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特開2022-170243情報処理装置及び情報処理装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170243
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20221102BHJP
   H04N 1/21 20060101ALI20221102BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20221102BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20221102BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221102BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 Z
H04N1/21
B41J29/46 Z
B41J29/42 F
B41J29/38 301
G03G21/00 386
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021076250
(22)【出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】中林 亮
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
5C073
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ06
2C061AS02
2C061CQ04
2C061CQ05
2C061CQ23
2C061CQ24
2C061CQ36
2C061CQ38
2C061CQ42
2C061HJ06
2C061HK23
2C061HN04
2C061HN15
2C061HV06
2C061HV34
2H270KA59
2H270LD01
2H270LD08
2H270LD14
2H270MB27
2H270MF13
2H270NB23
2H270NC06
2H270NC14
2H270PA60
2H270PA80
2H270QA23
2H270QA35
2H270QA37
2H270QA38
2H270QA63
2H270QB05
2H270QB11
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZC08
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC23
5C062AC58
5C062AC67
5C062AF15
5C073AA04
5C073BC04
(57)【要約】
【課題】複数の機能がメモリを共用する場合に、メモリ残量が少ないことを適切に表示することができる画像形成装置等を提供すること。
【解決手段】表示部と、機能毎に使用可能な領域が確保される記憶部と、利用者によって選択された機能における前記領域に対する空き容量を示すメモリ残量が閾値以下である場合、前記表示部に前記機能とは異なる機能に対応するメモリ残量又は前記記憶部の全体のメモリ残量の少なくとも何れか一方を警告メモリ残量として表示する制御部と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
機能毎に使用可能な領域が確保される記憶部と、
利用者によって選択された機能における前記領域に対する空き容量を示すメモリ残量が閾値以下である場合、前記表示部に前記機能とは異なる機能に対応するメモリ残量又は前記記憶部の全体のメモリ残量の少なくとも何れか一方を警告メモリ残量として表示する制御部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記表示部に前記機能とは異なる機能に対応するメモリ残量を表示する場合、利用者によって選択された機能以外の機能に対応する前記メモリ残量の中で一番小さいメモリ残量を前記警告メモリ残量とすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記閾値はニアエンドを示すものであり、前記制御部は、前記記憶部に記憶できるデータ量を具体的対象物として表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記具体的対象物としてサイズを特定した用紙の枚数として表示することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記警告メモリ残量を表示する場合、ジョブを削除する提案を示す画面を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、利用者によって選択された機能におけるメモリ残量が前記閾値以下である場合、前記機能以外の機能に対応するジョブを、予め定められた機能の順番に削除することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
