(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170246
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】画像通信装置及び画像通信装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20221102BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20221102BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021076253
(22)【出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】岡田 三樹也
【テーマコード(参考)】
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5C062AC42
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF00
5C062AF02
5C062AF03
5E555AA05
5E555BA12
5E555BA27
5E555BA77
5E555BB12
5E555BB27
5E555BC04
5E555BC07
5E555BC09
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5E555BE09
5E555CA12
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5E555CB12
5E555CB33
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5E555CC03
5E555DB03
5E555DB05
5E555DB20
5E555DC13
5E555EA03
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い画像通信装置等を提供する。
【解決手段】動作モードに応じて他の装置と通信を行う通信部と、前記動作モードと、前記通信部の履歴を管理する履歴管理部と、前記履歴を表示する制御を行う制御部とを備え、前記制御部は、前記履歴の表示指示を受付けた設定画面に係る第1の動作モードと、選択された前記履歴に紐づく第2の動作モードとが異なる場合、前記第1の動作モードで前記履歴に紐づく前記第2の動作モードによるジョブが実行可能な場合、前記第1の動作モードに応じた設定画面を表示する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作モードに応じて他の装置と通信を行う通信部と、
前記動作モードと、前記通信部の履歴を管理する履歴管理部と、
前記履歴を表示する制御を行う制御部とを備え、
前記制御部は、
前記履歴の表示指示を受付けた設定画面に係る第1の動作モードと、選択された前記履歴に紐づく第2の動作モードとが異なる場合、前記第1の動作モードで前記履歴に紐づくジョブが実行可能な場合、前記第1の動作モードに応じた設定画面を表示することを特徴とする画像通信装置。
【請求項2】
前記第2の動作モードは、通常設定画面を介して前記ジョブを実行する通常モードであり、前記第1の動作モードは、前記通常設定画面の表示内容を簡易化した簡易設定画面を介して前記ジョブを実行する簡易モードであることを特徴とする請求項1に記載の画像通信装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記履歴の表示指示を受付ける受付画面を表示し、選択された前記履歴が前記通常モード又は前記簡易モードの何れかで実行された前記ジョブに係るものであった場合、前記通常モード又は前記簡易モードの何れかのモードの選択を促す選択画面を表示することを特徴とする請求項2に記載の画像通信装置。
【請求項4】
前記受付画面は前記履歴の表示指示入力手段を有することを特徴とする請求項3に記載の画像通信装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記通常モード又は前記簡易モードの何れかの動作モードに係る前記設定画面を表示し、当該設定画面を介して選択された前記履歴が前記通常モード又は前記簡易モードの何れかで実行された前記ジョブに係るものであった場合、前記通常モード又は前記簡易モードの何れかのモードの選択を促す選択画面を表示することを特徴とする請求項2に記載の画像通信装置。
【請求項6】
前記設定画面は、ファクス番号の選択又は入力を受け付ける画面を含むことを特徴とする請求項2から請求項5の何れか一項に記載の画像通信装置。
【請求項7】
前記設定画面は、メールアドレスの選択又は入力を受け付ける画面を含むことを特徴とする請求項2から請求項5の何れか一項に記載の画像通信装置。
【請求項8】
前記通信部の通信方式は、ファクシミリ通信又はメール送信の何れかであることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の画像通信装置。
【請求項9】
第1の送信方法と前記第1の送信方法とは異なる第2の送信方法とを用いて他の装置と通信を行う通信部と、
送信方法と、前記通信部の履歴を管理する履歴管理部と、
前記履歴を表示する制御を行う制御部とを備え、
前記制御部は、
前記履歴の表示指示を受付けた場合、前記履歴に記録された前記第1の送信方法での宛先と前記第2の送信方法での宛先とを比較し、当該宛先が多い送信方法に応じた設定画面を表示することを特徴とする画像通信装置。
【請求項10】
動作モードに応じて他の装置と通信を行う通信工程と、
前記動作モードと、前記通信工程の履歴を管理する履歴管理工程と、
前記履歴を表示する制御工程とを備え、
前記制御工程では、
前記履歴の表示指示を受付けた設定画面に係る第1の動作モードと、選択された前記履歴に紐づく第2の動作モードとが異なる場合、前記第1の動作モードで前記履歴に紐づく前記第2の動作モードによるジョブが実行可能な場合、前記第1の動作モードに応じた設定画面を表示することを特徴とする画像通信装置の制御方法。
【請求項11】
第1の送信方法と前記第1の送信方法とは異なる第2の送信方法とを用いて他の装置と通信を行う通信工程と、
前記送信方法と、前記通信工程の履歴を管理する履歴管理工程と、
前記履歴を表示する制御を行う制御工程とを備え、
前記制御工程では、
前記履歴の表示指示を受付けた場合、前記履歴に記録された前記第1の送信方法での宛先と前記第2の送信方法での宛先とを比較し、当該宛先が多い送信方法に応じた設定画面を表示することを特徴とする画像通信装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像通信装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
複合機等の画像通信装置には、ファクス、イメージ送信等の各機能をジョブ単位で実行するものがある。
【0003】
一般的なジョブの実行は、当該ジョブの機能設定に特化した設定画面を介して行われる。近年、画像通信装置の高機能化に伴い、設定画面を介した画面操作もより複雑になりつつある。
【0004】
画像通信装置の利便性を高める上で、すべての設定が可能な設定画面(通常設定画面)の表示内容を簡易化(制限)した設定画面(簡易設定画面)を別途備える装置も知られている。
【0005】
簡易設定画面では、設定可能項目が限定されるため、高機能な処理を必要としないユーザや、通常設定画面での画面操作に不得手なユーザであっても、不必要な画面操作を行うことなく、容易にジョブを実行することができる。
【0006】
ところで、ジョブの実行の際に設定画面を介して設定した設定値を設定履歴情報として読み出し可能に記憶し、過去の設定履歴情報を再利用する試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
特許文献1に係る画像形成装置等は、設定値を設定画面を介して設定することができ、当該設定画面から読み出すことが可能となるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来、例えば、通常設定画面を介して設定して記憶した設定履歴情報を簡易設定画面を介して読み出した場合、簡易設定画面は通常設定画面に遷移する。したがって、日常的に簡易設定画面を介してジョブを実行しているユーザにとっては使い勝手が良くなかった。
【0010】
本開示の目的は、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い画像通信装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本開示に係る画像通信装置は、動作モードに応じて他の装置と通信を行う通信部と、前記動作モードと、前記通信部の履歴を管理する履歴管理部と、前記履歴を表示する制御を行う制御部とを備え、前記制御部は、前記履歴の表示指示を受付けた設定画面に係る第1の動作モードと、選択された前記履歴に紐づく第2の動作モードとが異なる場合、前記第1の動作モードで前記履歴に紐づくジョブが実行可能な場合、前記第1の動作モードに応じた設定画面を表示することを特徴としている。
【0012】
また、本開示に係る画像通信装置は、第1の送信方法と前記第1の送信方法とは異なる第2の送信方法とを用いて他の装置と通信を行う通信部と、送信方法と、前記通信部の履歴を管理する履歴管理部と、前記履歴を表示する制御を行う制御部とを備え、前記制御部は、前記履歴の表示指示を受付けた場合、前記履歴に記録された前記第1の送信方法での宛先と前記第2の送信方法での宛先とを比較し、当該宛先が多い送信方法に応じた設定画面を表示することを特徴としている。
【0013】
また、本開示に係る画像通信装置の制御方法は、動作モードに応じて他の装置と通信を行う通信工程と、動作モードと、前記通信工程の履歴を管理する履歴管理工程と、前記履歴を表示する制御工程とを備え、前記制御工程では、前記履歴の表示指示を受付けた設定画面に係る第1の動作モードと、選択された前記履歴に紐づく第2の動作モードとが異なる場合、前記第1の動作モードで前記履歴に紐づくジョブが実行可能な場合、前記第1の動作モードに応じた設定画面を表示することを特徴としている。
【0014】
また、本開示に係る画像通信装置の制御方法は、第1の送信方法と前記第1の送信方法とは異なる第2の送信方法とを用いて他の装置と通信を行う通信工程と、送信方法と、前記通信工程の履歴を管理する履歴管理工程と、前記履歴を表示する制御を行う制御工程とを備え、前記制御工程では、前記履歴の表示指示を受付けた場合、前記履歴に記録された前記第1の送信方法での宛先と前記第2の送信方法での宛先とを比較し、当該宛先が多い送信方法に応じた設定画面を表示することを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本開示によれば、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い画像通信装置等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1実施形態に係る複合機の全体構成を説明するための外観斜視図である。
【
図2】第1実施形態に係る複合機の機能構成を説明する図である。
【
図4】第1実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図5】第1実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図6】第1実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図10】第1実施形態の動作例を説明する図である。
【
図11】第1実施形態の動作例を説明する図である。
