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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170484
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 13/14 20060101AFI20221102BHJP
   B65H 11/00 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
B41J13/14
B65H11/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021076638
(22)【出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100196058
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰雄
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 日出直
(72)【発明者】
【氏名】熊崎 昌幸
【テーマコード(参考)】
2C059
3F063
【Fターム(参考)】
2C059DD03
2C059DD20
3F063AD01
3F063BA02
3F063CA04
(57)【要約】
【課題】デッドスペースをなくし、製品サイズを小型化することができる印刷装置を提供する。
【解決手段】外装ケースと、前記外装ケースの内部に設けられており、記録紙を搬送方向に搬送する搬送機構と、前記外装ケースの前方に設けられており、搬送される前記記録紙をガイドする第1面および前記第1面とは反対側の面である第2面を有する用紙ガイドと、を備え、前記用紙ガイドは、第1位置と第2位置との間を回動可能であり、前記用紙ガイドが前記第1位置にあるとき、前記第1面は前記搬送方向に沿った第1方向に延びており、前記用紙ガイドが前記第2位置にあるとき、前記第1面は前記搬送方向と交差する方向である第2方向に延びており、前記用紙ガイドが前記第2位置にある場合、前記用紙ガイドの前記第2面は、前記外装ケースの前面と同一、または、より後方に位置する、印刷装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装ケースと、
前記外装ケースの内部に設けられており、記録紙を搬送方向に搬送する搬送機構と、
前記外装ケースの前方に設けられており、搬送される前記記録紙をガイドする第1面および前記第1面とは反対側の面である第2面を有する用紙ガイドと、を備え、
前記用紙ガイドは、第1位置と第2位置との間を回動可能であり、
前記用紙ガイドが前記第1位置にあるとき、前記第1面は前記搬送方向に沿った第1方向に延びており、
前記用紙ガイドが前記第2位置にあるとき、前記第1面は前記搬送方向と交差する方向である第2方向に延びており、
前記用紙ガイドが前記第2位置にある場合、前記用紙ガイドの前記第2面は、前記外装ケースの前面と同一、または、より後方に位置する、
印刷装置。
【請求項2】
前記用紙ガイドが前記第2位置にある場合、前記用紙ガイドの先端部は、前記外装ケースの上面と同じ位置、または、より低い位置にある、
請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記用紙ガイドが前記第1位置と前記第2位置との間の第3位置にある場合、前記用紙ガイドの回動軸を中心に回動する第1部位が摩擦荷重を受ける、
請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
記録紙の挿入排出口および当該記録紙をガイドする用紙ガイドを前方に備える印刷装置が知られている。
このような印刷装置において、用紙ガイドが水平方向前方から筐体に嵌め込まれて回動しない構成である場合、用紙ガイドの突出部分により、当該印刷装置が設置される台あるいは床などのスペースを圧迫する。
【0003】
特許文献1に記載された水平紙送り型のインパクトドットプリンターでは、正面に給紙テーブルを備えており、当該給紙テーブルに沿って滑らせた紙を主給紙口からプリントヘッドまで送り込む。当該インパクトドットプリンターでは、当該給紙テーブルの位置として、当該主給紙口へ水平方向に紙を送り込む水平位置と、傾斜角を有して立ち上がる傾斜位置とが選択可能である。当該インパクトドットプリンターでは、副給紙口から当該主給紙口へ紙が送られる場合、当該給紙テーブルが傾斜位置にされることで、当該給紙テーブルと当該主給紙口との間に設けられた落込み凹部に紙を落下させてスタックさせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8-282031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたインパクトドットプリンターでは、給紙テーブルが傾斜位置に移動させられた場合においても、当該給紙テーブルは斜め前方へ突出したままであり、当該インパクトドットプリンターの不使用時にはデッドスペースとなってしまう。このため、ユーザーの作業領域が十分でない場合でも、給紙テーブルの突出分が邪魔になり、机上に資料が置けないことなどにより、ユーザーの作業効率が低下するといった弊害も発生し得る。
