(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170245
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】情報処理装置及び制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20221102BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20221102BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20221102BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20221102BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
G06F3/0484 120
G06F3/12 373
G06F3/12 305
G06F3/12 357
H04N1/00 350
B41J29/38 801
B41J29/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021076252
(22)【出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】岡田 三樹也
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ06
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HK05
2C061HK11
2C061HN04
2C061HN15
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB40
5C062AC02
5C062AC05
5E555AA05
5E555AA26
5E555AA71
5E555BA01
5E555BA27
5E555BB01
5E555BB27
5E555BC01
5E555CC03
5E555DA01
5E555DC05
5E555DC38
5E555EA03
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い情報処理装置等を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、表示部と、記憶部と、制御部とを備え、前記制御部は、ジョブの実行指示を受付ける実行画面と、当該実行画面の表示内容を簡易化した簡易実行画面との何れかの画面を前記表示部に表示し、前記記憶部は、前記実行画面又は前記簡易実行画面の何れかの画面を介して実行指示を受付けた前記ジョブに係る履歴情報を記憶し、前記制御部は、ユーザにより選択された前記履歴情報に応じて、前記実行画面又は前記簡易実行画面を前記表示部に表示する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、記憶部と、制御部とを備え、
前記制御部は、
ジョブの実行指示を受付ける実行画面と、当該実行画面の表示内容を簡易化した簡易実行画面との何れかの画面を前記表示部に表示し、
前記記憶部は、
前記実行画面又は前記簡易実行画面の何れかの画面を介して実行指示を受付けた前記ジョブに係る履歴情報を記憶し、
前記制御部は、
ユーザにより選択された前記履歴情報に応じて、前記実行画面又は前記簡易実行画面を前記表示部に表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記実行画面を介して実行指示を受付けた前記ジョブに係る前記履歴情報が選択された場合、前記簡易実行画面を介して前記ジョブの実行指示を受付けると判定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記実行画面を介して実行指示を受付けた前記ジョブに係る前記履歴情報が選択された場合、前記実行画面又は前記簡易実行画面の何れかの画面を介して前記ジョブの実行指示を入力するかの選択を促す選択画面を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記実行画面を介して実行指示を受付けた前記ジョブに係る前記履歴情報が選択された場合、前記ジョブ内容が前記簡易実行画面を介しての実行が可能であるときは、前記簡易実行画面を介して前記ジョブの実行指示を受付けると判定することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記簡易実行画面を介して実行指示を受付けた前記ジョブに係る前記設定履歴情報が選択された場合、前記実行画面又は前記簡易実行画面の何れかの画面を介して前記ジョブの実行指示を入力するかの選択を促す選択画面を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記履歴情報の表示指示入力を受け付ける受付画面を前記表示部に表示し、
前記受付画面を介して前記履歴情報の表示指示入力を受け付けた場合、前記実行画面又は前記簡易実行画面の何れかの画面を介して前記ジョブの実行指示を入力するかの選択を促す選択画面を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
ユーザの認証を行う認証部を備え、
前記制御部は、
前記ユーザが認証されているときに、前記受付画面を介して前記履歴情報の表示指示入力を受け付け、他ユーザが実行した前記ジョブに係る前記履歴情報が選択された場合、前記簡易実行画面を介して前記ジョブの実行指示を受付けると判定することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記ユーザが認証されているときに、前記受付画面を介して前記履歴情報の表示指示入力を受け付け、前記ユーザが実行した前記ジョブに係る前記履歴情報が選択された場合、前記実行画面を介して前記ジョブの実行指示を受付けると判定することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置の制御方法であって、
ジョブの実行指示を受付ける実行画面と、当該実行画面の表示内容を簡易化した簡易実行画面との何れかの画面を表示装置に表示する表示工程と、
記実行画面又は前記簡易実行画面の何れかの画面を介して実行指示を受付けた前記ジョブに係る履歴情報を記憶装置に記憶する記憶工程と、
ユーザにより選択された前記履歴情報に応じて、前記実行画面又は前記簡易実行画面を前記表示装置に表示する選択表示工程とを備えることを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
複合機等の情報処理装置には、コピー、ファクス、スキャン、又はE-mail送信等の各機能をジョブ単位で実行するものがある。
【0003】
一般的なジョブの実行は、当該ジョブの機能設定に特化した設定画面を介して行われる。近年、情報処理装置の高機能化に伴い、設定画面を介した画面操作もより複雑になりつつある。
【0004】
情報処理装置の利便性を高める上で、すべての設定が可能な設定画面(通常設定画面)の表示内容をあえて制限した設定画面(簡易設定画面)を別途備える装置も知られてきている。
【0005】
簡易設定画面では、設定可能項目が限定されるため、高機能な処理を必要としないユーザや、通常設定画面での画面操作に不得手なユーザであっても、不必要な画面操作を行うことなく、容易にジョブを実行することができる。
【0006】
ところで、ジョブの実行の際に設定画面を介して設定した設定値を設定履歴情報として読み出し可能に記憶し、過去の設定履歴情報を再利用する試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
特許文献1に係る画像形成装置等は、設定履歴情報は設定画面を介して設定することができ、当該設定画面から読み出すことが可能となるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来、例えば、通常設定画面を介して設定し記憶した設定履歴情報を簡易設定画面を介して読み出した場合、簡易設定画面は通常設定画面に遷移する。したがって、日常的に簡易設定画面を介してジョブを実行しているユーザにとっては使い勝手が良くなかった。
【0010】
本開示の目的は、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い情報処理装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本開示に係る情報処理装置は、表示部と、記憶部と、制御部とを備え、前記制御部は、ジョブの実行指示を受付ける実行画面と、当該実行画面の表示内容を簡易化した簡易実行画面との何れかの画面を前記表示部に表示し、前記記憶部は、前記実行画面又は前記簡易実行画面の何れかの画面を介して実行指示を受付けた前記ジョブに係る履歴情報を記憶し、前記制御部は、ユーザにより選択された前記履歴情報に応じて、前記実行画面又は前記簡易実行画面を前記表示部に表示することを特徴としている。
【0012】