【
図12】第1実施形態の動作例を説明する図である。
【
図13】第1実施形態の動作例を説明する図である。
【
図14】第2実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図15】第2実施形態の動作例を説明する図である。
【
図16】第2実施形態の動作例を説明する図である。
【
図17】第2実施形態の動作例を説明する図である。
【
図18】第3実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図19】第3実施形態の動作例を説明する図である。
【
図20】第3実施形態の動作例を説明する図である。
【
図21】第4実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図22】第4実施形態の動作例を説明する図である。
【
図23】第4実施形態の動作例を説明する図である。
【
図24】第5実施形態に係る処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図25】第5実施形態の動作例を説明する図である。
【
図26】第5実施形態(変形例)の動作例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。本開示では、ファクス、イメージ送信、又はコピー等の各機能をジョブ単位で実行する複合機を画像通信装置の一形態として説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した説明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
【0018】
[1 第1実施形態]
第1実施形態は、ジョブの実行にあたり、当該ジョブの実行に係るすべての設定が可能な設定画面としての通常設定画面と、通常設定画面の表示内容を簡易化(制限)した設定画面としての簡易設定画面の何れかの設定画面を介してのジョブの実行が可能な複合機の形態である。なお、通常設定画面を介したジョブの実行(動作)モードを“通常モード”、簡易設定画面を介したジョブの実行(動作)モードを“簡易モード”と称して説明する。
【0019】
[1.1 機能構成]
図1は、第1実施形態に係る複合機10の全体構成を概略的に説明する外観斜視図である。
図2は、複合機10の機能構成図である。複合機10は、制御部11と、表示部13と、操作入力部15と、通信部17と、画像形成部19と、画像読取部21と、記憶部23とを備える。
【0020】
制御部11は、複合機10全体を制御する。制御部11は、例えば、1又は複数の演算装置(CPU(Central processing unit)等)により構成される。制御部11は、記憶部23に記憶された各種プログラムを読み出して実行することによりその機能を実現する。
【0021】
表示部13は、各種情報をユーザ等に対して表示する。表示部13は、例えば、LCD(Liquid crystal display)や有機EL(Electro-luminescence)ディスプレイ等により構成することができる。
【0022】
操作入力部15は、ユーザ等により情報の入力を受け付ける。操作入力部15は、ハードキー(例えば、テンキー)やボタン等で構成することができる。なお、操作入力部15は、表示部13を介しての入力が可能なタッチパネルとして構成することができる。この場合、タッチパネルの入力方式としては、例えば、抵抗膜式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった方式を採用することができる。
【0023】
通信部17は、例えば、LAN(Local area network)、WAN(Wide area network)、インターネット、電話回線、ファクス回線等のネットワーク(NW)を介して他装置との通信を行うための有線/無線の何れか又はその両方のインタフェースを備える。
【0024】
画像形成部19は、イメージデータに基づく画像を記録媒体としての用紙に形成する。画像形成部19は、給紙部25から用紙を給紙し、用紙上にイメージデータに基づく画像を形成した後、排紙部27に排紙する。画像形成部19は、例えば、電子写真方式を利用したレーザプリンタ等により構成することができる。画像形成部19は、トナー色(例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック))に対応した不図示のトナーカートリッジから供給されるトナーを用いて画像形成を行う。
【0025】
画像読取部21は、読取対象の原稿画像を走査して読み取ることにより、イメージデータを生成する。画像読取部21は、例えば、CCD(Charge coupled device)、CIS(Contact image sensor)等のイメージセンサを備えたスキャナ装置として構成することができる。画像読取部21は、原稿画像からの反射光像をイメージセンサで読み取ることで、イメージデータを生成する構成であれば、その構成に制限はない。
【0026】
記憶部23は、複合機10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部23は、例えば、RAM(Random access memory)、HDD(Hard disk drive)、SSD(Solid state drive)、ROM(Read only memory)等の記憶装置により構成することができる。
【0027】
第1実施形態において、記憶部23は、ジョブ実行プログラム231と、設定履歴情報処理プログラム232と、表示処理プログラム233と、モード判定プログラム234とを記憶し、設定値記憶領域235と、設定履歴情報記憶領域236と、表示コンテンツ記憶領域237とを確保する。
【0028】
ジョブ実行プログラム231は、ファクス、イメージ送信、又はコピー等の各機能の実行に伴う処理をジョブ単位で行うために、制御部11が読み出すプログラムである。ジョブ実行プログラム231を読み出した制御部11は、表示部13、操作入力部15、通信部17、画像形成部19、画像読取部21等のジョブの実行に関与する各部を制御することでジョブを実行する。また、ジョブ実行プログラム231を読み出した制御部11は、後述する設定履歴情報に含まれる設定値に基づき各種ジョブを実行する。
【0029】
設定履歴情報処理プログラム232は、例えば、ジョブの実行に係る設定値等の取得、設定履歴情報の生成、設定履歴情報に対する各種処理を行う際に、制御部11が読み出すプログラムである。設定履歴情報処理プログラム232を読み出した制御部11は、ジョブの実行に係る設定値を取得し、設定値記憶領域235に記憶する。また、制御部11は、取得した設定値に基づく設定履歴情報を生成し、設定履歴情報記憶領域236に記憶する。なお、設定履歴情報処理プログラム232を読み出した制御部11は、動作モード(通常モード又は簡易モード)と、通信部17の履歴をジョブ種(ファクス又はイメージ送信)として管理する履歴管理部としても機能する。
【0030】
表示処理プログラム233は、設定履歴情報を表示する表示画面、ジョブの実行に係る各種設定値の入力を受け付けるための通常設定画面、簡易設定画面等の設定画面、又は各ジョブ機能の切り替え等を受け付けるホーム画面などを表示する際に制御部11が読み出すプログラムである。表示処理プログラム233を読み出した制御部11は、表示コンテンツ記憶領域237が記憶する図示せぬフレーム情報や、コンテンツ配置情報等に基づき各画面を構成して表示部13に表示する。
【0031】
モード判定プログラム234は、ジョブの実行にあたり、表示中の設定画面を介して選択された設定履歴情報が、通常モード(通常設定画面)下で実行されたジョブに関するものか又は簡易モード(簡易設定画面)下で実行されたジョブに関するものかを識別し、実行するジョブのモードを判定する。
モード判定プログラム234を読み出した制御部11は、例えば、
(1)表示中の設定画面が簡易設定画面であり、当該簡易設定画面を介して選択された設定履歴情報が簡易設定画面を介して実行されたジョブに関するものである場合、実行するジョブのモードを“簡易モード”と判定する。
(2)表示中の設定画面が簡易設定画面であり、当該簡易設定画面を介して選択された設定履歴情報が通常設定画面を介して実行されたジョブに関するものであり、簡易モードでの実行が可能である場合、実行するジョブのモードを“簡易モード”と判定する。
(3)表示中の設定画面が通常設定画面であり、当該通常設定画面を介して選択された設定履歴情報が簡易設定画面を介して実行されたジョブに関するものである場合、実行するジョブのモードを“簡易モード”と判定する。
(4)表示中の設定画面が通常設定画面であり、当該通常設定画面を介して選択された設定履歴情報が通常設定画面を介して実行されたジョブに関するものであり、簡易モードでの実行が可能である場合、実行するジョブのモードを“簡易モード”と判定する。
なお、上記(2)又は(4)において、簡易モードに無い機能(例えば、圧縮率機能、圧縮形式機能等)が設定された設定履歴情報がユーザにより選択された場合、制御部11は、実行するジョブのモードを”通常モード”と判定することも可能である。
【0032】
設定値記憶領域235は、ジョブの実行に係る設定値を記憶する記憶領域である。設定値は、例えば、ファクス/イメージ、原稿サイズ、原稿向き、濃度、画質等の、ユーザにより設定された設定値や装置自身が保持する装置初期値等の設定値が含まれる。
【0033】
設定履歴情報記憶領域236は、設定履歴情報をデータテーブル形式等で記憶する記憶領域である。本開示に係る設定履歴情報は、例えば、ジョブ種、実行ユーザ名、実行日時、モード等のジョブの実行履歴に関する情報と、設定値記憶領域235に記憶された設定値の一部又は全部と、の組み合わせからなる情報に対し、当該情報を一義的に識別するためのジョブID等の識別子を付した履歴情報として構成することができる。当該設定履歴情報記憶領域236に記憶された設定履歴情報は、設定履歴情報に基づくジョブの実行、モード判定等の際に適宜呼び出される。
【0034】
図3は、設定履歴情報の一構成例を説明する図である。例えば、ジョブID“025”の設定履歴情報は、実行履歴に関する情報として、“ジョブ種”:ファクス、“実行ユーザ名”:Yamada、“文書名”:document03、“ページ数/セット数”:002/001、“開始日時-終了日時”:2019/12/04 10:30:50-2019/12/04 10:32:50、“モード”:通常(通常モード)を含む。また、設定履歴情報は、 “ファクス/イメージ”:ファクス、“原稿サイズ”:A4、“原稿向き”:横向き、・・・、“カードスキャン”:No等の設定値を含む。なお、
図3の設定値はあくまでも例示であって、本開示における設定値が
図3の記載事項のみに限定されるものではない。例えば、ファクスジョブやイメージ送信ジョブ等において、生成したファクスデータやイメージデータの送信先をアドレス帳、送信履歴、又は直接入力等で指定した場合、これらの宛先情報も設定値として含めることができる。
【0035】
表示コンテンツ記憶領域237は、表示画面、設定画面、又はホーム画面等の表示に用いられる不図示のフレーム情報や、コンテンツ配置情報等を記憶する記憶領域である。表示処理プログラム233を読み出した制御部11は、表示コンテンツ記憶領域237が記憶する不図示のフレーム情報や、コンテンツ配置情報等に基づき各画面を構成して表示部13に表示する。
【0036】
[1.2 処理の流れ]
次に、第1実施形態に係る処理の流れについて説明する。初めに、複合機10による全体処理として、実行したジョブに基づく設定履歴情報の生成・記憶に係る処理について
図4のフローチャートを用いて説明する。なお、以下の説明では、複合機10が実行するジョブの一形態として、ファクスジョブ又はイメージ送信ジョブを想定して説明するが、本処理は、コピージョブ等に対しても適用可能である。
