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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170039
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】広告情報提供システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20221102BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021075904
(22)【出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】神谷 和宏
(72)【発明者】
【氏名】富岡 あさひ
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】効果的な広告情報の提供を行うことを可能にした広告情報提供システムを提供する。
【解決手段】広告情報の提供の対象となる情報提供地点を取得し、ユーザが移動する目的地を取得し、ユーザの移動する目的地が情報提供地点でない場合に、目的地と異なる情報提供地点に関する広告情報の内から、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に基づいてユーザへの提供対象となる広告情報を選択するとともに、ユーザに対して選択された広告情報を提供するように構成する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告情報の提供の対象となる情報提供地点を取得する地点取得手段と、
ユーザが移動する目的地を取得する目的地取得手段と、
ユーザの移動する目的地が前記情報提供地点でない場合に、目的地と異なる前記情報提供地点に関する広告情報の内から、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に基づいてユーザへの提供対象となる広告情報を選択する広告情報選択手段と、
ユーザに対して前記広告情報選択手段により選択された前記広告情報を提供する広告情報提供手段と、を有する広告情報提供システム。
【請求項2】
前記広告情報選択手段は、
ユーザの目的地への移動に対する進捗状況が全行程の始点から第1閾値までの間である場合には、本日に関係する広告情報を選択し、
ユーザの目的地への移動に対する進捗状況が全行程の第2閾値から終点までの間である場合には、本日の所定時刻以降或いは明日以降に関係する広告情報を選択する請求項1に記載の広告情報提供システム。
【請求項3】
ユーザから前記情報提供地点までの距離又は所要時間を取得する地点情報取得手段を有し、
前記広告情報選択手段は、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に加えて前記情報提供地点までの距離又は所要時間についても考慮してユーザへの提供対象とする広告情報を選択する請求項1又は請求項2に記載の広告情報提供システム。
【請求項4】
ユーザが前記広告情報提供手段によって広告情報が提供された前記情報提供地点へと目的地を変更した場合に、同じ前記情報提供地点に関する広告情報であって且つ前記広告情報選択手段により選択された広告情報と異なる内容の広告情報を新たに提供する広告情報再提供手段を有する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の広告情報提供システム。
【請求項5】
広告情報の提供の対象となる前記情報提供地点が複数ある場合に、
前記広告情報選択手段は、広告料金が高く設定された前記情報提供地点に関する広告情報を優先してユーザへの提供対象として選択する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の広告情報提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに対して広告情報を提供する広告情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では店舗の収益を向上させる手段としてLTV(Life Time Value)を向上させることが注目されている。LTVを向上させる、即ち店舗への来店を促し且つ顧客単価を向上させる為には、目的地へ向かうユーザに対して広告情報を提供することが非常に有効であるが、一方でユーザが向かう目的地に該当する地点は、必ずしも上記広告情報の提供が可能な店舗であるとは限らない。
【0003】
従って、目的地に該当する地点が上記広告情報の提供が可能な店舗でない場合において広告情報を配信する場合には、ユーザの目的地と異なる地点の広告情報を提供する状況が生じる。また、それらの広告情報を閲覧したユーザが目的地を変更することも考えられる。例えば特開2019-87119号公報には、ユーザが目的地を設定した場合に、目的地の周辺に広告対象店舗が存在する場合には広告対象店舗の広告情報を配信するとともに、ユーザが広告情報の配信された広告対象店舗への移動を希望する場合には広告対象店舗を新たな目的地として設定する技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-87119号公報(第3-5頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記LTVを向上させるためには広告の対象となる広告対象店舗へとユーザを誘導するのが望まれる。しかしながら、必ずしも上記特許文献1のようにユーザが広告対象店舗へと目的地を変更するとは限らない。このようなユーザが目的地を変更しない場合において、同じ内容の広告情報の提供を繰り返し行ったとしても、効果的な広告情報の提供を行うことができない。
【0006】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、ユーザの目的地と異なる地点の広告情報を提供する場合において、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に応じた広告情報の提供を行うことによって、効果的な広告情報の提供を行うことを可能にした広告情報提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため本発明に係る広告情報提供システムは、広告情報の提供の対象となる情報提供地点を取得する地点取得手段と、ユーザが移動する目的地を取得する目的地取得手段と、ユーザの移動する目的地が前記情報提供地点でない場合に、目的地と異なる前記情報提供地点に関する広告情報の内から、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に基づいてユーザへの提供対象となる広告情報を選択する広告情報選択手段と、ユーザに対して前記広告情報選択手段により選択された前記広告情報を提供する広告情報提供手段と、を有する。
尚、「目的地」は実世界の目的地であっても良いし、VR(virtual reality)により構築された仮想空間上の目的地であっても良い。「情報提供地点」についても同様であり実世界の地点であっても良いし、VR(virtual reality)により構築された仮想空間上の地点であっても良い。
また、「目的地への移動に対する進捗状況」とは、出発地を出発してからの経過時間或いは距離でも良いし、目的地までの所要時間或いは距離でも良い。
【発明の効果】
【0008】