また、本開示に係る制御方法は、情報処理装置の制御方法であって、ジョブの実行指示を受付ける実行画面と、当該実行画面の表示内容を簡易化した簡易実行画面との何れかの画面を表示装置に表示する表示工程と、前記実行画面又は前記簡易実行画面の何れかの画面を介して実行指示を受付けた前記ジョブに係る履歴情報を記憶装置に記憶する記憶工程と、ユーザにより選択された前記履歴情報に応じて、前記実行画面又は前記簡易実行画面を前記表示装置に表示する選択表示工程とを備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い情報処理装置等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係る複合機の全体構成を説明するための外観斜視図である。
【
図2】第1実施形態に係る複合機の機能構成を説明する図である。
【
図4】第1実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図5】第1実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図6】第1実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図10】第1実施形態の動作例を説明する図である。
【
図11】第1実施形態の動作例を説明する図である。
【
図12】第2実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図13】第2実施形態の動作例を説明する図である。
【
図14】第2実施形態の動作例を説明する図である。
【
図15】第3実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図16】第3実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図17】第3実施形態の動作例を説明する図である。
【
図18】第3実施形態の動作例を説明する図である。
【
図19】第4実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図20】第4実施形態の動作例を説明する図である。
【
図21】第4実施形態の動作例を説明する図である。
【
図22】第4実施形態の動作例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。本開示では、コピー、ファクス、スキャン、又はE-mail送信等の各機能をジョブ単位で実行する複合機を情報処理装置の一形態として説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した説明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
【0016】
[1 第1実施形態]
第1実施形態は、ジョブの実行にあたり、当該ジョブの実行に係るすべての設定が可能な実行画面としての設定画面(以降、通常設定画面と称する)と、通常設定画面の表示内容を簡易化した簡易実行画面としての設定画面(以降、簡易設定画面と称する)の何れかの設定画面を介してのジョブの実行が可能な複合機の形態である。なお、通常設定画面を介したジョブの実行モードを“通常モード”、簡易設定画面を介したジョブの実行モードを“簡易モード”と称することがある。
【0017】
[1.1 機能構成]
図1は、第1実施形態に係る複合機10の全体構成を概略的に説明する外観斜視図である。
図2は、複合機10の機能構成図である。複合機10は、制御部11と、表示部13と、操作入力部15と、通信部17と、画像形成部19と、画像読取部21と、記憶部23とを備える。
【0018】
制御部11は、複合機10全体を制御する。制御部11は、例えば、1又は複数の演算装置(CPU(Central processing unit)等)により構成される。制御部11は、記憶部23に記憶された各種プログラムを読み出して実行することによりその機能を実現する。
【0019】
表示部13は、各種情報をユーザ等に対して表示する。表示部13は、例えば、LCD(Liquid crystal display)や有機EL(Electro-luminescence)ディスプレイ等により構成することができる。
【0020】
操作入力部15は、ユーザ等による情報の入力を受け付ける。操作入力部15は、ハードキー(例えば、テンキー)やボタン等で構成することができる。なお、操作入力部15は、表示部13を介しての入力が可能なタッチパネルとして構成することができる。この場合、タッチパネルの入力方式としては、例えば、抵抗膜式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった方式を採用することができる。
【0021】
通信部17は、例えば、LAN(Local area network)、WAN(Wide area network)、インターネット、電話回線、ファクス回線等のネットワーク(NW)を介して他装置との通信を行うための有線/無線の何れか又はその両方のインタフェースを備える。
【0022】
画像形成部19は、画像データに基づく画像を記録媒体としての用紙に形成する。画像形成部19は、給紙部25から用紙を給紙し、用紙上に画像データに基づく画像を形成した後、排紙部27に排紙する。画像形成部19は、例えば、電子写真方式を利用したレーザプリンタ等により構成することができる。画像形成部19は、トナー色(例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック))に対応した不図示のトナーカートリッジから供給されるトナーを用いて画像形成を行う。
【0023】
画像読取部21は、読取対象の原稿画像を走査して読み取ることにより、画像データを生成する。画像読取部21は、例えば、CCD(Charge coupled device)、CIS(Contact image sensor)等のイメージセンサを備えたスキャナ装置として構成することができる。画像読取部21は、原稿画像からの反射光像をイメージセンサで読み取ることで、画像データを生成する構成であれば、その構成に制限はない。
【0024】
記憶部23は、複合機10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部23は、例えば、RAM(Random access memory)、HDD(Hard disk drive)、SSD(Solid state drive)、ROM(Read only memory)等の記憶装置により構成することができる。
【0025】
第1実施形態において、記憶部23は、ジョブ実行プログラム231と、設定履歴情報処理プログラム232と、表示処理プログラム233と、モード判定プログラム234とを記憶し、設定値記憶領域235と、設定履歴情報記憶領域236と、表示コンテンツ記憶領域237とを確保する。
【0026】
ジョブ実行プログラム231は、コピー、ファクス、スキャン、又はE-mail送信等の各機能の実行に伴う処理をジョブ単位で行うために、制御部11が読み出すプログラムである。ジョブ実行プログラム231を読み出した制御部11は、表示部13、操作入力部15、通信部17、画像形成部19、画像読取部21等のジョブの実行に関与する各部を制御することでジョブを実行する。また、ジョブ実行プログラム231を読み出した制御部11は、後述する設定履歴情報に含まれる設定値に基づき各種ジョブを実行する。
【0027】
設定履歴情報処理プログラム232は、例えば、ジョブの実行に係る設定値等の取得、設定履歴情報の生成、設定履歴情報に対する各種処理を行う際に、制御部11が読み出すプログラムである。設定履歴情報処理プログラム232を読み出した制御部11は、ジョブの実行に係る設定値を取得し、設定値記憶領域235に記憶する。また、制御部11は、取得した設定値に基づく設定履歴情報を生成し、設定履歴情報記憶領域236に記憶する。
【0028】
表示処理プログラム233は、設定履歴情報を表示する表示画面、ジョブの実行に係る各種設定値の入力を受け付けるための通常設定画面、簡易設定画面等の設定画面、又は各ジョブ機能の切り替え等を受け付けるホーム画面などを表示する際に制御部11が読み出すプログラムである。表示処理プログラム233を読み出した制御部11は、表示コンテンツ記憶領域237が記憶する図示せぬフレーム情報や、コンテンツ配置情報等に基づき各画面を構成して表示部13に表示する。
【0029】
モード判定プログラム234は、ジョブの実行にあたり、表示中の設定画面を介して選択された設定履歴情報が、通常モード(通常設定画面)下で実行されたジョブに関するものか又は簡易モード(簡易設定画面)下で実行されたジョブに関するものかを識別し、実行するジョブのモードを判定する。
モード判定プログラム234読み出した制御部11は、例えば、
(1)表示中の設定画面が簡易設定画面であり、当該簡易設定画面を介して選択された設定履歴情報が簡易設定画面を介して実行されたジョブに関するものである場合、実行するジョブのモードを“簡易モード”と判定する。
