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  • 特開-容器搬送装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022016975
(43)【公開日】2022-01-25
(54)【発明の名称】容器搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/30 20060101AFI20220118BHJP
【FI】
B65G47/30 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020119996
(22)【出願日】2020-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】000253019
【氏名又は名称】澁谷工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】西納 幸伸
(72)【発明者】
【氏名】矢野 竜也
【テーマコード(参考)】
3F081
【Fターム(参考)】
3F081AA18
3F081BD15
3F081BF02
3F081CC01
3F081DA02
3F081DA10
3F081DB03
(57)【要約】
【課題】扁平な断面形状を有する容器を適正に搬送可能な容器搬送装置を提供する。
【解決手段】容器搬送装置は、胴部断面が扁平形状を有し底面に扁平形状の長手方向に沿った凹部が形成された容器Cを1列で搬送する。容器搬送装置は、間隔をあけて並設される一対の搬送コンベヤ24A、24Bと、搬送コンベヤ24A、24B上を搬送される容器Cの両側面を案内するガイド部材36と、搬送コンベヤ24A、24Bの間にあって、搬送コンベヤ24A、24Bの搬送面より上方に設けられ、容器Cの凹部に係合して容器Cを案内するレール42とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部断面が扁平形状を有し底面に扁平形状の長手方向に沿った凹部が形成された容器を1列で搬送する、所定間隔をあけて平行に配置された一対の搬送コンベヤと、
前記一対の搬送コンベヤ上を搬送される前記容器の両側面を案内するガイドと、
前記一対の搬送コンベヤの間にあって、前記一対の搬送コンベヤの搬送面より上方に設けられ、前記凹部に係合し前記容器を案内するレールと
を備えることを特徴とする容器搬送装置。
【請求項2】
上流側に配置される第1の前記一対の搬送コンベヤと、下流側に配置される第2の前記一対の搬送コンベヤとを備え、前記第2の一対の搬送コンベヤの上流部が、前記第1の一対の搬送コンベヤの下流部に隣接して並設され、当該並設区間において、前記第1の一対の搬送コンベヤの前記レールと前記第2の一対の搬送コンベヤの前記レールとを接続する接続レールを、前記第1の一対の搬送コンベヤと前記第2の一対の搬送コンベヤに交差させて配置したことを特徴とする請求項1に記載の容器搬送装置。
【請求項3】
前記並設区間において、前記一対の搬送コンベヤの間の隙間を埋める支持部材が配置されたことを特徴とする請求項2に記載の容器搬送装置。
【請求項4】
前記支持部材が、前記搬送コンベヤと同じ高さに配置されるコンベヤであり、前記搬送コンベヤと同速で駆動されることを特徴とする請求項3に記載の容器搬送装置。
【請求項5】
前記支持部材が、前記搬送コンベヤと同じ高さに配置される固定のプレートであることを特徴とする請求項3に記載の容器搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガイド内に沿って容器を搬送する容器搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ボトルにラベルを貼着するラベル装着システムでは、多数のボトルをガイド内に沿って一列に連続的に搬送し、供給タイミングを調整するスクリューコンベヤを介してラベラーへとボトルを供給している(特許文献1参照)。このようなラベル装着システムでは、スクリューコンベヤの手前の集積区間で、ボトルが蓄積され、先頭のボトルに大きな押圧力が作用する。特許文献1では、スクリューコンベヤよりも上流側のコンベヤに順逆両方向に搬送可能な両方向搬送コンベヤを設けることで押圧力を制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-071970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、円筒断面形状を有するボトルに対してラベリングが行われた。しかし、容器の形状や材質は多様化しており、特許文献1の構成では、適正な搬送が行えない場合があり得る。例えば、扁平な断面形状を有する容器を搬送する場合、押圧力により集積区間で容器同士がガイドの間で詰まって動かなくなることが考えられる。特に容器が柔らかい素材で形成される場合、そのような問題が発生する可能性が高くなる。
