
前記連結映像内で、前記演技者の少なくとも一部はコンピュータグラフィック処理され、前記演技者が連結動作を行うことによって前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢から前記分岐映像の開始時点の前記演技者の第2姿勢に滑らかに連結されるようにするインストラクションを含み、
前記メモリは、多数の前記連結映像を保存し、
多数の前記連結映像は、前記演技者が前記第1待機姿勢から前記第2姿勢に動くことを含む第1連結映像と、前記演技者が前記第2待機姿勢から前記第2姿勢に動くことを含む第2連結映像を含み、
前記メモリは、前記プロセッサが前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢をチェックし、
チェックされた前記第1姿勢に応じて、前記第1連結映像または第2連結映像を選択的に提供するようにする、インストラクションを含む、
インタラクティブ仮想現実コンテンツの提供装置。
【請求項8】
メモリと、プロセッサとを含み、
前記メモリは、前記プロセッサが選択肢を含むアイドル(idle)映像を提供するが、前記アイドル映像内の演技者は待機動作を行い、
前記演技者が前記待機動作を行う途中に、ユーザーから前記選択肢に対応する選択の入力を受け、
前記選択の入力を受けた後に、連結映像を提供し、
前記連結映像を提供した後に、前記ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像を提供し、
前記連結映像内で、前記演技者の少なくとも一部はコンピュータグラフィック処理され、前記演技者が連結動作を行うことによって前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢から前記分岐映像の開始時点の前記演技者の第2姿勢に滑らかに連結されるようにするインストラクションを含み、
前記アイドル映像内の演技者は、第1待機姿勢から第2待機姿勢に動き、その後前記第2待機姿勢から前記第1待機姿勢に復帰するが、
前記メモリは、前記プロセッサが前記選択の入力を受ける時点に、前記アイドル映像内の演技者が、前記第1待機姿勢より前記第2待機姿勢に近くても、前記アイドル映像内の演技者は前記第1待機姿勢に復帰し、
前記第1待機姿勢に復帰した後に、前記連結映像を提供するが、前記連結映像は前記演技者の前記第1待機姿勢での衣服を、前記演技者の前記第2姿勢での衣服にディゾルブ(dissolve)させることを含むインストラクションを含む、
インタラクティブ仮想現実コンテンツの提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実コンテンツ(virtual reality contents)は、現実と類似するが現実ではないある特定の環境/状況をコンピュータで作成し、ユーザーがあたかも現実の状況/環境と相互作用をしているようにする。
【0003】
また、インタラクティブコンテンツ(interactive contents)は、ユーザーがコンテンツ(例えば、映画、ゲーム、本など)のストーリー進行過程に能動的に参加できるようにする。したがって、一つのインタラクティブコンテンツを経験しても、多数のユーザーはいくつかの互いに異なる結末を迎えることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
仮想現実コンテンツとインタラクティブコンテンツは、ユーザーがコンテンツを受動的に経験するのではなく、能動的にプレー(play)する点で類似している。したがって、インタラクティブ機能が追加された仮想現実コンテンツ(以下、「インタラクティブ仮想現実コンテンツ」という)製作が議論されている。
【0005】
一方、インタラクティブ仮想現実コンテンツを提供する途中に(例えば、映像を上映する途中に)コンテンツの進行を止めて、ユーザーに多数の選択肢を提供し、ユーザーの選択に対応する分岐映像を提供することができる。しかし、多数の選択肢を提供する映像(以下、「アイドル(idle)映像」という)と、アイドル映像に続く分岐映像の連結性が落ちると、インタラクティブ仮想現実コンテンツに対するユーザー(すなわち、観覧客)の没入度が落ちる。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、アイドル映像と分岐映像をスムーズに連結することによってユーザーの没入度を高めることができるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明のインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法の一面(aspect)は、コンピューティング装置によって行われるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法において、選択肢を含むアイドル(idle)映像を提供するが、前記アイドル映像内の演技者は待機動作を行う段階と、前記演技者が前記待機動作を行う途中に、ユーザーから前記選択肢に対応する選択の入力を受ける段階と、前記選択の入力を受けた後に、連結映像を提供する段階と、前記連結映像を提供した後に、前記ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像を提供する段階を含み、前記連結映像内で、前記演技者の少なくとも一部はコンピュータグラフィック処理され、前記演技者が連結動作を行うことによって前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢から前記分岐映像の開始時点の前記演技者の第2姿勢に滑らかに連結されるようにする。
【0008】
前記アイドル映像内の演技者は、第1待機姿勢から第2待機姿勢に動き得る。
【0009】
多数の連結映像を保存する段階をさらに含み、多数の前記連結映像は前記演技者が前記第1待機姿勢から前記第2姿勢に動くことを含む第1連結映像と、前記演技者が前記第2待機姿勢から前記第2姿勢に動くことを含む第2連結映像を含み得る。
【0010】
