IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッドの特許一覧

特開2022-169586鼻シールおよび呼吸用インターフェース
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022169586
(43)【公開日】2022-11-09
(54)【発明の名称】鼻シールおよび呼吸用インターフェース
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/06 20060101AFI20221101BHJP
【FI】
A61M16/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022124722
(22)【出願日】2022-08-04
(62)【分割の表示】P 2020136592の分割
【原出願日】2013-11-15
(31)【優先権主張番号】61/727,322
(32)【優先日】2012-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】513259285
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【弁理士】
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】シュー シラス サオ ジン
(72)【発明者】
【氏名】ガルガリ アミット
(72)【発明者】
【氏名】グラハム ライアン アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン マーク アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】アラン オリヴィア マリー
(72)【発明者】
【氏名】シンティヴ ブルーノ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】一般市民または医療専門家に有用な選択肢を提供する、鼻シールおよび/またはインターフェースを提供する。
【解決手段】呼吸用インターフェース用の鼻シールが、鼻尖、鼻の下側面、および鼻底を受けてそれらに封止接触しかつ上唇に封止接触し、およびガス流用のアパーチャを装着者の鼻孔の下に位置決めするように予め形成された凹形状を有する、柔軟な下鼻受中心部分を含む。シールは、弾力性またはこの予め形成された形状に戻る記憶を有し得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクインターフェース用の鼻シールであって、前記シールは、顔に接触する側面すなわち装着者側面を含み、前記装着者側面は、装着者の鼻尖、鼻の下側面、および鼻底を受けてそれらに封止接触しかつ上唇に封止接触し、および装着者の鼻孔の下にガス流用のアパーチャを位置決めするように予め形成された凹形状を有する、柔軟な下鼻受中心部分を含み、前記柔軟な中心部分は、前記アパーチャの左側および右側に、前記装着者の前記鼻の左右の下側面に接触する左右の側壁部分を含み、前記左右の側壁部分、または前記左右の側壁部分の少なくとも上部セクションは、前記シールの反対側で、外側に突出する形状すなわち凸形状(前記シールの内部から離れる)を有し、および前記シールは、前記装着者側面に対向する前記シールの外向き側面を含み、前記シールの前記外向き側面は、装着時に前記鼻の前記左右の側面にある小鼻の下横側に隣接する前記顔に接触する左右の外側先端で終端する左右の安定化外側部分を含み、前記シールの前記左右の外側部分は、前記シールの前記装着者側面の少なくとも前記中心部分と比較して可撓性が低いまたは硬い、鼻シール。
【請求項2】
前記左右の側壁部分、または前記左右の側壁部分の前記上部セクションの前記外側に突出する形状すなわち凸形状が、前記鼻の両側面の底部と前記顔との間の接合部で、しわまたは窪みに対して封止するように配置されている、請求項1に記載の鼻シール。
【請求項3】
前記左右の側壁部分、または前記左右の側壁部分の前記上部セクションの前記外側に突出する形状すなわち凸形状が、前記シールの高さ方向において前記アパーチャの上方にある、請求項2に記載の鼻シール。
【請求項4】
前記シールの前記外向き側面の前記左右の外側部分が、前記シールの前記装着者側面の前記下鼻受中心部分および左右の外側安定化部分の双方と比較して、可撓性が低いまたは硬い、請求項1~3のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項5】
前記シールの前記外向き側面の前記左右の外側部分の壁の厚さが、前記シールの前記装着者側面の前記中心部分および左右の安定化部分の双方よりも厚い、請求項4に記載の鼻シール。
【請求項6】
前記シールの中空内部が、前記シールの前記外向き側面の左右の側面部分と前記装着者側面の左右の側面部分との間に延在する、請求項5に記載の鼻シール。
【請求項7】
前記シールの前記外向き側面が、前記シールの前記装着者側面の上部周辺部分、下部周辺部分、および外側先端周辺部分につながり、壁の厚さが、前記シールの前記外向き側面から前記シールの前記装着者側面まで薄くなる、請求項1~6のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項8】
前記シールの前記外向き側面と前記シールの前記装着者側面の上壁セクションとの間の橋絡部分が、可撓性であるかまたは前記シールの深さに適合する、請求項1~7のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項9】
装着時に前記顔に接触する前記シールの左右の外側先端における前記シールの左右の周辺部分が、前記シールの上部周辺部分と下部周辺部分とを橋絡するほぼ直線状の部分を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項10】
前記シールの前記外向き側面が、前記シールの中空内部に対して流入および流出するガス流のためのアパーチャを含み、および前記シールが、前記シールの前記外向き側面にある前記アパーチャの周りのリムによって本体またはフレームに接続されるかまたは取り付けられる、請求項1~9のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項11】
前記アパーチャの下縁が、前記シールの深さ方向において、前記アパーチャの上縁に対して後方に離間している、請求項1~10のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項12】
前記シールが、前記シールの前記装着者側面の前記柔軟な下鼻受凹状中心部分の少なくとも内側で、使用中陽圧下にあるガスで満たされる中空内部を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項13】
前記柔軟な下鼻受凹状中心部分が、前記シール内からの陽圧のガスの内部圧力下にないときに、前記予め形成された形状を有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項14】
前記柔軟な下鼻受凹状中心部分が、弾力性または前記予め形成された形状へ戻る記憶を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項15】
前記シールが、前記シールの高さ方向における高さよりも、前記シールの幅方向において幅広である、請求項1~14のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項16】
前記柔軟な下鼻受中心部分が、前記アパーチャの上方に、前記装着者の前記鼻尖に接触する上壁部分と、前記アパーチャの下方におよび前記上壁部分の後方に、前記装着者の前記鼻の下で前記上唇に接触する下壁部分とを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項17】
前記アパーチャの下方の前記下壁部の部分が、前記上壁部分よりも、前記シールの左右の最も後方の先端に近い、請求項16に記載の鼻シール。
【請求項18】
前記上壁部分、下壁部分、および左右の側壁部分が、個別のおよび複雑な湾曲形状を有する、請求項16または17に記載の鼻シール。
【請求項19】
前記上壁部分および下壁部分が、それぞれ、前記シールの深さ方向において互いに離間した、前記シールの高さ方向にある、別々の軸の周りで対称である、請求項16~18のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項20】
前記軸が、前記シールの深さ方向において、約1~約3cmだけ互いに離間している、請求項19に記載の鼻シール。
【請求項21】
前記上壁部分が、前記シールの前記装着者側面の前記柔軟な中心部分のより大きな全体的な凹面内に、特に前記鼻尖を受けるための上部凹状セクションを含み、前記上部凹状セクションは、前記シールの高さおよび幅の双方において凹状である、請求項16~20のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項22】
前記上部凹状セクションが、前記アパーチャの上縁から延在する、請求項21に記載の鼻シール。
【請求項23】
前記上部凹状セクションの壁の厚さが、前記シールの前記装着者側面の前記中心部分の残りの部分よりも厚い、請求項21または22に記載の鼻シール。
【請求項24】
前記上部凹状セクションが中間の壁の厚さを有し、前記中間の壁の厚さは、前記シールの前記装着者側面の前記中心部分の残りの部分よりも厚いが、前記シールの前記装着者側面の左右の外側安定化部分よりも薄いか、または前記シールの外側よりも薄い、請求項21~23のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項25】
前記出口アパーチャより下の前記下壁部分が、前記シールの高さ方向において凸状であり、および前記シールの幅方向において凹状である、請求項16~24のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項26】
前記左右の側壁部分が、前記アパーチャの両側から互いに離れるように延在している、請求項16~25のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項27】
前記アパーチャが、前記シールの幅方向において細長い、請求項1~26のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項28】
前記アパーチャの周辺の少なくとも一部が、厚みのあるリムを含む、請求項1~27のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項29】
前記シールの前記装着者側面が、前記鼻の左右の側面の両側に隣接する前記装着者の顔に接触するために、前記柔軟な中心部分の左右の側壁部分の外側に、左右の外側安定化部分を含み、かつ前記外側安定化部分は、可撓性であるが、前記シールの前記装着者側面の前記下鼻受中心部分よりも可撓性が低い、請求項1~28のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項30】
前記左右の外側安定化部分が、前記中心部分の壁セクションよりも厚みのある壁セクションを有する、請求項29に記載の鼻シール。
【請求項31】
前記左右の外側安定化部分の内縁と前記柔軟な中心部分との間の前記シールの両側の壁の厚さの接合部または変化部が、前記鼻の前記下側面と前記鼻に隣接する前記顔との間の接合部においてまたはそれに隣接して載置されるように位置決めされる、請求項30に記載の鼻シール。
【請求項32】
前記シールの前記外向き側面の前記左右の外側部分が、それぞれ、それらの長さの中間に、可撓性がより高い部分を含み、インターフェースのフレームに接続されるように適合された前記シールの一部に対する、前記シールの少なくとも前記顔に接触する側面すなわち装着者側面の横方向運動を可能にする、請求項1~31のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項33】
前記可撓性がより高い部分が、前記シールの前記外向き側面の側壁に内側に向けられたひだを含む、請求項32に記載の鼻シール。
【請求項34】
前記内側に向けられたひだが、前記シールの中空内部の幅にわたって部分的に延在する、請求項33に記載の鼻シール。