また、特許文献1に記載されたインパクトドットプリンターでは、当該給紙テーブルを支持面に対して脚で支えるが、当該支持面が前方へ張り出した構成とする必要があり、製品サイズの大型化を招いてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために一態様は、外装ケースと、前記外装ケースの内部に設けられており、記録紙を搬送方向に搬送する搬送機構と、前記外装ケースの前方に設けられており、搬送される前記記録紙をガイドする第1面および前記第1面とは反対側の面である第2面を有する用紙ガイドと、を備え、前記用紙ガイドは、第1位置と第2位置との間を回動可能であり、前記用紙ガイドが前記第1位置にあるとき、前記第1面は前記搬送方向に沿った第1方向に延びており、前記用紙ガイドが前記第2位置にあるとき、前記第1面は前記搬送方向と交差する方向である第2方向に延びており、前記用紙ガイドが前記第2位置にある場合、前記用紙ガイドの前記第2面は、前記外装ケースの前面と同一、または、より後方に位置する、印刷装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る第1印刷装置の第1用紙ガイドが第1位置にある場合に第1印刷装置を斜め前方から見た概略的な外観斜視図である。
図2】実施形態に係る第1印刷装置の第1用紙ガイドが第2位置にある場合に第1印刷装置を斜め前方から見た概略的な外観斜視図である。
図3】実施形態に係る第1印刷装置を上方から見た概略的な外観図である。
図4】実施形態に係る第1印刷装置のBB矢視断面図である。
図5】実施形態に係る第1印刷装置のBB矢視断面を用いて単票紙の搬送経路を示す図である。
図6】実施形態に係る第1印刷装置のBB矢視断面を用いて連続紙の搬送経路を示す図である。
図7】実施形態に係る第1印刷装置のBB矢視断面を用いて第1用紙ガイドが第1位置にある状態を示す図である。
図8】実施形態に係る第1印刷装置のBB矢視断面を用いて第1用紙ガイドが第3位置にある状態を示す図である。
図9】実施形態に係る第1印刷装置のBB矢視断面を用いて第1用紙ガイドが第2位置にある状態を示す図である。
図10】実施形態に係る第1取付部材を左側の斜め前方から見た外観斜視図である。
図11】実施形態に係る第1印刷装置のAA矢視断面を用いて第1用紙ガイドが第1位置にある状態を示す図である。
図12】実施形態に係る第1印刷装置のAA矢視断面を用いて第1用紙ガイドが第3位置にある状態を示す図である。
図13】実施形態に係る第1印刷装置のAA矢視断面を用いて第1用紙ガイドが第2位置にある状態を示す図である。
図14】実施形態の変形例に係る第2印刷装置の側面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下の実施形態において、「同一」、「同じ」、「平行」、「垂直」、「平面」、「左右対称」などの表現は、説明の便宜上で使用しており、必ずしも厳密に構成されなくてもよく、例えば、多少の誤差、あるいは、設計上のずれなどがあってもよい。
【0009】
図1は、実施形態に係る第1印刷装置1の第1用紙ガイド13が第1位置にある場合に第1印刷装置1を斜め前方から見た概略的な外観斜視図である。
図1には、三次元直交座標軸であるXYZ直交座標軸を示してある。
本実施形態では、X軸の正の側を第1印刷装置1から見た左側とし、X軸の負の側を第1印刷装置1から見た右側とし、Y軸の正の側を第1印刷装置1の後方とし、Y軸の負の側を第1印刷装置1の前方とし、Z軸の正の側を第1印刷装置1の上方とし、Z軸の負の側を第1印刷装置1の下方として、説明する。このため、本実施形態の説明における左右と、図示での左右とは逆になっている。
【0010】
図1には、第1印刷装置1の印刷媒体である記録紙81も示してある。
記録紙81は、任意の記録紙であってもよく、単票紙、あるいは、長尺紙であってもよい。長尺紙は、ロール状に巻かれていてもよい。長尺紙は、切断可能な切れ目を有する連続紙であってもよい。
【0011】
第1印刷装置1は、SIDMプリンターであり、印字ヘッド内にあるワイヤーでインクリボンを介して記録紙81をインパクトすることでドットを生成し、当該ドットにより記録紙81に画像を印刷する。SIDMは、シリアル・インパクト・ドット・マトリクスを意味する。
本実施形態では、第1印刷装置1はSIDMプリンターであるが、他の構成例として、第1印刷装置1はインクジェットプリンターであってもよい。
【0012】
図1を参照して、第1印刷装置1の概略的な構造を説明する。
第1印刷装置1は、第1外装ケース11と、第1プリンターカバー12と、第1用紙ガイド13と、第1取付部材31および第2取付部材32と、を備える。
【0013】
第1外装ケース11は、第1印刷装置1の左右を覆うとともに、上面付近から背面を覆い、下面および前面の下部を覆うケースである。
第1外装ケース11の下面および上面は、XY平面にほぼ平行な面である。
第1印刷装置1は、第1外装ケース11の下面が台あるいは床などに対向させられて、当該台あるいは当該床などに載置される。
【0014】
第1プリンターカバー12は、第1外装ケース11の前方に設けられており、第1取付部材31の第1-1取付部位および第2取付部材32の第2-1取付部位に取り付けられ、閉鎖位置および開放位置の間を回動可能である。第1プリンターカバー12は、第1印刷装置1のフロントカバーとなる。
図1には、第1プリンターカバー12が開放位置にある場合の第1印刷装置1の外観を示してある。
