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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170321
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】アームサポート
(51)【国際特許分類】
   A61G 5/12 20060101AFI20221102BHJP
【FI】
A61G5/12 704
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021076383
(22)【出願日】2021-04-28
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 新商品発売のお知らせ
(71)【出願人】
【識別番号】394006129
【氏名又は名称】株式会社いうら
(72)【発明者】
【氏名】藏本 将大
(72)【発明者】
【氏名】和田 一樹
(57)【要約】
【課題】不意にロックが解除されることなく安全に使用可能なアームサポートを提供すること。
【解決手段】ブラケット内を上下摺動可能に取着されるアームサポート本体と、ブラケットの側部にロック部材とレバーを回動自在に軸着し、ロック部材とレバーのモーメントが操作方法によって適宜切り替わるように配設した第一弾性体及び第二弾性体によってアームサポートを構成したことで、アームサポートを上昇させる時には、アームサポート本体を上方に引き上げる動作のみで側部に穿設した係止穴からロック部材の第一係止部が脱出することでアームサポートを上昇可能にしつつ、アームサポートを下降させる時には、アームサポート本体を一度引き上げつつ、レバーを操作してアームサポート本体の係止穴とロック部材の第一係止部との係止状態を解消した時でのみアームサポートを下降可能にした。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車椅子の座部の両側に付設されるアームサポートであり、該座部を支持する車体フレームの側部に固着されるブラケットと、該ブラケット内を上下方向に摺動可能に取着されるアームサポート本体と、該ブラケットの側部に回動自在に軸着されるロック部材と、該ロック部材の近傍に回動自在に軸着され、且つ、一端が該ロック部材の一端と当接可能に配設されるレバーと、該ロック部材を側面視において時計回りに付勢するように配設される第一弾性体で該アームサポートを構成することで、該アームサポートを上昇させる時には、該アームサポート本体を引き上げると該アームサポート本体の側面に穿設される係止穴に係止している該ロック部材の第一係止部が該係止穴の下面から側面視において時計回りに付勢されて脱出したのち、該第一弾性体の弾性力に抗うように該レバーの一端によって側面視において反時計回りに該ロック部材が付勢されることで該第一係止部が該アームサポート本体の側面に当接しながら上昇し、任意の該係止穴に到着した時には該ロック部材が側面視において反時計回りに回動して再び該第一係止部が該アームサポート本体の該係止穴に係止することで該アームサポート本体を支持し、該アームサポートを下降させる時には、該アームサポート本体を引き上げて該アームサポート本体の該係止穴から該ロック部材の該第一係止部を脱出させた状態にするとともに、該レバーを側面視において反時計回りに回動して該ロック部材と該レバーの一端を離間させて該ロック部材に該第一弾性体の弾性力のみ作用される状態で該レバーを保持することで該アームサポート本体を引き下げることを可能とし、任意の該係止穴に到着した時には該レバーを元に戻して該ロック部材と該レバーの一端が当接した状態にすることで、該第一弾性体の弾性力に抗うように該レバーの一端によって側面視において反時計回りに該ロック部材が付勢されることで該係止穴に該第一係止部が係止して該アームサポート本体を支持可能にしたことを特徴とするアームサポート。
【請求項2】
前記レバーに前記ロック部と当接可能なロック部材係止部と、該ロック部材係止部から一定間隔離間した位置に配設されるストッパー部と、該ロック部材係止部と該ストッパー部間に溝部を形成し、該溝部に該ロック部の第二係止部を配設したことで、前記アームサポート本体の引き上げ操作と該レバーの回動操作のどちらを先に行っても前記アームサポートを下降させることを可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のアームサポート。
【請求項3】
前記レバーを側面視において時計回りに付勢するように第二弾性体を配設したことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載のアームサポート。
【請求項4】
前記第一弾性体及び前記第二弾性体にねじりコイルばねを使用し、該第一弾性体はコイル部を前記レバーのボス部に回動自在に軸着し、且つ、一端を該ロック部材に穿設した係止穴に他端を該レバーに穿設した係止穴にそれぞれ挿通して係止し、該第二弾性体はコイル部を該ボス部に回動自在に軸着し、且つ、一端を前記ブラケットの側面に他端を該レバーの前記ストッパー部にそれぞれ当接するように構成したことを特徴とする請求項3に記載のアームサポート。
