(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022169957
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】サーバ装置、プログラムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/2743 20110101AFI20221102BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
H04N21/2743
G06F13/00 540C
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021075718
(22)【出願日】2021-04-28
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)公開1 ▲1▼ウェブサイトの掲載日:令和2年7月20日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス:https://www.mildom.com/ https://play.google.com/store/apps/details?id=com.mildom.android https://apps.apple.com/jp/app/mildom-%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%A0-%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E5%AE%9F%E6%B3%81-%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E9%85%8D%E4%BF%A1%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA/id1480809171 ▲3▼公開者:株式会社DouYu Japan ▲4▼公開された発明の内容:株式会社DouYu Japanが、上記アドレスのウェブサイトで公開されている株式会社DouYu Japanのウェブサイト(Mildom(ミルダム))にて、楊 暁麗、シュ イェンウェイ及びスゥン シァンが発明したサーバ装置、プログラムおよび方法について公開した。
(71)【出願人】
【識別番号】519318960
【氏名又は名称】株式会社DouYu Japan
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】楊 暁麗
(72)【発明者】
【氏名】シュ イェンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】スゥン シァン
【テーマコード(参考)】
5B084
5C164
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA12
5B084AB06
5B084AB11
5B084AB13
5B084AB31
5B084BA03
5B084BB04
5B084CB06
5B084CB23
5B084CF12
5B084DC02
5B084DC03
5B084DC06
5C164MA02S
5C164MA06S
5C164SB29S
5C164SD12P
5C164UB81S
(57)【要約】
【課題】配信されているコンテンツの視聴により適したサーバ装置、プログラムおよび方法を提供する。
【解決手段】本開示の一態様にかかるサーバ装置のプロセッサは、受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信し、指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、リアルタイムに受信された前記コメント、または、記憶された前記コメントのうち表示された前記コンテンツの少なくとも一部に対応する部分を前記視聴者端末に送信する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
所定の指示命令に加えて、前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツと、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方から受信された前記コンテンツに対応するコメントとを記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、
受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信し、
指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
リアルタイムに受信された前記コメント、または、記憶された前記コメントのうち表示された前記コンテンツの少なくとも一部に対応するコメントを前記視聴者端末に送信する、
処理を行うように構成されたプロセッサと、
を含むサーバ装置。
【請求項2】
前記コンテンツは、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方のディスプレイの画面における所定の範囲のなかに表示され、リアルタイムに受信された前記コメントは、前記所定の範囲の外に表示される、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記コンテンツは、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方のディスプレイの画面における所定の範囲のなかに表示され、表示された前記コンテンツに対応する前記コメントは、前記所定の範囲の外に表示される、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項4】
表示された前記コンテンツに対応する前記コメントが、前記所定の範囲のなかにさらに表示される、
請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記コメントは、前記コンテンツに重ね合わされて表示される、
請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記指定データは、前記コンテンツの配信開始から任意の時間が経過した時点を指定し、
指定された前記コンテンツの少なくとも一部は、前記メモリに記憶された前記コンテンツのうち、前記指定データにより指定された時点以降のコンテンツである、
請求項1~5のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
所定の指示命令に加えて、少なくとも前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツを記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、
受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信し、
指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
リアルタイムに受信された前記コメントを前記視聴者端末に送信する、
処理を行うように構成されたプロセッサと、
を含むサーバ装置。
【請求項8】
配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
所定の指示命令に加えて、前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツと、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方から受信された前記コンテンツに対応するコメントとを記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、
受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信し、
指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
記憶された前記コメントのうち表示された前記コンテンツの少なくとも一部に対応するコメントを前記視聴者端末に送信する、
処理を行うように構成されたプロセッサと、
を含むサーバ装置。
【請求項9】
配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツと、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方から受信された前記コンテンツに対応するコメントとを記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータを、
受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信し、
指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
リアルタイムに受信された前記コメント、または、記憶された前記コメントのうち表示された前記コンテンツの少なくとも一部に対応する部分を前記視聴者端末に送信する、
処理を行うように構成されたプロセッサ、
として機能させるプログラム。
【請求項10】
配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
