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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022170535
(43)【公開日】2022-11-10
(54)【発明の名称】リッドアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   B60K 15/05 20060101AFI20221102BHJP
   E05B 83/34 20140101ALI20221102BHJP
   B60K 15/04 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
B60K15/05 B
E05B83/34
B60K15/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021076728
(22)【出願日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】390000996
【氏名又は名称】株式会社ハイレックスコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】礒 直久
(72)【発明者】
【氏名】武田 祥平
(72)【発明者】
【氏名】成田 諭
【テーマコード(参考)】
2E250
3D038
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250HH01
2E250LL13
3D038CA32
3D038CA33
3D038CB01
3D038CC16
3D038CD03
(57)【要約】
【課題】ユーザがリッドに触れることなくリッドの開閉ができるリッドアクチュエータを提供する。
【解決手段】リッドアクチュエータは、モータの回転運動が直線運動に変換されることによって直線移動するスライダと、スライダに係合し、スライダの直線移動に伴い、リッドの動きを規制する規制位置と、リッドの動きを規制しない非規制位置と、の間で移動する規制部材と、スライダに係合し、スライダの直線移動に伴いリッドを開状態とする開方向へリッドを回転させるとともに、スライダの直線移動に伴いリッドを閉状態とする閉方向へリッドを回転させる回転部材と、を備え、規制部材が規制位置から非規制位置へ移動した後、回転部材がリッドを開方向に回転させることにより、リッドが閉状態から開状態になり、回転部材がリッドを閉方向に回転させた後、規制部材が非規制位置から規制位置に移動する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの回転運動が直線運動に変換されることによって直線移動するスライダと、
前記スライダに係合し、前記スライダの直線移動に伴い、リッドの動きを規制する規制位置と、前記リッドの動きを規制しない非規制位置と、の間で移動する規制部材と、
前記スライダに係合し、前記スライダの直線移動に伴い前記リッドを開状態とする開方向へ前記リッドを回転させるとともに、前記スライダの直線移動に伴い前記リッドを閉状態とする閉方向へ前記リッドを回転させる回転部材と、
を備え、
前記規制部材が前記規制位置から前記非規制位置へ移動した後、前記回転部材が前記リッドを前記開方向に回転させることにより、前記リッドが閉状態から開状態になり、
前記回転部材が前記リッドを前記閉方向に回転させた後、前記規制部材が前記非規制位置から前記規制位置に移動する、リッドアクチュエータ。
【請求項2】
前記回転部材はレバーを備え、
前記スライダには、前記レバーが係合する凹部が形成され、
前記スライダの移動に伴い前記レバーが回転することにより、前記回転部材が回転する、請求項1に記載のリッドアクチュエータ。
【請求項3】
前記凹部と前記レバーとの間には前記レバーが前記凹部内を前記スライダに対して相対的に移動可能な隙間が設けられており、
前記スライダが移動することにより前記回転部材が前記リッドを前記開方向に回転させることなく、前記規制部材が前記規制位置から前記非規制位置へ移動した後、前記凹部に前記レバーが接触した状態で前記スライダが移動することにより前記回転部材が前記リッドを回転させることにより、前記リッドが閉状態から開状態になる、請求項2に記載のリッドアクチュエータ。
【請求項4】
前記スライダは、前記規制部材に接するカム機構部を備え、
