(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170182
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】診断結果出力装置、および診断結果出力方法
(51)【国際特許分類】
G16H 10/00 20180101AFI20221102BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20221102BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20221102BHJP
A63F 13/65 20140101ALI20221102BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20221102BHJP
A63F 13/803 20140101ALN20221102BHJP
【FI】
G16H10/00
G06Q50/10
A63F13/79
A63F13/65
A63F13/58
A63F13/803
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021076121
(22)【出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 義高
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 玲緒
(72)【発明者】
【氏名】尾淵 浩也
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 慎一
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049CC18
5L099AA15
(57)【要約】 (修正有)
【課題】検査結果に基づいて健康状態を容易に把握する診断結果出力装置及び診断結果出力方法を提供する。
【解決手段】診断結果出力装置10は、複数の検査項目の検査結果を示す診断データと複数の検査項目の基準値及び判定基準を示す基準値データを取得する基準値データ取得部32、複数のパラメータ値の組み合わせで優劣を競うゲームの複数のパラメータに各々変換する変換部34、所定の第1ゲームを実行するゲーム実行部42、実行したゲームの結果に基づいて定めたパラメータを判定する判定部44及び判定したパラメータに基づく判定結果を出力する判定結果出力部46を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の検査項目の検査結果を示す診断データを取得する診断データ取得部と、
前記複数の検査項目の基準値および判定基準を示す基準値データを取得する基準値データ取得部と、
前記診断データおよび前記基準値データを記憶する記憶部と、
記憶した前記診断データの各々の数値および前記基準値データの各々の数値を、複数のパラメータ値の組み合わせで優劣を競うゲームの複数のパラメータのパラメータ値に各々変換する変換部と、
前記変換部が変換した各々の前記パラメータ値に基づいた部分イラストを生成する部分イラスト生成部と、
前記部分イラストを含んで構成される全体イラストのキャラクタを生成する全体イラスト生成部と、
前記診断データのパラメータ値に基づいて前記全体イラスト生成部で生成された全体イラストの診断キャラクタと前記基準値データのパラメータ値に基づいて前記全体イラスト生成部で生成された基準キャラクタとを表示し、各々の前記パラメータの与える影響が異なる複数のステップ毎に、前記診断キャラクタのパラメータ値と前記基準キャラクタのパラメータ値とを比較する所定の第1ゲームを実行するゲーム実行部と、
前記ゲーム実行部が実行したゲームの結果に基づいて定めた前記診断キャラクタのパラメータを判定する判定部と、
前記判定部が判定したパラメータに基づく判定結果を出力する判定結果出力部と、
を備え、
前記判定結果出力部は、前記判定部により判定されたパラメータがゲームにおける結果の判定理由を出力するとともに、前記パラメータに対応する診断データを出力する、
診断結果出力装置。
【請求項2】
前記診断データから変換されたパラメータ値を補正する補正部を備え、
前記部分イラスト生成部は、前記補正部が補正した補正パラメータ値により定まる部分イラストを生成し、
前記全体イラスト生成部は、前記補正パラメータ値により生成された部分イラストを含んで構成される全体イラストの補正キャラクタを生成し、
前記ゲーム実行部は、前記基準キャラクタと前記補正キャラクタとを表示し、各々の前記パラメータ値の与える影響が異なる複数のステップ毎に、前記補正キャラクタの補正パラメータ値と前記基準キャラクタとの基準パラメータ値とを比較する所定の第2ゲームを実行し、
前記判定部は、前記第1ゲームおよび前記第2ゲームの各々の結果に基づいて所定のパラメータを判定し、
前記判定結果出力部は、結果の差となった前記パラメータがゲームにおける結果が変化した理由を出力するとともに、前記パラメータに対応する診断データを出力する、
請求項1に記載の診断結果出力装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記複数のステップ毎に判定を行い、
前記判定結果出力部は、前記ステップ毎の結果により判定されたパラメータもしくは結果が変化したパラメータを出力する、
請求項2に記載の診断結果出力装置。
【請求項4】
複数の検査項目の診断結果を示す診断データを取得するステップと、
前記複数の検査項目の基準値および判定基準を示す基準値データを取得するステップと、
前記診断データおよび前記基準値データを記憶するステップと、
記憶した前記診断データの各々の数値および前記基準値データの各々の数値を、複数のパラメータ値の組み合わせで優劣を競うゲームの複数のパラメータのパラメータ値に各々変換するステップと、
各々の前記パラメータ値に基づいた部分イラストを生成するステップと、
前記部分イラストを含んで構成される全体イラストのキャラクタを生成するステップと、
前記診断データのパラメータ値に基づいて生成された全体イラストの診断キャラクタと前記基準値データのパラメータ値に基づいて生成された基準キャラクタとを表示し、各々の前記パラメータの与える影響が異なる複数のステップ毎に、前記診断キャラクタのパラメータ値と前記基準キャラクタのパラメータ値とを比較する所定の第1ゲームを実行するステップと、
実行したゲームの結果に基づいて定めた前記診断キャラクタのパラメータを判定するステップと、
判定した前記パラメータに基づく判定結果を出力するステップと、
を含み、
前記判定結果は、判定されたパラメータがゲームにおける結果の判定理由を出力するとともに、前記パラメータに対応する診断データを出力する、
診断結果出力方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診断結果出力装置、および診断結果出力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
健康診断等の検査結果を視覚的に理解し易くする技術が知られている。例えば、健康診断等の検査結果をグラフ化することで、視覚を通じて把握し得るレポートを作成して出力する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、健康診断の検査結果の数値を単にグラフ化しただけでは、実際の健康状態を把握することが把握することは容易でないこともある。
【0005】
本発明は、検査結果に基づいて健康状態を容易に把握することのできる診断結果出力装置、診断結果出力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る診断結果出力装置は、複数の検査項目の検査結果を示す診断データを取得する診断データ取得部と、前記複数の検査項目の基準値および判定基準を示す基準値データを取得する基準値データ取得部と、前記診断データおよび前記基準値データを記憶する記憶部と、記憶した前記診断データの各々の数値および前記基準値データの各々の数値を、複数のパラメータ値の組み合わせで優劣を競うゲームの複数のパラメータのパラメータ値に各々変換する変換部と、前記変換部が変換した各々の前記パラメータ値に基づいた部分イラストを生成する部分イラスト生成部と、前記部分イラストを含んで構成される全体イラストのキャラクタを生成する全体イラスト生成部と、前記診断データのパラメータ値に基づいて前記全体イラスト生成部で生成された全体イラストの診断キャラクタと前記基準値データのパラメータ値に基づいて前記全体イラスト生成部で生成された基準キャラクタとを表示し、各々の前記パラメータの与える影響が異なる複数のステップ毎に、前記診断キャラクタのパラメータ値と前記基準キャラクタのパラメータ値とを比較する所定の第1ゲームを実行するゲーム実行部と、前記ゲーム実行部が実行したゲームの結果に基づいて定めた前記診断キャラクタのパラメータを判定する判定部と、前記判定部が判定したパラメータに基づく判定結果を出力する判定結果出力部と、を備え、前記判定結果出力部は、前記判定部により判定されたパラメータがゲームにおける結果の判定理由を出力するとともに、前記パラメータに対応する診断データを出力する。
