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特開2022-169687デジタル放送受信装置、アプリケーション動作の制御方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022169687
(43)【公開日】2022-11-09
(54)【発明の名称】デジタル放送受信装置、アプリケーション動作の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/435 20110101AFI20221101BHJP
【FI】
H04N21/435
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132866
(22)【出願日】2022-08-24
(62)【分割の表示】P 2021016222の分割
【原出願日】2014-05-12
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
(71)【出願人】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】益岡 信夫
(72)【発明者】
【氏名】橋本 康宣
(57)【要約】
【課題】より付加価値の高い機能を実行可能なデジタル放送受信機を提供すること。
【解決手段】放送受信装置は、デジタル放送サービスの放送波を受信し、アプリケーション関連情報に基づいて、放送番組に連携するアプリケーションの起動及び終了を含む動作を制御し、アプリケーションの再起動に関する制御をユーザーの操作に基づいて選択する。放送受信装置は、アプリケーションを終了させた後に、当該アプリケーションの起動が要求されている場合、ユーザーによる制御の選択に応じて、当該アプリケーションの再起動または非再起動を制御する。
【選択図】図36
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送受信装置における放送リソースとアクセスするためのアプリケーションを起動するアプリケーション起動方法において、
放送信号を受信するステップと、
前記受信された放送信号に含まれるアプリケーション制御情報に基づいて、前記アプリケーション内の文書遷移の範囲を設定する文書遷移範囲設定ステップと、
前記アプリケーション制御情報に基づいて、アプリケーションを起動する第1のアプリケーション起動ステップと、
放送受信装置に備えられたアプリケーションランチャによるランチャ画面を放送受信装置に表示するランチャ画面表示ステップと、
前記表示されたランチャ画面を介したユーザ操作に基づいて、アプリケーションを起動する第2のアプリケーション起動ステップと、
外部携帯端末と通信する通信ステップと、
前記通信ステップによって前記外部携帯端末を介したユーザ操作に基づいて、アプリケーションを起動する第3のアプリケーション起動ステップと、
を備えるアプリケーション起動方法。
【請求項2】
放送受信装置における放送リソースとアクセスするためのアプリケーションを起動するアプリケーション起動方法において、
前記放送リソースとアクセスするためのアプリケーションは、放送信号に含まれるアプリケーション制御情報により起動される放送マネージドアプリケーションと、前記放送信号に含まれるアプリケーション制御情報以外により起動される放送外マネージドアプリケーションとを含み、
放送信号を受信するステップと、
前記受信された放送信号に含まれるアプリケーション制御情報に基づいて、前記放送マネージドアプリケーション内の文書遷移の範囲を設定する文書遷移範囲設定ステップと、
前記アプリケーション制御情報に基づいて、前記放送マネージドアプリケーションを起動する第1のアプリケーション起動ステップと、
放送受信装置に備えられたアプリケーションランチャによるランチャ画面を放送受信装置に表示するランチャ画面表示ステップと、
前記表示されたランチャ画面を介したユーザ操作に基づいて、前記放送外マネージドアプリケーションを起動する第2のアプリケーション起動ステップと、
外部携帯端末と通信する通信ステップと、
前記通信ステップによって前記外部携帯端末を介したユーザ操作に基づいて、前記放送外マネージドアプリケーション起動ステップと、
を備えるアプリケーション起動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル放送受信装置、アプリケーション動作の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送サービスの拡張機能の一つに、放送波でデジタルデータを送信し、天気予報やニュース、おすすめ番組等の各種情報を表示するデータ放送がある。データ放送を受信可能なテレビ受信機は既に多数市販されており、また、データ放送受信に関する技術も下記特許文献1をはじめ多数が公表されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-186486公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
データ放送の特徴として、デジタル放送サービスに対応しているテレビ受信機では、単体でデータ放送の受信が可能であり、さまざまな情報を取得/表示することが可能であることが挙げられる。一方、データ放送は電波帯域の制限により送信可能なデータ量が限られるため、高精細な画面表示や高機能なエフェクトを得ることが難しく、このため、付加価値の高い有用な機能を現行のデジタル放送受信機で実行することが難しいという課題があった。
【0005】
本発明の目的は、より付加価値の高い機能を実行可能なデジタル放送受信機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲に記載の技術を用いる。
一例を挙げるならば、請求項1に記載の技術を用いる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の技術を用いることにより、より付加価値の高い機能を実行可能なデジタル放送受信機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例に係る通信システムのシステム構成図。
図2A】実施例に係る放送受信装置のブロック図。
図2B】実施例に係る放送受信装置のソフトウェア構成図。
図3】実施例に係る放送局サーバのブロック図。
図4】実施例に係るサービス事業者サーバのブロック図。
図5A】実施例に係る携帯情報端末のブロック図。
図5B】実施例に係る携帯情報端末のソフトウェア構成図。
図6】実施例に係るアプリケーション制御情報のデータ構成図。
図7A】実施例に係る放送受信装置のアプリケーション起動時の動作シーケンス図。
図7B】実施例に係る放送受信装置のアプリケーション起動時の動作シーケンス図。
図7C】実施例に係る放送受信装置のアプリケーション起動時の動作シーケンス図。
図8A】実施例に係る携帯情報端末の連携時の動作シーケンス図。
図8B】実施例に係る携帯情報端末の連携時の動作シーケンス図。
図8C】実施例に係る携帯情報端末の連携時の動作シーケンス図。
図9】実施例に係る放送受信装置及び携帯情報端末のアプリケーション起動時の動作シーケンス図。
図10A】実施例に係る携帯情報端末の連携制御アプリの基本画面の画面表示図。
図10B】実施例に係る携帯情報端末の連携制御アプリの基本画面の画面表示図。
図11】実施例に係る放送受信装置のデータ放送画面の画面表示図。
図12A】実施例に係る放送受信装置の報知画面の画面表示図。
図12B】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリランチャの画面表示図。
図13A】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ実行画面の画面表示図。
図13B】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ実行画面の画面表示図。
図13C】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ実行画面の画面表示図。
図13D】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ実行画面の画面表示図。
図14】実施例に係る放送受信装置のエラー表示画面の画面表示図。
図15】実施例に係る携帯情報端末の放送連携アプリ実行画面の画面表示図。
図16A】実施例に係る放送受信装置のEPG表示画面の画面表示図。
図16B】実施例に係る放送受信装置のEPG表示画面の詳細情報の図。
図17】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ取得時の動作シーケンス図。
図18A】実施例に係る端末連携時の動作シーケンス図。
図18B】実施例に係る端末連携時の動作シーケンス図。
図18C】実施例に係る端末連携時の動作シーケンス図。
図18D】実施例に係る端末連携時の動作シーケンス図。
図19A】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリランチャの画面表示図。
図19B】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリランチャの画面表示図。
図19C】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリランチャの画面表示図。
図19D】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリランチャの画面表示図。
図19E】実施例に係る放送受信装置の画面表示図。
図19F】実施例に係る携帯情報端末の放送連携アプリランチャの画面表示図。
図20】実施例に係る放送受信装置を含むシステム構成及び利用例を示す図。
図21】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ起動時の動作シーケンス図。
図22】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ起動時の動作シーケンス図。
図23】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ起動時の動作シーケンス図。
図24】実施例に係る放送受信装置の起動可否確認画面の画面表示図。
図25】実施例に係る放送受信装置のユーザー設定画面の画面表示図。
図26】実施例に係る放送受信装置を含むシステム構成及び利用例を示す図。
図27】実施例に係る複数の種類のアプリ及びアプリ間の遷移等の例を示す図。
図28】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ起動時の動作シーケンス図。
図29】実施例に係る放送番組の再生及びアプリの実行の制御例を示す図。
図30】実施例に係る放送受信装置の起動選択画面の例の画面表示図。
図31】実施例に係る放送受信装置の起動選択画面の例の画面表示図。
図32】実施例に係る放送受信装置の複数アプリ実行画面の例の画面表示図。
図33】実施例に係る放送受信装置の複数アプリ実行画面の例の画面表示図。
図34】実施例に係る放送受信装置を含むシステム構成及び利用例を示す図。
図35】実施例に係る放送番組の再生及びアプリの実行の制御例を示す図。
図36】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ再起動時の動作シーケンス図。
図37】実施例に係る放送受信装置の再起動抑止画面の例の画面表示図。
図38】実施例に係る放送受信装置の再起動確認画面の例の画面表示図。
図39】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ再起動時の動作シーケンス図。
図40】実施例に係る放送受信装置の更新確認画面の例の画面表示図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態の例を、図面を用いて説明する。
【実施例0010】
先ず、本実施例の放送受信装置で受信可能なデジタル放送サービスの一例を説明する。
例えば、本実施例の放送受信装置で受信可能なBS/地上デジタル放送の一例では、一つのトランスポンダ(周波数チャンネル)に複数のトランスポートストリーム(Transport Stream:TS)を多重化して伝送可能である。TSは、映像/音声エレメンタリストリーム(Elementary Stream:ES)やプログラム固有情報(Program Specific Information:PSI)/サービス情報(Service Information:SI)等のデータ列を分割してTSヘッダを付加した所定長のTSパケットの連続である。
【0011】
PSIは、MPEG(Moving Picture Experts Group)-2システムの規格で規定された、TSに含まれる各ESがどのプログラムに属するかを識別するための固有情報テーブルである。PSIは、PAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)、CAT(Conditional Access Table)、等で構成される。PATは、TS内に含まれるプログラム一覧をPMTのPID(Packet Identifier)で規定する。PMTは、各プログラムの構成要素のPIDの規定等を行う。CATは、限定受信に関する情報を含む。
【0012】
また、SIはPSIを拡張して番組情報等を含めたものであり、社団法人電波産業会(Association of Radio Industries and Businesses:ARIB)がARIB STD-B10で規定した電子番組表(Electronic Program Guide:EPG)に関する情報を備える。SIは、BIT(Broadcaster Information Table)、SDT(Service Description Table)、EIT(Event Information Table)、TOT(Time Offset Table)、等で構成される。BITは、放送局識別情報や系列情報、放送局のSI送信情報等を含む。SDTは、ネットワークを識別するためのネットワークIDやTSを識別するためのTS ID、ネットワーク内で個々のサービス(所謂チャンネル)を識別するためのサービスID(所謂チャンネル番号)等の情報を含む。EITは、ネットワーク内で個々のサービスを識別するためのサービスIDと、各イベント(所謂番組)の名称や放送日時、放送内容等、イベントに関する情報を含む。TOTは、現在の日付、時刻に関する情報を含む。
【0013】
また、TSは、復号器における再生タイミングの基準となるPCR(Program Clock Reference)情報や、ARIB STD-B24で規定されたBML(Broadcast Markup Language)仕様に基づいてサブセット化されたBML文書等を含む。
【0014】
本実施例の放送受信装置では、前記映像/音声ESや各種情報等で構成されたTSを受信して復号することにより、放送番組やEPG、BMLを用いて制作されたデータ放送画面等をユーザーに提供することが可能である。
【0015】
また、本実施例の放送受信装置は、デジタル放送サービスにブロードバンドネットワークを利用した機能を連携させ、ブロードバンドネットワークを介した付加コンテンツの取得やサーバ装置における演算処理、携帯端末機器との連携による提示処理等をデジタル放送サービスと組み合わせる放送通信連携システムに対応可能である。前記放送通信連携システムを実現するために、本実施例の放送受信装置はHTML(Hyper Text Markup Language)等で記述されたアプリケーションを実行することが可能であるものとする。また、本放送受信装置が対応する放送通信連携システムでは、拡張したBML仕様や放送通信連携システムにおけるアプリケーション制御情報(Application Information Table:AIT)及びアプリケーションを放送波で伝送する場合に必要な拡張PSI/SI情報を用いる。なお、AITは、アプリケーションの取得先等のアプリケーションを起動するために必要な各種情報や、アプリケーションの起動/終了等を制御する制御情報を提供または周知するための情報である。
【0016】
以上の説明は日本国のデジタル放送サービスをベースにしたものであるが、本実施例の放送受信装置が対応する放送通信連携システムを含め、日本国内のみの適用に限定されるものではない。
【0017】
次に、本実施例における実施形態の具体的な構成例の説明を行う。
【0018】
[システム構成]
図1は、放送通信連携システムを実現する本実施例の通信システムの一例を示すシステム構成図である。本実施例の通信システムは、放送受信装置100とアンテナ100a、インターネット等のブロードバンドネットワーク200及びルータ装置210、放送局の電波塔300t、放送局サーバ300、サービス事業者サーバ400、その他のアプリケーションサーバ500、移動体電話通信サーバ600と移動体電話通信網の基地局600b、携帯情報端末700、で構成される。
【0019】
放送受信装置100は、既存のデジタル放送受信機能に加え、前記放送通信連携システムに対応する機能を有するテレビ受信機である。放送受信装置100は、電波塔300tから送出された放送波を、アンテナ100aを介して受信する。また、放送受信装置100は、ルータ装置210を介してインターネット200と接続可能であり、インターネット200上の各サーバ装置との通信によるデータの送受信が可能である。
【0020】
ルータ装置210は、インターネット200と無線通信または有線通信により接続され、また、放送受信装置100とは無線通信または有線通信で、携帯情報端末700とは無線通信で接続される。これにより、インターネット200上の各サーバ装置と放送受信装置100と携帯情報端末700とが、ルータ装置210を介して、データの送受信を相互に行うことが可能となる。なお、放送受信装置100と携帯情報端末700との通信は、ルータ装置210を介さずに、BlueTooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等の方式で直接通信を行っても良い。
【0021】
電波塔300tは、放送局の放送設備からデジタル放送信号、AIT、アプリケーション提示に関する制御情報、等を含む放送波を送出する。なお、前記アプリケーション提示に関する制御情報とは、テレビ受信機上における放送番組とアプリケーションの重ね合わせやアプリケーションの提示可否に関する制御情報である。また、前記放送局は放送局サーバ300を備えるものとする。放送局サーバ300は、放送番組(動画コンテンツ等)及び各放送番組の番組タイトル、番組ID、番組概要、出演者、放送日時、等のメタデータを記憶し、前記動画コンテンツや各メタデータを、契約に基づいて、サービス事業者に対して提供することが可能であるものとする。なお、サービス事業者に対する前記動画コンテンツ及び各メタデータの提供は、放送局サーバ300が備えるAPI(Application Programming Interface)を通して行われるものであって良い。
【0022】
サービス事業者サーバ400は、サービス事業者が前記放送通信連携システムによるサービスを提供するために用意するサーバ装置である。サービス事業者サーバ400は、放送局サーバ300から提供された動画コンテンツ及びメタデータと、放送通信連携システム用に制作されたコンテンツ及びアプリケーションの記憶、管理及び配信等を行う。また、テレビ受信機からの問い合わせに対して、提供可能なアプリケーションの検索や一覧の提供を行う機能も有する。なお、前記コンテンツ及びメタデータの記憶、管理及び配信と、前記アプリケーションの記憶、管理及び配信は、異なるサーバ装置が行うものであっても良い。前記放送局と前記サービス事業者は同一であっても良いし、異なる事業者であっても良い。サービス事業者サーバ400は、異なるサービス毎に複数用意されても良い。また、サービス事業者サーバ400の機能は、放送局サーバ300が兼ね備えるものであっても良い。
【0023】
その他のアプリケーションサーバ500は、前記放送通信連携システムに関連する以外の一般的なアプリケーションや動作プログラム、コンテンツ、データの記憶、管理及び配信等を行う公知のサーバ装置である。
【0024】
移動体電話通信サーバ600はインターネット200と接続され、一方、基地局600bを介して携帯情報端末700と接続される。移動体電話通信サーバ600は携帯情報端末700の移動体電話通信網を介した電話通信(通話)及びデータ送受信を管理し、携帯情報端末700とインターネット200上の各サーバ装置との通信によるデータの送受信を可能とする。なお、携帯情報端末700と放送受信装置100との通信は、基地局600bと移動体電話通信サーバ600、及びインターネット200、ルータ装置210を介して行われるものであっても良い。
【0025】
[放送受信装置のハードウェア構成]
図2Aは、放送受信装置100の内部構成の一例を示すブロック図である。放送受信装置100は、主制御部101、システムバス102、ROM103、RAM104、ストレージ部110、LAN通信部121、拡張インタフェース部124、デジタルインタフェース部125、チューナ/復調部131、第一分離部132、第一映像復号部133、第一音声復号部134、第一字幕復号部135、データ放送受信処理部141、データ放送エンジン142、ストリーミング受信処理部151、第二分離部152、第二映像復号部153、第二音声復号部154、第二字幕復号部155、アプリケーション制御部161、アプリケーションエンジン162、映像重畳部171、音声選択部172、映像表示部173、スピーカ174、映像出力部175、音声出力部176、提示同期制御部181、端末連携制御部191、で構成される。
【0026】
主制御部101は、所定の動作プログラムに従って放送受信装置100全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス102は主制御部101と放送受信装置100内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。
【0027】
ROM(Read Only Memory)103は、オペレーティングシステムなどの基本動作プログラムやその他の動作プログラムが格納されたメモリであり、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)やフラッシュROMのような書き換え可能なROMが用いられる。RAM(Random Access Memory)104は基本動作プログラムやその他の動作プログラム実行時のワークエリアとなる。ROM103及びRAM104は主制御部101と一体構成であっても良い。また、ROM103は、図2Aに示したような独立構成とはせず、ストレージ部110内の一部記憶領域を使用するようにしても良い。
【0028】
ストレージ部110は、放送受信装置100の動作プログラムや動作設定値、放送受信装置100のユーザーの個人情報等を記憶する。また、ネットワーク上からダウンロードした動作プログラムや前記動作プログラムで作成した各種データ等を記憶可能である。また、放送波から取得した、或いは、ネットワーク上からダウンロードした、動画、静止画、音声等のコンテンツも記憶可能である。ストレージ部110の一部領域を以ってROM103の機能の全部または一部を代替しても良い。また、ストレージ部110は、放送受信装置100に外部から電源が供給されていない状態であっても記憶している情報を保持する必要がある。したがって、例えば、フラッシュROMやSSD(Solid State Drive)などの半導体素子メモリ、HDD(Hard Disc Drive)などの磁気ディスクドライブ、等のデバイスが用いられる。
【0029】
なお、ROM103やストレージ部110に記憶された前記各動作プログラムは、インターネット200上の各サーバ装置からのダウンロード処理により更新及び機能拡張することが可能であるものとする。
【0030】
LAN(Local Area Network)通信部121は、ルータ装置210を介してインターネット200と接続され、インターネット200上の各サーバ装置とデータの送受信を行う。ルータ装置210との接続は有線接続であっても良いし、Wi-Fi(登録商標)等の無線接続であっても良い。LAN通信部121は符号回路や復号回路等を備えるものとする。また、放送受信装置100が、BlueTooth(登録商標)通信部やNFC通信部、赤外線通信部等、他の通信部を更に備えていても良い。
【0031】
チューナ/復調部131は、アンテナ100aを介して電波塔300tから放送波を受信し、主制御部101の制御に基づいてユーザーの所望するサービスのチャンネルに同調(選局)する。更に、チューナ/復調部131は、受信した放送信号を復調してTSを取得する。なお、図2Aに示した例では、チューナ/復調部が一つである構成を例示しているが、複数画面同時表示や裏番組録画等を目的として、放送受信装置100がチューナ/復調部を複数搭載する構成としても良い。また、主制御部101の制御に基づいて、前記復調したTSに対するアクセス制限の制御等を行っても良い。
【0032】
第一分離部132は、チューナ/復調部131から出力されたTSを入力し、映像データ列、音声データ列、字幕データ列、番組情報データ列、AITデータ列、BMLデータ列、等の各データ列に分離して出力する。これらのデータ列は、例えば、ES形式であって良い。第一映像復号部133は、第一分離部132から入力した映像データ列を復号して映像情報を出力する。第一音声復号部134は、第一分離部132から入力した音声データ列を復号して音声情報を出力する。第一字幕復号部135は、第一分離部132から入力した字幕データ列を復号して字幕情報を出力する。
【0033】
データ放送受信処理部141は、第一分離部132から入力したBMLデータ列を復号してBML文書を再生する。データ放送エンジン142は、BML文書を実行するBMLブラウザであり、データ放送受信処理部141で再生されたBML文書を実行してデータ放送画面情報を出力する。
【0034】
ストリーミング受信処理部151は、主制御部101の制御に基づいて、LAN通信部121を介してインターネット200上の各サーバ装置に置かれた動画コンテンツ等にアクセスし、前記動画コンテンツ等のプログラムストリーム(Program Stream:PS)を取得する。また、主制御部101の制御に基づいて、前記取得したPSに対するDRM(Digital Rights Management)処理の制御等を行っても良い。
【0035】
第二分離部152は、ストリーミング受信処理部151から出力されたPSを入力し、映像データ列、音声データ列、字幕データ列、等の各データ列に分離して出力する。これらのデータ列は、例えば、ES形式であって良い。第二映像復号部153、第二音声復号部154、第二字幕復号部155は、それぞれ、第一映像復号部133、第一音声復号部134、第一字幕復号部135と同様の処理を行うため、説明を省略する。
【0036】
なお、第一分離部132と第二分離部152、第一映像復号部133と第二映像復号部153、第一音声復号部134と第二音声復号部154、第一字幕復号部135と第二字幕復号部155、は、それぞれ兼用されていても良い。
【0037】
アプリケーション制御部161は、第一分離部から入力したAITデータ列或いはインターネット200上の各サーバ装置から取得したAITファイルに基づいて、放送通信連携システム用に制作されたアプリケーションに関してアプリケーションエンジン162に働きかけ、アプリケーション単位のライフサイクル及びイベントの制御、管理を行う。また、アプリケーションの状態とAITの指示に依存して、適宜アプリケーションの機能制約の制御を行う。アプリケーションエンジン162は、アプリケーション制御部161の制御に基づいて、前記放送通信連携システム用に制作されたアプリケーションを取得して実行するHTMLブラウザである。
【0038】
映像重畳部171は、第一映像復号部133から出力された映像情報、第一字幕復号部135から出力された字幕情報、データ放送エンジン142から出力されたデータ放送画面情報、第二映像復号部153から出力された映像情報、第二字幕復号部155から出力された字幕情報、アプリケーションエンジン162から出力されたアプリケーション実行画面情報を入力して、選択及び/または重畳等の処理を行う。映像重畳部171は図示を省略したビデオRAMを備え、前記ビデオRAMに入力された映像情報に基づいて映像表示部173等が駆動される。また、映像重畳部171は、主制御部101の制御に基づいて、必要に応じて、スケーリング処理や第一分離部132から出力された番組情報データ列に基づいて作成されたEPG画面情報の重畳処理等を行う。
【0039】
音声選択部172は、第一音声復号部134から出力された音声情報、第二音声復号部154から出力された音声情報、アプリケーションエンジン162から出力されたアプリケーション実行音声情報を入力して、主制御部101の制御に応じて適宜前記音声情報を選択して出力する。
【0040】
映像表示部173は、例えば液晶パネル等の表示デバイスであり、映像重畳部171で選択及び/または重畳処理を施された映像情報を放送受信装置100のユーザーに提供する。スピーカ174は、音声選択部172から出力された音声情報を放送受信装置100のユーザーに提供する。映像出力部175は、映像重畳部171で選択及び/または重畳処理を施された映像情報を出力する映像出力インタフェースである。音声出力部176は、音声選択部172から出力された音声情報を出力する音声出力インタフェースである。なお、前述のように、放送受信装置100がテレビ受信機等である場合、映像出力部175及び音声出力部176は本発明に必須の構成ではない。
【0041】