(2)表示中の設定画面が簡易設定画面であり、当該簡易設定画面を介して選択された設定履歴情報が通常設定画面を介して実行されたジョブに関するものであり、簡易モードでの実行が可能である場合、実行するジョブのモードを“簡易モード”と判定する。
(3)表示中の設定画面が通常設定画面であり、当該通常設定画面を介して選択された設定履歴情報が簡易設定画面を介して実行されたジョブに関するものである場合、実行するジョブのモードを“簡易モード”と判定する。
(4)表示中の設定画面が通常設定画面であり、当該通常設定画面を介して選択された設定履歴情報が通常設定画面を介して実行されたジョブに関するものであり、簡易モードでの実行が可能である場合、実行するジョブのモードを“簡易モード”と判定する。
なお、上記(2)又は(4)において、簡易モードに無い機能(例えば、文字・画像合成機能、特殊印刷機能等)が設定された設定履歴情報がユーザにより選択された場合、制御部11は、実行するジョブのモードを”通常モード”と判定することも可能である。
【0030】
設定値記憶領域235は、ジョブの実行に係る設定値を記憶する記憶領域である。設定値は、例えば、カラーモード、用紙/原稿サイズ、用紙タイプ、部数、ズーム機能(倍率)、用紙選択(トレイ)、両面コピー等の、ユーザにより設定された設定値や装置自身が保持する装置初期値等の設定値が含まれる。
【0031】
設定履歴情報記憶領域236は、設定履歴情報をデータテーブル形式で記憶する記憶領域である。本開示に係る設定履歴情報は、例えば、ジョブ種、実行ユーザ名、実行日時、モード等のジョブの実行履歴に関する情報と、設定値記憶領域235に記憶された設定値の一部又は全部と、の組み合わせからなる情報に対し、当該情報を一義的に識別するためのジョブID等の識別子を付した履歴情報として構成することができる。当該設定履歴情報記憶領域236に記憶された設定履歴情報は、設定履歴情報に基づくジョブの実行、モード判定等の際に適宜呼び出される。
【0032】
図3は、設定履歴情報の一構成例を説明する図である。例えば、ジョブID“025”の設定履歴情報は、実行履歴に関する情報として、“ジョブ種”:コピー、“実行ユーザ名”:Yamada、“文書名”:document03、“ページ数/セット数”:002/001、“開始日時/終了日時”:2019/12/04 10:30:50-2019/12/04 10:32:50、“モード”:通常(通常モード)を含む。また、設定履歴情報は、設定値として、“カラーモード”:フルカラー、“用紙サイズ/原稿サイズ”:A4、“用紙タイプ”:普通紙、・・・、“ソート/グループ”:自動等を含む。なお、
図3の設定値はあくまでも例示であって、本開示における設定値が
図3の記載事項のみに限定されるものではない。
【0033】
表示コンテンツ記憶領域237は、表示画面、設定画面、又はホーム画面等の表示に用いられる不図示のフレーム情報や、コンテンツ配置情報等を記憶する記憶領域である。表示処理プログラム233を読み出した制御部11は、表示コンテンツ記憶領域237が記憶する不図示のフレーム情報や、コンテンツ配置情報等に基づき各画面を構成して表示部13に表示する。
【0034】
[1.2 処理の流れ]
次に、第1実施形態に係る処理の流れについて説明する。初めに、複合機10による全体処理として、実行したジョブに基づく設定履歴情報の生成・記憶に係る処理について
図4のフローチャートを用いて説明する。なお、以下の説明では、複合機10が実行するジョブの一形態としてコピージョブを想定して説明するが、本処理は、コピージョブ以外にも、ファクスジョブ、スキャンジョブ、又はE-mail送信ジョブ等に対しても適用可能である。
【0035】
制御部11は、通常モードに係る通常設定画面又は簡易モードに係る簡易設定画面を介してコピージョブの実行指示入力を受け付ける(ステップS10)。
【0036】
制御部11はジョブ実行プログラム231を読み出す。制御部11は、通常設定画面又は簡易設定画面を介して受け付けた設定値に基づき、画像形成部19等の各部を制御することで、コピージョブを実行する(ステップS20)。
【0037】
コピージョブの実行後、制御部11は設定履歴情報処理プログラム232を読み出す。制御部11は、コピージョブの実行に係る設定値を取得する。そして、制御部11は、取得した設定値に基づく設定履歴情報を生成し、設定履歴情報記憶領域236に記憶する。このとき、制御部11は生成する設定履歴情報に、当該コピージョブが通常モード下で実行されたものであるか、簡易モード下で実行されたものであるかを示すモード情報(
図3参照)を付して記憶する(ステップS30)。
【0038】
引き続き、設定履歴情報記憶領域236に記憶した設定履歴情報を用いる場合の新たなコピージョブの実行に係る処理について
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0039】
ユーザは、コピージョブの実行にあたり、通常設定画面を介した通常モードでの実行か、簡易設定画面を介した簡易モードでの実行かを選択する。この場合、ユーザは、例えば、後述するホーム画面を介して通常モード又は簡易モードの何れかを選択することができる。
【0040】
ユーザにより通常モード又は簡易モードの何れかが選択されると、制御部11は当該モードの選択を受け付ける(ステップS40)。
【0041】
制御部11は、表示処理プログラム233を読み出すことにより、受け付けたモードに基づく設定画面(通常設定画面又は簡易設定画面)を表示部13に表示する(ステップS50)。
【0042】
設定画面の表示後、制御部11は当該ジョブの実行が、記憶した設定履歴情報を利用するものであるか否かを判定する(ステップS60)。この場合、制御部11は、設定履歴情報の表示指示の入力をもって、記憶した設定履歴情報の利用であると判定してもよい。
【0043】
設定履歴情報の利用であると判定した場合、制御部11は記憶している設定履歴情報を表示する(ステップS60;Yes→ステップS70)。
【0044】
次いで、制御部11はユーザによる設定履歴情報の選択を受け付ける(ステップS80)。そして、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を適用した設定画面を表示部13に表示する(ステップS90)。
【0045】
制御部11は、表示部13に表示した設定画面を介して新たなジョブの実行指示を受けると、当該設定履歴情報に基づくジョブを実行する(ステップS100)。
【0046】
なお、設定履歴情報の利用ではないと判定した場合(ステップS60;No)、制御部11はステップS50において表示部13に表示した設定画面を介して新たなジョブの実行指示を受けると、当該ジョブを実行する(ステップS100)。
【0047】
なお、ステップS100において実行されたジョブに関する設定値は、
図4のステップS30と同様な処理により設定履歴情報として生成・記憶することが可能である。
【0048】
次に、
図5のステップS90の処理について
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0049】
制御部11は、モード判定プログラム234を読み出すことにより、
図5のステップS80で受け付けた設定履歴情報が通常モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報であるか否かを判定する(ステップS110)。
【0050】
制御部11は、選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報であると判定した場合、当該設定履歴情報に係るコピージョブの実行が簡易モードでの対応可能か否かを判定する(ステップS110;Yes→ステップS120)。
【0051】
制御部11は、設定履歴情報に係るコピージョブの実行が簡易モードで対応可能であると判定した場合、当該設定履歴情報の設定値を適用した簡易設定画面を表示部13に表示する(ステップS120;Yes→ステップS130)。
【0052】
ところで、選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報でないと判定した場合、制御部11は、当該設定履歴情報の設定値を適用した簡易設定画面を表示部13に表示して処理を終了する(ステップS110;No→ステップS130)。
【0053】
また、設定履歴情報に係るコピージョブが簡易モードで対応できないと判定した場合、制御部11は、当該設定履歴情報の設定値を適用した通常設定画面を表示部13に表示して処理を終了する(ステップS120;No→ステップS140)。
【0054】
[1.3 動作例]
次に、第1実施形態の動作例について説明する。表示部13の画面上に備えられたタッチパネル式の操作入力部15によって、画面に区画された各ボタン領域へのユーザによる押下を検出し、ユーザによる各入力を可能としている。
図7は、コピージョブに係る簡易設定画面W10の一構成例である。簡易設定画面W10は、例えば、
図5のステップS40での、後述するホーム画面を介したユーザによるモード選択処理や、次図で説明する通常設定画面を介して表示させることができる。
【0055】