【0007】
本発明に係る診断結果出力方法は、複数の検査項目の診断結果を示す診断データを取得するステップと、前記複数の検査項目の基準値および判定基準を示す基準値データを取得するステップと、前記診断データおよび前記基準値データを記憶するステップと、記憶した前記診断データの各々の数値および前記基準値データの各々の数値を、複数のパラメータ値の組み合わせで優劣を競うゲームの複数のパラメータのパラメータ値に各々変換するステップと、各々の前記パラメータ値に基づいた部分イラストを生成するステップと、前記部分イラストを含んで構成される全体イラストのキャラクタを生成するステップと、
前記診断データのパラメータ値に基づいて生成された全体イラストの診断キャラクタと前記基準値データのパラメータ値に基づいて生成された基準キャラクタとを表示し、各々の前記パラメータの与える影響が異なる複数のステップ毎に、前記診断キャラクタのパラメータ値と前記基準キャラクタのパラメータ値とを比較する所定の第1ゲームを実行するステップと、実行したゲームの結果に基づいて定めた前記診断キャラクタのパラメータを判定するステップと、判定した前記パラメータに基づく判定結果を出力するステップと、を含み、前記判定結果は、判定されたパラメータがゲームにおける結果の判定理由を出力するとともに、前記パラメータに対応する診断データを出力する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、検査結果に基づいて健康状態を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る診断結果出力装置の構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る検査項目とゲーム内の対応関係の一例を示す表である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るゲーム処理の一例を説明するための図である。
【
図4】
図4は、ゲーム内のキャラクタのパラメータと、コースの各区間との対応関係を示すゲームパラメータの表である。
【
図5】
図5は、検査項目と、ゲーム内のキャラクタのパラメータとの対応関係を示すゲームパラメータの表である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る第1ゲームの判定結果を説明するための図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係る第2ゲームの判定結果を説明するための図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係る診断結果の出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、検査項目と、ゲーム内の車両との対応関係を示すゲームパラメータの表である。
【
図10】
図10は、ゲームにおけるパーツと、ゲーム内のキャラクタのパラメータとの対応関係を示すゲームパラメータの表である。
【
図11】
図11は、第2実施形態に係る診断結果出力装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、車両のパーツを補正する方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0011】
[実施形態]
図1を用いて、実施形態に係る診断結果出力装置の構成例について説明する。
図1は、実施形態に係る診断結果出力装置の構成例を示す図である。
【0012】
図1に示すように、診断結果出力装置10は、入力部12と、表示部14と、スピーカ16と、記憶部18と、通信部20と、制御部22と、を備える。診断結果出力装置10は、健康診断等の検査結果を取得して、検査結果を視覚的に理解し易いようにした診断結果を出力する。具体的には、診断結果出力装置10は、検査結果に基づいて生成されたキャラクタと仮想の相手キャラクタとによる対戦ゲームを実行し、ゲームの結果として診断結果を出力する。また、診断結果出力装置10は、ゲームの結果の出力に加え、ゲームの結果を診断結果における要注意項目に関連付けて表示することで診断結果を視覚的に理解し易いように出力する。
【0013】
診断結果出力装置10は、ユーザが所有するスマートフォン、タブレット端末等で実現される。診断結果出力装置10は、その他の装置で構成されてもよい。
【0014】
入力部12は、診断結果出力装置10に対する各種の入力操作を受け付ける入力装置である。入力部12は、例えば、ボタン、タッチパネル等を含む。
【0015】
表示部14は、各種映像を表示する。表示部14は、例えば、ゲーム画面を表示する。表示部14は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等を含むディスプレイを含む。表示部14は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の発光部を含んでもよい。なお、タッチパネル等を用いて、入力部12と、表示部14とを一体に構成してもよい。
【0016】
スピーカ16は、各種音声を出力する音声出力装置である。スピーカ16は、例えば、ゲーム音声を出力する。
【0017】
記憶部18は、各種の情報を記憶するメモリである。記憶部18は、例えば、制御部22の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部18は、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。本実施形態では、記憶部18は、例えば、ユーザの健康診断等の検査結果の診断データと、検査結果の基準値と判定基準を定める基準値データとを記憶している。
【0018】
本発明において、検査結果は、複数の検査項目を有する。個々の検査項目に対して、その結果となる検査結果の数値を診断データと呼称する。各検査項目における年齢等を考慮した平均的な値または正常値を基準値とした数値を基準値データとする。また、各検査項目に対して基準値に基づいた判定基準が定められる。例えば、「正常」の判定基準は基準値の所定の範囲とし、「要注意」の判定基準は正常とされる範囲外ではあるが「正常」とされる範囲からの乖離が少ない範囲とし、「異常」の判定基準は「正常」の範囲に対して「注意」の範囲よりさらに乖離している場合、といったように判定基準は具体的な数値の範囲で複数の段階で示される。本発明の実施形態では判定基準も基準値データに含むこととする。
【0019】
通信部20は、診断結果出力装置10と、外部装置との間で各種の情報を送受信する通信装置である。通信部20は、例えば、診断結果出力装置10と、健康診断等の検査結果に関する情報を記憶している外部のサーバ装置等との間の通信を実行する。
【0020】
制御部22は、診断結果出力装置10の各部の動作を制御する。制御部22は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部18等に記憶されたプログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。制御部22は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部22は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0021】
制御部22は、診断データ取得部30と、基準値データ取得部32と、変換部34と、補正部36と、部分イラスト生成部38と、全体イラスト生成部40と、ゲーム実行部42と、判定部44と、判定結果出力部46と、を備える。
【0022】
診断データ取得部30は、ユーザの複数の検査項目の検査結果を示す診断データを取得する。診断データ取得部30は、例えば、外部のサーバ装置等からユーザの診断データを取得する。診断データ取得部30は、取得したユーザの診断データを記憶部18に記憶させる。
【0023】
基準値データ取得部32は、複数の検査項目の検査結果の基準値および判定基準を示す基準値データを取得する。基準値データ取得部32は、例えば、外部のサーバ装置等から基準値データを取得する。基準値データ取得部32は、取得した基準値データを記憶部18に記憶させる。
【0024】
