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特開2022-169224コンテンツ評価装置、コンテンツ評価方法およびコンテンツ評価プログラム
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  • 特開-コンテンツ評価装置、コンテンツ評価方法およびコンテンツ評価プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022169224
(43)【公開日】2022-11-09
(54)【発明の名称】コンテンツ評価装置、コンテンツ評価方法およびコンテンツ評価プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/16 20060101AFI20221101BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20221101BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20221101BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20221101BHJP
   A63F 13/213 20140101ALI20221101BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20221101BHJP
   A61B 5/02 20060101ALI20221101BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20221101BHJP
【FI】
A61B5/16 100
A63F13/79
A63F13/53
A63F13/86
A63F13/213
A61B5/00 A
A61B5/02 Z
A61B5/16 120
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】31
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021075115
(22)【出願日】2021-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129012
【弁理士】
【氏名又は名称】元山 雅史
(72)【発明者】
【氏名】張 超
(72)【発明者】
【氏名】小川 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】伊夫伎 啓之
【テーマコード(参考)】
4C017
4C038
4C117
5L049
【Fターム(参考)】
4C017AA09
4C017AB06
4C017AC40
4C017BC11
4C038PP03
4C038PS00
4C038PS07
4C117XA07
4C117XB01
4C117XB15
4C117XD04
4C117XE13
4C117XE14
4C117XE43
4C117XE48
4C117XH16
4C117XJ01
4C117XJ11
4C117XK05
4C117XL02
4C117XP03
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】コンテンツの評価を正確に実施することが可能なコンテンツ評価装置、コンテンツ評価方法およびコンテンツ評価プログラムを提供する。
【解決手段】コンテンツ評価装置10は、画像取得部11、検出領域設定部12、脈波検出部13、集中度推定部14、評価部16を備えている。画像取得部11は、ゲームのプレイヤー、視聴者の画像を取得する。検出領域設定部12は、取得された画像に含まれるプレイヤー、視聴者の肌を含む検出領域を設定する。脈波検出部13は、設定された検出領域からプレイヤー、視聴者の脈波を検出する。集中度推定部14は、脈波の検出結果に応じて、プレイヤー、視聴者のコンテンツに対する集中度を推定する。評価部16は、集中度の推定結果に応じて、ゲームの評価を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを利用する利用者の情報を用いて前記コンテンツの評価を行うコンテンツ評価装置であって、
前記利用者の画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部において取得された前記画像に含まれる前記利用者の肌を含む検出領域を設定する検出領域設定部と、
前記検出領域設定部において設定された前記検出領域から前記利用者の脈波を検出する脈波検出部と、
前記脈波検出部における検出結果に応じて、前記利用者の前記コンテンツに対する集中度を推定する集中度推定部と、
前記集中度推定部における推定結果に応じて、前記コンテンツの評価を行う評価部と、
を備えているコンテンツ評価装置。
【請求項2】
前記検出領域設定部は、前記利用者の顔を検出して前記検出領域として設定する、
請求項1に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項3】
前記検出領域設定部において設定された前記利用者の顔の部分の情報に基づいて、前記利用者の感情を推定する感情推定部を、さらに備えている、
請求項2に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項4】
前記集中度推定部における推定結果を、前記コンテンツの表示画面中に表示させる表示制御部を、さらに備えている、
請求項1から3のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項5】
前記評価部は、複数の前記利用者の前記集中度の推定結果に応じて、前記コンテンツの評価を行う、
請求項1から4のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項6】
前記評価部は、前記利用者による前記集中度が所定の閾値以上になった状態が、所定回数以上になった場合、あるいは所定時間以上になった場合に、前記コンテンツの評価を行う、
請求項1から5のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項7】
前記コンテンツは、ゲームである、
請求項1から6のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項8】
前記利用者は、前記ゲームの複数のプレイヤーであって、
前記画像取得部は、前記ゲーム中の前記プレイヤーの顔画像を取得する、
請求項7に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項9】
前記脈波検出部における検出結果に応じて前記集中度推定部において推定される複数の前記プレイヤーの前記ゲームに対する集中度に基づいて、前記ゲームの盛り上がるシーンを検出する白熱シーン検出部を、さらに備えている、
請求項7または8に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項10】
前記集中度推定部における推定結果に基づいて、前記白熱シーンを予測する白熱シーン予測部を、さらに備えている、
請求項9に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項11】
前記集中度推定部における推定結果を、前記ゲームの画面中に表示される前記プレイヤーの顔画像の付近に表示させる表示制御部を、さらに備えている、
請求項7から10のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項12】
前記集中度推定部は、前記ゲームの難易度と前記プレイヤーごとの能力とを考慮して、前記プレイヤーごとの集中度を推定する、
請求項7から11のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項13】
前記利用者は、前記ゲームの画面を見ている視聴者を含み、
前記画像取得部は、前記視聴者の画像を取得し、
前記集中度推定部は、前記視聴者の画像を用いて前記利用者の集中度を推定する、
請求項7から12のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項14】
前記評価部は、前記プレイヤーおよび前記視聴者の双方の前記集中度に基づいて、前記ゲームの評価を行う、
請求項13に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項15】
コンテンツを利用する利用者の情報を用いて前記コンテンツの評価を行うコンテンツ評価方法であって、
前記利用者の画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像取得ステップにおいて取得された前記画像に含まれる前記利用者の肌を含む検出領域を設定する検出領域設定ステップと、
前記検出領域設定ステップにおいて設定された前記検出領域から前記利用者の脈波を検出する脈波検出ステップと、
前記脈波検出ステップにおける検出結果に応じて、前記利用者の前記コンテンツに対する集中度を推定する集中度推定ステップと、
前記集中度推定ステップにおける推定結果に応じて、前記コンテンツの評価を行う評価ステップと、
を備えたコンテンツ評価方法。
【請求項16】
コンテンツを利用する利用者の情報を用いて前記コンテンツの評価を行うコンテンツ評価プログラムであって、
前記利用者の画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像取得ステップにおいて取得された前記画像に含まれる前記利用者の肌を含む検出領域を設定する検出領域設定ステップと、
前記検出領域設定ステップにおいて設定された前記検出領域から前記利用者の脈波を検出する脈波検出ステップと、
前記脈波検出ステップにおける検出結果に応じて、前記利用者の前記コンテンツに対する集中度を推定する集中度推定ステップと、
前記集中度推定ステップにおける推定結果に応じて、前記コンテンツの評価を行う評価ステップと、
を備えたコンテンツ評価方法を、コンピュータに実行させるコンテンツ評価プログラム。
【請求項17】
コンテンツを利用する利用者の情報を用いて前記コンテンツの評価を行うコンテンツ評価装置であって、
前記利用者の画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部において取得された前記画像に含まれる前記利用者の肌を含む検出領域を設定する検出領域設定部と、