前記構成を有する本発明に係る広告情報提供システムによれば、ユーザの目的地と異なる地点の広告情報を提供する場合において、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に応じた広告情報の提供を行うことが可能となる。その結果、ユーザに対して効果的な広告情報の提供を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る広告情報提供システムを示した概略構成図である。
図2】本実施形態に係る広告情報提供システムの構成を示したブロック図である。
図3】配信情報DBに記憶される広告情報の一例を示した図である。
図4】ユーザ道程DBに記憶されるユーザ道程情報の一例を示した図である。
図5】本実施形態に係る通信端末の制御系を模式的に示すブロック図である。
図6】本実施形態に係る広告情報提供処理プログラムのフローチャートである。
図7】広告情報の出力態様の一例を示した図である。
図8】クロスセルとアップセルとダウンセルを用いた広告情報の選択方法を説明した図である。
図9】目的地が情報提供地点である場合における広告情報の出力態様の一例を示した図である。
図10】広告情報抽出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
図11】目的地が情報提供地点でない場合における広告情報の出力態様の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る広告情報提供システムについて具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る広告情報提供システム1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係る広告情報提供システム1を示した概略構成図である。
【0011】
図1に示すように、本実施形態に係る広告情報提供システム1は、広告情報提供センタ2が有する広告情報提供サーバ(広告情報提供装置)3と、広告等の情報提供の対象となる地点である情報提供地点4と、ユーザ5が所持する通信端末6と、を基本的に有する。また、広告情報提供サーバ3と通信端末6は通信ネットワーク網7を介して互いに電子データを送受信可能に構成されている。尚、通信端末6としては例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ、車載器であるナビゲーション装置等がある。また、以下の説明ではユーザ5が移動する場合には車両で移動することを前提とするが、車両以外の移動手段で移動しても良いし、徒歩で移動しても良い。
【0012】
ここで、広告情報提供サーバ3は、広告情報提供システム1における情報の送受信を管理するサーバ装置である。広告情報提供サーバ3は、全国各地の情報提供地点4に関する情報を配信情報DB8に記憶する。尚、本実施形態では特に情報提供地点4を広告する広告情報をユーザ5に提供する情報として配信情報DB8に記憶するが、情報提供地点4に関する情報であれば広告情報以外であっても良い。そして、広告情報提供サーバ3は通信ネットワーク網7を介してDBに記憶された広告情報を、通信端末6(ユーザ)に対して提供(配信)する。尚、広告情報提供サーバ3は情報提供地点4毎に存在しても良いし、一のサーバが複数の情報提供地点4に関する広告情報を配信するようにしても良い。
【0013】
また、情報提供地点4は、本実施形態の広告情報提供システム1において広告情報の提供対象となる地点である。具体的な施設であっても良いし観光スポット等の施設が特定されない地点であっても良い。但し本実施形態では、ジャンルや規模については限定されないが、商品やサービスを顧客に対して有料で提供する施設とする。情報提供地点4は、自らの施設の新たな広告情報を生成したり、広告情報の更新を行う場合には、必要な情報を広告情報提供サーバ3に対して配信し、広告情報提供サーバ3が備える配信情報DB8を更新する。
【0014】
一方、通信端末6は、ユーザ5が所持し、ユーザ5がスケジュールを入力することによってスケジュールを登録及び管理する機能やナビ機能等を備えた情報端末が用いられ、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ、車載器であるナビゲーション装置等が該当する。特に通信端末6がスマートフォン等のアプリケーションを実行可能な端末である場合には、アプリケーションの一つとして目的地を入力することによってユーザが目的地までの移動の道程において広告情報の提供を受けることが可能となるアプリケーションプログラムがインストールされている。尚、これらの広告情報の提供を受ける機能は、目的地までの移動案内を行うナビ機能の一部としても良いし、ナビ機能とは異なるアプリケーションプログラムにより実行されても良い。
【0015】
また、通信ネットワーク網7は全国各地に配置された多数の基地局と、各基地局を管理及び制御する通信会社とを含み、基地局及び通信会社を有線(光ファイバー、ISDN等)又は無線で互いに接続することにより構成されている。ここで、基地局は通信端末6との通信をするトランシーバー(送受信機)とアンテナを有する。そして、基地局は通信会社の間で無線通信を行う一方、通信ネットワーク網7の末端となり、基地局の電波が届く範囲(セル)にある通信端末6の通信を広告情報提供サーバ3との間で中継する役割を持つ。
【0016】
そして、上記構成を有する広告情報提供システム1における基本的な広告情報提供の流れを説明すると、広告情報提供サーバ3は、ユーザ5の操作に基づいて通信端末6において目的地が設定され目的地への移動が開始されると、基本的に目的地に該当する情報提供地点4の広告情報を該ユーザ5の通信端末6へと配信する。但し、目的地が情報提供地点4でない場合については、目的地と異なる情報提供地点4の広告情報が配信される。その場合に広告対象となる情報提供地点4は、目的地と同じジャンルであってユーザ5の現在位置や目的地に比較的近い位置にある情報提供地点4が選ばれる。そして、配信された広告情報は通信端末6において出力され、ユーザ5に提供される。詳細については後述する。
【0017】
続いて、広告情報提供システム1における広告情報提供サーバ3の構成について図2を用いてより詳細に説明する。広告情報提供サーバ3は、図2に示すようにサーバ制御部11と、サーバ制御部11に接続された情報記録手段としての配信情報DB8と、ユーザ道程DB13と、地図情報DB14と、サーバ側通信装置15とを備える。
【0018】
サーバ制御部11は、広告情報提供サーバ3の全体の制御を行う制御ユニット(MCU、MPU等)であり、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラムのほか、後述の広告情報提供処理プログラム(図6)等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。尚、サーバ制御部11は、後述の通信端末6の制御部とともに処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、地点取得手段は、広告情報の提供の対象となる情報提供地点4を取得する。目的地取得手段は、ユーザが移動する目的地を取得する。広告情報選択手段は、ユーザの移動する目的地が情報提供地点4でない場合に、目的地と異なる情報提供地点4に関する広告情報の内から、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に基づいてユーザへの提供対象となる広告情報を選択する。広告情報提供手段は、ユーザに対して選択された広告情報を提供する。
【0019】