【請求項5】
前記レバーが側面視においてヘッドサポート側に配設されることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載のアームサポート。
【請求項6】
側面視において前記ブラケットを垂直方向から前方に傾倒させることで、車椅子の後輪と前記レバーとの間に安全に該レバー操作が可能な空間を形成したことを特徴とする請求項1~請求項5のいずれかに記載のアームサポート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子や車椅子に付設され、利用者が腕を置くためのアームサポートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、椅子や車椅子の側部には利用者の腕を置くためのアームサポートが付設されている。
そして、このアームサポートは利用者の身体状況に応じて楽な姿勢で腕を置けるように、あるいは、利用者がベッドなどとの間を移乗する時に邪魔にならないように任意の高さで固定可能にしたものが種々提案されるとともに、固定するためのロック機構も種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の車椅子のアームレストは請求項2に記載されるように、脚部に穿設された複数の穴のいずれかにロックピンがバネの付勢力によって挿入され、このロックピンの挿脱をレバーで行う調整機構が提案されている。
この車椅子のアームレストはレバー式のプランジャー機構であり、穴に対してロックピンの挿脱をレバー操作で簡単にできるため、作業性が良く部品構成も簡単にできる利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-200060号
【発明の概要】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の車椅子のアームレストを含め、種々提案されているレバー式のプランジャー機構をアームサポートに採用する場合に以下の問題が懸念される。
車椅子に着座した利用者が簡単に手でレバーに触れることが可能なため、例えば認知症を患った利用者や子供の利用者などが無意識にロック機構に手を掛けて不意にレバー操作してロックを解除してしまうとアームサポートが下降してしまいバランスを崩した利用者が転落する危険がある。
つまり、レバー式のロック機構を具備する場合は誤ってレバーを操作してもアームサポートが簡単に下降しないように安全装置を備える必要がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本願発明が解決しようとする課題は、不意にロックが解除されることなく安全に使用可能なアームサポートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
車椅子の座部の両側に付設されるアームサポートであり、該座部を支持する車体フレームの側部に固着されるブラケットと、該ブラケット内を上下方向に摺動可能に取着されるアームサポート本体と、該ブラケットの側部に回動自在に軸着されるロック部材と、該ロック部材の近傍に回動自在に軸着され、且つ、一端が該ロック部材の一端と当接可能に配設されるレバーと、該ロック部材を側面視において時計回りに付勢するように配設される第一弾性体で該アームサポートを構成することで、該アームサポートを上昇させる時には、該アームサポート本体を引き上げると該アームサポート本体の側面に穿設される係止穴に係止している該ロック部材の第一係止部が該係止穴の下面から側面視において時計回りに付勢されて脱出したのち、該第一弾性体の弾性力に抗うように該レバーの一端によって側面視において反時計回りに該ロック部材が付勢されることで該第一係止部が該アームサポート本体の側面に当接しながら上昇し、任意の該係止穴に到着した時には該ロック部材が側面視において反時計回りに回動して再び該第一係止部が該アームサポート本体の該係止穴に係止することで該アームサポート本体を支持し、該アームサポートを下降させる時には、該アームサポート本体を引き上げて該アームサポート本体の該係止穴から該ロック部材の該第一係止部を脱出させた状態にするとともに、該レバーを側面視において反時計回りに回動して該ロック部材と該レバーの一端を離間させて該ロック部材に該第一弾性体の弾性力のみ作用される状態で該レバーを保持することで該アームサポート本体を引き下げることを可能とし、任意の該係止穴に到着した時には該レバーを元に戻して該ロック部材と該レバーの一端が当接した状態にすることで、該第一弾性体の弾性力に抗うように該レバーの一端によって側面視において反時計回りに該ロック部材が付勢されることで該係止穴に該第一係止部が係止して該アームサポート本体を支持可能にしたことを特徴としている。