前記検出領域設定部において設定された前記検出領域から前記利用者の脈波を検出する脈波検出部と、
前記脈波検出部における検出結果に応じて、前記コンテンツの難易度と前記利用者ごとの能力とを考慮して、前記コンテンツに対する前記利用者ごとの集中度を推定する集中度推定部と、
前記集中度推定部における推定結果に応じて、前記コンテンツの評価を行う評価部と、
を備えているコンテンツ評価装置。
【請求項18】
前記検出領域設定部は、前記利用者の顔を検出して前記検出領域として設定する、
請求項17に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項19】
前記検出領域設定部において設定された前記利用者の顔の部分の情報に基づいて、前記利用者の感情を推定する感情推定部を、さらに備えている、
請求項18に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項20】
前記集中度推定部における推定結果を、前記コンテンツの表示画面中に表示させる表示制御部を、さらに備えている、
請求項17から19のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項21】
前記評価部は、複数の前記利用者の前記集中度の推定結果に応じて、前記コンテンツの評価を行う、
請求項17から20のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項22】
前記評価部は、前記利用者による前記集中度が所定の閾値以上になった状態が、所定回数以上になった場合、あるいは所定時間以上になった場合に、前記コンテンツの評価を行う、
請求項17から21のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項23】
前記コンテンツは、ゲームである、
請求項17から22のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項24】
前記利用者は、前記ゲームの複数のプレイヤーであって、
前記画像取得部は、前記ゲーム中の前記プレイヤーの顔画像を取得する、
請求項23に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項25】
前記脈波検出部における検出結果に応じて前記集中度推定部において推定される複数の前記プレイヤーの前記ゲームに対する集中度に基づいて、前記ゲームの盛り上がるシーンを検出する白熱シーン検出部を、さらに備えている、
請求項23または24に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項26】
前記集中度推定部における推定結果に基づいて、前記白熱シーンを予測する白熱シーン予測部を、さらに備えている、
請求項25に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項27】
前記集中度推定部における推定結果を、前記ゲームの画面中に表示される前記プレイヤーの顔画像の付近に表示させる表示制御部を、さらに備えている、
請求項23から26のいずれか1項に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項28】
前記利用者は、前記ゲームをプレイ中のプレイヤーおよび前記ゲームの画面を見ている視聴者を含み、
前記画像取得部は、前記視聴者の画像を取得し、
前記集中度推定部は、前記視聴者の画像を用いて前記利用者の集中度を推定する、
請求項23から27に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項29】
前記評価部は、前記プレイヤーおよび前記視聴者の双方の前記集中度に基づいて、前記ゲームの評価を行う、
請求項28に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項30】
コンテンツを利用する利用者の情報を用いて前記コンテンツの評価を行うコンテンツ評価方法であって、
前記利用者の画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像取得ステップにおいて取得された前記画像に含まれる前記利用者の肌を含む検出領域を設定する検出領域設定ステップと、
前記検出領域設定ステップにおいて設定された前記検出領域から前記利用者の脈波を検出する脈波検出ステップと、
前記脈波検出ステップにおける検出結果に応じて、前記コンテンツの難易度と前記利用者ごとの能力とを考慮して、前記コンテンツに対する前記利用者ごとの集中度を推定する集中度推定ステップと、
前記集中度推定ステップにおける推定結果に応じて、前記コンテンツの評価を行う評価ステップと、
を備えているコンテンツ評価方法。
【請求項31】
コンテンツを利用する利用者の情報を用いて前記コンテンツの評価を行うコンテンツ評価プログラムであって、
前記利用者の画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像取得ステップにおいて取得された前記画像に含まれる前記利用者の肌を含む検出領域を設定する検出領域設定ステップと、
前記検出領域設定ステップにおいて設定された前記検出領域から前記利用者の脈波を検出する脈波検出ステップと、
前記脈波検出ステップにおける検出結果に応じて、前記コンテンツの難易度と前記利用者ごとの能力とを考慮して、前記コンテンツに対する前記利用者ごとの集中度を推定する集中度推定ステップと、
前記集中度推定ステップにおける推定結果に応じて、前記コンテンツの評価を行う評価ステップと、
を備えたコンテンツ評価方法を、コンピュータに実行させるコンテンツ評価プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ゲーム、学習動画等の各種コンテンツの評価を行うコンテンツ評価装置、コンテンツ評価方法およびコンテンツ評価プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人間の生体情報の一種として、心臓が血液を送り出すことに伴い発生する血管の容積変化が波形として検出される脈波を用いて、心拍数、ストレスレベル、血管年齢等の評価が行われている。
例えば、特許文献1には、カメラによって生体が撮影された画像から抽出される生体領域に含まれる各画素を代表する輝度信号から脈波が採り得る周波数帯の成分を抽出し、周波数帯の成分が抽出された生体領域の輝度信号から脈波を検出するとともに、所定の画面の表示に関する輝度情報を取得し、画面の表示に関する輝度情報を用いて脈波の検出を実行させるか否かを制御する脈波検出装置およびこれを備えたコンテンツ評価システムについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-221172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のコンテンツ評価システムでは、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示されたコンテンツ評価システムでは、コンテンツ画像に関連付けられた脈波の検出結果を用いて当該コンテンツを評価しているが、単に、脈波の検出結果を用いただけでは、コンテンツによる影響によって脈波が変化したのか、コンテンツ以外の要因によって脈波が変化したのか、を正確に判定することは困難であった。
【0005】
本発明の課題は、コンテンツの評価をより正確に実施することが可能なコンテンツ評価装置、コンテンツ評価方法およびコンテンツ評価プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係るコンテンツ評価装置は、コンテンツを利用する利用者の情報を用いてコンテンツの評価を行うコンテンツ評価装置であって、画像取得部と、検出領域設定部と、脈波検出部と、集中度推定部と、評価部と、を備えている。画像取得部は、利用者の画像を取得する。検出領域設定部は、画像取得部において取得された画像に含まれる利用者の肌を含む検出領域を設定する。脈波検出部は、検出領域設定部において設定された検出領域から利用者の脈波を検出する。集中度推定部は、脈波検出部における検出結果に応じて、利用者のコンテンツに対する集中度を推定する。評価部は、集中度推定部における推定結果に応じて、コンテンツの評価を行う。
【0007】
ここでは、例えば、カメラ等で撮影されたコンテンツ利用者を含む画像の中の利用者の肌の部分を含むように設定された検出領域において検出された利用者の脈波に基づいて、利用者のコンテンツに対する集中度を推定し、その集中度の推定結果に応じてコンテンツの面白さ等の評価を行う。
ここで、コンテンツには、例えば、ゲーム、学習動画、映画、ドラマ、バラエティ、報道番組、スポーツ中継等のテレビ番組等が含まれる。
【0008】
コンテンツの利用者には、例えば、ゲームのプレイヤーやゲーム動画の視聴者、映画の視聴者、各種テレビ番組の視聴者等が含まれる。
取得される画像は、映像等の動画であってもよいし、連続的に撮影された静止画であってもよい。
脈波は、例えば、人間の生体情報の一種であって、心臓が血液を送り出すことに伴って発生する血管の容積変化を示す波形を意味している。脈波は、例えば、生体に向けて照射された赤外線等の反射を計測する反射型脈波センサ、あるいは、人体の表面から赤外線等を照射し心臓の脈動に伴って変化する血流量の変化を、体内を透過する光の変化量として計測する透過型脈波センサによって検出される。
【0009】
脈波を検出する検出領域は、例えば、人物の顔の部分等のように、画像に含まれる人物の肌の部分に設定される。
集中度の推定では、例えば、心拍が減少し副交感神経が交感神経よりも優位となった状態を集中した状態と定義し、脈波の変化に応じてコンテンツの利用者の集中度が推定される。
【0010】
これにより、心拍数やストレスの程度によって変化する脈波を用いて推定されるコンテンツに対する利用者の集中度を指標として、そのコンテンツが面白いか否かを評価することで、より正確にコンテンツの評価を行うことができる。
【0011】
第2の発明に係るコンテンツ評価装置は、第1の発明に係るコンテンツ評価装置であって、検出領域設定部は、利用者の顔を検出して検出領域として設定する。
これにより、コンテンツの利用者を含む画像の中から、利用者の顔の部分を検出領域として設定することで、利用者の脈波の変化を検出することができる。