提示同期制御部181は、放送波から取得したTSを復号することにより得られた映像情報や音声情報等と、インターネット200上の各サーバ装置から取得したPSを復号することにより得られた映像情報や音声情報等、及びアプリケーションエンジン162から出力されたアプリケーション実行画面情報やアプリケーション実行音声情報の、映像表示部173及びスピーカ174上、或いは、映像出力部175及び音声出力部176上における提示同期の制御を、例えばPCR情報等に基づいて行う。
【0042】
端末連携制御部191は、外部の携帯端末機器との連携を行う際に、連携機器(携帯端末機器)の発見及び認証、放送受信装置100と前記連携機器との接続、アプリケーションの連携、等の管理及び制御を行う。
【0043】
拡張インタフェース部124は、放送受信装置100の機能を拡張するためのインタフェース群であり、本実施例では、アナログ映像/音声インタフェース、USB(Universal Serial Bus)インタフェース、メモリインタフェース等で構成されるものとする。アナログ映像/音声インタフェースは、外部映像/音声出力機器からのアナログ映像信号/音声信号の入力、外部映像/音声入力機器へのアナログ映像信号/音声信号の出力、等を行う。USBインタフェースは、PC等と接続してデータの送受信を行う。HDDを接続して放送番組やコンテンツの記録を行っても良い。また、キーボードやその他のUSB機器の接続を行っても良い。メモリインタフェースはメモリカードやその他のメモリ媒体を接続してデータの送受信を行う。
【0044】
デジタルインタフェース部125は、符号化されたデジタル映像データ及び/またはデジタル音声データを出力若しくは入力するインタフェースである。デジタルインタフェース部125は、チューナ/復調部131で取得したTSやストリーミング受信処理部151で取得したPSをそのまま出力可能であるものとする。また、デジタルインタフェース部125から入力したTSやPSを第一分離部132や第二分離部152に入力するように制御しても良い。ストレージ部110に記憶したデジタルコンテンツの出力、或いは、ストレージ部110へのデジタルコンテンツの記憶を、デジタルインタフェース部125を介して行っても良い。デジタルインタフェース部125は、DVI端子やHDMI端子等であって、DVI仕様やHDMI仕様等に準拠した形式でデータの出力或いは入力が為されるものであって良い。IEEE1394仕様等に準拠したシリアルデータの形式で出力或いは入力されても良い。
【0045】
放送受信装置100は、テレビ受信機の他、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダなどの光ディスクドライブレコーダ、HDDレコーダなどの磁気ディスクドライブレコーダ、STB(Set Top Box)等であっても良い。デジタル放送受信機能及び放送通信連携機能を備えたPC(Personal Computer)やタブレット端末、ゲーム機等であっても良い。放送受信装置100がDVDレコーダ、HDDレコーダ、STB等である場合、映像表示部173及びスピーカ174は備えなくとも良い。映像出力部175及び音声出力部176に外部モニタ及び外部スピーカを接続することにより、本実施例の放送受信装置100と同様の動作が可能となる。
【0046】
[放送受信装置のソフトウェア構成]
図2Bは、本実施例の放送受信装置100のソフトウェア構成図であり、ROM103、RAM104及びストレージ部110におけるソフトウェアの構成を示す。本実施例においては、ROM103に基本動作プログラム1001及びその他の動作プログラムが記憶されており、ストレージ部110に受信機能プログラム1002、BMLブラウザプログラム1003、HTMLブラウザプログラム1004及びその他の動作プログラムが記憶されている。また、ストレージ部110は、動画、静止画、音声等のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶領域1011、外部の携帯端末機器との連携等の際に使用する認証情報等を記憶する認証情報記憶領域1012、その他の各種情報を記憶する各種情報記憶領域を備えるものとする。
【0047】
ROM103に記憶された基本動作プログラム1001はRAM104に展開され、更に主制御部101が前記展開された基本動作プログラムを実行することにより、基本動作実行部1101を構成する。また、ストレージ部110に記憶された受信機能プログラム1002、BMLブラウザプログラム1003、HTMLブラウザプログラム1004はそれぞれRAM104に展開され、更に主制御部101が前記展開された各動作プログラムを実行することにより、受信機能実行部1102、BMLブラウザエンジン1103、HTMLブラウザエンジン1104を構成する。また、RAM104は、各動作プログラム実行時に作成したデータを、必要に応じて一時的に保持する一時記憶領域を備えるものとする。
【0048】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部101がROM103に格納された基本動作プログラム1001をRAM104に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部1101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0049】
受信機能実行部1102は、放送受信機能や放送通信連携機能を実現するために放送受信装置100の各動作ブロックを制御する。特に、放送番組再生部1102aは、チューナ/復調部131、第一分離部132、第一映像復号部133、第一音声復号部134、第一字幕復号部135、データ放送受信処理部141及びデータ放送エンジン142を主として制御する。なお、データ放送エンジン142はRAM104上に展開されたBMLブラウザエンジン1103で代替されて良い。また、通信コンテンツ再生部1102bは、ストリーミング受信処理部151、第二分離部152、第二映像復号部153、第二音声復号部154及び第二字幕復号部155を主として制御する。連携アプリ制御部1102cは、アプリケーション制御部161及びアプリケーションエンジン162を主として制御する。なお、アプリケーションエンジン162はRAM104上に展開されたHTMLブラウザエンジン1104で代替されて良い。端末連携管理部1102dは端末連携制御部191を主として制御する。
【0050】
前記各動作プログラムは、製品出荷の時点で、予めROM103及び/またはストレージ部110に格納された状態であっても良い。製品出荷後に、インターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部121を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードや光ディスク等に格納された前記各動作プログラムを、拡張インタフェース部124等を介して取得するものであっても良い。
【0051】
[放送局サーバの構成]
図3は、放送局サーバ300の内部構成の一例を示すブロック図である。放送局サーバ300は、主制御部301、システムバス302、RAM304、ストレージ部310、LAN通信部321、で構成される。
【0052】
主制御部301は、所定の動作プログラムに従って放送局サーバ300全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス302は主制御部301と放送局サーバ300内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。RAM304は各動作プログラム実行時のワークエリアとなる。
【0053】
ストレージ部310は、基本動作プログラム3001及びコンテンツ管理/配信プログラム3002を記憶し、更に、動画コンテンツ記憶領域3011及びメタデータ記憶領域3012を備える。動画コンテンツ記憶領域3011は放送局が放送する各放送番組の動画コンテンツ等を記憶する。メタデータ記憶領域3012は前記各放送番組の番組タイトル、番組ID、番組概要、出演者、放送日時、等のメタデータを記憶する。
【0054】
また、ストレージ部310に記憶された基本動作プログラム3001及びコンテンツ管理/配信プログラム3002はそれぞれRAM304に展開され、更に主制御部301が前記展開された基本動作プログラム及びコンテンツ管理/配信プログラムを実行することにより、基本動作実行部3101及びコンテンツ管理/配信実行部3102を構成する。
【0055】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部301がストレージ部310に格納された基本動作プログラム3001をRAM304に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部3101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0056】
コンテンツ管理/配信実行部3102は、動画コンテンツ記憶領域3011及びメタデータ記憶領域3012に蓄積された動画コンテンツ等及び各メタデータの管理と、前記動画コンテンツ等及び各メタデータを契約に基づいてサービス事業者に提供する際の制御を行う。更に、コンテンツ管理/配信実行部3102は、前記サービス事業者に対して前記動画コンテンツ等及び各メタデータの提供を行う際に、必要に応じて、前記契約に基づいたサービス事業者サーバ400の認証処理等も行う。
【0057】
LAN通信部321は、インターネット200と接続され、インターネット200上のサービス事業者サーバ400等と通信を行う。LAN通信部321は符号回路や復号回路等を備えるものとする。
【0058】
[サービス事業者サーバの構成]
図4は、サービス事業者サーバ400の内部構成の一例を示すブロック図である。サービス事業者サーバ400は、主制御部401、システムバス402、RAM404、ストレージ部410、LAN通信部421、で構成される。
【0059】
主制御部401は、所定の動作プログラムに従ってサービス事業者サーバ400全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス402は主制御部401とサービス事業者サーバ400内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。RAM404は各動作プログラム実行時のワークエリアとなる。
【0060】
ストレージ部410は、基本動作プログラム4001及びコンテンツ管理/配信プログラム4002、アプリケーション管理/配布プログラム4003を記憶し、更に、動画コンテンツ記憶領域4011及びメタデータ記憶領域4012、アプリケーション記憶領域4013を備える。動画コンテンツ記憶領域4011及びメタデータ記憶領域4012は、放送局サーバ300から提供された前記動画コンテンツ等及び各メタデータや、前記サービス事業者が制作したコンテンツ及び前記コンテンツに関するメタデータ等を記憶する。アプリケーション記憶領域4013は、各テレビ受信機からの要求に応じて配布するための、放送通信連携システムの各サービスの実現に必要となるアプリケーションを記憶する。
【0061】
また、ストレージ部410に記憶された基本動作プログラム4001及びコンテンツ管理/配信プログラム4002、アプリケーション管理/配布プログラム4003はそれぞれRAM404に展開され、更に主制御部401が前記展開された基本動作プログラム及びコンテンツ管理/配信プログラム、アプリケーション管理/配布プログラムを実行することにより、基本動作実行部4101及びコンテンツ管理/配信実行部4102、アプリケーション管理/配布実行部4103を構成する。
【0062】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部401がストレージ部410に格納された基本動作プログラム4001をRAM404に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部4101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0063】
コンテンツ管理/配信実行部4102は、放送局サーバ300からの動画コンテンツ等及び各メタデータの取得、動画コンテンツ記憶領域4011及びメタデータ記憶領域4012に蓄積された動画コンテンツ等及び各メタデータの管理、及び各テレビ受信機に対する前記動画コンテンツ等及び各メタデータの配信の制御を行う。また、アプリケーション管理/配布実行部4103は、アプリケーション記憶領域4013に蓄積された各アプリケーションの管理と、前記各アプリケーションを各テレビ受信機からの要求に応じて配布する際の制御と、を行う。更に、アプリケーション管理/配布実行部4103は、前記各テレビ受信機に対して前記各アプリケーションの配布を行う際に、必要に応じて、前記各テレビ受信機の認証処理等も行う。
【0064】
LAN通信部421は、インターネット200と接続され、インターネット200上の放送局サーバ300や、ルータ装置210を介して、放送受信装置100や携帯情報端末700と通信を行う。LAN通信部421は符号回路や復号回路等を備えるものとする。
【0065】
[携帯情報端末のハードウェア構成]
図5Aは、携帯情報端末700の内部構成の一例を示すブロック図である。携帯情報端末700は、主制御部701、システムバス702、ROM703、RAM704、ストレージ部710、通信処理部720、拡張インタフェース部724、操作部730、画像処理部740、音声処理部750、センサ部760、で構成される。
【0066】
主制御部701は、携帯情報端末700全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス702は主制御部701と携帯情報端末700内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。
【0067】
ROM703は、オペレーティングシステムなどの基本動作プログラムやその他の動作プログラムが格納されたメモリであり、例えばEEPROMやフラッシュROMのような書き換え可能なROMが用いられる。RAM704は基本動作プログラムやその他の動作プログラム実行時のワークエリアとなる。ROM703及びRAM704は主制御部701と一体構成であっても良い。また、ROM703は、図5Aに示したような独立構成とはせず、ストレージ部710内の一部記憶領域を使用するようにしても良い。
【0068】
ストレージ部710は、携帯情報端末700の動作プログラムや動作設定値、携帯情報端末700のユーザーの個人情報等を記憶する。また、ネットワーク上からダウンロードした動作プログラムや前記動作プログラムで作成した各種データ等を記憶可能である。また、ネットワーク上からダウンロードした、動画、静止画、音声等のコンテンツも記憶可能である。ストレージ部710の一部領域を以ってROM703の機能の全部または一部を代替しても良い。また、ストレージ部710は、携帯情報端末700に外部から電源が供給されていない状態であっても記憶している情報を保持する必要がある。したがって、例えば、フラッシュROMやSSD、HDD等のデバイスが用いられる。
【0069】
なお、ROM703やストレージ部710に記憶された前記各動作プログラムは、インターネット200上の各サーバ装置からのダウンロード処理により更新及び機能拡張することが可能であるものとする。
【0070】
通信処理部720は、LAN通信部721、移動体電話網通信部722、NFC通信部723、で構成される。LAN通信部721はルータ装置210を介してインターネット200と接続され、インターネット200上の各サーバ装置とデータの送受信を行う。ルータ装置210との接続はWi-Fi(登録商標)等の無線接続で行われるものとする。移動体電話網通信部722は移動体電話通信網の基地局600bとの無線通信により、電話通信(通話)及びデータの送受信を行う。NFC通信部723は対応するリーダ/ライタとの近接時に無線通信を行う。LAN通信部721、移動体電話網通信部722、NFC通信部723は、それぞれ符号回路や復号回路、アンテナ等を備えるものとする。また、通信処理部720が、BlueTooth(登録商標)通信部や赤外線通信部等、他の通信部を更に備えていても良い。
【0071】
拡張インタフェース部724は、携帯情報端末700の機能を拡張するためのインタフェース群であり、本実施例では、映像/音声インタフェース、USBインタフェース、メモリインタフェース等で構成されるものとする。映像/音声インタフェースは、外部映像/音声出力機器からの映像信号/音声信号の入力、外部映像/音声入力機器への映像信号/音声信号の出力、等を行う。USBインタフェースは、PC等と接続してデータの送受信を行う。また、キーボードやその他のUSB機器の接続を行っても良い。メモリインタフェースはメモリカードやその他のメモリ媒体を接続してデータの送受信を行う。
【0072】
操作部730は、携帯情報端末700に対する操作指示の入力を行う指示入力部であり、本実施例では、表示部741に重ねて配置したタッチパネル730t及びボタンスイッチを並べた操作キー730kで構成されるものとする。何れか一方のみであっても良い。拡張インタフェース部724に接続したキーボード等を用いて携帯情報端末700の操作を行っても良い。有線通信または無線通信により接続された別体の携帯端末機器を用いて携帯情報端末700の操作を行っても良い。また、前記タッチパネル機能は表示部741が備え持っているものであっても良い。
【0073】
画像処理部740は、表示部741、画像信号処理部742、第一画像入力部743、第二画像入力部744、で構成される。表示部741は、例えば液晶パネル等の表示デバイスであり、画像信号処理部742で処理した画像データを携帯情報端末700のユーザーに提供する。画像信号処理部742は図示を省略したビデオRAMを備え、前記ビデオRAMに入力された画像データに基づいて表示部741が駆動される。また、画像信号処理部742は、必要に応じてフォーマット変換、メニューやその他のOSD(On Screen Display)信号の重畳処理等を行う機能を有するものとする。第一画像入力部743及び第二画像入力部744は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の電子デバイスを用いてレンズから入力した光を電気信号に変換することにより、周囲や対象物の画像データを入力するカメラユニットである。
【0074】
音声処理部750は、音声出力部751、音声信号処理部752、音声入力部753、で構成される。音声出力部751はスピーカであり、音声信号処理部752で処理した音声信号を携帯情報端末700のユーザーに提供する。音声入力部753はマイクであり、ユーザーの声などを音声データに変換して入力する。
【0075】
センサ部760は、携帯情報端末700の状態を検出するためのセンサ群であり、本実施例では、GPS受信部761、ジャイロセンサ762、地磁気センサ763、加速度センサ764、照度センサ765、近接センサ766、で構成される。これらのセンサ群により、携帯情報端末700の位置、傾き、方角、動き、及び周囲の明るさ、周囲物の近接状況、等を検出することが可能となる。また、携帯情報端末700が、気圧センサ等、他のセンサを更に備えていても良い。
【0076】
携帯情報端末700は、携帯電話やスマートホン、タブレット端末等であって良い。PDA(Personal Digital Assistants)やノート型PCであっても良い。また、デジタルスチルカメラや動画撮影可能なビデオカメラ、携帯型ゲーム機等、またはその他の携帯用デジタル機器であっても良い。
【0077】
なお、図5Aに示した携帯情報端末700の構成例は、センサ部760等、本実施例に必須ではない構成も多数含んでいるが、これらが備えられていない構成であっても本実施例の効果を損なうことはない。また、デジタル放送受信機能や電子マネー決済機能等、図示していない構成が更に加えられていても良い。
【0078】
[携帯情報端末のソフトウェア構成]
図5Bは、本実施例の携帯情報端末700のソフトウェア構成図であり、ROM703、RAM704及びストレージ部710におけるソフトウェアの構成を示す。本実施例においては、ROM703に基本動作プログラム7001及びその他の動作プログラムが記憶されており、ストレージ部710に連携制御プログラム7002とHTMLブラウザプログラム7003及びその他の動作プログラムが記憶されている。また、ストレージ部710は、動画、静止画、音声等のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶領域7011、テレビ受信機との連携動作等の際に使用する認証情報を記憶する認証情報記憶領域7012、その他の各種情報を記憶する各種情報記憶領域を備えるものとする。
【0079】
ROM703に記憶された基本動作プログラム7001はRAM704に展開され、更に主制御部701が前記展開された基本動作プログラムを実行することにより、基本動作実行部7101を構成する。また、ストレージ部710に記憶された連携制御プログラム7002及びHTMLブラウザプログラム7003はそれぞれRAM704に展開され、更に主制御部701が前記展開された各動作プログラムを実行することにより、連携制御実行部7102及びHTMLブラウザエンジン7103を構成する。また、RAM704は、各動作プログラム実行時に作成したデータを、必要に応じて一時的に保持する一時記憶領域を備えるものとする。
【0080】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部701がROM703に格納された基本動作プログラム7001をRAM704に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部7101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0081】
連携制御実行部7102は、携帯情報端末700がテレビ受信機との連携動作を行う際の、機器認証及び接続、各データの送受信、等の管理を行う。HTMLブラウザエンジン7103は、放送通信連携システム用に作成されたアプリケーションを携帯情報端末700上で実行するHTMLブラウザである。
【0082】
前記各動作プログラムは、製品出荷の時点で、予めROM703及び/またはストレージ部710に格納された状態であっても良い。製品出荷後に、インターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部721または移動体電話網通信部722を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードや光ディスク等に格納された前記各動作プログラムを、拡張インタフェース部724等を介して取得するものであっても良い。
【0083】
[アプリケーション制御情報(AIT)の概要]
本実施例のアプリケーション制御情報(AIT)は、放送受信装置100が対応する放送通信連携機能において、テレビ受信機等(本実施例では、放送受信装置100)に対して放送サービスに連携するアプリケーション(以下、放送連携アプリと称する場合がある。)の存在を周知し、その制御を指示することを目的とする情報であるものとする。なお、前記放送連携アプリは、(1)放送信号に含まれる起動/終了などの制御信号に基づいて放送受信状態においてのみ動作し、制御信号に基づいて放送リソースへのアクセスが許可される放送マネージドアプリケーションと、(2)起動/終了などを放送信号に制御されない動作形態で、アプリケーション認証などの手段に基づいて放送リソースへのアクセスが許可される放送外マネージドアプリケーションと、(3)放送リソースへのアクセスが許可されない、その他の一般アプリケーションと、に区別されて良い。
【0084】
AITの伝送方式としては、セクション形式またはXML(eXtensible Markup Language)形式のAITをデータカルーセル(Data Carousel:DC)方式等により放送波で伝送する方式と、前記セクション形式またはXML形式のAITファイルをインターネット200上のサーバ装置からhttp(Hypertext Transfer Protocol)またはhttps(Hypertext Transfer Protocol Secure)等で配信する方式の何れかを用いれば良い。その他の方式を採用しても良い。
【0085】
図6は、AITのデータ構成の一例を示すデータ構成図である。AITは、主として、アプリケーションタイプ901、アプリケーション識別子902、アプリケーション制御コード903、アプリケーションプロファイル904、アプリケーション取得先情報905、アプリケーションバウンダリ及びアクセス権限設定906、起動優先度907、キャッシュ情報908、サーバアクセス分散パラメータ909、等の各情報で構成される。更に、その他の情報が含まれていても良い。
【0086】
アプリケーションタイプ901は、アプリケーションの記述方式を規定する。本実施例においては、前記アプリケーションの記述方式はHTMLであるものとする。アプリケーション識別子902は、アプリケーション単位を識別するための、事業者を識別する組織識別と事業者毎に採番されるアプリケーション識別とで構成される識別情報である。なお、アプリケーション単位とは、アプリケーション取得先情報905で指定されるロケーションに存在するHTML文書をエントリー文書とする、HTML文書及びその参照リソースの集合である。アプリケーション制御コード903は、対象となるアプリケーションに対する動作制御を規定するものであり、(1)自動起動、(2)動作可能、(3)終了、(4)プリフェッチ、のうちの一つが記述される。アプリケーションプロファイル904は、アプリケーションが要求するテレビ受信機の機能を示す値であり、テレビ受信機がオプションとして持つ機能を組み合わせて示す。この値を参照することにより前記アプリケーションの利用可否が判断される。
【0087】
アプリケーション取得先情報905は、アプリケーションの取得先を特定する情報であり、アプリケーション起動時に最初に参照するHTML文書を取得するためのロケーション情報である。アプリケーションは放送で伝送される場合と通信ネットワーク上のサーバ装置におかれる場合とが想定されるため、アプリケーション取得先情報905で特定されるロケーション情報も放送取得と通信取得の両方の場合に対応した規定が行われる。アプリケーションバウンダリ及びアクセス制限設定906は、放送マネージドアプリケーションとしての動作可能範囲を一つ以上の領域(URL:Uniform Resource Locator)の集合として示す情報である。また、領域毎の放送リソースへのアクセス制限を機能単位に設定する。アプリケーションバウンダリ及びアクセス制限設定906により、アプリケーション起動時のエントリー文書からの文書遷移の連鎖による想定外の文書への遷移や不適切な放送リソースへのアクセス等を防止するための文書遷移の範囲を指定する。また、前記文書遷移の範囲内における、領域単位での特定の放送リソースへのアクセス権限を設定可能である。
【0088】
起動優先度907は、放送サービスによるデータ放送とHTML文書による放送マネージドアプリケーションが同時に存在する場合に、どちらを優先して起動するかを規定する。PMT上で無条件にデータ放送を最優先と指定すること、PMT上で特定のアプリケーションタイプの起動優先順位を指定すること、及び起動優先度907で対象のアプリケーションの起動優先度を指定すること、が可能であるものとする。キャッシュ情報908は、アプリケーションの再利用に備えてアプリケーションリソースを保持する場合のキャッシュ制御に用いる情報である。この情報により、アプリケーション終了後も再利用を想定したアプリケーションリソースのキャッシュを行うことが可能となる。サーバアクセス分散パラメータ909は、アプリケーションの取得先などにおいてアクセスが集中するサーバの負荷軽減を目的として、アクセスを分散させるためのパラメータセットである。テレビ受信機は、このパラメータの設定に従って、アプリケーション制御コードの適用を確率的に遅延させるように動作して良い。
【0089】
以下では、本実施例の放送受信装置100の動作に関して説明する。
【0090】
[アプリケーション起動時の動作シーケンス]
先ず、本実施例の放送受信装置100における、放送波で送信されるAITに基づいた放送連携アプリの起動処理に関して説明する。本実施例の放送受信装置100では、PMT上の情報及びAITのアプリケーション制御コード903、起動優先度907等の情報により、放送サービスによるデータ放送と放送連携アプリが同時に存在する場合にどちらを優先して起動するかを規定することが可能である。
【0091】
図7Aは、放送連携アプリが優先して起動するように規定されている場合の放送連携アプリの動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、放送受信装置100がPMT及びAITを適宜確認して所定の放送連携アプリを起動するまでの一連の流れを示すものである。
【0092】
放送受信装置100のチューナ/復調部131がユーザーの所望するチャンネルの選局処理を行ってTSを取得すると、次に、主制御部101が第一分離部132で分離したPMTデータ列を取得して(S101)、PMTに記述された起動優先度の確認を行う。S101の処理において放送連携アプリの起動優先度が高いことを確認する(S102)と、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S103)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション制御コード903を確認する(S104)。S104の処理において、アプリケーション制御コード903が『自動起動』であった場合、更に、前記取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904を確認し(S105)、前記AITに指定された放送連携アプリの実行が可能であることが確認された場合、アプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づき、LAN通信部121を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリの送信要求を送信する(S106)。
