(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022169677
(43)【公開日】2022-11-09
(54)【発明の名称】喫煙品
(51)【国際特許分類】
A24D 1/02 20060101AFI20221101BHJP
【FI】
A24D1/02
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022131810
(22)【出願日】2022-08-22
(62)【分割の表示】P 2020555175の分割
【原出願日】2019-04-09
(31)【優先権主張番号】1805949.3
(32)【優先日】2018-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ブルックバンク、アーロン
(72)【発明者】
【氏名】カルジュラ、カール
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ラッパー材と風味剤パッチを含み、この風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む喫煙品の包装材が開示されている。
【解決手段】ラッパー材3と風味剤パッチ10を含み、風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む喫煙品の包装材1。喫煙材ロッド2と、喫煙材ロッドに巻かれたラッパー3と、喫煙材ロッドの長さに沿った位置にある風味剤パッチ10とを含み、風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む。ラッパー材と、包装材が喫煙材ロッドに巻かれた際にそれぞれの風味パッチの位置が喫煙材ロッドに沿って異なるように構成された第1および第2風味パッチとを含む喫煙品の包装材。喫煙材ロッドと喫煙材ロッドに巻かれたラッパーと、喫煙材ロッドの長さに沿った第1のタバコ風味パッチと、喫煙材ロッドの長さに沿った第2のタバコ風味パッチとを含み、第1、第2のタバコ風味パッチはタバコ以外の風味剤を含まない喫煙品。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラッパー材と風味剤パッチを含み、この風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む喫煙品の包装材。
【請求項2】
風味剤パッチは、カンゾウ、アジサイ、ホオノキの葉、カミツレ、フェヌグリーク、クローブ、メントール、ニホンハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ヒメコウジ、サクランボ、ベリー、モモ、リンゴ、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、バニラ、カシア、キャラウェイ、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、ウイキョウ、ピメント、ショウガ、アニス、コリアンダーおよびコーヒーから選択される風味剤を有することを特徴とする請求項1記載の喫煙品の包装材。
【請求項3】
2つ以上の風味剤パッチを含むことを特徴とする請求項1または2記載の喫煙品の包装材。
【請求項4】
喫煙材ロッドに巻かれた際に前記2つ以上のパッチのそれぞれが喫煙材ロッドに沿って異なる位置になるように構成されている請求項3記載の喫煙品の包装材。
【請求項5】
2つ以上の風味剤パッチの内の少なくとも2つは同じ風味であることを特徴とする請求項3または4記載の喫煙品の包装材。
【請求項6】
2つ以上の風味剤パッチの内の少なくとも2つは異なる風味を有することを特徴とする請求項4乃至6いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項7】
喫煙材ロッドと、前記喫煙材ロッドに巻かれたラッパーと、喫煙材ロッドの長さに沿った位置にある風味剤パッチとを含み、風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む喫煙品。
【請求項8】
風味剤パッチは喫煙材ロッドとラッパーの間に配置されたシート材の個別の層であることを特徴とする請求項7記載の喫煙品。
【請求項9】
風味剤パッチは請求項2に記載の風味を有することを特徴とする請求項7または8記載の喫煙品。
【請求項10】
2つ以上の風味剤パッチを含むことを特徴とする請求項7乃至9いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項11】
2つ以上の風味剤パッチそれぞれは喫煙材ロッドに沿った異なる位置にあることを特徴とする請求項10記載の喫煙品。
【請求項12】
前記2つ以上の風味剤パッチは請求項5または6に記載のものであることを特徴とする請求項10または11記載の喫煙品。
【請求項13】
ラッパー材と、第1のタバコ風味パッチと、第2のタバコ風味パッチとを含む喫煙品の包装材であって、第1および第2のタバコ風味パッチは、包装材が喫煙材ロッドに巻かれた際に第1および第2のタバコ風味パッチの位置がそれぞれ喫煙材ロッドに沿って異なるように構成されている包装材。
【請求項14】