【0012】
第3の発明に係るコンテンツ評価装置は、第2の発明に係るコンテンツ評価装置であって、検出領域設定部において設定された利用者の顔の部分の情報に基づいて、利用者の感情を推定する感情推定部を、さらに備えている。
これにより、コンテンツを評価する指標として、脈波に加えて利用者の顔の部分から推定される感情を含めることで、より正確にコンテンツの評価を実施することができる。
【0013】
第4の発明に係るコンテンツ評価装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、集中度推定部における推定結果を、コンテンツの表示画面中に表示させる表示制御部を、さらに備えている。
これにより、コンテンツの表示画面中に、利用者の集中度の推定結果を表示することで、現在の利用者の集中度合いを容易に認識することができる。
【0014】
第5の発明に係るコンテンツ評価装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、評価部は、複数の利用者の集中度の推定結果に応じて、コンテンツの評価を行う。
これにより、複数人のコンテンツの利用者の集中度の推定結果を用いることで、個人差に依存しないより正確なコンテンツの評価を実施することができる。
【0015】
第6の発明に係るコンテンツ評価装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、評価部は、利用者による集中度が所定の閾値以上になった状態が、所定回数以上になった場合、あるいは所定時間以上になった場合に、コンテンツの評価を行う。
これにより、例えば、推定される集中度の数値化した場合に所定の閾値以上になった回数や時間に応じてコンテンツの評価を行うことで、より正確なコンテンツの評価を実施することができる。
【0016】
第7の発明に係るコンテンツ評価装置は、第1から第6の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、コンテンツは、ゲームである。
これにより、ゲームをプレイ中のプレイヤーの脈波を検出してプレイヤーの集中度を推定することで、そのゲームの面白さ等の評価を行うことができる。
【0017】
第8の発明に係るコンテンツ評価装置は、第7の発明に係るコンテンツ評価装置であって、利用者は、ゲームの複数のプレイヤーであって、画像取得部は、ゲーム中のプレイヤーの顔画像を取得する。
これにより、ゲーム中の複数のプレイヤーの顔画像を取得して、各プレイヤーの集中度を推定することで、例えば、ゲームに対する複数のプレイヤーの熱中度からコンテンツの評価を実施することができる。
【0018】
第9の発明に係るコンテンツ評価装置は、第7または第8の発明に係るコンテンツ評価装置であって、脈波検出部における検出結果に応じて集中度推定部において推定される複数のプレイヤーのゲームに対する集中度に基づいて、ゲームの盛り上がるシーンを検出する白熱シーン検出部を、さらに備えている。
これにより、ゲーム中の複数のプレイヤーのゲームに対する集中度の推定結果を指標として、例えば、対戦シーン等のように、そのゲームにおける盛り上がっているシーンを検出することができる。
【0019】
第10の発明に係るコンテンツ評価装置は、第9の発明に係るコンテンツ評価装置であって、集中度推定部における推定結果に基づいて、白熱シーンを予測する白熱シーン予測部を、さらに備えている。
これにより、ゲーム中のプレイヤーの脈波の変動に応じて推定される集中度の推定結果に基づいて、その後に発生すると予想される白熱シーンを予測することで、例えば、ゲーム動画を視聴している視聴者がそのシーンを見逃すことなく視聴することができる。
【0020】
第11の発明に係るコンテンツ評価装置は、第7から第10の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、集中度推定部における推定結果を、ゲームの画面中に表示されるプレイヤーの顔画像の付近に表示させる表示制御部を、さらに備えている。
これにより、ゲーム動画の中にプレイヤーの顔画像が表示される場合において、各プレイヤーの集中度の推定結果を、例えば、バロメータとしてゲーム画面の中に表示することで、プレイヤーは自分の集中度を認識することができるとともに、ゲーム動画を視聴している視聴者は、プレイヤーの集中度に応じて白熱しているか否かを判断することができる。
【0021】
第12の発明に係るコンテンツ評価装置は、第7から第11の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、集中度推定部は、ゲームの難易度とプレイヤーごとの能力とを考慮して、プレイヤーごとの集中度を推定する。
ここでは、ゲームのプレイヤーの集中度を推定する際に、そのゲームの難易度(例えば、対戦相手の強さ等)とプレイヤーの能力とのバランスが取れている状態(フロー状態)であるか否かが重要であることに着目する。
【0022】
例えば、ゲームの難易度がそのプレイヤーの能力よりも高すぎる場合には、プレイヤーはゲームをクリアしていくのが困難であるため、集中度は上昇しないと予想される。反対に、ゲームの難易度がそのプレイヤーの能力よりも低すぎる場合でも、プレイヤーはゲームを簡単にクリアできてしまうので、集中度は上昇しないと予想される。
これにより、ゲームのプレイヤーの集中度を推定する際に、脈波に加えて、そのゲームの難易度とプレイヤーの能力とのバランスが取れているか否かを新たな指標として用いて各プレイヤーの集中度を推定することで、そのゲームのより正確な評価を実施することができる。
【0023】
第13の発明に係るコンテンツ評価装置は、第7または第12の発明に係るコンテンツ評価装置であって、利用者は、ゲームの画面を見ている視聴者を含む。画像取得部は、視聴者の画像を取得し、集中度推定部は、視聴者の画像を用いて利用者の集中度を推定する。
これにより、ゲーム中の動画を見ている視聴者の画像を用いて視聴者のゲームに対する集中度を推定することで、視聴者の集中度に応じて、より正確なゲームの評価を実施することができる。
【0024】
第14の発明に係るコンテンツ評価装置は、第13の発明に係るコンテンツ評価装置であって、評価部は、プレイヤーおよび視聴者の双方の集中度に基づいて、ゲームの評価を行う。
これにより、ゲームのプレイヤーだけでなく、ゲーム中の動画を見ている視聴者の画像を用いて視聴者のゲームに対する集中度を推定することで、プレイヤーおよび視聴者の両者の集中度に応じて、より正確なゲームの評価を実施することができる。
【0025】
第15の発明に係るコンテンツ評価方法は、コンテンツを利用する利用者の情報を用いてコンテンツの評価を行うコンテンツ評価方法であって、画像取得ステップと、検出領域設定ステップと、脈波検出ステップと、集中度推定ステップと、評価ステップと、を備えている。画像取得ステップでは、利用者の画像を取得する。検出領域設定ステップでは、画像取得ステップにおいて取得された画像に含まれる利用者の肌を含む検出領域を設定する。脈波検出ステップでは、検出領域設定ステップにおいて設定された検出領域から利用者の脈波を検出する。集中度推定ステップでは、脈波検出ステップにおける検出結果に応じて、利用者のコンテンツに対する集中度を推定する。評価ステップでは、集中度推定ステップにおける推定結果に応じて、コンテンツの評価を行う。
これにより、上述した第1の発明に係るコンテンツ評価装置によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
【0026】
第16の発明に係るコンテンツ評価プログラムは、コンテンツを利用する利用者の情報を用いてコンテンツの評価を行うコンテンツ評価プログラムであって、画像取得ステップと、検出領域設定ステップと、脈波検出ステップと、集中度推定ステップと、評価ステップと、を備えたコンテンツ評価方法をコンピュータに実行させる。画像取得ステップでは、利用者の画像を取得する。検出領域設定ステップでは、画像取得ステップにおいて取得された画像に含まれる利用者の肌を含む検出領域を設定する。脈波検出ステップでは、検出領域設定ステップにおいて設定された検出領域から利用者の脈波を検出する。集中度推定ステップでは、脈波検出ステップにおける検出結果に応じて、利用者のコンテンツに対する集中度を推定する。評価ステップでは、集中度推定ステップにおける推定結果に応じて、コンテンツの評価を行う。
これにより、上述した第1の発明に係るコンテンツ評価装置によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
【0027】
第17の発明に係るコンテンツ評価装置は、コンテンツを利用する利用者の情報を用いてコンテンツの評価を行うコンテンツ評価装置であって、画像取得部と、検出領域設定部と、脈波検出部と、集中度推定部と、評価部と、を備えている。画像取得部は、利用者の画像を取得する。検出領域設定部は、画像取得部において取得された画像に含まれる利用者の肌を含む検出領域を設定する。脈波検出部は、検出領域設定部において設定された検出領域から利用者の脈波を検出する。集中度推定部は、脈波検出部における検出結果に応じて、コンテンツの難易度と利用者ごとの能力とを考慮して、コンテンツに対する利用者ごとの集中度を推定する。評価部は、集中度推定部における推定結果に応じて、コンテンツの評価を行う。
【0028】
ここでは、例えば、カメラ等で撮影されたコンテンツ利用者を含む画像の中の利用者の肌の部分を含むように設定された検出領域において検出された利用者の脈波とコンテンツの難易度と利用者ごとの能力とを考慮して推定される集中度に基づいて、利用者のコンテンツに対する集中度を推定し、その集中度の推定結果に応じてコンテンツの面白さ等の評価を行う。
【0029】
ここで、コンテンツには、例えば、ゲーム、学習動画、映画、ドラマ、バラエティ、報道番組、スポーツ中継等のテレビ番組等が含まれる。
コンテンツの利用者には、例えば、ゲームのプレイヤーやゲーム動画の視聴者、映画の視聴者、各種テレビ番組の視聴者等が含まれる。
取得される画像は、映像等の動画であってもよいし、連続的に撮影された静止画であってもよい。
【0030】
脈波は、例えば、人間の生体情報の一種であって、心臓が血液を送り出すことに伴って発生する血管の容積変化を示す波形を意味している。脈波は、例えば、生体に向けて照射された赤外線等の反射を計測する反射型脈波センサ、あるいは、人体の表面から赤外線等を照射し心臓の脈動に伴って変化する血流量の変化を、体内を透過する光の変化量として計測する透過型脈波センサによって検出される。