表示部と、機能毎に使用可能な領域が確保される記憶部とを備え、各機能に割り当てられたメモリ容量に対するメモリの空き容量であるメモリ残量を管理する情報処理装置を制御する情報処理装置の制御方法において、
利用者によって選択された機能に対応する前記メモリ残量が閾値以下である場合、前記表示部に前記機能とは異なる機能に対応するメモリ残量を表示する制御ステップを備えたことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多機能複合機(MFP:Multifunction Peripheral)が利用されている。多機能複合機では、1台でコピー機能、ファクス(FAX)機能、スキャナ機能、プリント機能などが実現される。このような多機能複合機は、FAX関連の画像データの記憶領域の残量(メモリ残量)を不揮発性メモリ(例えば、FlashメモリやHDD(Hard Disk Drive))のメモリ残量として管理する不揮発性メモリを備えていた。しかし、近年の多機能複合機は、複数の機能を実現するために、FAX機能と他の機能とに対して、不揮発性メモリのエリア(記憶領域)を割り当て、不揮発性メモリの記憶領域を共用することによって効率的にメモリを利用するようになっている。この場合、FAX機能が使用できる記憶領域の残量(メモリ残量)が十分でも、他の機能によって不揮発性メモリのエリアが使用されることで、FAX機能が実際に使用できる記憶領域が小さくなる場合がある。例えば、FAX機能に割り当てられた記憶領域(例えば、FAX関連の画像データを記憶するための記憶領域)のサイズを分母とし、FAX機能が使用している記憶領域のサイズを分子とした使用率を表示しているだけでは、FAX機能の利用者にとって、メモリ残量が十分であるといった印象を与えてしまうが、実際にはFAX機能を十分に使用することができないといったことが起り得てしまう。
【0003】
このように、所定の機能に対するメモリ残量は十分であるのにも関わらず、実際に使用可能な領域の大きさが十分ではない場合、メモリ残量(空き容量)が足りなくなり、所定の処理が進まなかったり、所定の処理が失敗したりする。しかし、利用者は、なぜそうなったのかが分からない場合があった。
【0004】
そこで、特許文献1では、FAX機能において、外部から送信されたデータがメモリに収まらない場合、メモリの内容確認を行い、メモリの使用状況を表示するとともに、外部装置から送信されたデータを処理できる状態にない旨のメッセージを外部装置のディスプレイに表示するMFPが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11-122412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1のMFPのように、メモリで共用する使用機能のメモリ残量(例えばFAX機能のメモリ残量)だけを表示しているのでは、以下の課題があった。
【0007】
・使用機能以外の機能において、共用しているメモリが多く使用されていると、使用機能としてのメモリ残量は十分に残っている表示がされているのに、実際にはメモリが足りずに使用機能が有効に機能しない。さらに、利用者は使用機能が使用できなかったことに対する原因が分からない。
・メモリ残量が足りない場合、利用者はどのようにすればメモリ残量を増やすことができるのか分からない。
【0008】
本開示は、斯かる実情に鑑み、複数の機能がメモリを共用する場合に、メモリ残量が少ないことを適切に表示することができる情報処理装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本開示に係る情報処理装置は、表示部と、機能毎に使用可能な領域が確保される記憶部と、利用者によって選択された機能における前記領域に対する空き容量を示すメモリ残量が閾値以下である場合、前記表示部に前記機能とは異なる機能に対応するメモリ残量又は前記記憶部の全体のメモリ残量の少なくとも何れか一方を警告メモリ残量として表示する制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
本開示に係る制御方法は、表示部と、機能毎に使用可能な領域が確保される記憶部とを備え、各機能に割り当てられたメモリ容量に対するメモリの空き容量であるメモリ残量を管理する情報処理装置を制御する情報処理装置の制御方法において、利用者によって選択された機能に対応する前記メモリ残量が閾値以下である場合、前記表示部に前記機能とは異なる機能に対応するメモリ残量を表示する制御ステップを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、複数の機能がメモリを共用する場合に、メモリ残量が少ないことを適切に表示することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態に係る画像形成装置を示す図である。
図2】第1実施形態に係る画像形成装置のメモリ容量不足の表示処理を示すフローチャートである。
図3】第1実施形態に係る画像形成装置のメモリ残量例を示す説明図である。
図4】第1実施形態に係る画像形成装置のメモリ残量に対する警告表示を示す説明図である。
図5】第2実施形態に係る画像形成装置のメモリ容量不足の表示処理を示すフローチャートである。