喫煙材ロッドと、前記喫煙材ロッドに巻かれたラッパーと、喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置にある第1のタバコ風味パッチと、喫煙材ロッドの長さに沿った第2の位置にある第2のタバコ風味パッチとを含み、第1の位置と第2の位置は異なり、第1のタバコ風味パッチと第2のタバコ風味パッチは、タバコ以外の風味剤を含まない喫煙品。
【請求項15】
第1および/または第2のタバコ風味パッチは、喫煙材ロッドとラッパーの間に配置されるシート材の個別の層であることを特徴とする請求項14記載の喫煙品。
【請求項16】
第1および/または第2のタバコ風味パッチは再生タバコを含むことを特徴とする請求項14または15記載の喫煙品。
【請求項17】
第1の位置は喫煙材ロッドの前方端にあるまたはその近くにあることを特徴とする請求項14乃至16いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項18】
第2の位置は喫煙材ロッドの吸い口端にあるまたはその近くにあることを特徴とする請求項14乃至17いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項19】
第1のタバコ風味パッチの組成は第2のタバコ風味パッチの組成と異なることを特徴とする請求項14乃至18いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項20】
ラッパーと風味剤パッチを供することと、
喫煙材ロッドにラッパーと風味剤パッチを巻くこととを含み、
前記風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む請求項7乃至12いずれか1項記載の喫煙品の製造方法。
【請求項21】
ラッパー、ラッパーの長さに沿った第1の位置にある第1のタバコ風味パッチおよびラッパーの長さに沿った第2の位置にある第2のタバコ風味パッチを供することと、
第1のタバコ風味パッチの位置が喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置になり、第2のタバコ風味パッチの位置が喫煙材ロッドの長さに沿った第2の位置になり、第1の位置は第2の位置とは異なるようにラッパーと第1および第2風味剤パッチを喫煙材に巻いて喫煙材ロッドを形成することとを含む請求項14乃至19いずれか1項記載の喫煙品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は喫煙品に関する。
【背景技術】
【0002】
喫煙品は、喫煙材ロッドと、喫煙材ロッドを巻くラッパーと、喫煙材ロッドの長さに沿った位置にあるパッチとを含んでもよい。このようなパッチはユーザーに供される煙に風味を与えるまたは喫煙品を換気することができる。例えば、タバコパッチはラッパーとタバコロッドの間に配置することができ、喫煙品を換気する構造を有する。喫煙材ロッドの長さに沿った位置に配置されたタバコパッチは、喫煙品の使用時に発生する煙に風味を付与する風味剤化合物のキャリアーとして使用することができる。
【発明の概要】
【0003】
第1の態様において本開示は、ラッパー材と風味剤パッチとを含み、この風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む喫煙品の包装材を提供する。
【0004】
第2の態様において本開示は、喫煙材ロッドと、前記喫煙材ロッドに巻かれたラッパーと、喫煙材ロッドの長さに沿った位置にある風味剤パッチとを含み、この風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む喫煙品を提供する。
【0005】
第3の態様において本開示は、ラッパー材と、第1のタバコ風味パッチと、第2のタバコ風味パッチとを含む喫煙品の包装材を提供し、第1および第2のタバコ風味パッチは、包装材が喫煙材ロッドに巻かれた際に第1および第2のタバコ風味パッチの位置がそれぞれ喫煙材ロッドに沿って異なるように構成されている。
【0006】
第4の態様において本開示は、喫煙材ロッドと、前記喫煙材ロッドに巻かれたラッパーと、喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置にある第1のタバコ風味パッチと、喫煙材ロッドの長さに沿った第2の位置にある第2のタバコ風味パッチとを含み、第1の位置と第2の位置は異なり、第1のタバコ風味パッチと第2のタバコ風味パッチは、タバコ以外の風味剤を含まない喫煙品を提供する。
【0007】
第5の態様において本開示は、本開示の第2の態様による喫煙品の製造方法を提供する。第5の態様の方法は、ラッパーと風味剤パッチを供することと、喫煙材ロッドにラッパーと風味剤パッチを巻くこととを含み、前記風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む。
【0008】
第6の態様において本開示は、本開示の第4の態様による喫煙品の製造方法を提供する。第6の態様の方法は、ラッパー、ラッパーの長さに沿った第1の位置にある第1のタバコ風味パッチおよびラッパーの長さに沿った第2の位置にある第2のタバコ風味パッチを供すること、第1のタバコ風味パッチの位置が喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置になり、第2のタバコ風味パッチの位置が喫煙材ロッドの長さに沿った第2の位置になり、第1の位置は第2の位置とは異なるようにラッパーと第1および第2のタバコ風味パッチを喫煙材に巻いて喫煙材ロッドを形成することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の第2の態様の例示的な実施態様による喫煙品の断面図である。