前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢をチェックする段階をさらに含み、前記連結映像を提供する段階は、チェックされた前記第1姿勢に応じて、前記第1連結映像または前記第2連結映像を選択的に提供することを含み得る。
【0011】
前記演技者の第1姿勢をチェックする段階は、前記アイドル映像内の演技者が前記第1待機姿勢である時対応する第1タイムスタンプと、前記第1待機姿勢と前記第2待機姿勢の間の時間間隔と、前記選択の入力を受ける時点の第2タイムスタンプを用いることを含み得る。
【0012】
また、前記アイドル映像内の演技者は、第1待機姿勢から第2待機姿勢に動き、その後第2待機姿勢から第1待機姿勢に復帰し、前記選択の入力を受ける時点に、前記アイドル映像内の演技者が、前記第1待機姿勢より前記第2待機姿勢に近くても、前記アイドル映像内の演技者は前記第1待機姿勢に復帰し、前記第1待機姿勢に復帰した後に、前記連結映像を提供し得る。
【0013】
前記連結映像は前記演技者の第1待機姿勢での衣服を、前記演技者の第2姿勢での衣服にディゾルブ(dissolve)させることを含み得る。
【0014】
前記分岐映像の開始区間での、前記演技者の動作特性をチェックする段階をさらに含み、前記動作特性に応じて、前記演技者の第1待機姿勢での衣服のうちディゾルブが先に適用される領域が変更され得る。
【0015】
前記課題を解決するために、本発明のインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供装置の一面は、メモリと、プロセッサを含み、前記メモリは前記プロセッサが選択肢を含むアイドル(idle)映像を提供するが、前記アイドル映像内の演技者は待機動作を行い、前記演技者が前記待機動作を行う途中に、ユーザーから前記選択肢に対応する選択の入力を受け、前記選択の入力を受けた後に、連結映像を提供し、前記連結映像を提供した後に、前記ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像を提供し、前記連結映像内で、前記演技者の少なくとも一部はコンピュータグラフィック処理され、前記演技者が連結動作を行うことによって前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢から前記分岐映像の開始時点の前記演技者の第2姿勢に滑らかに連結されるようにする、インストラクションを含む。
【0016】
また、前記アイドル映像内の演技者は、第1待機姿勢から第2待機姿勢に動き、前記メモリは多数の連結映像を保存するが、多数の前記連結映像は前記演技者が前記第1待機姿勢から前記第2姿勢に動くことを含む第1連結映像と、前記演技者が前記第2待機姿勢から前記第2姿勢に動くことを含む第2連結映像を含み、前記メモリは前記プロセッサが前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢をチェックし、チェックされた前記第1姿勢に応じて、前記第1連結映像または前記第2連結映像を選択的に提供するようにする、インストラクションを含む。
【0017】
前記アイドル映像内の演技者は、第1待機姿勢から第2待機姿勢に動き、その後第2待機姿勢から第1待機姿勢に復帰し、前記メモリは前記プロセッサが前記選択の入力を受ける時点に、前記アイドル映像内の演技者が、前記第1待機姿勢より前記第2待機姿勢に近くても、前記アイドル映像内の演技者は前記第1待機姿勢に復帰し、前記第1待機姿勢に復帰した後に、前記連結映像を提供するが、前記連結映像は前記演技者の第1待機姿勢での衣服を、前記演技者の第2姿勢での衣服にディゾルブ(dissolve)させることを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供システムを説明するための概念図である。
【
図2】コンテンツ提供装置の構成を説明するための例示的ブロック図である。
【
図3】本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法を説明するための図である。
【
図4】本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法において、アイドル(idle)映像を説明するための図である。
【
図5】本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法において、アイドル映像を説明するための図である。
【
図6】本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法において、アイドル映像と分岐映像を連結する連結映像を説明するための図である。
【
図7】本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法において、アイドル映像と分岐映像を連結する連結映像を説明するための図である。
【
図8】本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法において、アイドル映像と分岐映像を連結する連結映像を説明するための図である。
【
図9】本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法において、アイドル映像と分岐映像を連結する連結映像を説明するための図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法を説明するためのフローチャートである。
【
図11】本発明の他の実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法を説明するためのフローチャートである。
【
図12】本発明のまた他の実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法を説明するためのフローチャートである。
【
図13】本発明のまた他の実施形態による仮想現実コンテンツの提供方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付する図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は、添付する図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下で掲示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、単に本実施形態は本発明の掲示を完全にし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。