【0037】
制御部11は、通常モードに係る通常設定画面又は簡易モードに係る簡易設定画面を介してジョブの実行指示入力を受け付ける(ステップS10)。
【0038】
制御部11はジョブ実行プログラム231を読み出す。制御部11は、通常設定画面又は簡易設定画面を介して受け付けた設定値に基づき、画像形成部19等の各部を制御することで、ジョブを実行する(ステップS20)。
【0039】
ジョブの実行後、制御部11は設定履歴情報処理プログラム232を読み出す。制御部11は、ジョブの実行に係る設定値を取得する。そして、制御部11は、取得した設定値に基づく設定履歴情報を生成し、設定履歴情報記憶領域236に記憶する。このとき、制御部11は生成する設定履歴情報に、当該ジョブが通常モード下で実行されたものであるか、簡易モード下で実行されたものであるかを示すモード情報(
図3参照)を付して記憶する(ステップS30)。
【0040】
次に、設定履歴情報記憶領域236に記憶した設定履歴情報を用いて新たなジョブを実行する場合の処理について
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0041】
ユーザは、ジョブの実行にあたり、通常設定画面を介した通常モードでの実行か、簡易設定画面を介した簡易モードでの実行かを選択する。この場合、ユーザは、例えば、後述するホーム画面を介して通常モード又は簡易モードの何れかを選択することも可能である。
【0042】
ユーザにより通常モード又は簡易モードの何れかが選択されると、制御部11は当該モードの選択を受け付ける(ステップS40)。
【0043】
制御部11は、表示処理プログラム233を読み出すことにより、受け付けたモードに基づく設定画面(通常設定画面又は簡易設定画面)を表示部13に表示する(ステップS50)。
【0044】
設定画面の表示後、制御部11は当該ジョブの実行が、記憶した設定履歴情報を利用するものであるか否かを判定する(ステップS60)。この場合、制御部11は、設定履歴情報の表示指示の入力をもって、記憶した設定履歴情報の利用であると判定してもよい。
【0045】
設定履歴情報の利用であると判定した場合、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を適用した設定画面を表示部13に表示する(ステップS70)。
【0046】
制御部11は、表示部13に表示した設定画面を介して新たなジョブの実行指示を受けると、当該設定履歴情報に基づくジョブを実行する(ステップS80)。
【0047】
なお、設定履歴情報の利用ではないと判定した場合(ステップS60;No)、制御部11はステップS50において表示部13に表示した設定画面を介して新たなジョブの実行指示を受けると、当該ジョブを実行する(ステップS80)。
【0048】
なお、ステップS80において実行されたジョブに関する設定値は、
図4のステップS30と同様な処理により設定履歴情報として生成・記憶することが可能である。
【0049】
次に、
図5のステップ70に係る「設定値を適用した設定画面表示」の処理について
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0050】
制御部11は、
図5のステップS50においてユーザにより選択されたモードに基づき表示した設定画面が簡易設定画面であるか否かを判定する(ステップS90)。
【0051】
表示した設定画面が簡易設定画面であると判定した場合(ステップS90;Yes)、制御部11は、選択された設定履歴情報が通常モードジョブに係る設定履歴情報であるか否かを判定する(ステップS90;Yes→ステップS110)。
【0052】
また、制御部11は、表示した設定画面が簡易設定画面ではなく、通常設定画面であると判定した場合(ステップS90;No→ステップS100)においても、選択された設定理履歴情報が通常モードジョブに係る設定履歴情報であるか否かを判定する(ステップS100→ステップS110)。
【0053】
選択された設定履歴情報が通常モードジョブに係る設定履歴情報であると判定した場合、制御部は、当該設定履歴情報に係る通常モードジョブが簡易モードで対応可能か否かを判定する(ステップS110;Yes→ステップS120)。
【0054】
通常モードジョブが簡易モードで対応可能であると判定した場合、制御部11は当該設定履歴情報の設定値を適用した簡易設定画面を表示部13に表示する(ステップS120;Yes→ステップS130)。
【0055】
一方、通常モードジョブが簡易モードで対応不可であると判定した場合、制御部11は当該設定履歴情報の設定値を適用した通常設定画面を表示部13に表示する(ステップS120;No→ステップS140)。
【0056】
制御部11は、簡易設定画面又は通常設定画面の何れかに表示された設定値に基づくジョブを実行し処理を終了する(ステップS150)。
【0057】
[1.3 動作例]
次に、第1実施形態の動作例について説明する。本開示では、表示部13の画面上に備えられたタッチパネル式の操作入力部15によって、画面に区画された各ボタン領域へのユーザによる押下を検出し、ユーザによる各入力を可能としている。
図7(a)は、ファクスジョブに係る簡易設定画面W10の一構成例である。
図7(b)は、ファクスジョブに係る通常設定画面W20の一構成例である。簡易設定画面W10は、例えば、
図5のステップS40での、後述のホーム画面を介したユーザによるモード選択処理や、通常設定画面W20を介して表示させることができる。通常設定画面W20は、例えば、簡易設定画面W10の表示と同様に、ホーム画面を介したユーザによるモード選択処理や、簡易設定画面W10を介して表示させることができる。
【0058】
簡易設定画面W10は、通常設定画面W20に比べ、ユーザにより設定可能な設定値項目が制限されており、シンプルな画面構成となっている。簡易設定画面W10は、設定値ボタンB11aと、動作制御ボタンB13aと、スタートボタンB15aと、通常設定ボタンB17aと、ジョブ状況報知ボタンB19aと、表示切替ボタンB21aと、宛先表示領域R11aとを備える。
【0059】
設定値ボタンB11aは、簡易設定画面W10を介して、ユーザによる設定可能な設定値の選択・入力を受け付ける。ユーザは、例えば、アドレス帳ボタンを押下し、表示された不図示のアドレ帳からファクス送信の宛先を設定値として設定することができる。
図7(a)は、設定可能な設定値項目として、“アドレス帳”、“送信履歴”、“直接入力”の3種の設定値項目を表示した例である。なお、他の設定値項目は、表示切替ボタンB21aの押下により表示することができる。
【0060】
動作制御ボタンB13aは、例えば、リセットボタン、プレビューボタン、設定履歴表示ボタンB23a、手動受信ボタン等を含む。例えば、リセットボタンは、設定値ボタンB11a等を介して選択・入力した設定値のリセットを受け付ける。プレビューボタンは、ファクスジョブの実行に先立ち、プレビュー画像の表示指示を受け付ける。設定履歴表示ボタンB23aは、後述する設定履歴表示画面の表示指示を受け付ける。手動受信ボタンは、ユーザによるファクスの手動受信の入力を受け付ける。
【0061】
スタートボタンB15aは、ファクスジョブの実行指示の入力を受け付ける。スタートボタンB15aが押下されると、制御部11はファクスジョブに係る処理を実行する。
【0062】
通常設定ボタンB17aは、通常設定画面W20への表示切替指示を受け付ける。
【0063】
ジョブ状況報知ボタンB19aは、ジョブの実行状況の報知指示を受け付ける。
【0064】
宛先表示領域R11aは、設定値ボタンB11aのアドレス帳、送信履歴、又は直接入力の何れかを介して選択・入力されたファクス送信の宛先を表示する表示領域である。
【0065】
図7(b)に示す通常設定画面W20は、ファクスジョブの実行に係るすべての設定が可能となるような画面構成となっている。通常設定画面W20は、設定値ボタンB11bと、動作制御ボタンB13bと、スタートボタンB15bと、ジョブ状況報知ボタンB19bと、宛先表示領域R11bとを備える。
【0066】
設定値ボタンB11bは、ユーザによる設定可能な設定値の選択・入力を受け付ける。ユーザは、例えば、濃度ボタンを押下し、濃度選択に係る、不図示の“濃い目”、“普通”、“薄目”、“自動”といった項目から所望の設定値を選択することで濃度に係る設定値を設定することができる。
図7(b)は、設定可能な設定値項目として、“濃度”、“画質”、“原稿”、“大量原稿モード”、“薄紙読み込み”、“厚紙読み込み”、“混載原稿”の7種の設定値項目が設けられた例である。ところで、設定値ボタンB11bの表面に示される各設定値は、適用された設定履歴情報の設定値が反映されて表示される(
図7(b)は、
図3のジョブID“025”の設定履歴情報に係る設定値が適用された例である)。なお、
図7(b)で例示する設定値ボタンB11bの構成はあくまでも一例であって、
図7(b)の記載事項のみに限定されるものではない。
【0067】
なお、設定値ボタンB11bは、上記設定値項目に加え、“他の機能”ボタンを備える。ユーザは“他の機能”ボタンを押下することにより、表示されている設定値項目以外の他の設定値項目を呼び出して、設定値の選択・入力を行うことができる。
【0068】
動作制御ボタンB13bは、プレビューボタン、リセットボタンに加え、例えば、“グローバルアドレス帳を検索”ボタン、“検索番号で読み出す”ボタン、“直接送信”ボタン等の拡張機能ボタンを備える。例えば、“グローバルアドレス帳を検索”ボタンを押下することで、グローバルアドレス帳からファクス送信の宛先の選択を行うことができる。
【0069】
また、動作制御ボタンB13bは、設定履歴表示ボタンB23bと、簡易設定ボタンB17bとを含む。設定履歴表示ボタンB23bは、後述する設定履歴表示画面の表示指示を受け付ける。また、簡易設定ボタンB17bは、簡易設定画面W10への表示切替指示を受け付ける。
【0070】
スタートボタンB15bは、ファクスジョブの実行指示の入力を受け付ける。スタートボタンB15bが押下されると、制御部11はファクスジョブに係る処理を実行する。
【0071】
ジョブ状況報知ボタンB19bは、ジョブの実行状況の報知指示を受け付ける。
【0072】
宛先表示領域R11bは、アドレス帳、送信履歴、又は通常設定画面W20の略中央に設けられたファクス番号入力領域R15による直接入力の何れかを介して選択・入力されたファクス宛先を表示する表示領域である。
【0073】
図8(a)は、イメージ送信ジョブに係る簡易設定画面W30の一構成例である。
図8(b)は、イメージ送信ジョブに係る通常設定画面W40の一構成例である。簡易設定画面W30は、例えば、
図5のステップS40での、後述のホーム画面を介したユーザによるモード選択処理や、通常設定画面W40を介して表示させることができる。通常設定画面W40は、例えば、簡易設定画面W30の表示と同様に、ホーム画面を介したユーザによるモード選択処理や、簡易設定画面W30を介して表示させることができる。
【0074】
簡易設定画面W30は、通常設定画面W40に比べ、ユーザにより設定可能な設定値項目が制限されており、シンプルな画面構成となっている。簡易設定画面W30は、設定値ボタンB11cと、動作制御ボタンB13cと、スタートボタンB15cと、通常設定ボタンB17cと、ジョブ状況報知ボタンB19cと、表示切替ボタンB21cと、宛先表示領域R11cとを備える。
【0075】
設定値ボタンB11cは、簡易設定画面W30を介して、ユーザによる設定可能な設定値の選択・入力を受け付ける。ユーザは、例えば、アドレス帳ボタンを押下し、表示された不図示のアドレ帳からスキャンにより生成したイメージデータの送信宛先を設定値として設定することができる。
図8(a)は、設定可能な設定値項目として、“アドレス帳”、“送信履歴”、“グローバルアドレス検索”、“本体/デバイス保存”の4種の設定値項目を表示した例である。なお、他の設定値項目は、表示切替ボタンB21cの押下により表示することができる。