【0093】
前記放送連携アプリの送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリの配信を、LAN通信部421を介して行う(S107)。なお、前記認証処理に関しては公知の方法を用いれば良く、詳細の説明を省略する。次に、放送受信装置100のアプリケーションエンジン162が、アプリケーション制御部161の制御に基づいて、LAN通信部121を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリを起動する(S108)。
【0094】
図7Bは、放送サービスによるデータ放送を優先して起動するように規定されている場合の放送連携アプリの動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、放送受信装置100がPMT及びAITを適宜確認して所定の放送連携アプリを起動するまでの一連の流れを示すものである。
【0095】
放送受信装置100のチューナ/復調部131がユーザーの所望するチャンネルの選局処理を行ってTSを取得すると、次に、主制御部101が第一分離部132で分離したPMTデータ列を取得して(S201)、PMTに記述された起動優先度の確認を行う。S201の処理において放送サービスによるデータ放送の起動優先度が高いことを確認する(S202)と、データ放送受信処理部141が、第一分離部132で分離したBMLデータ列を取得してBML文書を再生する(S203)。前記BML文書によりデータ放送の自動起動が設定されている場合、及びユーザーが操作端末(携帯情報端末700、リモコン等)を用いてデータ放送の起動要求を行った(S204)場合、データ放送エンジン142が、前記再生されたBML文書を実行することによりデータ放送画面情報を生成し、映像表示部173に表示する(S205)。
【0096】
S205の処理の後、或いはS205の処理と同時に、アプリケーション制御部161は、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S206)、前記取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904を確認する(S207)。S207の処理において、前記AITに指定された放送連携アプリの実行が可能であることが確認された場合、前記データ放送画面には前記実行可能な放送連携アプリへのエントリーボタンが表示される。前記エントリーボタンは常に表示しておき、前記放送連携アプリの実行が可能な場合にのみ、配色を非アクティブ色からアクティブ色に変更するようにしても良い。形状を変更することにより、前記エントリーボタンの非アクティブ状態とアクティブ状態を切り替えるようにしても良い。
【0097】
ユーザーが操作端末を用いて前記エントリーボタンを選択する(S208)と、データ放送エンジン142は、BML文書を実行してデータ放送画面情報を生成する処理を終了する(S209)。続いて、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S210)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション取得先情報905を確認する。更に、S210で確認したアプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づき、LAN通信部121を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリの送信要求を送信する(S211)。
【0098】
前記放送連携アプリの送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリの配信を、LAN通信部421を介して行う(S212)。次に、放送受信装置100のアプリケーションエンジン162が、アプリケーション制御部161の制御に基づいて、LAN通信部121を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリを起動する(S213)。
【0099】
図7Cは、何れの優先起動も規定されていない場合の放送連携アプリの動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、放送受信装置100がPMT及びAITを適宜確認して所定の放送連携アプリを起動するまでの一連の流れを示すものである。
【0100】
放送受信装置100のチューナ/復調部131がユーザーの所望するチャンネルの選局処理を行ってTSを取得すると、次に、主制御部101が第一分離部132で分離したPMTデータ列を取得して(S301)、PMTに記述された起動優先度の確認を行う。S301の処理において放送連携アプリの起動優先度が高いことを確認する(S302)と、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S303)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション制御コード903を確認する(S304)。S304の処理において、アプリケーション制御コード903が『自動起動』ではなく『起動可能』であった場合、放送サービスによるデータ放送と放送連携アプリの何れも起動せずに、放送番組の表示を継続する。
【0101】
S304の処理を終えた後の状態でユーザーが操作端末を用いてデータ放送の起動要求を行った(S305)場合には、図7BのS205以降の処理と同様に、BMLデータ列の取得及びBML文書の再生、データ放送画面情報の生成等が行われる(但し、図示省略)。一方、S304の処理を終えた後の状態でユーザーが操作端末を用いて放送連携アプリランチャの起動要求を行った場合(S306)、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S307)、前記取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904を確認する(S308)。更に、アプリケーション制御部161は実行可能な放送連携アプリの一覧を放送連携アプリランチャとして映像表示部173に表示する(S309)。
【0102】
ユーザーが操作端末を用いて、S309で表示された放送連携アプリランチャから所定の放送連携アプリの選択を行う(S310)と、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S311)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション取得先情報905を確認する。更に、S311で確認したアプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づき、LAN通信部121を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリの送信要求を送信する(S312)。
【0103】
前記放送連携アプリの送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリの配信を、LAN通信部421を介して行う(S313)。次に、放送受信装置100のアプリケーションエンジン162が、アプリケーション制御部161の制御に基づいて、LAN通信部121を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリを起動する(S314)。
【0104】
なお、図7A図7Cを用いて説明した放送連携アプリの起動シーケンスでは、何れも放送波からAITを取得する例を説明しているが、PMTの情報記述等により指定された所定のサーバ装置からAITファイルを取得するようにしても良い。また、放送連携アプリの取得をネットワーク上のサーバ装置(サービス事業者サーバ400)からではなく、放送波から行っても良い。即ち、AITのアプリケーション取得先情報905に記載されたロケーション情報が放送波を示している場合、アプリケーション制御部161がデータカルーセル方式等で送信されて第一分離部132で分離出力されたHTMLデータ列からHTML文書を再生し、前記再生されたHTML文書(放送連携アプリ)をアプリケーションエンジン162が実行するようにすれば良い。
【0105】
なお、PMT上に放送サービスによるデータ放送と放送連携アプリが同時に存在する場合の起動優先度を指定する情報が無い場合は、AITのアプリケーション制御コード903や起動優先度907等の情報のみにより前記起動優先度を確認するようにしても良い。同じくPMT上の前記情報の取得に失敗した場合も、AITのアプリケーション制御コード903や起動優先度907等の情報のみにより前記起動優先度を確認するようにして良い。即ち、PMT上の情報によらず、定期的にAITの確認を行うようにし、AITのアプリケーション制御コード903に『自動起動』で指定される放送連携アプリが存在する場合には前記放送連携アプリの起動を優先し、AITのアプリケーション制御コード903に『自動起動』で指定される放送連携アプリが存在しない場合には放送サービスによるデータ放送の起動を優先するようにすれば良い。
【0106】
また、S106、S211、S312で放送連携アプリの配信要求を行った際にサービス事業者サーバ400からのレスポンスが所定時間以上ない場合には、『しばらくお待ちください』等のメッセージを映像表示部173に表示するようにしても良い。または、この場合、前記放送連携アプリの実行中止をユーザーに問い合わせるメッセージを表示しても良い。
【0107】
また、放送連携アプリの起動シーケンスは前述の三パターンに限られるものではなく、異なるシーケンスによって起動されるものであっても良いことは言うまでもない。
【0108】
[携帯情報端末の連携時の動作シーケンス]
本実施例の放送受信装置100では、放送受信装置100と携帯情報端末700との連携動作による放送通信連携サービスの機能拡張が可能であるものとする。例えば、テレビ受信機のメーカが用意するアプリケーション(連携制御アプリ)をインストールすることにより、携帯情報端末700を放送受信装置100の高機能リモコンとして使用することが可能となる。また、携帯情報端末700上でも放送連携アプリを実行し、例えば、放送受信装置100で表示中の放送番組に連動するサービスを携帯情報端末700上でも表示することが可能となる。なお、放送受信装置100と携帯情報端末700との連携動作による機能拡張を行うためには、前記連携制御アプリが携帯情報端末700上で起動していることが望ましく、携帯情報端末700上で動作する放送連携アプリは前記連携制御アプリに制御されて動作するものとする。
【0109】
図8Aは、前記連携制御アプリを携帯情報端末700で起動する際の動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、携帯情報端末700が放送受信装置100との認証処理を行い、連携動作が可能となるまでの一連の流れ(初回)を示すものである。なお、前記連携制御アプリは、連携制御プログラム7002として、予め携帯情報端末700のストレージ部710にインストールしてあるものとする。
【0110】
ユーザーが携帯情報端末700上で連携制御アプリの起動を指示する(S401)と、携帯情報端末700の連携制御実行部7102は、ネットワーク上の通信(連携動作)可能なテレビ受信機を検索し(S402)、検索結果をテレビ受信機一覧として表示部741に表示する。通信可能なテレビ受信機が発見できない場合は、その旨を表示して処理を終了する。ユーザーが前記テレビ受信機一覧から任意のテレビ受信機(本実施例の放送受信装置100)を選択すると、連携制御実行部7102は放送受信装置100に接続するためのログイン画面を表示部741に表示する。操作部730を介してユーザーが前記ログイン画面に認証情報(放送受信装置100により指定されたログイン名及びパスワード、等)を入力する(S403)と、連携制御実行部7102は前記入力された認証情報を、認証情報記憶領域7012に記憶すると同時に、放送受信装置100に送信する(S404)。なお、前記認証情報の放送受信装置100への送信処理は、LAN通信部721及びルータ装置210を介して行っても良いし、NFC通信部723を介して放送受信装置100に直接行っても良い。
【0111】
LAN通信部121を介して前記認証情報を受信した放送受信装置100の端末連携制御部191は、認証情報記憶領域1012を参照することにより、前記受信した認証情報が正しいか否かの確認を行う(S405)。S405の処理により、前記受信した認証情報が正しいと確認された場合には、携帯情報端末700の情報を認証情報記憶領域1012に記憶するとともに、携帯情報端末700を認証する(S406)。放送受信装置100の認証を得た携帯情報端末700は、表示部741に連携制御アプリの基本画面(例えば、高機能リモコン画面)を表示する(S407)。S405において、前記受信した認証情報が正しいと確認されなかった場合には、放送受信装置100の端末連携制御部191は、携帯情報端末700にエラーを返す。以上の処理により、放送受信装置100と携帯情報端末700との間の連携動作が可能な状態となる。
【0112】
図8Bは、前記連携制御アプリを携帯情報端末700で起動する際の動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、携帯情報端末700が放送受信装置100との認証処理を行い、連携動作が可能となるまでの一連の流れ(二回目以降)を示すものである。
【0113】
ユーザーが携帯情報端末700上で連携制御アプリの起動を指示する(S501)と、携帯情報端末700の連携制御実行部7102は、ネットワーク上の通信可能なテレビ受信機を検索し、検索結果をテレビ受信機一覧として表示部741に表示する。通信可能なテレビ受信機が発見できない場合は、その旨を表示して処理を終了する。ユーザーが前記テレビ受信機一覧から任意のテレビ受信機(本実施例の放送受信装置100)を選択し(S502)、前記選択した放送受信装置100が過去に接続(連携動作)を行ったことがある機器である場合、連携制御実行部7102は認証情報記憶領域7012から放送受信装置100の認証情報を読み出して、放送受信装置100に送信する(S503)。
【0114】
LAN通信部121を介して前記認証情報を受信した放送受信装置100の端末連携制御部191は、認証情報記憶領域1012を参照することにより、前記受信した認証情報が正しいか否かの確認を行う(S504)。S504の処理により、前記受信した認証情報が正しいと確認された場合には、携帯情報端末700を認証する(S505)。放送受信装置100の認証を得た携帯情報端末700は、表示部741に連携制御アプリの基本画面を表示する(S506)。以上の処理により、放送受信装置100と携帯情報端末700との間の連携動作が可能な状態となる。
【0115】
なお、図8A図8Bの処理に引き続き、放送受信装置100において放送連携アプリを起動する際には、図8A図8Bの処理の後に図7A図7Cの処理を行えば良い。
【0116】
図8Cは、前記連携制御アプリを携帯情報端末700で起動する際の動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、携帯情報端末700が放送受信装置100との認証処理を行い、連携動作が可能となるまでの一連の流れ(二回目以降)を示すものである。但し、同図においては、放送連携アプリの起動シーケンスを実行する放送受信装置100により、携帯情報端末700上での連携制御アプリの起動が要求される場合の例である。
【0117】
放送受信装置100のチューナ/復調部131がユーザーの所望するチャンネルの選局処理を行ってTSを取得すると、次に、主制御部101が第一分離部132で分離したPMTデータ列を取得して(S601)、PMTに記述された起動優先度の確認を行う。S601の処理において放送連携アプリの起動優先度が高いことを確認する(S602)と、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S603)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション制御コード903を確認する(S604)。S604の処理において、アプリケーション制御コード903が『自動起動』であった場合、更に、前記取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904を確認する(S605)。S605の処理において、前記AITに指定された放送連携アプリの実行が可能であることが確認され、更に、携帯端末機器の連携制御が必要であると判断された場合、端末連携制御部191が認証情報記憶領域1012を参照することにより、携帯端末機器として携帯情報端末700を選択し、前記選択した携帯情報端末700に対して連携制御アプリ起動要求を送信する(S606)。
【0118】
なお、認証情報記憶領域1012を参照することによる携帯情報端末700の選択は、認証情報記憶領域1012の最新の情報に基づき、若しくは、認証情報記憶領域1012の最も使用頻度の高い情報に基づき為されるようにすれば良い。
【0119】
また、S606の処理において、連携制御アプリ起動要求を送信するべき携帯端末機器が発見できない場合には、その旨を示すメッセージを映像表示部173に表示するようにしても良い。または、この場合、前記放送連携アプリの実行中止をユーザーに問い合わせるメッセージを表示しても良い。
【0120】
携帯情報端末700の主制御部701は、LAN通信部721を介して受信した前記連携制御アプリ起動要求に応じて連携制御アプリ(連携制御実行部7102)を起動させ(S607)、更に、連携制御実行部7102が、認証情報記憶領域7012から放送受信装置100の認証情報を読み出して、放送受信装置100に送信する(S608)。
【0121】
LAN通信部121を介して前記認証情報を受信した放送受信装置100の端末連携制御部191は、認証情報記憶領域1012を参照することにより、前記受信した認証情報が正しいか否かの確認を行う(S609)。S609の処理により、前記受信した認証情報が正しいと確認された場合には、携帯情報端末700を認証する(S610)。放送受信装置100の認証を得た携帯情報端末700は、表示部741に連携制御アプリの基本画面を表示する(S611)。以上の処理により、放送受信装置100と携帯情報端末700との間の連携動作が可能な状態となる。
【0122】
なお、前述の処理に続いて放送連携アプリを、放送受信装置100と携帯情報端末700の双方において実行する場合には、図9に示す処理を行えば良い。図9は、放送受信装置100及び携帯情報端末700の放送連携アプリの起動シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。
【0123】
即ち、図8CのS601~S611の処理の後、放送受信装置100のアプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S612)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション取得先情報905を確認する。更に、S612で確認したアプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づき、LAN通信部121を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリ(テレビ側)の送信要求を送信する(S613)。
【0124】
前記放送連携アプリ(テレビ側)の送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリ(テレビ側)の配信を、LAN通信部421を介して行う(S614)。放送受信装置100のアプリケーションエンジン162は、アプリケーション制御部161の制御に基づいて、LAN通信部121を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリ(テレビ側)を起動する(S615)。
【0125】
次に、放送受信装置100の端末連携制御部191は、AIT若しくはS615で実行した放送連携アプリ(テレビ側)から取得した、携帯情報端末700で実行するべき放送連携アプリ(端末側)の取得先URL情報等を携帯情報端末700に送信する(S616)。携帯情報端末700の連携制御実行部7102は、LAN通信部721を介して受信した前記放送連携アプリ(端末側)の取得先URL情報等に基づき、LAN通信部721を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリ(端末側)の送信要求を送信する(S617)。
【0126】
前記放送連携アプリ(端末側)の送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて携帯情報端末700の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリ(端末側)の配信を、LAN通信部421を介して行う(S618)。携帯情報端末700のHTMLブラウザエンジン7103が、LAN通信部721を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリ(端末側)を起動する(S619)。
【0127】
なお、AITファイルを所定のサーバ装置から取得可能であること、放送連携アプリの取得をネットワーク上のサーバ装置からではなく放送波から行えること、等は、図7A図7Cの動作シーケンスと同様である。なお、放送連携アプリの取得を放送波から行う場合、放送受信装置100が携帯情報端末700で実行するべき放送連携アプリ(端末側)を放送波から取得し、前記取得した放送連携アプリ(端末側)を携帯情報端末700に、通信部121を介して転送するようにすれば良い。或いは、放送受信装置100が携帯情報端末700で実行するべき放送連携アプリ(端末側)を放送波から取得してストレージ部110に記憶させ、図9のS616の処理において、携帯情報端末700に送信するURL情報として、放送受信装置100のストレージ部110のロケーション情報を送信するようにしても良い。放送受信装置100は放送連携アプリ(テレビ側)の取得を放送波から行い、携帯情報端末700は放送連携アプリ(端末側)の取得をネットワーク上のサーバ装置から行うようにしても良い。携帯情報端末700が有するデジタル放送受信機能を用いて、前記放送連携アプリ(端末側)の取得を放送波から直接行っても良い。
【0128】
また、図7A図7C図8A図8C、及び図9の各動作シーケンスは適宜部分的に組み合わせることが可能であり、更に、一部動作ステップは他の動作ステップと、適宜、順序入れ替え、同時動作、等が可能であるものとする。
【0129】
[携帯情報端末の連携制御アプリ基本画面]
図10Aは、図8AのS407の処理、図8BのS506の処理、図8CのS611の処理、等により表示される連携制御アプリの基本画面の一例を示す画面表示図である。本実施例においては、連携制御アプリの基本画面741aは、放送受信装置100に対応した高機能リモコンとしての機能を備えるものとする。
【0130】
連携制御アプリの基本画面741aは、図10Aに示したように、電源キー741a1、ネットワーク選択キー(地デジ、BS、CS)741a2、数字キー(1~12)741a3、音量UP/DOWNキー741a4、チャンネルUP/DOWNキー741a5、入力切替キー741a6、番組表キー741a7、dataキー741a8、連携アプリキー741a9、メニューキー741aa、戻るキー741ab、カーソルキー(上、下、左、右)741ac、決定キー741ad、カラーキー(青、赤、緑、黄)741ae、で構成される。その他の操作キーが更に表示されていても良い。
【0131】
前記各操作キーは、放送受信装置100に付属する専用リモコンと同様のキー配置/動作とすると使い勝手が良い。また、電源キー741a1、ネットワーク選択キー741a2、数字キー741a3、等は、公知のテレビリモコンの各操作キーと同様の機能を有するものとして、詳細の説明を省略する。連携アプリキー741a9は、本実施例の放送通信連携機能のために用意される操作キーである。
【0132】
なお、図7BのS204及び図7CのS305の処理では、dataキー741a8を選択することによりデータ放送の起動/終了が可能であるものとする。また、図7BのS208及び図7CのS310の処理では、カーソルキー741ac及び決定キー741adの操作により前記実行可能な放送連携アプリの選択が可能であるものとする。また、図7CのS306の処理では、連携アプリキー741a9を選択することにより放送連携アプリランチャの起動要求が可能であるものとする。
【0133】
このように連携アプリキー741a9若しくは同様の機能を有する他の操作キーを前記連携制御アプリの基本画面741a上に用意すれば、本実施例の放送連携システムで用いる各放送連携アプリを簡単に選択/起動することが可能となる。また、連携アプリキー741a9若しくは同様の機能を有する他の操作キーを放送受信装置100に付属する専用リモコンに備えるようにしても良い。
【0134】
図10Bは、図8AのS407の処理、図8BのS506の処理、図8CのS611の処理、等により表示される連携制御アプリの基本画面の一例を示す画面表示図であり、図10Aとは異なる例である。
【0135】
連携制御アプリの基本画面741bは、連携制御中メッセージ741b1、連携制御アプリ動作画面741b2、で構成される。その他のオブジェクトが更に表示されていても良い。連携制御中メッセージ741b1は、携帯情報端末700が放送受信装置100と連携動作中である旨をユーザーに認識させるためのメッセージ表示である。連携制御アプリ動作画面741b2は、連携制御アプリにより任意の画面表示が行われる領域であり、本実施例では詳細の説明を省略する。例えば、連携制御アプリ動作画面741b2内の構成が前述の連携制御アプリの基本画面741aと同様の構成となっていて良い。放送受信装置100で表示されている放送番組のサブ画面等が表示されていても良い。
【0136】
図10Bに示したように、連携制御中メッセージ741b1を表示することにより、携帯情報端末700のユーザーは携帯情報端末700が放送受信装置100と連携動作中であることを簡単に把握することができるようになる。なお、連携制御中メッセージ741b1は文字表示に限らず、記号表示、図形表示等であっても良い。背景色の差異等により連携制御中メッセージ741b1の代替としても良い。
【0137】
[放送受信装置のデータ放送画面]
図11は、図7BのS205の処理により表示されるデータ放送画面の一例を示す画面表示図である。本実施例においては、AITの記述等により、連携アプリA、連携アプリB、連携アプリC、の三つの放送連携アプリが放送受信装置100で実行可能な状態であるものとする。この場合、データ放送画面173a上の任意の位置に連携アプリAのエントリーボタン173a2、連携アプリBのエントリーボタン173a3、連携アプリCのエントリーボタン173a4が表示される。
【0138】
図11に示したようなデータ放送画面173aにおいて、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いてエントリーボタン173a2、エントリーボタン173a3、エントリーボタン173a4、等を選択すると、データ放送画面173aの表示を終了するとともに、アプリケーション制御部161及びアプリケーションエンジン162の制御により、連携アプリA、連携アプリB、連携アプリC、等が起動する。
【0139】
なお、データ放送画面173aを表示する際、放送連携アプリの種類やセキュリティ状況等に応じて、各エントリーボタンの枠色、内部色、形状、字体、大きさ、点滅状況、等を適宜変更するようにしても良い。例えば、前記連携アプリAが放送マネージドアプリケーションである場合にはエントリーボタン173a2の枠色を青色にし、前記連携アプリBが放送外マネージドアプリケーションである場合にはエントリーボタン173a3の枠色を黄色にし、前記連携アプリCが一般アプリケーションである場合にはエントリーボタン173a4の枠色を赤色にする、等である。或いは、前記連携アプリAがセキュリティ上信頼できると判断される場合にはエントリーボタン173a2の枠色を青色にし、前記連携アプリBがセキュリティ上信頼できるとは限らないと判断される場合にはエントリーボタン173a3の枠色を黄色にし、前記連携アプリCがセキュリティ上危険であると判断される場合にはエントリーボタン173a4の枠色を赤色にする、等である。
【0140】
その他、前記放送連携アプリの機能やジャンルに応じて、または、各放送連携アプリの使用有効期限等に応じて、各エントリーボタンの枠色、内部色、形状、字体、大きさ、点滅状況、等を適宜変更するようにしても良い。前記放送連携アプリをネットワーク上から取得済みであるか否か等に応じて、各エントリーボタンの枠色、内部色、形状、字体、大きさ、点滅状況、等を適宜変更するようにしても良い。例えば、前記連携アプリAが既にネットワーク上から取得済み(RAM104若しくはストレージ110にキャッシュ済み)である場合にはエントリーボタン173a2の枠色を青色にし、前記連携アプリBが取得中である場合にはエントリーボタン173a3の枠色を黄色にし、前記連携アプリCが未取得である場合にはエントリーボタン173a4の枠色を赤色にする、等である。
【0141】
このようにすれば、放送受信装置100のユーザーは、放送受信装置100で実行可能な放送連携アプリの種類やセキュリティ状況等を簡単に把握することが可能となる。
【0142】
[放送受信装置の放送連携アプリランチャ画面]
図12Aは、本実施例の放送受信装置100において、起動可能な放送連携アプリがあることをユーザーに認識させるための報知画面の一例を示す画面表示図である。
【0143】