【請求項35】
前記内側に向けられたひだが、前記シールの中空内部の深さに部分的に延在する、請求項33に記載の鼻シール。
【請求項36】
前記シールの少なくとも前記柔軟な中心部分が、シリコーン材料から形成される、請求項1~35のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項37】
前記シールの実質的に全てが、シリコーン材料から形成される、請求項1~35のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項38】
前記シールの前記部分の全てが一体的に形成されるため、前記シールは一体形の構成要素である、請求項1~37のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項39】
請求項1~38のいずれか一項に記載のシールを含み、かつ左右のサイドアームを含むフレームを含み、前記サイドアームが、外向きに(互いに離れる方向に)かつ前記シールの左右の先端を越えて後方に延在し、浅い角度でおよび装着者の左右の頬および特に頬骨に沿って上方に延在してヘッドギアにつながって、前記インターフェースを装着者の顔に保持する、インターフェース。
【請求項40】
前記フレームのサイドアームが、装着者の耳と眼との間の箇所および/またはほぼこめかみまで延在する長さを有する、請求項39に記載のインターフェース。
【請求項41】
前記フレームのサイドアームが、それらの間に角度を有して、装着者の左右の頬および特に頬骨に載るようにして、前記インターフェースの幅軸の周りでの回転に対して前記インターフェースの安定化を支援するようにする、請求項39または40に記載のインターフェース。
【請求項42】
前記フレームのサイドアームが、少なくとも装着者に対面する面に軟質材料を含む、請求項39~41のいずれか一項に記載のインターフェース。
【請求項43】
前記インターフェースが、前記フレームから上方へ向かい、前記装着者の額においてヘッドギアに接続されるT字形部品を含まない、請求項39~41のいずれか一項に記載のインターフェース。
【請求項44】
前記フレームのサイドアームが、それらの外側端部において、前記フレームをヘッドギアに取り外し可能に接続するコネクタ部分を含む、請求項39~43のいずれか一項に記載のインターフェース。
【請求項45】
入口開口部に接続された旋回エルボーを含む、請求項39~44のいずれか一項に記載のインターフェース。
【請求項46】
装着者の頭の後部の周りに延在する後部ストラップと、装着者の頭の上側に延在する頂部ストラップとを含むヘッドギアも含む、請求項39~45のいずれか一項に記載のインターフェース。
【請求項47】
前記後部ストラップが、前記装着者の前記頭の下側後部の周りに延在する、請求項46に記載のインターフェース。
【請求項48】
前記頂部ストラップが、頭冠ストラップまたは額ストラップである、請求項46または47に記載のインターフェース。
【請求項49】
前記フレームの前記左右のサイドアームが、前記後部ストラップおよび/または頂部ストラップで構成されたヘッドバンドに直接取り付けられるように延在する、請求項46~48のいずれか一項に記載のインターフェース。
【請求項50】
前記後部ストラップおよび/または前記頂部ストラップの長さが調整可能である、請求項46~49のいずれか一項に記載のインターフェース。
【請求項51】
前記ヘッドギアが、少なくとも一部には、布で被覆された発泡材料で形成されている、請求項46~50のいずれか一項に記載のインターフェース。
【請求項52】
マスクインターフェース用の鼻シールであって、前記シールが、使用中陽圧下にあるガスで満たされるように適合された中空内部を有し、前記シールは装着者側面を含み、前記装着者側面は、装着者の鼻尖、鼻の下側面、および鼻底を受けてそれに封止接触しかつ上唇に封止接触し、および装着者の鼻孔の下にガス流用の出口アパーチャを位置決めするような形状に予め形成された、柔軟な下鼻受中心部分を含み、前記シールの前記装着者側面はまた、前記鼻の左右の側面にある小鼻の下横側に隣接する前記装着者の顔に接触するように後方に向けられかつ前記柔軟な中心部分の外側の、一体型の左右の外側安定化部分を含み、および前記外側安定化部分は、可撓性であるが、前記シールの前記中心部分よりも可撓性が低い、鼻シール。
【請求項53】
マスクインターフェース用の鼻シールであって、前記シールが、使用中陽圧下にあるガスで満たされるように適合された中空内部を含み、前記シールが装着者側面を含み、前記装着者側面が、鼻の下部および上唇を受けてそれらに封止接触し、および装着者の鼻孔の下にガス流のためのアパーチャを位置決めするような形状にされた、柔軟な下鼻受中心部分を含み、前記装着者の鼻尖に接触するように、前記シールの高さおよび幅の双方において凹状である前記アパーチャの上方に上壁部分と、前記装着者の前記鼻の下で前記上唇に接触するように、前記シールの高さ方向において凸状でありかつ前記シールの幅方向において凹状である、前記アパーチャの下方および前記上壁部分の後方の下壁部分と、前記装着者の前記鼻の左右の下側面に接触する左右の側壁部分とを含む、鼻シール。
【請求項54】
マスクインターフェース用の鼻シールであって、顔に接触する側面すなわち装着者側面を含み、前記装着者側面は、装着時に柔軟でありかつ適合するが、装着前に:
・横断面図において考慮するときに、装着者の鼻尖および前記鼻尖に隣接する下側面を受けるように、ほぼU字形状、および
・中心縦断面図において考慮するときに、装着者の鼻尖を受ける上部凹状部分と、前記装着者の前記上唇に緩衝式に接触する下部凸状壁部分と、装着者の鼻孔と整列するガス流用のアパーチャとを含む、ほぼS字形状
の形状を含むように予め形成される、鼻シール。
【請求項55】
・装着者側面を含むシールであって、前記装着者側面が、装着者の鼻尖、鼻の下側面、および鼻底を受けてそれらに封止接触しかつ上唇に封止接触し、およびガス流用の出口アパーチャを装着者の鼻孔の下に位置決めするような形状に予め形成された、柔軟な下鼻受中心部分を含み、前記シールの前記装着者側面はまた、前記鼻の左右の側面にある小鼻の下横側に隣接する前記装着者の顔に接触するように後方に向けられかつ前記中心部分の外側の、一体型の左右の外側安定化部分を含み、前記外側安定化部分が、可撓性であるが、前記シールの前記下鼻受中心部分よりも可撓性が低い、シール、
・外向きに(互いに離れる方向に)かつ後方に前記シールの左右の先端を越えて延在し、浅い角度で上方におよび装着者の左右の頬に沿って延在して、装着者の顔に前記シールを保持するヘッドギアに接続されるサイドアームを含むフレーム、および
・装着者の頭の後部の周囲に延在する後部ストラップと、装着者の頭の上部に延在する頂部ストラップとを含むヘッドギア
を含む、インターフェース。
【請求項56】
・装着者側面を含むシールであって、前記装着者側面が、装着者の鼻尖、鼻の下側面、および鼻底を受けてそれらに封止接触しかつ上唇に封止接触し、およびガス流用の出口アパーチャを装着者の鼻孔の下に位置決めするような形状に予め形成された、柔軟な下鼻受中心部分を含む、シール、
・外向きに(互いに離れる方向に)かつ前記シールの左右の先端を越えて後方に延在し、装着者の顔に前記シールを保持するヘッドギアに接続されるサイドアームを含むフレームであって、前記ヘッドギアは、装着者の頭の後部の周りに延在する少なくとも後部ストラップと、任意選択的にまた、装着者の頭の上部に延在する少なくとも頂部ストラップとを含み、前記後部(または頂部)ストラップから前記フレームへ向かうヘッドギア側部ストラップがない、フレーム、および
・前記少なくとも後部ストラップと、任意選択的にまた、少なくとも頂部ストラップとを含むヘッドギアであって、前記ヘッドギアは柔らかくなく、かつ非装着時にもその装着時の形状を維持する傾向を有する、ヘッドギア
を含むインターフェース。
【請求項57】
前記ヘッドギアの縁が熱成形されている、請求項56に記載のインターフェース。
【請求項58】
呼吸用インターフェース用のヘッドギアであって、軟質の可撓性材料で形成され、かつ少なくとも1つの締結部品を含み、前記締結部品は、前記軟質の可撓性材料とは異なり、かつそれに固定された、比較的より剛性の材料から形成されている、ヘッドギア。
【請求項59】
前記少なくとも1つの締結部品がプラスチック材料で形成されている、請求項58に記載のヘッドギア。
【請求項60】
前記少なくとも1つの締結部品が、プラスチック材料から射出成形されている、請求項59に記載のヘッドギア。
【請求項61】
前記少なくとも1つの締結部品が、前記ヘッドギアのストラップ部分の端部に取り付けられるかまたはその方に向かう、請求項58~60のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項62】
前記少なくとも1つの締結部品が、前記ヘッドギアの前記軟質の可撓性材料に取り付けられた第1の部分と、ストラップのタング端部を受け入れるための開ループを含む第2の自由部分とを含む、請求項58~61のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項63】
前記少なくとも1つの締結部品が、溶接によって前記ヘッドギアの前記軟質の可撓性材料に取り付けられる、請求項57~61のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項64】
前記少なくとも1つの締結部品が、超音波溶接によって前記ヘッドギアの前記軟質の可撓性材料に取り付けられる、請求項59~63のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【請求項65】
前記軟質の可撓性材料が、布で被覆された発泡材料である、請求項58~62のいずれか一項に記載のヘッドギア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、呼吸用インターフェースのための鼻シールに関し、およびマスクか、またはマスクおよびヘッドギアかのいずれかを含む、鼻シールを含むインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
呼吸用インターフェースを使用して、陽圧下にあるユーザに1種または複数種の呼吸ガス、例えばCPAP療法における空気を提供する。鼻インターフェースは、鼻にガスを送出する。
【0003】
間接的な鼻インターフェースのシールは、上唇、鼻の両側の顔、および鼻梁に接触して、実質的に鼻を囲む。間接的な鼻インターフェースは、顔にある部分が比較的大きくてもよく、鼻梁に圧力をかけることがあり、およびインターフェースのフレームは、装着者の額にあるヘッドギアに接続させるT字形部品を含むことがあり、一般に例えば眼鏡の装着を妨害する。
【0004】
直接的な鼻インターフェースは、一般に顔にある部分が小さく、およびT字形部品を含まないため、あまり邪魔にならない。しかしながら、直接的な鼻インターフェースは、一般に、鼻枕または同様のものを含み、装着者の鼻孔に入って、効果的なシールを保証する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、少なくとも1つ以上の点で改善された、または少なくとも一般市民または医療専門家に有用な選択肢を提供する、鼻シールおよび/またはインターフェースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
大まかに、一態様では、本発明は、マスクインターフェース用の鼻シール、または鼻シールを含むマスクインターフェースを含み、シールは、顔に接触する側面すなわち装着者側面を含み、この装着者側面は、鼻尖、鼻の下側面(lower sides)、および鼻底(base)を受けてそれらに封止接触しかつ上唇に封止接触し、および装着者の鼻孔の下にガス流用のアパーチャを位置決めするように予め形成された凹形状を有する、柔軟な下鼻受中心部分を含み、柔軟な中心部分は、アパーチャの左側および右側に、装着者の鼻の左右の下側面に接触する左右の側壁部分を含み、左右の側壁部分、または左右の側壁部分の少なくとも上部セクションは、シールの反対側で、外側に突出する形状すなわち凸形状(シールの内部から離れる)を有し、およびシールは、装着者側面に対向するシールの外向き側面を含み、シールのこの外向き側面は、装着時に鼻の左右の側面にある小鼻の下横側(lower flanks)に隣接する顔に接触するように適合された、左右の外側先端で終端する左右の安定化外側部分を含み、シールの前記左右の外側部分は、シールの装着者側面の少なくとも中心部分と比較して可撓性が低いまたは硬い。