【0005】
本発明は、扁平な断面形状を有する容器を適正に搬送可能な容器搬送装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の発明である容器搬送装置は、胴部断面が扁平形状を有し底面に扁平形状の長手方向に沿った凹部が形成された容器を1列で搬送する、所定間隔をあけて平行に配置された一対の搬送コンベヤと、前記一対の搬送コンベヤ上を搬送される前記容器の両側面を案内するガイドと、前記一対の搬送コンベヤの間にあって、前記一対の搬送コンベヤの搬送面より上方に設けられ、前記凹部に係合し前記容器を案内するレールとを備えることを特徴としている。
【0007】
本発明の第2の発明である容器搬送装置は、第1の発明において、上流側に配置される第1の前記一対の搬送コンベヤと、下流側に配置される第2の前記一対の搬送コンベヤとを備え、前記第2の一対の搬送コンベヤの上流部が、前記第1の一対の搬送コンベヤの下流部に隣接して並設され、当該並設区間において、前記第1の一対の搬送コンベヤの前記レールと前記第2の一対の搬送コンベヤの前記レールとを接続する接続レールを、前記第1の一対の搬送コンベヤと前記第2の一対の搬送コンベヤに交差させて配置したことを特徴としている。
【0008】
本発明の第3の発明である容器搬送装置は、第2の発明において、前記並設区間において、前記一対の搬送コンベヤの間の隙間を埋める支持部材が配置されたことを特徴としている。
【0009】
本発明の第4の発明である容器搬送装置は、第3の発明において、前記支持部材が、前記搬送コンベヤと同じ高さに配置されるコンベヤであり、前記搬送コンベヤと同速で駆動されることを特徴としている。
【0010】
本発明の第5の発明である容器搬送装置は、第3の発明において、前記支持部材が、前記搬送コンベヤと同じ高さに配置される固定のプレートであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、扁平な断面形状を有する容器を適正に搬送可能な容器搬送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態である容器搬送装置の全体の配置を示す平面図である。
図2】第1、第2搬送装置の横断面図および局所的な平面図である。
図3】第1、第2搬送装置上を搬送される容器Cの状態を示す平面図である。
図4】第1搬送部、第2搬送部の並設区間の平面図、およびその内部構成を示す一部分解図である。
図5図4の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態である容器搬送装置の全体の配置を示す平面図である。
【0014】
本実施形態の容器搬送装置10は、扁平な断面形状を有する容器Cを一列で搬送する第1搬送部12と第2搬送部14を備える。第2搬送部14は、第1搬送部12の下流側に配置され、第2搬送部14の上流部は第1搬送部12の下流部と所定区間(並設区間A)に亘り一体化される。第2搬送部14の下流部には、インフィードスクリュー16が配置され、その下流端において容器Cを供給ホイール18へ一定のタイミングで受け渡す。供給ホイール18に受け渡された容器Cは、所定の向きでラベラ20に受け渡される。ラベラ20では、容器Cの所定位置にラベルが貼付され、ラベルが貼付された容器Cは、排出ホイール22を介して排出コンベヤ24へと受け渡される。
【0015】
図2(a)は、第1搬送部12または第2搬送部14の横断面図であり、図2(b)は、第1搬送部12または第2搬送部14の局所的な平面図である。また、図3は、第1、第2搬送部12、14上を搬送される容器Cの状態を示す平面図である。なお、第1、第2搬送部12、14の構成は基本的に同じであり、並設区間Aを除き同一の構成である。
【0016】
第2搬送部12、14は、各々一対の搬送コンベヤ24A、24Bを備え、容器Cは、一対の搬送コンベヤ24A、24Bによって底面を支持され搬送される。搬送コンベヤ24A、24Bは例えば、トッププレート26を備える無端チェーンコンベヤであり、所定間隔をあけて平行に配置される。
【0017】