そして、前記レバーに前記ロック部と当接可能なロック部材係止部と、該ロック部材係止部から一定間隔離間した位置に配設されるストッパー部と、該ロック部材係止部と該ストッパー部間に溝部を形成し、該溝部に該ロック部の第二係止部を配設したことで、前記アームサポート本体の引き上げ操作と該レバーの回動操作のどちらを先に行っても前記アームサポートを下降させることを可能にしたことを特徴としている。
そして、前記レバーを側面視において時計回りに付勢するように第二弾性体を配設したことを特徴としている。
そして、前記第一弾性体及び前記第二弾性体にねじりコイルばねを使用し、該第一弾性体はコイル部を前記レバーのボス部に回動自在に軸着し、且つ、一端を該ロック部材に穿設した係止穴に他端を該レバーに穿設した係止穴にそれぞれ挿通して係止し、該第二弾性体はコイル部を該ボス部に回動自在に軸着し、且つ、一端を前記ブラケットの側面に他端を該レバーの前記ストッパー部にそれぞれ当接するように構成したことを特徴としている。
また、前記レバーが側面視においてヘッドサポート側に配設されることを特徴としている。
さらに、側面視において前記ブラケットを垂直方向から前方に傾倒させることで、車椅子の後輪と前記レバーとの間に安全に該レバー操作が可能な空間を形成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明のアームサポートは、アームサポートの高さを下げる操作をする場合に一度アームサポート本体を引き上げてレバーを操作しないとレバーに連接されたロック部材の一端がアームサポート本体に穿設した係止穴から脱出不可能に構成している。つまり、アームサポート本体の高さを下げる時には、レバーのみ操作しただけでは利用者が不意にレバーを操作してもアームサポートを下げることができないため安全に使用することができる。加えて、利用者の転落の可能性が無いアームサポートの高さを上げる操作をする場合にはアームサポート本体を引き上げるだけで操作可能であるため、操作性と安全性を兼ね備えた構成となっている。
そして、レバーに溝部を形成したことで、ロック部材の第一係止部がアームサポート本体の係止穴に係止していても脱出していてもレバー操作可能なため、介助者がアームサポート本体の持ち上げ操作とレバーの操作どちらを先に行ってもアームサポートを下降させることができ、使い勝手が良いものになっている。
そして、第二弾性体によってレバーを付勢することで部品を元の状態(レバー操作する前の状態)に自動で戻すことができるので、第一弾性体の圧縮方向への負荷を軽減することができるため耐久性を向上することができる。また、仮に第一弾性体が破損した場合において、第二弾性体によってレバーが付勢されるとともにレバーでロック部材の第一係止部をアームサポート本体の係止穴方向に付勢するため、ロックが外れてアームサポートが下降する心配が無く安全に使用することができる。
そして、第一弾性体及び第二弾性体にねじりコイルばねを採用することで、レバーの回動軸心とねじりコイルばねのコイル部を同軸心とすることができ、第一弾性体及び第二弾性体を支持するための部材及び形状を用意する必要が無く、部品構成がより簡素化できて組み立ても簡単、且つ、安価に提供することができる。
そして、レバー位置をブラケットの前方の側部ではなくヘッドサポート側の側部に配設することで、着座した利用者が簡単にレバーを操作することができないようにしている。つまり、利用者がレバーに手をかけて不意にアームサポートのロックを解除するなどの誤った操作をし難くなり安全に使用することができる。
そして、アームサポート本体を上下方向に摺動可能に支持するためのブラケットを地面に対して前方に傾倒させて後輪側に配設されたレバーと後輪間にスペースを設けたことで、レバー操作する際に後輪と介助者の手の接触を避けて安全に操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】車椅子Wの斜視図
図2】車椅子Wの側面図
図3】アームサポート1の部分背面図
図4】アームサポート1の組立説明図
図5】アームサポート1のロック状態を示す要部側断面図
図6】アームサポート1のアームサポート本体17を引き上げた瞬間の状態を示す要部側断面図
図7】アームサポート1のアームサポート本体17の側面にロック部材12の第一係止部12aが当接した状態を示す要部側断面図
図8】アームサポート1のアームサポート本体17を引き上げつつ、レバー13を引き上げた状態を示す要部側断面図
図9】アームサポート1のレバー13を引き上げた状態を示す要部側断面図
図10】アームサポート1が第二弾性体15を具備しない状態を示す要部側断面図
図11】アームサポート1と後輪4の関係を示す側面図
図12】アームサポート1の別の実施例を示す要部側断面図
【発明を実施するための形態】
【実施例0010】
以下、本発明のアームサポート1,1について図面を基に説明する。
まず、車椅子Wについて説明する。
この車椅子Wは、図1に示すように車体フレーム2の前方に配設される前輪3,3と後方に配設される後輪4,4で床面を走行可能とし、車体フレーム2に支持される座部5とこの座部5の後方に支持されるバックサポート6と座部5の前方に支持されるフットサポート7、バックサポート6の上部に支持されるヘッドサポート8で主に構成している。