【0007】
シールの柔軟な中心部分の左右の側壁部分は、アパーチャから互いに離れるように延在する。少なくともいくつかの実施形態では、左右の側壁部分、または左右の側壁部分の上部セクションの外側に突出する形状すなわち凸形状は、鼻の両側面の底部(bottom)と顔との間の接合部で、しわまたは窪みに対して封止するように配置される。シールの反対側のこれらの外側に突出するすなわち凸状上部セクションは、一般に、シールの高さ方向においてアパーチャの上方にある。
【0008】
少なくともいくつかの実施形態では、シールの外向き側面は、シールの装着者側面の上部周辺部分、下部周辺部分、および外側先端周辺部分につながり、壁の厚さは、シールの外側からシールの装着者側面まで薄くなる。少なくともいくつかの実施形態では、装着時に顔に接触するシールの左右の外側先端におけるシールの左右の周辺部分は、シールの上部周辺部分と下部周辺部分とを橋絡するほぼ直線状の部分を含む。
【0009】
一般に、アパーチャの下縁は、シールの深さ方向において、アパーチャの上縁に対して後方に離間している。
【0010】
少なくともいくつかの実施形態では、シールは、シールの装着者側面の柔軟な下鼻受凹状中心部分の少なくとも内側に、使用中陽圧下にある空気で満たされる中空内部を含む。
【0011】
一般に、柔軟な下鼻受凹状中心部分は、弾力性または前記予め形成された形状へ戻る記憶を有する。
【0012】
少なくともいくつかの実施形態では、中心部分は、アパーチャの上方に、装着者の鼻尖に接触する上壁部分と、アパーチャの下方におよび上壁部分の後方に、装着者の鼻の下で上唇に接触する下壁部分とを含む。
【0013】
少なくともいくつかの実施形態では、上壁部分、下壁部分、および左右の側壁部分は、複雑な湾曲形状(および、それぞれ、同一平面上にない近似の主平面を有する程度で)を有し得る。
【0014】
シールの装着者側面の中心の柔軟な上壁、下壁、および側壁部分は、装着者の鼻尖、鼻の下側面、および鼻の下側(underside)を受けてそれらに封止接触するように予め形成された形状を有する。シールの装着者側面の柔軟な中心部分は、シール内からの陽空気圧下にないときにも、この予め形成された形状を有し得る。柔軟であるため、可撓的に適合するが、少なくとも好ましい実施形態では、また、弾力性またはこの予め形成された形状に戻る記憶を有する。換言すると、シールは、この予め形成された形状を維持するための「構造」を有する。それゆえ、シールを通る内部ガス流がシール内に陽圧を生じる前でも、多くの装着者に対し、シールは、比較的僅かな形状変化または変形のみで、装着者の鼻のこれらの部分の形状に自然に適合するまたは一致する。シールの内部ガス流の圧力は、シールを、装着者の鼻のこれらの部分に押し付ける。他の装着者に対し、シール内の内部ガス流の圧力はまた、シールにその形状をより大きく変化させ、装着者の鼻の形状に一致するようにする。
【0015】
シールは、鼻梁に対して封止を行わない。シールは、好ましくは、鼻尖と鼻梁との間の鼻堤(ridge)の軟骨の任意の平坦な部分にわたって、例えば約1cm超など、少なくとも有意な程度では延在しない。
【0016】
少なくともいくつかの実施形態では、シールの装着者側面の柔軟な中心部分の上壁部分は、具体的には鼻尖を受ける上部凹状セクション(シールの装着者側面の柔軟な中心部分のより大きな全体的な凹面内に)を含み、このセクションは、シールの高さおよび幅の双方において凹状である。この上部凹状セクションの中間の壁の厚さは、シールの装着者側面の中心部分の残りの部分よりも厚いが、シールの装着者側面の左右の外側安定化部分よりも薄い、またはシールの外向き側面よりも薄くし得る。シールの出口アパーチャの上縁からシールの上部周辺までまたはその方へ延在し得る。
【0017】
少なくともいくつかの実施形態では、シールの装着者側面はまた、柔軟な中心部分の左右の側壁部分の外側に左右の外側安定化部分を含み、鼻の左右の側面にある小鼻の下横側に隣接する装着者の顔に接触し、かつこの外側安定化部分は、可撓性または柔軟であるが、シールの装着者側面のより柔軟な下鼻受中心部分よりは柔軟性は比較的低い(または比較的硬い)。例えば、これらの左右の外側安定化部分は、下鼻受中心部分の壁セクションよりも厚みのある壁セクションを有し得る。
【0018】
シールは、これらの左右の外側安定化部分の内縁とシールの柔軟な中心部分との間のシールの両側での壁の厚さの接合部または変化部が、鼻の下側面と鼻に隣接する顔との間の接合部においてまたはそれに隣接して載置されるように、調整され得る。
【0019】
シールの外向き側面の左右の外側部分は、シールの装着者側面の下鼻受中心部分および左右の外側安定化部分の双方よりも、可撓性が比較的低くてもよい。例えば、シールの外側の左右の外側部分の壁の厚さは、シールの装着者側面の中心部分および左右の安定化部分の双方よりも厚くし得る。シールの中空内部は、シールの外向き側面および装着者側面の左右の外側または側部間に延在し得る。
【0020】
シールが一部を含み得るインターフェースが、フレームを含み、そこにシールが取り付けられ得る。少なくともいくつかの実施形態では、シールおよびフレームは一緒に、呼吸システムへのガス流入口開口部と、シールを通る装着者へのアパーチャとを有するエンクロージャを形成する。
【0021】
好ましい実施形態では、フレームはサイドアームを含み、このサイドアームは、外向きに(互いに離れる方向に)かつシールの左右の先端を越えて後方に延在し、浅い角度でおよび装着者の左右の頬および特に頬骨に沿って上方に延在してヘッドギアにつながって、シールを装着者の顔に保持する。そのようなサイドアームは、深さまたは厚みよりも長く、およびフレームの中心部分に弾力的に可撓的に接続されてもおよび/またはそれらの長さに沿って弾力的に可撓性であってもよく、および装着者の耳と眼との間の個所におよび/または装着者のほぼこめかみまで延在してもよく、そこで、サイドアームはヘッドギアに接続される。フレームサイドアームの形状および/またはフレームサイドアーム間の角度は、サイドアームが装着者の左右の頬および特に頬骨に載置されて、装着時の水平軸の周りでの回転に対してインターフェースが安定するのを支援するようにする。
【0022】
サイドアームは、それらの外側端部において、フレームをヘッドギアに取り外し可能に接続するためのコネクタ部分を含む。好ましい形態では、各フレームサイドアームの端部は、ヘッドギアのループに入れるための、フック、特に上方に開いたフック部を含む。
【0023】
好ましい実施形態では、インターフェースは、フレームから上方へ(装着時)向かい、装着者の額においてヘッドギアに接続させるためのT字形部品を含まない。
【0024】
一実施形態では、本発明のインターフェースアセンブリと一緒に使用するのに好適なヘッドギアは、装着者の頭の後部の周りに延在する後部ストラップと、装着者の頭の上部に延在する頂部ストラップとを含む。後部ストラップは、装着者の頭の下側後部の周りに、特に後頭骨の下部上に延在し得る。頂部ストラップは、頭冠ストラップまたは額ストラップとし得る。
【0025】
本発明のシールは、装着時に鼻の左右の側面にある小鼻の下横側に隣接する顔と接触するように適合された、可撓性の低い左右の安定化外側部分を含む。シールは、例えばチューブの引きずり力に起因する顔での回転に対する安定性が、高められている。この回転は、シールを破って漏れを生じ得る。このことは、シールが繊細な鼻梁に対して封止していなくても、または鼻梁と鼻尖との間の鼻堤の軟骨の任意の平らの部分にわたって例えば約1cm超など少なくとも有意な程度では延在していなくても、シールを含みかつ上述のサイドアームを備えるインターフェースの好ましい実施形態でもそうである。シールはまた、鼻インターフェースを、実質的に鼻を囲みかつ顔面上で比較的大きくし得る間接的な鼻インターフェースよりも小さくでき、かつまた、従来の直接的な鼻インターフェースの、装着者の鼻孔に突出する枕または同様のものを必要としない。シールの装着者側面の中心の形状は、装着者の鼻尖、鼻の下側面、および鼻の下側を受けてそれらに封止接触しかつ鼻の下で装着者の上唇に封止接触するように予め形成される。同時に、シールのこの中心部分は柔軟であるため、ガスの内部圧力によってシールを鼻のこれらの部分に押し付けて、封止を高め、およびシールは、さらに、鼻のこれらの部分の形状に一致する(多くの装着者に対して、比較的僅かな形状変化または変形で)。柔軟であるにもかかわらず、シールはまた、この予め形成された形状を保持するように、弾力性またはこの形状に戻る記憶を有する。また、シールは、装着者の鼻の下部および上唇を受けて接触するようにこの予め形成された形状を有するため、シールは、マスクを通るガス流量が比較的低く、鼻に対してシール内に比較的低いガスの内部圧力しか生じない場合でも、例えば約4cm H2Oを下回る流量などでも、効果的とし得る。装着者側面の柔軟な中心の左右の側壁部分、または左右の側壁部分の少なくとも上部セクションは、シールの反対側に、外側に突出する形状すなわち凸形状(シールの内部から離れる)を有する。シールの反対側のこれらの外側に突出するすなわち凸状上部セクションは、鼻の両側面の底部と顔との間の接合部にあるしわまたは窪みに接触し、かつ、この領域において、眼の方への空気圧の上方への漏れを回避することを支援する。シール内のガスの圧力下で、この領域において顔を外向きに変形し(押し)て、このシールを高める。
【0026】
また、少なくとも好ましい実施形態におけるシールは、非装着時、またはガスの内部圧力下にないときでも、その形状または構造を維持しているため、ユーザが最初に、本発明のシールを含むマスクを使用し始めるときに、ユーザには、顔にマスクをどのように配置または位置決めするかが視覚的に比較的明白である。その形状から、顔面上に間接的な鼻マスクを位置決めする方法が、かつまた、装着者の鼻孔に入る鼻枕または同様なものを含む直接的な鼻インターフェースに関しての位置決めの方法は比較的明らかであるが、少なくとも一部の新しいユーザには、鼻の下部にのみ係合するが鼻を覆わずかつ鼻に入る部分のないシールを備えるマスクに関しては、位置決めの方法はすぐには分からない可能性があるため、このタイプのマスクに対しては、本発明の予め形成された形状のシールが、そのシール、それゆえマスクを顔面上にどのように位置決めする必要があるかを、より明白にする。それゆえ、マスクは、より直感的に使用し得る。
【0027】
その他
シールは、例えば約0.5~約30cm H2Oの範囲の空気圧において、特にCPAP療法のための呼吸用インターフェースに対し、有用とし得る。
【0028】
定義
本明細書では、用語「装着者」または「ユーザ」は、平均的な大人のサイズのまたはその範囲の人を意味する。
【0029】
本明細書では、インターフェース、マスク、またはシールに関する用語「高さ」、「幅」、および「深さ」は、直立するユーザの装着時にインターフェース、マスク、またはシールを通るかまたはそれに関連して、ほぼ垂直、横方向に水平、および前から後ろへ水平を意味する。
【0030】
本明細書では、用語「凹状」は、任意の形状の窪み(または窪んだ)を意味し、および「凸状」は、単に数学的に凸状ではないが、同様の意味を有する。
【0031】
本明細書では、用語「含む(comprising)」は、「少なくとも一部は~からなる」を意味する。「含む」を含む本明細書および特許請求の範囲のステートメントを解釈すると、それ以外の特徴、またはこの用語が前置きされた特徴も、存在し得る。「含む(comprise)」および「含む(comprises)」などの関連語は、同様に解釈される。
【0032】
本明細書における、任意の従来技術への言及は、その従来技術が、世界中のいずれの国においても、努力傾注分野で普及している一般知識の一部をなすことの承認、または何らかの形態の提案とは取られず、取られるべきではない。
【0033】
本発明の実施形態は、添付図面を参照して、例として、および限定を意図せずに、説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】ユーザに加熱された加湿ガス流をもたらすシステム、例えば持続気道陽圧システムの概略図である。
図2】本発明の実施形態の患者インターフェースを装着している人の斜視図である。
図3図2のインターフェースを構成する構成要素を示す分解図である。
図4A】患者によって装着されている図2および図3のインターフェースの、および陽圧の空気流がインターフェースを通る、図4Aは縦断面図である。