少なくとも前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツを記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータを、
受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信し、
指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
リアルタイムに受信された前記コメントを前記視聴者端末に送信する、
処理を行うように構成されたプロセッサ、
として機能させるプログラム。
【請求項11】
配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツと、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方から受信された前記コンテンツに対応するコメントとを記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータを、
受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信し、
指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、
記憶された前記コメントのうち表示された前記コンテンツの少なくとも一部に対応する部分を前記視聴者端末に送信する、
処理を行うように構成されたプロセッサ、
として機能させるプログラム。
【請求項12】
配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
所定の指示命令に加えて、前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツと、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方から受信された前記コンテンツに対応するコメントとを記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、
受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信する段階と、
前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信する段階と、
指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信する段階と、
リアルタイムに受信された前記コメント、または、記憶された前記コメントのうち表示された前記コンテンツの少なくとも一部に対応する部分を前記視聴者端末に送信する段階と、
を含む方法。
【請求項13】
配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
所定の指示命令に加えて、少なくとも前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツを記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、
受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信する段階と、
前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信する段階と、
指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信する段階と、
リアルタイムに受信された前記コメントを前記視聴者端末に送信する段階と、
を含む方法。
【請求項14】
配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
所定の指示命令に加えて、前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツと、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方から受信された前記コンテンツに対応するコメントとを記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、
受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信する段階と、
前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信する段階と、
指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信する段階と、
記憶された前記コメントのうち表示された前記コンテンツの少なくとも一部に対応する部分を前記視聴者端末に送信して表示する段階と、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配信者端末装置からサーバ装置を介して視聴者端末装置などにコンテンツを配信するサーバ装置、プログラムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
視聴者端末装置に配信され視聴されている画像などのコンテンツに対して、視聴者が投稿したコメントを重ね合わせて表示することが知られている。例えば、特許文献1は、このための方法を開示する。
【0003】
また、過去から現在まで配信され、過去から現在までコメントの投稿を受けているコンテンツにおける任意の部分を、視聴者による選択の操作に応じて、再度、配信することが知られている。しかしながら、特許文献1は、過去から現在にわたって配信されているコンテンツに対して現在、投稿されているコメント、または、過去に投稿されたコメントを、コンテンツにおいて選択された任意の部分に対応づけて配信することを開示しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本開示は、配信されているコンテンツの視聴により適したサーバ装置、プログラムおよび方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
また、本開示の一態様によれば、「配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、所定の指示命令に加えて、前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツと、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方から受信された前記コンテンツに対応するコメントとを記憶するように構成されたメモリと、前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信し、指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、リアルタイムに受信された前記コメント、または、記憶された前記コメントのうち表示された前記コンテンツの少なくとも一部に対応するコメントを前記視聴者端末に送信する、処理を行うように構成されたプロセッサと、を含むサーバ装置」が提供される。
【0007】
また、本開示の一態様によれば、「配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、所定の指示命令に加えて、前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツと、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方から受信された前記コンテンツに対応するコメントとを記憶するように構成されたメモリと、を含むコンピュータを、受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信し、指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信し、リアルタイムに受信された前記コメント、または、記憶された前記コメントのうち表示された前記コンテンツの少なくとも一部に対応するコメントを前記視聴者端末に送信する、処理を行うように構成されたプロセッサ、として機能させるプログラム」が提供される。
【0008】
さらに、本開示の一態様によれば、「配信者の配信者端末装置および前記配信者端末装置から配信されるコンテンツを視聴する視聴者の視聴者端末装置とネットワークを介して通信する通信インターフェースと、所定の指示命令に加えて、前記配信者端末装置から受信された前記コンテンツと、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方から受信された前記コンテンツに対応するコメントとを記憶するように構成されたメモリと、を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、受信された前記コンテンツと前記コメントとを、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信する段階と、前記コンテンツと前記コメントとを表示した前記視聴者端末装置から、前記メモリに記憶された前記コンテンツの少なくとも一部の配信、または、前記メモリに記憶された前記コンテンツの最初からの配信を指定する指定データを受信する段階と、指定された前記コンテンツの少なくとも一部を、前記配信者端末装置および前記視聴者端末装置の少なくとも一方に送信する段階と、リアルタイムに受信された前記コメント、または、記憶された前記コメントのうち表示された前記コンテンツの少なくとも一部に対応するコメントを前記視聴者端末に送信する段階と、を含む方法」が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示の実施形態によれば、配信されているコンテンツの視聴により適したサーバ装置、プログラムおよび方法を提供できる。
