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特開2022-169211ウエハアライメント装置、半導体製造装置および基板搬送装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022169211
(43)【公開日】2022-11-09
(54)【発明の名称】ウエハアライメント装置、半導体製造装置および基板搬送装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/68 20060101AFI20221101BHJP
【FI】
H01L21/68 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021075093
(22)【出願日】2021-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】520386671
【氏名又は名称】CCTECH JAPAN株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145872
【弁理士】
【氏名又は名称】福岡 昌浩
(74)【代理人】
【識別番号】100091362
【弁理士】
【氏名又は名称】阿仁屋 節雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187632
【弁理士】
【氏名又は名称】橘高 英郎
(72)【発明者】
【氏名】赤池 伸二
(72)【発明者】
【氏名】松永 大輔
(72)【発明者】
【氏名】根岸 真人
(72)【発明者】
【氏名】山田 秀則
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA01
5F131BA02
5F131BA12
5F131BA14
5F131BA22
5F131BA23
5F131BA37
5F131BA39
5F131CA53
5F131CA69
5F131DA36
5F131DA42
5F131DB04
5F131DB32
5F131DB62
5F131DB72
5F131FA33
5F131FA34
5F131FA35
5F131KA13
5F131KA14
5F131KA45
5F131KA62
5F131KA63
5F131KA72
5F131KB03
5F131KB04
5F131KB05
5F131KB12
5F131KB23
5F131KB32
5F131KB53
5F131KB54
5F131KB55
(57)【要約】
【課題】ウエハにおける所定の複数要素のいずれについても適切に検出できるようにする。
【解決手段】ウエハWの外周端縁を含む当該ウエハWの少なくとも一つの主面を撮像する撮像部21と、前記撮像部21による被撮像領域に対して照明光を照射する照明部22と、前記撮像部21による撮像結果に基づき、前記外周端縁の位置、前記ウエハWの方位特定部または前記主面上に形成された識別コードのうちの少なくとも二つを検出する検出部◎と、を備えてウエハアライメント装置を構成する。そして、前記照明部22は、前記ウエハWの周方向の側射照明と前記ウエハWの径方向の側射照明とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハの外周端縁を含む当該ウエハの少なくとも一つの主面を撮像する撮像部と、
前記撮像部による被撮像領域に対して照明光を照射する照明部と、
前記撮像部による撮像結果に基づき、前記外周端縁の位置、前記ウエハの方位特定部または前記主面上に形成された識別コードのうちの少なくとも二つを検出する検出部と、を備え、
前記照明部は、前記ウエハの周方向の側射照明と前記ウエハの径方向の側射照明とを有する
ウエハアライメント装置。
【請求項2】
前記ウエハと前記撮像部との相対位置を移動させる移動機構部を備え、
前記撮像部は、前記ウエハの径方向に延びる帯状領域を前記被撮像領域とし、
前記移動機構部は、前記被撮像領域が前記ウエハの全周にわたるように前記ウエハと前記撮像部との少なくとも一方を移動させる
請求項1に記載のウエハアライメント装置。
【請求項3】
前記撮像部は、ラインセンサである
請求項2に記載のウエハアライメント装置。
【請求項4】
前記照明部は、前記照明光として、可視光の波長域のうちの特定波長の光を選択的に照射するように構成されている
請求項1から3のいずれか1項に記載のウエハアライメント装置。
【請求項5】
前記照明部は、前記特定波長の光として、複数の波長または波長域の光を照射するとともに、各波長または各波長域の光を所定の強度バランスで照射するように構成されている
請求項4に記載のウエハアライメント装置。
【請求項6】
前記ウエハに応じて、前記照明部における前記特定波長を決定する波長決定部
を備える請求項4または5に記載のウエハアライメント装置。
【請求項7】
前記照明部は、複数の発光素子を有し、ある発光素子と他の発光素子とが異なる光強度の光を照射するように構成されている
請求項1から6のいずれか1項に記載のウエハアライメント装置。
【請求項8】
前記照明部は、前記ウエハの径方向に延びるライン状のLEDライトである
請求項1から7のいずれか1項に記載のウエハアライメント装置。
【請求項9】
前記撮像部および前記照明部は、前記ウエハの少なくとも一つの主面と並行に配されている
請求項1から8のいずれか1項に記載のウエハアライメント装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載のウエハアライメント装置を備えて構成される半導体製造装置。
【請求項11】
請求項1から9のいずれか1項に記載のウエハアライメント装置を備えて構成される基板搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ウエハアライメント装置、半導体製造装置および基板搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程では、半導体ウエハ基板(以下「ウエハ」という。)に対して複数工程の処理が施されるが、各工程間でのウエハの位置合わせのためにウエハアライメント装置が用いられる。ウエハアライメント装置としては、例えば、ウエハのノッチまたはオリエンテーションフラット(以下「オリフラ」という。)を含むエッジを撮像することでウエハの位置合わせを行うとともに、ウエハの識別コードを撮像して読み取る機能を兼ね備えて構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-246446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ウエハアライメント装置において、ウエハのエッジや識別コード等といった複数要素について撮像を行う場合には、撮像対象となる各要素に対して照明光を照射する必要がある。しかしながら、照明光の照射態様によっては、複数要素のうちのいずれかについて必ずしも十分なコントラスト画像が得られずに、複数要素の全てを適切に検出できないおそれが生じてしまう。
【0005】
本開示は、ウエハにおける所定の複数要素のいずれについても適切に検出することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、
ウエハの外周端縁を含む当該ウエハの少なくとも一つの主面を撮像する撮像部と、
前記撮像部による被撮像領域に対して照明光を照射する照明部と、
前記撮像部による撮像結果に基づき、前記外周端縁の位置、前記ウエハの方位特定部または前記主面上に形成された識別コードのうちの少なくとも二つを検出する検出部と、を備え、