図4B図4Aの線I-Iに沿って取った横断面図である。
図4C図4Bの線II-IIに沿って取った縦断面図である。
図5】シールの実施形態の斜視図である。
図6】シールの側面図である。
図7】シールの上面図である。
図8】シールの下側の図である。
図9】シールの装着者側面の図である。
図10】シールの外側の図である。
図11】シールの縦断面図である。
図12】シールの横断面図である。
図13】インターフェースの側面図である。
図14】インターフェースの上面図である。
図15】インターフェースを通る縦断面図である。
図16】インターフェースを通る横断面図である。
図17】ヘッドギアの実施形態を備えるインターフェースを示す。
図18A】ストラップのループまたはバックル端部の端面拡大図である。
図18B図17のヘッドギアのループまたはバックルストラップ端部の拡大側面図である。
図19】それぞれ、タングストラップ端部がバックルを通過している、図18Aおよび図18Bの2つのバックルを示す、図17のヘッドギアの後部の図である。
図20図17~19のヘッドギアと同様であるが、この実施形態では、代替的な頂部ストラップ構造を備えるヘッドギアの実施形態を含む、図17と同様の図である。
図21】シールが側部ヒンジを含む本発明の実施形態のインターフェース(ヘッドギアは除外)の斜視図である。
図22図21のインターフェースの横断面図である。
図23】シールが側部ヒンジを含む、本発明の別の実施形態のインターフェース(ヘッドギアは除外)の斜視図である。
図24図23のインターフェースの横断面図である。
図25】ユーザの耳を覆い、かつ異なる材料特性を有する少なくとも2つのセクションを含み得る、ヘッドギアの実施形態を示す。
図26】ユーザの耳を覆い、かつ異なる材料特性を有する少なくとも2つのセクションを含み得る、ヘッドギアの実施形態を示す。
図27】ユーザの耳を覆い、かつ異なる材料特性を有する少なくとも2つのセクションを含み得る、ヘッドギアの実施形態を示す。
図28】ユーザの耳を覆い、かつ異なる材料特性を有する少なくとも2つのセクションを含み得る、ヘッドギアの実施形態を示す。
図29】ユーザの耳を覆い、かつ異なる材料特性を有する少なくとも2つのセクションを含み得る、ヘッドギアの実施形態を示す。
図30】固定点として顎および頭頂部を使用する伸縮性ヘッドギアの実施形態を示す。
図31】固定点として顎および頭頂部を使用する伸縮性ヘッドギアの実施形態を示す。
図32】固定点として顎および頭頂部を使用する伸縮性ヘッドギアの実施形態を示す。
図33】固定点として顎および頭頂部を使用する伸縮性ヘッドギアの実施形態を示す。
図34】固定点として顎および頭頂部を使用する伸縮性ヘッドギアの実施形態を示す。
図35】固定点として顎および頭頂部を使用する伸縮性ヘッドギアの実施形態を示す。
図36図30~35の実施形態のいずれか1つの伸縮性ストラップにマスクフレームを接続する取付構造を示す。
図37】好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示す。
図38】好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示す。
図39】好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示す。
図40】好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示す。
図41】好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示す。
図42】好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示す。
図43】好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示す。
図44】好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示す。
図45】好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示す。
図46】好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示す。
図47図47Aは、好ましくは頭の上部の周りでループ状になり、かつ耳の上で弾性ストラップに取り付けられて頭の後側の下部の周りに延在する剛性または可撓性のプラスチックストラップを有する単一の弾性ストラップを含む、ヘッドギアの実施形態を示し、図47Bは、図47Aのプラスチックストラップの断面図である。
図48】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図49】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図50】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図51】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図52】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図53】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図54】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図55】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図56】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図57】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図58】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図59】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図60】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図61】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図62】シール面の荷重を、唇および鼻梁ではなく頬に伝達する安定化フラップを有する鼻シールの実施形態を示す。
図63】ヘッドギアを締め付けるときに、フレームを挟んでシールに対して内側に締め付けるアームを備える、OSAマスク用の可撓性マスクフレームの実施形態を示す。
図64】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図65】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図66】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図67】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図68】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図69】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図70】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図71】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図72】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図73】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図74】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図75】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図76】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図77】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図78】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図79】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図80】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図81】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
図82】鼻の下に載置され、かつ鼻の両側面の周り、好ましくは眼の下を、鼻梁を避けて延在するウィングを含む膨張性鼻シールの実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
概説
図1は、ユーザUに、ユーザが装着しかつ導管またはチューブ12によって持続気道陽圧(CPAP)システム10に接続されるインターフェース11を通して、加熱および加湿空気流をもたらすためのCPAPシステム10の概略図である。
【0036】
加湿チャンバ14が、加湿器17の加熱板16と接触する熱伝導性ベースを有し、空気流を加湿する。導管12は加湿チャンバ14の出口13に接続されて、ユーザインターフェース11に加湿空気を運ぶ。加湿器17は、コントローラ18、例えば、限定されるものではないが関連のメモリに記憶されたコンピュータソフトウェア命令を実行するマイクロプロセッサベースのコントローラなどを含む。コントローラ18は、ユーザUに供給される加湿空気の湿度、温度、または他の特性の予め決められた値を設定できるようにするダイアルやタッチスクリーンなどのユーザ入力インターフェース19を含む複数のソースから、入力コマンドを受信する。コントローラ18はまた、例えばコントローラ18および/または加熱板温度センサー23と通信するようにコネクタ22を通して接続される温度および/または流速センサー20および21などの1つ以上の他のソースからの入力を受信し得る。ユーザの設定湿度または温度の値に応答して、コントローラ18は、いつおよび/またはどのレベルで加熱板16を作動させるべきかを決定して、加湿チャンバ14に入れられている水を好適に加熱する。
【0037】
チャンバ内の水が加熱されるにつれ、水蒸気が、水面の上方のチャンバの体積部を満たし始める。水蒸気は、送風器27などの供給部25からもたらされて入口26を通って加湿チャンバ14に入る空気の流れによって、加湿チャンバの出口13から排出される。送風器27は、可変速度のファンとし得るか、または可変圧力調整器を含み得る。送風器27は、入口28を通して空気を引き入れる。送風器は、例えばコントローラ29またはコントローラ18によって制御され得る。コントローラは、任意の好適な基準に従って送風器回転速度、調整圧力などを制御し得る。例えば、コントローラは、コントローラ18からの入力、およびユーザ入力インターフェース19(例えば、ダイアル)によって設定できる圧力および/またはファン回転速度のユーザ設定値(例えば、事前設定値)に応答し得る。
【0038】
導管12は、例えばヒーター線などのヒーターを含んで、導管の壁を加熱し、導管内の加湿ガスの凝縮物を減少させ得る。
【0039】
本発明のシールおよびインターフェースは、加湿されているか否かに関わらず、上述のようなCPAPシステムにおいて、またはその代わりに、他の形態の呼吸システム、例えばVPAP(変動気道陽圧)システム、BiPAP(両レベル設定気道陽圧)システムなどにおいて、または人工呼吸器と一緒に、使用でき、かつ本明細書では、一般的に、例としてのみ、CPAP療法を参照して説明する。
【0040】