【0076】
動作制御ボタンB13cは、例えば、リセットボタン、プレビューボタン、自動設定ボタン、設定履歴表示ボタンB23c等を含む。例えば、リセットボタンは、設定値ボタンB11c等を介して選択・入力した設定値のリセットを受け付ける。プレビューボタンは、イメージ送信ジョブの実行に先立ち、プレビュー画像の表示指示を受け付ける。自動設定ボタンは、システム設定において設定された装置設定の適用を受け付ける。設定履歴表示ボタンB23cは、後述する設定履歴表示画面の表示指示を受け付ける。
【0077】
スタートボタンB15cは、白黒スタートボタンと、カラースタートボタンとを含む。白黒画像での送信を所望する場合、ユーザは白黒スタートボタンを押下する。一方、カラー画像での送信を所望する場合、ユーザはカラースタートボタンを押下する。ユーザにより白黒スタートボタンまたはカラースタートボタンの何れかが押下されると、制御部11は、イメージ送信ジョブに係る処理を実行する。
【0078】
通常設定ボタンB17cは、通常設定画面W40への表示切替指示を受け付ける。
【0079】
ジョブ状況報知ボタンB19cは、ジョブの実行状況の報知指示を受け付ける。
【0080】
宛先表示領域R11cは、設定値ボタンB11cのアドレス帳、送信履歴、グローバルアドレス検索、本体/デバイス保存の何れかを介して選択・入力された、イメージデータの送信宛先を表示する表示領域である。
【0081】
次に、
図8(b)に示す通常設定画面W40は、イメージ送信ジョブの実行に係るすべての設定が可能となるような画面構成となっている。通常設定画面W40は、設定値ボタンB11dと、動作制御ボタンB13dと、スタートボタンB15dと、ジョブ状況報知ボタンB19dと、宛先表示領域R11dとを備える。
【0082】
設定値ボタンB11dは、ユーザによる設定可能な設定値の選択・入力を受け付ける。ユーザは、例えば、カラーモードボタンを押下し、カラーモード選択に係る、不図示の“フルカラー”、“白黒”、“単色カラー”、“自動(カラー/白黒)”といった項目から所望の設定値を選択することでカラーモードに係る設定値を設定することができる。
図8(b)は、設定可能な設定値項目として、“カラーモード”、“解像度”、“フォーマット”、“原稿”、“濃度”の5種の設定値項目が設けられた例である。ところで、設定値ボタンB11dの表面に示される各設定値は、選択された設定履歴情報の設定値が反映されて表示される(
図8(b)は、
図3のジョブID“023”の設定履歴情報に係る設定値が適用された例である)。なお、
図8(b)で例示する設定値ボタンB11dの構成はあくまでも一例であって、
図8(b)の記載事項のみに限定されるものではない。
【0083】
なお、設定値ボタンB11dは、上記設定値項目に加え、“他の機能”ボタンを備える。ユーザは“他の機能”ボタンを押下することにより、表示されている設定値項目以外の他の設定値項目を呼び出して、設定値の選択・入力を行うことができる。
【0084】
動作制御ボタンB13dは、プレビューボタン、リセットボタンに加え、例えば、“グローバルアドレス帳を検索”ボタン、“検索番号で呼び出す”ボタン、“プログラム呼び出し”ボタン等の拡張機能ボタンを備える。例えば、“グローバルアドレス帳を検索”ボタンを押下することで、グローバルアドレス帳からイメージデータ送信の宛先の選択を行うことができる。
【0085】
また、動作制御ボタンB13dは、設定履歴表示ボタンB23dと、簡易設定ボタンB17dとを含む。設定履歴表示ボタンB23dは、後述する設定履歴表示画面の表示指示を受け付ける。また、簡易設定ボタンB17dは、簡易設定画面W30への表示切替指示を受け付ける。
【0086】
スタートボタンB15dは、イメージ送信ジョブの実行指示の入力を受け付ける。スタートボタンB15dが押下されると、制御部11はイメージ送信ジョブに係る処理を実行する。
【0087】
ジョブ状況報知ボタンB19dは、ジョブの実行状況の報知指示を受け付ける。
【0088】
宛先表示領域R11dは、アドレス帳、送信履歴、又は直接入力の何れかを介して選択・入力されたイメージデータの送信先としての宛先を表示する表示領域である。
【0089】
図9は、設定履歴表示画面W50の一構成である。設定履歴表示画面W50は、例えば、
図7又は
図8で例示した設定履歴表示ボタンB23a~d、又は後述するホーム画面の設定履歴表示ボタン等を押下することにより、任意のタイミングで表示させることができる。
【0090】
設定履歴表示画面W50は、設定履歴表示領域R13と、全削除ボタンB25とを備える。設定履歴表示領域R13は、例えば、各ジョブに係る設定履歴情報を時系列順に並べて表示することが可能となるように構成されている。なお、設定履歴情報の表示形態については、特に制限はないが、例えば、
図9での例示のように、すべてのジョブに係る設定履歴情報を表示する、ある特定のジョブに係る設定履歴情報のみを表示する、複合機10がユーザ認証機能を備える場合、ログインユーザのジョブに係る設定履歴情報のみを表示する、同一の設定値を有する設定履歴情報のみを表示する、特定の期間内に実行されたジョブに係る設定履歴情報のみを表示する、特定のジョブ実行ユーザに係る設定履歴情報のみを表示する、といった表示形態を採用することも可能である。
【0091】
図9は、上位から下位にかけて、通常ファクス、簡易ファクス、通常イメージ送信、簡易イメージ送信、及び簡易コピーの5つのジョブに係る設定履歴情報を時系列順に表示した例である。なお、
図9の上位3種の設定履歴情報は、
図3で例示したジョブID“025”~“023”に係る設定履歴情報に対応する情報として表示した例である。
【0092】
ここで、設定履歴表示領域R13における各表示領域(ファクスジョブに係る箇所)には、特定のモード下におけるジョブ種(例えば、通常モード下におけるファクスジョブ:通常ファクス)と、ジョブの開始日時と、設定値の一部が表示される。
図9は、表示する設定値項目として、“濃度”と、“画質”と、“原稿”との3種の設定値項目を表示した例であるが、表示する設定値項目は適宜選択可能である。
【0093】
なお、設定履歴表示領域R13に表示される各設定履歴情報は、ユーザによる選択が可能となるように構成されている。ユーザは所望の設定履歴情報を選択することで、当該設定履歴情報に基づくジョブ又はこれに類似するジョブを容易に実行させることができる。例えば、図中点線枠で囲んだ簡易コピーに係る設定履歴情報(ジョブID“024”に対応)が選択されると、
図7(a)で例示した簡易設定画面W10に画面を遷移させることができる。この場合、選択した設定履歴情報の把握が容易となるように選択された設定履歴情報を暗転表示してもよい。
【0094】
全削除ボタンB25は、設定履歴表示領域R13からの設定履歴情報の削除指示を受付ける。ユーザにより全削除ボタンB25が押下されると、制御部11は、設定履歴表示領域R13における設定履歴情報の表示を取止める。
【0095】
次に、
図10は、
図5のステップS40において、ユーザによりファクスジョブに係る簡易モードが選択された状態で、簡易設定画面W10を介して選択された設定履歴情報が通常モード(通常設定画面W20)下で実行されたジョブに関するものである場合の動作例である。
【0096】
なお、本動作例は、
図5及び
図6のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、簡易設定画面W10を表示する状態を“状態1”、設定履歴表示画面W50を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W20を表示する状態を“状態3”として説明する。
【0097】
簡易設定画面W10が表示された状態1から、設定履歴表示ボタンB23aが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印1-2、状態1→状態2)。
【0098】
状態2において、ユーザによりファクスジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたファクスジョブであるか否かを判定する(
図6のステップS110の処理に対応)。この場合、制御部11は、選択された設定履歴情報に含まれる“モード”項目を参照することにより、当該設定履歴情報が、通常モード下で実行されたファクスジョブであるか否かを判定することができる。
【0099】
制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたファクスジョブであると判定した場合、更に、当該ファクスジョブが簡易モードで対応可能か否かを判定する(
図6のステップS110;Yes→ステップS120の処理に対応)。この場合、制御部11は、設定履歴情報の設定値を参照し、簡易設定画面W10を介してユーザが設定変更することができない設定値を確認する(例えば、大量原稿機能、薄紙・厚紙読み込み機能等)。制御部11は、これらの設定値に変更が加えられていない場合を、簡易モードでの対応が可能であると判定することができる。
【0100】
ファクスジョブが簡易モードで対応可能であると判定した場合、制御部11は、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。ところで、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が簡易モード下で実行されたファクスジョブであると判定した場合にも、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。
【0101】
状態2から状態1への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を簡易設定画面W10に適用した状態で表示部13に表示する。
【0102】
一方、簡易設定画面W10を介してユーザが設定変更することができない設定値に変更が加えられていた場合、制御部11は、簡易モードでの対応は不可であると判定する。そして、制御部11は、設定履歴表示画面W50から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→状態3)。
【0103】
状態2から状態3への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を通常設定画面W20に適用した状態で表示部13に表示する。
【0104】
なお、
図10に例示するように、簡易設定画面W10と通常設定画面W20とはそれぞれの設定画面に設けられた表示切替指示ボタン(通常設定ボタンB17a又は簡易設定ボタンB17b)の押下により適宜切り替えることが可能である。したがって、例えば、簡易モード下において、変更不可な設定値に対して変更を加えたい場合、ユーザは、表示画面(モード)を簡易設定画面W10から通常設定画面W20へ切り替えることにより、容易且つ柔軟にファクスジョブを実行することができる。
【0105】
図11は、
図5のステップS40において、ユーザにより通常モードが選択された状態で、通常設定画面W20を介して選択された設定履歴情報が通常モード(通常設定画面W20)下で実行されたジョブに関するものである場合の動作例である。
【0106】
通常設定画面W20が表示された状態3から、設定履歴表示ボタンB23bが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印3-2、状態3→状態2)。
【0107】
状態2において、ユーザによりファクスジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、選択された設定履歴情報は、通常モード下で実行されたファクスジョブであるか否かを判定する(
