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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022169897
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】マネジメント支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20221102BHJP
   G06Q 10/10 20120101ALI20221102BHJP
【FI】
G06Q10/06 332
G06Q10/10 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021075604
(22)【出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】519056349
【氏名又は名称】安村 明史
(74)【代理人】
【識別番号】100108947
【弁理士】
【氏名又は名称】涌井 謙一
(74)【代理人】
【識別番号】100117086
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 典弘
(74)【代理人】
【識別番号】100124383
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一永
(74)【代理人】
【識別番号】100173392
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 貴宏
(74)【代理人】
【識別番号】100189290
【弁理士】
【氏名又は名称】三井 直人
(72)【発明者】
【氏名】安村 明史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA08
5L049AA10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】種々の業務、タスクを実行する複数の構成メンバーからなるグループにおいて、リーダとなる者とその他の者との間で、両者の間で互いに納得感ある妥当な評価を行えるようするマネジメント支援システムを提供する。
【解決手段】マネジメント支援システムにおいて、コンピュータからなるサーバ装置1は、所定の内容・種類の仕事(業務)の執行を指示すべく作成された職務執行指示文書の内容及び職務執行指示文書による指示内容に対する仕事(業務)の執行に関する職務執行報告・連絡文の内容を、構成メンバー一人一人があらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報を参照して適正化し、かつ、評価することで、業務、タスクの実行についての深い理解と意思の一致を可能にし、納得感ある妥当な評価を行えるようにし、グループでの業務、タスクの実行を効率的、効果的に実行できるようにする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上司と前記上司以外の複数の部下という複数のメンバーから構成されているグループにおける複数の前記部下の中の所定の前記部下に対して所定の内容・種類の仕事を指示すべく前記上司が入力した職務執行指示文書ドラフトを分析し、
前記職務執行指示文書ドラフトを入力した前記上司があらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報及び/又は前記職務執行指示文書ドラフトを受け取る前記部下があらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報とに基づき、
前記仕事の内容・種類ごとにあらかじめ作成されて定型化されている複数の職務執行指示文書例文における前記職務執行指示文書例文のそれぞれに含まれている文言について複数の前記性格タイプごとに置き換えることが望ましいとしてあらかじめ設定されている同一意味内容の好ましい文言である好適文言に関する情報に基づいて、
前記職務執行指示文書ドラフトに含まれている文言を、前記好適文言に変換することで前記職務執行指示文書ドラフトを修正・適切化した後の適切化職務執行指示文書を作成する適切化職務執行指示文書作成処理部と、
前記職務執行指示文書ドラフトを入力してきた前記上司による前記職務執行指示文書ドラフトの内容に対して評価を下す職務執行指示文書ドラフト評価処理部と、
前記適切化職務執行指示文書での指示に対して前記部下が作成して入力してきた職務執行報告・連絡文を取得し、複数の前記職務執行指示文書例文のそれぞれに対してあらかじめ作成されている前記部下が行う報告・連絡の文章である職務執行報告・連絡文書例文に関する情報及び、
前記職務執行指示文書ドラフトを入力した前記上司があらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報及び/又は前記職務執行指示文書ドラフトを受け取る前記部下があらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報とに基づいて、
前記職務執行報告・連絡文を作成して入力してきた前記部下による前記職務執行報告・連絡文の内容に対して評価を下す職務執行報告・連絡文評価処理部と備えている
マネジメント支援システム。
【請求項2】
前記職務執行指示文書ドラフト評価処理部は、最低位から最高位まで複数段階に分かれている複数段階評価のどの段階に属する内容であるかを評価する請求項1記載のマネジメント支援システム。
【請求項3】
前記職務執行指示文書ドラフト評価処理部は、前記好適文言に変換した前記職務執行指示文書ドラフトに含まれている文言の数に応じて前記評価を行う請求項1又は2記載のマネジメント支援システム。
【請求項4】
前記職務執行報告・連絡文評価処理部は、最低位から最高位まで複数段階に分かれている複数段階評価のどの段階に属する内容であるかを評価する請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のマネジメント支援システム。
【請求項5】
前記職務執行報告・連絡文評価処理部は、前記職務執行報告・連絡文評価処理部は、前記部下が作成して入力してきた前記職務執行報告・連絡文を、複数の前記職務執行指示文書例文のそれぞれに対して部下が行う報告・連絡の文章の例としてあらかじめ作成されている職務執行報告・連絡文書例文と対比し、前記職務執行指示文書を作成した前記上司の前記性格タイプ及び/又は職務執行報告・連絡文書を作成する前記部下の前記性格タイプを考慮して前記評価を行う請求項1~4のいずれか一項に記載のマネジメント支援システム。
【請求項6】
前記上司が前記職務執行指示文書ドラフトを作成・入力する際に使用できる文章入力フォームが前記仕事の内容・種類ごとに定型化されている職務執行指示文章入力フォームの情報に基づいて、前記上司による前記職務執行指示文書ドラフトの作成を支援する職務執行指示文書ドラフト作成支援処理部
を更に備えている請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のマネジメント支援システム。
【請求項7】
前記上司が音声で入力した職務執行指示文書ドラフトをテキストデータに変換する職務執行指示文書ドラフトテキストデータ変換処理部を更に備えている請求項1~請求項6のいずれか一項に記載のマネジメント支援システム。