【
図2】本開示の第2の態様の別の例示的な実施態様による喫煙品の断面図である。
【
図3】本開示の第4の態様の例示的な実施態様による喫煙品の断面図である。
【
図4】本開示の完成した喫煙品を組み立てる前の
図1の喫煙品の部材の上面図である。
【
図5】本開示の完成した喫煙品を組み立てる前の
図2の喫煙品の部材の上面図である。
【
図6】本開示の完成した喫煙品を組み立てる前の
図3の喫煙品の部材の上面図である。
【
図7】第1の態様の例示的な実施態様の包装材の上面図である。
【
図8】第3の態様の例示的な実施態様の包装材の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
第1の態様において本開示は、ラッパー材と風味剤パッチとを含み、この風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む喫煙品の包装材を提供する。
【0011】
第2の態様において本開示は、喫煙材ロッドと、この喫煙材ロッドに巻かれたラッパーと、喫煙材ロッドの長さに沿った位置にある風味剤パッチとを含み、この風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む喫煙品を提供する。
【0012】
第3の態様において本開示は、ラッパー材と、第1のタバコ風味パッチと第2のタバコ風味パッチとを含む喫煙品の包装材を提供し、第1および第2のタバコ風味パッチは、包装材が喫煙材ロッドに巻かれた際に第1および第2のタバコ風味パッチの位置がそれぞれ喫煙材ロッドに沿って異なるように構成されている。
【0013】
第4の態様において本開示は、喫煙材ロッドと、前記喫煙材ロッドに巻かれたラッパーと、喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置にある第1のタバコ風味パッチと、喫煙材ロッドの長さに沿った第2の位置にある第2のタバコ風味パッチとを含み、第1の位置と第2の位置は異なり、第1のタバコ風味パッチと第2のタバコ風味パッチは、タバコ以外の風味剤を含まない喫煙品を提供する。
【0014】
第5の態様において本開示は、本開示の第2の態様による喫煙品の製造方法を提供する。第5の態様の方法は、喫煙材ロッド、ラッパーおよび風味剤パッチを供することと、ラッパーと風味剤パッチを前記喫煙材ロッドに巻くこととを含み、前記風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む。
【0015】
第6の態様において本開示は、本開示の第4の態様による喫煙品の製造方法を提供する。第6の態様の方法は、喫煙材ロッド、ラッパー、ラッパーの長さに沿った第1の位置にある第1のタバコ風味パッチおよびラッパーの長さに沿った第2の位置にある第2のタバコ風味パッチを供することと、第1のタバコ風味パッチの位置が喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置になり、第2のタバコ風味パッチの位置が喫煙材ロッドの長さに沿った第2の位置になるようにラッパーと第1および第2の風味剤パッチを前記喫煙材ロッドに巻くこととを含み、第1の位置は第2の位置とは異なる。
【0016】
本明細書中で使用する「風味」および「風味剤」なる用語は、各地の条例で許可されており、成人消費者が望む味や香りを製品に加えるのに用いることができる材料を指す。このような材料としては、抽出物(例えば、カンゾウ、アジサイ、ホオノキの葉、カミツレ、フェヌグリーク、クローブ、メントール、ニホンハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ヒメコウジ、サクランボ、ベリー、モモ、リンゴ、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、ハチミツエキス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、ウイキョウ、ピメント、ショウガ、アニス、コリアンダー、コーヒー、ハッカ属のいずれかの種からのハッカ油など)、調味料、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容器部位活性化剤または刺激剤、糖及び/または糖置換体(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、サイクラミン酸塩、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、マンニトールなど)や、木炭、クロロフィル、鉱物、植物息消臭剤などのその他の添加剤などが挙げられる。
【0017】
本明細書中では合成または単離された風味剤は、典型的には風味剤が自然に見つけられるあらゆる植物材料内に含まれないまたはそのような植物材料にない化合物または化合物群である。合成または単離された風味剤は、例えば自然発生した細胞物質から単離された化合物または化合物群あるいは合成された化合物または化合物群であってもよい。合成または単離された風味剤は、例えば油、液体または粉末などのあらゆる好適な形体であってもよい。 合成または単離された風味剤の非限定的な例としては、ハッカ属の植物のあら