変換部34は、記憶部18に記憶されているユーザの診断データを、優劣を競うゲームで使用するキャラクタのパラメータのパラメータ値に変換する。さらに、変換部34は、記憶部18に記憶されている基準値データを、優劣を競うゲームで使用するキャラクタのパラメータのパラメータ値に変換する。変換部34が診断データおよび基準値データをゲーム内で使用するパラメータのパラメータ値に変換する処理については後述する。以降ユーザの診断データに基づいて作成されたキャラクタを診断キャラクタと記載し、基準値データに基づいて作成されたキャラクタを基準キャラクタと記載する。なお「パラメータ」はその複数種類あり、個々に異なる名称を有す。また「パラメータ値」は、個々のパラメータの値であり、本発明で実行されるゲームにおける性能を示す指標である。
【0025】
補正部36は、変換部34がユーザの診断データに基づいて変換したパラメータ値を補正する。補正部36は、例えば、パラメータ値を強化する方向に補正する。補正部36は、例えば、パラメータ値を弱化する方向に補正する。補正部36が補正したパラメータのことを、補正パラメータと呼ぶこともある。以降、補正パラメータのパラメータ値に基づいて生成されたキャラクタを補正キャラクタと記載する。
【0026】
部分イラスト生成部38は、変換部34が変換したユーザの診断データのパラメータ値に応じた、部分イラストを生成する。具体的には、部分イラスト生成部38は、ユーザの診断データのパラメータのパラメータ値に応じて、ゲームで使用する診断キャラクタの一部分である部分イラストを生成する。部分イラスト生成部38は、例えば、ゲームで使用する車両のパーツを車両の部分イラストとして生成する。
【0027】
部分イラスト生成部38は、変換部34が変換した基準値データのパラメータ値に応じた、部分イラストを生成する。具体的には、部分イラスト生成部38は、基準値データのパラメータのパラメータ値に応じて、ゲームに対戦相手として登場する基準キャラクタの一部分である部分イラストを生成する。
【0028】
部分イラスト生成部38は、補正部36が補正したユーザの診断データのパラメータ値に応じた、部分イラストを生成する。具体的には、部分イラスト生成部38は、補正部36が補正したパラメータのパラメータ値に応じて、ゲームで使用する補正キャラクタの一部分である部分イラストを生成する。
【0029】
全体イラスト生成部40は、部分イラスト生成部38が生成した部分イラストを組み合わせて、全体イラストを生成する。全体イラスト生成部40は、例えば、部分イラスト生成部38がユーザの診断データのパラメータ値に応じて生成した部分イラストを組み合わせて、ユーザがゲームで使用するキャラクタとなる診断キャラクタの全体イラストを生成する。全体イラスト生成部40は、例えば、部分イラスト生成部38が基準値データのパラメータ値に応じて生成した部分イラストを組み合わせて、ゲームに対戦相手として登場する相手キャラクタである基準キャラクタの全体イラストを生成する。全体イラスト生成部40は、例えば、部分イラスト生成部38が補正されたユーザの診断データのパラメータ値に応じて生成した部分イラストを組み合わせて、ユーザがゲームで使用する補正キャラクタの全体イラストを生成する。全体イラスト生成部40が、例えば、部分イラスト生成部38が生成した車両のパーツを組み合わせて、ゲームで使用する車両の全体の全体イラストを生成する。全体イラスト生成部40は、部分イラストを組み合わせるにあたり、部分イラストの大きさや向き等は適時補正して全体イラスト生成し、全体イラストを生成するにあたり、部分イラスト同士の重なりにより表示されない部分イラストがあってもよい。
【0030】
ゲーム実行部42は、ゲームを実行する。ゲーム実行部42は、例えば、ユーザの診断データのパラメータ値に基づいて全体イラスト生成部40が生成した全体イラストである診断キャラクタと、基準値データのパラメータ値に基づいて全体イラスト生成部40が生成した全体イラストである基準キャラクタとを表示してゲームを実行する。診断キャラクタと基準キャラクタとの対戦を第1ゲームとする。ゲーム実行部42は、例えば、補正されたユーザの診断データのパラメータ値に基づいて全体イラスト生成部40が生成した全体イラストである補正キャラクタと、基準値データのパラメータ値に基づいて全体イラスト生成部40が生成した全体イラストである基準キャラクタとを表示して、ゲームを実行する。補正キャラクタと基準キャラクタとの対戦を第2ゲームとする。ゲーム実行部42が実行する第1ゲームおよび第2ゲームは、対戦型のゲームである。第1ゲームおよび第2ゲームは、ユーザによる操作を必要としない、ゲーム実行部42が自動で実行するゲームである。本実施形態では、ゲーム実行部42は、例えば、車両のレースゲームを実行する。ゲーム実行部42が実行するゲームについては、後述する。
【0031】
判定部44は、ゲーム実行部42が実行したゲームの結果から敗因となったパラメータを判定する。なお、判定部44は、基準値データが最良の状態であるとの仮定に基づいた判定とするため、一般的には診断データに基づいて生成された診断キャラクタが基準キャラクタにゲームで勝利することや優位とされることはなく、ゲームの結果は良くても引き分けである。判定部44は、ゲーム実行部42が実行したゲームの結果から敗因となった前記診断キャラクタのパラメータは何であったかを判定する。また、判定部44は、後述する判定結果出力部46が出力する結果に基づいて、ゲームにおける特定のステップの結果が選択された場合に、当該ステップにおいて基準値パラメータより劣るパラメータはいずれであるかを判定する。
【0032】
判定結果出力部46は、判定部44が判定したパラメータに基づく判定結果情報を生成して判定結果を出力する。具体的には、判定結果出力部46は、敗因となったパラメータが、ゲームにおいて劣っていた原因を明確にし、例えば色の濃淡や文章化して表示する。また、判定結果出力部46は、敗因となったパラメータに対応する診断データとその検査項目を抽出し、例えば文章化して出力する。
【0033】
[変換処理]
図2を用いて、実施形態に係る診断データをゲーム内のパラメータのパラメータ値に変換する処理について説明する。
図2は、実施形態に係る診断データとゲーム内の対応関係の一例を示す表である。なお、ゲームの対戦相手は、以下で説明する変換処理に基づき基準値データを変換したパラメータ値とする。
【0034】
図2は、レースゲームにおいて使用される車両と、診断データとの対応関係を指名している。
図2に示す対応表50は、「検査項目」、「車両の性能」、「車両に与える影響」といった項目を含む。
【0035】
「検査項目」は、診断データに含まれる健康診断等において検査を行う検査項目を示す。「車両の性能」は、車両の特性や車両のパーツを示す。「車両の性能」は、「車両の性能」がゲームに与える影響を示す。
【0036】
変換部34は、例えば、身体計測の検査項目の診断データを、ゲーム内における車両の車重に関するパラメータのパラメータ値に変換する。変換部34は、例えば、BMI(Body Mass Index)に基づいて、ゲーム内における車両の車重に関するパラメータのパラメータ値に変換する。車重は、例えば、ゲーム内における車両のスピードの伸びに影響を与えるパラメータであり得る。車重は、例えば、重くなるほど直線でスピードが伸びなくなるといった影響を与える。
【0037】
変換部34は、例えば、尿検査の検査項目である診断データを、ゲーム内における車両のオイルフィルター(燃費)に関するパラメータのパラメータ値に変換する。オイルフィルターは、例えば、ゲーム内における車両の燃費に影響を与えるパラメータであり得る。オイルフィルターは、例えば、性能が低いとオイルに不純物が多くなり、燃費が悪くなるといった影響を与える。
【0038】
変換部34は、例えば、肺活検査の検査項目である1秒量または1秒率の診断データを、マフラー(排気)に関するパラメータのパラメータ値に変換する。マフラーは、例えば、ゲーム内における車両の直線でのスピードの上がりやすさに影響を与えるパラメータであり得る。
【0039】
変換部34は、例えば、肺活検査の検査項目である肺拡散能の診断データを、ゲーム内における車両のスーパーチャージャー(吸気)に関するパラメータのパラメータ値に変換する。スーパーチャージャーは、例えば、ゲーム内における車両のコーナーでのスピードの上がりやすさに影響を与えるパラメータであり得る。
【0040】
変換部34は、例えば、血液検査の検査項目である総タンパクの診断データを、ゲーム内における車両のエンジンの燃焼効率に関するパラメータのパラメータ値に変換する。エンジンの燃焼効率は、例えば、ゲーム内における車両の最高スピードに影響を与えるパラメータであり得る。
【0041】
変換部34は、例えば、血液検査の検査項目であるAST(GOT)、ALT(GPT)、またはγ-GTPの診断データを、ゲーム内における車両で使用するガソリンに関するパラメータのパラメータ値に変換する。ガソリンは、例えば、種類に応じてゲーム内における車両の最高スピードに影響を与えるパラメータであり得る。例えば、ハイオクガソリンを使える場合には、最高スピードが10%アップする等の影響を与える。
【0042】
