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特開2022-169380オートバイ後輪駆動伝達システムおよびオートバイ
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  • 特開-オートバイ後輪駆動伝達システムおよびオートバイ 図1
  • 特開-オートバイ後輪駆動伝達システムおよびオートバイ 図2
  • 特開-オートバイ後輪駆動伝達システムおよびオートバイ 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022169380
(43)【公開日】2022-11-09
(54)【発明の名称】オートバイ後輪駆動伝達システムおよびオートバイ
(51)【国際特許分類】
   B62M 9/00 20060101AFI20221101BHJP
   B62M 7/02 20060101ALI20221101BHJP
   B62M 9/16 20060101ALI20221101BHJP
【FI】
B62M9/00 D
B62M7/02
B62M9/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021075390
(22)【出願日】2021-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】521183992
【氏名又は名称】青島征和工業股分有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO CHOHO INDUSTRIAL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】NO. 99 .XIAMEN ROAD, PINGDU ECONOMIC DEVELOPMENT ZONE, PINGDU CITY, QINGDAO, SHANDONG PROVINCE,China
(74)【代理人】
【識別番号】100194526
【弁理士】
【氏名又は名称】叶野 徹
(72)【発明者】
【氏名】付振明
(72)【発明者】
【氏名】金玉謨
(57)【要約】      (修正有)
【課題】オートバイが高速で激しい運動をする場合でも、依然として伝達システムの安定を維持し、危険事故の発生を効果的に避けることができるオートバイを提供する。
【解決手段】一種のオートバイ後輪駆動伝達システムであり、オートバイ技術分野に関し、主動輪、中心輪及び従動輪を含み、中心輪は同軸に設けられた動力伝達輪Aと動力伝達輪Bを含み、動力伝達輪Aと動力伝達輪Bの相対する表面は固定連結を形成し、主動輪と動力伝達輪Bは伝達連結を形成し、動力伝達輪Aと従動輪は伝達連結を形成し、主動輪とモータ出力軸は取り外し可能な固定連結を形成し、従動輪とオートバイの後輪軸は取り外し可能な固定連結を形成し、中心輪とリアフォーク回転中心軸はベアリングによる回転連結を形成する。一種のオートバイであり、前記オートバイは一種のオートバイ後輪駆動伝達システムが設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主動輪、中心輪及び従動輪を含み、前記中心輪は同軸に設けられた動力伝達輪Aと動力伝達輪Bを含み、前記動力伝達輪Aと動力伝達輪Bの相対する表面は固定連結を形成し、前記主動輪と動力伝達輪Bは伝達連結を形成し、前記動力伝達輪Aと従動輪は伝達連結を形成し、前記主動輪とモータ出力軸は取り外し可能な固定連結を形成し、前記従動輪とオートバイの後輪軸は取り外し可能な固定連結を形成し、前記中心輪とリアフォーク回転中心軸はベアリングによる回転連結を形成することを特徴とするオートバイ後輪駆動伝達システム。
【請求項2】
前記主動輪の外径が中心輪の外径より小さく、前記中心輪の外径が従動輪の外径より小さいことを特徴とする請求項1記載のオートバイ後輪駆動伝達システム。
【請求項3】
前記リアフォーク回転中心軸の片端は外側へ伸び、また伸びたリアフォーク中心軸にベアリングを取り付けておくことを特徴とする請求項1又は2記載のオートバイ後輪駆動伝達システム。
【請求項4】
前記主動輪、中心輪および従動輪はチェーンホイールであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のオートバイ後輪駆動伝達システム。
【請求項5】
前記チェーンホイールの歯数は12~72であることを特徴とする請求項4記載のオートバイ後輪駆動伝達システム。
【請求項6】
前記主動輪、中心輪および従動輪はベルトホイールであることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のオートバイ後輪駆動伝達システム。
【請求項7】
前記主動輪と動力伝達輪Bおよび動力伝達輪Aと従動輪はそれぞれ歯形ベルトによる伝達連結を形成することを特徴とする請求項6記載のオートバイ後輪駆動伝達システム。
【請求項8】