【0010】
なお、本開示の実施形態の上記効果は説明の便宜のための例示であって、限定的な例示ではない。本開示の様々な実施形態は、上記効果に加えて、または上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果、および、当業者にとって明らかな効果をも奏しうる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示にかかるシステムの構成を例示する図である。
【
図2】
図1に示した各ノードの構成を示す図である。
【
図3】サーバ装置のメモリに記憶されるコンテンツの管理に用いられるコンテンツテーブルを示す図である。
【
図4】サーバ装置のメモリに記憶されるコメント情報を例示する図である。
【
図5】サーバ装置の処理を示すフローチャートである。
【
図6】配信者端末装置のディスプレイの画面に表示される配信者ホーム画像を例示する図である。
【
図7】配信者端末装置の処理を示すフローチャートである。
【
図8】配信者端末装置および視聴者端末装置の入出力インターフェースのディスプレイへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第1の図である。
【
図9】配信者端末装置および視聴者端末装置の入出力インターフェースのディスプレイへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第2の図である。
【
図10】配信者端末装置および視聴者端末装置の入出力インターフェースのディスプレイへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第3の図である。
【
図11】システムのノード間の第1の通信シーケンス図である。
【
図12】配信者端末装置および視聴者端末装置の入出力インターフェースのディスプレイへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第4の図である。
【
図13】配信者端末装置および視聴者端末装置の入出力インターフェースのディスプレイへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第5の図である。
【
図14】システム1のノード間の第2の通信シーケンス図である。
【
図15】配信者端末装置および視聴者端末装置の入出力インターフェースのディスプレイへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第6の図である。
【
図16】システム1のノード間の第3の通信シーケンス図である。
【
図17】配信者端末装置および視聴者端末装置の入出力インターフェースのディスプレイへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第7の図である。
【
図18】配信者端末装置および視聴者端末装置の入出力インターフェースのディスプレイへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第8の図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の様々な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下、図面において実質的に同じ構成要素、処理、情報およびデータには同じ符号および名称が付される。また、情報処理の主体となりうる装置を総称して「ノード」と記載することがある。また、図面において構成要素およびデータの数および種類は例示的に示され、適宜、増減されたり変更されたりしうる。
【0013】
また、ノードの間における通信の順番は例示的に示され、適宜、変更されうる。また、図面において、発明の本質的な説明に関係しない構成要素は、適宜、省略されることがある。また、図示の都合上、図面に示された構成要素などの名称の一部が省略されることがある。
【0014】
[本開示に係るシステム1の概要]
まず、
図1を参照して本開示にかかるシステム1の概要を説明する。
図1は、本開示にかかるシステム1の構成を例示する図である。
図1に示すように、システム1は、1人以上の配信者の配信者端末装置10と、1人以上の視聴者の視聴者端末装置12と、1つ以上のサーバ装置14とを含む。
【0015】
システム1においては、配信者端末装置10、視聴者端末装置12およびサーバ装置14が、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種処理が実現される。配信者端末装置10と視聴者端末装置12とサーバ装置14とは、有線通信回線および無線通信回線またはこれらの組み合わせを含むインターネットなどのネットワーク3を介して、相互にデータの通信が可能に接続される。配信者端末装置10、視聴者端末装置12およびサーバ装置14は、ネットワーク3を介して任意のタイミングで通信を行い、配信者および視聴者へのサービスの提供のために必要な各種情報およびプログラムなどの送受信を行う。
【0016】
例えば、本開示に係るシステム1において、サーバ装置14は、1人以上の配信者が制作した映像および音声を含む動画などのデータを、配信者端末装置10から受信し、受信したデータを記憶し、さらに、配信者端末装置10および視聴者端末装置12に対して送信して表示させ、配信者および視聴者が視聴しうるようにする。
【0017】
視聴者端末装置12に表示されたコンテンツを視聴した視聴者は、コンテンツを視聴しながら、その感想などのコンテンツに関するコメントを、任意のタイミングで視聴者端末装置12に対して入力できる。視聴者は、入力したコメントを視聴者端末装置12からサーバ装置に送信させることにより、システム1に対してコメントを投稿できる。配信者もまた、配信者端末装置10を用いて視聴者と同様にシステム1に対してコメントを投稿できる。
【0018】
なお、コンテンツおよびコメントは、配信者端末装置10と視聴者端末装置12の両方に配信され、視聴されるが、以下、説明を簡潔にするために、コンテンツおよびコメントを視聴する「配信者および視聴者」は、特記なき限り「視聴者」と記載される。また、「表示」は、コンテンツが画像の他に音声および振動などを示すデータを含み、これらがスピーカなどを介して視聴者に対して出力される場合を含む。
【0019】
なお、以下、配信者が作成した動画などと、そのデータとは「コンテンツ」と記載され、サーバ装置14がコンテンツなどを配信者端末装置10から受信し、視聴者端末装置12に対して送信して表示させ、視聴者が視聴しうるようにすることは、「配信」と記載される。また、コンテンツは、ゲームの画像、音声および振動、および、実在または非実在の人物の静止画像、動画像および音声といった様々な情報を含みうる。また、配信には、ゲーム画像の配信、カラオケ用の画像の配信、配信者などが顔を出して出演して雑談する顔出し雑談画像の配信、および、動物の画像の配信といった様々な種類がありうる。
【0020】
また、視聴者は、視聴者端末装置12対する操作により、コンテンツにおける配信開始の時点と視聴者により視聴されうる状態になっている最新の時点との間の任意の時点、例えば、配信開始から任意の時間が経過した時点を指定できる。視聴者は、コンテンツにおける任意の時点を視聴者端末装置12に対して入力し、サーバ装置14に送信させることにより、任意の時点以降のコンテンツの配信をサーバ装置14に要求できる。
【0021】
また、配信者は、視聴者のコメントを、サーバ装置14を介して配信者端末装置10および視聴者端末装置12に表示する態様を選択し、この態様を示す表示態様データを配信者端末装置に対して入力し、サーバ装置に対して送信させることにより、コメントの表示態様を設定できる。
【0022】
なお、コメントの表示態様は、例えば、「コメント停止」、「実時間コメント」および「再生時間コメント」の3つの態様を含む。コメント停止は、視聴者からシステム1に対するコメントの有無にかかわらず、コメントを配信者端末装置10および視聴者端末装置12に表示しないこと、つまり、コメントの投稿を停止することである。
【0023】
「実時間コメント」は、視聴者端末装置12に、過去における任意の時点のコンテンツが表示されているときに、このコンテンツが表示されている時点でリアルタイム(実時間的)に投稿されており、視聴者端末装置12に表示可能なコメントを、コンテンツの画像に重ね合わせずに表示することである。なお、以下、最新の時点でリアルタイムに投稿され、視聴者端末装置12に表示可能なコメント自体およびそのデータが、「実時間コメント」と記載されることがある。
【0024】
また、以下、コンテンツにおける任意の時点の指定は「時間指定」と記載されることがあり、コンテンツにおいて指定された時点以降の部分のコンテンツの配信は「時間指定配信」と記載されることがある。なお、時間指定により配信開始の時点が指定されると、コンテンツの全部が時間指定配信の対象とされ、時間指定により配信開始より後の時点が指定されると、コンテンツの一部が時間指定配信および時間指定配信の対象とされる。
【0025】
また、コンテンツにおいて時間指定配信のために指定された時点を示すデータは、このコンテンツのうち、時間指定配信の対象とされる部分を指定するので、「指定データ」とも記載される。ただし、コンテンツの全部が最初から時間指定配信の対象とされるときには、配信開始の時点の指定は必要ない。このようなときには、例えば、GUI画像に表示されたボタンに対する操作に応じて、配信開始の時点の指定なしに、コンテンツの全部を最初から時間指定配信することもできる。従って、指定データは、このように、コンテンツを最初から配信させる操作を示すデータを含みうる。