搬送コンベヤ24A、24Bの搬送面を構成する上側のスパンのチェーンは、搬送方向に沿って所定間隔毎に幅方向に掛け渡されるステー28に設けられたチェーンガイド30A、30B上をそれぞれ走行する。一方、復路となる下側のスパンのチェーンは、リターンローラ32A、32Bにより支持される。なお、ステー28やリターンローラ32A、32Bは、搬送コンベヤ24A、24Bのフレーム34によって支持される。
【0018】
搬送コンベヤ24A、24Bの上方には、それぞれ容器Cの側面を両側から支持し、搬送される容器Cを搬送コンベヤ24A、24Bに沿ってガイドするガイド部材36が配置される。ガイド部材36は、各搬送コンベヤ24A、24Bの外側の辺に沿って延在し、例えば支持ロッド38によってそれぞれ外側から支持される。支持ロッド38は、フレーム34の外側面に取り付けられた支持部材40に進退可能に保持される。すなわち、ガイド部材36の幅方向の位置は、容器Cの寸法に合わせて支持部材40に対する支持ロッド38の位置を変更することにより調整可能である。
【0019】
本実施形態の第1、第2搬送部12、14で搬送される容器Cは、柔らかい樹脂製の容器であり、液体やゾル状、ゲル状などの内容物が充填されている。容器Cは、例えば略楕円形の水平断面形状を有し、容器Cの底面には、楕円形断面形状の長手方向に沿った凹部Rが形成されている。
【0020】
ガイド部材36の間隔(位置)は、容器Cの楕円断面の短軸方向の幅に合わせて調整されており、容器Cは長軸方向を搬送方向に向けて搬送コンベヤ24A、24B上に置かれる。したがって、凹部Rにより2分割される容器Cの底面は、それぞれ搬送コンベヤ24A、24Bによって支持される。
【0021】
また、本実施形態の第1、第2搬送部12、14は、容器Cの凹部Rに係合するレール42を備える。レール42は、搬送中の容器Cの凹部Rに係合するように、搬送コンベヤ24A、24Bの隙間の上方に搬送方向に沿って設置される。レール42は、搬送方向に所定の間隔で配置される支柱42Aにより下方から支持され、支柱42Aは、搬送コンベヤ24A、24Bの間の隙間から上下に延出し、支柱42Aの下端はプレート42Bにより支持される。プレート42Bは、スペーサ42Cを介してボルト42Dなどの締結具を用いてステー28の下面に取り付けられる。
【0022】
レール42は、一対のガイド部材36間を搬送される容器Cの向きをガイド部材36内で維持するように、すなわち底面長手方向が搬送方向に維持されるように機能する。レール42の高さは、容器Cの凹部Rの深さに応じて調整可能であり、本実施形態では、スペーサ42Cの厚さを変更することで、レール42の高さが調整される。なお、レール42の高さを調整する構成としては、スペーサ42Cの厚さを変更する構成に限らず、例えば支柱42Aをプレート42Bに対して昇降可能に取り付けても良いし、その他様々な構成が採用可能である。
【0023】
図4(a)、図4(b)は、第1搬送部12、第2搬送部14の並設区間Aの平面図、およびその内部構成を示す一部分解図であり、図5はその拡大図である。なお、図4図5では、搬送コンベヤ24A、24Bに斜線が施されている。
【0024】
並設区間Aにおいて、第1搬送部12、第2搬送部14のフレーム34は一体化され、第1搬送部12の一対の搬送コンベヤ24A、24Bの下流部と、第2搬送部14の一対の搬送コンベヤ24A、24Bの上流部が隣接して平行に配置される。すなわち、第1搬送部12の搬送コンベヤ24Aの下流部の側辺と第2搬送部14の搬送コンベヤ24Bの上流部の側辺が隣接するように配置される。
【0025】
第1搬送部12のレール42は、略並設区間Aよりも上流側に設けられ、第2搬送部14のレール42は、略並設区間Aよりも下流側に設けられる。並設区間Aにおいては、第1搬送部12のレール42と第2搬送部14のレール42との間に、第1搬送部12の搬送コンベヤ24Aと第2搬送部14の搬送コンベヤ24Bとを交差して接続レール43が配置されている。接続レール43の上流端は図5に示すように第1搬送部12のレール42の下流端とわずかに間隔が開けられた接近した状態で配置されるとともに、接続レール43の下流端は図示はしないが第2搬送部14のレール42の上流端とわずかに間隔が開けられた接近した状態で配置されている。これにより第1搬送部12のレール42の下流端と、第2搬送部14のレール42の上流端とが、接続レール43により滑らかに連絡される。
【0026】