前記主動輪と動力伝達輪Bは噛み合いの形で伝達連結を形成することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のオートバイ後輪駆動伝達システム。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか1項記載のオートバイ後輪駆動伝達システムを備えていることを特徴とするオートバイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオートバイの技術分野に関し、詳しくはオートバイ後輪駆動伝達システム及びオートバイに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、オートバイの後輪駆動伝達方式は主にチェーン伝達を採用しており(例えば、特許文献1。)、エンジンの出力軸と後輪軸との間のチェーン伝達によってオートバイの駆動問題を解決している。
【0003】
従来技術の設計では、チェーン伝達は構造が簡単で軽量で、コストが低く、メンテナンスが便利であるという特徴に加えて、駆動輪を取り付けたオートバイリアフォークが激しい運動中に振動が起こることも考慮され、チェーンのテンションを調整する時に、一定の余裕を与えることで、リアフォークの振動に対応できると同時に、エンジンと後輪の動力伝達を保つことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭53-116641公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ただし、既存のオートバイチェーン伝達システムは業界の発展に伴って、ますますその技術的限界が目立ってきている。具体的に以下の通りである。
【0006】
大排気量旅行・オフロード・競技など向けのオートバイとハイエンド電動オートバイの需要が日増しに増えるにつれて、従来のチェーン伝達はこのようなオートバイの急激な振動の需要に対応することが困難であり、特に高速運動時に、リアフォークの振動幅が大きくなり、リアフォーク中心軸、後輪軸とエンジン駆動スモールホイール中心という3点が同一直線にある時、エンジンチェーンホイールと後輪のチェーンホイールとの中心距離が最大になる。この時にチェーンが突然破断する恐れがある。チェーンを取り付ける際に、チェーンのテンション余裕を過剰にすると、速度計センサの故障、チェーン・チェーンホイールの磨耗、チェーンホイールからチェーンの離脱などの恐れがある。
【0007】
従来技術の問題点を解決するため、本発明はオートバイ後輪駆動伝達システム及びオートバイを提供する。オートバイ伝達システムを再設計することによって、従来のチェーン伝達の技術的限界を克服し、高速で激しい運動時にも伝達システムの安定を保つことができ、危険・事故の発生を効果的に回避することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明は下記の技術的手段を取っている。
【0009】
一種のオートバイ後輪駆動伝達システムであって、主動輪、中心輪及び従動輪を含み、前記中心輪は同軸に設けられた動力伝達輪Aと動力伝達輪Bを含み、前記動力伝達輪Aと動力伝達輪Bの相対する表面は固定連結を形成し、前記主動輪と動力伝達輪Bは伝達連結を形成し、前記動力伝達輪Aと従動輪は伝達連結を形成し、前記主動輪とモータまたはエンジンの出力軸は取り外し可能な固定連結を形成し、前記従動輪とオートバイの後輪軸は取り外し可能な固定連結を形成し、前記中心輪とリアフォーク回転中心軸はベアリングによる回転連結を形成している。
【0010】
好ましくは、前記主動輪の外径が中心輪の外径より小さく、前記中心輪の外径が従動輪の外径より小さい。
【0011】
好ましくは、前記リアフォーク回転中心軸の片端は外側へ伸び、また伸びたリアフォーク中心軸にベアリングを取り付けておく。
【0012】
好ましくは、前記主動輪、中心輪および従動輪はチェーンホイールである。
【0013】
好ましくは、前記チェーンホイールの歯数は12~72である。
【0014】
好ましくは、前記主動輪、中心輪および従動輪はベルトホイールである。
【0015】
好ましくは、前記主動輪と動力伝達輪Bおよび動力伝達輪Aと従動輪はそれぞれ歯形ベルトによる伝達連結を形成する。
【0016】
好ましくは、前記主動輪と動力伝達輪Bは噛み合いの形で伝達連結を形成する。
【0017】
好ましくは、一種のオートバイであって、前記オートバイは前記オートバイ後輪駆動伝達システムを備えている。
【発明の効果】
【0018】
本発明のオートバイ後輪駆動伝達システムおよびオートバイは下記の有利な効果を有している。
【0019】
(1)本発明は、リアフォークの回動中心軸に中心輪を設けることにより、1段動力伝達を2段動力伝達に変え、主動輪と中心輪との間、および中心輪と従動輪との間の中心距離をそれぞれ変化させず、チェーン動力伝達の受ける力を安定化させ、中心距離の増大によるチェーンの突然破断の恐れを解消した。
【0020】
(2)本発明は中心輪、主動輪と従動輪の歯数を調整することにより伝達比を変え、チェーン動力伝達の効率・平滑性・耐久性を向上させることができる。
【0021】