【0020】
第1、第2などが多様な素子、構成要素および/またはセクションを叙述するために使用されるが、これらの素子、構成要素および/またはセクションはこれらの用語によって制限されないのはもちろんである。これらの用語は単に一つの素子、構成要素またはセクションを他の素子、構成要素またはセクションと区別するために使用する。したがって、以下で言及される第1素子、第1構成要素または第1セクションは本発明の技術的思想内で第2素子、第2構成要素または第2セクションであり得ることはもちろんである。
【0021】
本明細書で使用された用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数形は文面で特記しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は言及された構成要素、段階、動作および/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0022】
他に定義のない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的および科学的用語を含む)は本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に共通して理解できる意味に使用される。また、一般に用いられる辞典に定義されている用語は明白に特に定義していない限り、理想的にまたは過度に解釈されない。
【0023】
以下、添付する図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明し、添付図面を参照して説明するにあたって図面符号に関係なく同一であるか対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに係る重複する説明は省略する。
【0024】
本明細書で、「~するように構成された(または設定された)(configured to)」は、状況によって、例えば、ハードウェア的またはソフトウェア的に「~に適した」、「~する能力を有する」、「~するように変更された」、「~するように作られた」、「~ができる」または「~するように設計された」と相互互換的に(interchangeably)使用することができる。ある状況では、「~するように構成された装置」という表現は、その装置が他の装置または部品と共に「~することができる」ことを意味する。例えば、文面「A、B、およびCを行うように構成された(または設定された)プロセッサ」は、該当動作を行うための専用プロセッサ(例:エンベデッドプロセッサ)、またはメモリ装置に保存された一つ以上のソフトウェアプログラムを実行することによって、該当動作を遂行できる汎用プロセッサ(例:CPUまたはapplication processor)を意味する。本明細書で、ユーザー(または観覧客)という用語は電子装置を使用する人または電子装置を使用する装置(例:人工知能電子装置)をいう。
【0025】
図1は本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供システムを説明するための概念図である。
図2は
図1に示すコンテンツ提供装置の構成を説明するための例示的ブロック図である。
【0026】
図1を参照すると、本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供システムにおいて、ネットワーク250を通じてユーザー(すなわち、観覧客)のユーザー装置100、コンテンツ提供装置200などに連結される。
【0027】
ネットワーク250は例えば、有線および無線方式をすべて含む.特に、無線通信は、例えば、LTE、LTE-A(LTE Advance)、CDMA(code division multiple access)、WCDMA(wideband CDMA)、UMTS(universal mobile telecommunications system)、WiBro(Wireless Broadband)、またはGSM(Global System for Mobile Communications)などのうち少なくとも一つを使用するセルラー通信を含み得る。または、無線通信は、WiFi(wireless fidelity)、LiFi(light fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、ブルートゥース・ローエナジー(BLE)、ジグビー(ZIGBEE(登録商標))、NFC(near field communication)、磁気セキュア伝送(Magnetic Secure Transmission)、ラジオフリークエンシー(RF)、またはボディエリアネットワーク(BAN)の少なくとも一つを含み得る。有線通信は、例えば、USB(universal serial bus)、HDMI(登録商標)(high definition multimedia interface)、RS-232(recommended standard232)、電力線通信、またはPOTS(plain old telephone service)、コンピュータネットワーク(例:LANまたはWAN)などのうち少なくとも一つを含み得る。
【0028】
コンテンツ提供装置200は、後述するインタラクティブ仮想現実コンテンツを提供するための装置である。例えば、コンテンツ提供装置200は一つ以上のサーバーで実現できるが、これに限定されない。例えばデータベースサーバー、ファイルサーバー、メールサーバー、ウェブサーバーなど多様なサーバーの組み合わせであり得る。コンテンツ提供装置200は中央集中型サーバーの形態であり得、分散型サーバーの形態で実現することもできる。
【0029】