第1プリンターカバー12の前面の中央付近には、半透明な部材からなる半透明部41が設けられている。第1プリンターカバー12の前面において、半透明部41の周囲には、非透明な部材からなる非透明部42が設けられている。半透明部41は、第1印刷装置1の内部構造をユーザーにとって可視化している。ユーザーは、第1プリンターカバー12の半透明部41の領域を介して、第1印刷装置1の内部を視認することができる。なお、図1では、半透明部41を通して外部から見える第1印刷装置1の内部構造の図示を省略している。半透明部41は半透明領域と記載してもよく、非透明部42は非透明領域と記載してもよい。
第1プリンターカバー12の上部の中央には、開閉操作部43が設けられている。開閉操作部43がユーザーによって操作されることで、第1プリンターカバー12が第1外装ケース11に固定される閉鎖位置と、第1プリンターカバー12が第1外装ケース11から開放される開放位置とが切り替えられる。
【0015】
本実施形態では、説明の便宜上、第1外装ケース11と第1プリンターカバー12とで第1印刷装置1の筐体が構成されている。そして、第1印刷装置1では、当該筐体に第1用紙ガイド13が取り付けられている。本実施形態では、説明の便宜上、当該筐体によって囲まれて構成される部分を、第1印刷装置1の本体部と呼んで説明する。
なお、第1用紙ガイド13も第1印刷装置1の構成要素であるため、第1外装ケース11と第1プリンターカバー12と第1用紙ガイド13とで筐体が構成されると捉えられてもよい。
【0016】
第1用紙ガイド13は、第1外装ケース11の前方に設けられており、第1取付部材31の第1-2取付部位および第2取付部材32の第2-2取付部位に取り付けられ、第1位置および第2位置の間を回動可能である。
第1用紙ガイド13は、搬送される記録紙81をガイドする第1面71、および、第1面71とは反対側の面である第2面72を有する。本実施形態では、第1面71は上側の面であり、第2面72は下側の面である。本実施形態では、第1面71と第2面72とは互いに平行であるが、第1面71と第2面72とは互いに平行でなくてもよい。
【0017】
第1用紙ガイド13が第1位置にあるとき、第1面71は記録紙81の搬送方向に沿った第1方向に延びている。第1方向は、Y軸の負側から正側に向かう方向である。なお、搬送方向に沿った第1方向は、搬送方向と平行な方向であってもよい。ただし、実際の第1印刷装置1では、第1方向は搬送方向と平行な方向から多少の誤差があってもよく、あるいは、第1方向は搬送方向と平行な方向から多少のずれが意図的に設けられてもよい。搬送方向と平行な方向は、XY平面に平行であり、水平な方向などと呼ばれてもよい。第1用紙ガイド13の第1位置は、開位置と記載してもよい。
【0018】
第1用紙ガイド13が第2位置にあるとき、第1面71は搬送方向と交差する方向である第2方向に延びている。第2方向は、例えば、搬送方向と90度で交差する方向であり、Z軸の負側から正側に向かう方向である。搬送方向と90度で交差する方向は、搬送方向と垂直に交差する方向、または、搬送方向と直交する方向などと呼ばれてもよい。なお、搬送方向と90度で交差する方向は、実際の第1印刷装置1では、90度から多少の誤差があってもよく、あるいは、90度から多少のずれが意図的に設けられてもよい。第1用紙ガイド13の第2位置は、閉位置と記載してもよい。
図1は、第1用紙ガイド13が第1位置にある場合の第1印刷装置1の外観を示す図である。
【0019】
第1用紙ガイド13は、第1面71に、第1紙幅ガイド21と、第2紙幅ガイド22と、を備える。第1紙幅ガイド21と第2紙幅ガイド22は、それぞれ左右の方向に移動することが可能である。つまり、第1紙幅ガイド21と第2紙幅ガイド22は、それぞれ、第1用紙ガイド13の上面で左右にスライドすることが可能である。そして、第1紙幅ガイド21と第2紙幅ガイド22との間の距離が、印刷対象とされる記録紙81の左右の幅に調整される。これにより、第1紙幅ガイド21および第2紙幅ガイド22は、印刷対象とされる記録紙81の幅方向を規制する。
【0020】
なお、本実施形態に係る第1印刷装置1では、2個の紙幅ガイドである第1紙幅ガイド21および第2紙幅ガイド22を備えて、記録紙81の左右端の両側をガイドする構成としたが、他の構成例として、1個の紙幅ガイドを備えて、記録紙81の左右端のうちの任意の片側をガイドする構成とされてもよい。
【0021】
第1用紙ガイド13は、右側の端の上面に第1端面51を有しており、左側の端の上面に第2端面52を有している。
また、図1には、第1用紙ガイド13の第1先端部53を示してある。
ここで、第1用紙ガイド13の第1先端部53は、第1用紙ガイド13のうちでもっとも先端となる部分である。本実施形態では、第1先端部53は、第1用紙ガイド13が備える第1紙幅ガイド21の先端部および第2紙幅ガイド22の先端部に相当する。図1の例では、第1先端部53は、XZ平面にほぼ平行な面である。
なお、本実施形態では、第1用紙ガイド13が備える紙幅ガイドの先端部が第1用紙ガイド13の先端部になる場合を示したが、他の構成例として、第1用紙ガイド13が備える紙幅ガイド以外の部分が第1用紙ガイド13の先端部となる構成とされてもよい。
【0022】
第1用紙ガイド13の第1端面51と第1プリンターカバー12との間に第1取付部材31が設けられている。
第1用紙ガイド13の第2端面52と第1プリンターカバー12との間に第2取付部材32が設けられている。
第1取付部材31は、第1-1取付部位および第1-2取付部位を備えている。
第2取付部材32は、第2-1取付部位および第2-2取付部位を備えている。
本実施形態では、第1取付部材31および第2取付部材32は、第1プリンターカバー12の回動を支持する部品であり、かつ、第1用紙ガイド13の回動を支持する部品である。