変換部34は、例えば、血液検査の検査項目である尿酸の診断データを、ゲーム内における車両のサスペンションに関するパラメータのパラメータ値に変換する。サスペンションは、例えば、ゲーム内における車両のコーナーでの最高スピードに影響を与えるパラメータであり得る。
【0043】
変換部34は、例えば、血液検査の検査項目である電解質の診断データを、ゲーム内における車両のシャフトに関するパラメータのパラメータ値に変更する。シャフトは、例えば、ゲーム内における車両の最高スピードに影響を与えるパラメータであり得る。
【0044】
変換部34は、例えば、血液検査の検査項目であるLDLコレステロールの診断データを、ゲーム内における車両の車体に発生した錆の状況に関するパラメータのパラメータ値に変換する。車体の錆の状況は、例えば、ゲーム内における車両の外観の綺麗さに影響を与えるパラメータであり得る。
【0045】
変換部34は、例えば、血液検査の検査項目である血糖値の診断データを、ゲーム内における車両のブレーキに関するパラメータのパラメータ値に変換する。ブレーキは、例えば、ゲーム内における車両の走行時からの停止能力に影響を与えるパラメータであり得る。
【0046】
変換部34は、例えば、血液検査の検査項目である中性脂肪の診断データを、ゲーム内における車両の空力または軽量化に関するパラメータのパラメータ値に変換する。空力または軽量化は、ゲーム内における直線でのスピードの上がりやすさや、コーナーでの最高スピードに影響を与えるパラメータであり得る。
【0047】
本実施形態において、変換部34は、例えば、健康診断等の各検査項目の診断データを、ゲーム内における車両の関連性のあるパーツのパラメータに変更することが好ましい。
【0048】
変換部34は、例えば、BMIが高いと体重が身長に対して重いことを示すので、BMI等の診断データを車重に関するパラメータに変換することが好ましい。
【0049】
変換部34は、例えば、尿検査では尿に含まれる不純物を検査するため、尿検査の診断データを不純物の有無が燃費に影響を与えるオイルに関するパラメータに変換することが好ましい。
【0050】
変換部34は、例えば、肺活検査の1秒量または1秒率の検査では空気を吐く検査を行うため、肺活検査の1秒量または1秒率の診断データをエンジンから空気を排気するマフラーに関するパラメータに変換することが好ましい。
【0051】
変換部34は、例えば、肺活検査の肺拡散能の検査では、身体の空気を取り込む能力の検査さを行うため、肺活検査の肺拡散能の検査の診断データを、空気を吸気するスーパーチャージャーに関するパラメータに変換することが好ましい。
【0052】
例えば、血液検査の総タンパクの検査結果は、栄養がちゃんと取れているかを示す指標となる。これは、エンジンが効率よく動いているかを示す指標といえる。そのため、変換部34は、血液検査の総タンパクの診断データをエンジンの燃焼効率に関するパラメータに変換することが好ましい。
【0053】
例えば、血液検査のAST(GOT)、ALT(GPT)、またはγ-GTPの検査結果は、アルコールを分解する肝臓の能力に関する値を示す。そのため、変換部34は、AST(GOT)、ALT(GPT)、またはγ-GTPの診断データをガソリンに関するパラメータに変換することが好ましい。
【0054】
例えば、血液検査の尿酸の検査結果は、痛風の発症の目安となる。痛風は、ユーザの歩行に影響を与える。そのため、変換部34は、尿酸の診断データをサスペンションに関するパラメータに変換することが好ましい。
【0055】
例えば、血液検査の電解質の検査結果は、神経の伝達や筋肉を動かす能力の指標となる。そのため、変換部34は、電解質の診断データをシャフトに関するパラメータに変換することが好ましい。
【0056】
例えば、LDLコレステロールは、増えすぎると血管壁に蓄積され動脈硬化等の原因となる。そのため、変換部34は、LDLコレステロールの診断データを車体の錆の状況に関するパラメータに変換することが好ましい。
【0057】
例えば、血液検査の血糖値の検査結果は、糖尿病の発症の目安となる。ユーザは、糖尿病が発症すると、食事制限等通常行えることが制限される。そのため、変換部34は、血糖値の診断データをブレーキに関するパラメータに変換することが好ましい。
【0058】
例えば、ユーザは、中性脂肪が多い状態では、体内に余計な脂肪がついて、軽量化できていない。そのため、変換部34は、中性脂肪の診断データを空力または軽量化に関するパラメータに変換することが好ましい。
【0059】
前記したが、ゲームの対戦相手のパラメータに対する変換も同様であり、基準値データの基準値にあたる平均値や正常値に基づいて変換する。各パラメータは、関与する複数の検査項目の割合が定められている。変換される各パラメータに対する複数の検査項目の割合に関しては
図5を用いて後述する。概要としては、ある検査項目の基準値データの基準値である平均値もしくは正常値といった値のポイントを100%とする。それに対し、診断キャラクタは、同じ検査項目の診断データの診断値が、基準値に対する乖離を割合で示したポイントとなるため100%以下の値となる。各検査項目のポイントに基づいてパラメータ値に変換するため、基準キャラクタのパラメータのパラメータ値は、全て100%のポイントとなるが、診断キャラクタの各パラメータのパラメータ値は、各検査項目の診断値により変換されるので、100%以下となる。
【0060】
[ゲーム処理]
(パラメータ設定処理)
図3を用いて、実施形態に係るゲーム処理の一例について説明する。
図3は、実施形態に係るゲーム処理の一例を説明するための図である。
図3では、診断データをゲーム内における車両のパラメータに変更して、レースゲームのゲーム処理を実行する例について説明する。
【0061】
図3は、レースゲームで車両が走行するコース60を示す。コース60は、区間Aと、区間Bと、区間Cと、区間Dと、区間Eと、区間Fと、区間Gと、区間Hと、を含む。コース60では、区間Aがスタートであり、矢印の方向に向かって走行し、区間Hがゴールである。レースゲームは、診断データに基づいたパラメータ値により生成された車両の診断キャラクタまたは診断データに基づいたパラメータ値を補正したパラメータにより生成された車両の補正キャラクタと、基準値データに基づいたパラメータにより生成された車両の基準キャラクタとが、
図3で示すコースをそれぞれの車両のパラメータに基づく性能で走行したものとして競うゲームである。
【0062】
ゲーム実行部42は、コース60において、ゲームを実行する。ゲーム実行部42は、コース60の区間Aから区間Hのそれぞれにおいて、ゲームを実行する。すなわち、ゲーム実行部42は、1つのゲームにおいて、複数のステップを実行することで、1つのゲームを実行する。ゲームは、診断データに基づいて生成される車両と、基準値データに基づいて生成される車両との性能差を複数のステップ毎に競い、ステップ毎に結果を判定する。
【0063】
健康診断の診断結果は、必ずしも1つの要因で悪化しているとは限らない。そのため、コース60は、複数の検査項目の診断データがまんべんなく反映され、明確になるようにコース(区間)を設定する。例えば、より瞬発的な動きを必要とする区間ではBMIが適正の範囲で、かつ体脂肪率が低いといった身体値であることが望ましいので、その区間の割合を増やす。
【0064】
区間Aは、加速区間として設定された区間である。区間Aでは、より短時間で如何に速い速度に達するかを判定する。区間Aでは、主に検査項目における身体値を判定し、さらに脂質代謝や肝機能の判定を含めて行う。
【0065】
区間Bは、最高速区間として設定された区間である。区間Bは、加速区間に続く直線区間である。区間Bでは、直線の最高速度がどこまで出るかを判定する。区間Bでは、主に検査項目における糖代謝を判定し、さらに尿酸値、身体値を含めて判定を行う。
【0066】
区間Cは、高速旋回区間として設定された区間である。区間Cでは、Rの緩いコーナーで、高速状態のまま安定したコーナリングで走れるか否かを判定する。区間Cでは、主に検査項目における糖代謝を判定し、さらに尿酸、身体値を含めて判定を行う。
【0067】
区間Dは、減速区間として設定された区間である。区間Dは、区間Cと同じ緩いコーナーであるが、次に続くS字区間に向けて旋回しながらの原則を行う区間である、区間Dでは、如何に安定した姿勢で短時間に減速できるかを判定する。区間Dでは、区間Cで使用した検査項目に加え、さらに脂質代謝を含めて判定する。
【0068】
区間Eは、S字区間として設定された区間である。区間Dでは、S字のRが徐々に急になるので減速しながら左右の旋回を行う。区間Eでは、減速旋回の操作性が良好であるか否かを判定する。区間Eでは、主に検査項目における尿酸値、脂質代謝を判定し、さらに肝機能、身体値を含めて判定する。
【0069】
区間Fは、S字区間として設定された区間である。区間Fでは、S字のRが徐々に緩くなるので加速しながら左右の旋回を行う。区間Fでは、加速旋回の操作性が良好であるか否かを判定する。また、区間Fでは、コース後半のため燃費を含めた耐久性等の持久力も問われる。区間Fでは、主に検査項目における尿酸値、身体値、糖代謝を判定し、さらに脂質代謝、肝機能を含めて判定する。