また、配信情報DB8は、前述したように全国各地の情報提供の対象となる地点である情報提供地点4に関する広告情報を格納した記憶手段である。広告情報としては、通信端末6において広告として出力される音声、画像、動画等のデータ(内容としては取り扱う商品の情報、イベントに関する情報、施設の紹介情報等)に加えて、情報提供地点4(広告主)を特定する為の情報(地図上の情報提供地点の位置座標、ジャンル、ID等)についても含む。更に広告情報には、広告情報毎に該広告情報により広告の対象となっている期間を特定する情報について付加されている。但し、期間が特に定められていない広告情報(例えば施設紹介等)については期間を特定する情報については付加されない。また、配信情報DB8には広告主との間で契約した広告料金についても格納されている。広告料金は月単位の料金(固定制)としているが、広告を実際に行った回数や時間当たりの料金(従量制)としても良い。
【0020】
例えば図3は配信情報DB8に記憶される広告情報の一例を示した図である。図3に示す例では、情報提供地点4の一つである施設A(ジャンル:商業施設)が提供する広告情報として”2233”の広告情報があり、”2233”は本日行われるセール情報の広告であること、即ち広告の対象となっている期間は本日であることを示す。また、施設B(ジャンル:飲食店)が提供する広告情報として”2234”の広告情報があり、”2234”は今週行われるイベントに関する広告であること、即ち広告の対象となっている期間は本日や明日以降を含むことを示す。また、施設C(ジャンル:ドラッグストア)が提供する広告情報として”2235”の広告情報があり、”2235”は特に期間の設定されていない施設の紹介等に関する広告であることを示す。尚、通信端末6において広告を出力する形態としては様々な形態があるが、以下の実施例では広告として通信端末6において広告画像を出力する場合を例に挙げて説明する。
【0021】
また、広告情報の配信手段としては、上述したように予め収録及び生成して配信情報DB8に格納しておいた画像データや音声データを所定の出力タイミングで通信端末6へ配信することも可能であるが、リアルタイムで人が話す内容を配信しても良い。即ち、情報提供を行う担当のコンシェルジュを設定し、施設や商品を説明するコンシェルジュの音声や映像を配信しても良い。
【0022】
一方、ユーザ道程DB13は、広告情報提供サーバ3と通信可能に接続された通信端末6を所持する各ユーザ5の“目的地への道程に関する情報”を記憶する記憶手段である。具体的には、ユーザ5が目的地への移動を開始する或いは開始した移動開始地点の座標、目的地への移動を開始する或いは開始した日時、ユーザ5の現在位置、ユーザ5が移動する目的地に関する情報が記憶され、特に目的地の位置座標、名称、ジャンル等が記憶される。また、通信端末6において目的地までの移動経路が設定されている場合には、設定された移動経路についても今後のユーザの行動を示すものとしてユーザに紐づけられてユーザ道程DB13に記憶される。例えば図4はユーザ道程DB13に記憶されるユーザ道程情報の一例を示した図である。
【0023】
図4に示す例では例えば『ID:10001』のユーザ5は、『○○モール(ジャンル:商業施設)』を目的地としており、2021年の10月21日の12時半に(x1,y1)から移動を開始し、現在は(X1,Y1)に位置することを示している。同様に他のユーザの目的地までの道程に関する情報についても記憶されている。尚、ユーザが移動する目的地は、ユーザが通信端末6の目的地設定画面(図示せず)において必要事項を入力することによって登録することが可能であり、登録された内容は通信端末6から広告情報提供サーバ3へと適宜送信され、更にユーザに紐づけられてユーザ道程DB13に格納される。移動開始地点、移動開始日時、移動経路についても同様に通信端末6から取得される。また、ユーザの現在位置については通信端末6から定期的に受信して更新される。但し、ユーザ道程DB13に上記全ての情報を“目的地への道程に関する情報”として記憶する必要はなく、例えば目的地に関する情報とユーザの現在位置を特定する情報のみを記憶するようにしても良い。
【0024】
そして、ユーザ道程DB13に記憶されたユーザ道程情報は、配信情報DB8に格納された広告情報を通信端末6に対して配信する際に、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況を特定する為に用いられる。
【0025】
また、地図情報DB14は、地図情報が記憶される記憶手段である。地図情報は、道路網を始めとして経路探索、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されている。例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等からなる。
【0026】
そして、サーバ制御部11は、通信端末6から経路探索要求を受信した場合には、上記地図情報DB14に格納された地図情報を用いて出発地から目的地までの経路探索を行うことも可能である。具体的には、通信端末6において目的地が設定された場合に、通信端末6から広告情報提供サーバ3へと出発地や目的地等の経路探索に必要な情報が経路探索要求とともに送信される。そして経路探索要求を受信した広告情報提供サーバ3は、広告情報提供サーバ3の有する地図情報を用いて経路探索を行い、出発地から目的地までの推奨経路を特定する。その後、特定された推奨経路を要求元の通信端末6へと送信する。そして、通信端末6は受信した推奨経路を案内経路に設定し、案内経路に従って移動案内を行う。それによって、経路探索時点において通信端末6が有する地図情報が古いバージョンの地図情報であったり、通信端末6が地図情報自体を有さない場合であっても、広告情報提供サーバ3が有する最新バージョンの地図情報に基づいて適切な案内経路を設定することが可能となる。
【0027】
但し、通信端末6が地図情報を有する場合には上記経路探索処理を広告情報提供サーバ3でなく通信端末6で行うことも可能である。また、上記経路探索処理は広告情報提供サーバ3ではなく、地図情報を備える他のサーバで行うようにしても良い。その場合には広告情報提供サーバ3において地図情報DB14は必ずしも必要でない。
【0028】
一方、サーバ側通信装置15は情報の送受信対象となる通信端末6と通信ネットワーク網7を介して通信を行う為の通信装置である。また、通信端末6以外にインターネット網等に対する通信も可能である。
【0029】
次に、ユーザ5が所有する通信端末6の概略構成について図5を用いて説明する。図5は本実施形態に係る通信端末6の制御系を模式的に示すブロック図である。尚、以下では特に通信端末6がスマートフォンである場合を例に挙げて説明する。
【0030】
図5に示すように通信端末6はデータバスBUSに、CPU31と、通信端末6を所持するユーザ5に関するユーザ情報(ユーザID等)やウェブの閲覧履歴やユーザの移動履歴等が記憶されたメモリ32と、通信ネットワーク網7の基地局との間で信号の送受信を行う送受信回路部(RF)33と、送受信回路部33において受信したRF(Radio Frequency)信号をベースバンド信号に変換するとともにベースバンド信号をRF信号に変換するベースバンド処理部34と、マイクロホン35及びスピーカ36等とのインターフェイスである入出力部37と、液晶表示パネル等で構成されたディスプレイ38と、タッチパネルやハードボタン等から構成される入力操作部39と、GPS40と、カメラ41とが接続されることにより構成されている。
【0031】
ここで、通信端末6に内蔵されるCPU31は、メモリ32に格納されている動作プログラムに従って種々の動作を実行する通信端末6の制御手段であり、メモリ32とともに通信端末制御部42を構成する。また、通信端末制御部42の各種処理内容は必要に応じてディスプレイ38に表示される。
【0032】
また、メモリ32は通信端末6を所持するユーザ5に関するユーザ情報(ユーザID等)、ユーザによるウェブの閲覧履歴、GPS40やその他のセンサに基づいて検出された位置情報の履歴であるユーザの移動履歴、スケジュール情報等が記憶された記憶媒体である。また、後述の広告情報提供処理プログラム(図6)を含む各種アプリケーションプログラムについても記憶される。また、メモリ32は、ハードディスク、メモリーカード等により構成しても良い。