ユーザー装置100は、ユーザー(観覧客)が仮想現実コンテンツを観覧するために使用する装置として、例えば、ウェアラブル装置であり得る。ウェアラブル装置の例としては、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display,HMD)、アクセサリー型(例:時計、指輪、腕輪、アンクレット、ネックレス、メガネ、コンタクトレンズなど)、織物または衣類一体型(例:電子衣服)、身体付着型(例:スキンパッドまたは入れ墨)、または生体移植型回路のうち少なくとも一つを含み得る。ユーザー装置100は他の形態で実現することも可能であり、例えば、スマートフォン、タブレットPC、PDA,PMP(portable multimedia player)、医療機器、カメラ、またはウェアラブル装置の少なくとも一つを含み得る。
【0030】
ユーザー(すなわち、観覧客)はユーザー装置100を用いて個人の場所(例えば、家、会社など)で個別に仮想現実コンテンツを観覧することもできる。または、多数のユーザーが集まって、上映館のような共同の場所で仮想現実コンテンツを観覧することもできる。共同の場所で仮想現実コンテンツを観覧する際には、ユーザー装置100が座席に固定式/取り付け式に設けられ得る。または、ユーザー装置100が座席に設けられていない場合には、ユーザー(観覧客)がユーザー装置100を上映館から提供を受けて使用するか、ユーザー(観覧客)が別途の個人用電子装置を持ち込んで使用することもできる。
【0031】
ここで、
図2を参照すると、コンテンツ提供装置200はバス280によって、通信モジュール230、プロセッサ260、メモリ270、入出力インターフェース(図示せず)などの多様な構成要素が互いに連結および通信(すなわち、制御メッセージの伝達およびデータの伝達)をすることができる。
【0032】
通信モジュール230は
図1で説明した多様な有線/無線ネットワーク250を通じて他のユーザー装置100、コンテンツ提供装置200などに通信するためのモジュールである。
【0033】
本明細書で使用された用語の「モジュール」は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアで構成されたユニットを含み、例えば、ロジック、論理ブロック、部品、または回路などの用語と相互互換的に使用することができる。「モジュール」は、一体に構成された部品または一つまたはそれ以上の機能を遂行する最小単位またはその一部であり得る。「モジュール」は機械的にまたは電子的に実現することができる。
【0034】
プロセッサ260は、中央処理装置、アプリケーションプロセッサ、またはコミュニケーションプロセッサのうち一つまたはそれ以上を含み得る。プロセッサ260は、例えば、コンテンツ提供装置200の少なくとも一つの他の構成要素の制御および/または通信に関する演算やデータ処理を実行し得る。
【0035】
メモリ270は、揮発性メモリ(例えば、DRAM、SRAM、またはSDRAM)および/または不揮発性メモリ(例えば、OTPROM(one time programmable ROM)、PROM、EPROM、EEPROM、mask ROM、flash ROM、フラッシュメモリ、PRAM、RRAM、MRAM、ハードドライブ、またはソリッドステートドライブ(SSD))を含み得る。メモリ270は内蔵メモリおよび/または外装メモリを含み得る。メモリ270は、例えば、コンテンツ提供装置200の少なくとも一つの他の構成要素に関係する命令またはデータを保存し得る。また、メモリ270は、ソフトウェアおよび/またはプログラムを保存し得る。プログラムは、例えば、カーネル、ミドルウェア、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、および/またはアプリケーションプログラム(または「アプリケーション」)などを含み得る。カーネル、ミドルウェア、またはAPIの少なくとも一部は、オペレーティングシステムと称され得る。
【0036】
メモリ270は、次のインタラクティブ仮想現実コンテンツの上映方法を行うためのインストラクション(instructions)を保存している。
【0037】
具体的には、メモリ270はプロセッサ260が選択肢を含むアイドル(idle)映像を提供するが、前記アイドル映像内の演技者は待機動作を行い、前記演技者が前記待機動作を行う途中に、ユーザーから前記選択肢に対応する選択の入力を受け、前記選択の入力を受けた後に、連結映像を提供し、前記連結映像を提供した後に、前記ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像を提供し、前記連結映像内で、前記演技者の少なくとも一部はコンピュータグラフィック処理され、前記演技者が連結動作を行うことによって前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢から前記分岐映像の開始時点の前記演技者の第2姿勢に滑らかに連結されるようにする、インストラクションを含む。
【0038】
また、前記アイドル映像内の演技者は、第1待機姿勢から第2待機姿勢に動き、前記メモリ270は多数の連結映像を保存するものの、多数の前記連結映像は前記演技者が前記第1待機姿勢から前記第2姿勢に動くことを含む第1連結映像と、前記演技者が前記第2待機姿勢から前記第2姿勢に動くことを含む第2連結映像を含み、前記メモリ270は前記プロセッサ260が前記選択の入力を受ける時点の前記演技者の第1姿勢をチェックし、チェックされた前記第1姿勢に応じて、前記第1連結映像または前記第2連結映像を選択的に提供するようにする、インストラクションを含む。
【0039】
前記アイドル映像内の演技者は、第1待機姿勢から第2待機姿勢に動き、その後第2待機姿勢から第1待機姿勢に復帰し、前記メモリ270は前記プロセッサ260が前記選択の入力を受ける時点に、前記アイドル映像内の演技者が、前記第1待機姿勢より前記第2待機姿勢に近くても、前記アイドル映像内の演技者は前記第1待機姿勢に復帰し、前記第1待機姿勢に復帰した後に、前記連結映像を提供するが、前記連結映像は前記演技者の第1待機姿勢での衣服を、前記演技者の第2姿勢での衣服にディゾルブ(dissolve)させることを含み得る。
【0040】
このようなインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法は、
図3ないし
図13を参照して具体的に後述する。
【0041】
本明細書で、以前の映像、アイドル(idle)映像、連結映像、分岐映像などのように「映像」と表現するものは、映画、ゲーム、動画など多様な仮想現実コンテンツで使用される映像を意味する。
【0042】
図3は本発明のいくつかの実施形態による仮想現実コンテンツの提供方法を説明するための図である。
図4は仮想現実コンテンツの分岐点で選択肢が登場することを説明するための図である。
【0043】
まず
図3を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による仮想現実コンテンツの提供方法において、時間t0から時間t1まで、以前の映像A0が提供される。ユーザーはユーザー装置100を介して以前の映像A0を観覧する。
【0044】
以前の映像A0が提供された後、第1分岐点Q1で(例えば、時間t1で)少なくとも一つの選択肢が提供される。
【0045】
次いで、ユーザーから(すなわち、ユーザー装置100を介して)前記選択肢に対応する選択の入力を受ける。
【0046】
時間t1から時間t2まで、前記ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像(A1またはA2)が提供される。ユーザーはユーザー装置100を介して分岐映像(A1またはA2)を観覧する。
【0047】
具体的には
図4の例を挙げると、以前の映像A0において、不時着以後に演技者(「ヨンヒ」,3710)が孤島を彷徨って古い橋を見つける。この時、選択肢370aが登場する。1番オプションOP1は「橋を渡る」であり、2番オプションOP2は「橋を渡らずに戻る」である。ユーザーが1番オプションOP1を選択すると、橋を渡る分岐映像がディスプレイされる(すなわち、分岐映像A1が提供される)。ユーザーが2番オプションOP2を選択すると、橋を渡らずに戻る分岐映像がディスプレイされる(すなわち、分岐映像A2が提供される)。
【0048】
再び
図3を参照すると、次いで、分岐映像A1が提供された後、第2分岐点Q2で(例えば、時間t2で)少なくとも一つの選択肢が再び提供される。
【0049】
次いで、ユーザーから(すなわち、ユーザー装置100を介して)前記選択肢に対応する選択の入力を受ける。次いで、時間t2から時間t3まで、前記ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像(A11またはA12)が提供される。ユーザーはユーザー装置100を介して分岐映像(A11またはA12)を観覧する。
【0050】
または、分岐映像A2が提供された後、第3分岐点Q3で(例えば、時間t2で)少なくとも一つの選択肢が提供される。
【0051】
次いで、ユーザーから(すなわち、ユーザー装置100を介して)前記選択肢に対応する選択の入力を受ける。次いで、時間t2から時間t3まで、前記ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像(A21またはA22)が提供される。ユーザーはユーザー装置100を介して分岐映像(A21またはA22)を観覧する。
【0052】
前述した少なくとも一度のユーザーの選択によって、インタラクティブ仮想現実コンテンツの結論(R1,R2,R3,R4)が変わり得る。
【0053】
図3では、第2分岐点Q2と第3分岐点Q3が同じ時間t2に配置されることを図示したが、これに限定されない。すなわち、分岐映像A1、分岐映像A2の長さによって、第2分岐点Q2と第3分岐点Q3の位置が変わり得る。
【0054】
ここで、
図5を参照して分岐点(例えば、Q1)で提供される、選択肢が含まれるアイドル映像について具体的に説明する。
【0055】
図5は本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法において、アイドル映像を説明するための図である。アイドル映像で演技者の動きを詳しく説明するために、選択肢(
図4の370a参照)を示していない。
【0056】
図5に示すように、アイドル映像内の演技者は動きを有する。インタラクティブ仮想現実コンテンツで、ユーザーが選択をする間(すなわち、アイドル映像内の)演技者が動かず固定されていると、ユーザーの没入度が落ち得る。例えば、演技者がユーザーに質問をし、演技者がユーザーの返事(すなわち、選択)を待つ間演技者は自然な動作を行っている場合にのみ、ユーザーの没入度を高めることができる。
【0057】
例えば、アイドル映像内の演技者は第1待機姿勢371から第2待機姿勢372に動き得る。また、アイドル映像内の演技者は、第1待機姿勢371から第2待機姿勢372に動き、その後、第2待機姿勢372から第1待機姿勢371に復帰し得る。すなわち、アイドル映像内の演技者は、ユーザーの返事(すなわち、選択)を待つ間、既に設定された動作を繰り返し得る。
【0058】
一方、
図5では、アイドル映像内の演技者が第1待機姿勢371から第2待機姿勢372に動くおよび/または復帰することを例に挙げたが、これに限定されない。
【0059】
図面に示していないが、例えば、演技者は第1待機姿勢371から左に動いて第2待機姿勢372まで動き、第2待機姿勢372から右に動いて第1待機姿勢371を経て他の待機姿勢まで動き、前記他の待機姿勢から左に動いて第1待機姿勢371に復帰し得る。
【0060】
一方、アイドル映像が提供される途中に、ユーザーから選択肢(例えば、370a)に対応する選択の入力を受ける。本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法では、選択の入力を受けた後に、連結映像を提供する。連結映像を提供した後に、ユーザーの選択に応じて対応する分岐映像を提供する。
【0061】
図6ないし
図9を参照して具体的には、アイドル映像と分岐映像を連結する連結映像について説明する。
【0062】
アイドル映像の中の演技者は待機動作を行うが、待機動作は第1待機姿勢(
図5の371)と第2待機姿勢(
図5の372)の間を動くと仮定する。また、ユーザーの選択の入力を受ける時点で演技者の姿勢を第1姿勢(
図6の3911または