【0070】
区間Gは、最終コーナーとして設定された区間である。区間Gでは、区間Hのホームストレートに向けて再加速し如何に速い速度に安定した姿勢で高い速度に達するかを判定する期間である。また、区間Gでは、持久力がより問われる。区間Gでは、主に検査項目における尿酸値、糖代謝を判定する。
【0071】
区間Hは、ホームストレートとして設定された区間である。区間Hでは、加速しながらゴールする区間である。区間Hでは、持久力がないと、ゴールできない。区間Hでは、主に検査項目における肝機能、脂質代謝を判定し、さらに多くの検査項目を加味して判定する。
【0072】
区間Aから区間Hは、ゲームの判定結果により色分けされる。診断キャラクタのパラメータ値や補正キャラクタのパラメータ値が基準キャラクタに近いパラメータ値であれば、「白」表示となる。診断キャラクタのパラメータ値や補正キャラクタのパラメータ値が基準キャラクタのパラメータ値より劣る場合は、その結果コースの該当区間の色を濃くする。コースの各区間の色を濃くしたり色を変えたりといった程度は健診データをどのパーツにどれだけ反映させるかは、ゲームバランスの設定によるところとなる。
【0073】
図4は、車両のパラメータと、コースの各区間との対応関係を示すゲームパラメータの表である。
図4には、対応表70が示されている。
図4に示すように、ゲームパラメータは、最高速度に関する最高速パラメータと、加速度に関する加速度パラメータと、減速に関する減速パラメータと、コーナー速度に関するコーナー速度パラメータと、持久力に関する持久力パラメータとを含む。
【0074】
最高速パラメータは、如何に高い速度で走れるかを示す指標である。検査項目では、BMIや体脂肪率といった身体計測値等が最高速パラメータに影響を与える。
【0075】
加速パラメータは、如何に早く加速できるかを示す指標である。検査項目では、身体計測値、呼吸機能、糖代謝等が加速パラメータに影響を与える。
【0076】
減速パラメータは、如何に素早く適切な速度に減速できるかを示す指標である。検査項目では、尿酸、脂質代謝等がコーナー速度パラメータに影響を与える。
【0077】
コーナー速度パラメータは、コーナーをいかに早く旋回できるかを示す指標である。検査項目では、尿酸、糖代謝、身体測定値等が影響を与える。
【0078】
持久力パラメータは、どこまで走れるかを示す指標である。検査項目では、身体測定値、脂質代謝、呼吸機能、肝機能等が持久力パラメータに影響を与える。
【0079】
以下は、
図4に示した車両のパラメータとコースの各区間との対応関係の一例である。
【0080】
最高速パラメータは、区間Bに対する寄与率が70%、区間Hに対する寄与率が30%である。
【0081】
加速度パラメータは、区間Aに対する寄与率が100%、区間Bに対する寄与率が20%、区間Fに対する寄与率が40%、区間Gに対する寄与率が30%、区間Hに対する寄与率が10%である。
【0082】
減速パラメータは、区間Bに対する寄与率が10%、区間Dに対する寄与率が50%、区間Eに対する寄与率が60%である。
【0083】
コーナー速度パラメータは、区間Cに対する寄与率が100%、区間Dに対する寄与率が50%、区間Eに対する寄与率が40%、区間Fに対する寄与率が40%、区間Gに対する寄与率が50%である。
【0084】
持久力パラメータは、区間Fに対する寄与率が10%、区間Gに対する寄与率が20%、区間Hに対する寄与率が60%である。
【0085】
すなわち、本実施形態では、複数のステップ毎に、各パラメータの重み付けが異なるように設定される。つまり、複数のステップの各々は、各パラメータが優劣に与える影響が異なる。本実施形態では、各パラメータの各区間への寄与率は
図4に示すとおりだが、各パラメータの各区間への寄与率は本ゲームの運営管理者がゲームバランスを考慮し適宜設定してよい。
【0086】
図5は、検査項目と、ゲーム内の車両のパラメータとの対応関係を示すゲームパラメータの表である。
図5には、対応表72が示されている。
【0087】
図5に示すように、本実施形態では、検査項目の診断データを変換したパラメータを、各パラメータに割り振られる。
【0088】
検査項目が身体計測の場合について説明する。この場合、身体計測のBMIの値に基づいたパラメータの最高速パラメータに対する寄与率は30%、加速度パラメータに対する寄与率は10%、減速パラメータに対する寄与率は10%、コーナー速度パラメータに対する寄与率は10%、持久力パラメータに対する寄与率は10%である。身体計測の体脂肪率の値に基づいたパラメータの加速度パラメータに対する寄与率は40%、コーナー速度パラメータに対する寄与率は20%、持久力パラメータに対する寄与率は10%である。
【0089】
検査項目が脂質代謝の場合について説明する。この場合、脂質代謝の脂質代謝の値に基づいたパラメータの加速度パラメータに対する寄与率は20%、持久力パラメータに対する寄与率は30%である。脂質代謝の中性脂肪に基づいたパラメータの最高速パラメータに対する寄与率は20%、減速パラメータに対する寄与率は30%である。
【0090】
検査項目が呼吸機能の場合について説明する。この場合、呼吸機能の肺機能の1秒率の値に基づいたパラメータの加速度パラメータに対する寄与率は10%、持久力パラメータに対する寄与率は10%である。呼吸機能の肺機能の1秒量の値に基づいたパラメータの最高速パラメータに対する寄与率は20%、持久力パラメータに対する寄与率は10%である。
【0091】
検査項目が肝機能の場合について説明する。この場合、肝機能の総タンパクの値に基づいたパラメータを最高速パラメータに対する寄与率は10%、減速パラメータに対する寄与率は10%、持久力パラメータに対する寄与率は30%である。肝機能のγ-GTPの値に基づいたパラメータの最高速パラメータに対する寄与率は20%、加速度パラメータに対する寄与率は20%である。
【0092】
検査項目が尿酸の場合について説明する。この場合、尿酸の尿酸値の値に基づいたパラメータの減速パラメータに対する寄与率は50%、コーナー速度パラメータに対する寄与率は40%である。
【0093】
検査項目が糖代謝の場合について説明する。この場合、糖代謝の空腹時血糖値の値に基づいたパラメータのコーナー速度パラメータに対する寄与率は30%である。
【0094】
図5に示すように診断データに応じたパラメータを割り振ることによって、各パラメータの関与度合いを100%にする。各検査項目の各パラメータへの関与の割合は本ゲームの運営管理者がゲームバランスを考慮して適宜設定してよい。
【0095】
(ゲーム実行処理)
次に、第1実施形態に係るゲーム実行処理について説明する。
【0096】
ゲーム実行部42は、コース60における車両を用いた、レースゲームを実行する。車両のパラメータが、基本的には、高い程、車両の性能が高いものとする。コース60における各区間の車両のパラメータが影響する割合は、
図4で示したゲームパラメータにより定まる。ゲームパラメータは、各区間において、車両のパラメータの組み合わせや関与する割合は、適宜設定される。
【0097】
ゲーム実行部42は、ユーザの診断データに基づいて生成された診断キャラクタの車両と基準値データに基づいて生成された基準キャラクタの車両とによる第1ゲームを実行する。判定部44は、第1ゲームの結果に基づいて、コース60における区間Aから区間Hまでの各区間のゲーム結果から該当するパラメータに基づいた車両の性能差を判定する。判定結果出力部46は、判定部44が判定したパラメータに基づいて判定結果を出力する。すなわち、ゲーム実行部42は、区間Aから区間Hまでの複数のステップを実行し、判定部44は、区間Aから区間Hまでの複数のステップ毎に優劣の判定を行う。
【0098】
判定部44による判定の詳細を記載する。前記したように、基準キャラクタは、基準値データに基づいたパラメータ値で生成されている。基準キャラクタは、内臓等の検査項目において正常値とされる値に基づいたパラメータ値とし、身長、体重、BMI、体脂肪率といった身体計測に関しては年齢に基づいた平均値からパラメータ値に変換するため、診断キャラクタは、例え鍛え抜かれたアスリートのように体脂肪率が一桁の場合であっても、診断キャラクタが基準キャラクタより優位となることは無い。
【0099】
判定部44は、コース62の区間毎に設定されたゲームパラメータに基づき、基準キャラクタの車両のパラメータ値と、診断キャラクタの車両のパラメータ値を比較し性能を判定する。
図4で示したように、区間毎に比較対象となるパラメータは設定されている。該当する区間の基準キャラクタの車両のパラメータ値に対して、診断キャラクタの車両のパラメータ値が劣っていない場合、この区間は「差が無い」と判定する。また、該当する区間の基準キャラクタの車両のパラメータ値に対して、診断キャラクタの車両のパラメータ値が劣る場合、その程度により段階を設けた判定を行う。
【0100】