なお、説明は省略するが車椅子Wは座位姿勢からリクライニング姿勢に無段階で姿勢変更することができる。
そして、本発明のアームサポート1,1は車椅子Wの座部5の右手側と左手側の両側部に配設され、車体フレーム2に固着された基部21,21に連接固着されたブラケット11,11をガイドとして上下方向にアームサポート本体17,17を摺動自在に取着して構成している。
【0011】
次に、アームサポート1,1の各構成部品を説明する。
なお、本実施例においてアームサポート1,1は前述したように座部5の両側部に配設されるが左右対称に構成されるため、特別な説明が無い場合は図2などに示すように利用者の左手側に配設したアームサポート1を用いて説明する。(右手側のアームサポート1に関しては各構成部品は右手側のアームサポート1に対して反対方向に操作及び回動する。)
まず、ブラケット11について説明する。
図4に示すように、平面視においてプレートを略コ字状に形成したブラケット本体11aの開口部を前記車体フレーム2の基部21の側部に固着して、平面視において矩形状の中空空間を形成して構成している。なお、該基部21も略コ字形状をしており、内面には後述するサイドボード17eの一部が挿通可能である。
そして、該ブラケット本体11aの後輪4側の側部にはロック穴11bを穿設しており、後述するロック部材12の第一係止部12aが挿脱可能である。
そして、該ブラケット本体11aの前輪3側の側部及び基部21の座部5側に面する側部には螺子穴11c,11cを螺設している。
そして、該ブラケット本体11aと連接するように該基部21の後輪4側の側部に該ロック部材12を回動自在に軸着する支軸11dの一端を後輪4の車軸方向に固着している。
また、該支軸11dから該ブラケット本体11aの側面と並行、且つ、一定間隔をおいた位置にピン用穴11eを穿設しており、該ピン用穴11eによって両端が小径になるように切削加工された段付ピン11fの一端が回動自在に軸承される。
なお、本実施例においてブラケット本体11aと基部21で矩形状の中空空間を形成したが、これは後述するアームサポート本体17が矩形形状をしているからであって本実施例に限定する必要は無い。例えば、アームサポート本体17が円筒形状をしている場合は、円筒形状の空間を形成しても良い。よって、アームサポート本体17の形状と同形状の中空空間が構成できれば良い。
【0012】
次に、ロック部材12について説明する。
図4に示すように、ロック部材12は前記支軸11dに回動自在に軸着され、一端は前記ブラケット本体11aの該ロック穴11bに挿脱可能な第一係止部12aを、他端は後述するレバー13の溝部131に配設される第二係止部12bを具備している。
なお、本実施例においては図5などに示すように第一係止部12aと第二係止部12bは略L字状になる位置関係で配設している。
また、該ロック部材12は後述する第二弾性体15を係止可能な係止穴12cを穿設している。
【0013】
次に、レバー13について説明する。
図5などに示すように、レバー13は側面視において略カタカナの「ユ」字状に形成しており、レバー13の略中央に形成したボス部13aを前記段付ピン11fに挿通して回動自在に軸着している。なお、ボス部13aの両端が突出しており、後述する第一弾性体14及び第二弾性体15をそれぞれ軸着可能である。
そして、一端は介助者が手で操作する操作部13bと他端はロック部材係止部13c、ストッパー部13d及びロック部材係止部13cとストッパー部13dの間に略U型に形成される溝部131を具備している。
また、該溝部131には前記ロック部材12の前記第二係止部12bが配設され、図5に示すように該第二係止部12bが該レバー13の該ロック部材係止部13cに当接する状態から、図9に示すように該ストッパー部13dに当接するまで該レバー13を回動することが可能である。
なお、図5などに示すように該溝部131の幅が該第二係止部12bの幅より大きくなるように形成しており、いわゆる遊びがある状態にしている。
そして、該レバー13には後述する第二弾性体15を係止可能な係止穴13eを穿設している。
【0014】
次に、第一弾性体14について説明する。
図4に示すように、本実施例における第一弾性体14はねじりコイルばねを使用している。
そして、第一弾性体14は前記レバー13のボス部13aの前記基台21側の一端にコイル部を外挿して回動自在に軸着し、一端は前記ロック部材12の係止穴12cに挿通して係止しつつ、他端は前記レバー13の係止穴13eに挿通して係止している。
このように構成した第一弾性体14の弾性力によって、図5などに示すように該ロック部材12は前記支軸11dを回動中心として側面視において時計回りに回動するように付勢されつつ、前記レバー13も前記段付ピン11fを回動中心として側面視において時計回りに回動するように付勢される。
【0015】
次に、第二弾性体15について説明する。