【0026】
「再生時間コメント」は、視聴者端末装置12に、過去の任意の時点のコンテンツが表示されているときに、この時点で投稿されたコメントを、コンテンツの画像に重ね合わせずに表示することである。なお、「再生時間コメント」は、過去の任意の時点のコンテンツが表示されているときに、この時点で投稿されたコメントをコンテンツに重ね合わさずに表示することに加え、この時点で投稿されたコメントをコンテンツに重ね合わせて表示することを含みうる。
【0027】
なお、以下、「再生時間コメント」が、後者、つまり、過去の任意の時点のコンテンツが表示されているときに、この時点で投稿されたコメントをコンテンツに重ね合わさずに表示し、さらに、この時点で投稿されたコメントをコンテンツに重ね合わせて表示する場合を主に説明する。また、以下、任意の時点で過去に投稿され、視聴者端末装置12に表示可能なコメント自体が、「再生時間コメント」と記載されることがある。
【0028】
このようにすることにより、配信開始の過去から配信されているコンテンツの任意の時点の部分と、実時間コメントおよび再生時間コメントとを適切に対応づけて、サーバ装置14から配信者端末装置10および視聴者端末装置12に配信できる。
【0029】
なお、本開示において、「配信者」および「視聴者」は、システム1の利用者のうち、単に、コンテンツを生成する者とコンテンツを視聴する者とを区別するための呼称である。従って、配信者は視聴者になりえ、反対に、視聴者は配信者となりうる。
【0030】
また、同様に、「配信者端末装置」および「視聴者端末装置」は、単に、コンテンツの生成に利用される端末装置と、コンテンツの視聴に利用される端末装置とを区別するための呼称である。従って、配信者端末装置は視聴者端末装置となりえ、反対に、視聴者端末装置は配信者端末装置となりうる。
【0031】
また、「利用者」とは単にシステム1を利用することができる者を意味しているにすぎず、特定のサービスおよびアプリケーションなどに加入し、登録され、これらを利用可能となった者に限定されない。また、「配信者」、「視聴者」および「利用者」などは、特定の自然人だけでなく、配信者、視聴者および利用者としてシステム1に実質的に関与しうる会社および団体などの法人を含みうる。
【0032】
[配信者端末装置10,視聴者端末装置12,サーバ装置14の構成]
図2は、
図1に示した各ノードの構成を示す図である。なお、配信者端末装置10、視聴者端末装置12およびサーバ装置14それぞれは、
図2に示す構成要素の全てを含まなくてよく、これらの一部が省略されたり、これらに他の構成要素がさらに追加されたりしうる。
【0033】
配信者端末装置10および視聴者端末装置12は、例えば、スマートフォンに代表される無線通信回線を介した通信が可能な携帯型の端末装置である。ただし、配信者端末装置10および視聴者端末装置12は、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、ラップトップパソコン、デスクトップパソコン、携帯型ゲーム機および据え置き型ゲーム機など、本開示の実現に必要とされる処理を実行可能な装置であればよく、上述の携帯型の端末装置に限定されない。また、システム1は、複数の配信者端末装置10および複数の視聴者端末装置12を含みうるが、これらは同じである必要はなく、また、同種である必要もない。例えば、配信者端末装置10がスマートフォンで、視聴者端末装置12はラップトップパソコンであってよい。
【0034】
サーバ装置14は、一般に、配信者端末装置10および視聴者端末装置12より高速にデータを処理し、大量のデータを記憶し、高速でデータを他のノードとの間で送受信可能なコンピュータとして構成される。なお、サーバ装置14は、全ての構成要素が単一の装置のなかに構成されている必要はない。つまり、サーバ装置14は、いわゆるクラウドサーバとして構成されえ、サーバ装置14の各構成要素は、複数の装置に分散されて実現されうる。
【0035】
図2に示すように、配信者端末装置10、視聴者端末装置12およびサーバ装置14は、メモリ102と、入出力インターフェース104と、プロセッサ106と、通信インターフェース108とを含み、これらは、バス100および制御信号線などを介して互いにデータおよび信号の入出力が可能に接続される。
【0036】
メモリ102は、RAM、ROMおよび不揮発性メモリ(NVM)などを含む。なお、メモリ102は、必要に応じてHDDなどの大容量記憶装置をさらに含みうる。通信インターフェース108は、アンテナおよび通信処理回路110などを含む。入出力インターフェース104は、タッチパネル112、ハードキー114およびディスプレイ116などを含む。
【0037】
プロセッサ106は、1つ以上のCPU、DSPおよびその周辺回路を含み、メモリ102に指示命令として記憶されたプログラムを読み出して実行する。プロセッサ106は、プログラムの実行により、配信者端末装置10および視聴者端末装置12のOS、各構成要素の制御、および、本開示にかかるコンテンツおよびコメントの配信などの機能を実現する。
【0038】
配信者端末装置10において、プロセッサ106は、プログラムの実行により、入出力インターフェース104を介して入力されたコンテンツを、通信インターフェース108を介してサーバ装置14に対して送信し、配信させる処理、入出力インターフェース104を介して入力された表示態様データをサーバ装置14に対して送信し、表示態様を設定させる処理などを実現する。
【0039】
また、視聴者端末装置12において、プロセッサ106は、プログラムの実行により、通信インターフェース108を介してサーバ装置14から入力されたコンテンツを、入出力インターフェース104のディスプレイ116を介して視聴者に対して表示する処理、入出力インターフェース104を介して視聴者により入力された指定データを、通信インターフェース108を介してサーバ装置14に送信し、時間指定配信を行わせる処理、入出力インターフェース104から視聴者により入力されたコメントを、通信インターフェース108を介してサーバ装置14に対して送信する処理、および、通信インターフェース108を介してサーバ装置14から入力されたコメントを、配信者によりサーバ装置14に設定された表示態様で、入出力インターフェース104のディスプレイ116を介して視聴者に対して表示する処理などを実現する。
【0040】
また、サーバ装置14において、プロセッサ106は、プログラムの実行により、通信インターフェース108を介して配信者端末装置10から入力されたコンテンツをメモリ102に記憶し、これらを配信者端末装置10および視聴者端末装置12に配信して表示させる処理、通信インターフェース108を介して視聴者端末装置12から入力された指定データに従って時間指定配信を行う処理、通信インターフェース108を介して視聴者端末装置12から入力されたコメントを、表示態様データが示す態様で配信者端末装置10および視聴者端末装置12に配信して表示させる処理などを実現する。
【0041】
メモリ102において、ROMは、プロセッサ106により実行され、OS、通信インターフェース108およびネットワーク3を介した他のノードとの通信、および、入出力インターフェース104を介した利用者とのユーザインターフェースの機能を実現するプログラムとそのパラメータなどを記憶する。RAMは、配信者端末装置10または視聴者端末装置12の処理の実現に必要とされるワーキングメモリとしての機能を提供する。
【0042】
不揮発性メモリは、配信者端末装置10または視聴者端末装置12に電源が供給されている間は、RAMと同様な機能を提供する。また、不揮発性メモリは、配信者端末装置10または視聴者端末装置12に電源が供給されているか否かにかかわらず記憶したデータを保持でき、配信者端末装置10または視聴者端末装置12の処理を実現するプログラムとその実行に必要とされるパラメータなどを記憶する。
【0043】
また、配信者端末装置10において、不揮発性メモリは、入出力インターフェース104を介して入力されたコンテンツ、および、入出力インターフェース104を介して入力された表示態様データなどを、必要に応じてさらに記憶する。
【0044】
また、視聴者端末装置12において、不揮発性メモリは、通信インターフェース108を介してサーバ装置14から入力されたコンテンツ、入出力インターフェース104を介して視聴者により入力された指定データ、入出力インターフェース104から視聴者により入力されたコメント、および、通信インターフェース108を介してサーバ装置14から入力されたコメントなどを、必要に応じてさらに記憶する。
【0045】
また、サーバ装置14において、不揮発性メモリは、通信インターフェース108を介して配信者端末装置10から入力されたコンテンツおよび表示態様データ、通信インターフェース108を介して視聴者端末装置12から入力されたコメントおよび指定データなど、コンテンツおよびコメントの配信および時間指定配信を行うために必要とされるデータを、必要に応じてさらに記憶する。
【0046】
通信インターフェース108は、アンテナおよび通信処理回路110を用いて、コンテンツおよびコメントの配信、および、配信者端末装置10からサーバ装置14への表示態様データなど、コンテンツの配信に必要とされるデータを、ネットワーク3を介して他のノードとの間で送受信する。
【0047】