【0023】
第1プリンターカバー12と第1用紙ガイド13とが交差する位置に、左右に延びる挿入排出口61が設けられている。挿入排出口61は、記録紙81の挿入と排出を行う。挿入排出口61は、第1プリンターカバー12と第1用紙ガイド13とによって形成されている。
挿入排出口61は、印刷対象となる記録紙81を第1印刷装置1の外部から内部に挿入する部位であり、また、印刷後の記録紙81を第1印刷装置1の内部から外部に排出する部位である。
また、本実施形態では、第1印刷装置1は、第1印刷装置1の背面部から記録紙81を供給して、印刷後の記録紙81を挿入排出口61から排出する機構も有している。
【0024】
ここで、第1プリンターカバー12は、第1印刷装置1の他の部分に対して、着脱可能に構成されている。他の構成例として、第1プリンターカバー12は、第1印刷装置1の他の部分に対して、着脱可能でなくてもよい。
また、第1用紙ガイド13は、第1印刷装置1の他の部分に対して、着脱可能に構成されている。他の構成例として、第1用紙ガイド13は、第1印刷装置1の他の部分に対して、着脱可能でなくてもよい。
【0025】
本実施形態では、第1印刷装置1において記録紙81を搬送する搬送経路はフラットベッドタイプの搬送経路である。
一つの印刷手順として、記録紙81が第1印刷装置1の前方から第1用紙ガイド13および挿入排出口61を介して第1印刷装置1の内部に挿入され、第1印刷装置1の内部において記録紙81に印刷が行われ、印刷後の記録紙81が挿入排出口61および第1用紙ガイド13を介して排出される。この印刷手順は、例えば、単票紙の印刷に使用される。
また、他の印刷手順として、記録紙81が第1印刷装置1の背面部から供給されて、第1印刷装置1の内部において記録紙81に印刷が行われ、印刷後の記録紙81が挿入排出口61および第1用紙ガイド13を介して排出される。この印刷手順は、例えば、連続紙の印刷に使用される。
【0026】
図2は、実施形態に係る第1印刷装置1の第1用紙ガイド13が第2位置にある場合に第1印刷装置1を斜め前方から見た概略的な外観斜視図である。
図2には、図1と同様なXYZ直交座標系を示してある。
図2には、第1外装ケース11の最前面となる第1前面部62を示してある。
図2に示される第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が回動させられて第1外装ケース11の側に収納されている。
第1用紙ガイド13が第2位置にある場合、第1用紙ガイド13の第2面72は、第1外装ケース11の第1前面部62と同一の位置となる。つまり、第1用紙ガイド13の第2面72と、第1外装ケース11の第1前面部62は、XZ平面に平行な同一の平面に含まれる。
【0027】
このように、第1用紙ガイド13が第2位置にある場合、第1用紙ガイド13と筐体の正面とが平行に整列する。本実施形態では、第1用紙ガイド13が第2位置にある場合、第1用紙ガイド13と筐体の正面とが同一平面で整列する。
なお、第1用紙ガイド13が第2位置にある場合、第1用紙ガイド13と筐体の正面とが平行からずれた配置になってもよい。例えば、第1用紙ガイド13が第2位置にある場合、第1用紙ガイド13の第2面72が、第1外装ケース11の第1前面部62より後方に位置する構成とされてもよい。
【0028】
本実施形態では、第1用紙ガイド13が第2位置にある場合、第1用紙ガイド13の第1先端部53は、第1外装ケース11の上面より低い位置にある。
本実施形態では、第1用紙ガイド13が第2位置にある場合、第1用紙ガイド13の第1先端部53は、第1プリンターカバー12の正面と対向する位置となる。
【0029】
図1に示されるように、第1用紙ガイド13が第1位置にある場合、挿入排出口61は給排紙可能な状態となる。一方、図2に示されるように、第1用紙ガイド13が第2位置にある場合、挿入排出口61は給排紙不可能な状態となる。また、本実施形態に係る第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が第2位置にある状態が保持される機構が設けられている。
なお、他の構成例として、第1用紙ガイド13が第1位置にある場合も第2位置にある場合も、挿入排出口61が給排紙可能な状態となる構成とされてもよい。
【0030】
図3は、実施形態に係る第1印刷装置1を上方から見た概略的な外観図である。
図3には、図1と同様なXYZ直交座標軸を示してある。
また、図3には、AA矢視断面を表すための切断線と、BB矢視断面を表すための切断線を示してある。
【0031】
図4は、実施形態に係る第1印刷装置1のBB矢視断面図である。なお、図4の例では、第1紙幅ガイド21と、第1取付部材31と、第1取付部材31における第1摩擦荷重部142も示してある。
図4には、図1と同様なXYZ直交座標軸を示してある。
第1印刷装置1は、内部の構造として、トラクター111と、上給紙ローラー112と、下給紙ローラー113と、プラテンローラー114と、上排紙ローラー115と、下排紙ローラー116と、印字ヘッド117と、を備える。
【0032】
トラクター111は、記録紙81を供給するための装置である。本実施形態では、トラクター111は、第1印刷装置1の背面に近い位置である背面部に設けられている。
上給紙ローラー112および下給紙ローラー113は、印刷対象の記録紙81を搬送するローラーである。
プラテンローラー114は、印字ヘッド117と対向して設けられており、印刷中に記録紙81を搬送するローラーである。