図8の3912)とし、分岐映像A1の開始時点の前記演技者の第2姿勢381とする。
【0063】
まず、
図6および
図7を参照すると、時間t1以前には以前の映像A0が提供される。
【0064】
時間t1からアイドル映像I0が提供される。アイドル映像I0内の演技者は待機動作を行う。すなわち、アイドル映像の中の演技者が第1待機姿勢371と第2待機姿勢372の間を動くと仮定する。
【0065】
時間t11で、アイドル映像I0が提供される途中に(すなわち、演技者が待機動作を行う途中に)、ユーザーから選択肢に対応する選択S1が入力される。ユーザーの選択の入力を受ける時点で、演技者は第1待機姿勢371に対応するか、(第2待機姿勢372より)第1待機姿勢371に近い位置にあり得る。すなわち、ユーザーの選択の入力を受ける時点で、演技者の第1姿勢3911は第1待機姿勢371に対応する位置にあり得る。
【0066】
時間t11から時間t12まで、第1連結映像C11が提供される。具体的には、選択S1が入力される時点によって(または、選択S1が入力される時点の演技者の姿勢によって)連結映像が変わり得る。
図6および
図7では、演技者の第1姿勢3911は第1待機姿勢371に対応する位置にあるので、第1連結映像C11が提供される。
【0067】
第1連結映像C11はアイドル映像I0と(時間t12から提供される)分岐映像A1を滑らかに連結する。ここで、第1連結映像C11で、(アイドル映像I0の)演技者は第1待機姿勢371から(分岐映像A1の)開始時点の第2姿勢381に動く(図面符号391を参照)。
【0068】
図8および
図9を参照すると、時間t1以前には前の映像A0が提供される。
【0069】
時間t1からアイドル映像I0が提供される。アイドル映像I0内の演技者は待機動作を行う。すなわち、アイドル映像の中の演技者が第1待機姿勢371と第2待機姿勢372の間を動くと仮定する。
【0070】
時間t21で、アイドル映像I0が提供される途中に(すなわち、演技者が待機動作を行う途中に)、ユーザーから選択肢に対応する選択S1が入力される。ユーザーの選択の入力を受ける時点で、演技者は第2待機姿勢372に対応するか、(第1待機姿勢371より)第2待機姿勢372に近い位置にあり得る。すなわち、ユーザーの選択の入力を受ける時点で、演技者の第1姿勢3912は第2待機姿勢372に対応する位置にあり得る。
【0071】
時間t21から時間t22まで、第2連結映像C12が提供される。具体的には、選択S1が入力される時点によって(または、選択S1が入力される時点の演技者の姿勢によって)連結映像が変わり得る。
図8および
図9では、演技者の第1姿勢3912は第2待機姿勢372に対応する位置にあるので、第2連結映像C12が提供される。
【0072】
第2連結映像C12はアイドル映像I0と(時間t22から提供される)分岐映像A1を滑らかに連結する。ここで、第2連結映像C12で、(アイドル映像の)演技者は第2待機姿勢372から(分岐映像A1の)開始時点の第2姿勢381に動く(図面符号392を参照)。
【0073】
図5ないし
図9を参照すると、連結映像(C11またはC12)内で、演技者の少なくとも一部はコンピュータグラフィック処理されており、演技者が連結動作(391,392を参照)を行うことによって、選択S1の入力を受ける時点の演技者の第1姿勢(3911または3912)から分岐映像A1の開始時点の演技者の第2姿勢381に滑らかに連結されるようにする。
【0074】
一方、連結映像(C11またはC12)は多数があらかじめ準備されている(例えば、
図2のメモリ270に保存されている)。すなわち、待機映像を提供する過程中にユーザーの選択S1がいつ入力されるかは分からないので、分岐映像A1への滑らかな連結のために多数の連結映像(例えば、C11またはC12)が保存されている。
【0075】
図5ないし
図9では、2個の連結映像(C11またはC12)のみに基づいて説明したが、これに限定されない。すなわち、3個以上の連結映像が準備されていてもよい。例えば、第1待機姿勢371と第2待機姿勢372の間に第3待機姿勢があり得る。すなわち、アイドル映像で、演技者は第1待機姿勢371から第3待機姿勢を経て第2待機姿勢372に動き、逆に第2待機姿勢372から第3待機姿勢を経て第1待機姿勢371に動き得る。ユーザーからの入力を、入力を受ける時点で、演技者の姿勢が第1待機姿勢371、第2待機姿勢372および第3待機姿勢のうちどの姿勢に最も近いかをチェックする。第1連結映像C11は第1待機姿勢371から第2姿勢381に動き、第2連結映像C12は第2待機姿勢372から第2姿勢381に動き、第3連結映像は第3待機姿勢から第2姿勢381に動くものであり得る。チェックした結果、ユーザーからの入力を、入力を受ける時点で、演技者の姿勢が第3待機姿勢と最も類似する場合は、アイドル映像I0後に第3連結映像が提供され得る。
【0076】
仮に、アイドル映像I0が提供される途中にユーザーの選択S1が入力され、連結映像(C11またはC12)なしに、すぐに分岐映像A1にジャンプすると、アイドル映像I0の最も最後の場面(すなわち、選択の入力を受ける時点の演技者の姿勢)と、分岐映像A1の開始時点の場面(すなわち、演技者の開始時点の姿勢)の差が大きいこともある。このような場合、インタラクティブ仮想現実コンテンツに対するユーザー(すなわち、観覧客)の没入度が落ちる。
【0077】
これに対し、アイドル映像I0が提供される途中にユーザーの選択S1が入力されたにもかかわらず、アイドル映像I0を最後まで見せた後に分岐映像A1に移る場合、ユーザーは自分の選択S1が即刻に反映されず、演技者の反応が遅すぎると考えられる。このような場合にも、インタラクティブ仮想現実コンテンツに対するユーザー(すなわち、観覧客)の没入度が落ちる。
【0078】
したがって、本発明のいくつかの実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法では、アイドル映像I0が提供される途中にユーザーの選択S1が入力されると即刻に画面転換を試みて(すなわち、連結映像(C11またはC12)を提供して)、ユーザーが自分の選択S1が即刻に反映されると感じさせることができる。また、連結映像(C11またはC12)は、アイドル映像I0の最も最後の場面(すなわち、選択の入力を受ける時点の演技者の姿勢)と、分岐映像A1の開始時点の場面(すなわち、演技者の開始時点の姿勢)を滑らかに連結することによって、映像がジャンプすると発生する不自然さを除去することができる(