例えば、図7Cに示した動作シーケンスでは、S304の処理の後、放送サービスによるデータ放送と放送連携アプリの何れも起動せずに、放送番組の表示を継続する。一方、この場合、起動可能な放送連携アプリがあることをユーザーに認識させるために、図12Aに示したようなアイコン173b0を表示すれば、放送受信装置100の使い勝手が向上する。即ち、アイコン173b0を表示することにより、ユーザーが起動可能な放送連携アプリの存在を見逃すことを防ぐことが可能となる。
【0144】
なお、アイコン173b0の表示位置は画面上の任意の位置で良いが、放送番組の視聴の邪魔にならない場所とすることが望ましい。例えば、画面の四隅等である。また、アイコン173b0は、図12Aに示したような文字表示であっても良いし、記号、図形等であっても良い。また、アイコン173b0は、常に表示しておくようにしても良いし、電源をオンした後やチャンネル切り替え後に所定の時間だけ表示するようにしても良い。または、番組情報やチャンネル番号等を表示した際に同時に表示されるようにしても良い。
【0145】
図12Bは、図7CのS306の処理により表示される放送連携アプリランチャの一例を示す画面表示図である。本実施例においては、AITの記述等により、連携アプリA、連携アプリB、連携アプリC、の三つの放送連携アプリが放送受信装置100で実行可能な状態であるものとする。この場合、放送番組画面173b上の任意の位置に放送連携アプリランチャ173b1が表示され、更に、放送連携アプリランチャ173b1内に連携アプリAのエントリーボタン173b2、連携アプリBのエントリーボタン173b3、連携アプリCのエントリーボタン173b4、及び戻るボタン173b5が表示される。
【0146】
図12Bに示したような放送連携アプリランチャ173b1が表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いてエントリーボタン173b2、エントリーボタン173b3、エントリーボタン173b4、等を選択すると、アプリケーション制御部161及びアプリケーションエンジン162の制御により、連携アプリA、連携アプリB、連携アプリC、等が起動する。戻るボタン173b5が選択された場合には、放送連携アプリランチャ173b1の表示が終了する。
【0147】
なお、放送番組画面173b上に放送連携アプリランチャ173b1を表示する際に、放送連携アプリの種類やセキュリティ状況、放送連携アプリの機能やジャンル、放送アプリのネットワーク上からの取得状況、等に応じて、各エントリーボタンの枠色、内部色、形状、字体、大きさ、点滅状況、等を適宜変更するようにしても良いことは、図11のデータ放送画面173a上に各放送連携アプリのエントリーボタンを表示する場合と同様である。
【0148】
また、放送受信装置100で実行可能な放送連携アプリが無い場合には、放送連携アプリランチャ173b1を表示しないようにしても良い。または、この場合、放送連携アプリランチャ173b1の内部に『使用可能なアプリケーションが有りません』等のメッセージを表示するようにしても良い。
【0149】
[放送受信装置の放送連携アプリ実行画面]
図13Aは、図7AのS108の処理、図7BのS213の処理、図7CのS314の処理、図9のS615の処理、等で表示される放送連携アプリ実行画面の一例を示す画面表示図である。本実施例の放送連携アプリはHTML記述によるグラフィクス性能やエフェクト性能等を備えており、映像表示部173上における放送番組画面とのオーバーレイ表示が可能であるものとする。例えば、図13Aに示したように、放送番組画面173c上の任意の位置に天気予報やニュース等の情報を表示する放送連携アプリ部173c1がオーバーレイ表示される。放送連携アプリ部173c1は、第一主オブジェクト173c2、第二主オブジェクト173c3、第三主オブジェクト173c4、及び背景オブジェクト173c5、等で構成される。他のオブジェクトが更に表示されていても良い。
【0150】
放送番組画面173c上に放送連携アプリ部173c1がオーバーレイ表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aのdataキー741a8を選択することにより、前記放送連携アプリの実行を終了してデータ放送画面に移行することが可能であるものとする。また、連携制御アプリの基本画面741aの連携アプリキー741a9を選択することにより、前記放送連携アプリの実行を終了して放送番組画面173cのみの表示に戻すことが可能であるものとする。前記処理は、異なる操作キーにより実現されるものであっても良い。
【0151】
また、放送番組画面173c上に放送連携アプリ部173c1がオーバーレイ表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aの各操作キーを操作することにより、放送連携アプリ部173c1の透過度を変更することが可能であるものとする。前記透過度の変更処理は、放送連携アプリ部173c1全体を一括して行うものであっても良いし、第一主オブジェクト173c2、第二主オブジェクト173c3、第三主オブジェクト173c4、背景オブジェクト173c5をそれぞれ単独で行うものであっても良い。所定のグループ(例えば、同一のグラフィクスレイヤに存在する複数のオブジェクト)毎に行うものであっても良い。
【0152】
前記透過度の変更処理を行う際は、例えば、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741acを用いてオブジェクトの選択を行い、カラーキー741aeの『青』キーでオブジェクトの透過度を増加させ、『黄』キーでオブジェクトの透過度を減少させたりする。異なる操作キーを用いて前記透過度の変更処理を行っても良い。放送連携アプリ部173c1全体を一括して透過度100%とすれば、放送連携アプリ部173c1を一時的に非表示とすることができる。例えば、放送波にて緊急放送が配信された場合、放送連携アプリ部全体を透過度100%として、緊急放送の放送番組画面のみを映像表示部173に表示させるようにすることも可能となる。或いは、図示を省略したCM検知部が、放送番組が本編映像からCM映像になったことを検知して、放送連携アプリ部173c1全体を一括して透過度100%(若しくは放送番組の映像を明瞭に確認できる透過度)とするように制御しても良い。
【0153】
前述の処理を行うことにより、放送連携アプリの実行中にバックグラウンドにある放送番組画面の確認を行いたい場合に、前記放送連携アプリを終了させずに放送番組画面の確認を行うことが可能となる。
【0154】
図13Bは、図7AのS108の処理、図7BのS213の処理、図7CのS314の処理、図9のS615の処理、等で表示される放送連携アプリ実行画面の、前述とは異なる例を示す画面表示図である。図13Bに示した例では、放送番組画面173c上の任意の位置に推薦番組を紹介する放送連携アプリ部173c6がオーバーレイ表示される。放送連携アプリ部173c6には、第一推薦番組情報173c7、第二推薦番組情報173c8、第三推薦番組情報173c9、等が表示される。更に多くの推薦番組情報がスクロールやページ切り替え等により表示されても良い。
【0155】
前記各推薦番組情報は、表示中の放送番組(放送番組画面173c)に関連して推薦される番組の情報であっても良いし、ユーザーの視聴履歴に基づいて推薦される番組の情報であっても良いし、インターネット等で話題となっている番組の情報であっても良い。放送受信装置100のユーザーの友人が前記ユーザーに対して送付した推薦番組の情報であっても良い。また、前記推薦される番組は、デジタル放送サービスの放送波で送信される番組であっても良いし、インターネット200上の各サーバ装置から配信されるVOD(Video On Demand)番組等であっても良い。インターネット200上のサーバ装置に用意されたホームページ等の情報画面であっても良い。
【0156】
放送番組画面173c上に放送連携アプリ部173c6がオーバーレイ表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いて、第一推薦番組情報173c7、第二推薦番組情報173c8、第三推薦番組情報173c9、等を選択することにより、第一推薦番組情報173c7、第二推薦番組情報173c8、第三推薦番組情報173c9、等で推薦される各番組映像が表示部173に表示される。
【0157】
図13Cは、推薦番組を紹介する放送連携アプリ部173c6で推薦される番組映像が表示された場合の例を示す画面表示図である。例えば、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いて、放送連携アプリ部173c6の第一推薦番組情報173c7を選択した場合、表示部173に第一推薦番組情報173c7で推薦される番組の番組映像173caが表示される。番組映像173caは、ユーザーによる操作端末の操作により、一時停止や時間指定ジャンプ等が可能であって良い。また、番組映像173caを表示する際に、元の放送番組画面173cをPIP(Picture In Picture)形式で任意の位置に表示するようにしても良い。この場合、ユーザーの操作端末に対する操作により、前記推薦番組の番組映像173caと元の放送番組画面173cの何れを主画面とするかを変更できて良い。ユーザーの操作端末に対する操作により、元の放送番組画面173cのウィンドウの大きさを調整できるようにしても良い。
【0158】
また、前記推薦番組の番組映像173caが、放送連携アプリ部173c6に表示された何れかの推薦番組情報を選択したことにより表示された映像である旨を示すアイコン表示173cbを画面上の任意の位置に表示すれば、ユーザーの利便性を向上させることができる。また、言うまでもなく、図13Bに示した放送連携アプリ実行画面においても、前述と同様に放送連携アプリ部173c6の透過度を変更できるようにして良い。
【0159】
図13Dは、図7AのS108の処理、図7BのS213の処理、図7CのS314の処理、図9のS615の処理、等で表示される放送連携アプリ実行画面の、前述とは異なる例を示す画面表示図である。図13Dに示した例では、放送番組画面173c上の任意の位置にSNS(Social Networking Service)サービスのポータルとなる放送連携アプリ部173ccがオーバーレイ表示される。放送連携アプリ部173ccには、第一SNSサービスのエントリーボタン173cd、第二SNSサービスのエントリーボタン173ce、第三SNSサービスのエントリーボタン173cf、等が表示される。更に多くのSNSサービスのエントリーボタンがスクロールやページ切り替え等により表示されても良い。
【0160】
放送番組画面173c上に放送連携アプリ部173ccがオーバーレイ表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いて、第一SNSサービスのエントリーボタン173cd、第二SNSサービスのエントリーボタン173ce、第三SNSサービスのエントリーボタン173cf、等を選択することにより、チャット機能や掲示板機能、インターネット電話機能等の各エントリーボタンに割り当てられた機能が有効化される。これにより、他者と情報交換を行いながら表示中の放送番組(放送番組画面173c)を楽しむことが可能となる。また、同時に、携帯情報端末700上の連携制御アプリの基本画面741aが、ソフトウェアキーボード等の文字入力画面や音声入力によりチャットや掲示板書き込みを行うための音声入力画面等に変更されるようにしても良い。
【0161】
また、本実施例の放送受信装置100で実行可能な放送連携アプリとしては、前述の例の他、放送受信装置100と携帯情報端末700との連携機能を用いて、更にCMの放送タイミングと同期して、関連するCMアプリが放送受信装置100と携帯情報端末700の双方に提示されるようなものであっても良い。或いは、放送受信装置100で利用可能な有料サービスにおいて、放送連携アプリにより放送受信装置100のユーザーの有料サービス加入の有無を確認し、その結果に応じて放送受信装置100及び/または携帯情報端末700の表示を変更するようなものであっても良い。本実施例の放送受信装置100においては、何れの放送連携アプリを実行した場合であっても、図13A図13B等を用いて説明した効果を享受することが可能である。
【0162】
[放送受信装置のエラー表示画面]
図14は、図7AのS105の処理、図7BのS207の処理、図7CのS308の処理、図8CのS605の処理、等で、取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904の確認等により放送連携アプリの実行が可能ではないと判断された場合、AITの記述に不足がある場合、或いはAITの取得に失敗した場合、等のエラー表示画面の一例を示す画面表示図である。
【0163】
本実施例の放送受信装置100においては、前記放送連携アプリの実行が可能ではないと判断された場合に、アプリケーションプロファイル904の確認結果等の、前記放送連携アプリの実行が可能ではない理由を、エラーメッセージ173d1に表示するようにする。例えば、アプリケーションプロファイル904の確認の結果、所定のオプション機能がテレビ受信機側に不足している場合、その旨をエラーメッセージ173d1に表示する。エラーコードと、前記エラーコードの説明が記述されたテレビ受信機メーカのホームページの案内(URL等)を表示しても良い。或いは、放送連携アプリの取得をネットワーク上から行う場合には、当然ながらネットワークの接続状況の確認を事前に行うが、この際に、例えば、LANケーブルの接続不備等により前記放送連携アプリの取得が可能でない場合に、その旨をエラーメッセージ173d1に表示する。また、ネットワーク接続は確立しているが、エラー状況が劣悪なために放送連携アプリの取得が正しく行えない場合等もエラーメッセージ173d1を表示して良い。放送連携アプリの取得を実行中で未だ前記放送連携アプリの実行を行える状態にない場合にエラーメッセージ173d1を表示しても良い。また、放送波の受信状況が安定せず、当初はAIT等の情報を受信できていたにも関わらず、途中からAIT等の情報を受信できなくなった場合等にもエラーメッセージ173d1を表示して良い。なお、このような場合、各サーバ装置から取得した放送連携アプリはそのままキャッシュしておくようにすれば、放送波の受信状況回復後にそのまま使用可能となる。
【0164】
また、アプリケーションプロファイル904の確認の結果、所定のオプション機能がテレビ受信機側に不足している場合に、エラーメッセージ173d1に、最新のテレビ受信機用ファームウェアの確認若しくはアップデートを勧める旨の表示を行うようにしても良い。或いは、前記最新のファームウェアの確認若しくはアップデートを、放送受信装置100が自動的に行うようにしても良い。或いは、テレビ受信機に有料のオプションハードウェアまたはオプションソフトウェアを追加することにより前記放送連携アプリを実行可能とできる場合には、前記有料のオプションハードウェアまたはオプションソフトウェアの案内を表示するようにしても良い。なおエラーメッセージ173d1は、放送受信装置100にではなく、携帯情報端末700に表示するようにしても良い。
【0165】
[携帯情報端末の放送連携アプリ実行画面]
図15は、図9のS619の処理で表示される放送連携アプリ(端末側)実行画面の一例を示す画面表示図である。図15に示した放送連携アプリ実行画面741cは、メインウィンドウ741c1、サブウィンドウ741c2、選択マーカ741c3、カーソルキー741c4、741c5、解説表示部741c6、終了ボタン741c7、で構成される。その他のオブジェクトが更に追加されていても良い。
【0166】
本実施例において、携帯情報端末700で実行される放送連携アプリ(端末側)は、放送受信装置100で表示中の放送番組の詳細を確認するためのアプリケーションであるものとする。また、メインウィンドウ741c1には放送受信装置100で表示されている放送番組画面と同じ映像が、サブウィンドウ741c2には選択マーカ741c3で指定される位置の拡大映像が、それぞれ表示される。カーソルキー741c4及び741c5を選択することにより、選択マーカ741c3の位置を変更することが可能であるものとする。解説表示部714c6には、メインウィンドウ741c1に表示中の前記放送番組に関する解説字幕文や前記放送番組に関して他のユーザーが投稿したコメント等が表示されるものとする。終了ボタン741c7は前記放送連携アプリ(端末側)の動作を終了させるためのボタンである。
【0167】
前記放送連携アプリ(端末側)を携帯情報端末700上で動作させることにより、放送受信装置100と携帯情報端末700との連携動作による放送通信連携サービスの機能拡張が可能となる。
【0168】
[放送受信装置のEPG画面]
図16Aは、本実施例の放送受信装置100における電子番組表(EPG)表示画面の一例を示す画面表示図である。EPG表示画面173eは、主制御部101が第一分離部132から出力された番組情報データ列に基づいて作成した、本実施例のデジタル放送サービスにおける放送番組の配信予定表である。連携制御アプリの基本画面741aの番組表キー741a7を選択することにより、映像表示部173にEPG表示画面173eが表示されるものとする。
【0169】
EPG表示画面173eは、本実施例においては、縦軸を時間表示、横軸をサービスID(チャンネル)表示としたマトリクス形状で、各時間帯に各チャンネルで放送される各放送番組の詳細情報を表示する。各放送番組の詳細情報173e1は、図16Aに示したように、主としてタイトル領域173e2と詳細説明領域173e3で構成される。
【0170】
タイトル領域173e2には、各放送番組の番組タイトル及び各放送番組の属性を表す記号等を表示する。前記各放送番組の属性を表す記号等は、例えば、新番組であることを意味する『New』を記号化した印や、再放送番組であることを意味する『Replay』を記号化した印、等である。或いは、放送サービスによるデータ放送に対応していることを意味する『data』を記号化した印等でも良い。また、本実施例の放送受信装置100で実行可能な放送連携アプリが用意されている放送番組である場合は、その旨を示す『Linkage』を記号化した印等でも良い。詳細説明領域173e3は、各放送番組の番組内容や出演者、各放送番組を紹介するホームページのURL、等の関連情報を表示する。
【0171】
なお、タイトル領域173e2に表示される前記『Linkage』を記号化した印等は、前記放送番組に放送連携アプリが用意されている場合であっても、アプリケーションプロファイル904の確認の結果、情報表示装置100での実行が不可の場合には表示しないようにしても良い。また、タイトル領域173e2に表示される、前記実行可能な放送連携アプリが用意されている放送番組であることを示す『Linkage』を記号化した印は、更に、携帯端末機器との連携動作が可能であるか否かで、その色、形状、字体、等を変更しても良い。携帯端末機器との連携動作が可能な場合には、前記『Linkage』を記号化した印と併せて『Mobile』を記号化した印を表示するようにしても良い。
【0172】
なお、前記『Linkage』を記号化した印や『Mobile』を記号化した印の表示の有無は、各放送番組の詳細情報等を含むEIT情報に予め記載しておいた、各放送番組が本実施例の放送受信装置100で実行可能な放送連携アプリが用意されている放送番組であるか否か、前記実行可能な放送連携アプリが携帯端末機器との連携動作が可能であるか否か、等の情報を取得することにより制御されるようにすれば良い。或いは、インターネット200上の所定のサーバ装置に用意されたデジタル放送番組の番組配信情報から取得した前記情報を、デジタル放送サービスの放送波から取得した番組情報データ列に基づいて作成した電子番組表に付加するようにしても良い。
【0173】
前述のように、EPG表示画面173e上に、実行可能な放送連携アプリが用意されている放送番組であることを示す『Linkage』を記号化した印や携帯端末機器との連携動作が可能なことを示す『Mobile』を記号化した印を表示することにより、ユーザーは、放送受信装置100における各放送番組の放送通信連携サービスへの対応状況を簡単に把握することが可能となる。なお、言うまでもなく、前記各放送番組の属性を表す所定の文字を記号化した印は、文字そのものや文章等と代替しても良い。各放送番組の詳細情報173e1の背景色を変更することにより、各放送番組の放送通信連携サービスへの対応状況を示しても良い。また、前記『Linkage』を記号化した印や『Mobile』を記号化した印等は、通常はタイトル領域173e2には表示せず、各放送番組が番組選択カーソル173e4により選択された場合にのみポップアップ表示されるようにしても良い。
【0174】
本実施例の放送受信装置100はEPG表示画面173e上から放送番組毎の視聴予約及び/または録画予約を行う機能を有する。例えば、EPG表示画面173eが表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741acを用いてEPG表示画面173e上の番組選択カーソル173e4を移動させ、決定キー741adにより任意の放送番組を選択することにより、前記選択した放送番組の視聴予約及び/または録画予約を行う。
【0175】
前述の処理において、前記視聴予約及び/または録画予約を行った放送番組が放送通信連携サービスへ対応する放送番組である場合、前記視聴予約及び/または録画予約を行ったことをトリガとして、前記放送番組の放送開始時間を待たずに、前記放送番組用に用意された放送連携アプリの取得を開始するようにしても良い。即ち、各放送番組の詳細情報等を含むEIT情報に前記放送連携アプリの取得先を指定する情報(URL等のロケーション情報)を記載しておくようにする。このようにすれば、放送受信装置100は、各放送番組用に用意された前記放送連携アプリの取得先の情報を、前記放送番組を番組選択カーソル173e4で選択した時点で把握することが可能となる。このため、放送受信装置100は、前記放送番組の放送開始時間となる前に前記放送連携アプリの取得を開始することが可能となる。
【0176】
なお、前記視聴予約及び/または録画予約を行った放送番組が放送通信連携サービスへ対応する放送番組であり、且つ、携帯端末機器との連携動作が可能な放送番組である場合、携帯端末機器用に用意された放送連携アプリ(端末側)も、前述と同様の処理で、前記放送番組の放送開始時間となる前に取得開始するようにしても良い。また、図16Bに示すように、前記携帯端末機器用に用意された放送連携アプリ(端末側)の取得先の情報(URL等のロケーション情報)を示す二次元バーコード173e5等をEPG表示画面173eに表示して、ユーザーに携帯端末機器用に用意された放送連携アプリ(端末側)のダウンロードを促すようにしても良い。
【0177】
このように、放送受信装置100が、EPG情報に含まれる放送連携アプリの取得先情報を参照して、前記放送連携アプリの取得を放送番組の放送開始時間となる前に開始するようにすれば、放送連携アプリを記憶するサービス事業者サーバ400の負荷を分散させることが可能となる。また、サービス事業者サーバ400と情報表示端末100の間のネットワークの通信速度が不十分な場合であっても、前記放送番組の放送開始直後から前記放送連携アプリを有効に活用することができるようになる。
【0178】
図17は、EPG表示画面173e上から放送番組の視聴予約及び/または録画予約を行った場合の放送連携アプリの取得シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。
【0179】
デジタル放送サービスの視聴中、放送受信装置100の主制御部101は、第一分離部132から出力された番組情報データ列を取得する(S701)。ユーザーが操作端末を用いてEPG画面の起動要求を行う(S702)と、映像表示部173にEPG表示画面173eが表示される(S703)。EPG表示画面173e上でユーザーが操作端末を用いて任意の放送番組を選択することにより前記放送番組の視聴予約及び/または録画予約を行う(S704)と、主制御部101は、前記第一分離部132から取得した番組情報データ列を確認して(S705)、更に、前記視聴予約及び/または録画予約を行った放送番組に連動する放送連携アプリの取得先のロケーションを確認する(S706)。
【0180】
S706の処理の後、アプリケーション制御部161は、前記確認したURLに基づき、LAN通信部121を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリの送信要求を送信する(S707)。前記放送連携アプリの送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリの配信を、LAN通信部421を介して行う(S708)。続いて、アプリケーション制御部161は、LAN通信部121を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリをRAM104若しくはストレージ110にキャッシュするようにする(S709)。
【0181】
以上説明した本実施例の方送受信装置100によれば、より付加価値の高い機能を実行可能となる。
【実施例0182】
以下では、本発明の実施例2に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例1と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例1との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0183】
実施例1においても携帯情報端末連携処理(以下端末連携と呼ぶ)を行う場合の実施態様を記載したが、さらに詳細の実施態様につき説明する。
【0184】
携帯情報端末連携を行う際に、放送受信装置100と同じ宅内にある携帯情報端末700のみに端末連携の利用を制限したい場合がある(以後この制限を同一宅内制限と呼ぶ)。例えば、放送連携を利用するためのアプリケーション(以下放送連携アプリと呼ぶ)において、放送受信装置100の表示画面と携帯情報端末700の表示画面が密接に関係している場合とか、放送受信装置100に表示される広告映像を携帯情報端末700の利用者に確実に視聴して欲しい場合などである。
【0185】
なお、手順として考えておかなければならない点は、対象としている放送連携アプリが同一宅内制限を課すものかどうか、の判断である。あらゆる放送連携アプリが同一宅内制限になっていることを前提とする場合は、この判断は不要であるが、制限が無いこともある場合は、同一宅内制限の有無に関する制御情報を放送受信装置100が取得し、操作手順を変更する必要がある。この制限の有無に関する制御情報は、放送信号から取得してもよいし(例えば、AITの項目として記載する)、放送局指定のサーバから取得してもよい。
【0186】
以上の手順も含め、本実施例では、携帯情報端末700が放送受信装置100と同一宅内に存在することを保証する手順について説明する。
【0187】
通常、同一宅内に存在する機器は、同じルータ装置210に接続されているローカルネットワーク上に存在する。従って、携帯情報端末700が放送受信装置100と同じローカルネットワークに接続されていることで、同一宅内に存在すると判断することができる。なお、対象機器がローカルネットワークに接続されているかどうかは、公知の方法を用いればよく、説明を省略する。
【0188】
また、ローカルネットワーク上に無い携帯情報端末700であっても、NFC、BlueTooth、赤外線通信等で放送受信装置100と直接通信を行うことで、同一宅内に存在すると判定することもできる。この場合、放送連携アプリ等の取得のための通信は、上記の直接通信でも構わないし、移動体電話通信によるものでも構わない。
【0189】
上記のように同一宅内に存在することの確認方法は複数考えられるが、どの方法を使用するかは、例えばAITに記述しておき、放送受信装置100で読み取る。
【0190】
さらに、一度同一宅内に携帯情報端末700が存在することが確認できれば、番組が終わるまでは同一宅内に存在すると見做すことでもよいし、ある有効時間(例えば10分)を設け、有効時間内は同一宅内に存在すると見做すが、有効時間が過ぎた場合は、新たに確認しなければ同一宅内に存在すると見做さないとする方法を使用することもできる。この有効時間は、例えばAITに記述しておき、放送受信装置100で読み取る。
【0191】
さらに、例えば番組進行中の任意の時点で、放送信号にイベント信号を設定しておき、このイベント信号を受信する毎に携帯情報端末700が同一宅内に存在することを確認するという方法をとることもできる。
【0192】
さらに前二者の方法を組み合わせて使用することも可能である。
【0193】
次に、同一宅内に存在する携帯情報端末700のみに端末連携を許可する具体的手順について説明する。この実施例では、携帯情報端末700が放送連携アプリを取得する際、あるいは放送連携アプリで使用する情報を取得する際に制限を設ける(以後、放送連携アプリと放送連携アプリで使用する情報、具体的にはHTML文書やストリーミング映像などであるが、これらをまとめて放送連携情報と呼ぶ)。放送連携情報の取得方法には、放送局サーバ300または事業者サーバ400から取得する通信取得と、放送波から取得する放送取得の2種類がある。通信取得の場合、放送受信開始後に取得する場合と放送受信開始前に取得しておく方法の2種類がある。さらに、通信取得の場合、一旦放送受信装置100が取得し、放送受信装置100から携帯情報端末700が取得する場合と、携帯情報端末700が直接放送局サーバ300または事業者サーバ400から取得する場合がある。種々の方法があるが、携帯情報端末700から見ると、放送受信装置100から取得する場合と、放送局サーバ300または事業者サーバ400から取得する場合の2つに大別できる。
【0194】
本実施例では、携帯情報端末700が放送受信装置100から放送連携情報を取得する場合を説明し、サーバから取得する場合は次の実施例で説明する。
【0195】
図18Aに、本実施例の手順を示す。
【0196】