図6】第2実施形態に係る画像形成装置のニアエンドの場合の警告表示を示す説明図である。
図7】第3実施形態に係る画像形成装置のジョブ削除提案の表示処理を示すフローチャートである。
図8】第3実施形態に係る画像形成装置のジョブ削除提案の表示を示す説明図である。
図9】第3実施形態に係る画像形成装置のジョブの詳細表示を示す説明図である。
図10】第4実施形態に係る動作例を示す図である。
図11】第4実施形態に係る動作例を示す図である。
図12】第4実施形態に係る動作例を示す図である。
図13】第4実施形態に係る動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施の形態について添付図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲記載した発明の技術範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
【0014】
[1.第1実施形態]
[1.1 機能構成]
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置10を示す図である。図1(a)は、画像形成装置10の外観斜視図を模式的に示した図である。また、図1(b)は、画像形成装置10の機能構成について説明するブロック図(機能構成図)である。
【0015】
画像形成装置10は、オフィスなどに配置されるMFP(Multifunction Peripheral)であり、いわゆる複合機である。画像形成装置10は、複数のモードを有している。モードとは、画像形成装置10が備える機能を実現させる状態を示すものである。
【0016】
画像形成装置10においてのモードは、一般的なコピー機能、プリント機能、FAX機能、スキャナ機能を実現できるモードである。画像形成装置10のモードがコピーモードの場合、コピー機能が実現されコピージョブが実行される。画像形成装置10のモードが、プリントモードの場合、プリント機能が実現されプリントジョブが実行される。画像形成装置10のモードがFAXモードの場合、FAX機能が実現されFAXジョブが実行される。画像形成装置10のモードがスキャナモードの場合、スキャナ機能が実現されスキャナジョブが実行される。なお、画像形成装置10は、上述した機能以外の機能を備え、それぞれの機能を実現するためのモードに切り替えることが可能なように構成されてもよい。
【0017】
また、第1実施形態の画像形成装置10は、機能ごとのメモリの最大使用量に対するメモリ残量(空き容量)を管理し、メモリ残量が少なくなってきた場合にそれを警告通知する情報処理装置でもある。
【0018】
画像形成装置10は、図1(b)に示すように、制御部100、記憶部120、原稿読取部130、画像形成部140、表示部150、操作部160、通信部170を備える。
【0019】
制御部100は、画像形成装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部120に記憶されている制御プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1つ又は複数の演算装置(例えば、CPU(Central Processing Unit))等により構成されている。
【0020】
記憶部120は、プログラムやデータが記憶されている機能部である。記憶部120は、例えば、不揮発性メモリとして、SSD(Solid State Drive)等の半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。
【0021】
また、記憶部120には、画像形成装置10が備えるそれぞれの機能に対して、それぞれの機能において使用可能な領域が割り当てられている。これにより、記憶部120の記憶領域は、コピー機能、プリント機能、FAX機能、スキャナ機能等の複数の機能により共用される。
【0022】
原稿読取部130は、原稿の画像を読み取って画像データを生成するものであり、例えばCIS(Contact Image Sensor)やCCD(Charge Coupled Device)等の光学情報を電気信号に変換するデバイスを備えたスキャナ装置等により構成されている。
【0023】
例えば、原稿読取部130は、載置台に載置された原稿を、原稿サイズにより設定された範囲で読み取り、画像データとして出力する。なお、原稿は、載置台にセットされてもよいし、自動原稿送り装置(ADF:Auto Document Feeder)にセットされてもよい。
【0024】
画像形成部140は、画像データを記録媒体(例えば記録紙)に形成するための機能部である。例えば、画像形成部140は、用紙トレイ132から記録紙を給紙し、記録紙の表面に画像を形成した後に、排紙トレイ134から排紙する。画像形成部140は、例えば電子写真方式を利用したレーザプリンタ等により構成されている。
【0025】
表示部150は、画像形成装置10の各種状態を表示したり、操作入力の状態を表示したりする。例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)や、有機EL(EL: electro-luminescence)パネル等により構成されている。
【0026】