図6の391,
図8の392を参照)。
【0079】
また、連結映像(C11またはC12)を作る方法は、コンピュータグラフィック処理を用いて多様に遂行することができる。
【0080】
単色スクリーン(例えば、グリーンスクリーンまたはブルースクリーン)を背景に、演技者があらかじめ第1待機姿勢371から第2姿勢381にまたは第2待機姿勢372から第2姿勢381に演技をする。このような演技を用いて多数の連結映像(C11またはC12)を製作する。
【0081】
また、仮想現実コンテンツは通常の2D映像とは異なり、深さ感(depth)があるので、アイドル映像I0に分岐映像A1をすぐに連結すると、違和感(不自然さ)が発生する。例えば、アイドル映像I0の演技者の衣服(折り目、流れなど)と、分岐映像A1の演技者の衣服(折り目、流れなど)がマッチしないために、違和感(不自然さ)が発生する。したがって、連結映像(C11またはC12)で演技者をコンピュータグラフィック処理して、アイドル映像I0と連結映像(C11またはC12)の連結、または連結映像(C11またはC12)と分岐映像A1の連結を滑らかにする。特に、連結映像(C11またはC12)での演技者の衣服(折り目、流れなど)などが他の映像(I0またはA1)での衣服と滑らかにマッチするようにする。追加的に、連結映像(C11またはC12)での演技者の衣服(折り目、流れなど)などを他の映像(例えば、A1)での衣服にディゾルブ(dissolve)させることもできる。
【0082】
以下、
図10ないし
図12を参照して準備された多数の連結映像のうちどの連結映像を提供するかに対する判断方法について具体的に説明する。
【0083】
図10は本発明の一実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法を説明するためのフローチャートである。説明の便宜上
図4ないし
図9を参照して説明した内容と実質的に同じ内容は省略する。
図10で、アイドル映像の中の演技者は待機動作を行う時、待機動作は第1待機姿勢(
図5の371参照)と第2待機姿勢(
図5の372参照)の間を動くと仮定する。
【0084】
図10を参照すると、以前の映像が提供された後、アイドル映像が提供される。アイドル映像が提供される途中に、ユーザーから選択肢に対応する選択S1が入力される。選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢(すなわち、第1姿勢(3911または3912))をチェックする(S410)。選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢が第1待機姿勢371と類似するかどうかを判断する(S420)。
【0085】
具体的には、選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢(すなわち、第1姿勢)をチェックする方法は多様なである。
【0086】
例えば、画像解析により、第1姿勢と第1待機姿勢371の間の類似度、第1姿勢と第2待機姿勢372の間の類似度を計算することによって、第1姿勢がどの待機姿勢(371または372)と類似するかを判断することができる。
【0087】
または、アイドル映像内の演技者が第1待機姿勢371である時対応する第1タイムスタンプと、第1待機姿勢371と第2待機姿勢372の間の時間間隔と、選択S1の入力を受ける時点の第2タイムスタンプを比較して判断する。例えば、第1タイムスタンプが1時10分10秒であり、第1待機姿勢371と第2待機姿勢372の間の時間間隔が10秒である。すなわち、演技者が第2待機姿勢372になる時間は1時10分20秒が予想される。ここで、第2タイムスタンプが1時10分16秒の場合、1時10分10秒より1時10分20秒により近いので、第1姿勢は第1待機姿勢371より第2待機姿勢372にさらに類似すると判断することができる。
【0088】
選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢が第1待機姿勢371と類似する場合は、第1連結映像C11が提供される(S451)。
【0089】
選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢が第1待機姿勢371と類似していない場合は(すなわち、第2待機姿勢372と類似する場合は)、第2連結映像C12が提供される(S452)。
【0090】
図11は本発明の他の実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法を説明するためのフローチャートである。説明の便宜上
図4ないし
図10を参照して説明した内容と実質的に同じ内容は省略する。
図11で、第1待機姿勢371と第2待機姿勢372の間に第3待機姿勢があり得る。すなわち、アイドル映像で、演技者は第1待機姿勢(
図5の371参照)から第3待機姿勢を経て第2待機姿勢(
図5の372参照)に動き、逆に第2待機姿勢372から第3待機姿勢を経て第1待機姿勢371に動く。
【0091】
図11を参照すると、以前の映像が提供された後、アイドル映像が提供される。アイドル映像が提供される途中に、ユーザーから選択肢に対応する選択S1が入力される。選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢をチェックする(S410)。
【0092】
選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢が第1待機姿勢371と類似するかどうかを判断する(S420)。
【0093】
選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢が第1待機姿勢371と類似する場合は、第1連結映像C11が提供される(S451)。
【0094】