【請求項8】
前記職務執行指示文書ドラフト評価処理部が、前記上司の前記職務執行指示文書ドラフトに対して前記評価を与えたときに前記評価に関する情報を前記上司についてのリーダマネジメント情報として記録するリーダマネジメント情報格納処理部
を更に備えている請求項1~請求項7のいずれか一項に記載のマネジメント支援システム。
【請求項9】
前記グループに属する複数の前記メンバーそれぞれからのリクエストに応じて、前記リクエストで指定された前記上司に関する前記リーダマネジメント情報を開示するリーダマネジメント評価情報開示処理部
を更に備えている請求項8記載のマネジメント支援システム。
【請求項10】
前記職務執行報告・連絡文評価処理部が、前記部下からの前記職務執行報告・連絡文に対して前記評価を与ええたときに前記評価に関する情報を前記部下についてのワーカーマネジメント情報として記録するワーカーマネジメント情報格納処理部
を更に備えている請求項1~請求項9のいずれか一項に記載のマネジメント支援システム。
【請求項11】
前記グループに属する複数の前記メンバーそれぞれからのリクエストに応じて、前記リクエストで指定された前記部下に関する前記ワーカーマネジメント情報を開示するワーカーマネジメント評価情報開示処理部
を更に備えている請求項10記載のマネジメント支援システム。
【請求項12】
前記グループに属する複数の前記メンバーそれぞれの顔の画像情報を取得し、取得した画像情報に基づいて、あらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属するかを判定する性格タイプ判定処理部
を更に備えている請求項1~請求項11のいずれか一項に記載のマネジメント支援システム。
【請求項13】
前記性格タイプ判定処理部は、更に、前記グループに属する複数の前記メンバーそれぞれが自ら記載した文章における文字の特徴を参照してあらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属するかを判定する
請求項12記載のマネジメント支援システム。
【請求項14】
コンピュータを請求項1~請求項13のいずれか一項記載のマネジメント支援システムとして機能させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はマネジメント支援システムに係り、特に、種々の業務、タスクを実行する複数の構成メンバーからなるグループにおいて、リーダとなる者とその他の者との間で業務、タスクの実行についての深い理解と意思の一致を可能にし、両者の間で互いに納得感ある妥当な評価を行えるようにして前記グループでの業務、タスクの実行を効率的、効果的に実行できるようにすることに貢献するマネジメント支援システムに関する。
【0002】
特に、グループを構成する各メンバーの性格タイプを考慮要素に入れて、リーダとなる者が行うマネジメントをコンピュータが支援するマネジメント支援システムに関する。
【背景技術】
【0003】
従来から、リーダとなる者が行うマネジメントをコンピュータが支援するマネジメント支援システムに関しては種々の提案が行われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、人事制度の円滑な運用を図ることができ、併せて公平かつ公平な評価の実現を図ることを目的にした人事制度マネジメント支援システムが提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、被験者の表情を読み取る機能を有する映像センサと、被験者の音声を聞き取る音声センサと、人工知能を備えた人型ロボットにより、個々の被験者の状態に対応して適切な質問及び被験者の回答に対する適切な判断をすることが可能なストレスマネジメント支援システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004-348285号公報
【特許文献2】特開2019-185586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は、種々の業務、タスクを実行する複数の構成メンバーからなるグループにおいて、リーダとなる者とその他の者との間で業務、タスクの実行についての深い理解と意思の一致を可能にし、両者の間で互いに納得感ある妥当な評価を行えるようにして前記グループでの業務、タスクの実行を効率的、効果的に実行できるようにすることに貢献するマネジメント支援システム、特に、グループを構成する各メンバーの性格タイプを考慮要素に入れて、リーダとなる者が行うマネジメントをコンピュータが支援するマネジメント支援システムを提案することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
所定の内容・種類の仕事(業務)の執行を指示すべく作成された職務執行指示文書の内容及び、前記職務執行指示文書による指示内容に対する前記仕事(業務)の執行に関する職務執行報告・連絡文の内容を、コンピュータが、構成メンバー一人一人があらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報を参照して、適正化し、また、評価することで、業務、タスクの実行についての深い理解と意思の一致を可能にし、納得感ある妥当な評価を行えるようにし、グループでの業務、タスクの実行を効率的、効果的に実行できるようにする。
【0009】
具体的には以下の構成が例示される。
[1]
上司と前記上司以外の複数の部下という複数のメンバーから構成されているグループにおける複数の前記部下の中の所定の前記部下に対して所定の内容・種類の仕事を指示すべく前記上司が入力した職務執行指示文書ドラフトを分析し、
前記職務執行指示文書ドラフトを入力した前記上司があらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報及び、前記職務執行指示文書ドラフトを受け取る前記部下があらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報とに基づき、
前記仕事の内容・種類ごとにあらかじめ作成されて定型化されている複数の職務執行指示文書例文における前記職務執行指示文書例文のそれぞれに含まれている文言について複数の前記性格タイプごとに置き換えることが望ましいとしてあらかじめ設定されている同一意味内容の好ましい文言である好適文言に関する情報に基づいて、
前記職務執行指示文書ドラフトに含まれている文言を、前記好適文言に変換することで前記職務執行指示文書ドラフトを修正・適切化した後の適切化職務執行指示文書を作成する適切化職務執行指示文書作成処理部と、
前記職務執行指示文書ドラフトを入力してきた前記上司による前記職務執行指示文書ドラフトの内容に対して評価を下す職務執行指示文書ドラフト評価処理部と、
前記適切化職務執行指示文書での指示に対して前記部下が作成して入力してきた職務執行報告・連絡文を取得し、複数の前記職務執行指示文書例文のそれぞれに対してあらかじめ作成されている前記部下が行う報告・連絡の文章である職務執行報告・連絡文書例文に関する情報及び、