上排紙ローラー115および下排紙ローラー116は、印刷対象の記録紙81を搬送するローラーである。
印字ヘッド117は、複数のワイヤーを備えており、これらのワイヤーでインクリボンを記録紙81に打ち付けることで、印刷対象の画像を記録紙81に印刷する。
【0033】
本実施形態では、トラクター111と、上給紙ローラー112と、下給紙ローラー113と、プラテンローラー114と、上排紙ローラー115と、下排紙ローラー116は、第1外装ケース11の内部に設けられており、記録紙81を搬送方向に搬送する搬送機構を構成する。
なお、搬送機構は、本実施形態の構成に限定されず、例えば、他の構成要素を含んでもよい。
【0034】
本実施形態では、印字ヘッド117は、第1外装ケース11の内部に設けられており、ワイヤーを突出させて記録紙81に印刷を行う印刷部を構成する。
なお、印刷部は、本実施形態の構成に限定されず、例えば、他の構成要素を含んでもよい。また、印刷部としては、必ずしもSIDMの印刷部に限定されず、インクジェット方式等、他の方式の印刷部が用いられてもよい。
【0035】
図5は、実施形態に係る第1印刷装置1のBB矢視断面を用いて単票紙の搬送経路を示す図である。なお、図5の例では、第1紙幅ガイド21と、第1取付部材31と、第1取付部材31における第1摩擦荷重部142も示してある。
図5には、図1と同様なXYZ直交座標軸を示してある。
図5では、記録紙81が単票紙であるときに、第1印刷装置1の前方から給紙するフロント給紙、および、第1印刷装置1の前方に排紙するフロント排紙が行われる場合を示す。
【0036】
第1搬送経路D1は、フロント給紙の経路であり、第1用紙ガイド13の第1面71から、挿入排出口61、上排紙ローラー115および下排紙ローラー116、プラテンローラー114を経由して、上給紙ローラー112および下給紙ローラー113の付近までの経路である。
第2搬送経路D2は、フロント排紙の経路であり、上給紙ローラー112および下給紙ローラー113の付近から、プラテンローラー114、上排紙ローラー115および下排紙ローラー116、挿入排出口61を経由して、第1用紙ガイド13の第1面71までの経路である。
第1搬送経路D1と第2搬送経路D2とは、記録紙81が搬送される向きが逆向きであるが、同じ経路である。
【0037】
図6は、実施形態に係る第1印刷装置1のBB矢視断面を用いて連続紙の搬送経路を示す図である。なお、図6の例では、第1紙幅ガイド21と、第1取付部材31と、第1取付部材31における第1摩擦荷重部142も示してある。
図6には、図1と同様なXYZ直交座標軸を示してある。
図6では、記録紙81が連続紙であるときに、第1印刷装置1の後方から給紙するリア給紙、および、第1印刷装置1の前方に排紙するフロント排紙が行われる場合を示す。
【0038】
このような給紙および排紙の搬送経路は、第3搬送経路D11と、第4搬送経路D12と、第5搬送経路D13から構成される。
第3搬送経路D11は、第1印刷装置1の外部からトラクター111への経路である。
第4搬送経路D12は、トラクター111から上給紙ローラー112および下給紙ローラー113の付近への経路である。
第5搬送経路D13は、上給紙ローラー112および下給紙ローラー113の付近から、プラテンローラー114、上排紙ローラー115および下排紙ローラー116、挿入排出口61を経由して、第1用紙ガイド13の第1面71までの経路である。
【0039】
図7図9を参照して、第1印刷装置1のBB矢視断面を用いて、第1用紙ガイド13の第1位置、第2位置、および第3位置の状態を示す。なお、図7図9の例では、第1紙幅ガイド21と、第1取付部材31と、第1取付部材31における第1摩擦荷重部142も示してある。
図7図9には、図1と同様なXYZ直交座標軸を示してある。
【0040】
図7は、実施形態に係る第1印刷装置1のBB矢視断面を用いて第1用紙ガイド13が第1位置にある状態を示す図である。
図8は、実施形態に係る第1印刷装置1のBB矢視断面を用いて第1用紙ガイド13が第3位置にある状態を示す図である。
図9は、実施形態に係る第1印刷装置1のBB矢視断面を用いて第1用紙ガイド13が第2位置にある状態を示す図である。
なお、図7図9では、第1印刷装置1の前方の一部のみを図示してあり、他の部分の図示を省略してある。
【0041】
ここで、第1用紙ガイド13の第3位置は、第1用紙ガイド13の第1位置と、第1用紙ガイド13の第2位置との間にある位置である。第1用紙ガイド13が第3位置にある状態では、第1用紙ガイド13の第1先端部53は斜め前方に向いている。
つまり、第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13は、第1位置から、第3位置を経由して、第2位置とされ、あるいは、第2位置から、第3位置を経由して、第1位置とされる。
【0042】
図7図9に示されるように、第1用紙ガイド13が第1位置である状態では、第1用紙ガイド13の下側の一部が第1印刷装置1の本体部の第1保持部R1と当接するとともに、第1用紙ガイド13の上側の一部が第1印刷装置1の本体部の第2保持部R2と当接する。これにより、第1用紙ガイド13は、第1位置の状態で保持される。
【0043】
ここで、図9に示される状態において、第1用紙ガイド13の第2面72は、第1印刷装置1の第1外装ケース11の第1前面部62と平行になる。
