(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022169972
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】方法、情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
A01K 29/00 20060101AFI20221102BHJP
【FI】
A01K29/00 B
A01K29/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021075752
(22)【出願日】2021-04-28
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
(71)【出願人】
【識別番号】518247173
【氏名又は名称】株式会社RABO
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】伊豫 愉芸子
(57)【要約】
【課題】給餌の対象である動物の健康管理に必要な情報をより精度高く出力すること
【解決手段】本開示に係る方法は、プロセッサが、動物の活動量データを取得することと、前記活動量データに基づき前記動物の運動消費エネルギー量を算出することと、前記動物の体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出することと、前記動物の運動消費エネルギー量を用いて、前記動物の推定消費エネルギー量を補正することと、前記補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力することと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサが、
動物の活動量データを取得することと、
前記活動量データに基づき前記動物の運動消費エネルギー量を算出することと、
前記動物の体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出することと、
前記動物の運動消費エネルギー量を用いて、前記動物の推定消費エネルギー量を補正することと、
前記補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記プロセッサが、
前記補正後の推定消費エネルギー量に基づいて前記動物の推奨給餌量に関する情報を出力することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記動物の現在の体型と前記動物の理想の体型との比較により得られる情報に基づいて、前記動物の推奨給餌量に関する情報を出力する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記動物の推奨給餌量を出力することは、
所定の餌に係る重量あたりの摂取カロリー量に基づいて、前記所定の餌の推奨給餌量を出力することを含む、
請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記所定の餌を、前記動物の個体特性および前記補正後の推定消費エネルギー量の少なくともいずれかに基づいて特定することをさらに含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記動物の実際の餌の摂取量の情報をさらに取得し、
前記実際の餌の摂取量と前記推奨給餌量との比較に基づく情報をさらに出力する、
請求項2~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記動物の理想体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記理想体重の情報は、前記動物の体重の情報と前記動物の体型情報とに基づいて取得される、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記動物のライフステージに関する情報にさらに基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出する、
請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記動物の推定消費エネルギー量を補正することは、
前記推定消費エネルギー量のうち前記動物の運動に対応する所定割合の消費エネルギー量を除外し、取得された前記活動量データに基づき算出された前記動物の運動消費エネルギー量を加えることを含む、
請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記活動量データは、前記動物に装着されたまたは付された加速度センサにより得られる加速度データの振幅に基づいて取得される、
請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
動物の活動量データを取得する取得部と、
前記活動量データに基づき前記動物の運動消費エネルギー量を算出する運動消費エネルギー量算出部と、
前記動物の体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出する推定消費エネルギー量算出部と、
前記動物の運動消費エネルギー量を用いて、前記動物の推定消費エネルギー量を補正する補正処理部と、