本実施例における第二弾性体15は前記第一弾性体14と形状も構成も同じものを使用しており、取付け位置を変えて使用している。
図4などに示すように、第二弾性体15は前記レバー13の前記第一弾性体14のコイル部を取付けた反対側のボス部13aに外挿して回動自在に軸着し、一端は前記ブラケット本体11aの側面に当接するように、且つ、他端は前記レバー13のストッパー部13dに当接するように組付けている。
このように構成した第二弾性体15の弾性力によって、図5などに示すようにブラケット本体11a側の一端を基点に前記段付ピン11fを回動中心として前記レバー13が時計回りに回動するように前記ストッパー部13dが付勢される。
【0016】
このように構成した、第一弾性体14と第二弾性体15によって付勢されるロック部材12とレバー13は、ロック部材12のモーメントよりレバー13のモーメントの方が大きくなるようにロック部材12の係止穴12cとレバー13の係止穴13eが配設される。
以下詳述すると、図5などに示すように第一弾性体14の一端が係止されるロック部材12の係止穴12cがロック部材12の回動中心となる支軸11dからの距離に対して、第一弾性体14の他端が係止されるレバー13のストッパー部13dがレバー13の回動中心となる段付ピン11fからの距離が遠い位置にある。
また、第二弾性体15はアームサポート本体17と第二弾性体15とレバー13でヒンジ機構になっており、図5などに示すように該レバー13を側面視において時計回りに回動させるモーメントのみかかっている。
つまり、本実施例においてレバー13の係止穴13eを該ロック部材12の係止穴12cより回動中心に対して距離を遠い位置にすることによって、ロック部材12のモーメントに比べてレバー13のモーメントを大きくしている。
加えて、第一弾性体14のレバー13の回動方向と同方向に第二弾性体15によってレバー13にモーメントがかかるように構成している。
【0017】
なお、これまで第一弾性体14と第二弾性体15を組み合わせて説明したが、図10に示すように第一弾性体14だけでも実施可能である。
この場合は、図10に示すように第一弾性体14によってロック部材12が付勢されて側面視において時計回りに回動するように構成され、且つ、ロック部材12とレバー13の回動中心の距離を比較した時にレバー13の方が長くなるようにしていれば前項に記載したモーメントの関係性から同じ手順で操作することができる。
このように、本実施例において第二弾性体15は第一弾性体14をはじめとする各構成部品の動きをサポートする役割であり、第二弾性体15を使用しなくても本願発明が求めている仕様を満たすことができるが第二弾性体15を使用すると次のメリットがある。
まず、第二弾性体15は常時レバー13のストッパー部13dを付勢してレバー13が側面視において時計回りに回動するように作用している。
これは、レバー13操作をし終わった後に必ずレバー13を元の位置に戻することが可能であると同時に、レバー13のロック部材係止部13cによってロック部材12の第二係止部12bを側面視において反時計回りに付勢することで第一係止部12aを後述するアームサポート本体17の係止穴17aと係止するように付勢する。
よって、ロック部材12がアームサポート17と係止する方向に付勢されるため確実にロックすることができる。また、第一弾性体14の圧縮方向への負荷を軽減でき、耐久性を向上することができる。
【0018】
次に、カバー16について説明する。
このカバー16は図3及び図4に示すように前記レバー13の操作部13bのみ露出するように前述した各構成部品を覆うために使用する。
このように形成したカバー16に穿設した穴16a及び穴16bを介して、前記ブラケット11の支軸11dの一端に螺設した雌螺子111dに雄螺子16cを螺着し、前記段付ピン11fの一端を挿通して回動自在に軸承している。
【0019】
次に、アームサポート本体17について説明する。
このアームサポート本体17は図4などに示すように前記ブラケット11内に形成された矩形状の中空空間内を摺動可能な大きさに形成した矩形状のパイプであり、前記ブラケット本体11aに穿設したロック穴11b側の側面に一定間隔離間した係止穴17a,17a,・・・を上下方向に穿設している。
そして、該アームサポート本体17の上下両端近傍にはストッパー部材17b,17bを取着している。
このストッパー部材17b,17bは雄螺子をアームサポート本体17に挿通してナット部材を取着して構成しているが、アームサポート本体17を上下に摺動させた時にブラケット11から脱落しなければどのような構成にしても良い。
そして、該アームサポート本体17の上部には肘掛け17cを取着し、該肘掛け17cに連接した支持プレート17dを介してサイドボード17eを取着している。
なお、詳細な説明は省略するが肘掛け17cの下部に配置したパイプなどの構造材の上部に利用者の肘を支持するクッション材を配設して構成している。
そして、該ブラケット本体11aに穿設したロック穴11bを介して前記ロック部材12の第一係止部12aが該アームサポート本体17のいずれかの係止穴17aに係止してアームサポート本体17の摺動動作を制限することで任意の高さでアームサポート本体17を支持することができる。