簡易設定画面W10は、次図で説明する通常設定画面に比べ、ユーザにより設定可能な設定値項目が制限されており、シンプルな画面構成となっている。簡易設定画面W10は、設定値ボタンB11aと、動作制御ボタンB13aと、スタートボタンB19aと、通常設定ボタンB21aと、ジョブ状況報知ボタンB23aと、表示切替ボタンB25aとを備える。
【0056】
設定値ボタンB11aは、簡易設定画面W10を介して、ユーザにより設定可能な設定値の選択・入力を受け付ける。ユーザは、例えば、用紙選択ボタンを押下し、用紙選択に係る、不図示の“手差し”、“トレイ1、2、3・・・”、“自動選択”といった項目から所望の設定値を選択することで用紙選択に係る設定値を設定することができる。
図7は、設定可能な設定値項目として、“用紙選択”、“両面コピー”、“倍率”、“ステープル/パンチ”の4種の設定値項目を表示した例である。なお、他の設定値項目は、表示切替ボタンB25aの押下により表示することができる。ところで、設定値ボタンB11aの各ボタン表面に示される設定値は、適用された設定履歴情報の設定値が反映されて表示される(
図7は、
図3のジョブID“024”の設定履歴情報に係る設定値が適用された例である)。なお、
図7で例示する設定値ボタンB11aの構成はあくまでも一例であって、
図7の記載事項のみに限定されるものではない。
【0057】
動作制御ボタンB13aは、例えば、リセットボタン、プレビューボタン、部数ボタンB15a、設定履歴表示ボタンB17a等を含む。例えば、リセットボタンは、設定値ボタンB11aや部数ボタンB15a等を介して選択・入力した設定値のリセットを受け付ける。プレビューボタンは、コピージョブの実行に先立ち、プレビュー画像の表示指示を受け付ける。部数ボタンB15aは、コピー部数の入力を受け付ける。設定履歴表示ボタンB17aは、後述する設定履歴表示画面の表示指示を受け付ける。
【0058】
スタートボタンB19aは、白黒スタートボタンと、カラースタートボタンとを含む。白黒コピーを所望する場合、ユーザは白黒スタートボタンを押下する。一方、カラーコピーを所望する場合、ユーザはカラースタートボタンを押下する。ユーザにより白黒スタートボタン又はカラースタートボタンの何れかが押下されると、コピージョブに係る処理が実行される。
【0059】
通常設定ボタンB21aは、次図で説明する通常設定画面への切替指示を受け付ける。
【0060】
ジョブ状況報知ボタンB23aは、ジョブの実行状況の報知指示を受け付ける。
【0061】
図8は、コピージョブに係る通常設定画面W20の一構成例である。通常設定画面W20は、例えば、
図5のステップS40での、ユーザによるモード選択処理や簡易設定画面W10を介して表示させることができる。
【0062】
通常設定画面W20は、コピージョブの実行に係るすべての設定が可能となるような画面構成となっている。通常設定画面W20は、設定値ボタンB11bと、動作制御ボタンB13bと、部数ボタンB15bと、スタートボタンB19bと、簡易設定ボタンB21bと、ジョブ状況報知ボタンB23bとを備える。
【0063】
設定値ボタンB11bは、設定履歴情報に含まれる設定値の中で、ユーザにより設定可能な設定値の選択・入力を受け付ける。ユーザは、例えば、カラーモードボタンを押下し、カラーモード選択に係る、不図示の“フルカラー”、“白黒”、“単色カラー”、“自動(カラー/白黒)”といった項目から所望の設定値を選択することでカラーモードに係る設定値を設定することができる。
図8は、設定可能な設定値項目として、“カラーモード”、“原稿”、“用紙選択”、“両面コピー”、“倍率”、“コピー濃度”、“ソート/グループ”の7種の設定値項目が設けられた例である。ところで、設定値ボタンB11bの表面に示される各設定値は、適用された設定履歴情報の設定値が反映されて表示される(
図8は、
図3のジョブID“025”の設定履歴情報に係る設定値が適用された例である)。なお、
図8で例示する設定値ボタンB11bの構成はあくまでも一例であって、
図8の記載事項のみに限定されるものではない。
【0064】
なお、設定値ボタンB11bは、上記設定値項目に加え、“他の機能”ボタンを備える。ユーザは“他の機能”ボタンを押下することにより、表示されている設定値項目以外の他の設定値項目を呼び出して、設定値の選択・入力を行うことができる。
【0065】
動作制御ボタンB13bは、プレビューボタン、リセットボタンに加え、例えば、“印刷と同時に送信する”ボタン、“プログラム呼び出し”ボタン、“ファイリング”ボタン等の拡張機能ボタンを備える。例えば、“印刷と同時に送信する”ボタンを押下することで、コピージョブの実行に伴い、読取画像の印刷と所定の宛先に対する送信(例えば、E-mail送信やファクス送信等)とを同時に行うことができる。
【0066】
また、動作制御ボタンB13bは、設定履歴表示ボタンB17bと、簡易設定ボタンB21bとを含む。設定履歴表示ボタンB17bは、後述する設定履歴表示画面の表示指示を受け付ける。また、簡易設定ボタンB21bは、簡易設定画面W10への切替指示を受け付ける。
【0067】
部数ボタンB15bは、コピー部数を設定する場合に押下を受け付ける。
【0068】
スタートボタンB19bは、白黒スタートボタンと、カラースタートボタンとを含む。白黒コピーを所望する場合、ユーザは白黒スタートボタンを押下する。一方、カラーコピーを所望する場合、ユーザはカラースタートボタンを押下する。ユーザにより白黒スタートボタン又はカラースタートボタンの何れかが押下されると、コピージョブに係る処理が実行される。
【0069】
ジョブ状況報知ボタンB23bは、ジョブの実行状況の報知指示を受け付ける。
【0070】
図9は、設定履歴表示画面W30の一構成である。設定履歴表示画面W30は、例えば、
図7で例示した簡易設定画面W10の設定履歴表示ボタンB17a又は
図8で例示した通常設定画面W20の設定履歴表示ボタンB17b、又は後述するホーム画面の設定履歴表示ボタン等を押下することにより、任意のタイミングで表示させることができる。
【0071】
設定履歴表示画面W30は、設定履歴表示領域R11と、全削除ボタンB27とを備える。設定履歴表示領域R11は、例えば、各ジョブに係る設定履歴情報を時系列順に並べて表示することが可能となるように構成されている。なお、設定履歴情報の表示形態については、特に制限はないが、例えば、
図9での例示のように、すべてのジョブに係る設定履歴情報を表示する、ある特定のジョブに係る設定履歴情報のみを表示する、複合機10がユーザ認証機能を備える場合、ログインユーザのジョブに係る設定履歴情報のみを表示する、同一の設定値を有する設定履歴情報のみを表示する、特定の期間内に実行されたジョブに係る設定履歴情報のみを表示する、特定のジョブ実行ユーザに係る設定履歴情報のみを表示する、といった表示形態を採用することができる。
【0072】
図9は、上位から下位にかけて、通常コピー、簡易コピー、通常コピー、簡易ファクス、及びスキャン保存の5つのジョブに係る設定履歴情報を時系列順に表示した例である。なお、
図9の上位3種の設定履歴情報は、
図3で例示したジョブID“025”~“023”に係る設定履歴情報に対応するものである。
【0073】
ここで、設定履歴表示領域R11における各表示領域(コピージョブに係る箇所)には、特定のモード下におけるジョブ種(例えば、通常モード下におけるコピージョブ:通常コピー)と、ジョブの開始日時と、設定値の一部が表示される。
図9は、表示する設定値項目として、“用紙選択”と、“両面コピー”と、“ステープル/パンチ”との3種の設定値項目を表示した例であるが、表示する設定値項目は適宜選択可能である。
【0074】
なお、設定履歴表示領域R11に表示される各設定履歴情報は、ユーザによる選択が可能となるように構成されている。ユーザは所望の設定履歴情報を選択することで、当該設定履歴情報に基づくジョブ又はこれに類似するジョブを容易に実行させることができる。例えば、図中点線枠で囲んだ簡易コピーに係る設定履歴情報(ジョブID“024”に対応)が選択されると、
図7で例示した簡易設定画面W10に画面が遷移する。この場合、選択した設定履歴情報の把握が容易となるように選択された設定履歴情報を暗転表示してもよい。
【0075】
全削除ボタンB27は、設定履歴表示領域R11からの設定履歴情報の削除指示を受付ける。ユーザにより全削除ボタンB27が押下されると、制御部11は、設定履歴表示領域R11における設定履歴情報の表示を取止める。
【0076】
図10は、
図5のステップS40において、ユーザにより簡易モードが選択された状態で、簡易設定画面W10を介して選択された設定履歴情報が通常モード(通常設定画面W20)下で実行されたジョブに関するものである場合の動作例である。
【0077】
なお、本動作例は、
図5及び
図6のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、簡易設定画面W10を表示する状態を“状態1”、設定履歴表示画面W30を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W20を表示する状態を“状態3”として説明する。
【0078】
簡易設定画面W10が表示された状態1から、設定履歴表示ボタンB17aが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W30に遷移する(図中矢印1-2、状態2)。