【0033】
また、スピーカ36は、通話の音声出力以外に、ナビ機能の実行時においては通信端末制御部42からの指示に基づいて案内経路(ユーザの移動予定経路)に沿った走行を案内する音声ガイダンスを出力する。
【0034】
また、ディスプレイ38は、筐体の一面に配設されており、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等が用いられる。そして、通信端末6にインストールされている各種アプリケーションを実行する為のトップ画面や、実行されたアプリケーションに係る画面(インターネット画面、メール画面、ナビ画面等)や、画像、動画等の各種情報が表示される。特に本実施形態では後述のように広告情報提供サーバ3から取得した広告情報を出力する際にも用いられる。
【0035】
また、入力操作部39は、ディスプレイ38の前面に設けられたタッチパネルや筐体に配置されたハードボタン等によって構成されている。そして、通信端末制御部42は、タッチパネルやハードボタンの押下等により出力される電気信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。また、本実施形態では、ユーザのスケジュールの登録や目的地を入力する際にも操作される。尚、入力操作部39は、番号/文字入力キー、表示された内容を選択するためのカーソルを動かすカーソルキー、選択を確定する決定キー等の各種キー等により構成することもできる。
【0036】
また、GPS40は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することにより、通信端末6(即ちユーザ5)の現在位置及び現在日時を検出可能とする。また、GPS40以外にも通信端末6の現在位置や方位を検出する為の他の装置(例えばジャイロセンサ等)を備える構成としても良い。
【0037】
また、カメラ41は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたカメラにより構成される小型の撮像装置であり、通信端末6の背面側に内蔵される。そして、専用のアプリケーションプログラムが起動された状態で、ユーザが入力操作部39を操作することによって周辺を撮像することが可能となる。尚、カメラ41で撮像された撮像画像は、メモリ32に格納される。
【0038】
続いて、前記構成を有する広告情報提供システム1において、広告情報提供サーバ3及び通信端末6が実行する広告情報提供処理プログラムについて図6に基づき説明する。図6は本実施形態に係る広告情報提供処理プログラムのフローチャートである。ここで、広告情報提供処理プログラムは、通信端末6において広告情報をユーザに提供する為の所定のアプリケーションプログラム(例えばナビゲーションアプリ或いは広告情報提供のための専用のアプリ)の起動操作が行われた後に実行され、ユーザの移動に伴って広告情報をユーザに提供するプログラムである。但し、通信端末6が車載器のナビゲーション装置である場合には、車両のACC電源(accessory power supply)がONされた後に実行する。尚、以下の図6及び図10にフローチャートで示されるプログラムは、広告情報提供サーバ3や通信端末6が備えているRAMやROMに記憶されており、CPU21或いはCPU31により実行される。
【0039】
先ず、図6に基づいて通信端末6のCPU31が実行する広告情報提供処理プログラムについて説明する。ステップ(以下、Sと略記する)1においてCPU31は、目的地までの移動の道程において広告情報の提供を受ける為の所定のアプリケーションプログラム(以下、情報提供アプリという)を起動する。尚、情報提供アプリの起動についてはユーザ5が通信端末6で所定の操作を行う以外に、例えば目的地の候補となる施設のポスターやパンフレットに記載されている二次元コードを通信端末6で読み取ることによっても起動することが可能である。また、情報提供アプリを起動するタイミングはユーザが目的地への移動を開始する前でも可能であるし、目的地への移動を開始した後でも可能である。情報提供アプリは予め広告情報提供サーバ3等からダウンロードされて通信端末6にインストールされていることを前提とする。
【0040】
ここで、通信端末6において情報提供アプリが起動されると、ディスプレイ38には目的地を入力する為の目的地入力画面が表示される。目的地入力画面では目的地を検索する為のキーワードを入力する検索スペースや、ユーザの目的地の候補となる候補地点の一覧が表示される。また、情報提供アプリがポスターやパンフレットに記載されている二次元コードを通信端末6で読み取ることによって起動された場合には、ポスターやパンフレットに掲載されている地点を表示するのが望ましい。そして、ユーザが目的地入力画面においていずれかの地点を目的地として選択すると、目的地の入力が完了し、ユーザが移動する目的地が決定される。また、後述のようにユーザは一旦決定した目的地をユーザの操作に基づいて変更することも可能である。
【0041】
そして、S2においてCPU31は、通信端末6において上述のように受け付けたユーザの操作に基づいて目的地の入力を行う。また上記目的地の入力については、目的地の移動開始と同時である必要は無く、目的地の移動を開始する前であっても、目的地への移動を開始した後であっても良い。例えば、目的地への移動を開始する数日前や数時間前に目的地の入力やユーザ情報の登録を予め行うことも可能であるし、目的地への移動を開始して目的地にある程度近づいたタイミングで目的地の入力を行うことも可能である。前記S2で入力された目的地はメモリ32に一旦格納される。
【0042】
その後、S3においてCPU31は、前記S2で入力された“ユーザが移動する目的地”を特定する目的地情報を広告情報提供サーバ3へと送信する。ここで、目的地情報には、目的地情報の送信元の通信端末6を特定する端末IDと、前記S2で入力された“ユーザが移動する目的地”を特定する情報(例えば目的地の座標、ID、施設名など)と、ユーザが目的地への移動を開始する(或いは開始した)地点と日時が含まれている。尚、ユーザが目的地への移動を開始する(或いは開始した)地点と日時については、ユーザの現在位置と現在時刻としても良いし、ユーザが入力しても良いし、登録されたスケジュールやユーザの移動履歴に基づいて通信端末6側で判定しても良い。
【0043】
そして、広告情報提供サーバ3は後述のように通信端末6から送信された目的地情報に基づいて、通信端末6に対して提供する広告情報の選択並びに配信が行われる(S11~S17)。詳細については後述する。
【0044】
その後、S4においてCPU31は、広告情報提供サーバ3から配信された広告情報を受信する。ここで、前記S4で受信する広告情報は、広告情報提供サーバ3が有する配信情報DB8から抽出された広告情報であり、特に広告情報提供サーバ3によって配信条件を満たしたと判定された広告情報である。また、配信条件を満たしたか否かの判定は、目的地までの道程と、通信端末6から定期的に広告情報提供サーバ3へと配信されるユーザの現在位置情報とに基づいて判定される。尚、配信条件を満たしたか否かの判定は広告情報提供サーバ3ではなく通信端末6で行っても良い。
【0045】