【0020】
なお、図4などに示すようにアームサポート本体17を前記ブラケット11内に配設した時に生じるすき間を極力抑えるために、該ブラケット本体11aの上下両端にブッシュ部材11g,11gを嵌合している。
加えて、該ブッシュ部材11g,11g間にスラシ部材11h,11hを配設し、前記ブラケット本体11a及び前記基部21に螺設した前記螺子穴11c,11cを介して止め螺子11i,11iの締緩調整することによって該スラシ部材11h,11hを付勢することで、アームサポート本体17が該ブラケット11内を摺動する際のガタつきを抑えることができる。
【0021】
次に、アームサポート1のロック状態及び摺動状態における各構成部品の状態を説明する。
まず、アームサポート1のロック状態について説明する。
図5は、アームサポート本体17が任意の位置で固定されたアームサポート1のロック状態を示している。
このロック状態は、ロック部材12の第一係止部12aがブラケット本体11aのロック穴11bを通過してアームサポート本体17に穿設したいずれかの係止穴17aに挿通され、該第一係止部12aの上面121aによって該アームサポート本体17の該係止穴17aを係止することでアームサポート本体17が下降せず保持された状態である。この時、ロック部材12は図5に示すようにアームサポート本体17の自重により側面視において反時計回りに回動するように付勢され、ロック部材12のテーパ面122aが該係止穴17aの下面、及び、ブラケット本体11aのロック穴11bに係止して停止している。
そして、前述したように第一弾性体14及び第二弾性体15の弾性力によるモーメントの組み合わせによって、レバー13が側面視において時計回りに回動するように付勢され、該レバー13のロック部材係止部13cと該ロック部材12の第二係止部12bが当接して該レバー13が停止している。
【0022】
次に、ロック状態からアームサポート1の高さを高くする場合(肘掛け17cを高くする場合)について説明する。
図5に示したロック状態から介助者が肘掛け17cもしくはアームサポート本体17を把持して上方に引き上げると、図6に示すようにロック部材12の第一係止部12aの上面121aとアームサポート本体17の係止穴17aが離れて係止関係が解消される。
それと同時に、係止穴17aの下面によってロック部材12のテーパ面122aが上方に付勢される。
この時、係止穴17aの下面によって付勢される力によってロック部材12は支軸11dを回動中心として側面視において時計回りに回動する。
なお、前述したようにロック部材12を回動させる第一弾性体14のモーメントも係止穴17aの下面によって付勢される回動方向と同じである。
また、ロック部材12が側面視において時計回りに回動することによって、ロック部材12の第二係止部12bによってレバー13のロック部材係止部13cを第一弾性体14及び第二弾性体15のモーメントより大きい力で付勢するので、レバー13は側面視において反時計回りに回動する。
そして、係止穴17aの下面によってロック部材12のテーパ面122aが上方に付勢され続けると、図7に示すようにロック部材12の第一係止部12aがアームサポート本体17の係止穴17aから脱出して、アームサポート本体17の側面に当接する。
この時、ロック部材12は第一弾性体14の弾性力によるモーメントを受けて側面視において時計回りに回動しようとするが、同時にレバー13が第一弾性体14及び第二弾性体15の弾性力によるモーメントを受けて側面視において時計回りに回動しようとするためレバー13のロック部材係止部13cによって第二係止部12bが付勢されロック部材12は側面視において反時計回りに回動し、第一係止部12aがアームサポート本体17の側面と当接した状態となる。
そして、図7に示した状態からアームサポート本体17を引き上げ続けると第一係止部12aがアームサポート本体17の側面を摺動しながら次の係止穴17aに到達する。
すると、アームサポート本体17の側面によって回動が規制されていたロック部材12の第一係止部12aが回動して図6に示したようにアームサポート本体17の係止穴17aに挿通される。
そして、介助者が手でアームサポート本体17もしくは肘掛け17c把持しつつ、アームサポート本体17を引き下げると、図5に示すようにロック部材12の第一係止部12aとアームサポート本体17の係止穴17の上面が当接してアームサポート1がロック状態となる。
このように構成したことでアームサポート1の高さを高くする場合は、介助者はアームサポート本体17もしくは肘掛け17cを把持して上方に引き上げるだけで、任意の位置で固定することができる。
【0023】
次に、ロック状態からアームサポート1の高さを低くする場合(肘掛け17cを低くする場合)について説明する。
この場合の手順として、アームサポート本体17を上方に引き上げつつ、レバー13を引き上げた状態で保持したのち、アームサポート本体17を引き下げて操作する。
