(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170191
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】ボールバルブ
(51)【国際特許分類】
F16K 5/06 20060101AFI20221102BHJP
【FI】
F16K5/06 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021076142
(22)【出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】591063051
【氏名又は名称】日本ボールバルブ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
(74)【代理人】
【識別番号】100130177
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 弥一郎
(72)【発明者】
【氏名】古澤 克彦
(72)【発明者】
【氏名】管 叶浪
(72)【発明者】
【氏名】管 勇人
【テーマコード(参考)】
3H054
【Fターム(参考)】
3H054AA03
3H054BB02
3H054CB09
3H054CB16
3H054GG03
(57)【要約】
【課題】フローティング型のボールバルブにおいて、弁座となるシートリングの弁体への追従性の向上およびシートリングとケーシングの間のシール性の向上を図る。
【解決手段】シートリング9にベローズ部9bと固定部9cを設け、その固定部9cが軸方向に固定された状態で、弁体の揺動に追従してベローズ部9bが伸縮することにより、シートリング9の本体部9aが軸方向に移動して常時適切な圧力で弁体に押し付けられるようにし、シートリング9とケーシング1との間のシールは、シートリング9の固定部9cの内側面とケーシング1の外向きの係合面1dとの間に組み込んだガスケット14で行うようにした。これにより、従来のシートリングと摺接するパッキン等のシール部材をなくして、シートリング9の弁体への追従性を向上させるとともに、シートリング9とケーシング1の間のシール性を向上させることができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入ポートと流出ポートの間に弁室を有するケーシングと、前記弁室に収納されるボール形の弁体と、前記流入ポートおよび流出ポートにそれぞれ挿入され、前記弁体に内端部を押し付けられる円筒状のシートリングとを備え、前記弁体が流入ポートから流出ポートへの流体の通過方向で揺動可能に支持されているボールバルブにおいて、
前記シートリングは、前記弁体に押し付けられる本体部と、内端が前記本体部に連続し本体部と同軸に延びるベローズ部と、前記ベローズ部の外端に連続する固定部とからなり、前記固定部が軸方向に固定された状態で、前記ベローズ部が弁体の揺動に追従して伸縮するようになっていることを特徴とするボールバルブ。
【請求項2】
前記シートリングの固定部を軸方向に固定する手段が、前記シートリングの固定部をベローズ部の外端から径方向外側に張り出すように形成し、前記ケーシングの流入ポートおよび流出ポートに前記シートリングの固定部の内側面と軸方向で対向する外向きの係合面を設け、前記シートリングの固定部をケーシングの係合面に押し付けるものであることを特徴とする請求項1に記載のボールバルブ。
【請求項3】
前記シートリングの本体部は、前記ベローズ部の内周面を覆う内筒部を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のボールバルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温環境下にある管路または高温流体を流す管路に設けられるボールバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
ボールバルブは、各種流体等の管路の開閉を行うバルブとして従来から知られている。その基本的な構造は、ケーシングの流入ポートと流出ポートの間に弁室を設けて、その弁室に弁孔を有するボール形の弁体を収納し、弁体の外周面に弁座となる円筒状のシートリングの内端面を押し付けるとともに、弁体と連結された弁軸を操作して弁体を回転させることにより、弁体の開閉を行うようにしている。特に、弁体とシートリングがいずれも金属製のものは、耐久性に優れたものとして知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このようなボールバルブを高温環境下にある管路に設ける場合や、流動性を持たせるのに一定温度以上の高温が必要な流体を流す管路に設ける場合、ケーシングとシートリングの間のシール部材として、膨張黒鉛等の耐熱性にすぐれた材料で製作したパッキンを用いることが多い。膨張黒鉛製パッキンを用いる場合、そのパッキンは弾性に乏しく自封性がないため、パッキンを押え部材で変形させてシール性が確保されるようにしている。
【0004】
上記の膨張黒鉛製パッキンを用いたボールバルブのシール構造の一例を