続いてS5においてCPU31は、広告情報提供サーバ3から配信された広告情報を出力する。例えば、図7に示す例ではナビ機能によりユーザの移動案内が行われている状態での広告情報の出力例を示す。図7に示すようにディスプレイ38の左側には広告情報の出力前から表示されていた移動案内を行う移動案内画面61が継続して表示される。一方で、ディスプレイ38の右側には広告情報を表示した広告情報画面62が新たに表示される。広告情報画面62には、例えば情報提供地点4の施設名、情報提供地点4を紹介する画像、広告の内容を説明する文章等が夫々表示される。広告情報画面62に広告情報の表示される情報提供地点4については、基本的に目的地が情報提供地点4であれば目的地に該当する情報提供地点4となる。一方、目的地が情報提供地点4でない場合については、目的地と同じジャンルであってユーザ5の現在位置や目的地に比較的近い位置にある情報提供地点4が選ばれる。更に情報提供地点4が提供する広告情報の内、どの広告情報が出力されるかについては、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に基づいて決定される。詳細については後述する。尚、広告情報としては画像以外に音声や動画をディスプレイ38に表示することにより行うことも可能であるが、移動案内中においてはできる限り移動案内を妨げない態様で出力するのが望ましい。
【0046】
また、広告情報の出力態様としては、上述したように予め収録及び生成して広告情報提供サーバ3に格納しておいた音声データや映像データを出力することも可能であるが、リアルタイムで人が話す内容を出力しても良い。即ち、情報提供を行う担当のコンシェルジュを設定し、施設や商品を説明するコンシェルジュの音声や映像を出力しても良い。
【0047】
尚、特にユーザが目的地までの移動案内を希望する場合には、広告情報提供サーバ3が有する地図情報を用いて探索した出発地から目的地までの推奨経路(以下、センタールートという)を特定する情報(例えばセンタールートに含まれるリンク列)について広告情報提供サーバ3から受信するようにする。そして、目的地までの移動中においてナビ機能を実行して図7に示すような移動案内画面61を表示し、センタールートに基づいて設定された案内経路に沿った移動案内が行われる。
【0048】
その後、S6においてCPU31は、ユーザが目的地を変更する操作を受け付けたか否かを判定する。例えば、前記S5において現在設定されている目的地と異なる情報提供地点4の広告情報が出力された場合であって、ユーザが広告対象となった情報提供地点4への移動を希望する場合などにおいて、目的地の変更操作が行われる。
【0049】
そして、ユーザが目的地を変更する操作を受け付けたと判定された場合(S6:YES)にはS3へと移行し、変更後の目的地を特定する目的地情報を広告情報提供サーバ3へと送信する。その後は、目的地に該当する情報提供地点4の広告情報が広告情報提供サーバ3から配信され、出力されることとなる(S4、S5)。それに対して、ユーザが目的地を変更する操作を受け付けていないと判定された場合(S6:NO)にはS7へと移行する。
【0050】
その後、S7においてCPU31は、ユーザが目的地までの移動を終了したか否か、即ちユーザが目的地に到着したか否かを判定する。具体的には、通信端末6の現在位置が目的地から所定距離以内(例えば50m以内)となった場合に目的地に到達したと判定する。
【0051】
そして、ユーザが目的地までの移動を終了した、即ちユーザが目的地に到着したと判定された場合(S7:YES)には、当該広告情報提供処理プログラムを終了する。それに対して、ユーザが目的地までの移動を継続している、即ちユーザが目的地に到着していないと判定された場合(S7:NO)にはS4へと戻り、継続して広告情報の提供を行う。また、目的地の到着後もしばらくの間(例えば到着後10分以内)については情報の提供について継続して行っても良い。
【0052】
次に、広告情報提供サーバ3のCPU21が実行する広告情報提供処理プログラムについて説明する。尚、以下のS11~S18の各処理は、通信端末6からの対応する情報を受信したタイミングで開始される。従って、各ステップの実施順序は必ずしもステップ番号の小さい順に実施されるとは限らない。
【0053】
先ず、S11においてCPU21は、通信端末6から送信される目的地情報を受信する。尚、目的地情報には、目的地情報の送信元の通信端末6を特定する端末IDと、前記S2で入力された“ユーザが移動する目的地”を特定する情報(例えば目的地の座標、ID、施設名など)と、ユーザが目的地への移動を開始する(或いは開始した)地点と日時とが含まれている。
【0054】
次に、S12においてCPU21は、前記S11で受信した目的地や移動開始地点や移動開始日時についてユーザ道程DB13(図4)にユーザの“目的地への道程に関する情報”として格納する。また、通信端末6において目的地までの移動経路が設定されている場合については、その移動経路についても通信端末6から取得してユーザ道程DB13に格納する。尚、広告情報提供サーバ3は、前記S12でユーザ道程DB13に記憶された情報と定期的に通信端末6から取得する現在位置情報とに基づいて、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況を特定することが可能となる。
【0055】
その後、S13においてCPU21は、前記S11で受信した“ユーザが移動する目的地”が広告情報の提供の対象となる情報提供地点4に該当するか否かを判定する。尚、配信情報DB8(図3)には広告情報とともにその広告情報の広告主である情報提供地点4を特定する情報について格納されており、CPU21は配信情報DB8を参照して“ユーザが移動する目的地”が広告情報の提供の対象となる情報提供地点4に該当するか否かを判定する。
【0056】
そして、前記S11で受信した“ユーザが移動する目的地”が広告情報の提供の対象となる情報提供地点4に該当すると判定された場合(S13:YES)には、S14へと移行する。それに対して、前記S11で受信した“ユーザが移動する目的地”が広告情報の提供の対象となる情報提供地点4に該当しないと判定された場合(S13:NO)には、S15へと移行する。
【0057】
S14においてCPU21は、前記S11で受信した目的地情報の送信元の通信端末6に対して広告情報を提供する対象となる情報提供地点4として、“ユーザが移動する目的地”を選択する。そして、CPU21は、配信情報DB8に格納されている広告情報の内、今回のユーザの目的地までの移動において提供対象とする広告情報を抽出する。但し、目的地に該当する情報提供地点4に関する全ての広告情報をユーザに提供する対象となる広告情報として抽出する必要は無く、特に目的地に該当する情報提供地点4に関する広告情報が多い場合には、例えばユーザ情報(性別、年代、家族構成、職業、興味のある事項等)やユーザの購買履歴に基づいて、ユーザにとって広告効果が高いと推定される広告情報を抽出するのが望ましい。ユーザにとって広告効果が高いと推定される広告情報の選択は、例えば以下の方法により行われる。
【0058】
先ずCPU21は目的地におけるユーザの購買履歴に基づいて“ユーザが過去に購入した商品”を特定する。尚、目的地の購買履歴が存在しない場合には、他の施設での購買履歴を用いる。また、ユーザの購買履歴に加えてユーザのプロファイルデータ等についても参照して“ユーザが過去に購入した商品”ではなく“これからユーザが購入しようと考えている商品”を推定するようにしても良い。尚、ユーザの購買履歴については例えば情報提供地点4が有する購買履歴データから該当するユーザの購買履歴を取得する。また、プロファイルデータは、ユーザのウェブの閲覧履歴、行動履歴(移動履歴、スケジュール)等を通信端末6から収集することによって、ユーザの“性別”、“年代”、“家族構成”、“職業”、“興味のある事項”等を特定したデータである。そして、特定された“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”を基準に以下のようにクロスセル、アップセル、ダウンセルを用い、ユーザにとって広告効果が高いと推定される広告情報を選択する。
【0059】