前記照明部は、前記ウエハの周方向の側射照明と前記ウエハの径方向の側射照明とを有する
技術が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ウエハにおける所定の複数要素のいずれについても適切に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態に係るウエハアライメント装置の概略構成例を模式的に示す説明図である。
図2】本開示の一実施形態に係るウエハアライメント装置の要部構成例を示す説明図であり、(a)はウエハの径方向における位置関係の例を示す図、(b)はウエハの周方向における位置関係の例を示す図である。
図3】本開示の一実施形態に係るウエハアライメント装置における照射光の斜め光成分を例示する説明図であり、(a)はウエハの径方向における斜め光成分の例を示す図、(b)はウエハの周方向における斜め光成分の例を示す図である。
図4】ウエハについての撮像結果であるコントラスト画像の具体例を示す説明図であり、(a)はR成分の光のみをウエハに照射した場合に得られる画像の例を示す図、(b)はG成分の光のみをウエハに照射した場合に得られる画像の例を示す図、(c)はRGBの各色成分を含む白色光をウエハに照射した場合に得られる画像の例を示す図である。
図5】本開示の他の実施形態に係るウエハアライメント装置の要部構成例を示す説明図であり、(a)はウエハの径方向における光強度コントロールの一例を示す図、(b)はウエハの径方向における光強度コントロールの他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<一実施形態>
以下に、本開示の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
以下に説明する本実施形態に係るウエハアライメント装置は、ウエハアライナとも呼ばれ、ウエハの位置合わせ(アライメント処理)を行うことを主たる機能として構成されている。ただし、後述するように、主たる機能に加えて、他の機能(例えば、ウエハの識別機能)についても対応している。
【0011】
位置合わせされるウエハは、例えば半導体装置(半導体デバイス)の製造に用いられるもので、円板状に形成されており、その外周端縁(以下「エッジ」ともいう。)の一部分にノッチまたはオリフラを有して構成されている。ノッチまたはオリフラは、ウエハの結晶方位を特定するための方位特定部の具体例に相当する。また、ウエハは、二つの主面を有して構成されている。ウエハの主面は、外周の端面以外の面である。したがって、ウエハを一方の側から平面視したときの表面および裏面のそれぞれが主面に該当する。また、ウエハを水平面上に載置したときの上面および下面のそれぞれが主面に該当する。さらに、ウエハには、例えば少なくとも一つの主面の端縁近傍に、該ウエハを識別するために識別コードが形成されている。識別コードとしては、例えば文字コードが挙げられるが、これに限定されることはなく、バーコード等の二次元コードであってもよいし、文字コードと二次元コードとの組み合わせであってもよい。
【0012】
本明細書において「ウエハ」という言葉を用いた場合は、「ウエハそのもの」を意味する場合や、「ウエハとその表面に形成された所定の層や膜等との積層体(集合体)」を意味する場合(すなわち、表面に形成された所定の層や膜等を含めてウエハと称する場合)がある。また、本明細書において「ウエハの主面」という言葉を用いた場合は、「ウエハそのものの表面または裏面(各露出面)」を意味する場合や、「ウエハ上に形成された所定の層や膜等の露出面、すなわち、積層体としてのウエハの最表面」を意味する場合がある。
【0013】
本実施形態に係るウエハアライメント装置は、例えば、半導体製造装置に搭載されて用いられる。半導体製造装置は、ウエハに対して所定処理を行うように構成されたもので、その一例として、被検査ウエハにプローブ針を接触させてウエハプローブテストを行うプローブ装置が挙げられる。ただし、これに限定されることはなく、被処理ウエハに対して加圧(減圧)処理、加熱処理、成膜処理、酸化処理、拡散処理、エッチング処理、露光処理、レジスト塗布処理、現像処理、表面検査処理、イオン注入処理、洗浄処理等を行う半導体製造装置に、本実施形態に係るウエハアライメント装置を搭載してもよい。また、半導体製造装置ではなく、ウエハの搬送を行う基板搬送装置に本実施形態に係るウエハアライメント装置を搭載することも可能である。
【0014】
(1)ウエハアライメント装置の構成例
ここで、本実施形態に係るウエハアライメント装置の構成例を説明する。
図1は、本実施形態に係るウエハアライメント装置の概略構成例を模式的に示す説明図である。図2は、本実施形態に係るウエハアライメント装置の要部構成例を示す説明図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態に係るウエハアライメント装置は、基台となるベース部11と、ベース部11から立ち上がる支柱12に支持されるセンサユニット部20と、を有している。センサユニット部20には、有線または無線の通信線を介して、コントロール部30が電気的に接続されている。センサユニット部20およびコントロール部30については、詳細を後述する。
【0016】
また、ウエハアライメント装置は、下方側からウエハWを支持するツイーザ13を有している。ツイーザ13は、ウエハWを搬送するロボットアーム(ただし不図示)の先端に取り付けられている。ロボットアームの動作によって、ツイーザ13は、前工程から受け取ったウエハWをベース部11上の所定位置まで搬送し、また、ベース部11上の所定位置から搬送するウエハWを後工程に受け渡すようになっている。ツイーザ13は、図例のように、別個独立に動作可能な複数(例えば二つ)が設けられていると、ウエハWの処理スループットを向上させる上で好ましい。ただし、必ずしも複数である必要はなく、一つのみが設けられていてもよい。ツイーザ13は、例えば、石英、セラミックス、アルミニウム等の板状部材によって構成される。
【0017】
ベース部11には、所定位置に搬送されたウエハWの下面側の中心近傍をチャックするチャック部14と、チャック部14に昇降動作および回転動作をさせる駆動部15と、が設けられている。駆動部15の上昇動作によって、チャック部14は、ツイーザ13によって搬送されてきたウエハWを下方側から支持してチャック(固定)することが可能となる。また、駆動部15の下降動作によって、チャック部14は、チャックしていたウエハWをツイーザ13に受け渡すことが可能となる。また、駆動部15の回転動作によって、チャック部14は、チャックした状態のウエハWを回転させて、これによりウエハWとセンサユニット部20との相対位置を移動させることが可能となる。つまり、チャック部14および駆動部15は、ウエハWとセンサユニット部20との相対位置を移動させる移動機構部16の一具体例として機能することになる。このようなチャック部14および駆動部15は、例えば、真空チャック、電動モータ、アクチュエータ等の組み合わせによって構成される。
【0018】
図2(a)および(b)に示すように、センサユニット部20は、撮像部21と、照明部22と、を有して構成されている。撮像部21および照明部22は、いずれも、ウエハWの主面と並行に配されている。ここでいう並行とは、ウエハWの主面に沿って並ぶように位置することの意であり、それぞれが平行に位置する場合の他、ほぼ平行とみなせる場合をも含む。
【0019】