操作部160は、利用者からの操作入力を受け付けるボタン、スイッチ等である。操作部160は、スイッチ、キーボードといったハードウェアの入力装置で実現してもよいし、表示部150と一体に形成されるタッチパネル等により実現してもよい。タッチパネルの入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。
【0027】
通信部170は、ネットワークを介して他の装置と通信を行う。例えば、通信部170は、ネットワークに接続可能なインタフェースを有し、有線/無線LAN(Local Area Network)を介して他の装置と通信することで、プリントデータの受信、スキャンデータの送信などを行う。また、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、NFC(Near field communication)などの無線通信にも対応しており、他の対応機器と通信可能である。
【0028】
また、通信部170は、FAX通信を行う為の機能部でもある。例えば、ISDN回線を通じて他のFAX装置、複合機、コンピュータ等と原稿として画像データ(文章データ)の送受信を行う。なお、アナログの電話回線を利用した回線交換の通信であってもよいし、パケット通信や、インターネットを利用した通信(例えば、インターネットFAX)であっても良い。すなわち、受信された原稿が画像データとして記憶され、処理されるものであれば通信手段は問わない。
【0029】
[1.2 処理の流れ]
図2は、第1実施形態に係る画像形成装置のメモリ容量不足の表示処理を示すフローチャートである。図2に示した処理は、画像形成装置10の制御部100が、記憶部120に記憶されたプログラムを読み込むことにより実行される。また、図2に示した処理は、画像形成装置10が所定の機能(例えば、FAX機能)を実現するときに実行される。
【0030】
はじめに、画像形成装置10の制御部100は、記憶部120のメモリ残量を確認する(ステップS102)。メモリ残量は、記憶部120の全体のメモリ残量や、機能毎に定めたメモリの最大使用容量に対するメモリ残量である。なお、本実施形態において、記憶部120の全体のメモリ残量とは、各機能によって共用される記憶領域のうち、当該各機能において使用されていない記憶領域のサイズをいう。
【0031】
メモリ残量の例を、図3を参照して説明する。図3(a)は記憶部120において、各機能によって共用される記憶領域のサイズ(メモリ最大量)と、各機能に割り当てられた記憶領域のサイズ(メモリ最大量)とを示した図である。
【0032】
例えば、図3(a)の「No.1」に示すように、記憶部120において各機能によって共用される記憶領域のサイズ(記憶部120全体のメモリ最大量)は1GBであることを示す。また、図3(a)の「No.2」から「No.5」に示すように、FAX機能、コピー機能、プリント機能、スキャナ機能には、それぞれ所定のサイズの記憶領域が割り当てられていることを示す。なお、図3(a)に示すように、それぞれの機能に対して割り当てられる記憶領域のサイズの合計は、各機能によって共用される記憶領域のサイズの合計よりも大きくてもよい。このようにすることで、ある機能が記憶領域をあまり使用していない場合に、当該使用されていない記憶領域を他の機能が使用することが可能となる。
【0033】
図3(b)は記憶部120の全体のメモリ残量及び各機能におけるメモリ残量を示す図である。例えば、図3(b)の「No.1」に示すように、記憶部120の全体に対するメモリにおいて使用されている領域のサイズ(メモリ使用量)は、900MBであるとする。この場合、メモリ使用率は、メモリ使用量/メモリ最大量(900MB/1GB)から90%である。したがって、記憶部120の全体のメモリ残量は100MBで、メモリ残量の割合は10%である。
【0034】
同様にして、図3(b)の「No.2」に示すように、FAX機能のメモリ使用率は50%(100MB/200MB)である。したがって、FAX機能のメモリ残量は100MBであり、メモリ残量の割合は50%である。
【0035】
図3(c)の「No.3」に示すように、コピー機能のメモリ使用率は30%(120MB/400MB)である。したがって、コピー機能のメモリ残量は280MBで、メモリ残量の割合は70%である。
【0036】
図3(c)の「No.4」に示すように、プリント機能のメモリ使用率は70%(280MB/400MB)である。したがって、プリント機能のメモリ残量は120MBで、メモリ残量の割合は30%である。
【0037】
図3(c)の「No.5」に示すように、スキャナ機能のメモリ使用率は80%(400MB/500MB)である。したがって、スキャナ機能のメモリ残量は100MBで、メモリ残量の割合は20%である。
【0038】
つづいて、制御部100は、現在使用されている機能に対応するメモリ残量が閾値以下であるかを判定する(ステップS104)。閾値は、例えば、画像形成装置10の管理者によって設定可能であってもよいし、画像形成装置10において予め設定されておいてもよい。例えば、制御部100は、ステップS102において求めた、No.1からNo.5までのそれぞれメモリ残量のうち、現在使用されている機能に対応する機能のメモリ残量を取得する。そして、制御部100は、取得したメモリ残量が、現在使用されている機能に対応する閾値以下である場合、メモリ残量が閾値以下であると判定する。