図6のステップS110の処理に対応)。この場合、制御部11は、選択された設定履歴情報に含まれる“モード”項目を参照することにより、当該設定履歴情報が、通常モード下で実行されたファクスジョブであるか否かを判定することができる。
【0108】
制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたファクスジョブであると判定した場合、更に、当該ファクスジョブが簡易モードで対応可能か否かを判定する(
図6のステップS110;Yes→ステップS120の処理に対応)。この場合、制御部11は、設定履歴情報の設定値を参照し、簡易設定画面W10を介してユーザが設定変更することができない設定値を確認する(例えば、大量原稿機能、薄紙・厚紙読み込み機能等)。制御部11は、これらの設定値に変更が加えられていない場合を、簡易モードでの対応が可能であると判定する。そして、制御部11は、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。なお、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が簡易モードで実行されたファクスジョブであると判定した場合、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。
【0109】
状態2から状態1への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を簡易設定画面W10に適用した状態で表示部13に表示する。
【0110】
ところで、簡易設定画面W10を介してユーザが設定変更することができない設定値に変更が加えられていた場合、制御部11は、簡易モードでの対応は不可であると判定する。そして、制御部11は、設定履歴表示画面W50から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→状態3)。
【0111】
状態2から状態3への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を通常設定画面W20に適用した状態で表示部13に表示する。
【0112】
なお、
図11に例示するように、簡易設定画面W10と通常設定画面W20とはそれぞれの設定画面に設けられた表示切替指示ボタン(通常設定ボタンB17a及び簡易設定ボタン17b)の押下により適宜切り替えることが可能である。したがって、例えば、簡易モード下において、変更不可な設定値に対して変更を加えたい場合、ユーザは表示画面(モード)を簡易設定画面W10(状態1)から通常設定画面W20(状態3)へ切り替えることにより、容易且つ柔軟にファクスジョブを実行することができる。
【0113】
図12は、
図5のステップS40において、ユーザによりイメージ送信ジョブに係る簡易モードが選択された状態で、簡易設定画面W30を介して選択された設定履歴情報が通常モード(通常設定画面W40)下で実行されたジョブに関するものである場合の動作例である。
【0114】
なお、本動作例は、
図5及び
図6のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、簡易設定画面W30を表示する状態を“状態1”、設定履歴表示画面W50を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W40を表示する状態を“状態3”として説明する。
【0115】
簡易設定画面W30が表示された状態1から、設定履歴表示ボタンB23cが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印1-2、状態1→状態2)。
【0116】
状態2において、ユーザによりイメージ送信ジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたイメージ送信ジョブであるか否かを判定する(
図6のステップS110の処理に対応)。この場合、制御部11は、選択された設定履歴情報に含まれる“モード”項目を参照することにより、当該設定履歴情報が、通常モード下で実行されたイメージ送信ジョブであるか否かを判定することができる。
【0117】
制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたイメージ送信ジョブであると判定した場合、更に、当該イメージ送信ジョブが簡易モードで対応可能か否かを判定する(
図6のステップS110;Yes→ステップS120の処理に対応)。この場合、制御部11は、設定履歴情報の設定値を参照し、簡易設定画面W30を介してユーザが設定変更することができない設定値を確認する(例えば、圧縮率機能、圧縮形式機能等)。制御部11は、これらの設定値に変更が加えられていない場合を、簡易モードでの対応が可能であると判定することができる。
【0118】
イメージ送信ジョブが簡易モードで対応可能であると判定した場合、制御部11は、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W30へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。ところで、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が簡易モード下で実行されたイメージ送信ジョブであると判定した場合にも、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W30へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。
【0119】
状態2から状態1への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を簡易設定画面W30に適用した状態で表示部13に表示する。
【0120】
一方、簡易設定画面W30を介してユーザが設定変更することができない設定値に変更が加えられていた場合、制御部11は、簡易モードでの対応は不可であると判定する。そして、制御部11は、設定履歴表示画面W50から通常設定画面W40へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→状態3)。
【0121】
状態2から状態3への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を通常設定画面W40に適用した状態で表示部13に表示する。
【0122】
なお、
図12に例示するように、簡易設定画面W30と通常設定画面W40とはそれぞれの設定画面に設けられた表示切替指示ボタン(通常設定ボタンB17c又は簡易設定ボタンB17d)の押下により適宜切り替えることが可能である。したがって、例えば、簡易モード下において、変更不可な設定値に対して変更を加えたい場合、ユーザは、表示画面(モード)を簡易設定画面W30から通常設定画面W40へ切り替えることにより、容易且つ柔軟にイメージ送信ジョブを実行することができる。
【0123】
図13は、
図5のステップS40において、ユーザにより通常モードが選択された状態で、通常設定画面W40を介して選択された設定履歴情報が通常モード(通常設定画面W40)下で実行されたジョブに関するものである場合の動作例である。
【0124】
通常設定画面W40が表示された状態3から、設定履歴表示ボタンB23dが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印3-2、状態3→状態2)。
【0125】
状態2において、ユーザによりイメージ送信ジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、選択された設定履歴情報は、通常モード下で実行されたイメージ送信ジョブであるか否かを判定する(
図6のステップS110の処理に対応)。この場合、制御部11は、選択された設定履歴情報に含まれる“モード”項目を参照することにより、当該設定履歴情報が、通常モード下で実行されたイメージ送信ジョブであるか否かを判定することができる。
【0126】
制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が通常モード下で実行されたイメージ送信ジョブであると判定した場合、更に、当該イメージ送信ジョブが簡易モードで対応可能か否かを判定する(
図6のステップS100;Yes→ステップS110の処理に対応)。この場合、制御部11は、設定履歴情報の設定値を参照し、簡易設定画面W30を介してユーザが設定変更することができない設定値を確認する(例えば、圧縮率機能、圧縮形式機能等)。制御部11は、これらの設定値に変更が加えられていない場合を、簡易モードでの対応が可能であると判定する。そして、制御部11は、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W30へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。なお、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が簡易モードで実行されたイメージ送信ジョブであると判定した場合、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W30へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。
【0127】
状態2から状態1への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を簡易設定画面W30に適用した状態で表示部13に表示する。
【0128】
ところで、簡易設定画面W30を介してユーザが設定変更することができない設定値に変更が加えられていた場合、制御部11は、簡易モードでの対応は不可であると判定する。そして、制御部11は、設定履歴表示画面W50から通常設定画面W40へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→状態3)。
【0129】
状態2から状態3への表示画面の遷移に伴い、制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報の設定値を通常設定画面W40に適用した状態で表示部13に表示する。
【0130】
なお、
図13に例示するように、簡易設定画面W30と通常設定画面W40とはそれぞれの設定画面に設けられた表示切替指示ボタン(通常設定ボタンB17c及び簡易設定ボタン17d)の押下により適宜切り替えることが可能である。したがって、例えば、簡易モード下において、変更不可な設定値に対して変更を加えたい場合、ユーザは表示画面(モード)を簡易設定画面W10(状態1)から通常設定画面W20(状態3)へ切り替えることにより、容易且つ柔軟にイメージ送信ジョブを実行することができる。
【0131】
以上のように、第1実施形態によれば、履歴の表示指示を受付けた設定画面に係る第1の動作モードと、選択された履歴に紐づく第2の動作モードとが異なる場合、第1の動作モードで履歴に紐づく第2の動作モードによるジョブが実行可能な場合、第1の動作モードに応じた設定画面を表示することができるため、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い画像通信装置を提供することができる。
【0132】
[2 第2実施形態]
第2実施形態は、受付画面としてのホーム画面を介して設定履歴情報を選択する際に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易設定画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択することが可能な形態である。
【0133】