通信処理回路110は、上述したノードの間におけるデータの送受信に必要とされる処理を行う。通信処理回路110は、例えば、無線通信回線を介して高速にデータを伝送するLTE方式に準拠した通信処理を行う。ただし、通信処理回路110は、必ずしもLTE方式に準拠した通信処理を行う必要はなく、IEEE802.11などの無線LAN、あるいは、低速にデータを伝送する無線通信に関するBluetooth(登録商標)など、他の方式に準拠して通信処理を行ってよい。さらに、通信処理回路110は、必ずしも、無線通信回線を介してデータを伝送する必要はなく、有線通信回線を介してデータを伝送してよく、このときには、通信処理回路110はアンテナを含まなくてよい。
【0048】
入出力インターフェース104と、タッチパネル112、ハ―ドキー114およびディスプレイ116とは、一体に構成されても、別々に構成されてもよい。また、タッチパネル112、ハードキー114およびディスプレイ116の一部が省略されても、これらに他の入出力装置がさらに加えられてもよい。
【0049】
入出力インターフェース104とタッチパネル112などとが別々に構成されるときには、入出力インターフェース104と、タッチパネル112などとは、シリアルポート、パラレルポートおよびUSBなどの有線ポートを介して接続されうる。あるいは、入出力インターフェース104とタッチパネル112などとは、無線通信回線を介して接続されえ、これらの間の通信には、例えばBluetooth(登録商標)が用いられうる。
【0050】
タッチパネル112は、抵抗膜方式、静電容量結合方式および超音波表面弾性波方式など公知の方式を用いた透明な入力装置であって、例えば、ディスプレイ116の画面を被覆しつつ、利用者が画像を視認できるように配置される。タッチパネル112は、ディスプレイ116に表示されたアイコンなどの画像に対する利用者のポインティング、スワイプおよびタップなどの操作を受け入れる。
【0051】
タッチパネル112は、利用者による操作がなされた位置を示す座標の情報をプロセッサ106に対して出力する。タッチパネル112からの座標の情報およびその変化をプロセッサ106が処理することにより、利用者がタッチパネル112に対してどのような操作を行い、どのような情報を入力したかが判定されうる。
【0052】
ハードキー114は、キーボード、十字キーおよび機能キーなどの機械的なスイッチを含む入力装置であって、利用者の様々な操作を、タッチパネル112とは別に受け入れ、受け入れた操作を示す情報を、プロセッサ106に対して出力する。
【0053】
ディスプレイ116は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイを含む出力装置である。ディスプレイ116は、プロセッサ106の制御に従って、メモリ102から読み出された画像データを出力して利用者に示す。ディスプレイ116に表示される画像データは、本開示にかかるゲームアプリケーションにより形成される仮想ゲーム空間などを示す。
【0054】
なお、配信者端末装置10における入出力インターフェース104には、カメラ、ゲーム装置およびマイクなどがさらに接続されうる。このとき、入出力インターフェース104は、カメラにより撮影された画像データ、ゲーム機により生成された画像データおよび音声データ、および、マイクから入力された音声データを受け入れ、プロセッサ106に対して出力しうる。
【0055】
[各ノードに記憶されるデータ]
以下、システム1の各ノードのメモリ102に記憶されるデータを説明する。
図3は、
図1,
図2に示したサーバ装置14のメモリ102に記憶されるコンテンツの管理に用いられるコンテンツテーブルを示す図である。
図3に示すように、コンテンツテーブルは、コンテンツ識別子(ID)と、配信開始時刻データと、配信時間長データと、表示態様データと、記憶場所データとを含む。
【0056】
コンテンツテーブルにおいて、コンテンツID(C1,C2,C3・・・)は、メモリ102の不揮発性メモリに記憶された複数のコンテンツそれぞれに一意に付され、これらのコンテンツそれぞれを一意に識別する。
【0057】
配信開始時刻データ(ST1,ST2,ST3・・・)は、コンテンツIDにより識別されるコンテンツの配信が開始された時刻を示す。コンテンツの配信開始時刻は、配信者端末装置10からネットワーク3を介してサーバ装置14がコンテンツの受信を開始した時刻、あるいは、サーバ装置14が視聴者端末装置12にネットワーク3を介してコンテンツの送信を開始した時刻として定義されうる。これらの配信開始時刻の定義には、サーバ装置14におけるコンテンツなどの処理時間の分だけ差があるが、これらの定義は実質的に同じである。
【0058】
配信時間長データ(TL1,TL2,TL3・・・)は、コンテンツIDにより識別されるコンテンツの配信が開示された時刻から、このコンテンツの配信が終了した時刻までの間の時間長を示す。コンテンツの配信が終了した時刻は、配信者端末装置10からネットワーク3を介してサーバ装置14がコンテンツの受信を終了した時刻、あるいは、サーバ装置14が視聴者端末装置12にネットワーク3を介したコンテンツの送信を終了した時刻として定義されうる。これらの配信終了時刻の定義には、サーバ装置14におけるコンテンツなどの処理時間の分だけ差があるが、これらの定義は実質的に同じである。
【0059】
表示態様データ(DM1,DM2,DM3・・・)は、上述したように、コンテンツIDにより識別されるコンテンツを視聴した視聴者が、視聴者端末装置12に対して入力し、ネットワーク3を介してサーバ装置14に送られてきたコメントを表示する態様を示す。なお、表示態様データは、コメントに付されて視聴者端末装置12に対して送信される。
【0060】
記憶場所データは、メモリ102において、コンテンツIDにより識別されるコンテンツが記憶されている場所(ロケーション)およびアドレスを示す。
【0061】
図4は、
図1,
図2に示したサーバ装置14のメモリ102に記憶されるコメント情報を例示する図である。コメント情報は、配信者端末装置10からネットワーク3を介してサーバ装置14に入力された複数のコンテンツそれぞれに対応して作成され、
図4に示すように複数のエントリを含む。コメント情報のエントリそれぞれは、コメントIDと、コンテンツIDと、ユーザIDと、表示名データと、投稿時刻データと、コメントデータとを含む。
【0062】
なお、
図4は、コンテンツIDとしてC1が付され、サーバ装置14からネットワーク3を介して配信者端末装置10および視聴者端末装置12に、ある日の16時20分に配信が開始され、その日の17時20分頃および17時50分頃に配信されたコンテンツを視聴した視聴者のコメントを示すコメントデータを例示する。
【0063】
コメントID(・・・CM1~CMn・・・CM1’~CMn’・・・)それぞれは、同じエントリに含まれ、対応づけられたコンテンツIDとしてC1が付されたコンテンツを視聴した1人以上の視聴者が投稿した複数のコメントそれぞれに、サーバ装置14により一意に付され、これらのコメントそれぞれを一意に識別する。
【0064】
コンテンツID(C1)は、
図3を参照して上述した通りであり、対応づけられたコメントIDにより識別されるコメントの視聴者からの投稿の対象とされたコンテンツを示す。
【0065】
ユーザID(・・・U1~Un・・・U1’~Un’・・・)それぞれは、配信者端末装置10および視聴者端末装置12からコメントに付されて、ネットワーク3を介してサーバ装置14に同心されてくる。ユーザIDは、対応づけられたコメントIDにより識別されるコメントを投稿したシステム1の視聴者を一意に識別する。
【0066】
なお、1人の視聴者は何度でもコメントを投稿できるので、コメント情報は重複したユーザIDを含みうる。なお、ユーザIDは、このユーザIDにより識別される視聴者が、サーバ装置14にアカウントを作成するときに、この視聴者に一意に付与される。また、ユーザIDは、視聴者がコメントを投稿するときに、コメントに付されて配信者端末装置10または視聴者端末装置12からネットワーク3を介してサーバ装置14に送信される。
【0067】
表示名データ(・・・A1~An・・・A1’~An’・・・)は、対応づけられたコメントIDにより識別されるコメントを配信者端末装置10および視聴者端末装置12に配信して表示させるときに、コメントの投稿者としてこれらのディスプレイ116に表示される視聴者の名前を示す。なお、表示名データが示す名前は、視聴者により、コメントの投稿時に任意に設定されうる。また、表示名データは、視聴者がコメントを投稿するときに、コメントに付されて配信者端末装置10または視聴者端末装置12からネットワーク3を介してサーバ装置14に送信される。
【0068】
投稿時刻データ(・・・17:20:20~17:50:25・・・)は、対応づけられたコメントIDにより識別されるコメントが投稿された日付および時刻を示す。なお、図示の都合上、
図4においては、日付および秒以下の時刻は省略されている。
【0069】
経過時間データ(・・・01:00:20~11:30:25・・・)は、対応づけられたコンテンツIDにより識別されるコンテンツの配信が開始された時刻から、コメントIDにより識別されるコメントが投稿された時刻を減算してえられる時間長である。つまり、経過時間データは、コンテンツIDにより識別されるコンテンツの配信開始時刻から、コメントIDにより識別されるコメントが投稿されるまでに経過した時間を示す。
【0070】
コメントデータ(・・・X1~Xn・・・X1’~Xn’・・・)は、対応づけられたコメントIDにより識別されるコメントの具体的な内容を示す。つまり、例えば、コメントデータは、自然言語で配信者端末装置10または視聴者端末装置12に入力され、配信されたコンテンツに対する視聴者の感想または意見などを示す文章またはその一部を示す。なお、以下、「コメントデータ」は「コメント」とも記される。
【0071】
[サーバ装置14の処理]
以下、
図1,
図2に示したサーバ装置14の処理を説明する。