撮像部21は、ウエハWの外周端縁Eを含む当該ウエハWの主面を撮像するためのものである。外周端縁Eを含むように撮像することから、撮像部21は、ウエハWの径方向(すなわち、ウエハWの外形を構成する円弧の法線方向)に沿って延びるように構成されており、外周端縁Eを挟んでウエハWの主面上領域と該ウエハWの外周端縁Eよりも外側領域とを跨ぐように配置されている。撮像されるウエハWの主面が該ウエハWの上面である場合を示しているが、必ずしもこれに限定されることはなく、撮像部21は、ウエハWの下面を撮像するように配置されていてもよいし、ウエハWの上下面の両方を撮像するように配置されていてもよい。つまり、撮像部21は、ウエハWの外周端縁Eを含む当該ウエハWの少なくとも一つの主面を撮像するものである。どの面を撮像する場合であっても、撮像部21は、ウエハWの径方向に延びる帯状領域を被撮像領域とすることになる。このような撮像部21は、例えば、複数の撮像素子(ピクセル)がウエハWの径方向に沿ってライン状に並ぶCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)ラインセンサまたはCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ(以下、これらを「ラインセンサ」と総称する。)によって構成される。以下、本実施形態においては、撮像部21のことをラインセンサ21と呼ぶこともある。
【0020】
照明部22は、ラインセンサ21による被撮像領域に対して照明光を照射するためのものである。つまり、照明部22は、ラインセンサ21に撮像されるウエハWの主面に対して照明光を照射するように構成されている。このような照明部22は、例えば、ライン状に並ぶ複数の発光素子を有し、各発光素子を発光させることで照明光を照射するLED(LIGHT Emitting Diode)ライト22によって構成される。以下、本実施形態においては、照明部22のことをLEDライト22と呼ぶこともある。
【0021】
LEDライト22は、複数の発光素子がライン状に並ぶように構成されているが、撮像部21による被撮像領域がウエハWの径方向に延びる帯状領域であることから、これに対応して、各発光素子がウエハWの径方向に沿って並ぶように配置されている。つまり、LEDライト22は、ラインセンサ21に沿って、複数の発光素子がウエハWの径方向にライン状に延びるように配置されている。
【0022】
また、LEDライト22は、複数の発光素子が並ぶライン(列)を複数有して構成されている。つまり、LEDライト22は、少なくとも、ラインセンサ21の一方の側にて各発光素子がウエハWの径方向に並ぶライン部22aと、ラインセンサ21の他方の側にて各発光素子がウエハWの径方向に並ぶライン部22bとを有しており、各ライン部22a,22bがラインセンサ21を挟んで並設されて構成されている。これにより、LEDライト22は、ラインセンサ21を挟んで、複数のライン部22a,22bがウエハWの周方向(すなわち、ウエハWの外形を構成する円弧の接線方向)に振り分け配置されることになる。
【0023】
LEDライト22は、複数の発光素子を発光させて照明光を照射するように構成されているが、該照明光として、可視光の波長域のうちの特定波長の光を選択的に照射するように構成されていることが好ましい。また、LEDライト22は、特定波長の光として、複数の波長または波長域の光を照射するとともに、各波長または各波長域の光を所定の強度バランスで照射するように構成されていることが好ましい。特定波長の光および所定の強度バランスについては、詳細を後述する。
【0024】
図1に示すコントロール部30は、ラインセンサ21およびLEDライト22を有するセンサユニット部20と電気的に接続することで、センサユニット部20に対する動作制御処理を行うものである。コントロール部30は、有線または無線の通信線を介して図示せぬコンピュータ装置(以下「PC」と略称する。)が電気的に接続されており、そのPCと連携して動作するようになっている。コントロール部30がPCと連携して行う動作制御処理には、ラインセンサ21で得られる撮像結果に対する画像処理や、LEDライト22が発する光の波長制御処理等、が含まれる。このような動作制御処理を行うことで、コントロール部30は、詳細を後述するように、ラインセンサ21による撮像結果に基づき所定項目情報についての検出を行う検出部として機能し、また、コントロール部30と連携するPCは、ウエハ中心位置の演算処理やウエハ識別コードの文字認識処理を行うことになる。さらに、コントロール部30は、PCとの連携により、LEDライト22が発する光の波長を決定する波長決定部として機能することになる。コントロール部30は、例えば、画像処理チップ等のLSI(Large Scale Integration)を搭載した基板モジュールによって構成される。PCは、所定プログラムのインストールにより所望の処理動作を行い得るものであれば、汎用のコンピュータ装置によって構成されたものであってもよいし、専用のコンピュータ装置として構成されたものであってもよい。
【0025】
(2)ウエハアライメント装置における処理動作例
次に、上述した構成のウエハアライメント装置における処理動作例について説明する。
【0026】
(処理動作例の概要)
アライメント処理の対象となるウエハWを前工程から受け渡されると、ウエハアライメント装置では、そのウエハWをツイーザ13がベース部11上の所定位置(すなわち、チャック部14がチャックして回転させ得る位置)まで搬送する。ウエハWが所定位置に到達すると、その後、駆動部15がチャック部14を上昇させ、チャック部14がウエハWの下面側の中心近傍をチャックする。これにより、ウエハWは、ツイーザ13から離脱してチャック部14に支持される。チャック部14がウエハWを支持すると、駆動部15がチャック部14を回転させる。チャック部14が回転すると、チャック部14に支持されるウエハWも、その中心近傍を回転中心として回転する。これにより、ウエハWは、その外周端縁Eが全周にわたってラインセンサ21による被撮像領域を通過するように、センサユニット部20との相対位置の移動が行われる。つまり、センサユニット部20の側からみると、被撮像領域がウエハWの全周にわたるように、ウエハWとの相対位置の移動が行われることになる。
【0027】
ウエハWとセンサユニット部20との相対位置の移動が行われると、センサユニット部20では、LEDライト22が照明光を照射するとともに、ラインセンサ21が被撮像領域の撮像を行う。これにより、ラインセンサ21は、ウエハWの全周にわたり、外周端縁Eを含む撮像結果(画像データ)を得ることになる。ラインセンサ21で得られた画像データは、ラインセンサ21からコントロール部30へ送られる。
【0028】
ラインセンサ21で得られた画像データを受け取ると、コントロール部30は、受け取った画像データに所定の画像処理を施し、画像処理後の画像データをPCに送る。そして、PCは、その画像データからアライメント処理に必要な所定項目情報の検出を行う。
【0029】
例えば、コントロール部30と連携するPCは、画像データに対するエッジ検出技術等を利用して、ウエハWの外周端縁Eの位置を全周にわたって検出する。ウエハWの外周端縁Eの位置を認識できれば、その認識結果から該ウエハWの中心座標の位置情報を特定することができる。したがって、ウエハWの外周端縁Eの位置は、アライメント処理に必要な所定項目情報の一例に該当する。
【0030】
また、例えば、コントロール部30と連携するPCは、画像データに対するエッジ検出技術や特徴量抽出技術等を利用して、ウエハWの方位特定部(すなわち、ノッチまたはオリフラ)の形成位置を検出する。ウエハWの方位特定部の位置を認識できれば、その認識結果から該ウエハWの結晶方位を特定することができる。したがって、ウエハWの方位特定部の位置は、アライメント処理に必要な所定項目情報の他の一例に該当する。