前記スライダが移動することにより、前記カム機構部が前記規制部材を前記規制位置から前記非規制位置へ移動させた後、前記リッドが閉状態から開状態になる、請求項1から3の何れか一項に記載のリッドアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リッドアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両の給油口が収容される開口の蓋であるフューエル用のリッドを開閉する装置が開示されている。特許文献1などに開示されている装置では、リッドにユーザが触れることによって、リッドを開放させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-142040
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1などに開示されている装置では、給油の際にユーザがリッドを全開方向に手で操作するなど、リッドにユーザが触れる必要がある。従って、ユーザがリッドに触れることなくリッドの開閉操作をしたいという要望に対応することができないという課題がある。
【0005】
本発明の目的は、ユーザがリッドに触れることなくリッドの開閉ができるリッドアクチュエータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のリッドアクチュエータは、モータの回転運動が直線運動に変換されることによって直線移動するスライダと、前記スライダに係合し、前記スライダの直線移動に伴い、リッドの動きを規制する規制位置と、前記リッドの動きを規制しない非規制位置と、の間で移動する規制部材と、前記スライダに係合し、前記スライダの直線移動に伴い前記リッドを開状態とする開方向へ前記リッドを回転させるとともに、前記スライダの直線移動に伴い前記リッドを閉状態とする閉方向へ前記リッドを回転させる回転部材と、を備え、前記規制部材が前記規制位置から前記非規制位置へ移動した後、前記回転部材が前記リッドを前記開方向に回転させることにより、前記リッドが閉状態から開状態になり、前記回転部材が前記リッドを前記閉方向に回転させた後、前記規制部材が前記非規制位置から前記規制位置に移動する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザがリッドに触れることなくリッドの開閉ができるリッドアクチュエータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態に係るリッドアクチュエータ100を備えている開閉装置300の構成例を示す図
図2】本発明の実施の形態に係るリッドアクチュエータ100の構成例を示す図
図3】本発明の実施の形態に係るリッドアクチュエータ100の構成例を示す図
図4】本発明の実施の形態に係るリッドアクチュエータ100の構成例を示す図
図5】開方向へリッド200を回転させる場合のリッドアクチュエータ100の動作を説明するための図
図6】開方向へリッド200を回転させる場合のリッドアクチュエータ100の動作を説明するための図
図7】閉方向へリッド200を回転させる場合のリッドアクチュエータ100の動作を説明するための図
図8】閉方向へリッド200を回転させる場合のリッドアクチュエータ100の動作を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態に係るリッドアクチュエータ100を備えている開閉装置300の構成例を示す図であり、図2及び図3は本発明の実施の形態に係るリッドアクチュエータ100の構成例を示す図である。
【0010】
開閉装置300は、リッド200を開閉する装置である。開閉装置300は、リッドアクチュエータ100と、車体400の給油用開口部401を塞ぐための蓋であるリッド200と、車体400の給油用開口部401に取り付けられている本体部201とを備えている。リッド200は、例えば、車体の給油用開口部を塞ぐための蓋である。
【0011】
なお、リッド200は、給油用開口部を塞ぐための蓋に限定されず、電気自動車、プラグインハイブリッド車などに設けられている給電用開口部を塞ぐための蓋でもよい。
【0012】
次に図2図3及び図4を参照してリッドアクチュエータ100の構成例を説明する。図2図3及び図4は本発明の実施の形態に係るリッドアクチュエータ100の構成例を示す図である。
【0013】
リッドアクチュエータ100は、筐体1、規制部材2、回転部材3、モータ4、スライダ7及び減速機構10を備えている。
【0014】
(モータ4)
モータ4は、リッド200を開閉するための駆動源である。モータ4には、モータシャフト41が設けられている。モータシャフト41には、ギア部5と噛み合うピニオンギア42が設けられている。
【0015】
(減速機構10)
減速機構10は、モータ4の回転速度を減速して回転部材3に回転力を伝達する。減速機構10は、ギア部5及び送りねじ部6を備えている。
【0016】
(ギア部5)
ギア部5は、ピニオンギア42と噛み合う回転ギア52と、回転ギア62と噛み合う回転ギア53と、シャフト51とを備えている。
【0017】