【0031】
脈波を検出する検出領域は、例えば、人物の顔の部分等のように、画像に含まれる人物の肌が露出した部分に設定される。
集中度の推定では、例えば、心拍が減少し副交感神経が交感神経よりも優位となった状態を集中した状態と定義し、脈波の変化およびコンテンツの難易度と利用者ごとの能力とのバランスに応じてコンテンツの利用者の集中度が推定される。
【0032】
ここで、例えば、ゲーム等のコンテンツの利用者(プレイヤー)の集中度を推定する際に、そのコンテンツの難易度(例えば、対戦相手の強さ等)と利用者の能力とのバランスが取れている状態(フロー状態)であるか否かが重要であることに着目し、検出される利用者の脈波の変化に加えて、コンテンツの難易度と利用者ごとの能力とを考慮して推定される集中度に基づいて、コンテンツの評価を行う。
【0033】
例えば、ゲームの難易度がそのプレイヤーの能力よりも高すぎる場合には、プレイヤーはゲームをクリアしていくのが困難であるため、集中度は上昇しないと予想される。反対に、ゲームの難易度がそのプレイヤーの能力よりも低すぎる場合でも、プレイヤーはゲームを簡単にクリアできてしまうので、集中度は上昇しないと予想される。
これにより、ゲームのプレイヤーの集中度を推定する際に、脈波に加えて、そのゲームの難易度とプレイヤーの能力とのバランスが取れているか否かを新たな指標として用いて各プレイヤーの集中度を推定することで、そのゲームのより正確な評価を実施することができる。
【0034】
第18の発明に係るコンテンツ評価装置は、第17の発明に係るコンテンツ評価装置であって、検出領域設定部は、利用者の顔を検出して検出領域として設定する。
これにより、コンテンツの利用者を含む画像の中から、利用者の顔の部分を検出領域として設定することで、利用者の脈波の変化を検出することができる。
【0035】
第19の発明に係るコンテンツ評価装置は、第18の発明に係るコンテンツ評価装置であって、検出領域設定部において設定された利用者の顔の部分の情報に基づいて、利用者の感情を推定する感情推定部を、さらに備えている。
これにより、コンテンツを評価する指標として、脈波に加えて利用者の顔の部分から推定される感情を含めることで、より正確にコンテンツの評価を実施することができる。
【0036】
第20の発明に係るコンテンツ評価装置は、第17から第19の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、集中度推定部における推定結果を、コンテンツの表示画面中に表示させる表示制御部を、さらに備えている。
これにより、コンテンツの表示画面中に、利用者の集中度の推定結果を表示することで、現在の利用者の集中度合いを容易に認識することができる。
【0037】
第21の発明に係るコンテンツ評価装置は、第17から第20の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、評価部は、複数の利用者の集中度の推定結果に応じて、コンテンツの評価を行う。
これにより、複数人のコンテンツの利用者の集中度の推定結果を用いることで、個人差に依存しないより正確なコンテンツの評価を実施することができる。
【0038】
第22の発明に係るコンテンツ評価装置は、第17から第21の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、評価部は、利用者による集中度が所定の閾値以上になった状態が、所定回数以上になった場合、あるいは所定時間以上になった場合に、コンテンツの評価を行う。
これにより、例えば、推定される集中度の数値化した場合に所定の閾値以上になった回数や時間に応じてコンテンツの評価を行うことで、より正確なコンテンツの評価を実施することができる。
【0039】
第23の発明に係るコンテンツ評価装置は、第17から第22の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、コンテンツは、ゲームである。
これにより、ゲームをプレイ中のプレイヤーの脈波を検出してプレイヤーの集中度を推定することで、そのゲームの面白さ等の評価を行うことができる。
【0040】
第24の発明に係るコンテンツ評価装置は、第23の発明に係るコンテンツ評価装置であって、利用者は、ゲームの複数のプレイヤーであって、画像取得部は、ゲーム中のプレイヤーの顔画像を取得する。
これにより、ゲーム中の複数のプレイヤーの顔画像を取得して、各プレイヤーの集中度を推定することで、例えば、ゲームに対する複数のプレイヤーの熱中度からコンテンツの評価を実施することができる。
【0041】
第25の発明に係るコンテンツ評価装置は、第23または第24の発明に係るコンテンツ評価装置であって、脈波検出部における検出結果に応じて集中度推定部において推定される複数のプレイヤーのゲームに対する集中度に基づいて、ゲームの盛り上がるシーンを検出する白熱シーン検出部を、さらに備えている。
これにより、ゲーム中の複数のプレイヤーのゲームに対する集中度の推定結果を指標として、例えば、対戦シーン等のように、そのゲームにおける盛り上がっているシーンを検出することができる。
【0042】
第26の発明に係るコンテンツ評価装置は、第25の発明に係るコンテンツ評価装置であって、集中度推定部における推定結果に基づいて、白熱シーンを予測する白熱シーン予測部を、さらに備えている。
これにより、ゲーム中のプレイヤーの脈波の変動に応じて推定される集中度の推定結果に基づいて、その後に発生すると予想される白熱シーンを予測することで、例えば、ゲーム動画を視聴している視聴者がそのシーンを見逃すことなく視聴することができる。
【0043】
第27の発明に係るコンテンツ評価装置は、第23から第26の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、集中度推定部における推定結果を、ゲームの画面中に表示されるプレイヤーの顔画像の付近に表示させる表示制御部を、さらに備えている。
これにより、ゲーム動画の中にプレイヤーの顔画像が表示される場合において、各プレイヤーの集中度の推定結果を、例えば、バロメータとしてゲーム画面の中に表示することで、プレイヤーは自分の集中度を認識することができるとともに、ゲーム動画を視聴している視聴者は、プレイヤーの集中度に応じて白熱しているか否かを判断することができる。
【0044】
第28の発明に係るコンテンツ評価装置は、第23または第27の発明のいずれか1つに係るコンテンツ評価装置であって、利用者は、ゲームをプレイ中のプレイヤーおよびゲームの画面を見ている視聴者を含む。画像取得部は、視聴者の画像を取得し、集中度推定部は、視聴者の画像を用いて利用者の集中度を推定する。
これにより、ゲーム中の動画を見ている視聴者の画像を用いて視聴者のゲームに対する集中度を推定することで、視聴者の集中度に応じて、より正確なゲームの評価を実施することができる。
【0045】
第29の発明に係るコンテンツ評価装置は、第28の発明に係るコンテンツ評価装置であって、評価部は、プレイヤーおよび視聴者の双方の集中度に基づいて、ゲームの評価を行う。
これにより、ゲームのプレイヤーだけでなく、ゲーム中の動画を見ている視聴者の画像を用いて視聴者のゲームに対する集中度を推定することで、プレイヤーおよび視聴者の両者の集中度に応じて、より正確なゲームの評価を実施することができる。
【0046】
第30の発明に係るコンテンツ評価方法は、コンテンツを利用する利用者の情報を用いてコンテンツの評価を行うコンテンツ評価方法であって、画像取得ステップと、検出領域設定ステップと、脈波検出ステップと、集中度推定ステップと、評価ステップと、を備えている。画像取得ステップでは、利用者の画像を取得する。検出領域設定ステップでは、画像取得ステップにおいて取得された画像に含まれる利用者の肌を含む検出領域を設定する。脈波検出ステップでは、検出領域設定ステップにおいて設定された検出領域から利用者の脈波を検出する。集中度推定ステップでは、脈波検出ステップにおける検出結果に応じて、コンテンツの難易度と利用者ごとの能力とを考慮して、コンテンツに対する利用者ごとの集中度を推定する。評価ステップでは、集中度推定ステップにおける推定結果に応じて、コンテンツの評価を行う。
これにより、上述した第17の発明に係るコンテンツ評価装置によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
【0047】
第31の発明に係るコンテンツ評価プログラムは、コンテンツを利用する利用者の情報を用いてコンテンツの評価を行うコンテンツ評価プログラムであって、画像取得ステップと、検出領域設定ステップと、脈波検出ステップと、集中度推定ステップと、評価ステップと、を備えたコンテンツ評価方法をコンピュータに実行させる。画像取得ステップでは、利用者の画像を取得する。検出領域設定ステップでは、画像取得ステップにおいて取得された画像に含まれる利用者の肌を含む検出領域を設定する。脈波検出ステップでは、検出領域設定ステップにおいて設定された検出領域から利用者の脈波を検出する。集中度推定ステップでは、脈波検出ステップにおける検出結果に応じて、コンテンツの難易度と利用者ごとの能力とを考慮して、コンテンツに対する利用者ごとの集中度を推定する。評価ステップでは、集中度推定ステップにおける推定結果に応じて、コンテンツの評価を行う。
【0048】
これにより、上述した第17の発明に係るコンテンツ評価装置によって得られる効果と同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0049】
本発明に係るコンテンツ評価装置によれば、コンテンツの評価をより正確に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ評価装置を含むコンテンツ評価システムの構成を示す制御ブロック図。
図2】対戦型ゲームのプレイヤー2人と多数の視聴者とがインターネット回線を通じて接続されている状況を示す模式図。
図3】ゲームをプレイ中のプレイヤーの集中度マップを示す図。
図4】評価対象となるゲームのプレイ中の画面の一例を示す図。
図5】ゲームの白熱シーンに至るまでの時間経過とプレイヤーの集中度の変動との関係を示すとともに白熱シーンの予測について説明するグラフ。
図6】プレイヤー側および視聴者側に設置されたカメラによって撮影された画像を用いた視聴者、配信者等に対するサービスの一例を示す図。
図7図1のコンテンツ評価装置によって実施されるコンテンツ評価方法の処理の流れを示すメインフローチャート。