(3)本発明では、ローラチェーン、ブシュチェーンと歯形チェーンを選択してチェーン動力伝達を行うことができるだけでなく、歯形ベルトを選択してベルトホイール動力伝達を行うこともでき、また、主動輪と動力伝達輪Bの間で噛合伝達を行うことができる。中心輪の設置により多種のオプションの動力伝達方式を実現し、動力伝達の耐摩耗性、耐疲労性と平滑性を向上させ、動力伝達騒音を低減し、静音動力伝達を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明のある実施例におけるオートバイ後輪駆動伝達システムの正面構造イメージ図である。
図2】本発明のある実施例におけるオートバイ後輪駆動伝達システムの正面縦断面構造イメージ図である。
図3】本発明の動力伝達輪Aと動力伝達輪Bのはめあい関係の俯瞰構造イメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態をステップバイステップで詳しく説明するが、この説明は本発明の好適な実施例だけであり、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の精神および原則の範囲内で行ういかなる修正、均等置換および改良等は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【0024】
本発明の中で、術語「上」、「下」、「左」、「右」、「トップ」、「ボトム」、「内」、「外」などが示す方位または位置関係は、図面に示す方位または位置関係に基づくもので、ただ本発明の説明の便利化と簡略化を図るものだけで、説明された装置または素子が特定の方位を持ち、特定の方位で構成・操作すべきであることを指示・示唆するものではない。
【0025】
図1図2に示すように、ある実施例では、本発明のオートバイ後輪駆動伝達システムは主動輪1、中心輪3及び従動輪5を含み、前記中心輪3は同軸に設けられた動力伝達輪A3-1と動力伝達輪B3-2を含み、前記動力伝達輪A3-1と動力伝達輪B3-2の相対する表面は固定連結を形成し、前記主動輪1と動力伝達輪B3-2は伝達連結を形成し、前記動力伝達輪A3-1と従動輪5は伝達連結を形成し、前記主動輪1とモータまたはエンジン出力軸は取り外し可能な固定連結を形成し、前記従動輪5とオートバイの後輪軸は取り外し可能な固定連結を形成し、前記中心輪3とリアフォーク回転中心軸7はベアリング6による回転連結を形成する。
【0026】
モータまたはエンジンはオートバイの本体フレームに設けられているため、モータまたはエンジンに連結された主動輪1と中心輪3は一定の中心距離を有し、また、中心輪3はリアフォーク回転中心軸7に設けられているため、中心輪3と従動輪5も一定の中心距離を有し、オートバイの高速で急激な運動では、中心距離が変化しないため、動力伝達システムの構造が安定し、急激なリアフォーク振動による動力伝達故障の恐れはない。
【0027】
さらなる実施例では、前記主動輪1の外径が中心輪3の外径より小さく、前記中心輪3の外径が従動輪5の外径より小さい。
【0028】
さらなる実施例では、前記リアフォーク回転中心軸7の片端は外側へ伸び、また伸びたリアフォーク中心軸にベアリングを取り付けておく。
【0029】
さらなる実施例では、前記主動輪1、中心輪3および従動輪5はチェーンホイールであり、図1図2に示すように、中心距離が変わっていないため、チェーンによって動力を伝達する時、チェーンの破断リスクを回避することができる。
【0030】
さらなる実施例では、前記チェーンホイールの歯数は12である。
【0031】
さらなる実施例では、前の実施例と違って、前記チェーンホイールの歯数は72である。
【0032】
さらなる実施例では、前記主動輪1、中心輪3および従動輪5はベルトホイールである。
【0033】
さらなる実施例では、前記主動輪1と動力伝達輪Bおよび動力伝達輪Aと従動輪5はそれぞれ歯形ベルトによる伝達連結を形成する。本発明は技術改良により、オートバイベルトホイール伝達の簡単方式を実現し、チェーンホイールより騒音と伝達中の振動を低減できるとともに、構造が簡単で、運行がスムーズで、調整が容易であるという利点を有している。
【0034】
さらなる実施例では、前記主動輪1と動力伝達輪Bは噛み合いの形で伝達連結を形成する。噛み合い伝達は伝達精度が高く、伝達効率が高く、作動が信頼的で、耐用寿命が長いという利点を有している。
【0035】
さらなる実施例では、一種のオートバイであって、前記オートバイは前記オートバイ後輪駆動伝達システムを備えている。
【符号の説明】
【0036】
1:主動輪、2:1段動力伝達チェーンまたは動力伝達ベルト、3:中心輪、4:2段動力伝達チェーンまたは動力伝達ベルト、5:従動輪、6:ベアリング、7:リアフォーク回転中心軸、3-1:動力伝達輪A、3-2:動力伝達輪B。
【0037】
本発明の権利保護の範囲は、上記の本明細書に記載された実施形態のみに限定されるものではないことに留意すべきである。したがって、本発明の革新的な概念によれば、上述の技術は、本明細書に記載された実施形態のみに限られず、本明細書の内容及び図面から理解される内容に対して直接的又は間接的に修正又は変更を加えた均等の構造物にも適用されるべきものであり、本発明の解決策は、特許請求の範囲に含まれる限りにおいて他の関連技術の分野にも応用することができる。
図1
図2
図3