前記補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力する出力制御部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項13】
コンピュータを、
動物の活動量データを取得する取得部と、
前記活動量データに基づき前記動物の運動消費エネルギー量を算出する運動消費エネルギー量算出部と、
前記動物の体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出する推定消費エネルギー量算出部と、
前記動物の運動消費エネルギー量を用いて、前記動物の推定消費エネルギー量を補正する補正処理部と、
前記補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力する出力制御部と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、方法、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、ペットブームの高まりに伴い、ペットの見守りや健康管理のための技術が開発されている。例えば、特許文献1には、給餌対象動物の活動量に応じた必要量を給餌するための技術が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術は、給餌の対象である動物の活動に基づいて算出するのみであり、給餌量の算出精度は十分ではない。
【0005】
そこで、本開示は、給餌の対象である動物の健康管理に必要な情報をより精度高く出力することが可能な方法、情報処理装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、プロセッサが、動物の活動量データを取得することと、前記活動量データに基づき前記動物の運動消費エネルギー量を算出することと、前記動物の体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出することと、前記動物の運動消費エネルギー量を用いて、前記動物の推定消費エネルギー量を補正することと、前記補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力することと、を含む、方法が提供される。
【0007】
また、本開示によれば、動物の活動量データを取得する取得部と、前記活動量データに基づき前記動物の運動消費エネルギー量を算出する運動消費エネルギー量算出部と、前記動物の体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出する推定消費エネルギー量算出部と、前記動物の運動消費エネルギー量を用いて、前記動物の推定消費エネルギー量を補正する補正処理部と、前記補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力する出力制御部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、コンピュータを、動物の活動量データを取得する取得部と、前記活動量データに基づき前記動物の運動消費エネルギー量を算出する運動消費エネルギー量算出部と、前記動物の体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出する推定消費エネルギー量算出部と、前記動物の運動消費エネルギー量を用いて、前記動物の推定消費エネルギー量を補正する補正処理部と、前記補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力する出力制御部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、給餌の対象である動物の健康管理に必要な情報をより精度高く出力することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態に係るシステムの構成例を示す図である。
【
図2】同実施形態に係る宅内における動物のセンシングを説明する概念図である。
【
図3】同実施形態に係るサーバ1のハードウェア構成例を示す図である。
【
図4】同実施形態によるシステムにおけるサーバのソフトウェア構成例を示す図である。
【
図5】同実施形態に係る表示制御部の詳細な機能ブロックの一例を示す図である。
【
図6】同実施形態に係る取得部の詳細な機能ブロックの一例を示す図である。
【
図7】同実施形態に係る算出部の詳細な機能ブロックの一例を示す図である。
【
図8】同実施形態に係る補正処理部24による推定消費エネルギー量の補正の効果を示すためのグラフである。
【
図9】同実施形態におけるサーバ1の動作フローを示すフローチャートである。
【
図10】同実施形態に係る操作画面表示制御部211により表示される画面の第1の例である。
【
図11】同実施形態に係る操作画面表示制御部211により表示される画面の第2の例である。
【
図12】同実施形態に係る操作画面表示制御部211により表示される画面の第3の例である。
【
図13】同実施形態に係るデータ表示制御部212により表示される画面の第1の例である。
【
図14】同実施形態に係るデータ表示制御部212により表示される画面の第2の例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の実施形態の内容を列記して説明する。本開示は、以下のような構成を備える。
(項目1)
プロセッサが、
動物の活動量データを取得することと、
前記活動量データに基づき前記動物の運動消費エネルギー量を算出することと、