【0031】
また、例えば、コントロール部30と連携するPCは、画像データに対する文字認識技術やパターン認識技術等を利用して、ウエハWの識別コードを検出する。ウエハWの識別コードの内容を認識できれば、その認識結果から該ウエハWを他のウエハWと識別することができ、さらには該ウエハWの仕様や状態等を特定することも可能となる。このことは、特に、多数のウエハWに対して連続的にアライメント処理を行う場合に非常に重要となる。したがって、ウエハWの識別コードは、アライメント処理に必要な所定項目情報のさらに他の一例に該当する。
【0032】
コントロール部30と連携するPCは、上述したアライメント処理に必要な所定項目情報のうち、少なくとも二つ、好ましくは上述した三つの全てについて、検出を行うものとする。つまり、PCは、ラインセンサ21による撮像結果に基づき、ウエハWの外周端縁Eの位置、該ウエハWの方位特定部または該ウエハWの主面上に形成された識別コードのうちの少なくとも二つ、好ましくは三つの全てを検出する。検出する所定項目情報が多いほど、アライメント処理の精度向上が図れるからである。
【0033】
コントロール部30と連携するPCが所定項目情報についての検出を行うと、その後、駆動部15がチャック部14の回転を停止させ、さらにチャック部14を下降させる。これにより、ウエハWは、ツイーザ13によって支持される。ウエハWを支持すると、ツイーザ13は、そのウエハWを搬送して後工程に受け渡す。このとき、ウエハWの搬送とともに、コントロール部30は、そのウエハWについて検出した所定項目情報に基づく所定のアライメント情報(例えば、位置補正情報)を、ツイーザ13を動作させるロボットアームのコントローラまたは後工程でウエハWが受け渡される装置のコントローラに通知する。または、チャック部14によってウエハWを降下する前にアクチュエータがウエハ中心位置の補正を行い、その後、ウエハWをツイーザ13に降下することで中心補正やノッチ位置の決定を行ってもよい。これにより、ウエハWを後工程に受け渡す前の段階、ウエハWを後工程に受け渡す際、または、ウエハWを後工程に受け渡した後の段階において、所定のアライメント情報に基づく位置補正処理等が行われ、その結果としてウエハWの位置合わせ(アライメント処理)が行われることになる。
【0034】
以上のように、本実施形態に係るウエハアライメント装置は、ラインセンサ21による撮像結果に基づき所定項目情報についての検出を行い、その検出結果を用いてウエハWのアライメント処理を行う。したがって、ウエハWのアライメント処理を、非接触で、迅速かつ精度良く行うことが実現可能となる。
【0035】
しかも、本実施形態に係るウエハアライメント装置は、ウエハWのアライメント処理にあたり、所定項目情報であるウエハWの外周端縁Eの位置、該ウエハWの方位特定部、該ウエハWの主面上に形成された識別コードについて、これらを別々のセンサで検出するのではなく、一つのラインセンサ21で纏めて検出する。したがって、装置構成の複雑化を抑制することができ、これにより装置の小型化や低コスト化等の実現が容易化する。
【0036】
(撮像処理の詳細)
続いて、以上に説明した一連の処理動作例のうち、ラインセンサ21による撮像結果を得る際の処理動作につき、さらに詳しく説明する。
【0037】
上述したように、本実施形態に係るウエハアライメント装置は、一つのラインセンサ21によって、ウエハWの外周端縁Eの位置、該ウエハWの方位特定部、該ウエハWの主面上に形成された識別コードについての検出を行う。つまり、同一のラインセンサ21で撮像した同一の撮像結果から、それぞれについての検出を行う。
【0038】
その場合に、ラインセンサ21による被撮像領域に対する照明光が、例えば同軸落射照明や一方向のみの側射照明等によるものであると、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのそれぞれについて、必ずしも十分なコントラスト画像が得られるとは限らない。十分なコントラスト画像が得られないと、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのいずれかについて、適切に検出できないおそれがある。
【0039】
このことを踏まえ、本実施形態に係るウエハアライメント装置では、図2(a)および(b)に示すように、照明光を照射するLEDライト22が、ラインセンサ21に沿ってウエハWの径方向に延びるライン部22a,22bを有するとともに、複数のライン部22a,22bがラインセンサ21を挟んでウエハWの周方向に振り分け配置されている。
【0040】
LEDライト22がウエハWの径方向に延びていると、そのLEDライト22からの光の散乱(回折)によって、ラインセンサ21による被撮像箇所に対しては、ウエハWの径方向に沿って斜めに当たる成分を含む光が照射される(図2(a)中における矢印L1参照)。したがって、LEDライト22は、ウエハWの径方向に延びるように配置されることで、ウエハWの径方向の側射照明を構成することになる。
【0041】
また、LEDライト22の各ライン部22a,22bがウエハWの周方向に振り分け配置されていると、各ライン部22a,22bからの光の散乱(回折)によって、ラインセンサ21による被撮像箇所に対しては、ウエハWの周方向に沿って斜めに当たる成分を含む光が照射される(図2(b)中における矢印L2参照)。したがって、LEDライト22は、ウエハWの周方向に振り分け配置されることで、ウエハWの周方向の側射照明を構成することになる。
【0042】
つまり、本実施形態に係るウエハアライメント装置において、LEDライト22は、ウエハWの周方向の側射照明と、ウエハWの径方向の側射照明と、を有して構成されている。
【0043】
LEDライト22がウエハWの周方向および径方向の側射照明を有していれば、ラインセンサ21による被撮像箇所への照明光には、ウエハWの周方向の斜め光成分と径方向の斜め光成分とが含まれる。特に、上述したように、LEDライト22がウエハWの径方向に延び、かつ、各ライン部22a,22bがウエハWの周方向に振り分け配置されていれば、被撮像箇所には、その被撮像箇所を囲う四方向のそれぞれからの斜め光成分が含まれる。つまり、ラインセンサ21による被撮像箇所に対しては、四方向のそれぞれから照明光が照射される。
【0044】
したがって、ウエハWの周方向および径方向の側射照明を用いれば、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのそれぞれについて、十分なコントラスト画像が得られるようになる。具体的には、例えば、ウエハWの外周端縁Eについては、ウエハWの径方向の側射照明によって十分なコントラスト画像が得られる。また、例えば、ウエハWの方位特定部については、ウエハWの周方向の側射照明またはウエハWの径方向の側射照明の少なくとも一方によって十分なコントラスト画像が得られる。また、例えば、ウエハWの識別コードについては、ウエハWの周方向の側射照明により十分なコントラスト画像が得られる。このことは、特に四方向のそれぞれからの照射を行うことによって、確実なものとすることができる。
【0045】
このように、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのそれぞれについて十分なコントラスト画像が得られるので、コントロール部30は、一つのラインセンサ21で撮像した撮像結果に基づく場合であっても、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのいずれについても適切に検出することができるようになる。