前記職務執行指示文書ドラフトを入力した前記上司があらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報及び、前記職務執行指示文書ドラフトを受け取る前記部下があらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報とに基づいて、
前記職務執行報告・連絡文を作成して入力してきた前記部下による前記職務執行報告・連絡文の内容に対して評価を下す職務執行報告・連絡文評価処理部と備えている
マネジメント支援システム。
【0010】
[2]
前記職務執行指示文書ドラフト評価処理部は、最低位から最高位まで複数段階に分かれている複数段階評価のどの段階に属する内容であるかを評価する[1]のマネジメント支援システム。
【0011】
[3]
前記職務執行指示文書ドラフト評価処理部は、前記好適文言に変換した前記職務執行指示文書ドラフトに含まれている文言の数に応じて前記評価を行う[1]又は[2]のマネジメント支援システム。
【0012】
[4]
前記職務執行報告・連絡文評価処理部は、最低位から最高位まで複数段階に分かれている複数段階評価のどの段階に属する内容であるかを評価する[1]~[3]のいずれかのマネジメント支援システム。
【0013】
[5]
前記職務執行報告・連絡文評価処理部は、前記部下が作成して入力してきた前記職務執行報告・連絡文を、複数の前記職務執行指示文書例文のそれぞれに対して部下が行う報告・連絡の文章の例としてあらかじめ作成されている職務執行報告・連絡文書例文と対比し、前記職務執行指示文書を作成した前記上司の前記性格タイプ及び/又は職務執行報告・連絡文書を作成する前記部下の前記性格タイプを考慮して前記評価を行う[1]~[4]のいずれかのマネジメント支援システム。
【0014】
[6]
前記上司が前記職務執行指示文書ドラフトを作成・入力する際に使用できる文章入力フォームが前記仕事の内容・種類ごとに定型化されている職務執行指示文章入力フォームの情報に基づいて、前記上司による前記職務執行指示文書ドラフトの作成を支援する職務執行指示文書ドラフト作成支援処理部
を更に備えている[1]~[5]のいずれかのマネジメント支援システム。
【0015】
[7]
前記上司が音声で入力した職務執行指示文書ドラフトをテキストデータに変換する職務執行指示文書ドラフトテキストデータ変換処理部を更に備えている[1]~[6]のいずれかのマネジメント支援システム。
【0016】
[8]
前記職務執行指示文書ドラフト評価処理部が、前記上司の前記職務執行指示文書ドラフトに対して前記評価を与えたときに前記評価に関する情報を前記上司についてのリーダマネジメント情報として記録するリーダマネジメント情報格納処理部を更に備えている[1]~[7]のいずれかのマネジメント支援システム。
【0017】
[9]
前記グループに属する複数の前記メンバーそれぞれからのリクエストに応じて、前記リクエストで指定された前記上司に関する前記リーダマネジメント情報を開示するリーダマネジメント評価情報開示処理部を更に備えている[8]のマネジメント支援システム。
【0018】
[10]
前記職務執行報告・連絡文評価処理部が、前記部下からの前記職務執行報告・連絡文に対して前記評価を与ええたときに前記評価に関する情報を前記部下についてのワーカーマネジメント情報として記録するワーカーマネジメント情報格納処理部を更に備えている[1]~[9]のいずれかのマネジメント支援システム。
【0019】
[11]
前記グループに属する複数の前記メンバーそれぞれからのリクエストに応じて、前記リクエストで指定された前記部下に関する前記ワーカーマネジメント情報を開示するワーカーマネジメント評価情報開示処理部を更に備えている[10]のマネジメント支援システム。
【0020】
[12]
前記グループに属する複数の前記メンバーそれぞれの顔の画像情報を取得し、取得した画像情報に基づいて、あらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属するかを判定する性格タイプ判定処理部を更に備えている[1]~[11]のいずれかのマネジメント支援システム。
【0021】
[13]
前記性格タイプ判定処理部は、更に、前記グループに属する複数の前記メンバーそれぞれが自ら記載した文章における文字の特徴を参照してあらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属するかを判定する[12]のマネジメント支援システム。
【0022】
[14]
コンピュータを[1]~[13]のいずれかのマネジメント支援システムとして機能させるコンピュータプログラム。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、種々の業務、タスクを実行する複数の構成メンバーからなるグループにおいて、リーダとなる者とその他の者との間で業務、タスクの実行についての深い理解と意思の一致を可能にし、両者の間で互いに納得感ある妥当な評価を行えるようにして前記グループでの業務、タスクの実行を効率的、効果的に実行できるようにすることに貢献するマネジメント支援システム、特に、グループを構成する各メンバーの性格タイプを考慮要素に入れて、リーダとなる者が行うマネジメントをコンピュータが支援するマネジメント支援システムを提供することができる。
【0024】
この発明のシステムによれば、種々の業務、タスクを実行する複数の構成メンバーからなる企業・会社内の職場グループにおいて、企業・会社経営陣と、業務・タスクを実行する複数人の部下たちとの間に立って、企業・会社経営陣からのプレッシャーを受けつつ、複数人の部下たちに対して適切な指示、サポートを行うことで業務、タスクを実行していかねばならないリーダに対して、コンピュータからなるAIシステムがサポートを行うことで、前記リーダは、複数人の部下たちに対して、どのような文言を用いた、どのような指示内容とすることで、リーダが部下たちに伝えたいと考えていることを部下たちによりわかりやすく伝え、部下たちの離職が発生する可能性を未然に抑制することに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態に係るシステム全体の構成の一例を表す図である。
図2】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態に係るコンピュータが備えている構成を表す図である。
図3】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態においてあらかじめ設定されている複数の性格タイプの中の一つの性格タイプについて、その特徴、画像情報として把握される情報の中でその性格タイプを判定することに用いられる事項を説明する図。
図4】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態においてあらかじめ設定されている複数の性格タイプの中の他の一つの性格タイプについて、その特徴、画像情報として把握される情報の中でその性格タイプを判定することに用いられる事項を説明する図。
図5】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態においてあらかじめ設定されている複数の性格タイプの中の他の一つの性格タイプについて、その特徴、画像情報として把握される情報の中でその性格タイプを判定することに用いられる事項を説明する図。