前記動物の体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出することと、
前記動物の運動消費エネルギー量を用いて、前記動物の推定消費エネルギー量を補正することと、
前記補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力することと、
を含む、方法。
(項目2)
前記プロセッサが、
前記補正後の推定消費エネルギー量に基づいて前記動物の推奨給餌量に関する情報を出力することと、
を含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記動物の現在の体型と前記動物の理想の体型との比較により得られる情報に基づいて、前記動物の推奨給餌量に関する情報を出力する、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記動物の推奨給餌量を出力することは、
所定の餌に係る重量あたりの摂取カロリー量に基づいて、前記所定の餌の推奨給餌量を出力することを含む、
項目2または3に記載の方法。
(項目5)
前記プロセッサは、
前記所定の餌を、前記動物の個体特性および前記補正後の推定消費エネルギー量の少なくともいずれかに基づいて特定することをさらに含む、
項目4に記載の方法。
(項目6)
前記プロセッサは、
前記動物の実際の餌の摂取量の情報をさらに取得し、
前記実際の餌の摂取量と前記推奨給餌量との比較に基づく情報をさらに出力する、
項目2~5のいずれか1項に記載の方法。
(項目7)
前記プロセッサは、前記動物の理想体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出する、
項目1~6のいずれか1項に記載の方法。
(項目8)
前記理想体重の情報は、前記動物の体重の情報と前記動物の体型情報とに基づいて取得される、
項目7に記載の方法。
(項目9)
前記プロセッサは、前記動物のライフステージに関する情報にさらに基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出する、
項目1~8のいずれか1項に記載の方法。
(項目10)
前記動物の推定消費エネルギー量を補正することは、
前記推定消費エネルギー量のうち前記動物の運動に対応する所定割合の消費エネルギー量を除外し、取得された前記活動量データに基づき算出された前記動物の運動消費エネルギー量を加えることを含む、
項目1~9のいずれか1項に記載の方法。
(項目11)
前記活動量データは、前記動物に装着されたまたは付された加速度センサにより得られる加速度データの振幅に基づいて取得される、
項目1~10のいずれか1項に記載の方法。
(項目12)
動物の活動量データを取得する取得部と、
前記活動量データに基づき前記動物の運動消費エネルギー量を算出する運動消費エネルギー量算出部と、
前記動物の体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出する推定消費エネルギー量算出部と、
前記動物の運動消費エネルギー量を用いて、前記動物の推定消費エネルギー量を補正する補正処理部と、
前記補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力する出力制御部と、
を備える、情報処理装置。
(項目13)
コンピュータを、
動物の活動量データを取得する取得部と、
前記活動量データに基づき前記動物の運動消費エネルギー量を算出する運動消費エネルギー量算出部と、
前記動物の体重の情報に基づいて、前記動物の推定消費エネルギー量を算出する推定消費エネルギー量算出部と、
前記動物の運動消費エネルギー量を用いて、前記動物の推定消費エネルギー量を補正する補正処理部と、
前記補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力する出力制御部と、
として機能させるためのプログラム。
【0012】
<実施の形態の詳細>
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
<概要>
本開示の実施の形態によるシステム(情報処理システム)は、ペットに装着した加速度センサや重量センサ等の各種センサから得られる測定データ等をもとにペットの消費エネルギーを推定するものである。
図1に示すように、本開示のシステムは、サーバ1と、サーバ1に、インターネット等のネットワークを介して接続される、ペットセンサ5、通信端末2、ユーザ端末3を含む。
図1には、説明の便宜のために、各々1つのペットセンサ5、通信端末2、及びユーザ端末3が図示されているが、各々複数の端末が、本システムのネットワークに接続可能である。
【0014】
ペットに装着するペットセンサ5としては、例えば加速度センサ等がありえる。かかるペットセンサ5は動物(ペット)の一例であるネコ6に取り付けられる。なお、ペットセンサ5の例としては、体重計など、図示せぬ重量センサ等であってもよい。重量センサは、ペットが該重量センサに乗るようにして接するものであり、ペットの体重を測定するもの、ペットの排泄物(便、尿)を測定するもの、ペットの摂食量(餌、水)を測定するものがある。かかる重量センサは、ベッドやトイレ、食器自体に備えられてもよいし、それらを載せる台に設置されてよい。
【0015】
サーバ1は、サービスを、アプリケーションを介してユーザ端末3に対して提供することができる。ユーザ端末3は、アプリケーションをサーバ1または別のサーバからダウンロードし、このアプリケーションを実行し、ブラウザ等のウェブページの閲覧ソフトウェアを介してサーバ1にアクセスすることで、サーバ1と情報を送受信することでき、また、サービスを受けることが可能となる。