詳述すると、図5に示したロック状態からアームサポート本体17を上方に引き上げると、前述したようにアームサポート本体17の係止穴17aから第一係止部12aが脱出して図7に示すようにアームサポート本体17の側面に当接する。
この状態から介助者がレバー13を上方に引くと、図8に示すようにアームサポート本体17の側面からロック部材12の第一係止部12aが離間する。
これはレバー13を操作する力が第一弾性体14及び第二弾性体15の弾性力より強い力として働くため、レバー13が側面視において反時計回りに回動し、ロック部材12は第一弾性体14の弾性力が働き側面視において時計回りに回動して、第二係止部12bがレバー13のロック部材係止部13cと当接して停止するためである。
この状態になると、アームサポート本体17は上下方向にブラケット11内を摺動自在となるため、介助者がアームサポート本体17もしくは肘掛け17cを把持してアームサポート本体17を引き下げて高さを低くする。
そして、アームサポート本体17が任意の位置に到達した時に介助者がレバー13から手を離して図7に示すようにアームサポート本体17の側面にロック部材12の第一係止部12aが当接する状態にして、さらにアームサポート本体17を下降させて図5に示すようにロック状態にすることでアームサポート1の高さを低くしてロックしている。
なお、本実施例におけるアームサポート1は、図4などに示すようにアームサポート本体17の上端及び下端近傍にストッパー部材17b,17bを取付けているため、上方にアームサポート本体17を引き上げ過ぎてもストッパー部材17b,17bに係止してアームサポート本体17がブラケット11が抜け落ちる心配を無くしつつ、下方にアームサポート本体17を下降させた時には肘掛け17cの上面と車椅子Wの座部5の上面が同一平面で停止するようになっており移乗を容易にすることができる。
【0024】
次に、本実施例における車椅子Wに付設したアームサポート1の使用方法を説明する。
まず、アームサポート1の高さを上げる方法を説明する。
(1)介助者が肘掛け17c(あるいはアームサポート本体17)を把持して上方に引き上げて、設定したい高さまで上昇させる。
(2)設定したい高さ付近に肘掛け17c(あるいはアームサポート本体17)が到達したら、肘掛け17cを下降させてロック部材12の第一係止部12aがアームサポート本体17の係止穴17aに係止させてロック状態にして固定する。
次に、アームサポート1の高さを下げる方法を説明する。
(A)介助者が一方の手で肘掛け17c(あるいはアームサポート本体17)を把持してやや上方に引き上げる。
(B)介助者が肘掛け17c(あるいはアームサポート本体17)を保持しつつ、他方の手でレバー13を引き上げる。
(C)介助者が一方の手でレバー13を引き上げた状態で保持しつつ、他方の手で肘掛け17c(あるいはアームサポート本体17)を把持しながら下降させる。
(D)設定したい高さ付近に肘掛け17c(あるいはアームサポート本体17)が到着したら、介助者がレバー13から手を離し、肘掛け17c(あるいはアームサポート本体17)を下降させてロック部材12の第一係止部12aがアームサポート本体17の係止穴17aに係止させてロック状態にして固定する。
【0025】
なお、アームサポート17を下降させる手順として、(A)→(B)の手順で操作するように説明したが、(B)→(A)の手順で操作しても良い。
これを可能にしているのはレバー13に溝部131を設けてレバー13操作時の遊びを確保しているためである。
(B)→(A)の手順で操作する場合は、図9に示すようにレバー13を側面視において時計回りに回動して第二弾性体15の弾性力に抗うように介助者がレバー13を引き上げた状態で保持する。
この時、ロック部材12は第一弾性体14によって側面視において時計回りに回動しようとする弾性力を受けるが、アームサポート本体17に穿設した係止穴17aのに第一係止部12aが係止した状態でアームサポート本体17の自重により回動がロックされた状態となるため、ロック部材12が係止穴17aから脱出することが不可能である。
そして、肘掛け17c(あるいはアームサポート本体17)を上方に引き上げると、図8に示すように第一係止部12aのロックが解除されて第一弾性体14の弾性力を受けて第一係止部12aが係止穴17aから脱出することができる。
つまり、レバー13に溝部131を具備することで、アームサポート本体17を上方に引き上げる動作とレバー13操作のどちらを先に操作してもアームサポート17を下降させることが可能である。
よって、介助者の都合に合わせて操作することができるため使い勝手が良いものである。
【0026】
このように、本実施例におけるアームサポート1は、前述したようにアームサポート1の高さを高くする場合はアームサポート本体17を介助者が引き上げるだけで任意の高さに調整することができる。
そして、アームサポート1の高さを低くする場合は介助者が一方の手でアームサポート本体17を一度上方に引き上げつつ、もう一方の手でレバー13を引いたのち、アームサポート本体17を下方に下降させることで任意の高さに調整することができる。