図2は、本発明の実施形態のインターフェース11を装着しているユーザUの斜視図であり、および図3は、インターフェースの構成要素を示す分解図である。インターフェースは、シール30とフレーム31とを含むマスクを含む。インターフェースはまた、装着者にマスクを固定するヘッドギア32を含む。一般に、インターフェースはまた、マスクからの、マスクの前側の中心接続部からなどの短い可撓性の供給導管またはチューブ33を含み、この導管は、CPAPや他の呼吸システムの供給導管12に接続される。導管33は、中空のエルボー34を介してマスクに接続されることができ、このエルボーはフレームに対して旋回し得るため、患者の顔の上でのマスクの位置に対する導管の経路は、患者の寝るときの位置に適合できる。
【0041】
マスクは、インターフェースからのガスの洗い流しをもたらすための、流れが制限された出口(またはバイアス流れ出口)35を含み得る。出口35は、小開口の集合体の形態にあるとし得る。出口は、図示の通りエルボー34に、フレームに、またはインターフェースの他の箇所に設けられ得る。
【0042】
シール
図5~12は、シールの実施形態を示す。上述の通り、シールの顔に接触する側面すなわち装着者側面は、柔軟な下鼻受凹状中心部分39(特に図5を参照)を含み、この中心部分は、鼻尖、鼻の下側面および鼻底を受けて封止接触することおよび上唇に封止接触することによって装着者の顔にシールを形成し、かつ装着者の鼻孔の下にガス流用のアパーチャ40を位置決めするような形状に、予め形成されている。柔軟な下鼻受中心部分は、装着者の鼻尖に接触する上壁部分41と、装着者の鼻の下で上唇と接触する、内方へ離間した下壁部分42と、装着者の鼻の左右の下側面に接触する左右の側壁部分43および44とを含む。
【0043】
上壁部分41および下壁部分42は、シールの高さh(図5参照)方向にある別々の軸AおよびBの周りでそれぞれ対称的である(図6参照)。これらの軸AおよびBは、シールの深さdの方向において、例えば約1~約3cmまたは約1.5~約2.5cmだけ、互いに離間している。換言すると、出口アパーチャの下の下壁部分42は、上壁部分41よりも、シールの左右の最も後方の先端に近い。左右の側壁部分43および44は、アパーチャ40から互いに離れるように延在する。左右の側壁部分43と44との間の角度は、例えば約20~約60度または約30~約50度とし得る。
【0044】
アパーチャ40の下縁40aは、シールの深さ方向において、アパーチャの上縁40bと比較して後方に離間している。
【0045】
少なくとも好ましい実施形態では、シールは、使用中、陽圧下で空気で満たされる中空内部を有する。
【0046】
柔軟な下鼻受凹状中心部分は壁の厚さは薄く、例えば約0.1~約0.5mm、または約0.1~約0.3mm、または約0.2~約0.3mmの範囲の壁の厚さを有する。同時に、および柔軟かつ可撓性で適合可能であるが、少なくとも好ましい実施形態では、下鼻受凹状中心部分は、弾力性またはこの形状への記憶も有するため、シール内からの陽空気圧下にないときでも、この予め形成された形状を有するかまたは維持する。
【0047】
シールの少なくとも薄壁の柔軟な中心部分が形成される材料は、例えばシリコーン材料、またはその代わりにTPE(熱可塑性エラストマー)などの、柔らかい伸縮性材料とし得る。好ましい形態では、シールは、一体形の構成要素であり、その説明した部品および部分の全てが、例えば射出成形によって、例えばそのような材料から一体的に形成される。しかしながら、代替的な実施形態では、シールの装着者側面のみが、そのような材料から形成されてもよく、およびインターフェースのフレームに結合するかまたはそれと一体的に形成される、より剛性のシェルにボンディングされてもよい。あるいは、シールは、発泡体またはゲルで満たされたシールとし得る。
【0048】
一般に、シールは、シールの高さよりもシールの幅の方が大きい。少なくともいくつかの実施形態では、シールの全幅は、約5~約10cm、または約6cm~約8cmとし得る。少なくともいくつかの実施形態では、シールの全高は、約5cm未満、または約4.5cm未満とし得る。
【0049】
アパーチャ40は、シールの幅方向において細長くし得る。アパーチャ40は、平面図(上から見る)においてほぼ台形とし得る。少なくともいくつかの実施形態では、アパーチャの周辺の少なくとも一部は、シールの内部で厚みをつけられたリムを含む。
【0050】
ユーザによって装着されかつ陽圧の空気流がインターフェースを通る、説明されたシールを含むインターフェース(図2および図3のインターフェース)の、図4Aは縦断面図であり、図4Bは、図4Aの線I-Iに沿って取った横断面図であり、および図4Cは、図4Bの線II-IIに沿って取った縦断面図である。シールの装着者側面の中心の柔軟な上壁、下壁、および側壁部分41~44の間に画定された、予め形成された形状は、装着者の鼻尖、鼻の下側面、および鼻の下側を受けてそこに封止接触する(特に図4Aおよび図4B参照)。多くの装着者に関し、シールは、内部ガス流の陽圧がなくてもすなわち陽圧になる前でも、装着者の鼻のこれらの部分の形状に、比較的僅かな形状変化または変形のみで自然に適合するまたは一致する。シール内の内部ガス流の圧力は、装着者の鼻のこれらの部分にシールを押し付ける。他の装着者に関し、シール内の内部ガス流の圧力によって、シールをより大きく形状変化させ、装着者の鼻の形状に一致するようにする。
【0051】
図に示すように、シールは、鼻梁、または鼻尖と鼻梁との間の鼻堤の軟骨のいずれかの平らな部分を封止しない。
【0052】
少なくとも図示の実施形態では、アパーチャ40の上の上壁部分41は、シールの高さおよび幅の双方において凹面である、シールの装着者側面の柔軟な中心部分のより大きな全体的な凹面内に上部凹状セクション41a(特に図9参照)を含み、具体的には鼻尖を受ける。この上部凹状セクション41aは、中間の壁の厚さを有し、この部分は、シールの装着者側面の中心部分の残りの部分よりも厚いが、以下説明するようなシールの装着者側面の左右の外側安定化部分よりも薄く、またはシールの外側よりも薄くし得る。例えば、壁の厚さは、約0.4または0.5mm~約1または2mmの範囲とし得る。上部凹状セクション41aは、シール出口アパーチャの上縁40bから、シールの上部周辺までまたはその方へ延在し得る。上部凹状セクションは、シールの高さ方向の軸の周りで対称とし得る。このわずかに厚みのある壁の厚さセクション41aの上方の、上壁セクション41の、41bにおける厚さは、好ましくは、例えばテーパ付壁セクションによって、例えばシールの装着者側面の中心の下壁および側壁部分42~44と同じ薄さの壁厚に戻るように、薄くなる。
【0053】
それゆえ、そのように説明された好ましい実施形態のシールの装着者側面の壁は、中心の縦断面図においてS字形状に近くなるように予め形成されている(装着される前に)(図11参照)。すなわち、上壁部分41は、特に41aにおいて、装着者の鼻尖を受けるように凹状になっており、および下壁部分42は凸状になっており、装着者の鼻の下で上唇に緩衝接触し、およびこれらの上部部分と下部部分は、アパーチャによって接合されている。好ましい実施形態では、S字形状は、頂部が切り取られている形状とみなされており、上壁部分41は、下壁部分の凹状よりも凸状でなくてもよい。また、シールは、横断面図において考慮すると、ほぼU字形状を有する(図7参照)。
【0054】
少なくとも図示の実施形態では、左右の側壁部分43および44、または左右の側壁部分43および44の少なくとも上部セクション43aおよび44aは、シールの反対側に、外側に突出するすなわち凸状の形状または隆起を有する(シールの内部から離れる)。シールの反対側のこれらの外側に突出するすなわち凸状上部セクション43aおよび44aは、一般に、図示の通りシールの高さ方向においてアパーチャの上方にある。これら凸状上部セクションは、小鼻の脇(corners)、または鼻の両側面の底部と顔との間の接合部におけるしわや窪みに接触し、かつこの領域において、空気圧が上方に目の方へ漏れないようにするのを支援し得る。これら凸状上部セクションは、シール内のガスの圧力下では、外側に変形し(押し)および/または小鼻の脇に対して膨張して、この封止を高める。外側に突出するすなわち凸状セクション43aおよび44aは、左右の外側安定化部分53および54(下記でさらに詳細に説明する)と、シールの装着者側面の柔軟な中心部分の上部凹状セクション41aとの間に配置され得る。シールは、装着者側面に、外側に突出するすなわち凸状セクション43aおよび44aを備えて、予め形成され得る。凸状セクション43aおよび44aは、好ましくは、シールの高さおよび幅の双方において凸状である。この凸状セクション43aおよび44aの壁は、シールの装着者側面の中心部分の残りの部分と同様であるが、後で説明するようにシールの装着者側面の左右の外側安定化部分よりも薄いか、またはシールの外側よりも薄くし得る。壁の厚さは、例えば約0.1~約0.5mm、または約0.1~約0.3mm、または約0.2~約0.3mmの範囲とし得る。
【0055】
代替的な実施形態では、単一のアパーチャ40を2つの小さいアパーチャで置き換えてもよく(例えば、それらの間にある、わずかに厚みがあるとし得る橋絡部によって分離されている)、それらの各々の縁の周りのリムは、ひっくり返されて、装着者の鼻孔への入口に載置される、すなわち、鼻孔にわずかに、例えば約0.1~約3mmだけ、入る。
【0056】
少なくともいくつかの実施形態では、シールの装着者側面は、柔軟な中心部分の左右の側壁部分43および44を越えるかまたは接続している左右の外側安定化部分53および54を含み、鼻の左右の側面の小鼻の下横側に隣接して装着者の顔に接触する(特に図4C参照)。これらの外側安定化部分53および54は可撓性または柔軟であるが、シールのより柔軟な下鼻受中心部分よりもその程度が比較的小さい(または比較的硬い)。例えば、これらの左右の外側安定化部分53および54は、下鼻受中心部分の壁セクションよりも厚みのある壁セクションを有し得る(図12参照)。それらの壁の厚さは、例えば約0.5mm~約1または2mmの範囲であり得る。これらの左右の外側安定化部分の間の角度は、例えば約30~約180度、または約70~約150度とし得る。左右の外側安定化部分53および54は、装着者の顔へのシールの安定化または位置決めを支援し、および特に、装着時の水平軸の周りの回転に対するシールまたはインターフェースの安定化を支援し得る。
【0057】
シールは調整を行っているため、これらの左右の外側安定化部分53および54の内縁53aおよび53b(図12参照)と、シールのより柔軟な壁43および44の中心部分との間のシールの両側の壁の厚さの接合部または変化部は、インターフェースの装着時、鼻の下側面と鼻に隣接する顔との間の接合部においてまたはそれに隣接して、載置されるようにし得る。
【0058】
シールは、装着者側面に対向する外向き側面を含み、この外向き側面は、シールの装着者側面の少なくとも中心部分と比較して可撓性が低いかまたは硬く、およびシールの装着者側面の中心部分および左右の外側安定化部分の双方よりも可撓性が低いかまたは硬くし得る。例えば、シールの外側の左右の外側部分の壁の厚さは、シールの患者接触側面の中心部分よりも、または中心部分および左右の安定化部分の双方よりも厚くし得る。
【0059】
シールの外向き側面は、装着時に鼻の左右の側面にある小鼻の下横側に隣接する顔に接触するように適合された、あまり可撓性ではない左右の安定化部分63および64を含む。シールの中空内部は、シールの外向き側面のこれらの左右の側面部分63および64と、シールの装着者側面の左右の部分53および54との間に延在し得る。シールの外向き側面の左右の部分63と64との間の角度は、例えば約20超~約90度、または約30~約60度とし得る。これらの左右の部分は、シールの装着者側面と同じ材料、シリコーン材料などで形成されてもよく、壁の厚さは、例えば約3mm~約5mmとし得る。これらの一体型の左右の安定化部分63および64によって、例えばチューブの引きずり力に起因する顔面上での回転に対する安定性を高めたシールをもたらす。
【0060】
いくつかの実施形態では、シールの外向き側面は、シールの装着者側面の上部周辺部分、下部周辺部分、および外側先端周辺部分65~68につながり、壁の厚さが、例えばテーパ付壁セクションによって、シールの外向き側面からシールの装着者側面まで薄くなる。特に、図示の実施形態では、シールの外向き側面と上壁セクション41の頂部との間の橋絡部分65a(図5および図7参照)は薄い壁セクションを有するため、この部分も可撓性であるか、またはシールの深さに適応し、異なる鼻の高さ(顔から鼻尖まで)に適応するのを支援する。橋絡部分の壁の厚さは、例えばシールの装着者側面の中心の柔軟な下壁部分および側壁部分42~44の壁の厚さと同様とし得る。