ここで、図8に示すように横軸に商品の種類、縦軸にグレード(価格帯)を規定したグラフにおいて、“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”を基準にして同じグレードで異なる種類の商品を選択することを『クロスセル』という。尚、クロスセルによる商品の選択ではユーザが現時点でどの種類の商品に関心を持っているかについて購買履歴とプロファイルデータを用いることによって推定して選択するのが望ましい。また、“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”を基準にして同じ種類でよりグレードの高い商品を選択することを『アップセル』という。更に、“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”を基準にして同じ種類でよりグレードの低い商品を選択することを『ダウンセル』という。
【0060】
そして、前記S14においてCPU21は、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に合わせて、上記クロスセル、アップセル、ダウンセルに該当する各商品に関する広告情報を、ユーザにとって広告効果が高いと推定される広告情報として選択する。例えば、出発地から目的地までの移動経路の全行程を移動時間又は距離を基準にして“前半(出発地から1/2)”、“後半(1/2から目的地)”の大きく2つのエリアに分けて、“前半”に該当する区画については、確実に目的地へと移動させる(目的地を他に変更させない)目的で、金銭的にユーザにメリットを感じさせるダウンセルで選択した商品に関する広告情報を優先的に出力するようにする。一方、“後半”に該当する区画については、ユーザの購買意欲を高める目的でクロスセル、アップセルで選択した商品に関する広告情報を優先的に出力するようにする。尚、クロスセルとアップセルのいずれを用いるかについては、ユーザの購買履歴とユーザのプロファイルデータを用いて決定する。例えば、購買履歴とプロファイルデータに基づいてユーザがより前回購入した商品よりも高額な商品を望んでいると推定できる場合にはアップセルを用いる。一方、それ以外の場合にはクロスセルを用い、更にユーザが現時点でどの種類の商品に関心を持っているかについて購買履歴とプロファイルデータを用いることによって推定する。
【0061】
即ち、上記例では“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”と同じ種類でよりグレードが低い商品に関する広告情報を出発地(ユーザの移動開始地点)から近いタイミングで優先して出力し、“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”と同じ種類でよりグレードが高い商品に関する広告情報或いは同じグレードで種類が異なる商品に関する広告情報については目的地に近いタイミングで優先して出力する。それによって、リピート率の向上、並びに顧客単価の上昇を図り、LTVを向上させる効果も期待できる。その後、S16へと移行する。
【0062】
一方、S15においてCPU21は、後述の広告情報抽出処理(図10)を実行する。ここで、広告情報抽出処理は、前記S11で受信した目的地情報の送信元の通信端末6に対して広告情報を提供する対象となる情報提供地点4として、“ユーザが移動する目的地”と異なる情報提供地点4を選択する。更に、ユーザの目的地への移動の進捗状況についても考慮して、配信情報DB8に格納されている広告情報の内、今回のユーザの目的地までの移動において提供対象とする広告情報を抽出する。
【0063】
次にS16においてCPU21は、広告情報をユーザに対して配信する配信条件を満たしたか否かを判定する。例えば、図9に示すように目的地までの移動行程に対して提供の対象となる広告情報が設定された場合には、通信端末6において目的地が設定されたタイミングにおいてダウンセルで選択した商品に関する広告情報の配信条件を満たしたと判定する。一方、車両が全行程の後半に到達したタイミングでクロスセル又はアップセルで選択した商品に関する広告情報の配信条件を満たしたと判定する。
【0064】
そして、広告情報をユーザに対して配信する配信条件を満たしたと判定された場合(S16:YES)には、S17へと移行する。それに対して、広告情報をユーザに対して配信する配信条件を満たしていないと判定された場合(S16:NO)には、S19へと移行する。
【0065】
その後、S17においてCPU21は、前記S14又はS15で配信情報DB8より抽出した広告情報を、前記S11で受信した目的地情報の送信元の通信端末6に対して送信する。広告情報を受信した通信端末6では、前述のように広告情報が出力されることとなる(図7参照)。尚、広告情報の出力はユーザの移動中において常に行うようにしても良いが、ユーザが停止したタイミングのみで行うようにしても良い。
【0066】
その後、S18においてCPU31は、ユーザが目的地までの移動を終了したか否か、即ちユーザが目的地に到着したか否かを判定する。具体的には、目的地情報の送信元の通信端末6から定期的に取得するユーザの現在位置と目的地の座標とを比較し、目的地情報の送信元の通信端末6の現在位置が目的地から所定距離以内(例えば50m以内)となった場合に目的地に到達したと判定する。
【0067】
そして、ユーザが目的地までの移動を終了した、即ちユーザが目的地に到着したと判定された場合(S18:YES)には、当該広告情報提供処理プログラムを終了する。それに対して、ユーザが目的地までの移動を継続している、即ちユーザが目的地に到着していないと判定された場合(S18:NO)にはS13へと戻り、継続して広告情報の提供を行う。
【0068】
次に、前記S15において実行される広告情報抽出処理のサブ処理について図10に基づき説明する。図10は広告情報抽出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0069】
先ず、S21においてCPU21は、ユーザ道程DB13に格納されたユーザ道程情報に基づいて、前記S11で受信した目的地情報の送信元のユーザの目的地までの移動に対する進捗状況を特定する。具体的には、目的地までの移動の全行程を時系列に沿って複数のステップ(区間)に区分し、ユーザがどのステップに位置するかを特定する。以下にS21の処理の詳細について具体例を挙げて説明する。
【0070】
先ず目的地までの移動の全行程を図11に示すように移動距離又は経過時間に基づいて複数のステップに区分する。一例としてユーザが目的地への移動を開始してからの経過時間が目的地まで所要時間の半分となる時点(第1閾値、第2閾値)、或いは目的地への移動を開始してからの移動距離が目的地までの距離の半分となる時点(第1閾値、第2閾値)で区分し、それまでの区間を第1ステップとする。一方でそれ以後を第2ステップとする。尚、全行程におけるステップの区分は、必ずしも図11に示すような2区分である必要はなく、3区分以上としても良い。また、目的地までの距離又は目的地までの所要時間が長い程、区分するステップの数も増やしても良い。また、移動する目的地を決定した後からユーザが実際に移動を開始するまでの期間に対応するステップを設けても良い。更に、ユーザが目的地に到着した後から一定期間経過するまでの期間に対応するステップを設けても良い。
【0071】
その後、CPU21は、ユーザが現在位置するステップ、即ち目的地への移動に対する進捗状況を特定する。具体的には広告情報提供サーバ3は通信端末6から所定間隔でユーザの現在位置情報を取得しており、それらのユーザの現在位置情報と目的地までの移動経路と上述した複数のステップの区分と地図情報とに基づいて車両が現在位置するステップを特定する。例えば、車両が目的地への移動を開始してからの移動距離又は経過時間を算出し、どのステップ(図11では第1ステップ又は第2ステップのいずれか)に位置するかを判定する。尚、前記S21以降の処理はユーザが目的地に到着するまで一定間隔で行われ、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況は随時最新の状態へと更新される。