図6を用いて、第1実施形態に係る第1ゲームの判定結果について説明する。
図6は、第1実施形態に係る第1ゲームの判定結果を説明するための図である。
【0101】
図6に示すように、判定結果出力部46は、コース62の表示上に判定部44による判定に応じた表示を出力する。判定結果出力部46は、例えば、各区間の色を、判定部44が判定した判定した結果が「差が無い」であれば白色で出力する。また、判定結果出力部46は、例えば、各区間の色を、基準キャラクタのパラメータ値と診断キャラクタのパラメータ値の差が大きいほど黒に近づけるように色を濃くして出力する。つまり、基準キャラクタと診断キャラクタとの対戦により、コース62において黒くなった区間があるということは、検査結果が要注意の項目が存在することを示している。なお、判定結果出力部46は、例えば、基準値範囲内であれば区間の色を青色で出力し、異常値に近づくほど青から、水色、黄色、橙色、赤色と変化させて出力してもよい。
【0102】
図6に示す例では、区間Aと、区間Fとの判定結果は、基準値に近いことを示している。区間Bと、区間Eとの判定結果は、異常値に少し近いことを示している。区間Cと、区間Dと、区間Gと、区間Hとは、例えば、異常値であることを示している。
図6に示すコース62において、ユーザは、例えば、異常値と判定されている区間B、区間C、区間D、区間G、または区間Hを選択することで、選択した区間の性能が劣る理由と、劣るパラメータが開示される。
【0103】
入力部12を操作し、区間を選択すると、判定部44が判定したその区間における敗因となった影響か大きいパラメータが抽出される。詳細には、判定部44は、区間によりパラメータが及ぼす影響が異なるため、区間によるパラメータの影響を考慮し、影響の大きいパラメータから順位をつけ、もっとも影響の大きいパラメータを判定している。複数のパラメータによる影響の程度の差が少ない場合は、複数のパラメータをこの区間における敗因となったパラメータと判定してもよい。例えば区間Dを例にすると、旋回しながら減速する区間であることから、減速パラメータと旋回パラメータとがそれぞれ50%ずつ関与している。判定部44は、検診データに基づいて作成された減速パラメータか、同じく健診データに基づいて作成された旋回パラメータのいずれかもしくは両方が基準値により作成されたパラメータより劣っているパラメータであるかを判定することになる。
【0104】
判定結果出力部46は、判定部44により判定されたパラメータに関して、ゲームにおける敗因である判定理由を文章化もしくはイラスト等にして出力する。前記した例の区間Dにおいて減速パラメータが基準値により作成されたパラメータ値に対して劣っている割合が大きい場合、判定結果出力部46は、判定理由として「安定した減速ができていないようです。ブレーキ性能の向上か車両の軽量化が望まれます。」といった文章を表示部14に出力し表示させる。
【0105】
また、判定結果出力部46は、判定部44で判定されたパラメータの元となる健診データを選択し、健診データの値等を表示部14に表示させてもよい。上記した区間Dで、減速パラメータが敗因とされた場合、その対象となる健診データは血糖値であることから、判定結果出力部46は、基準値から劣る健診データは血糖値であることと血糖値の数値を表示させてもよい。
【0106】
補正部36は、第1ゲームを実行するために用いた車両のパラメータ値を補正する。ゲーム実行部42は、補正部36が補正したパラメータ値による車両を用いた第2ゲームを実行する。すなわち、ゲーム実行部42は、第1ゲームとは車両のパラメータ値のみが異なる第2ゲームを実行する。判定部44は、第2ゲームの結果に基づいて、コース60における区間Aから区間Hまでの各区間の結果から該当するパラメータを判定する。判定結果出力部46は、判定部44の判定結果を出力する。なお、補正部36が補正したパラメータは、必ずしもゲームの結果が改善する方向でなくてもよく、ユーザが任意に補正したパラメータであってもよい。
【0107】
図7を用いて、第1実施形態に係る第2ゲームの判定結果について説明する。
図7は、第1実施形態に係る第2ゲームの判定結果を説明するための図である。
【0108】
図7に示すように、判定結果出力部46は、判定部44による判定結果に応じて、各区間を付けたコース64を出力する。
図6に示すコース62と、
図7に示すコース64とを比較すると、区間Cと、区間Dと、区間Gとは、補正部36が車両のパラメータ値を補正したことによって、結果が改善されている。判定結果出力部46は、結果が改善された区間について、診断データのうち、該当する検査項目を提示する。
図7には例として図示していないが、パラメータ値を悪化させた場合、判定結果出力部46は、結果が劣化した区間について、診断データのうち、該当する検査項目を提示してもよい。そのため、判定結果出力部46は、結果が変化した区間について、診断データのうち、該当する検査項目を提示する。
【0109】
入力部12を操作し、結果が変化した区間を選択すると、判定部44は、その区間における第1ゲームの結果に対する変化の影響が大きいパラメータを判定する。詳細には、第1ゲームにおいて選択した区間に基づいて補正したパラメータ値は、入力されたものではあるが、第2ゲームの結果において、第1ゲームの結果で選択した区間とは異なる区間が改善されるといった場合もある。よって、判定部44は、第1ゲームにおける結果と第2ゲームにおける結果とから、区間によりパラメータが及ぼす影響を踏まえ、変化したパラメータを判定する。
【0110】
判定結果出力部46は、判定部44により判定されたパラメータに基づいて、第2ゲームにおいて変化した理由を文章化もしくはイラスト等にして出力する。前記した例の区間Dにおいて減速パラメータが基準値により作成されたパラメータに対して劣っている割合が減少したため、判定結果出力部46は、「減速が安定してきましたが、まだ十分ではありません。」といった文章を表示部14に出力し表示させる。
【0111】
また、判定結果出力部46は、判定部44で判定されたパラメータの元となる健診データを選択して表示部14に表示させてもよい。上記した区間Dにおいて、減速パラメータの改善による効果であるため、その対象となる健診データの検査項目は血糖値であることから、判定結果出力部46は、血糖値の数値を補正パラメータに対応した値、つまり血糖値をどれくらい完全することにあたるのか、を表示部14に表示させてもよい。表示させる値は、第1ゲームの結果に基づく血糖値と、第2ゲームの結果に基づく検討値との両方を表示してもよい。
【0112】
[処理内容]
図8を用いて、第1実施形態に係る診断結果出力装置の処理内容について説明する。
図8は、第1実施形態に係る診断結果の出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0113】
診断データ取得部30は、診断データを取得する(ステップS10)。具体的には、診断データ取得部30は、例えば、外部のサーバ装置等から対象のユーザの健康診断等の診断データを取得する。そして、ステップS12に進む。
【0114】
基準値データ取得部32は、基準値データを取得する(ステップS12)。具体的には、基準値データ取得部32は、例えば、ユーザの診断データに含まれる各検査項目の検査結果が正常であるか異常であるかを判定するための判定基準となる基準値データを外部のサーバ等から取得する。そして、ステップS14に進む。
【0115】
変換部34は、ユーザの診断データをパラメータに変換する(ステップS14)。具体的には、変換部34は、診断データに含まれる各検査項目の検査結果の値を、ゲーム内で使用するパラメータ値に変換する。パラメータ値は、検査結果の値が正常に近いほど優れたパラメータ値となり、正常値から離れて異常値に近づくほど劣ったパラメータ値となる。そして、ステップS16に進む。
【0116】
ゲーム実行部42は、パラメータを設定する(ステップS16)。具体的には、ゲーム実行部42は、ゲーム内で使用する車両に対して、変換部34が変換したパラメータ値を所定の割合で割り振ることで、パラメータを設定する。そして、ステップS18に進む。
【0117】
ゲーム実行部42は、第1ゲームを実行する(ステップS18)。具体的には、ゲーム実行部42は、ステップS16で設定された車両のパラメータの条件で、コース60におけるレースゲームを実行する。そして、ステップS20に進む。
【0118】
判定部44は、第1ゲームの結果を判定する(ステップS20)。具体的には、判定部44は、第1ゲームの結果と基準値データに基づいたゲームの結果とを比較して、区間Aから区間Hの各区間について結果が正常であるか異常であるかを判定する。そして、ステップS22に進む。
【0119】
第1ゲームについて判定方法について具体的に説明する。本実施形態では、例えば、検査結果を3段階に区分けする。例えば、
図5に示す各パラメータの関与度合いについて、80%以上であれば甲、50%以上であれば乙、50%未満であれば丙とする。以下では、診断データが悪い状態を例に説明する。例えば、甲であれば白色で表示され、乙であれば斜線で表示され、丙であれば黒色で表示されるものとする。