【0079】
状態2において、ユーザによりコピージョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたコピージョブであるか否かを判定する(
図6のステップS110の処理に対応)。この場合、制御部11は、選択された設定履歴情報の“モード”を参照することにより、当該設定履歴情報が、通常モード下で実行されたコピージョブであるか否かを判定することができる。
【0080】
制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたコピージョブであると判定した場合、更に、当該コピージョブが簡易モードで対応可能か否かを判定する(
図6のステップS110;Yes→ステップS120の処理に対応)。この場合、制御部11は、設定履歴情報の設定値を参照し、簡易設定画面W10を介してユーザが設定変更することができない設定値を確認する(例えば、文字・画像合成機能、特殊印刷機能等)。制御部11は、これらの設定値に変更が加えられていない場合を、簡易モードでの対応が可能であると判定することができる。
【0081】
コピージョブが簡易モードで対応可能であると判定した場合、制御部11は、設定履歴表示画面W30から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。ところで、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が簡易モード下で実行されたコピージョブであると判定した場合にも、設定履歴表示画面W30から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。
【0082】
状態2から状態1への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を簡易設定画面W10に適用した状態で表示部13に表示する。
【0083】
一方、簡易設定画面W10を介してユーザが設定変更することができない設定値に変更が加えられていた場合、制御部11は、簡易モードでの対応は不可であると判定する。そして、制御部11は、設定履歴表示画面W30から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→状態3)。
【0084】
状態2から状態3への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を通常設定画面W20に適用した状態で表示部13に表示する。
【0085】
なお、
図10に例示するように、簡易設定画面W10と通常設定画面W20とはそれぞれの設定画面に設けられた切替指示ボタン(通常設定ボタンB21a又は簡易設定ボタンB21b)の押下により適宜切り替えることが可能である。したがって、例えば、簡易モード下において、変更不可な設定値に対して変更を加えたい場合、ユーザは、表示画面(モード)を簡易設定画面W10から通常設定画面W20へ切り替えることにより、容易且つ柔軟にコピージョブを実行することができる。
【0086】
図11は、
図5のステップS40において、ユーザにより通常モードが選択された状態で、通常設定画面W20を介して選択された設定履歴情報が通常モード(通常設定画面W20)下で実行されたジョブに関するものである場合の動作例である。
【0087】
通常設定画面W20が表示された状態3から、設定履歴表示ボタンB17bが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W30に遷移する(図中矢印3-2、状態2)。
【0088】
状態2において、ユーザによりコピージョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、選択された設定履歴情報は、通常モード下で実行されたコピージョブであるか否かを判定する(
図6のステップS110の処理に対応)。この場合、制御部11は、選択された設定履歴情報の“モード”を参照することにより、当該設定履歴情報が、通常モード下で実行されたコピージョブであるか否かを判定することができる。
【0089】
制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたコピージョブであると判定した場合、更に、当該コピージョブが簡易モードで対応可能か否かを判定する(
図6のステップS120;Yes→ステップS130の処理に対応)。この場合、制御部11は、設定履歴情報の設定値を参照し、簡易設定画面W10を介してユーザが設定変更することができない設定値を確認する(例えば、文字・画像合成機能、特殊印刷機能等)。制御部11は、これらの設定値に変更が加えられていない場合を、簡易モードでの対応が可能であると判定する。そして、制御部11は、設定履歴表示画面W30から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。なお、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が簡易モードで実行されたコピージョブであると判定した場合、設定履歴表示画面W30から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。
【0090】
状態2から状態1への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を簡易設定画面W10に適用した状態で表示部13に表示する。
【0091】
ところで、簡易設定画面W10を介してユーザが設定変更することができない設定値に変更が加えられていた場合、制御部11は、簡易モードでの対応は不可であると判定する。そして、制御部11は、設定履歴表示画面W30から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→状態3)。
【0092】
状態2から状態3への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を通常設定画面W20に適用した状態で表示部13に表示する。
【0093】
なお、
図11に例示するように、通常設定画面W20と簡易設定画面W10とはそれぞれの設定画面に設けられた切替指示ボタン(通常設定ボタンB21a及び簡易設定ボタンB21b)の押下により適宜切り替えることが可能である。したがって、例えば、簡易モード下において、変更不可な設定値に対して変更を加えたい場合、ユーザは表示画面(モード)を簡易設定画面W10(状態1)から通常設定画面W20(状態3)へ切り替えることにより、容易且つ柔軟にコピージョブを実行することができる。
【0094】
以上のように、第1実施形態によれば、表示(選択)中の設定画面を介して選択された設定履歴情報の実行モードに応じ、当該設定歴情報に基づくジョブの実行に係る設定画面が選択されるため、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い情報処理装置を提供することができる。
【0095】
[2 第2実施形態]
第2実施形態は、ホーム画面において設定履歴情報を選択する際に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択することが可能な形態である。
【0096】
第2実施形態に係る複合機の機能構成は、第1実施形態に係る複合機10の機能構成と同一とすることができる。したがって、第2実施形態に係る複合機の機能構成についての説明は省略し、第1実施形態に係る複合機10と同一の符号を用いて説明する。
【0097】
[2.1 処理の流れ]
第2実施形態に係る処理の流れについて
図12のフローチャートを用いて説明する。なお、第2実施形態は、ホーム画面を介して処理が開始される。なお、ホーム画面は、例えば、電源投入時、待機時、スリープ状態からの復旧時等において表示部13に表示され、ユーザによる操作入力を受け付ける基本画面である。なお、以下の説明では、複合機10が実行するジョブの一形態としてコピージョブを想定して説明するが、本処理は、コピージョブ以外にも、ファクスジョブ、スキャンジョブ、又はE-mail送信ジョブ等に対しても適用可能である。
【0098】
制御部11は、例えば、電源投入時、待機時、スリープ状態からの復旧時等において、表示処理プログラム233を読み出すことにより、表示部13にホーム画面を表示する(ステップS150)。
【0099】
制御部11は、ユーザから設定歴情報の表示指示が入力されると(ステップS160)、設定履歴表示画面W30を表示部13に表示する。
【0100】
次いで、制御部11はユーザによる設定履歴情報の選択を受け付ける(ステップS170)。制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報がコピージョブに係るものであるか否かを判定する(ステップS180)。
【0101】
制御部11は、選択された設定履歴情報がコピージョブに係るものであると判定した場合、ユーザによるコピーモードの選択を受け付ける(ステップS180;Yes→ステップS190)。
【0102】