ゆる実質的に無傷の細胞構造内または上にある場合にはメンソール(5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキサン-1-オール)化合物が挙げられる。
【0018】
本明細書中では植物性風味剤または植物材料は、典型的には実質的に無傷の細胞構造を有する自然発生の植物材料である。植物性風味剤の例としては、カンゾウ、アジサイ、ホオノキの葉、カミツレ、フェヌグリーク、クローブ、メントール、ニホンハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ヒメコウジ、サクランボ、ベリー、モモ、リンゴ、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、バニラ、カシア、キャラウェイ、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、ウイキョウ、ピメント、ショウガ、アニス、コリアンダーおよびコーヒーの実質的に無傷の細胞構造を含む材料が挙げられる。
【0019】
一部の実施態様ではパッチはシート材からなる個別の層であってもよい。例えば、パッチはラッパーとは別個に製造され、その後喫煙品の製造時にラッパーに接着またはラッパーに配置することができるシート材の個別の層であってもよい。
【0020】
一部の実施態様ではパッチは、ラッパー材上に直接配置された風味剤を含むラッパーの領域である。例えば、パッチは、植物材料が好適な接着剤、例えばデンプンによってラッパーに接着されたラッパーの領域であってもよい。例えば、一部の実施態様では接着剤が塗布された領域のラッパーの面に植物材料が接着されるように接着剤をラッパーと接着剤の領域に堆積するばらの状態の植物材料の領域に塗布してもよい。
【0021】
本明細書中では植物材料を含む風味剤パッチは植物性風味剤を含むパッチであってもよい。タバコ以外の植物性風味剤を含むパッチは、従来の方法で調製することができる。例えば、パッチがシート材からなる個別の層である実施態様ではパッチは再生タバコパッチなどのタバコパッチの調製方法と同じ方法で調製してもよい。
【0022】
通常、喫煙品は前方端と吸い口端を有する。通常は喫煙品の前方端は、喫煙品のユーザーによって着火される端部である。通常喫煙品の吸い口端は、喫煙品の前方端と反対の端部であり、喫煙品が着火されるとそこから煙がユーザーの口内に吸い込まれる。通常喫煙材ロッドは前方端と吸い口端を有する。通常は喫煙材ロッドの前方端は喫煙品のユーザーによって着火される端部であり、喫煙品の前方端と共同で位置する。通常は喫煙材ロッドの吸い口端は喫煙材ロッドの前方端と反対の端部である。一部の実施態様では 喫煙材ロ
ッドの吸い口端は喫煙品の吸い口端と共同で位置してもよい。他の実施態様(例えば喫煙品がフィルターを含む)では、喫煙材ロッドの吸い口端は喫煙品の吸い口端と喫煙材ロッドの前方端の間の位置にあってもよい。
【0023】
本開示の喫煙品の例示的な実施態様では喫煙材ロッドは、タバコロッドであってもよい。
【0024】
本明細書中で説明する本開示による喫煙品の特定の実施態様は、タバコロッドと、ラッパー紙と、パッチとを含み、従ってフィルターが無くてもよい。そのような場合、色または他の識別可能なマークまたは特徴を完成した喫煙品の吸い口端にラッパーの外側に塗るまたは貼り付けて、消費者が喫煙前に吸い口端を正しく特定しやすくなるようにしてもよい。これとは別に本開示による喫煙品にフィルター付き喫煙品になるようにフィルターユニットを設けてもよく、その場合フィルターユニットは、包装された喫煙材ロッドの吸い口端にチッピング紙によって接合される。フィルターユニットは、単一部材または複数の部材を含むあらゆる構造を有してもよく、オンラインレーザー機械加工によって製せられた換気孔の円周方向に延びた列または領域などの換気または予備穿孔によって設けられた換気が設けられてもよい。従って、本明細書中で使用する「喫煙品」なる用語は、フィルターユニットの無い喫煙材ロッドを含むフィルター無し喫煙品、フィルターユニットが取り付けられた喫煙材ロッドを含むフィルター付き喫煙品およびフィルターは無いがフィルターユニットがフィルター付き喫煙品を形成するための後の組立工程によってフィルターユニットが取り付けられる喫煙品を含むことを意図している。
【0025】
本開示の第1および第3の態様の包装材は、喫煙品を包むための(例えば、それに適している)ものである。第1および第3の態様の包装材はラッパー材を含み、これは通常は喫煙品を包むために使用される種類のもの、例えば紙である。第1の態様の包装材は、タバコ以外の植物材料を含む風味剤パッチをさらに含む。第3の態様の包装材は、さらに第1のタバコ風味パッチと、第2のタバコ風味パッチとを含み、第1および第2風味パッチは、包装材が喫煙材ロッドに巻かれた際に第1および第2風味パッチの位置がそれぞれ喫煙材ロッドに沿って異なるように構成されている。
【0026】
第1または第3の態様の包装材は、バルク状であってもよく、即ち複数の個別の片からなる材料に分割することができる材料の量を表し、それぞれが1つの喫煙品を包む。バルク状の第1または第3の態様の包装材は、円筒状に巻かれてもよい。このように円筒状に巻かれる場合、包装材はボビンに支持されてもよい。第1の態様の包装材の巻かれた円筒は、喫煙品を製造するための装置(例えば紙巻きタバコ製造機)に装填することができ、装置は第2の態様による喫煙品を製造するために作動させる。第3の態様の包装材の巻かれた円筒は、喫煙品を製造するための装置(例えば紙巻きタバコ製造機)に装填することができ、装置は第4の態様による喫煙品を製造するために作動させる。