【0120】
区間Aは、加速期間であるため、
図4に示すように加速パラメータのみの評価であれば良好、つまり「甲」となる。しかしながら、例えば、BMIが24ある場合、BMI基準値の22に対して+2であるため良好な場合の関与率の10%を8%に減少(2割ダウン)させる。例えば、体脂肪率が28%である場合、基準値の20%を超えた分だけパラメータ値を下げて、関与率40%を32%に減少させる。また、他の関与する診断データの値により、加速パラメータは、100%よりも小さい値となる。そのため、区間Aの評価は「乙」となり、区間Aは、斜線で表示される。
【0121】
区間Bは、最高速区間であるため、
図4に示すように最高速パラメータが70%、加速パラメータが20%、減速パラメータが10%で合計100%であれば、評価は良好とされる。1区間で複数のパラメータ値が関与する場合は、それぞれのパラメータの評価を行い、その区間における各パラメータの関与の割合に応じた評価結果で合計される。例えば、加速パラメータは区間Aで100%が60%に下げられているので、同様の比率(4割)で、20%を12%に下げる。最高速パラメータの30%はBMIの評価に基づく。BMIの評価は、2割ダウンなので評価としては24%となる。また、他の関与する診断データの値により、区間Bのパラメータ値の合計は、100%よりは小さい値となる。ここでは、区間Bのパラメータ値の合計は、40%となったとする。
【0122】
他の区間も同様に、区間毎の診断データに基づくパラメータ値の低下分を、区間の割合に応じて合算する。これにより、区間毎の評価は、
図6に示すようにコース62のように表示される。
【0123】
区間Aから区間Hまでそれぞれ100%であれば、計800%としてポイントに置き換える。この場合、コース60の最速ポイントを800ポイントとする。ユーザは、この800ポイントに対して、パラメータ値を補正することで、如何に近づけられるか、まずはゲーム上で改善を試みる。判定部44は、このポイントを速度としてタイムに置き換えてもよい。
【0124】
判定結果出力部46は、第1ゲームの判定結果を出力する(ステップS22)。具体的には、判定結果出力部46は、
図6に示すコース62等を判定結果として出力する。ここでは、第1ゲームの判定結果は、A区間が60ポイント、B区間が40ポイント、C区間が30ポイント、D区間が30ポイント、E区間が60ポイント、F区間が40ポイント、G区間が30ポイント、H区間が10ポイントの計300ポイントであるとする。そして、ステップS24に進む。
【0125】
判定結果出力部46は、所定の区間が選択されたか否かを判定する(ステップS24)。具体的には、判定結果出力部46は、例えば、区間Aから区間Hのうち、異常と判定された区間が選択されたか否かを判定する。所定の区間が選択されたと判定された場合(ステップS24;Yes)、ステップS26に進む。所定の区間が選択されたと判定されない場合(ステップS24;No)、ステップS28に進む。
【0126】
ステップS24でYesとされた場合、判定結果出力部46は、判定理由を出力する(ステップS26)。具体的には、判定結果出力部46は、例えば、ステップS24で選択された異常と判定され区間が、異常と判定された理由と、異常と判定されたパラメータとを出力する。より具体的には、
図7に示すように、区間Cと、区間D、区間Gが異常であることが示されている。この場合、判定結果出力部46は、コーナー速度パラメータの改善を示唆する。そして、ステップS28に進む。
【0127】
ステップS24でNoとされた場合またはステップS26の後、補正部36は、パラメータ値を補正する(ステップS28)。具体的には、補正部36は、ステップS16で設定されたパラメータ値を補正する。そして、ステップS30に進む。
【0128】
ゲーム実行部42は、第2ゲームを実行する(ステップS30)。具体的には、ゲーム実行部42は、ステップS28で補正されたパラメータの条件で、コース60におけるレースゲームを実行する。そして、ステップS32に進む。
【0129】
判定部44は、第2ゲームの結果を判定する(ステップS32)。具体的には、判定部44は、第2ゲームの結果と基準値データに基づいたゲームの結果とを比較して、区間Aから区間Hの各区間について結果が正常であるか異常であるかを判定する。そして、ステップS34に進む。
【0130】
判定結果出力部46は、第2ゲームの判定結果を出力する(ステップS34)。具体的には、判定結果出力部46は、
図7に示すコース64等を判定結果として出力する。例えば、第2ゲームの判定結果は、A区間が60ポイント、B区間が40ポイント、C区間が60ポイント、D区間が50ポイント、E区間が65ポイント、F区間が45ポイント、G区間が45ポイント、H区間が10ポイントの計300ポイントであるとする。そして、ステップS36に進む。
【0131】
判定部44は、結果が変化した区間があるか否かを判定する(ステップS36)。具体的には、判定部44は、例えば、
図7に示す第2ゲームの判定結果と
図6に示す第1ゲームの判定結果とを比べ、第2ゲームの判定結果が第1ゲームの判定結果よりも改善されたもしくは劣化した区間があるか否かを判定する。本実施形態では、区間Cと、区間Dと、区間Gとが改善されている。結果が変化した区間があると判定された場合(ステップS36;Yes)、ステップS38に進む。結果が変化した区間があると判定されない場合(ステップS36;No)、ステップS40に進む。
【0132】
ステップS36でYesとされた場合、判定結果出力部46は、結果が変化した理由を出力する(ステップS38)。具体的には、判定結果出力部46は、結果が変化した区間について、診断データのうち、該当する検査項目を提示する。すなわち、判定結果出力部46は、
図7に示す第2ゲームの判定結果と
図6に示す第1ゲームの判定結果との差に基づいて、検査項目を出力する。判定結果出力部46は、例えば、診断データの改善ポイントを指摘する。そして、ステップS42に進む。
【0133】
ステップS36でNoとされた場合、補正部36は、パラメータ値を再補正するか否かを判定する(ステップS40)。具体的には、補正部36は、例えば、ユーザからパラメータ値を再補正する旨の操作を受け付けた場合に、パラメータ値を再補正すると判定する。パラメータ値を再補正すると判定された場合(ステップS40;Yes)、ステップS30に進む。パラメータ値を再補正すると判定されなかった場合(ステップS40;No)、ステップS42に進む。
【0134】
ステップS38の後またはステップS40でNoとされた場合、制御部22は、
図8の処理を終了するか否かを判定する(ステップS42)。具体的には、制御部22は、例えば、
図8の処理を終了する旨の操作を受け付けた場合に、
図8の処理を終了する。処理を終了すると判定された場合(ステップS42;No)、
図8の処理を終了する。処理を終了すると判定されなかった場合(ステップS42;Yes)、ステップS10に進む。
【0135】
上述のとおり、第1実施形態は、ユーザの健康診断等の診断データに含まれる検査項目の検査結果の値をゲーム内で使用するゲームのパラメータ値に変更する。第1実施形態は、パラメータ値に基づいたゲームを実行し、パラメータ値に応じたゲームの結果を出力する。これにより、第1実施形態は、実際の診断データに含まれる検査項目の検査結果が、ゲームの結果に反映される。これにより、ユーザは、ゲームを楽しみながら検査結果に基づいて健康状態を容易に把握することができる。
【0136】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、ゲームの各パラメータに応じた車両のパーツを生成する。第2実施形態では、各パラメータ値の補正を車両のパーツの修理、調整、交換といった視覚的に把握しやすい情報を出力することで、コースの各区間のタイムの改善を図る。
【0137】
図9は、診断データの検査項目と、ゲーム内の車両との対応関係を示す表である。具体的には、
図9は、ゲームにおける各パーツに対する診断データの関与の割合を示す。
図9には、対応表74が示されている。
【0138】
図9に示すように、ゲーム内の車両のパーツは、エンジン、駆動パーツ、エアロパーツ、車体、ブレーキ、および燃料を含む。ゲーム内の車両には、その他のパーツが含まれてよい。
【0139】
検査項目が身体計測の各パーツに対する関与の割合を説明する。この場合、身体計測のBMIの値に基づいたパラメータのエンジンに対する関与の割合は25%、エアロパーツに対する関与の割合は10%、車体に対する関与の割合は20%、ブレーキに対する関与の割合は20%である。身体計測の体脂肪率の値に基づいたパラメータのエンジンに対する関与の割合は25%、駆動パーツに対する関与の割合は20%、エアロパーツに対する関与の割合は30%、車体に対する関与の割合は30%、ブレーキに対する関与の割合は10%である。