【0016】
通信端末2は、動物、例えばネコ6に装着されたペットセンサ5と近距離無線通信を行うことで、各データを取得することができる。より具体的には、まず、
図2に示すように、ネコなどのペット(動物)6に対し、首輪状(またはペンダント状)のウェアラブルデバイスが取り付けられる。なお、ここでいう動物は、ヒトを除く動物であってもよい。ウェアラブルデバイスには、加速度センサ等のペットセンサ5が内蔵される。ペットセンサ5は、データをBLUETOOTH(登録商標) LAW ENERGY(BLE)等の近距離無線通信を通じて、同じ宅内に設置される受信装置7に送信し、受信装置7は、ルータ等の通信端末2にデータを転送し得る。通信端末2は、データをネットワークを介してサーバ1に送信する。なお、ペットセンサ5は、データをBLE等の近距離無線通信を通じて、ユーザ端末3に直接送信することとしてもよい。ここで、受信装置7は、一例として、Linuxベースのオペレーションシステムを搭載し、また、気温を測定する温度センサ等各種センサを搭載することができる。しかしながら、組み込みのチップセット等、OSを搭載しないものであってもよい。
【0017】
ペットセンサ5は、例えば加速度センサである。加速度センサは、
図2に示すように、互いに直交する3軸方向(x軸、y軸、z軸方向)の加速度を検出するセンサであり、ネコの首部に装着する首輪に内蔵される。
図2に示すように、ネコ6の前後方向をX方向、左右方向をY方向、上下方向をZ方向と定義し、ネコ6の動きに応じて各方向の加速度信号が検出できるよう首輪をネコ6に取り付ける。センサの種類はこれに限らず、ジャイロセンサやモーションセンサ等、ネコの動きに関する情報を取得できるあらゆるセンシング装置を採用可能である。なお、ペットセンサ5は、上述した首輪状の筐体に収容されるものであってもよいし、予め動物等の皮膚等に付されたり、埋め込まれたりするようなデバイスであってもよい。
【0018】
ユーザ端末3としては、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはスマートフォン、タブレット、携帯端末、その他情報端末等であってもよい。かかるユーザ端末3は、カメラ8を備える。カメラ8は第1のデバイスの一例である。カメラ8は、必ずしも撮像装置はユーザ端末3に設けられるものでなくてもよく、カメラ8はユーザ端末3と独立していてもよい。
【0019】
<ハードウェア構成>
本実施の形態によるサーバ1とユーザ端末3とは、以下のようなハードウェア構成を有する。なお、以下の構成は一例であり、これ以外の構成を有していても良い。
【0020】
サーバ1は、データベース(図示せず)と接続されシステムの一部を構成する。サーバ1は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0021】
図3に示すように、サーバ1は、少なくとも、制御部10、メモリ11、ストレージ12、送受信部13、入出力部14等を備え、これらはバス15を通じて相互に電気的に接続される。
【0022】
制御部10は、サーバ1全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えば制御部10はCPU(Central Processing Unit)であり、ストレージ12に格納されメモリ11に展開されたプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0023】
メモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ11は、制御部10のワークエリア等として使用され、また、サーバ1の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
【0024】
ストレージ12は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各処理に用いられるデータを格納したデータベース(図示せず)がストレージ12に構築されていてもよい。
【0025】
送受信部13は、サーバ1をネットワークに接続する。なお、送受信部13は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)の近距離通信インターフェースを備えていてもよい。
【0026】
入出力部14は、キーボード・マウス類等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力機器である。
【0027】
バス15は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
【0028】
<ソフトウェア構成例>
図4は、本開示の一実施形態によるシステムにおけるサーバ1のソフトウェア構成例を示す図である。サーバ1は、表示制御部21、取得部22、算出部23、補正処理部24、出力制御部25、動物DB(データベース)26および測定DB(データベース)27を備える。なお、表示制御部21、取得部22、算出部23、補正処理部24および出力制御部25は、サーバが備える制御部10がストレージ12に記憶されているプログラムをメモリ11に読み出して実行することにより実現される。また、動物DB26および測定DB27は、メモリ11およびストレージ12の少なくともいずれかにより提供される記憶領域の一部として実現される。