【0061】
少なくともいくつかの実施形態では、装着時に顔に接触する、シールの左右の外側先端におけるシールの左右の周辺部分67および68は、シールの上部周辺部分65と下部周辺部分66を橋絡するほぼ直線状の部分を含む。
【0062】
図示の実施形態では、シールの外向き側面は、シールの中空内部へおよびそこからガス流を通すための開口部70を含む。一般に、開口部70の周囲のリムおよびシール壁71は、シールの柔軟なシール部分よりも実質的に厚みがありかつ比較的硬い。
【0063】
フレーム
図13~16は、本発明の実施形態のインターフェースを示す。インターフェースは、図5~12のシールを含む。フレーム(およびエルボー)は、シールよりも硬くなるように形成され得る。
【0064】
図示の実施形態では、エルボー34の内部からフレームを通る通路の周りのフレーム31の装着者側面のリムなどの相補的な構成の上側を覆うように係合する、シールの外向き側面にあるアパーチャ70の周囲の弾力的に可撓性および伸縮性のリム71によって、シール30はフレーム31に取り付ける。それゆえ、シール30およびフレーム31は一緒に、CPAPシステムおよびシールを貫通するアパーチャ40から装着者まで至るガス流入口を有するエンクロージャを形成する。
【0065】
図示の実施形態では、シール30は、リム81を有する補助フレーム部分すなわちボス31bに取り付けられ、このボスは、図示の通り主フレーム部分31の中心部分31cの適合するアパーチャ82に、例えばスナップ嵌めで、係合する。ボス31bのシール側には、直径がわずかに大きい周辺フランジ83を有する。また、ボスのリム81の深さは、中心フレーム部分31cにあるその受け入れアパーチャ82の深さよりも深く、ボス31bがフレーム部分31a内の本来の位置(home)にあるとき、主フレーム部分31aの中心部分31cの内側または装着者側面とボスの周囲のボスフランジ83との間に環状の空間が画定され、そこにシールのリム71が嵌って、フランジの上を覆うようにシールのリム71を伸張させることによって、シールをフレームに取り付けるようにする(図3図15、および図16参照)。シールのリム71の内面は、リップおよび/またはチャンネルなどの特徴を含み、フレーム上のチャンネルおよび/またはリップなどの特徴と係合して、シールをフレームに取り外し可能に固定し得る。あるいは、シールは、例えば、クリップ部によって、または同様にフレームに取り付けるリムへのオーバーモールディング(over-moulding)によって、フレームに取り付けられ得る。図示の実施形態では、シールのリム71の平面は、直立しているユーザがマスクを装着するときにはほぼ垂直であるが、別の実施形態では、シールは、シールリムの平面が、水平に対して鋭角、例えば45~90度の範囲の角度などにあるように形成され得る一方、図13~17に示すように、シールの本体は、サイドアームを含むフレーム、および装着時にはユーザの顔に対して、依然として向けられている。
【0066】
フレーム31はサイドアーム31dを含み、これらサイドアームは、外側へ(互いに離れるように)かつ後方へおよび浅い角度で上方へ、シールの左右の先端を越えて、および図2に示すように装着者の左右の頬および特に頬骨に沿って延在して、ヘッドギアに接続され、装着者の顔にシールを保持し得る。そのようなサイドアーム31dは、それらの深さまたは厚さよりも長くてもよく、およびフレームに弾力的に可撓的に接続されても、および/またはそれらの長さに沿って弾力的に可撓性でもよく(高さの方向ではなく幅の方向に)、および装着者の耳と眼との間の箇所までおよび/またはサイドアームがヘッドギアに接続される装着者のほぼこめかみまで延在し得る。好ましい実施形態では、サイドアームの長さは、約100mm~約150mmである。サイドアーム31dの形状および/またはそれらの間の角度は、装着者の左右の頬および特に頬骨に載置されるサイドアームが、装着時に水平軸の周りでの回転に対してインターフェースを安定化させるのを支援するようにする。サイドアーム31dは、例えば、射出成形によって、プラスチック材料からフレームと一体的に形成され得る。サイドアームは、ほぼ水平平面(装着時)において装着者の顔の方へおよびそこから離れるように、弾力的に可撓性とし、異なるサイズの顔に適応し得るが、ほぼ垂直平面においては比較的可撓性がなくてもよい。図13(のみ)に示すように、サイドアームは、サイドアームの長さ方向、好ましくはサイドアームの長さの主要部の長さ方向に延在するアパーチャまたは切り欠き部を含み、装着者の顔の方へのおよびそこから離れるようなサイドアームのこの弾力的な可撓性を増し得るが、ほぼ垂直平面(装着時)において比較的可撓性がない状態を保持する。
【0067】
好ましくは、サイドアーム31dは、サイドアームの少なくとも装着者に対面する面に、またはサイドアームの周囲全体に、装着者の顔とサイドアームとの接触を柔らかくするために、より軟質の材料を含み、これは、洗浄するために取り外され得る。
【0068】
外側端部において、サイドアーム31dは、サイドアームをヘッドギアに取り外し可能に接続するコネクタ部分を含む。好ましい形態では、各サイドアームの端部は、フック85、特に上方へ開放したフック部分を含み、ヘッドギアのループ95に入る。
【0069】
好ましい実施形態では、インターフェースは、フレームから上方(装着時)へ向かい、装着者の額にあるヘッドギアに接続させるためのT字形部品を含まない。
【0070】
図示のようなサイドアームの代わりに(またはより短いサイドアームでは)、ヘッドギアストラップの端部は、より硬いストラップ端部を介して両(左および右)側でマスクのフレーム(またはより短いサイドアーム)に取り付けられることができ、ストラップ端部は、取付機構によってマスクで終端し、取付機構は、マスクのフレームの垂直に直立のスロットに係合するフックのように、ほぼ水平平面での動きを可能にするが、ほぼ垂直平面では動くことができないようにする。
【0071】
上述したように、フレームは、フレームを通る開口部に接続されたエルボー34を含み得る。エルボーは旋回エルボーとし得る。好ましい形態では、フレームへのエルボーの接続は、フレームに対するエルボーの回転および旋回の双方をもたらす。例えば、接続は、フレームへの玉継手接続を含み得るため、エルボーは、マスクとのその接続部に対して平行および垂直な軸の周りで旋回できる。エルボーは部分ボールエンド(part ball end)34a(図3参照)を含み、これは、フレーム部分31bのソケット開口部31eにスナップ嵌めし得る。
【0072】
エルボー34は、可撓性チューブ33の長さ部分の端部に接続される。可撓性チューブ33の他方の端部は、コネクタ33aで終端する。エルボー34は、好ましくは、導管33での流れと、マスクへの接続部を通る流れとの間に、0°~約90°、または約30°~約60°の角度を画定する。
【0073】
上述の通り、エルボーは、エルボーの内部から外部まで通る複数の孔を含み得るガス洗い流し通気孔35を含み得る。通気孔アパーチャは、好ましくは、エルボーのベンドの外側に、実質的にマスクから出るガスの流路のラインに配置される。あるいは、ガス洗い流し通気孔は、例えばフレームに設けられ得る。
【0074】
ヘッドギア
図17は、本発明のインターフェースマスクと使用するのに好適なヘッドギアの実施形態を備えるインターフェースを示す。ヘッドギアは、装着者の頭の後部の周りに延在する後部ストラップ91と、装着者の頭の上部に延在する頂部ストラップ92とを含む。後部ストラップ91は、装着者の頭の下側後部の周り、特に後頭骨の下部上に延在し得る。頂部ストラップ92は、頭冠ストラップまたは額ストラップとし得る。
【0075】
ヘッドギアは、少なくとも一部には、軟質の可撓性材料、例えばBREATH-O-PRENE材などの布で被覆された発泡材料などから形成され得る。ヘッドギアは、例えば刃での切断または高周波切断によってシート材料から付形するようにヘッドギアを切り取ることによって、形成され得る。一実施形態では、ヘッドギアの縁は熱成形される、すなわち、丸みを帯びた縁を形成するように加熱下で圧縮する。すなわち、ヘッドギアの縁に沿って熱および圧力が加えられ、縁においてヘッドギア材料の対向する外表面を互いの方へ向かって圧縮し、かつそれらを熱接着する。これは、例えば、1度の作業で、シート材料においてヘッドギア形状の輪郭を切断することによる、付形するためのヘッドギアの切断と、丸みを帯びたヘッドギアの縁を画定するための熱成形を同時に、またはその代わりに、付形するためにヘッドギアを最初に切断し、その後、第2の作業で縁に丸みをつけることによって、行われ得る。あるいは、ヘッドギアにある丸みを帯びた縁または任意の接合部は、例えば、超音波または高周波溶接によって形成され得る。
【0076】
少なくともいくつかの実施形態では、後部ストラップ91および/または頂部ストラップ92の長さは調整可能である。例えば、頂部ストラップは、2つの部分に形成されてもよく、そのうちの一方はループ95で終端し、および他方は、タング97で終端し、このタングは、ループを通過し、かつストラップ部上に戻って固定されて、タングの端部上のフックまたはループファスナーパネルまたはその端部からのタブ、およびストラップ上のまたはタブを被覆する布へのループまたはフックパネル(ループおよびタングの調整)によって、頂部ストラップの長さ部分を固定できる。後部ストラップは、図示の通り左側および右側に、またはその代わりに、片側にまたは中心に、図19に示すように長さ調整用のバックル96およびタング97を有し得る。好ましい形態では、バックル96は、例えば射出成形によって、異なるおよび比較的剛性の材料、例えばプラスチック材料から別々に形成され、および例えば超音波溶接などの溶接、または他の好適な手段によって、軟質ストラップの端部に取り付けられる。図18Aは、端面拡大図であり、および図18Bは、ヘッドギア部またはストラップのバックル96の端部の拡大側面図である。各バックル(またはファスナー部)は、ヘッドギアの軟質の可撓性材料に取り付けられた第1の部分96aと、ストラップのタング端部を、それを通して受けるための開ループを含む第2の自由部分96bとを含む。
【0077】
好ましい形態では、前述したように、ヘッドギアは、ヘッドギアの装着時に眼と耳との間に位置する箇所で、ヘッドギアの左側および右側のそれぞれにループ95を含み、それぞれのループで、上述の通り、インターフェースのサイドアームのフック端85を受ける。サイドアームのフック端は、ヘッドバンドからマスクの方へ向かう側部ストラップを用いずに、後部および頂部ストラップで構成されたヘッドバンドに直接取り付ける。この実施形態または他の実施形態では、あるいは、サイドアームは、例えば解除可能なクリップまたはフック、またはフックアンドループアタッチメントによって、ヘッドギアに取り付ける。
【0078】
図20は、図17~19と同様のヘッドギアの実施形態を含む、図17と同様の図であるが、この実施形態では、代替的な頂部ストラップ構成である。この実施形態では、頂部ストラップは、ヘッドギアの残りの部分と同じ材料、布で被覆された発泡材料などの軟質の可撓性材料などで形成されておらず、長さ方向において比較的非伸張性とし得る(しかし、頭の形に適合するために、他の方法で可撓性である)プラスチックストラップなどの非発泡プラスチック材料で形成されている。ここでも、頂部ストラップは、2つの部分に形成されてもよく、そのうちの一方は、アパーチャ97aを備えるタングで終端し、および他方は、ボタン97bを有するバックルで終端し、そのバックルに、タング97は調整可能に通過でき、およびそのボタンの上側に、タングのアパーチャがスナップ嵌めによって嵌められて、頂部ストラップの調整およびそれゆえその長さを固定し得る。任意選択的に、軟質材料は、ユーザの快適さのために、頂部ストラップのユーザ側面に、またはその部分に設けられ得る。
【0079】