シャフト51の両端部は、筐体1に固定されている。回転ギア52及び回転ギア53は、シャフト51により、回転可能に同軸に設けられている。
【0018】
(送りねじ部6)
送りねじ部6は、モータ4の回転運動をスライダ7の直線運動に変換する部材である。送りねじ部6は、回転ギア53と噛み合う回転ギア62と、スライダ7を直線移動させる送りねじ63と、シャフト61とを備えている。
【0019】
シャフト61の両端部は、筐体1の固定されている。回転ギア62及び送りねじ63は、シャフト61により回転可能に同軸に設けられている。
【0020】
(スライダ7)
スライダ7は、送りねじ63の回転に伴い、回転部材3を回転させるとともに、規制部材2を進退移動させる部材である。
【0021】
図3及び図4に示すように、スライダ7は、送りナット71、ガイド部72及びカム機構部73を備えている。
【0022】
(送りナット71)
送りナット71は、送りねじ63の回転に伴い送りねじ63上を移動する部材である。
【0023】
(ガイド部72)
ガイド部72は、回転部材3のレバー32が係合してレバー32を案内する部材である。図3に示すように、ガイド部72は、一体成形で送りナット71に設けられている。ガイド部72は、回転部材3のレバー32が係合する凹部を有する。
【0024】
当該凹部に係合するレバー32は、送りナット71が移動することにより、回転部材3の軸部31を中心に回動する。これにより、回転部材3の軸部31に接続されているリッド200が開方向又は閉方向に回転する。
【0025】
開方向は、リッド200を開状態とする方向である。閉方向は、リッド200を閉状態とする方向である。
【0026】
ガイド部72とレバー32との間には隙間GPが設けられている。隙間GPは、閉状態のリッド200を開状態にする場合に、リッド200を回転させずに、進退部材21の先端を規制位置P1から非規制位置P2に移動させるために設けられている。
【0027】
規制位置P1は、進退部材21がリッド200の動きを規制する位置である。非規制位置P2は、進退部材21がリッド200の動きを規制しない位置である。
【0028】
(カム機構部73)
カム機構部73は、規制部材2に係合する部材である。図3に示すように、カム機構部73は、一体成形で送りナット71に設けられている。カム機構部73は、送りねじ63の延伸方向に伸びる支持部73aと、傾斜部73bとを備えている。
【0029】
(支持部73a)
支持部73aは、進退部材21が非規制位置P2に存在する状態で、進退部材21の前進方向への移動を規制する部材である。前進とは、進退部材21が図1に示す筐体1の内側から筐体1の外側に向かって移動することである。
【0030】
(傾斜部73b)
傾斜部73bは、進退部材21を規制位置P1から非規制位置P2に移動させる部材である。
【0031】
傾斜部73bは、支持部73aの端部に接続され、支持部73aの延伸方向に対して所定角度で傾斜している。所定角度は、進退部材21が規制位置P1から非規制位置P2へ進退移動することができる角度に設定することができる
【0032】
傾斜部73bは、スライダ7が移動したとき、係合部材23に設けられている傾斜部23cに接することで、進退部材21を後退させる。後退とは、進退部材21が図1に示す筐体1の外側から筐体1の内側に向かって移動することである。
【0033】
(規制部材2)
規制部材2は、リッド200の動きを規制する部材である。図3に示すように、規制部材2は、進退部材21、付勢部材22、及び係合部材23を備えている。
【0034】
(進退部材21)
進退部材21は、スライダ7の移動に伴い、規制位置P1と非規制位置P2との間で進退移動する部材である。
【0035】
(係合部材23)
係合部材23は、スライダ7に係合し、進退部材21を進退移動させるための部材である。
【0036】
係合部材23は、取付部23aと、取付部23aに設けられ進退部材21が貫通する底部23dと、送りねじ63の延伸方向に伸びる支持部23bと、傾斜部23cとを備えている。
【0037】
(取付部23a)
取付部23aは、進退部材21の周囲を覆い、進退部材21に取り付けられている。取付部23aの内側には付勢部材22の一端が挿入されており、付勢部材22の一端は、底部23dに接している。付勢部材22の他端は、図2に示す筐体1の開口部を覆う不図示の蓋に接している。
【0038】
(傾斜部23c)
傾斜部23cは、進退部材21を規制位置P1から非規制位置P2に移動させる部材である。傾斜部23cは、支持部23bの端部に接続され、支持部23bの延伸方向に対して所定角度で傾斜している。所定角度は、傾斜部23cが傾斜部73bと接触することで、進退部材21を規制位置P1と非規制位置P2との間で進退移動することができる角度に設定されればよく、例えば10°~45°までの任意の角度とすることができる。