第2実施形態に係る複合機の機能構成は、第1実施形態に係る複合機10の機能構成と同一とすることができる。したがって、第2実施形態に係る複合機の機能構成についての説明は省略し、第1実施形態に係る複合機10と同一の符号を用いて説明する。
【0134】
[2.1 処理の流れ]
第2実施形態に係る処理の流れについて
図14のフローチャートを用いて説明する。なお、第2実施形態は、ホーム画面を介してファクスジョブやイメージ送信に係る処理が開始される。ホーム画面は、例えば、電源投入時、待機時、スリープ状態からの復旧時等において表示部13に表示され、ユーザによる操作入力を受け付ける基本画面として機能する。なお、以下の説明では、複合機10が実行するジョブの一形態としてファクスジョブ又はイメージ送信ジョブである送信ジョブを想定して説明するが、本処理は、送信ジョブ以外にも、コピージョブ等に対しても適用可能である。
【0135】
制御部11は、例えば、電源投入時、待機時、スリープ状態からの復旧時等において、表示処理プログラム233を読み出すことにより、表示部13にホーム画面を表示する(ステップS160)。
【0136】
制御部11は、ユーザから設定歴情報の表示指示が入力されると(ステップS170)、設定履歴表示画面を表示部13に表示する。
【0137】
次いで、制御部11はユーザによる設定履歴情報の選択を受け付ける(ステップS180)。制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が送信ジョブに係るものであるか否かを判定する(ステップS190)。
【0138】
制御部11は、選択された設定履歴情報が送信ジョブに係るものであると判定した場合、ユーザによる送信モードの選択を受け付ける(ステップS190;Yes→ステップS200)。
【0139】
制御部11は、ユーザにより選択された送信モードが簡易モードであるか否かを判定する(ステップS220)。ユーザにより選択された送信モードが簡易モードである場合、制御部11は簡易設定画面を表示部13に表示する(ステップ220;Yes→ステップS230)。簡易設定画面の表示後、ユーザによる実行指示に基づき、制御部11は簡易モードジョブを実行し、処理を終了する(ステップS240)。
【0140】
一方、ユーザにより選択された送信モードが簡易モードでない場合、制御部11は通常設定画面を表示部13に表示する(ステップS220;No→ステップS250)。通常設定画面の表示後、ユーザによる実行指示に基づき、制御部11は通常モードジョブを実行し、処理を終了する(ステップS260)。
【0141】
ところで、ステップS190において、ユーザにより選択された設定履歴情報が送信ジョブに係るものではないと判定した場合、制御部11は、当該設定履歴情報に対応するジョブを実行し、処理を終了する(ステップS190;No→ステップS210)。
【0142】
[2.2 動作例]
図15は、ホーム画面W60の一構成例である。ホーム画面W60は、ジョブ等選択ボタンB27と、ジョブ状況報知ボタンB19eと、表示切替ボタンB21eとを備える。
【0143】
ジョブ等選択ボタンB27は、ユーザが所望するジョブや各種処理の選択を受け付ける。例えば、ユーザは、ジョブ等選択ボタンB27に含まれる簡易ファクスボタンB29を押下することにより、簡易モード下でのファクスジョブを実行することができる。また、ユーザは、ファクスボタンB31を押下することにより、通常モード下でのファクスジョブを実行することができる。制御部11は、簡易ファクスボタンB29の押下を受けて簡易設定画面W10を表示する。同様に、制御部11は、ファクスボタンB31の押下を受けて通常設定画面W20を表示する。なお、設定履歴表示ボタンB23eは、第1実施形態と同様に、設定履歴表示画面の表示指示入力を受け付ける。
【0144】
ところで、
図15は、選択可能なジョブ・処理項目として、“簡易コピー”、“簡易ファクス”、“簡易スキャン”、“プリントリソース”、“設定履歴”、“共有フォルダー”、“スキャン保存”、及び“ファクス”の8種のジョブ・処理項目を表示した例であるが、他のジョブ・処理項目は、表示切替ボタンB21eの押下により表示することができる。なお、
図15で例示すジョブ等選択ボタンB27の構成はあくまでも一例であって、
図15の記載事項のみに限定されるものではない。
【0145】
ジョブ状況報知ボタンB19eは、ジョブの実行状況の報知指示を受け付ける。
【0146】
図16は、
図14のステップS190において、ユーザにより選択された設定履歴情報が送信ジョブであるファクスジョブに係るものであって、当該設定履歴情報に基づくファクスジョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付ける場合の動作例である。
【0147】
なお、本動作例は、
図14のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、ホーム画面W60を表示する状態を“状態0”、簡易設定画面W10を表示する状態を“状態1”、設定履歴表示画面W50を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W20を表示する状態を“状態3”として説明する。
【0148】
ホーム画面W60が表示された状態0から、設定履歴表示ボタンB23eが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印0-2、状態0→状態2)。
【0149】
状態2において、ユーザによりファクスジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、当該設定履歴情報に基づくファクスジョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付けるモード選択画面W70を表示する(
図14のステップS190~ステップS220の処理に対応)。
【0150】
モード選択画面W70を介して、ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。なお、ユーザにより選択された設定履歴情報が、通常モード下で実行されたファクスジョブであった場合、簡易モードでの対応が可能である場合に、簡易設定画面W10への遷移が可能となるよう構成することも可能である。
【0151】
一方、モード選択画面W70を介して、ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→状態3)。
【0152】
なお、システム設定等において、簡易モード又は通常モードの何れかのモードを優先する設定が設けられている場合、
図16で例示するモード選択画面W70を表示せずとも、優先されたモードに対応する設定画面を表示する形態とすることも可能である。また、選択された設定履歴情報において、簡易設定画面W10を介してユーザが設定変更することができない設定値に変更が加えられている場合、すなわち、簡易モードでの対応が不可である設定履歴情報が選択された場合、通常モードへ優先的に遷移することも可能である。
【0153】
なお、
図16に例示するように、簡易設定画面W10と通常設定画面W20とはそれぞれの設定画面に設けられた切替指示ボタン(通常設定ボタンB17a又は簡易設定ボタンB17b)の押下により適宜切り替えることが可能である。したがって、例えば、簡易モード下において、変更不可な設定値に対して変更を加えたい場合、ユーザは、表示画面(モード)を簡易設定画面W10から通常設定画面W20へ切り替えることにより、容易且つ柔軟にファクスジョブを実行することができる。
図17は、
図14のステップS190において、ユーザにより選択された設定履歴情報が送信ジョブであるイメージ送信ジョブに係るものであって、当該設定履歴情報に基づくイメージ送信ジョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付ける場合の動作例である。
【0154】
なお、本動作例は、
図14のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、ホーム画面W60を表示する状態を“状態0”、簡易設定画面W30を表示する状態を“状態1”、設定履歴表示画面W50を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W40を表示する状態を“状態3”として説明する。
【0155】
ホーム画面W60が表示された状態0から、設定履歴表示ボタンB23eが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印0-2、状態2、状態0→状態2)。
【0156】
状態2において、ユーザによりイメージ送信ジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、当該設定履歴情報に基づくイメージ送信ジョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付けるモード選択画面W70を表示する(
図14のステップS190~ステップS220の処理に対応)。
【0157】
モード選択画面W70を介して、ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W30へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。なお、ユーザにより選択された設定履歴情報が、通常モード下で実行されたイメージ送信ジョブであった場合、簡易モードでの対応が可能である場合に、簡易設定画面W10への遷移が可能なるよう構成することも可能である。
【0158】
一方、モード選択画面W70を介して、ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から通常設定画面W40へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→状態3)。
【0159】
なお、システム設定等において、簡易モード又は通常モードの何れかのモードを優先する設定が設けられている場合、
図17で例示するモード選択画面W70を表示せずとも、優先されたモードに対応する設定画面を表示する形態とすることも可能である。また、選択された設定履歴情報において、簡易設定画面W30を介してユーザが設定変更することができない設定値に変更が加えられている場合、すなわち、簡易モードでの対応が不可である設定履歴情報が選択された場合、通常モードへ優先的に遷移することも可能である。
【0160】
なお、
図17に例示するように、簡易設定画面W30と通常設定画面W40とはそれぞれの設定画面に設けられた切替指示ボタン(通常設定ボタンB17c又は簡易設定ボタンB17d)の押下により適宜切り替えることが可能である。したがって、例えば、簡易モード下において、変更不可な設定値に対して変更を加えたい場合、ユーザは、表示画面(モード)を簡易設定画面W30から通常設定画面W40へ切り替えることにより、容易且つ柔軟にイメージ送信ジョブを実行することができる。
【0161】
以上のように、第2実施形態によれば、受付画面としてのホーム画面を介して設定履歴情報を選択する際に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易設定画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択することが可能であるため、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い画像通信装置を提供することができる。
【0162】
[3 第3実施形態]