【0072】
その後、S22においてCPU21は、前記S11で受信した目的地情報の送信元の通信端末6に対して広告情報を提供する対象となる情報提供地点4を選択する。具体的には、ユーザの現在位置或いは目的地から所定距離以内(例えば5km以内)の情報提供地点4であって、目的地と同じ或いは類似するジャンルに該当する情報提供地点4が選択される。ここで目的地と同じ或いは類似するジャンルに該当する情報提供地点4とは、即ちユーザが目的地で購入を予定する商品を買うことができる他店舗、ユーザ目的地で食べることを予定しているメニューを食べることできる他店舗等が該当する。但し、上記距離とジャンル以外の条件で広告情報を提供する対象となる情報提供地点4を選択しても良い。尚、条件に該当する情報提供地点4が複数ある場合については、広告料金が高く設定された情報提供地点4を優先して選択する。
【0073】
次に、S23においてCPU21は、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況が全行程の始点から閾値までの間であるか否かを判定する。尚、本実施形態で閾値は、ユーザが目的地への移動を開始してからの経過時間が目的地まで所要時間の半分となる時点、或いは目的地への移動を開始してからの移動距離が目的地までの距離の半分となる時点とする。即ち、前記S23ではユーザの目的地への移動に対する進捗状況が図11に示す第1ステップにあるか否かを判定する。
【0074】
そして、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況が全行程の始点から閾値までの間(即ち図11に示す第1ステップ)であると判定された場合(S23:YES)には、S24へと移行する。それに対して、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況が全行程の始点から閾値までの間にない(即ち図11に示す第2ステップ)と判定された場合(S23:NO)には、S25へと移行する。
【0075】
S24においてCPU21は、配信情報DB8に格納されている広告情報の内、前記S22で選択された情報提供地点4の広告情報を、今回のユーザの目的地までの移動において提供対象とする広告情報として抽出する。特に前記S24ではユーザが目的地への移動を開始した初期段階であり、仮に前記S22で選択された情報提供地点4の広告情報を出力すれば、広告の対象となった情報提供地点4へとユーザが目的地を変更する、即ち本日中に情報提供地点4へと訪れる可能性があると推定する。従って、ユーザにとって広告効果が高いと推定される本日に関係する広告情報を抽出するのが望ましい。尚、本日に関係する広告情報とは、広告の対象となっている期間に本日を含むものであり、例えば本日行われるセール情報の広告、今週行われるイベントに関する広告が該当する。また、施設紹介などの期間が特に定められていない広告情報についても抽出対象に含めても良い。その後、S16へと移行する。
【0076】
尚、前記S24で抽出された広告情報を通信端末6へと送信し(S17)、通信端末6において出力(S5)された結果、ユーザが広告対象となった情報提供地点4への移動を希望する場合については目的地の変更操作が行われる場合がある。そして、目的地の変更操作が行われて広告対象となった情報提供地点4が新たな目的地となると、以降はS15でなくS14で抽出された広告情報が通信端末6において出力されることとなる。S14で抽出される広告情報は前述したようにユーザの目的地への移動の進捗状況を考慮して選択されるクロスセル、アップセル、ダウンセルに該当する各商品に関する広告情報である(図8図9)。
【0077】
一方、S25においてCPU21は、ユーザから前記S22で選択された情報提供地点までの距離又は所要時間を算出する。具体的には広告情報提供サーバ3は通信端末6から所定間隔でユーザの現在位置情報を取得しており、前記S25ではユーザの現在位置から情報提供地点4までの経路を探索し、探索した経路に基づいて情報提供地点までの距離又は所要時間を算出する。
【0078】
次に、S26においてCPU21は、前記S25で算出したユーザの現在位置から情報提供地点までの距離又は所要時間が閾値以下か否か判定する。前記S26の判定基準となる閾値は適宜設定可能であるが、例えば5km又は10分とする。
【0079】
そして、前記S25で算出したユーザの現在位置から情報提供地点までの距離又は所要時間が閾値以下と判定された場合(S26:YES)には、S24へと移行する。S24では前述したように仮に前記S22で選択された情報提供地点4の広告情報を出力すれば、広告の対象となった情報提供地点4へとユーザが目的地を変更する、即ち本日中に情報提供地点4へと訪れる可能性があると推定し、本日に関係する広告情報を抽出する。
【0080】
一方、前記S25で算出したユーザの現在位置から情報提供地点までの距離又は所要時間が閾値より大きいと判定された場合(S26:NO)には、S27へと移行する。
【0081】
S27においてCPU21は、配信情報DB8に格納されている広告情報の内、前記S22で選択された情報提供地点4の広告情報を、今回のユーザの目的地までの移動において提供対象とする広告情報として抽出する。特に前記S27ではユーザが目的地に近づいた段階であり、更に広告の対象となる情報提供地点4からも離れていることから、仮に前記S22で選択された情報提供地点4の広告情報を出力したとしても、広告の対象となった情報提供地点4へとユーザが目的地を変更する可能性は低いと推定する。但し、ユーザが目的地へと訪れた後(例えば本日の夕方以降や明日以降)に広告の対象となった情報提供地点4へ移動する可能性はある。従って、ユーザにとって広告効果が高いと推定される本日の所定時刻以降又は明日以降に関係する広告情報を抽出するのが望ましい。尚、本日の所定時刻以降に関係する広告情報とは、広告の対象となっている期間に本日の所定時刻以降を含むものであり、特に所定時刻は現時刻から一定時間経過した後とする。例えば本日の夕方に行われるタイムセール情報の広告が該当する。また、本日の明日以降に関係する広告情報とは、広告の対象となっている期間に明日以降を含むものであり、例えば明日又は明後日に行われるセール情報の広告、今週に行われるセール情報の広告が該当する。また、施設紹介などの期間が特に定められていない広告情報についても抽出対象に含めても良い。その後、S16へと移行する。
【0082】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る広告情報提供システム1、広告情報提供サーバ3及び広告情報提供サーバ3で実行されるコンピュータプログラムでは、広告情報の提供の対象となる情報提供地点を取得し(S13)、ユーザが移動する目的地を取得し(S11)、ユーザの移動する目的地が情報提供地点でない場合に、目的地と異なる情報提供地点に関する広告情報の内から、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に基づいてユーザへの提供対象となる広告情報を選択するとともに(S15)、ユーザに対して選択された広告情報を提供する(S17)ので、ユーザの目的地と異なる地点の広告情報を提供する場合において、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に応じた広告情報の提供を行うことが可能となる。その結果、ユーザに対して効果的な広告情報の提供を行うことが可能となる。