まず、端末連携を行う前に、携帯情報端末700、放送受信装置100のそれぞれで、端末連携を制御するアプリケーションである連携制御アプリを起動しておく(S10001、S10002)。この状態で、携帯情報端末700から放送受信装置100に対して端末連携要求を行う(S10003)。次に放送信号からAITを取得する(S10004)。このAITの情報から、対象となる携帯情報端末用のアプリが同一宅内制限のあるものかどうか判断し(S10006)、制限がある場合はS10008の手順に進み、端末連携要求のあった最初の段階では、S10009のステップに進み、端末連携要求のあった携帯情報端末700が放送受信機100と同一宅内にあるかどうか判定する(S10009)。判定の結果、同一宅内に無いと判定された場合は、携帯情報端末側の連携制御アプリに連携不許可の応答を行い、処理を終了する(S10011)。
【0197】
ここで、そもそも、放送連携アプリは全て同一宅内制限が有るとする前提の場合は、S10006の判定は行わずスキップする。同一宅内制限が有るアプリと無いアプリと両方有りうる場合にS10006の判定を行う。
【0198】
携帯情報端末700が同一宅内にあると判定されるか、同一宅内制限の無いアプリの場合、S10012に進み、放送連携アプリ関連サービスを行う。このサービス(S10012)では、携帯情報端末700からの放送連携情報配信要求(S10013)を処理し、携帯情報端末700に放送連携情報を配信する(S10018)。この放送連携情報には、放送受信装置100が事業者サーバ300である配信サーバから配信を受けたもの(S10014、S10015、S10016)、放送信号から取得したもの(S10017)、放送受信装置100に記憶してあるもの等がある。放送受信装置100による放送連携情報の受信(S10016、S10017)は、携帯情報端末700からの放送連携情報配信要求(S10013)による場合のみではなく、放送受信装置100が自律的に取得することや、放送信号からのイベント発生に基づく取得の場合があっても構わない。そして、携帯情報端末700への放送連携情報の配信(S10018)も、放送受信装置100側からの自発的なものがあっても構わない。
【0199】
一連の放送連携情報の受信(取得)、配信の処理が終わった後、放送受信装置100が同一番組の視聴を続けているかどうか判定し(S10019)、もし続けていない場合は携帯情報端末側の連携制御アプリに連携不許可の応答を行い、処理を終了する(S10020)。
【0200】
視聴を続けている場合は、S10005の手順に戻り、宅内制限が有る場合は携帯情報端末700が同一宅内にあるかどうか確認する(S10009)が、前回の確認から予め設定された有効時間が経過しているか、あるいは前回の確認以降、放送信号や配信サーバからの確認要求(S10007)が発生しているかを判断し(S10008)、いずれの条件も満たしていなければ、同一宅内にあるかどうかの確認(S10009)は行わず、S10010を経由し、次の放送連携アプリ関連サービス(S10012)の実行に移る。ここで、放送信号からの確認要求(S10007)は放送連携情報から取得するように記載してあるが、ここではイベントメッセージも放送連携情報に含まれるものとして記載している。さらに、この確認要求がAITに記載されても構わない。
【0201】
なお、上記で説明した手順は、S10022の矢印で示される区間において、放送信号、放送受信装置100、携帯情報端末700、配信サーバ全体でのループ処理手順である。S10007の確認要求は、ループ内のどのタイミングであっても構わない。
【0202】
さらに、配信サーバでの認証(S10015)に使用する認証キーにAITに記述された認証情報を組み込んでも構わない。これにより、正当な認証要求であることが確認できる。また、AITに記述される認証情報を、番組の進行に伴い変更し、配信サーバにおいて、番組の進行に同期した情報が組み込まれた認証キーでなければ認証を行わないようにすれば、同一番組を視聴し続けていることを確認できる。この場合、AITの情報は適宜読み込み更新を行うこととする(S10021)。なお、放送信号に組み込む認証情報はAITに記載する他に、放送連携情報として組み込むことでも構わない。さらにまた、実質的に認証情報を変更することになる方法として、配信サーバのURL自体を番組の進行に従って変更してゆく、という方法を使用することもできる。
【0203】
このように、放送連携アプリ関連サービス(S10012)を実行しながら、予め設定された有効時間毎、あるいは、放送信号や、配信サーバからの確認要求がある毎に、携帯情報端末700が、放送受信装置100と同一宅内にあるかどうか確認することにより、適切に同一宅内制限がある放送関連アプリの実行を行うことができる。さらに、放送信号に組み込まれた認証情報を配信サーバでの認証に使用することにより、配信要求の正当性を確保することができ、放送信号の認証情報を適宜変更するようにすれば、同一番組を視聴し続けていることの確認もできる。
【0204】
以上説明した本実施例に係る携帯情報端末連携技術によれば、放送受信装置と連携する携帯情報端末について同一宅内制限を実現することが可能となる。
【実施例0205】
本実施例では、携帯情報端末700が配信サーバから放送連携情報を取得する場合を説明する。
【0206】
図18Bに、本実施例の手順を示す。
【0207】
まず、端末連携を行う前に、携帯情報端末700、放送受信装置100のそれぞれで、端末連携を制御するアプリケーションである連携制御アプリを起動しておく(S10101、S10102)。この状態で、携帯情報端末700から放送受信装置100に対して端末連携要求を行う(S10103)。次に放送信号からAITを取得する(S10104)。このAITの情報から配信サーバに関するURL等の情報を取得し、携帯情報端末700にその情報を送信する(S10105)。次に、放送受信装置100から配信サーバに対し時刻確認要求を出し(S10106)、この要求に基づき、配信サーバから放送受信装置100に対して時刻情報を送信する(S10107)。これにより、配信サーバの時刻に合わせて後段の認証キー発行(S10115)を行うことができるが、時刻のずれが問題ない場合は、省略しても構わない。
【0208】
以降、S10127の矢印で示されるループ制御に入る。
【0209】
まず、携帯情報端末700から放送受信装置100に対し、認証キーの発行要求または放送連携情報配信要求を出す(S10109)。認証キーは後段(S10125)の配信サーバへの放送連携情報配信要求で用いる。S10109での放送連携配信要求は放送信号から取得した情報の配信要求であり、後段のS10126の手順に対応する。
【0210】
いずれにせよ、S10109の要求が携帯情報端末から出されると、同一宅内制限がある放送連携アプリかどうか判定し(S10111)、制限があれば、次の手順S10112に進み、なければS10112の手順はスキップしてS10114に進む。全ての放送連携アプリに同一宅内制限が有る場合はS10111の判定は行わず、S10112に進む。S10112では、要求を出した携帯情報端末が同一宅内に有るかどうかの判定を行い、無ければ端末連携を終了させる(S10113)。同一宅内に有れば、要求された手順、配信サーバからの放送連携情報の取得(S10125)または放送信号からの放送連携情報の取得(S10126)を行う。配信サーバからの取得以外に放送信号からの取得があっても構わないので、S10126の手順も記載した。
【0211】
まず、配信サーバからの放送連携情報の取得手順(S10125)について説明する。
【0212】
最初に放送受信機100より情報連携端末700から要求のあった認証キーを発行する。この時、認証キーには、発行時点の時刻情報を含め、予め定められた時間内(例えば10分間)だけ有効であるとする。配信サーバでは有効時間内の認証キーであるかどうかも含めて認証情報を確認し、認証がOKであれば放送連携情報の配信を許可する。以後、有効時間内であれば情報の配信を許可するが、有効時間が過ぎた時点で配信を停止する。例えばストリーミング映像が有効時間を過ぎると見ることができなくなる。
【0213】
予め設定された有効時間は、配信サーバに保持していてもよいし、放送受信装置100が放送信号(例えばAIT)から取得し、認証キーに有効時間情報を組込んでも構わない。携帯情報端末700には予め有効時間の情報を通知しておき、有効時間が切れるまえに認証キーの発行を要求するようにする。あるいは、有効時間は放送受信装置100で管理しておき、有効時間が切れる前に、携帯情報端末700が同一宅内に有ることを確認した上で放送受信装置100から自動的に携帯情報端末700に対し認証キーを発行しても構わない。
【0214】
有効時間は、一つの番組の中で同一でも構わないし、番組の進行に合わせて変化させても構わない。また、有効時間の設定がなければ一度認証を行えば番組視聴中は認証が有効である、という取扱でも構わない。
【0215】
さらに、配信サーバでの認証(S10117)に使用する認証キーにAITに記述された認証情報を組み込んでも構わない。これにより、正当な認証要求であることが確認できる。また、AITに記述される認証情報を、番組の進行に伴い変更し、配信サーバにおいて、番組の進行に同期した情報が組み込まれた認証キーでなければ認証を行わないようにすれば、同一番組を視聴し続けていることを確認できる。この場合、AITの情報は適宜読み込み更新を行うこととする(S10124)。なお、放送信号に組み込む認証情報はAITに記載する他に、放送連携情報として組み込むことでも構わない。さらにまた、実質的に認証情報を変更することになる方法として、配信サーバのURL自体を番組の進行に従って変更してゆく、という方法を使用することもできる。なお、この場合のURL変更は、配信サーバは同一で入口が異なる場合であるが、放送連携アプリの変更等により新しい配信サーバに変更することも有りうる。この場合は、変更の都度、配信サーバ情報送信(S10105)、時刻確認要求(S10106)、時刻情報送信(S10107)の手順を行う。
【0216】
次に、放送信号から放送連携情報を取得する手順(S10126)について説明する。
【0217】
この場合は、携帯情報端末700が同一宅内に有ることが確認された後、放送受信装置100が放送信号から放送連携情報を取得し(S10119)、続いてその情報を携帯情報端末700に配信する(S10120)。
【0218】
なお、番組の進行に伴って放送連携情報を変更する場合、放送信号から変更の通知を出し(S10110)、その通知をきっかけとして、放送連携情報を取得することがあっても構わない。その場合、配信サーバからの取得であれば、放送受信装置100から携帯情報端末に認証キーを発行し(S10115)、変更通知があったことを通知する。有効時間内であれば認証キーの発行を省略し、変更通知の通知のみでも構わない。放送信号からの取得の場合は、放送受信装置100が情報を取得し(S10119)、携帯情報端末に配信する(S10120)。なお、放送信号からの取得の場合は、変更通知毎に携帯情報端末700が同一宅内に有ることを確認しても構わないし、実施例2のように、有効時間内であればその確認を省略しても構わない。ここで、放送信号からの変更通知(S10110)は放送連携情報から取得するように記載してあるが、ここではイベントメッセージも放送連携情報に含まれるものとして記載している。さらに、この変更通知がAITに記載されても構わない。
【0219】
一連の放送連携情報の受信(取得)、配信の処理が終わった後、放送受信装置100が同一番組の視聴を続けているかどうか判定し(S10121)、もし続けていない場合は携帯情報端末側の連携制御アプリに連携不許可の応答を行い、処理を終了する(S10123)。視聴を続けていればS10108に戻り、ループ処理S10127を継続する。
【0220】
このように、配信サーバの認証に使用する認証キーに時刻情報を含め、有効時間の管理を行うことにより、定期的に携帯情報端末700が放送受信装置100と同一宅内に有ることが確認でき、適切に同一宅内制限がある放送連携アプリの実行を行うことができる。さらに、放送信号に組み込まれた認証情報を配信サーバでの認証に使用することにより、配信要求の正当性を確保することができ、放送信号の認証情報を適宜変更するようにすれば、同一番組を視聴し続けていることの確認もできる。
【0221】
以上説明した本実施例に係る携帯情報端末連携技術によれば、放送受信装置と連携する携帯情報端末が配信サーバから放送連携情報を取得する場合でも、同一宅内制限を実現することが可能となる。
【実施例0222】
実施例2、3では、端末連携において同一宅内制限を実現する手順について説明したが、放送連携アプリによっては宅外からの使用も許可しても構わない。本実施例ではそのような場合につき説明する。例えばテレビショッピングなどの番組自体が広報・宣伝になっている場合、宅内宅外に関わらず放送連携アプリが使用できた方が放送事業者にとっても望ましい。このような番組の場合、一度放送受信装置100に登録しておけば、携帯情報端末700が宅内に有るかどうかに関わらず、放送連携アプリの使用を許可するようにしても構わない。この場合、放送映像自体をストリーミングデータにして、放送受信装置100からインターネット経由で携帯情報端末700に配信する放送連携アプリがあると利便性がより高まる。ストリーミングデータは著作権保護のため、放送受信装置100にて暗号化しておいても構わない。宅外への放送映像の配信を含め、放送連携アプリが宅外からの利用を許可しているかどうかは放送信号内のデータ(例えばAITなど)に記載しておく。
【0223】
具体的な手順を図18Cに示す。当該手順は一部の手順が実施例2、3と共通であるので、実施例2,3と重複する部分については説明を省略する。放送受信装置100は、宅外からの端末連携要求(S10203)があった場合、宅外利用が許可されているアプリであれば、要求元が登録済の携帯情報端末であるか確認した上(S10205)で、連携を許可するようにする。ここで、必要があれば、放送映像、放送連携情報についての著作権保護のため、携帯情報端末700と放送受信装置100とで認証を行っても構わない(S10207)。その際、当該認証は、配信サーバにおける認証であっても構わない(S10207)。著作権保護の要不要についての情報、著作権保護の認証方法についての情報を放送信号(例えばAITに記載されているものとする)から取得し、それに応じた制御を行う。放送信号にこれらの情報が格納されていない場合は、放送受信装置100において予め定められた所定の方法に従う。例えば、予め定められた所定の著作権保護処理を行えばよい。また、放送信号にこれらの情報が格納されていない場合は、放送受信装置100において著作権保護処理を行わないことを予め定めておいてもよい。
【0224】
著作権保護のための認証の具体例を次に示す。以下の認証はそれぞれ一つだけ行っても良い。または、以下に例示された複数の認証を組み合わせて行ってもよい。また、以下に例示された認証と、以下に例示されていない他の認証処理を組み合わせて行ってもよい。
【0225】
[IDとパスワードによる認証]
携帯情報端末700を放送受信装置100に登録する際に、IDとパスワードを発行し、放送受信装置100はこのIDとパスワードの確認により連携を許可する。
【0226】
[暗号鍵の使用]
上記のIDとパスワードによる認証に加え、暗号化した映像データ等を復号するための暗号鍵を放送受信装置100から携帯情報端末に送信する。この暗号鍵は放送信号(例えばAITに記載しておく)から取得することでも構わない。
【0227】
[配信サーバの利用]
暗号化した映像データ等を復号するための暗号鍵の発行を、配信サーバから行う方法。携帯情報端末700は配信サーバに対してIDとパスワードを送信し、暗号鍵を取得する。この場合、配信サーバのロケーション情報(具体的にはURL)を放送信号(例えばAITに記載しておく)から取得し、このロケーション情報を放送受信装置100から携帯情報端末700に送信することにより、より安全性が高まる。携帯情報端末700が暗号鍵を入手できなければ映像等の復号はできないので、放送受信装置100から配信サーバでの認証を要求することで、書作権保護の認証としてもよいし、携帯情報端末700から放送受信装置100に暗号鍵を取得できたことを通知することにより認証を完了することにしてもよい。なお配信サーバによる課金が行われても構わない。
【0228】
[暗号鍵の相互認証]
放送受信装置100と携帯情報端末700がそれぞれ持つ暗号鍵を相互に認証し、確認を取ることで著作権保護の認証とする。
【0229】
放送信号に格納された情報が、所定の方法での著作権保護が必要であること示している場合に、当該所定の方法で著作権保護の認証が出来ない場合は、端末連携を許可しない。また、放送信号に指定がなく、放送受信装置100の既定の方法により認証を行う場合でも、当該既定の方法で著作権保護の認証が出来ない場合は、端末連携を許可しない。
【0230】
端末連携を許可した場合は、以後、同一宅内に携帯情報端末700が存在するかどうかの確認は行わず、携帯情報端末700からの要求(S10211)、放送受信装置100の自律的制御、放送信号からの要求(S10210)に従い、携帯情報端末700に対して放送連携情報の配信(S10217)、配信サーバ用の認証キーの発行(S10212)を行う。なお、この場合は有効時間を設定した制御は行わなくても構わない。宅外にある携帯情報端末700は放送連携情報を、放送受信装置100、または、発行を受けた認証キーを用いて配信サーバより取得する(S10215)。また放送受信装置100が発行する認証キーに放送信号から取得した認証情報(例えばAITに記載されているとする)を組み込み、配信サーバは、放送信号から取得した認証情報が組み込まれた認証キーであればアクセスを許可するようにすれば、より宅外利用の適正化を図ることができる。
【0231】
さらに、番組視聴のプレミアムとしてディスカウントをする場合等、無制限に放送連携アプリの使用を許可しない方がよい場合もある、このような場合では、一度は同一宅内に携帯情報端末が有る状態で認証を行い、その後は同一宅内でなくても配信サーバの利用を許可する方法が好ましい。この場合は携帯情報端末700が放送受信装置100に登録されていなくても構わない。
【0232】
この場合の具体的な手順を図18Dに示す。当該手順は、一部の手順が上記図18Cと共通であるので、重複する部分については説明を省略する。まず、携帯情報端末700が放送受信装置100と同一宅内にある状態で、携帯情報端末700から放送受信装置100に対して端末連携要求を行い、放送受信装置100は当該携帯情報端末700が同一宅内に有ることを確認した上(S10305)で連携を許可する。ここで、必要があれば、放送映像、放送連携情報についての著作権保護のため、携帯情報端末700と放送受信装置100とで認証を行っても構わない(S10307)。その際、当該認証は、外部の配信サーバにおける認証であっても構わない。著作権保護の要不要についての情報、著作権保護の認証方法についての情報を放送信号(例えばAITに記載されているものとする)から取得し、それに応じた制御を行う。放送信号にこれらの情報が格納されていない場合は放送受信装置100において予め定められた所定の方法に従う。例えば、予め定められた所定の著作権保護処理を行えばよい。また、放送信号にこれらの情報が格納されていない場合は、放送受信装置100において著作権保護処理を行わないことを予め定めておいてもよい。
【0233】
著作権保護のための認証の具体例を次に示す。以下の認証はそれぞれ一つだけ行っても良い。または、以下に例示された複数の認証を組み合わせて行ってもよい。また、以下に例示された認証と、以下に例示されていない他の認証処理を組み合わせて行ってもよい。
【0234】
[暗号鍵の使用]
携帯情報端末700が同一宅内にいる状態で、暗号化した映像データ等を復号するための暗号鍵を放送受信装置100から携帯情報端末に送信する。この暗号鍵は放送信号(例えばAITに記載しておく)から取得することでも構わない。この暗号鍵を同一宅内で引き渡すことをもって認証とする。さらに、番組のある時点でないと暗号鍵が放送信号から取得出来ないようにし、暗号鍵の携帯情報端末700への受け渡しを同一宅内に限定すれば、その時点で同一宅内にいなければならない、という制限を設けることができ、視聴に対するプレミアム付与にも利用できる。
【0235】
[配信サーバの利用]
暗号化した映像データ等を復号するための暗号鍵の発行を、配信サーバから行う方法。携帯情報端末700は配信サーバに対してIDとパスワードを送信し、暗号鍵を取得する。この場合、配信サーバのロケーション情報(具体的にはURL)を放送信号(例えばAITに記載しておく)から取得し、このロケーション情報を放送受信装置100から携帯情報端末700に送信することにより、より安全性が高まる。携帯情報端末700が暗号鍵を入手できなければ映像等の復号はできないので、放送受信装置100から配信サーバでの認証を要求することで、書作権保護の認証としてもよいし、携帯情報端末700から放送受信装置100に暗号鍵を取得できたことを通知することにより認証を完了することにしてもよい。配信サーバへのアクセスは宅内で行っても宅外で行っても構わないが、番組のある時点でないと配信サーバのロケーション情報が放送信号から取得出来ないようにし、ロケーション情報の携帯情報端末700への受け渡しを同一宅内に限定すれば、その時点で同一宅内にいなければならない、という制限を設けることができ、視聴に対するプレミアム付与にも利用できる。なお配信サーバによる課金が行われても構わない。
【0236】
[暗号鍵の相互認証]
放送受信装置100と携帯情報端末700がそれぞれ持つ暗号鍵を相互に認証し、確認を取ることで著作権保護の認証とする。この認証も宅内で行っても宅外で行っても構わない。
【0237】
放送信号に格納された情報が、所定の方法での著作権保護が必要であること示している場合に、当該所定の方法で著作権保護の認証が出来ない場合は、端末連携を許可しない。また、放送信号に指定がなく、放送受信機100の既定の方法により認証を行う場合でも、当該既定の方法で著作権保護の認証が出来ない場合は、端末連携を許可しない。端末連携を許可した以降の手順は図18Cの手順と共通であるので説明を省略する。
【0238】
以上説明した本実施例に係る携帯情報端末連携技術によれば、放送受信装置と連携する携帯情報端末について、著作権保護に留意しつつ宅外からの利用を実現することが可能となる。
【実施例0239】
実際の使用状況においては、番組による端末連携アプリの有無と、どの端末連携アプリが利用可能か簡便に分かる方がより望ましい。本実施例では、端末連携アプリの利用可能状況の表示方法につき説明する。端末連携アプリは、端末連携で使用される放送連携アプリを指す。
【0240】
図19Aは、端末連携アプリが有る場合の放送連携アプリのランチャ画面(173b11)の例である。放送連携アプリが枠付き文字のアイコンで表示されている。視聴中の番組に連携した放送受信装置100用の放送連携アプリ(173b12~173b14)と携帯情報端末用の放送連携アプリ(173b15~173b17)が表示されている。この例の場合は、文字列を囲む枠線の太さと枠内の色でアプリの状況を示している。本体アプリA、B(173b12、173b13)と端末アプリA、B(173b15、173b16)が利用可能な状態であり、本体アプリC(173b14)と端末アプリC(173b17)が利用不可能な状態である。端末アプリが利用不可能な状態とは、放送受信装置100と通信可能な状態にある携帯情報端末700の中で、当該アプリを実行する機能を持つものがないことを意味する。
【0241】
図19Bは、図19Aにおいて、端末アプリAを選択した後の画面である。端末アプリAに関した各携帯情報端末700の状態を示している。この画面で表示されている携帯情報端末は、過去に放送受信装置100と連携を行ったか登録されている端末である。
【0242】
アイコンの枠線が実線になっている携帯端末1(173b22)と携帯端末2(173b23)は放送受信装置100と通信可能な状態にあり、枠線が点線になっている携帯端末3(173b24)と携帯端末4(173b25)は放送受信装置100と通信可能な状態にないことを示している。また、アイコンの枠内が白である携帯端末1(173b22)と携帯端末3(173b24)は端末アプリAを実行する機能を持ち、枠内が灰色である携帯端末2(173b23)と携帯端末4(173b25)は端末アプリAを実行する機能を持たないことを示している。さらに、当該端末でアプリが既に実行中である場合、そのことを表すデザインのアイコンを使用しても構わない。
【0243】
また、アイコンは絵柄を利用するとより視覚的に分かりやすいのでその例を次に示す。
【0244】
図19Cは放送連携アプリの一覧を示すランチャ画面(173b31)の例である。放送受信装置100の他、携帯情報端末700のタイプ別にアイコンが示されている。173b32と173b33が放送受信装置100を示すアイコンであり、173b34と173b35がスマートホン型の携帯情報端末700を示すアイコンであり、173b36がヘッドマウントディスプレイ型の携帯情報端末700を示すアイコンである。それぞれのアプリはアイコンで示される装置用のものである。
【0245】
図19Cにおいては、当該アプリの利用が出来ない場合は、装置の絵柄に重ねて利用不可を示すマーク(今の場合は丸に斜線のマーク)を表示させている。また、放送受信装置100に関しては、既に当該アプリが実行中の場合はそのことを示すマーク(今の場合は丸に点)を重ねて表示しても構わない。この表示により、既に実行をしているにも関わらず、ランチャの手順を先に進める、という無駄な動作を防ぐことができる。携帯情報端末700の場合は、放送受信装置と通信可能な状態にあり当該アプリが実行可能な端末全てで当該アプリが実行中の時に実行中を示すマークを表示する、という方法も可能である。
【0246】
図19Dは、図19CにおいてアプリC(173b34)を選択した後の画面(173b41)である。アプリCに対応したタイプの携帯情報端末700の状態が示されている。この画面においては、携帯情報端末700が放送連携アプリの実行機能を持たない場合、放送受信装置100と通信可能な状態にない場合、既に当該放送連携アプリを実行中の場合に、それぞれそのことを表すマークをアイコンに重ねて表示する。この例では、実行機能を持たない場合は丸に斜線のマーク(173b44、173b46)、通信可能状態にない場合は三角に感嘆符のマーク(173b45、173b46)、既に実行中の場合は丸に点のマーク(173b43)を表示している。
【0247】
さらに、いちいちランチャを起動させなくても、状況が変化したときに、放送連携アプリがあることが分かる表示方法があると望ましい。例えば、電源を入れた時、チャンネルを変えた時、番組の初め、番組の途中でも放送連携アプリに変更があった時、放送受信装置100と携帯情報端末700の間の通信状態に変化があった場合、アプリの実行状況が変わった場合に、予め定められた時間だけアイコンを表示し、その時の状態を表示する。
【0248】
図19Eにその場合の例を示す。それぞれの装置のタイプを示すアイコンが表示されている場合は、そのタイプの装置に対応した放送連携アプリがあることを示す。この場合、丸に斜線のマークは、使用可能な状態になっているそのタイプの装置において当該アプリを実行できるものがないことを表す。丸に点のマークは使用可能な状態になっているそのタイプの装置全てにおいて当該アプリが実行中であることを示す。
【0249】
図19Fは携帯情報端末700での表示画面(10401)である。携帯情報端末700から端末連携を要求する際に、どの放送受信装置100でどの放送連携アプリが利用可能か一覧表で分かった方が利用に便利である。図19Fにその一覧表の例を示す(10402)。この表では調べたい番組に対応した放送連携アプリが、自宅内にあるどの放送受信装置100で利用可能かを示している。また、各放送受信装置100の状態も表示してあると、特に宅外からの利用時に利便性がより高まる。この例では、当該番組を受信中、他番組を受信中、空き、他番組予約有(番組の途中から他番組の録画を予約してある場合)、といった表示例を示す。なお、ここで、放送受信装置100内に複数のチューナが存在する場合、複数のチューナ毎に状態を表示してあるとさらに利便性が高まる。表10202においては、枝番号で同一装置内のチューナの区別を示している。例えば受信装置B-1、受信装置B-2が、同一放送受信装置100内のチューナである。端末連携の場合、ストリーミングデータとして放送映像と音声の配信を受けられれば、放送受信装置100の映像部を使用する必要はなく、放送受信装置100内のチューナが使用できれば放送の利用が可能になるので、チューナ毎の使用状況が分かると便利である。
【0250】
なお、この実施例で説明した表示を行うためには、放送連携アプリ毎に、放送受信装置100に対応したアプリであるのか、あるいはどういうタイプの携帯情報端末700に対応したアプリであるのかの情報がなければならない。また、放送受信装置100、携帯情報端末700で、対応したアプリを実行するための情報が必要である。これらの情報はたとえばAITに記載しておくことにより、放送受信装置100で取得することができる。
【0251】
以上説明した本実施例に係る携帯情報端末連携技術によれば、放送連携アプリ、放送受信装置100、携帯情報端末700に関する情報を表示することにより、より利便性の高い放送連携サービスの利用が可能となる。
【実施例0252】
以下では、本発明の実施例6に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例1と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例1との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0253】
本実施例では、前記放送波で送信されるAITに基づいた放送連携アプリの起動処理の、特に以下に該当する場合の放送受信装置100の動作に関して例を挙げて説明する。この場合とは、前記放送連携アプリが放送マネージドアプリケーションであり、且つ、PMT上の情報及びAITのアプリケーション制御コード903や起動優先度907等の情報(図6)により、放送連携アプリである放送マネージドアプリケーションが優先して自動起動するように規定及び指示される場合である。なお以下では、放送マネージドアプリケーションを「放送マネージドアプリ」と称する場合がある。