並設区間Aにおいて、容器Cは接続レール43に沿って第1搬送部12の搬送コンベヤ24A、24Bから第2搬送部14の搬送コンベヤ24A、24Bへと斜めに幅方向に移動する。そのため容器Cは、対をなす搬送コンベヤ24A、24Bの間に設けられた所定間隔の隙間の上を斜めに横切ることとなる。なお、並設区間Aにおいては図示していないが、第1搬送部12や第2搬送部14と同様に容器Cの側面を支持するガイド部材36が接続レール43に沿って配置されており、並設区間Aにおいて容器Cはガイド部材36と接続レール43によって支持されつつ搬送される。
【0027】
本実施形態の容器搬送装置10では、並設区間Aを斜めに横切る容器Cの底面が、第1搬送部12、第2搬送部14において対をなす搬送コンベヤ24A、24Bの隙間と干渉しないように、対をなす搬送コンベヤ24A、24Bの間の隙間を埋めるように、搬送コンベヤ24A、24Bと同じ高さにトップチェーンコンベヤ44(請求項4のコンベヤ)がそれぞれ設けられる。
【0028】
また、並設区間Aの下流部には、第1搬送部12の一対の搬送コンベヤ24A、24Bの原動スプロケット46A、46Bが配置され、並設区間Aの上流部には、第2搬送部14の対の搬送コンベヤ24A、24Bの従動プーリ48A、48Bが配置される。原動スプロケット46A、46Bはモータ50により回転される原動軸52に各々一体的に取り付けられ、従動プーリ48A、48Bは、従動軸54にそれぞれ取り付けられる。
【0029】
更に、本実施形態では、第1、第2搬送部12、14のトップチェーンコンベヤ44が各々原動軸52の原動スプロケット56A、56Bおよび従動軸54の従動プーリ58A、58Bに掛け回される。すなわち、原動スプロケット56A、56Bは、原動スプロケット46A、46Bと同じ外径を有し、第1搬送部12のトップチェーンコンベヤ44を駆動する原動スプロケット56Aは、第1搬送部12の搬送コンベヤ24A、24Bの間の隙間に合わせて原動スプロケット46A、46Bの間に配置され、第2搬送部14のトップチェーンコンベヤ44を駆動する原動スプロケット56Bは、第2搬送部14の搬送コンベヤ24A、24Bの間の隙間に合わせて配置される。
【0030】
また、従動プーリ58A、58Bは、従動プーリ48A、48Bと同じ外径を有し、第1搬送部12のトップチェーンコンベヤ44の従動プーリ58Aは、第1搬送部12の搬送コンベヤ24A、24Bの間の隙間に合わせて配置され、第2搬送部14のトップチェーンコンベヤ44の従動プーリ58Bは、第2搬送部14の搬送コンベヤ24A、24Bの間の隙間に合わせて従動プーリ48A、48Bの間に配置される。なお、第1搬送部12の従動プーリ(不図示)は、第1搬送部12の上流端に設けられ、第2搬送部14の原動スプロケット(不図示)は、第2搬送部14の下流端に設けられる。
【0031】
以上のように、本実施形態の容器搬送装置によれば、扁平な断面形状を有する容器の底面に設けられた長手方向の溝を搬送軌道に沿ったレールと係合させることで、扁平断面形状を有する容器を常に適正な向きに維持して搬送することができる。これにより、インフィードスクリューの手前などで容器が集積されても、その押圧力により容器同士が引っ掛かることを防止できる。
【0032】
また本実施形態では、第1、第2搬送部を並設した区間においても接続レールにより容器は、適正に第1搬送部から第2搬送部へとガイドされる。また、対をなす搬送コンベヤ間の隙間に搬送コンベヤと同じ高さ、同じ速度で走行するトップチェーンコンベヤを設けることで、接続レールにガイドされて斜めに横切る容器の底面が搬送コンベヤ間の隙間と干渉して搬送される容器の姿勢が崩れたり、隙間に引っ掛かったりすることが防止される。
【0033】
なお、本実施形態では略楕円断面形状を有する容器を例に説明を行ったが、搬送対象が、扁平な断面形状を有し、底面に長手方向に沿った凹部を備える容器であれば本発明を適用することができる。
【0034】
本実施形態では、対をなす搬送コンベヤの間の隙間を、同じ高さのトップチェーンコンベヤで埋めたが、例えば固定プレートを支持部材として搬送面と同じ高さに配置して隙間を埋めてもよい。また、本実施形態では、並設区間において接続レールを上流と下流に配置されたレールとわずかに間隔を開けた状態で配置したが密着させて配置しても良いし、上流と下流に配置された両方のレールもしくはどちらか一方のレールと溶接等によって接続しても良い。
【符号の説明】
【0035】
10 容器搬送装置
12 第1搬送部
14 第2搬送部
16 インフィードスクリュー
20 ラベラ
24A、24B 搬送コンベヤ
42 レール
43 接続レール
44 トップチェーンコンベヤ
A 並設区間
C 容器
図1
図2
図3
図4
図5