図6】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態においてあらかじめ設定されている複数の性格タイプの中の他の一つの性格タイプについて、その特徴、画像情報として把握される情報の中でその性格タイプを判定することに用いられる事項を説明する図。
図7】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態においてあらかじめ設定されている複数の性格タイプの中の他の一つの性格タイプについて、その特徴、画像情報として把握される情報の中でその性格タイプを判定することに用いられる事項を説明する図。
図8】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態においてあらかじめ設定されている複数の性格タイプの中の他の一つの性格タイプについて、その特徴、画像情報として把握される情報の中でその性格タイプを判定することに用いられる事項を説明する図。
図9】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態においてあらかじめ設定されている複数の性格タイプの中の他の一つの性格タイプについて、その特徴、画像情報として把握される情報の中でその性格タイプを判定することに用いられる事項を説明する図。
図10】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態においてあらかじめ設定されている複数の性格タイプの中の他の一つの性格タイプについて、その特徴、画像情報として把握される情報の中でその性格タイプを判定することに用いられる事項を説明する図。
図11】本発明のマネジメント支援システムの一実施形態においてあらかじめ設定されている複数の性格タイプの中の他の一つの性格タイプについて、その特徴、画像情報として把握される情報の中でその性格タイプを判定することに用いられる事項を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
この実施形態のマネジメント支援システムは、複数のメンバーから構成されるグループが種々の業務、タスクに取り組み、実行していく際に使用されるもので、複数の前記メンバーには、例えば、リーダとなる者である上司と、複数のリーダ以外の者(すなわち、上司以外の者である複数の部下)が含まれる。
【0027】
例えば、種々の業務、タスクを実行する複数の構成メンバーからなる企業・会社内の職場グループにおいて、企業・会社経営陣と、業務・タスクを実行する複数人の部下たちとの間に立って、企業・会社経営陣からのプレッシャーを受けつつ、複数人の部下たちに対して適切な指示、サポートを行うことで業務、タスクを実行していかねばならないリーダに対して、コンピュータからなるAIシステムがサポートを行うことで、前記リーダは、複数人の部下たちに対して、どのような文言を用いた、どのような指示内容とすることで、リーダが部下たちに伝えたいと考えていることを部下たちによりわかりやすく伝え、部下たちの離職が発生する可能性を未然に抑制することに貢献できるものである。
【0028】
本発明のシステムでは、コンピュータからなるAIがマネジメントの最適情報をアドバイスすることができる。
【0029】
部下と、リーダとが、何をすればそれぞれ好適・肯定的な評価、例えば、承認や「イイネ!」等の評価を得ることができるか、コンピュータからなるシステムが教えてくれる。最適なマネジメント情報をコンピュータからなるAIが与えてくれることから、リーダは、マネジメントに自信を持てるようになる。
【0030】
コンピュータからなるAIが、部下とリーダの性格タイプを特定し、気づきを促し、認知のゆがみを修整することで、いわゆる、エンゲージメントを高めることが可能になる。すなわち、部下も、リーダも、それぞれ自己理解、他者理解を深めることができ、これによって、複数のメンバーから構成されるグループが種々の業務、タスクに取り組み、実行していく際にそのグループ内、職場内での繋がりが強化される。
【0031】
この実施形態のシステムによれば、手入力を省くことが可能になり、無駄な作業時間を半分に削減することが可能になる。すなわち、音声入力、インポート機能によって時間を省力化することができる。
【0032】
従来、コンピュータ支援システム等を採用していた場合でも、従来のシステムに入力されていた情報を自動的に取り込みことができる。
【0033】
この実施形態のシステムによれば、グループ内のメンバーの顔写真、履歴書情報、スキル、等の情報を、グループ内のメンバー等に限定した秘密情報管理を行いながら、見える化し、一元化することができる。
【0034】
この実施形態のシステムによれば、グループ内のメンバー等に限定した秘密情報管理を行いながら、 マネジメント、業務実績、営業記録の一覧、 目標・プロジェクト管理などの情報を見える化し、一元化することができる。
【0035】
この実施形態のシステムによれば、グループ内のメンバー等に限定した秘密情報管理を行いながら、グループ内の各メンバーについての360度、全方位からの、客観的な評価が自動的に行われ、この評価情報が、グループ内のメンバー等に限定した秘密情報管理を行いながら、見える化し、一元化することができる。
【0036】
この実施形態のシステムによれば、モチベーションが継続・向上する快適な機構・仕組みを提供することができる。
【0037】
この実施形態のシステムによれば、マネジャー、等のリーダの人間関係・人材育成の悩みをコンピュータからなるAIが支援し、部下はチーム・組織に所属することを楽しく思え、さらにモチベーションが高まる機構・仕組みを提供することができる。
【0038】
この実施形態のシステムによれば、部下、リーダの双方に複数段階(例えば、4段階)の評価で、例えば、「承認(イイネ!)」、「感謝(ありがとう)」などを贈り合う仕組みにすることができ、「承認(イイネ!)」、「感謝(ありがとう)」を贈る適切な量、タイミングをコンピュータからなるAIが教えてくれ、人事評価にも結び付けることができる。
【0039】
個と組織が成長するためには、それぞれがチームに貢献する行動を強化する必要があり、その方法として「イイね!ありがとう」等の肯定的な評価のフィードバックは効果があり、このような承認文化の形成は重要である。この実施形態のシステムによれば、「イイね!(承認)ありがとう」などのプラス強化のフィードバックを行うことが可能になる。
【0040】
そもそも「イイね!ありがとう」を発することが困難なリーダも存在する。例えば、「他者否定・自己否定傾向の強い」リーダは、「他者の良い部分を見つけることが、大変困難な気質」を持っていることがある。このような場合、承認件数が極端に少なくなり、他者のモチベーションを上げることができない関係になることがある。
【0041】
つまり、承認(イイね!)やありがとうを贈り合う仕組みは、属人的な評価に依存しているがゆえにリーダ別にチームのバラツキが生じることがある。
【0042】
この実施形態のシステムによれば、何をどのように業務を行えば承認(イイね!)ありがとうが増えるかの情報をリーダ、部下に対してコンピュータからなるシステムが、自動的に与える仕組みを構築できる。
【0043】