制御部11は、ユーザにより選択されたコピーモードが簡易モードであるか否かを判定する(ステップS200)。ユーザにより選択されたコピーモードが簡易モードである場合、制御部11は簡易設定画面W10を表示部13に表示する(ステップS200;Yes→ステップS210)。簡易設定画面W10の表示後、ユーザによる実行指示に基づき、制御部11は簡易コピージョブを実行し、処理を終了する(ステップS220)。
【0103】
一方、ユーザにより選択されたコピーモードが簡易モードでない場合、制御部11は通常設定画面W20を表示部13に表示する(ステップS200;No→ステップS230)。通常設定画面W20の表示後、ユーザによる実行指示に基づき、制御部11は通常コピージョブを実行し、処理を終了する(ステップS240)。
【0104】
ところで、ステップS180において、ユーザにより選択された設定履歴情報がコピージョブに係るものではないと判定した場合、制御部11は、当該設定履歴情報の設定値を適用した設定画面を表示後、ユーザによる実行指示に基づき、当該設定履歴情報に対応するジョブを実行し、処理を終了する(ステップS180;No→ステップS250)。
【0105】
[2.2 動作例]
図13は、ホーム画面W40の一構成例である。ホーム画面W40は、ジョブ等選択ボタンB29と、ジョブ状況報知ボタンB23cと、表示切替ボタンB25bとを備える。
【0106】
ジョブ等選択ボタンB29は、ユーザが所望するジョブや各種処理の選択を受け付ける。ユーザは、ジョブ等選択ボタンB29に含まれる簡易コピーボタンB31を押下することにより、簡易モード下でのコピージョブを実行することができる。また、ユーザは、コピーボタンB33を押下することにより、通常モード下でのコピージョブを実行することができる。制御部11は、簡易コピーボタンB31の押下を受けて簡易設定画面W10を表示する。同様に、制御部11は、コピーボタンB33の押下を受けて通常設定画面W20を表示する。なお、設定履歴表示ボタンB17cは、第1実施形態と同様に、設定履歴表示画面の表示指示入力を受け付ける。
【0107】
ところで、
図13は、選択可能なジョブ・処理項目として、“簡易コピー”、“簡易ファクス”、“簡易スキャン”、“プリントリソース”、“設定履歴”、“共有フォルダー”、“スキャン保存”、及び“コピー”の8種のジョブ・処理項目を表示した例であるが、他のジョブ・処理項目は、表示切替ボタンB25bの押下により表示することができる。なお、
図13で例示するジョブ等選択ボタンB29の構成はあくまでも一例であって、
図13の記載事項のみに限定されるものではない。
【0108】
ジョブ状況報知ボタンB23cは、ジョブの実行状況の報知指示を受け付ける。
【0109】
図14は、
図12のステップS180において、ユーザにより選択された設定履歴情報がコピージョブに係るものであって、当該設定履歴情報に基づくコピージョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付ける場合の動作例である。
【0110】
なお、本動作例は、
図12のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、ホーム画面W40を表示する状態を“状態0”、簡易設定画面W10を表示する状態を“状態1”、設定履歴表示画面W30を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W20を表示する状態を“状態3”として説明する。
【0111】
ホーム画面W40が表示された状態0から、設定履歴表示ボタンB17cが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W30に遷移する(図中矢印0-2、状態2)。
【0112】
状態2において、ユーザによりコピージョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、当該設定履歴情報に基づくコピージョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付けるモード選択画面W50を表示する(
図12のステップS180~ステップS200の処理に対応)。
【0113】
モード選択画面W50を介して、ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W30から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。
【0114】
一方、モード選択画面W50を介して、ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W30から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→3)。
【0115】
なお、システム設定等において、簡易モード又は通常モードの何れかのモードを優先する設定が設けられている場合、
図14で例示するモード選択画面W50を表示せずとも、優先されたモードに対応する設定画面を表示する形態とすることも可能である。また、選択された設定履歴情報において、簡易設定画面W10を介してユーザが設定変更することができない設定値に変更が加えられている場合、すなわち、簡易モードでの対応が不可である設定履歴情報が選択された場合、通常モードへ優先的に遷移することも可能である。
【0116】
図14に例示するように、簡易設定画面W10と通常設定画面W20とはそれぞれの設定画面に設けられた切替指示ボタン(通常設定ボタンB21a又は簡易設定ボタンB21b)の押下により適宜切り替えることが可能である。したがって、例えば、簡易モード下において、変更不可な設定値に対して変更を加えたい場合、ユーザは、表示画面(モード)を簡易設定画面W10から通常設定画面W20へ切り替えることにより、容易且つ柔軟にコピージョブを実行することができる。
【0117】
以上のように、第2実施形態によれば、表示(選択)中の設定画面を介して選択された設定履歴情報の実行モードに応じ、当該設定歴情報に基づくジョブの実行に係る設定画面を選択することが可能であるため、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い情報処理装置を提供することができる。
【0118】
[3 第3実施形態]
第3実施形態は、簡易設定画面又は通常設定画面において設定履歴情報を選択する際に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択することが可能な形態である。
【0119】
第3実施形態に係る複合機の機能構成は、第1実施形態に係る複合機10の機能構成と同一とすることができる。したがって、第3実施形態に係る複合機の機能構成についての説明は省略し、第1実施形態に係る複合機10と同一の符号を用いて説明する。
【0120】
[3.1 処理の流れ]
第3実施形態に係る処理の流れについて
図15及び
図16を用いて説明する。
図15は、ユーザにより簡易モードが選択され、簡易設定画面W10を介した処理を説明するフローチャートである。なお、第1実施形態に係る
図5又は
図6で説明した箇所と同一な処理については同一な符号を付して説明を省略することがある。
【0121】
ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は当該簡易モードの選択を受け付ける(ステップS41)。
【0122】
制御部11は、受け付けた簡易モードに基づく簡易設定画面W10を表示部13に表示する(ステップS51)。
【0123】
簡易設定画面W10の表示後、制御部11はユーザによる設定履歴情報の選択を受け付ける。そして、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報であるか否かを判定する(ステップS260)。
【0124】
制御部11は、選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報であると判定した場合、当該設定履歴情報に係るコピージョブの実行のためのコピーモードの選択を受け付ける(ステップS260;Yes→ステップS270)。
【0125】
ユーザにより設定履歴情報に係るコピージョブの実行に簡易モードが選択された場合、制御部11は簡易設定画面W10を表示部13に表示する(ステップS280;Yes→ステップS130)。そして、制御部11は新たなコピージョブを実行して処理を終了する(ステップS100)。
【0126】
一方、選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報ではないと判定した場合、制御部11は簡易設定画面W10を表示部13に表示する(ステップS260;No→ステップS130)。そして、制御部11は新たなコピージョブを実行して処理を終了する(ステップS100)。
【0127】
また、ユーザにより設定履歴情報に係るコピージョブの実行に簡易モードが選択されなかった場合、制御部11は通常設定画面W20を表示部13に表示する(ステップS280;No→ステップS140)。そして、制御部11は新たなコピージョブを実行して処理を終了する(ステップS100)。
【0128】