【0046】
以上のようなラインセンサ21による撮像処理に際して、移動機構部16は、ウエハWを回転させることで、そのウエハWとセンサユニット部20との相対位置を移動させる。したがって、ウエハWの全周にわたって撮像結果を得る必要がある場合であっても、移動機構部16を備えることで、ウエハWの全体ではなく一部領域のみを撮像するラインセンサ21を用いることができ、センサユニット部20の小型化が図れる。また、ラインセンサ21がウエハWの一部領域のみを撮像する場合であっても、移動機構部16を備えることで、ウエハWの全周にわたって撮像結果を得ることができ、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのそれぞれについての検出に支障を来してしまうことがない。
【0047】
撮像処理に必要となる照明光には、上述したように、ウエハWの周方向の斜め光成分と径方向の斜め光成分とが含まれる。その場合に、斜め光成分は、一具体例として、以下のようなものが考えられる。
図3は、本実施形態に係るウエハアライメント装置における照射光の斜め光成分を例示する説明図である。
例えば、図3(a)に示すように、ウエハWの径方向における斜め光成分については、ウエハWの法線方向に対する角度θ1が、例えば、最大で85°程度となるようなものであることが好ましい。このような角度で斜め方向の光を照射すれば、上述したような十分なコントラスト画像を確実に得られるようになる。
また、ウエハWの周方向における斜め光成分についても、上述した径方向における斜め光成分の場合と同様の照射角度であることが考えられる。ただし、ウエハWの周方向における斜め光成分については、各ライン部22a,22bが振り分け配置されていることから、以下のようなものとしてもよい。すなわち、LEDライト22は、各ライン部22a,22bがラインセンサ21を挟んで振り分け配置されており、これによりウエハWの周方向の側射照明を構成する。そのため、各ライン部22a,22bにおいては、例えば、図3(b)に示すように、それぞれにおける発光素子を互いにラインセンサ21による被撮像箇所に向けて傾けて配置することが可能である。このように発光素子を配置した場合、各ライン部22a,22bからは、ウエハWの主面に対する角度θ2が、例えば、60°±20°、より好ましくは60°±15°である方向から光が照射される。これにより、上述したような十分なコントラスト画像を確実に得られるようにしつつ、光の指向性が高い発光素子を使用し得るようになる。換言すると、各ライン部22a,22bは、上述したような方向から光を照射し得る間隔で振り分け配置されていることが好ましい。
なお、ここで挙げた斜め光成分の具体的な照射角度は、単なる例示に過ぎず、これに限定されるものではない。つまり、斜め光成分の照射角度や各ライン部22a,22bの配置間隔等については、LEDライト22を構成する発光素子の仕様や、ラインセンサ21が撮像処理を行う際の焦点距離等を踏まえた上で、必要に応じて適宜設定されたものであればよい。
【0048】
(照明光の波長の具体例)
ラインセンサ21による撮像処理にあたり、LEDライト22が照射する照明光は、例えば、可視光の波長域(380nm~750nm程度)の全帯域を含む光(白色光)を用いることができる。ただし、例えば、LEDライト22が波長の選択に対応していれば、可視光の波長域のうちの特定波長の光を選択的に照射するようにしてもよい。
【0049】
特定波長の光とは、可視光の波長域のうちの一部に相当する波長または波長域の光であり、予め設定された任意の波長または波長域の光のことをいう。具体的には、例えばRGB成分のうちのR成分の光のみを照射する場合であれば、600nm~750nmの波長域の光、より好ましくは630nm±15nmの光が、特定波長の光に該当する。また、例えばRGB成分のうちのG成分の光のみを照射する場合であれば、490nm~550nmの波長域の光、より好ましくは520nm±15nmの光が、特定波長の光に該当する。また、例えばRGB成分のうちのB成分の光のみを照射する場合であれば、380nm~480nmの波長域の光、より好ましくは465nm±10nmの光が、特定波長の光に該当する。勿論、特定波長の光は、RGB成分のうちのいずれかの色成分の光に限定されるものではなく、RGB以外の色成分に相当する波長または波長域の光であってもよいし、複数の色成分を組み合わせた波長または波長域の光であってもよい。
【0050】
また、選択的に照射とは、特定波長の光のみを選択して照射することをいう。選択は、固定的なものであってもよいし、可変し得るものであってもよい。
【0051】
ここで、照射する光の波長とコントラスト画像との関係について、具体例を挙げて説明する。
図4は、ウエハについての撮像結果であるコントラスト画像の具体例を示す説明図であり、(a)はR成分の光のみをウエハに照射した場合に得られる画像の例を示す図、(b)はG成分の光のみをウエハに照射した場合に得られる画像の例を示す図、(c)はRGBの各色成分を含む白色光をウエハに照射した場合に得られる画像の例を示す図である。
なお、図4(a)~図4(c)に示す各例は、照射する光の波長を除き、撮像対象となるウエハW、照明光の照射時間、パルス幅、デューティ比等の各種撮像条件がすべて同一であるものとする。
【0052】
例えば、図4(a)に示す例では、ウエハWの外周端縁(エッジ)、方位特定部(ノッチ)、識別コード(文字コード)のそれぞれについて、背景に対するコントラスト差が大きい画像(すなわち、十分なコントラスト画像)が得られているが、ウエハWの面上に形成されているパターンの映り込みが発生する傾向がある。また、例えば、図4(b)に示す例では、ウエハWの外周端縁(エッジ)、方位特定部(ノッチ)、識別コード(文字コード)のそれぞれについて、背景に対するコントラスト差が大きい画像が得られている。また、例えば、図4(c)に示す例では、ウエハWの識別コード(文字コード)については、背景に対するコントラスト差が大きい画像が得られているが、ウエハWの外周端縁(エッジ)および方位特定部(ノッチ)については、背景に対するコントラスト差が小さく、見え辛くなっていることがわかる。
【0053】
このように、同一のウエハWについて、照射する光の波長を除きすべて同一の撮像条件で撮像処理を行っても、照射する光の波長によっては、撮像結果であるコントラスト画像が異なるものとなり得る。このことは、ウエハWからの撮像結果の取得に適した波長の光を用いれば、そのウエハWについての撮像結果として、十分なコントラスト画像を得ることが可能になることを意味する。例えば、上述した例の場合、図4(b)に示すように、G成分の光を用いれば、ウエハWの面上パターンの映り込みを抑制しつつ、ウエハWの外周端縁(エッジ)、方位特定部(ノッチ)、識別コード(文字コード)のそれぞれについて、十分なコントラスト画像が得られるようになる。
【0054】
つまり、例えば、白色光では十分なコントラスト画像が得られない撮像条件の場合であっても、特定波長の光を選択的に照射することで、十分なコントラスト画像が得られるようになる。したがって、特定波長の光を選択的に照射すれば、ラインセンサ21による撮像処理に際して、ウエハWからの撮像結果の取得に適した光を用いることができ、その結果として、ウエハWの外周端縁(エッジ)、方位特定部(ノッチ)、識別コード(文字コード)のいずれについても適切に検出する上で非常に有用なものとなる。
【0055】