図8図7のステップS17の制御の具体例として、ゲームのプレイヤーの集中度に基づく白熱度および発生頻度を検出・表示する処理の流れを示すフローチャート。
図9図7のステップS17の制御の具体例として、ゲームのプレイヤーの集中度に基づく白熱度で見たいシーンを検索する処理の流れを示すフローチャート。
図10図7のステップS17の制御の具体例として、ゲームのプレイヤーの集中度に基づく白熱度の傾向予測に応じて視聴者へプッシュ通信を行う処理の流れを示すフローチャート。
図11図7のステップS17の制御の具体例として、視聴者の集中度に基づく視聴者側の盛り上がりに応じてギフト機能の実行を提案する処理の流れを示すフローチャート。
図12図7のステップS17の制御の具体例として、視聴者の集中度に基づく視聴者側の盛り上がりの統計に応じて他の視聴者へプッシュ通信を行う処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0051】
(実施形態1)
本発明の一実施形態に係るコンテンツ評価装置(脈波検出装置)10を含むコンテンツ評価システム50について、図1図12を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態のコンテンツ評価システム50は、評価対象としてゲームの評価を行うシステムであって、図1に示すように、ゲームのプレイヤー(コンテンツの利用者)の顔画像を撮影する複数のカメラ30aと、プレイ中のゲームの画面の視聴者(コンテンツの利用者)の顔画像を撮影する複数のカメラ30bと、これらのカメラ30a,30bからプレイヤーおよび視聴者の顔画像が送信されるコンテンツ評価装置10と、を備えている。
【0052】
コンテンツ評価システム50は、例えば、図2に示すように、対戦型ゲームのプレイヤー2人と多数の視聴者とを、インターネット回線を通じて接続し、ゲーム実況動画がライブ配信される。そして、2人のプレイヤーの前に設置されたカメラ30aと、多数の視聴者の前に設置されたカメラ30bとによって撮影された画像を用いて、後述する各種サービスが提供される。そして、ライブ配信されているゲーム動画において提供される各種サービスによって興味を持った新たな視聴者が、そのゲーム動画を視聴するために増加していく。
【0053】
なお、図2では、説明の便宜上、視聴者側に設置されたカメラ30bが1台だけ示されているが、実際には、各視聴者の前にそれぞれカメラ30bが設置されているものとする。
本実施形態のコンテンツ評価システム50では、ゲームの評価を行うために、プレイ中のゲームのプレイヤーおよびゲームの画面の視聴者の画像から各人の脈波を検出し、脈波の変化に基づいて推定される集中度に応じて、ゲームの白熱度等のゲームの面白さの評価を行う。
【0054】
複数のカメラ30a,30bは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を搭載した一般的なカメラであって、撮像素子において検出された光を画像信号に変換して出力する。
本実施形態において、複数のカメラ30a,30bは、例えば、矩形の画像を撮像するモノクロCCDカメラであって、8ビット(画素値0~255)の撮影画像データをフレームレート6枚/秒で出力する。1回の撮像で出力される撮影画像データのフレーム数は、64枚とする。すなわち、約10.7秒間、被写体を撮像して得られた撮影画像データが、コンテンツ評価装置10へ出力される。
【0055】
なお、複数のカメラ30a,30bから出力される画像の形状、サイズ、ビット数、フレームレート等は適宜変更が可能である。
本実施形態のコンテンツ評価システム50では、ゲーム等のコンテンツの評価を行う指標として人体の脈波(脈拍数等)を計測するために、出力される画像は、人の脈拍(60~80回/分)を十分に捉えられる程度のフレームレートが設定されている。
【0056】
なお、複数のカメラ30a,30bは、モノクロCCDカメラ以外にも、例えば、赤外線カメラが用いられてもよい。この場合には、ゲームのプレイヤーおよび視聴者の顔画像の肌の部分が検出領域として設定され、生体内の血流が検出されることで、プレイヤーおよび視聴者の脈波を検出することができる。
複数のカメラ30aは、ゲームをプレイ中の複数のプレイヤーのそれぞれの前方に設置されており、プレイヤーの顔(肌)を含む画像を撮影して、コンテンツ評価装置10へ送信する。
【0057】
複数のカメラ30bは、プレイ中のゲームの画面を視聴する複数の視聴者のそれぞれの前方に設置されており、視聴者の顔(肌)を含む画像を撮影して、コンテンツ評価装置10へ送信する。
なお、複数のカメラ30a,30bによって撮影された顔画像は、ゲーム画面40上に表示させるか否かを、プレイヤーおよび視聴者によって選択可能である。そして、複数のカメラ30a,30bは、PC(Personal Computer)に搭載された内蔵カメラ、PCに接続されたWebカメラであってもよいし、スマートフォン、タブレット端末等に搭載されたカメラ機能であってもよい。
【0058】
コンテンツ評価装置10は、ゲームを評価対象とし、ゲームのプレイヤーおよびプレイ中のゲームの画面の視聴者の情報に基づいて当該ゲームの評価を行う。コンテンツ評価装置10は、図1に示すように、画像取得部11と、検出領域設定部12と、脈波検出部13と、集中度推定部14と、感情推定部15と、評価部16と、表示制御部17と、白熱シーン検出部18と、白熱シーン予測部19と、ギフト制御部20と、通信制御部21と、記憶部22とを有している。
【0059】
画像取得部11は、ゲームのプレイヤーおよび視聴者の顔を含む顔画像を撮影した複数のカメラ30a,30bから、それぞれの顔画像を取得する。なお、画像取得部11は、複数のカメラ30a,30bから、Bluetooth(登録商標)等の無線あるいは有線の通信回線を通じて、画像を取得することができる。
検出領域設定部12は、画像取得部11において取得したゲームのプレイヤーおよび視聴者の顔画像のうち、人の肌が露出した部分、例えば、顔の部分を検出領域として設定する。
【0060】
脈波検出部13は、検出領域設定部12において設定されたゲームのプレイヤーおよび視聴者の顔の部分を含む画像領域を画像処理して、プレイヤーおよび視聴者の脈波を検出する。
なお、画像を用いて脈波を検出する手段としては、例えば、特開2016-159108号公報に開示されているような方法を採用することができる。
【0061】
具体的には、例えば、画像取得部11において取得された顔画像に対して所定の画像処理を行い、時系列の複数の変換画像データを生成し、複数の変換画像データの各々における検出領域の輝度を示す特徴量を算出し、この特徴量の時系列データに基づいてプレイヤーおよび視聴者の脈拍の情報を生成する。つまりは、脈波検出部13は、特徴量の時系列データを解析し、輝度変化における周期性に基づいて、プレイヤーおよび視聴者の脈拍の情報を生成する。
【0062】
本実施形態では、脈波検出部13は、時系列の64枚の変換画像データの各々について、検出領域に含まれる画素の輝度の平均値を算出し、その時間変化を解析する。
ここで、輝度の平均値の周期的な変化は、脈拍の周期を表している。このため、脈波検出部13は、この輝度の平均値の変動周期を求める。そして、脈波検出部13は、輝度の平均値の変動周期から、単位時間当たりの脈動の回数を意味する脈拍数(拍/分)を算出する。
【0063】
なお、脈波検出部13は、脈拍の情報として、脈拍数以外にも、振幅(脈動の強さ)、不整脈の有無などを生成してもよい。
また、動画に含まれる人の脈波を検出する手段として、例えば、特開2017-164215号公報に開示された方法を採用してもよい。
具体的には、動画中の人の肌の輝度変化に基づいて、各人の脈拍を求めることができる(例えば、Xiaobai Li et al. “Remote Heart Rate Measurement From Face Videos Under Realistic Situations”Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR), 2014 IEEE Conference on 23-28 June 2014, P.4264-4271等参照)。
【0064】
集中度推定部14は、脈波検出部13において検出されたゲームのプレイヤーおよび視聴者の脈波(脈拍等)を検出した結果に基づいて、プレイ中のゲームに対するプレイヤーおよび視聴者の集中度を推定する。
具体的には、集中度推定部14は、画像取得部11において取得された画像に含まれるゲームのプレイヤーおよび視聴者のそれぞれの顔の部分から、脈波検出部13において各人のバイタルデータとして脈拍が検出されることで、対象者の集中度を推定する。
【0065】
一般的に、ゲーム等の各種コンテンツの利用者(プレイヤーおよび視聴者)が集中している場合には、脈拍数および体温が上昇するとともに、目の開きが大きくなり、まばたきの回数が減少し、顔の動きが少なくなる、ことが経験的に知られている。
そこで、本実施形態では、集中度推定部14が、脈波検出部13において検出されたゲームのプレイヤーおよび視聴者の脈拍の変化(所定時間当たりの平均値、ばらつき等)から、各人の集中度を推定する。
【0066】
これにより、例えば、プレイヤーが無表情でゲームをプレイ中であっても、表情の裏にある集中度の変化を数値化してゲーム画面40上に表示することで、プレイヤーの内心を視聴者に伝えることができる。
また、集中度推定部14は、例えば、特開2021-23492号公報に開示された方法を用いて、ゲームのプレイヤーおよび視聴者のそれぞれの集中度を推定してもよい。
【0067】
具体的には、画像取得部11が、カメラ30a,30bから所定の判定フレーム数分の画像データを取得する。
ここで、判定フレーム数は、集中度の計算に用いられるフレームの数を決めるパラメータであって、その値は予め設定されている。例えば、30fpsの画像データにおいて、判定フレーム数が150に設定されている場合には、5秒間の動画における人の動き(挙動)を解析することによって集中度が判定される。
【0068】
人が物事に集中している場合、顔および視線の動きは小さくなり、目の開閉度は大きくなる傾向にある。一方、注意が散漫になっていたり、眠気が生じたりすると、顔及び視線の動きが多くなったり、目の開閉度が小さくなる傾向にある。
これらの知見から、本実施形態では、脈波検出部13において検出される対象者の脈拍に加えて、「顔の位置の変化」、「顔の向きの変化」、「目の開閉度」の3つを評価し、それらの評価点を合計したスコアを「集中度」と定義してもよい。