図5に示す。このシール構造は、ケーシング51の流入ポートまたは流出ポートとなる開口部52に形成された環状の凹部53の奥側にパッキン54を配し、その凹部53の軸方向中央部にねじ込んだ押え部材55により、パッキン54を凹部53の奥の段差面に押し付けてわずかに弾性変形させている。そして、ケーシング51の開口部52に挿入した円筒状のシートリング56を、凹部53の開口側にねじ込んだ押えリング57で皿バネ58を介して押圧して、シートリング56の内端面を弁体59の外周面に押し付けている。これにより、弾性変形したパッキン54がシートリング56の外周面とケーシング51の凹部53の内周面に密着し、ケーシング51とシートリング56との間がシールされるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ボールバルブにおける弁体の支持構造としては、弁体に連結された弁軸を支持するとともに、弁軸と対称の位置から突出する支持軸を弁室の底面に設けた軸穴に挿入して支持するトラニオン型と、弁体がわずかに揺動可能となるように弁軸のみを支持するフローティング型とがある。なお、以下の説明においては、フローティング型には、弁体に支持軸が設けられていないもののほか、支持軸が弁室の底面の凹部に隙間をもって挿入されて、弁体が揺動可能となっているものも含む。
【0007】
そして、フローティング型のボールバルブでは、流入ポートと流出ポートの流体圧に差がある場合、弁体が相対的に流体圧の低い側へ変位するので、シートリングは弁体の変位に追従して軸方向に移動することにより弁座としての役割を果たすようになっている。
【0008】
しかしながら、シートリングが軸方向に移動するときには、ケーシングとの間に配されたシール部材と摺動することになるので、そのシール部材として前述のような膨張黒鉛製パッキンを用いている場合は、シートリングとパッキンの間の摩擦力が大きくなってシートリングの弁体に対する追従性が低下し、弁体とシートリングの間に隙間が生じて、シートリングが弁座として機能しなくなることがある。
【0009】
また、シートリングが弁体に押し付けられた状態でパッキンとの摩擦によって動かなくなってしまった場合、そのシートリングが弁体の作動不良を引き起こすおそれがある。
【0010】
そのほか、膨張黒鉛製パッキンはOリング等のゴム製のシール部材に比べて摩耗しやすいので、弁体の変位に追従したシートリングの揺動によってパッキンが摩耗し、ケーシングとシートリングの間のシール性が低下するという問題もある。
【0011】
そこで、本発明は、フローティング型のボールバルブにおいて、弁座となるシートリングの弁体への追従性の向上およびシートリングとケーシングの間のシール性の向上を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明は、流入ポートと流出ポートの間に弁室を有するケーシングと、前記弁室に収納されるボール形の弁体と、前記流入ポートおよび流出ポートにそれぞれ挿入され、前記弁体に内端部を押し付けられる円筒状のシートリングとを備え、前記弁体が流入ポートから流出ポートへの流体の通過方向で揺動可能に支持されているフローティング型のボールバルブにおいて、前記シートリングは、前記弁体に押し付けられる本体部と、内端が前記本体部に連続し本体部と同軸に延びるベローズ部と、前記ベローズ部の外端に連続する固定部とからなり、前記固定部が軸方向に固定された状態で、前記ベローズ部が弁体の揺動に追従して伸縮するようになっている構成を採用した。
【0013】
上記の構成によれば、シートリングの固定部とケーシングの間にガスケット等のシール部材を組み込むようにして、従来のシートリングと摺接するパッキン等のシール部材をなくすことができるので、シートリングの弁体への追従性の向上およびシートリングとケーシングの間のシール性の向上を図ることができる。
【0014】
ここで、前記シートリングの固定部を軸方向に固定する手段としては、前記シートリングの固定部をベローズ部の外端から径方向外側に張り出すように形成し、前記ケーシングの流入ポートおよび流出ポートに前記シートリングの固定部の内側面と軸方向で対向する外向きの係合面を設け、前記シートリングの固定部をケーシングの係合面に押し付けるものを採用することができる。
【0015】
また、前記シートリングの本体部は、前記ベローズ部の内周面を覆う内筒部を有している構成とすることが望ましい。このようにすれば、シートリングのベローズ部が流入ポートおよび流出ポートにおける流体の流れの抵抗とならず、開弁時には流体がシートリングの内筒部に沿ってスムーズに流れるようになる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のボールバルブは、上述したように、弁座となるシートリングにベローズ部と固定部を設け、その固定部が軸方向に固定された状態で、ベローズ部が弁体の揺動に追従して伸縮するようにしたものであるから、シートリングの固定部とケーシングとの間をシールして、従来のシートリングと摺接するパッキン等のシール部材をなくすことができる。その結果、シートリングの弁体への追従性が向上して、弁体とシートリングの間からの流体の漏れや弁体の作動不良の発生を抑えることができ、シートリングとケーシングの間のシール性の向上も図れる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図4】