また、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況が全行程の始点から第1閾値までの間である場合には、本日に関係する広告情報を選択し(S24)、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況が全行程の第2閾値から終点までの間である場合には、本日の所定時刻以降或いは明日以降に関係する広告情報を選択する(S27)ので、ユーザの目的地と異なる地点の広告情報を提供する場合において、広告の対象となった情報提供地点へとユーザが目的地を変更する、即ち本日中に情報提供地点へと訪れる可能性がある場合には本日に関係する広告情報を提供する一方で、目的地へと訪れた後に広告の対象となった情報提供地点へ移動する可能性がある場合には本日の所定時刻以降或いは明日以降に関係する広告情報を提供することが可能となる。その結果、ユーザに対して効果的な広告情報の提供を行うことが可能となる。尚、本実施形態では第1閾値と第2閾値を同じ値としているが、異なる値としても良い。
また、ユーザから情報提供地点までの距離又は所要時間を取得し(S25)、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に加えて情報提供地点までの距離又は所要時間についても考慮してユーザへの提供対象とする広告情報を選択する(S24、S26、S27)ので、ユーザの目的地と異なる地点の広告情報を提供する場合において、広告の対象となった情報提供地点までの距離又は所要時間から目的地の変更の可能性について推定し、ユーザに対して効果的な広告情報の提供を行うことが可能となる。
また、ユーザが広告情報の提供された情報提供地点へと目的地を変更した場合には、同じ情報提供地点に関する広告情報であってそれまでと異なる内容の広告情報を新たに提供する(S14)ので、ユーザの目的地と異なる地点の広告情報を提供する場合とユーザの目的地の広告情報を提供する場合とでそれぞれ適切な内容の広告情報の提供が可能となる。
また、広告情報の提供の対象となる情報提供地点が複数ある場合に、広告料金が高く設定された情報提供地点に関する広告情報を優先してユーザへの提供対象として選択する(S22)ので、広告主と契約した広告料金に従って広告対象とする広告情報を適切に選択することが可能となる。
【0083】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば本発明を企業の展示会でのユーザの移動に適用することも可能である。その場合に「目的地」や「情報提供地点」は企業の出展ブースであっても良いし、出展ブース内にある具体的な展示物であっても良い。また、出力される広告情報は、展示会全体の広告情報であっても良いし、出展する企業に関する広告情報でもよいし、出展ブースに対する広告情報でも良いし、出展ブースに出展された展示物に対する広告情報でもよい。
【0084】
また、本実施形態では、実際にユーザ自身が車等の移動手段を用いて出発地から目的地まで移動する場合においてユーザに対して広告情報を提供することを前提としているが、ユーザの移動は現実世界の移動ではなく仮想空間上での仮想の移動を対象としても良い。即ち、VR(Virtual Reality)を使って仮想空間上を移動するユーザのアバターが仮想空間の出発地から目的地へ移動する場合においてアバターを操作するユーザに対して広告情報を提供するようにしても良い。その場合には通信端末6はVRシステムを構成可能な専用のVRヘッドセット、スマートフォン、PCが該当する。尚、仮想空間上のアバターの操作はVRヘッドセットを使う場合にはリモコンやゲームパッドで行う。PCの場合には、マウスやキーボードで行う。スマートフォンの場合には、タッチパネルで行う。そして、このようなVRに本発明を適用する場合には、前記S11ではユーザのアバターの仮想空間上の出発地や目的地を通信端末6から取得するようにする。また、前記S13では仮想空間上にあって広告を行う情報提供地点(例えばバーチャルモール内のショップ、バーチャルの展示会の出展ブースや展示物)に目的地が該当するか否かを判定する。また、ユーザの目的地への移動の進捗状況はユーザのアバターの仮想空間内での目的地への移動の進捗状況となる。
【0085】
例えば具体例として、VRによる仮想空間が企業の展示会である場合には、目的地や情報提供地点は仮想空間上にある企業の出展ブースであっても良いし、出展ブース内にある具体的な展示物であっても良い。また、例えば目的地が企業の出展ブースである場合に、アバターを操作するユーザに対して提供される広告情報は、展示会全体の広告情報であっても良いし、出展する企業に関する広告情報でも良いし、出展ブースに対する広告情報でも良いし、出展ブースに出展された展示物に対する広告情報でも良い。
【0086】
また、他の具体例として、VRによる仮想空間がバーチャルモールである場合には、例えばアバターを操作するユーザに対して提供される広告情報は、バーチャルモール全体の広告情報であっても良いし、バーチャルモールに出店するショップに関する広告情報でも良いし、バーチャルモールに出店するショップが扱う商品に対する広告情報でも良い。
【0087】
また、本実施形態ではユーザの目的地への移動に対する進捗状況を特定する場合に、図11に示すように目的地までの全行程を第1ステップと第2ステップの2つに区分し、第1ステップと第2ステップのいずれに該当するかでユーザの目的地への移動に対する進捗状況を特定しているが、区分するステップの数は3以上としても良い。
【0088】
また、本実施形態ではユーザに対して出力対象としているのは、広告主である情報提供地点4が商品や興行物などを広く知らせ、人の関心を引きつけること目的として発する広告情報であるが、ユーザの行動を支援できるのであれば広告情報以外の情報を出力しても良い。例えば広告目的でなく施設の場所を案内する情報であっても良い。
【0089】
また、本実施形態では、ユーザの目的地の入力操作に基づいて今回の移動におけるユーザの目的地を設定しているが、ユーザの過去の行動履歴等に基づいてユーザの目的地を推測して設定しても良い。例えば、過去に同じ曜日の同じ時間帯にユーザが頻繁に同一の施設を訪れている場合には、今回の移動の目的地についても同施設であると推測できる。また、夕方以降にショッピングモール等の自宅以外の施設から移動を開始する場合には自宅を目的地と推測することも可能である。
【0090】
また、本実施形態では、ユーザが車両に乗車している状態であることを前提とするが、車両以外の移動手段に乗車している状態であっても良いし、徒歩で移動している状態であっても良い。
【0091】
また、本実施形態では、広告情報提供サーバ3が広告情報の配信条件を満たしたと判定した場合に、その都度出力対象となる広告情報を通信端末6へと送信しているが、目的地情報を受信した時点で今回の走行で出力する予定の全ての広告情報を予め通信端末6へと送信しておくようにしても良い。
【0092】
また、本実施形態では、通信端末6をスマートフォンに適用した例について説明したが、広告情報を出力する機能を有していれば他の種類の通信端末に対して適用することも可能である。例えば携帯電話機、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ、車載器であるナビゲーション装置等に適用することが可能である。また、ナビゲーション装置以外に適用する場合には、ユーザが車で移動する以外の状況、例えば徒歩で移動する状況においても実施可能である。
【0093】
また、本実施形態では、S13~S15の広告情報の抽出処理を広告情報提供サーバ3が行う構成としているが、通信端末6が行っても良い。
【符号の説明】
【0094】
1…広告情報提供システム、3…広告情報提供サーバ、4…情報提供地点、5…ユーザ、6…通信端末、8…配信情報DB、11…サーバ制御部、21…CPU、22…RAM、23…ROM
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11