【0039】
制御部100は、メモリ残量が閾値以下であれば(ステップS104;Yes)、表示部150に、使用している機能(例えば、FAX機能)のメモリ残量が少ないこと示す警告メモリ残量を表示して(ステップS106)、図2に示した処理を終了する。警告メモリ残量については、後で詳しく説明する。
【0040】
一方、制御部100は、メモリ残量が閾値以下でなければ(ステップS104;No)、ステップS106における処理を省略(スキップ)した上で、図2に示した処理を終了する。
【0041】
[1.3 動作例]
図4を参照して、本実施形態における動作例を説明する。なお、動作例の説明においては、記憶部120の全体のメモリ残量及び各機能におけるメモリ残量は、図3に示したとおりであるとして説明する。
【0042】
さて、通常のメモリ残量の表示においては、例えば、利用者によってFAX機能が使用されている場合で、図4(a)に示すように、表示部150には「FAX機能のメモリ残量が50%」といった情報が表示される。しかし、FAX機能のメモリ残量を表示しているだけでは、他の機能においてメモリが使用されたために、記憶部120の全体のメモリ残量の不足により、画像が受信できない可能性が出てくる。利用者にとっては、メモリ残量が50%もあるのに、なぜ受信できない事態になっているか不明となってしまう。
【0043】
そこで各機能を実行するにあたり支障が出る可能性のある閾値を設定しておいて、それ以下になる場合に、表示部150にメモリ残量が低いことを示す警告メモリ残量を表示する。
【0044】
例えば、FAX機能のメモリ残量の閾値を50%(100MB)とする。この場合、図3(b)の「No.2」に示すように、FAX機能のメモリ残量が50%であるとき、最もメモリ残量の少ない機能に対応する図3(b)の「No.5」のメモリ残量である「20%」を警告メモリ残量として表示する。したがって、図4(b)に示すように「FAX機能のメモリ残量が少ないです 20%」といった情報が、画像形成装置の表示部150に警告表示される。
【0045】
また、警告メモリ残量は、図3(b)の「No.1」に示すように、記憶部120の全体のメモリ残量としてもよい。この場合、図4(c)に示すように、「メモリ残量が少ないです 10%」といった情報が、画像形成装置の表示部150に表示される。
【0046】
なお、警告メモリ残量として、最もメモリ残量の少ない機能のメモリ残量を表示するか、記憶部120の全体のメモリ残量を表示するかについては、利用者によって設定可能であってもよい。なお、警告メモリ残量として、メモリ残量のうち何れか一方(例えば、よりメモリ残量が小さい方)が、自動的に表示されてもよい。なお、警告メモリ残量として、最もメモリ残量の少ない機能のメモリ残量と記憶部120の全体のメモリ残量との両方が表示されてもよい。
【0047】
また、図4に示した実施例では、警告メモリ残量としてメモリ残量の割合を表示部150に表示されることとして説明したが、メモリ残量自体(例えば、100MBといった具体的な値)が表示されてもよいし、メモリ残量とその割合との両方が表示されてもよい。
【0048】
[1.4 効果]
このように、メモリ残量があらかじめ設定した閾値以下の場合、警告メモリ残量を表示することにより利用者にメモリ残量が少ないことを警告できる。
【0049】
[2.第2実施形態]
第2実施形態の画像形成装置は、メモリ残量が減ってニアエンドに近づいた時にはメモリ残量やメモリ残量の割合(%)ではなく、別の具体的な対象物に基づく表示(例えば、A4で5枚など)を行うものである。なお、メモリ残量の「ニアエンド」とは、メモリ残量がゼロの状態よりも所定量メモリ残量が多い状態をいう。
また、第2実施形態における画像形成装置10の構成は第1実施形態と同じなので説明は省略する。
【0050】
[2.1 処理の流れ]
図5は、第2実施形態に係る画像形成装置のメモリ容量不足の表示処理を示すフローチャートである。なお、ステップS102~S106までは、第1実施形態と同じ処理なので説明は省略する。
【0051】
本実施形態では、ステップS106でメモリ残量を警告表示したのち、制御部100は、メモリ残量がニアエンドか否かを判定する(ステップS108)。例えば、本実施形態では、記憶部120に、予めメモリ残量に対してニアエンド閾値を設定(記憶)させておく。さらに、制御部100は、現在使用されている機能のメモリ残量がニアエンド閾値以下である場合、メモリ残量がニアエンドであると判定する。
【0052】
ニアエンドであれば(ステップS108;Yes)、メモリ残量に基づき、記憶可能な具体的対象物の表示をさらに行う(ステップS110)。例えば、具体的対象物は、あるサイズの用紙枚数でもよいし、ジョブ数でもよい。
【0053】
なお、制御部100は、ニアエンドでなければ(ステップS108;No)、ステップS110を省略(スキップ)し、図5に示した処理を終了する。
【0054】
[2.2 動作例]
図6は、第2実施形態に係る画像形成装置のニアエンドの場合の警告表示を示す説明図である。
【0055】