ただし、特定波長の光は、その波長または波長域が一意に特定されるものではない。例えば、撮像対象となるウエハWの仕様や成膜状態等が異なれば、特定波長となる波長または波長域も異なり得る。また、ラインセンサ21およびLEDライト22の仕様や撮像条件等が異なれば、特定波長となる波長または波長域も異なり得る。つまり、特定波長の光は、事前のシミュレーションや実験等の結果に基づき、撮像条件等(特に、撮像対象となるウエハW)に応じて、その波長または波長域が予め設定されたものであればよい。
【0056】
また、特定波長の光は、既述のように、複数の色成分を組み合わせた波長または波長域の光であってもよい。つまり、LEDライト22は、特定波長の光として、複数の波長または波長域の光を照射するものであってもよい。その場合に、例えば、LEDライト22が光の強度バランスの可変に対応していれば、各波長または各波長域の光を所定の強度バランスで照射するようにしてもよい。
【0057】
ここでいう複数の波長または波長域の光には、例えば、RGBの各色成分のうちの少なくとも二つが該当する。ただし、RGBの各色成分に限定されるものではなく、RGB以外の色成分に相当するものであってもよい。
【0058】
所定の強度バランスとは、各波長または各波長域の光の強度バランスが所定の関係にあることを意味する。所定の関係は、予め設定された関係であればよいが、特にそれぞれの強度バランスが不均一であることをいう。具体的には、例えば特定波長の光としてRGBの各色成分を組み合わせる場合であれば、R成分の光を75%~85%程度のデューティ(点灯時間)、G成分の光を50%~60%程度のデューティ、B成分の光を40%~50%程度のデューティとなるように、それぞれの関係を調整して照射することが考えられる。ただし、それぞれの強度バランスが全て同一の場合を排除するものではない。なお、所定の関係は、固定的なものであってもよいし、可変し得るものであってもよい。
【0059】
このように、各波長または各波長域の光を所定の強度バランスで照射すれば、ウエハWからの撮像結果の取得に適した強度バランスの組み合わせの光を用いることができる。つまり、例えば、ある波長または波長域の光のみでは十分なコントラスト画像を得ることが困難な撮像条件の場合であっても、撮像対象となるウエハWについての撮像結果として、十分なコントラスト画像が得られるようになる。したがって、各波長または各波長域の光を所定の強度バランスで照射することで、ラインセンサ21による撮像処理に際して、ウエハWからの撮像結果の取得に適した光を用いることができ、その結果として、ウエハWの外周端縁(エッジ)、方位特定部(ノッチ)、識別コード(文字コード)のいずれについても適切に検出する上で非常に有用なものとなる。
【0060】
以上のような特定波長の光については、その波長または波長域(各波長または各波長域の光の強度バランスを含む)をコントロール部30が決定するようにしてもよい。その場合に、コントロール部30は、撮像対象となるウエハWに応じて、特定波長についての決定を行うようにすることが考えられる。
【0061】
具体的には、コントロール部30と連携するPCは、例えば、ウエハWの種類、仕様、成膜状態等に関する情報と、それぞれに対応する特定波長に関する情報とを、互いに関連付けて予め記憶保持しておく。そして、撮像対象となるウエハWに関する情報を図示せぬ上位装置や操作パネル等から受け取ると、記憶保持情報に基づいて、当該ウエハWに対してLEDライト22が発する光の波長を決定する。このようにして、コントロール部30と連携するPCは、特定波長についての決定を行う。
【0062】
特定波長を決定した後、コントロール部30は、LEDライト22が発する光の波長制御処理を行う。例えば、LEDライト22が各色成分別の発光素子を有していれば、コントロール部30は、決定した特定波長に対応する発光素子のみが発光するように、LEDライト22における各発光素子の駆動を制御する。強度バランスを調整する場合であれば、各発光素子の駆動を個別に制御する。これにより、LEDライト22からは、コントロール部30が行う動作制御処理に従いつつ、特定波長の光がウエハWに対して照射されることになる。
【0063】
このように、コントロール部30と連携するPCがウエハWに応じて特定波長を決定するように構成されていれば、どのようなウエハWが撮像対象となる場合であっても、そのウエハWの種類、仕様、成膜状態等に応じて、特定波長を適宜調整することができる。したがって、ラインセンサ21による撮像処理に際して、十分なコントラスト画像が得られるようになり、ウエハWの外周端縁(エッジ)、方位特定部(ノッチ)、識別コード(文字コード)のいずれについても適切に検出する上で非常に有用なものとなる。しかも、どのようなウエハWにも適切に対応し得るようになるので、ウエハWの取り扱いに関する汎用性を十分に確保することができる。このことは、特にウエハアライメント装置を半導体製造装置や基板搬送装置等に搭載した場合に非常に有用である。半導体製造装置や基板搬送装置等が利用される半導体製造工程では、様々なウエハWが処理対象となる可能性が非常に高いからである。
【0064】
(3)本実施形態の効果
本実施形態によれば、以下に示す一つまたは複数の効果を奏する。
【0065】
(a)本実施形態においては、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのそれぞれについて、一つのラインセンサ21による撮像結果に基づいて検出することができる。したがって、これらの検出結果を用いて行うウエハWのアライメント処理を、非接触で、迅速かつ精度良く行うことが実現可能となる。
しかも、本実施形態においては、ラインセンサ21による被撮像箇所に対して照明光を照射するLEDライト22が、ウエハWの周方向の側射照明と、ウエハWの径方向の側射照明と、を有している。そのため、ラインセンサ21による撮像処理に際して、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのそれぞれについて、十分なコントラスト画像が得られる。したがって、コントロール部30は、一つのラインセンサ21で撮像した撮像結果に基づく場合であっても、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのいずれについても適切に検出することができる。
つまり、本実施形態によれば、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードといった所定の複数要素のいずれについても、適切に検出することができる。
【0066】
(b)本実施形態においては、ラインセンサ21による撮像処理に際して、移動機構部16がウエハWとセンサユニット部20との相対位置を移動させる。したがって、ウエハWの全周にわたって撮像結果を得る必要がある場合であっても、移動機構部16を備えることで、ウエハWの全体ではなく一部領域のみを撮像するラインセンサ21を用いることができ、センサユニット部20の小型化が図れる。また、ラインセンサ21がウエハWの一部領域のみを撮像する場合であっても、移動機構部16を備えることで、ウエハWの全周にわたって撮像結果を得ることができ、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのそれぞれについての検出に支障を来してしまうことがない。
【0067】
(c)本実施形態においては、ラインセンサ21を用いて撮像処理を行うので、簡素で安価な装置構成が実現可能となる。また、ウエハWの径方向に延びる帯状領域については、一度の撮像で撮像結果を得ることができるので、例えば単眼カメラを走査する必要がある場合に比べると、撮像処理の迅速化が図れる。
【0068】