図5は、
図1,
図2に示したサーバ装置14の処理を示すフローチャートである。
図5に示すステップS100において、サーバ装置14は、サーバ装置14にアカウントを有する配信者により行われ、配信者端末装置10の入出力インターフェース104に対してサーバ装置14に配信者としてログインするための操作を示すデータを、ネットワーク3を介して受信する。
【0072】
サーバ装置14は、このデータを受信すると、配信者を配信者としてログインさせるための処理を行い、例えば、配信者ホーム画像を示すデータを配信者端末装置10に対して送信し、配信者ホーム画像をディスプレイ116に表示させる。
【0073】
図6は、
図1,
図2に示した配信者端末装置10のディスプレイ116の画面16に表示される配信者ホーム画像を例示する図である。
図6に示す配信者ホーム画像は、配信者端末装置10を介してサーバ装置14を配信者が操作するためのGUI(Graphcal User Interface)として用いられる。配信者ホーム画像は、コンテンツ表示部分160と、コメント停止ボタン162と、実時間コメントボタン164と、再生時間コメントボタン166と、コメント表示部分168と、コメント入力部分170とを含む。
【0074】
コンテンツ表示部分160の範囲のなかには、配信者が配信者端末装置10を用いて、ネットワーク3を介してサーバ装置14に送信するコンテンツを示す画像が表示される。
【0075】
コメント表示部分168の範囲のなかには、視聴者が配信者端末装置10および視聴者端末装置12を用いて、ネットワーク3を介してサーバ装置14に送信し、配信させたコメントが表示される。
【0076】
コメント入力部分170の範囲のなかには、視聴者が投稿しようとするコメントの内容が書き込まれる。視聴者が入出力インターフェース104に対して、コメント入力部分170の内部の右端に三角印で示した送信ボタンを押下する操作を行うと、配信者端末装置10および視聴者端末装置12は、コメント入力部分170に書き込まれたコメントに、ユーザIDを付して、ネットワーク3を介してサーバ装置14に対して送信する。
【0077】
コメント停止ボタン162、実時間コメントボタン164および再生時間コメントボタン166は、サーバ装置14に対する表示態様の設定のために用いられる。配信者が配信者端末装置10の入出力インターフェース104に対してコメント停止ボタン162を押下する操作を行うと、配信者端末装置10は、コメント停止を示す表示態様データを、ネットワーク3を介してサーバ装置14に対して送信する。コメント停止は、配信者端末装置10および視聴者端末装置12へのコメントを配信しないこと、または、これらへのコメントの配信を停止することである。
【0078】
配信者が入出力インターフェース104に対して実時間コメントボタン164を押下する操作を行うと、配信者端末装置10は、サーバ装置14に対して実時間コメントを示す表示態様データを、ネットワーク3を介して送信する。
【0079】
実時間コメントは、リアルタイムに配信者端末装置10からネットワーク3を介してサーバ装置14に送信して配信させているコンテンツの画像、または、サーバ装置14に既に記憶されて時間指定配信されているコンテンツの画像を、配信者端末装置10および視聴者端末装置12のディスプレイ116の画面16のコンテンツ表示部分160など、予め決められた範囲のなかに表示し、視聴者端末装置12に入出力インターフェース104などに対して入力され、サーバ装置14がリアルタイムに受信したコメントを、コメント表示部分168など、コンテンツの画像が表示される範囲の外に表示することである。
【0080】
配信者が入出力インターフェース104に対して再生時間コメントボタン166を押下する操作を行うと、配信者端末装置10は、サーバ装置14に対して再生時間コメントを示す表示態様データを、ネットワーク3を介して送信する。
【0081】
再生時間コメントは、サーバ装置14に既に記憶されて時間指定配信されているコンテンツの画像を、配信者端末装置10および視聴者端末装置12のディスプレイ116の画面16のコンテンツ表示部分160など、予め決められた範囲のなかに表示し、時間指定配信されているコンテンツに対して、このコンテンツがリアルタイムに配信されているときに投稿されたコメントを、コメント表示部分168など、コンテンツの画像が表示される範囲の外に経時的に表示し、さらに、配信者端末装置10および視聴者端末装置12が、コンテンツの画像が表示されている範囲の外に表示されたコメントを経時的に示す画像を生成し、コンテンツの画像に重ね合わせて表示することである。
【0082】
図5に示すステップS102において、サーバ装置14は、配信者端末装置10からネットワーク3を介して表示態様データを受信したか否か、つまり、表示態様の設定があったか否かを判断する。サーバ装置14は、表示態様の設定があったとき(S102の処理においてY)にはS106の処理に進み、表示態様の設定がなかったとき(S102の処理においてN)にはS104の処理に進む。
【0083】
ステップS104において、サーバ装置14は、デフォルトに設定されていたコメント停止、実時間コメントおよび再生時間コメントのいずれかを、配信者端末装置10および視聴者端末装置12に対するコメントの配信のための表示態様として採用する。
【0084】
ステップS106において、サーバ装置14は、ネットワーク3から配信者端末装置10を介して新たなコンテンツまたは配信中のコンテンツの続きを受信したか否かを判断する。サーバ装置14は、コンテンツを受信したとき(S106の処理においてY)にはS106の処理に留まり、コンテンツを受信しないとき(S106の処理においてN)にはS108の処理に進む。
【0085】
ステップS108において、サーバ装置14は、1つ以上の視聴者端末装置12からコンテンツの配信を受けるための接続があるか否かを判断する。サーバ装置14は、1つ以上の視聴者端末装置12からの接続があったとき(S108の処理においてY)にはS110の処理に進み、1つ以上の視聴者端末装置12からの接続がなかったとき(S108の処理においてN)にはS106の処理に進む。
【0086】
ステップS110において、サーバ装置14は、配信者端末装置10および視聴者端末装置12に受信したコンテンツを配信する。
【0087】
ステップS112において、サーバ装置14は、配信者端末装置10および視聴者端末装置12からコメントを受信したか否かを判断する。サーバ装置14は、コメントを受信したとき(S112の処理においてY)にはS114の処理に進み、コメントを受信しなかったとき(S112の処理においてN)にはS124の処理に進む。
【0088】
ステップS114において、サーバ装置14は、配信者端末装置10から設定されたコメントの表示態様がコメント停止であるか否かを判断する。サーバ装置14は、表示態様がコメント停止であるとき(S114の処理においてY)にはS124の処理に進み、表示態様がコメント停止でないとき(S114の処理においてN)にはS116の処理に進む。
【0089】
ステップS116において、サーバ装置14は、配信者端末装置10から設定されたコメントの表示態様が実時間コメントであるか否かを判断する。サーバ装置14は、表示態様が実時間コメントであるとき(S116の処理においてY)にはS120の処理に進む。サーバ装置14は、表示態様が実時間コメントでないとき(S116の処理においてN)には、表示態様が再生時間コメントであると判断してS122の処理に進む。
【0090】
ステップS124において、サーバ装置14は、配信者端末装置10からのコンテンツの配信が終了したか否か判断する。サーバ装置14は、配信者端末装置10からのコンテンツの配信が終了したとき(S124の処理においてY)には処理を終了し、配信者端末装置10からのコンテンツの配信が終了していないとき(S124の処理においてN)にはS106の処理に戻る。
【0091】
[配信者端末装置10の処理]
以下、
図1,
図2に示した配信者端末装置10の処理を説明する。
図7は、
図1,
図2に示した配信者端末装置10の処理を示すフローチャートである。
図7に示すステップS140において、視聴者端末装置12は、コンテンツの配信を受けるためにネットワーク3を介してサーバ装置14に接続する。
【0092】
ステップS142において、視聴者端末装置12は、サーバ装置14からネットワーク3を介してコンテンツの配信を受けたか否かを判断する。視聴者端末装置12は、コンテンツの配信を受けたとき(S142においてY)にはS144の処理に進み、コンテンツの配信を受けなかったとき(S142においてN)にはS142の処理に留まる。
【0093】
ステップS144において、視聴者端末装置12は、サーバ装置14からネットワーク3を介してコンテンツを受信し、入出力インターフェース104のディスプレイ116に、
図8を参照して説明するように表示する。
【0094】
図8は、
図1,
図2に示した配信者端末装置10および視聴者端末装置12の入出力インターフェース104のディスプレイ116のへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第1の図である。なお、
図8は、視聴者端末装置12に時間指定配信がなされておらず、コンテンツ表示部分160およびコメント表示部分168に、配信開始から1時間が経過した頃のゲームAの画像がコンテンツとして表示され、
図4に示したコメントX1~Xnとが、リアルタイムに表示される場合を例示する。
【0095】
図8に示すように、画面16には、
図6に示したコンテンツ表示部分160、コメント表示部分168およびコメント入力部分170が表示される。コンテンツ表示部分160の全面には、ゲームAの画像がコンテンツとして表示され、その上方には、コンテンツとして「ゲームA」の画像が表示されていることを示す文字列「ゲームA配信ルーム」が表示される。