図6に示すように、「FAX機能のメモリ残量が少ないです 20%(A4用紙:5枚程度が可能です)」と表示する。さらに、ニアエンドの場合、かっこ内に、メモリ残量に対して記憶可能な具体的対象物(図6の例では、A4サイズの用紙)の記憶可能な残り枚数を具体的に表示している。なお、残り枚数が表示される場合、メモリ残量を、1枚あたりのデータを記憶するために必要な容量で割ることによって求める。このとき、1枚あたりのデータを記憶するために必要な容量は、1枚あたりのデータを保存するために必要な容量のMAX値であってもよいし、平均値であってもよいし、固定値であってもよい。
【0056】
なお、第1実施形態の処理に加えて、ニアエンドの場合にメモリ残量やメモリ残量の割合(%表示)に加えて、具体的対象物に基づく表示を行う処理も行うこととして説明したが、メモリ残量やメモリ残量の割合(%表示)表示に代えて具体的対象物に基づく表示を行う処理を行ってもよい。また、制御部100は、ステップS106の段階で、%表示に加えて具体的対象物に基づく表示を行ってもよいし、メモリ残量やメモリ残量の割合(%表示)に代えて具体的対象物に基づく表示を行ったりしてもよい。この場合は、図5に示したステップS108、S110は不要である。
【0057】
[2.3 効果]
このように、具体的対象物に基づいて警告メモリ残量が表示されるので、利用者はどの程度のメモリ残量であるかを具体的に把握し易い。
【0058】
[3.第3実施形態]
第3実施形態の画像形成装置は、第1実施形態や第2実施形態において説明した処理に加えて、メモリ残量を増やすための提案をする処理を行うものである。
【0059】
[3.1 処理の流れ]
図7は、第3実施形態に係る画像形成装置のジョブ削除提案の表示処理(提案表示処理)を示すフローチャートである。図7に示した処理は、画像形成装置10の制御部100が、記憶部120に記憶されたプログラムを読み込むことにより実行される。なお、図7に示した処理は、例えば、警告メモリ残量を警告表示されたタイミングで実行される。なお、図7に示した処理は、制御部100によってメモリ残量が閾値以下であることを検出したタイミングで実行されてもよいし、利用者によってメモリ残量を確認する画面を表示する操作が選択されたタイミングで実行されてもよい。
【0060】
はじめに、制御部100は、メモリ残量を表示部150に表示する(ステップS302)。例えば、制御部100は、記憶部120の全体のメモリ残量及び各機能に対応するメモリ残量をゲージで示し、当該ゲージを並べた画面を表示する。
【0061】
つづいて、制御部100は、メモリ残量が選択されたか否かを判定する(ステップS304)。例えば、制御部100は、ステップS302において表示したゲージのうち、1のゲージを選択する操作がされた場合、メモリ残量が選択されたと判定する。
【0062】
つづいて、制御部100は、ジョブ削除の提案を行うための画面を表示する(ステップS306)。これは利用者にジョブ削除の提案を行うことによって、必要なメモリ残量を確保するための手段を示唆する役割を果たす。なお、本実施形態におけるジョブとは、ひとまとまりの処理を実行するために必要な情報や、当該処理が実行されたときの履歴の情報を含むデータであって、記憶部120に記憶されるデータをいう。また、ジョブは記憶部120に記憶されるファイルであってもよい。この場合、記憶部120には、機能毎に、ジョブに対応するファイルが記憶される。
【0063】
例えば、制御部100は、表示部150に、以下に示すようなジョブに関する情報を含む画面(ジョブ表示画面)を表示する。
【0064】
(1)記憶部120全体のメモリ残量が選択された場合
・各機能のうち、最もファイルサイズが大きいジョブを数件分表示する
・各機能のうち日付が古いジョブから数件分表示する
【0065】
(2)所定の機能に対応するメモリ残量が選択された場合
・最もファイルサイズが大きいジョブを数件分表示する
・日付が古いジョブから数件分表示する
・FAX受信データのうち印字がされたことのあるジョブを数件分表示する
・FAX受信データのうち受信データをネットワーク転送したことがあるジョブを数件分表示する
・コピー機能により印字されたことのあるジョブを数件分表示する
・プリンタ機能により印字されたことのあるジョブを数件分表示する
【0066】
利用者は、上述のように削除の提案がされたジョブを確認し、ジョブを削除するか否かを判断する。このとき、制御部100は、利用者によってジョブの内容の確認が出来るように、画像形成装置10によって印字されたり受信されたりした画像のうち、少なくとも1ページ目を表示部150に表示してもよいし、印刷してもよい。あるいは、削除するジョブ内容を詳しく表示してもよい。
【0067】
制御部100は、利用者によってジョブの削除選択がされたか否かを判定し、削除選択がされた場合(ステップS308;Yes)、利用者によって選択されたジョブの情報の削除処理を実行する(ステップS310)。例えば、制御部100は、ジョブ削除画面に、ジョブを削除する操作を入力するための削除ボタンを表示する。制御部100は、削除ボタンがユーザによって選択された場合、ジョブの選択削除がされたと判定する。また、制御部100は、削除ボタンが選択されたときに表示部150に表示していたジョブを、記憶部120から削除する。
【0068】