【0254】
実施例6の放送受信装置100は、デジタル放送サービスにおける上記自動起動が指定された放送連携アプリの起動処理を、ユーザーによる選択に応じて制御する機能を有する。実施例6の放送受信装置100は、上記自動起動の規定または指示がある場合、当該放送連携アプリを無条件に自動起動するのではなく、以下の(1)~(3)のような条件に該当する場合にのみ、自動起動するように制御する。(1)放送受信装置のユーザー設定で自動起動が許容可に設定されている場合。(2)放送受信装置に連携する所定の端末を所持するユーザーが視聴している場合、言い換えると連携する端末のユーザー設定で自動起動が許容可に設定されている場合。(3)ユーザーに対して起動の確認を都度実行し、当該確認で肯定された場合。
【0255】
図20は、実施例6の放送受信装置100を含むシステム構成及び利用例を示す。放送受信装置100は、放送局サーバ300から電波塔300tを介して放送波を受信し、放送番組の映像とAIT等の情報とを分離する。放送受信装置100は、AIT等の情報に基づいて、適宜サービス事業者サーバ400から放送連携アプリを取得する。AITには、放送番組に連携する放送連携アプリの自動起動を指示する情報が含まれる場合がある。
【0256】
放送受信装置100に対して端末連携を行う1つ以上の携帯情報端末700がある。例えば1台の放送受信装置100は、2人のユーザーの携帯情報端末700の各々と連携可能であり、共用される。例えばユーザーAの所有する端末Aと、ユーザーBの所有する端末Bとがある。これに限らず、1人のユーザーが複数台の携帯情報端末700を使用してもよい。
【0257】
実施例6の放送受信装置100は、ユーザー選択手段2001を含むアプリ起動制御手段2000を有する。ユーザー選択手段2001は、放送受信装置100及び携帯情報端末700のユーザーの操作に基づいて、放送連携アプリの起動及び実行の許容に関する可否を選択する手段である。ユーザー選択手段2001は、例えば、放送受信装置100及び携帯情報端末700における指示入力部やユーザー設定部等により構成される。アプリ起動制御手段2000は、AITで放送連携アプリの自動起動が指示されている場合に、ユーザー及びユーザー選択手段2001による、放送連携アプリの起動及び実行の許容に関する可否の選択に応じて、当該放送連携アプリの起動を制御する。
【0258】
[放送マネージドアプリの自動起動の場合]
実施例6において、まず放送マネージドアプリが優先して自動起動するように規定されている場合の、放送受信装置100がPMT及びAIT等の情報を適宜確認して放送マネージドアプリを起動するに至るまでの動作シーケンスは、実施例1の図7Aを用いた説明と同様である。なお図7Aの例では、AITのアプリケーションプロファイル904の確認により放送受信装置100において対象の放送マネージドアプリの実行が可能であるかが確認される(S105)。当該実行可能が確認された場合、放送受信装置100のユーザーの選択に依らず、常に当該放送マネージドアプリが自動で起動されることになる。
【0259】
しかしながら、例えば、放送番組の視聴に専念したい等の理由により、放送受信装置100のユーザーが放送マネージドアプリの自動起動を希望しない可能性も考慮されるべきである。実施例6の放送受信装置100は、この可能性を考慮した制御の機能としてアプリ起動制御手段2000を有する。即ち実施例6の放送受信装置100は、上記PMT及びAIT等の情報による放送マネージドアプリ優先の自動起動の指示がある場合、且つ、AIT等の情報による放送マネージドアプリの実行可能が確認された場合においても、ユーザーによる起動の可否の選択に応じて、当該アプリの起動が制御される。以下、放送マネージドアプリの自動起動の可否が制御される例に関して説明する。
【0260】
[放送マネージドアプリ起動時の動作シーケンス(1)]
図21は、実施例6の放送受信装置100の第1の構成例及び処理例として、放送連携アプリである放送マネージドアプリが優先して起動するように規定されている場合の放送連携アプリの起動時の動作シーケンスの一例を示す。同図21は、放送受信装置100がPMT及びAITの情報を適宜確認し、更にユーザーの選択に応じて所定の放送連携アプリの自動起動の可否を制御するまでの一連の流れを示す。第1の構成例は、ユーザー選択手段2000として、放送受信装置100でのユーザー設定を用いる。
【0261】
図21で、放送受信装置100は、図2Aのチューナ/復調部131によりユーザーの所望するチャンネルの選局処理を行ってTSを取得する。次に放送受信装置100は、主制御部101により第一分離部132で分離したPMTデータ列を取得して(S1101)、当該取得したPMTに記述された起動優先度を確認する(S1102)。放送受信装置100は、S1101、S1102の処理で、放送連携アプリである放送マネージドアプリの起動優先度が高いことを確認する。
【0262】
上記確認すると、放送受信装置100は、アプリケーション制御部161により第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S1103)、当該取得したAITデータ列のアプリケーション制御コード903を確認する(S1104)。放送受信装置100は、S1103、S1104の処理で、アプリケーション制御コード903が『自動起動』であった場合、即ち放送連携アプリの自動起動が指定されている場合、更に当該取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904を確認する(S1105)。
【0263】
放送受信装置100は、S1105で、アプリケーションプロファイル904の情報の確認により、当該放送受信装置100で当該AITに指定された放送連携アプリの実行が可能であることを確認する。当該実行可能が確認された場合、更に放送受信装置100は、アプリケーション制御部161によりストレージ部110に記憶された動作設定値を参照する。これにより、放送受信装置100は、当該放送受信装置100のユーザー設定において、放送連携アプリの自動起動が許容されるか否かを確認する(S1106)。
【0264】
当該放送連携アプリの自動起動の可否を表す動作設定値は、放送受信装置100の機能設定メニュー等により、ユーザーが好みに応じて選択して設定できる。放送受信装置100は、ユーザー選択手段2001として、画面等で機能設定メニューをユーザーに提供する。ユーザーは、当該画面の機能設定メニューで、放送受信装置100のリモコンや連携する携帯情報端末700等の操作により、各種の機能に関するユーザー設定ができる。放送受信装置100は、当該機能設定メニューでのユーザー設定情報を動作設定値として放送受信装置100内のメモリに保存する。
【0265】
放送受信装置100は、S1106の処理で、放送連携アプリの自動起動が許容されていないこと(「否」)、即ちユーザーが放送連携アプリの自動起動を希望していないことを確認した場合(S1107-No)、図21の本処理を終了する。即ちアプリケーション制御部161は、AITに指定された放送連携アプリの取得及び起動を行わない。
【0266】
一方、放送受信装置100は、S1106の処理で、放送連携アプリの自動起動が許容されていること(「可」)、即ちユーザーが放送連携アプリの自動起動を希望していることを確認した場合(S1107-Yes)、S1108へ進む。放送受信装置100は、S1108の処理では、アプリケーション制御部161により、AITのアプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づいて、LAN通信部121を介し所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリの配信要求を送信する。
【0267】
S1108の放送連携アプリの配信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、図4のアプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づいて、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリを、LAN通信部421を介し配信する(S1109)。なお当該認証処理に関しては公知の方法を用いればよく、詳細の説明を省略する。
【0268】
次に、放送受信装置100は、アプリケーションエンジン162によりアプリケーション制御部161の制御に基づいてLAN通信部121を介し受信した、上記サービス事業者サーバ400から配信された所定の放送連携アプリを起動する(S1110)。これにより放送連携アプリが実行され当該アプリの実行画面が表示される。
【0269】
なお変形例として、S1106~S1107の処理は、S1108~S1109の処理で放送連携アプリを取得した後に行われるようにしてもよい。
【0270】
上述の図21の第1の構成例のように、実施例6では、放送受信装置100のユーザー設定で自動起動の許容可が確認された場合に放送連携アプリを起動することができる。
【0271】
[放送マネージドアプリ起動時の動作シーケンス(2)]
図22は、実施例6の放送受信装置100の第2の構成例及び処理例として、放送連携アプリである放送マネージドアプリが優先して起動するように規定されている場合の、図21とは異なる放送連携アプリの起動時の動作シーケンスの一例を示す。同図22は、放送受信装置100との連携動作、即ち前述の端末連携を行う携帯情報端末700に記憶されている動作設定値、即ちユーザー設定情報の参照により、放送連携アプリの自動起動の可否の確認を行う例である。第2の構成例は、ユーザー選択手段2000として、携帯情報端末700でのユーザー設定を用いる。ユーザーは、携帯情報端末700に対して放送連携アプリの自動起動の許容に関する可否を選択して設定する。
【0272】
図22で、放送受信装置100は、まず図21のS1101~S1105の処理と同様であるS1201~S1205の処理を行う。放送受信装置100は、S1205でアプリケーションプロファイル904の確認によりAITに指定された放送連携アプリの実行可能が確認された場合、次にS1206の処理を行う。S1206で、放送受信装置100は、アプリケーション制御部161により、連携動作中の携帯情報端末700に対して、ユーザー設定確認要求を送信する。ここでは連携動作中ないし端末連携可能な状態の携帯情報端末700として例えば図20の端末Aが有るとする。
【0273】
携帯情報端末700は、図5Bの連携制御実行部7102によりLAN通信部721を介し受信した上記ユーザー設定確認要求に応じて、図5Aのストレージ部710に記憶された放送受信装置100に関する動作設定値を参照する。これにより、携帯情報端末700は、当該携帯情報端末700でのユーザー設定における、当該放送受信装置100での放送連携アプリの自動起動の可否を確認する(S1207)。携帯情報端末700は、連携制御実行部7102により、上記自動起動の可否の確認結果を、ユーザー設定確認結果として、LAN通信部721を介し放送受信装置100に送信する(S1208)。
【0274】
なお上記携帯情報端末700のユーザー設定情報である放送受信装置100での放送連携アプリの自動起動の可否の動作設定値は、例えば以下の手段で設定できる。即ち、放送受信装置100と携帯情報端末700との連携動作状態において、携帯情報端末700の機能設定メニューのうちの一項目である連携機能設定メニュー等により、ユーザーが好みに応じて選択して設定できる。携帯情報端末700は、上記機能設定メニューを画面等でユーザーに提供する。ユーザーは、機能設定メニューから連携機能設定メニューを選択する。連携機能設定メニューは、連携動作に係わる設定が可能なメニューである。ユーザーは、連携機能設定メニューから選択する操作により、放送受信装置100での放送連携アプリの自動起動の可否に関する設定ができる。携帯情報端末700は、機能設定メニューでのユーザー設定情報を動作設定値として携帯情報端末700内のメモリに保存する。
【0275】
放送受信装置100は、上記S1206~S1208の処理を通じて、放送連携アプリの自動起動が許容されていないこと、即ち携帯情報端末700を所有するユーザーが放送受信装置100での放送連携アプリの自動起動を希望していないことを確認した場合(S1209-No)、図22の本処理を終了する。即ちアプリケーション制御部161は、AITに指定された放送連携アプリの取得及び起動を行わない。
【0276】
一方、放送受信装置100は、放送連携アプリの自動起動が許容されていること、即ち携帯情報端末700を所有するユーザーが放送受信装置100での放送連携アプリの自動起動を希望していることを確認した場合(S1209-Yes)、S1210へ進む。
【0277】
S1210で、放送受信装置100は、アプリケーション制御部161によりAITのアプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づいてLAN通信部121を介し所定のサービス事業者サーバ400に対し放送連携アプリの配信要求を送信する。
【0278】
上記S1210の放送連携アプリの配信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づいて、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリを、LAN通信部421を介し配信する(S1211)。
【0279】
次に、放送受信装置100は、アプリケーションエンジン162によりアプリケーション制御部161の制御に基づいてLAN通信部121を介し受信した、上記サービス事業者サーバ400から配信された所定の放送連携アプリを起動する(S1212)。
【0280】
上述の図22の第2の構成例のように、実施例6では、放送受信装置100に連携する携帯情報端末700が存在し、当該携帯情報端末700のユーザー設定で自動起動の許容可が確認された場合に、放送連携アプリを起動することができる。
【0281】
なお変形例として、上記図22でユーザー設定確認の際に、携帯情報端末700が放送受信装置100と連携動作中ではない場合には、S1206~S1208の処理の前に、図8CのS606~S611の処理を行うようにしてもよい。これによりこの変形例では、連携制御アプリの起動処理を行って携帯情報端末700に放送受信装置100との連携動作を開始させ、この状態でユーザー設定確認を行う。
【0282】
また変形例として、以下の場合に、S1209でYes側を選択するように制御する実施例や、S1209でNo側を選択するように制御する実施例が可能である。この場合とは、S1206でユーザー設定確認要求を送信する対象となる携帯情報端末700が無い場合、当該要求に対する応答が無い場合、S1208でユーザー設定確認結果を正しく取得できなかった場合等である。この場合とは、その時点で端末連携が可能な携帯情報端末700が無い状況や、放送受信装置100と携帯情報端末700との間で一時的に通信ができない状況等が該当する。前者の実施例では、ユーザー設定による起動の許可を確認できなかったが、放送連携アプリを起動する。後者の実施例では、ユーザー設定による起動の許可を確認できなかったので、放送連携アプリを起動しない。上記変形例でいずれの制御の動作を採用するかについては、放送受信装置100の仕様で規定されるか、あるいはユーザーによる選択の設定を可能とする。
【0283】
また変形例として、S1206~S1209の処理は、S1210~S1211の処理で放送連携アプリを取得した後に行われるようにしてもよい。
【0284】
[放送マネージドアプリ起動時の動作シーケンス(3)]
図23は、実施例6の放送受信装置100の第3の構成例及び処理例として、放送連携アプリである放送マネージドアプリが優先して起動するように規定されている場合の、更に異なる放送連携アプリの起動時の動作シーケンスの一例を示す。同図23は、都度、リアルタイムで、ユーザーに対して画面のメッセージ等により放送連携アプリの起動の可否を確認する例である。第3の構成例は、ユーザー選択手段2000として、携帯情報端末700から放送受信装置100への指示入力を用いる。
【0285】
図23で、放送受信装置100は、まず図21のS1101~S1105の処理と同様であるS1301~S1305の処理を行う。放送受信装置100は、S1205でアプリケーションプロファイル904の確認によりAITに指定された放送連携アプリの実行可能が確認された場合、次にS1306の処理を行う。S1306で、放送受信装置100は、アプリケーション制御部161により、放送連携アプリの起動を許容するか否かをユーザーに選択させるための起動可否確認画面を映像表示部173に表示する。
【0286】
ユーザーは、S1306で表示された起動可否確認画面に対し、操作手段である携帯情報端末700やリモコン等を用いて、当該放送連携アプリの起動の可否を選択する(S1307)。放送受信装置100は、当該選択の情報を指示入力として受け取る。
【0287】
放送受信装置100は、S1307のユーザーによる起動可否選択の結果に応じて、放送連携アプリの起動が選択されなかった場合、即ちこの時点でユーザーが起動を許容しない場合(S1308-No)には、図23の本処理を終了する。即ちアプリケーション制御部161は、AITに指定された放送連携アプリの取得及び起動を行わない。
【0288】
一方、放送受信装置100は、S1307のユーザーによる放送連携アプリの起動が選択された場合、即ちこの時点でユーザーが起動を許容する場合(S1308-Yes)には、S1309へ進む。放送受信装置100は、S1309の処理では、アプリケーション制御部161によりアプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づいてLAN通信部121を介し所定のサービス事業者サーバ400に対し放送連携アプリの配信要求を送信する。
【0289】
上記放送連携アプリの配信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づいて、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリを、LAN通信部421を介し配信する(S1310)。
【0290】
次に、放送受信装置100は、アプリケーションエンジン162によりアプリケーション制御部161の制御に基づいてLAN通信部121を介し受信した、上記サービス事業者サーバ400から配信された所定の放送連携アプリを起動する(S1311)。
【0291】
なお変形例として、S1306~S1308の処理は、S1309~S1310の処理で放送連携アプリを取得した後に行われるようにしてもよい。
【0292】
上述の図23の第3の構成例のように、実施例6では、都度ユーザーに対し画面で起動の確認を行い、許容可が確認された場合に、放送連携アプリを起動することができる。
【0293】
上記図23の例は、携帯情報端末700を端末連携により放送受信装置100の操作手段として機能させて上記起動可否を選択させる。これに限らず、本体である放送受信装置100に備えるリモコン等を利用して上記起動可否を選択させる実施例も可能である。
【0294】
[起動可否確認画面]
図24は、図23のS1306の処理により表示される放送受信装置100の起動可否確認画面の一例を示す。本実施例では、図24の映像表示部173の画面には、起動可否確認画面として、メッセージボックス173f1が表示される。メッセージボックス173f1は、所定の放送連携アプリが使用可能である旨のメッセージ、並びに、当該放送連携アプリの起動の可否を選択させるための『はい』及び『いいえ』ボタンの表示を含む。メッセージの例は「放送連携アプリXXXが使用可能です。放送連携アプリXXXを起動しますか?」等である。他のメッセージ例は「放送連携アプリXXXの起動が指定されており、起動可能ですが、起動を許可しますか?」等である。
【0295】
図24に示すメッセージボックス173f1が表示された状態において、ユーザーは、上記操作手段を用いて起動可否を選択する(S1307)。例えばユーザーは、図10Aの携帯情報端末700の連携制御アプリの基本画面741aで、カーソルキー741ac及び決定キー741ad等を用いて、上記『はい』または『いいえ』を選択する。これにより、ユーザーは、放送受信装置100でメッセージボックス173f1で提示された放送連携アプリの起動の許容の可否を、その時の自分の都合や状況に応じて選択できる。
【0296】
なお変形例として、上記メッセージボックス173f1に代替して、前述の図12Aのような連携アプリ有りを表すアイコン173b0、または他のマークや画像等を画面内に表示し、ユーザー選択操作させるようにしてもよい。この場合、ユーザーは、例えば連携制御アプリの基本画面741aの連携アプリキー741a9を押下する。これにより所定の放送連携アプリが起動される。またアイコン173b0の選択に対応する連携アプリキー741a9が所定時間以上押下されなかった場合にはアイコン173b0の表示が消去されるように制御してもよい。
【0297】
[効果等]
以上、実施例6の放送受信装置100の各構成例によれば、PMT及びAITによる放送マネージドアプリ優先の自動起動の規定及び指示があり、且つ、AITによる放送マネージドアプリの実行可能が確認された場合においても、当該放送マネージドアプリの起動をユーザーの選択に応じて適宜制御することができる。即ち本実施例の放送受信装置100によれば、より付加価値の高い機能を実行可能である。
【0298】
なお上記第1~第3の構成例や各種の変形例についていずれを採用するかについては、放送受信装置100等の仕様として規定されるか、あるいは放送受信装置100等に対するユーザーによる選択の設定を可能とする。例えば図21及び図22の構成例では、ユーザー設定による動作設定値として、(a)『放送マネージドアプリの起動を許容する(可)』と(b)『放送マネージドアプリの起動を許容しない(否)』との二値から選択可能である。これに限定されず、変形例として、ユーザー設定で、上記(a)(b)に加え、(c)『端末に問い合わせる』、(d)『都度画面で確認する』といった値を含めた多値から選択可能としてもよい。この変形例の放送受信装置100は、ユーザーによる選択の設定値に対応して第1~第3の構成例による制御動作を行う。(c)の設定の場合は第2の構成例の処理、(d)の設定の場合は第3の構成例の処理が行われる。
【0299】
特に図21の第1の構成例では、放送受信装置100に対する予めのユーザーの設定に応じて、放送連携アプリの起動の制御が可能である。ユーザーは、自分の都合に応じて適宜設定を変更し、放送連携アプリを利用できる。
【0300】
図25は、放送受信装置100の画面に、ユーザー設定用のメニューを表示する例を示す。ユーザーによるリモコン等の操作に応じて、画面にユーザー設定用のメニュー173f2が表示される。第1の構成例の場合、当該メニュー173f2は、設定項目の1つとして、『放送マネージドアプリの起動を許容する』がある。当該項目は「放送連携アプリの自動起動が指定されている時に自動起動を許可するか否か」に対応する。ユーザーは、メニュー173f2の当該設定項目でボタンのオン・オフ等により上記(a)(b)に対応する可否を設定できる。携帯情報端末700の画面でも同様の機能が実現できる。
【0301】
特に図22の第2の構成例では、携帯情報端末700を所有するユーザー単位での放送マネージドアプリの自動起動の可否が設定可能であり、更に、連携動作を行う携帯情報端末700の有無による放送マネージドアプリの自動起動の可否の選択も可能である。
【0302】
前述の図20を用いて、上記設定及び利用の例を説明する。携帯情報端末700でのユーザー設定として、ユーザーAの端末Aは設定Aがされており、ユーザーBの端末Bは異なる設定Bがされている。例えば設定Aは放送連携アプリの自動起動が「可」、設定Bは放送連携アプリの自動起動が「否」である。図22のS1206~S1209の処理の時点で、例えばユーザーAの端末Aのみが連携動作している場合には、当該端末Aに対して確認され、起動が許可される結果となる。ユーザーBの端末Bのみが連携動作している場合には、当該端末Bに対して確認され、起動が許可されない結果となる。このように、各ユーザーの携帯情報端末700の単位で放送連携アプリの起動の可否を設定でき、その時の状況で連携する携帯情報端末700の有無に応じて放送連携アプリの起動及び利用が可能である。
【0303】
また変形例として、放送受信装置100での仕様またはユーザー設定と、携帯情報端末700での仕様またはユーザー設定との両方の組合せを考慮した制御動作が可能である。例えば放送受信装置100でのユーザー設定よりも携帯情報端末700でのユーザー設定の内容を優先する実施例、携帯情報端末700でのユーザー設定よりも放送受信装置100でのユーザー設定の内容を優先する実施例のいずれも可能である。
【0304】
また第2の構成例で、放送連携アプリの起動の可否を携帯情報端末700に問い合わせて確認するか否かに関するユーザー設定を可能としてもよい。その場合、上記図25のユーザー設定用のメニュー173f2で、上記(c)の『端末に問い合わせる』に対応した設定項目が設けられる。
【0305】
特に図23の第3の構成例では、放送番組毎に用意される放送マネージドアプリの単位での起動の可否が制御可能である。ユーザーは、画面に提示される放送マネージドアプリ及び確認の情報を見て、その時に当該アプリを起動したい場合は起動を許可でき、その時に当該アプリを起動したくない場合は起動を非許可にできる。
【0306】
また第3の構成例で、放送連携アプリの起動の可否を都度画面で確認するか否かに関するユーザー設定を可能としてもよい。その場合、上記図25のユーザー設定用のメニュー173f2で、上記(d)の『都度画面で確認する』に対応した設定項目が設けられる。
【0307】
他の実施例として以下が挙げられる。他の実施例は、上記図21図22の構成例において予めユーザー設定で上記(b)の否を選択して設定している場合においても、当該設定値に関わらずに放送マネージドアプリを強制的に起動するためのオプションを用意する。この実施例では、例えば図6に示したAITのデータ構成において、アプリケーション制御コード903のパラメータの設定値として、(1)~(4)に加え、(5)『強制起動』の設定値を用意する。あるいは別途、AITのパラメータの1つ(図6の「その他の情報」の1つ)として、『強制起動設定』の項目が用意されてもよい。これらの設定値は、例えば『有効』、『無効』が選択できる。
【0308】
更に、アプリケーション制御コード903の設定値が上記(5)『強制起動』であった場合、または、上記『強制起動設定』の項目の値で『有効』であった場合、放送受信装置100は、以下のように制御する。即ち放送受信装置100は、上記動作設定値が(b)の否に設定されている場合であっても、放送マネージドアプリを強制的に起動するように制御する。言い換えると、この実施例の制御は、前述の自動起動に関するユーザー選択の項目よりも上位及び優先の項目として強制起動が設けられる。上記のような強制起動のオプションを設けた実施例とする場合、例えば放送局側から緊急情報を表示するためのアプリケーションや特定のCMの演出に必要なアプリケーション等、表示及び提供の必要度の高いアプリケーションを、ユーザーに対して好適に表示及び提供することができる。
【0309】
他の実施例として、放送受信装置100の内部に放送連携アプリがプリインストールされている場合には、前述のサービス事業者サーバ400に対する放送連携アプリの取得等の処理(例えば図21のS1108~S1110)が不要になる。
【0310】
放送波に含まれる、放送連携アプリを制御するための情報としては、PATやAIT等に限らず適用可能である。例えば図6のAITのパラメータ(901~909)の1つが分離されて独立した制御情報として構成及び提供されてもよい。当該制御情報は放送波に含まれる形で提供されてもよいし、放送波とは別の形で提供されてもよい。当該制御情報が装置内に予め設定されていてもよい。
【実施例0311】
以下では、本発明の実施例7に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例1と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例1との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0312】
本実施例の放送通信連携システムで使用されるアプリケーションである放送連携アプリはHTML文書で構成されるため、ネットワーク上の他のHTML文書とリンクさせることが可能である。放送マネージドアプリは、放送波の放送信号に含まれるAITのアプリケーション制御コード903等に基づいて起動/終了等の動作が制御される。放送外マネージドアプリケーションや一般アプリケーションは、上記放送信号により起動/終了等の動作が制御されない。なお以下、放送外マネージドアプリケーションを「放送外アプリ」、一般アプリケーションを「一般アプリ」と称する場合がある。
【0313】
上記放送連携アプリを構成するHTML文書でのリンクが可能であることから、実施例7では、放送マネージドアプリから放送外アプリや一般アプリへの遷移が可能であるとする。また実施例7では、放送外アプリや一般アプリは、前述の放送連携アプリランチャ画面等から、ユーザーの指示操作に応じて直接起動させることも可能であるとする。例えば、放送局やサービス事業者等は、放送マネージドアプリのHTML文書の中に、URL等のリンクの記述により、放送外アプリ等を構成する他のHTML文書への遷移の指示の情報を含ませる。このような場合に、上記放送マネージドアプリから放送外アプリ等への遷移が発生し得る。
【0314】