【0027】
第1の態様の包装材は2つ以上の風味剤パッチを含んでもよい。例えば、第1の態様の包装材は、それが喫煙材ロッドに巻かれた際に2つ以上の風味剤パッチそれぞれが喫煙材ロッドに沿って異なる位置になるように構成された2つ以上の風味剤パッチを含んでもよい。
【0028】
第1の態様の包装材の風味剤パッチを第2の態様の喫煙品を参照してより詳しく以下に説明し、第3の態様の包装材の第1および第2タバコ風味パッチを第4の態様の喫煙品を参照してより詳しく以下に説明する。
【0029】
本開示の第2の態様の喫煙品の植物パッチは、合成または単離された風味剤化合物を含むパッチを必要とせずにユーザーに送出される煙に非タバコ風味を供することができる。このようにタバコ以外の植物材料を使用することは、合成または単離された風味剤化合物とは異なる非タバコ風味をユーザーに提供するので有利である。従って、本開示の喫煙品によってユーザーに供される味は、合成または単離された風味剤化合物で風味付けされたパッチを含む喫煙品の味より好ましい。従って、第2の態様の喫煙品の一部の実施態様では植物パッチは単離された風味剤化合物を含まない。
【0030】
例えば、風味剤を喫煙材にスプレーするのとは対照的なパッチ形状の風味剤を供することは風味剤が不活性であるという点で有利である。このことは植物風味剤が熱を加えることによってのみ放出され、これにより喫煙品の喫煙中に風味剤の放出のタイミングを正確に制御できることを意味している。
【0031】
本開示の第2の態様の喫煙品の一部の実施態様ではタバコ以外の植物材料を含む風味剤パッチはタバコを含まない。本開示の第2の態様の喫煙品の一部の実施態様では喫煙品はタバコを含むパッチを含まない。
【0032】
本開示の第2の態様の喫煙品の一部の実施態様では風味剤パッチは喫煙材ロッドとラッパーの間に配置される。
【0033】
本開示の第2の態様の喫煙品の一部の実施態様では風味剤パッチは、喫煙材ロッドの長さに沿って実質的に喫煙材ロッドの外周の周囲を延びている。
【0034】
本開示の第2の態様の喫煙品の一部の実施態様ではタバコ以外の植物材料を含む風味剤パッチは、カンゾウ、アジサイ、ホオノキの葉、カミツレ、フェヌグリーク、クローブ、メントール、ニホンハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ヒメコウジ、サクランボ、ベリー、モモ、リンゴ、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、バニラ、カシア、キャラウェイ、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、ウイキョウ、ピメント、ショウガ、アニス、コリアンダー、コーヒーおよびこれらのあらゆる組み合わせの実質的に無傷の細胞構造を含む。一部の実施態様ではタバコ以外の植物材料を含む風味剤パッチは、草本植物材料の実質的に無傷の細胞構造を含む。一部の実施態様ではタバコ以外の植物材料を含む風味剤パッチは、カミツレ、タイムおよびこれらを組み合わせたものから選択される植物材料の実質的に無傷の細胞構造を含む。
【0035】
本開示の第2の態様の喫煙品の一部の実施態様では喫煙品は、2つ以上(例えば、2、3、4または5つ)のタバコ以外の植物材料を含む風味剤パッチを含む。このような実施態様ではある1つの風味剤パッチのタバコ以外の植物材料は、別のパッチのタバコ以外の植物材料と同じまたは異なってもよい。一部のこのような実施態様では2つ以上の風味剤パッチの内の少なくとも2つは、同じ風味であってもよく、および/または2つ以上の風味剤パッチの内の少なくとも2つは、異なる風味であってもよい。一部の実施態様では
2つ以上の風味剤パッチの全てが同じ風味であってもよい。他の実施態様では2つ以上の風味剤パッチは、それぞれ異なる風味である。
【0036】
例えば、本発明の第2の態様の喫煙品は、タバコ以外の植物材料を含む第1の風味剤パッチと、タバコ以外の植物材料を含む第2の風味剤パッチと、タバコ以外の植物材料を含む第3の風味剤パッチとを含んでもよい。一部のこのような実施態様ではタバコ以外の植物材料は、第1、第2および第3の風味剤パッチそれぞれにおいて同じであってもよい。他のそのような実施態様ではタバコ以外の植物材料は、第1、第2および第3の風味剤パッチの内の2つにおいて同じであってもよく、第3の風味剤パッチにおいて異なってもよい。さらなるそのような実施態様ではタバコ以外の植物材料は、第1、第2および第3の風味剤パッチそれぞれにおいて異なってもよい。
【0037】
タバコ以外の植物材料を含む風味剤パッチの喫煙材ロッドの長さに沿った位置は、特に限定されない。例えば、タバコ以外の植物材料を含む風味剤パッチの位置は、喫煙材ロッドの前方端または前方端付近、喫煙材ロッドの吸い口端または吸い口端付近または喫煙材ロッドの前方端と吸い口端の間であってもよい。
【0038】