【0029】
表示制御部21は、ユーザ端末3のディスプレイの表示を制御する機能を有する。なお、表示制御部21は、出力制御部の一部として含まれ得る。
図5は、本実施形態に係る表示制御部21の詳細な機能ブロックの一例を示す図である。表示制御部21は、操作画面表示制御部211およびデータ表示制御部212を備える。
【0030】
操作画面表示制御部211は、ユーザ端末3に操作画面を表示させる機能を有する。例えば、操作画面表示制御部211は、ペットであるネコの体重や体型等の情報や、ネコの食事量に関する情報を入力、選択または確認等をさせるための操作画面を表示させ得る。
【0031】
データ表示制御部212は、サーバ1により処理されて生成されるデータを表示するための表示画面をユーザ端末3に表示させる機能を有する。例えば、データ表示制御部212は、ネコの食事に関する情報のための画面を表示する。ネコの食事に関する情報とは、例えば後述するネコの推定消費エネルギーや、必要な給餌量、食事の履歴や食品のレコメンドに関する情報を含みうる。このような情報は、例えば後述する出力制御部25により出力され得る。
【0032】
取得部22は、他のデバイスから入力情報や種々のデータを取得する機能を有する。
図6は、本実施形態に係る取得部22の詳細な機能ブロックの一例を示す図である。取得部22は、活動量データ取得部221、摂取量データ取得部222、フードデータ取得部223および入力情報取得部224を備える。
【0033】
活動量データ取得部221は、動物(ペット)の活動量データを取得する機能を有する。活動量データは、例えば、上述したペットセンサ5の一例である加速度センサにより得られる加速度データに基づいて算出されるものである。より具体的には、活動量データは、加速度データの振幅に基づいて得られるものである。加速度データの振幅の大きさはウェアラブルデバイスを装着しているネコの運動に基づく加速度の大きさに相当するため、これらの振幅の総和がネコの運動により消費されるエネルギーに相当し得る。例えば、活動量データは、加速度センサから得られた加速度データの振幅に対して所定の加工を行い、加工後の加速度データの振幅の所定時間の総和に基づいて得られるものであってもよい。所定の加工とは、例えば食事や毛づくろいなどの日常動作等の動きに基づく加速度データ等を除去するための加工であってもよく、例えば振幅が所定値以下であるデータ部分を適宜フィルタリングを行うことでかかる加工が可能となる。また、突発的なスパイクやネコの首振りなど振幅が所定値以上であるデータ部分を除去する加工を行ってもよい。また、例えば、加速度データに基づいてウェアラブルデバイスを装着しているネコ等の動物の行動種別を分類し(例えば睡眠、運動、安静、食事、排泄等)、当該行動分類に係る情報を、活動量データの取得に用いることができる。例えば、行動分類により「運動」と分類されている時間帯の加速度データのみを、活動量データの取得に用いることで、運動時の活動量データのみを抽出することができる。また、行動分類により「食事」、「毛づくろい」、「睡眠」、「安静」などの安静時に該当する所定の行動に分類されている時間帯の加速度データを除去する加工を行ってもよい。得られた加速度データから活動量データへの変換は、サーバ1において行われてもよいし、ペットセンサ5において(つまりエッジの処理)行われてもよい。
【0034】
摂取量データ取得部222は、動物の実際の餌の摂取量の情報を取得する機能を有する。摂取量データは、例えば、操作画面表示制御部211によりユーザ端末3に表示されるネコの摂取した餌とその摂取量に関する入力情報に基づき取得される。ここでの摂取量データは、例えば実際に摂取した餌の重量であってもよいし、該重量から換算される摂取エネルギー量であってもよい。かかる餌の摂取量は、例えば食事前後における給餌皿の餌の量または重さ変化量や、自動給餌器等から供給される餌の給餌量に基づいて、自動または手動により取得されてもよい。
【0035】
フードデータ取得部223は、動物の餌に関する情報を取得する機能を有する。フードデータは、例えば、餌に係る重量あたりの摂取カロリー量の情報を含みうる。摂取量データとフードデータとに基づいて、ネコの摂取したカロリー量を算出することができる。フードデータ取得部223は、操作画面表示制御部211によりユーザ端末3に表示されるネコの摂取した餌に関する入力情報に基づき、フードデータを取得し得る。また、フードデータ取得部223は、インターネット等において開示されている情報に基づいてフードデータを取得してもよい。
【0036】
入力情報取得部224は、ユーザ端末3に対するユーザの操作入力に基づく情報を取得する機能を有する。例えば後述するように、対象となるペットの選択や、体重等の情報をユーザによる操作入力により行う場合、入力情報取得部224は、ユーザ端末3に入力された情報を取得し得る。
【0037】
算出部23は、得られた各種データに基づき、エネルギー量を算出する機能を有する。
図7は、本実施形態に係る算出部23の詳細な機能ブロックの一例を示す図である。算出部23は、運動消費エネルギー量算出部231および推定消費エネルギー量算出部232を備える。
【0038】
運動消費エネルギー量算出部231は、活動量データに基づいて動物の運動消費エネルギー量を算出する機能を有する。具体的には、運動消費エネルギー量算出部231は、加速度データに基づいて取得される活動量データと動物の現在の体重のデータから、動物の運動消費エネルギーを算出し得る。すなわち、重量(動物の体重)と加速度の振幅の総和(活動量データ)との積が、運動エネルギー量に相当し得るので、運動消費エネルギー量を算出することができる。なお、動物の現在の体重のデータが分からない場合は、仮の体重のデータが用いられてもよい。また、運動消費エネルギー量の算出においては、数値を調整するための所定の係数が用いられてもよい。