つまり、利用者が車椅子Wに着座した状態でレバー13を誤って手で引いてしまっても、アームサポート本体17を上方に引き上げない限りアームサポート17の高さを低くすることができないように構成されているため、不意にアームサポート17が下降して利用者がバランスを崩して転落することが無いため安全に使用することができる。
また、図3などに示すようにカバー16でロック部材12やレバー13などが視覚的に見えない構成になっているが、ロック状態になる時にアームサポート本体17の側面からロック部材12の第一係止部12aが係止穴17aの下面に第一弾性体14の弾性力によって付勢されて当接する際に接触音(「カチッ」という音)が発生するため、介助者は聴覚的にロックが掛かった状態を把握することができる。
そして、本実施例におけるアームサポート1は左右対称構成でありながら、カバー16,16以外は右側と左側のどちらのアームサポート1,1でも同じ部品を使用することができるため、部品の種類を少なくすることができ、製造者はコスト低減ができるメリットがある。
【0027】
そして、本実施例におけるアームサポート1のレバー13は、図11などに示すように側面視において前輪3側では無く後輪4側にすることで前輪3側に比べてより利用者の手が届きにくい位置にしている。
また、図11などに示すように、ブラケット11を地面に対して前方に傾倒させて基部21で支持することで、一定角度アームサポート本体17が前方に傾倒した状態でブラケット11に取着されている。
この時、肘掛け17cは上面が地面に対して平行になるようにアームサポート本体17に固着している。
このように構成することで、地面に対して垂直方向に配設したアームサポート1に比べて、後輪4側に配設したレバー13を操作する時に後輪4とレバー13との間に介助者の手を入れる十分なスペースSが生まれ、操作性や安全性を向上させることができる。
なお、ブラケット11の取付け位置を前輪3に近い位置にして後輪4から離してスペースを確保することも考えれるが、この方法ではアームサポート1の耐久性の問題が発生する。
図示は省略するが、ブラケット11の取付け位置を前輪3側に近付けた場合、アームサポート本体17を境に肘掛け17cの前輪3側の辺より後輪4側の辺の方が長くなる。
すると、車椅子Wに着座した利用者の肘が後輪4側の辺で支持されるため、片持ちはり状態となり側面視において時計回りの負荷がかかる。
つまり、ブラケット11の取付け位置を前輪3側に近付ければ近づけるほどスペースSは広くなるが、モーメントが大きくなり、構成部品のがたつきや消耗が激しくなり耐久性が低下する。
これに伴って、部品交換が発生した際の手間や、部品が破損しないまでもがたつきを抑えるためにスラシ部材11h,11hの調整頻度が多くなること、利用者が肘掛け17cを使用する際のがたつきによる不快感などデメリットが発生してしまう。
よって、できるだけ前輪3側の辺と後輪4側の辺が対象となる、つまり、アルファベットの「T」字状に近づくようにアームサポート本体17と肘掛け17cを配設すれば、肘掛け17cを使用する際のモーメントのバランスを取ることができる。
このことを加味すると、本実施例に示すように図11などに示すようにブラケット11の取付け位置をできるだけ前輪3と後輪4の中間に配置しつつブラケット11の角度を地面に対して前方傾倒させて後輪4とレバー13の間にスペースSを確保することで、耐久性が向上させることができる。
【0028】
次に、本発明の別の実施例を図12を用いて説明する。
図12に示すのは、第一弾性体14及び第二弾性体15を前述したねじりコイルばねから、圧縮ばねに変更してアームサポート11を構成している。
詳細な説明は省略するが、この場合であっても前述した操作方法そのままでアームサポートを使用することができる。
つまり、ロック部材12とレバー13の回動方向を第一弾性体14と第二弾性体15のモーメントの組み合わせで調整することが可能な構成であれば本実施例に限定する必要は無い。
【0029】
なお、本発明の実施例として車椅子Wを使用して説明を行ったが、一般的に使用される座椅子(車輪が付いていない走行不可能な椅子)や電動車椅子など、肘掛けを有することが可能な椅子でも使用することができる。
また、車椅子Wに使用する場合には両側にアームサポート1,1を配設して説明したが、一般的な座椅子に使用する場合はいずれか一方のみ配設したのでも良い。
つまり、使用は車椅子Wに限定することなく用途に合わせて本発明のアームサポート1,1を使用しても良い。
【符号の説明】
【0030】
1 アームサポート
11 ブラケット
12 ロック部材
12a 第一係止部
12b 第二係止部
13 レバー
131 溝部
13c ロック部材係止部
13d ストッパー部
14 第一弾性体
15 第二弾性体
16 カバー
17 アームサポート本体
17a 係止穴
2 車体フレーム
3 前輪
4 後輪
5 座部
6 バックサポート
7 フットサポート
8 ヘッドサポート
W 車椅子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12