上記放送外アプリや一般アプリは放送信号により起動/終了等の動作が制御されないため、ユーザーは、放送番組を視聴しつつ放送外アプリや一般アプリを実行する場合がある。そしてユーザーが放送番組を視聴しつつ放送外アプリ等を実行している際に、当該放送番組に連携する放送マネージドアプリの起動が更に要求される場合がある。当該要求は、例えば放送信号に含まれるAITのアプリケーション制御コード903等による起動の指示が挙げられる。即ちこの場合、放送外アプリや一般アプリと、放送マネージドアプリとを並列で実行させること、もしくは一方を選択すること、が要求される。このように異なる種類の複数のアプリを並列で実行させることは、技術的に可能ではあるが、制御上は望ましくない場合があり、またユーザーにとって不便である場合もある。
【0315】
そこで実施例7の放送受信装置100は、上記の状況においても、好適に対処できるように、当該アプリの重複ないし並列の起動あるいは各アプリの起動及び終了を制御する機能を有する。当該機能は、第1のアプリを実行中に第2のアプリの起動及び実行が要求された場合に、それらのアプリの起動や終了等を含む動作を、ユーザーの選択に応じて制御する。特に当該機能は、放送外アプリ等の実行中に放送マネージドアプリの起動の要求が来た場合に、ユーザーの指示入力や設定等に応じて、放送外アプリ等の終了や放送マネージドアプリの起動を制御する。実施例7では、上記のような場合及び状況における放送受信装置100の制御の動作の例に関して説明する。
【0316】
上記機能によるユーザー選択に応じた制御の例は以下である。(1)上記機能は、上記要求が来た時点での実行中の放送外アプリや一般アプリを継続させたまま、対象の放送マネージドアプリを起動及び実行させる。(2)上記機能は、上記要求が来た時点での実行中の放送外アプリや一般アプリを終了させ、対象の放送マネージドアプリを起動及び実行させる。(3)上記機能は、上記要求が来た時点での実行中の放送外アプリや一般アプリを継続させたままとし、対象の放送マネージドアプリを起動及び実行させない。
【0317】
上記機能によるユーザー選択の手段は以下である。(a)上記機能は、上記要求が来た時、実行中の放送外アプリ等とは別の放送マネージドアプリの起動の要求が来た状況をユーザーに報せる情報、及び、起動や終了させるアプリあるいは上記制御の動作をユーザーに選択させるための情報を画面に表示する。当該機能は、画面でのユーザーによる選択の指示入力の操作を受け付ける。当該機能は、ユーザーの選択に従い、例えば上記(1)~(3)から選択された制御の内容を実行する。(b)上記機能は、予めユーザーによるユーザー設定の操作を受け付ける。当該機能は、上記要求が来た時、ユーザー設定情報の確認に従い、例えば上記(1)~(3)から選択された制御の内容を実行する。
【0318】
図26は、実施例7の放送受信装置100を含むシステム構成及び利用例を示す。放送受信装置100は、放送局サーバ300から電波塔300tを介して放送波を受信し、放送番組の映像とAIT等の情報とを分離する。放送受信装置100は、AIT等の情報に基づいて、適宜サービス事業者サーバ400等から放送連携アプリである放送マネージドアプリを取得する。また放送受信装置100は、適宜サービス事業者サーバ400やその他のアプリケーションサーバ500等から、放送外アプリや一般アプリを取得する。また放送受信装置100に対して端末連携を行う携帯情報端末700があってもよく、放送受信装置100と携帯情報端末700との間で端末連携の状態で各種のアプリの取得や実行がされてもよい。
【0319】
実施例7の放送受信装置100は、ユーザー選択手段2601を含む複数アプリ実行制御手段2600を有する。ユーザー選択手段2601は、放送受信装置100及び携帯情報端末700のユーザーの操作に基づいて、複数の種類のアプリの起動及び終了を含む動作、並列の実行等の制御の内容に関して選択する手段である。ユーザー選択手段2601は、例えば、上記(a)に係わる、放送受信装置100及び携帯情報端末700等における指示入力を受け付けて処理する指示入力部を含む。ユーザー選択手段2601は、例えば、上記(b)に係わる、ユーザー設定を受け付けて処理するユーザー設定部を含む。
【0320】
複数アプリ実行制御手段2600は、例えば放送番組の視聴中で放送外アプリや一般アプリの実行中に、放送波のAITで放送マネージドアプリの起動が指示された場合に、ユーザー及びユーザー選択手段2601による、当該場合に対応した制御の動作の選択に応じて、放送外アプリ等の終了や、放送マネージドアプリの起動等を制御する。
【0321】
[複数の種類のアプリの例]
図27は、複数の種類のアプリの文書の構成、各アプリの起動、各アプリ間の遷移、等の例を示す。放送波2010は、放送番組の映像、AIT等の情報、BML等の情報が含まれる。前述のように、放送通信連携機能において、AITは、放送受信装置100に放送連携アプリの存在を周知し、その起動や終了等の制御を指示する。例えば放送波2010に含まれるAITの情報により、放送マネージドアプリ2011が起動される。
【0322】
実施例7で、放送連携アプリは、大別して、(a)放送マネージドアプリ、(b)放送外アプリ、(c)一般アプリ、がある。放送マネージドアプリは、放送信号に含まれる制御信号に基づいて、放送受信状態において動作し、放送リソースへのアクセスが許可される。放送外アプリは、放送信号に起動/終了等を制御されない状態で動作し、認証等に基づいて放送リソースへのアクセスが許可される。一般アプリは、放送信号とは独立に動作し、放送リソースへのアクセスが許可されない。
【0323】
図27で、放送マネージドアプリ2011であるApp1は、例えばHTML11~HTML14の4つの文書から構成される。放送外アプリ2012であるApp2は、例えばHTML21~HTML22の2つの文書から構成される。一般アプリ2013であるApp3は、例えばHTML31~HTML32の2つの文書から構成される。各HTML文書は、実線の矢印で示すリンクにより遷移可能である。例えばApp1のHTML13から、App2のHTML21や、App3のHTML31へ遷移可能となっている。破線の矢印はHTML文書間での遷移の例を示す。
【0324】
図27で、例えば前述の放送連携アプリランチャ画面でのユーザー操作2020に応じて、放送外アプリ2012であるApp2や、一般アプリ2013であるApp3が起動可能である。App2は例えばHTML21の読み込みで実行され、App3は例えばHTML31の読み込みで実行される。
【0325】
放送波2010による放送番組(例えば放送番組Aとする)の再生中における各アプリの単独での実行の場合の例は以下である。(a1)AITで放送マネージドアプリ2011であるApp1の起動が指示され、App1が起動及び実行される。App1は放送番組Aへのアクセスが許可される。そして同AITでApp1の終了が指示されると、App1が終了される。
【0326】
(a2)ユーザーの指示入力等の選択の操作に基づいて、放送連携アプリランチャ画面や、App1のHTML13からのリンク等により、放送外アプリ2012であるApp2の起動が指示され、App2が起動及び実行される。App2は放送番組Aへのアクセスが許可される。App2の終了が指示されるとApp2が終了される。(a3)同様に、ユーザーの選択の操作に基づいて、放送連携アプリランチャ画面や、App1のHTML13からのリンク等により、一般アプリ2013であるApp3の起動が指示され、App3が起動及び実行される。App3は放送番組Aへのアクセスが許可されない。App3の終了が指示されるとApp3が終了される。
【0327】
[放送マネージドアプリ起動時の動作シーケンス]
図28は、実施例7の放送受信装置100における、放送番組の視聴中で放送外アプリを実行中に、放送信号のAIT等により放送マネージドアプリの起動が要求された場合の制御の動作シーケンスを示す。なお以下では放送外アプリの場合で説明するが、一般アプリの場合も同様に可能である。図28では、PMT上の情報及びAITのアプリケーション制御コード903や起動優先度907等の情報により放送マネージドアプリ優先の起動が規定及び指示されているとする。
【0328】
放送受信装置100において、ユーザーによる放送番組の視聴中に、例えばユーザーによる放送連携アプリランチャ画面から任意の所望の放送外アプリを選択する操作に応じて、放送外アプリの起動が指示される。すると、放送受信装置100は、例えば放送番組画面に放送外アプリの実行画面を重畳して表示する(S1401)。S1401の状態で放送番組が切り替わること等により、放送信号中のPMTやAIT等の情報の内容が更新される。当該更新がされたとしても、放送外アプリは、その起動/終了等の動作が放送信号によっては制御されないため、実行状態が継続される。
【0329】
次に放送受信装置100は、主制御部101により第一分離部132で分離したPMTデータ列を取得し(S1402)、PMTに記述された起動優先度を確認する(S1403)。S1403の処理で、例えば放送マネージドアプリの起動優先度が高いことが確認される。すると、放送受信装置100は、アプリケーション制御部161により第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S1404)、取得したAITデータ列のアプリケーション制御コード903を確認する(S1405)。S1405の処理で、アプリケーション制御コード903が『自動起動』であった場合、更に放送受信装置100は、上記AITデータ列のアプリケーションプロファイル904を確認する(S1406)。S1406で、放送受信装置100は、上記AITに指定された放送マネージドアプリの実行可能を確認する。
【0330】
上記実行可能が確認された場合、放送受信装置100は、アプリケーション制御部161により、起動選択画面(後述の図30等)を映像表示部173に表示する(S1407)。起動選択画面は、実行中の放送外アプリと、自動起動を要求されている放送マネージドアプリとの起動/終了等に関する制御の動作、言い換えると起動対象や終了対象のアプリを、ユーザーに選択させるための情報を含む画面である。実施例7では、上記制御の動作の選択として、起動選択画面で、放送外アプリの実行を継続するか終了させるか、放送マネージドアプリを起動させるか否か等が選択できる。言い換えると、放送外アプリと放送マネージドアプリとの並列での実行を許容するか否か等が選択できる。
【0331】
ユーザーは、S1407で表示された起動選択画面において、自分の操作手段である携帯情報端末700や放送受信装置100のリモコン等を用いて、上記複数の種類のアプリの起動や終了に関する制御の動作を選択する(S1408)。放送受信装置100は、ユーザーの選択結果を指示入力として受け取る。放送受信装置100は、S1408のユーザーの選択結果に応じて、上記放送マネージドアプリの起動が選択されなかった場合(S1409-No)には、図28の本処理を終了する。即ちアプリケーション制御部161は、AITに指定された放送マネージドアプリの取得及び起動をしない。放送外アプリは実行が継続される。
【0332】
一方、上記放送マネージドアプリの起動が選択された場合(S1409-Yes)には、S1410へ進む。S1410では、放送受信装置100は、アプリケーション制御部161により、上記実行中の放送外アプリの動作を終了させる。
【0333】
次に送受信装置100は、AITのアプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づいてLAN通信部121を介し所定のサービス事業者サーバ400に対し放送マネージドアプリの配信要求を送信する(S1412)。S1412の配信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づいて、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送マネージドアプリを、LAN通信部421を介し配信する(S1412)。そして放送受信装置100は、アプリケーションエンジン162により、アプリケーション制御部161の制御に基づいてLAN通信部121を介し受信した上記放送マネージドアプリを起動する(S1413)。
【0334】
上記実施例では、S1409で放送マネージドアプリの起動が選択された場合にS1410で放送外アプリを終了させる制御を行っている。これに限定されず、以下の制御も可能である。放送受信装置100は、S1409中、またはその次に設けるステップで、放送外アプリの終了が選択されたかを確認する。放送受信装置100は、このステップでのユーザーの選択結果に応じて、放送外アプリの終了が選択された場合はS1410を実行し、選択されなかった場合はS1411へ進む。
【0335】
なお変形例として、上記S1407~S1410の起動確認及び放送外アプリの終了等の処理は、S1411~S1412で放送マネージドアプリを取得した後に行われるようにしてもよい。
【0336】
[制御例]
図29は、実施例7の図28の処理に対応した、放送番組並びに複数の種類のアプリの再生及び実行の制御例を示す。横軸は時間を示す。縦方向に、放送波の放送信号による放送番組の映像の再生及びAITによる制御指示と、(A)第1制御、(B)第2制御、(C)第3制御を関係付けて示す。(A)第1制御は、(A1)放送外アプリであるApp2の実行と、(A2)放送マネージドアプリであるApp1の実行とを示す。同様に、(B)第2制御は、(B1)App2の実行、(B2)App1の実行を示す。(C)第3制御は、(C1)App2の実行、(C2)App1の実行を示す。なお起動優先度は、前述のように、放送マネージドアプリであるApp1の方が放送外アプリであるApp2よりも高いとする。
【0337】
まず放送番組の再生の例として、時間t1からt3までの期間は放送番組Aが再生されている。t3からt4の時に放送番組Bへ切り換えられ、t4からt6までの期間は放送番組Bが再生されている。放送番組Bへの切り換えに伴い、AITで、放送番組Bに連携する放送マネージドアプリであるApp1の起動が指示されている。
【0338】
(A)第1制御の場合において、(A1)のように例えば時間t2でユーザー操作等により放送外アプリであるApp2が起動され、t2から実行されている。App2の実行中、t3でApp1の起動指示が発生したとする。この際、t3~t4で、ユーザー選択手段2601によるユーザー選択として、App2の継続かつApp1の起動が選択されている。放送受信装置100の複数アプリ実行制御手段2600は、ユーザー選択に従い、App2の実行を継続させたまま、(A2)のようにt4でApp1を起動し、これに対応させて画面の表示の状態を制御する。その後、例えばt4からt5の期間は、App1とApp2とが並列で実行され、t5でユーザー操作等によりApp2が終了されている。t5からt6の期間ではApp1の実行が継続され、t6の時にAITによるApp1の終了指示に従い、App1が終了されている。
【0339】
(B)第2制御の場合において、(B1)のようにt2からt3の期間ではApp2が実行されており、t3のApp1の起動指示に伴い、ユーザー選択として、App2の終了かつApp1の起動が選択されている。放送受信装置100は、ユーザー選択に従い、App2の実行を終了させ、(B2)のようにt4でApp1を起動する。その後、t4からt6の期間はApp1が実行されている。
【0340】
(C)第3制御の場合において、(C1)のようにt2からt3の期間ではApp2が実行されており、t3のApp1の起動指示に伴い、ユーザー選択として、App2の継続かつApp1の非起動が選択されている。放送受信装置100は、ユーザー選択に従い、App2の実行を継続させ、(C2)のようにt4でApp1を起動させず実行しない。その後、t4からt5の期間はApp2が実行されている。
【0341】
[起動選択画面]
図30は、実施例7で図28のS1407の処理により表示される起動選択画面の一例を示す。本画面は、メッセージボックス173g1が表示される。メッセージボックス173g1は、現在放送外アプリが実行中である旨、放送マネージドアプリの起動が指示されており当該起動が可能な状態である旨、及び当該起動を行うか否かをユーザーに確認し選択させる旨のメッセージの表示を含む。本例のメッセージボックス173g1は、当該起動の可否をユーザーに選択させるための『はい』及び『いいえ』ボタンを含む。
【0342】
メッセージボックス173g1が表示された状態で、ユーザーは、例えば前記連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いて『はい』または『いいえ』を選択する。即ちユーザーは、その時に放送マネージドアプリを起動したい場合は『はい』、放送外アプリの実行を継続したい場合は『いいえ』を選択する。本画面により、ユーザーは、任意の所望の放送外アプリを実行中の放送受信装置100で、新たに放送マネージドアプリを起動するか否か等を、その時の自分の都合や希望に応じて容易に選択できる。上記制御は、一般アプリの場合も同様に可能である。
【0343】
なお上記メッセージボックス173g1に代替して、前述の図12Aのアイコン173b0や他のマーク等を表示して、所定のユーザー操作を促し、当該操作により放送マネージドアプリの起動や放送外アプリの終了が制御される形態でもよい。例えば画面内の隅に放送マネージドアプリの起動の要求があることを表すマークやメッセージ等がOSDで表示されてもよい。当該アイコン等の表示後に所定のユーザー操作がされなかった場合は当該表示が消去される。
【0344】
図31は、他の起動選択画面の一例を示す。図31の起動選択画面は、メッセージボックス173g2が表示される。メッセージボックス173g2は、上記放送外アプリ及び放送マネージドアプリを含む複数の種類のアプリの起動や終了等に関する制御の動作をユーザーに選択させるためのメッセージ等の表示を含む。メッセージボックス173g2は、具体的な制御の選択肢の情報として、(1)放送外アプリを実行したまま放送マネージドアプリを起動する、(2)放送外アプリを終了して放送マネージドアプリを起動する、(3)放送マネージドアプリを起動しない、等を含む。
【0345】
メッセージボックス173g2が表示された状態で、ユーザーは、例えば前記連携制御アプリの基本画面741aのカラーキー741aeを用いて上記選択肢から選択する。例えば青は(1)、赤は(2)、黄は(3)の制御に対応する。上記画面によっても、ユーザーは、各アプリの終了や起動等を、その時の状況に応じて容易に選択できる。
【0346】
上記起動選択画面は、要求発生時に表示する形態に限らず、ユーザー設定時に表示する形態も可能である。この場合、放送受信装置100は、映像表示部173の画面に、例えば図25と同様にユーザー設定のメニューを表示し、当該メニューで上記(1)~(3)等の制御の選択肢を表示し、ユーザーによる選択の設定を可能とする。放送受信装置100は、要求発生時に、このユーザー設定情報に従い、制御を実行する。
【0347】
[複数のアプリの実行画面]
放送受信装置100は、上記放送外アプリを終了させて放送マネージドアプリを起動及び実行させる制御の場合、映像表示部173の画面の表示を前述の例と同様に制御する。即ち放送受信装置100は、例えば映像表示部173の画面に、放送番組の画面とは別の領域、または放送番組の画面内の一部の重なる領域に表示していた放送外アプリの実行画面を終了させて、放送マネージドアプリの実行画面を新たに表示する。
【0348】
また放送受信装置100は、上記放送外アプリの実行を継続させたまま放送マネージドアプリを起動し、即ち双方のアプリを並列で実行させる制御の場合、映像表示部173の画面の表示を以下のように制御してもよい。放送受信装置100は、例えば放送外アプリの実行画面と放送マネージドアプリの実行画面とで表示が全体的に重ならないように、双方または一方のアプリの実行画面のサイズや表示位置を適宜調整する。また双方の実行画面が一部の領域で重なるように調整されてもよい。
【0349】
放送受信装置100は、例えば実行中の放送外アプリの実行画面のサイズを、新たに起動される放送マネージドアプリの実行画面の表示の邪魔にならないように縮小する処理を施してもよい。逆に、新たに起動される放送マネージドアプリの実行画面のサイズが、実行中の放送外アプリの実行画面の表示の邪魔にならないように縮小されてもよい。また放送外アプリが一時的にアイコンにされ、放送マネージドアプリの実行画面のみが表示され、ユーザーによる放送外アプリのアイコンの選択操作により放送外アプリの実行画面の表示が復活されるようにしてもよい。また双方のアプリがアイコンにされ、ユーザーによるアイコンの選択に応じて実行画面が表示されるようにしてもよい。
【0350】
放送受信装置100は、例えば映像表示部173の画面内に放送番組の再生の画面を表示し、放送番組の再生の画面の一部の領域に放送外アプリの実行画面を重ねて表示し、更に放送外アプリの実行画面の中の一部の領域に、放送マネージドアプリの実行画面等を重ねて表示してもよい。また放送受信装置100は、映像表示部173の画面の全部または一部の領域を分割して放送番組並びに双方のアプリの実行画面を並列で表示してもよい。
【0351】
図32は、上記複数のアプリの並列の実行の制御例に対応した映像表示部173の画面例を示す。図32の画面は、放送番組の表示の画面173g上の一部の領域173g3に、新たに起動される放送マネージドアプリの実行画面が重ねて表示される。それと共に、その領域173g3内の一部の領域173g4に、実行中の放送外アプリの実行画面が縮小あるいはアイコン等で表示される。ユーザーにより173g4が選択操作された場合、領域173g3に放送外アプリの実行画面が拡大で表示され、逆に領域173g4に放送マネージドアプリの実行画面が縮小あるいはアイコン等で表示される。領域173g4は、放送マネージドアプリの起動指示がある旨のマークやメッセージ等が表示されてもよい。
【0352】
上記例のような画面により、ユーザーは、放送番組並びに複数の種類のアプリの実行の状況をわかりやすく把握及び認識できる。
【0353】
図33は、上記複数のアプリの並列の実行の制御例に対応した映像表示部173の他の画面例を示す。図33の画面は、分割された複数の領域に、放送番組の画面173gと、放送外アプリの実行画面173g5と、新たに起動される放送マネージドアプリの実行画面173g6と、起動選択等のための情報を表示する領域173g7とが並列で表示される。領域173g7は、放送マネージドアプリの起動指示がある旨のマークやメッセージ等が表示されてもよいし、図12Bの放送連携アプリランチャのようなアプリ一覧の情報が表示されてもよい。更に本画面は、2つ以上の放送外アプリや一般アプリ、2つ以上の放送マネージドアプリがある場合、各アプリの実行画面が並列で表示されてもよい。
【0354】
[効果等]
以上、実施例7の放送受信装置100によれば、放送受信装置100で放送外アプリや一般アプリの実行中に、AIT等によって放送マネージドアプリの起動の要求が発生した場合にも、各種の複数のアプリの起動や終了をユーザーの選択に応じて適宜制御することができる。即ち本実施例の放送受信装置100によれば、より付加価値の高い機能を実行可能である。ユーザーは、要求発生時の状況や都合に応じて、放送外アプリや放送マネージドアプリを選択して利用できる。
【0355】
なお実施例7の各制御や変形例、画面表示の制御方式等についていずれを採用するかについては、放送受信装置100等の仕様として規定されるか、あるいは放送受信装置100等に対するユーザーによる選択の設定を可能とする。
【0356】
実施例7の変形例として以下が可能である。第1の変形例として、図28のS1406までの処理の後に、S1407~S1408によるユーザー選択の確認をせずに、自動的に、S1410~S1413の放送外アプリの終了及び放送マネージドアプリの起動を行うようにしてもよい。同様に、S1406までの処理の後に、ユーザー選択の確認をせずに、自動的に、放送外アプリを継続させたまま放送マネージドアプリを起動させるように制御してもよい。同様に、放送外アプリや一般アプリの実行中には、ユーザー選択の確認をせずに、自動的に、放送マネージドアプリを起動しないように制御してもよい。当該変形例の場合、ユーザーは操作の手間が少ない。
【0357】
第2の変形例として、起動確認画面でのユーザー選択の指示入力の確認に限らず、前述の実施例6と同様に、放送受信装置100や携帯情報端末700でのユーザー設定を用いて、複数の種類のアプリの実行の制御を実現してもよい。例えば前述の機能設定メニュー等によるユーザー設定情報で、放送外アプリや一般アプリの実行中に放送マネージドアプリを起動させるか否か等を、ユーザーが好みに応じて選択して設定できる。放送受信装置100は、当該設定値をストレージ部110に記憶する。放送受信装置100は、放送外アプリ等の実行中に放送マネージドアプリの起動が要求された時、例えば上記S1407~S1409の処理の際、放送受信装置100のユーザー設定情報の内容を参照及び確認する。放送受信装置100は、その内容に従い、上記起動等の制御を判断及び決定する。当該変形例の場合、ユーザーは、自分の都合等に応じて適宜ユーザー設定を変更し、複数の種類の放送連携アプリを利用できる。
【0358】
携帯情報端末700のユーザー設定を用いる場合も同様に実現できる。実施例6と同様に、連携する携帯情報端末700の有無、あるいは連携する携帯情報端末700毎のユーザー設定に応じて、上記複数の種類のアプリの起動や終了等を柔軟に制御できる。
【0359】
他の変形例として、放送受信装置100は、上記図29の(B)第2制御に関連する制御例として、放送外アプリを途中で終了させて放送マネージドアプリを起動させた旨の情報を表示し、放送マネージドアプリを終了させた後、自動的に、または所定のユーザー操作により、上記途中で終了させていた放送外アプリを再び起動及び実行させてもよい。当該変形例の場合、ユーザーは、容易に放送外アプリの利用に戻ることができる。
【0360】
他の変形例として、放送受信装置100は、上記図29の(C)第3制御に関連する制御例として、放送マネージドアプリの起動の要求が来た時点では、ユーザー選択に従い、放送マネージドアプリを起動させずに保留とし、実行中の放送外アプリを継続する。その後、放送受信装置100は、例えば当該放送外アプリの終了後に、上記保留しておいた放送マネージドアプリを起動させる。この場合の画面表示の制御の例としては、放送外アプリの実行画面の隅等に放送マネージドアプリの起動の要求がある旨や、起動の保留の旨のメッセージやマーク等を表示する。これにより放送外アプリの終了及び放送マネージドアプリの起動をユーザーに促す。当該変形例の場合、ユーザーは、都合の良いタイミングで放送マネージドアプリの利用に移ることができる。
【実施例0361】
以下では、本発明の実施例8に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例1と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例1との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0362】
実施例8の放送受信装置100は、一旦終了させたアプリを再起動させる際に、ユーザーの選択に応じて、当該再起動を好適に制御する機能を有する。放送連携アプリの自動的な再起動は、技術的に可能であるが、制御上は望ましくない場合やユーザーにとって不便である場合がある。これに対し、実施例8の放送受信装置100は、放送連携アプリの再起動を可能とした上で、ユーザーによる再起動の許容の可否の選択に応じて、当該再起動を制御する。これにより、ユーザーによる誤操作での終了の場合等にも、ユーザーの選択に応じて再起動して対応できる。
【0363】
実施例8の放送受信装置100は、AIT等による優先及び自動の起動が指示されたアプリをユーザー操作等により終了させた場合で、AITによる起動の指示が継続されている場合に、以下のような制御を行う。即ち、(1)放送受信装置100は、ユーザーの選択に応じて、即ち指示入力やユーザー設定の確認に応じて、再起動を制御する。(2)放送受信装置100は、画面に、アプリの再起動をさせるかどうかを選択させるためのアイコン等の情報を表示し、ユーザーによる当該情報の選択によりユーザーが要求している場合にのみ、当該アプリを再起動させる。
【0364】
図34は、実施例8の放送受信装置100を含むシステム構成を示す。放送受信装置100は、アプリ再起動制御手段3400を有する。アプリ再起動制御手段3400は、ユーザー選択手段3401、及び記憶部3402を含む。ユーザー選択手段3401は、放送受信装置100や携帯情報端末700のユーザーの操作に基づいて、アプリの再起動の制御の動作に関する選択の操作を受け付ける。ユーザー選択手段3401は、実施例6等と同様に、放送受信装置100や携帯情報端末700の画面に対する指示入力やユーザー設定により実現される。
【0365】
アプリ再起動制御手段3400は、アプリの実行及び状況に関する情報を、アプリ実行情報3411として記憶部3402に記憶する。アプリ実行情報3411は、終了させたアプリに関する情報を保持するキャッシュデータを含む。アプリ再起動制御手段3400は、上記放送マネージドアプリの再起動に係わる状況が発生した場合及び時に、ユーザー選択手段3401によるユーザー選択に応じて、当該アプリの再起動をさせるか否か等を制御する。アプリ再起動制御手段3400は、当該アプリの再起動をさせる場合、アプリ実行情報3411を利用する。
【0366】
図35は、実施例8における、放送信号による放送番組の再生、AITによる指示、放送マネージドアプリの実行や制御、及びユーザー操作やユーザー選択、等の例を時間軸で関係付けて示す。
【0367】
本実施例の放送通信連携システムで使用される放送連携アプリの一種である放送マネージドアプリは、その起動/終了等の動作が、放送信号に含まれるAITのアプリケーション制御コード903等の情報に基づいて制御される。当該放送マネージドアプリの動作の制御は、勿論、ユーザーの指示操作等に基づいて行われてもよい。
【0368】
上記AIT等により、放送番組に連携する放送マネージドアプリの起動の動作を制御する場合、当該起動を指示するためのAITのアプリケーション制御コード903等の情報は、少なくとも放送番組の開始時の放送信号内に含まれる。更に当該情報は、放送番組の開始時だけでなく、放送番組の放映中に継続して放送信号内に含ませるようにしておく必要がある。その理由として、ユーザーは放送番組を常に放送番組の先頭から視聴するとは限らず、放送番組の途中から視聴を開始する場合もあるからである。途中から放送番組を再生する場合、その放送信号内に上記情報が含まれていないと、放送マネージドアプリは起動できない。