従来、一般的には、いわゆる、5W2Hで伝えることなどの、一般的な項目が推奨されている。この実施形態のシステムによれば、リーダ、部下の性格タイプ別に「承認すべき項目」、「何故、承認されるのか」、「どうすれば承認されるのか」等の情報を、コンピュータからなるAIが与える。承認される項目例としては、「相手視点を意識し、行動している」、「他責ではなく、自分に向き合っている(自責)」、「感謝の言葉を、いつも口にしている」、「問責質問ではなく、相手に気づかせる質問をしている」などがある。
【0044】
自動的に修整情報をフィードバックする仕組み、すなわち、他者否定的性質を持つリーダに対する指導例としては、「あなたが部下Aさんに理想的に期待していることでは無く、部下Aさんが1ミリでも、1グラムでも、1分でもできた変化事実を承認してください」などがある。このようなフィードバックを、コンピュータからなるAIが与えることで、マネジメント行動のバラツキを抑え、公平に承認やありがとうの、プラスの強化を最大化することができる。
【0045】
多くの企業がエンゲージメントの効果に期待を寄せる大きな理由の一つは、離職の防止である。離職問題は「職場の人間関係の改善」が課題であり、多くの企業が1on1ミーティングを推奨し、一般的に1on1ミーティングはエンゲージメントを高めると言われている。
【0046】
しかし、1on1ミーティングの効果において、優秀なリーダ(マネジャー)とそうでないリーダ(マネジャー)に差が生まれている。効果が出にくい1on1ミーティングの原因は、リーダが、部下の性格タイプ毎にどのように指示・指導すれば良いかを知らないことであり、どのような話し方が相手のモチベーションを高めるか、低めるかの知識・情報が無いこと(他者理解不全)に起因している。
【0047】
この実施形態のシステムでは、コンピュータからなるAIが部下の性格タイプを学習し、部下の性格タイプの知識・情報をリーダに与え、リーダがコミュニケーション方法を理解し、活用することで1on1ミーティングの内容の効果を最大化することが可能になる。いわゆる、他者理解による適切なマネジメントである。
【0048】
この実施形態のシステムは、自己理解・他者理解の気づきによる改善(すなわち、認知のゆがみの修正)を可能にするシステムである。
【0049】
この実施形態のシステムは、さらに、リーダの不適切なマネジメント、部下の仕事の仕方を修整する仕組みも兼ね備えている。リーダの不適切なマネジメントのほとんどはリーダの自我・気質から生じる認知のゆがみによる習慣的行動から脱却できない事が原因と考えられる。つまり、自分が発する言動が、部下にどのような影響を与えているか、認識してマネジメントしていないことがある。この実施形態のコンピュータからなるAIシステムは、リーダの認知のゆがみを学習し、リーダに正しい情報を与え、気づきと修整を促すことができる。自己理解による気づきと修整である。
【0050】
自己理解・他者理解による性格タイプ別多様性を導入する目的は、互いの認知のゆがみ、コミュニケーションのズレ、モチベーションのツボの押しどころの違いを双方が理解しながら、ジグゾーパズルのピースを互いに組み合わせて絵を完成させるように、最終的なビジョンを実現させることにつながる。
【0051】
この実施形態のシステムは、「イイね!ありがとう」等の肯定的評価による「プラス強化のフィードバック」と「自己理解・他者理解の気づきによる改善(認知のゆがみの修整)」で、部下の離職を防止し、育成、成果に大きな影響を与え、結果としてエンゲージメントを高めることに貢献する。
【0052】
この実施形態のシステムによれば、マネジメント時間を短縮化することが可能になる。
【0053】
多くの企業が、人事システムの導入後、使用されていない理由は、システムの運用、特に入力の時間を疎ましく思い、ストレスを感じるユーザーが多いからである。この実施形態のシステムは、ジョブデスクリプション(すなわち、上司が部下に対して仕事(業務、タスク)の執行を指示する際の指示内容を記した文章)の作成時間、ワーカーからの、いわゆる、報・連・相(すなわち、前述のジョブデスクリプション、職務執行指示文書のそれぞれに対して部下が行う報告・連絡の文章である職務執行報告・連絡文書)とリーダからのフィードバックを短縮化することができる。ストレスを低減するには、ジョブデスクリプションの作成時間を20分、部下からの報・連・相を5分、リーダからのフィードバックを10分で行える機能が好ましい。
【0054】
この実施形態のシステムによれば、ミッション・ビジョンに基づくジョブデスクリプション(すなわち、上司が部下に対して仕事(業務、タスク)の執行を指示する際の指示内容を記した文章)のフォームを事前にアプリ内で作成しておく。そしてリーダはフォームに沿った、音声・動画入力によるテキスト文章化を行うことができる。これによって、時間の大幅な短縮に有効である。音声・動画入力後、テキスト文書を編集、修整して送達することもできる。文書テキストをクラウドで管理することで、互いの振り返りが何度でも可能である。
【0055】
以下、図面を参照して一実施形態を説明する。図1はこの発明の一実施形態に係るマネジメント支援システムの一例の構成概要を表す概念図である。
【0056】
図1の構成では、マネジメント支援システムを構成するコンピュータからなるサーバ装置1と、リーダとなる者である上司が使用する上司端末2a、2b、2c、・・・、リーダ以外の者である部下が使用する部下端末3a3b、3c、・・・とが有線又は無線のネットワーク9を介して相互に情報交信可能に接続されている。以下、本明細書、図面において、上司端末2a、2b、2c、・・・を総称して上司端末2と表すことがあり、部下端末3a3b、3c、・・・を総称して部下端末3と表すことがある。
【0057】
本実施形態には、この実施形態で説明するマネジメント支援システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムを含む。
【0058】
図示していないが、サーバ装置1は、CPU等により構成され各種データの処理、演算を行う演算処理部、メインメモリ等の各種データを記憶する主記憶部や内蔵ストレージ等の補助記憶装置などからなる記憶部、インターネット等の有線、無線のネットワークを介して各種情報の送受信を行う通信部を備えている。更に、液晶ディスプレイ等の情報表示部と、キーボード、マウス、タッチパネル等の情報入力部とを備えている構成にすることもでき、ウェブブラウザ機能を備えているものとすることもできる。
【0059】
コンピュータからなるサーバ装置1には、この実施形態で説明するマネジメント支援システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムが実装されている。
【0060】
上司端末2、部下端末3は、それぞれ、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、等の端末から構成される。図示していないが、上司端末2、部下端末3は、それぞれ、CPU等により構成され各種データの処理、演算を行う演算処理部、メインメモリ等の各種データを記憶する主記憶部、内蔵ストレージ等の補助記憶装置、液晶ディスプレイ等の情報表示部、キーボード、マウス、タッチパネル等の情報入力部と、インターネット等の有線、無線のネットワークを介して各種情報の送受信を行う通信部とを備えている。また、ウェブブラウザ機能を備えているものとすることができる。なお、前述の情報入力部には、マイク、等の音声情報についての入力手段、スキャン、デジタルカメラ、等の画像情報についての入力手段を含めることができる。
【0061】