【0069】
また、集中度推定部14は、ゲームの難易度(例えば、対戦型ゲームの場合には対戦相手の強さ等)とプレイヤーの能力とを考慮して、プレイヤーごとの集中度を推定する。
ここで、人間の集中度は、図3に示すように、自分の能力と設定された課題の難易度とのバランスがとれている場合に上昇し、究極の集中状態、いわゆる「フロー状態」となることが知られている。
【0070】
つまり、例えば、ゲームの難易度がそのプレイヤーの能力よりも高すぎる場合には、プレイヤーはゲームをクリアしていくのが困難であるため、不安な精神状態となって集中度は上昇しない。反対に、ゲームの難易度がそのプレイヤーの能力よりも低すぎる場合には、プレイヤーはゲームを簡単にクリアできてしまうので無関心の状態となって、集中度は上昇しない。
【0071】
これにより、集中度推定部14が、ゲームのプレイヤーの集中度を推定する際に、脈波に加えて、そのゲームの難易度とプレイヤーの能力とのバランスが取れているか否かを新たな指標として用いることで、ゲームに対するプレイヤーの集中度をより正確に推定することができる。
なお、集中度推定部14における集中度の推定は、上記方法以外にも、例えば、複数枚の画像を用いて一定時間間隔内の脈波・脈拍図を算出し、脈波ピークを抽出して脈波周期(長さ)を計算することで算出される脈波変異度に基づいて、集中度を換算する方法であってもよい。
【0072】
感情推定部15は、検出領域設定部12において設定されたプレイヤーおよび視聴者の顔の部分の情報に基づいて、各人の感情を推定する。
具体的には、感情推定部15は、画像取得部11において時系列で連続的に取得された画像に含まれるゲームのプレイヤーおよび視聴者のそれぞれの顔の表情の変化から、喜び・驚き・怖れ・怒り・嫌悪・悲しみ等の感情を推定する。
【0073】
そして、感情推定部15における推定結果は、評価部16におけるゲームを評価する際の指標の1つとして用いられる。
なお、感情推定部15における人の感情の推定については、例えば、特開2016-149063号公報に開示された方法を用いることができる。
評価部16は、集中度推定部14において推定されたプレイヤーおよび視聴者の集中度の推定結果、および、プレイヤーおよび視聴者の感情の変化に基づいて、プレイ中のゲームの白熱度等の評価を実施する。
【0074】
なお、評価部16は、必ずしも、プレイヤーおよび視聴者の双方の集中度の推定結果を用いてゲームの評価を実施する必要はなく、いずれか一方の集中度の推定結果を用いて評価を実施してもよい。
また、評価部16は、プレイヤーおよび視聴者の双方の感情の推定結果も踏まえて、ゲームの評価を実施することは必須ではないが、感情推定の結果も含めて評価を実施することで、そのゲームの評価をより正確に実施することができる。
【0075】
表示制御部17は、集中度推定部14における推定結果を、例えば、ゲームの画面中に表示されるプレイヤーの顔画像の付近に表示させる。
これにより、ゲームをプレイ中のプレイヤーは、ゲームの画面を見ながら、自身の集中度の増減を容易に認識することができる。
また、表示制御部17は、例えば、インターネット回線を通じて、図4に示すゲーム画面40上において、画面上に表示されるプレイヤー自身の集中度と、そのゲームに参加している他のプレイヤーの集中度とを、それぞれバロメータのような形式で表示させる。
【0076】
これにより、プレイヤーは、自身の集中度だけでなく、他のプレイヤーのゲームに対する集中度を認識することができる。さらに、ゲームの画面を視聴している視聴者は、ゲームに参加している各プレイヤーの集中度を容易に認識することができるため、より盛り上がっているプレイヤーによる白熱シーンを選択して視聴することもできる。
白熱シーン検出部18は、脈波検出部13における検出結果に応じて集中度推定部14において推定される複数のプレイヤーのゲームに対する集中度に基づいて、ゲームの盛り上がるシーンを検出する。
【0077】
ここで、白熱シーンとは、例えば、図4に示す対戦型ゲームにおいてプレイヤーと他のプレイヤー(ENEMY)あるいはコンピュータが操作する敵のプレイヤー(ENEMY)等とが対戦状態にあるシーン等のように、ゲームプレイヤーの集中度から予測されるゲームの盛り上がりシーンを意味している。
このような白熱シーンは、ゲームの画面を視聴している視聴者にとって見逃せないシーンであって、最も視聴したいシーンである。
【0078】
また、白熱シーン検出部18は、白熱シーンが検出される頻度を検出する。
これにより、検出された白熱シーンの頻度に応じて、視聴者は、そのゲームを視聴する際に、白熱シーンに出会える頻度を容易に認識することができる。
白熱シーン予測部19は、脈波検出部13における検出結果の変動から推定される集中度推定部14における推定結果に基づいて、白熱シーンの発生を予測する。
【0079】
具体的には、白熱シーン予測部19は、図5に示すように、集中度推定部14において推定されたプレイヤーのゲームに対する集中度の変動に基づいて白熱シーンが発生するか否かを予測する。
図5に示す例では、例えば、対戦型ゲームにおいてボスキャラとの対戦が開始(13:15頃)されると、プレイヤーの集中度は、一旦低下する(13:30頃)が、緩やかに上昇していく。このとき、ボスキャラとの対戦が開始された際の最高の集中度をVhigh、その後、一旦低下した際の最低の集中度Vlowとすると、白熱シーン予測部19は、プレイヤーの集中度がその半分の集中度(Vhigh-Vlow)/2まで上昇した(14:30頃)ことを検出すると、その後、そのゲームにおいて白熱シーンが発生すると予測する。そして、通信制御部21が、インターネット回線を通じて、図4に示すゲーム画面40上において、例えば、視聴者にこのゲームの動画を視聴するように促すプッシュ通信を行う。
【0080】
これにより、例えば、ゲームを視聴している視聴者は、その予測結果を参照して、視聴するプレイヤーの画面を選択することで、その白熱シーンの発生を予測して見逃すことなく視聴することができる。
ギフト制御部20は、集中度推定部14において推定された視聴者の集中度の推定結果に基づいて、視聴者からゲームの動画を配信している配信者に対する感謝の気持ちを伝えるギフト機能の実施を制御する。
【0081】
なお、配信者は、ゲームのプレイヤーであってもよいし、ゲーム等の配信画像を提供する業者であってもよい。
ここで、ゲームの視聴者によるギフト機能とは、例えば、ゲーム動画のライブ配信において、視聴者から応援や高評価の対価として、お金あるいは換金可能なアイテム等を配信者に対して送る機能を意味している。
【0082】
これにより、例えば、ゲームの画面を視聴している視聴者の集中度に基づいてそのゲームの盛り上がりが検出されると、そのゲームの動画を配信している配信者に対するギフト機能を実行するように制御することができる。
なお、ギフト機能は、例えば、そのゲームの盛り上がりが所定のレベル以上になった際に視聴者に対してギフトの機能の実行が提案され、最終的に視聴者が決済の操作を実施した場合に実行されてもよい。
【0083】
通信制御部21は、白熱シーン予測部19における予測結果に基づいて、ゲームの視聴者に対して、例えば、もうすぐ白熱シーンが見られるのでそのゲームの画面を視聴するように促すためのプッシュ通信を行う。
これにより、脈波の変動等に応じて予測される白熱シーンの発生予測を、ゲームの視聴者に対して報知することで、視聴者に対して白熱シーンを見逃さないように視聴を促すことができる。
【0084】
また、通信制御部21は、集中度推定部14において推定された視聴者の集中度の推定結果に基づいて、例えば、視聴者が集中してみている白熱シーンであることを他の視聴者に報知するために、ゲームの視聴者に対してプッシュ通信を行う。
これにより、推定された視聴者の集中度に応じてそのゲームの盛り上がりを検出し、盛り上がりの程度に応じて、他のゲームの視聴者に対してゲームの盛り上がりシーンを報知して、視聴するように促すことができる。
【0085】
記憶部22は、複数のカメラ30a,30bから受信したゲームのプレイヤーおよび視聴者の顔を含む顔画像を保存する。また、記憶部22は、例えば、脈波検出部13における検出結果、集中度推定部14および感情推定部15における推定結果、評価部16における評価結果、白熱シーン検出部18における検出結果、白熱シーン予測部19における予測結果等の情報を保存する。
【0086】
<プレイ中のゲーム画面40の表示>
本実施形態のコンテンツ評価装置10は、例えば、ライブ配信サイトのゲーム実況動画において、図4に示すように、表示制御部17が、集中度推定部14において推定された各プレイヤーの集中度等の情報を、プレイ中のゲーム画面40中に表示させる。
ゲーム画面40は、例えば、視聴者に向けて提供されているゲーム動画の配信画面であって、図4に示すように、プレイヤーが操作しているゲームのキャラクタ(操作対象P1)が中央付近に表示されている。
【0087】
そして、操作対象P1の左上には、図4に示すように、プレイヤー自身の顔画像が表示された顔画像表示エリア41が設けられている。そして、顔画像表示エリア41の右近傍には、顔画像表示エリア41に表示されたプレイヤーの集中度(推定結果)の変動をバロメータ形式で表示する集中度表示エリア42が設けられている。
また、ゲーム画面40には、図4に示すように、ゲームのキャラクタ(操作対象P1)の右上に、戦う相手(ENEMY)の顔画像が表示された顔画像表示エリア43が設けられている。そして、顔画像表示エリア43の右近傍には、顔画像表示エリア43に表示されたプレイヤーの集中度(推定結果)の変動をバロメータ形式で表示する集中度表示エリア44が設けられている。
【0088】
さらに、ゲーム画面40の左端には、図4に示すように、そのゲームに参加している他の参加者の名前、その参加者のゲーム画面を視聴している視聴者の数を示す数字等を表示するゲーム参加者表示エリア45が設けられている。
そして、ゲーム画面40の右端には、図4に示すように、表示されているプレイ中のゲーム画面40を視聴している視聴者からのコメントを表示するコメント表示エリア46が設けられている。
【0089】
顔画像表示エリア41は、ゲームのキャラクタ(操作対象P1)を操作しているプレイヤーの前方に設置されたカメラ30a(例えば、PC等に搭載されたカメラ)によって撮影されたプレイヤー自身の顔画像が表示されている。
集中度表示エリア42は、プレイヤーの顔画像から推定される集中度の変動をバロメータ形式で表示する。
【0090】