【0140】
検査項目が脂質代謝の各パーツに対する関与の割合を説明する。この場合、脂質代謝の脂質代謝の値に基づいたパラメータのエンジンに対する関与の割合は10%。燃料に対する関与の割合は20%である。脂質代謝の中性脂肪に基づいたパラメータのエアロパーツに対する関与の割合は50%、ブレーキに対する関与の割合は20%、燃料に対する関与の割合は20%である。
【0141】
検査項目が呼吸機能の各パーツに対する関与の割合について説明する。この場合、呼吸機能の肺機能の1秒率の値に基づいたパラメータの駆動パーツに対する関与の割合は30%、エアロパーツに対する関与の割合は10%、車体に対する関与の割合は20%である。呼吸機能の肺機能の1秒量の値に基づいたパラメータのエンジンに対する関与の割合は10%の割合に設定する。
【0142】
検査項目が肝機能の場合について説明する。この場合、肝機能の総タンパクの値に基づいたパラメータを総タンパクの10%、燃料の10%の割合に設定する。肝機能のγ-GTPの値に基づいたパラメータをエンジンの10%、燃料の20%の割合に設定する。
【0143】
検査項目が尿酸の場合について説明する。この場合、尿酸の尿酸値の値に基づいたパラメータをエンジンの10%、車体の30%、ブレーキの50%、燃料の30%の割合に設定する。
【0144】
検査項目が糖代謝の場合について説明する。この場合、糖代謝の空腹時血糖値の値に基づいたパラメータを駆動パーツに50%、燃料に10%の割合に設定する。
【0145】
なお、診断データに応じたパラメータの各パーツの関与の割合は適宜設定してよい。
【0146】
図10は、ゲームにおけるパーツと、ゲーム内のゲームパラメータとの対応関係を示す表である。
【0147】
最高速パラメータには、エンジンの性能が主な影響を与える。加速パラメータには、エンジンや駆動パーツ等が影響を与える。コーナー速度パラメータには、駆動パーツ、車体等が影響を与える。減速パラメータには、ブレーキ、車体、駆動パーツ等が影響を与える。
【0148】
エンジンは、最高速パラメータに対する寄与率が40%、加速度パラメータに対する寄与率が50%、コーナー速度パラメータに対する寄与率が10%である。
【0149】
駆動バーツは、加速度パラメータに対する寄与率が30%、減速パラメータに対する寄与率が10%、コーナー速度パラメータに対する寄与率が40%、持久力パラメータに対する寄与率が20%である。
【0150】
エアロパーツは、最高速パラメータに対する寄与率が30%、コーナー速度パラメータに対する寄与率が10%である。
【0151】
車体は、最高速パラメータに対する寄与率が20%、加速度パラメータに対する寄与率が10%、減速パラメータに対する寄与率が40%、コーナー速度パラメータに対する寄与率が40%、持久力パラメータに対する寄与率が30%である。
【0152】
ブレーキは、減速パラメータに対する寄与率が50%である。
【0153】
燃料は、最高速パラメータに対する寄与率が10%、加速度パラメータに対する寄与率が10%、持久力パラメータに対する寄与率が50%である。
【0154】
本実施形態では、ゲームパラメータはパーツの性能により定まる。各ゲームパラメータは、複数のパーツの組み合わせにより定まる。複数のパーツの組み合わせや、関与する割合は適時設定される。
【0155】
[処理内容]
図11を用いて、第2実施形態に係る第2実施形態に係る診断結果出力装置の処理内容について説明する。
図11は、第2実施形態に係る診断結果出力装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0156】
ステップS50からステップS54の処理は、それぞれ、
図8に示すステップS10からステップS14の処理と同一なので、説明を省略する。
【0157】
制御部22は、各パラメータに応じて車両のパーツを設定する(ステップS56)。具体的には、部分イラスト生成部38は、各パラメータのパラメータ値に応じた車両の各パーツのイラストを生成する。全体イラスト生成部40は、部分イラスト生成部38が生成したパーツを組み合わせて、車両全体のイラストを生成する。そして、ステップS58に進む。
【0158】
ステップS58からステップS64の処理は、それぞれ、
図8に示すステップS18からステップS24の処理と同一なので、説明を省略する。
【0159】
ステップS64でYesと判定された場合、判定結果出力部46は、判定理由を出力する(ステップS66)。具体的には、判定結果出力部46は、例えば、ステップS64で選択された異常と判定された区間が、異常と判定された理由と、異常と判定されたパラメータとを出力する。さらに、第2実施形態では、判定結果出力部46は、補正が必要な車両のパーツを推奨する。具体的には、
図7に示すように、区間Cと、区間D、区間Gが異常であることが示されている。この場合、判定結果出力部46は、コーナー速度パラメータの改善を示唆する。さらに、第2実施形態では、コーナー速度パラメータに関するパーツを表示する。そして、ステップS68に進む。
【0160】
補正部36は、車両のパーツを改善するように補正する(ステップS68)。
図12は、車両のパーツを補正する方法を説明するための図である。
図12に示すように、補正部36は、例えば、パーツ80と、パーツ82と、パーツ84と、スライドバー86とを表示する。パーツ80と、パーツ82と、パーツ84とは、車体のパーツである。補正するパーツは任意であってよい。パーツ80と、パーツ82と、パーツ84とは、補正をするために選択可能なパーツを示す。スライドバー86は、パーツを選択するために使用される選択バーである。ユーザは、スライドバー86によりパーツを選択することができる。
【0161】
具体的には、
図12の左図は、現在選択されているパーツである。
図12の左図に示すように、スライドバー86は、レベル2を示しており、パーツ80が選択されている。この場合、パーツ80は、パーツ82およびパーツ84よりも大きく表示される。
【0162】
図12の右図は、補正後のパーツを示している。ユーザは、例えば、スライドバー86でレベル3を選択することで、パーツ82を選択することができる。すなわち、補正部36は、ユーザがスライドバー86で選択したパーツに補正する。
【0163】
補正部36が補正する車両のパーツは、任意であってよい。補正部36は、例えば、判定結果出力部46により補正が推奨されたパーツを、自動で補正するようにしてもよい。
【0164】
ステップS70からステップS76の処理は、それぞれ、
図8に示すステップS30からステップS36の処理と同一なので、説明を省略する。
【0165】
ステップS76でYesと判定された場合、判定結果出力部46は、改善された理由を出力する(ステップS78)。具体的には、判定結果出力部46は、結果が改善された区間について、診断データのうち、該当する検査項目を提示する。判定結果出力部46は、例えば、診断データの改善ポイントを指摘する。例えば、判定結果出力部46は、車体のパーツを補正することで第2ゲームの判定結果が第1ゲームの判定結果が改善した場合には、尿酸値または体脂肪率といった項目を改善すべきと指摘する。例えば、判定結果出力部46は、痛風等の改善のためアルコール摂取を控え、無理のない程度に徐々に歩行を増やすといったアドバイスを表示する。そして、ステップS80に進む。
【0166】
ステップS76でNoと判定された場合、補正部36は、ゲーム内の車両のパーツを再改善するか否かを判定する(ステップS80)。具体的には、補正部36は、ユーザから車両のパーツを再改善する旨の操作を受け付けた場合に、ゲーム内の車両のパーツを再改善すると判定する。パーツを再改善すると判定された場合(ステップS80;Yes)、ステップS70に進む。パーツを再改善すると判定されない場合(ステップS80;No)、ステップS82に進む。
【0167】
ステップS82の処理は、
図8に示すステップS42の処理と同一なので、説明を省略する。
【0168】
上述のとおり、第2実施形態は、ユーザの健康診断等の診断データに含まれる検査項目の検査結果の値をゲーム内で使用するゲームのイラストに変更する。第2実施形態は、生成されたイラストを用いてゲームを実行し、イラストに応じた、ゲームの結果を出力する。これにより、第2実施形態は、実際の診断データに含まれる検査項目の検査結果が、ゲームの結果に反映される。これにより、ユーザは、生成したイラストを用いたゲームを楽しみながら、健康状態を容易に把握することができる。
【0169】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0170】
10 診断結果出力装置
12 入力部
14 表示部
16 スピーカ
18 記憶部
20 通信部
22 制御部
30 診断データ取得部
32 基準値データ取得部
34 変換部
36 補正部
38 部分イラスト生成部
40 全体イラスト生成部
42 ゲーム実行部
44 判定部
46 判定結果出力部