上司端末2、部下端末3には、この実施形態で説明するマネジメント支援システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムや、そのために必要なアプリケーションプログラムがダウンロード、インストールされている。
【0062】
なお、サーバ装置1については複数の機器で構成してもよく、又はクラウド上で実現されるサーバにすることもできる。
【0063】
また、以下で説明するサーバ装置1が備えている処理部や、データベースの機能、等が、上司端末2によって実現される形態にすることもできる。
【0064】
この実施形態では、サーバ装置1は、適切化職務執行指示文書作成処理部11、職務執行指示文書ドラフト評価処理部12、職務執行報告・連絡文評価処理部13、職務執行指示文書ドラフト作成支援処理部14、職務執行指示文書ドラフトテキストデータ変換処理部15、リーダマネジメント情報格納処理部16、リーダマネジメント評価情報開示処理部17、ワーカーマネジメント情報格納処理部18、ワーカーマネジメント評価情報開示処理部19、性格タイプ判定処理部20を備えている。
【0065】
また、サーバ装置1の記憶部には、以下のデータベースが配備されている。以下、データベースを単にDBと表す。
【0066】
グループ構成人員性格タイプ情報DB31、職務執行指示文書例文DB32、職務執行指示文書好適文言DB33、報告・連絡文書例文DB34、職務執行指示文章入力フォームDB35、リーダマネジメント情報DB36、ワーカーマネジメント情報DB37、顔画像情報-性格タイプ情報DB38、文字情報-性格タイプ情報DB39。
【0067】
上述の各DBに格納されている情報は以下のようになっている。
【0068】
グループ構成人員性格タイプ情報DB31
グループに属する複数のメンバーそれぞれが、あらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報が格納されている。
【0069】
あらかじめ設定されている複数の性格タイプとしては、例えば、図3図11に例示されているタイプ1(完璧主義者)、タイプ2(博愛主義者)、タイプ3(成果主義者)、タイプ4(ロマンチスト)、タイプ5(研究者)、タイプ6(サポーター)、タイプ7(楽天主義者)、タイプ8(挑戦者)、タイプ9(平和主義者)などがある。
【0070】
「グループに属する複数のメンバーそれぞれが、あらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報」は、性格タイプ判定処理部20が、後述するように、前記グループに属する複数の前記メンバーそれぞれの顔の画像情報をデジタルカメラなどからなる撮像手段4を介して取得し、取得した画像情報に基づいて、後述する顔画像情報-性格タイプ情報DB38に格納されている情報を参照して、あらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属するかを判定することで生成される構成にすることができる。また、更に、前記グループに属する複数の前記メンバーそれぞれが自ら記載した文章における文字に関する情報をスキャン手段などからなる文字情報取得手段5を介して取得し、当該文字に関する情報から当該文字の特徴を把握し、後述する文字情報-性格タイプ情報DB39に格納されている情報を参照して、当該文字の特徴を参照してあらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属するかを判定することで生成する構成にすることができる。
【0071】
性格タイプ判定処理部20によってこのように作成された「グループに属する複数のメンバーそれぞれが、あらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報」が性格タイプ判定処理部20によって、各メンバーごとにグループ構成人員性格タイプ情報DB31に記録される。
【0072】
なお、性格タイプ判定処理部20が行った上述の判定処理の結果に対して、コンピュータからなるマネジメント支援システムを操作している人間が修正を加えた上で、各メンバーごとに、グループ構成人員性格タイプ情報DB31に記録される構成にすることもできる。
【0073】
職務執行指示文書例文DB32
ジョブ・ディスクリプションなどと呼ばれることがある、上司が部下に対して仕事(業務、タスク)の執行を指示する際の指示内容を記した文章である職務執行指示文書が、上司が部下に対して指示する仕事の内容・種類ごとにあらかじめ作成されて定型化されている複数の職務執行指示文書例文に関する情報が格納されている。
【0074】
職務執行指示文書好適文言DB33
上述した職務執行指示文書例文のそれぞれに含まれている文言について上述した複数の性格タイプごとに置き換えることが望ましいとしてあらかじめ設定されている同一意味内容の好ましい文言である好適文言に関する情報が格納されている。
【0075】
例えば、タイプ7(楽天主義者)が受け取る職務執行指示文書である場合であって、職務執行指示文書例文に「・・して下さい。」という文言が含まれている場合、同一意味内容の好ましい文言として「・・・する方がよいでしょう。」という文言が好適文言として登録、格納されている。
【0076】
上述した複数の性格タイプごとに置き換えることが望ましいとしてあらかじめ設定されている同一意味内容の好ましい文言である好適文言については、例えば、職務執行指示文書を受け取る部下の性格タイプに応じて置き換えることが望ましい好適文言、あるいは、職務執行指示文書を作成し発出する上司の性格タイプに応じて置き換えることが望ましい好適文言、あるいは、職務執行指示文書を作成し発出する上司の性格タイプと職務執行指示文書を受け取る部下の性格タイプとの双方を考慮してこれらの双方に応じる置き換えることが望ましい好適文言の中のいずれかにすることができる。
【0077】
報告・連絡文書例文DB34
上述した複数の職務執行指示文書例文のそれぞれに対して部下が行う報告・連絡の文章である職務執行報告・連絡文書例文に関する情報が格納されている。
【0078】
職務執行指示文章入力フォームDB35
上司が職務執行指示文書ドラフトを作成・入力する際に使用できる文章入力フォームが仕事の内容・種類ごとに定型化されている職務執行指示文章入力フォームに関する情報が格納されている。
【0079】
リーダマネジメント情報DB36
上司一人一人についてのリーダマネジメント情報が格納されている。
【0080】
このリーダマネジメント情報は、後述するように、職務執行指示文書ドラフト評価処理部12が、上司が作成した職務執行指示文書ドラフトに対して評価を与えたときに当該評価に関する情報として、当該上司に関するリーダマネジメント情報として職務執行指示文書ドラフト評価処理部12がリーダマネジメント情報DB36に記録するものである。
【0081】
ワーカーマネジメント情報DB37
部下一人一人についてのワーカーマネジメント情報が格納されている。
【0082】
このワーカーマネジメント情報は、後述するように、職務執行報告・連絡文評価処理部13が、部下からの職務執行報告・連絡文に対して評価を与ええたときに当該評価に関する情報として、当該部下に関するワーカーマネジメント情報として職務執行報告・連絡文評価処理部13がワーカーマネジメント情報DB37に記録するものである。
【0083】
顔画像情報-性格タイプ情報DB38