選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢が第1待機姿勢371と類似していない場合は、選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢が第2待機姿勢372と類似するかどうかを判断する(S430)。
【0095】
選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢が第2待機姿勢372と類似する場合は、第2連結映像C12が提供される(S452)。
【0096】
選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢が第2待機姿勢372と類似していない場合は(すなわち、第3待機姿勢と類似する場合は)、第3連結映像が提供される(S453)。
【0097】
図12は本発明のまた他の実施形態によるインタラクティブ仮想現実コンテンツの提供方法について説明するためのフローチャートである。説明の便宜上
図4ないし
図11を参照して説明した内容と実質的に同じ内容は省略する。
図12で、アイドル映像で、演技者は第1待機姿勢(
図5の371参照)から第3待機姿勢を経て第2待機姿勢(
図5の372参照)に動き、逆に第2待機姿勢372から第3待機姿勢を経て第1待機姿勢371に動く。
【0098】
図12を参照すると、以前の映像が提供された後、アイドル映像が提供される。アイドル映像が提供される途中に、ユーザーから選択肢に対応する選択S1が入力される。選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢をチェックする(S410)。
【0099】
選択S1の入力を受ける時点の演技者の姿勢が第1待機姿勢371から移動するかどうかを判断する(S421)。YESは第1待機姿勢371から第3待機姿勢および/または第2待機姿勢372の方向に移動することを意味し、NOは第3待機姿勢および/または第2待機姿勢372から第1待機姿勢371の方向に移動することを意味する。
【0100】
次いで、S421段階でYESの場合、第3待機姿勢から第2待機姿勢372に移動するかどうかを検討する(S423)。
【0101】
S423段階でYESの場合(すなわち、第3待機姿勢から第2待機姿勢372に移動すると)、第2連結映像C12が提供される(S452)。すなわち、第2待機姿勢372から第2姿勢381に動くことを含む第2連結映像C12が提供される。
【0102】
S423段階でNOの場合(すなわち、第1待機姿勢371から第3待機姿勢に移動すると)、第3連結映像が提供される(S453)。すなわち、第3待機姿勢から第2姿勢381に動くことを含む第3連結映像が提供される。
【0103】
一方、S421段階でNOの場合、第2待機姿勢372から第3待機姿勢に移動するかどうかを検討する(S422)。
【0104】
S422段階でYESの場合(すなわち、第2待機姿勢372から第3待機姿勢に移動すると)、第3連結映像が提供される(S453)。すなわち、第3待機姿勢から第2姿勢381に動くことを含む第3連結映像が提供される。
【0105】
S422段階でNOの場合(すなわち、第3待機姿勢から第1待機姿勢371に移動すると)、第1連結映像が提供される(S451)。すなわち、第1待機姿勢371から第2姿勢381に動くことを含む第1連結映像C11が提供される。
【0106】
このようにする理由は次のとおりである。例えば、演技者が第1待機姿勢371から第3待機姿勢に動く途中に、選択S1が入力される。選択S1が入力される時点の演技者の姿勢が第1待機姿勢371により近くても、第1連結映像C11(すなわち、第1待機姿勢371から第2姿勢381への動き)を提供せず、第3連結映像(すなわち、第3待機姿勢から第2姿勢381への動き)を提供する。このように、演技者の運動方向(すなわち、第1待機姿勢371から第3待機姿勢への動き)に合わせて連結映像(すなわち、第3待機姿勢から第2姿勢381への動き)を提供するので、ユーザーは演技者の反応が自然に感じられる。
【0107】
図13は本発明のまた他の実施形態による仮想現実コンテンツの提供方法について説明するための図である。
【0108】
図13を参照すると、アイドル映像内の演技者は、第1待機姿勢371から第2待機姿勢372に動き、その後第2待機姿勢372から第1待機姿勢371に復帰することを繰り返す。
【0109】
前述した内容とは異なり、選択S1の入力を受ける時点に、アイドル映像内の演技者が、第1待機姿勢371より第2待機姿勢372に近くても、アイドル映像内の演技者は第1待機姿勢371に復帰する。第1待機姿勢371に復帰した後に、第1連結映像(すなわち、第1待機姿勢371から第2姿勢381に動き)を提供する。
【0110】
ここで、第1連結映像C11は、演技者の第1待機姿勢371での衣服を、演技者の第2姿勢381での衣服にディゾルブ(dissolve)させるコンピュータグラフィック処理をさらに含み得る。前述したように、第1待機姿勢371での衣服と第2姿勢381での衣服が同じ種類の服であるとしても、折り目、流れなどが異なり得る。したがって、折り目、流れなどを同様にすることによって、分岐映像A1への連結をよりスムーズにすることができる。
【0111】
追加的に、分岐映像の開始区間での、演技者の動作特性をさらにチェックすることができる。動作特性に応じて、演技者の第1待機姿勢371での衣服のうちディゾルブが先に適用される領域が変更され得る。
【0112】
具体的には、例えば、分岐映像の開始区間で、演技者が右側方向に動くことができる。このような場合、第1待機姿勢371での衣服のうち右側部分から先にディゾルブが適用され得る。
図13で右側部分399a、中央部分399b、左側部分399cの順にディゾルブが適用される。一般的にユーザー(観覧客)は演技者が動く方向により注目する。したがって、演技者が動く方向からディゾルブが適用されると、ユーザー(観覧客)は分岐映像A1への連結をさらにスムーズに感じることができる。
【0113】
以上と添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0114】
100 ユーザー装置
200 コンテンツ提供装置
230 通信モジュール
260 プロセッサ
270 メモリ
250 ネットワーク