【0039】
推定消費エネルギー量算出部232は、動物の理想体重の情報と、動物のライフステージに係る情報とに基づいて、動物の推定消費エネルギー量を算出する機能を有する。動物の理想体重とは、動物の体型情報と動物の体重の情報に基づいて定められる体重を意味する。動物の体型は、例えば、BCS(Body Condition Score)等に基づいて定められる。BCSは、例えば複数の段階に分けられており、それぞれの段階に応じた理想体重に対する現在体重の割合が設定され得る。より具体的には、ネコのBCSが9である場合には、理想体重の130%が現在の体重であるとされ得る。かかるBCSは、公知の情報を利用することで得られる。また、BCSは、例えばユーザ端末3に設けられるカメラ8により動物を撮像して得られる画像を解析して特定されるものであってもよい。動物の理想体重を用いることで、代謝に基づくエネルギー消費を考慮することができる。また、動物のライフステージに係る情報は、例えば、動物の年齢や、避妊/去勢の有無、妊娠中/産後であるか否か、肥満傾向にあるか否か、等の情報に基づく情報である。かかる情報を推定消費エネルギー量の算出に用いることにより、動物の消費エネルギーをより精度高く推定することができる。なお、推定消費エネルギー量の算出方法は、上述した方法に限定されない。例えば、推定消費エネルギー量算出部232は、動物の理想体重の情報に基づいて、推定消費エネルギー量を算出することも可能である。ただし、ライフステージに係る情報を用いることで、動物のライフステージに合わせた代謝の状態をより精度高く反映させることができる。また、推定消費エネルギー量算出部232は、例えば、動物の過去の食事量と体重の増減に関する情報(例えば時系列情報)に基づいて、推定消費エネルギー量を算出してもよい。このように、推定消費エネルギー量算出部232は、動物の体重の情報に基づいて、動物の推定消費エネルギー量を算出しうる。
【0040】
補正処理部24は、動物の運動消費エネルギー量を用いて、動物の推定消費エネルギー量を補正する機能を有する。具体的には、上述した推定消費エネルギー量算出部232により算出される推定消費エネルギー量は、対象の動物の一日のすべての消費エネルギー量を考慮したものであり、運動消費エネルギー量も含まれる。しかしながら、推定消費エネルギー量に含まれる運動消費エネルギー量はあくまでも一般的な値であるため、そのままの値では正確ではない。そこで、補正処理部24は、算出した推定消費エネルギーのうち、動物の運動に対応する所定割合の消費エネルギー量を除外し、算出された前記動物の運動消費エネルギー量を加える処理を行う。これにより、運動に由来する消費エネルギー量は、実際の活動量データに基づいて算出されるので、より実際の動物の運動に即した消費エネルギー量を推定することができる。
【0041】
図8は、本実施形態に係る補正処理部24による推定消費エネルギー量の補正の効果を示すためのグラフである。
図8に示すグラフは、個体からの取得データごとの、比較例および実施例に係る推定消費エネルギー量の値をプロットするものである。横軸は補正処理部24による補正がされていない推定消費エネルギー量の値を示し、縦軸は、実施例においては補正処理部24による補正により新たに算出された推定消費エネルギー量の値を示し、比較例においては従来の(すなわち推定消費エネルギー量算出部232により算出された)推定消費エネルギー量の値(つまり横軸で示す値と同じ値)を示している。
図8に示すように、実施例においては、実際に動物に身につけられた加速度センサから得られた活動量データに基づく値による補正がなされていることで、活動の多寡に基づく推定消費エネルギー量が得られることが分かる。また、比較例では、実施例に示す値よりも高い値が示されており、推定消費エネルギー量が高めに見積もられていることが分かる。このことから、活動量データに基づき得られる運動消費エネルギー量を加味した補正が有効であることが分かる。
【0042】
出力制御部25は、補正後の推定消費エネルギー量に関する情報を出力する機能を有する。出力制御部25は、例えば、補正後の推定消費エネルギー量を、ユーザ端末3の画面に、数値により表示してもよいし、グラフ等の表示態様により表示してもよい。また、出力される補正後の推定消費エネルギー量に関する情報は、補正後の推定消費エネルギー量そのものの情報であってもよいし、補正後の推定消費エネルギー量に関する統計データ等であってもよい。かかる補正後の推定消費エネルギー量に関する統計データは、例えば、所定期間(例えば1週間や1ヶ月)における平均データであってもよいし、過去の所定期間における推定消費エネルギー量の履歴等であってもよい。
【0043】
また、出力制御部25は、補正後の推定消費エネルギー量に基づいて動物の推奨給餌量に関する情報を出力してもよい。推奨給餌量とは、例えば、推定消費エネルギー量に応じて体重等を維持、増量または減量等を行うのに適した給餌量であり得る。推定消費エネルギー量は、上述のとおり動物の運動消費エネルギーに応じて変動するので、推奨給餌量もそれに応じて変動し得る。かかる推奨給餌量は、例えば、所定の餌に係る重量あたりの摂取カロリー量に基づいて出力され得る。これにより、所定の餌をネコ等の動物にどれだけの量を与えればよいかをすぐに判断することができる。
【0044】