顔画像表示エリア43は、戦う相手(ENEMY)となる他のプレイヤーの前方に設置されたカメラ30a(例えば、PC等に搭載されたカメラ)によって撮影された他のプレイヤー自身の顔画像が表示されている。
集中度表示エリア44は、戦う相手(ENEMY)となる他のプレイヤー顔画像から推定される集中度の変動をバロメータ形式で表示する。
【0091】
なお、集中度表示エリア42,44に表示されるプレイヤーの集中度の推定は、ゲーム画面40の顔画像表示エリア41,43内に表示されるプレイヤーの顔画像を用いて実施されてもよいし、実際にプレイヤーの前方に設置されたカメラ30aから取得した画像を用いて実施されてもよい。
ゲーム参加者表示エリア45は、例えば、ライブ配信サイトのゲーム実況動画において、複数のプレイヤーが参加可能なゲームに参加している他の参加者(プレイヤー)の名前、その参加者のゲーム画面を視聴している視聴者の数を示す数字等を表示する。
【0092】
視聴者は、例えば、マウス、キーボード、コントローラ等の入力装置を用いて、このゲーム参加者表示エリア45に表示された任意のプレイヤーを選択する。これにより、そのプレイヤーがプレイ中のゲーム画面40を視聴できるように、視聴するゲーム画面40を切り替えることができる。
コメント表示エリア46は、例えば、ライブ配信サイトのゲーム実況動画において、表示されているプレイ中のゲーム画面40を視聴している視聴者が投稿したコメントを、投稿者のユーザ名とともに随時更新しながら表示する。コメント表示エリア46に表示される視聴者からのコメントは、例えば、配信者に対する感謝の気持ちが記載されており、プレイヤーが白熱シーンを発生させるたびに投稿数が増加し、図3に示す視聴者評価エリア46aの「Total 32,756」で示す評価値が増加していく。また、コメント表示エリア46に表示されるコメントの内容を解析することで、そのゲームの盛り上がりを推定することもできる。
【0093】
よって、例えば、ゲームのプレイヤーや視聴者によって構成されるコミュニティごとに、他のコミュニティとともに盛り上がりレベルをランキングする等して表示することもできる。
また、コメント表示エリア46には、例えば、白熱バトルセンサ(図示せず)をONにした視聴者が自身の顔画像を撮影するカメラ30bによって撮影されていることを示すカメラマーク46bが表示されている。
【0094】
これにより、ゲームの中の白熱したシーンに視聴者も参加した気分を味わうことができるとともに、視聴することによって体感した感動をリアルタイムで配信者に対して伝えることができる。さらに、例えば、ライブ配信のゲーム動画の場合には、インターネット回線を通じて視聴者が体感しているライブの感動が世界に共有され、より多くの共感を得ることができる。
【0095】
ここで、ゲームをプレイ中の複数のプレイヤー、ゲーム画面40を視聴している複数の視聴者の集中度の推定結果に基づく白熱シーンの検出、発生頻度の検出、白熱シーンの発生予測、盛り上がりレベルに応じたギフト機能、コミュニティのランキング機能については、例えば、ゲーム動画の配信サイトにおける機能として設定されている。
これにより、ゲームをプレイ中のプレイヤー、ゲーム画面40を視聴している視聴者に対して、ゲーム実況動画における付加的な機能を提供することができる。
【0096】
なお、各機能には、そのサービスレベルに応じて、無料または有料の機能が設定されていてもよい。
例えば、図6に示すように、プレイヤー側のカメラ30aによって撮影された画像を用いた視聴者に対するサービスの一例として、白熱バトルのデータ閲覧(Lv.0)(無料)、白熱バトルのリアルタイム通知(Lv.1)(基本料金)、白熱バトルの発生予測と事前通知(Lv.2)(追加料金)等が設定されている。
【0097】
Lv.0(無料)の白熱バトルのデータ閲覧が可能になることで、視聴者は、過去のデータを見て配信者を選択することができる。
Lv.1(基本料金)の白熱バトルのリアルタイム通知が可能になることで、視聴者は、リアルタイムの感動するシーンを選択して視聴することができる。
Lv.2(追加料金)の白熱バトルの発生予測と事前通知が可能となることで、視聴者は、感動するシーンの少し前から見てライブにもっと没入していくことができる。
【0098】
また、視聴者側のカメラ30bによって撮影された画像を用いた視聴者および配信者に対するサービスの一例として、感動のリアルタイム投稿(Lv.3)(投げ銭課金)、グループ間のランキングイベント参加(Lv.4)(イベント参加金)等が設定されている。
Lv.3(投げ銭課金)の感動のリアルタイム投稿が可能となることで、視聴者は、配信者に対して、感動をリアルタイムかつダイレクトに伝達することができる。
【0099】
Lv.4(イベント参加金)のグループ間のランキングイベント参加が可能となることで、グループ間の競争を通じて、同じグループに所属する視聴者および配信者の間の心のつながりを強固にすることができる。
これにより、例えば、感動のレベルに応じて課金するシステムを構築することで、視聴者に対して感動を付与しつつ、配信者に対して収益を得るシステムを構築することができる。
【0100】
<コンテンツ評価方法>
本実施形態のコンテンツ評価装置10は、以上のような構成を備えており、図7図12に示すフローチャートに従って、コンテンツ評価を実施する。
すなわち、コンテンツ評価装置10は、まず、図7のメインフローに示すように、ステップS11において、例えば、図4に示すゲーム実況を伴うゲーム画面40において、ゲーム実況が開始されたか否かを判定し、開始されるまで待機するとともに、開始されると、ステップS12へ進む。
【0101】
次に、ステップS12では、画像取得部11が、ゲームに参加している1または複数のプレイヤーの顔画像、ゲーム実況動画を視聴している視聴者の顔画像を、カメラ30a,30bから取得する。
なお、画像取得部11が取得する画像は、上述したように、プレイヤーおよび視聴者の脈波を検出するために、被写体に対して時系列で連続的に撮影された画像が取得される。
【0102】
次に、ステップS13では、取得された画像中に肌が露出した部分(例えば、顔)が含まれるか否かを判定し、顔が含まれていない場合には、ステップS12へ戻り、顔が含まれている場合には、ステップS14へ進む。
次に、ステップS14では、検出領域設定部12が、画像に含まれる顔の部分を検出領域として設定する。
【0103】
次に、ステップS15では、脈波検出部13が、ステップS14において設定された顔の部分を検出領域に含まれる画素の輝度の平均値を算出し、その時間変化を解析することで、プレイヤーおよび視聴者の脈波を検出する。
次に、ステップS16では、集中度推定部14が、ステップS15において検出された脈波に基づいて、プレイヤーおよび視聴者の集中度を推定する。
【0104】
なお、ステップS16における集中度の推定では、例えば、脈波検出部13における検出結果に加えて、感情推定部15において推定される推定結果(喜び・驚き・怖れ・怒り・嫌悪・悲しみ等)に基づいて、集中度推定部14が集中度を推定してもよい。
次に、ステップS17では、ステップS16において推定されたゲームのプレイヤーおよび視聴者のゲームに対する集中度に応じて、以下で説明する各種制御を実施する。
ここで、ステップS17における「推定結果における制御」について、図8から図12に示すフローチャートを用いて、以下で具体的に説明する。
【0105】
<プレイヤーの集中度に応じた制御1>
図8に示すように、ステップS21では、ステップS16において推定された集中度が、ゲームのプレイヤーのものであるか否かを判定する。ここで、プレイヤーの集中度である場合には、ステップS22へ進み、視聴者の集中度である場合には、プレイヤーの集中度が推定されるまで待機する。
【0106】
次に、ステップS22では、白熱シーン検出部18が、推定されたプレイヤーの集中度の増減に基づいて、所定の時間ごとの白熱度を検出する。
ここで、白熱度とは、例えば、上述した白熱シーンにおいて、ゲームプレイヤーの気持ちが盛り上がっている度合いを意味している。
なお、ステップS22では、集中度の増減の代わりに、推定されたプレイヤーの集中度が所定の閾値を超える頻度に基づいて、所定の時間ごとの白熱度を検出してもよい。
【0107】
次に、ステップS23では、白熱シーン検出部18が、推定されたプレイヤーの集中度の増減に基づいて、ゲーム動画全体の白熱シーンの発生頻度を検出する。
次に、ステップS24では、表示制御部17が、例えば、インターネット回線を通じて、ステップS22およびS23において検出された白熱度、および白熱シーンの発生頻度を、ゲーム画面40に表示させる。
これにより、ステップS6に示すフローチャートでは、評価部16は、ゲームの盛り上がりの度合いとして白熱度およびその発生頻度を検出することで、ゲームのコンテンツとしての評価を実施することができる。
【0108】
<プレイヤーの集中度に応じた制御2>
図9に示すように、ステップS31では、ステップS16において推定された集中度が、ゲームのプレイヤーのものであるか否かを判定する。ここで、プレイヤーの集中度である場合には、ステップS32へ進み、視聴者の集中度である場合には、プレイヤーの集中度が推定されるまで待機する。
【0109】
次に、ステップS32では、ステップS22と同様に、白熱シーン検出部18が、推定されたプレイヤーの集中度の増減に基づいて、所定の時間ごとの白熱度を検出する。
次に、ステップS33では、表示制御部17が、例えば、インターネット回線を通じて、ステップS32において検出された白熱度を、ゲーム画面40に表示させる。
次に、ステップS34では、白熱度が表示されたゲーム画面40を視聴している視聴者によって、見たい白熱度(例えば、最も高い白熱度の場面等)が検索される。
【0110】
次に、ステップS35では、表示制御部17が、例えば、インターネット回線を通じて、ステップS34において検索された白熱度に対応するシーン(場面)を、ゲーム画面40に表示させる。
これにより、視聴者は、プレイヤーの集中度に応じて検出されるゲームの白熱シーンを選択して視聴することができる。
【0111】
<プレイヤーの集中度に応じた制御3>
図10に示すように、ステップS41では、ステップS16において推定された集中度が、ゲームのプレイヤーのものであるか否かを判定する。ここで、プレイヤーの集中度である場合には、ステップS42へ進み、視聴者の集中度である場合には、プレイヤーの集中度が推定されるまで待機する。
【0112】
次に、ステップS42では、ステップS22,S32と同様に、白熱シーン検出部18が、推定されたプレイヤーの集中度の増減に基づいて、所定の時間ごとの白熱度を検出する。