また、図9に示される状態において、第1用紙ガイド13の第1面71は、第1プリンターカバー12の前面に沿う形状を有している。さらに、図9に示される状態において、第1紙幅ガイド21および第2紙幅ガイド22の表面も、第1プリンターカバー12の前面に沿う形状を有している。当該表面は、第1用紙ガイド13の第1面71と同じ側の面である。
【0044】
図9に示される状態では、第1用紙ガイド13と第1紙幅ガイド21および第2紙幅ガイド22は第1印刷装置1の本体部と接触しておらず、少し離隔している。この状態において、ユーザーなどにより第1用紙ガイド13に前方から後方に向かう力が与えられることで、第1用紙ガイド13と第1紙幅ガイド21および第2紙幅ガイド22が、第1印刷装置1の本体部に度当たりする構成とされてもよい。
【0045】
図10は、実施形態に係る第1取付部材31を左側の斜め前方から見た外観斜視図である。
図10には、図1と同様なXYZ直交座標軸を示してある。
図10の例では、第1プリンターカバー12および第1用紙ガイド13が第1取付部材31に取り付けられていない状態を示してある。
第1取付部材31は、図示しない第1-1取付部位と、第1-2取付部位141と、第1摩擦荷重部142と、を備える。
第1取付部材31は、第1用紙ガイド13の保持部品を構成する右側の部材である。なお、第1用紙ガイド13の保持部品を構成する左側の部材である第2取付部材32においても、第2-1取付部位と、第2-2取付部位と、第2摩擦荷重部と、を備えるが、第1取付部材31の第1-1取付部位と、第1-2取付部位141と、第1摩擦荷重部142と左右対称で同様であるため、図示および詳しい説明を省略する。
また、図10には、仮想的な点である、回動の中心点C1を示してある。
【0046】
図11図13を参照して、第1取付部材31と第1用紙ガイド13との取り付けについて説明する。なお、第2取付部材32と第1用紙ガイド13との取り付けについても、左右対称で同様である。
図11は、実施形態に係る第1印刷装置1のAA矢視断面を用いて第1用紙ガイド13が第1位置にある状態を示す図である。
図12は、実施形態に係る第1印刷装置1のAA矢視断面を用いて第1用紙ガイド13が第3位置にある状態を示す図である。
図13は、実施形態に係る第1印刷装置1のAA矢視断面を用いて第1用紙ガイド13が第2位置にある状態を示す図である。
図11図13には、図1と同様なXYZ直交座標軸を示してある。
【0047】
図11図13に示されるように、第1用紙ガイド13は、右側に、第1支持部211を備える。
第1支持部211は、長手方向に延びる部分であり、第1回動部212と、第1支持端部213と、を備える。
図11の例では、第1用紙ガイド13が第1印刷装置1と一体化された状態において、第1印刷装置1の後方から前方に向かって、第1支持部211の第1支持端部213、第1支持部211の第1回動部212、第1支持部211の他の部分、第1用紙ガイド13の本体の順に、配置される。ここで、第1用紙ガイド13の本体は、第1用紙ガイド13のうち第1支持部211を除いた部分であり、第1面71および第2面72を有する部分である。
【0048】
第1支持部211の第1回動部212は、第1取付部材31の第1-2取付部位141に回動可能に嵌め込まれる形状を有している。そして、第1回動部212が第1-2取付部位141に嵌め込まれることで、第1用紙ガイド13が第1印刷装置1と回動可能に一体化される。この嵌め込みによる配置の保持は、例えば、スナップフィットによる保持であってもよい。
本実施形態では、YZ平面に平行な断面において、第1回動部212の周囲は円周に沿った形状を有しており、第1-2取付部位141は当該形状を受ける円周に沿った空間を有している。このような円の中心点C1が、第1用紙ガイド13が開閉操作されるときの回動の中心点C1となる。また、当該中心点C1を通りX軸に平行な軸が、第1用紙ガイド13が回動操作されるときの回動軸となる。
【0049】
第1支持部211の第1支持端部213は、長手方向に延びる第1支持部211のうち、第1回動部212よりも端の方の棒状の部分である。
第1摩擦荷重部142は、第1支持部211が回動する途中で第1支持端部213に摩擦荷重を与えるように凸形状を有している。当該摩擦荷重は、クリック荷重であってもよい。
【0050】
第1用紙ガイド13が第1位置から、第3位置を経由して、第2位置になる場合について説明する。
まず、図11に示されるように、第1用紙ガイド13が第1位置にある状態では、第1支持端部213は第1摩擦荷重部142とは接触していない。この状態では、第1用紙ガイド13の第1支持端部213が第1摩擦荷重部142の凸形状に達しておらず、第1用紙ガイド13の第1支持端部213は摩擦荷重を受けていない。
次に、図12に示されるように、第1用紙ガイド13が第3位置にある状態では、第1支持端部213は第1摩擦荷重部142と接触する。この状態では、第1用紙ガイド13の第1支持端部213が第1摩擦荷重部142の凸形状に達しており、これらが干渉して、第1用紙ガイド13の第1支持端部213は摩擦荷重を受ける。
次に、図13に示されるように、第1用紙ガイド13が第2位置にある状態では、第1支持端部213は第1摩擦荷重部142とは接触していない。この状態では、第1用紙ガイド13の第1支持端部213が第1摩擦荷重部142の凸形状を乗り越えており、第1用紙ガイド13の第1支持端部213は摩擦荷重から抜けて、摩擦荷重を受けていない。
【0051】
このように、第1用紙ガイド13が第1位置と第2位置との間の第3位置にある場合、第1用紙ガイド13の回動の軸を中心に回動する第1支持部211の第1支持端部213が第1摩擦荷重部142によって摩擦荷重を受ける。