人間の顔における目、眉毛、鼻、口、耳の形状、位置関係と、複数の性格タイプとの関係についての情報が格納されている。
【0084】
文字情報-性格タイプ情報DB39
顔画像情報-性格タイプ情報DB38に格納されている複数の前記性格タイプのそれぞれと、人間が書く文字の特徴との関係についての情報が格納されている。
【0085】
上述した適切化職務執行指示文書作成処理部11~性格タイプ判定処理部20は、それぞれ、以下に説明する処理動作を実行する。
【0086】
適切化職務執行指示文書作成処理部11
上司と前記上司以外の複数の部下という複数のメンバーから構成されているグループにおける複数の前記部下の中の所定の前記部下に対して所定の内容・種類の仕事を指示すべく前記上司が入力した職務執行指示文書ドラフトを分析し、
グループ構成人員性格タイプ情報DB31に格納されている情報である、前記職務執行指示文書ドラフトを入力した前記上司があらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報及び/又は前記職務執行指示文書ドラフトを受け取る前記部下があらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報とに基づき、
職務執行指示文書例文DB32に格納されている情報である、前記仕事の内容・種類ごとにあらかじめ作成されて定型化されている複数の職務執行指示文書例文における前記職務執行指示文書例文のそれぞれに含まれている文言について複数の前記性格タイプごとに置き換えることが望ましいとしてあらかじめ設定されている同一意味内容の好ましい文言である好適文言に関する情報に基づいて、
職務執行指示文書好適文言DB33に格納されている情報を参照して、前記職務執行指示文書ドラフトに含まれている文言を、前記好適文言に変換することで前記職務執行指示文書ドラフトを修正・適切化した後の適切化職務執行指示文書を作成する処理を行う。
【0087】
職務執行指示文書ドラフト評価処理部12
前記職務執行指示文書ドラフトを入力してきた前記上司による前記職務執行指示文書ドラフトの内容に対して評価を下す処理を行う。
【0088】
例えば、職務執行指示文書ドラフト評価処理部12は、前記好適文言に変換した前記職務執行指示文書ドラフトに含まれている文言の数に応じて、職務執行指示文書ドラフトを入力してきた前記上司による前記職務執行指示文書ドラフトの内容に対して評価を下す処理を行う。
【0089】
例えば、変換した文言の数が2個以下の場合に「いいね」の評価を下し、変換した文言の数が3以上の場合に「いいね」の評価を下さないという処理を行う。
【0090】
この職務執行指示文書ドラフト評価処理部12が行う処理は、最低位から最高位まで複数段階に分かれている複数段階評価のどの段階に属する内容であるかを評価する実施形態にすることができる。
【0091】
例えば、4段階で評価する場合には、上述したように好適文言に変換した文言の数が1個の場合に最高位の評価、変換した文言の数が2個の場合に最高位に次ぐ評価、変換した文言の数が3個場合に最低位に近い評価、変換した文言の数が4個以上の場合に最低位の評価という4段階評価にすることができる。
【0092】
職務執行報告・連絡文評価処理部13
職務執行報告・連絡文を作成して入力してきた部下による職務執行報告・連絡文の内容に対して評価を下す処理を行う。
【0093】
すなわち、職務執行報告・連絡文評価処理部13は、前記部下が作成して入力してきた前記職務執行報告・連絡文を、報告・連絡文書例文DB34に格納されている情報を参照して、複数の前記職務執行指示文書例文のそれぞれに対して部下が行う報告・連絡の文章の例としてあらかじめ作成されている職務執行報告・連絡文書例文と対比し、グループ構成人員性格タイプ情報DB31に格納されている情報を参照して、前記職務執行指示文書を作成した前記上司の前記性格タイプ及び/又は職務執行報告・連絡文書を作成する前記部下の前記性格タイプを考慮して、職務執行報告・連絡文を作成して入力してきた部下による職務執行報告・連絡文の内容に対して評価を下す処理を行う。
【0094】
職務執行指示文書ドラフト評価処理部12及び、職務執行報告・連絡文評価処理部13が上述した処理動作を行うことで、職務執行指示文書を作成した上司や、この職務執行指示文書の指示に基づいて業務(仕事)を執行し、その報告を職務執行報告・連絡文を作成した部下は、それぞれ、職務執行指示文書ドラフト評価処理部12、職務執行報告・連絡文評価処理部13が下した評価内容を取得することができる。
【0095】
例えば、職務執行指示文書ドラフト評価処理部12及び、職務執行報告・連絡文評価処理部13が上述した処理動作を行うと、自動的に、職務執行指示文書を作成した上司が使用している上司端末2や、職務執行報告・連絡文を作成した部下が使用している部下端末3に職務執行指示文書ドラフト評価処理部12、職務執行報告・連絡文評価処理部13が下した評価内容がネットワークを介して送出される構成にすることができる。
【0096】
あるいは、職務執行指示文書ドラフト評価処理部12及び、職務執行報告・連絡文評価処理部13が上述した処理動作行った後に、自動的に、職務執行指示文書を作成した上司は使用している上司端末2からネットワークを介してサーバ装置1にアクセスして職務執行指示文書ドラフト評価処理部12が作成した評価内容を把握することができる。また、職務執行報告・連絡文を作成した部下は使用している部下端末3からネットワークを介してサーバ装置1にアクセスして職務執行報告・連絡文評価処理部13が作成した評価内容を把握することができる。
【0097】
この結果、上司も、部下も、コンピュータからなるマネジメント支援システムが下した客観的な評価を入手して、どのような文章表現、どのような文言が適切であったのか、特に、それぞれの性格タイプを考慮したときに、どのような文章表現、どのような文言が適切であったのかを把握することができる。これによって、種々の業務、タスクを実行する複数の構成メンバーからなるグループにおいて、リーダとなる者とその他の者との間で業務、タスクの実行についての深い理解と意思の一致を可能にし、両者の間で互いに納得感ある妥当な評価を行えるようにして前記グループでの業務、タスクの実行を効率的、効果的に実行できるようにすることに貢献するマネジメント支援システム、特に、グループを構成する各メンバーの性格タイプを考慮要素に入れて、リーダとなる者が行うマネジメントをコンピュータが支援するマネジメント支援システムを実現することが可能になる。いわば、360度、すべての方向からの評価を、だれでもが手にすることのできるマネジメント支援システムを実現できるものである。
【0098】
職務執行指示文書ドラフト作成支援処理部14
職務執行指示文章入力フォームDB35に格納されている情報を参照し、前記上司が前記職務執行指示文書ドラフトを作成・入力する際に使用できる文章入力フォームが前記仕事の内容・種類ごとに定型化されている職務執行指示文章入力フォームの情報に基づいて、前記上司による前記職務執行指示文書ドラフトの作成を支援する処理を行う。例えば、いわゆる5W1Hが明確になっている文章を作成する支援を行う。
【0099】
例えば、「職務執行指示文書ドラフトを作成する仕事」を特定する上司からのリクエストに応じて、職務執行指示文章入力フォームDB35に格納されている情報に基づいて、リクエストされた仕事についての職務執行指示文章入力フォームを出力して上司に提供する処理を行う。また、適切な文言を引用できるように支援を行う。あるいは、適せるかした方がよいと思われる文言を自動的にハイライト表示する、等の支援を行う。