一方、制御部100は、利用者によってジョブの削除選択がされなかったと判定した場合(ステップS308;No)、ステップS310における処理を省略(スキップ)する。
【0069】
さらに、制御部100は、提案表示処理を終了する操作がされたか否かを判定し、終了する操作がされた場合は、図7に示した処理を終了する(ステップS312;Yes)。提案表示処理を終了する操作とは、利用者によって、別の画面(例えば、モードを選択することが可能なホーム画面等)を表示部150に表示させる操作である。なお、制御部100は、提案表示処理を終了する操作がされなかったと判定した場合は、ステップS302に戻る(ステップS312;No→ステップS302)。
【0070】
[3.2 動作例]
図8は、第3実施形態に係る画像形成装置10によって表示される表示画面の表示例を示す説明図である。図8(a)は、メモリ残量が表示された表示画面W300である。図8(a)に示すように、表示画面W300には、メモリ残量を示したゲージが表示される。利用者は、図8のH300に示すように、表示画面W300に表示されたゲージのうち、1のゲージを選択することができる。
【0071】
図8(b)は、表示画面W300から、コピー機能に対応するゲージが選択された場合に表示部150に表示される表示画面W310を示す図である。表示画面310には、1又は複数のジョブの情報や、当該ジョブを削除した場合に、どの程度メモリ残量が増加するかを示す情報が表示される。ジョブを削除した場合に増加するメモリ残量の情報は、ジョブを削除した場合に減少するメモリ使用率の大きさであってもよいし、増加するメモリ残量のサイズであってもよい。
【0072】
また、表示画面W310には、表示画面W310に表示されるジョブを切り替えるためのボタンが含まれる領域E310が含まれる。また、表示画面W310には、表示画面W310に表示されているジョブに関する画像を表示させるためのボタンE312や、ジョブの削除を指示するためのボタンE314が含まれてもよい。
【0073】
図8(c)は、表示画面W300から、FAX機能に対応するゲージが選択された場合に表示部150に表示される表示画面W320を示す図である。図8(c)に示すように、例えば、FAX機能が選択された場合、FAX受信データのうち印字がされたことのあるジョブの情報が表示される。
【0074】
図8(d)は、表示画面W320から、表示するジョブを切り替えるボタンE320が選択された場合に表示部150に表示される表示画面W330を示す図である。図8(d)に示すように、表示画面W330には、FAX機能に関するジョブであって、FAX受信データのうち受信データをネットワーク転送したことがあるジョブの情報が表示される。このように、機能に応じたジョブが切り替えて表示される。
【0075】
なお、上述した表示画面以外の画面が表示されてもよい。例えば、図9の(a)に示すように、警告メモリ残量を表示する表示画面W350に、詳細ボタンE350が表示されてもよい。詳細ボタンE350が利用者によって押下された場合、図9(b)に示すように、現在使用されている機能(例えば、FAX機能)について、記憶部120に記憶されたジョブ数やページ数、日付、メモリ残量などの詳細情報を含む表示画面W360が表示部150に表示されてもよい。利用者は、この表示を見てジョブを削除するか否かの判断材料とすることができる。
【0076】
さらに、図9(b)に示すように、表示画面W360には、現在使用されている機能以外の機能に関する詳細情報を含む画面に切り替えるためのボタンE360が含まれていてもよい。ボタンE360が選択された場合、図9(c)に示すように、他の機能の詳細情報を含む表示画面W370が表示部150に表示される。利用者は、機能を切り替えて、どの機能に関するジョブを削除すべきかを判断することができる。
【0077】
なお、上述した説明では、削除するジョブを利用者に提案し、ユーザの操作に基づいてジョブを削除することとして説明したが、ジョブの削除は自動的に行われてもよい。
【0078】
例えば、削除する対象とする機能の優先順位を予め決めておく。例えば、メモリ容量が足りないのがFAX機能であれば、FAX機能以外の機能のうち、ジョブを削除する機能の優先順位を、例えば、スキャナ機能、プリント機能、コピー順に予め決めておく。制御部100は、優先順位が高い機能のジョブから、削除を行う。
【0079】
例えば制御部100は、優先順位の高い機能から順に、当該機能におけるジョブのうち、古い日付のジョブから順に削除したり、ファイルサイズが大きいジョブから順に削除したりする。
【0080】
なお、制御部100は、削除するときには、少なくとも1ページ目を表示部150に表示したり、印刷したりして利用者に確認させてもよい。また、制御部100は、ジョブのバックアップが可能であれば、ジョブをバックアップしてから削除処理を行う。あるいは、制御部100は、印字処理をしたものを削除してもよい。
【0081】
なお、制御部100は、各機能のメモリから優先順位にしたがって削除する場合を記載したが、記憶部120に記憶されたジョブ全体に対して古い順や容量の大きい順に、ジョブを削除してもよい。
【0082】
このように、本実施形態によれば、削除するジョブが提案されるため、ユーザは、提案に基づいて容易にジョブの削除を行うことができる。
【0083】
[4.第4実施形態]