第1摩擦荷重部142は、第1支持端部213を左右の外側から挟み込んで、第1支持端部213を左右の外側から挟み込むときに第1支持端部213を変形させる構成であってもよい。この場合、第1支持端部213は、弾性部材を用いて構成される。
第1支持部211は、第1部位の一例である。
【0052】
ここで、第1用紙ガイド13の右側の第1支持部211について説明したが、第1用紙ガイド13の左側の構成も左右対称で同様であり、第1用紙ガイド13は左側に第2支持部を備える。第2支持部は、第2取付部材32の第2-2取付部位に嵌め込まれる第2回動部と、第2支持端部と、を備える。
第1用紙ガイド13の左側の第2支持部も、第1部位の一例である。
なお、本実施形態では、第2支持部の図示を省略する。
【0053】
このような摩擦荷重によって、第1用紙ガイド13は、図13に示されるような第2位置にある状態が保持される。
つまり、第1用紙ガイド13が第2位置にある状態から第1位置にある状態に回動する途中の第3位置では摩擦荷重を受けるため、意図的な力が第1用紙ガイド13に加えられていないときには回動が防止され、図13に示されるように第1先端部53が上方に向かって第1用紙ガイド13が直立した姿勢の状態が保持される。
【0054】
以上のように、本実施形態に係る第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が回動可能になっている。そして、第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が開放されて第1印刷装置1が使用されるときには、第1用紙ガイド13は図7に示されるように第1位置にさせられる。
一方、第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が閉鎖されて第1印刷装置1が使用されないときには、第1用紙ガイド13が回動させられて第2位置に立ち上げられることで、第1用紙ガイド13は図9に示されるように第2位置にさせられる。
また、第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が第2位置にある場合、第1用紙ガイド13と筐体の正面とが同一平面で整列する。
【0055】
したがって、本実施形態に係る第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が回動させられて第2位置に立ち上げられたときに、第1用紙ガイド13の第1面71の反対側にある第2面72が第1印刷装置1の前面になる。このとき、第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13の第2面72が第1外装ケース11の第1前面部62と同一平面で並んで第1印刷装置1の前面を形成するため、デッドスペースをなくし、製品サイズを小型化することができる。これにより、第1印刷装置1では、専有面積を最小にすることができ、第1印刷装置1が設置される台あるいは床などのスペースを有効活用することが可能となる。
【0056】
また、本実施形態に係る第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が回動させられて第2位置に立ち上げられたとき、第1用紙ガイド13の第1先端部53が筐体の上面よりも低い位置にある。
したがって、本実施形態に係る第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が第2位置にある場合、筐体の上面よりも第1用紙ガイド13の第1先端部53は低い位置に配置され、これにより、上部のスペースを無駄にしないことが図られ、第1印刷装置1を棚等に効率良く収納することができる。
【0057】
また、本実施形態に係る第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が第1位置と第2位置との間の第3位置にあるとき、第1用紙ガイド13は摩擦荷重を受ける。
したがって、本実施形態に係る第1印刷装置1では、第1用紙ガイド13が第2位置にある状態を保持することができる。
【0058】
一構成例として、印刷装置は、外装ケースと、外装ケースの内部に設けられており、記録紙を搬送方向に搬送する搬送機構と、外装ケースの前方に設けられており、搬送される記録紙をガイドする第1面および第1面とは反対側の面である第2面を有する用紙ガイドと、を備える。用紙ガイドは、第1位置と第2位置との間を回動可能である。用紙ガイドが第1位置にあるとき、第1面は搬送方向に沿った第1方向に延びている。用紙ガイドが第2位置にあるとき、第1面は搬送方向と交差する方向である第2方向に延びている。用紙ガイドが第2位置にある場合、用紙ガイドの第2面は、外装ケースの前面と同一、または、より後方に位置する。
ここで、本実施形態では、第1印刷装置1が印刷装置の一例である。本実施形態では、第1外装ケース11が外装ケースの一例である。本実施形態では、記録紙81が記録紙の一例である。本実施形態では、図4に示されるトラクター111、上給紙ローラー112、下給紙ローラー113、プラテンローラー114、上排紙ローラー115および下排紙ローラー116を含み記録紙81を搬送する機構が搬送機構の一例である。本実施形態では、第1用紙ガイド13が用紙ガイドの一例であり、第1用紙ガイド13の第1面71が用紙ガイドの第1面の一例であり、第1用紙ガイド13の第2面72が用紙ガイドの第2面の一例である。本実施形態では、図7および図11に示される第1用紙ガイド13の位置が第1位置の一例であり、図9および図13に示される第1用紙ガイド13の位置が第2位置の一例である。