【0100】
職務執行指示文書ドラフトテキストデータ変換処理部15
前記上司が音声で入力した職務執行指示文書ドラフトをテキストデータに変換する処理を行う。
【0101】
リーダマネジメント情報格納処理部16
職務執行指示文書ドラフト評価処理部12が、前記上司の前記職務執行指示文書ドラフトに対して前記評価を与えたときに前記評価に関する情報を前記上司についてのリーダマネジメント情報としてリーダマネジメント情報DB36に記録する処理を行う。
【0102】
リーダマネジメント評価情報開示処理部17
グループに属する複数の人間それぞれからのリクエストに応じて、リクエストで指定された上司に関するリーダマネジメント情報をリーダマネジメント情報DB36から抽出して開示する処理を行う。
【0103】
ワーカーマネジメント情報格納処理部18
職務執行報告・連絡文評価処理部13が、部下からの職務執行報告・連絡文に対して評価を与ええたときに当該評価に関する情報を前記部下に関するワーカーマネジメント情報としてワーカーマネジメント情報DB37に記録する処理を行う。
【0104】
ワーカーマネジメント評価情報開示処理部19
グループに属する複数の人間それぞれからのリクエストに応じて、リクエストで指定された部下に関するワーカーマネジメント情報をワーカーマネジメント情報DB37から抽出して開示する処理を行う。
【0105】
リーダマネジメント情報格納処理部16、リーダマネジメント評価情報開示処理部17、ワーカーマネジメント情報格納処理部18、ワーカーマネジメント評価情報開示処理部19が上述した処理を行うことで各メンバーは自分が使用している上司端末2あるいは、部下端末3からネットワークを介してサーバ装置1にアクセスし、リーダマネジメント情報DB36、ワーカーマネジメント情報DB37にそれぞれ格納されている上司についてのリーダマネジメント情報、部下に関するワーカーマネジメント情報を閲覧することができる。
【0106】
これによって、上司も、部下も、コンピュータからなるマネジメント支援システムが下したそれぞれに対する客観的な評価を入手し、種々の業務、タスクを実行する複数の構成メンバーからなるグループにおいて、リーダとなる者とその他の者との間で業務、タスクの実行についての深い理解と意思の一致を可能にし、両者の間で互いに納得感ある妥当な評価を行えるようにして前記グループでの業務、タスクの実行を効率的、効果的に実行できるようにすることに貢献するマネジメント支援システム、特に、グループを構成する各メンバーの性格タイプを考慮要素に入れて、リーダとなる者が行うマネジメントをコンピュータが支援するマネジメント支援システムを実現することが可能になる。いわば、360度、すべての方向からの評価を、だれでもが手にすることのできるマネジメント支援システムを実現できるものである。
【0107】
性格タイプ判定処理部20
グループに属する複数の人間それぞれの顔の画像情報を、例えば、デジタルカメラなどからなる撮像手段4を介して、取得し、取得した画像情報に基づいて、顔画像情報-性格タイプ情報DB38に格納されている情報を参照して、あらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属するかを判定する処理を行う。
【0108】
更に、前記グループに属する複数の人間それぞれが自ら記載した文章における文字に関する情報を、例えば、スキャン手段などからなる文字情報取得手段5を介して取得し、文字情報-性格タイプ情報DB39に格納されている情報を参照して、取得した前記文字の特徴を参照してあらかじめ設定されている複数の前記性格タイプの中のどの性格タイプに属するかを判定する処理を行う。
【0109】
あらかじめ設定されている複数の性格タイプとしては、例えば、図3図11に例示されているタイプ1(完璧主義者)、タイプ2(博愛主義者)、タイプ3(成果主義者)、タイプ4(ロマンチスト)、タイプ5(研究者)、タイプ6(サポーター)、タイプ7(楽天主義者)、タイプ8(挑戦者)、タイプ9(平和主義者)などがある。
【0110】
性格タイプ判定処理部20によってこのように作成された「グループに属する複数のメンバーそれぞれが、あらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報」が性格タイプ判定処理部20によって、各メンバーごとにグループ構成人員性格タイプ情報DB31に記録される。
【0111】
なお、性格タイプ判定処理部20が行った上述の判定処理の結果に対して、コンピュータからなるマネジメント支援システムを操作している人間が修正を加えた上で、各メンバーごとに、グループ構成人員性格タイプ情報DB31に記録される構成にすることもできる。
【0112】
以上に説明した適切化職務執行指示文書作成処理部11~性格タイプ判定処理部20、グループ構成人員性格タイプ情報DB31~文字情報-性格タイプ情報DB39を備えているコンピュータからなるこの実施形態のマネジメント支援システムは、種々の業務、タスクを実行する複数の構成メンバーからなるグループにおいて、リーダとなる者とその他の者との間で業務、タスクの実行についての深い理解と意思の一致を可能にし、両者の間で互いに納得感ある妥当な評価を行えるようにして前記グループでの業務、タスクの実行を効率的、効果的に実行できるようにすることに貢献するマネジメント支援システム、特に、グループを構成する各メンバーの性格タイプを考慮要素に入れて、リーダとなる者が行うマネジメントをコンピュータが支援するマネジメント支援システムである。
【0113】
所定の内容・種類の仕事(業務)の執行を指示すべく作成された職務執行指示文書の内容及び、前記職務執行指示文書による指示内容に対する前記仕事(業務)の執行に関する職務執行報告・連絡文の内容を、コンピュータが、構成メンバー一人一人があらかじめ設定されている複数の性格タイプの中のどの性格タイプに属しているかに関する情報を参照して、適正化し、また、評価することで、業務、タスクの実行についての深い理解と意思の一致を可能にし、納得感ある妥当な評価を行えるようにし、グループでの業務、タスクの実行を効率的、効果的に実行できるようにしている。
【0114】
所定の内容・種類の仕事(業務)の執行を目指している企業の職場において、上からはプレッシャーをかけられ、部下に言いたいことは伝わらず、様々に工夫しても離職をする部下が後を絶たない企業の職場において悩める上司(リーダー、マネジャー)を、上述したマネジメント支援システムによって支援し、その悩みの解決に貢献するもので、いわば、AI for マネージャーと呼べるコンピュータシステムである。
【0115】
コンピュータからなるマネジメント支援システムが、所定の内容・種類の仕事(業務)の執行を目指している企業の職場における、いわゆる中間管理職に対して、最適情報をアドバイスするものである。
【0116】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述した実施形態に限られることなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々に変更可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11