【0096】
コンテンツ表示部分160には、コメントX1~Xnが、コンテンツの画像にリアルタイムに重ね合わされて表示され、コンテンツ表示部分160の下方には、コンテンツの進行状況を示す進行状況バー190と、過去における任意の時間を指定した時間指定配信のための指定データの入力に用いられるボタン192と、配信開始からの経過時間194とが表示される。
【0097】
上述したように、コンテンツを最初から配信させる時間指定配信が行われる場合には、コンテンツ表示部分160には、このような時間指定配信のための指定データの入力に用いられるボタンがさらに表示されうる。なお、
図8に示すように、コンテンツにコメントを重ね合わせて表示する表示態様は、日本語のインターネットスラングで「弾幕」とも呼ばれる。
【0098】
コメント表示部分168には、配信者端末装置10および視聴者端末装置12に対して、ユーザID(U1~Un)により識別される視聴者が入力したコメントX1~Xnそれぞれが、視聴者の表示名A1~Anそれぞれと対応づけられて、リアルタイムに表示される。
【0099】
図7に示すステップS146において、視聴者端末装置12は、ボタン192に対して視聴者が操作を行い、時間指定配信のための時間指定を行ったか否かを判断する。視聴者端末装置12は、時間指定が行われたとき(S146の処理においてY)にはS148の処理に進み、時間指定が行われなかったとき(S146の処理においてN)にはS150の処理に進む。
【0100】
ステップS148において、視聴者端末装置12は、ネットワーク3を介してサーバ装置14に指定データを送信し、コンテンツの時間指定配信を行わせ、S150の処理に進む。
【0101】
ステップS150において、視聴者端末装置12は、サーバ装置14からネットワーク3を介してコメントの配信があったか否かを判断する。視聴者端末装置12は、コメントの配信があった(S150の処理においてY)ときにはS152の処理に進み、コメントの配信がなかった(S150の処理においてN)ときにはS144の処理に進む。
【0102】
ステップS152において、視聴者端末装置12は、配信されたコメントに付された表示態様データが実時間コメントを示すか否かを判断する。視聴者端末装置12は、表示態様データが実時間コメントを示すとき(S152の処理においてY)にはS154の処理に進み、表示態様データが実時間コメントを示さないとき(S152の処理においてN)には、表示態様データが再生時間コメントを示すと判断してS156の処理に進む。
【0103】
ステップS154において、視聴者端末装置12は、サーバ装置14からネットワーク3を介して時間指定配信されたコンテンツと、実時間コメントとを受信する。視聴者端末装置12は、受信したコンテンツと実時間コメントとを、入出力インターフェース104のディスプレイ116に、
図9を参照して説明するように表示する。
【0104】
図9は、
図1,
図2に示した配信者端末装置10および視聴者端末装置12の入出力インターフェース104のディスプレイ116のへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第2の図である。
【0105】
なお、
図9は、視聴者端末装置12に対するコンテンツの配信が開始されてから1時間30分程度が経過したときに、視聴者端末装置12からサーバ装置14に配信開始から1時間が経過した頃が時間指定され、コメント表示部分168に、配信開始から1時間30分が経過した頃のコメントX1’~Xn’がリアルタイムに表示される場合を示す。
【0106】
図9に示すように、配信開始から1時間30分程度経過したコンテンツの配信開始から1時間経過した頃を時間指定するための操作は、視聴者端末装置12に対して、視聴者が、進行状況バー190のボタン192を、コンテンツの配信開始から1時間経過した頃に対応した位置に移動させることにより行われる。このような操作により、視聴者端末装置12からネットワーク3を介してサーバ装置14に、配信開始から1時間経過した頃のコンテンツの配信と、配信開始から1時間30分程度経過してから投稿され、実時間コメントを示す表示態様データが付された実時間コメントX1’~Xn’とが配信される。
【0107】
なお、このときには、視聴者端末装置12は、サーバ装置14からネットワーク3を介して時間指定されたコンテンツをコンテンツ表示部分160の範囲のなかに表示し、実時間コメントX1’~Xn’をコメント表示部分168の範囲のなかに表示するが、実時間コメントX1’~Xn’をコンテンツ表示部分160の範囲のなかにおいてコンテンツに重ね合わせる表示はしない。
【0108】
図7に示すステップS156において、視聴者端末装置12は、サーバ装置14からネットワーク3を介して時間指定配信されたコンテンツと、再生時間コメントとを受信する。視聴者端末装置12は、受信したコンテンツと再生時間コメントとを、入出力インターフェース104のディスプレイ116に、
図10を参照して説明するように表示する。
【0109】
図10は、
図1,
図2に示した配信者端末装置10および視聴者端末装置12の入出力インターフェース104のディスプレイ116のへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第3の図である。
【0110】
なお、
図10は、視聴者端末装置12に対するコンテンツの配信が開始されてから1時間30分程度が経過してから、視聴者端末装置12からサーバ装置14に配信開始から1時間が経過した頃が時間指定され、コメント表示部分168に、
図4に示した配信開始から1時間が経過した頃の過去の再生時間コメントX1~Xnが表示され、さらに、再生時間コメントX1~Xnがコンテンツに重ね合わされて表示される場合を示す。
【0111】
図10に示すように、配信開始から1時間30分程度経過したコンテンツの配信開始から1時間経過した頃を時間指定するための操作が視聴者端末装置12に対して行われると、視聴者端末装置12からネットワーク3を介してサーバ装置14に、配信開始から1時間経過した頃のコンテンツおよびこの頃に投稿された再生時間コメントX1~Xnとが配信される。
【0112】
視聴者端末装置12は、サーバ装置14からネットワーク3を介して時間指定されたコンテンツをコンテンツ表示部分160の範囲のなかに表示し、再生時間コメントX1~Xnを、コメント表示部分168の範囲のなかに表示し、コンテンツ表示部分160の範囲のなかにコンテンツに重ね合わせて表示する。
【0113】
図7に示すステップS158において、視聴者端末装置12は、再生時間コメントX1~Xnをコンテンツ表示部分160の範囲のなかにおいてコンテンツに重ね合わせて表示する画像を生成し、コンテンツ表示部分160の範囲のなかに表示する。
【0114】
ステップS160において、視聴者端末装置12は、コンテンツの配信が終了したか否かを判断する。視聴者端末装置12は、コンテンツの配信が終了したとき(S160の処理においてY)には処理を終了し、コンテンツの配信が終了しないとき(S160の処理においてN)にはS144の処理に戻る。
【0115】
[システム1におけるノード間の通信シーケンス]
以下、システム1のノード間の通信シーケンスを説明する。
図11は、
図1,
図2に示したシステム1のノード間の第1の通信シーケンス図である。
【0116】
なお、
図11は、配信者が作成したコンテンツを配信者端末装置10からネットワーク3を介してサーバ装置14に送信し、視聴者が表示されたコンテンツに応じて配信者端末装置10および視聴者端末装置12にコメントを入力してネットワーク3を介してサーバ装置14に送信し、サーバ装置14が、コンテンツの時間指定配信なしに、コンテンツおよびコメントを配信者端末装置10および視聴者端末装置12に配信し、コメントをコメント表示部分168の範囲のなかに表示するとともにコンテンツ表示部分160の範囲のなかに、コンテンツに重ね合わせて表示する場合を例示する。
【0117】
図11に示すステップS200において、配信者が配信者端末装置10とサーバ装置14とをネットワーク3を介して接続すると、サーバ装置14は配信者端末装置10に、
図6に示した配信者ホーム画像を表示させる。さらに、配信者は視聴者端末装置12に対して表示態様を選択する操作を行う。視聴者が、表示態様としてコメント停止および実時間コメントを選択しないときには、例えば、視聴者端末装置12は、再生時間コメントをデフォルトの表示態様とする。
【0118】
ステップS202において、配信者端末装置10は、再生時間コメントを示す表示態様データを、ネットワーク3を介してサーバ装置14に対して送信する。
【0119】
ステップS204において、配信者はコンテンツを作成し、配信者端末装置10に入力する。
【0120】
ステップS206において、配信者端末装置10は、ネットワーク3を介してサーバ装置14にコンテンツを送信する。
【0121】
ステップS208において、サーバ装置14は、配信者端末装置10からネットワーク3を介してコンテンツを受信し、記憶する。
【0122】
ステップS220において、視聴者は視聴者端末装置12とサーバ装置14とを、ネットワーク3を介して接続する。
【0123】
ステップS222において、サーバ装置14は、配信者端末装置10および視聴者端末装置12にネットワーク3を介して再生時間コメントを配信する。
【0124】
ステップS224において、配信者端末装置10および視聴者端末装置12は、サーバ装置14からネットワーク3を介してコンテンツを受信する。
【0125】
ステップS226において、配信者端末装置10および視聴者端末装置12は、視聴者の操作に応じて、S224の処理により表示されたコンテンツに対するコメントを作成する。