図1の流入側の要部を拡大して示す縦断正面図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。このボールバルブは、高温環境下にある管路または高温流体を流す管路に設けられるフローティング型のものであり、
図1および
図2に示すように、流入ポート1aと流出ポート1bの間に上部が開放された弁室1cを有するケーシング1と、弁室1cに収納される弁体2と、弁体2を回転させる弁軸3と、弁軸3を通す状態で弁室1cの上部を塞ぐボンネット4と、ケーシング1の周囲を覆う状態でケーシング1と一体成形された本体ジャケット5と、ボンネット4の周囲を覆う状態でボンネット4と一体成形された上部ジャケット6とを備えている。
【0019】
前記ケーシング1は、その流入ポート1aおよび流出ポート1bの外端部に管路接続用のフランジ7、8が設けられている。また、流入ポート1aおよび流出ポート1bの内周には、弁体2に内端部を押し付けられる円筒状のシートリング9、10が嵌め込まれている。
【0020】
また、ケーシング1の外壁には複数のフィン15が設けられている。このフィン15はケーシング1の外壁から放射状に突出して上下方向に延びており、各フィン15には上下方向に沿って複数の長孔15aがあけられている。これにより、各フィン15の表面積が大きくなるとともに、後述するようにケーシング1と本体ジャケット5との間に流される流体の流動性がよくなり、その流体でケーシング1を効果的に冷却できるようになっている。
【0021】
前記弁体2は、本体部分が上下に平面部を有するボール形に形成されており、その中央部に水平方向に貫通する弁孔2aが設けられている。また、その本体部分の上側の平面部に設けられた平面視小判形の凸部が、弁軸3の下端部と相対回転不能に連結され、下側の平面部に設けられた円筒状の凸部が、ケーシング1の弁室1cの底側を形成する凹部に隙間をもって挿入されている。これにより、弁体2は、流入ポート1aから流出ポート1bへの流体の通過方向で揺動可能に支持され、その本体部分の弁孔2aがケーシング1の流入ポート1aおよび流出ポート1bと連通して弁孔2aの周縁の外周面に流入側および流出側のシートリング9、10が押し付けられる開弁位置と、この開弁位置と90度をなす閉弁位置との間で、弁軸3とともに回転するようになっている。
【0022】
なお、弁体2の本体部分の上下の平面部を除く外周面は、閉弁位置で流入ポート1aおよび流出ポート1bと対向する部分の球面の曲率が、その他の部分の球面の曲率よりも大きく形成されている。これにより、本体部分の平面部以外の外周面が一定の曲率の球面で形成されている場合に比べて、本体部分の外周面に押し付けられているシートリング9、10の摩擦抵抗が少なくなり、弁体2をスムーズに回転させることができ、シートリング9、10の摩耗も抑えられるようになっている。
【0023】
前記弁軸3は、その中央部よりも大径に形成された下端部に断面小判形の係合穴が設けられており、この係合穴に弁体2の上側の凸部が嵌まり込むことにより、弁体2と相対回転不能に連結されている。また、その上端部はボンネット4内周側の凹部(パッキンボックス)に組み込まれたパッキン16によってシールされた状態で、ボンネット4の上端部にボルト止めされる環状のパッキン押え17を貫通して上方に突出している。そして、この弁軸3の突出部に図示省略したハンドルを取り付け、そのハンドルで弁軸3を回転操作することにより、弁軸3とともに弁体2が回転して開閉されるようになっている。
【0024】
前記ボンネット4は、下端部がケーシング1中央の筒部の内周に嵌まり込んで、ケーシング1の弁室1cの上部を塞ぐ状態で、図示省略した複数のボルトによりケーシング1とガスケット18を挟んで一体化されている。
【0025】
前記本体ジャケット5は、ケーシング1の周囲を覆う筒状部5aと、筒状部5aの側壁から水平方向に互いに逆向きに延びる流入口5bおよび流出口5cと、筒状部5aの底壁から下方に延びるメンテナンス用の排出口5dとからなり、その筒状部5aがケーシング1の流入ポート1aおよび流出ポート1bを貫通させる状態でケーシング1と一体成形されている。なお、流入口5bは流出口5cよりも上方に設けられ、流入口5bから流出口5cへ流体がスムーズに流れるようになっている。また、流入口5b、流出口5cおよび排出口5dには、それぞれ外部の管路との接続用のフランジ19、20、21が設けられている。
【0026】
そして、通常時は、本体ジャケット5の排出口5dが閉じられ、外部の管路から流入口5bを通って筒状部5aとケーシング1との間の中空部22に流れ込んだ流体が、ケーシング1を冷却して流出口5cから外部の管路へ流れ出すようになっている。また、メンテナンス時には、排出口5dが開放されて、筒状部5aとケーシング1との間の中空部22の下部に溜まった流体が排出口5dから排出され、その状態で作業が行われるようになっている。
【0027】