フレームサイドアームがヘッドギアに、図示の通り、ヘッドバンドからフレームの方へ向かう側部ストラップのない、後部および頂部ストラップで構成された図示の通りのヘッドバンドなどに直接取り付けられ、およびヘッドギアの縁が、熱成形される、すなわち加熱下で圧縮されて、上述の通り、丸みを帯びた縁を形成して、軟質ヘッドギアの「柔軟性(floppiness)」を低減しかつそのヘッドバンド形状を維持するようにする実施形態では、ヘッドギアは、フレームをシールにまたはシールの近くに保持することによって、(「縁なし帽のように」)着用できる(頭の上に持ち上げるか、ひっくり返すときに縁なし帽をそのひさしで保持するように)。ヘッドギアは、逆順の同様の動作によって除去され得るまたは外され得る。軟質ヘッドギアの「柔軟性」を低減しかつそのヘッドバンド形状を維持させるようにするのを助けるヘッドギアおよびフレームの他の態様は、ヘッドギアを形成するために使用される比較的高密度の発泡体、装着時に実質的に装着者の頬の方へまたはそれに隣接して延在するフレームの比較的長いサイドアーム、および/またはサイドアームとヘッドバンドとの間の接続部の硬さ(コネクタの周りでのヘッドギアの厳しい許容誤差またはきつい接続)(フック85の周りのきついループ59)および/またはヘッドギアの上部および後部ストラップの接続部(バックル96の周りのきついループ)のスチフネスを含む。ヘッドギアのそのような態様は、フレームをシールにまたはシールの近くに保持することによって、(「縁なし帽のように」)ヘッドギアを着用できるようにする(頭の上に持ち上げるか、ひっくり返すときに縁なし帽をそのひさしで保持するように)。ヘッドギアは、逆順の同様の動作によって除去され得るまたは外され得る。
【0080】
本発明のシールおよびマスクは、他の形態のヘッドギア、例えばマスクに両側で取り付ける2つのストラップを備えるヘッドギア、すなわち、左および右側の上部および下部ストラップを含むヘッドギアと一緒に使用され得る。そのようなインターフェースの実施形態のフレームは、上述の通りサイドアームを含んでもまたは含まなくてもよい。左右の上部ストラップは、装着者の眼と耳との間を下方に通過し(ヘッドギアの装着時)、および左右の下部ストラップは、頭の下側後部から耳の下側をマスクまで延在し得る(および、上部ストラップの下の各側でマスクに取り付ける)。あるいは、上部および下部ストラップは、例えば、マスクのフレームに取り付ける前の、またはマスクのフレームと一体的である剛性のヨークに接合し得る。そのようなヘッドギアは、上部または下部ストラップにまたは両側に、バックルおよびタング、ループおよびタング(上述の通り)または他の調整部を、それらの長さの一部分に沿って、またはマスクへのストラップの接続部において、有し得る。あまり好ましくない実施形態では、上部ストラップは、フレームから装着者の額まで上方に延在するT字形部品の頂部に取り付けられ得る。別の実施形態では、ここでも、ヘッドギアは、頭の後部の周りで、一方の側でマスクを通過するかまたはそこからループ状になって、他方の側でマスクに戻る単一のストラップを含み得る。そのようなヘッドギアストラップは、弾性または弾力性で伸縮可能としてもよく、および/または後部にまたは側部においてまたは一方の側または両側でのマスクへのヘッドギアの接続部において、長さ調整装置(例えばバックルおよびタング、ループおよびタングなど)を有し得る。そのようなヘッドギアの変形態様はまた、頭冠ストラップを含み得る。
【0081】
シールの側部ヒンジ
図21および図22および図23および図24は、本発明のマスクの2つの実施形態を示し、シールの外向き側面の左右の外側部分の各々が、それらの長さの中間に、可撓性がより高い部分を含む。これらの可撓性がより高い部分は、インターフェースのフレームに接続されるリム71を含むシールの部分に対するシールの残りの部分の横方向運動を可能にする。それゆえ、これら可撓性部分は、マスクのフレームのある程度の運動を可能にし、これにより、シールの顔との接触を断ち、かつ空気の漏れを生じ得る。その原因は、装着者が、例えば装着者の顔の片側を枕につけて横向きで眠っているときのマスクへの横力であり、この横力は、シール自体、特にシールの顔に接触する側面すなわち装着者側面も横へ動かす傾向はあまりなく、フレームを横へ押す傾向を有し得ることにある。
【0082】
図示の実施形態では、可撓性がより高い部分は、シールの外向き側面の側壁に、シールの内部へと内側に向けられたひだ101/102を含む。ひだは、ひだの両側に、シールの外向き側面よりも薄い壁セクションを有する。図21および図22の実施形態では、内側に向けられたひだ101aおよび101bは、シールの中空内部の幅を部分的に横切って延在する。図23および図24の実施形態では、内側に向けられたひだ102aおよび102bは、シールの中空内部の深さに部分的に延在する。図21~24の実施形態は、他の部分は図2~17の実施形態と同じである。
【0083】
要約
本発明のシールは、装着時に鼻の左右の側面にある小鼻の下横側に隣接する顔に接触するように適合された、可撓性が低い左右の安定化外側部分を含む。シールは、例えばチューブの引きずり力に起因する、顔面上での、特にシールの幅軸の周りでの回転に対する安定性が高められている。この回転は、シールを破って漏れを生じ得る。このことは、シールが繊細な鼻梁に対して封止しなくてもまたは鼻梁と鼻尖との間の鼻堤の軟骨の任意の平らの部分にわたって、例えば約1cm超など少なくとも有意な程度では延在していなくても、上述のようにシールを含みかつサイドアームを備えるインターフェースの好ましい実施形態でもそうである。装着者側面の柔軟な中心の左右の側壁部分、または左右の側壁部分の少なくとも上部セクションは、シールの反対側で外側に突出するすなわち凸状の形状を有する(シールの内部から離れるように)。シールの反対側のこれらの外側に突出するすなわち凸状の上部セクションは、鼻の両側面の底部と顔との間の接合部にあるしわや窪みに接触し、およびこの領域において、眼の方へ向かう空気圧の上方への漏れを回避することを支援する。シール内のガスの圧力下で、それらはこの領域において顔を外側に変形し(押し)て、このシールを高める。本発明のシールの、予め形成されたまたは予め構造化されたが依然として柔軟で適合する形状は、多くの装着者に対して、比較的僅かな形状変化または変形のみで自然に適合するかまたは一致し、および内部のガス流の陽圧がシールを高め得るシールをもたらす。同様に、マスクが、装着者の鼻孔に突出する従来の直接的な鼻インターフェースの枕または同様のものを含むことを必要とせずに、小型または薄型マスクにおいて漏れが最小限であるかまたは全くない効果的なシールは、多くの装着者に対して達成され得る。効果的なシールは、マスクを通るガス流量が比較的低くて、鼻に対するシール内のガスの内部圧力を比較的低くして、達成され得る。また、少なくとも好ましい実施形態では、シールは、非装着時またはガスの内部圧力下にないときでもその形状または構造を維持するため、顔にマスクをどのように配置または位置決めするかに関し、ユーザに対しより直感的とし得る。
【0084】
他のヘッドギア
図25~29は、頭の後ろにおよび部分的にまたは完全に耳を覆うように載置されることによって、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)マスクなどの患者インターフェースや呼吸マスクに有利な力ベクトルをもたらすヘッドギアの配置構成を示す。例えば、図25参照。
【0085】
ヘッドギア200は、軽量な伸縮性ファブリック、例えばより実質的にファブリックが支持をもたらすLycraまたは同様の材料を含み得る。例えば、図28参照。
【0086】
一部の構成では、耳を覆うセクション210は、装着者の快適性を最大限にするために、非常にきめ細かく軽量な伸縮性ファブリックで作製できる。一部のそのような構成では、より実質的なファブリック220(より重いおよび/または伸縮性が低くてもよい)を使用して、ヘッドギアの残りの部分の一部分または全てを構成し得る。例えば、図26参照。
【0087】
一部の領域における、異なる特性または特徴(例えば、異なる伸縮レベル)を有するファブリック211および212の積層は、安定性およびフィッティングの容易さのためのさらなる構造を提供し得る。例えば、図26参照。
【0088】
1つ以上の実施形態では、前面により幅広の取付点230があり(例えば、同等の従来のマスク/ヘッドギアよりも幅が広い)、マスクシールを安定して保持し、かつ顔での揺れを抑制または防止する。取付点230は、マスクシール280の高さのかなりのまたは相当な部分と同じ幅とし得る。例えば、図25参照。
【0089】
いくつかの実施形態では、安定性のためおよび嵩を減らすために、頭頂部を囲む、全体的に円形または輪(halo)の切り欠き部240があってもよい。例えば、図26参照。
【0090】
一部の構成では、より実質的なファブリックは、耳の前を越えて延在し、ヘッドギアに対しさらに構造を提供し、かつ、耳の上で束にならないようにし得る。例えば、図26参照。
【0091】
一部の構成では、ヘッドギア200(またはヘッドギアの本体)は、頭の後ろに向かう領域250で広くなる軽量な伸縮性ファブリックのみで構成され得る。例えば、図27参照。
【0092】
一部の構成では、ヘッドギア200は、頭の後ろの方へ広くなり、かつ構造を提供するために後部250の周りにより実質的な材料のセクションを含む、軽量な伸縮性ファブリックで構成され得る。例えば、図27参照。
【0093】
一部の構成では、ヘッドギアは、輪の頂部260で調整可能とし得る。例えば、図28参照。
【0094】
一部の構成では、ヘッドギア200は、いくつかの実施形態では比較的短い距離とし得る所望の距離だけ耳から離して、耳被覆部270を保持する熱成形セクションを有し得る。例えば、図29参照。
【0095】
一部のそのような構成では、ヘッドギア200は、所望の距離耳から離して載置される、湾曲したプラスチック部片270を含み、ヘッドギアを耳でより簡単に滑らせることができるようにし得る。例えば、図29参照。
【0096】
図30~36は、固定点として顎および頭頂部を使用する伸縮性ヘッドギアの配置構成300を示す。
【0097】
一部の構成では、主要構造300は、顎310および頭の後ろ320の周りで広くなる弾性ストラップ、好ましくは丸編みで構成される。幅広セクションは、Lycraまたは同様のファブリックなどの伸縮性ファブリックで構成され得る。例えば、図30および図31参照。
【0098】
一部の構成では、耳の上に載置する調整点330があり得る。例えば、図30および図31参照。
【0099】
そのような配置構成の利点のいくつかは、ヘッドギア300が軽量であり、耳の下側に行かず、それによりフィッティングを助け、かつ従来のヘッドギアよりも嵩が小さいことである。
【0100】
一部の構成では、追加的なストラップ340がマスク380をヘッドギア300に接続する。これらはまた、フィットのカスタマイズを改善するように調整可能とし得る。例えば、図30および図31参照。
【0101】
各側に、単一のまたは複数のマスク取付ストラップ340があるとし得る。図32は、単一のストラップのオプションを示す。
【0102】
一部の構成では、ヘッドギア300は締め付けられ得るため、顎ストラップとして機能し、これにより、口で呼吸する人を支援する。例えば、図32参照。
【0103】
ヘッドギア300は、頭の周りに固定され、かつ好ましくは固定点としてのマスクシール381に依存しない。すなわち、ヘッドギア300は、シール381が取り付けられていなくても、留まり続けることができる。有利には、そのような配置構成は、シールの力を、ヘッドギア300を保持する力から隔離する。この配置構成は、従来のヘッドギアと比較して有利な違いを示す。
【0104】
そのような構成は、フルフェイスマスク380(図33)または鼻マスク380(図30図32図35および図37)との組み合わせにおいて、うまく機能する。例えば、図33参照。
【0105】
少なくとも1つの実施形態では、後部にあるストラップ320は、分割し得る。そのような一部の配置構成では、ストラップ320の分割部分は、剛性部品350を含み得る。例えば、図34参照。
【0106】
一部の構成では、マスク取付ストラップ340は、マスクフレーム382の各側で1つ以上のフック342または他の保持構造に載置されるループ341を含み得る。例えば、図35および図36参照。
【0107】
図37~47は、好ましくは、単一の弾性ストラップ410を含むヘッドギアの配置構成400を示し、このストラップは、頭の上部の周りでループ状になり、かつ剛性または可撓性のプラスチックストラップ420を有し、このプラスチックストラップは、耳より上側で弾性ストラップに取り付けられ、かつ頭の後ろの下部の周りに延在する。
【0108】
一部の構成では、剛性または可撓性のプラスチックストラップ420は、耳より上側の弾性ストラップへの取付点430で終端する。例えば、図37および図46参照。
【0109】
剛性または可撓性のプラスチックストラップ420は、縫製、溶接、リベット、クリンピング、またはクリッピングなど、またはこれらの方法の組み合わせによって、永久的に取り付けられ得る。好ましい一構成では、剛性または可撓性のプラスチックストラップ420は、縫製によって取り付けられる。例えば、図39~41および図46参照。