本開示の第2の態様の喫煙品の一部の実施態様では喫煙品は、タバコ以外の植物材料を含む2つ以上の風味剤パッチを含み、これら2つ以上の風味剤パッチはそれぞれ喫煙材ロッドに沿って異なる位置にある。例えば、タバコ以外の植物材料を含む第1の風味剤パッチは喫煙材ロッドの前方端にまたは前方端近くに位置してもよく、タバコ以外の植物材料を含む第2の風味剤パッチは喫煙材ロッドの吸い口端にまたは吸い口端近くに位置してもよい。喫煙品がタバコ以外の植物材料を含む2つ超の風味剤パッチを含む実施態様ではタバコ以外の植物材料を含む第3およびあらゆるそれ以上の風味剤パッチは、それぞれ喫煙材ロッドの前方端と喫煙材ロッドの吸い口端の間の異なる位置に配置されてもよい。
【0039】
第4の態様において本開示は、喫煙材ロッドと、前記喫煙材ロッドに巻かれたラッパーと、喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置にある第1のタバコ風味パッチと、喫煙材ロッドの長さに沿った第2の位置にある第2のタバコ風味パッチとを含み、第1の位置と第2の位置は異なり、第1のタバコ風味パッチと第2のタバコ風味パッチは、タバコ以外の風味剤を含まない喫煙品を提供する。
【0040】
本開示の第4の態様の喫煙品は、ユーザーに供される煙のタバコ風味を変える点でタバコパッチの多様性を向上させる。従って、第1のタバコ風味パッチは、着火された喫煙品の燃えさしが喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置にあるとき、ユーザーに第1のタバコ風味を供する。その後の喫煙中に燃えさしが喫煙材ロッドに沿って第2の位置に進んだ際には第2のタバコ風味パッチがユーザーに第2のタバコ風味を供する。例えば、第1の位置にあるタバコ風味パッチは、ユーザーに喫煙体験の最初の方で追加の満足度を与え、喫煙体験を通して確実に味が一定するようにしてもよい。第2に位置にあるタバコ風味パッチはユーザーに喫煙体験を延ばすためにより滑らかな後味を供してもよい。
【0041】
本開示の第4の態様の喫煙品の一部の実施態様では第1のタバコ風味パッチおよび第2のタバコ風味パッチは、合成または単離された風味剤を含まない。
【0042】
本開示の第4の態様の喫煙品の一部の実施態様では第1および/または第2のタバコ風味パッチは、喫煙材ロッドとラッパーの間に配置される。
【0043】
本開示の第4の態様の喫煙品の一部の実施態様では第1および/または第2のタバコ風味パッチは、それぞれ喫煙材ロッドの長さに沿った第1および/または第2の位置で喫煙材ロッドの外周の実質的に周りに延びている。
【0044】
本開示の第4の態様の喫煙品の一部の実施態様では第1および/または第2のタバコ風味パッチはタバコを含む。いくつかのこのような実施態様では第1および/または第2のタバコ風味パッチは再生タバコを含む。
【0045】
本開示の第4の態様の喫煙品の一部の実施態様では第1の位置は、喫煙品の前方端にまたはその近くである。
【0046】
本開示の第4の態様の喫煙品の一部の実施態様では第2の位置は、喫煙材ロッドの吸い口端またはその近くである。
【0047】
本開示の第4の態様の喫煙品の一部の実施態様では第1のタバコ風味パッチの組成は第2のタバコ風味パッチの組成と異なる。例えば、第1のタバコ風味パッチは、喫煙材ロッドの材料より強いタバコ風味を付与する組成物を有してもよく、第2のタバコ風味パッチは、喫煙材ロッドの材料より滑らかなタバコ風味を付与する組成物を有してもよい。第1の位置は喫煙品の前方端にまたはその近くであり、第2の位置は喫煙材ロッドの吸い口端またはその近くである実施態様では第1のタバコ風味パッチは、喫煙体験の最初の方で味を強くし、第2のタバコ風味パッチは、喫煙体験の終わりの方に滑らかな味を供してもよい。
【0048】
第4の態様の喫煙品の一部の実施態様では喫煙品は、第1および第2のタバコ風味パッチに加えてさらに1つ以上のタバコ風味パッチ(例えば、1、2または3つのさらなるタバコ風味パッチ)を含む。このような実施態様ではこれら1つ以上のさらなるタバコ風味パッチのそれぞれは、第1のタバコ風味パッチの組成および/または第2のタバコ風味パッチの組成それぞれと異なるまたは同じ組成を有してもよい。2つ以上のさらなるタバコ風味パッチがある場合、それぞれが他のさらなるタバコ風味パッチの組成とは同じまたは異なる組成を有してもよい。該または各さらなるタバコ風味パッチは、第1および第2の位置とは異なる喫煙材ロッドに沿った位置にあってもよい。2つ以上のさらなるタバコ風味パッチがある場合、それぞれが喫煙材ロッドに沿った異なる位置にあってもよい。該または各さらなるタバコ風味パッチは喫煙材ロッドとラッパーの間に配置されてもよい。一部の実施態様では該または各さらになるタバコ風味パッチは、合成または単離された風味剤を含まない。
【0049】
第5の態様において本開示は、本開示の第2の態様による喫煙品の製造方法を提供する。第5の態様の方法は、ラッパーと風味剤パッチを供すること、喫煙材ロッドにラッパーと風味剤パッチを巻くことを含み、前記風味剤パッチはタバコ以外の植物材料を含む。喫煙材にラッパーと風味剤パッチを巻くことによって風味剤パッチを含む包装された喫煙材ロッドを形成してもよい。ラッパーと風味剤パッチは、第1の態様の包装材の形体で提供してもよい。
【0050】
本開示の第5の態様の方法の一部の実施態様では風味剤パッチは、ラッパーを喫煙材ロッドに巻く前にラッパーの長さに沿った位置に配置してもよい。ラッパーに沿った位置に風味剤パッチを配置することは、一部の実施態様ではパッチを喫煙材ロッドまたはラッパーにパッチを置くまたはパッチを接着することを含む。
【0051】