つづいて、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、第1実施形態から第3実施形態までとは異なり、使用可能な記憶領域のサイズに基づいて警告表示がされるのではなく、記憶部の管理手段に基づいて警告表示を行う実施形態である。なお、本実施形態における画像形成装置のメモリ容量不足の表示処理は、図2に示した処理と同様である。
【0084】
図10は、本実施形態において、記憶部120において各機能によって共用される記憶領域のサイズ(最大量)が1GBであることを示す図である。また、図10は、ジョブ等といった情報が、FM(ファイルマネージャー)やIMS(イメージセンド:ファクス/スキャナ))によってファイル又はページで管理される場合において、記憶可能なファイル数及びページ数の最大量を示した図である。なお、図10には、それぞれの最大量の1%分にあたる分量も併せて示している。
【0085】
本実施形態における動作例について説明する。なお、動作例の説明において、記憶部120において各機能によって共用される記憶領域のサイズ(最大量)及び記憶部120に記憶可能なファイル数及びページ数の最大量は図10に示したとおりであるとする。
【0086】
(1)例1:100ジョブ、1000ページ、700MB使用時
例1における記憶部120の使用状況を図11に示す。図11(a)は、メモリ残量の割合をゲージで示した図である。
【0087】
図11(a)の「No.1」は、記憶部120の全体のメモリ残量及び各機能におけるメモリ残量の割合を示したゲージである。
図11(a)の「No.2」は、FMによって管理されるファイル(ジョブ)のメモリ残量(記憶可能なファイル(ジョブ)数)の割合を示したゲージである。
図11(a)の「No.3」は、FMによって管理されるページのメモリ残量(記憶可能なページ数)の割合を示したゲージである。
図11(a)の「No.4」は、IMSによって管理されるファイル(ジョブ)のメモリ残量(記憶可能なファイル(ジョブ)数)の割合を示したゲージである。
図11(a)の「No.5」は、IMSによって管理されるページのメモリ残量(記憶可能なページ数)の割合を示したゲージである。
なお、上述した「No.1」から「No.5」が指し示す意味は、図12及び図13でも同じである。
【0088】
図11(a)に示したメモリ残量のうち、メモリ残量の割合が最も小さいのは、「No.1」の30%である。したがって、制御部100は、図2のステップS106における処理において、図11(b)に示すように、警告メモリ残量として、「30%」を表示する。
【0089】
(2)例2:300ジョブ、2000ページ、200MB使用時
例2における記憶部120の使用状況を図12に示す。図12(a)に示したメモリ残量のうち、メモリ残量の割合が最も小さいのは、「No.4」の25%である。したがって、制御部100は、図2のステップS106における処理において、図11(b)に示すように、警告メモリ残量として、「25%」を表示する。
【0090】
(3)例3:100ジョブ、4999ページ、200MB使用時
例3における記憶部120の使用状況を図13に示す。図13(a)に示したメモリ残量のうち、メモリ残量の割合が最も小さいのは、「No.3」及び「No.5」の1%である。したがって、制御部100は、図2のステップS106における処理において、図11(b)に示すように、警告メモリ残量として、「1%」を表示する。
【0091】
このように、本実施形態によれば、記憶部の管理手段に基づいて警告表示を行うことが可能となる。
【0092】
[5.変形例]
以上、この開示の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
【0093】
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。
【0094】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical Disk)、MD(Mini Disk)、CD(Compact Dick)、BD(Blu-ray Disc(登録商標))等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の非一時的な記録媒体であれば何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本開示の機能が実現される場合もある。
【0095】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本開示に含まれるのは勿論である。
【0096】
また、上述した実施形態における各装置の一部または全部を曲型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現してもよい。各装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0097】
10 画像形成装置
100 制御部
120 記憶部
130 原稿読取部
140 画像形成部
150 表示部
160 操作部
170 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13