前記上部ジャケット6は、ボンネット4の周囲を覆う筒状部6aと、筒状部6aの側壁から水平方向に互いに逆向きに延びる流入口6bおよび流出口6cとからなり、その筒状部6aがボンネット4の上端部および下端部とつながる状態でボンネット4と一体成形されている。なお、流入口6bは流出口6cよりも上方に設けられ、流入口6bから流出口6cへ流体がスムーズに流れるようになっている。また、流入口6bおよび流出口6cには、それぞれ外部の管路との接続用のフランジ23、24が設けられている。そして、外部の管路から流入口6bを通って筒状部6aとボンネット4との間の中空部25に流れ込んだ流体が、ボンネット4を冷却して流出口6cから外部の管路へ流れ出すようになっている。
【0028】
次に、
図3および
図4に基づいて、前記シートリング9、10の構造と、そのシートリング9、10を弁体2へ押し付ける押付機構について説明する。なお、この実施形態ではシートリング9、10と弁体2がいずれも金属製であるが、少なくとも一方を樹脂製とすることもできる。
【0029】
シートリング9、10は、
図3に示すように、本体部9a、10aと、内端が本体部9a、10aに連続し、本体部9a、10aと同軸に延びるベローズ部9b、10bと、ベローズ部9b、10bの外端から径方向外側にフランジ状に張り出す固定部9c、10cとを一体成形したものである。
【0030】
このシートリング9、10の本体部9a、10aは、その内端部が弁体2に押し付けられるようになっており(
図1参照)、長手方向中央部の外周側でベローズ部9b、10bと連続している。また、ベローズ部9b、10bと連続する長手方向位置よりも外端側に、ベローズ部9b、10bおよび固定部9c、10cの内周面を覆う内筒部9d、10dを有している。
【0031】
図4に示すように、流入側のシートリング9の固定部9cは、その内側面がケーシング1の流入ポート1aに設けられた外向きの係合面1dと軸方向で対向するように配されており、流入ポート1aにねじ込まれた環状のシート押え部材13によってケーシング1の係合面1dに押し付けられている。また、シート押え部材13の緩み止め用の皿バネ12が、流入ポート1aの外端部にねじ込まれた押えリング11によって支持されている。そして、固定部9cの内側面に形成された凹部に、ケーシング1の係合面1dとの間をシールするガスケット14が組み込まれている。
【0032】
これにより、シートリング9は、固定部9cが軸方向に固定され、ベローズ部9bが軸方向に弾性圧縮されて、本体部9aの内端部が弁体2に押し付けられる状態で組み込まれ、弁体2が流入ポート1aと流出ポート1bの流体圧の差等によって揺動すると、それに追従してベローズ部9bが伸縮し、本体部9aが軸方向に移動して常時適切な圧力で弁体2に押し付けられるようになっている。
【0033】
また、
図4は流入側のシートリング9のみについて示しているが、流出側のシートリング10の押付機構も流入側と同じ構造である。すなわち、流出側のシートリング10も、流入側のシートリング9と同様に、弁体2の揺動に追従して弁座としての役割を果たすようになっている。
【0034】
このボールバルブは、上述したように、弁座となるシートリング9、10にベローズ部9b、10bと固定部9c、10cを設け、その固定部9c、10cが軸方向に固定された状態で、弁体2の揺動に追従してベローズ部9b、10bが伸縮することにより、シートリング9、10の本体部9a、10aが軸方向に移動して常時適切な圧力で弁体2に押し付けられるようにしている。そして、シートリング9、10とケーシング1との間のシールは、シートリング9、10の固定部9c、10cの凹部に組み込んだガスケット14で行うようにして、従来のシートリングと摺接するパッキン等のシール部材をなくしたので、従来のものに比べてシートリング9、10の弁体2への追従性が高く、弁体2とシートリング9、10の間からの流体の漏れや弁体2の作動不良の発生が抑えられるし、シートリング9、10とケーシング1の間のシール性にも優れている。
【0035】
また、シートリング9、10の本体部9a、10aの外端側にベローズ部9b、10bの内周面を覆う内筒部9d、10dが形成されているので、ベローズ部9b、10bが流入ポート1aおよび流出ポート1bにおける流体の流れと抵抗とならず、開弁時には流体が内筒部9d、10dに沿ってスムーズに流れるようになっている。
【0036】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0037】
例えば、シートリングは、実施形態のものに限らず、本体部とベローズ部と固定部を別体で製作して、適宜の接合手段により一体化したものとしてもよい。
【0038】
また、本発明は、高温環境下にある管路または高温流体を流す管路に設けられるボールバルブに対して特に効果的に適用できるが、それ以外の用途のものにも、もちろん適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 ケーシング
1a 流入ポート
1b 流出ポート
1c 弁室
1d 係合面
2 弁体
3 弁軸
9、10 シートリング
9a、10a 本体部
9b、10b ベローズ部
9c、10c 固定部
9d、10d 内筒部
11 押えリング
12 皿バネ
13 シート押え部材
14 ガスケット