【0039】
傾斜部23cは、スライダ7がギア部5に向かって移動したとき、カム機構部73の傾斜部73bに接することで、規制部材2の進退部材21を後退させる。
【0040】
(支持部23b)
支持部23bは、進退部材21が非規制位置P2に存在する状態で、進退部材21の前進方向への移動を規制する部材である。支持部23b及び傾斜部23cは、一体成形で取付部23aの外側に設けられている。
【0041】
(回転部材3)
回転部材3は、リッド200を回転させる部材である。図3に示すように、回転部材3は、軸部31と、軸部31の端部からガイド部72に向かって垂直方向に延伸するレバー32とを備えている。
【0042】
(軸部31)
軸部31は、進退部材21から一定距離隔てて進退部材21と平行に配置されている。軸部31は、図2に示す筐体1に回転可能に支持され、筐体1の内部から外部に向かって延伸している。回転部材3にはリッド200が設けられている。
【0043】
次に図5図6図7及び図8を参照して、リッドアクチュエータ100によるリッド200の開閉動作を説明する。
【0044】
図5及び図6は開方向へリッド200を回転させる場合のリッドアクチュエータ100の動作を説明するための図である。ここでは、閉状態のリッド200を開方向へ回転させる場合の動作について説明する。
【0045】
開方向へリッド200を回転させる場合、送りねじ部6が第1回転方向に回転することにより(図5の矢印(1)参照)、スライダ7がギア部5に向かって移動を開始する(図5の矢印(2)参照)。
【0046】
スライダ7が移動し始めると、スライダ7のガイド部72と回転部材3のレバー32との間の隙間GPによって、ガイド部72がレバー32に接触するまでの間に、回転部材3の回転が停止した状態で、係合部材23の傾斜部23c(図4参照)が、スライダ7の傾斜部73bに案内される。
【0047】
これにより、進退部材21が後退し、進退部材21の先端部は、規制位置P1から非規制位置P2に移動する(図5の矢印(3)参照)。このとき、付勢部材22が圧縮される。
【0048】
スライダ7が移動し続けると、係合部材23の支持部23b(図4参照)が、スライダ7の支持部73aに案内される。これにより、進退部材21の前進方向への移動が規制される。
【0049】
また、スライダ7が移動し続けると、ガイド部72がレバー32に接触することにより、回転部材3が回転し始める(図5の矢印(4)参照)。
【0050】
さらにスライダ7が移動すると(図6の矢印(5)参照)、回転部材3に接続されているリッド200が開位置まで回転する(図6の矢印(6)参照)。
【0051】
図7及び図8は閉方向へリッド200を回転させる場合のリッドアクチュエータ100の動作を説明するための図である。ここでは、開状態のリッド200を閉方向へ回転させる場合の動作について説明する。
【0052】
閉方向へリッド200を回転させる場合、送りねじ部6が第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転することにより(図7の矢印(1)参照)、スライダ7がギア部5から遠ざかるように移動を開始する(図7の矢印(2)参照)。
【0053】
スライダ7が移動し始めると、ガイド部72がレバー32に接触することで、回転部材3が回転し始める(図7の矢印(3)参照)。このとき、図7に示すように、規制部材2の係合部材23は、スライダ7の支持部73aに接しているため、規制部材2の前進方向への移動が規制されている。
【0054】
さらにスライダ7が移動すると(図8の矢印(4)参照)、回転部材3に接続されているリッド200は、閉位置まで回転する(図8の矢印(5)参照)。リッド200が閉位置に到達したとき、回転部材3の回転が停止する。
【0055】
リッド200が閉位置に到達する直前に、規制部材2の係合部材23(図4参照)が、スライダ7の支持部73aから傾斜部73bに案内される。これにより、規制部材2の前進方向への移動が可能になり、進退部材21の先端部は、付勢部材22の復元力により、非規制位置P2から規制位置P1に向かって移動する(図8の矢印(6)参照)。この結果、リッド200の動きが規制されるため、リッド200の閉状態が維持される。
【0056】
なお、本実施の形態に係るリッドアクチュエータ100は、1つのモータ4を用いて、回転部材3と進退部材21を駆動するように構成されているが、2つのモータ4を用いて、回転部材3と進退部材21をそれぞれ独立に駆動するように構成してもよい。
【0057】
ただし、1つのモータ4を用いて回転部材3と進退部材21を駆動する構成とした場合、リッドアクチュエータ100を小型化できるとともに、リッドアクチュエータ100の構成が簡素化され、信頼性が向上する。従って、リッドアクチュエータ100は、1つのモータ4を用いて、回転部材3と進退部材21を駆動するように構成することが好ましい。