(d)本実施形態で説明したように、撮像処理に必要となる照明光を照射するLEDライト22が、当該照明光として、可視光の波長域のうちの特定波長の光を選択的に照射すれば、ウエハWからの撮像結果の取得に適した光を用いることができる。したがって、ラインセンサ21による撮像処理に際して、ウエハWに応じて十分なコントラスト画像が得られるようになり、その結果として、ウエハWの外周端縁、方位特定部、識別コードのいずれについても適切に検出する上で非常に有用なものとなる。
【0069】
(e)本実施形態で説明したように、撮像処理に必要となる照明光を照射するLEDライト22が、特定波長の光として、複数の波長または波長域の光を照射するとともに、各波長または各波長域の光を所定の強度バランスで照射すれば、ウエハWからの撮像結果の取得に適した強度バランスの組み合わせの光を用いることができる。つまり、例えば、ある波長または波長域の光のみでは十分なコントラスト画像を得ることが困難な撮像条件の場合であっても、十分なコントラスト画像が得られるようになる。したがって、ラインセンサ21による撮像処理に際して、ウエハWに応じて十分なコントラスト画像が得られるようになり、その結果として、ウエハWの外周端縁、方位特定部、識別コードのいずれについても適切に検出する上で非常に有用なものとなる。
【0070】
(f)本実施形態で説明したように、LEDライト22による特定波長の光の照射にあたり、その特定波長(各波長または各波長域の光の強度バランスを含む)についての決定をコントロール部30と連携するPCが行えば、どのようなウエハWが撮像対象となる場合であっても、そのウエハWの種類、仕様、成膜状態等に応じて、特定波長を適宜調整することができる。したがって、ラインセンサ21による撮像処理に際して、十分なコントラスト画像が得られるようになり、ウエハWの外周端縁、方位特定部、識別コードのいずれについても適切に検出する上で非常に有用なものとなる。しかも、どのようなウエハWにも適切に対応し得るようになるので、ウエハWの取り扱いに関する汎用性を十分に確保することができる。
【0071】
(g)本実施形態においては、ウエハWの径方向に延びるライン状のLEDライト22を用いている。さらに詳しくは、ライン状のLEDライト22が、ラインセンサ21に沿ってウエハWの径方向に延びるライン部22a,22bを有するとともに、複数のライン部22a,22bがラインセンサ21を挟んでウエハWの周方向に振り分け配置されている。このようなLEDライト22を用いることで、簡素で安価な装置構成が実現可能となる。しかも、ライン状のLEDライト22によって、周方向の側射照明と径方向の側射照明との両方を実現することができる。
【0072】
(h)本実施形態においては、撮像部21および照明部22が、ウエハWの主面と並行に配されている。したがって、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードのそれぞれについて十分なコントラスト画像を得る上で、非常に適した配置とすることができ、しかも配置の省スペース化を実現する上でも非常に有用なものとなる。
【0073】
(i)本実施形態で説明したウエハアライメント装置は、例えば、半導体製造装置や基板搬送装置等に搭載されて用いられる。したがって、ウエハアライメント装置が迅速かつ精度良くアライメント処理を行うことにより、半導体製造装置や基板搬送装置等においても、処理スループットや信頼性等の向上が図れるようになる。また、ウエハアライメント装置の小型化や低コスト化等の実現により、半導体製造装置や基板搬送装置等においても、小型化や低コスト化等の実現が容易化する。しかも、半導体製造装置や基板搬送装置等では、様々なウエハWが処理対象となる可能性が非常に高いが、本実施形態で説明したウエハアライメント装置を搭載することで、様々なウエハWに容易かつ適切に対応することが可能となる。
【0074】
<他の実施形態>
次に、本開示の他の実施形態について説明する。ここでは、主として上述した一実施形態との相違点を説明し、相違なき点については説明を省略する。
【0075】
上述した一実施形態では、LEDライト22が照射する照明光について、波長(各波長または各波長域の光の強度バランスを含む)をコントロールする場合を例に挙げたが、ここで説明する他の実施形態では、そのような波長コントロールに加えて、または波長コントロールとは別に、LEDライト22における各発光素子からの光の光強度をコントロールする。ここでいう光強度とは、光エネルギーの大きさ(単位:ジュール)、光量の大きさ(単位:ルーメン・秒)、照度の大きさ(単位:ルクス)、光度の大きさ(単位:カンデラ)のいずれか、またはこれらを適宜組み合わせたものをいう。
【0076】
図5は、他の実施形態に係るウエハアライメント装置の要部構成例を示す説明図である。
図例のように、ここで説明するウエハアライメント装置におけるLEDライト22は、複数の発光素子を有している。そして、ウエハWの径方向に並ぶ各発光素子について、ある発光素子と他の発光素子とが異なる光強度の光を照射するように構成されている。光強度の相違は、例えば、ある発光素子と他の発光素子とに繋がる配線を別のものとすることによって実現可能である。
【0077】
具体的には、例えば図5(a)に示すように、ウエハWの径方向に並ぶ各発光素子のうち、ウエハWの外周側に位置する発光素子(図例では最外の発光素子)による照射光の光強度を、他の発光素子による照射光の光強度よりも強くする。このようにすれば、ウエハWの外周端縁Eで得られる反射光の成分が強くなるため、その外周端縁Eについてより一層十分なコントラスト画像が得られるようになり、外周端縁Eが検出しやすくなる。
【0078】
また、例えば図5(b)に示すように、ウエハWの径方向に並ぶ各発光素子のうち、ウエハWの内周側に位置する発光素子(図例では最内の発光素子)による照射光の光強度を、他の発光素子による照射光の光強度よりも強くする。このようにすれば、例えば、ウエハWが、外周側が肉厚に構成された断面形状を有するウエハである場合に、その肉厚となる境界部分で得られる反射光の成分が強くなるため、その境界部分について十分なコントラスト画像が得られるようになり、その境界部分の位置を適切に把握できるようになる。このことは、境界部分の位置把握のみならず、その境界部分の近傍に配された識別コードを適切に検出する上でも、非常に有用である。
【0079】
このように、ウエハWの径方向に並ぶ各発光素子による照射光の光強度を相違させれば、ラインセンサ21による被撮像領域にウエハWが有する段差状の形状部分(例えば、ウエハWの外周端縁E、外周側肉厚の断面形状を有するウエハにおける肉厚境界部分等)を含む場合であっても、その形状部分を適切に検出することができる。つまり、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードといった所定の複数要素を適切に検出する上で非常に有用なものとなる。
【0080】
以上のような光強度の相違、すなわちどの発光素子の光強度を強くするについては、撮像対象となるウエハWに応じて、コントロール部30が決定するようにしてもよい。具体的には、コントロール部30と連携するPCは、例えば、ウエハWの種類、仕様、成膜状態等に関する情報と、LEDライト22における各発光素子の位置に関する情報とを、互いに関連付けて予め記憶保持しておく。そして、撮像対象となるウエハWに関する情報を図示せぬ上位装置や操作パネル等から受け取ると、記憶保持情報に基づいて、どの発光素子の光強度を強くするか、どの程度強くするかを決定する。このようにすれば、どのようなウエハWが撮像対象となる場合であっても、ラインセンサ21による撮像処理に際して、十分なコントラスト画像が得られるようになり、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードといった所定の複数要素のいずれについても適切に検出する上で非常に有用なものとなる。しかも、どのようなウエハWにも適切に対応し得るようになるので、ウエハWの取り扱いに関する汎用性を十分に確保することができる。このことは、特にウエハアライメント装置を半導体製造装置や基板搬送装置等に搭載した場合に非常に有用である。半導体製造装置や基板搬送装置等が利用される半導体製造工程では、様々なウエハWが処理対象となる可能性が非常に高いからである。