第3実施形態は、簡易設定画面を介して設定履歴情報を選択する際に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易設定画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択することが可能な形態である。
【0163】
第3実施形態に係る複合機の機能構成は、第1実施形態に係る複合機10の機能構成と同一とすることができる。したがって、第3実施形態に係る複合機の機能構成についての説明は省略し、第1実施形態に係る複合機10と同一の符号を用いて説明する。
【0164】
[3.1 処理の流れ]
第3実施形態に係る処理の流れについて
図18を用いて説明する。
図18は、ユーザにより送信ジョブに係る簡易モードが選択され、簡易設定画面を介した処理を説明するフローチャートである。
【0165】
ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は当該簡易モードの選択を受け付ける(ステップS270)。
【0166】
制御部11は、受け付けた簡易モードに基づく簡易設定画面を表示部13に表示する(ステップS280)。
【0167】
簡易設定画面の表示後、制御部11はユーザによる設定履歴情報の選択を受け付ける(ステップS290)。
【0168】
次いで、制御部11は、選択された設定履歴情報に係る送信ジョブの実行のための送信モードの選択を受け付ける(ステップS290;Yes→ステップS300)。
【0169】
ユーザにより設定履歴情報に係る送信ジョブの実行に簡易モードが選択された場合、制御部11は簡易設定画面を表示部13に表示する(ステップS310;Yes→ステップS320)。そして、制御部11は新たな送信ジョブを実行して処理を終了する(ステップS330)。
【0170】
一方、ユーザにより設定履歴情報に係る送信ジョブの実行に簡易モードが選択されなかった場合、制御部11は通常設定画面を表示部13に表示する(ステップS310;No→ステップS340)。そして、制御部11は新たな送信ジョブを実行して処理を終了する(ステップS330)。
【0171】
[3.2 動作例]
図19は、ユーザによりファクスジョブに係る簡易モードが選択された状態で、簡易設定画面W10を介して選択された設定履歴情報が通常モード又は簡易モードの何れかで実行されたジョブであった場合に、通常設定画面W20を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易設定画面W10を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択する動作例である。
【0172】
本動作例は、
図18のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、簡易設定画面W10を表示する状態を“状態1”又は“状態1a”、設定履歴表示画面W50を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W20を表示する状態を“状態3”として説明する。
【0173】
簡易設定画面W10が表示された状態1から、設定履歴表示ボタンB23aが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印1-2、状態1→状態2)。
【0174】
状態2において、ユーザにより通常モード又は簡易モードの何れかで実行されたファクスジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、当該設定履歴情報に基づくファクスジョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付けるモード選択画面W70を表示する。
【0175】
モード選択画面W70を介して、ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1a、状態2→状態1a)。なお、ユーザにより選択された設定履歴情報が、通常モード下で実行されたファクスジョブであった場合、簡易モードでの対応が可能である場合に、簡易設定画面W10への遷移が可能となるよう構成することも可能である。
【0176】
一方、モード選択画面W70を介して、ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→状態3)。
【0177】
なお、状態2において、ユーザにより簡易モード下で実行されたファクスジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、モード選択画面W70を表示せず、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1a、状態2→状態1a)。
【0178】
図20は、ユーザによりイメージ送信に係る簡易モードが選択された状態で、簡易設定画面W30を介して選択された設定履歴情報が通常モード又は簡易モードの何れかで実行されたジョブであった場合に、通常設定画面W40を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易設定画面W30を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択する動作例である。
【0179】
本動作例は、
図18のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、簡易設定画面W30を表示する状態を“状態1”又は“状態1a”、設定履歴表示画面W50を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W40を表示する状態を“状態3”として説明する。
【0180】
簡易設定画面W30が表示された状態1から、設定履歴表示ボタンB23cが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印1-2、状態1→状態2)。
【0181】
状態2において、ユーザにより通常モード又は簡易モードの何れかで実行されたイメージ送信ジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、当該設定履歴情報に基づくイメージ送信ジョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付けるモード選択画面W70を表示する。
【0182】
モード選択画面W70を介して、ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W30へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1a、状態2→状態1a)。なお、ユーザにより選択された設定履歴情報が、通常モード下で実行されたイメージ送信ジョブであった場合、簡易モードでの対応が可能である場合に、簡易設定画面W30への遷移が可能となるよう構成することも可能である。
【0183】
一方、モード選択画面W70を介して、ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から通常設定画面W40へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3、状態2→状態3)。
【0184】
なお、状態2において、ユーザにより簡易モード下で実行されたイメージ送信ジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、モード選択画面W70を表示せず、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W30へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1a、状態2→状態1a)。
【0185】
以上のように、第3実施形態によれば、簡易設定画面において設定履歴情報を選択する際に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易設定画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択することが可能であるため、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い画像通信装置を提供することができる。
【0186】
[4 第4実施形態]
第4実施形態は、通常設定画面を介して設定履歴情報を選択する際に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易設定画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択することが可能な形態である。
【0187】
第4実施形態に係る複合機の機能構成は、第1実施形態に係る複合機10の機能構成と同一とすることができる。したがって、第4実施形態に係る複合機の機能構成についての説明は省略し、第1実施形態に係る複合機10と同一の符号を用いて説明する。
【0188】
[4.1 処理の流れ]
第4実施形態に係る処理の流れについて
図21を用いて説明する。
図21は、ユーザにより送信ジョブに係る通常モードが選択され、通常設定画面を介した処理を説明するフローチャートである。なお、第4実施形態に係る処理は、一部の処理を除き、第3実施形態に係る
図18で説明したステップS290以降の処理と同一とすることができる。したがって、同一の箇所には同一の符号を付するものとする。
【0189】
ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は当該通常モードの選択を受け付ける(ステップS350)。
【0190】
制御部11は、受け付けた通常モードに基づく通常設定画面を表示部13に表示する(ステップS360)。
【0191】
通常設定画面の表示後、制御部11はユーザによる設定履歴情報の選択を受け付ける(ステップS290)。
【0192】
次いで、制御部11は、選択された設定履歴情報に係る送信ジョブの実行のための送信モードの選択を受け付ける(ステップS300)。
【0193】
ユーザにより設定履歴情報に係る送信ジョブの実行に簡易モードが選択された場合、制御部11は簡易設定画面を表示部13に表示する(ステップS310;Yes→ステップS320)。そして、制御部11は新たな送信ジョブを実行して処理を終了する(ステップS330)。
【0194】
一方、ユーザにより設定履歴情報に係る送信ジョブの実行に簡易モードが選択されなかった場合、制御部11は通常設定画面を表示部13に表示する(ステップS310;No→ステップS340)。そして、制御部11は新たな送信ジョブを実行して処理を終了する(ステップS330)。
【0195】
[4.2 動作例]
図22は、ユーザによりファクスジョブに係る通常モードが選択された状態で、通常設定画面W20を介して選択された設定履歴情報が通常モード又は簡易モードの何れかで実行されたジョブであった場合に、通常設定画面W20を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易設定画面W10を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択する動作例である。
【0196】
本動作例は、
図21のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、簡易設定画面W10を表示する状態を“状態1”、設定履歴表示画面W50を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W20を表示する状態を“状態3” 又は“状態3a”として説明する。
【0197】
通常設定画面W20が表示された状態3から、設定履歴表示ボタンB23bが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印3-2、状態3→状態2)。