本開示の第5の態様の方法の一部の実施態様では2つ以上(例えば、2、3、4または5つ)の風味剤パッチは、上述の本開示の第2の態様の喫煙品の対応する実施態様に従って提供される。このような実施態様では追加の風味剤パッチを上述の方法と類似した方法でラッパーに沿った位置に配置してもよい。
【0052】
第6の態様において本開示は、本開示の第4の態様による喫煙品の製造方法を提供する。第6の態様の方法は、ラッパー、ラッパーの長さに沿った第1の位置にある第1のタバコ風味パッチおよびラッパーの長さに沿った第2の位置にある第2のタバコ風味パッチを供することと、第1のタバコ風味パッチの位置が喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置になり、第2のタバコ風味パッチの位置が喫煙材ロッドの長さに沿った第2の位置になり、第1の位置は第2の位置とは異なるようにラッパーと第1および第2風味剤パッチを喫煙材に巻いて喫煙材ロッドを形成することとを含み、ラッパー、第1の風味剤パッチおよび第2の風味剤パッチは、第3の態様の包装材の形体で提供してもよい。
【0053】
本開示の第6の態様の方法の一部の実施態様において第1および第2のタバコ風味パッチは、ラッパーを喫煙材に巻く前にラッパーの長さに沿った第1および第2の位置に配置してもよい。ラッパーに沿った第1および第2の位置に第1および第2のタバコ風味パッチを配することはパッチをラッパー上に置くおよび/またはパッチをラッパーに接着することを含んでもよい。
【0054】
本開示の第6の態様の方法の一部の実施態様において1つ以上のさらなるタバコ風味パッチ(例えば、1、2,または3つのさらなるタバコ風味パッチ)は、上述の本開示の第4の態様の喫煙品の対応する実施態様に従って提供される。このような実施態様ではさらなる1つ以上のタバコ風味パッチは、上述の方法と類似の方法でラッパーに沿った位置に配置してもよい。
【0055】
本開示の実施態様を添付図面を参照してあくまで例示として説明する。
【0056】
図1を参照すると本開示の第2の態様の例示的な実施態様による喫煙品1は、喫煙材ロッド2と、前記喫煙材ロッド2に巻かれたラッパー3と、喫煙材ロッド2の長さに沿った位置にある風味剤パッチ10とを含む。風味剤パッチ10は、タバコ以外の植物材料を含む。
図1に例示した実施態様では風味剤パッチ10は喫煙品1の前方端に位置する。他の実施態様では風味剤パッチ10は喫煙材ロッドの吸い口端にまたは吸い口端近く、または喫煙品1の前方端と喫煙材ロッド2の吸い口端の間の中間位置に位置する。
【0057】
喫煙品1は喫煙品1の吸い口端にフィルターユニット4を含む。フィルター4は、プラグラッパー5によって囲まれ、チッピング紙6によって喫煙材ロッド2に取り付けられる。
【0058】
図2を参照すると本開示の第2の態様の別の例示的な実施態様による喫煙品1は、喫煙材ロッド2と、この喫煙材ロッド2に巻かれるラッパー3と、喫煙材ロッド2の長さに沿った第1の位置にある第1の風味剤パッチ10と、喫煙材ロッド2の長さに沿った第2の位置にある第2の風味剤パッチ11とを含む。風味剤パッチ10、11は、タバコ以外の植物材料を含む。
図2に示した実施態様では第1の風味剤パッチ10は、喫煙品1の前方端に位置し、第2の風味剤パッチ11は、喫煙材ロッド2の吸い口端に位置する。他の実施態様(図示されていない)では1つ以上のさらなる風味剤パッチは、喫煙品1の前方端と喫煙材ロッド2の吸い口端の間の1つ以上の中間位置に位置する。
【0059】
喫煙品1は、喫煙品1の吸い口端にフィルターユニット4を含む。フィルター4は、プラグラッパー5によって囲まれ、チッピング紙6によって喫煙材ロッド2に取り付けられる。
【0060】
図3を参照すると本開示の第4の態様の例示的な実施態様による喫煙品101は、喫煙材ロッド102と、前記喫煙材ロッド102に巻かれるラッパー103と、喫煙材ロッド102の長さに沿った第1の位置に第1のタバコ風味パッチ110と、喫煙材ロッド102の長さに沿った第2の位置に第1のタバコ風味パッチ111とを含む。
図3に示す実施態様では第1の風味剤パッチ110は、喫煙品101の前方端に位置し、第2の風味剤パッチ111は喫煙材ロッド102の吸い口端に位置する。他の実施態様(図示されていない)では1つ以上のさらなるタバコ風味パッチは、喫煙品101の前方端と喫煙材ロッド102の吸い口端の間の1つ以上の中間位置に位置する。
【0061】
喫煙品101は喫煙品101の吸い口端にフィルターユニット104を含む。フィルター104はプラグラッパー105に囲まれ、チッピング紙106によって喫煙材ロッド102に取り付けられる。
【0062】
図4を参照すると喫煙品の部材は、本開示の第5の態様の方法の例示的な実施態様において包装段階前に提供され、ここでは同じ参照番号は
図1に示した喫煙品に関連して上述したものと同じ意味を有する。風味剤パッチ10はラッパー3に配されている。
【0063】
図5を参照すると喫煙品の部材は、本開示の第5の態様の方法の別の例示的な実施態様において包装段階前に提供され、ここでは同じ参照番号は
図2に示した喫煙品に関連して上述したものと同じ意味を有する。風味剤パッチ10はラッパー3に配されている。
【0064】
図6を参照すると喫煙品の部材は、本開示の第6の態様の方法の例示的な実施態様において包装段階前に提供され、ここでは同じ参照番号は
図3に示した喫煙品に関連して上述したものと同じ意味を有する。風味剤パッチ110はラッパー103に配されている。