図16は、ユーザにより通常モードが選択され、通常設定画面W20を介した処理を説明するフローチャートである。
【0129】
ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は当該通常モードの選択を受け付ける(ステップS43)。
【0130】
制御部11は、受け付けた通常モードに基づく通常設定画面W20を表示部13に表示する(ステップS53)。
【0131】
通常設定画面W20の表示後、制御部11はユーザによる設定歴情報の選択を受け付ける。そして、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が簡易モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報であるか否かを判定する(ステップS290)。
【0132】
制御部11は、選択された設定履歴情報が簡易モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報であると判定した場合、当該設定履歴情報に係るコピージョブの実行のためのコピーモードの選択を受け付ける(ステップS290;Yes→ステップS300)。
【0133】
ユーザにより設定履歴情報に係るコピージョブの実行に簡易モードが選択された場合、制御部11は簡易設定画面W10を表示部13に表示する(ステップS310;Yes→ステップS130)。そして、制御部11は新たなコピージョブを実行して処理を終了する(ステップS100)。
【0134】
一方、選択された設定履歴情報が簡易モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報ではないと判定した場合、制御部11は通常設定画面W20を表示部13に表示する(ステップS290;No→ステップS140)。そして、制御部11は新たなコピージョブを実行して処理を終了する(ステップS100)。
【0135】
また、ユーザにより設定履歴情報に係るコピージョブの実行に簡易モードが選択されなかった場合、制御部11は通常設定画面W20を表示部13に表示する(ステップS310;No→ステップS140)。そして、制御部11は新たなコピージョブを実行して処理を終了する(ステップS100)。
【0136】
[3.2 動作例]
図17は、ユーザにより簡易モードが選択された状態で、簡易設定画面W10を介して選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたジョブであった場合に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択する動作例である。
【0137】
本動作例は、
図15のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、簡易設定画面W10を表示する状態を“状態1”又は“状態1a”、設定履歴表示画面W30を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W20を表示する状態を“状態3”として説明する。
【0138】
簡易設定画面W10が表示された状態1から、設定履歴表示ボタンB17aが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W30に遷移する(図中矢印1-2、状態2)。
【0139】
状態2において、ユーザにより通常モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、当該設定履歴情報に基づくコピージョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付けるモード選択画面W50を表示する。
【0140】
モード選択画面W50を介して、ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W30から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1a、状態2→状態1a)。
【0141】
一方、モード選択画面W50を介して、ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W30から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→3)。
【0142】
なお、状態2において、ユーザにより簡易モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、モード選択画面W50を表示せず、設定履歴表示画面W30から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1a、状態2→状態1a)。
【0143】
図18は、ユーザにより通常モードが選択された状態で、通常設定画面W20を介して選択された設定履歴情報が簡易モード下で実行されたジョブであった場合に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択する動作例である。
【0144】
本動作例は、
図16のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、簡易設定画面W10を表示する状態を“状態1”、設定履歴表示画面W30を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W20を表示する状態を“状態3”又は“状態3a”として説明する。
【0145】
通常設定画面W20が表示された状態3から、設定履歴表示ボタンB17bが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W30に遷移する(図中矢印3-2、状態2)。
【0146】
状態2において、ユーザにより簡易モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、当該設定履歴情報に基づくコピージョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付けるモード選択画面W50を表示する。
【0147】
モード選択画面W50を介して、ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W30から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態1)。
【0148】
一方、モード選択画面W50を介して、ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W30から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3a、状態3a)。
【0149】
なお、状態2において、ユーザにより通常モード下で実行されたコピージョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、モード選択画面W50を表示せず、設定履歴表示画面W30から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3a、状態3a)。
【0150】
以上のように、第3実施形態によれば、簡易設定画面又は通常設定画面において設定履歴情報を選択する際に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択することが可能であるため、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い情報処理装置を提供することができる。
【0151】
[4 第4実施形態]
第4実施形態は、ユーザ認証が有効時において、ジョブに係る設定履歴情報を利用する場合の形態である。
【0152】
第4実施形態に係る複合機の機能構成は、第1実施形態に係る複合機10の機能構成と同一とすることができる。したがって、第4実施形態に係る複合機の機能構成についての説明は省略し、第1実施形態に係る複合機10と同一の符号を用いて説明する。
【0153】
[4.1 処理の流れ]
ユーザ認証が有効時において、ジョブに係る設定履歴情報を利用する場合の処理の流れについて、
図19のフローチャートを用いて説明する。なお、本図の説明において、第2実施形態に係る
図12のフローチャートで説明した箇所と同一の処理については、同一のステップ番号を付する。
【0154】
制御部11は、ログイン画面を表示部13に表示する(ステップS320)。例えば、制御部11は、電源投入時、待機時、スリープ状態からの復旧時等においてログイン画面を表示する。
【0155】
制御部11は、ユーザによる、ログインユーザ名、ログインパスワード等のユーザ認証に係る情報の入力を受け付け、ユーザ認証を行う。この場合、制御部11は、ユーザにより入力されたログインユーザ名及びログインパスワードの組み合わせと、予め自機に登録しているログインユーザ名及びログインパスワードの組み合わせとを照合することにより、ユーザ認証を行うことができる。なお、ユーザ認証は、別途外部に設けた認証サーバが行う形態であってもよい。この場合、ユーザ認証用のログインユーザ名及びログインパスワードは認証サーバが保持する。ところで、ユーザ認証は、ログインユーザ名とログインパスワードとの組み合わせ以外にも、例えば、識別番号、登録番号等とログインパスワードとの組み合わせ、トークン、鍵、IC(Integrated circuit)カード、スマートフォン等を用いた所有物認証、指紋認証、顔認証等の生体認証により行うことも可能である。