【0110】
弾性ストラップ410はまた、耳より上側で、剛性または可撓性のストラップ420の終端点430で接続されたいくつものストラップで作製され得る。
【0111】
少なくとも1つの実施形態では、単一の弾性ストラップ410は、いくつものループ孔431を通って取り付けられまたは送られて、ストラップを所望の角度に向けることができるため、ストラップは頭の上部に載置され、かつ孔431の方へ向け直されて、マスク480に取り付けるための最適な位置を提供する。
【0112】
ストラップ410は、調整機能を可能にするために、取付点においてループ孔431~433を通して取り付けられないままでもよい。例えば、図42および図43参照。
【0113】
剛性または可撓性のプラスチックストラップ420は、ファブリックまたは発泡体440などによって被覆され得る。例えば、図45および図47参照。
【0114】
プラスチック部品420は、打ち抜きまたは射出成形などで形成され得る。好ましい一実施形態では、プラスチック部品またはストラップ420は射出成形して形成される。
【0115】
プラスチック部品420は、触り心地が良い/柔らかくなるようにテクスチャー加工され得る。
【0116】
一構成では、好ましくは丸編みである弾性ストラップ410は、全て同じ幅または直径であっても、または快適さのために複数の部分411で幅広であってもよい。例えば、図41参照。
【0117】
一部の構成では、弾性ストラップ410は、伸縮性領域412および非伸縮性領域413を有し得る。例えば、図40参照。
【0118】
他のシール
図48~62は、シール面の荷重を、唇および鼻梁の代わりに頬へ伝達するために安定化フラップ510を有する鼻シール500を示す。これにより、シール500を薄くでき(例えば、0.1mm~0.5mm)、および、一部の構成では、鼻の周りに一致するように膨らませることができ、かつ漏れがなくかつ快適なシールを生じることができる。シリコーンシール500には、より厚みのある支持セクション530があるとし得る(例えば、壁の厚さが厚い部分、またはシール520の他の部分と比較してスチフネスを高めた他の構造)。
【0119】
安定化フラップ510は、シールよりも剛性に構成できるが、依然として、褥瘡(pressure sore)を生じることなく、顔の特徴に一致するように、十分に可撓性であり得る。例えば、図51参照。
【0120】
フラップ510のサイズおよび形状は、鼻の脇、好ましくは頬の領域に載置されるようにし得る。例えば、図48参照。
【0121】
好ましくは、安定化フラップ510は、シールの荷重力を均一に、または既存の鼻マスクと比較して顔により均一に分配させるため、圧力または荷重のかかる単一の点または小さな領域がない。
【0122】
好ましくは、フラップ510は、眼の方向へのシールの上方移動を最小にし、ならびに、鼻での横方向安定性をもたらすのに十分な幅である。例えば、図49参照。
【0123】
一部の構成では、内部シール520は、鼻梁を覆いかつ鼻の両側面の周りにある、および上唇を覆う、従来の鼻シールのように載置できる。例えば、図48参照。
【0124】
フラップ510は、少なくとも1つの実施形態ではシール面520と一体にされ、および同じ材料で作製され得る。そのような実施形態では、フラップ510の各々は、スチフネスをもたらすために1つ以上の厚みのあるセクション530、ならびに可撓性のために薄いセクション540を、安定性および重量の所望のまたは最適なバランスで有する。
【0125】
一部の構成では、シール面520は、鼻梁との接触を回避できる。これは、一体型安定化フラップ510、または別個の安定化フラップ510と組み合わせ得る。例えば、図62参照。
【0126】
一部の構成では、フラップ510は、顔により良好にフィットするかまたは顔のいくつかの幾何学的形状により良好にフィットするように分割できる。例えば、図61参照。
【0127】
一部の構成では、フラップ510は、様々な顔の幾何学的形状により良好に一致するように、中空にできる。例えば、図57~59参照。
【0128】
少なくとも1つの実施形態では、シール500は、軟質エラストマー材料の厚みのある壁セクションを使用する代わりにまたはそれに加えて、フラップにスチフネスをさらに与えるアーム551を有するプラスチック部品550に、オーバーモールドされ得る。そのような配置構成では、プラスチック部品550は補強部材とし得る。例えば、図61参照。
【0129】
一部の構成では、フラップ510は、シール部分520から分離し得る。フラップ510は、異なる材料、例えばbreathoprene、熱成形breathopreneまたは発泡体、または発砲シリコーンなどとし得る。
【0130】
図48~62のシールは、任意の2点のヘッドギア、例えば、図25~29および図37~47に関してそれぞれ本明細書で説明するヘッドギアの配置構成200および400と組み合わせて、うまく機能する。
【0131】
図63は、アーム610を備える、OSAマスク用の可撓性マスクフレーム600を示し、このアームは、ヘッドギア630を締め付けると、フレーム600をシール620に対して内側に挟んで締め付けるようにする。例えば、アーム610は、取付部分611まで外側に(ユーザの顔から離れるように)延在し得る。そのような配置構成によって、マスクフレーム600のほぼまたは実質的にU字形状の中心部分612の端部分611は、内側に曲がってシール620を挟んで締め付ける。そのような配置構成は、シール620を鼻に対してよりぴったり保持するのを助け、それにより、シールおよび/または安定性を改善する。
【0132】
他のシール
図64~82は、膨張性鼻シール700を示し、この鼻シールは、鼻の下に載置され、および、鼻梁を避けて、鼻の両側面の周りに、好ましくは眼の下方に延在するウィング710を含む。例えば、図79参照。
【0133】
一部の構成では、ウィング710は、安定性のために、両側で鼻と頬との間の移行部に載置されるような形状にされ、漏れを防止し、かつシール700の移動が許容される。
【0134】
一部の構成では、シール700は、鼻尖が露出するほど十分に小さいため、異なるサイズの鼻に対応する。例えば、図82参照。
【0135】
一部の構成では、シール部分720は、比較的薄い(約0.1mm~0.5mmなど)が、中心領域721ではより厚くした構造(例えば、よりスチフネスが高い)を提供し得る。例えば、図68参照。
【0136】
一部の構成では、下部シール面720に加わる下向きの圧力が、挟んで締め付ける動きにおいてウィング710を内側に引っ張り、より良好な封止およびよりしっかりとしたフィットを提供する。例えば、図73参照。
【0137】
一部の構成では、シールの1つ以上の部分の外側壁(例えば、ウィング710)は、内側壁720よりも実質的に厚みがあり、膨張を内側に向け、かつ膨張部分720を顔に押し付ける。例えば、図68参照。
【0138】
一部の構成では、外鼻孔への空気流のための単一の開口部730がある。しかしながら、他の構成では、外鼻孔への空気流のための2つ以上の開口部730とすることができる。
【0139】
一部の構成では、シール700は、より良好な封止をもたらすために、膨張部分によって接触されるまたは部分的にまたは完全に被覆される鼻尖部分を含み得る。例えば、図71参照。
【0140】
鼻シール700は、よりぴったりとフィットしかつより良好な封止をもたらすために、鼻の方へシールを挟んで締め付けるように十分に可撓性のあるマスクフレーム740と組み合わせて使用され得る。例えば、図75参照。
【0141】
上述の通り、一部の構成では、鼻シール700は、各外鼻孔への別個の開口部731および732を有し得る。例えば、図76参照。
【0142】
少なくとも1つの構成では、膨張性鼻シール700は、ウィングではなく、鼻の下にパッド750のみを有する。例えば、図77参照。
【0143】
一部の構成では、鼻シール700は、シール700の上隅および/または下隅に小さな角度付き突起760を有してもよく、これが、シールの安定性を支援し得る。例えば、図79~80参照。
【0144】
図64~82の鼻シール700の1つ以上の構成は、図37~47に関して本明細書で説明したヘッドギア400と一緒にうまく機能するように構成できる。
【0145】
上記では、好ましい形態を含む本発明を説明しており、および当業者に明白なような代替形態および修正形態は、本明細書の範囲に組み込まれることを意図する。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56
図57
図58
図59
図60
図61
図62
図63
図64
図65
図66
図67
図68
図69
図70
図71
図72
図73
図74
図75
図76
図77
図78
図79
図80
図81
図82
【手続補正書】
【提出日】2022-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクインターフェース用の鼻シールであって、前記シールは、
装着者側面であって、
凹形状を有し、装着者の鼻尖、鼻の下側面、および鼻底に封止接触し、前記装着者の上唇に封止接触するように構成された鼻受部分と、
前記装着者の鼻孔の下に位置決めされたガス流用のアパーチャと、
を含む、前記装着者側面と、
外向き側面であって、
前記アパーチャを通して前記装着者にガス流を通すように構成された開口部と、
前記開口部の第1の側で延在する第1の安定化部分と、
前記第1の安定化部分の横方向運動を提供するように構成された第1のひだと、
前記開口部の第2の反対側で延在する第2の安定化部分と、
前記第2の安定化部分の横方向運動を提供するように構成された第2のひだと、
を含む、前記外向き側面と、
を含む、鼻シール。
【請求項2】
前記第1のひだおよび前記第2のひだが、前記シールの内部へと向けられている、請求項1に記載の鼻シール。
【請求項3】
前記第1のひだおよび前記第2のひだが、前記シールの中空内部の深さに部分的に延在する、請求項1又は2に記載の鼻シール。
【請求項4】
前記第1のひだおよび前記第2のひだが、前記シールの中空内部の幅を部分的に横切って延在する、請求項1又は2に記載の鼻シール。
【請求項5】
前記鼻受部分が、前記装着者の鼻の左下側面および鼻の右下側面に接触する左側壁および右側壁を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項6】
少なくとも前記左側壁の上部セクションおよび前記右側壁の上部セクションが、前記シールの反対側に、凸形状を有する、請求項5に記載の鼻シール。
【請求項7】
前記鼻受部分が、前記アパーチャの上方に、前記装着者の前記鼻尖に接触する上壁部分と、前記アパーチャの下方におよび前記上壁部分の後方に、前記装着者の前記鼻の下で前記上唇に接触する下壁部分とを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項8】
前記上壁部分および前記下壁部分が、個別の湾曲形状を有する、請求項7に記載の鼻シール。
【請求項9】
前記左側壁および前記右側壁の前記上部セクションの凸形状が、前記シールの高さ方向において前記アパーチャの上方にある、請求項6~8のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項10】
前記シールの壁の厚さが、前記シールの外側から前記シールの前記装着者側面にかけて薄くなる、請求項1~9のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項11】
前記第1のひだの厚さが、前記第1の安定化部分の厚さよりも薄く、前記第2のひだの厚さが、前記第2の安定化部分の厚さよりも薄い、請求項1~10のいずれか一項に記載の鼻シール。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の鼻シールと、前記鼻シールに取り付けるように構成されたフレームとを含む、インターフェース。
【請求項13】
前記フレームが、外向きにかつ前記シールの左右の先端を越えて後方に延在する左右のサイドアームを含み、前記左右のサイドアームが、前記左右のサイドアームが装着者の左右の頬に沿って延在するように選択された角度で、上方に延在し、前記左右のサイドアームが、ヘッドギアにつながって、前記インターフェースを装着者の顔に保持する、請求項12に記載のインターフェース。
【外国語明細書】