また、出力制御部25は、動物の現在の体型と動物の理想の体型との比較により得られる情報に基づいて、推奨給餌量に関する情報を出力してもよい。例えば、ネコが通常よりも太っている場合は、標準的な体型に近づけるために、出力制御部25は、推定消費エネルギー量に体型の比較に基づく情報を加味して、推奨給餌量を出力してもよい。体型の比較により得られる情報としては、例えば現在のBCSと目標のBCSとの組み合わせに基づく情報であってもよい。なお、出力対象は、推奨給餌量ではなく、摂取エネルギー量等であってもよい。
【0045】
また、出力制御部25は、動物の個体特性および補正後の推定消費エネルギー量の少なくともいずれかに基づいて、所定の餌を特定して出力してもよい。かかる機能は、例えば推定消費エネルギー量が得られた際に、かかる動物の個体特性を考慮して適切な餌を提示することを含みうる。かかる所定の餌の特定は、例えば、ペットを飼っているユーザが既に有している餌から行われてもよいし、インターネット通販等で販売されている餌から行われてもよい。なお、動物の個体特性は、上述したライフステージに関する特性や、かかる動物の年齢、嗜好、身体的特性、現病歴、既往歴、体調等に関する特性であってもよい。これにより、適切な餌を適切な量だけ動物に与えることができる。
【0046】
また、出力制御部25は、摂取量データ取得部222が取得した動物の実際の餌の摂取量と、推奨給餌量との比較に基づく情報を出力してもよい。例えば、出力制御部25は、実際の餌の摂取エネルギー量と推奨給餌量に対応する、または補正後の推定消費エネルギー量に対応する摂取エネルギー量とを比較し、その比較に基づく情報を出力してもよい。比較に基づく情報は、例えば、補正後の推定消費エネルギー量に対応する摂取エネルギー量を基準として、どれだけ多い/少ないエネルギー量を摂取したかを示す情報等であってもよい。これにより、給餌量が目標通りか否かをユーザは知ることができる。なお比較対象は、摂取量と推奨給餌量であってもよいし、摂取エネルギー量と補正後の推定消費エネルギー量であってもよい。
【0047】
なお、出力制御部25により出力される情報は、ユーザ端末3の画面において表示される態様での情報に限定されない。例えば、出力制御部25により出力される情報は、適宜後述する動物DB26に、各動物の情報に紐付けられて記憶されていてもよい。また、出力制御部25により出力される情報は、外部のサーバ等に出力されてもよい。
【0048】
動物DB26は、ペットセンサ5を装着する動物(ペット)に関する情報を記憶するデータベースである。動物DB26には、各動物について、名前、動物種、年齢、体重、体型、性別、エリア、健康情報(例えば現病歴、既往歴、体調)、嗜好、餌、身体的特性、ライフステージ、または飼い主情報等の情報が記憶されている。餌に関する情報は、例えばユーザのユーザ端末3に対する操作により、フードデータ取得部223が取得し得る。
【0049】
測定DB27は、ペットセンサ5を装着する動物(ペット)から得られた測定データおよび行動データを記憶するデータベースである。測定DB27は、各動物のペットセンサ5から得られた測定データを記憶しうる。具体的には、測定DB27は、ペットセンサ5に設けられる加速度センサから得られる活動量データ等を記憶し得る。なお、測定DB27は、測定データを元に判別される行動データを記憶し得る。行動データとは、例えば、食事、運動、嘔吐、排泄および睡眠等の行動を示すデータであり、その行動をしていた時間に関する情報とともに記憶され得る。
【0050】
<処理フローと画面表示例>
図9は、本実施形態におけるサーバ1の動作フローを示すフローチャートである。ここで示す処理の流れは、あくまでも一例にすぎない。
【0051】
まず、活動量データ取得部221は、ペットセンサ5の加速度センサから加速度データを取得する(ステップS301)。かかる加速度データは時系列のデータである。活動量データ取得部221は、加速度データを継続的に取得してもよいし、断続的に取得してもよい。なお、サンプリング周波数は特に限定されず、後述する活動量データの精度や処理データ量の負荷等に応じて適宜設定され得る。次に、活動量データ取得部221は、得られた加速度データから活動量データを取得する(ステップS302)。
【0052】
また、操作画面表示制御部211は、対象となるペットを選択させる画面をユーザ端末3に表示させ、表示された画面に対するユーザの操作入力に基づいて、選択されたペットの体重情報等を入力情報取得部224が動物DB26から取得する(ステップS303)。
図10は、本実施形態に係る操作画面表示制御部211により表示される画面の第1の例である。
図10に示すように、ユーザ端末3の画面1001には、選択対象のペットの情報1011と、該ペットの体重等の情報1012が表示されている。ユーザは、所望するペットを選択したり、また、ペットの体重等の情報を編集することができる。ボタン1013を選択すると、画面の表示が他の表示へと遷移し得る。
【0053】
次に、操作画面表示制御部211は、選択したペットが摂取した食事量を入力させる画面をユーザ端末3に表示させ、表示された画面に対するユーザの操作入力に基づいて、該ペットの食事量の情報を摂取量データ取得部222が取得し得る(ステップS304)。
図11は、本実施形態に係る操作画面表示制御部211により表示される画面の第2の例である。
図11に示すように、ユーザ端末3の画面1002には、選択対象のペットの情報1021と、食品の情報1022と、摂取量を入力させるための表示1023を含み得る。ユーザは、ペットに給餌した食品の摂取量を入力することができる。ボタン1024を選択すると、画面の表示が他の表示へと遷移し得る。