【0369】
よって、放送番組の放映中の最初から最後までの期間において、AIT等の情報が継続して送信されるようにする。例えば何秒かに1回等、定期的に当該情報が送信されてもよい。放送受信装置100は、上記放送信号に含まれるAIT等の情報を例えば定期的に参照及び取得して情報内容が更新されていないか確認する。これにより、ユーザーが途中から放送番組を視聴する場合等にも、放送マネージドアプリの起動を制御できる。
【0370】
一方、放送マネージドアプリの実行の終了を指示するためのアプリケーション制御コード903等の情報は、最低限には、当該アプリを終了させたいタイミング、例えば放送番組の終了時に、放送信号内に含ませるようにすればよい。また例えば放送番組の放映の途中の任意のタイミング、例えば放送局により指定する時点で、放送マネージドアプリを終了させる場合は、そのタイミングで放送信号に終了の指示の情報を含ませればよい。放送受信装置100は、当該終了の指示を受けると、放送マネージドアプリの実行を終了させる。
【0371】
また放送番組の放映の途中の任意のタイミング、例えばユーザーの操作に基づく時点で、放送マネージドアプリを終了させる場合、以下のような制御の動作が挙げられる。例えばユーザーによる携帯情報端末700やリモコン等を用いた、周波数チャンネルの変更、即ち再生するチャンネルないし番組の選択の操作、あるいはアプリ終了指示の操作等に基づいて、放送受信装置100は、放送マネージドアプリの実行を終了させる。
【0372】
図35のAITの例は、上記のように放送番組の放映中に継続的及び定期的に指示の情報を含ませる場合の例を示す。例えば放送番組Aに連携する放送マネージドアプリM1がある。放送番組Aの放映中である時間t1~t3の期間に、最初と最後を含め、AITが定期的に配信されている。t1の最初のAITは少なくとも放送マネージドアプリM1の自動の起動の指示を含む。t3の最後のAITは少なくとも放送マネージドアプリM1の自動の終了の指示を含む。これにより、(a)のように、t1~t3の期間で放送マネージドアプリM1が自動的に実行される。t1~t3の間、t2の時のように、同様にAITが配信されている。放送番組B及び放送マネージドアプリM2についても同様である。
【0373】
上記放送番組の放映の途中のタイミングでユーザーの指示操作に基づいて放送マネージドアプリが終了される場合もある。この場合にも、当該放送番組の放映の継続中は、放送信号に含まれるPMTやAIT等により、当該アプリを優先する自動起動が継続して指示されている場合がある。
【0374】
図35の(b)は、放送番組Bの途中で放送マネージドアプリM2を起動し、放送番組Bの途中で放送マネージドアプリM2を終了させる例である。(c)のユーザー操作で、例えば時間t5に、周波数チャンネル(ch)の変更により放送番組Bが再生されたとする。その後、例えば定期的な時間t6のAITによる放送マネージドアプリM2の起動の指示により、放送マネージドアプリM2が起動される。また、(c)のユーザー操作で、例えば時間t7に、周波数チャンネル(ch)の変更、あるいは放送マネージドアプリM2の終了の指示がされたとする。これにより、放送マネージドアプリM2が終了される。
【0375】
しかしながら、上記ユーザーの指示操作により放送マネージドアプリを終了させた場合、言うまでもなく、上記PMTやAIT等の記述に基づいて同一の放送マネージドアプリが自動的に再起動されることは好ましくない。例えば一旦アプリを終了させた後、すぐに定期的なAITの確認があり、そのAITの自動起動の指示に従い当該アプリが自動的に再起動されるようなことである。ユーザーからみると、アプリの終了を指示操作したにも係わらず、すぐにアプリが再起動されてしまう。よって、上記のような同一の放送マネージドアプリの自動的な再起動を不可にする構成が考えられる。
【0376】
一方、放送マネージドアプリを終了させるための指示操作が、ユーザーの誤操作である可能性等も考慮されるべきである。この可能性を考慮した場合、上記同一の放送マネージドアプリの自動的な再起動を一切不可とすることも好ましくない。ユーザーからみると、誤操作でアプリを終了させてしまった場合に、すぐに再起動ないし復元ができないので、不便である。
【0377】
実施例8の放送受信装置100は、上記アプリの再起動を考慮した制御を行う機能を有する。実施例8では、放送番組の途中の任意のタイミングでユーザーの指示操作等に基づいて放送マネージドアプリの実行が終了し、且つ、放送波に含まれるAIT等の情報により当該同一のアプリの優先の自動起動が継続して指示されている場合の、放送受信装置100の放送マネージドアプリの再起動の制御の例に関して説明する。
【0378】
図35の(d)は、(b)のように放送番組Bの途中で放送マネージドアプリM2を終了させたが、その後、時間t8のAITで起動の指示が継続してされているため、これにより放送マネージドアプリM2がすぐに再起動されるという場合を示す。
【0379】
図35の(e)~(g)は、実施例8の放送受信装置100による制御例を示す。実施例8では、(d)のような場合に対して、(e)のユーザー選択の確認がされる。これに応じて、(f)の第1制御では、放送マネージドアプリM2の再起動及び再実行をさせないように抑止される。また(g)の第2制御では、放送マネージドアプリM2の再起動及び再実行をさせるように制御される。(e)のユーザー選択は、画面での指示入力や、ユーザー設定情報の確認等である。
【0380】
[放送マネージドアプリ再起動時の動作シーケンス]
図36は、実施例8の放送受信装置100における放送マネージドアプリの再起動の処理を含む制御の動作シーケンスの一例を示す。同図36は、放送マネージドアプリが優先して起動されるように規定及び指示されている場合の、制御の動作の一連の流れを示す。放送受信装置100は、ユーザーによる放送番組の視聴の開始時に放送信号のAITに基づいて自動起動された放送マネージドアプリを、ユーザーの指示操作に応じて終了させる。更に放送受信装置100は、PMT及びAITを適宜確認し、ユーザーの選択に応じて、上記一旦終了させた放送マネージドアプリを再起動させるか否かを制御するに至る。
【0381】
図36で、放送受信装置100は、チューナ/復調部131によりユーザーの所望する周波数チャンネルの選局処理を行ってTSを取得する。すると、S1500で、放送受信装置100は、例えば前述の図7AのS101~S108と同様の処理を行う。即ち、放送受信装置100は、PMTから起動優先度を確認し、AITのアプリケーション制御コードによる自動起動等の指示を確認し、アプリケーションプロファイルから実行可能な状態を確認し、適宜事業者サーバ等から所定の放送連携アプリである放送マネージドアプリを取得する。放送受信装置100は、アプリケーションエンジン162によりアプリケーション制御部161の制御に基づいて放送マネージドアプリを起動する。
【0382】
S1500の処理の後、S1509で、放送受信装置100は、アプリケーション制御部161により、上記起動した放送マネージドアプリ及び状況に関する情報を、アプリ実行情報3411として、RAM104の一時記憶領域(図34の記憶部3402)に一時記憶、言い換えるとキャッシュする。S1509の処理は、前述のAITのキャッシュ情報908に従い行われてもよい。
【0383】
アプリ実行情報3411は、S1500の処理の際に取得した、PMTやAIT等の情報、当該放送マネージドアプリを構成するHTML文書のデータ、当該アプリに関する放送番組名やサービスID(周波数チャンネル)等の属性、等の情報を含む。なおこれらの情報を説明上、アプリ実行情報3411としているが、個別の情報の管理でも構わない。
【0384】
ここで図36では、ユーザーが放送番組の終了を待たずに、放送番組の途中の任意の所望のタイミングで、携帯情報端末700やリモコン等を用いて、上記放送マネージドアプリの終了を指示したとする(S1510)。これは図35では(c)のユーザー操作の時間t7に対応する。すると、放送受信装置100は、アプリケーションエンジン162により当該放送マネージドアプリの実行を終了する(S1511)。
【0385】
S1511で放送マネージドアプリを終了させると、放送受信装置100は、あらためて、主制御部101によりPMTデータ列を取得し(S1512)、アプリケーション制御部161によりAITデータ列を取得する(S1513)。S1512及びS1513での情報の取得については、図35にも示すように放送番組の放映中に継続的及び定期的に実行されているうちの1つとしてもよいし、放送受信装置100が即時に当該情報を取得及び参照する処理を行うとしてもよい。なおPMTの中にはAITを指し示す情報が含まれており、ここではPMT及びAITの両方を参照及び取得している。
【0386】
次に放送受信装置100は、S1514の処理で、上記S1513のAITの情報が、S1509の一時記憶した時と同じアプリの起動、例えば放送マネージドアプリを優先する自動起動、が指示されているかを確認する。言い換えると、S1514では、同じHTML文書の実行が指示されているかどうか、放送マネージドアプリによる表示内容が更新されているかどうか、が確認される。S1514で、S1513のAITの情報内容が、S1509の一時記憶時のアプリ実行情報3411のAITの情報内容と同一である場合、即ち、同じアプリの起動、同じ文書の実行が指示され、表示内容が未更新である場合(Yes)は、S1516へ進む。S1514で、S1513のAITの情報内容が、S1509の一時記憶時のアプリ実行情報3411のAITの情報内容と異なる場合、即ち、異なるアプリの起動、または異なる文書の実行が指示され、表示内容が更新されている場合(No)は、S1515へ進む。
【0387】
なお例えば放送番組の放映中に、放送信号に含まれるAITの情報内容が一部変更される可能性がある。例えば同じ放送連携アプリを構成する複数のHTML文書における、遷移可能なHTML文書のリンクの記述が変更される場合が挙げられる。あるいは、異なるアプリのHTML文書へ遷移可能なようにリンクの記述が変更される場合が挙げられる。S1514ではこのような変更の有無を含めて判断される。
【0388】
S1515へ進む場合、放送受信装置100は、S1511で終了した放送マネージドアプリを再起動させないように抑止を行う。この場合、放送受信装置100は、S1512及びS1513で取得された、変更されたPMT及びAITの情報内容により、あらためて、所定の放送マネージドアプリの起動ないし表示内容の更新等の処理を、図7AのS101~S108の処理と同様に行えばよい。そして図36の本処理が終了する。
【0389】
図37は、上記S1515の際に表示する画面の例である再起動抑止画面を示す。放送受信装置100は、上記S1515の際に図37のような画面及び情報を表示してもよい。図37の画面は、放送番組の画面173h上、例えば画面内の隅に、放送マネージドアプリの再起動を抑止したことを表す所定のマーク173h1、あるいはメッセージ等を表示する。これによりユーザーはアプリの再起動が抑止された状況を認識できる。
【0390】
一方、S1516へ進む場合、放送受信装置100は、S1511で終了させていた放送マネージドアプリを再起動するための制御を行う。S1516で、放送受信装置100は、S1511で終了した放送マネージドアプリをユーザーの選択の操作に応じて再起動させるための情報を、映像表示部173の画面に表示する。
【0391】
図38は、上記S1516で表示する画面の例である再起動確認画面を示す。本画面は、放送番組の画面173h上に、再起動の確認のためのメッセージボックス173h2を表示する。あるいは、本画面は、画面内の隅等に、再起動用のアイコン173h3を表示してもよい。放送受信装置100は、本画面の情報に対する、ユーザーによる選択の操作、言い換えると再起動するか否かを選択する指示入力の操作を受け付ける。メッセージボックス173h2は、放送マネージドアプリを再起動させるか否かの確認のメッセージ、『はい』及び『いいえ』のボタンを含む。放送受信装置100は、『はい』の選択の操作に応じて当該アプリを再起動させる。
【0392】
アイコン173h3は、所定の放送マネージドアプリを示すアイコンである。放送受信装置100は、当該アイコン173h3の選択の操作により当該アプリを再起動させる。アイコン173h3は、前述の図12Aのように起動可能な放送連携アプリをユーザーに認識させるアイコン173b0と同様としてもよい。また放送受信装置100は、メッセージボックス173h2やアイコン173h3を表示してから所定時間経過後、自動的にメッセージボックス173h2やアイコン173h3の表示を消去し、この場合は再起動をしないようにする。当該確認の情報の表示は所定時間継続されるので、画面内に残っているアイコン173h3をユーザーが選択する操作によりアプリの再起動ができる。ユーザーは、上記画面により、アプリを再起動するか否かをその時の自分の都合等に応じて容易に選択できる。
【0393】
図36のS1516の画面に対し、S1517では、ユーザーによる操作手段である携帯情報端末700やリモコン等を用いた、再起動用のアイコン173h3等を選択する操作を受ける。ここでは例えばユーザーが携帯情報端末700から画面の再起動用のアイコン173h3を選択したとする。メッセージボックス173h2の『はい』ボタンの選択でも同様である。放送受信装置100は、当該ユーザーの選択に従い、S1511で終了させた放送マネージドアプリの再起動を内部的に指示する。
【0394】
放送受信装置100は、放送マネージドアプリの再起動にあたり、まずS1518で、アプリケーション制御部161により、S1509で一時記憶していたアプリ実行情報3411における当該アプリを構成するHTML文書のデータを読み出す。更にS1519で、放送受信装置100は、アプリケーションエンジン162によりアプリケーション制御部161の制御に基づいて当該HTML文書を実行する。これにより、S1511で終了した放送マネージドアプリを再起動する。
【0395】
ユーザーは、S1510で指示してS1511で終了させた放送マネージドアプリを再起動させたくない場合、S1517で、操作手段を用いて再起動させない指示入力を行うか、または指示入力をせずにそのままとすればよい。例えばメッセージボックス173h2の『いいえ』ボタンの選択、前述の戻るキー741abの押下、等がある。これにより放送受信装置100は、内部的に再起動の指示を発生させず、再起動確認画面の表示も消去する。
【0396】
以上、実施例8の放送受信装置100によれば、放送番組の途中にユーザー操作等により放送マネージドアプリを終了し、且つ、放送波のAIT等の情報により同一のアプリの優先の自動起動が継続して指示されている場合等にも、ユーザーの選択に応じて当該アプリの再起動を好適に制御できる。ユーザーは、簡単な操作でアプリの再起動を行うか否かを制御できる。ユーザーは、誤操作の場合等にも、すぐにアプリを再起動できるので、利便性が高い。即ち本実施例の放送受信装置100によれば、より付加価値の高い機能を実行可能となる。
【0397】
実施例8の変形例として、S1516~S1519のアプリ再起動の処理は、実施例6と同様に、放送受信装置100や携帯情報端末700でのユーザー設定情報の確認に従って実行されてもよい。例えば放送受信装置100は、上記アプリの再起動の許容の可否に関するユーザー設定用の画面を提供し、ユーザーの操作に基づく設定値をストレージ部110(携帯情報端末700の場合はストレージ部710)に予め記憶する。放送受信装置100は、S1516の再起動確認画面の代わりに、上記放送受信装置100または携帯情報端末700での設定値を参照して確認する。放送受信装置100は、当該設定値で再起動が許容可である場合、当該アプリを再起動させる。
【0398】
実施例8の変形例として、放送受信装置100は、S1511の放送マネージドアプリを終了させる処理に代えて、画面での放送マネージドアプリの表示の透過度を調整及び制御する処理を行ってもよい。放送マネージドアプリの実行時の表示を透過度=0%とし、放送マネージドアプリの終了時の表示を透過度=100%とする。放送受信装置100は、S1511でアプリを終了させる際に、コンピュータのプロセスでは終了させずに維持し、画面でのアプリの実行画面の表示の透過度を100%に変更することによりユーザーに見えなくする。また放送受信装置100は、S1516~S1517でアプリを再起動させる際に、画面での当該アプリの表示の透過度を元の状態である0%に復元することによりユーザーに見えるようにする。この変形例の場合、S1518~S1519の処理の際に、一時記憶領域のアプリ実行情報3411のHTML文書を読み出して実行する処理等が必要無く、処理の負荷が低い。上記透過度は、0%、100%以外の値でもよい。
【実施例0399】
以下では、本発明の実施例9に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例8と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例8との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0400】
実施例9の放送通信連携システムで使用される放送マネージドアプリは、その起動/終了等の動作が、放送信号に含まれるAIT等の情報に基づいて制御されるだけでなく、放送信号に適宜含まれるイベントメッセージによるページ更新等のイベント動作制御が可能である。ページ更新とは、本実施例では、放送マネージドアプリの実行により表示部173に表示されたアプリケーション画面における、当該画面を構成する文字や画像等の情報の一部または全部が変更されること、あるいは、当該画面に対応するHTML文書からリンクされた他のアプリケーション画面に対応するHTML文書へ遷移すること、等である。当該ページ更新については、前述の図27でも、アプリ間及びHTML文書間の遷移として例示している。HTML文書とページとが対応する。更新は、アプリを構成するHTML文書が変更されることと対応する。
【0401】
放送波に含まれるAIT等により放送マネージドアプリの優先の自動起動が継続して指示されている場合、当該アプリのイベント動作制御のためのイベントメッセージも必要に応じて継続して放送波に含まれることになる。ユーザーが自らの判断により放送マネージドアプリを終了させた場合でも、当該放送波のイベントメッセージ等に基づいてページ更新等が行われる場合がある。この場合、終了の前後で、ページ更新によりアプリの実行及び表示の内容が変更されることになる。
【0402】
この場合、一旦終了させた放送マネージドアプリの再起動をユーザーが望む可能性を考慮すべきである。言い換えると、ページ更新により新たに提供されるページの情報をユーザーが閲覧したい可能性がある。実施例9の放送受信装置100は、上記ページ更新等の場合及び状況を考慮してアプリの再起動を好適に制御する機能を有する。
【0403】
[放送マネージドアプリ再起動時の動作シーケンス]
図39は、実施例9の放送受信装置100における、放送マネージドアプリが優先して起動するように指示されている場合の、放送マネージドアプリの再起動の制御の動作シーケンスの一例を示す。同図39で、放送受信装置100は、放送番組の視聴の開始時に自動的に起動した放送マネージドアプリをユーザーの指示操作により終了させる。更に放送受信装置100は、AIT等を適宜確認して情報内容が未更新である場合に、放送波から新たに取得したイベントメッセージに応じて、且つユーザーの選択に応じて、上記終了させた放送マネージドアプリを再起動させるか否かを制御する。
【0404】
図39で、S1600~S1615の処理は、図36のS1500~S1515の処理と同様である。放送波にはイベントメッセージが適宜含まれている。放送受信装置100は、S1600で、図7AのS101~S108と同様の処理を行うことにより、所定の放送マネージドアプリを起動する。S1600の後、放送受信装置100は、S1609で、起動した放送マネージドアプリに関する情報を、アプリ実行情報3411として、一時記憶領域に記憶する。
【0405】
一例として、S1609までで、ある放送マネージドアプリにおける第1ページ(例えば図27のApp1のHTML11)から第3ページ(例えばHTML13)までの部分が、ページ間の遷移を通じて実行され、ユーザーに閲覧されたとする。S1609では、この実行及び閲覧の内容がアプリ実行情報3411としてキャッシュされる。
【0406】
S1610では、ユーザーの操作により、放送番組の途中のタイミングで、放送マネージドアプリの終了を指示している。S1611で、放送受信装置100は、放送マネージドアプリの実行を終了する。S1612で、放送受信装置100は、あらためてPMTデータ列を取得し、S1613でAITデータ列を取得する。
【0407】
次にS1614で、上記S1613で取得したAITの情報が上記S1609で一時記憶したアプリ実行情報3411のAITの情報内容と同一ではない場合(No)、S1615に進む。この場合、S1611で終了した放送マネージドアプリを再起動させない。S1615では、S1612及びS1613で取得した、更新されたPMT及びAITにより、あらためて所定の放送マネージドアプリの起動の処理が行われる。
【0408】
一方、S1613で取得したAITの情報がS1609で一時記憶したアプリ実行情報3411のAITの情報内容と同一である場合(Yes)、S1616へ進み、S1611で終了した放送マネージドアプリを再起動させるための制御が行われる。S1616以降、実施例9の放送受信装置100は、周波数チャンネルが変更されるか、あるいは、放送波に含まれるPMTやAIT等の情報の更新が行われるまで、放送波に含まれるイベントメッセージの監視及び取得を行う。なお放送受信装置100は、周波数チャンネルの変更、あるいは放送波に含まれるPMTやAIT等の情報が更新された場合、処理を上記S1615に移行し、同様の処理を行う。イベントメッセージは例えばAIT等と同様に定期的に配信されてもよい。放送受信装置100は、イベントメッセージの取得を例えば定期的に行ってもよい。
【0409】
一例として、S1616では、イベントによるページ更新として、放送マネージドアプリの第4ページ(図27のApp1のHTML14)以降の部分への遷移及び表示が指示されているとする。ユーザーは、第4ページ以降の部分を未閲覧である。
【0410】
S1616で、放送受信装置100は、アプリケーション制御部161により第一分離部132で分離したイベントメッセージを取得する。次に放送受信装置100は、取得したイベントメッセージを解析し、解析結果を判断する。S1617で、放送受信装置100は、S1616で取得したイベントメッセージが、S1611で終了させた放送マネージドアプリに対して、ページ更新等を指示するものかどうかを確認する。S1617で、イベントがページ更新等の指示ではなかった場合(No)、図39の本処理を終了する。即ちS1611で終了された放送マネージドアプリは再起動されない。
【0411】
一方、S1617で、イベントがページ更新等の指示であった場合(Yes)、S1618へ進み、S1611で終了させた放送マネージドアプリを再起動させる制御を行う。S1618で、放送受信装置100は、S1609で一時記憶したアプリ実行情報3411のHTML文書を読み出す。当該文書はページ更新前のものである。更にS1619で、放送受信装置100は、S1616で取得したイベントメッセージをアプリケーションエンジン162に送信し、アプリケーションエンジン162により、アプリケーション制御部161の制御に基づいてS1618で読み出したHTML文書を実行する。放送受信装置100は、S1619の処理の際、S1616のイベントメッセージの指示内容をHTML文書に適用することでページ更新を反映させる。これによりS1611で終了された放送マネージドアプリが再起動される。当該再起動によるアプリの画面の表示内容はページ更新後の状態である。
【0412】
一例として、上記再起動後の放送マネージドアプリの画面の表示内容は、第4ページ以降の部分が表示される。ユーザーは、終了前に未閲覧であった第4ページ以降の部分を再起動後に閲覧できる。
【0413】
上記再起動の際、放送受信装置100は、上記ページ更新後の新たなページ(例えば第4ページ)へ自動的に遷移して表示するように制御してもよい。またこの際、放送受信装置100は、ページ更新の発生の旨や、新たなページに遷移した旨のメッセージ等を画面に表示してもよい。この場合、ユーザーはページ間の遷移等の操作の手間が少ない。
【0414】
また上記再起動の際、放送受信装置100は、上記ページ更新前のページ(例えば第3ページ)を復元するように表示を制御し、画面にページ更新の確認のメッセージ等を表示し、ユーザーの操作に従い、ページ更新後の新たなページ(例えば第4ページ)へ遷移させるように制御してもよい。この場合、ユーザーはページ更新の状況を認識しやすい。
【0415】
図40は、ページ更新の場合の再起動に関してユーザーに確認し、ユーザー選択に応じて再起動をさせる場合の画面の例である更新確認画面を示す。放送受信装置100は、例えばS1617でイベントがページ更新の場合に、図40のような画面を表示する。本画面は、メッセージボックス173h4を表示する。メッセージボックス173h4は、放送マネージドアプリのページ内容が更新されている旨のメッセージ、及び再起動するか否かを選択させるボタンを含む。放送受信装置100は、本画面で再起動が選択された場合、アプリを再起動させる。本画面により、ユーザーは、状況を認識しやすく、その時の状況に応じてアプリを再起動させ、更新されたページ内容を閲覧できる。
【0416】
以上、実施例9の放送受信装置100によれば、一旦終了させた放送マネージドアプリについて、放送波から取得したイベントメッセージによるページ更新等に応じて、且つユーザー選択に応じて、当該放送マネージドアプリの再起動を好適に制御できる。即ち本実施例の放送受信装置100によれば、より付加価値の高い機能を実行可能となる。
【0417】
実施例9の変形例として、放送受信装置100は、上記S1616~S1619の処理、即ちイベントメッセージによるページ更新を反映したアプリの再起動の処理について、実施例6と同様に、放送受信装置100や携帯情報端末700でのユーザー設定情報の確認に従って実行してもよい。例えば放送受信装置100は、上記アプリの再起動の許容の可否及びイベントによるページ更新の場合の再起動に関するユーザー設定用の画面を提供し、ユーザーの操作に基づく設定値を記憶する。放送受信装置100は、S1616のイベントメッセージの取得の際、上記設定値を確認し、再起動させるか否かを決定する。
【0418】
以上、本発明の実施形態を実施例1~9を用いて説明したが、本発明の技術を実現する構成は前記実施例に限らず様々な変形例が可能である。例えばある実施例の構成の一部を他の実施例の構成と置き換えができ、ある実施例の構成に他の実施例の構成の追加もできる。これらは全て本発明の範疇に属する。また文中や図中に現れる数値やメッセージ等もあくまで一例であり、異なるものを用いても本発明の効果を損わない。前述した本発明の機能等は、それらの一部または全部が例えば集積回路での設計等によりハードウェアで実現されてもよいし、マイクロプロセッサユニット等が夫々の機能等を実現する動作プログラムを解釈して実行すること等によりソフトウェアで実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの併用で実現されてもよい。また図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示し、必ずしも製品上の全ての制御線や情報線を示しているとは限らず、実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0419】
なお放送受信装置100を制御する前述のソフトウェアは、製品出荷の時点で予め放送受信装置100のROM103やストレージ部110等に格納された状態でもよい。製品出荷後にインターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部121を介して取得するものでもよい。またメモリカードや光ディスク等に格納されたソフトウェアが拡張インタフェース部124等を介して取得されてもよい。同様に、携帯情報端末700を制御するソフトウェアは、製品出荷の時点で予め携帯情報端末700のROM703やストレージ部710等に格納された状態でもよい。製品出荷後にインターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部721若しくは移動体電話網通信部722等を介して取得されるものでもよい。またメモリカードや光ディスク等に格納されたソフトウェアが拡張インタフェース部724等を介して取得されてもよい。
【符号の説明】
【0420】
100:放送受信装置、132:第一分離部、133:第一映像復号部、134:第一音声復号部、135:第一字幕復号部、141:データ放送受信処理部、142:データ放送エンジン、151:ストリーミング受信処理部、152:第二分離部、153:第二映像復号部、154:第二音声復号部、155:第二字幕復号部、161:アプリケーション制御部、162:アプリケーションエンジン、171:映像重畳部、172:音声選択部、173:映像表示部、174:スピーカ、175:映像出力部、176:音声出力部、181:提示同期制御部、191:端末連携制御部、300:放送局サーバ、400:サービス事業者サーバ、500:その他のアプリケーションサーバ、600:移動体電話通信サーバ、600b:基地局、700:携帯情報端末、3400:アプリ再起動制御手段、3401:ユーザー選択手段、3402:記憶部、3411:アプリ実行情報。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図13D
図14
図15
図16A
図16B
図17
図18A
図18B
図18C
図18D
図19A
図19B
図19C
図19D
図19E
図19F
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40