【0058】
以上に説明したように本実施の形態に係るリッドアクチュエータ100は、モータの回転運動が直線運動に変換されることによって直線移動するスライダと、スライダに係合し、スライダの直線移動に伴い、リッドの動きを規制する規制位置と、リッドの動きを規制しない非規制位置と、の間で移動する規制部材と、スライダに係合し、スライダの直線移動に伴いリッドを開状態とする開方向へリッドを回転させるとともに、スライダの直線移動に伴いリッドを閉状態とする閉方向へリッドを回転させる回転部材と、を備え、規制部材が規制位置から非規制位置へ移動した後、回転部材がリッドを開方向に回転させることにより、リッドが閉状態から開状態になり、回転部材がリッドを閉方向に回転させた後、規制部材が非規制位置から規制位置に移動する。
【0059】
この構成により、ユーザがリッド200に触れなくても、モータの回転によって、リッドを自動的に開閉することができるため、ユーザが衛生面で不安を生じることを抑制できる。
【0060】
なお、例えば、以下のような態様も本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0061】
(1)リッドアクチュエータは、モータの回転運動が直線運動に変換されることによって直線移動するスライダと、前記スライダに係合し、前記スライダの直線移動に伴い、リッドの動きを規制する規制位置と、前記リッドの動きを規制しない非規制位置と、の間で移動する規制部材と、前記スライダに係合し、前記スライダの直線移動に伴い前記リッドを開状態とする開方向へ前記リッドを回転させるとともに、前記スライダの直線移動に伴い前記リッドを閉状態とする閉方向へ前記リッドを回転させる回転部材と、を備え、前記規制部材が前記規制位置から前記非規制位置へ移動した後、前記回転部材が前記リッドを前記開方向に回転させることにより、前記リッドが閉状態から開状態になり、前記回転部材が前記リッドを前記閉方向に回転させた後、前記規制部材が前記非規制位置から前記規制位置に移動する。
【0062】
(2)前記回転部材はレバーを備え、前記スライダには、前記レバーが係合する凹部が形成され、前記スライダの移動に伴い前記レバーが回転することにより、前記回転部材が回転する。
【0063】
(3)前記凹部と前記レバーとの間には前記レバーが前記凹部内を前記スライダに対して相対的に移動可能な隙間が設けられており、前記スライダが移動することにより前記回転部材が前記リッドを前記開方向に回転させることなく、前記規制部材が前記規制位置から前記非規制位置へ移動した後、前記凹部に前記レバーが接触した状態で前記スライダが移動することにより前記回転部材が前記リッドを回転させることにより、前記リッドが閉状態から開状態になる。
【0064】
(4)前記スライダは、前記規制部材に接するカム機構部を備え、前記スライダが移動することにより、前記カム機構部が前記規制部材を前記規制位置から前記非規制位置へ移動させた後、前記リッドが閉状態から開状態になる。
【0065】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等などの意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0066】
以上、本発明の実施の形態について説明した。なお、以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されない。つまり、上記装置の構成や各部分の形状についての説明は一例であり、本発明の範囲においてこれらの例に対する様々な変更や追加が可能であることは明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明に係るリッドアクチュエータは、ユーザがリッドに触れることなくリッドの開閉ができる装置として有用である。
【符号の説明】
【0068】
1 筐体
2 規制部材
3 回転部材
4 モータ
5 ギア部
6 送りねじ部
7 スライダ
10 減速機構
21 進退部材
22 付勢部材
23 係合部材
23a 取付部
23b 支持部
23c 傾斜部
23d 底部
31 軸部
32 レバー
41 モータシャフト
42 ピニオンギア
51 シャフト
52 回転ギア
53 回転ギア
61 シャフト
62 回転ギア
63 送りねじ
71 送りナット
72 ガイド部
73 カム機構部
73a 支持部
73b 傾斜部
100 リッドアクチュエータ
200 リッド
201 本体部
300 開閉装置
400 車体
401 給油用開口部
GP 隙間
P1 規制位置
P2 非規制位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8