次に、ステップS43では、白熱シーン予測部19が、例えば、プレイヤーの集中度の増減と白熱度の増減との関係等の白熱度の傾向を予測する。
【0113】
次に、ステップS44では、通信制御部21が、ステップS43において予測された白熱シーンが発生すると予測される状態のプレイヤーがプレイ中のゲーム画面40を視聴するように促すメッセージ等を、他のゲーム画面40を視聴している視聴者に対してプッシュ通信を行う。
これにより、現在は他のプレイヤーのゲーム画面を視聴している視聴者、あるいは、現在は別のコンテンツを視聴している視聴者等に対して、白熱シーンが発生する前に事前に報知することで、視聴者は見たい場面を見逃すことなく視聴することができる。
よって、白熱シーンを見逃すことなく視聴可能な視聴者を増やすことで、例えば、その視聴者が所属しているコミュニティの評価を高めることができる。
【0114】
<視聴者の集中度に応じた制御1>
図11に示すように、ステップS51では、ステップS16において推定された集中度が、ゲーム画面40を視聴している視聴者のものであるか否かを判定する。ここで、視聴者の集中度である場合には、ステップS52へ進み、プレイヤーの集中度である場合には、視聴者の集中度が推定されるまで待機する。
【0115】
次に、ステップS52では、白熱シーン検出部18が、推定された視聴者の集中度の増減に基づいて、所定の時間ごとの盛り上がりレベルを検出する。
次に、ステップS53では、白熱シーン検出部18が、ステップS52において算出された視聴者の盛り上がりレベルが、所定の閾値以上である、あるいは所定時間以上であるか否かを判定する。
【0116】
ここで、所定の閾値あるいは所定時間以上である場合には、ステップS54へ進み、所定の閾値あるいは所定時間未満である場合には、ステップS52へ戻り、再び視聴者の盛り上がりレベルが算出される。
次に、ステップS54では、ステップS53において、ステップS52において算出された視聴者の盛り上がりレベルが所定の閾値あるいは所定時間以上であったと判定されたため、ギフト制御部20が、その視聴者に対して配信者に対するギフト(投げ銭等)の機能を実行するように提案する。
これにより、視聴者の盛り上がりレベルが所定の閾値あるいは所定時間以上であった場合には、自動的に視聴者に対してギフト機能の実行を促すように提案することで、視聴者は、自分の盛り上がりレベルに応じたギフト機能の実行を容易に実施することができる。
【0117】
<視聴者の集中度に応じた制御2>
図12に示すように、ステップS61では、ステップS16において推定された集中度が、ゲーム画面40を視聴している視聴者のものであるか否かを判定する。ここで、視聴者の集中度である場合には、ステップS62へ進み、プレイヤーの集中度である場合には、視聴者の集中度が推定されるまで待機する。
【0118】
次に、ステップS62では、ステップS52と同様に、白熱シーン検出部18が、推定された視聴者の集中度の増減に基づいて、所定の時間ごとの盛り上がりレベルを検出する。
次に、ステップS63では、白熱シーン検出部18が、視聴者の盛り上がりレベルの統計を算出する。
【0119】
次に、ステップS64では、通信制御部21が、ステップS63において算出された視聴者の盛り上がりレベルの統計結果に基づいて、複数の視聴者が所属するグループに対して、どのゲーム(コンテンツ)が盛り上がっているかを知らせる情報についてプッシュ通信を行う。
これにより、現在は他のプレイヤーのゲーム画面を視聴している視聴者、あるいは、現在は別のコンテンツを視聴している視聴者等に対して、他の視聴者が盛り上がっているゲーム動画に関する情報を提供することで、視聴者は見たいゲーム動画を選択して視聴することができる。
【0120】
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、コンテンツ評価装置10およびコンテンツ評価方法として、本発明を実現した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0121】
例えば、上述したコンテンツ評価装置によるコンテンツ評価方法をコンピュータに実行させるコンテンツ評価プログラムとして本発明を実現してもよい。
このコンテンツ評価プログラムは、コンテンツ評価装置に搭載されたメモリ(記憶部)に保存されており、CPUがメモリに保存されたコンテンツ評価プログラムを読み込んで、ハードウェアに各ステップを実行させる。より具体的には、CPUがコンテンツ評価プログラムを読み込んで、上述した画像取得ステップと、検出領域設定ステップと、脈波検出ステップと、集中度推定ステップと、評価ステップとを実行することで、上記と同様の効果を得ることができる。
また、本発明は、コンテンツ評価装置のコンテンツ評価プログラムを保存した記録媒体として実現されてもよい。
【0122】
(B)
上記実施形態では、評価対象となるコンテンツの一例として、ゲーム(特に、対戦型ゲーム)を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0123】
例えば、ゲーム以外にも、学習動画、映画、ドラマ・バラエティ・報道・スポーツ等のテレビ番組や、動画配信サイト等の動画等を評価対象とすることもできる。
いずれの場合でも、コンテンツに対する利用者の集中度に基づいて、そのコンテンツの面白さ、興味深さ等を評価することができる。
また、対戦型ゲーム以外にも、単独でプレイするゲームを評価対象としてもよい。
【0124】
(C)
上記実施形態では、ゲームのプレイヤーおよび視聴者の脈波を検出し、各人の集中度の推定結果に基づいてゲームの評価を実施する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ゲームのプレイヤーだけの脈波の検出結果および集中度の推定結果を用いて、ゲームの評価を実施してもよい。
あるいは、ゲームの画面を視聴している視聴者だけの脈波の検出結果および集中度の推定結果を用いて、ゲームの評価を実施してもよい。
【0125】
(D)
上記実施形態では、ゲームのプレイヤー、視聴者の脈波に基づく集中度の推定結果に加えて、プレイヤー、視聴者の顔画像から推定されるプレイヤー、視聴者の感情を考慮して、ゲームの評価を実施する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、プレイヤー、視聴者の感情の推定結果を用いることなく、脈波に基づく各人の集中度の推定結果だけを用いて、ゲームの評価を実施してもよい。
【0126】
(E)
上記実施形態では、ゲームのプレイヤーおよび視聴者の顔画像を用いて各人の脈波を検出する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、コンテンツの利用者の腕等、顔以外の部位が検出領域として設定され、脈波が検出されてもよい。
【0127】
(F)
上記実施形態では、ゲームをプレイ中のプレイヤー、視聴者の画像を用いてリアルタイムでゲームの評価を実施する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、録画された動画等を用いて、事後的に、そのコンテンツの評価を実施してもよい。
【0128】
(G)
上記実施形態では、複数のカメラ30a,30bによって撮影されたゲームのプレイヤーや視聴者を含む動画から顔画像を取得して、各人の脈波の検出および集中度の推定を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、サーバ空間等に保存された動画をダウンロードして、コンテンツ利用者の脈波の検出および集中度の推定を実施してもよい。
【0129】
(H)
上記実施形態では、推定されたプレイヤーの集中度を、ゲーム中の画面に表示させる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、推定される集中度は、コンテンツの画面上に表示されることなく、コンテンツの評価が実施されてもよい。
【0130】
(I)
上記実施形態では、複数のゲームのプレイヤーおよび複数の視聴者の脈波から推定される複数の集中度を用いて、ゲームの評価を実施する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、一人のコンテンツ利用者(例えば、ゲームのプレイヤーまたは視聴者)の脈波から推定される利用者の集中度に基づいて、コンテンツの評価を実施してもよい。
【0131】
(J)
上記実施形態では、コンテンツ評価装置10が、装置外に設けられた複数のカメラ30a,30bから、ゲームのプレイヤーおよび視聴者の顔画像を取得する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0132】
例えば、コンテンツ評価装置がカメラと一体化された構成であれば、カメラ自身が画像取得部として機能することで、上記実施形態と同様に、本発明によって得られる効果を同様に得ることができる。
【0133】
(K)
上記実施形態では、ゲームのプレイヤーおよび視聴者の顔画像を撮影する手段として、複数のカメラ30a,30bが設けられている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ゲームのプレイヤーおよび/または視聴者が1人であって、取得される画像が1枚である場合には、1台のカメラによってプレイヤー等の画像を撮影する構成であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0134】
本発明のコンテンツ評価装置は、コンテンツの評価をより正確に実施することができるという効果を奏することから、ゲーム、映画、学習動画、各種テレビ番組等の様々なコンテンツの評価を行う装置・システム等に対して広く適用可能である。
【符号の説明】
【0135】
10 コンテンツ評価装置
11 画像取得部
12 検出領域設定部
13 脈波検出部
14 集中度推定部
15 感情推定部
16 評価部
17 表示制御部
18 白熱シーン検出部
19 白熱シーン予測部
20 ギフト制御部
21 通信制御部
22 記憶部
30a カメラ
30b カメラ
40 ゲーム画面
41 顔画像表示エリア
42 集中度表示エリア
43 顔画像表示エリア
44 集中度表示エリア
45 ゲーム参加者表示エリア
46 コメント表示エリア
46a 視聴者評価エリア
46b カメラマーク
50 コンテンツ評価システム
P1 操作対象
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12