【0156】
ユーザ認証がO.K.であった場合、制御部11はホーム画面W40を表示部13に表示する(ステップS330;Yes→ステップS150)。
【0157】
制御部11は、ユーザから設定履歴情報の表示指示が入力されると(ステップS160)、設定履歴表示画面W30を表示部13に表示する。
【0158】
次いで、制御部11はユーザによる設定履歴情報の選択を受け付ける(ステップS170)。制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報がコピージョブに係るものであるか否かを判定する(ステップS180)。
【0159】
ユーザにより選択された設定履歴情報がコピージョブに係るものである場合、制御部11は、当該設定履歴情報が他人の実行ジョブに係るものであるか否かを判定する(ステップS180;Yes→ステップS340)。
【0160】
設定履歴情報が他人の実行ジョブに係るものである場合、制御部11は簡易設定画面W10を表示する(ステップS340;Yes→ステップS210)。簡易設定画面W10の表示後、ユーザによる実行指示に基づき、制御部11は簡易コピージョブを実行し(ステップS220)、処理を終了する。
【0161】
この場合、例えば、簡易モード下におけるコピージョブの実行頻度が高いといったジョブの実行状況、又は“他人のコピージョブは簡易モード下での実行を優先する”といった簡易モード優先等のシステム設定に応じて、選択された他人の設定履歴情報が通常モードに係るものであっても、簡易モードへ移行する形態としてもよい。なお、簡易モード下におけるコピージョブの実行頻度が高くない場合は、選択された設定履歴情報に係るコピージョブが実行されたモードと同じモードに移行すればよい。
【0162】
一方、設定履歴情報が他人の実行ジョブに係るものではない場合、制御部11は、選択された設定履歴情報はログインユーザによるものであるとして、当該設定履歴情報のモード判定を行う(ステップS340;No→ステップS350)。
【0163】
設定履歴情報が、ログインユーザの簡易モードジョブに係るものである場合、制御部11は簡易設定画面W10を表示する(ステップS360;Yes→ステップS210)。そして、制御部11は、ユーザによる指示に基づき簡易コピージョブを実行し、処理を終了する(ステップS220)。
【0164】
一方、設定履歴情報が、ログインユーザの通常モードジョブに係るものである(簡易モードジョブに係るものではない)場合、制御部11は通常設定画面W20を表示する(ステップS360;No→ステップS230)。そして、制御部11は、ユーザによる指示に基づき通常コピージョブを実行し、処理を終了する(ステップS240)。
【0165】
[4.2 動作例]
図20は、ユーザ認証画面W60の一構成例である。ユーザ認証画面W60は、ログインユーザ名入力ボックスBx11と、ログインパスワード入力ボックスBx13と、認証先入力ボックスBx15と、ジョブ状況報知ボタンB23cと、OKボタンB35と、キャンセルボタンB37とを備える。
【0166】
ログインユーザ名入力ボックスBx11は、ログインユーザ名の入力を受け付ける。ログインパスワード入力ボックスBx13は、ログインパスワードの入力を受け付ける。認証先入力ボックスBx15は、ユーザ認証に係る認証先の入力を受け付ける。OKボタンB35は、ログインユーザ名入力ボックスBx11、ログインパスワード入力ボックスBx13、認証先入力ボックスBx15に対する入力確定指示を受付ける。キャンセルボタンB37は、ユーザ認証画面W60を介したユーザ認証処理のキャンセル指示を受付ける。
【0167】
図21は、ユーザ認証が有効時において、ログインユーザ以外のユーザが実行したコピージョブに係る設定履歴情報を利用する場合の動作例である。本動作例は、
図19のステップS320~ステップS340;Yes~ステップS220で説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、ユーザ認証画面W60を表示する状態を“状態a”、ホーム画面W40を表示する状態を“状態0”、設定履歴表示画面W30を表示する状態を“状態2”、簡易設定画面W10を表示する状態を“状態1”として説明する。
【0168】
ユーザ認証画面W60が表示された状態aにおいて、ユーザ認証が成功すると、制御部11は表示画面をホーム画面W40に遷移する(図中矢印a-0、状態0)。
【0169】
ホーム画面W40が表示された状態0から、設定履歴表示ボタンB17cが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W30に遷移する(図中矢印0-2、状態2)。
【0170】
状態2において、ログインユーザにより他人のコピージョブ(通常モード)が選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W30から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態1)。この場合、例えば、簡易モード下におけるコピージョブの実行頻度が高いといったジョブの実行状況、又は“他人のコピージョブは簡易モード下での実行を優先する”といった簡易モード優先等のシステム設定に応じて、簡易モードへ移行する形態としてもよい。なお、簡易モード下におけるコピージョブの実行頻度が高くない場合は、ユーザにより選択された設定履歴情報に係るコピージョブが実行したモードと同じモードに移行すればよい。
【0171】
図22は、ユーザ認証が有効時において、ログインユーザが実行したコピージョブに係る設定履歴情報を利用する場合の動作例である。本動作例は、
図19のステップS320~ステップS340;No~ステップS240で説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、ユーザ認証画面W60を表示する状態を“状態a”、ホーム画面W40を表示する状態を“状態0”、設定履歴表示画面W30を表示する状態を“状態2”、簡易設定画面W10を表示する状態を“状態1”、通常設定画面W20を表示する状態を“状態3”として説明する。
【0172】
ユーザ認証画面W60が表示された状態aにおいて、ユーザ認証が成功すると、制御部11は表示画面をホーム画面W40に遷移する(図中矢印a-0、状態0)。
【0173】
ホーム画面W40が表示された状態0から、設定履歴表示ボタンB17cが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W30に遷移する(図中矢印0-2、状態2)。
【0174】
状態2において、ログインユーザにより自身のコピージョブ(簡易モード又は通常モード)が選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W30から簡易設定画面W10(図中矢印2-1、状態1)又は通常設定画面W20(図中矢印2-3、状態3)の何れかのジョブ実行時の表示画面に遷移する。
【0175】
以上のように、第4実施形態によれば、ユーザ認証が有効時において、ログインユーザ又は他ユーザの実行ジョブに係る設定履歴情報に基づき、該設定歴情報に基づくジョブの実行に係る設定画面が選択されるため、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い情報処理装置を提供することができる。
【0176】
本発明は上記した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0177】
また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。
【0178】
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDD等の記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0179】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD (Blu-ray(登録商標)Disk等))、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
【0180】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【符号の説明】
【0181】
10 複合機
11 制御部
13 表示部
15 操作入力部
17 通信部
19 画像形成部
21 画像読取部
23 記憶部
231 ジョブ実行プログラム
232 設定履歴情報処理プログラム
233 表示処理プログラム
234 モード判定プログラム
235 設定値記憶領域
236 設定履歴情報記憶領域
237 表示コンテンツ記憶領域
25 給紙部
27 排紙部