【0059】
一構成例として、印刷装置において、用紙ガイドが第2位置にある場合、用紙ガイドの先端部は、外装ケースの上面より低い位置にある。
ここで、本実施形態では、第1用紙ガイド13の第1先端部53が用紙ガイドの先端部の一例である。
【0060】
一構成例として、印刷装置において、用紙ガイドが第1位置と第2位置との間の第3位置にある場合、用紙ガイドの回動軸を中心に回動する第1部位が摩擦荷重を受ける。
ここで、本実施形態では、図8および図12に示される第1用紙ガイド13の位置が第3位置の一例である。本実施形態では、第1用紙ガイド13が有する第1支持部211の第1支持端部213が第1部位の一例である。
【0061】
実施形態の変形例を示す。
図14は、実施形態の変形例に係る第2印刷装置401の側面図を示す図である。
図14には、説明の便宜上、三次元直交座標系であるXYZ直交座標系を示してある。
ここで、変形例に係る第2印刷装置401の構成は、図1に示される第1印刷装置1の構成と比べて、第2用紙ガイド413の長手方向の長さが異なる点を除いて、同様である。このため、変形例に係る第2印刷装置401について、図1に示される第1印刷装置1とは異なる点について詳しく説明し、同様な点については詳しい説明を省略する。
【0062】
第2印刷装置401は、第2外装ケース411と、第2プリンターカバー412と、第2用紙ガイド413と、第3紙幅ガイド422と、を備える。なお、第3紙幅ガイド422は、第2用紙ガイド413が備える2つの紙幅ガイドのうちの一方の紙幅ガイドであり、他方の図示を省略する。
【0063】
図14には、第2外装ケース411の最前面となる第2前面部462を示してある。
ここで、第2外装ケース411は、図1に示される第1印刷装置1の第1外装ケース11と同様である。
また、第2プリンターカバー412は、図1に示される第1印刷装置1の第1プリンターカバー12と同様である。
また、第3紙幅ガイド422は、図1に示される第1印刷装置1の左側の第2紙幅ガイド22と同様である。
【0064】
図14の例では、第2用紙ガイド413が、図1に示される第1印刷装置1の第1用紙ガイド13について第2位置に相当する位置にある状態を示してある。
この状態において、第2用紙ガイド413の第2先端部453が、第2外装ケース411の上面と同じ位置にある。
【0065】
以上のように、変形例に係る第2印刷装置401では、第2用紙ガイド413が回動させられて立ち上げられたとき、第2用紙ガイド413の第2先端部453が筐体の上面と同じ位置にある。
したがって、変形例に係る第2印刷装置401では、第2用紙ガイド413が回動させられて立ち上げられた場合、筐体の上面と第2用紙ガイド413の第2先端部453は同じ位置に配置され、これにより、上部のスペースを無駄にしないことが図られ、第2印刷装置401を棚等に効率良く収納することができる。
【0066】
さらに、変形例に係る第2印刷装置401では、第2用紙ガイド413の第2先端部453が上方に向う第2用紙ガイド413が直立した姿勢の状態において、第2用紙ガイド413の第2先端部453が、筐体の上面と、XY平面に平行な同一平面で整列する。これにより、第2印刷装置401では、例えば、第2用紙ガイド413の第2先端部453および筐体の上面に、荷物などを載置することができる。この場合、第2印刷装置401では、第2用紙ガイド413の第2先端部453および筐体の上面によって、当該荷物などを保持することができる。
【0067】
一構成例として、印刷装置において、用紙ガイドが第2位置にある場合、用紙ガイドの先端部は、外装ケースの上面と同じ位置にある。
ここで、本実施形態では、第2印刷装置401が印刷装置の一例である。本実施形態では、第2用紙ガイド413が用紙ガイドの一例であり、第2用紙ガイド413の第2先端部453が用紙ガイドの先端部の一例である。本実施形態では、第2外装ケース411が外装ケースの一例である。
【0068】
なお、第1印刷装置、第2印刷装置は、単に印刷装置と記載してもよく、他の構成も同様に記載してもよい。
【0069】
以上、この開示の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0070】
1…第1印刷装置、11…第1外装ケース、12…第1プリンターカバー、13…第1用紙ガイド、21…第1紙幅ガイド、22…第2紙幅ガイド、31…第1取付部材、32…第2取付部材、41…半透明部、42…非透明部、43…開閉操作部、51…第1端面、52…第2端面、53…第1先端部、61…挿入排出口、62…第1前面部、71…第1面、72…第2面、81…記録紙、401…第2印刷装置、411…第2外装ケース、412…第2プリンターカバー、413…第2用紙ガイド、422…第3紙幅ガイド、453…第2先端部、111…トラクター、112…上給紙ローラー、113…下給紙ローラー、114…プラテンローラー、115…上排紙ローラー、116…下排紙ローラー、117…印字ヘッド、141…第1-2取付部位、142…第1摩擦荷重部、211…第1支持部、212…第1回動部、213…第1支持端部、C1…中心点、D1…第1搬送経路、D2…第2搬送経路、D11…第3搬送経路、D12…第4搬送経路、D13…第5搬送経路、R1…第1保持部、R2…第2保持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14