【0081】
なお、各発光素子による照射光の光強度を相違させる場合に、ウエハWの外周端縁E、方位特定部、識別コードといった所定の複数要素をのいずれについても適切に検出する上では、各発光素子を有するラインセンサ21がウエハWの周方向および径方向の側射照明に対応したものであることが好ましい。ただし、必ずしもこれに限定されることはなく、例えば、ラインセンサ21が側射照明に対応していなくても、ウエハWの径方向に並ぶ各発光素子による照射光の光強度を相違させることで、ウエハWが有する段差状の形状部分の検出を適切に行えるという効果を奏する。
【0082】
<変形例等>
以上に、本開示の一実施形態および他の実施形態を具体的に説明したが、本開示が上述の各実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
【0083】
上述の各実施形態では、ウエハWにおける所定の複数要素として、当該ウエハWの外周端縁、方位特定部、識別コードのそれぞれを検出する場合を例に挙げたが、本開示がこれに限定されることはない。つまり、本開示は、必ずしもウエハWの外周端縁、方位特定部、識別コードの全てを検出する必要はなく、これらのうちの少なくとも二つを検出する場合であれば適用可能である。その場合であっても、ウエハWの周方向および径方向の側射照明を利用することで、十分なコントラスト画像が得られるようになり、少なくとも二つの検出項目のいずれについても、適切に検出することができる。
【0084】
上述の各実施形態では、ウエハWとセンサユニット部20との相対位置移動にあたり、移動機構部16がウエハWを回転させる場合を例に挙げたが、本開示がこれに限定されることはない。つまり、ウエハWとセンサユニット部20との相対位置移動は、センサユニット部20の側を移動させるようにしてもよいし、ウエハWとセンサユニット部20との両方を移動させるようにしてもよい。
【0085】
上述の各実施形態では、ラインセンサ21を用いて撮像処理を行う場合を例に挙げたが、本開示がこれに限定されることはない。つまり、撮像処理を行う撮像部21は、ラインセンサではなく、例えば、被撮像領域を走査可能な単眼カメラを用いて構成されていてもよい。
【0086】
上述の各実施形態では、ライン状のLEDライト22を用いて照明光を照射する場合を例に挙げたが、本開示がこれに限定されることはない。つまり、照明光を照射する照明部22は、ウエハWの周方向および径方向の側射照明を実現可能なものであれば、例えば、被撮像領域を複数方向から照射する複数の点光源によって構成されたものであってもよい。
【0087】
上述の各実施形態では、主として、LEDライト22が可視光域の波長域の光を照射する場合を例に挙げたが、本開示がこれに限定されることはない。つまり、照明光の波長域は、ウエハWについての検出に適したものを用いればよい。例えば、ウエハWが光透過性を有する、いわゆる透明基板である場合には、これに対応する波長(例えば、紫外域を含む波長)の照明光を照射して検出を行うようにすればよい。
【0088】
上述の各実施形態では、ウエハアライメント装置が半導体製造装置や基板搬送装置等に搭載されて用いられる場合を例に挙げたが、本開示がこれに限定されることはない。つまり、ウエハアライメント装置は、その用途が特に限定されるものではない。
【0089】
<本開示の好ましい態様>
以下に、本開示の好ましい態様について付記する。
【0090】
[付記1]
本開示の一態様によれば、
ウエハの外周端縁を含む当該ウエハの少なくとも一つの主面を撮像する撮像部と、
前記撮像部による被撮像領域に対して照明光を照射する照明部と、
前記撮像部による撮像結果に基づき、前記外周端縁の位置、前記ウエハの方位特定部または前記主面上に形成された識別コードのうちの少なくとも二つを検出する検出部と、を備え、
前記照明部は、前記ウエハの周方向の側射照明と前記ウエハの径方向の側射照明とを有する
ウエハアライメント装置が提供される。
【0091】
[付記2]
好ましくは、
前記ウエハと前記撮像部との相対位置を移動させる移動機構部を備え、
前記撮像部は、前記ウエハの径方向に延びる帯状領域を前記被撮像領域とし、
前記移動機構部は、前記被撮像領域が前記ウエハの全周にわたるように前記ウエハと前記撮像部との少なくとも一方を移動させる
付記1に記載のウエハアライメント装置が提供される。
【0092】
[付記3]
好ましくは、
前記撮像部は、ラインセンサである
付記2に記載のウエハアライメント装置が提供される。
【0093】
[付記4]
好ましくは、
前記照明部は、前記照明光として、可視光の波長域のうちの特定波長の光を選択的に照射するように構成されている
付記1から付記3のいずれか1態様に記載のウエハアライメント装置が提供される。
【0094】
[付記5]
好ましくは、
前記照明部は、前記特定波長の光として、複数の波長または波長域の光を照射するとともに、各波長または各波長域の光を所定の強度バランスで照射するように構成されている
付記4に記載のウエハアライメント装置が提供される。
【0095】
[付記6]
好ましくは、
前記ウエハに応じて、前記照明部における前記特定波長を決定する波長決定部
を備える付記4または付記5に記載のウエハアライメント装置が提供される。
【0096】
[付記7]
好ましくは、
前記照明部は、複数の発光素子を有し、ある発光素子と他の発光素子とが異なる光強度の光を照射するように構成されている
付記1から付記6のいずれか1態様に記載のウエハアライメント装置が提供される。
【0097】
[付記8]
好ましくは、
前記照明部は、前記ウエハの径方向に延びるライン状のLEDライトである
付記1から付記7のいずれか1態様に記載のウエハアライメント装置が提供される。
【0098】
[付記9]
好ましくは、
前記撮像部および前記照明部は、前記ウエハの少なくとも一つの主面と並行に配されている
付記1から8のいずれか1態様に記載のウエハアライメント装置が提供される。
【0099】
[付記10]
好ましくは、
付記1から付記9のいずれか1態様に記載のウエハアライメント装置を備えて構成される半導体製造装置が提供される。
【0100】
[付記11]
好ましくは、
付記1から付記9のいずれか1態様に記載のウエハアライメント装置を備えて構成される基板搬送装置が提供される。
【0101】
[付記12]
本開示の一態様によれば、
ウエハの外周端縁を含む当該ウエハの少なくとも一つの主面を撮像する撮像部と、
前記撮像部による被撮像領域に対して照明光を照射する照明部と、
前記撮像部による撮像結果に基づき、前記外周端縁の位置、前記ウエハの方位特定部または前記主面上に形成された識別コードのうちの少なくとも二つを検出する検出部と、を備え、
前記照明部は、複数の発光素子を有し、ある発光素子と他の発光素子とが異なる光強度の光を照射するように構成されている
ウエハアライメント装置が提供される。
【符号の説明】
【0102】
11…ベース部、12…支柱、13…ツイーザ、14…チャック部、15…駆動部◎、16…移動機構部、20…センサユニット部、21…撮像部(ラインセンサ)、22…照明部(LEDライト)、22a,22b…ライン部、30…コントロール部、E…外周端縁、W…ウエハ
図1
図2
図3
図4
図5