【0065】
図7を参照すると第1の態様の包装材200は、ラッパー材203と、風味剤パッチ210とを含む。包装材は、一部が円筒状に巻かれて示されている。
【0066】
図8を参照すると第3の態様の包装材200は、ラッパー材203と、第1の風味剤パッチ210と、第2の風味剤パッチ211とを含む。包装材は一部が円筒状に巻かれて示されている。包装材200は、材料が喫煙材ロッドに巻かれると、2つ以上のパッチそれぞれの位置が喫煙材ロッドに沿って異なるように構成されている。
【0067】
本明細書中で使用する「喫煙品」なる用語は、全てのタバコ産業製品を包含するものとして理解されるべきであり、タバコ、タバコ派生品、膨張タバコ、再生タバコまたはタバコ代替え品をベースにしているかに関係なく紙巻きタバコ、シガーおよびシガリロなどの喫煙製品を網羅する。紙巻きタバコ、シガーなどの喫煙品は使用時にタバコを燃やし、煙を発生させる。これらの物品に代わるものとして燃焼させずに化合物を放出する製品を作成する試みがなされている。そのような製品の例としては、所謂「非燃焼加熱」製品またはタバコ加熱装置または製品が挙げられ、これらは材料を燃焼させずに加熱することによって化合物を放出する。材料は、例えばタバコまたは他のタバコ製品であってもよく、これはニコチンを含んでも含まなくてもよい。本開示はそのような非燃焼加熱製品、そのような製品の製造装置および方法、そのような製品の製造に使用される部材を包含することが意図されている。そのような非燃焼加熱製品は、本明細書中で使用されている「喫煙品」なる用語の範囲に包含されることが意図されている。さらに1つの実施態様ではタバコ産業製品は従来の紙巻きタバコではなり。上記に加えて本開示は、タバコまたは他の喫煙材などの材料が燃焼または燃やされないがその材料を通過するエアロゾル流に知覚特性を付与するために供される製品を包含することが意図されている。そのようなエアロゾル流は、空気、蒸気または他の吸入剤を含んでもよい。そのような製品および材料は全て本明細書中で使用する「喫煙品」および「喫煙材」なる用語の範囲内にあることが意図されている。
【0068】
ここで説明した種々の実施態様は、特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。これらの実施態様は単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラッパー材と、第1のタバコ風味パッチと、第2のタバコ風味パッチとを含む喫煙品の包装材であって、第1および第2のタバコ風味パッチは、包装材が喫煙材ロッドに巻かれた際に第1および第2のタバコ風味パッチの位置がそれぞれ喫煙材ロッドに沿って異なるように構成されている包装材。
【請求項2】
喫煙材ロッドと、前記喫煙材ロッドに巻かれたラッパーと、喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置にある第1のタバコ風味パッチと、喫煙材ロッドの長さに沿った第2の位置にある第2のタバコ風味パッチとを含み、第1の位置と第2の位置は異なり、第1のタバコ風味パッチと第2のタバコ風味パッチは、タバコ以外の風味剤を含まない喫煙品。
【請求項3】
第1および/または第2のタバコ風味パッチは、喫煙材ロッドとラッパーの間に配置されるシート材の個別の層であることを特徴とする請求項2記載の喫煙品。
【請求項4】
第1および/または第2のタバコ風味パッチは、再生タバコを含むことを特徴とする請求項2または3記載の喫煙品。
【請求項5】
第1の位置は、喫煙材ロッドの前方端にあるまたはその近くにあることを特徴とする請求項2乃至4いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項6】
第2の位置は、喫煙材ロッドの吸い口端にあるまたはその近くにあることを特徴とする請求項2乃至5いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項7】
第1のタバコ風味パッチの組成は第2のタバコ風味パッチの組成と異なることを特徴とする請求項2乃至6いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項8】
第1のタバコ風味パッチおよび第2のタバコ風味パッチは、合成または単離された風味剤を含まないことを特徴とする請求項2乃至7いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項9】
第1および/または第2のタバコ風味パッチは、それぞれ喫煙材ロッドの長さに沿った第1および/または第2の位置で喫煙材ロッドの外周の実質的に周りに延びていることを特徴とする請求項2乃至8いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項10】
ラッパー、ラッパーの長さに沿った第1の位置にある第1のタバコ風味パッチおよびラッパーの長さに沿った第2の位置にある第2のタバコ風味パッチを供することと、
第1のタバコ風味パッチの位置が喫煙材ロッドの長さに沿った第1の位置になり、第2のタバコ風味パッチの位置が喫煙材ロッドの長さに沿った第2の位置になり、第1の位置は第2の位置とは異なるようにラッパーと第1および第2風味剤パッチを喫煙材に巻いて喫煙材ロッドを形成することとを含む請求項2乃至9いずれか1項記載の喫煙品の製造方法。
【外国語明細書】