【0198】
状態2において、ユーザにより通常モード又は簡易モードの何れかで実行されたファクスジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、当該設定履歴情報に基づくファクスジョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付けるモード選択画面W70を表示する。
【0199】
モード選択画面W70を介して、ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。なお、ユーザにより選択された設定履歴情報が、通常モード下で実行されたファクスジョブであった場合、簡易モードでの対応が可能である場合に、簡易設定画面W10への遷移が可能となるよう構成することも可能である。
【0200】
一方、モード選択画面W70を介して、ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から通常設定画面W20へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3a、状態2→状態3a)。
【0201】
なお、状態2において、ユーザにより簡易モード下で実行されたファクスジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、モード選択画面W70を表示せず、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W10へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。
【0202】
図23は、ユーザによりイメージ送信に係る通常モードが選択された状態で、通常設定画面W40を介して選択された設定履歴情報が通常モード又は簡易モードの何れかで実行されたジョブであった場合に、通常設定画面W40を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易設定画面W30を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択する動作例である。
【0203】
本動作例は、
図21のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、簡易設定画面W30を表示する状態を“状態1”、設定履歴表示画面W50を表示する状態を“状態2”、通常設定画面W40を表示する状態を“状態3” 又は“状態3a”として説明する。
【0204】
通常設定画面W40が表示された状態3から、設定履歴表示ボタンB23dが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印3-2、状態3→状態2)。
【0205】
状態2において、ユーザにより通常モード又は簡易モードの何れかで実行されたイメージ送信ジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、当該設定履歴情報に基づくイメージ送信ジョブを通常モード下で実行するか、簡易モード下で実行するかのモード選択を受け付けるモード選択画面W70を表示する。
【0206】
モード選択画面W70を介して、ユーザにより簡易モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W30へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。なお、ユーザにより選択された設定履歴情報が、通常モード下で実行されたイメージ送信ジョブであった場合、簡易モードでの対応が可能である場合に、簡易設定画面W10への遷移が可能となるよう構成することも可能である。
【0207】
一方、モード選択画面W70を介して、ユーザにより通常モードが選択されると、制御部11は、設定履歴表示画面W50から通常設定画面W40へ表示画面を遷移する(図中矢印2-3a、状態2→状態3a)。
【0208】
なお、状態2において、ユーザにより簡易モード下で実行されたイメージ送信ジョブに係る設定履歴情報が選択されると、制御部11は、モード選択画面W70を表示せず、設定履歴表示画面W50から簡易設定画面W30へ表示画面を遷移する(図中矢印2-1、状態2→状態1)。
【0209】
以上のように、第4実施形態によれば、通常設定画面において設定履歴情報を選択する際に、通常設定画面を介した通常モードでのジョブの実行か、簡易設定画面を介した簡易モードでのジョブの実行かを選択することが可能であるため、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い画像通信装置を提供することができる。
【0210】
[5 第5実施形態]
第5実施形態は、同報送信(異なる送信方法(例えば、ファクス、イメージ送信、インターネットファクス、共有フォルダーへの保存等)の宛先に同時に送信する機能)に係る設定履歴情報を利用する場合において、設定履歴情報に記憶されている宛先数に応じて設定履歴情報に記憶されている宛先数の最も多い送信方法の設定画面に表示画面を遷移する形態である。なお、第5実施形態の説明においては、第1の送信方法としてファクスジョブ、第2の送信方法としてイメージ送信(E-mail送信)ジョブを一例として説明する。
【0211】
第5実施形態に係る複合機の機能構成は、第1実施形態に係る複合機10の機能構成と同一とすることができる。したがって、第5実施形態に係る複合機の機能構成についての説明は省略し、第1実施形態に係る複合機10と同一の符号を用いて説明する。
【0212】
[5.1 処理の流れ]
第5実施形態に係る処理の流れについて
図24を用いて説明する。制御部11は、ホーム画面を表示部13に表示する(ステップS370)。制御部11は、ユーザから設定履歴表示画面の表示指示が入力されると(ステップS380)、設定履歴表示画面を表示部13に表示する。
【0213】
次いで、制御部11はユーザにより設定履歴情報の選択を受け付ける(ステップS390)。制御部11は、ユーザにより選択された設定履歴情報が同報送信ジョブに係るものであるか否かを判定する(ステップS400)。選択された設定履歴情報が同報送信ジョブに係るものである場合、制御部11は同報送信に係る第1の送信方法としてのファクス及び第2の送信方法としてのイメージ送信(E-mail送信)に係る宛先数を確認し比較する(ステップS400;Yes→ステップS410)。
【0214】
宛先数を比較した結果、ファクスに係る宛先数が多いと判定した場合、制御部11はファクス設定画面を表示する(ステップS420;Yes→ステップS430)。そして、制御部11はファクスジョブを実行し(ステップS440)、処理を終了する。
【0215】
一方、宛先数を比較した結果、E-mail送信に係る宛先数が多いと判定した場合、制御部11はE-mail設定画面を表示する(ステップS420;No→ステップS460)。そして、制御部11はE-mail送信ジョブを実行し(ステップS470)、処理を終了する。
【0216】
なお、選択された設定履歴情報が同報送信ジョブに係るものでない場合、制御部11は選択された設定履歴情報に係るジョブの設定画面に当該設定履歴情報を適用し、ユーザの指示に基づきジョブを実行する(ステップS400;No→ステップS450)。
【0217】
[5.2 動作例]
図25は、同報送信に係る設定履歴情報を利用する場合において、設定履歴情報に記憶されている宛先数に応じて設定履歴情報に記憶されている宛先数の最も多い送信方法の設定画面に表示画面を遷移する動作例である。
【0218】
本動作例は、
図24のフローチャートで説明した処理に対応する。ここでは、制御部11が、ホーム画面W60を表示する状態を“状態0”、設定履歴表示画面W50を表示する状態を“状態2”、ファクス設定画面(通常設定画面として表示)W20を表示する状態を“状態4”、E-mail設定画面(通常設定画面として表示)W40を表示する状態を“状態5”として説明する。
【0219】
ホーム画面W60が表示された状態0から、設定履歴表示ボタンB23eが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印0-2、状態0→状態2)。
【0220】
状態2において、ユーザにより同報送信ジョブが選択されると、制御部11は、送信方法(ファクス又はE-mail)の宛先数の多少に応じてファクス設定画面W20(矢印2-4、状態2→状態4)又はE-mail設定画面W40(矢印2-5、状態2→状態5)の何れかに表示画面を遷移する。
【0221】
[5.3 変形例]
変形例では、同報送信ジョブに係る各送信方法での宛先数に関係なく、ユーザが操作している操作画面を優先的に表示する形態について説明する。
【0222】
図26は、同報送信ジョブに係る各送信方法での宛先数に関係なく、ユーザが操作している操作画面を優先的に表示する場合の動作例である。
【0223】
本動作例では、制御部11は、同報送信ジョブに係る各送信方法での宛先数の比較は行わない。制御部11は、設定履歴表示指示を受け付けた各送信方法で設定画面を表示する。なお、ここでの説明においては、制御部11が、設定履歴表示画面W50を表示する状態を“状態2”、ファクス設定画面W20を表示する状態を“状態4又は状態4a”、E-mail設定画面W40を表示する状態を“状態5”として説明する。
【0224】
ファクス設定画面W20が表示された状態4から、設定履歴表示ボタンB23bが押下されると、制御部11は、表示画面を設定履歴表示画面W50に遷移する(図中矢印4-2、状態4→状態2)。
【0225】
状態2において、ユーザにより同報送信ジョブが選択されると、制御部11は、当該同報送信ジョブに係る各送信方法での宛先数に関係なく、設定履歴表示画面W50の表示指示を受け付けたファクス設定画面W20に表示画面を遷移し(矢印2-4a、状態2→状態4a)、E-mail設定画面W40(矢印2-5、状態2→状態5)への遷移は行わない。
【0226】
以上のように、第5実施形態によれば、同報送信に係る設定履歴情報を利用する場合において、設定履歴情報に係る宛先数、又はユーザが操作する操作画面に応じて各送信方法の設定画面に表示画面を遷移する形態であるため、ユーザが所望する設定画面を介した設定履歴情報に基づくジョブの実行が容易であり、利便性の高い画像通信装置を提供することができる。
【0227】
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0228】
また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。
【0229】
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDD等の記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0230】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD (Blu-ray(登録商標)Disk等))、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
【0231】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【符号の説明】
【0232】
10 複合機
11 制御部
13 表示部
15 操作入力部
17 通信部
19 画像形成部
21 画像読取部
23 記憶部
231 ジョブ実行プログラム
232 設定履歴情報処理プログラム
233 表示処理プログラム
234 モード判定プログラム
235 設定値記憶領域
236 設定履歴情報記憶領域
237 表示コンテンツ記憶領域
25 給紙部
27 排紙部