【0126】
ステップS228において、配信者端末装置10および視聴者端末装置12は、S226の処理においてコメントが作成されるたびに、ネットワーク3を介してサーバ装置14に対して送信する。
【0127】
ステップS230において、サーバ装置14は、配信者端末装置10および視聴者端末装置12からネットワーク3を介してコメントを受信するたびに記憶する。
【0128】
ステップS232において、サーバ装置14は、S228の処理において受信されたコメントに、表示態様として再生時間コメントを示す表示画面データを付して、ネットワーク3を介して配信者端末装置10およびサーバ装置14に配信する。
【0129】
ステップS234において、配信者端末装置10およびサーバ装置14は、サーバ装置14からネットワーク3を介してコメントを受信し、入出力インターフェース104のディスプレイ116の画面16のコメント表示部分168の範囲のなかに表示する。
【0130】
ステップS236において、配信者端末装置10および視聴者端末装置12は、S234の処理において受信されたコメントを、コンテンツに重ねて表示するための画像を作成する。
【0131】
ステップS238において、配信者端末装置10および視聴者端末装置12は、S236の処理において作成されたコメントの画像を、入出力インターフェース104のディスプレイ116の画面16のコンテンツ表示部分160の範囲のなかにおいて、コンテンツの画像に重ね合わせて表示する。
【0132】
図12,
図13は、
図1,
図2に示した配信者端末装置10および視聴者端末装置12の入出力インターフェース104のディスプレイ116のへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第4および第5の図である。
【0133】
S238の処理により、視聴者端末装置12は、配信開始から1時間程度が経過したコンテンツとコメントとが、
図12に示すように、入出力インターフェース104のディスプレイ116の画面16に表示されうる。
【0134】
また、ステップS238の処理により、配信開始から1時間30分程度が経過したコンテンツとコメントとは、
図13に示すように、入出力インターフェース104のディスプレイ116の画面16に表示されうる。
【0135】
以上説明したS200~S238の処理は、ステップS250の処理においてコンテンツの配信が終了するまで繰り返される。
【0136】
図14は、システム1のノード間の第2の通信シーケンス図である。なお、
図14は、配信者端末装置10からネットワーク3を介して視聴者端末装置12にコンテンツが配信されている途中で、コンテンツの時間指定配信と、再生時間コメントの配信とを行う処理を示す。なお、
図14に示す処理は、
図11に示したS200~S238の処理の後、あるいは、S200~S238の処理の途中の任意のタイミングで開始されうる。
【0137】
図14に示すステップS260において、視聴者は、
図8などに示した進行状況バー190およびボタン192を用いて、過去における任意の時間を指定する操作を視聴者端末装置12に対して行う。視聴者端末装置12は、視聴者の操作を受け入れて指定データを作成する。
【0138】
ステップS262において、視聴者端末装置12は、ネットワーク3を介してサーバ装置14に指定データを送信する。
【0139】
ステップS264において、サーバ装置14は、視聴者端末装置12に配信しているコンテンツのうち、指定データにより示される部分を示すコンテンツを作成する。
【0140】
ステップS266において、サーバ装置14は、S264の処理において作成されたコンテンツを、ネットワーク3を介して視聴者端末装置12に対して送信する。
【0141】
ステップS268において、視聴者端末装置12は、S266の処理において送信されたコンテンツを受信し、入出力インターフェース104のディスプレイ116の画面16のコンテンツ表示部分160に表示する。
【0142】
ステップS270において、サーバ装置14は、S264の処理において作成されたコンテンツに対応するコメントを含むコメントを作成する。
【0143】
ステップS272において、サーバ装置14は、S270の処理において作成されたコメントを、ネットワーク3を介して視聴者端末装置12に対して送信する。
【0144】
ステップS274において、サーバ装置14は、S272の処理において送信されたコメントを受信し、入出力インターフェース104のディスプレイ116の画面16のコメント表示部分168に表示する。
【0145】
ステップS276において、サーバ装置14は、S274の処理において受信したコメントを、コンテンツ表示部分160の範囲のなかにおいてコンテンツを重ね合わせて表示するためのコメント画像を作成する。
【0146】
ステップS278において、サーバ装置14は、S276の処理において作成したコメント画像を、コンテンツ表示部分160の範囲のなかに、コメントに重ね合わせて表示する。なお、S260~S278の処理は、S250の処理においてコメントの配信が終了するまで、適宜、繰り返される。以上説明した処理により、コンテンツと再生時間コメントとが、
図10を参照して説明したように視聴者端末装置12に表示される。
【0147】
図15は、
図1,
図2に示した配信者端末装置10および視聴者端末装置12の入出力インターフェース104のディスプレイ116のへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第6の図である。なお、以上説明した処理を適切に変更することにより、
図15に示すように、コンテンツをディスプレイ116の画面16のコンテンツ表示部分160の範囲のなかのみに表示し、コメントをコメント表示部分168の範囲のなかのみに表示することもできる。
【0148】
図16は、システム1のノード間の第3の通信シーケンス図である。なお、
図16は、配信者端末装置10からネットワーク3を介して視聴者端末装置12にコンテンツが配信されている途中で、コンテンツの時間指定配信と実時間コメントの表示とを行うときの処理を示す。
図16に示す処理は、
図11に示したS200~S238の処理の後、あるいは、S200~S238の処理の途中の任意のタイミングで開始されうる。
【0149】
図16に示すように、コンテンツの時間指定配信と実時間コメントの表示とは、S200~S238の処理の後、あるいは、S200~S238の処理の途中の任意のタイミングで、
図11,
図14に示したS260~S268,S228~S232,S274の処理を行うことにより実現される。
【0150】
図17は、
図1,
図2に示した配信者端末装置10および視聴者端末装置12の入出力インターフェース104のディスプレイ116のへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第7の図である。
図16に示した処理により、
図17に示すように、時間指定配信されたコンテンツのコンテンツ表示部分160への表示と、実時間コメントのコメント表示部分168への表示とが実現される。
【0151】
図18は、
図1,
図2に示した配信者端末装置10および視聴者端末装置12の入出力インターフェース104のディスプレイ116のへのコンテンツおよびコメントの表示を例示する第8の図である。システム1の各ノードの処理および通信シーケンスを適切に変更することより、
図18に示すように、時間指定配信されたコンテンツのコンテンツ表示部分160の範囲のなかへの表示と、実時間コメントのコメント表示部分168の範囲のなかへの表示と、実時間コメントをコンテンツ表示部分160の範囲のなかへのコンテンツの画像と重ね合わせた表示とが実現されうる。
【0152】
本開示にかかる処理および手順は、実施形態において明示的に説明された装置よってだけでなく、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの組み合わせにより実現されうる。具体的には、本明細書で説明された処理および手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージなどの媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することにより実現されうる。また、本明細書で説明される処理および手順は、それらの処理および手順をコンピュータプログラムとして実装されえ、端末装置およびサーバ装置を含む各種のコンピュータにより実行されうる。
【0153】
本明細書中において、単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、および/または、モジュールによって実行されると説明された処理および手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、および/または、複数のモジュールによって実行されうる。また、本明細書において、単一のメモリおよび記憶装置に格納される旨が説明された各種情報は、単一の装置に含まれる複数のメモリまたは複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されうる。さらに、本明細書において説明された複数のソフトウェアおよびハードウェアは、それらをより少ない構成要素に統合することにより、または、より多い構成要素に分解することにより実現されうる。
【符号の説明】
【0154】
1 システム、10 配信者端末装置、12 視聴者端末装置、14 サーバ装置、100 バス、102 メモリ、104 入出力インターフェース、106 プロセッサ、108 通信インターフェース、110 通信処理回路、112 タッチパネル、114 ハードキー、116 ディスプレイ、