【0054】
なお、操作画面表示制御部211は、食品に関する情報について表示したりユーザの操作入力により編集させるための画面を表示してもよい。
図12は、本実施形態に係る操作画面表示制御部211により表示される画面の第3の例である。
図12に示すように、ユーザ端末3の画面1003には、食品内容に関する表示1031、食品の重量あたりのエネルギー量の表示1032、給餌量の表示1033が表示されている。表示1032においては、食品の重量あたりのエネルギー量がユーザのユーザ端末3に対する操作入力により編集可能に表示されてもよい。また、表示1033に表示される給餌量は、例えば
図11に示した画面1002において入力された量であってもよいし、過去の平均給餌量であってもよい。
【0055】
次に、運動消費エネルギー量算出部231は、取得した活動量データに基づいて、運動消費エネルギー量を算出する(ステップS305)。また、推定消費エネルギー量算出部232は、動物の理想体重とライフステージに係る情報に基づいて、推定消費エネルギー量を算出する(ステップS306)。動物の理想体重は、例えば、
図10に表示される動物の体重と、体型情報(BCS)とに基づいて予め取得されてもよい。次に、補正処理部24は、算出された推定消費エネルギー量の補正処理を行う(ステップS307)。
【0056】
次に、出力制御部25は、補正された推定消費エネルギー量に係る情報に基づく各種情報を出力する(ステップS308)。
図13は、本実施形態に係るデータ表示制御部212により表示される画面の第1の例である。
図13に示すように、データ表示制御部212はユーザ端末3の画面1004に、出力制御部25により出力される平均消費量および毎日の食事量の数値、およびそれぞれの数値の比較に基づくグラフ1041を表示する。平均消費量は、例えば、所定期間における1日あたりの補正後の推定消費エネルギー量を示す。毎日の食事量は、例えば、所定期間における1日の摂取エネルギー量を示す。グラフ1041は、この2つの数値を比較して得られる結果を可視化する。例えば、
図13に示す例では、平均消費量と毎日の食事量とが比較的近いため、「適量」の領域であるとしてグラフ1041に表示され得る。例えば、毎日の食事量が平均消費量よりも所定の基準より上回る場合は「食事多め」の領域であるとして、毎日の食事量が平均消費量よりも所定の基準より下回る場合は「消費多め」の領域であるとして、グラフ1041に表示され得る。
【0057】
図14は、本実施形態に係るデータ表示制御部212により表示される画面の第2の例である。
図14に示すように、データ表示制御部212はユーザ端末3の画面1005に、1週間の食事量の履歴を示すグラフ1051と、食事量と推定消費エネルギー量との比較を示す表示1052と、給餌された食品の情報1053とを表示する。グラフ1051は、毎日の食事量を基準とする推定消費エネルギー量の大小を、1日毎に表示するものであり得る。なお、ボタン1054を選択することにより、情報1053等に表示されている食品を補充購入する画面に遷移することも可能である。また、かかる画面1005には、動物に対して適した餌等をレコメンドする表示が設けられてもよい。
【0058】
以上説明したように本開示によれば、動物の理想体重とライフステージに係る情報に基づき算出される推定消費エネルギー量に対して、該動物に装着等される加速度センサから得られる活動量データに基づき算出される運動消費エネルギー量を用いて補正を行うことで、より精度高く動物の推定消費エネルギー量を得ることができる。特に、動物の飼養環境や居住環境等を運動消費エネルギー量の算出に反映し、動物の理想体重の情報やライフステージの情報を運動以外の消費エネルギー量として反映させることができる。これにより、動物個体の状態と一日における運動量に応じて適切な給餌量を設定することができる。よって、給餌の対象である動物の健康管理に必要な情報をより精度高く出力することができ、動物の健康管理をより容易に達成することができる。
【0059】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0060】
本明細書において説明した装置は、単独の装置として実現されてもよく、一部または全部がネットワークで接続された複数の装置(例えばクラウドサーバ)等により実現されてもよい。例えば、サーバ1の制御部10およびストレージ12は、互いにネットワークで接続された異なるサーバにより実現されてもよい。
【0061】
本明細書において説明した装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。本実施形態に係るサーバ1の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
【0062】
また、本明細書においてフローチャート図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0063】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0064】
1 サーバ(情報処理装置)
3 ユーザ端末
5 ペットセンサ
8 カメラ
10 制御部
12 ストレージ
21 表示制御部
22 取得部
23 算出部
24 補正処理部
25 出力制御部
26 動物DB
27 測定DB
221 活動量データ取得部
222 摂取量データ取得部
231 運動消費エネルギー量算出部
232 推定消費エネルギー量算出部